JP2014211532A - レンズ鏡筒及び撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 第1レンズ群の高い位置精度を確保した上で撮影光学系に対する十分な光量の入射を確保すると共に小型化を図る。【解決手段】 カム環と1群保持枠は一方にカムフォロアが設けられ他方にカムフォロアが摺動自在に係合されるカム溝が形成され、カム環の光軸回り方向への回転によって光軸方向へ移動又は光軸回り方向へ回転され、バリア支持枠は1群保持枠の光軸方向への移動又は光軸回り方向への回転によって光軸方向へ移動され、撮影状態において1群保持枠が直進環に光軸回り方向へ回転不能かつ光軸方向へ移動自在に支持され、沈胴状態と撮影状態の間の一部の区間において1群保持枠が直進環に光軸回り方向へ回転自在に支持され、沈胴状態から撮影状態に至る過程において、1群保持枠が一部の区間においてカム環の回転によって直進環に対して光軸回り方向へ回転されることにより1群保持枠とバリア支持枠が光軸方向において接近するように相対的に移動される。【選択図】図24

Description

本技術は光軸回り方向へ回転されるカム環とカム環の回転によって光軸方向へ移動される1群保持枠と光軸方向へ移動可能とされたバリア支持枠とを有するレンズ鏡筒及びこれを備えた撮像装置についての技術分野に関する。
特開2009−265517号公報
ビデオカメラやスチルカメラ等の各種の撮像装置には、内部にレンズ群等の各種の光学部品や光学素子等の撮影光学系が配置されたレンズ鏡筒が伸縮自在に設けられ、レンズ鏡筒が非撮影時に装置本体に収納され撮影時に装置本体から繰り出されてズーム倍率の変更等を行うことが可能な所謂沈胴タイプがある。沈胴タイプの撮像装置にあっては、カム環の回転によってレンズ群が光軸方向へ移動されてレンズ鏡筒が伸縮される。
このような撮像装置にあっては、沈胴タイプのレンズ鏡筒が設けられていることにより、非撮影時における小型化(薄型化)と撮影時における良好な光学性能の確保との両立を図ることが可能になる。
一方、撮像装置にはレンズ鏡筒における物体側の端部にバリア羽根を有するバリア機構が設けられているものがある。バリア羽根はレンズ鏡筒の伸縮に伴って開閉され、非撮影時に閉塞され撮影時に開放される。バリア羽根が開放されると、バリア羽根の内側に光を入射するための光入射孔が形成される。非撮影時にはバリア羽根が閉塞されることによりレンズ鏡筒の内部への塵埃の侵入が防止され、撮影時には最も物体側に配置された第1レンズ群に取り込まれる光がバリア羽根によって制御され撮影光学系に適正な光量が入射される。
このようなバリア機構を有する撮像装置においては、開閉されるバリア羽根と第1レンズ群の干渉を回避するためにバリア羽根と第1レンズ群の間に光軸方向において一定の距離を必要とするが、光が光軸に対して斜め方向からも入射されるため、バリア羽根と第1レンズ群の距離が離れていると第1レンズ群に対して十分な光量が入射されなくなるおそれがある。
従って、第1レンズ群に対して十分な光量を入射させるためには、バリア羽根が開放されたときの光入射孔の大きさを大きくする必要があるが、光入射孔の大きさを大きくするとバリア機構が径方向において大きくなりレンズ鏡筒の小型化が阻害されてしまう。
そこで、第1レンズ群に対する十分な光量の入射を確保した上でバリア機構の径方向における小型化によるレンズ鏡筒の小型化を図るために、撮影時に第1レンズ群がバリア羽根に接近する方向へ移動され、非撮影時に第1レンズ群がバリア羽根から離隔する方向へ移動されるように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。このような構成にすることにより、撮影時に第1レンズ群が光透過孔に接近して位置されるため、光透過孔の大きさを小さくすることが可能になり、非撮影時におけるバリア羽根と第1レンズ群の干渉を回避した上でレンズ鏡筒の小型化を図ることができると共に撮影時における十分な光量の入射を確保することができる。
特許文献1に記載された撮像装置にあっては、1群保持枠に第1レンズ群が光軸方向へ移動自在に支持され、カム環の回転によって撮影時に第1レンズ群が1群保持枠に対してバリア羽根に接近する方向へ移動され、非撮影時に第1レンズ群が1群保持枠に対してバリア羽根から離隔する方向へ移動される。
ところが、撮影時に第1レンズ群が1群保持枠に対して光軸方向へ移動される構成においては、回転されるカム環に1群保持枠が移動自在に支持されると共に第1レンズ群が1群保持枠に移動自在に支持されている。
従って、第1レンズ群の1群保持枠に関与する移動構造が多く、その分、レンズ鏡筒の全体に対する第1レンズ群の位置精度が低下し易く、レンズ鏡筒の光学性能の低下を来すおそれがある。
そこで、本技術レンズ鏡筒及び撮像装置は、上記した問題点を克服し、第1レンズ群の高い位置精度を確保した上で撮影光学系に対する十分な光量の入射を確保すると共に小型化を図ることを課題とする。
第1に、本技術に係るレンズ鏡筒は、光路長が最短にされた沈胴状態と前記沈胴状態より光路長が長くされた撮影状態との間で伸縮可能とされ、撮影光学系の光軸方向へ移動可能とされたバリア支持枠と、光軸方向に直交する方向において前記バリア支持枠に対して移動されて開閉されるバリア羽根と、前記撮影光学系の一部を構成する第1レンズ群を保持する1群保持枠と、光軸回り方向へ回転されるカム環と、前記バリア支持枠を光軸回り方向へ回転不能かつ光軸方向へ移動可能に支持する直進環とを備え、前記カム環と前記1群保持枠は一方にカムフォロアが設けられ他方に前記カムフォロアが摺動自在に係合されるカム溝が形成され、前記1群保持枠は前記カム溝に対する前記カムフォロアの係合位置に応じて前記カム環の光軸回り方向への回転によって光軸方向へ移動又は光軸回り方向へ回転され、前記バリア支持枠と前記1群保持枠は一方にカムピンが設けられ他方に前記カムピンが摺動自在に係合されるカム摺動溝が形成され、前記バリア支持枠は前記カム摺動溝に対する前記カムピンの係合位置に応じて前記1群保持枠の光軸方向への移動又は光軸回り方向への回転によって光軸方向へ移動され、前記撮影状態において前記1群保持枠が前記直進環に光軸回り方向へ回転不能かつ光軸方向へ移動自在に支持され、前記沈胴状態と前記撮影状態の間の一部の区間において前記1群保持枠が前記直進環に光軸回り方向へ回転自在に支持され、前記沈胴状態から前記撮影状態に至る過程において、前記1群保持枠が前記一部の区間において前記カム環の回転によって前記直進環に対して光軸回り方向へ回転されることにより前記1群保持枠と前記バリア支持枠が光軸方向において接近するように相対的に移動されるものである。
これにより、沈胴状態から撮影状態に至る一部の区間において、第1レンズ群を保持する1群保持枠とバリア支持枠が光軸方向において接近するように相対的に移動される。
第2に、上記したレンズ鏡筒においては、光軸回り方向へ回転されて前記バリア羽根を開閉させるバリア駆動リングが設けられ、前記1群保持枠が前記バリア支持枠に対して光軸回り方向へ回転されて前記バリア駆動リングが前記1群保持枠に連結されて光軸回り方向へ回転されることが望ましい。
これにより、バリア駆動リングが、その近傍に位置された1群保持枠に連結されて回転されバリア羽根が動作される。
第3に、上記したレンズ鏡筒においては、前記沈胴状態において前記バリア羽根が閉塞されると共に前記第1レンズ群が前記バリア羽根より撮像面側に位置され、前記撮影状態において前記バリア羽根が開放されて光入射孔が形成されると共に前記第1レンズ群の少なくとも一部が光入射孔に挿入されることが望ましい。
これにより、第1レンズ群に対する光線の入射効率が高くなる。
第4に、上記したレンズ鏡筒においては、前記1群保持枠にカム突部が設けられ、前記直進環に前記カム突部が摺動自在に係合されるカム係合溝が形成され、前記カム係合溝は光軸方向へ延びる第1の回転規制部と光軸回り方向へ延びる回転許容部と光軸方向へ延びる第2の回転規制部とが順に連続してクランク状に形成され、前記一部の区間において前記カム突部が前記回転許容部に摺動されることが望ましい。
これにより、カム突部が第1の回転規制部又は第2の回転規制部に摺動されるときに1群保持枠が光軸方向へ移動され、カム突部が回転許容部に摺動されるときに1群保持枠が光軸回り方向へ回転される。
本技術に係る撮像装置は、内部に撮影光学系が配置されたレンズ鏡筒と前記撮影光学系を介して取り込まれた光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備え、前記レンズ鏡筒は、光路長が最短にされた沈胴状態と前記沈胴状態より光路長が長くされた撮影状態との間で伸縮可能とされ、撮影光学系の光軸方向へ移動可能とされたバリア支持枠と、光軸方向に直交する方向において前記バリア支持枠に対して移動されて開閉されるバリア羽根と、前記撮影光学系の一部を構成する第1レンズ群を保持する1群保持枠と、光軸回り方向へ回転されるカム環と、前記バリア支持枠を光軸回り方向へ回転不能かつ光軸方向へ移動可能に支持する直進環とを備え、前記カム環と前記1群保持枠は一方にカムフォロアが設けられ他方に前記カムフォロアが摺動自在に係合されるカム溝が形成され、前記1群保持枠は前記カム溝に対する前記カムフォロアの係合位置に応じて前記カム環の光軸回り方向への回転によって光軸方向へ移動又は光軸回り方向へ回転され、前記バリア支持枠と前記1群保持枠は一方にカムピンが設けられ他方に前記カムピンが摺動自在に係合されるカム摺動溝が形成され、前記バリア支持枠は前記カム摺動溝に対する前記カムピンの係合位置に応じて前記1群保持枠の光軸方向への移動又は光軸回り方向への回転によって光軸方向へ移動され、前記撮影状態において前記1群保持枠が前記直進環に光軸回り方向へ回転不能かつ光軸方向へ移動自在に支持され、前記沈胴状態と前記撮影状態の間の一部の区間において前記1群保持枠が前記直進環に光軸回り方向へ回転自在に支持され、前記沈胴状態から前記撮影状態に至る過程において、前記1群保持枠が前記一部の区間において前記カム環の回転によって前記直進環に対して光軸回り方向へ回転されることにより前記1群保持枠と前記バリア支持枠が光軸方向において接近するように相対的に移動されるものである。
これにより、沈胴状態から撮影状態に至る一部の区間において、第1レンズ群を保持する1群保持枠とバリア支持枠が光軸方向において接近するように相対的に移動される。
本技術によれば、沈胴状態から撮影状態に至る過程において、第1レンズ群を保持する1群保持枠とバリア支持枠が光軸方向において接近するように相対的に移動されるため、第1レンズ群の高い位置精度を確保した上で撮影光学系に対する十分な光量の入射を確保することができると共に小型化を図ることができる。
図2乃至図28と共に本技術の実施の形態を示すものであり、本図は、レンズ鏡筒が沈胴状態にされている状態で示す撮像装置の斜視図である。 レンズ鏡筒が撮影状態にされている状態で示す撮像装置の斜視図である。 撮像装置を図1とは反対側から見た状態で示す斜視図である。 レンズ鏡筒の分解斜視図である。 図6及び図7と共にレンズ鏡筒の各状態を示すものであり、本図は、沈胴状態を示す拡大斜視図である。 撮影状態における広角端の状態を示す拡大斜視図である。 撮影状態における望遠端の状態を示す拡大斜視図である。 第1レンズ群が1群保持枠に保持されている状態を示す拡大斜視図である。 第1レンズ群とレンズ保持枠と1群保持枠を示す拡大分解斜視図である。 1群保持枠の拡大斜視図である。 バリア機構を示す拡大分解斜視図である。 バリア機構を図11とは反対側から見た状態で示す拡大斜視図である。 バリアカバー等を示す拡大斜視図である。 沈胴状態における各部の位置関係を概念的に示す断面図である。 撮影状態の広角端における各部の位置関係を概念的に示す断面図である。 撮影状態の望遠端における各部の位置関係を概念的に示す断面図である。 図18乃至図26と共に開閉羽根ユニットの開閉時における各部の動作を示すものであり、本図は、開閉羽根ユニットが開放される前の各部の状態を示す模式図である。 図17に引き続く状態を示す模式図である。 図18に引き続く状態を示す模式図である。 図19に引き続く状態を示す模式図である。 図20に引き続く状態を示す模式図である。 図21に引き続く状態を示す模式図である。 図22に引き続く状態を示す模式図である。 図23に引き続く状態を示す模式図である。 図24に引き続く状態を示す模式図である。 図25に引き続く状態を示す模式図である。 直進環におけるカム係合溝の変形例を示す模式図である。 撮像装置のブロック図である。
以下に、本技術を実施するための形態を添付図面を参照して説明する。
以下に示す実施の形態は、本技術撮像装置をスチルカメラに適用し、本技術レンズ鏡筒をこのスチルカメラに設けられたレンズ鏡筒に適用したものである。
尚、本技術の適用範囲はスチルカメラ及びスチルカメラに設けられたレンズ鏡筒に限られることはなく、例えば、ビデオカメラや他の機器に組み込まれる各種の撮像装置及びこれらの撮像装置に設けられるレンズ鏡筒に広く適用することができる。
以下の説明にあっては、スチルカメラの撮影時において撮影者から見た方向で前後上下左右の方向を示すものとする。従って、被写体側が前方となり、撮影者側が後方となる。
尚、以下に示す前後上下左右の方向は説明の便宜上のものであり、本技術の実施に関しては、これらの方向に限定されることはない。
また、以下に示すレンズ群は、単数又は複数のレンズにより構成されたものの他、これらの単数又は複数のレンズと絞りやアイリス等の他の光学素子を含んでもよい。
[撮像装置の構成]
撮像装置1は、図1及び図2に示すように、装置本体2と装置本体2に前後方向(光軸方向)へ伸縮自在に支持されたレンズ鏡筒3とを備え、非撮影時等にレンズ鏡筒3が装置本体2に収納され(図1参照)、撮影時等にレンズ鏡筒3が装置本体2から前方へ突出される(図2参照)所謂沈胴タイプである。レンズ鏡筒3は装置本体2に収納される沈胴状態(図1参照)と装置本体2から前方へ突出される撮影状態(図2参照)との間で伸縮される。
撮像装置1は、レンズ鏡筒3が沈胴状態とされているときには被写体の撮影が不能とされ、レンズ鏡筒3が撮影状態とされているときには被写体の撮影が可能とされ、撮影状態は広角端(ワイド)から望遠端(テレ)までの領域とされている。
このような沈胴タイプの撮像装置1にあっては、非撮影時における小型化(薄型化)と撮影時における良好な光学性能の確保とを両立させることができる。
装置本体2は、例えば、横長の扁平な筐体4の内外に所要の各部が配置されて成る(図1乃至図3参照)。
装置本体2の前面にはフラッシュ5が設けられている。装置本体2の上面にはシャッター釦6、ズームスイッチ7及び電源釦8が設けられている。装置本体2の後面にはディスプレイ9と各種の操作部10、10、・・・が設けられている。
[レンズ鏡筒の構成]
以下に、レンズ鏡筒3の構成について説明する(図4乃至図13参照)。
<全体の概略構成>
レンズ鏡筒3は、図4に示すように、後部鏡筒11、フォーカス枠12、固定環13、回転環14、直進カム環15、直進環16、バリア支持枠17、1群保持枠18、カム環19、直進案内環20、2群保持枠21、3群保持枠22、バリア駆動リング23、第1のバリア羽根24、24、第2のバリア羽根25、25、第3のバリア羽根26、26及びバリアカバー27を有している。
回転環14は後端部を除く部分が外周側から略円筒状の第1の外筒28によって覆われ、直進環16は外周側から略円筒状の第2の外筒29によって覆われ、バリア支持枠17とバリアカバー27はそれぞれ外周側と前側から第3の外筒30によって覆われている(図5乃至図7参照)。第3の外筒30はバリア支持枠17を覆う円筒部31と円筒部31から内方へ張り出されバリアカバー27を覆う前面部32とから成る。前面部32には略矩形の開口32aが形成されている。
レンズ鏡筒3は、沈胴状態において固定環13の内部に他の各部が収納され(図5参照)、撮影状態において固定環13の内部に収納されていた各部が前方へ突出される(図6及び図7参照)。レンズ鏡筒3は沈胴状態において光路長が最短にされ撮影状態において光路長が沈胴状態より長くされる。撮影状態において、望遠端は広角端より固定環13の内部に収納されていた各部が大きく前方へ突出される。
<後部鏡筒>
後部鏡筒11は、図4に示すように、略前後方向を向く円板状のベース面部33とベース面部33の外周部に連続して設けられたモーター取付部34とベース面部33から前方へ突出されたフォーカスガイド部35とを有し、筐体4の内部に固定された状態で配置されている。
ベース面部33の中央部には撮像素子36が取り付けられている。ベース面部33の外周部には前後に延びる伝達ギヤ37が支持されている。ベース面部33には前後に延びるガイド軸38の後端部が取り付けられている。
モーター取付部34には駆動モーター39が取り付けられると共にギヤやウォーム等の駆動伝達部が支持されている。駆動モーター39の駆動力は駆動伝達部を介して伝達ギヤ37に伝達される。
<フォーカス枠>
フォーカス枠12はレンズ保持部12aとレンズ保持部12aから光軸方向に直交する方向へ突出されたアーム部12bとを有している。レンズ保持部12aにはフォーカスレンズ40が保持されている。フォーカス枠12はアーム部12bがフォーカスガイド部35とガイド軸38によって案内されて図示しないフォーカス駆動部の駆動力によって光軸方向へ移動される。フォーカス枠12に伴ってフォーカスレンズ40が光軸方向へ移動されることによりフォーカシングが行われる。
<固定環>
固定環13は略円筒状に形成されている。固定環13の内周面には光軸回り方向へ行くに従って前後に変位するカム変位溝13a、13a、13aと前後に延びる直進案内溝13b、13b、13bとがそれぞれ光軸回り方向に離隔して形成されている。固定環13の内周面には光軸回り方向へ延びる移動規制溝13c、13c、13cが形成され、移動規制溝13c、13c、13cの一端部はそれぞれカム変位溝13a、13a、13aの一端部に連続されている。
固定環13は後面が後部鏡筒11のベース面部33に取り付けられている。固定環13が後部鏡筒11に取り付けられた状態においては、伝達ギヤ37が固定環13の内部に位置される。固定環13は筐体4の内部に固定された状態で配置されている。
<回転環>
回転環14は固定環13より一回り小さい略円筒状に形成され、回転環14の後端寄りの位置には外方へ突出されたカム変位突部14a、14a、14aが光軸回り方向に離隔して設けられている。回転環14の外周面における後端部には光軸回り方向に延びるラック部14bが設けられている。回転環14の内周面には前後に延びる直進ガイド溝14c、14c、14cと後端部に設けられ光軸回り方向に延びる規制溝14dと光軸回り方向へ行くに従って前後に変位するカムガイド溝14e、14e、・・・とが形成されている。
回転環14のカム変位突部14a、14a、14aはそれぞれ固定環13のカム変位溝13a、13a、13a又は移動規制溝13c、13c、13cに摺動自在に係合されている。
回転環14はラック部14bが固定環13に支持された伝達ギヤ37に噛合され、駆動モーター39の駆動力が駆動伝達部及び伝達ギヤ37を介してラック部14bに伝達されて固定環13に対して光軸回り方向へ回転される。回転環14が光軸回り方向へ回転されると、カム変位突部14a、14a、14aがそれぞれカム変位溝13a、13a、13aに摺動されて回転環14が光軸方向へ移動される。また、回転環14はカム変位突部14a、14a、14aがそれぞれ移動規制溝13c、13c、13cに摺動されるときには、固定環13に対して光軸方向への移動が規制される。
<直進カム環>
直進カム環15は回転環14より一回り小さい略円筒状に形成され、直進カム環15の後端部には外方へ突出された被案内突部15a、15a、15aが光軸回り方向に離隔して設けられている。直進カム環15の外周面における後端寄りの位置には光軸回り方向に延びる被規制突部15b、15b、・・・が光軸回り方向に離隔して設けられている。
直進カム環15には光軸回り方向へ行くに従って前後に変位するカム摺動挿通孔15c、15c、15cが光軸回り方向に離隔して形成されている。直進カム環15の内周面には前後に延びる直進誘導溝15d、15d、15dと直進案内溝15e、15e、15eとがそれぞれ光軸回り方向に離隔して交互に形成されている。直進カム環15の略後半部には前後に延びる直進ガイド孔15f、15f、15fが光軸回り方向に離隔して形成されている。
直進カム環15の被案内突部15a、15a、15aはそれぞれ固定環13の直進案内溝13b、13b、13bに摺動自在に係合されている。直進カム環15の被規制突部15b、15b、・・・はそれぞれ回転環14の規制溝14dに摺動自在に係合されている。
従って、直進カム環15は被規制突部15b、15b、・・・が規制溝14dに係合されることにより回転環14に対する前後方向への移動が規制され、回転環14の回転によって被案内突部15a、15a、15aがそれぞれ直進案内溝13b、13b、13bに案内されて回転環14と一体になって固定環13に対して光軸方向へ移動される。
<直進環>
直進環16は直進カム環15より一回り小さい略円筒状に形成されている。直進環16の後端部には外方へ突出された被誘導突部16a、16a、16aが光軸回り方向に離隔して設けられている。
直進環16には前後方向に延びる案内溝16b、16b、16bとクランク状に形成されたカム係合溝41、41、41とがそれぞれ光軸回り方向に離隔して交互に形成されている。カム係合溝41は、直進環16の後端部に位置され光軸方向へ延びる第1の回転規制部41aと、第1の回転規制部41aの前端部に連続され光軸回り方向へ延びる回転許容部41bと、回転許容部41bの一端部に連続され光軸方向において直進環16の前端寄りの位置まで延びる第2の回転規制部41cとから成る。
直進環16の内周面における後端部には光軸回り方向に延びる移動規制溝16cが形成されている。
直進環16の被誘導突部16a、16a、16aはそれぞれ直進カム環15の摺動規制溝15d、15d、15dに摺動自在に係合されている。
<バリア支持枠>
バリア支持枠17は直進環16より一回り小さい略円筒状に形成されている。バリア支持枠17の後端部には外方へ突出された被案内突部17a、17a、17aが光軸回り方向に離隔して設けられている。バリア支持枠17の内周面における前端寄りの位置には内方へ突出されたカムピン17b、17b、17bが光軸回り方向に離隔して設けられている。バリア支持枠17の前端部には係合突部17c、17c、・・・が光軸回り方向に離隔して設けられている。
バリア支持枠17の被案内突部17a、17a、17aはそれぞれ直進環16の案内溝16b、16b、16bに摺動自在に係合されている。
<1群保持枠>
1群保持枠18はバリア支持枠17より一回り小さい略円環状に形成されている。1群保持枠18の後端部には外方へ突出されたカム突部18a、18a、18aが光軸回り方向に離隔して設けられている。1群保持枠18の前端部には光軸回り方向において180°離隔した位置に前方及び外方に開口された一対の連結用凹部が形成され、一対の連結用凹部における光軸回り方向を向く各一方の面がそれぞれ連結面18b、18bとして形成されている(図8及び図9参照)。
1群保持枠18の外周面には光軸回り方向へ行くに従って前後に変位するカム摺動溝42、42、42が形成されている。カム摺動溝42は、光軸回り方向に延びる前側直線部42aと、前側直線部42aの一端部に連続され光軸回り方向へ行くに従って後方へ変位する傾斜部42bと、傾斜部42bの後端部に連続され光軸回り方向へ延びる後側直線部42cとを有している。
1群保持枠18の内周面には光軸回り方向へ行くに従って前後に変位するカム溝43、43、43が形成されている(図9及び図10参照)。カム溝43は、光軸回り方向に延びる第1の水平部43aと、第1の水平部43aの一端部に連続され光軸回り方向へ行くに従って後方へ変位する第1の斜行部43bと、第1の斜行部43bの後端部に連続され光軸回り方向へ延びる第2の水平部43cと、第2の水平部43cの一端部に連続され光軸回り方向へ行くに従って後方へ変位する第2の斜行部43dと、第2の斜行部43dの後端部に連続され光軸回り方向へ延びる第3の水平部43eとを有している。
1群保持枠18の前面にはレンズ保持枠44が、例えば、ネジ止めによって取り付けられている。レンズ保持枠44は略円環状に形成され、レンズ保持枠44には第1レンズ群45が保持されている。
1群保持枠18のカム突部18a、18a、18aはそれぞれ直進環16のカム係合溝41、41、41に摺動自在に係合されている。1群保持枠18のカム摺動溝42、42、42にはそれぞれバリア支持枠17のカムピン17b、17b、17bが摺動自在に係合されている。
従って、1群保持枠18はカム突部18a、18a、18aがそれぞれカム係合溝41、41、41の第1の回転規制部41a、41a、41a又は第2の回転規制部41c、41c、41cに係合されているときには、レンズ保持枠44及び第1レンズ群45と一体になって直進環16に対して光軸方向へ移動可能とされる。また、1群保持枠18はカム突部18a、18a、18aがそれぞれカム係合溝41、41、41の回転許容部41b、41b、41bに係合されているときには、レンズ保持枠44及び第1レンズ群45と一体になって直進環16に対して光軸回り方向へ回転可能とされる。
1群保持枠18のカム摺動溝42、42、42にはそれぞれバリア支持枠17のカムピン17b、17b、17bが摺動自在に係合されている。
従って、バリア支持枠17は1群保持枠18の回転によってカムピン17b、17b、17bがそれぞれカム摺動溝42、42、42に摺動され、被案内突部17a、17a、17aがそれぞれ直進環16の案内溝16b、16b、16bに案内されて1群保持枠18及び直進環16に対して光軸方向へ移動される。
1群保持枠18のカム溝43、43、43はそれぞれカム環19のカムフォロア19c、19c、19cに摺動自在に係合されている。
従って、1群保持枠18はカム環9の回転によってカム溝43、43、43がそれぞれカムフォロア19c、19c、19cに摺動され、カム突部18a、18a、18aがそれぞれカム係合溝41、41、41に案内されて直進環16に対して光軸方向へ移動され又は直進環16に対して光軸回り方向へ回転される。
<カム環>
カム環19は直進環16より一回り小さい略円筒状に形成された挿入部46と挿入部46の後端部から外方へ張り出された突状部47とが一体に形成されて成る(図4参照)。
カム環19には突状部47に外方へ突出されたカム摺動突部19a、19a、19aと被規制片部19b、19b、・・・とがそれぞれ光軸回り方向に離隔して設けられている。カム摺動突部19a、19a、19aはそれぞれ被規制片部19b、19b、・・・の後側に位置され、被規制片部19b、19b、・・・より外方への突出量が大きくされている。
カム環19には挿入部46の前端部に外方へ突出されたカムフォロア19c、19c、19cが光軸回り方向に離隔して設けられている。
カム環19の内周面には、光軸回り方向へ行くに従って前後に変位するカム作動溝19d、19d、19dと光軸回り方向へ行くに従って前後に変位するカム動作溝19e、19e、19eとが形成されている。
カム環19のカム摺動突部19a、19a、19aはそれぞれ直進カム環15のカム摺動挿通孔15c、15c、15cに摺動自在に係合されると共にカム摺動挿通孔15c、15c、15cを挿通されて回転環14の直進ガイド溝14c、14c、14cに摺動自在に係合されている。
従って、カム環19は回転環14と一体になって光軸回り方向へ回転されると共にカム摺動突部19a、19a、19aがそれぞれカム摺動挿通孔15c、15c、15cに摺動され直進ガイド溝14c、14c、14cに案内されて回転環14及び直進カム環15に対して光軸方向へ移動される。即ち、カム環19は光軸回り方向へ回転しながら光軸方向へ移動される。
また、カム環19の被規制片部19b、19b、・・・はそれぞれ直進環16の移動規制溝16cに摺動自在に係合されている。
従って、カム環19が回転されたときに、直進環16は被誘導突部16a、16a、16aがそれぞれ直進カム環15の摺動規制溝15d、15d、15dに案内されてカム環19と一体になって直進カム環15に対して光軸方向へ移動される。
<直進案内環>
直進案内環20はカム環19より一回り小さい略円筒状に形成されている。直進案内環20の前端部には外方へ突出されたガイド突部20a、20a、20aが光軸回り方向に離隔して設けられている。直進案内環20の後端部には外方へ突出された摺動被規制突部20b、20b、20bが光軸回り方向に離隔して設けられている。
直進案内環20には前後方向に延びる第1の案内孔20c、20c、20cと前後方向に延びる第2の案内孔20d、20d、20dとがそれぞれ光軸回り方向に離隔して交互に形成されている。
直進案内環20のガイド突部20a、20a、20aはそれぞれカム環19のカム作動溝19d、19d、19dに摺動自在に係合されている。直進案内環20の摺動被規制突部20b、20b、20bはそれぞれ直進カム環15の直進案内溝15e、15e、15eに摺動自在に係合されている。
従って、直進案内環20はカム環19の光軸回り方向への回転によりガイド突部20a、20a、20aがそれぞれカム作動溝19d、19d、19dに摺動され摺動被規制突部20b、20b、20bがそれぞれ直進案内溝15e、15e、15eに案内されてカム環19及び直進カム環15に対して光軸方向へ移動される。
<2群保持枠>
2群保持枠21は直進案内環20と略同じ大きさの略円板状に形成された保持板部48と保持板部48の外周部からそれぞれ後方へ突出され光軸回り方向に離隔して設けられた摺動アーム部49、49、49とを有している。
2群保持枠21には摺動アーム部49、49、49の前端部にそれぞれ外方へ突出されたカム作用突部21a、21a、21aが設けられている。
保持板部48には第2レンズ群50が保持されている。
2群保持枠21のカム作用突部21a、21a、21aはそれぞれカム環19のカム動作溝19e、19e、19eに摺動自在に係合されている。2群保持枠21の摺動アーム部49、49、49はそれぞれ直進案内環20の第1の案内孔20c、20c、20cに摺動自在に係合されている。
従って、2群保持枠21はカム環19の回転によってカム作用突部21a、21a、21aがそれぞれカム動作溝19e、19e、19eに摺動され摺動アーム部49、49、49がそれぞれ第1の案内孔20c、20c、20cに案内されてカム環19及び直進案内環20に対して光軸方向へ移動される。
<3群保持枠>
3群保持枠22は直進案内環20より一回り小さい略円筒状に形成された保持筒部51と保持筒部51の後端部から外方へ張り出されたフランジ部52とフランジ部52の外周部からそれぞれ前方へ突出された被ガイド片部53、53、53とを有している。
保持筒部51の内部にはブレ補正機構54が設けられ、ブレ補正機構54の前面側に第3レンズ群55が保持されている。ブレ補正機構54によって撮影時に発生する手ぶれに応じて第3レンズ群55が光軸に直交する方向へ変位されブレ補正が行われる。
3群保持枠22には被ガイド片部53、53、53に外方へ突出されたそれぞれ二つずつのカム駆動突部22a、22a、・・・が設けられている。
3群保持枠22には保持筒部51の外周面に前後に延びる案内突部22b、22b、22bが光軸回り方向に離隔して設けられている。
3群保持枠22のカム駆動突部22a、22a、・・・はそれぞれ回転環14のカムガイド溝14e、14e、・・・に摺動自在に係合されている。3群保持枠22の案内突部22b、22b、22bはそれぞれ直進案内環20の第2の案内孔20d、20d、20dに摺動自在に係合されている。
3群保持枠22の被ガイド片部53、53、53はそれぞれ直進カム環15の直進ガイド孔15f、15f、15fに摺動自在に係合されている。
従って、3群保持枠22はカム環19の回転によってカム駆動突部22a、22a、・・・がそれぞれカムガイド溝14e、14e、・・・に摺動されると共に被ガイド片部53、53、53がそれぞれ第2の案内孔20d、20d、20dと直進ガイド孔15f、15f、15fに案内されて回転環14、直進カム環15及び直進案内環20に対して光軸方向へ移動される。
<バリア駆動リング>
バリア駆動リング23は略円環状に形成されている(図4、図11、図12及び図13参照)。バリア駆動リング23には光軸回り方向において180°離隔した位置に第1のバネ掛け部23a、23aが設けられている。バリア駆動リング23には光軸回り方向において180°離隔した位置に第2のバネ掛け部23b、23bが設けられ、第2のバネ掛け部23b、23bはそれぞれ第1のバネ掛け部23a、23aと光軸回り方向において90°離隔して位置されている。
バリア駆動リング23には光軸回り方向において180°離隔した位置にそれぞれ後方へ突出された被押圧突部23c、23cが設けられている。
バリア駆動リング23には光軸回り方向において180°離隔した位置に全体として階段状に形成された第1のカム突部23d、23dと第2のカム突部23e、23eと第3のカム突部23f、23fが設けられている。
<バリア羽根>
第1のバリア羽根24、24は閉塞された状態において最も内側に位置され、第3のバリア羽根26、26は閉塞された状態において最も外側に位置され、第2のバリア羽根25、25は閉塞された状態においてそれぞれ第1のバリア羽根24、24と第3のバリア羽根26、26の間に位置される。第1のバリア羽根24、24と第2のバリア羽根25、25と第3のバリア羽根26、26はそれぞれ開放された状態において重なり合う状態とされる。
第1のバリア羽根24、24と第2のバリア羽根25、25と第3のバリア羽根26、26によってそれぞれ開閉羽根ユニット56、56が構成されている。
第1のバリア羽根24、24の一端部にはそれぞれ被支持孔24a、24aが形成され、第2のバリア羽根25、25の一端部にはそれぞれ被支持孔25a、25aが形成され、第3のバリア羽根26、26の一端部にはそれぞれ被支持孔26a、26aが形成されている。
第1のバリア羽根24、24の一端部にはそれぞれバネ支持部24b、24bが設けられている。第2のバリア羽根25、25の外周縁にはそれぞれ被押圧片25b、25bが設けられ、第3のバリア羽根26、26の外周縁にはそれぞれ被押圧片26b、26bが設けられている。
<バリアカバー>
バリアカバー27は外形が略円形状に形成され、略矩形の光透過孔27aを有している。光透過孔27aの周面は前方へ行くに従って外方へ変位するように傾斜されている。
バリアカバー27の外周部には後方へ突出された結合用突部27b、27b、・・・が光軸回り方向に離隔して設けられている。バリアカバー27の外周部には後方へ突出された略L字状のリング支持部27c、27c、・・・が光軸回り方向に離隔して設けられている。バリアカバー27には光透過孔27aを挟んだ反対側の位置に後方へ突出された支持軸部27d、27dが設けられている。バリアカバー27の外周部には光軸回り方向において180°離隔した位置にバネ支持突部27e、27eが設けられている。
バリアカバー27の支持軸部27d、27dは、順にそれぞれ第3のバリア羽根26、26の被支持孔26a、26aと第2のバリア羽根25、25の被支持孔25a、25aと第1のバリア羽根24、24の被支持孔24a、24aとに挿入される。従って、バリアカバー27にはそれぞれ支持軸部27d、27dを支点として第1のバリア羽根24、24と第2のバリア羽根25、25と第3のバリア羽根26、26が回動自在に支持される。
バリアカバー27に第1のバリア羽根24、24と第2のバリア羽根25、25と第3のバリア羽根26、26が支持された状態において、バリアカバー27のリング支持部27c、27c、・・・にバリア駆動リング23が前後方向へ移動不能かつ光軸回り方向へ回転可能に支持される。
バリアカバー27に第1のバリア羽根24、24と第2のバリア羽根25、25と第3のバリア羽根26、26とバリア駆動リング23が支持された状態において、第1のバリア羽根24、24のバネ支持部24b、24bとバリア駆動リング23の第2のバネ掛け部23b、23bとの間にそれぞれ付勢バネ57、57が支持される。付勢バネ57、57によって第1のバリア羽根24、24が閉塞される方向へ付勢される。
また、バリア駆動リング23の第1のバネ掛け部23a、23aとバリアカバー27のバネ支持突部27e、27eとの間にはそれぞれバネ部材58、58が支持される。バネ部材58、58によってバリアカバー27に対してバリア駆動リング23が回転方向において開閉羽根ユニット56、56を開放する方向へ付勢される。
バリアカバー27に第1のバリア羽根24、24と第2のバリア羽根25、25と第3のバリア羽根26、26とバリア駆動リング23が支持された状態において、バリアカバー27は結合用突部27b、27b、・・・がそれぞれバリア支持枠17の前端部に設けられた係合突部17c、17c、・・・に係合されて結合される。
バリア駆動リング23と第1のバリア羽根24、24と第2のバリア羽根25、25と第3のバリア羽根26、26とバリアカバー27と付勢バネ57、57とバネ部材58、58によってバリア機構59が構成される。
<バリア機構の動作>
バリア駆動リング23は、開閉羽根ユニット56、56が閉塞された状態において、1群保持枠18の連結面18b、18bがそれぞれバリア駆動リング23の被押圧突部23c、23cに接して連結され被押圧突部23c、23cがそれぞれ連結面18b、18bによって光軸回り方向へ押圧されることによりバリアカバー27に対して回転される。
バリア駆動リング23が回転されると、第1のバリア羽根24、24と第2のバリア羽根25、25と第3のバリア羽根26、26がそれぞれ第1のカム突部23d、23dと第2のカム突部23e、23eと第3のカム突部23f、23fに押圧される。第1のバリア羽根24、24と第2のバリア羽根25、25と第3のバリア羽根26、26は、それぞれ第1のカム突部23d、23dと第2のカム突部23e、23eと第3のカム突部23f、23fに押圧されることにより、バリアカバー27の支持軸部27d、27dを支点として回動されて開放され、バリアカバー27の光透過孔27aが開かれる。バリア駆動リング23はバネ部材58、58によって開閉羽根ユニット56、56を開放する回転方向へ付勢されているため、回転された方向における回転端まで確実に回転される。
一方、開閉羽根ユニット56、56が開放された状態において、バリア駆動リング23が逆方向に回転されると、被押圧突部23c、23cに対する連結面18b、18bによる押圧が解除され、第1のバリア羽根24、24と第2のバリア羽根25、25と第3のバリア羽根26、26に対する第1のカム突部23d、23dと第2のカム突部23e、23eと第3のカム突部23f、23fによる押圧が解除される。
第1のバリア羽根24、24と第2のバリア羽根25、25と第3のバリア羽根26、26に対する第1のカム突部23d、23dと第2のカム突部23e、23eと第3のカム突部23f、23fによる押圧が解除されることにより、第1のバリア羽根24、24が付勢バネ57、57の付勢力によって閉塞する方向へ回動される。第1のバリア羽根24、24が閉塞する方向へ回動されると、第2のバリア羽根25、25の被押圧片25b、25bと第3のバリア羽根26、26の被押圧片26b、26bがそれぞれ第1のバリア羽根24、24の各端縁によって閉塞する方向へ押圧され、第1のバリア羽根24、24と第2のバリア羽根25、25と第3のバリア羽根26、26が閉塞され、バリアカバー27の光透過孔27aが閉じられる。第1のバリア羽根24、24は付勢バネ57、57によって閉塞する方向へ付勢されているため、第2のバリア羽根25、25と第3のバリア羽根26、26とともに閉塞する位置まで確実に回動される。
レンズ鏡筒3が装置本体2に収納された沈胴状態においては開閉羽根ユニット56、56が閉塞されて第1レンズ群45が開閉羽根ユニット56、56によって前方から覆われている(図1及び図5参照)。レンズ鏡筒3が繰り出されると、開閉羽根ユニット56、56が開放されて第1レンズ群45が露出され被写体の撮影が可能な状態とされる(図2、図6及び図7参照)。開閉羽根ユニット56、56が開放されることにより、これらの内側に光入射孔56aが形成され、バリアカバー27の光透過孔27aと光入射孔56aから第1レンズ群45を介してレンズ鏡筒3の内部に光(撮影光)が入射される。
[レンズ鏡筒のズーミング時における動作]
以下に、レンズ鏡筒3のズーミング時における各部の動作について説明する(図14乃至図16参照)。
上記のように構成されたレンズ鏡筒3は沈胴状態(図14参照)と撮影状態(図15及び図16参照)の間で伸縮するように動作される。
沈胴状態において駆動モーター39の駆動力によって回転環14が光軸回り方向へ回転されると、回転環14はカム変位突部14a、14a、14aがそれぞれ固定環13のカム変位溝13a、13a、13aに摺動されて固定環13に対して光軸方向(前方)へ移動される(図15参照)。
回転環14が駆動モーター39の駆動力によって光軸回り方向へ回転されると共に光軸方向へ移動されると、沈胴状態から撮影状態における広角端へ向けて各部が以下のように動作される。
直進カム環15は回転環14の光軸方向への移動によって被案内突部15a、15a、15aがそれぞれ固定環13の直進案内溝13b、13b、13bに案内されて回転環14と一体になって固定環13に対して光軸方向へ移動される。
カム環19は回転環14と一体になって光軸回り方向へ回転されると共にカム摺動突部19a、19a、19aがそれぞれ直進カム環15のカム摺動挿通孔15c、15c、15cと回転環14の直進ガイド溝14c、14c、14cに摺動されて回転環14及び直進カム環15に対して光軸方向へ移動される。
直進環16は被誘導突部16a、16a、16aがそれぞれ直進カム環15の直進誘導溝15d、15d、15dに案内されてカム環19と一体になって直進カム環15に対して光軸方向へ移動される。
1群保持枠18はカム環19の回転によってカム溝43、43、43にそれぞれカム環19のカムフォロア19c、19c、19cが摺動又は係合されると共にカム突部18a、18a、18aがそれぞれ直進環16におけるカム係合溝41、41、41の第1の回転規制部41a、41a、41a又は回転許容部41b、41b、41bに案内されてカム環19及び直進環16に対して光軸方向へ移動され又は直進環16に対して光軸回り方向へ回転される。
バリア支持枠17は1群保持枠18と一体になって光軸方向へ移動され、続いて、1群保持枠18の回転によってカムピン17b、17b、17bがそれぞれ1群保持枠18のカム摺動溝42、42、42の傾斜部42b、42b、42bに摺動されると共に被案内突部17a、17a、17aがそれぞれ直進環16の案内溝16b、16b、16bに案内されて1群保持枠18に対して光軸方向へ移動される。
直進案内環20はカム環19の回転によってガイド突部20a、20a、20aがそれぞれカム環19のカム作動溝19d、19d、19dに摺動されると共に摺動被規制突部20b、20b、20bがそれぞれ直進カム環15の直進案内溝15e、15e、15eに案内されてカム環19及び直進カム環15に対して光軸方向へ移動される。
2群保持枠21はカム環19の回転によってカム作用突部21a、21a、21aがそれぞれカム環19のカム動作溝19e、19e、19eに摺動されると共に摺動アーム部49、49、49がそれぞれそれぞれ直進案内環20の第1の案内孔20c、20c、20cに案内されてカム環19及び直進案内環20に対して光軸方向へ移動される。
3群保持枠22はカム環19の回転によってカム駆動突部22a、22a、・・・がそれぞれ回転環14のカムガイド溝14e、14e、・・・に摺動されると共に案内突部22b、22b、22bがそれぞれ直進案内環20の第2の案内孔20d、20d、20dに案内されてカム環19及び直進案内環20に対して光軸方向へ移動される。
上記のように1群保持枠18と2群保持枠21と3群保持枠22がそれぞれ光軸方向へ移動されるため、1群保持枠18と2群保持枠21と3群保持枠22にそれぞれ保持された第1レンズ群45と第2レンズ群50と第3レンズ群55がそれぞれ光軸方向へ移動されて沈胴状態(図14参照)から撮影状態における広角端(図15参照)までズーミングが行われる。
沈胴状態から撮影状態における広角端までズーミングが行われるときには、1群保持枠18の回転によってバリア駆動リング23の被押圧突部23c、23cが1群保持枠18の連結面18b、18bによって光軸回り方向へ押圧され、開閉羽根ユニット56、56が開放されてバリアカバー27の光透過孔27aが開かれる。従って、撮像装置1は撮影が可能な状態にされる。
撮影状態における広角端から望遠端までズーミングが行われる場合には、駆動モーター39が沈胴状態から撮影状態における広角端までズーミングが行われる場合の回転方向と同じ方向へ回転される。
広角端において駆動モーター39の駆動力によって回転環14の光軸回り方向への回転が開始されるときには、回転環14はカム変位突部14a、14a、14aがそれぞれ固定環13のカム変位溝13a、13a、13aの前端部に位置されている。従って、駆動モーター39の駆動力によって回転環14はカム変位突部14a、14a、14aがそれぞれ固定環13の移動規制溝13c、13c、13cに摺動されて固定環13に対して光軸回り方向へ回転され光軸方向へは移動されない(図16参照)。
回転環14が駆動モーター39の駆動力によって光軸回り方向へ回転されると、撮影状態における広角端から望遠端へ向けて各部が以下のように動作される。
直進カム環15は回転環14が光軸回り方向へ回転されたときには、被案内突部15a、15a、15aがそれぞれ固定環13の移動規制溝13c、13c、13cに摺動される。従って、直進カム環15は回転体14に対して光軸方向への移動が規制されるため、固定環13に対して光軸方向へ移動されない。
カム環19は回転環14と一体になって光軸回り方向へ回転されると共にカム摺動突部19a、19a、19aがそれぞれ直進カム環15のカム摺動挿通孔15c、15c、15cと回転環14の直進ガイド溝14c、14c、14cに摺動されて回転環14及び直進カム環15に対して光軸方向へ移動される。
直進環16は被誘導突部16a、16a、16aがそれぞれ直進カム環15の直進誘導溝15d、15d、15dに案内されてカム環19と一体になって直進カム環15に対して光軸方向へ移動される。
1群保持枠18はカム環19の回転によってカム溝43、43、43にそれぞれカム環19のカムフォロア19c、19c、19cが摺動されると共にカム突部18a、18a、18aがそれぞれ直進環16におけるカム係合溝41、41、41の第2の回転規制部41c、41c、41cに案内されてカム環19及び直進環16に対して光軸方向へ移動される。
バリア支持枠17はカムピン17b、17b、17bがそれぞれ1群保持枠18におけるカム摺動溝42、42、42の後側直線部42c、42c、42cに係合されており被案内突部17a、17a、17aがそれぞれ直進環16の案内溝16b、16b、16bに案内されて1群保持枠18と一体になって直進環16に対して光軸方向へ移動される。
直進案内環20はカム環19の回転によってガイド突部20a、20a、20aがそれぞれカム環19のカム作動溝19d、19d、19dに摺動されると共に摺動被規制突部20b、20b、20bがそれぞれ直進カム環15の直進案内溝15e、15e、15eに案内されて直進カム環15に対してカム環19と一体になって光軸方向へ移動される。
2群保持枠21はカム環19の回転によってカム作用突部21a、21a、21aがそれぞれカム環19のカム動作溝19e、19e、19eに摺動されると共に摺動アーム部49、49、49がそれぞれ直進案内環20の第1の案内孔20c、20c、20cに案内されてカム環19及び直進案内環20に対して光軸方向へ移動される。
3群保持枠22はカム環19の回転によってカム駆動突部22a、22a、・・・がそれぞれ回転環14のカムガイド溝14e、14e、・・・に摺動されると共に案内突部22b、22b、22bがそれぞれ直進案内環20の第2の案内孔20d、20d、20dに案内されてカム環19及び直進案内環20に対して光軸方向へ移動される。
上記のように1群保持枠18と2群保持枠21と3群保持枠22がそれぞれ光軸方向へ移動されるため、1群保持枠18と2群保持枠21と3群保持枠22にそれぞれ保持された第1レンズ群45と第2レンズ群50と第3レンズ群55がそれぞれ光軸方向へ移動されて撮影状態における広角端(図15参照)から撮影状態における望遠端(図16参照)までズーミングが行われる。
撮影状態における広角端から撮影状態における望遠端までズーミングが行われるときには、バリア駆動リング23の被押圧突部23c、23cがそれぞれ1群保持枠18の連結面18b、18bによって光軸回り方向へ押圧された状態が維持され、開閉羽根ユニット56、56が開放されてバリアカバー27の光透過孔27aが開かれている。従って、撮像装置1は撮影が可能な状態にされている。
尚、撮影状態における望遠端から撮影状態における広角端までズーミングが行われるときの各部の動作と撮影状態における広角端から沈胴状態までズーミングが行われるときの各部の動作は、駆動モーター39が上記とは反対方向へ回転されて行われ、それぞれ上記した動作と反対の動作であるため、説明は省略する。
[開閉羽根ユニットの開閉時における動作]
以下に、開閉羽根ユニット56、56の開閉時における各部の動作について説明する(図17乃至図26参照)。
先ず、開閉羽根ユニット56、56の開放前の状態(沈胴状態)における各部の状態について説明する(図17参照)。
直進環16は後方の移動端に保持されている。
バリア支持枠17は直進環16に対する後方の移動端に保持されている。バリア支持枠17は、被案内突部17aが直進環16における案内溝16bの後端部に係合され、カムピン17bが1群保持枠18におけるカム摺動溝42の前側直線部42aに係合されている。
1群保持枠18は直進環16に対する後方の移動端に保持され、カム突部18aが直進環16におけるカム係合溝41の第1の回転規制部41aに係合されている。
カム環19は1群保持枠18に対する前方の移動端に保持され、カムフォロア19cが1群保持枠18におけるカム溝43の第1の水平部43aに係合されている。
バリア駆動リング23は一方の回転端に保持されて開閉羽根ユニット56、56が閉塞され、バリアカバー27の光透過孔27aが閉じられている。バリア駆動リング23は被押圧突部23cが1群保持枠18の連結面18bと離隔して位置されている。
上記した開閉羽根ユニット56の開放前の状態において駆動モーター39の駆動力によって回転環14が光軸回り方向へ回転されると、カム環19の回転が開始される(図18参照)。カム環19は1群保持枠18に対して回転され、カムフォロア19cが1群保持枠18におけるカム溝43の第1の水平部43aを摺動される。
引き続きカム環19が回転されると、カムフォロア19cが1群保持枠18におけるカム溝43の第1の水平部43aから第1の斜行部43bを摺動される(図19参照)。カムフォロア19cが第1の水平部43aから第1の斜行部43bを摺動されることにより、1群保持枠18がカム環19に対して前方へ移動され、カム突部18aが直進環16におけるカム係合溝41の第1の回転規制部41aの前端部まで摺動される。このときバリア支持枠17は1群保持枠18と一体になって前方へ移動され、被案内突部17aが直進環16における案内溝16bを前方へ向けて摺動される。
さらにカム環19が回転されるときには、カム突部18aが直進環16におけるカム係合溝41の第1の回転規制部41aの前端部に係合されているため1群保持枠18の前方への移動が規制されている。従って、さらにカム環19が回転されると、1群保持枠18とカム環19が一体になって直進環16に対して回転され、カム突部18aが直進環16におけるカム係合溝41の回転許容部41bを摺動され、カムフォロア19cは1群保持枠18のカム溝43を摺動されない(図20参照)。バリア支持枠17は直進環16によって回転が規制されているため、1群保持枠18の回転によってカムピン17bが1群保持枠18におけるカム摺動溝42の前側直線部42aを相対的に摺動される。
1群保持枠18は連結面18bがバリア駆動リング23の被押圧突部23cに接触して連結される。
引き続いてカム環19は1群保持枠18と一体になって直進環16に対して回転され、カム突部18aが直進環16におけるカム係合溝41の回転許容部41bを摺動され、カムフォロア19cは1群保持枠18のカム溝43を摺動されない(図21参照)。バリア支持枠17は直進環16によって回転が規制されているため、1群保持枠18の回転によってカムピン17bが1群保持枠18におけるカム摺動溝42の前側直線部42aを相対的に摺動される。
1群保持枠18はさらに回転されるため、バリア駆動リング23の被押圧突部23cが連結面18bによって押圧され、バリア駆動リング23が回転されて開閉羽根ユニット56、56が開放される。
さらにカム環19は1群保持枠18と一体になって直進環16に対して回転され、カム突部18aが直進環16におけるカム係合溝41の回転許容部41bを摺動され、カムフォロア19cは1群保持枠18のカム溝43を摺動されない(図22参照)。バリア支持枠17は1群保持枠18の回転によってカムピン17bが1群保持枠18におけるカム摺動溝42の前側直線部42aから傾斜部42bを相対的に摺動される。従って、バリア支持枠17は被案内突部17aが直進環16における案内溝16bを後方へ向けて摺動され、バリア駆動リング23、開閉羽根ユニット56、56及びバリアカバー27と一体になって後方へ移動されていく。これにより1群保持枠18はバリア支持枠17に対して相対的に前方へ移動されることになり、バリア支持枠17と1群保持枠18が接近されていく。開閉羽根ユニット56、56が後方へ移動されることにより、1群保持枠18に保持されている第1レンズ群45は開閉羽根ユニット56、56の光入射孔56aに挿入されていく。
引き続きカム環19は1群保持枠18と一体になって直進環16に対して回転され、カム突部18aが直進環16におけるカム係合溝41の回転許容部41bから第2の回転規制部41cの後端部まで摺動され、カムフォロア19cは1群保持枠18のカム溝43を摺動されない(図23参照)。バリア支持枠17は1群保持枠18の回転によってカムピン17bが1群保持枠18におけるカム摺動溝42の傾斜部42bから後側直線部42cまで相対的に摺動される。従って、バリア支持枠17は被案内突部17aが直進環16における案内溝16bを後方へ向けて摺動され、バリア駆動リング23、開閉羽根ユニット56、56及びバリアカバー27と一体になって後方へ移動されていく。これにより1群保持枠18はバリア支持枠17に対してさらに相対的に前方へ移動されることになり、バリア支持枠17と1群保持枠18がさらに接近されていく。開閉羽根ユニット56、56が後方へ移動されることにより、1群保持枠18に保持されている第1レンズ群45は開閉羽根ユニット56、56の光入射孔56aからバリアカバー27の透過孔27aに挿入され、1群保持枠18と開閉羽根ユニット56、56が最も接近した状態にされる。
カム環19がさらに回転されるときには、カム突部18aが直進環16におけるカム係合溝41の第2の回転規制部41cに係合されているため、1群保持枠18の直進環16に対する回転が規制されている。従って、カム環19がさらに回転されると、カム環19はカムフォロア19cが1群保持枠18におけるカム溝43の第1の斜行部43bから第2の水平部43cまで摺動される(図24参照)。1群保持枠18はカム環19及び直進環16に対して前方へ移動され、カム突部18aが直進環16におけるカム係合溝41の第2の回転規制部41cを前方へ向けて摺動される。バリア支持枠17は1群保持枠18と一体になって直進環16に対して前方へ移動され、被案内突部17aが直進環16における案内溝16bを前方へ向けて摺動されていく。バリア支持枠17はバリア駆動リング23、開閉羽根ユニット56、56及びバリアカバー27と一体になって移動されていく。
上記のように、カム環19のカムフォロア19cが1群保持枠18におけるカム溝43の第2の水平部43cまで摺動されることにより、撮影状態における広角端にされる。
広角端においては、1群保持枠18に保持されている第1レンズ群45が開閉羽根ユニット56、56の光入射孔56aに挿入されている。このとき第1レンズ群45には光線A、A、・・・が光軸に対して外側へ傾斜する斜め方向からも入射されるが、第1レンズ群45が開閉羽根ユニット56、56の光入射孔56aに挿入されているため、第1レンズ群45における光線A、A、・・・の入射可能な領域が大きく、第1レンズ群45に対する光線A、A、・・・の入射効率が高くされている。
従って、第1レンズ群45に対する光線A、A、・・・の入射効率が高い分、開閉羽根ユニット56、56の外形を小さくすることが可能にされている。
カム環19がさらに回転されると、カム環19はカムフォロア19cが1群保持枠18におけるカム溝43の第2の水平部43cから第2の斜行部43dを摺動される(図25参照)。1群保持枠18はカム環19及び直進環16に対してさらに前方へ移動され、カム突部18aが直進環16におけるカム係合溝41の第2の回転規制部41cをさらに前方へ向けて摺動される。バリア支持枠17は1群保持枠18と一体になって直進環16に対してさらに前方へ移動され、被案内突部17aが直進環16における案内溝16bをさらに前方へ向けて摺動されていく。バリア支持枠17はバリア駆動リング23、開閉羽根ユニット56、56及びバリアカバー27と一体になって移動されていく。
さらにカム環19が回転されると、カム環19はカムフォロア19cが1群保持枠18におけるカム溝43の第2の斜行部43dから第3の水平部43eまで摺動される(図26参照)。1群保持枠18はカム環19及び直進環16に対してさらに前方へ移動され、カム突部18aが直進環16におけるカム係合溝41の第2の回転規制部41cをさらに前方へ向けて摺動される。バリア支持枠17は1群保持枠18と一体になって直進環16に対してさらに前方へ移動され、被案内突部17aが直進環16における案内溝16bをさらに前方へ向けて摺動されていく。バリア支持枠17はバリア駆動リング23、開閉羽根ユニット56、56及びバリアカバー27と一体になって移動されていく。
上記のように、カム環19のカムフォロア19cが1群保持枠18におけるカム溝43の第3の水平部43eまで摺動されることにより、撮影状態における望遠端にされる。
広角端から望遠端までの撮影状態においても、広角端と同様に、1群保持枠18に保持されている第1レンズ群45が開閉羽根ユニット56、56の光入射孔56aに挿入されている。従って、第1レンズ群45における光線A、A、・・・の入射可能な領域が大きく、第1レンズ群45に対する光線A、A、・・・の入射効率が高いため、開閉羽根ユニット56、56の光入射孔56aの大きさが小さくて済み、開閉羽根ユニット56、56の外形を小さくすることが可能にされている。
尚、撮影状態における望遠端から沈胴状態までの開閉羽根ユニット56、56の開閉時における各部の動作は、駆動モーター39が上記とは反対方向へ回転されて行われ、それぞれ上記した動作と反対の動作であるため、説明は省略する。
[変形例]
以下に、各変形例について説明する。
上記には、カム溝43が形成された1群保持枠18とカムフォロア19cが設けられたカム環19とを例として示したが、逆に、図示はしないが、1群保持枠18にカムフォロアが設けられカム環19にカム溝が形成され、1群保持枠18のカムフォロアがカム環19のカム溝に摺動自在に係合されていてもよい。
また、上記には、カムピン17bが設けられたバリア支持枠17とカム摺動溝42が形成された1群保持枠18とを例として示したが、逆に、図示はしないが、バリア支持枠17にカム摺動溝が形成され1群保持枠18にカムピンが設けられ、1群保持枠18のカムピンがバリア支持枠17のカム摺動溝に摺動自在に係合されていてもよい。
さらに、上記には、直進環16のカム係合溝41に光軸回り方向へ延びる回転許容部41bが形成された例を示したが、例えば、回転許容部41bが光軸回り方向へ行くに従って前後方向へ変位するように傾斜されていてもよい(図27参照)。この場合には、1群保持枠18のカム突部18aがカム係合溝41の回転許容部41bを摺動されるときに、カム環19のカムフォロア19cが1群保持枠18におけるカム溝43の第1の斜行部43bを摺動される。
[その他]
上記には、1群保持枠18と2群保持枠21と3群保持枠22にそれぞれ第1レンズ群45と第2レンズ群50と第3レンズ群55が保持された例を示したが、1群保持枠18と2群保持枠21と3群保持枠22にそれぞれレンズ群が保持される構成に限られることはなく、1群保持枠18と2群保持枠21と3群保持枠22には開口絞り等の遮光等を目的とした他の光学素子が保持されていてもよい。
また、レンズ鏡筒3におけるレンズ群の構成はフォーカスレンズ40を含めた4群構成に限られることはなく、任意の数の群構成にすることが可能である。この場合には、上記のように第1の外筒28と第2の外筒29と第3の外筒30の三段構成のレンズ鏡筒3に限られることはなく、保持されるレンズ群等に応じた4段や5段等の任意の段数の構成にすることが可能である。
[撮像装置の一実施形態]
図28に、本技術撮像装置の一実施形態によるスチルカメラ(デジタルスチルカメラ)のブロック図を示す。
撮像装置(デジタルスチルカメラ)100(撮像装置1)は、撮像機能を担うカメラブロック70と、撮影された画像信号のアナログ−デジタル変換等の信号処理を行うカメラ信号処理部71と、画像信号の記録再生処理を行う画像処理部72とを有している。また、撮像装置100は、撮影された画像等を表示するLCD(Liquid Crystal Display)等の表示部73と、メモリーカード1000への画像信号の書込及び読出を行うR/W(リーダ/ライタ)74と、撮像装置100の全体を制御するCPU(Central Processing Unit)75と、ユーザーによって所要の操作が行われる各種のスイッチ等から成る入力部76と、カメラブロック70に配置されたレンズの駆動を制御するレンズ駆動制御部77とを備えている。
カメラブロック70は、レンズ群78を含む光学系や、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の撮像素子79等とによって構成されている。
カメラ信号処理部71は、撮像素子79からの出力信号に対するデジタル信号への変換、ノイズ除去、画質補正、輝度・色差信号への変換等の各種の信号処理を行う。
画像処理部72は、所定の画像データーフォーマットに基づく画像信号の圧縮符号化・伸張復号化処理や解像度等のデーター仕様の変換処理等を行う。
表示部73はユーザーの入力部76に対する操作状態や撮影した画像等の各種のデーターを表示する機能を有している。
R/W74は、画像処理部72によって符号化された画像データーのメモリーカード1000への書込及びメモリーカード1000に記録された画像データーの読出を行う。
CPU75は、撮像装置100に設けられた各回路ブロックを制御する制御処理部として機能し、入力部76からの指示入力信号等に基づいて各回路ブロックを制御する。
入力部76は、例えば、シャッター操作を行うためのシャッターレリーズボタンや、動作モードを選択するための選択スイッチ等によって構成され、ユーザーによる操作に応じた指示入力信号をCPU75に対して出力する。
レンズ駆動制御部77は、CPU75からの制御信号に基づいてレンズ群78の各レンズを駆動する図示しないモータ等を制御する。
メモリーカード1000は、例えば、R/W74に接続されたスロットに対して着脱可能な半導体メモリーである。
以下に、撮像装置100における動作を説明する。
撮影の待機状態では、CPU75による制御の下で、カメラブロック70において撮影された画像信号が、カメラ信号処理部71を介して表示部73に出力され、カメラスルー画像として表示される。また、入力部76からのズーミングのための指示入力信号が入力されると、CPU75がレンズ駆動制御部77に制御信号を出力し、レンズ駆動制御部77の制御に基づいてレンズ群78の所定のレンズが移動される。
入力部76からの指示入力信号によりカメラブロック70の図示しないシャッターが動作されると、撮影された画像信号がカメラ信号処理部71から画像処理部72に出力されて圧縮符号化処理され、所定のデーターフォーマットのデジタルデーターに変換される。変換されたデーターはR/W74に出力され、メモリーカード1000に書き込まれる。
フォーカシングは、例えば、入力部76のシャッターレリーズボタンが半押しされた場合や記録(撮影)のために全押しされた場合等に、CPU75からの制御信号に基づいてレンズ駆動制御部77がレンズ群78の所定のレンズを移動させることにより行われる。
メモリーカード1000に記録された画像データーを再生する場合には、入力部76に対する操作に応じて、R/W74によってメモリーカード1000から所定の画像データーが読み出され、画像処理部72によって伸張復号化処理が行われた後、再生画像信号が表示部73に出力されて再生画像が表示される。
[まとめ]
以上に記載した通り、レンズ鏡筒3にあっては、沈胴状態と撮影状態の間の一部の区間において第1レンズ群45を保持する1群保持枠18が直進環16に光軸回り方向へ回転自在に支持され、沈胴状態から撮影状態に至る過程において、1群保持枠18とバリア支持枠17が光軸方向において接近するように相対的に移動される。
このようにレンズ鏡筒3にあっては、第1レンズ群45が1群保持枠18に保持されている構造において、バリア支持枠17と1群保持枠18が接近する構成にされており、レンズ鏡筒3の全体に対する第1レンズ群45の位置精度が高い。
また、上記したように、広角端から望遠端までの撮影状態において、バリア支持枠17と1群保持枠18が接近され、第1レンズ群45に対する光線の入射効率が高いため、開閉羽根ユニット56、56の光入射孔56aの大きさが小さくて済み、開閉羽根ユニット56、56の外形を小さくすることが可能にされている。
従って、レンズ鏡筒3にあっては、第1レンズ群45の高い位置精度を確保した上で撮影光学系に対する十分な光量の入射を確保することができると共にレンズ鏡筒3の小型化を図ることができる。
また、レンズ鏡筒3にあっては、光軸回り方向へ回転されて開閉羽根ユニット56、56を開閉させるバリア駆動リング23が設けられ、1群保持枠18がバリア支持枠17に対して光軸回り方向へ回転されてバリア駆動リング23の被押圧突部23c、23cがそれぞれ1群保持枠18の連結面18b、18bに連結されて光軸回り方向へ回転される。
従って、バリア駆動リング23が、その近傍に位置された1群保持枠18に連結されて回転され開閉羽根ユニット56、56が動作されるため、バリア駆動リング23の回転位置における精度が高く、開閉羽根ユニット56、56の安定した動作状態を確保することができる。
さらに、レンズ鏡筒3にあっては、沈胴状態において開閉羽根ユニット56、56が閉塞されると共に第1レンズ群45が開閉羽根ユニット56、56より撮像面側に位置され、撮影状態において開閉羽根ユニット56、56が開放されて光入射孔56aが形成されると共に第1レンズ群45の少なくとも一部が光入射孔56aに挿入される。
従って、第1レンズ群45に対する光線の入射効率が高くなり、その分、開閉羽根ユニット56、56によって形成される開口を小さくすることができ、レンズ鏡筒3の径方向における一層の小型化を図ることができる。
さらにまた、直進環16のカム係合溝41は光軸方向へ延びる第1の回転規制部41aと光軸回り方向へ延びる回転許容部41bと光軸方向へ延びる第2の回転規制部41cとが順に連続してクランク状に形成され、1群保持枠18のカム突部18aが一部の区間において回転許容部41bに摺動される。
従って、カム係合溝41を容易に形成することができると共に簡素な構成によって1群保持枠18の動作の適正化を図ることができる。
[本技術]
本技術は、以下のような構成にすることもできる。
(1)
光路長が最短にされた沈胴状態と前記沈胴状態より光路長が長くされた撮影状態との間で伸縮可能とされ、
撮影光学系の光軸方向へ移動可能とされたバリア支持枠と、
光軸方向に直交する方向において前記バリア支持枠に対して移動されて開閉されるバリア羽根と、
前記撮影光学系の一部を構成する第1レンズ群を保持する1群保持枠と、
光軸回り方向へ回転されるカム環と、
前記バリア支持枠を光軸回り方向へ回転不能かつ光軸方向へ移動可能に支持する直進環とを備え、
前記カム環と前記1群保持枠は一方にカムフォロアが設けられ他方に前記カムフォロアが摺動自在に係合されるカム溝が形成され、
前記1群保持枠は前記カム溝に対する前記カムフォロアの係合位置に応じて前記カム環の光軸回り方向への回転によって光軸方向へ移動又は光軸回り方向へ回転され、
前記バリア支持枠と前記1群保持枠は一方にカムピンが設けられ他方に前記カムピンが摺動自在に係合されるカム摺動溝が形成され、
前記バリア支持枠は前記カム摺動溝に対する前記カムピンの係合位置に応じて前記1群保持枠の光軸方向への移動又は光軸回り方向への回転によって光軸方向へ移動され、
前記撮影状態において前記1群保持枠が前記直進環に光軸回り方向へ回転不能かつ光軸方向へ移動自在に支持され、
前記沈胴状態と前記撮影状態の間の一部の区間において前記1群保持枠が前記直進環に光軸回り方向へ回転自在に支持され、
前記沈胴状態から前記撮影状態に至る過程において、前記1群保持枠が前記一部の区間において前記カム環の回転によって前記直進環に対して光軸回り方向へ回転されることにより前記1群保持枠と前記バリア支持枠が光軸方向において接近するように相対的に移動される
レンズ鏡筒。
(2)
光軸回り方向へ回転されて前記バリア羽根を開閉させるバリア駆動リングが設けられ、
前記1群保持枠が前記バリア支持枠に対して光軸回り方向へ回転されて前記バリア駆動リングが前記1群保持枠に連結されて光軸回り方向へ回転される
前記(1)に記載のレンズ鏡筒。
(3)
前記沈胴状態において前記バリア羽根が閉塞されると共に前記第1レンズ群が前記バリア羽根より撮像面側に位置され、
前記撮影状態において前記バリア羽根が開放されて光入射孔が形成されると共に前記第1レンズ群の少なくとも一部が光入射孔に挿入される
前記(1)又は前記(2)に記載のレンズ鏡筒。
(4)
前記1群保持枠にカム突部が設けられ、
前記直進環に前記カム突部が摺動自在に係合されるカム係合溝が形成され、
前記カム係合溝は光軸方向へ延びる第1の回転規制部と光軸回り方向へ延びる回転許容部と光軸方向へ延びる第2の回転規制部とが順に連続してクランク状に形成され、
前記一部の区間において前記カム突部が前記回転許容部に摺動される
前記(1)から前記(3)の何れかに記載のレンズ鏡筒。
(5)
内部に撮影光学系が配置されたレンズ鏡筒と前記撮影光学系を介して取り込まれた光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備え、
前記レンズ鏡筒は、
光路長が最短にされた沈胴状態と前記沈胴状態より光路長が長くされた撮影状態との間で伸縮可能とされ、
撮影光学系の光軸方向へ移動可能とされたバリア支持枠と、
光軸方向に直交する方向において前記バリア支持枠に対して移動されて開閉されるバリア羽根と、
前記撮影光学系の一部を構成する第1レンズ群を保持する1群保持枠と、
光軸回り方向へ回転されるカム環と、
前記バリア支持枠を光軸回り方向へ回転不能かつ光軸方向へ移動可能に支持する直進環とを備え、
前記カム環と前記1群保持枠は一方にカムフォロアが設けられ他方に前記カムフォロアが摺動自在に係合されるカム溝が形成され、
前記1群保持枠は前記カム溝に対する前記カムフォロアの係合位置に応じて前記カム環の光軸回り方向への回転によって光軸方向へ移動又は光軸回り方向へ回転され、
前記バリア支持枠と前記1群保持枠は一方にカムピンが設けられ他方に前記カムピンが摺動自在に係合されるカム摺動溝が形成され、
前記バリア支持枠は前記カム摺動溝に対する前記カムピンの係合位置に応じて前記1群保持枠の光軸方向への移動又は光軸回り方向への回転によって光軸方向へ移動され、
前記撮影状態において前記1群保持枠が前記直進環に光軸回り方向へ回転不能かつ光軸方向へ移動自在に支持され、
前記沈胴状態と前記撮影状態の間の一部の区間において前記1群保持枠が前記直進環に光軸回り方向へ回転自在に支持され、
前記沈胴状態から前記撮影状態に至る過程において、前記1群保持枠が前記一部の区間において前記カム環の回転によって前記直進環に対して光軸回り方向へ回転されることにより前記1群保持枠と前記バリア支持枠が光軸方向において接近するように相対的に移動される
撮像装置。
1…撮像装置、3…レンズ鏡筒、36…撮像素子、16…直進環、41…カム係合溝、41a…第1の回転規制部、41b…回転許容部、41c…第2の回転規制部、17…バリア支持枠、17b…カムピン、18…1群保持枠、18a…カム突部、42…カム摺動溝、43…カム溝、19…カム環、19c…カムフォロア、23…バリア駆動リング、24…第1のバリア羽根、25…第2のバリア羽根、26…第3のバリア羽根、56a…光入射孔、100…撮像装置、79…撮像素子

Claims (5)

  1. 光路長が最短にされた沈胴状態と前記沈胴状態より光路長が長くされた撮影状態との間で伸縮可能とされ、
    撮影光学系の光軸方向へ移動可能とされたバリア支持枠と、
    光軸方向に直交する方向において前記バリア支持枠に対して移動されて開閉されるバリア羽根と、
    前記撮影光学系の一部を構成する第1レンズ群を保持する1群保持枠と、
    光軸回り方向へ回転されるカム環と、
    前記バリア支持枠を光軸回り方向へ回転不能かつ光軸方向へ移動可能に支持する直進環とを備え、
    前記カム環と前記1群保持枠は一方にカムフォロアが設けられ他方に前記カムフォロアが摺動自在に係合されるカム溝が形成され、
    前記1群保持枠は前記カム溝に対する前記カムフォロアの係合位置に応じて前記カム環の光軸回り方向への回転によって光軸方向へ移動又は光軸回り方向へ回転され、
    前記バリア支持枠と前記1群保持枠は一方にカムピンが設けられ他方に前記カムピンが摺動自在に係合されるカム摺動溝が形成され、
    前記バリア支持枠は前記カム摺動溝に対する前記カムピンの係合位置に応じて前記1群保持枠の光軸方向への移動又は光軸回り方向への回転によって光軸方向へ移動され、
    前記撮影状態において前記1群保持枠が前記直進環に光軸回り方向へ回転不能かつ光軸方向へ移動自在に支持され、
    前記沈胴状態と前記撮影状態の間の一部の区間において前記1群保持枠が前記直進環に光軸回り方向へ回転自在に支持され、
    前記沈胴状態から前記撮影状態に至る過程において、前記1群保持枠が前記一部の区間において前記カム環の回転によって前記直進環に対して光軸回り方向へ回転されることにより前記1群保持枠と前記バリア支持枠が光軸方向において接近するように相対的に移動される
    レンズ鏡筒。
  2. 光軸回り方向へ回転されて前記バリア羽根を開閉させるバリア駆動リングが設けられ、
    前記1群保持枠が前記バリア支持枠に対して光軸回り方向へ回転されて前記バリア駆動リングが前記1群保持枠に連結されて光軸回り方向へ回転される
    請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記沈胴状態において前記バリア羽根が閉塞されると共に前記第1レンズ群が前記バリア羽根より撮像面側に位置され、
    前記撮影状態において前記バリア羽根が開放されて光入射孔が形成されると共に前記第1レンズ群の少なくとも一部が光入射孔に挿入される
    請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記1群保持枠にカム突部が設けられ、
    前記直進環に前記カム突部が摺動自在に係合されるカム係合溝が形成され、
    前記カム係合溝は光軸方向へ延びる第1の回転規制部と光軸回り方向へ延びる回転許容部と光軸方向へ延びる第2の回転規制部とが順に連続してクランク状に形成され、
    前記一部の区間において前記カム突部が前記回転許容部に摺動される
    請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  5. 内部に撮影光学系が配置されたレンズ鏡筒と前記撮影光学系を介して取り込まれた光学像を電気的信号に変換する撮像素子とを備え、
    前記レンズ鏡筒は、
    光路長が最短にされた沈胴状態と前記沈胴状態より光路長が長くされた撮影状態との間で伸縮可能とされ、
    撮影光学系の光軸方向へ移動可能とされたバリア支持枠と、
    光軸方向に直交する方向において前記バリア支持枠に対して移動されて開閉されるバリア羽根と、
    前記撮影光学系の一部を構成する第1レンズ群を保持する1群保持枠と、
    光軸回り方向へ回転されるカム環と、
    前記バリア支持枠を光軸回り方向へ回転不能かつ光軸方向へ移動可能に支持する直進環とを備え、
    前記カム環と前記1群保持枠は一方にカムフォロアが設けられ他方に前記カムフォロアが摺動自在に係合されるカム溝が形成され、
    前記1群保持枠は前記カム溝に対する前記カムフォロアの係合位置に応じて前記カム環の光軸回り方向への回転によって光軸方向へ移動又は光軸回り方向へ回転され、
    前記バリア支持枠と前記1群保持枠は一方にカムピンが設けられ他方に前記カムピンが摺動自在に係合されるカム摺動溝が形成され、
    前記バリア支持枠は前記カム摺動溝に対する前記カムピンの係合位置に応じて前記1群保持枠の光軸方向への移動又は光軸回り方向への回転によって光軸方向へ移動され、
    前記撮影状態において前記1群保持枠が前記直進環に光軸回り方向へ回転不能かつ光軸方向へ移動自在に支持され、
    前記沈胴状態と前記撮影状態の間の一部の区間において前記1群保持枠が前記直進環に光軸回り方向へ回転自在に支持され、
    前記沈胴状態から前記撮影状態に至る過程において、前記1群保持枠が前記一部の区間において前記カム環の回転によって前記直進環に対して光軸回り方向へ回転されることにより前記1群保持枠と前記バリア支持枠が光軸方向において接近するように相対的に移動される
    撮像装置。
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