JP2014210345A - 射出成形用金型と射出成形方法 - Google Patents

射出成形用金型と射出成形方法 Download PDF

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    • B29C45/72Heating or cooling
    • B29C45/73Heating or cooling of the mould

Abstract

【課題】成形タクトの短い連続成形生産を行った場合でも、外装成形品の外観品位を損なうことなく、良好な状態の成形品を提供することを目的とする。【解決手段】上金型41を第一入れ子3と複数の第二入れ子4とで構成し、カートリッジヒーター6を第一入れ子3と第二入れ子4と境界部分に設け、第一入れ子3と第二入れ子4とで保持し、カートリッジヒーター6から第二入れ子4への熱伝導効率を、カートリッジヒーター6から第一入れ子3への熱伝導効率より小さくすることにより、金型の加熱と冷却の性能を向上させ、成形タクトの短い連続成形生産を行った場合でも、外装成形品の外観品位を損なうことなく、良好な状態の成形品を提供することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂成形品の成形に用いる射出成形用金型と、それを用いた射出成形方法に関するものである。
従来、外装成形品等の樹脂成形品の射出成形方法において、金型における成形品の成形領域の近傍に電熱ヒーターを配置し、樹脂の射出前に、金型の成形品近傍を樹脂のガラス転移温度以上に昇温させるものがあった(特許文献1参照)。金型を昇温した状態で樹脂を金型内に流入する事で、流動中に樹脂が金型に接触した際に起きる樹脂の固化を遅らせる事ができ、金型への樹脂の転写を向上できる。そのため、成形品の光沢感を良化させることができる他に、製品形状や、ゲート点数により、分割した樹脂の流れが再び会合した際に発生するウエルドラインを抑制できる。そして、樹脂の充填完了後に冷却水を金型内に流すことで、ヒーターによって、昇温した金型を冷却し、そして、樹脂を冷却することで、樹脂を固化させ、高品位な外観で成形品を得ることができる。
図8は従来の金型の構成を例示する断面図であり、前記特許文献1に記載された金型構造を示すものである。
図8において、金型の成形領域を構成する金型入子55はキャビティ表面50を有する入子表部材51とキャビティ表面50を有しない入子裏部材52に分割して構成される。入子表部材51には、入子表部材51の裏面からキャビティ表面50の近傍に至る溝56が形成され、溝56に電熱ヒーター53を収容し、溝56を入子裏部材52で閉塞して、電熱ヒーター53を入子表部材51に形成された溝56の最深部に定置する。これにより、電熱ヒーター53をキャビティ表面50の近傍に均一に配置することができ、金型を電熱ヒーター53で加熱した際に、温度上昇のムラ無しに金型を急速加熱し、ウエルドラインの発生を抑制していた。
特開2010−264703号公報
しかしながら、従来の金型では、キャビティ表面50を有しない入子裏部材52に、冷却回路54を有するが、キャビティ表面50を有する入子表部材51に、冷却回路54を有していない。よって、成形領域内に流入された樹脂の熱が入子表部材51に移動する際に、入子表部材51を冷却するための冷却回路54が無い。そのため、入れ子表部材51は入子裏部材52との接触面からの放熱で冷却することしかできず、冷却効率が悪かった。よって、短時間な成形サイクルで連続成形を行った場合には、樹脂の熱を十分に冷却する事ができず、樹脂を完全に固化させた状態で成形品を金型から取り出す事ができなかった。よって、取り出し後の熱収縮により、反り変形が発生するという問題点があった。または、冷却が不十分な成形品の、樹脂が厚肉となっている箇所にヒケが発生するため、外装成形品としての品位を損なってしまうという問題点があった。
また、入子裏部材52を電熱ヒーター53に接触させることで、その保持を行う場合もあり、電熱ヒーター53の接触面から、入子裏部材52を加熱させてしまう。これにより、本来加熱が必要なキャビティ表面50だけでなく、入子裏部材52までも無駄に加熱をさせてしまい、その加熱された熱を冷却するために、冷却回路54の温度が上昇してしまい、さらに冷却性能を悪化させることで、前記記載の様な、反り変形や、ヒケを発生させてしまうという問題点があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、成形タクトの短い連続成形生産を行った場合でも、外装成形品の外観品位を損なうことなく、良好な状態の成形品を提供することを目的とする。
前記目的を達成するためには、本発明の射出成形用金型は、複数の金型で形成されて成形領域に樹脂を注入して成形品を形成する射出成形用金型であって、前記金型の1つの構成要素であって前記成形領域と接する第一入れ子と、前記第一入れ子に前記成形領域と離間して形成される溝と、前記溝に挿入されて前記金型の1つの構成要素となる第二入れ子と、前記第一入れ子および前記第二入れ子の境界に設けられる加熱ヒーターと、前記金型を冷却する冷却回路と、前記加熱ヒーターを保持する前記第一入れ子の第一熱伝達範囲と、前記加熱ヒーターを保持する前記第二入れ子の第二熱伝達範囲とを有し、前記加熱ヒーターから前記第二熱伝達範囲への熱伝導効率が、前記加熱ヒーターから前記第一熱伝達範囲への熱伝導効率より小さいことを特徴とする。
以上のように、上金型を第一入れ子と複数の第二入れ子とで構成し、加熱ヒーターを第一入れ子と第二入れ子と境界部分に設け、第一入れ子と第二入れ子とで保持し、加熱ヒーターから第二入れ子への熱伝導効率を、加熱ヒーターから第一入れ子への熱伝導効率より小さくすることにより、金型の加熱と冷却の性能を向上させ、成形タクトの短い連続成形生産を行った場合でも、外装成形品の外観品位を損なうことなく、良好な状態の成形品を提供することができる。
本発明の射出成形用金型の構成を示す断面図 本発明の射出成形用金型の温度変化を示す図 本発明の射出成形用金型の構成を説明する要部拡大断面図 本発明の射出成形用金型の加熱冷却による状態変化を説明する図 本発明の射出成形用金型における加熱工程を説明する図 本発明の射出成形用金型のカードリッジヒーターの保持状態を説明する図 本発明の射出成形用金型の構成例を示す要部断面図 従来の金型の構成を例示する断面図
薄型TVやカーナビゲーションシステム等の商品の外装部品等を樹脂成形品として、射出成形用金型を用いて成形する場合がある。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の射出成形用金型の構成を示す断面図であり、外装成形品を成形するための金型構成を示した図面である。
図1において、射出成形用金型40は上金型41と下金型42とで構成され、上金型41と下金型42とを合わせた時に形成される空間を樹脂成形品の成形領域1として構成する。成形領域1のキャビティ表面2は樹脂成形品の外層面となり、高光沢面が要求される場合は鏡面ミガキが施される。上金型41は第一入れ子3と第二入れ子4に分割されている。第一入れ子3は成形領域1のキャビティ表面2と第一入れ子冷却回路5を有している。また、上金型41の第一入れ子3と第二入れ子4との境界領域には電流を流す事で金型を加熱する加熱ヒーターであるカートリッジヒーター6が設けられ、カートリッジヒーター6は金型に固定される(図示せず)。カートリッジヒーター6の断面の半分の領域は第一入れ子3と接触し、または所定の間隔を隔てて保持され、残りの半分は第二入れ子4と接触し、または所定の間隔を隔てて保持される。カートリッジヒーター6と第一入れ子3とが対向する領域は第一熱伝達範囲7となり、カートリッジヒーター6と第二入れ子4とが対向する領域は第二熱伝達範囲8となり、第二熱伝達範囲8より第一熱伝達範囲7の方がキャビティ表面2に近い側に位置する。ここで、カートリッジヒーター6が円筒形の場合、第一熱伝達範囲7および第二熱伝達範囲8は半円筒形状となる。そして、第一入れ子3の第一熱伝達範囲7と第二入れ子4の第二熱伝達範囲8とで円筒形状のカートリッジヒーター6を保持するための部分を構成する。また、カートリッジヒーター6と第一入れ子冷却回路5との位置関係としては、図1に示すように成形領域1に近い方にカートリッジヒーター6を位置させ、第一入れ子3の第一熱伝達範囲7と第二入れ子4の第二熱伝達範囲8とでカートリッジヒーター6を挟み込む様に、かつ成形領域1からカートリッジヒーター6より遠い位置に第一入れ子冷却回路5を配置する。また、成形領域1を囲むように、各カートリッジヒーター6の間に1または複数の第一入れ子冷却回路5を配置する。つまり、各カートリッジヒーター6と成形領域1との最短距離は、各第一入れ子冷却回路5と成形領域1との最短距離よりも短く、カートリッジヒーター6は成形領域1から一定の距離範囲に設けられ、各第一入れ子冷却回路5はカートリッジヒーター6および成形領域1を取り囲むように配置される。
本発明の射出成形用金型は、以上のように、カートリッジヒーター6を第一入れ子3と第二入れ子4との境界部分に設け、第一入れ子3と第二入れ子4とで保持し、カートリッジヒーター6から第二入れ子4への熱伝導効率を、カートリッジヒーター6から第一入れ子3への熱伝導効率より小さくすることが特徴である。このような構成により、金型の加熱と冷却の性能を向上させ、成形タクトの短い連続成形生産を行った場合でも、外装成形品の外観品位を損なうことなく、良好な状態の成形品を提供することができる。
図2は本発明の射出成形用金型の温度変化を示す図であり、外装成形品を成形するための成形工程毎のキャビティ表面2(図1参照)の金型温度を示したグラフである。図2において、横軸に時間(sec)、縦軸にキャビティ表面2(図1参照)の金型温度(℃)を示している。
射出成形を行う際には、成形前、もしくは1サイクル前の型開き・取り出し工程9から、カートリッジヒーターにより、射出成形用金型を加熱し、キャビティ表面を昇温する。そして、型閉め工程10から射出・保圧工程11の直前まで、すなわち樹脂が金型に注入される前に、キャビティ表面の温度を樹脂のガラス転移温度12よりも10℃〜20℃程度高い温度まで昇温させる。例えば、成形用樹脂としてABS樹脂を用いた場合には110℃程度のガラス転移温度12に対して、キャビティ表面の温度を120℃〜130℃程度に設定する。この温度に設定する際には、キャビティ表面のみ温度が上がっていれば、流動する樹脂が接触する部位が、高温状態になっているため、樹脂の固化を遅延させることができる。そのため、ウエルドラインの消失ができる他に、成形圧力の伝播を向上させることができるため、金型への樹脂の転写を向上し、高光沢状態での成形品を得ることができる。さらに、生産性が良く外観品位の良好な成形品を得る事が出来れば、塗装処理等の成形後の後化粧をする工程を削減することができ、塗料などの資源を削減することができる他、樹脂部材のリサイクルが可能になる。よって、第一熱伝達範囲により、キャビティ表面のみ温度が上がっていれば成形上は問題なく、キャビティ表面と反対側に位置する第二熱伝達範囲の金型温度が上がっても、成形品の品質向上には意味を成さない。逆に、図2の射出・保圧工程11から、冷却工程13における、金型を冷却する際に、第二熱伝達範囲近傍の冷却まで必要になってしまい、冷却効率が下がるため、成形タクトの短い連続成形生産をした際に、前記のように、成形品の反り変形やヒケが発生し、外観品質を悪化させてしまう。よって、第二熱伝達範囲における第二入れ子の構成材料の熱伝導は第一熱伝達範囲の構成材料より低い方が望ましい。
図3は本発明の射出成形用金型の構成を説明する要部拡大断面図であり、第一入れ子3と第二入れ子4の組み込み状態の詳細を示した図面である。
図3に示すように、第一入れ子3のキャビティ表面2と反対側の面に第二入れ子4を挿入するための溝43を設け、そこに第二入れ子4の先端部分を挿入する。その際、第二入れ子4に第二入れ子フランジ面14を設け、第二入れ子フランジ面14を第一入れ子3の表面に接触させ、カートリッジヒーター6と第二入れ子4の先端の第二熱伝達範囲8の間に第二熱伝達範囲クリアランス15を形成する構成とすることもできる。同時に、この構成により、第二入れ子4がカートリッジヒーター6を押し下げることがないので、カートリッジヒーター6と第一入れ子3の第一熱伝達範囲7の間に形成された第一熱伝達範囲クリアランス16が短縮されることを抑制することができる。これらのカートリッジヒーター6と金型のクリアランスは一般に小さければ小さいほど、カートリッジヒーター6と第一入れ子3および第二入れ子4との間隔が小さくなり、金型への熱伝導が向上し、急速な金型の加熱が可能である。
ここで、前述の様に、短時間で高効率な加熱冷却を行うには、第一入れ子3の加熱によるキャビティ表面2の昇温の際に、第二入れ子4への余分な加熱は行わない方がよい、また、第二入れ子4に熱が伝わったとしても、その熱を第一入れ子3に極力伝えずに、第二入れ子4を第一入れ子冷却回路5とは別に制御し、第二入れ子4単独で冷却を行う方がよい。そのために、第一入れ子3と第二入れ子4との接触面は第二入れ子フランジ面14のみとし、その他の面には空気断熱層17を設けても良く、接触表面積を少なくすることで、第二入れ子4から第一入れ子3への熱伝導を防止することができる。また、第二入れ子4はカートリッジヒーター6によって、加熱されるため、第二入れ子冷却回路18をさらに設けて、冷却水を流す事で、第二入れ子4の温度を第一入れ子3より10℃程度低い状態に保っておくこともできる。
また、第一入れ子3の加熱冷却をより効率良く行うためには、第一入れ子3の熱を固定側型板19に伝導させないことが効果的であり、第一入れ子3に第二入れ子4を固定するための断熱板20をさらに設け、その材質として、例えば、SUS304の様な、熱伝導性の低い材料を用いることが好ましい。この場合、その熱伝導率は16.2W/mKであり、また第一入れ子3に例えば冷間ダイス鋼(SKD11)を使用すれば、その熱伝導率は22.2W/mKとなり、第一入れ子3から固定側型板19への熱伝導を低くし、第一入れ子3の熱応答性を向上させることができ、第一入れ子3の加熱冷却をより効率良く行うことができる。また、第二入れ子4においても、例えば、SUS304の様な、熱伝導性の低い材料を用いれば、その熱伝導率は16.2W/mKであり、カートリッジヒーター6による加熱の影響や、前記第二入れ子冷却回路18による冷却の影響を第一入れ子3に伝えることを防止できるため、第一入れ子3の熱応答性の向上がさらに期待できる。
このように、カートリッジヒーター6から第二入れ子4への熱伝導効率がカートリッジヒーター6から第一入れ子3への熱伝導効率より低い射出成形用金型、および射出成形方法により、第一入れ子3のキャビティ表面2の加熱冷却を効率的に行うことができ、成形タクトの短い連続成形生産を行っても、ウエルドラインや光沢感不足、樹脂厚肉部のヒケや、金型から取り出した後の反り変形などが無く、外観品質の良好な状態な成形品を得ることができる。
図4は本発明の射出成形用金型の加熱冷却による状態変化を説明する図であり、加熱冷却工程における、第一入れ子3および第二入れ子4とカートリッジヒーター6とのクリアランス推移を示した図面であり、図4(a)は冷却時の金型状態図であり、第二入れ子4とカートリッジヒーター6により、第二熱伝達範囲クリアランス15が形成されている。また、図4(b)は加熱時の金型状態図であり、図4(a)と同様に、第二入れ子4とカートリッジヒーター6により、第二熱伝達範囲クリアランス15が形成されている。なお、図1〜図4と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
一般的に、第二熱伝達範囲クリアランス15が小さければ小さいほど、カートリッジヒーター6と第二入れ子4との距離が小さくなり、熱伝導効率が向上してカートリッジヒーター6の熱を第二入れ子4に伝えやすくなるため、加熱効率を向上する。そのため、加熱時に第二入れ子4の温度が必要以上に上昇してしまい、冷却時の効率が悪化する。そのため、第二熱伝達範囲クリアランス15を大きくすることにより、カートリッジヒーター6と第二入れ子4の接触面積が減少し、カートリッジヒーター6の熱を第二入れ子4に伝えにくくなるため、加熱を抑制することができる。ただし、第二熱伝達範囲クリアランス15が一定の間隔、例えば0.5mmを超えると、カートリッジヒーター6と第二入れ子4との間隔が広すぎて、カートリッジヒーター6の熱を第二入れ子4に伝える事ができない。よって、カートリッジヒーター6のみが発熱し、第二入れ子4が加熱されず、カートリッジヒーター6が異常昇温により断線し破損してしまう恐れがある。よって、第二熱伝達範囲クリアランス15は0.5mmを超える設定にしてはならず、同様に第一熱伝達範囲クリアランス16においても、0.5mmを超える設定にしてはならない。
ここで、第二入れ子4の熱膨張係数を第一入れ子3の熱膨張係数よりも大きく設定しても良い。このように構成することで、図4(a)の第二熱伝達範囲クリアランス15と図4(b)の第二熱伝達範囲クリアランス15を比較すると、図4(b)つまり、加熱工程時の第二熱伝達範囲クリアランス15の方が冷却工程時よりも小さくなり好ましい。これは、第二入れ子4の熱膨張係数を第一入れ子3よりも大きく設定しているため、金型を加熱し第一入れ子3と第二入れ子4が同じ温度に上昇すると、第二入れ子4の深さである第二入れ子突出量21の熱膨張量が、溝43の深さである第一入れ子掘り込み量22の熱膨張よりも大きくなるため、第一入れ子3と第二入れ子4の熱膨張差23が発生し、その分第二入れ子4がカートリッジヒーター6に接触する方向へ膨張するため、第二熱伝達範囲クリアランス15が小さくなるためである。また、第二入れ子4の膨張により、カートリッジヒーター6が第一入れ子3の方向へ押し付けられることで、第一熱伝達範囲クリアランス16も同時に小さくなる。そして前述の様に、第一熱伝達範囲クリアランス16が小さくなることで、カートリッジヒーター6と第一入れ子4との間隔が減少し、カートリッジヒーター6の熱を第一入れ子3に伝えやすくなるため、加熱効率を向上させることができる。
また、逆に冷却時には、第二入れ子突出量21の熱収縮量が第一入れ子掘り込み量22の熱収縮量よりも大きくなるため、第二入れ子4がカートリッジヒーター6から離れる方向へ収縮し、第二熱伝達範囲クリアランス15が大きくなる。この様に、連続成形中に冷却時の第二熱伝達範囲クリアランス15が最大になるが、その際の第二熱伝達範囲クリアランス15を0.5mm以上に設定すると、前述の様にカートリッジヒーター6が異常昇温により断線し破損してしまう恐れがあるため、第二熱伝達範囲クリアランス15を0.5mm以下に設定する必要がある。また、金型の冷却効率を向上させるために、金型へ余分な熱を与えない様にする必要があり、冷却時の第二熱伝達範囲クリアランス15を積極的にカートリッジヒーター6と接触させない様に0.1mm以上に設定することが好ましい。これにより、カートリッジヒーター6の第二入れ子4との間隔を広げることで、冷却時にはカートリッジヒーター6の熱を第二入れ子4に極力伝えずに済み、金型の冷却効率を向上できる。また、冷却時の第二熱伝達範囲クリアランス15を積極的にカートリッジヒーター6と接触させない様にしていることで、必然的にカートリッジヒーター6を第一入れ子3の方向へ押し付ける力も減少するため、第一熱伝達範囲クリアランス16も大きくなり、冷却時にはカートリッジヒーター6の熱を第一入れ子3に極力伝えずに済み、金型の冷却効率のさらなる向上が期待できる。
例えば、第一入れ子3の材質に冷間ダイス鋼(SKD11)を使用すれば、その熱膨張係数は11.7×E−6[1/K]であり、また、第二入れ子4の材質にアルミを使用すれば、その熱膨張係数は23.1×E−6[1/K]である。そして、図4(a)の状態のような、冷却時の第二熱伝達範囲クリアランス15を0.15〜0.2mm程度に設定する。その際の金型温度が50℃であり、この状態から加熱工程に移行し、金型温度を130℃まで向上させた場合、その温度差は80℃であり、第一入れ子3と第二入れ子4の熱膨張差23が発生するが、第二入れ子突出量21と第一入れ子掘り込み量22の長さを100mmとした場合に、第一入れ子3と第二入れ子4の熱膨張係数の差11.4×E−6[1/K]×80℃×100mmで計算され、熱膨張差23は0.09mmとなる。カートリッジヒーター6自体も発熱により、熱膨張するために、例えばその主な材料にSUS304を使用すれば、その熱膨張係数は17.5×E−6[1/K]であり、カートリッジヒーターの直径を6mmとし、加熱時に約500℃まで温度が上がれば、熱膨張により、直径が約0.05mm太くなり、第二熱伝達範囲クリアランス15は約0.03mm小さくなる。よって、前述の熱膨張差23の約0.09mmと合わせ、加熱時と冷却時の第二熱伝達範囲クリアランス15の差は約0.12mmとなる。結果、冷却時の第二熱伝達範囲クリアランス15を0.15〜0.2mmとした場合に、加熱完了時に第二熱伝達範囲クリアランス15が最小で0.03〜0.08mmとなり、その際にカートリッジヒーター6による熱効率が連続成形中の工程の中で最も良くなる様に設定することができ、かつ、冷却時にはカートリッジヒーター6による伝熱を防止することができる。
上記の様に、第一入れ子3と第二入れ子4に使用する材質の熱膨張係数の関係を、第一入れ子熱膨張係数<第二入れ子熱膨張係数とすることで、第二入れ子4とカートリッジヒーター6とのクリアランスを冷却工程時に大きくし、金型の冷却効率を向上させることができ、また、第一入れ子3とカートリッジヒーター6とのクリアランスを加熱工程時に小さくすることで、金型の加熱効率を向上させる事ができるため、短時間で十分な金型の加熱冷却が可能となり成形タクトの短い連続成形生産を行っても、ウエルドラインや光沢感不足、樹脂厚肉部のヒケや、金型から取り出した後の反り変形などが無く、外観品質の良好な状態で、成形品を得ることができる。
図5は本発明の射出成形用金型における加熱工程を説明する図であり、カートリッジヒーター6の加熱による熱伝播を示した図面である。なお、図1〜図5と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。比較例として、図5(a)は第一入れ子3に貫通穴を形成し、カートリッジヒーター6を挿入した場合の断面図である。この比較例において、加熱開始からt1秒後の熱伝播の到達を第一入れ子第一熱伝播24とし、t2秒後の熱伝播の到達を第一入れ子第二熱伝播25とする。なお、金型を第一入れ子3と第二入れ子4に分割して構成しても、第一入れ子3と第二入れ子4の材質が同一であれば、前記と同様の熱伝播となる。図5(b)は、本発明の第一入れ子3の熱伝導率>第二入れ子4の熱伝導率となる様に形成した場合の断面図であり、加熱開始からt1秒後の第一入れ子の熱伝播の到達を第一入れ子第一熱伝播24、第二入れ子の熱伝播の到達が第二入れ子第一熱伝播26となる。
加熱工程の完了までかかる加熱時間をt2秒とした場合、熱伝播による加熱でキャビティ表面2を昇温させる際に、隣あう二つのカートリッジヒーター6の第一入れ子第二熱伝播25の交点であり、キャビティ表面2上にある、最低昇温点27で、樹脂のガラス転移温度以上まで昇温させなければならない、この時図5(a)のように、カートリッジヒーター6の同心円状に均一に熱が伝播されると、本来不要である第一入れ子冷却回路5の近傍まで加熱されてしまい、その冷却が必要になる。そのため、キャビティ表面2の冷却により樹脂を取り出しが可能となる温度まで冷却するのに時間がかかってしまう。そこで、図5(b)のように第一入れ子3の熱伝導率>第二入れ子4の熱伝導率となる様に形成すれば、熱伝播の到達を第一入れ子第一熱伝播24と第二入れ子第一熱伝播26に分割することができる。そのため、第一入れ子第一熱伝播24によって、キャビティ表面2の温度を樹脂のガラス転移温度以上まで昇温させた場合、第二入れ子第一熱伝播26による、第二入れ子4の昇温は第一入れ子3よりも少なくなる。加熱に際して第二入れ子4を第一入れ子3より低い温度に保つことにより、冷却工程の時間を削減しても、金型全体が十分に冷却でき、樹脂内部の熱を冷却し、金型から取り出す前に十分な固化を促進できる。その結果、ヒケや反り変形等の、外観品質不良を防ぐ事ができる。なお、図5(b)において、説明のためにカートリッジヒーター6からの熱伝播のみを第一入れ子第一熱伝播24および第二入れ子第一熱伝播26として図示したが、実際には第一入れ子3から第二入れ子4へ熱伝播する。しかし、この第一入れ子3から第二入れ子4への熱伝播は理解を容易にするために省略した。
また、上記のように第二入れ子4の熱伝導率を低く設定する場合、低く設定しすぎると、カートリッジヒーター6の温度が金型に伝達されず、カートリッジヒーター6のみ温度が上昇してしまい、異常昇温による、断線などカートリッジヒーター6の故障を招いてしまう。そのため、第二入れ子の熱伝導率は8W/mK以上に設定することが望ましい。
上記のように、第一入れ子3と第二入れ子4に使用する材質の熱伝導率の関係を、第一入れ子熱伝導率>第二入れ子熱伝導率とすることで、キャビティ表面2以外の余分な加熱を減少させて冷却に必要な熱量を抑えることができる。そのため、金型の冷却効率を向上させることができ、短時間で十分な金型の加熱冷却が可能となり成形タクトの短い連続成形生産を行っても、樹脂厚肉部のヒケや、金型から取り出した後の反り変形などが無く、外観品質の良好な状態で、成形品を得ることができる。
図6は本発明の射出成形用金型のカードリッジヒーターの保持状態を説明する図であり、カートリッジヒーター6を第一入れ子3と第二入れ子4で保持する際の詳細を示した図面である。
図6において、カートリッジヒーター直径28をDmmとした場合、よりカートリッジヒーター6での加熱効率を向上させることを目的に、第一入れ子ヒーター保持半径29とカートリッジヒーター6で形成されるクリアランスを極力小さくする事が望ましい。しかし、例えば、カートリッジヒーター6の主な材料にSUS304を使用すれば、その熱膨張係数は17.5×E−6[1/K]であり、カートリッジヒーター直径28を6mmとし加熱時に約500℃まで温度が上がれば、熱膨張により、直径が約0.05mm太くなる。そのため、カートリッジヒーター6自体の発熱による熱膨張を半径で0.03mm程度見込み、また加工精度誤差もまた0.02mm程度クリアランスを見込むのが良い。したがって、例えば、カートリッジヒーター直径28=6mmであった場合には、第一入れ子ヒーター保持半径29はD/2+0.05mm=3.05mm程度に設定する。また、前述のように、第二入れ子4は加熱しても、成形品の品質向上に影響は無く、逆に冷却効率の悪化を招いてしまうため、極力加熱しない方が良い。そのために、第二入れ子ヒーター保持半径30とカートリッジヒーター6で形成されるクリアランスを大きく設定する事が望ましい。そのため、第二入れ子ヒーター保持半径30はD/2+0.1mm=3.1mm程度に設定すると良い。しかし、逆に大きすぎると、第二入れ子4がカートリッジヒーター6に全く接触しなくなり、または部分的に接触しても第二入れ子4がカートリッジヒーター6を押し付ける力が弱くなり、カートリッジヒーター6が第一入れ子3の方向に押し付けられず、第一入れ子ヒーター保持半径28とカートリッジヒーター6で形成されるクリアランスが大きくなってしまう。よって、第二入れ子ヒーター保持半径30の中心である第二入れ子ヒーター保持半径中心31を第一入れ子ヒーター保持半径29の中心より第一入れ子3側へ約0.07mm移動した状態で、第二入れ子ヒーター保持半径30を形成することが好ましい。このように、第一入れ子ヒーター保持半径29を第二入れ子ヒーター保持半径30より小さくし、または、さらに、第二入れ子ヒーター保持半径中心31を第一入れ子ヒーター保持半径29の中心より第一入れ子3側へ移動させる事で、第二入れ子4のカートリッジヒーター6と最もクリアランスが小さくなる箇所であるカートリッジヒーター押し当て点32の位置では、第二入れ子ヒーター保持半径30とカートリッジヒーター6で形成されるクリアランスを部分的に0.03mm程度にほぼ接触する値まで小さくする事ができ、カートリッジヒーター押し当て点32で部分的に第一入れ子3側へ押し付けながら、第二入れ子ヒーター保持半径30とカートリッジヒーター6で形成されるクリアランスを大きく設定する事ができ、第二入れ子4への加熱を少なくすることができる。
上記のように、第一入れ子ヒーター保持半径29と第二入れ子ヒーター保持半径30の関係を、カートリッジヒーター6の半径<第一入れ子ヒーター保持半径29<第二入れ子ヒーター保持半径30とすることで、第二入れ子4への加熱を少なくできる。そのため、キャビティ表面2以外の余分な加熱を減少させて冷却に必要な熱量を抑えることで、金型の冷却効率を向上させることができる。よって、短時間で十分な金型の加熱冷却が可能となり成形タクトの短い連続成形生産を行っても、樹脂厚肉部のヒケや、金型から取り出した後の反り変形などが無く、成形品の外観品質の良好な状態で、成形品を得ることができる。
図7は本発明の射出成形用金型の構成例を示す要部断面図であり、カートリッジヒーター6を保持する構造において、第二入れ子34のヒーター保持面に保持突起33を設けた構造を示した図面である。なお、図1〜図7と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
前述のように、カートリッジヒーター6での加熱効率を向上させることを目的に、第一入れ子ヒーター保持半径29とカートリッジヒーター6で形成されるクリアランスを極力小さくする事が望ましいが、第二入れ子34は加熱しても、成形品の品質向上に影響は無く、逆に冷却効率の悪化を招いてしまうため、極力加熱しない方が良い。そのために、第二入れ子ヒーター保持半径30とカートリッジヒーター6で形成されるクリアランスを大きく設定する事が望ましい。そのため、第二入れ子ヒーター保持半径30はD/2+0.1mm程度に設定すると良い。しかし、逆に大きすぎると、カートリッジヒーター6を第一入れ子3に押し当てるようにして固定することができず、第一入れ子ヒーター保持半径29とカートリッジヒーター6で形成されるクリアランスが大きくなってしまう。よって、第二入れ子34でカートリッジヒーター6を保持するために、保持突起33を設け、保持突起33とカートリッジヒーター6で形成されるクリアランスを0.04mm程度に設定する事で、部分的に第一入れ子3側へ押し付けながら、第二入れ子ヒーター保持半径30とカートリッジヒーター6で形成されるクリアランスを大きく設定する事ができ、第二入れ子34の加熱を少なくすることができる。
上記のように、保持突起33を設けることにより、第二入れ子34の保持突起33でカートリッジヒーター6を保持しながら、保持突起33のない部分の第二入れ子34とカートリッジヒーター6とのクリアランスを確保することで、キャビティ表面2以外の余分な加熱を減少させて冷却に必要な熱量を抑えることができる。そのため、金型の冷却効率を向上させることができ、短時間で十分な金型の加熱冷却が可能となり成形タクトの短い連続成形生産を行っても、樹脂厚肉部のヒケや、金型から取り出した後の反り変形などが無く、外観品質の良好な状態で、成形品を得ることができる。
なお、以上の説明では上金型を第一入れ子と第二入れ子で構成し、第一入れ子と第二入れ子との境界にカートリッジヒーターを設ける場合を説明したが、下金型あるいは上金型と下金型の両方を第一入れ子と第二入れ子で構成し、第一入れ子と第二入れ子との境界にカートリッジヒーターを設けても良い。また、射出成形用金型が、下金型と上金型との2つのみならず、3つ以上の金型から構成されても良い。
以上の説明においてはほんの一例を示しただけで本発明による成形金型とその成形方法を応用すれば多様な外装成形品において、短時間な成形時間で生産性の良い、連続成形を行った場合でも、ウエルドラインや光沢感不足、ヒケや反り変形の無い、外観品質の良好な状態で、成形品を得ることができる。例えば、本発明の射出成形用金型構成によれば、生産性が良く外観品位の良好な成形品を得る事が出来きるだけでなく、塗装処理等の成形後の後化粧をする工程を削減することができ、塗料などの資源を削減することができる他、樹脂部材のリサイクルが可能になる。
本発明は、成形タクトの短い連続成形生産を行った場合でも、外装成形品の外観品位を損なうことなく、良好な状態の成形品を提供することができ、樹脂成形品の成形に用いる射出成形用金型と、それを用いた射出成形方法等に有用である。
1 成形領域
2 キャビティ表面
3 第一入れ子
4 第二入れ子
5 第一入れ子冷却回路
6 カートリッジヒーター
7 第一熱伝達範囲
8 第二熱伝達範囲
9 型開・取り出し工程
10 型閉工程
11 射出・保圧工程
12 ガラス転移温度
13 冷却工程
14 第二入れ子フランジ面
15 第二熱伝達範囲クリアランス
16 第一熱伝達範囲クリアランス
17 空気断熱層
18 第二入れ子冷却回路
19 固定側型板
20 断熱板
21 第二入れ子突出量
22 第一入れ子掘り込み量
23 熱膨張差
24 第一入れ子第一熱伝播
25 第一入れ子第二熱伝播
26 第二入れ子第一熱伝播
27 最低昇温点
28 カートリッジヒーター直径
29 第一入れ子ヒーター保持半径
30 第二入れ子ヒーター保持半径
31 第二入れ子ヒーター保持半径中心
32 カートリッジヒーター押し当て点
33 保持突起
34 第二入れ子
40 射出成形用金型
41 上金型
42 下金型
43 溝
50 キャビティ表面
51 入子表部材
52 入子裏部材
53 電熱ヒーター
54 冷却回路
55 金型入子
56 溝

Claims (8)

  1. 複数の金型で形成されて成形領域に樹脂を注入して成形品を形成する射出成形用金型であって、
    前記金型の1つの構成要素であって前記成形領域と接する第一入れ子と、
    前記第一入れ子に前記成形領域と離間して形成される溝と、
    前記溝に挿入されて前記金型の1つの構成要素となる第二入れ子と、
    前記第一入れ子および前記第二入れ子の境界に設けられる加熱ヒーターと、
    前記金型を冷却する冷却回路と、
    前記加熱ヒーターを保持する前記第一入れ子の第一熱伝達範囲と、
    前記加熱ヒーターを保持する前記第二入れ子の第二熱伝達範囲と
    を有し、前記加熱ヒーターから前記第二熱伝達範囲への熱伝導効率が、前記加熱ヒーターから前記第一熱伝達範囲への熱伝導効率より小さいことを特徴とする射出成形用金型。
  2. それぞれの前記加熱ヒーターから前記成形領域までの最短距離が、それぞれの前記冷却回路から前記成形領域までの最短距離より小さいことを特徴とする請求項1に記載の射出成形用金型。
  3. 前記第一入れ子の形成材料の熱膨張係数を前記第二入れ子の形成材料の熱膨張係数より小さくすることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の射出成形用金型。
  4. 前記第一入れ子の形成材料の熱伝導率を前記第二入れ子の形成材料の熱伝導率より大きくすることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の射出成形用金型。
  5. 前記加熱ヒーターが円筒形状であり、
    前記第一熱伝達範囲および前記第二熱伝達範囲の断面形状が円弧状であり、
    前記加熱ヒーターの断面円の半径である加熱ヒーター半径,前記第一熱伝達範囲の断面形状の半径である第一入れ子ヒーター保持部半径および前記第二熱伝達範囲の断面形状の半径である第二入れ子ヒーター保持部半径との関係が、
    前記加熱ヒーター半径<前記第一入れ子ヒーター保持部半径<前記第二入れ子ヒーター保持部半径であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の射出成形用金型。
  6. 前記第二入れ子の前記第二熱伝達範囲に突起を設けることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の射出成形用金型。
  7. 前記第二入れ子にフランジ面を設け、前記溝に前記第二入れ子を挿入する際に前記フランジ面が前記第一入れ子の表面に当接し、前記第二入れ子と前記加熱ヒーターとの間にクリアランスが生じることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の射出成形用金型。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の射出成形用金型を前記加熱ヒーターを用いて加熱する工程と、
    前記射出成形用金型の前記成形領域に樹脂を注入する工程と、
    前記射出成形用金型を前記冷却回路を用いて冷却する工程と、
    前記成形品を取り出す工程と
    を有することを特徴とする射出成形方法。
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