JP2014207316A - Tdi方式リニアイメージセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロレンズによる高感度化と、高いMTFを同時に実現することができるTDI方式リニアイメージセンサを提供する。【解決手段】画素をN相(Nは3以上の整数)のCCDで構成したTDI方式リニアイメージセンサにおいて、画素を構成するN相のCCDの転送ゲート全てについて、ゲート開口部10と、TDI転送チャネル15として機能するゲート非開口部が形成される。ゲート開口部10に集光するために複数のマイクロレンズ群102,104が形成される。マイクロレンズ群102を構成する単一または複数のストライプ型マイクロレンズ101,マイクロレンズ群104を構成する単一または複数のストライプ型マイクロレンズ103のうち少なくとも2つが、光の入射方向から見ると交差し、かつ異なる平面上に配置される。【選択図】図6

Description

本発明は、リモートセンシングなどの分野で用いられるTDI方式リニアイメージセンサに関する。
半導体基板上に多数の光検出器をアレイ状に配置し、同一基板上に信号電荷の読出回路や出力アンプを備えたイメージセンサが開発されている。リモートセンシングにおいては、光検出器を1次元アレイ状に配置したリニアイメージセンサを人工衛星などに搭載して、アレイと垂直な方向を衛星の進行方向に一致させることによって地表の2次元画像を撮影する。
画像解像度を向上させるには画素ピッチをできるだけ小さくすることが望ましいが、光検出器の面積が縮小する分だけ入射光量が減少し、S/Nが劣化するという課題がある。
S/Nを改善するための巧妙な手段としてTDI方式(Time Delay and Integration)のイメージセンサが開発されている。TDI方式は、2次元イメージセンサであるFFT(フル・フレーム・トランスファ)型CCD(Charge Coupled Devices)を用い、電荷転送のタイミングを被写体像の移動タイミングに同期させることでS/Nを改善する読出し方式である。リモートセンシングの場合、垂直方向の電荷転送を衛星の移動速度に合わせることでTDI動作が実現できる。垂直CCDでM段のTDI動作を行うと、蓄積時間が実効的にM倍となるため、感度がM倍向上し、S/Nは√M倍に改善される。
多くの場合、可視イメージセンサはチップの表面側から光を入射させて撮像を行う。入射した光は、シリコン基板内部で光電変換されて信号電荷を発生させるが、FFT型CCDでは垂直電荷転送を制御するポリシリコン電極越しに光が入射するため、特に短波長領域の光がポリシリコン電極で吸収されてしまい感度が低下するといった課題がある。
この対策として、一部の垂直転送ゲート電極を仮想電極で置き換えた、いわゆるVPCCD(バーチャルフェーズCCD)構造にすることによって感度を改善したイメージセンサが提案されている。VPCCDは、ポリシリコン電極を仮想電極に置き換えることで電極部での光吸収を抑えることができ、感度が向上する。
ところで、特開2001−102560号公報(特許文献1)には、個々の画素における受光部の面積低下を抑制しつつ画素密度を向上させるとともに、相隣る2つの画素行同士の間で画素の集光効率や感度に差が生じないようにすることを目的とした固体撮像装置が開示されている。
特開2001−102560号公報(特許文献1)の固体撮像装置では、垂直転送CCD用の電荷転送チャネルの平面視上の形状を蛇行形状とし、該垂直転送CCD用の転送電極として第1の転送電極と第2の転送電極を用い、奇数番目の電荷転送チャネルに隣接する読み出しゲート領域の各々を、第1および第2の転送電極のうちの一方の転送電極と電荷転送チャネルとの平面視上の交差部に隣接させて形成し、偶数番目の電荷転送チャネルに隣接する読み出しゲート領域の各々を、第1および第2の転送電極のうちの他方の転送電極と電荷転送チャネルとの平面視上の交差部に隣接させて形成する。
特開2001−102560号公報
しかしながら、特許文献1に記載の固体撮像素子では、マイクロレンズにより1相の電極に集光を行う場合に、入射した光により発生した電荷が、全て被写体の直下にあるCCDチャネルポテンシャル井戸に集められず、後段の隣接のCCDチャネルポテンシャル井戸へ流れてしまう。この現象によって、TDI転送方向のMTF(Modulation Transfer Function)が低下し、撮像画像にぼけが生じる。
それゆえに、本発明の目的は、マイクロレンズによる高感度化と、高いMTFを同時に実現することができるTDI方式リニアイメージセンサを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、画素をN相(Nは3以上の整数)のCCDで構成したTDI方式リニアイメージセンサであって、画素を構成するN相のCCDの転送ゲート全てについて、ゲート開口部と、TDI転送チャネルとして機能するゲート非開口部が形成される。ゲート開口部に集光するために複数のストライプ型マイクロレンズが形成される。複数のストライプ型マイクロレンズのうち少なくとも2つが、光の入射方向から見ると交差し、かつ異なる平面上に配置される。
本発明のTDI方式リニアイメージセンサによれば、マイクロレンズによる高感度化と、高いMTFを同時に実現することができる。
入射光が仮想電極上に集光されるようにマイクロレンズを形成した、VPCCD構造を用いたTDI方式リニアイメージセンサの画素平面図である。 TDI方式リニアイメージセンサのTDI動作を説明した模式図である。 TDI方式リニアイメージセンサで、マイクロレンズによる1相の電極に集光を行わない場合における、光の進路と電荷の動きを説明した模式図である。 TDI方式リニアイメージセンサで、マイクロレンズによる1相の電極に集光を行った場合における、光の進路と電荷の動きを説明した模式図である。 本発明の実施の形態1によるTDI方式リニアイメージセンサの素子平面図である。 本発明の実施の形態1によるTDI方式リニアイメージセンサの拡大平面図である。 本発明の実施の形態1によるTDI方式リニアイメージセンサのA断面での断面構造図である。 本発明の実施の形態1によるTDI方式リニアイメージセンサのB断面での断面構造図である。 本発明の実施の形態1によるTDI方式リニアイメージセンサで、TDI転送方向とそれに垂直な方向でマイクロレンズ系が分離している場合の例を示す立体図である。 本発明の実施の形態1によるTDI方式リニアイメージセンサで、TDI転送方向とそれに垂直な方向でマイクロレンズ系が入れ子になっている場合の例を示す立体図である。 本発明の実施の形態1によるTDI方式リニアイメージセンサで、マイクロレンズの構成材料を説明するための立体図である。 本発明の実施の形態1によるTDI方式リニアイメージセンサのA断面でのポテンシャル図である。 本発明の実施の形態1によるTDI方式リニアイメージセンサのB断面でのポテンシャル図である。 本発明のTDI方式リニアイメージセンサにおける、光の進路と電荷の動きを説明した模式図である。 本発明の実施の形態1の変形例によるTDI方式リニアイメージセンサの素子平面図である。 本発明の実施の形態1の変形例によるTDI方式リニアイメージセンサのA断面での断面構造図である。 本発明の実施の形態1の変形例によるTDI方式リニアイメージセンサのB断面での断面構造図である。 本発明の実施の形態2によるTDI方式リニアイメージセンサの素子平面図である。 本発明の実施の形態2によるTDI方式リニアイメージセンサのA断面での断面構造図である。 本発明の実施の形態2によるTDI方式リニアイメージセンサのB断面での断面構造図である。 本発明の実施の形態2によるTDI方式リニアイメージセンサのB断面でのポテンシャル図である。 本発明の実施の形態3によるTDI方式リニアイメージセンサの素子平面図である。 本発明の実施の形態3によるTDI方式リニアイメージセンサのA断面での断面構造図である。 本発明の実施の形態3によるTDI方式リニアイメージセンサのB断面での断面構造図である。 本発明の実施の形態4によるTDI方式リニアイメージセンサの素子平面図である。 本発明の実施の形態4によるTDI方式リニアイメージセンサのA断面での断面構造図である。 本発明の実施の形態4によるTDI方式リニアイメージセンサのB断面での断面構造図である。 本発明の実施の形態5によるTDI方式リニアイメージセンサの素子平面図である。 本発明の実施の形態5によるTDI方式リニアイメージセンサのA断面での断面構造図である。 本発明の実施の形態5によるTDI方式リニアイメージセンサのB断面での断面構造図である。 本発明の実施の形態6によるTDI方式リニアイメージセンサの素子平面図である。 本発明の実施の形態6によるTDI方式リニアイメージセンサの素子拡大図である。 本発明の実施の形態6によるTDI方式リニアイメージセンサのA断面での断面構造図である。 本発明の実施の形態6によるTDI方式リニアイメージセンサのB断面での断面構造図である。 本発明の実施の形態6によるTDI方式リニアイメージセンサのA断面でのポテンシャル図である。 本発明の実施の形態6によるTDI方式リニアイメージセンサのB断面でのポテンシャル図である。 本発明の実施の形態7によるTDI方式リニアイメージセンサの素子平面図である。 本発明の実施の形態8によるTDI方式リニアイメージセンサの素子平面図である。 本発明の実施の形態9によるTDI方式リニアイメージセンサの素子平面図である。 本発明の実施の形態10によるTDI方式リニアイメージセンサの素子平面図である。 本発明の実施の形態11によるTDI方式リニアイメージセンサの素子平面図である。 本発明の実施の形態11によるTDI方式リニアイメージセンサのA断面での断面構造図である。 本発明の実施の形態11によるTDI方式リニアイメージセンサのB断面での断面構造図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
(従来の問題)
VPCCD構造を用いたTDI方式リニアイメージセンサにおいて、感度を向上させるべく、特許文献1の手法を適用して、図1に示すように、仮想電極上に入射光が集光されるように、1画素に1個のマイクロレンズを形成した場合について考える。
図1には、第1のTDI転送ゲート1、第2のTDI転送ゲート2、VPCCD仮想電極3、第3のTDI転送ゲート4、第1の導電型の高濃度不純物領域からなるチャネルストップ5、第2の導電型の高濃度不純物領域からなる電荷排出ドレイン6、第1の導電型の不純物領域7、マイクロレンズ8、および光軸9が示されている。
図1の構成では、画素に入射した光は、VPCCD仮想電極3に集光される。仮想電極3にはポリシリコン電極が無いことからポリシリコン電極部での光吸収を回避でき、TDI方式リニアイメージセンサの感度が著しく向上する。
しかしながら、TDI方式リニアイメージセンサにおいて、マイクロレンズにより1相の電極に集光した場合、TDI転送方向の解像度指標MTFの低下が起きてしまう。図2、図3、図4を用いて、1相の電極に集光した場合に起こる、TDI転送方向のMTFの低下について説明する。
図2は、TDI方式リニアイメージセンサのTDI動作を説明した模式図である。簡単のため、VPCCD構造を用いたTDI方式リニアイメージセンサではなく、第1〜第4のTDI転送ゲートを有する一般的な4相CCDを例にして説明する。ここでは、1画素長の明パターンの被写体を考え、TDI転送方向のMTFを考える際に妥当なケースとして、1画素長の被写体中心と、CCDチャネルポテンシャル井戸の中心が等しい状況を想定する。
図2では、4相駆動の状態1〜4におけるチャネルポテンシャルが表わされている。
4相駆動の状態1は、第1のTDI転送ゲートと第2のTDI転送ゲートに、CCDチャネルをHighレベルとする電圧が印加され、第1のTDI転送ゲートと第2のTDI転送ゲートの下に、CCDチャネルポテンシャル井戸が作られる状態である。
4相駆動の状態2は、第2のTDI転送ゲートと第3のTDI転送ゲートに、CCDチャネルをHighレベルとする電圧が印加され、第2のTDI転送ゲートと第3のTDI転送ゲートの下に、CCDチャネルポテンシャル井戸が作られる状態である。
4相駆動の状態3は、第3のTDI転送ゲートと第4のTDI転送ゲートに、CCDチャネルをHighレベルとする電圧が印加され、第3のTDI転送ゲートと第4のTDI転送ゲートの下に、CCDチャネルポテンシャル井戸が作られる状態である。
4相駆動の状態4は、第4のTDI転送ゲートと第1のTDI転送ゲートに、CCDチャネルをHighレベルとする電圧が印加され、第4のTDI転送ゲートと第1のTDI転送ゲートの下に、CCDチャネルポテンシャル井戸が作られる状態である。
TDI方式は、前述のように、電荷転送のタイミングを被写体像の移動タイミングに同期させることでS/Nを改善する読出し方式である。図2には、ポテンシャル井戸の移動と同期して、被写体パターンが移動する様子も示されている。
この4相駆動の4つの状態のうち、状態4においては、1画素長の被写体の中心が注目画素と後段の隣接画素の境界、より具体的には、注目画素の第4のTDI転送ゲートと後段の隣接画素の第1のTDI転送ゲートの境界に位置する。
TDI方式リニアイメージセンサで、マイクロレンズにより1相の電極に集光を行わない場合に、この状態4において、どのように光が入射し、光電効果により発生した電荷が蓄積される位置について、模式図で説明したものが図3である。ここでも、同様に、簡単のため、VPCCD構造を用いたTDI方式リニアイメージセンサではなく、第1〜第4のTDI転送ゲートを有する一般的な4相CCDを例にとって説明するが、TDI転送方向のMTFの低下の現象については、VPCCD構造を用いたTDI方式リニアイメージセンサにおいても全く同様に説明できる。
マイクロレンズにより1相の電極に集光を行わない場合に、1画素長の被写体の中心が注目画素と後段の隣接画素の境界に位置したときに、入射した光は図3の実線矢印に示されるように進む。図3では、光電効果により発生する電荷の水平方向(つまり、TDI転送方向と平行の方向)の位置を示している。発生した電荷は、点線矢印で示すように、水平方向において、最も近いCCDチャネルポテンシャル井戸へと流れる。ここでは、TDI転送方向のMTFを考える際、1画素長の被写体中心と、CCDチャネルポテンシャル井戸の中心が等しい状況を考えるのが妥当であるため、図3のように、第4のTDI転送ゲートと第1のTDI転送ゲートに、CCDチャネルをHighレベルとする電圧が印加され、第4のTDI転送ゲートと第1のTDI転送ゲートの下に、CCDチャネルポテンシャル井戸が作られるケースを示している。
図3に示すように、TDI方式リニアイメージセンサで、マイクロレンズにより1相の電極に集光を行わない場合では、入射した光により発生した電荷が全て、被写体の直下にあるCCDチャネルポテンシャル井戸に集められることがわかる。
一方、図4に示すように、TDI方式リニアイメージセンサで、マイクロレンズにより1相の電極に集光を行う(ここでは各画素において第3のTDI転送ゲートに集光している)場合では、入射した光により発生した電荷が、全て被写体の直下にあるCCDチャネルポテンシャル井戸に集められず、後段の隣接のCCDチャネルポテンシャル井戸へ流れてしまう。この現象によって、TDI転送方向のMTFが低下し、TDI転送方向における解像度の低下となる。その結果、撮像画像にぼけが生じる。
[実施の形態1]
(構成)
本発明の実施の形態1のTDI方式リニアイメージセンサの構成について、図5〜図13を用いて説明する。
図5は、実施の形態1のTDI方式リニアイメージセンサの回路構成を示す概略平面図である。図6は、実施の形態1のTDI方式リニアイメージセンサの拡大平面図である。
図7は、実施の形態1のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図6の図中に記載のA断面での断面構造図である。図8は、実施の形態1のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図6の図中に記載のB断面での断面構造図である。
図5を参照して、TDI方式リニアイメージセンサ100では、半導体基板30の表面に画素Pと転送用画素TPとが各々行列状に設けられている。半導体基板30は、たとえば、Si(シリコン)基板である。
画素Pおよび転送用画素TPが行列状に配置された画素領域は、受光部39と転送部40に分けられる。受光部39は、画素Pを行列状に配置した領域で、図5中に矢印で示した範囲が受光部39の垂直方向D1の範囲を表している。転送部40は、転送用画素TPを行列状に配置した領域で、図5中に矢印で示した範囲が転送部40の垂直方向D1の範囲を表している。受光部39と転送部40は半導体基板30上に隣接して設けられている。図5においては、画素Pと転送用画素TPに相当する部分を、各々1画素分、太線の四角形で示している。図5に示した例としては、受光部39には、垂直6画素×水平10画素の画素Pが行列状に配置され、転送部40には、垂直2画素×水平10画素の転送用画素TPが行列状に配置される。
画素Pは、入射光を光電変換して信号電荷を発生する光検出器からなる。
画素Pは、水平方向D2に延在し、垂直方向D1へ電極が4つ並設された転送電極49を有する。転送電極49は、画素Pに発生した信号電荷を電荷蓄積部44に転送する垂直転送ゲートを構成する。転送電極49は、第1のTDI転送ゲート電極31、第2のTDI転送ゲート電極32、第3のTDI転送ゲート電極33、第4のTDI転送ゲート電極34を有する。これにより、4相駆動にすることができる。第1のTDI転送ゲート電極31、第2のTDI転送ゲート電極32、第3のTDI転送ゲート電極33、第4のTDI転送ゲート電極34の各々は、図6に示されるTDI転送チャネル15を形成するゲート非開口部と、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10とを有する。
転送用画素TPは、水平方向D2に延在し、垂直方向D1へ電極が4つ並設された転送電極50を有する。転送電極50は、画素Pに発生した信号電荷を電荷蓄積部44に転送する垂直転送ゲートを構成する。転送電極50は、第1の転送ゲート電極35、第2の転送ゲート電極36、第3の転送ゲート電極37、第4の転送ゲート電極38を有する。図示されていないが、転送用画素TPの上方には被写体からの光が入射しないように遮光膜が設けられている。転送用画素TPは、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10を有していない点で画素Pと異なる。
第1のTDI転送ゲート電極31、第2のTDI転送ゲート電極32、第3のTDI転送ゲート電極33、第4のTDI転送ゲート電極34、第1の転送ゲート電極35、第2の転送ゲート電極36、第3の転送ゲート電極37、第4の転送ゲート電極38は、たとえば、ポリシリコン(多結晶シリコン)などで形成される。本実施の形態では、第2のTDI転送ゲート電極32、第4のTDI転送ゲート電極34、第2の転送ゲート電極36、第4の転送ゲート電極38は、1層目のポリシリコン層で形成される。また、第1のTDI転送ゲート電極31、第3のTDI転送ゲート電極33、第1の転送ゲート電極35、第3の転送ゲート電極37は、2層目のポリシリコン層で形成される。
入力ピン55a、55b、55c、55dから与えられる駆動用の垂直転送クロックφ1、φ2、φ3、φ4は、配線54a、54b、54c、54d、コンタクト53a、53b、53c、53d、配線52a、52b、52c、52dを介して、画素Pおよび転送用画素TPに与えられる。ここでは、添え字のa、b、c、dが一致する配線、コンタクト、および入力ピンがそれぞれ接続される。
配線54aは、第1のTDI転送ゲート電極31、第1の転送ゲート電極35と電気的に接続される。配線54bは、第2のTDI転送ゲート電極32、第2の転送ゲート電極36と電気的に接続される。配線54cは、第3のTDI転送ゲート電極33、第3の転送ゲート電極37と電気的に接続される。配線14dは、第4のTDI転送ゲート電極34、第4の転送ゲート電極38と電気的に接続される。
行列状に設けられた画素Pおよび転送用画素TPの各画素列間に画素分離領域41が形成される。受光部39と転送部40とを含む画素領域の転送部40側の端には水平CCD43が設けられ、画素領域と水平CCD43との間には電荷蓄積部44が設けられている。水平CCD43と反対側の端には、過剰電荷を排出するための電荷排出部45が設けられている。水平CCD43には出力アンプ46が接続される。
主に図6を参照して、画素Pの構造を説明する。画素Pは、第1のTDI転送ゲート11、第2のTDI転送ゲート12、第3のTDI転送ゲート13、第4のTDI転送ゲート14から成る4相のCCDで構成される。第1〜第4のTDI転送ゲート11〜14は、それぞれ、1画素ピッチ内に、直下にTDI転送チャネル15が形成されるゲート非開口部領域とゲート開口埋め込みフォトダイオード10を有する。
また、ゲート開口埋め込みフォトダイオード10と隣接画素のTDI転送チャネル15(ゲート非開口部)の間に、画素分離領域41が形成される。画素分離領域41には横型オーバーフロードレインが形成される。画素分離領域41として、第2の導電型の高濃度不純物領域からなる電荷排出(オーバーフロー)ドレイン6、第1の導電型の高濃度不純物領域からなるチャネルストップ5および第1の導電型の不純物領域7が形成される。
画素を構成する4相CCDの4つのTDI転送ゲート電極全てについて、ゲート開口部と、TDI転送チャネル15となるゲート非開口部を形成する。ゲート開口部内には、埋め込みフォトダイオード10が形成される。埋め込みフォトダイオード10は、シリコン基板表面に形成される第1の導電型の高濃度不純物領域16と、第1の導電型の高濃度不純物領域16と接してシリコン基板のより深い領域に形成される第2の導電型の不純物領域17とからなる(図7参照)。
TDI転送と平行なB断面方向に延在し、1層または複数層からなり、1画素ピッチ・1層あたりCCDの画素構成相数と同じ4本のストライプ型マイクロレンズ101を有するマイクロレンズ群102が形成される。簡単のため、図6では構成層数が1層の場合を示している。この場合、マイクロレンズ群102はマイクロレンズ101と同じである。
また、TDI転送と垂直なA断面方向に、1層または複数層からなり、1画素ピッチ・1層あたり1本のストライプ型マイクロレンズ103を有するマイクロレンズ群104が形成される。簡単のため、図6では構成層数が1層の場合を示している。この場合、マイクロレンズ群104はマイクロレンズ103と同じである。
マイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104は全体として、各画素の各相ごとに設けられたマイクロレンズ系107を構成する。このマイクロレンズ系107による集光の動作を図7、図8を用いて説明する。図7の105はマイクロレンズ系107による入射光のA断面における屈折の様子を示し、図8の106はマイクロレンズ系107による入射光のB断面における屈折の様子を示す。これらの図に示されるように、マイクロレンズ群102はA断面においてはレンズとして働くが、B断面ではレンズとして働かない。また、マイクロレンズ群104はB断面においてはレンズとして働くが、A断面ではレンズとして働かない。したがって、マイクロレンズ系107をマイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104で構成することにより、A断面とB断面で屈折力を独立に変えることができる。したがって、B断面方向への光の漏れ出しを防ぎつつ、A断面方向のより広い範囲から、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10への集光を行うマイクロレンズ系を容易に設計し、作製できる。これにより、TDI転送方向のMTFの低下が発生することなく、マイクロレンズ系によるゲート開口部への効率的な集光により感度を向上させることができる。
また、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10の第1の導電型の高濃度不純物領域16は、第1の導電型の高濃度不純物領域からなるチャネルストップ5と任意の箇所で接している。これによって低ノイズ化が実現できる。
また、隣接する2つの画素のゲート開口部どうしは、いずれの箇所においても繋がっていない。
半導体基板30としてP型Si基板、TDI転送チャネル15としてN型不純物領域、第1の導電型の高濃度不純物領域16として高濃度P型不純物領域、第2の導電型の不純物領域17としてN型不純物領域がそれぞれ適用され得る。
マイクロレンズ群102およびマイクロレンズ群104と、それを構成する各ストライプ型マイクロレンズ101および103の形状は、隣接画素への迷光を防ぎつつ、より広い範囲の光をゲート開口部に集光するという目的に沿って自由に設計できる。
たとえば、マイクロレンズ群102を構成するストライプ型マイクロレンズ101の層数は、1層であってもよく、複数層であってもよい。マイクロレンズ群104を構成するストライプ型マイクロレンズ103の層数も、1層であってもよく、複数層であってもよい。
また、たとえば、ストライプ型マイクロレンズ101と103は、画素Pと独立して作成し、画素Pの上部に貼り付けても良い。
また、たとえば、ストライプ型マイクロレンズ101と103は、半導体技術により画素Pの上部に直接形成しても良い。
また、たとえば、任意の2つのストライプ型マイクロレンズの上下面は、互いに接していてもよく、離れていてもよい。
また、たとえば、マイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104は、図9に示すように分離していてもよく、図10に示すように入れ子になっていてもよい。分離している場合、マイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104のいずれが上に来てもよい。入れ子になっている場合、マイクロレンズ群102を構成するマイクロレンズ101、マイクロレンズ群104を構成するマイクロレンズ103は、どのような順番で構成してもよい。図9ではマイクロレンズ群104がマイクロレンズ群102の上にある例を示し、図10では下からマイクロレンズ101、マイクロレンズ103、マイクロレンズ101、マイクロレンズ103の順に構成した例を示している。
また、たとえば、ストライプ型マイクロレンズ101と103の両表面形状は、曲面、平面のいずれでもよい。
また、たとえば、各ストライプ型マイクロレンズは、曲率半径の大きい(平面の場合は曲率半径が無限大とみなす)ほうが表面側、基板側のいずれになってもよい。
また、たとえば、各ストライプ型マイクロレンズを構成する材料の屈折率は、いずれが高くても、あるいは低くてもよい。
また、たとえば、マイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104の屈折力はいずれが大きくてもよく、同じであってもよい。個々のストライプ型マイクロレンズに関しても、屈折力はいずれが高くても、あるいは低くてもよい。
なお、この形態を構成するには、マイクロレンズ群102を構成する単一または複数のマイクロレンズ101、マイクロレンズ群104を構成する単一または複数のマイクロレンズ103のうち少なくとも2つが、光の入射方向から見ると交差し、かつ異なる平面上に配置されていればよい。さらに、異なる各平面に含まれるマイクロレンズがすべて平行であればよい。
(集光の動作)
図7中の105は、実施の形態1のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図6の図中に記載のA断面での光線の屈折を示している。また、図8中の106は、実施の形態1のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図6の図中に記載のB断面での光線の屈折を示している。また、マイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104はそれぞれ2層のストライプ型マイクロレンズ101と103からなる場合を示している。
まずA断面における集光動作について説明する。図7に示されるように、ストライプ型マイクロレンズ101は、各相の開口部に集光するレンズとして働く。しかし、ストライプ型マイクロレンズ102は、A断面においては一様な厚さを持っていることから、レンズとして働かない。
次にB断面における集光動作について説明する。図8から明らかなように、ストライプ型マイクロレンズ102は各相の開口部に集光するレンズとして働く。しかし、ストライプ型マイクロレンズ101は、B断面においては一様な厚さを持っていることから、レンズとして働かない。
以上を総合すると、A断面における光線の屈折はストライプ型マイクロレンズ101の形状のみで決まり、B断面における光線の屈折はストライプ型マイクロレンズ102の形状のみで決まる。よって、A断面とB断面とを分けて、前者に対してはより広い範囲からの集光が可能なようにストライプ型マイクロレンズ101の形状を、後者に対しては隣接画素への迷光が起きないようにストライプ型マイクロレンズ102の形状を、それぞれ個別に最適化することができ、設計が非常に容易になる。また工程上も両者の形成を分離することができるので、画素個別の単体楕円形レンズと比較して、作製が非常に容易である。これらの特徴によって、TDI転送方向のMTFの劣化を防ぎつつ感度の向上を容易に図ることができる。
(画素の動作)
図12は、実施の形態1のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図6の図中に記載のA断面でのポテンシャル断面一次元分布図である。図13は、実施の形態1のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図6の図中に記載のB断面でのポテンシャル断面一次元分布図である。ここで、図12、図13のポテンシャル分布図は、半導体基板30としてP型Si基板、TDI転送チャネル15としてN型不純物領域を適用した場合について示している。
図12、図13を参照して、画素Pのポテンシャル図から、本実施形態の画素の動作を説明する。マイクロレンズ系107によって画素に入射した光は、相毎の、対応するゲート開口部埋め込みフォトダイオード10にそれぞれ集光される。ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10では、光電変換により電荷が発生する。
ここで、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10のポテンシャルは、TDI転送チャネル15のHighレベル時(TDI転送ゲートにHighレベルの電圧が印加された時)のポテンシャルより浅くなるよう設定される。一方、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10のポテンシャルは、TDI転送チャネル15のLowレベル時(TDI転送ゲートにLow電圧が印加された時)のポテンシャルより浅く設定されても良いし、深く設定されても良い。
したがって、水平方向D2では、図12に示すように、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10で発生した電荷が、Highレベル時のTDI転送チャネルのポテンシャル井戸に流れ込むこととなる。図13の垂直方向D1での断面一次元分布図ポテンシャル図からわかるように、ゲート開口部に隣接するゲート狭窄部20では、TDI転送チャネル15と同一の不純物濃度で形成されるが、ゲート幅が狭いことから、狭チャネル効果が起こり、ポテンシャルが浅くなっている。従って、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10で発生した電荷は、ゲート狭窄部20へ流れず、全て、HighレベルTDI転送チャネルのポテンシャル井戸に流れ込むこととなる。
TDI転送チャネル15のLowレベル時のポテンシャルが、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10のポテンシャルより浅く設定されている場合は、対応するTDI転送チャネル15がLowレベルとなっているときは、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10がポテンシャル井戸となり、発生した電荷は、このポテンシャル井戸にとどまり、対応するTDI転送チャネル15がHighレベルになったタイミングで、Highレベル時のTDI転送チャネルのポテンシャル井戸に流れ込む。Highレベル時のTDI転送チャネルのポテンシャル井戸に流れ込んだ電荷は、ゲート非開口部の直下のTDI転送チャネル内で、4相駆動CCDの転送動作によって、TDI転送される。
TDI転送チャネル15のLowレベル時のポテンシャルが、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10のポテンシャルより深く設定されている場合は、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10で発生した電荷は、Lowレベル時のTDI転送チャネルに流れ込み、ゲート非開口部の直下のTDI転送チャネル内で、4相駆動CCDの転送動作によって、TDI転送される。
(転送動作)
次に、TDI方式リニアイメージセンサ100の転送動作について説明する。再び図5を参照して、入射光の光電変換により画素Pの内部に発生した信号電荷は、時間遅延積分(TDI)動作により垂直方向D1へ転送される。受光部39において時間遅延積分(TDI)された信号電荷は、転送部40において電荷蓄積部44へ向かって垂直方向D1へと転送される。電荷蓄積部44に一旦蓄積された信号電荷は、1水平期間ごとに水平CCD43へと転送され、次に、水平CCD43内を水平方向D2へと転送されて、出力アンプ46から読み出される。
(状態4の電荷の流れ)
次に、4相駆動の4つの状態のうち、従来技術で問題となった状態4において、本実施の形態では、どのように光が入射し、光電効果により発生した電荷が蓄積されるかを説明する。
図14は、本実施の形態における4相駆動の状態4におけるチャネルポテンシャルと電化の流れを表わす図である。
TDI方式リニアイメージセンサにおいて、マイクロレンズ系が相毎に形成されるため、各相の電極領域上部に入射した光は、それぞれ、各相のゲート開口部埋め込みフォトダイオードに集光される。ゲート開口部埋め込みフォトダイオードで、光電効果で発生した電荷は、ポテンシャル勾配により、同一相のゲート非開口部のTDI転送チャネルポテンシャル井戸へ流れる。したがって、入射した光により発生した電荷は、全て被写体の直下にあるCCDチャネルポテンシャル井戸に集められ、隣接のCCDチャネルポテンシャル井戸へ流れる問題は発生せず、TDI転送方向のMTFの低下は起こらないことがわかる。
(効果)
以上のように、本実施の形態は、TDI方式リニアイメージセンサにマイクロレンズを搭載した際に、1相の電極に集光することにより発生する、TDI転送方向のMTFの低下という、TDI方式リニアイメージセンサ固有の課題をマイクロレンズによる感度向上という効果を損なうことなく解決することができる。すなわち、本実施の形態によれば、各相において形成されたマイクロレンズ系によって、ゲート開口部埋め込みフォトダイオードに入射光が集光され、ゲート電極であるポリシリコン層による光吸収が抑制され、感度の著しい向上が実現される。また、同時に、各相の電極領域上部に入射した光は、各相の領域にそれぞれ集光されるため、TDI転送方向のMTFの低下が発生せず、高性能なTDI方式リニアイメージセンサを提供できる。
(変形例)
なお、本実施の形態では、画素を構成する4相CCDの4つのTDI転送ゲート電極全てについて、ゲート開口部と、TDI転送チャネル15となるゲート非開口部を形成しているが、もちろん、画素を構成する4相CCDの一部のTDI転送ゲート電極について、ゲート開口部を形成してもよい。その場合は、TDI転送ゲート電極全てについてゲート開口部を形成する場合に比べて、感度向上の効果の度合いは若干低下するものの、TDI転送方向のMTFの低下の回避、および感度の向上という効果は維持することができる。
図11は、本実施の形態のうちマイクロレンズ系107を構成する部分について、最も単純な構造を示す。この構成ではTDI転送方向のマイクロレンズ群102が単一層からなり、それに垂直な方向のマイクロレンズ群104も単一層からなっている。このように107を構成する層数を減らすことにより、界面での反射や層内での吸収を最低限に抑えることができ、TDI転送方向のMTF低下防止と感度向上が可能である。
また、本実施の形態では、マイクロレンズ系107を構成するストライプ型マイクロレンズのうち、少なくとも1本のストライプ型マイクロレンズを、プラズマCVD法を用いたシリコン窒化膜で形成することができる。イメージセンサにおいては、プラズマCVD法でシリコン窒化膜を堆積すると、堆積中の水素ラジカルによる界面準位除去効果および膜の水分遮断効果によって暗電流が減少することが、たとえば特開昭63−185059などに示されている。したがって、この構成にすることにより、MTF劣化防止と感度向上の効果を維持したまま、暗時出力を減少させることが可能である。具体的には、たとえば図11において、下側のストライプ型マイクロレンズ101はプラズマCVD法を用いたシリコン窒化膜で形成すればよい。
また、本実施の形態では、マイクロレンズ系107を構成するストライプ型マイクロレンズのうち、少なくとも1本のストライプ型マイクロレンズを樹脂膜で形成することができる。前述のとおりプラズマCVD法で形成したシリコン窒化膜は暗電流低減に効果があるが、可視光、特に青色光の吸収が比較的多い。これに対し、一般に樹脂膜の透過率はシリコン窒化膜より高いことから、少なくとも1本に樹脂膜を使うことにより、すべてをシリコン窒化膜で構成した場合に比べ、吸収を抑えて感度を上げることができる。具体的には、たとえば図11において、上側のストライプ型マイクロレンズ102を樹脂膜で形成すればよい。
さらに、画素分離領域41に、横型オーバーフロードレインを形成しない構成を用いても良い。横型オーバーフロードレインを形成しない構成について、図15は拡大平面図を、図16は、図15の図中に記載のA断面での断面構造図、図17は、図15の図中に記載のB断面での断面構造図を示している。
また、本実施の形態では、1層1画素ピッチにつきCCDの画素構成相数と同じ4本のマイクロレンズ101を、各相のゲート開口部埋め込みフォトダイオード10に集光するように形成したが、1層1画素ピッチにつき1本、2本または3本のマイクロレンズ101を各相のゲート開口部埋め込みフォトダイオード10に集光するように形成するものとしてもよい。さらに、これと交差するマイクロレンズ103についても、本実施の形態では1層1画素ピッチにつき1本形成したが、ゲート開口部を複数設置した場合などは1層1画素当たり2本以上と増してもよく、逆にたとえば1層2画素あたり1本、1層3画素当たり1本などと一部の画素は覆わないように形成してもよい。これらのレンズ構成に関連した形態は、すべて撮像素子の光学系に求められている特性に合わせて構成すればよい。
[実施の形態2]
(構成)
本発明の実施の形態2のTDI方式リニアイメージセンサの構成について、図18〜図21を用いて説明する。図18は、実施の形態2のTDI方式リニアイメージセンサの拡大平面図である。図19は、実施の形態2のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図18の図中に記載のA断面での断面構造図である。図20は、実施の形態2のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図18の図中に記載のB断面での断面構造図である。
実施の形態2のTDI方式リニアイメージセンサと実施の形態1のTDI方式リニアイメージセンサとが相違する点は、実施の形態2では、図18および図20に示されるように、ゲート狭窄部20の下部に、チャネルストップ5が延在している点である。
すなわち、本実施の形態では、隣接する2つの層のゲート開口部内に形成された埋込みフォトダイオード10の間に、第1の導電型の高濃度不純物領域からなるチャネルストップ5が形成される。
図21は、実施の形態2のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図18の図中に記載のB断面でのポテンシャル断面一次元分布図である。ここで、図21のポテンシャル分布図は、半導体基板30としてP型SI基板、TDI転送チャネル15としてN型不純物領域を適用した場合について示している。また、実施の形態2のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図18の図中に記載のA断面でのポテンシャル断面一次元分布図は、実施の形態1の図12と同じである。
(画素の動作)
主に図12と図21を参照して、画素Pのポテンシャル図から、本実施形態の画素の動作を説明する。
1画素内の相毎に形成されたマイクロレンズ系107によって、画素に入射した光は、相毎の、対応するゲート開口部埋め込みフォトダイオード10にそれぞれ集光される。ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10では、光電変換により電荷が発生する。
ここで、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10のポテンシャルは、TDI転送チャネル15のHighレベル時(TDI転送ゲートにHigh電圧が印加された時)のポテンシャルより浅くなるよう設定される。ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10のポテンシャルは、TDI転送チャネル15のLowレベル時(TDI転送ゲートにLow電圧が印加された時)のポテンシャルより浅く設定されても良いし、深く設定されても良い。従って、水平方向D2では、図12に示すように、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10で発生した電荷が、Highレベル時のTDI転送チャネルのポテンシャル井戸に流れ込むこととなる。
本実施の形態では、垂直方向D1での断面一次元分布図ポテンシャル図は、図21に示すように、ゲート開口部に隣接するゲート狭窄部20の下では、チャネルストップ5が形成され、ポテンシャルが浅くなっている。従って、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10で発生した電荷は、ゲート狭窄部20へ流れず、全て、HighレベルTDI転送チャネルのポテンシャル井戸に流れ込むこととなる。
(効果)
以上のように、本実施の形態では、第1の実施形態と同様に、各相において形成されたマイクロレンズ系によって、ゲート開口部埋め込みフォトダイオードに入射光が集光され、ゲート電極であるポリシリコン層による光吸収が抑制され、感度の著しい向上が実現される。また、同時に、各相の電極領域上部に入射した光は、各相の領域にそれぞれ集光されるため、TDI転送方向のMTFの低下が発生せず、高性能なTDI方式リニアイメージセンサを提供できる。
[実施の形態3]
(構成)
本発明の実施の形態3のTDI方式リニアイメージセンサの構成について、図22〜図24を用いて説明する。図22は、実施の形態3のTDI方式リニアイメージセンサの拡大平面図である。図23は、実施の形態3のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図22の図中に記載のA断面での断面構造図である。図24は、実施の形態2のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図22の図中に記載のB断面での断面構造図である。
以下では、実施の形態1と相違する点を中心に説明する。
主に図22を参照して、画素Pの構造を説明する。
画素Pは、第1のTDI転送ゲート21、第2のTDI転送ゲート22、第3のTDI転送ゲート23から成る3相のCCDで構成される。第1〜第3のTDI転送ゲート21〜23は、それぞれ、1画素ピッチ内に、直下にTDI転送チャネル15が形成されるゲート非開口部領域とゲート開口埋め込みフォトダイオード10を有する。また、ゲート開口埋め込みフォトダイオード10と隣接画素のTDI転送チャネル15(ゲート非開口部)の間に、画素分離領域41が形成されており、画素分離領域に横型オーバーフロードレインが形成される。画素分離領域41として、第2の導電型の高濃度不純物領域からなる電荷排出ドレイン6、第1の導電型の高濃度不純物領域からなるチャネルストップ5および第1の導電型の不純物領域7が形成される。上述において、半導体基板30としてP型SI基板、TDI転送チャネル15としてN型不純物領域、電荷排出ドレイン6として高濃度N型不純物領域、チャネルストップ5として高濃度P型不純物領域、第1の導電型の不純物領域7としてP型不純物領域がそれぞれ適用され得る。
なお、実施の形態1の変形例で説明したように画素分離領域に、横型オーバーフロードレインを形成しない構成でももちろん良い。
画素を構成する3相CCDの3つのTDI転送ゲート電極全てについて、ゲート開口部と、TDI転送チャネル15となるゲート非開口部を形成する。そのゲート開口部には、シリコン基板表面に第1の導電型の高濃度不純物領域16を形成するとともに、その第1の導電型の高濃度不純物領域16に接し、シリコン基板のより深い領域に設けた第2の導電型の不純物領域17を設け(図23を参照)、埋め込みフォトダイオード10を形成する。
そして、TDI転送と平行なB断面方向に延在し、1層または複数層からなり、1画素ピッチ・1層あたりCCDの画素構成相数と同じ3本のストライプ型マイクロレンズ101を有するマイクロレンズ群102を形成する。図22では構成層数が1層の場合、図23と図24では2層の場合を示している。
また、TDI転送と垂直なA断面方向に、1層または複数層からなり、1画素ピッチ・1層あたり1本のストライプ型マイクロレンズ103を有するマイクロレンズ群104を形成する図22では構成層数が1層の場合、図23と図24では2層の場合を示している。
マイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104は全体として、各画素の各相ごとに設けられたマイクロレンズ系107を構成する。このマイクロレンズ系107による集光の動作を図23、図24を用いて説明する。図23の105はマイクロレンズ系107による入射光のA断面における屈折の様子を示し、図24の106はマイクロレンズ系107による入射光のB断面における屈折の様子を示す。これらの図に示されるように、マイクロレンズ群102はA断面においてはレンズとして働くが、B断面ではレンズとして働かない。また、マイクロレンズ群104はB断面においてはレンズとして働くが、A断面ではレンズとして働かない。したがって、マイクロレンズ系107をマイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104で構成することにより、A断面とB断面で屈折力を独立に変えることができる。したがって、B断面方向への光の漏れ出しを防ぎつつ、A断面方向のより広い範囲から、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10への集光を行うマイクロレンズ系を容易に設計し、作製できる。これにより、TDI転送方向のMTFの低下が発生することなく、マイクロレンズ系によるゲート開口部への効率的な集光により感度を向上させることができる。
ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10の第1の導電型の高濃度不純物領域16は、第1の導電型の高濃度不純物領域からなるチャネルストップ5と、任意の箇所で接している。
上述において、半導体基板30としてP型SI基板、TDI転送チャネル15としてN型不純物領域、高濃度不純物領域16として高濃度P型不純物領域、不純物領域17としてN型不純物領域がそれぞれ適用され得る。
マイクロレンズ群102およびマイクロレンズ群104と、それを構成する各ストライプ型マイクロレンズ101および103の形状は、隣接画素への迷光を防ぎつつ、より広い範囲の光をゲート開口部に集光するという目的に沿って自由に設計できる。
たとえば、マイクロレンズ群102を構成するストライプ型マイクロレンズ101の層数は、1層であってもよく、複数層であってもよい。マイクロレンズ群104を構成するストライプ型マイクロレンズ103の層数も、1層であってもよく、複数層であってもよい。
また、たとえば、ストライプ型マイクロレンズ101と103は、画素Pと独立して作成し、画素Pの上部に貼り付けても良い。
また、たとえば、ストライプ型マイクロレンズ101と103は、半導体技術により画素Pの上部に直接形成しても良い。
また、たとえば、任意の2つのストライプ型マイクロレンズの上下面は、互いに接していてもよく、離れていてもよい。
また、たとえば、マイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104は、図9に示すように分離していてもよく、図10に示すように入れ子になっていてもよい。分離している場合、マイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104のいずれが上に来てもよい。入れ子になっている場合、マイクロレンズ群102を構成するマイクロレンズ101、マイクロレンズ群104を構成するマイクロレンズ103は、どのような順番で構成してもよい。図9ではマイクロレンズ群104がマイクロレンズ群102の上にある例を示し、図10では下からマイクロレンズ101、マイクロレンズ103、マイクロレンズ101、マイクロレンズ103の順に構成した例を示している。
また、たとえば、ストライプ型マイクロレンズ101と103の両表面形状は、曲面、平面のいずれでもよい。
また、たとえば、各ストライプ型マイクロレンズは、曲率半径の大きい(平面の場合は曲率半径が無限大とみなす)ほうが表面側、基板側のいずれになってもよい。
また、たとえば、各ストライプ型マイクロレンズを構成する材料の屈折率は、いずれが高くても、あるいは低くてもよい。
また、たとえば、マイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104の屈折力はいずれが大きくてもよく、同じであってもよい。個々のストライプ型マイクロレンズに関しても、屈折力はいずれが高くても、あるいは低くてもよい。
なお、この形態を構成するには、マイクロレンズ群102を構成する単一または複数のマイクロレンズ101、マイクロレンズ群104を構成する単一または複数のマイクロレンズ103のうち少なくとも2つが、光の入射方向から見ると交差し、かつ異なる平面上に配置されていればよい。さらに、異なる各平面に含まれるマイクロレンズがすべて平行であればよい。
(画素の動作)
本実施の形態の画素Pのポテンシャル図は、第1の実施形態と同じであるから、図12、図13を参照して、本実施形態の画素の動作を説明する。
図12を参照して、1画素内の相毎に形成されたマイクロレンズ系107によって、画素に入射した光は、相毎の、対応するゲート開口部埋め込みフォトダイオード10にそれぞれ集光される。ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10では、光電変換により電荷が発生する。
ここで、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10のポテンシャルは、TDI転送チャネル15のHighレベル時(TDI転送ゲートにHigh電圧が印加された時)のポテンシャルより浅くなるよう設定される。ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10のポテンシャルは、TDI転送チャネル15のLowレベル時(TDI転送ゲートにLow電圧が印加された時)のポテンシャルより浅く設定されても良いし、深く設定されても良い。従って、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10で発生した電荷は、HighレベルTDI転送チャネルのポテンシャル井戸に流れ込む。
図13を参照して、ゲート開口部に隣接するゲート狭窄部20では、TDI転送チャネル15と同一の不純物濃度で形成されるが、ゲート幅が狭いことから、狭チャネル効果が起こり、ポテンシャルが浅くなっている。従って、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10で発生した電荷は、ゲート狭窄部20へ流れず、全て、HighレベルTDI転送チャネルのポテンシャル井戸に流れ込むこととなる。
なお、実施の形態2と同様に、ゲート狭窄部20の下部に、チャネルストップ5を延在させても良い。この場合も、ゲート狭窄部20の下では、チャネルストップ5により、ポテンシャルが浅くなっており、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10で発生した電荷は、ゲート狭窄部20へ流れず、全て、HighレベルTDI転送チャネルのポテンシャル井戸に流れ込むこととなる。
TDI転送チャネル15のLowレベルポテンシャルが、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10のポテンシャルより浅く設定されている場合は、対応するTDI転送チャネル15がLowレベルとなっているときは、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10がポテンシャル井戸となり、発生した電荷は、このポテンシャル井戸にとどまることとなり、対応するTDI転送チャネル15がHighレベルになったタイミングで、HighレベルTDI転送チャネルのポテンシャル井戸に流れ込む。HighレベルTDI転送チャネルのポテンシャル井戸に流れ込んだ電荷は、ゲート非開口部の直下のTDI転送チャネル内で、3相駆動CCDの転送動作により、電荷がTDI転送される。
TDI転送チャネル15のLowレベルポテンシャルが、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10のポテンシャルより深く設定されている場合は、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10で発生した電荷は、LowレベルTDI転送チャネルに流れ込み、ゲート非開口部の直下のTDI転送チャネル内で、3相駆動CCDの転送動作により、電荷がTDI転送される。
(効果)
本実施の形態によれば、各相において形成されたマイクロレンズ系により、ゲート開口部埋め込みフォトダイオードに入射光が集光され、ゲート電極であるポリシリコン層による光吸収が抑制され、感度の著しい向上が実現される。また、同時に、各相の電極領域上部に入射した光は、各相の領域にそれぞれ集光されるため、実施の形態1の4相CCDの場合と同様、TDI転送方向のMTFの低下が発生せず、高性能なTDI方式リニアイメージセンサを提供できる。
(変形例)
なお、本実施の形態では、画素を構成する3相CCDの3つのTDI転送ゲート電極全てについて、ゲート開口部と、TDI転送チャネル15となるゲート非開口部を形成しているが、もちろん、画素を構成する3相CCDの一部のTDI転送ゲート電極について、ゲート開口部を形成してもよい。その場合は、TDI転送ゲート電極全てについてゲート開口部を形成する場合に比べて、感度向上の効果の度合いは若干低下するものの、TDI転送方向のMTFの低下の回避、および感度の向上という効果を有する。
また、本実施の形態では、1層1画素ピッチにつきCCDの画素構成相数と同じ3本のマイクロレンズ101を、各相のゲート開口部埋め込みフォトダイオード10に集光するように形成したが、1層1画素ピッチにつき1本または2本のマイクロレンズ101を各相のゲート開口部埋め込みフォトダイオード10に集光するように形成するものとしてもよい。
さらに、これと交差するマイクロレンズ103についても、本実施の形態では1層1画素ピッチにつき1本形成したが、ゲート開口部を複数設置した場合などは1層1画素当たり2本以上と増してもよく、逆にたとえば1層2画素あたり1本、1層3画素当たり1本などと一部の画素は覆わないように形成してもよい。これらのレンズ構成に関連した形態は、すべて撮像素子の光学系に求められている特性に合わせて構成すればよい。
[実施の形態4]
本発明の実施の形態4のTDI方式リニアイメージセンサの構成について、図25〜図27を用いて説明する。図25は、実施の形態4のTDI方式リニアイメージセンサの拡大平面図である。図26は、実施の形態4のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図25の図中に記載のA断面での断面構造図である。図27は、実施の形態4のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図25の図中に記載のB断面での断面構造図である。
実施の形態4のTDI方式リニアイメージセンサと実施の形態1のTDI方式リニアイメージセンサとが相違する点は、実施の形態4では、画素Pの各TDI転送ゲートは、隣接画素の各TDI転送ゲートと完全に切断されており、実施の形態1〜3のように、ゲート狭窄部20によって接続されていない点である。
実施の形態2においてゲート狭窄部20の直下にチャネルストップ5が形成されたのと同様に、本実施の形態では、ゲート狭窄部20は除去されるものの、実施の形態2においてゲート狭窄部20直下に形成されるチャネルストップ5は本実施の形態でも除去せず形成される。
画素Pの各TDI転送ゲートは、隣接画素の各TDI転送ゲートと完全に切断されているから、図26に示すように、各画素ピッチ毎に、アルミ配線24とゲートコンタクト25が形成され、第1〜第4のTDI転送ゲートに印加電圧を供給する。マイクロレンズ系107により集光が行われるため、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10の領域の直上にアルミ配線が形成されなければ、本実施の形態のように、TDI転送チャネル15の直上にアルミ配線24を形成しても、アルミ配線による光の入射の妨げにより、感度が低下するということは起きない。
(画素の動作)
実施の形態4のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図25の図中に記載のA断面でのポテンシャル断面一次元分布図は、実施の形態1の図12と同じであり、図25の図中に記載のB断面でのポテンシャル断面一次元分布図は、実施の形態2の図21と同じであるから、図12および図21を参照して、本実施形態の画素の動作を説明する。
1画素内の相毎に形成されたマイクロレンズ系107により、画素に入射した光は、相毎の、対応するゲート開口部埋め込みフォトダイオード10にそれぞれ集光される。ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10では、光電変換により電荷が発生する。
ここで、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10のポテンシャルは、TDI転送チャネル15のHighレベル時(TDI転送ゲートにHigh電圧が印加された時)のポテンシャルより浅くなるよう設定される。ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10のポテンシャルは、TDI転送チャネル15のLowレベル時(TDI転送ゲートにLow電圧が印加された時)のポテンシャルより浅く設定されても良いし、深く設定されても良い。従って、水平方向D2では、図12に示すように、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10で発生した電荷が、Highレベル時のTDI転送チャネルのポテンシャル井戸に流れ込むこととなる。
本実施の形態では、垂直方向D1では、図21に示すように、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10で発生した電荷が、垂直方向D1には流れず(チャネルストップ5によりポテンシャルが浅くなっている)、全て、HighレベルTDI転送チャネルのポテンシャル井戸に流れ込むこととなる。
(効果)
以上のように、本実施の形態では、第1の実施形態と同様に、各相において形成されたマイクロレンズ系により、ゲート開口部埋め込みフォトダイオードに入射光が集光され、ゲート電極であるポリシリコン層による光吸収が抑制され、感度の著しい向上が実現される。また、同時に、各相の電極領域上部に入射した光は、各相の領域にそれぞれ集光されるため、TDI転送方向のMTFの低下が発生せず、高性能なTDI方式リニアイメージセンサを提供できる。
[実施の形態5]
本発明の実施の形態5のTDI方式リニアイメージセンサの構成について、図28〜図30を用いて説明する。図28は、実施の形態5のTDI方式リニアイメージセンサの拡大平面図である。図29は、実施の形態5のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図28の図中に記載のA断面での断面構造図である。図30は、実施の形態5のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図28の図中に記載のB断面での断面構造図である。
主に図28を参照して、画素Pの構造を説明する。
画素Pは、第1のTDI転送ゲート11、第2のTDI転送ゲート12、第3のTDI転送ゲート13、第4のTDI転送ゲート14から成る4相のCCDで構成される。第1〜第4のTDI転送ゲート11〜14は、それぞれ、1画素ピッチ内に、直下にTDI転送チャネル15が形成されるゲート非開口部領域とゲート開口埋め込みフォトダイオード10を有する。
ゲート開口埋め込みフォトダイオード10は、第1の導電型の高濃度不純物領域からなるゲート開口チャネルストップ60を介して、隣接画素のゲート開口埋め込みフォトダイオード10と接続される。ゲート開口チャネルストップ60は、チャネルストップ5において、直上のゲートが開口している領域である。従って、ゲート開口埋め込みフォトダイオード10と、隣接画素のゲート開口埋め込みフォトダイオード10は、ゲート開口チャネルストップ60で分離されることとなる。
一方、TDI転送チャネル15(ゲート非開口部)は、隣接画素のTDI転送チャネル15(ゲート非開口部)と、1対の第1の導電型の不純物領域7と、それらに挟まれて形成された第2の導電型の高濃度不純物領域からなる電荷排出ドレイン6で、分離される。
上述において、半導体基板30としてP型SI基板、TDI転送チャネル15としてN型不純物領域、電荷排出ドレイン6として高濃度N型不純物領域、チャネルストップ5として高濃度P型不純物領域、第1の導電型の不純物領域7としてP型不純物領域がそれぞれ適用され得る。
図29に示すように、ゲート開口埋め込みフォトダイオード10には、シリコン基板表面に第1の導電型の高濃度不純物領域16を形成するとともに、その第1の導電型の高濃度不純物領域16に接し、シリコン基板のより深い領域に設けた第2の導電型の不純物領域17を設け、埋め込みフォトダイオードを形成する。
チャネルストップ5を介して互いに隣接する1対の2画素内において、TDI転送と平行なB断面方向に延在し、1層または複数層からなり、1画素ピッチ・1層あたりCCDの画素構成相数と同じ4本のストライプ型マイクロレンズ101を有するマイクロレンズ群102を形成する。簡単のため、図28では構成層数が1層の場合を示している。この場合、マイクロレンズ群102はマイクロレンズ101と同じである。
また、チャネルストップ5を介して互いに隣接する1対の2画素内において、TDI転送と垂直なA断面方向に、1層または複数層からなり、2画素ピッチ・1層あたり1本のストライプ型マイクロレンズ103を有するマイクロレンズ群104を形成する。簡単のため、図28では構成層数が1層の場合を示している。この場合、マイクロレンズ群104はマイクロレンズ103と同じである。
マイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104は全体として、チャネルストップ5を介して互いに隣接する1対の2画素の各相ごとに設けられたマイクロレンズ系107による集光の動作を図29、図30を用いて説明する。図29の105はマイクロレンズ系107による入射光のA断面における屈折の様子を示し、図30の106はマイクロレンズ系107による入射光のB断面における屈折の様子を示す。これらの図に示されるように、マイクロレンズ群102はA断面においてはレンズとして働くが、B断面ではレンズとして働かない。また、マイクロレンズ群104はB断面においてはレンズとして働くが、A断面ではレンズとして働かない。したがって、マイクロレンズ系107をマイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104で構成することにより、A断面とB断面で屈折力を独立に変えることができる。したがって、B断面方向への光の漏れ出しを防ぎつつ、A断面方向のより広い範囲から、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10への集光を行うマイクロレンズ系を容易に設計し、作製できる。これにより、TDI転送方向のMTFの低下が発生することなく、マイクロレンズ系によるゲート開口部への効率的な集光により感度を向上させることができる。
また、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10の第1の導電型の高濃度不純物領域16は、第1の導電型の高濃度不純物領域からなるチャネルストップ5と任意の箇所で接している。これによって低ノイズ化が実現できる。
上述において、半導体基板30としてP型Si基板、TDI転送チャネル15としてN型不純物領域、高濃度不純物領域16として高濃度P型不純物領域、不純物領域17としてN型不純物領域がそれぞれ適用され得る。
マイクロレンズ群102およびマイクロレンズ群104と、それを構成する各ストライプ型マイクロレンズ101および103の形状は、隣接画素への迷光を防ぎつつ、より広い範囲の光をゲート開口部に集光するという目的に沿って自由に設計できる。
たとえば、マイクロレンズ群102を構成するストライプ型マイクロレンズ101の層数は、1層であってもよく、複数層であってもよい。マイクロレンズ群104を構成するストライプ型マイクロレンズ103の層数も、1層であってもよく、複数層であってもよい。
また、たとえば、ストライプ型マイクロレンズ101と103は、画素Pと独立して作成し、画素Pの上部に貼り付けても良い。
また、たとえば、ストライプ型マイクロレンズ101と103は、半導体技術により画素Pの上部に直接形成しても良い。
また、たとえば、任意の2つのストライプ型マイクロレンズの上下面は、互いに接していてもよく、離れていてもよい。
また、たとえば、マイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104は、図9に示すように分離していてもよく、図10に示すように入れ子になっていてもよい。分離している場合、マイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104のいずれが上に来てもよい。入れ子になっている場合、マイクロレンズ群102を構成するマイクロレンズ101、マイクロレンズ群104を構成するマイクロレンズ103は、どのような順番で構成してもよい。図9ではマイクロレンズ群104がマイクロレンズ群102の上にある例を示し、図10では下からマイクロレンズ101、マイクロレンズ103、マイクロレンズ101、マイクロレンズ103の順に構成した例を示している。
また、たとえば、ストライプ型マイクロレンズ101と103の両表面形状は、曲面、平面のいずれでもよい。
また、たとえば、各ストライプ型マイクロレンズは、曲率半径の大きい(平面の場合は曲率半径が無限大とみなす)ほうが表面側、基板側のいずれになってもよい。
また、たとえば、各ストライプ型マイクロレンズを構成する材料の屈折率は、いずれが高くても、あるいは低くてもよい。
また、たとえば、マイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104の屈折力はいずれが大きくてもよく、同じであってもよい。個々のストライプ型マイクロレンズに関しても、屈折力はいずれが高くても、あるいは低くてもよい。
なお、この形態を構成するには、マイクロレンズ群102を構成する単一または複数のマイクロレンズ101、マイクロレンズ群104を構成する単一または複数のマイクロレンズ103のうち少なくとも2つが、光の入射方向から見ると交差し、かつ異なる平面上に配置されていればよい。さらに、異なる各平面に含まれるマイクロレンズがすべて平行であればよい。
(効果)
以上のように、本実施の形態では、第1の実施形態と同様に、各相において形成されたマイクロレンズにより、ゲート開口部埋め込みフォトダイオードに入射光が集光され、ゲート電極であるポリシリコン層による光吸収が抑制され、感度の著しい向上が実現される。また、同時に、各相の電極領域上部に入射した光は、各相の領域にそれぞれ集光されるため、TDI転送方向のMTFの低下が発生せず、高性能なTDI方式リニアイメージセンサを提供できる。
[実施の形態6]
(構成)
本発明の実施の形態6のTDI方式リニアイメージセンサの構成について、図31〜図34を用いて説明する。図31は、実施の形態6のTDI方式リニアイメージセンサの回路構成を示す概略平面図である。図32は、実施の形態6のTDI方式リニアイメージセンサの拡大平面図である。図33は、実施の形態6のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図32の図中に記載のA断面での断面構造図である。図34は、実施の形態6のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図32の図中に記載のB断面での断面構造図である。
図31を参照して、TDI方式リニアイメージセンサ100では、半導体基板30の表面に画素Pと転送用画素TPとが各々行列状に設けられている。半導体基板30は、たとえば、Si(シリコン)基板である。
画素Pおよび転送用画素TPが行列状に配置された画素領域は、受光部39と転送部40に分けられる。受光部39は、画素Pを行列状に配置した領域で、図31中に矢印で示した範囲が受光部39の垂直方向D1の範囲を表している。転送部40は、転送用画素TPを行列状に配置した領域で、図31中に矢印で示した範囲が転送部40の垂直方向D1の範囲を表している。受光部39と転送部40は半導体基板30上に隣接して設けられている。図31においては、画素Pと転送用画素TPに相当する部分を、各々1画素分、太線の四角形で示している。図31に示した例としては、受光部39には、垂直6画素×水平10画素の画素Pが行列状に配置され、転送部40には、垂直2画素×水平10画素の転送用画素TPが行列状に配置される。
画素Pは、入射光を光電変換して信号電荷を発生する光検出器からなる。画素Pは、水平方向D2に延在し、垂直方向D1へ電極が4つ並設された転送電極49を有する。転送電極49は、画素Pに発生した信号電荷を電荷蓄積部44に転送する垂直転送ゲートを構成する。転送電極49は、第1のTDI転送ゲート電極31、第2のTDI転送ゲート電極32、第3のTDI転送ゲート電極33、第4のTDI転送ゲート電極34を有する。これにより、4相駆動にすることができる。第1のTDI転送ゲート電極31、第2のTDI転送ゲート電極32、第3のTDI転送ゲート電極33、第4のTDI転送ゲート電極34の各々は、図32に示されるTDI転送チャネル15を形成するゲート非開口部と、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10とを有する。
転送用画素TPは、水平方向D2に延在し、垂直方向D1へ電極が4つ並設された転送電極50を有する。転送電極50は、画素Pに発生した信号電荷を電荷蓄積部44に転送する垂直転送ゲートを構成する。転送電極50は、第1の転送ゲート電極35、第2の転送ゲート電極36、第3の転送ゲート電極37、第4の転送ゲート電極38を有する。図示されていないが、転送用画素TPの上方には被写体からの光が入射しないように遮光膜が設けられる。
転送用画素TPは、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10を有していない点で画素Pと異なる。
第1のTDI転送ゲート電極31、第2のTDI転送ゲート電極32、第3のTDI転送ゲート電極33、第4のTDI転送ゲート電極34、第1の転送ゲート電極35、第2の転送ゲート電極36、第3の転送ゲート電極37、第4の転送ゲート電極38は、たとえば、ポリシリコン(多結晶シリコン)などで形成される。本実施の形態では、第2のTDI転送ゲート電極32、第4のTDI転送ゲート電極34、第2の転送ゲート電極36、第4の転送ゲート電極38は、1層目のポリシリコン層で形成される。また、第1のTDI転送ゲート電極31、第3のTDI転送ゲート電極33、第1の転送ゲート電極35、第3の転送ゲート電極37は、2層目のポリシリコン層で形成される。
入力ピン55a、55b、55c、55dから与えられる駆動用の垂直転送クロックφ1、φ2、φ3、φ4は、配線52a、52b、52c、52d、コンタクト53a、53b、53c、53d、配線54a、54b、54c、54dを介して、画素Pおよび転送用画素TPに与えられる。ここでは、添え字のa、b、c、dが一致する配線、コンタクト、および入力ピンがそれぞれ接続される。
配線54aは、第1のTDI転送ゲート電極31、第1の転送ゲート電極35と電気的に接続される。配線54bは、第2のTDI転送ゲート電極32、第2の転送ゲート電極36と電気的に接続される。配線54cは、第3のTDI転送ゲート電極33、第3の転送ゲート電極37と電気的に接続される。配線14dは、第4のTDI転送ゲート電極34、第4の転送ゲート電極38と電気的に接続される。
受光部39と転送部40とを含む画素領域の転送部40側の端には水平CCD43が設けられ、画素領域と水平CCD43との間には電荷蓄積部44が設けられている。水平CCD43と反対側の端には、過剰電荷を排出するための電荷排出部45が設けられている。水平CCD43には出力アンプ46が接続される。
主に図32を参照して、画素Pの構造を説明する。画素Pは、第1のTDI転送ゲート11、第2のTDI転送ゲート12、第3のTDI転送ゲート13、第4のTDI転送ゲート14から成る4相のCCDで構成される。第1〜第4のTDI転送ゲート11〜14は、それぞれ、1画素ピッチ内に、直下にTDI転送チャネル15が形成されるゲート非開口部領域とゲート開口埋め込みフォトダイオード10を有する。
列方向となるTDI転送方向、および行方向となるTDI転送と垂直な方向において、画素ピッチの1/2のピッチにて、ゲート開口埋め込みフォトダイオード10が形成される。互いに隣り合うゲート開口埋め込みフォトダイオード10の列は、TDI転送方向に、画素ピッチの1/4だけずれて配置される。2行2列のゲート開口埋め込みフォトダイオード10で1画素が構成される。2列のゲート開口埋め込みフォトダイオード10を挟んで、TDI転送方向に転送チャネル15が延伸する。
また、互いに隣り合う2列のゲート開口埋め込みフォトダイオード10の間には、転送チャネル15と、第2の導電型の高濃度不純物領域からなる電荷排出(オーバーフロー)ドレイン6が、交互に、TDI転送方向に延伸して形成される。転送チャネル15と、電荷排出(オーバーフロー)ドレイン6で挟まれた、TDI転送ゲート11〜14の領域のうち、ゲート開口埋め込みフォトダイオード10が形成されていないTDI転送ゲート領域に対して、その直下に、第1の導電型の不純物領域7が形成される。さらに、ゲート開口埋め込みフォトダイオード10、転送チャネル15、電荷排出(オーバーフロー)ドレイン6、および第1の導電型の不純物領域7の4つの領域を除いた領域には、第1の導電型の高濃度不純物領域からなるチャネルストップ5が形成される。
また、各相のTDI転送ゲート11〜14は、夫々、ゲート開口埋め込みフォトダイオード10の近傍のみ、TDI転送方向のゲート長が拡大される。
画素を構成する4相CCDの4つのTDI転送ゲート電極全てについて、ゲート開口部と、TDI転送チャネル15となるゲート非開口部を形成する。ゲート開口部内には、埋め込みフォトダイオード10が形成される。図33に示すように、埋め込みフォトダイオード10は、シリコン基板表面に形成される第1の導電型の高濃度不純物領域16と、第1の導電型の高濃度不純物領域16と接してシリコン基板のより深い領域に形成される第2の導電型の不純物領域17とからなる。
TDI転送と平行なB断面方向に延在し、1層または複数層からなり、1画素ピッチ・1層あたりCCDの画素構成相数と同じ4本のストライプ型マイクロレンズ101を有するマイクロレンズ群102を、TDI転送方向に画素ピッチの1/4、それと垂直な方向に画素ピッチの1/2ずつずらしながら形成する。簡単のため、図32では構成層数が1層の場合を示している。この場合、マイクロレンズ群102はマイクロレンズ101と同じである。図33と図34では2層の場合を示している。
また、TDI転送と垂直なA断面方向に、1層または複数層からなり、1画素ピッチ・1層あたり2本のストライプ型マイクロレンズ103を有するマイクロレンズ群104を形成する。簡単のため、図32では構成層数が1層の場合を示している。この場合、マイクロレンズ群104はマイクロレンズ103と同じである。
マイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104は全体として、各画素の各相ごとに設けられたマイクロレンズ系107を構成する。このマイクロレンズ系107は、図33の105および図34の106に示すように、A断面とB断面で屈折力を独立に変えることができる。したがって、B断面方向への光の漏れ出しを防ぎつつ、A断面方向のより広い範囲から、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10への集光を行うマイクロレンズ系を容易に設計し、作製できる。これにより、TDI転送方向のMTFの低下が発生することなく、マイクロレンズ系によるゲート開口部への効率的な集光により感度を向上させることができる。
また、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10の第1の導電型の高濃度不純物領域16は、第1の導電型の高濃度不純物領域からなるチャネルストップ5と任意の箇所で接している。これによって低ノイズ化が実現できる。
また、隣接する2つの画素のゲート開口部どうしは、いずれの箇所においても繋がっていない。
また、各相のTDI転送ゲートは、図32に示すように、夫々、ゲート開口部の近傍のみ、転送方向のゲート長が拡大されている。これにより、ゲート開口部のTDI転送方向の開口長を長く取ることができ、感度が向上する。電荷排出(オーバーフロー)ドレイン6は、図33に示すように、TDI転送方向に直線状に形成されず、各相のTDI転送ゲートの直下において、TDI転送方向と垂直な方向へ、ゲート開口部から離れるように形成される。これにより、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10と電荷排出(オーバーフロー)ドレイン6に挟まれて形成される第1の導電型の高濃度不純物領域からなるチャネルストップ5の幅が長く確保可能となり、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10と電荷排出(オーバーフロー)ドレイン6の間の耐圧が向上する。
また、各相のゲート開口部は、図32に示すように、電荷転送チャネルと接しない辺については、角が面取りされた形状になっている。これにより、ゲート開口部と電荷排出(オーバーフロー)ドレイン6に挟まれて形成される第1の導電型の高濃度不純物領域からなるチャネルストップ5の幅が長く確保可能となり、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10と電荷排出(オーバーフロー)ドレイン6の間の耐圧が向上する。
上述において、半導体基板30としてP型Si基板、TDI転送チャネル15としてN型不純物領域、第1の導電型の高濃度不純物領域16として高濃度P型不純物領域、第2の導電型の不純物領域17としてN型不純物領域がそれぞれ適用され得る。
マイクロレンズ群102およびマイクロレンズ群104と、それを構成する各ストライプ型マイクロレンズ101および103の形状は、隣接画素への迷光を防ぎつつ、より広い範囲の光をゲート開口部に集光するという目的に沿って自由に設計できる。
たとえば、マイクロレンズ群102を構成するストライプ型マイクロレンズ101の層数は、1層であってもよく、複数層であってもよい。マイクロレンズ群104を構成するストライプ型マイクロレンズ103の層数も、1層であってもよく、複数層であってもよい。
また、たとえば、ストライプ型マイクロレンズ101と103は、画素Pと独立して作成し、画素Pの上部に貼り付けても良い。
また、たとえば、ストライプ型マイクロレンズ101と103は、半導体技術により画素Pの上部に直接形成しても良い。
また、たとえば、任意の2つのストライプ型マイクロレンズの上下面は、互いに接していてもよく、離れていてもよい。
また、たとえば、マイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104は、図9に示すように分離していてもよく、図10に示すように入れ子になっていてもよい。分離している場合、マイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104のいずれが上に来てもよい。入れ子になっている場合、マイクロレンズ群102を構成するマイクロレンズ101、マイクロレンズ群104を構成するマイクロレンズ103は、どのような順番で構成してもよい。図9ではマイクロレンズ群104がマイクロレンズ群102の上にある例を示し、図10では下からマイクロレンズ101、マイクロレンズ103、マイクロレンズ101、マイクロレンズ103の順に構成した例を示している。
また、たとえば、ストライプ型マイクロレンズ101と103の両表面形状は、曲面、平面のいずれでもよい。
また、たとえば、各ストライプ型マイクロレンズは、曲率半径の大きい(平面の場合は曲率半径が無限大とみなす)ほうが表面側、基板側のいずれになってもよい。
また、たとえば、各ストライプ型マイクロレンズを構成する材料の屈折率は、いずれが高くても、あるいは低くてもよい。
また、たとえば、マイクロレンズ群102とマイクロレンズ群104の屈折力はいずれが大きくてもよく、同じであってもよい。個々のストライプ型マイクロレンズに関しても、屈折力はいずれが高くても、あるいは低くてもよい。
なお、この形態を構成するには、マイクロレンズ群102を構成する単一または複数のマイクロレンズ101、マイクロレンズ群104を構成する単一または複数のマイクロレンズ103のうち少なくとも2つが、光の入射方向から見ると交差し、かつ異なる平面上に配置されていればよい。さらに、異なる各平面に含まれるマイクロレンズがすべて平行であればよい。
(画素の動作)
図35は、実施の形態6のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図32の図中に記載のA断面でのポテンシャル断面一次元分布図である。図36は、実施の形態6のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図32の図中に記載のB断面でのポテンシャル断面一次元分布図である。ここで、図35、図36のポテンシャル分布図は、半導体基板30としてP型Si基板、TDI転送チャネル15としてN型不純物領域を適用した場合について示している。
図35、図36を参照して、画素Pのポテンシャル図から、本実施形態の画素の動作を説明する。1画素内の相毎に形成されたマイクロレンズ系107により、画素に入射した光は、相毎の、対応するゲート開口部埋め込みフォトダイオード10にそれぞれ集光される。ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10では、光電変換により電荷が発生する。
ここで、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10のポテンシャルは、TDI転送チャネル15のHighレベル時(TDI転送ゲートにHighレベルの電圧が印加された時)のポテンシャルより浅くなるよう設定される。一方、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10のポテンシャルは、TDI転送チャネル15のLowレベル時(TDI転送ゲートにLow電圧が印加された時)のポテンシャルより浅く設定されても良いし、深く設定されても良い。
したがって、水平方向D2では、図35に示すように、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10で発生した電荷が、Highレベル時のTDI転送チャネルのポテンシャル井戸に流れ込むこととなる。図36の垂直方向D1での断面一次元分布図ポテンシャル図からわかるように、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10で発生した電荷は、ポテンシャルが浅くなっている、第1の導電型の高濃度不純物領域からなるチャネルストップ5へ流れず、全て、HighレベルTDI転送チャネルのポテンシャル井戸に流れ込むこととなる。
TDI転送チャネル15のLowレベル時のポテンシャルが、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10のポテンシャルより浅く設定されている場合は、対応するTDI転送チャネル15がLowレベルとなっているときは、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10がポテンシャル井戸となり、発生した電荷は、このポテンシャル井戸にとどまり、対応するTDI転送チャネル15がHighレベルになったタイミングで、Highレベル時のTDI転送チャネルのポテンシャル井戸に流れ込む。Highレベル時のTDI転送チャネルのポテンシャル井戸に流れ込んだ電荷は、ゲート非開口部の直下のTDI転送チャネル内で、4相駆動CCDの転送動作によって、TDI転送される。
TDI転送チャネル15のLowレベル時のポテンシャルが、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10のポテンシャルより深く設定されている場合は、ゲート開口部埋め込みフォトダイオード10で発生した電荷は、Lowレベル時のTDI転送チャネルに流れ込み、ゲート非開口部の直下のTDI転送チャネル内で、4相駆動CCDの転送動作によって、TDI転送される。
(転送動作)
次に、TDI方式リニアイメージセンサ100の転送動作について説明する。再び図31を参照して、入射光の光電変換により画素Pの内部に発生した信号電荷は、時間遅延積分(TDI)動作により垂直方向D1へ転送される。受光部39において時間遅延積分(TDI)された信号電荷は、転送部40において電荷蓄積部44へ向かって垂直方向D1へと転送される。電荷蓄積部44に一旦蓄積された信号電荷は、1水平期間ごとに水平CCD43へと転送され、次に、水平CCD43内を水平方向D2へと転送されて、出力アンプ46から読み出される。
(効果)
本実施の形態は、実施の形態1と同様、TDI方式リニアイメージセンサにマイクロレンズを搭載した際に、1相の電極に集光することにより発生する、TDI転送方向のMTFの低下という、TDI方式リニアイメージセンサ固有の課題をマイクロレンズによる感度向上という効果を損なうことなく解決することができる。
すなわち、本実施の形態によれば、各相において形成されたマイクロレンズ系によって、ゲート開口部埋め込みフォトダイオードに入射光が集光され、ゲート電極であるポリシリコン層による光吸収が抑制され、感度の著しい向上が実現される。これと同時に、各相の電極領域上部に入射した光は、各相の領域にそれぞれ集光されるため、TDI転送方向のMTFの低下が発生せず、高性能なTDI方式リニアイメージセンサを提供できる。
[実施の形態7]
図37は、本発明の実施の形態7によるTDI方式リニアイメージセンサの素子平面図である。
実施の形態6では、各相のTDI転送ゲートは、図32に示すように、夫々、ゲート開口部の近傍のみ転送方向のゲート長が拡大される。
これに対して、実施の形態7では、図37に示すように、各相のTDI転送ゲートは、TDI転送方向と垂直な方向へ直線状に形成される。この構成では、実施の形態6のようにゲート開口部の近傍のみ転送方向のゲート長が拡大される構成に比べて、ゲート開口部におけるTDI転送ゲートの狭窄部のゲート長が短くなる。その結果、TDI転送方向のMTFの低下の回避、および感度の向上という効果を有する。
[実施の形態8]
図38は、本発明の実施の形態8によるTDI方式リニアイメージセンサの素子平面図である。
実施の形態6では、図33に示すように、電荷排出(オーバーフロー)ドレイン6は、TDI転送方向に直線状に形成されず、各相のTDI転送ゲートの直下において、TDI転送方向と垂直な方向へゲート開口部から離れるように形成される。
これに対して、実施の形態8では、図38に示すように、電荷排出(オーバーフロー)ドレイン6は、TDI転送方向に直線状に形成される。この構成では、実施の形態6のように、各TDI転送ゲートの直下において、TDI転送方向と垂直な方向へゲート開口部から離れるように形成される場合に比べて、DI転送方向のMTFの低下の回避、および感度の向上という効果を有する。
[実施の形態9]
実施の形態6では、図33に示すように、第1の導電型の不純物領域7は、行となるTDI転送と垂直な方向において、画素ピッチの1/2のピッチにて形成され、互いに隣り合う第1の導電型の不純物領域7の列は、TDI転送方向に、画素ピッチの1/4だけずれて配置される。
しかしながら、4相CCDの動作において、各相のTDI転送ゲートは同時に2つのTDI転送ゲートがHighレベルとなるため、第1の導電型の不純物領域7は、各相のTDI転送ゲート全てに対して形成する必要は無く、各相のTDI転送ゲート1つおきに、第1の導電型の不純物領域7を形成しても良い。
図39は、本発明の実施の形態9によるTDI方式リニアイメージセンサの素子平面図である。
図39では、図33において、行となるTDI転送と垂直な方向において、画素ピッチの1/2のピッチにて形成されていた第1の導電型の不純物領域7を、1列おきに、第1の導電型の不純物領域7ではなく、第1の導電型の高濃度不純物領域からなるチャネルストップ5に置き換えている。
図39において、ゲート開口埋め込みフォトダイオード10および転送チャネル15および電荷排出(オーバーフロー)ドレイン6および第1の導電型の不純物領域7を除いた領域には、第1の導電型の高濃度不純物領域からなるチャネルストップ5が形成される。図39の場合においても、TDI転送方向のMTFの低下の回避、および感度の向上という効果を有する。
[実施の形態10]
図40は、本発明の実施の形態10によるTDI方式リニアイメージセンサの素子平面図である。
実施の形態6では、図32に示すように、各相のゲート開口部は、電荷転送チャネルと接しない辺については、角が面取りされた形状になっている。
これに対して、実施の形態10では、図40に示すように、各相のゲート開口部埋め込みフォトダイオード10の電荷転送チャネルと接しない辺について、角が面取りされない形状となる。この構成では、ゲート開口部と電荷排出(オーバーフロー)ドレイン6に挟まれて形成される第1の導電型の高濃度不純物領域からなるチャネルストップ5の幅が若干短くなる。その結果、TDI転送方向のMTFの低下の回避、および、感度の向上という効果を有する。
[実施の形態11]
図41は、実施の形態11のTDI方式リニアイメージセンサの拡大平面図である。図42は、実施の形態11のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図41の図中に記載のA断面での断面構造図である。図43は、実施の形態11のTDI方式リニアイメージセンサに関して、図41の図中に記載のB断面での断面構造図である。
図41〜図43に示すように、実施の形態11では、横型オーバーフロードレインを形成しない構成を用いる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,11,21 第1のTDI転送ゲート、2,12,22 第2のTDI転送ゲート、3 VPCCD仮想電極、4,13,23 第3のTDI転送ゲート、5 チャネルストップ、6 電荷排出ドレイン、7 第1の導電型の不純物領域、8 マイクロレンズ、9 光軸、10 ゲート開口埋め込みフォトダイオード、14 第4のTDI転送ゲート、15 TDI転送チャネル領域、16 第1の導電型の高濃度不純物領域、17 第2の導電型の不純物領域、19 ゲート酸化膜、20 ゲート狭窄部、24 ゲート杭打ちアルミ配線、25 ゲートコンタクト、30 半導体基板、31 第1のTDI転送ゲート電極、32 第2のTDI転送ゲート電極、33 第3のTDI転送ゲート電極、34 第4のTDI転送ゲート電極、35 第1の転送ゲート電極、36 第2の転送ゲート電極、37 第3の転送ゲート電極、38 第4の転送ゲート電極、39 受光部、40 転送部、41 画素分離領域、42 転送用画素、43 水平CCD、44 電荷蓄積部、45 電荷排出部、46 出力アンプ、49 転送電極、50 転送電極、52a、52b、52c、52d 配線、53a、53b、53c、53d コンタクト、54a、54b、54c、54d 配線、55a、55b、55c、55d 入力ピン、56 画素、60 ゲート開口チャネルストップ、100 TDI方式リニアイメージセンサ、101,103 ストライプ型マイクロレンズ、102,104 マイクロレンズ群、105,106 入射光の経路、107 マイクロレンズ系。

Claims (19)

  1. 画素をN相(Nは3以上の整数)のCCDで構成したTDI方式リニアイメージセンサであって、
    画素を構成するN相のCCDの転送ゲート全てについて、ゲート開口部と、TDI転送チャネルとして機能するゲート非開口部が形成され、
    前記ゲート開口部に集光するために複数のストライプ型マイクロレンズが形成され、
    前記複数のストライプ型マイクロレンズのうち少なくとも2つが、光の入射方向から見ると交差し、かつ異なる平面上に配置される、TDI方式リニアイメージセンサ。
  2. 前記異なる各平面に含まれるストライプ型マイクロレンズは、すべて平行であることを特徴とする、請求項1に記載のTDI方式リニアイメージセンサ。
  3. 前記複数のストライプ型マイクロレンズのうち少なくとも1つが、TDI転送方向に垂直に配置される、請求項1に記載のTDI方式リニアイメージセンサ。
  4. 前記複数のストライプ型マイクロレンズのうち少なくとも1つが、TDI転送方向に平行に配置される、請求項1に記載のTDI方式リニアイメージセンサ。
  5. 前記複数のストライプ型マイクロレンズのうち少なくとも1つが、プラズマCVDで成膜したシリコン窒化膜で形成されている、請求項1に記載のTDI方式リニアイメージセンサ。
  6. 前記複数のストライプ型マイクロレンズのうち少なくとも1つが、樹脂膜で形成されている、請求項1に記載のTDI方式リニアイメージセンサ。
  7. 隣接する2つの画素のゲート開口部どうしは、いずれの箇所においても繋がっていない、請求項1に記載のTDI方式リニアイメージセンサ。
  8. 各相の転送ゲートに形成されたゲート開口部内に埋め込みフォトダイオードが形成され、前記埋め込みフォトダイオードは、シリコン基板表面に形成される第1の導電型の高濃度不純物領域と、前記第1の導電型の高濃度不純物領域と接してシリコン基板のより深い領域に形成される第2の導電型の不純物領域からなる、請求項1に記載のTDI方式リニアイメージセンサ。
  9. 前記埋め込みフォトダイオードの前記第1の導電型の高濃度不純物領域は、前記ゲート開口部と隣接画素のゲート非開口部の間に形成される第1の導電型の不純物領域と、任意の箇所で接している、請求項8に記載のTDI方式リニアイメージセンサ。
  10. 隣接する2つの相のゲート開口部内に形成された埋込みフォトダイオードの間に、第1の導電型の不純物領域が形成されている、請求項8に記載のTDI方式リニアイメージセンサ。
  11. 隣接する2つの画素の転送ゲートは、切断され、
    前記TDI転送チャネルの真上に設けられる金属配線と、
    前記金属配線と前記転送ゲートとを接続するゲートコンタクトとを備え、
    前記金属配線と前記ゲートコンタクトを通じて電圧が供給される、請求項8に記載のTDI方式リニアイメージセンサ。
  12. 前記Nは4であり、
    列方向となるTDI転送方向、および行方向となる前記TDI転送と垂直な方向において、画素ピッチの1/2のピッチにて、前記ゲート開口部が形成され、
    互いに隣り合う前記ゲート開口部の列は、前記TDI転送方向に画素ピッチの1/4だけずれて配置され、
    2行2列の前記ゲート開口部で1画素が構成され、
    前記2列のゲート開口部を挟んでTDI転送方向に転送チャネルが延伸する、請求項1に記載のTDI方式リニアイメージセンサ。
  13. 前記列方向および前記行方向において、画素ピッチの1/2のピッチにて、ストライプ型マイクロレンズ群が形成され、
    互いに隣り合う前記ストライプ型マイクロレンズ群の列は、前記TDI転送方向に画素ピッチの1/4だけずれて、前記ゲート開口部に集光されるように配置される、請求項12に記載のTDI方式リニアイメージセンサ。
  14. 各相の転送ゲートに形成された前記ゲート開口部内に埋め込みフォトダイオードが形成され、
    前記埋め込みフォトダイオードは、シリコン基板表面に形成される第1の導電型の高濃度不純物領域と、前記第1の導電型の高濃度不純物領域と接してシリコン基板のより深い領域に形成される第2の導電型の不純物領域とからなる、請求項12に記載のTDI方式リニアイメージセンサ。
  15. 各相のTDI転送ゲートは、それぞれ、前記ゲート開口部の近傍のみ転送方向のゲート長が拡大されている、請求項12に記載のTDI方式リニアイメージセンサ。
  16. 互いに隣り合う2列のゲート開口部の間には、前記転送チャネルと第2の導電型の不純物領域が、交互に前記TDI転送方向に延伸して形成される、請求項12に記載のTDI方式リニアイメージセンサ。
  17. 前記転送チャネルと前記第2の導電型の不純物領域とで挟まれたTDI転送ゲートの領域のうち、前記ゲート開口部が形成されていないTDI転送ゲート領域に対して、その直下に、第1の導電型の不純物領域が形成される、請求項16に記載のTDI方式リニアイメージセンサ。
  18. 前記ゲート開口部、前記転送チャネル、前記第2の導電型の不純物領域、および前記第1の導電型の不純物領域の4つの領域を除いた領域には、第1の導電型の高濃度不純物領域が形成される、請求項17に記載のTDI方式リニアイメージセンサ。
  19. 前記ゲート開口部および前記転送チャネルを除いた領域には、第1の導電型の不純物領域が形成されている、請求項12に記載のTDI方式リニアイメージセンサ。
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