JP2014206636A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Yosuke Hyodo
洋祐 兵頭
啓太 笹沼
Keita Sasanuma
啓太 笹沼
侑祈 倉本
Yuki Kuramoto
侑祈 倉本
安 冨岡
Yasushi Tomioka
冨岡  安
慶枝 松井
Yoshie Matsui
慶枝 松井
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Abstract

【課題】TFT部を台座として使用した液晶表示装置において、柱状スペーサの横ずれによる配向膜削れを防止する。
【解決手段】対向基板200に形成された柱状スペーサ150とTFT基板100に形成された台座によってTFT基板100と対向基板200との間隔が規定される。台座はTFTを含み、TFTにおけるドレイン電極104とソース電極105の厚さを400nm〜700nmというように大きくしている。これによって、台座の高さが高くなり、台座の先端における配向膜108の膜厚を5μm以下に薄くすることが出来る。対向基板200に形成された柱状スペーサ150の先端にも配向膜108は存在しないか極く薄くしか存在しないので、柱状スペーサ150の横ずれが生じても台座上の配向膜を削ることは無い。
【選択図】図3

Description

本発明は,液晶表示装置に係り,特に配向膜の削れ屑に起因する輝点を対策した液晶表示装置に関する。
液晶表示装置では画素電極および薄膜トランジスタ(TFT)等がマトリクス状に形成されたTFT基板と、TFT基板に対向して、TFT基板の画素電極と対応する場所にカラーフィルタ等が形成された対向基板が設置され、TFT基板と対向基板の間に液晶が挟持されている。そして液晶分子による光の透過率を画素毎に制御することによって画像を形成している。
液晶表示装置では、対向基板とTFT基板における液晶層との界面に配向膜を形成し、配向膜にラビング処理あるいは光配向処理を施すことによって液晶分子を初期配向させている。そして、この初期配向からの液晶分子を電界によって捩るあるいは、回転させることによって、液晶層を透過する光の量を制御している。
一方、液晶層の厚さを制御するために、対向基板とTFT基板との間にスペーサを形成する必要がある。従来は、スペーサとしてビーズ等を液晶層内に分散していたが、近年、TFT基板と対向基板間の、より正確なギャップ(液晶層)の制御のために、対向基板に柱状スペーサを形成し、柱状スペーサによって、TFT基板と対向基板のギャップを制御することが行われている。
一方、柱状スペーサを用いることによって新たな問題も生ずる。例えば、「特許文献1」には、対向基板を外部から押した場合に柱状スペーサがずれる場合の摩擦力を低減し、外部からの圧力が無くなった場合に、柱状スペーサがもとの場所に容易に復帰できる構成が記載されている。「特許文献1」には、このために、TFT基板に形成する台座として、柱状スペーサの先端の面積よりも小さな面積を有する台座を形成することが開示されている。
一方、液晶表示パネルを薄くするためのガラスを研磨する工程、偏光板貼りの工程、環境温度変化等により柱状スペーサの横ずれが生ずる。柱状スペーサが横ずれした場合に、柱状スペーサが配向膜を擦ることになり、この時、配向膜削れが発生する問題も生じている。このような配向膜削れ、あるいは、柱状スペーサについてのその他の文献として「特許文献2」〜「特許文献9」が挙げられる。
特開2007−164134号公報 特開2007−171715号公報 特開2008−170690号公報 特開2009−58618号公報 特開2009−282262号公報 特開2010−8616号公報 特開2010−117385号公報 特開2011−22232号公報 特開2011−170119号公報
一般には柱状スペーサは対向基板に設けられる。一方、TFT基板には、柱状スペーサと対向する部分に台座が設けられる。台座としては、一般には、TFT基板側に形成された突起状のものを言うが、画面が高精細になってくるにしたがって、突起状のものを配置するスペースを取りにくくなっている。
走査線と映像信号線で囲まれた画素のコーナー部にTFTが形成される。TFTは、ゲート電極、半導体層、ドレイン電極、ソース電極等が積層されているので、TFTが形成された部分は突起状となっている。高精細画面においては、このTFT部分の突起を台座として使用する場合がある。
図7は、TFT部を柱状スペーサの台座として使用した場合の従来例を示す断面図である。図7において、ガラスで形成されたTFT基板100にゲート電極101が形成され、ゲート電極101を覆ってゲート絶縁膜102が形成されている。ゲート絶縁膜102の上でゲート電極101に対応する部分に半導体層103が形成されている。図7に示すようなボトムゲートのTFTでは、半導体層103はa−Siで形成される場合が多い。半導体層103の上部の両側にドレイン電極104とソース電極105が形成されている。ドレイン電極104とソース電極105の間がチャンネル部となっている。
ドレイン電極104とソース電極105の厚さt2は200nm〜300nmである。ドレイン電極104とソース電極105は映像信号線と同層で同時に形成されるので、ドレイン電極104とソース電極105を厚くすると、表面の凹凸が大きくなり、配向膜108のラビングむら等が発生するので、ドレイン電極104とソース電極105の厚さは、電気抵抗値から許容出来る膜厚の範囲に抑えられていた。
ドレイン電極104とソース電極105を含むTFTを覆ってSiN等による無機パッシベーション膜106が形成される。無機パッシベーション膜106の上には、ITO(Indium Tin Oxide)による画素電極107が形成される。画素電極107は、TFTが形成されていない画素領域に形成されるが、TFTを台座として使用する場合は、画素電極107を構成するITOと同時に形成したITO107を台座の一部として使用する。台座の高さを大きくすることが出来るからである。なお、IPS(In plaen Switching)では、画素電極107だけでなく、ITOで形成された対向電極もTFT基板100側に形成されるので、対向電極と同時に形成されるITOを台座に使用してもよい。
その後、画素電極107を覆って配向膜108が塗布される。図7に示す従来例において、台座として使用されるTFT部の高さの程度では、台座の上側にも配向膜108は他の平面部分とあまり変わらない厚さで存在している。
図7に示す台座に対向基板200の柱状スペーサ150が接触してTFT基板100と対向基板200の間隔を規定する。図7のように、配向膜108が厚く形成されている台座の上に対向基板200側に形成された柱状スペーサ150が接触していると、柱状スペーサ150が横ずれした場合に、柱状スペーサ150が配向膜を擦ることになり、配向膜削れが発生する。柱状スペーサ150が横ずれをする場合としては、液晶表示装置が温度サイクルを受け、TFT基板100と対向基板200とが異なる割合で伸縮したり、対向基板200に、外部から主面と平行方向に力が加わったような場合、例えば、対向基板200を指で擦る摺動によって液晶表示装置を操作するような場合である。
本発明は、TFT部を台座として使用した場合に、台座の上に形成された配向膜108が柱状スペーサ150によって削れて削り屑が発生し、これが、輝点不良を発生させる現象を防止することである。
本発明は上記課題を克服するものであり、代表的な手段は次のとおりである。
(1)TFTを有する画素がマトリクス状に配置したTFT基板と対向基板の間に液晶が挟持され、前記TFT基板と前記対向基板との間隔が前記対向基板に形成された柱状スペーサによって規定されている液晶表示装置であって、前記TFT基板の前記TFTを含む部分が前記柱状スペーサに対する台座として使用され、前記TFTのドレイン電極およびソース電極の厚さは400nm〜700nmであり、前記台座の上に形成された配向膜の厚さは5nm以下であることを特徴とする液晶表示装置。
(2)TFTを有する画素がマトリクス状に配置したTFT基板と対向基板の間に液晶が挟持された液晶表示装置であって、前記対向基板は第1の柱状スペーサと第2の柱状スペーサを有し、前記第1の柱状スペーサの高さは前記第2の柱状スペーサの高さよりも高く、前記第1の柱状スペーサの先端の径は前記第2の柱状スペーサの先端の径よりも小さく、前記TFT基板と前記対向基板との間隔は前記対向基板に形成された第1の柱状スペーサによって規定され、前記TFT基板の前記TFTを含む部分が前記第1の柱状スペーサと前記第2の柱状スペーサに対する台座として使用され、前記TFTのドレイン電極およびソース電極の厚さは400nm〜700nmであり、前記台座の上に形成された配向膜の厚さは5nm以下であり、前記第1の柱状スペーサを中心にして前記第2の柱状スペーサが上下、左右、および斜め方向に配置され、前記第2の柱状スペーサの中心は、前記台座に対して、前記第1の柱状スペーサを中心としてみた場合、外側にシフトしていることを特徴とする液晶表示装置。
本発明によれば、TFTのドレイン電極とソース電極の厚さを大きくすることによって、TFTを利用した台座の高さを大きくすることが出来、台座上の配向膜を非常に薄くできるか、あるいは、配向膜を無くすることが出来るので、台座部分から発生する配向膜の削り屑の発生を防止でき、これに起因する輝点の発生を防止することが出来る。
また、本発明によれば、通常TFT基板と対向基板の間隔を規定するためのメイン柱状スペーサと、メイン柱状スペーサが横ずれを生じた場合にTFT基板と対向基板の間隔を規定するサブ柱状スペーサを使用しているので、外部から液晶表示パネルに力が加わり、メイン柱状スペーサが落下した場合のギャップむら等を防止することが出来る。
また、サブ柱状スペーサを台座の中心から左右、上下、斜め方向にメイン柱状スペーサの上底径の1/2以下の範囲内で、メイン柱状スペーサを中心として外側にシフトさせるので、メイン柱状スペーサがあらゆる方向に位置ずれした場合にもギャップムラの発生を抑えることが出来る。
本発明における、液晶表示装置の平面図である。 本発明における台座の断面図である。 本発明におけるTFT基板と対向基板が合わさった状態を示す断面図である。 柱状スペーサの接触面積比率を説明する平面模式図である。 本発明によるメイン柱状スペーサおよびサブ柱状スペーサとTFT基板の関係を示す断面図である。 本発明によるメイン柱状スペーサとサブ柱状スペーサの配置を示す平面図である。 従来例による台座の断面図である。
以下の実施例を用いて本発明の内容を詳細に説明する。
図1は本発明による液晶表示装置の画素部を示す平面図である。図1において、走査線10が横方向に延在し、第1のピッチで縦方向に配列している。また、映像信号線20が縦方向に延在し、第2のピッチで横方向に配列している。走査線10と映像信号線20とで囲まれた領域が画素領域になっている。画素領域の大部分は画素電極107が占めている。
図1において、画素領域の左下にTFTが形成されている。図1は平面図なので、TFTの一部のみ現れている。すなわち、コーナー部に半導体層103が形成され、半導体層103の上にドレイン電極104とソース電極105が形成されている。ドレイン電極104は映像信号線20から分岐したものである。ドレイン電極104と対向してソース電極105が形成され、ドレイン電極104とソース電極105の間がチャンネル部となっている。
ソース電極105は画素電極107とオーバーラップし、ソース電極接続部1051において画素電極107と接続している。図1では、画素電極107とソース電極105とが同じ層に形成されている場合であるが、画素電極107とソース電極105とが別層の場合は、スルーホールを介して画素電極107とソース電極105が接続される。
図1において、半導体層103の上に点線で示した丸は、対向基板200に形成された柱状スペーサ150がドレイン電極104とソース電極105の上に接触している状態を示している。図1では、各画素のTFTの上に柱状スペーサ150が形成されている。
図2は、図1のTFT部の断面図である。TFTの基本的な構造は図7で説明したのと同様である。図2が従来例である図7と大きく異なるところは、半導体層103の上に配置しているドレイン電極104とソース電極105の厚さである。図2において、ドレイン電極104とソース電極105の厚さt1は、400nm〜700nm、より好ましくは500nm〜700nmである。ここで、ドレイン電極104とソース電極105の厚さが400nmより薄いと、台座の上部における配向膜108を薄くする効果が十分でなくなり、700nmを超えると、映像信号線20等が厚くなりすぎることによる、台座以外の部分における配向膜108の凹凸の影響が大きくなりすぎるからである。
図2におけるドレイン電極104とソース電極105の厚さt1は、従来例を示す図7におけるドレイン電極104とソース電極105の厚さt2(200nm〜300nm)に対して大幅に厚くなっている。図2において、ドレイン電極104とソース電極105の上に無機パッシベーション膜106とITO107が形成されているが、ドレイン電極104とソース電極105の膜厚が大きいために、ITO107の表面も急峻な凸形状となっている。
このように、ITO107の表面が急峻な凹凸形状となっているために、当初液体状である配向膜材料を塗布すると、レべリング効果によってドレイン電極104あるいはソース電極105の上で凸部が形成されている部分には、配向膜108は存在しなくなる。あるいは、存在しても5nm以下の薄い層となる。
配向膜108が5nm以下の薄い層であれば、配向膜108とITO107の接着強度は強く、接触した柱状スペーサ150が横ずれしても配向膜108は剥離しにくい。また、配向膜108が5nm以下の薄い層であれば、仮に、柱状スペーサ150の横ずれによって配向膜108が削れたとしても、輝点を生じさせるような異物にはならない。
ちなみに、液体状の配向膜材料は、図2における、ドレイン電極104あるいはソース電極105の外側あるいは、ドレイン電極104あるいはソース電極105の谷間に、図2の矢印で示すように流れ落ちることになる。したがって、ドレイン電極104あるいはソース電極105の外側あるいは、ドレイン電極104あるいはソース電極105の谷間を台座の根元とすると、台座の根元の部分は平坦な部分の配向膜の厚さよりも若干厚くなる。例えば、平坦な部分の配向膜108の厚さを100nmとすると、台座の根元の部分の配向膜108の厚さは150nm程度となる。
図2において、ドレイン電極104とソース電極105は半導体層103の上に形成されている。半導体層103は、a−Siと、a−Siとドレイン電極104およびソース電極105の間に形成された、オーミックコンタクトを取るとるためのn+層の合計をいう。一般には、a−Si層は150nm程度、n+層は50nm程度である。したがって、図2に示すドレイン電極104およびソース電極105の厚さt1は、n+層の上からドレイン電極104あるいはソース電極105の上までの距離である。図7におけるドレイン電極104およびソース電極105の厚さt2も同様である。
図3は、このようにしてTFT基板100側に形成されたTFT部による台座に、対向基板200側に形成された柱状スペーサ150を当接させた状態を示す断面図である。図3において、TFT基板100側のTFTによる台座の構成は図2で説明したとおりである。図3において、対向基板200側に形成された柱状スペーサ150がTFT基板100側の台座に接触してTFT基板100と対向基板200の間隔を規定している。
対向基板200には、ブラックマトリクス201が形成され、その上にオーバーコート膜202が形成され、オーバーコート膜202の上に柱状スペーサ150が形成されている。図3において対向基板200には、TFT基板100のTFT部分に対応しているのでブラックマトリクス201が形成されているが、TFT基板100の画素電極107に対応する部分にはカラーフィルタが形成されている。
対向基板200側にも配向膜108が形成されるが、柱状スペーサ150は約3μm程度と、高さが高いので、塗布された液体状の配向膜108は、レべリング効果によって柱状スペーサ150の先端(円錐台の上底部)には存在しないか、存在しても、極めて薄くしか存在しない。したがって、柱状スペーサ150とTFT部による台座の接触部には、配向膜108は存在しないか、存在しても極わずかな膜厚なので、柱状スペーサ150に横ずれが生じたとしても、配向膜108の削り屑が発生することは無い。
以上説明したように、TFT部を台座として用い、ドレイン電極104およびソース電極105の厚さを大きくすることによって、配向膜削れを防止することができる。しかし、TFT部の段差拡大の影響として、段差が大きい分、環境温度変化による反りなどが原因で起こるTFT基板100と対向基板200のズレにより、台座から柱状スペーサが落下する恐れが生ずる。この場合、TFT基板100と対向基板200の間のギャップムラが発生する
柱状スペーサ150が落下することによるギャップムラに対しては、メイン柱状スペーサ160の周辺にメイン柱状スペーサ160よりも高さが低いサブ柱状スペーサ170を配置することによって対策することが出来る。図5はメイン柱状スペーサ160とサブ柱状スペーサ170を並置して比較した図である。図5(a)はメイン柱状スペーサ160に対応する部分の断面図であり、図5(b)はサブ柱状スペーサ170に対応する部分の断面図である。図5(a)および図5(b)において、TFT基板100側に形成された台座は図2で説明したのと同様である。また、対向基板200側のブラックマトリクス、オーバーコート膜、配向膜等は省略されている。
図5(a)のメイン柱状スペーサ160と図5(b)のサブ柱状スペーサ170を比較すると、メイン柱状スペーサ160の高さh1はサブ柱状スペーサ170の高さh2よりも大きく、メイン柱状スペーサ160の径φ1はサブ柱状スペーサ170の径φ2よりも小さい。したがって、メイン柱状スペーサ160はサブ柱状スペーサ170に比べて柔らかく、TFT基板100と対向基板200を貼り合わせた際、ギャップ出しが容易な構成となっている。
ここで、メイン柱状スペーサ160の径φ1は、メイン柱状スペーサ160の断面を台形とした場合の上底径であり、サブ柱状スペーサ170の径φ2は、サブ柱状スペーサ170の断面を台形とした場合の上底径である。メイン柱状スペーサ160の高さは、例えば3μmであり、メイン柱状スペーサ160の高さとサブ柱状スペーサ170の高さの差は、例えば、0.4〜0.6μmである。メイン柱状スペーサ160の上底径φ1は例えば、7μm、サブ柱状スペーサ170の上底径φ2は例えば、10μmである。
一方、通常はTFT基板100側と接触していないサブ柱状スペーサ170は、高さが低く、径が大きいので、つぶれにくく、メイン柱状スペーサ160が台座から落下した場合に、サブ柱状スペーサ170によって確実にTFT基板100と対向基板200のギャップを保持することが出来る。したがって、ギャップムラの発生を防止することが出来る。
ところで、対向基板200等に外力が加わった場合など、メイン柱状スペーサ160がどの方向に落下するかは予想することが出来ない。したがって、どの方向にメイン柱状スペーサ160が落下しても、ギャップムラを生じないような構成とする必要がある。図6は、対向基板200等にどの方向から力が加わってもサブ柱状スペーサ170によってTFT基板100と対向基板200のギャップを維持することが出来る構成を示す平面図である。
図6において、(1,1)〜(3,3)までの9個の画素が配置している。図6の画素(2,2)にはメイン柱状スペーサ160が配置している。他の8個の画素には全てサブ柱状スペーサ170が配置している。各画素の左下に台座となるTFT部が存在している。TFTにはドレイン電極104とソース電極105が記載されている。
図6において、メイン柱状スペーサ160が配置されている画素(2,2)を中心とすると、周囲におけるサブ柱状スペーサ170は、全て台座に対して外側に配置している。図6に示す矢印はメイン柱状スペーサ160を中心とした場合、サブ柱状スペーサ170が対応する台座の中心からずれている方向を示している。
例えば、画素(1,1)においては、サブ柱状スペーサ170は台座に対して左上側にシフトしており、画素(1,3)においては、サブ柱状スペーサ170は台座に対して右上側にシフトしており、画素(3,1)においては、サブ柱状スペーサ170は台座に対して左下側にシフトしており、画素(3,3)においては、サブ柱状スペーサ170は台座に対して右下側にシフトしている。
また、画素(1,2)においては、サブ柱状スペーサ170は台座に対して上側にシフトしており、画素(2,1)においては、サブ柱状スペーサ170は台座に対して左側にシフトしており、画素(2,3)においては、サブ柱状スペーサ170は台座に対して右側にシフトしており、画素(3,2)においては、サブ柱状スペーサ170は台座に対して下側にシフトしている。
各サブ柱状スペーサ170の台座の中心に対するシフト量は、メインスペーサ160の先端の径をφ1とした場合、φ1/2以下である、シフト量が大きすぎるとサブ柱状スペーサ170が台座から落下する可能性が生ずるからである。
サブ柱状スペーサ170を台座に対して図6のように配置することによって、対向基板200とTFT基板100との間で、主面方向にどのようなずれ生じても、いずれかのサブ柱状スペーサ170がTFT基板100と対向基板200とのギャップを維持することが出来る。したがって、メイン柱状スペーサ160の落下によるギャップムラを確実に防止することが出来る。
また、柱状スペーサ150の接触面積率が高い場合には台座との摩擦によるムラが特に起こりやすい。したがって、高さの低いサブ柱状スペーサ170が平常時に接触しないことにより接触面積率は低くなり摩擦によるムラは低減する効果もある。接触面積率とは、図4に示すように、表示領域の面積Aに対する、個々の柱状スペーサがTFT基板の台座に接触する面積の合計の比である。すなわち、図4における表示領域30の面積をAとし、個々の柱状スペーサの接触部40の面積をSとし、TFT基板100と接触している柱状スペーサ150の数をnとした場合、接触面積率は、nS/Aで表すことが出来る。
本発明は、いわゆる有機パッシベーション膜が存在しない液晶表示装置について特に効果がある。すなわち、有機パッシベーション膜は膜厚が大きいので、有機パッシベーション膜を有する品種では、有機パッシベーション膜を加工することによって、柱状スペーサに対する、比較的高さの大きい台座を形成することが出来る。これに対し、有機パッシベーション膜の存在しない品種では、台座表面の配向膜をレべリング効果によって除去する、あるいは薄くするような高い台座を形成することは難しいからである。
本発明では、ドレイン電極104とソース電極105の膜厚を大きくしているので、同時に形成される映像信号線20の膜厚も大きくなっている。したがって、最上層の配向膜108の凹凸も従来に比べて大きくなる。この場合、配向膜108をラビングによって配向処理すると、配向膜108の凹凸の影響によってラビングムラ等が生ずる場合がある。
配向膜108の配向処理として、いわゆる光配向処理がある。光配向処理を用いれば、配向膜108の配向処理は、配向膜108の凹凸の影響をラビング処理の場合ほど受けない。したがって、本発明は、光配向処理を用いた液晶表示装置において特に効果がある。
10…走査線、 20…映像信号線、 30…表示領域、 40…柱状スペーサ接触部、 100…TFT基板、 101…ゲート電極、 102…ゲート絶縁膜、 103…半導体層、 104…ドレイン電極、 105…ソース電極、 106…無機パッシベーション膜、 107…画素電極、 108…配向膜、 150…柱状スペーサ、 160…メイン柱状スペーサ、 170…サブ柱状スペーサ、 200…対向基板、 201…ブラックマトリクス、 202…オーバーコート膜、 1051…ソース電極接続部

Claims (5)

  1. TFTを有する画素がマトリクス状に配置したTFT基板と対向基板の間に液晶が挟持され、前記TFT基板と前記対向基板との間隔が前記対向基板に形成された柱状スペーサによって規定されている液晶表示装置であって、
    前記TFT基板の前記TFTを含む部分が前記柱状スペーサに対する台座として使用され、
    前記TFTのドレイン電極およびソース電極の厚さは400nm〜700nmであり、
    前記台座の上に形成された配向膜の厚さは5nm以下であることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記TFTのドレイン電極およびソース電極の厚さは500nm〜700nmであることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. TFTを有する画素がマトリクス状に配置したTFT基板と対向基板の間に液晶が挟持された液晶表示装置であって、
    前記対向基板は第1の柱状スペーサと第2の柱状スペーサを有し、前記第1の柱状スペーサの高さは前記第2の柱状スペーサの高さよりも高く、
    前記第1の柱状スペーサの先端の径は前記第2の柱状スペーサの先端の径よりも小さく、
    前記TFT基板と前記対向基板との間隔は前記対向基板に形成された第1の柱状スペーサによって規定され、
    前記TFT基板の前記TFTを含む部分が前記第1の柱状スペーサと前記第2の柱状スペーサに対する台座として使用され、
    前記TFTのドレイン電極およびソース電極の厚さは400nm〜700nmであり、
    前記台座の上に形成された配向膜の厚さは5nm以下であり、
    前記第1の柱状スペーサを中心にして前記第2の柱状スペーサが上下、左右、および斜め方向に配置され、
    前記第2の柱状スペーサの中心は、前記台座に対して、前記第1の柱状スペーサを中心としてみた場合、外側にシフトしていることを特徴とする液晶表示装置。
  4. 前記第2の柱状スペーサの中心は、前記台座に対して、前記第1の柱状スペーサを中心としてみた場合、前記第1の柱状スペーサの先端の径の1/2以下の量外側にシフトしていることを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 前記TFTのドレイン電極およびソース電極の厚さは500nm〜700nmであることを特徴とする請求項3または4に記載の液晶表示装置。
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