JP2014206228A - ストラット式サスペンションの取り付け構造 - Google Patents

ストラット式サスペンションの取り付け構造 Download PDF

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Yasutaka Taniguchi
泰孝 谷口
智幸 榎田
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智幸 榎田
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Abstract

【課題】車体パネルの締結部とインシュレータブラケットとのボルト締結箇所が複数設定される際に、それらの製造ばらつきやそれらの相対変位に起因して、車体パネル側に応力集中箇所が生じ、ここにクラックや亀裂が生じることを防止する。【解決手段】車体パネル1の上向き壁101にストラット式サスペンションの上部をインシュレータブラケット4を介して取り付けるストラット式サスペンションの取り付け構造において、インシュレータブラケット4にはストラット7からの荷重を受ける弾性マウント22を支持する中央支持部402と中央支持部の外周に連続形成され上向き壁の下面に重なり互いがボルト24により締結される板状締結部403とを形成し、上向き壁の下面と板状締結部が重なる環状重合域Eに荷重の伝達を行う荷重伝達部材5を設けた。【選択図】図1

Description

本発明は車体パネルに形成された締結部にストラット式サスペンションを取り付ける構造、特に、ストラット式サスペンションからの荷重を弾性マウント及び弾性マウントを支持するインシュレータブラケットを介して取り付けるストラット式サスペンションの取り付け構造に関するものである。
車両のストラット式サスペンションはその下部に車輪を支持し、上部が車体パネル(ボデー)の一部を成す砲塔部の上向き壁にインシュレータブラケットを介してボルト締結される。このストラット式サスペンションは車輪よりの路面反力をコイルスプリングやストラットにより衝撃吸収し、衝撃減衰を図っており、これにより車体側の変動を抑制し、乗り心地の向上を図っている。
このようなストラット式サスペンションの取り付け構造は、例えば、特許文献1〜4に記載されている。
特許文献1では、ショックアブソーバの上部に結合された上部ブラケットと下部ブラケットを介してマウントゴムを取り付け、このマウントゴムを中央部に一体的に結合した取り付け部材の周縁板部を車体の上向き壁にボルト締結している。
特許文献2では、凹部にインシュレータを圧入したアッパブラケットに対し下方よりロアブラケットを重ね、これらを車体側の砲塔部にボルト締結し、インシュレータの中央部に保持する内筒金具に対してストラット上部を一体結合している。
特許文献3では、サスペンションタワーの上向き壁を上下から挟むように補強部材とインシュレータ(ブラケット)を重ねて互いを締結し、インシュレータ(ブラケット)の下部にスプリングシートやストラットの上端を連結している。
特許文献4では、インシュレータとマウントブラケットを重ねて車体パネルにボルト締結し、インシュレータ内に嵌着するラバー内に保持されるインサートにショックアブソーバを取り付け、マウントブラケットにサスペンションスプリングのバネ受けを取り付けている。
このように、特許文献1〜4に開示のストラット式サスペンションの取り付け構造においては、車体側のサスペンションの取り付け用の上向き壁にインシュレータブラケットを重ね、車体側の上向き壁とインシュレータブラケットとの間で路面反力の伝達を直接行っている。
このように、特許文献1〜4のいずれもが図7に示すように、車体側のサスペンションの取り付け用の上向き壁にインシュレータブラケットを重ねてボルト100で締結した構成を採っている。
このような従来構造の場合、車体側のサスペンションの取り付け用の上向き壁にインシュレータブラケットを重ねて複数の締結ボルト100で互いを締結するが、複数の互いに隣り合うボルト100間の中間位置ではボルト締結力が比較的低くなる。このため、走行時に路面反力が増減変動すると、上向き壁に対してインシュレータブラケットの締結力が比較的低い中間位置では相対変位が生じる可能性がある。
特開2005−299737号公報 特開2001−41273号公報 特開2007−131028号公報 実開昭61−146411号公報
ところで、車体パネル側のサスペンション取り付け用の上向き壁に設けた締結部やインシュレータブラケットはそれぞれ製造ばらつきを有する。このため、特に、車体パネルの上向き壁110における互いに隣り合う締結ボルト間の中間位置での相対変位に起因し、例えば、図7に示すように、環状に保持される荷重伝達域120の周方向において疲労破損(クラックや亀裂)が生じるという問題があった。車体パネルの上向き壁110に設けたストラット組付け穴130のバーリング形状部(穴のまわりに立ち上がり加工された部位)やボルト締結穴140周辺において疲労破損(クラックや亀裂)(図7の符号p1、p2参照)が発生する場合があった。
これらの点に関し、説明を追加する。図8には図7のストラット取付構造の荷重伝達域120の周辺の概略平面図を示した。ここで、路面凹凸時の荷重をサスペンション(ストラット)側から加え、荷重伝達域120の周辺の荷重変動(応力)のレベルを測定するものとする。
この場合、荷重伝達域120の周方向において、一対のボルト締結穴140の近傍で応力集中が生じ易いことが明らかである。更に、中間位置#3、#4での応力集中に対し、ボルト締結穴140とストラット組付け穴130とで挟まれる穴間の位置#1,#2での応力集中が比較的大きく生じる。
結果として、この状態が経時的に続くと、同箇所にクラックや亀裂(図7の符号p1、p2参照)を招き、車体剛性の低下が進行し同箇所の破損を招く。
そこで、従来、車体パネル(ボデー)又はインシュレータブラケットの製造においては、同部の型修正を繰り返して、合い添い精度を向上し、応力集中箇所が生じないように、面密着精度向上を図っているが、時間と工数を費やす。更に、車体パネルの板厚を単に増加すると、車体重量増やコスト増を招くという問題がある。
なお、上述の特許文献1〜4に開示のストラット式サスペンションの取り付け構造でも、ボルト締結穴近傍や同部と対向するストラット組付け穴の穴周縁部に応力集中箇所が生じ、クラックや亀裂が生じると推定されるが、これに対する対策には開示されていない。
本発明が目的とするのは、インシュレータブラケットと車体パネルとが重なる環状の荷重伝達域において、車体パネルとインシュレータブラケット締結部の応力集中や、両部材の製造ばらつきによる応力集中により、上向き壁に疲労破損(クラックや亀裂)が発生することを防止するようにしたストラット式サスペンションの取り付け構造を提供する。
前記課題を達成するため、請求項1に係る発明は、車体パネルの上向き壁にストラット式サスペンションの上部をインシュレータブラケットを介して取り付けるストラット式サスペンションの取り付け構造において、前記インシュレータブラケットにはストラットからの荷重を受ける弾性マウントを支持する中央支持部と該中央支持部の外周に連続形成され前記締結部の下面に重なり互いがボルトにより締結される板状締結部とを形成し、前記締結部の下面と前記板状締結部が重なる環状重合域に前記荷重の伝達を行う荷重伝達部材を設けたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1記載のストラット式サスペンションの取り付け構造において、前記上向き壁には上向き開口を成すストラット組付け穴と該ストラット組付け穴の周縁の環状重合域に前記ボルトを貫通する複数の締結穴が形成されたことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載のストラット式サスペンションの取り付け構造において、前記荷重伝達部材はゴムシートであることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1又は2記載のストラット上部取り付け構造において、前記荷重伝達部材は経時硬化性の充填剤であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項2〜4のいずれか一つに記載のストラット式サスペンションの取り付け構造において、前記荷重伝達部材は前記環状重合域の周方向において、前記各締結穴の近傍位置よりも互いに隣り合う締結穴の中間部における厚さをより大きく形成したことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、締結部の下面と板状締結部が重なる環状重合域に荷重伝達部材を設け、荷重伝達部材により環状重合域の周方向に荷重を分散させ分散する荷重の偏差を低減するので、過度の応力集中による上向き壁の疲労破損(クラックや亀裂)を低減できる。また、車体パネル(ボデー)やインシュレータブラケットの製造バラツキに伴う合い沿い精度向上のための製造型修正を削減でき、時間と工数などコストを大幅に低減できる。
請求項2発明によれば、荷重伝達部材を用いることで、ストラット組付け穴の周りの環状重合域に形成された複数の締結穴近傍より環状重合域の周方向に荷重を分散させ荷重偏差を低減するので、ストラット組付け穴や締結穴近傍の過度の応力集中による上向き壁の疲労破損(クラックや亀裂)を低減できる。
請求項3の発明によれば、複数の締結穴近傍より環状重合域の周方向に荷重を分散させる荷重伝達部材として、ゴムシートを用いるので、容易に周方向での分散荷重の偏差を抑え、ストラット組付け穴や締結穴近傍の過度の応力集中による上向き壁の疲労破損(クラックや亀裂)を低減できる。
請求項4の発明によれば、複数の締結穴近傍より環状重合域の周方向に荷重を分散させる荷重伝達部材として、経時硬化性の充填剤を用いるので、隙間無く一様に密着する事ができ容易に周方向での分散荷重の偏差をより良く抑え、ストラット組付け穴や締結穴近傍の過度の応力集中による、上向き壁の疲労破損(クラックや亀裂)を低減できる。
請求項5の発明によれば、中間部における充填層厚を締結穴の近傍位置より大きく形成した荷重伝達部材を用いることで、中間部での当接状態のばらつきを確実に押さえ、荷重伝達域の周方向全域での分散荷重の偏差を低減し、締結部における過度の応力集中箇所の発生を抑え、締結部の破損を防止できる。
本発明のストラット式サスペンションの取り付け構造の要部概略側面図である。 図1のストラット式サスペンションの取り付け構造で用いる荷重伝達部材を示し、図1中のA−A線方向における平面図である。 図1のストラット式サスペンションの取り付け構造を適用したストラット式サスペンションの要部側面図である。 図1のストラット式サスペンションの取り付け構造で用いる荷重伝達部材の断面図で、(a)は使用前の断面図で、(b)は使用時に締結部と板状締結部により挟圧された状態の側断面図で、図2中のB−B線方向における側断面図である。 本発明の他の実施形態で用いる荷重伝達部材とその上下の挟持前の締結部と板状締結部の側断面図である。 図1のストラット式サスペンションの取り付け構造で用いる荷重伝達部材の断面図で、(a)は加圧前の側断面図、(b)加圧時に締結部と板状締結部により挟圧された状態の側断面図である。 従来のストラット式サスペンションを取り付けた車体パネルの砲塔部の部分切欠側面図である。 図7の砲塔部に設けられる上向き壁の複数個所の応力集中箇所の分布説明図である。
以下、本発明の第1実施形態であるストラット式サスペンションの取り付け構造について説明する。
第1実施形態のストラット式サスペンションの取り付け構造は、図1に示すように、車体パネル(ボデー)1の上向き壁101にストラット式サスペンション3の上部を板状締結部(インシュレータブラケット)4を介して取り付ける。この際、上向き壁101の下面と板状締結部4とが重なる環状重合域E(図2中の2点鎖線参照)に荷重の伝達を行う荷重伝達部材5を設けている。このようなストラット式サスペンションの取り付け構造は、不図示の車両の前部に左右対称の構造を成すと共に、左右の操舵輪6(図3に右側のみ記載)を支持するストラット式サスペンション3に設けられる。
ここでは車体パネル(ボデー)1の一部を成す右の砲塔部11に取り付けられる右側のストラット式サスペンション3を代表して図3に示した。
この砲塔部11の上部には平坦な上向き壁101(車体パネル1側の締結部材)が形成され、その中央にバーリング加工により周縁突起jを環状に形成した上向き開口を成すストラット組付け穴102(図1参照)が形成される。ストラット組付け穴102の外周縁回りの環状重合域E上には互いに隣り合うよう2か所に配備され、ボルトを貫通する複数の締結穴であるボルト締結穴103がそれぞれ形成される。
なお、2か所のボルト締結穴103はストラット組付け穴102を挟んで互いに向かい合う位置に形成されている。
図3に示すように、ストラット式サスペンション3は中央のストラット7の下部のナックル8を介して操舵輪6を枢支し、上端部が車体パネル1の一部である砲塔部11の上向き壁101に連結される。なお、ナックル8には車幅方向Yに延び上下揺動(図3中の符号Z参照)する不図示のサスペンションロアアームが揺動位置規制のため連結され、更に、不図示の操舵機構も連結され、操舵輪6の整列状態や操舵角を規制している。
ストラット7は上下部701,702が相対変位でき、下部702に一体結合された下部バネ受け13と上部701のピストン14(図1参照)に結合された上部バネ受け15との間にコイルバネ16が圧縮状態で装着される。このコイルバネ16の弾性変位により路面反力を吸収している。なお、符合12(図1参照)はストラットの過度の変位を規制する上端バンプストッパを示す。
図1に示すように、ストラット7のピストン14上部には上部バネ受け15、ベアリング17、下側ブラケット18、上側ブラケット19が順次重ねられる。
下側ブラケット18、上側ブラケット19はピストン14の段部に係止され、ピストン14上部のネジ部141に螺合するナット21により一体的に締結される。円板状でナット21の締結力を受ける下側ブラケット18はピストン14上部の段部に一体的に締結される。上部ブラケット19はそのボス部191が下側ブラケット18に当接することでピストン14上部に係止される。ボス部191の回りからは筒状延出部192がストラット中心線L1方向に延出し、その先端側が拡径方向に延びる係止フランジ193を連続形成している。
この係止フランジ193と下側ブラケット18の間の環状空間に弾性マウントであるインシュレータ22が配備される。
ここで、インシュレータ22は肉厚筒状の主部222とその上に連続形成される環状板部223とそれらの間の周縁溝部221とを有し、一体形成されている。主部222は上側ブラケットの筒状延出部192に外嵌されると共にインシュレータブラケット4に支持される。周縁溝部221にはインシュレータブラケット4の環状の中央支持部401が嵌合し、インシュレータ22はインシュレータブラケット4に支持される。インシュレータ22の上部の環状の上部厚肉部223は上部ブラケット19の係止フランジ193と隙間tsを介して対向し、ストラット7側の係止フランジ193が中央支持部401に向けて変位した際に両者の衝撃を緩和する。
図1、2に示すように、インシュレータブラケット4は、インシュレータ22の周縁溝部221に嵌合する内側フランジ状の中央支持部401(図1,2参照)と、中央支持部401の外周側に筒状段部402と、筒状段部402を介して板状締結部403が拡径方向に連続形成される。
図2に示すように、インシュレータブラケット4はその板状締結部403の中央にストラット組付け穴102に嵌合する筒状段部402を突き出し形成し、その左右にボルト穴405を形成される。
板状締結部403の中央の筒状段部402は、そこにストラット組付け穴102と同心的に中央組付け穴404が形成される。更に、各ボルト穴405にはボルト24が嵌挿され溶着される。各ボルト穴405は上向き壁101の左右のボルト締結穴103に重なる位置に形成される。このため各ボルト24はボルト締結穴103に嵌挿された上で上向き壁101の上方から締結ナットNを螺着され、これによりインシュレータブラケット4を後述の荷重伝達部材5を介して上向き壁101の下面に締結している。
ここで、インシュレータブラケット4に支持されたインシュレータ22が、路面反力を受ける走行時において、ストラット7のピストン14及び上部バネ受け15より上向き荷重を受けるものとする。
すると、インシュレータ22が中央支持部401と下側ブラケット18に挟圧され圧縮変形する。逆に、インシュレータ22はストラット7のピストン14が下向き荷重を受けると、弾性的に膨張し、この際ストラット7側の係止フランジ193が中央支持部401に係止され、ピストン14の過度の降下を阻止する。
図2に示すように、荷重伝達部材5は板状締結部403に重なる楕円形のゴムシートであり、筒状段部402に嵌合するシート中央穴501と、その左右に配備のシートボルト穴502とが形成される。
図4(a)に示すように、荷重伝達部材5は自由状態にあると、厚さt0が一定である。一方、2点鎖線で示すボルト24、締結ナットNを用い、板状締結部403と上向き壁101とで荷重伝達部材5が締結されるとする。すると、図4(b)に示すように、荷重伝達部材5はボルト締結穴103(締結穴)の近傍位置d1に対向する部位が比較的大きく厚さt1に圧縮変形される。更に、環状重合域E(図2の2点鎖線参照)の符号rUで示す周方向において互いに隣り合う締結穴103の中間部(図2の符号d2参照)に対向する位置では、荷重伝達部材5の弾性力の影響で圧出量が比較的小さい、即ち、中間部d2での変形量は、板状締結部403と上向き壁101の弾性変形の影響で厚さt1より厚い厚さt2(>t1)に圧縮変形して保持される。なお、この中間部d2に対向する位置の板状締結部403はボルト締結穴103の近傍位置d1と比較して締結力が比較的小さいことで圧縮率が比較的小さい。しかし、十分に加圧された状態にあり、この荷重伝達部材5の厚さt1の部位は荷重を安定して上下に伝達できる。
このような、図1、図4(b)に示す第1実施形態であるストラット式サスペンションの取り付け構造において、上向き壁101とインシュレータブラケット4の板状締結部403に挟まれた荷重伝達部材5に上下荷重が加わる場合の挙動を説明する。
この場合、図3に示すように、路面反力である上向き荷重がストラット7に加わると、コイルバネ16及びピストン14が圧縮変形して上向き荷重を吸収し、下向き荷重が加わると、コイルバネ16が延びて下方変位を許容し過度の膨張変位を抑制する。このようなストラット式サスペンションのコイルバネ16及びピストン14の働きで、操舵輪6側の上下方向Zの過度の膨張、圧縮変位を抑制し、路面衝撃による上下変位の減衰を図れる。
このような挙動がなされている際において、ストラット7のコイルバネ16及びピストン14で減衰された状態の上向き荷重は、インシュレータ22の主部222を経てインシュレータブラケット4に加わる。この際、上向き壁101と板状締結部403に挟まれた荷重伝達部材5に上向き荷重が加わる。
この際、上向き壁101と板状締結部403が互いに対向する環状重合域Eにおいて、インシュレータブラケット4と板状締結部403とが2か所のシートボルト穴502(ボルト締結穴103)で互いに締結されている。この2か所のシートボルト穴502(ボルト締結穴103)の近傍部位d1では厚さt1の荷重伝達部材5を介して、荷重が伝達され、環状重合域Eの周方向において中間部d2では厚さt2の荷重伝達部材5を介して、荷重が伝達される。
この際、荷重伝達部材5の厚さt1の近傍部位d1との対向部はもとより、充填層厚t2の中間部d2との対向部位でも上向き壁101と板状締結部403とで加圧され、硬化した荷重伝達部材5を介して互いに圧接している。このため、荷重伝達部材5はその近傍部位d1との対向部はもとより中間部d2との対向部位でも加圧で硬化した荷重伝達部材5が上下方向の荷重伝達を確実に行い、環状重合域Eの周方向に沿って分散する荷重の偏差を比較的低減できる。
特に、環状重合域Eと対向するパネル状の上向き壁101に分散して荷重を伝達することができ、そのため、上向き壁101に荷重が集中する応力集中箇所の発生を抑制できる。このように、荷重伝達部材5が無い場合、上向き壁101にはストラット組付け穴102やボルト締結穴103といった箇所に応力集中が生じやすい。ところが、本発明の適用された荷重伝達部材5を用いることで、硬化した荷重伝達部材5の働きで、環状重合域Eに荷重分散を行い、荷重偏差を比較的低減するので、応力集中を防止できる。特に、上向き壁101にはストラット組付け穴102の周縁突起jやボルト締結穴103の近傍域のように応力集中が生じ易い箇所が存在するが、硬化した荷重伝達部材5が、それらの箇所に応力集中箇所が生じ、破損が生じることを防止できる。
上述のところで、荷重伝達部材5が厚さを均一化されたゴムシートとしたが、これに代えて、荷重伝達部材5として樹脂シートやガスケットを使用できる。
更に、図5に示すように、荷重伝達部材5aが厚さが不均一のゴムシートとしてもよい。
この場合、荷重伝達部材5aは環状重合域Eの方向において、各締結穴の近傍位置d1の厚さt0の部位よりも互いに隣り合う締結穴103の中間部d2における厚さt3をより大きく形成する。
このような、荷重伝達部材5aをボルト24、締結ナットNを用い、板状締結部403と上向き壁101とで挟圧する。すると、図5に2点差線で示すように荷重伝達部材5a及び上向き壁101が変位する。この場合、荷重伝達部材5aは締結穴の近傍位置d1の対向部位が厚さt1に、環状重合域Eの周方向において互いに隣り合う締結穴103の中間部d2に対向する部位が比較的大きな厚さt4に圧縮変形される。
この場合、各締結穴の近傍位置d1の厚さt1の部位より、比較的分散荷重が小さくなる中間部d2に対向する部位を上向き壁101と板状締結部403とが十分に加圧状態となり、硬化して保持される。このため、荷重伝達部材5aはその近傍部位d1との対向部はもとより中間部d2との対向部位でも十分に加圧される。このため、硬化した荷重伝達部材5aが荷重伝達をより確実に行うことができ、環状重合域E(図2参照)の符号ruで示す周方向に沿って分散する荷重の偏差をより低減できる。このため、応力集中箇所の発生を確実に防止でき、それらの箇所に破損が生じることを硬化した荷重伝達部材5aにより確実に防止できる。
上述のところで、荷重伝達部材5が厚さが均一のゴムシートとしたが、これに代えて、荷重伝達部材5bとして、図6(a)に示すように、経時硬化性の充填剤Sを用いてもよい。なお、その他の構成は第1実施形態と同様であり、重複説明を略す。
経時硬化性の充填剤Sは樹脂性のコーキング材、合成樹脂と鉱物質充てん(填)剤(炭酸カルシウムなど)を混合して製造したペースト状のシーリング材、等が用いられる。
この充填剤Sは押出し機等で板状締結部403の上面に層状に付着され、経時的な硬化が進む途中で、図6(b)に示すように、パネル状の上向き壁101の下面に重ねられ、ボルト24、締結ナットNの締結処理を行う。
この後、充填剤Sの硬化が進み荷重伝達部材5bとなると、この荷重伝達部材5bは板状締結部403と上向き壁101により挟圧が進み、その荷重伝達部材5bの働きで、環状重合域Eの周方向において、隙間を排除でき、互いが接着される。
このため、荷重伝達部材5bがその接着力で板状締結部403と上向き壁101を接着し、しかも,硬化した荷重伝達部材5bが環状重合域Eの周方向に沿って分散する荷重の偏差をより効果的に低減できる。このため、応力集中箇所の発生を確実に防止でき、それらの箇所に破損が生じることを硬化した荷重伝達部材5bが確実に防止できる。
上述のところで、ストラット式サスペンションの取り付け構造について説明したが、上向き壁101と板状締結部403が2か所のボルト締結穴103に配備のボルト24、締結ナットNを用い、締結される例を説明した。これに代えて、3箇所以上の箇所で上向き壁101と板状締結部403がボルト24、締結ナットNを用い締結される構成であってもよく、この場合も、同様の作用効果が得られる。
1 車体パネル
101 上向き壁
102 上向き開口を成すストラット組付け穴
103 ボルト締結穴
4 インシュレータブラケット
402 中央支持部
403 板状締結部
5,5a 荷重伝達部材
5b(S) 荷重伝達部材
7 ストラット
22 弾性マウント
24 ボルト
E 環状重合域

Claims (5)

  1. 車体パネルの上向き壁にストラット式サスペンションの上部をインシュレータブラケットを介して取り付けるストラット式サスペンションの取り付け構造において、
    前記インシュレータブラケットにはストラットからの荷重を受ける弾性マウントを支持する中央支持部と該中央支持部の外周に連続形成され前記上向き壁の下面に重なり互いがボルトにより締結される板状締結部とを形成し、前記上向き壁の下面と前記板状締結部が重なる環状重合域に前記荷重の伝達を行う荷重伝達部材を設けたことを特徴とするストラット式サスペンションの取り付け構造。
  2. 前記上向き壁には上向き開口を成すストラット組付け穴と該ストラット組付け穴の周縁の環状重合域に前記ボルトを貫通する複数の締結穴が形成されたことを特徴とする請求項1記載のストラット式サスペンションの取り付け構造。
  3. 前記荷重伝達部材はゴムシートであることを特徴とする請求項1又は2記載のストラット式サスペンションの取り付け構造。
  4. 前記荷重伝達部材は経時硬化性の充填剤であることを特徴とする請求項1又は2記載のストラット式サスペンションの取り付け構造。
  5. 前記荷重伝達部材は前記環状重合域の周方向において、前記各締結穴の近傍位置よりも互いに隣り合う締結穴の中間部における厚さをより大きく形成したことを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つに記載のストラット式サスペンションの取り付け構造。
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