JP2015064098A - 車両におけるパワーユニット支持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車体へのパワーユニットの組み付け作業がより容易にできるようにする。【解決手段】車両におけるパワーユニット支持装置は、車体2に取り付けられた筒状体14の内面と、筒状体14に内嵌されたパワーユニット3締結用の支持ブラケット20の一端部20aの外面との間の空間を埋める弾性材24を備える。弾性材24の上部に形成されたすぐり部25の内面のうちの上、下面30,31に、筒状体14の軸方向で互いに近接して対向する対向面33,34を形成する。上面30における対向面33を支持ブラケット20の他端部20bがわに背反する面とする一方、下面31における対向面34を支持ブラケット20の他端部20bがわに対向する面とする。支持ブラケット20の他端部20bにパワーユニット3を支持させた場合、パワーユニット3の質量により弾性材24が弾性変形して両対向面33,34が上下方向で互いに離間するようにする。【選択図】図1
Description
本発明は、車体に弾性材を介し支持された支持ブラケットに対し、パワーユニットを締結により支持するようにした車両におけるパワーユニット支持装置に関するものである。
上記車両におけるパワーユニット支持装置には、従来、下記特許文献1に示されるものがある。この公報のものによれば、車両におけるパワーユニット支持装置は、車体に取り付けられ軸心がほぼ水平に延びる筒状体と、一端部が上記筒状体内を遊動可能なようにこの筒状体に内嵌され、他端部がわが上記筒状体の外方に位置して上記他端部がパワーユニットを締結により支持可能とする支持ブラケットと、上記筒状体の内面と上記支持ブラケットの一端部の外面との間の空間を埋めるようこれら内、外面に接着される弾性材と、上記支持ブラケットの一端部の上方における上記弾性材の上部に形成され、上記筒状体の軸方向で上記弾性材を貫通するすぐり部とを備えている。
そして、上記パワーユニットからの出力により車両が走行可能とされる。一方、上記パワーユニットにその出力時に振動が生じるとき、この振動は車体側に伝達されようとする。この場合、パワーユニットに生じる振動は、そのエネルギーが上記弾性材の弾性変形により吸収されて緩和され、また、この際、上記すぐり部は上記弾性材の弾性変形を促進して、上記振動を、より緩和するよう働く。これにより、パワーユニットに生じる振動が車体側に伝達されることは防止されて、車両への乗り心地等が良好に維持される。
ここで、車体にパワーユニットを組み付ける組み付け作業をする場合には、この組み付け作業に先立って、まず、上記筒状体、支持ブラケット、および弾性材を組み付けた組み合わせ体を形成すると共に、上記組み合わせ体の筒状体を車体に取り付ける。次に、上記組み合わせ体の支持ブラケットの他端部がわの下方域に予め配置しておいた上記パワーユニットを上昇させ、このパワーユニットを上記支持ブラケットの他端部に締結により支持させれば、上記車体へのパワーユニットの組み付け作業が終了する。
ところで、上記した車体へのパワーユニットの組み付け作業において、まず、車体に上記組み合わせ体の筒状体を取り付けたとき、この組み合わせ体の支持ブラケットは、その一端部が上記弾性材をこじるよう弾性変形させながら、上記支持ブラケットの自由端がわである他端部がわが自重により上記一端部に対し下方に向けて変位しがちとなる。また、この場合、前記した弾性材の弾性変形の促進のためにこの弾性材に形成されたすぐり部は上記支持ブラケットの自重に基づく上記弾性材の弾性変形を助長するよう働く。よって、この支持ブラケットの他端部がわは下方に向けてより大きく変位しがちとなる。
この結果、その後、上記支持ブラケットの他端部に上記パワーユニットを締結により支持させようとするとき、これら両者の相対位置には無用に大きい寸法誤差が生じがちとなる。このため、この寸法誤差によって上記支持ブラケットの他端部にパワーユニットを締結させるための円滑な作業が阻害され、その分、車体へのパワーユニットの組み付け作業が煩雑になるおそれを生じる。
そこで、上記パワーユニットの組み付け作業において、まず、車体に上記支持ブラケットを含む組み合わせ体を取り付けたとき、上記支持ブラケットの他端部がわが下方に向かって無用に大きく変位することを防止するため、何らかの変位防止具を設けることが考えられる。しかし、単にこのようにすると、上記パワーユニットの組み付け作業のコストが高価となり、これにより、車両の生産性が低下するおそれが生じて好ましくない。
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、本発明の目的は、車両における車体へのパワーユニットの組み付け作業がより容易にできるようにし、かつ、このようにした場合でも、車両の生産性が良好に維持されるようにすることである。
請求項1の発明は、車体2に取り付けられ軸心13がほぼ水平に延びる筒状体14と、一端部20aが上記筒状体14内を遊動可能なようにこの筒状体14に内嵌され、他端部20bがわが上記筒状体14の外方に位置して上記他端部20bがパワーユニット3を締結により支持可能とする支持ブラケット20と、上記筒状体14の内面と上記支持ブラケット20の一端部20aの外面との間の空間を埋めるようこの空間に設けられる弾性材24と、上記支持ブラケット20の一端部20aの上方における上記弾性材24の上部に形成され、上記筒状体14の軸方向で上記弾性材24を貫通するすぐり部25とを備えた車両におけるパワーユニット支持装置において、
上記すぐり部25の内面のうちの上、下面30,31における上記筒状体14の軸方向のそれぞれ中途部に、この軸方向で互いに近接して対向する対向面33,34を形成し、上記上面30における対向面33を上記支持ブラケット20の他端部20bがわに背反する面とする一方、上記下面31における対向面34を上記支持ブラケット20の他端部20bがわに対向する面とし(図1)、
上記支持ブラケット20の他端部20bに上記パワーユニット3を支持させた場合、このパワーユニット3の質量により上記弾性材24が弾性変形して上記両対向面33,34が上下方向で互いに離間するようにした(図4)ことを特徴とする車両におけるパワーユニット支持装置である。
上記すぐり部25の内面のうちの上、下面30,31における上記筒状体14の軸方向のそれぞれ中途部に、この軸方向で互いに近接して対向する対向面33,34を形成し、上記上面30における対向面33を上記支持ブラケット20の他端部20bがわに背反する面とする一方、上記下面31における対向面34を上記支持ブラケット20の他端部20bがわに対向する面とし(図1)、
上記支持ブラケット20の他端部20bに上記パワーユニット3を支持させた場合、このパワーユニット3の質量により上記弾性材24が弾性変形して上記両対向面33,34が上下方向で互いに離間するようにした(図4)ことを特徴とする車両におけるパワーユニット支持装置である。
なお、この項において、上記各用語に付記した符号や図面番号は、本発明の技術的範囲を後述の「実施例」の項や図面の内容に限定解釈するものではない。
本発明による効果は、次の如くである。
請求項1の発明は、車体に取り付けられ軸心がほぼ水平に延びる筒状体と、一端部が上記筒状体内を遊動可能なようにこの筒状体に内嵌され、他端部がわが上記筒状体の外方に位置して上記他端部がパワーユニットを締結により支持可能とする支持ブラケットと、上記筒状体の内面と上記支持ブラケットの一端部の外面との間の空間を埋めるようこの空間に設けられる弾性材と、上記支持ブラケットの一端部の上方における上記弾性材の上部に形成され、上記筒状体の軸方向で上記弾性材を貫通するすぐり部とを備えた車両におけるパワーユニット支持装置において、
上記すぐり部の内面のうちの上、下面における上記筒状体の軸方向のそれぞれ中途部に、この軸方向で互いに近接して対向する対向面を形成し、上記上面における対向面を上記支持ブラケットの他端部がわに背反する面とする一方、上記下面における対向面を上記支持ブラケットの他端部がわに対向する面としており、次の効果が生じる。
上記すぐり部の内面のうちの上、下面における上記筒状体の軸方向のそれぞれ中途部に、この軸方向で互いに近接して対向する対向面を形成し、上記上面における対向面を上記支持ブラケットの他端部がわに背反する面とする一方、上記下面における対向面を上記支持ブラケットの他端部がわに対向する面としており、次の効果が生じる。
即ち、車体にパワーユニットを組み付ける組み付け作業をする場合には、この組み付け作業に先立って、まず、上記筒状体、支持ブラケット、および弾性材を組み合わせた組み合わせ体を形成すると共に、この組み合わせ体の筒状体を車体に取り付ける。次に、上記組み合わせ体の支持ブラケットの他端部に上記パワーユニットを締結により支持させれば、上記車体へのパワーユニットの組み付け作業が終了する。
ここで、上記車体へのパワーユニットの組み付け作業において、まず、車体に上記組み合わせ体の筒状体を取り付けたとき、この組み合わせ体の支持ブラケットは、その一端部が上記弾性材をこじるよう弾性変形させながら、上記支持ブラケットの自由端がわである他端部がわが自重により上記一端部に対し下方に向けて変位しがちとなる。
しかし、上記したように支持ブラケットの他端部がわが下方に向けて大きく変位しようとするとき、上記すぐり部の上面における対向面に対し上記下面における対向面が圧接して、上記支持ブラケットの他端部がわが下方に向けて大きく変位することは防止される。
よって、その後、上記支持ブラケットの他端部に上記パワーユニットを締結により支持させようとするとき、これら両者の相対位置に大きい寸法誤差が生じることは未然に防止される。この結果、上記支持ブラケットの他端部にパワーユニットを締結させるための作業が容易にでき、その分、車体へのパワーユニットの組み付け作業がより容易にできる。
また、上記した車体へのパワーユニットの組み付け作業が容易にできる、という効果は、上記弾性材に形成されるすぐり部の形状を工夫することによって達成可能である。このため、パワーユニットの組み付け作業において、支持ブラケットの他端部がわが下方に向かって大きく変位することを防止するための変位防止具など、別途の部材は設けないで足りる。よって、その分、上記パワーユニットの組み付け作業は安価にできて、車両の生産性が良好に維持される。
また、上記支持ブラケットの他端部に上記パワーユニットを支持させた場合、このパワーユニットの質量により上記弾性材が弾性変形して上記両対向面が上下方向で互いに離間するようにしている。
このため、上記したように車体にパワーユニットが組み付けられた状態で、このパワーユニットの出力時に生じた振動が車体側に向かう際に上記弾性材が弾性変形を繰り返すとき、上記両対向面が互いに干渉し合うことは防止され、これにより、上記弾性材には円滑な弾性変形が確保される。
よって、パワーユニットの組み付け作業において、支持ブラケットの他端部がわが下方に向かって大きく変位することを防止するために、前記したように弾性材のすぐり部に両対向面を形成した場合でも、上記パワーユニットの出力時に生じた振動は、上記弾性材の円滑な弾性変形により効果的に吸収されて緩和され、車体側に伝達されることは、より確実に防止される。
本発明の車両におけるパワーユニット支持装置に関し、車両における車体へのパワーユニットの組み付け作業がより容易にできるようにし、かつ、このようにした場合でも、車両の生産性が良好に維持されるようにする、という目的を実現するため、本発明を実施するための形態は、次の如くである。
即ち、車両におけるパワーユニット支持装置は、車体に取り付けられ軸心がほぼ水平に延びる筒状体と、一端部が上記筒状体内を遊動可能なようにこの筒状体に内嵌され、他端部がわが上記筒状体の外方に位置して上記他端部がパワーユニットを締結により支持可能とする支持ブラケットと、上記筒状体の内面と上記支持ブラケットの一端部の外面との間の空間を埋めるようこの空間に設けられる弾性材と、上記支持ブラケットの一端部の上方における上記弾性材の上部に形成され、上記筒状体の軸方向で上記弾性材を貫通するすぐり部とを備える。
上記すぐり部の内面のうちの上、下面における上記筒状体の軸方向のそれぞれ中途部に、この軸方向で互いに近接して対向する対向面が形成される。上記上面における対向面を上記支持ブラケットの他端部がわに背反する面とする一方、上記下面における対向面を上記支持ブラケットの他端部がわに対向する面とする。上記支持ブラケットの他端部に上記パワーユニットを支持させた場合、このパワーユニットの質量により上記弾性材が弾性変形して上記両対向面が上下方向で互いに離間することとされる。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例を添付の図に従って説明する。
図1〜3の各図は、車両1において、その車体2へのパワーユニット3の組み付け前におけるものを示している。また、各図中、矢印Frは、この車両1の進行方向の前方を示し、下記する左右とは、上記前方に向かっての車体2の幅方向をいうものとする。
図1〜3において、上記車体2は板金製で、この車体2は、この車体2の前後方向に延び、車体2の骨格部材をなす左右サイドメンバ6と、これら各サイドメンバ6の前部の外側面に支持されて、前車輪用サスペンションを支持するサスタワー7と、このサスタワー7と上記サイドメンバ6の前端部とに架設されてこれら6,7を結合させる結合パネル8とを備えている。
上記パワーユニット3は、詳図しないが、エンジンと、このエンジンの出力を車輪側に伝達可能とするトランスミッションとの組み合わせ体である。
上記パワーユニット3の左右各部をそれぞれ車体2に弾性的に支持するパワーユニット支持装置11が設けられる。
上記パワーユニット支持装置11は、軸心13がほぼ水平に車体2の幅方向に延びる板金製で円形の筒状体14と、この筒状体14の外面に溶接により突設され、締結具15,16により車体2に取り付けられる板金製取付ブラケット17と、一端部20aが上記筒状体14内を遊動可能なようにこの筒状体14のほぼ軸心13上に内嵌され、他端部20bがわが上記筒状体14の外方に位置し、上記他端部20bが上記パワーユニット3を締結具19の締結により支持可能とする金属製の支持ブラケット20とを備えている。この場合、上記支持ブラケット20の他端部20bがわは、上記筒状体14よりも車体2の内側方寄りで上記筒状体14の外方に位置している。
上記取付ブラケット17は、その一部分が前後一対の上記締結具15,15による締結により上記サイドメンバ6の上面に取り付けられ、他部分が上記締結具16による締結により上記結合パネル8に取り付けられる。そして、上記取付ブラケット17により上記筒状体14が上記車体2に取り付けられる。また、上記支持ブラケット20の他端部20bに対し、この他端部20bがわの下方域に配置された上記パワーユニット3が締結具19により締結されて支持される。
また、上記パワーユニット支持装置11は、上記筒状体14の内面と上記支持ブラケット20の一端部20aの外面との間の空間を埋めるようこの空間に設けられ、かつ、これら内、外面に加硫接着されるゴム製の弾性材24と、上記支持ブラケット20の一端部20aの上方における上記弾性材24の上部に形成される上部すぐり部25と、上記支持ブラケット20の一端部20aの前、後方における上記弾性材24の前、後部に形成される前、後部すぐり部26,26と、上記支持ブラケット20の一端部20aの下方における上記弾性材24の下部に形成される下部すぐり部27とを備えている。
上記の場合、各すぐり部25〜27は、それぞれ上記筒状体14の軸方向で上記弾性材24を貫通するよう形成される。また、上記上部すぐり部25の前、後端部と、上記前、後部すぐり部26,26の各上端部とは互いに連通している。
上記上部すぐり部25の内面のうちの上、下面30,31における上記筒状体14の軸方向のそれぞれ中途部に、この軸方向で互いに近接(当接含む)して対向する対向面33,34が形成される。上記上面30における対向面33は、上記支持ブラケット20の他端部20bがわに背反する面とされ、上記下面31における対向面34は、上記支持ブラケット20の他端部20bがわに対向する面とされる。
具体的には、上記上部すぐり部25の上、下面30,31のそれぞれ上記中途部には、上記支持ブラケット20の他端部20bがわから離れる方向に向かって上り段差が形成され、上記上、下面30,31のそれぞれの高さの変位部が上記各対向面33,34に相当している。
上記車体2にパワーユニット3を組み付ける組み付け作業をする場合には、この組み付け作業に先立って、まず、上記筒状体14、取付ブラケット17、支持ブラケット20、および弾性材24を組み合わせた組み合わせ体37を形成すると共に、この組み合わせ体37の筒状体14を上記取付ブラケット17と各締結具15,16とによって車体2に取り付ける(図1〜3)。
次に、図1で示すように、上記組み合わせ体37の支持ブラケット20の他端部20bがわの下方域に予め配置しておいた上記パワーユニット3を上昇させる。そして、図4で示すように、このパワーユニット3を上記支持ブラケット20の他端部20bに締結具19の締結により支持させれば、上記車体2へのパワーユニット3の組み付け作業が終了する。
ここで、上記車体2へのパワーユニット3の組み付け作業において、まず、車体2に上記組み合わせ体37の筒状体14を取り付けたとき、この組み合わせ体37の支持ブラケット20は、その一端部20aが上記弾性材24をこじるよう弾性変形させながら、上記支持ブラケット20の自由端がわである他端部20bがわが自重により上記一端部20aに対し下方に向けて変位しがちとなる(図1中三点鎖線)。
しかし、上記したように支持ブラケット20の他端部20bがわが下方に向けて大きく変位しようとするとき、上記上部すぐり部25の上面30における対向面33に対し上記下面31における対向面34が圧接して(図1中三点鎖線)、上記支持ブラケット20の他端部20bがわが下方に向けて大きく変位することは防止される。
よって、その後、上記支持ブラケット20の他端部20bに上記パワーユニット3を締結により支持させようとするとき、これら両者3,20bの相対位置に大きい寸法誤差が生じることは未然に防止される。この結果、上記支持ブラケット20の他端部20bにパワーユニット3を締結させるための作業が容易にでき、その分、車体2へのパワーユニット3の組み付け作業がより容易にできる。
また、上記した車体2へのパワーユニット3の組み付け作業が容易にできる、という効果は、上記弾性材24に形成される上部すぐり部25の形状を工夫することによって達成可能である。このため、パワーユニット3の組み付け作業において、支持ブラケット20の他端部20bがわが下方に向かって大きく変位することを防止するための変位防止具など、別途の部材は設けないで足りる。よって、その分、上記パワーユニット3の組み付け作業は安価にできて、車両1の生産性が良好に維持される。
図4において、上記したように、パワーユニット3を上記支持ブラケット20の他端部20bに締結具19の締結により支持させた場合、上記パワーユニット3の質量により上記弾性材24が下方に向かうよう弾性変形して上記上部すぐり部25の上記両対向面33,34が上下方向で互いに離間することとされている。
このため、上記したように車体2にパワーユニット3が組み付けられた状態で、このパワーユニット3の出力時に生じた振動が車体2側に向かう際に上記弾性材24が弾性変形を繰り返すとき、上記両対向面33,34が互いに干渉し合うことは防止され、これにより、上記弾性材24には円滑な弾性変形が確保される。
よって、パワーユニット3の組み付け作業において、支持ブラケット20の他端部20bがわが下方に向かって大きく変位することを防止するために、前記したように弾性材24の上部すぐり部25に両対向面33,34を形成した場合でも、上記パワーユニット3の出力時に生じた振動は、上記弾性材24の円滑な弾性変形により効果的に吸収されて緩和され、車体2側に伝達されることは、より確実に防止される。
図1〜3において、上記筒状体14は、厚肉の外筒体40と、この外筒体40に圧入される薄肉の内筒体41とを有し、二重筒構造とされる。また、上記支持ブラケット20は、その一端部20aの外面部を構成する円筒状の筒状ブラケット44と、一端部がこの筒状ブラケット44に圧入され、他端部がわが上記支持ブラケット20の他端部20bがわに相当する支持ブラケット本体45とを有している。
ここで、上記したように、図1〜3で示した組み合わせ体37では、上記筒状体14の内面と支持ブラケット20の一端部20aの外面との間に弾性材24が加硫接着させられ、かつ、この弾性材24の上部すぐり部25には、上記筒状体14の軸方向で互いに対向する対向面33,34が形成されている。この場合、上記筒状体14と支持ブラケット20の一端部20aとの間に、図1〜3図示の弾性材24を加硫接着により、いきなり形成することは型抜きの点で容易でない。
そこで、図5を参照して、上記組み合わせ体37の形成方法につき説明する。
図5(a)において、まず、上記筒状体14の内筒体41よりも径寸法が大きい径大内筒体48を準備し、この径大内筒体48と上記支持ブラケット20の一端部20aの外面部を構成する筒状ブラケット44との間に弾性材中間品49を加硫接着して第1中間品48,44,49を形成する。この場合、上記弾性材中間品49には、上記各すぐり部25〜27よりも、それぞれ断面積が大きいものが形成され、また、上記弾性材中間品49における上部すぐり部25の上、下面30,31に形成される両対向面33,34は、上記径大内筒体48の径方向で互いに離間させられている。
このため、上記径大内筒体48と上記支持ブラケット20の筒状ブラケット44との間に上記弾性材中間品49を形成する場合、その型抜きは容易にできることから、上記第1中間品48,44,49の形成は容易にできる。そして、この後、この第1中間品48,44,49をその径方向外方から一対の金型50,50で挟む。
次に、図5(b)で示すように、上記一対の金型50,50により、上記第1中間品48,44,49をその径方向外方から、周方向の各部において均等の圧力で挟み付けて加圧変形させ、これにより、上記筒状体14の内筒体41、支持ブラケット20の筒状ブラケット44、弾性材24、および各すぐり部25〜27による第2中間品41,44,24,25〜27を形成する。
次に、図1〜3で示すように、上記筒状体14の外筒体40に対し、上記第2中間品41,44,24,25〜27の内筒体41を圧入し、かつ、上記筒状ブラケット44に支持ブラケット本体45の一端部を圧入すれば、上記組み合わせ体37が形成される。
なお、上記筒状体14の軸心13は、車体2の前後方向に延びるものであってもよい。また、上記弾性材24は、上記筒状体14の内面と上記支持ブラケット20の一端部20aの外面との間の空間に圧入などにより嵌入させたものであってもよく、また、この場合、上記内、外面に接着材により接着させてもよい。また、上記各すぐり部25〜27のうち、前、後部すぐり部26,26や下部すぐり部27は設けなくてもよい。
1 車両
2 車体
3 パワーユニット
11 パワーユニット支持装置
13 軸心
14 筒状体
15 締結具
16 締結具
17 取付ブラケット
19 締結具
20 支持ブラケット
20a 一端部
20b 他端部
24 弾性材
25 (上部)すぐり部
30 上面
31 下面
33 対向面
34 対向面
37 組み合わせ体
2 車体
3 パワーユニット
11 パワーユニット支持装置
13 軸心
14 筒状体
15 締結具
16 締結具
17 取付ブラケット
19 締結具
20 支持ブラケット
20a 一端部
20b 他端部
24 弾性材
25 (上部)すぐり部
30 上面
31 下面
33 対向面
34 対向面
37 組み合わせ体
Claims (1)
- 車体に取り付けられ軸心がほぼ水平に延びる筒状体と、一端部が上記筒状体内を遊動可能なようにこの筒状体に内嵌され、他端部がわが上記筒状体の外方に位置して上記他端部がパワーユニットを締結により支持可能とする支持ブラケットと、上記筒状体の内面と上記支持ブラケットの一端部の外面との間の空間を埋めるようこの空間に設けられる弾性材と、上記支持ブラケットの一端部の上方における上記弾性材の上部に形成され、上記筒状体の軸方向で上記弾性材を貫通するすぐり部とを備えた車両におけるパワーユニット支持装置において、
上記すぐり部の内面のうちの上、下面における上記筒状体の軸方向のそれぞれ中途部に、この軸方向で互いに近接して対向する対向面を形成し、上記上面における対向面を上記支持ブラケットの他端部がわに背反する面とする一方、上記下面における対向面を上記支持ブラケットの他端部がわに対向する面とし、
上記支持ブラケットの他端部に上記パワーユニットを支持させた場合、このパワーユニットの質量により上記弾性材が弾性変形して上記両対向面が上下方向で互いに離間するようにしたことを特徴とする車両におけるパワーユニット支持装置。
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JP2013199721A JP2015064098A (ja) | 2013-09-26 | 2013-09-26 | 車両におけるパワーユニット支持装置 |
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2013
- 2013-09-26 JP JP2013199721A patent/JP2015064098A/ja active Pending
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