JP2014206209A - 地下埋設管更生用管材 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数が少なく構造が簡単で製造が容易であり、その管材の接続作業も周辺事情に左右されずに煩雑性を伴わず円滑にでき、しかも裏込め作業に際して裏込め材を満遍なく充填させることができ、高強度で且つ耐薬品性に優れた地下埋設管更生用管材を提供する。【解決手段】地下に埋設された既成管内に多数本の短尺の管材を順次導入し、それらの管材を長さ方向に順次接続して上記既成管内に更生用管材を敷設一体化する既成管更生用の管材11であって、その接続端部の一方の第1端部11の外周面が先細状の第1テーパ面11aに形成された第1テーパ部を構成し、他の接続端部である第2端部の内周面が前記第1テーパ部を密嵌する第2テーパ面12aを有してなる。【選択図】図1

Description

本発明は、地中に埋設された既設管を更生するときに使われる更生用管材に関し、更に詳しくは下水管等の既設管がずれて段差ができたり、ひび割れ等の損傷が生じた、或いは長年の使用による管内の腐食や劣化が生じたりした場合に、該既設管を更生するため内側に新しく敷設される更生用管材に関する。
地中に直接埋設されている上水、下水、農業用水、工業用水やガス用などの既設管は、金属製であるか、合成樹脂製であるかを問わず、長い年月を経るにつれて接続部に段差や管本体の変形、ひび割れなどの様々な障害が発生する。これらの障害が発生すると、管内の流体の流下力が低下したり、管内への地下水の浸入や流出などが生じ、所要の流量を確保することが難しくなったりする。これらの支障を避けるには、定期的な維持管理が必要となる。
既設管に上述のような障害が発生した場合、特に既設管が200〜900mmの中小口径であるときの代表的な更生工法の一つとして、更生対象となる既設管内に、例えば熱硬化性樹脂を含浸した不織布や織編物からなる筒状の繊維構造材(袋状ライニング材)を挿入し、樹脂が未硬化の状態にあるとき前記袋状ライニング材に空圧を導入して膨張させたのち、蒸気加熱又は光照射により樹脂を硬化させるライニング工法がある。しかして、この工法は樹脂の硬化が施行現場でなされることが多く、長尺で可撓性があり、粘性の高い袋状ライニング材自体の取扱い難さに加えて現場における作業環境などによる影響が避けられず、均質なライニング管が得にくい。
一方、他の代表的な更生工法の一つに、同じく既設管が上述のような中小径であるときに好適な工法であって、既設管を更生するに当たり、前記既設管の口径より小さい管径のソケット付き厚生管をマンホールの開口から管路に吊り下げて降ろし、ソケット部を手前に向けて前記既設管内に挿入したのち、後続の更生用管材の先端を前記既設管の後端ソケット部に嵌め込んで押し出し、これを繰り返して先頭の更生用管材を隣接するマンホールまで到達させる方法がある。しかるに、前記ソケット付き更生用管材は、均一な管径断面をもつ管本体の一端に大径のソケット部を備えているため、これを既設管に順次挿入しながら後続のソケット付き更生用管材の先端を先行するソケット付き更生用管材のソケット部に接続させると、既設管の内面とソケット付き更生用管材の外周面との間に大きな隙間と小さな隙間とが交互に形成されることになる。この隙間には、セメントモルタルなどの裏込め材を満遍なく充填しなければならない。
更生用管材が前述のようにソケット部を備える場合には、表面に凹凸面のない通常の管材と比較して、既設管と更生用管材との間の隙間に万遍なく裏込め材を充填することがより一層難しくなる。この充填が満遍なくなされないと、例えば特開2011−110856号公報(特許文献1)にも記載されているとおり、既設管と更生用管材との間に空間か生じることになり、その空間を通路として地下水や排水の一部が流れ、既設管の亀裂部分などから路面へと流出し、遂には陥没などにつながる虞れがある。更には、特開平9−222182号公報(特許文献2)に記載されているように、更生用管材がソケットを有することにより、既設管のスペース損失が大きくなり、また既設管が湾曲している場合には、ソケット部分での嵌合が外れて押込みが不可能になり、ソケット部における水密性が確保できなくなったりする。
そこで、上記特許文献2では、地中に埋設されている既設管内に該既設管よりも細い開
口径をもつ単位管を多数本、長さ方向に接続して既設管内に新たに管を敷設する既設管の更生工法にあって、前記単位管としてテーパ管を用い、隣接する二つのマンホールの一方からテーパ管を他方のマンホール側へ小径部を先にして挿入し、その大径部に後続のテーパ管の小径部を、該小径部上に水膨張性ゴムからなるパッキングを巻付けて挿入し、以下これを繰返して先頭のテーパ管を他方のマンホールに到達させる。
この特許文献2に記載された発明では、単位管の材質として、ステンレス鋼、塩化ビニル等から作ることができ、その長さや外径は、既設管の湾曲度や内径に応じて適当に設定できるが、ステンレス鋼またはプラスチックのいずれにおいても、大径部の外径と既設管の内径との差は10mmあれば充分であり、接続部の長さが40〜60mm程度となるのが好ましく、例えば、既設管の内径が250mmのとき、テーパ管の長さは500〜700mmで、大径部の外径は230〜240mm、テーパは1/70〜1/50であることが好ましいとしている。
上記テーパ管は、隣接する二つのマンホール間を、一方向に向けて順次押込みながら既設管内に挿入される。後続のテーパ管を押し込む際には、その先端に水膨張性ゴムからなるパッキングが巻付けられ、テーパ管の継ぎ目を密封する。このようにテーパ管を使用するため、従来のソケット付き管よりも製造が容易であるだけでなく、テーパ管同士の接続が、一方の小径部と他方の大径部との嵌合によるため、テーパ管の大径部を従来のソケット付き管のソケット径と同程度以上に設定することができ、それだけ新設管の有効径を大きくすることができ、既設管のスペース損失が減少する。またテーパ管同士が嵌合によって接続されるため、嵌合を浅くすればテーパ管同士の動きに自由度が与えられ、既設管が湾曲している場合にも支障なくテーパ管の挿入が可能となる。
上記特許文献2に記載された発明は、確かに上述の有益な効果をもたらすものであるが、テーパ管同士の継部には必然的に小径部の外周面と大径部端面との間にテーパ管の肉厚分の段差が形成される。同一外径をもつ管材にあって、その外周面から段差をなくそうとするには、例えば特開2007−16926号公報(特許文献3)に開示されているように、管材の端部同士を突き合わせて接続固定することが望まれる。
しかしながら、この特許文献3に記載された発明は、内管がステンレス管からなり、外管が塩化ビニルなどの合成樹脂管からなる二重管(二層合成管)の端面を突き合わせるように対峙させ、その突き合わせ部を一定の幅を有する環状パッキングに双方から嵌合連結し、該パッキングで連結した合成管の継部外周を2つの円弧体からなる金属又はプラスチック製の管ジョイントソケットにより更に連結する管路更生用連結管に関し、該管路更生用連結管を2つ以上順次連結して、一方のマンホールから隣接するマンホールまでの管路内に敷設する。
特開2011−110856号公報 特開平9−222182号公報 特開2007−16926号公報 特開平11−230408号公報
しかるに、特許文献3に開示された管路更生用連結管は、前述のように極めて複雑な構造を備えており、部品点数も多く、経済性の面に限らず、その組み立てに当たっての作業の煩雑性が高い。しかも、上記管ジョイントソケットは両端に内径方向に延びるフランジ
を有しており、折角、開口径が同じ管路更生用連結管を突合わせ状に接続した接続部表面を覆うように管ジョイントソケットを取り付けると、前記フランジの分だけ管路更生用連結管の本体外周面から膨出し、既設管の内面と管路更生用連結管の外周面との間にソケット付き更生用管材と同様に大きい隙間と小さい隙間とが交互に形成され、敷設が終えたのちの裏込め作業に当たり、裏込め材を前記隙間に満遍なく充填させることが難しくなる。
本発明は、こうした従来の地下埋設管更生用管材のもつ様々な課題を一挙に解決すべくなされたものであり、具体的には、部品点数が少なく構造が簡単で製造が容易であり、その管材の接続作業も周辺事情に左右されずに煩雑性を伴わず円滑にでき、しかも裏込め作業に際して裏込め材を満遍なく充填させることができ、高強度で且つ耐薬品性に優れた地下埋設管更生用管材を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の基本となる構成は、地下に埋設された既成管内に多数本の短尺の管材を順次導入し、それらの管材を長さ方向に順次接続して上記既成管内に更生用管材を敷設一体化する既成管更生用の管材であって、その接続端部の一方の第1端部の外周面が先細状の第1テーパ面に形成された第1テーパ部を構成し、他の接続端部である第2端部の内周面が前記第1テーパ部を密嵌する第2テーパ面を有してなる、ことを特徴としている。
好ましい態様によれば、前記第1テーパ面の前記第2端部側の端部にパッキン材を収納固定するリング状凹溝部が形成され、同リング状凹溝部の前記第2端部側端面に段部を介して管材中央部の外周面と同一外径のリング状方形切欠き部が形成され、前記第2テーパ面における前記リング状凹溝部及び前記リング状方形切欠き部と相対する全領域が段部を介して前記リング状方形切欠き部の端面に向けて延設する薄肉円筒部に形成される。この薄肉円筒部の肉厚は、好ましくは前記リング状方形切欠き部の切欠き高さに等しく設定される。また、前記更生用管材はステンレス鋼又は合成樹脂材料からなることが好ましく、耐薬品性と加工面の粗度係数が低いことから、合成樹脂材料が好ましく、中でも好ましくは硬質のポリ塩化ビニル又はポリエチレンである。
本発明の更生用管材が上述の基本構成を備えることにより、その製造に当たっては、第1端部の外周面と第2端部の内周面との所要領域を、切削により、それぞれ同方向に同一テーパ角を有する実質的に同一長さの先細状のテーパ面を形成するだけの簡単な操作で所望の形状をもつ更生用管材が得られる。また上記好ましい態様にあっても、同じく前記リング状凹溝部及び前記リング状方形切欠き部と前記薄肉円筒部とが、切削だけの操作で簡単に得ることができる。
また、本発明の更生用管材が上記構成を備えることにより、先行する更生用管材の第2端部の内面に形成された第2テーパ面に向けて同じテーパ角と長さを有する後続の更生用管材の第1端部を差し込むだけで両者のテーパ面同士が自動的に密嵌接続される。この差し込み時に、第1及び第2端部の軸心が多少ずれていても、第1端部の先端が第2端部の開口に差し込んで押し込めば、互いのテーパ面同士が案内面となって、中心が自ずと一致するため、高精度の心合わせ作業は不要である。
更には、第2端部に対する第1端部の密嵌操作が完了すると、先行する更生用管材と後続の更生用管材との接続部における管径が同一であるがため、接続部に凹凸面が発生せず、例えば既設管の接続部などに径方向のずれがあって段差が形成されている場合にも、従来のソケット付き更生用管材のように管材表面から突出する部分がないため、更生用管材の挿入操作が極めて円滑に行うことができる。また、同時に以降の裏込め工程における裏
込め作業が円滑に且つ容易に行えるようになり、裏込め材を既設管の内面と更生用管材の外周面との間に形成される隙間に満遍なく充填させることができる。また、上記リング状凹溝部に例えば水膨張性ゴムなどからなるリング状パッキンを装着固定させれば、先行する更生用管材と後続の更生用管材との接続部におけるシール機能が十分に発揮される。
本発明の更生用管材の代表的な構造を一部省略して示す縦断面図である。 同更生用管材の接続構造例を示す縦断面図である。 同更生用管材の接続時の具体構造例を示す縦断面図である。 後続の更生用管材を既設管に挿入するときの状況例を示す縦断面図である。 後続の更生用管材を先行する更生用管材に対する挿入時に適用される挿入機の一例を拡大して示す縦断面図である。 複数の更生用管材による更生後の既設管内の敷設状態を示す縦断面図である。 既設管の更生工程の一例を示す説明図である。
以下、本発明の代表的な実施の形態を図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は本発明に係る既設管の更生用管材の中央部を省略した典型的な形態例を示す縦断面図である。図1及び図2において、符号1は更生用管材を示している。この更生用管材1は、所要の長さをもつ一端部(第1端部)11と、所要の長さをもつ他端部(第2端部)12と、第1及び第2端部11,12の間に配される管材本体である中央管部13とを有している。前記第1端部11の外周面は所要のテーパ角からなる先細状の第1テーパ面11aに形成され、第2端部12の内周面が第1端部11側に向けて、第1テーパ面11aと実質的に同じテーパ角と長さとをもつ第2テーパ面12aが形成されており、図2に示すとおり、先行する更生用管材1の第2テーパ面12aには、後続の更生用管材1の第1テーパ面11aが密嵌した状態で固定される。
図示例によれば、前記第1テーパ面11aの大径側端部の外周面にはリング状凹溝部11bが形成されている。このリング状凹溝部11bの溝幅は、後述するリング状パッキン14の幅寸法よりも僅かに大きく形成されており、先行する前記更生用管材1の第2テーパ面12aに後続の更生用管材1の第1端部11を嵌着させるとき、図3に示すように、前記リング状凹溝部11bに前記リング状パッキン14が接着などにより予め装着固定されている。第1端部11を前記リング状パッキン14を介して前記第2テーパ面12aに嵌着させると、前記第1テーパ面11aと前記第2テーパ面12aとの接続部は前記リング状パッキン14を介して十分にシール性が確保され、先行する更生用管材1と後続の更生用管材1との第1及び第2端部11,12が圧密状態で接続固定される。因みに本実施形態では、前記リング状パッキン14として水膨張性ゴムが使われている。この水膨張性ゴムは、例えば上記特許文献2にも紹介されているように、ゴムに吸水性樹脂を混合したり、ゴムに化学反応させて親水性を与えたものであって、地下水などと接触すると膨張して第1及び第2テーパ面11a,12a間の間隙が弾性的に強く塞がれ完全な密閉性が確保される。
一方、上記更生用管材1の他端部である第2端部12は、その内周面が上述のとおり第1テーパ面11aと密嵌する第2テーパ面12aに形成されており、該第2テーパ面12aの開口端側の端部領域の一部が段差を介して同一内径で且つ中央管部13の外径と等しい外径をもつ薄肉円筒部12bに形成されている。その薄肉円筒部12bの開口側端面は上記第1テーパ面11aの終端に形成されたリング状方形切欠き部11cに臨むよう延在している。前記薄肉円筒部12bの形成領域は、前記第1テーパ面11aにおける上記リング状凹溝部11b及びリング状の前記リング状方形切欠き部11cに相対する領域である。因みに、上記リング状凹溝部11bの溝幅は26mm、前記リング状方形切欠き部1
1cの切欠き幅は2.5mm、前記薄肉円筒部12bの長さは30mmであり、同薄肉円筒部12bの肉厚は3mmである。
以下、上記構成を備えた硬質塩化ビニル製更生用管材1の製作手順の代表例を、図1及び図2を参照して具体的に説明する。なお、この具体的な製作手順は一例に過ぎず、例えばこの手順で示される数値は更生用管材の素材や寸法によって多様に変更できる。
図示例によれば、まず外径216mm、肉厚11mmである呼び径200mmの硬質塩化ビニル管(JIS K6741 規格) を、長さ600mmに切断して単一管材を得た。この管材の一端部を第1端部11として、その先端から100mm長にわたって、外周面を先端の肉厚が3.5mm、後端の肉厚が6.6mmとなるよう、NC旋盤機を使ってテーパ切削し、第1テーパ面11aを形成した。この第1テーパ面11aの後端部に溝幅26mm、深さ3mmのリング状凹溝部11bを切削により形成した。リング状凹溝部11bの後端に深さ3mmの位置から後方に2mmの幅をもつリング状方形切欠き部11cが段差を介して切削形成される。
一方、上記切断後の管材の他端部(後端部)である第2端部12は、同第2端部12の後端から30mm長にわたって内周面を肉厚3mmの円筒面に切削して薄肉円筒部12bを形成した。次いで、該薄肉円筒部12bの後端位置にて、肉厚が11mmの上記管材本体のうち薄肉円筒部12bの3mmとその内径側の1.25mmを残した位置から始まる、長さ70mmの第2テーパ面12aを形成した。このとき第2テーパ面12aの小径側端面の肉厚は7.25mmであって、この第2テーパ面12aのテーパは1/70となる。もちろん、このテーパは1/70に限定されず、必要な接続長さと中央管部13の肉厚とによって決まる。
こうして得られる本発明の更生用管材1は、隣り合うマンホール20,21の底部付近に両端を開口させて埋設された既設管2を管内から更生するための管材として使われる。この更生用管材1は、図7に示すとおり、一方のマンホール20の上面開口からワイヤー等により吊り下げられてマンホール底部に降ろされ、その第1端部11の先端を隣接するマンホール21に向けて順次挿入されて、挿入機3を使って既設管2内に引き込まれる。具体的には、既設管内に引き込まれている先行する更生用管材1の第2端部12に形成された第2テーパ面12aに向けて後続の更生用管材1における第1端部11の小径端部を差し込み、後述する挿入機3を使って他方のマンホール21に向けて既設管内に1本ずつ順次引き込んで接続する。本実施形態に係る更生用管材1は、上述のとおり硬質塩化ビニル管を用いているが、他の合成樹脂管やステンレス管であってもよく、いずれにしても第1端部11の第1テーパ面11a及び第2端部12の第2テーパ面12aのテーパは1/50〜1/70であることが好ましい。
本実施形態において更生用管材1を既設管2に挿入する上記挿入機3は、上記特許文献4(特開平11−230408号公報)に開示された構成と同様の構成を備えており、その構成を図5に拡大して示している。これを、同図及び図4に基づいて具体的に説明すると、前記挿入機3は、更生用管材1の内径よりも径の小さい円筒状の中空ドラム3aと、該中空ドラム3aの前端面の中心から前方(挿入方向)に延びるステム3bと、該ステム3bの先端部に固設された第1円板3cと、前記ステム3bの図示せぬ先端ネジ部が挿通される中心孔を有し、その中心孔に前記先端ネジ部を挿通して、ナットにより前記第1円板3cに向けて締め付け固定される第2円板3dと、前記中空ドラム3aの外周面に配され、その前後両端縁部を前記中空ドラム3aの外周面の前後端部に密接固定したゴム製などの伸縮性を有する円筒部材(弾性クランプ)3eと、中心部に前記第1及び第2円板3c,3dの間で挟持固定されるドーナツ状フランジ3f’及び同フランジ3f’の外周縁から直角に屈曲成形され前記ステム3bに沿って略平行に一体に延び径方向に開閉できる
多数の短冊状弾性片3f”を有する傘型カバー3fとを備えている。
前記挿入機3は前記更生用管材1にセットされず単独のときは、前記弾性クランプ3eの内部にはエアが導入されておらず収縮した状態にあり、また前記傘型カバー3fは閉じられた状態にある。挿入機3を前記更生用管材1にセットするときは、前述の状態で前記中空ドラム3a及び弾性クランプ3eを前記更生用管材1の内部に挿入し、傘型カバー3fを更生用管材1の第1端部11側の開口から外に突出させ、この状態で前記短冊状弾性片3f”の全てを弾性に抗して開き、その各短冊状弾性片3f”の自由端縁で前記更生用管材1の第1テーパ面11aの先端部を取り囲むように被覆する。このとき、各短冊状弾性片3f”の自由端縁は第1端部11に固設されたリング状パッキン14の表面に弾性的に圧接して、前記更生用管材1の内部における傘型カバー3fと中空ドラム3aとの位置が決められる。
前記中空ドラム3aの一部には小孔3a’が形成されており、また前記中空ドラム3aのドラム内には、外部の図示せぬエアコンプレッサに一端が接続されたエアホース4の自由端が延びて小孔3a’内に差し込まれており、エアコンプレッサから送られる圧搾空気がエアホース4の他端から噴出されると、その圧搾空気は中空ドラム3aの前記小孔3a’を介して前記中空ドラム3aの外周面と前記伸縮性を有する円筒部材3eとの間の空隙内に入り、同円筒部材3eを径方向に膨張させて、更生用管材1の内周面に強く圧接して、更生用管材1を、その内面から押圧支持する。このとき、挿入機3における上記傘型カバー3fの短冊状弾性片3f”の自由端部は弾性変形して拡げられて、前記更生用管材1の第1端部11に嵌着固定されたリング状パッキン14に外側から圧接して、更生用管材1の第1端部11の先端から前方に突出する前記傘型カバー3fによる略円錐形の先導部が形成される。
この先導部先端に配された上記第2円板3dのナット近傍にはワイヤや綱等の牽引材3gの一端が固着され、同牽引材3gの他端が隣接するマンホール21の近傍に配されたウインチ5に取着している。
いま、これらの構成を備えた上記挿入機3を使って、多数の上記更生用管材1を既設管2の内部に順次挿入し接続一体化したのち、既設管2と更生用管材1との間に形成される隙間に裏込め材を充填硬化させて既設管2を更生する既設管の更生手順を図面を参照して具体的に説明する。
まず、先頭の更生用管材1を、隣接するマンホール20,21のうち一方のマンホール20の底部に吊り下げて降ろす。前記更生用管材1を既設管2に挿入するに先立って、前記更生用管材1には予め前記挿入機3が装着されている。この挿入機3を装着した更生用管材1が円錐形の上記傘型カバー3fの先導部を隣接する他のマンホールに向けて既設管2に挿入する。更生用管材1が挿入機3とともに既設管2に挿入されたあと、前記先導部に固設されたワイヤなどの牽引材3gをウインチ5により巻き取り、更生用管材1の第2端部12の後端が既設管2の後端開口位置に到達すると、挿入機3の中空ドラム3aに形成された小孔3a’に接続するエアホース4を抜き取り、中空ドラム3aと上記円筒部材3eとの間に充満する高圧空気を機外に排出させると同時に上記傘型カバー3fの短冊状弾性片3f”の自由端部を更生用管材1の第1端部11から取り外し、傘型カバー3fを閉じて、前記牽引材3gにて挿入機3を引っ張り、更生用管材1をその場に残して挿入機3を更生用管材1を前方から離脱させる。
次に、第2番目以降の更生用管材1を先行する更生用管材1に挿入して、先行する更生用管材1に後続の更生用管材1を押し込むときも、後続の更生用管材1に上記挿入機3を改めてセットして、牽引材3gにより先頭の更生用管材1と同様の操作で隣接するマンホ
ール21に向けて引き込み、これを接続固定する。図示例によれば、更生用管材1を接続するたびに挿入機3を新たな更生用管材1にセットするが、本発明では、例えば上記特許文献4に記載された更生方法のように一つ置きの更生用管材1ごとに挿入機3を使ってもよく、或いは特許文献2に開示されているとおり、先頭の更生用管材1に対しては、上記牽引材3gを使って前記挿入機3を隣接するマンホール21の開口まで引き込み続け、2番目以降の更生用管材1に対しては、各後続する更生用管材1の後端面に図示せぬ押圧端板を配して、この端板を専用の牽引材を使って管内に引き込むと同時に、先行する更生用管材1の後端面を隣接するマンホール21に向けて押し込み、先行する更生用管材1に接続する。
そして、以下、上記操作を繰返して先頭の挿入機3が他方のマンホールに到達すると、該挿入機3が外され、上記多数の更生用管材1が接続された新設管を既設管2の内部に敷設される。更生用管材1のすべての接続が終わると、図6に示すように、既設管2と新設管との間の隙間にセメントモルタルなどの裏込め材23が注入充填され、これを固化したのち、マンホール20,21の開口端からマンホール内に飛び出た先頭と最後尾の更生用管材1の端部が切断により除去される。次いで、隣接するマンホール20,21の各出入口の仕上げがなされて更生工程を終える。
以下、本発明の代表的な実施例を図面に基づいて更に具体的に説明する。
図1に本発明の代表的な実施例である既設管更生用管材1の縦断面図を示している。この実施例に係る更生用管材1に基づき更生される既設管2の管径は250mmであり、更生用管材1の呼び径は200mm、近似内径は194mm、肉厚11mm、更生用管材1の全長は600mm、第1端部11及び第2端部12の嵌め込み長さはそれぞれ50mmであり、更生用管材1としての有功長は500mmとされ、次の構造を有する。
図1及び図2によれば、先行する更生用管材1の第1端部11の前端から99.5mmの位置まで小径部の外径201.25mm、大径部の外径216mm、長さ600mm(テーパ3/50)の寸法で製作した。また、その第2端部12の後端から30mmまで肉厚3mmの薄肉円筒部12bとし、この薄肉円筒部12bから前方69.5mmの位置まで内周面が3/5のテーパ面を有している。この更生用管材1の前記第1端部11の小径端から大径端側の71.5mmの位置に溝幅26mmのリング状パッキング14を収納固定する深さ3mmのリング状凹溝部11bが形成されている。前記リング状パッキング14は、水膨張性ゴムからなる厚さ5.9mm、幅24.5mmの帯状パッキングが使われた。
上述の基本構成を備える本発明の更生用管材1は、その製造に当たり第1端部11の外周面と第2端部12の内周面との所要領域を、切削により、それぞれ同方向に同一テーパ角を有する実質的に同一長さの先細状の第1及び第2テーパ面11a,12aを形成するだけの簡単な加工で所望の形状をもつ更生用管材1が得られる。また上記実施例のように、第1端部11に形成されるリング状凹溝部11bやリング状方形切欠き部11c、或いは第2端部12に形成される薄肉円筒部12bにしても、切削だけの簡単な操作で容易に製造することができる。
また、本発明の更生用管材1が上記構成を備えることにより、先行する更生用管材1の第2端部12の内面に形成された第2テーパ面12aに向けて同じテーパ角と長さとを有する後続の更生用管材1の第1端部11を差し込むだけの簡単な操作で両者のテーパ面同士が自動的に密嵌接続される。この差し込み時に、第1及び第2端部11,12の軸心が多少ずれていても、第1端部11の先端を第2端部12の開口に差し込んで押し込めば、互いのテーパ面同士が案内面となって、中心が自ずと一致するため、高精度の心合わせ作業は不要である。
更には、第2端部12に対する第1端部11の密嵌操作が完了すると、先行する更生用管材1と後続の更生用管材1との嵌め合わせ後の接続部の管径が同一であるため、その接続部にソケットなどによる膨出面が発生せず、既設管2と更生用管材1との間の隙間を最小限とすることができ、既設管2の有効スペースの損失を大幅に低減させることができ、その接続部が平滑面とすることができるため、以降の裏込め工程における裏込め作業が円滑に且つ容易に行えるようになり、裏込め材23を既設管2の内面と更生用管材1の外周面との間の隙間に満遍なく充填させることができる。また、上記リング状凹溝部に、例えば水膨張性ゴムなどからなるリング状パッキンを装着固定させれば、その接続部に水が浸透してもパッキンの容積が膨張により増加し、弾性であることも手伝ってより高いシール性能が発揮される。
1 更生用管材
11 第1端部
11a 第1テーパ面
11b リング状凹溝部
11c リング状方形切欠き部
12 第2端部
12a 第2テーパ面
12b 薄肉円筒部
13 中央管部
14 リング状パッキン
2 既設管
3 挿入機
3a 中空ドラム
3a’ 小孔
3b ステム
3c 第1円板
3d 第2円板
3e 円筒部材(弾性クランプ)
3f 傘型カバー
3f’ ドーナツ状フランジ
3f” 短冊状弾性片
3g 牽引材
20,21 マンホール
23 裏込め材
4 エアホース
5 ウインチ

Claims (6)

  1. 地下に埋設された既成管内に多数本の短尺の管材を順次導入し、それらの管材を長さ方向に順次接続して上記既成管内に更生用管材を敷設一体化する既成管更生用の管材であって、その接続端部の一方の第1端部の外周面が先細状の第1テーパ面に形成された第1テーパ部を構成し、他の接続端部である第2端部の内周面が前記第1テーパ部を密嵌する第2テーパ面を有してなる、ことを特徴とする地下埋設管更生用管材。
  2. 前記第1テーパ面の前記第2端部側の端部にパッキン材を収納固定するリング状凹溝部が形成され、同リング状凹溝部の前記第2端部側端面に段部を介して管材中央部の外周面と同一外径のリング状方形切欠き部が形成され、前記第2テーパ面における前記リング状凹溝部及び前記リング状方形切欠き部と相対する全領域が段部を介して前記リング状方形切欠き部の端面に向けて延設する薄肉円筒部とされてなる請求項1記載の地下埋設管更生用管材。
  3. 前記薄肉円筒部の肉厚は、前記リング状方形切欠き部の切欠き高さに等しい請求項2記載の地下埋設管更生用管材。
  4. 前記更生用管材が合成樹脂材料からなる請求項1又は2に記載の地下埋設管更生用管材。
  5. 前記合成樹脂材料が硬質のポリ塩化ビニル又はポリエチレンである請求項4記載の地下埋設管更生用管材。
  6. 前記更生用管材がステンレス鋼からなる請求項1又は2に記載の地下埋設管更生用管材。
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