JP2014206056A - 内燃機関のバランサ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関全体の小型化及び軽量化を可能にする内燃機関のバランサ装置を提供する。【解決手段】内燃機関1のバランサ装置20であって、シリンダブロック2に設けられたハウジング21と、ハウジング21内に回転可能に支持された雄ねじ形状のインナロータとを有する。ハウジング21及びインナロータは、エンジンオイルを輸送するねじポンプを構成する。インナロータは、回転軸線がクランクシャフト10と平行に延び、クランクシャフト10と逆方向に同一の回転速度で回転する。【選択図】図1
Description
本発明は内燃機関のバランサ装置に関する。
レシプロエンジン等の内燃機関では、ピストン及びクランクシャフトの運動に伴う慣性力や偶力を低減するために、バランサ装置が設けられることがある(例えば、特許文献1)。特許文献1に係るバランサ装置は、偶力を低減するために、クランクシャフトと平行に延びるバランサシャフトを有する。バランサシャフトは、アンバランスウエイトを有し、重心が回転中心から偏倚している。バランサシャフトはクランクシャフトと逆方向に同一の回転速度で回転することによって偶力を発生し、この偶力によってピストン及びクランクシャフトを含む系が発生する偶力を低減する。
偶力を低減するためのバランサシャフトは、全てのシリンダを跨ぐように延在し、概ねクランクシャフトと等しい長さを有する。そのため、バランサシャフトを含むバランサ装置は、内燃機関の内で比較的大きなスペースを占めると共に、重量が重くなる。内燃機関にはオイルポンプ等の他の補機が設けられるため、バランサ装置は他の補機との関係でレイアウトが制限されるという問題がある。また、バランサ装置を含む補機全体の小型化及び軽量化を図り、内燃機関の小型化及び軽量化を図りたいという要求がある。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであって、内燃機関全体の小型化及び軽量化を可能にする内燃機関のバランサ装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、内燃機関(1)のバランサ装置(20)であって、内燃機関本体(2)に設けられたハウジング(21)と、前記ハウジング内に回転可能に支持された雄ねじ形状のインナロータ(22)とを有し、前記ハウジング及び前記インナロータは、エンジンオイルを輸送するねじポンプを構成し、前記インナロータは、回転軸線がクランクシャフトと平行に延び、前記クランクシャフトと逆方向に同一の回転速度で回転することを特徴とする。
この構成によれば、バランサ装置は、1次偶力バランサ及びオイルポンプの2つの機能を兼ねた1つの装置として構成されるため、補機を1つ省略したことになり、内燃機関全体の小型化及び軽量化が図れる。バランサ装置のインナロータは、雄ねじ形状に形成されているため、クランクシャフトと逆方向に同一の回転速度で回転することによって偶力を発生し、ピストン及びクランクシャフトを含む系が発生する偶力を低減する。また、インナロータ及びハウジングは、ねじポンプを構成し、インナロータがハウジング内で回転することによって、軸方向にオイルを輸送することができる。ねじポンプは、トロコイドポンプに比べて輸送されるオイルに脈動がなく、騒音が低減される。
上記の発明において、バランサ装置は、前記ハウジングに回転可能に支持されて前記インナロータを回転可能に受容する雌ねじ孔(47)を有するアウタロータ(23)を更に有し、前記インナロータ及び前記アウタロータの回転軸線(O2、O1)は、それぞれ前記クランクシャフトの回転軸線と平行であり、かつ互いに偏倚している構成としてもよい。
この構成によれば、バランサ装置は、1軸偏心ねじポンプとして構成される。1軸偏心ねじポンプは、吸上揚程(吸込揚程)を比較的高くすることができるため、バランサ装置をオイル液面よりも上方に配置することができ、バランサ装置のレイアウト自由度が向上する。また、アウタロータを固定した1軸偏心ねじポンプでは、インナロータは自在継手やフレキシブルジョイント等を介して連結され、回転軸を変位させながら振れ回るため、部品点数が増大すると共に、高速回転化が困難であるが、アウタロータが回転することによって、インナロータは一定の回転軸線を中心として回転することができ、クランクシャフトの回転数に応じた比較的高速の回転速度で回転することができる。
上記の発明において、前記インナロータは、両端部のそれぞれに前記インナロータの回転軸線に対して重心が偏倚したウエイト(61、62)を有してもよい。
この構成によれば、インナロータは回転することによって、ウエイトに起因した偶力や慣性力を生じることができる。そのため、バランサ装置は、ピストン及びクランクシャフトを含む系の1次偶力や1次慣性力を低減することができる。
上記の発明において、一対の前記ウエイトは、前記インナロータの回転軸線を中心として、互いに180°の位相差を有してもよい。
この構成によれば、バランサ装置は、インナロータが回転することによって、インナロータ及び一対のウエイトに起因した偶力を発生し、ピストン及びクランクシャフトを含む系の1次偶力を低減することができる。
上記の発明において、一対の前記ウエイトは、前記インナロータの回転軸線を中心として、互いに同位相に配置されてもよい。
この構成によれば、バランサ装置は、インナロータが回転することによって、インナロータ及び一対のウエイトに起因した慣性力を発生し、ピストン及びクランクシャフトを含む系の1次慣性力を低減することができる。
上記の発明において、前記インナロータは、前記両端部がそれぞれ前記ハウジングから外方に突出し、前記ウエイトは前記ハウジングの外方に配置されていてもよい。
この構成によれば、ウエイトがハウジング内を通過するオイルから隔離されるため、ウエイトによるオイルの攪拌抵抗が低減される。
上記の発明において、前記インナロータは、前記内燃機関本体の下部に貯留されたエンジンオイルの油面よりも上方に配置されていてもよい。
この構成によれば、内燃機関に対するバランサ装置のレイアウト自由度が高くなる。また、インナロータの両端部をハウジングから外方に突出させ、その外方に配置された両端部にウエイトを設けた場合に、ウエイトと内燃機関本体の下部に貯留されたエンジンオイルとの接触を避けることができる。これにより、インナロータの回転抵抗が低減されると共に、ウエイトによるエンジンオイル油面の攪拌(叩き)が抑制される。
上記の発明において、前記インナロータの回転軸線は、前記クランクシャフトの回転軸線よりも上方かつ側方に配置されてもよい。
この構成によれば、バランサ装置を内燃機関に効率良く配置することができ、内燃機関全体を小型化することができる。多くの内燃機関では、シリンダの下方に形成されるクランクケースが、シリンダが設けられる部分よりも幅方向に張り出しており、クランクケースにおけるクランクシャフトの上方かつ側方にデッドスペースが形成されることがある。このデッドスペースに、バランサ装置を配置することによって、内燃機関全体をコンパクトに形成することができる。
上記の発明において、前記インナロータは、1条ねじの雄ねじ状に形成され、前記雌ねじ孔は、2条ねじに形成されてもよい。
この構成によれば、バランサ装置は、好適な1軸偏心ねじポンプを構成することができる。
上記の発明において、前記ハウジングは、前記内燃機関本体の一部として一体に形成されてもよい。
この構成によれば、バランサ装置の内燃機関に対するレイアウト自由度が高くなると共に、部品点数の削減が図れる。
以上の構成によれば、内燃機関全体の小型化及び軽量化を可能にする内燃機関のバランサ装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明を自動車の内燃機関に適用した実施形態について詳細に説明する。
図1は、第1実施形態に係るバランサ装置20を有する内燃機関1を示す斜視図である。図1に示すように、内燃機関1は、4ストロークの直列3気筒等間隔爆発のレシプロエンジンである。内燃機関1は、シリンダブロック2を有する。シリンダブロック2は、その上部に直列に配置された3つのシリンダ3を有すると共に、その下部に下方に向けて開口したクランクケース4を有する。クランクケース4の内側に形成されるクランク室5は、各シリンダ3と連通している。クランクケース4の下部には、上方へと開口した皿状のオイルパン7が接合され、クランク室5が閉じられている。シリンダブロック2の上部には、シリンダヘッド(不図示)が設けられ、シリンダヘッドの上部にはヘッドカバー(不図示)が設けられている。シリンダブロックのシリンダ列方向における一端部には、端部を覆うように、ケースカバー8が設けられている。
シリンダブロック2のクランクケース4には、クランクシャフト10がシリンダ列方向と平行に、回転可能に支持されている。各シリンダ3には、上下に摺動可能にピストン11が受容されている。各ピストン11は、コネクティングロッド12を介してクランクシャフト10のクランクピン(不図示)に連結されている。クランクシャフト10のクランクピンは、クランクシャフト10の回転軸線を中心として120°間隔で配置されている。これにより、各ピストン11は、互いに120°の位相差をもって配置されている。クランクシャフト10の適所には複数のバランスウエイト13が設けられている。
クランクシャフト10の一端は、クランクケース4から突出して、ケースカバー8とクランクケース4の端壁との間に位置する。このクランクシャフト10の一端には、外歯歯車であるクランクギヤ15が設けられている。クランクギヤ15は、クランクシャフト10の回転軸線と同軸に配置され、クランクシャフト10と一体に回転する。
クランクケース4の内部には、オイルポンプを兼ねるバランサ装置20が設けられている。バランサ装置20は、クランクシャフト10と平行に延びたハウジング21と、ハウジング21内に回転可能に支持されたインナロータ22と、ハウジング21に回転可能に支持されると共に、内部にインナロータ22を回転可能に受容するアウタロータ23とを有している。
図2は第1実施形態に係るバランサ装置の断面図であり、図3は第1実施形態に係るインナロータ及びアウタロータの横断面図である。図1〜図3に示すように、ハウジング21は、クランクシャフト10と平行に延びる両端が開口した円筒状の中央ハウジング26と、中央ハウジング26の一端を閉じるように接合された入口ハウジング27と、中央ハウジング26の他端を閉じるように接合された出口ハウジング28とを有する。中央ハウジング26、入口ハウジング27、及び出口ハウジング28は、それぞれ金属から形成されている。
中央ハウジング26は、シリンダ列方向における3つのシリンダ3に対応した長さを有する。すなわち、中央ハウジング26の両端はシリンダ列方向において両側に配置されたシリンダ3にそれぞれ対応して配置される。中央ハウジング26の内周部の両端部は、中央部に対して段違いに拡径された拡径部31となっている。中央部と拡径部31との境界には、中央ハウジング26の軸線に対して垂直な面を形成する環状の段部(壁部)が形成されている。
入口ハウジング27は、中央ハウジング26の一端における拡径部31に嵌合する環状のボス部32を有する。入口ハウジング27の内部には、入口通路33が形成されている。入口通路33は、一端がボス部32の内側に形成された内孔に連通すると共に、中間部が約90°湾曲し、他端が中央ハウジング26の軸線の径方向外方である下方に向けて開口している。入口通路33の他端側は、入口ハウジング27から下方へと突出した管である入口管35によって形成されている。入口管35の下端には径方向外向きに張り出した入口フランジ36が形成されている。入口管35は、入口フランジ36によってオイル配管(不図示)の一端に接続される。オイル配管は、他端がオイルパン7に貯留されたオイル内に浸漬されている。オイル配管は、経路中にオイルストレーナ(不図示)を備えている。
出口ハウジング28は、中央ハウジング26の他端における拡径部31に嵌合する環状のボス部38を有している。出口ハウジング28の内部には、出口通路39が形成されている。出口通路39は、一端がボス部38の内側に形成された内孔に連通すると共に、中間部が約90°湾曲し、他端が中央ハウジング26の軸線の径方向外方である上方に向けて開口している。出口通路39の他端側は、出口ハウジング28から上方へと突出した管である出口管40によって形成されている。出口管40の下端には径方向外向きに張り出した出口フランジ41が形成されている。出口管40は、出口フランジ41によってエンジンオイルを内燃機関1の各部に供給するオイル通路(不図示)の一端に接続される。
中央ハウジング26の内部には、一対の第1ラジアル軸受43を介して円筒状のアウタロータ23が中央ハウジング26と同軸に回転可能に支持されている。第1ラジアル軸受43は、例えば滑り軸受や、ニードルローラベアリングであってよい。一対の第1ラジアル軸受43は、中央ハウジング26の拡径部31のそれぞれの端に設けられた段部と当接するように配置される。第1ラジアル軸受43は、拡径部31に係止される例えば止め輪等と段部との間に挟持され、スラスト方向への位置決めがなされる。
アウタロータ23は、例えばスーパーエンジニアリングプラスチック等の樹脂の成形品であり、外周面の両端部に中央部に対して段違いに縮径された縮径部46を有する。アウタロータ23の各縮径部46は、一方が入口ハウジング27のボス部32の内孔に回転可能に嵌合し、他方が出口ハウジング28のボス部38の内孔に回転可能に嵌合する。これにより、アウタロータ23は、その両端部において、入口ハウジング27のボス部32及び出口ハウジング28のボス部38に回転可能に支持されている。アウタロータ23は、各縮径部46の端に形成された段部が各ボス部32、38の端面に対向し、摺接することによって、ハウジング21に対してスラスト方向への移動が規制されている。
アウタロータ23の内側には、その軸線O1に沿って延在する雌ねじ孔47が形成されている。雌ねじ孔47は、2条ねじに形成されている。図4は、図3のA〜H線に沿った各断面図である。図4に示すように、雌ねじ孔47の横断面は、長円に形成されている。詳細には、雌ねじ孔47の横断面は、中央に配置された長方形部分と、その両端に連続する一対の半円形部分とを有し、アウタロータ23の軸線O1を中心として点対称な形状となっている。雌ねじ孔47は、断面に現れる長円が、軸線O1に沿って入口ハウジング27側から出口ハウジング28側に進むにつれて軸線O1を中心として反時計回り(入口ハウジング27側から見た状態を基準とする)に回転した形状に形成されている。すなわち、雌ねじ孔47は左ねじに形成されている。
図2及び図3に示すように、雌ねじ孔47は、2条ねじであるため、軸線O1に沿って一端から他端へと左巻きの螺旋状に延びる第1ねじ溝48及び第2ねじ溝49を有する。雌ねじ孔47の断面に現れる長円の両端に配置された半円形状部の一方は第1ねじ溝48を構成し、他方は第2ねじ溝49を構成する。第1ねじ溝48及び第2ねじ溝49は、アウタロータ23の軸線O1を中心として互いに点対称形(180°回転対称形)となっている。
インナロータ22は、例えばステンレス等の金属から形成されたシャフト状の部材である。図2に示すように、インナロータ22は、長手方向における中間部に設けられた雄ねじ部51と、雄ねじ部51の両端から直線状に延びる円柱状の一対の軸部52、53とを有する。一対の軸部52、53は、互いに同軸となるように配置されている。一対の軸部52、53の軸線をインナロータ22の軸線O2とする。
インナロータ22は、アウタロータ23の雌ねじ孔47を通過するように、ハウジング21内に配置される。入口ハウジング27には、中央ハウジング26の軸線O1に対して平行に偏倚して延在し、入口通路33と入口ハウジング27の外部とを連通する断面円形状の貫通孔である入口側軸受孔54が形成されている。同様に、出口ハウジング28には、中央ハウジング26の軸線に対して平行に偏倚して延在し、出口通路39と出口ハウジング28の外部とを連通する断面円形状の貫通孔である出口側軸受孔55が形成されている。インナロータ22の一方の軸部52は、ボス部32の内孔、入口通路33、入口側軸受孔54を通過して入口ハウジング27の外部に突出すると共に、第2ラジアル軸受57を介して入口側軸受孔54に回転可能に支持されている。同様に、インナロータ22の他方の軸部53は、ボス部38の内孔、出口通路39、出口側軸受孔55を通過して出口ハウジング28の外部に突出すると共に、第3ラジアル軸受58を介して出口側軸受孔55に回転可能に支持されている。第2及び第3ラジアル軸受58は、例えば滑り軸受であってよい。インナロータ22は、ハウジング21及びアウタロータ23の軸線O1に対して平行に偏倚した軸線O2を中心として回転可能に入口側軸受孔54及び出口側軸受孔55に支持されている。本実施形態では、インナロータ22の軸線O2は、ハウジング21及びアウタロータ23の軸線O1に対して下方に偏倚している。
図2に示すように、入口ハウジング27から突出したインナロータ22の軸部52の先端は、クランクケース4の端壁から突出して、クランクケース4の端壁とケースカバー8との間に位置する。この軸部52の先端には、外歯歯車であるドリブンギヤ60が軸部52と一体に回転するように設けられている。ドリブンギヤ60は、クランクギヤ15に対してピッチ円半径及び歯数が同じである。ドリブンギヤ60がクランクギヤ15に噛み合うことによって、インナロータ22はクランクシャフト10に同期して逆方向に同じ回転速度で回転する。
インナロータ22の一方の軸部52において、クランクギヤ15と入口ハウジング27との間に位置する部分には、軸部52の径方向に突出するように中心がインナロータ22の軸線に対して偏倚した円板状の第1アンバランスウエイト61が設けられている。出口ハウジング28から突出したインナロータ22の軸部53の先端には、軸部53の径方向に突出するように中心がインナロータ22の軸線O2に対して偏倚した円板状の第2アンバランスウエイト62が設けられている。第1及び第2アンバランスウエイト61、62は、同じ不釣合い量を有し、それらの重心はインナロータ22の軸線O2を通る1つの平面上に配置されている。なお、本実施形態では、第1アンバランスウエイト61を第2アンバランスウエイト62に対応させて同様の円板形状としたが、ドリブンギヤ60が第1アンバランスウエイト61を兼ねるようにしてもよい。例えば、ドリブンギヤ60に肉抜きや肉盛りを行うことによって重心を回転中心から偏倚させ、ドリブンギヤ60が不釣合い量を有するようにしてもよい。
図4に示すように、雄ねじ部51の横断面は、インナロータ22の軸線O2から偏倚した断面中心O3を有する円形に形成されている。雄ねじ部51は、その横断面に現れる円の中心(断面中心)O3が、インナロータ22の軸線O2に沿って入口ハウジング27側から出口ハウジング28側に進むにつれて軸線O2を中心として反時計回り(入口ハウジング27側から見た状態を基準とする)に回転した1条ねじの左ねじに形成されている。雄ねじ部51は、軸線O2と断面中心O3と結ぶ直線に沿った一方向に突出してねじ山65を形成している。ねじ山65はインナロータ22の軸線O2を中心として左巻きの螺旋状に延びている。雄ねじ部51は、始点と終点の位相が一致するため、雄ねじ部51の重心はインナロータ22の軸線上に配置されている。
第1及び第2アンバランスウエイト61、62と雄ねじ部51とを含むインナロータ22の重心は、インナロータ22の軸線O2上に配置される。そのため、インナロータ22は、軸線O2を中心として回転しても回転に伴う不平衡慣性力を生じない。
図2及び図3に示すように、インナロータ22は、雄ねじ部51がアウタロータ23の雌ねじ孔47内に配置される。図3及び図4では、位置Aは雄ねじ部51の0°位置(雌ねじ孔47の0°位置)、位置Bは雄ねじ部51の90°位置(雌ねじ孔47の45°位置)、位置Cは雄ねじ部51の180°位置(雌ねじ孔47の90°位置)、位置Dは雄ねじ部51の270°位置(雌ねじ孔47の135°位置)、位置Eは雄ねじ部51の360°位置(雌ねじ孔47の180°位置)、位置Fは雄ねじ部51の450°位置(雌ねじ孔47の225°位置)、位置Gは雄ねじ部51の540°位置(雌ねじ孔47の270°位置)、位置Hは雄ねじ部51の630°位置(雌ねじ孔47の315°位置)を表す。
図3及び図4に示すように、インナロータ22の軸線(回転中心)O2はアウタロータ23の軸線(回転中心)O1に対して下方に所定の距離L1だけ偏倚し、雄ねじ部51の断面中心(重心)O3はインナロータ22の軸線O2に対して径方向に所定の距離L2だけ偏倚している。本実施形態では、L1とL2とは等しく設定されている。
図2及び図3に示すように、雄ねじ部51は、雌ねじ孔47に対してピッチが同じ長さに設定され、リードが半分の長さに設定されている。すなわち、2条ねじの雌ねじ孔47に1条ねじの雄ねじ部51が挿入されている。そのため、雄ねじ部51の2周期分と雌ねじ孔47の1周期分とが、1つの繰り返し単位を形成する。図3に示すように、雄ねじ部51は、雌ねじ孔47の第1及び第2ねじ溝48、49に交互に突入しながら延在している。
図4(A)に示すように、位置A(雄ねじ部51の0°位置、雌ねじ孔47の0°位置)では、雄ねじ部51のねじ山65は下方へと突出し(雄ねじ部51の断面中心O3が、インナロータ22の軸線O2の下方に位置し)、雌ねじ孔47の第2ねじ溝49の底部に当接する。このとき、雄ねじ部51は、第1ねじ溝48の底部から離間し、第1ねじ溝48との間に第1室68を画成する。
図4(B)に示すように、位置B(雄ねじ部51の90°位置、雌ねじ孔47の45°位置)では、雄ねじ部51のねじ山65は右方へと突出し(断面中心O3が、軸線O2の右方に位置し)、第2ねじ溝49寄りに位置する。雄ねじ部51は、第2ねじ溝49の底部から離間し、第2ねじ溝49との間に第2室69を画成する。第1室68の位置Bにおける断面積は、位置Aよりも第2室69の断面積が形成された分だけ小さくなるが、第2室69の位置Bにおける断面積よりも大きい。なお、位置Bにおける第1室68と第2室69の断面積の和は、位置Aにおける第1室68の断面積と等しくなる。このように任意の位置における第1室68及び第2室69の断面の和は一定になる。
図4(C)に示すように、位置C(雄ねじ部51の180°位置、雌ねじ孔47の90°位置)では、雄ねじ部51のねじ山65は上方へと突出し(断面中心O3が、軸線O2の上方に位置し、軸線O1と重なる)、雄ねじ部51は第1ねじ溝48及び第2ねじ溝49の中央に位置する。位置Cにおける第1室68の断面積と第2室69の断面積とは等しくなる。
図4(D)に示すように、位置D(雄ねじ部51の270°位置、雌ねじ孔47の135°位置)では、雄ねじ部51のねじ山65は左方へと突出し(断面中心O3が、軸線O2の左方に位置し)、第1ねじ溝48寄りに位置する。位置Dにおける第2室69の断面積は第1室68の断面積より大きくなる。
図4(E)に示すように、位置E(雄ねじ部51の360°位置、雌ねじ孔47の180°位置)では、雄ねじ部51のねじ山65は下方へと突出し(断面中心O3が、軸線O2の下方に位置し)、雌ねじ孔47の第1ねじ溝48の底部に当接する。雄ねじ部51が第1ねじ溝48の底部に当接することによって、第1室68は閉じられて消失する。
図4(F)に示すように、位置F(雄ねじ部51の450°位置、雌ねじ孔47の225°位置)では、雄ねじ部51のねじ山65は右方へと突出し(断面中心O3が、軸線O2の右方に位置し)、第1ねじ溝48寄りに位置する。雄ねじ部51は、第1ねじ溝48の底部から離間し、第1ねじ溝48との間に第1室68を画成する。位置Fにおける第2室69の断面積は、第1室68の断面積よりも大きい。
図4(G)に示すように、位置G(雄ねじ部51の540°位置、雌ねじ孔47の270°位置)では、雄ねじ部51のねじ山65は上方へと突出し(断面中心O3が、軸線O2の上方に位置し、軸線O1に重なる)、雄ねじ部51は第1ねじ溝48及び第2ねじ溝49の中央に位置する。位置Gにおける第1室68の断面積と第2室69の断面積の大きさとは等しくなる。
図4(H)に示すように、位置H(雄ねじ部51の630°位置、雌ねじ孔47の315°位置)では、雄ねじ部51のねじ山65は左方へと突出し(断面中心O3が、軸線O2の左方に位置し)、第1ねじ溝48寄りに位置する。位置Hにおける第1室68の断面積は第2室69の断面積より大きくなる。
図4(A)〜(H)に示すように、雄ねじ部51と雌ねじ孔47との間には、インナロータ22の軸線O2に沿って螺旋状に延在する第1室68及び第2室69が画成される。第1室68は位置E(雄ねじ部51の360°位置、雌ねじ孔47の180°位置)で分断され、第2室69は位置A(雄ねじ部51の0°位置、雌ねじ孔47の0°位置)で分断され、所定の等しいキャビティ体積を有する。
図5は第1実施形態に係るバランサ装置20の作動を示す説明図であり、インナロータ22が回転した際の位置Aにおける雄ねじ部51及び雌ねじ孔47の相対位置を示す。インナロータ22が、時計回り(図1及び図2における左側から軸線O2に沿って見た状態を基準とする)に回転すると、アウタロータ23は雌ねじ孔47の壁面がインナロータ22の雄ねじ部51に押圧され、アウタロータ23の軸線O1を中心としてインナロータ22と同じ回転方向(時計回り)に、インナロータ22の1/2の回転速度で回転する。図5(I)に示すように、インナロータ22の回転角度が0°(アウタロータ23の回転角度0°)のときには、第1室68の断面が現れ、第2室69の断面は閉じられて消失している。その後、図5(II)〜(IV)に示すように、インナロータ22の回転角度が大きくなると、第2室69の断面が現れ、回転角度に応じて第2室69の三日月状の断面積が大きくなる。このとき、第1室68の断面積は、第2室69の断面積が大きくなるに従って小さくなる。そして、図5(V)に示すように、インナロータ22の回転角度が360°(アウタロータ23の回転角度180°)のときに、第1室68の断面が閉じられて消失し、第2室69の断面積が最も大きくなる。その後、図(VI)〜(VIII)に示すように、インナロータ22の回転角度が更に大きくなると、第1室68の断面が現れ、回転角度に応じて第1室68の断面積が大きくなり、第2室69の断面積が小さくなる。そして、インナロータ22の回転角度が720°(アウタロータ23の回転角度360°)のときに、図5(A)に示す状態に戻る。位置Aにおける第1室68及び第2室69の断面積の和は、インナロータの回転に応じて変化せず常に一定である。同様に、任意の位置においても第1室68及び第2室69の断面積の和は、インナロータの回転によらず常に一定である。
このように、位置Aにおいてインナロータ22の回転に応じて、第1室68及び第2室69が、交互に(180°の位相差をもって)断面積の増大及び減少を繰り返す。この第1室68及び第2室69の変化は、位置Aだけでなく、アウタロータの軸線O1に沿った任意の位置(例えば、位置B〜H等)において同様に生じる。これにより、第1室68及び第2室69は、インナロータ22の回転に伴って、インナロータ22の軸線O2に沿って入口ハウジング27側から出口ハウジング28側に体積を一定に維持したまま進む。これにより、第1室68及び第2室69内に受容された流体が入口ハウジング27側から出口ハウジング28側へと一定の体積を維持した状態で輸送される。このように、ハウジング21、インナロータ22、及びアウタロータ23を含むバランサ装置20は、1軸偏心ねじポンプを構成する。以上のように構成された1軸偏心ねじポンプは、第1室68及び第2室69が一定の体積を維持するため、吐出される流体の脈動がほとんど発生しない。
以下に、以上のように構成したバランサ装置20の作用について説明する。クランクシャフト10が、図1を左側から見た状態を基準として反時計回り(図1の白抜き矢印参照)回転すると、クランクギヤ15及びドリブンギヤ60の噛み合いによって、インナロータ22がクランクシャフト10に対して逆方向(図1を左側から見た状態を基準として時計回り、図1の黒矢印参照)に同一の回転速度で回転する。インナロータ22が回転すると、雌ねじ孔47の壁面が雄ねじ部51に押圧されることによって、アウタロータ23がインナロータ22に対して同じ回転方向に1/2の回転速度で回転する。これにより、第1室68及び第2室69がインナロータ22の軸線O2に沿って入口ハウジング27側から出口ハウジング28側に螺旋状に移動する。これにより、入口通路33内の圧力が低下し、オイルパン7内のオイルがオイル配管を通して入口通路33内に吸い込まれる。入口通路33内に吸い込まれたエンジンオイルは、アウタロータ23及びインナロータ22の間の第1室68又は第2室69、出口通路39、オイル通路を通過して内燃機関1の各部に輸送される。
また、バランサ装置20は、インナロータ22が回転することによって、雄ねじ部51と、第1及び第2アンバランスウエイト61、62とに起因した偶力を発生することができる。雄ねじ部51は、インナロータ22の軸線O2を中心とした螺旋状に形成されているため、シリンダ列方向(長手方向)において非対称形となっている。そのため、雄ねじ部51は、インナロータ22の軸線O2を中心として回転することによって偶力を発生する。第1及び第2アンバランスウエイト61、62は、インナロータ22の軸線O2を中心とした互いの位相が180°となっているため、インナロータ22の軸線O2を中心として回転することによって偶力を発生する。インナロータ22は、クランクシャフト10に対して逆方向に同一の回転速度で回転するため、雄ねじ部51、及び第1及び第2アンバランスウエイト61、62が生じる偶力によって、図1に示す等間隔爆発の直列3気筒内燃機関のピストン11及びクランクシャフト10を含む系が生じる1次偶力を低減することができる。なお、雄ねじ部51と、第1及び第2アンバランスウエイト61、62とは、それぞれが生じる偶力を互いに相殺しないように配置されていることが好ましい。
バランサ装置20は、インナロータ22がクランクシャフト10と同期して回転することによって、ピストン11及びクランクシャフト10を含む系が生じる偶力を低減すると共に、オイルパン7に貯留されたエンジンオイルを内燃機関1の各部に輸送することができる。すなわち、バランサ装置20は、1次偶力バランサ及びオイルポンプの2つの機能を兼ねた1つの装置として構成される。これにより、補機(オイルポンプ)を1つ省略することができ、内燃機関1の小型化及び軽量化が図れる。1軸偏心ねじポンプを含むねじポンプは、ロータの軸線方向に長い形状となるため、本実施形態のように、クランクシャフト10と平行に延在し、オイルポンプの回転軸となるインナロータ22は、バランサ装置20のバランサシャフトとしての利用に適している。
バランサ装置20が構成する1軸偏心ねじポンプは、トロコイドポンプに比べて輸送されるオイルに脈動がなく、騒音が低減される。また、吸上揚程を比較的高くすることができるため、バランサ装置20をオイル液面よりも上方に配置することができ、バランサ装置20のレイアウト自由度が向上する。アウタロータを固定した1軸偏心ねじポンプでは、インナロータは自在継手やフレキシブルジョイント等を介して連結され、回転軸を変位させながら振れ回るため、部品点数が増大すると共に、高速回転化が困難であるが、本実施形態に係る1軸偏心ねじポンプでは、アウタロータ23が回転することによって、インナロータ22は一定した軸線O2を中心として回転することができ、クランクシャフト10の回転数に応じた比較的高速の回転速度で回転することができる。
バランサ装置20のハウジング21は、クランクケース4内において、クランクシャフト10の回転軸線よりも上方かつ側方に配置されているため、クランクケース4におけるクランクシャフト10の上方かつ側方に生じるデッドスペースを有効利用して、バランサ装置20を内燃機関1に効率良く配置することができる。
バランサ装置20は、第1及び第2アンバランスウエイト61、62がハウジング21の外方に配置されているため、ハウジング21内を通過するオイルから隔離される。そのため、第1及び第2アンバランスウエイト61、62をハウジング21内に配置した場合に比べて第1及び第2アンバランスウエイト61、62によるオイル攪拌抵抗が低減される。また、バランサ装置20がオイルパン7内に貯留されたオイルの油面よりも上方に配置されるため、第1及び第2アンバランスウエイト61、62による油面の攪拌(叩き)が防止される。これにより、インナロータ22の回転抵抗が低減される。
本実施形態に係る入口側軸受孔54及び出口側軸受孔55とインナロータ22との間には、第2及び第3ラジアル軸受57、58を除き、シール手段が設けられていない。そのため、ハウジング21の内部から入口側軸受孔54及び出口側軸受孔55を通って一部のオイルが漏出することがある。バランサ装置20はクランクケース4内にあるため、漏出したオイルは流下してオイルパン7に戻る。他の実施形態では、入口側軸受孔54及び出口側軸受孔55とインナロータ22との間にメカニカルシールやラビリンスシール、パッキン等のシール手段を設けてもよい。
第1実施形態に係るバランサ装置20の一部変形例として、ハウジング21の一部をシリンダブロック2と一体に形成してもよい。例えば、中央ハウジング26をシリンダブロック2の一部とし、シリンダブロック2に形成した貫通孔内にアウタロータ23及びインナロータ22を配置してもよい。この場合には、インナロータ22が、シリンダ3の側方に配置されてもよい。
また、バランサ装置20の位置は、上記の実施形態における位置に限らず、任意の位置に配置することができる。例えば、クランクシャフト10の直下方に、ハウジング21及びインナロータ22が配置されるようにしてもよい。
次に、第2実施形態に係るバランサ装置80について説明する。図6は、第2実施形態に係るバランサ装置80の断面図である。図6に示すように、第2実施形に係るバランサ装置80は、第1実施形態に係るバランサ装置20と比べて第2アンバランスウエイト62の位置のみが異なり、他の構成は同様である。第2実施形態において第1実施形態と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態に係るバランサ装置80は、例えば単気筒や等間隔爆発の直列2気筒内燃機関等においてクランクシャフト10をハーフバランシングした場合の1次慣性力バランサとして使用される。第2実施形態に係る第2アンバランスウエイト62は、インナロータ22の軸線O2を中心として、第1アンバランスウエイト61と同じ回転位置(同位相)に設けられている。これにより、インナロータ22の重心が軸線O2から偏倚する。そのため、インナロータ22は軸線O2を中心として回転することによって不平衡慣性力を生じる。第1及び第2アンバランスウエイト61、62は、インナロータ22がクランクシャフト10に対して逆方向に同一の回転速度で回転するときに、ピストン11及びクランクシャフト10を含む系が生じる1次慣性力を低減する位置に配置されている。これにより、バランサ装置80は、1次慣性力を低減するためのバランサとして構成される。
次に、第3実施形態に係るバランサ装置90について説明する。図7は、第3実施形態に係るバランサ装置90の断面図である。図7に示すように、第3実施形に係るバランサ装置90は、アウタロータ23が省略されると共に、インナロータ22の雄ねじ部91及び中央ハウジング92の構成が異なる。第3実施形態において第1実施形態と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。
第3実施形態に係るバランサ装置90では、インナロータ22の軸線は、円筒状の中央ハウジング92の軸線と同軸に配置されている。インナロータ22の雄ねじ部91は、インナロータ22の軸線O2と同軸に延在する円柱状の基部94と、基部94を中心として左巻きの螺旋状に形成されたねじ山95とを有する。バランサ装置90は、インナロータ22が回転することによって入口ハウジング27側から出口ハウジング28側に流体を輸送するねじポンプを構成する。
インナロータ22は、クランクギヤ15及びドリブンギヤ60の噛み合いによってクランクシャフト10に対して逆方向に同一の回転速度で回転する。雄ねじ部91は、長手方向において非対称となっているため、インナロータ22が回転することによって偶力を発生する。また、第1及び第2アンバランスウエイト61、62は、インナロータ22が回転することによって偶力を発生する。バランサ装置20は、雄ねじ部51と、第1及び第2アンバランスウエイト61、62とが発生する偶力によって、ピストン11及びクランクシャフト10を含む系が生じる偶力を低減する。これにより、バランサ装置90は、1次偶力バランサとしての機能と、オイルポンプとしての機能を有する。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。本発明は、自動車の内燃機関1に限らず、自動二輪車の内燃機関にも当然に適用することができる。また、内燃機関1のシリンダ数及び配置(直列、V字)、各ピストン間の位相差は適宜変更することができる。また、雄ねじ部51及び雌ねじ孔47の長さは、ピッチ3つ分に限らず、適宜変更することができる。
1…内燃機関、2…シリンダブロック、4…クランクケース、5…クランク室、10…クランクシャフト、15…クランクギヤ、20、80、90…バランサ装置、21…ハウジング、22…インナロータ、23…アウタロータ、26、92…中央ハウジング、27…入口ハウジング、28…出口ハウジング、33…入口通路、39…出口通路、43…第1ラジアル軸受、47…雌ねじ孔、48…第1ねじ溝、49…第2ねじ溝、51、91…雄ねじ部、52、53…軸部、54…入口側軸受孔、55…出口側軸受孔、57…第2ラジアル軸受、58…第3ラジアル軸受、60…ドリブンギヤ、61…第1アンバランスウエイト、62…第2アンバランスウエイト、64、94…基部、65、95…ねじ山、68…第1室、69…第2室
Claims (10)
- 内燃機関のバランサ装置であって、
内燃機関本体に設けられたハウジングと、
前記ハウジング内に回転可能に支持された雄ねじ形状のインナロータとを有し、
前記ハウジング及び前記インナロータは、エンジンオイルを輸送するねじポンプを構成し、
前記インナロータは、回転軸線がクランクシャフトと平行に延び、前記クランクシャフトと逆方向に同一の回転速度で回転することを特徴とする内燃機関のバランサ装置。 - 前記ハウジングに回転可能に支持されて前記インナロータを回転可能に受容する雌ねじ孔を有するアウタロータを更に有し、
前記インナロータ及び前記アウタロータの回転軸線は、それぞれ前記クランクシャフトの回転軸線と平行であり、かつ互いに偏倚していることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバランサ装置。 - 前記インナロータは、両端部のそれぞれに前記インナロータの回転軸線に対して重心が偏倚したウエイトを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関のバランサ装置。
- 一対の前記ウエイトは、前記インナロータの回転軸線を中心として、互いに180°の位相差を有することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関のバランサ装置。
- 一対の前記ウエイトは、前記インナロータの回転軸線を中心として、互いに同位相に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関のバランサ装置。
- 前記インナロータは、前記両端部がそれぞれ前記ハウジングから外方に突出し、前記ウエイトは前記ハウジングの外方に配置されていることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか1つの項に記載の内燃機関のバランサ装置。
- 前記インナロータは、前記内燃機関本体の下部に貯留されたエンジンオイルの油面よりも上方に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つの項に記載の内燃機関のバランサ装置。
- 前記インナロータの回転軸線は、前記クランクシャフトの回転軸線よりも上方かつ側方に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1つの項に記載の内燃機関のバランサ装置。
- 前記インナロータは、1条ねじの雄ねじ状に形成され、
前記雌ねじ孔は、2条ねじに形成されていることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のバランサ装置。 - 前記ハウジングは、前記内燃機関本体の一部として一体に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1つの項に記載の内燃機関のバランサ装置。
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JP (1) | JP2014206056A (ja) |
-
2013
- 2013-04-10 JP JP2013082467A patent/JP2014206056A/ja active Pending
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