JP2014205830A - 有機半導体含有層形成用レベリング剤、有機半導体含有層形成用組成物、並びに、有機デバイス及びその製造方法 - Google Patents

有機半導体含有層形成用レベリング剤、有機半導体含有層形成用組成物、並びに、有機デバイス及びその製造方法 Download PDF

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紘伸 原田
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健人 安藤
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昌樹 青沼
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Abstract

【課題】平坦性に優れた有機半導体含有層を形成することができる有機半導体含有層形成用レベリング剤及びその使用方法、有機半導体含有層形成用組成物、並びに、有機デバイス及びその製造方法の提供。【解決手段】シロキサン化合物、(メタ)アクリルポリマー、又はこれらの両方を含有する有機半導体含有層形成用のレベリング剤であって、該シロキサン化合物が、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アラルキル変性ポリシロキサン、シリコン変性(メタ)アクリルポリマー、及び、(メタ)アクリル変性ポリシロキサンから選ばれる少なくとも1種である有機半導体含有層形成用レベリング剤。【選択図】なし

Description

本発明は、有機半導体含有層形成用レベリング剤、有機半導体含有層形成用組成物、並びに、有機デバイス及びその製造方法に関し、特に、基板上に有機半導体材料をインク化して塗布することにより製造することが可能な有機デバイスおよびその製造プロセスに関するものである。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、単に「有機EL素子」と称する場合がある。)は、有機半導体を用いた電界発光素子であり、有機太陽電池又は有機トランジスタ等と並ぶ有機デバイスの一種である。有機EL素子は、近年小型ディスプレイや照明器具として実用化が推し進められている。有機EL素子などの有機デバイスに用いられる有機半導体材料は、低分子型材料と高分子型材料とに分類することができる。低分子型の有機半導体材料に関しては、従来用いられてきた真空蒸着で成膜する方法に加え、近年、インクジェットやノズルジェット、フレキソ印刷、転写法等の種々の塗布方法を用いて有機半導体含有層を成膜する技術の研究開発が行われている。一方、高分子型の有機半導体材料については、分子量が大きいため真空蒸着に不向きなことから、低分子型の材料と同様に既述の塗布方法が主に用いられている。このような塗布方法により有機半導体材料を用いた各種デバイスの製造プロセスに関する技術として、以下の特許文献1〜5や非特許文献1等に記載される技術を挙げることができる。
また、有機EL素子の製造プロセスに関し、ホール注入層に水溶性導電性高分子およびシロキサン化合物の混合物を用いることが開示されている(例えば、下記特許文献6参照)。当該開示においては、水溶性導電性高分子を用いた場合の駆動寿命に与える悪影響を除去するための手段としてシロキサン化合物との混合物を用いている。しかし、特許文献6では、シロキサン化合物を膜全体の10〜70重量%もの量で用いており、レベリング剤として機能させることについては記載されていない。
一方、有機半導体含有層を形成するために公知のインクジェット法を用いると、目詰まりやスプラッシュ等の不具合が発生する場合がある。また、このような不具合に加え、公知のインクジェット法はプロセスウインドウが狭いため、使用できる溶媒の粘度や表面張力が限られている。例えば、大型基板上に有機半導体含有層形成用組成物を塗布した場合、蒸発した有機溶媒によって溶質の再溶解等が起こり、塗り始めと塗り終わりとで、膜厚の均一性が損なわれる等の問題が生じうることが確認されている。また、形成した膜(有機半導体含有層)の平坦性が悪く、使用する有機溶媒によっては所謂コーヒーリング(コーヒーステイン)現象等が生じて表面が平坦にならないことがある。同様に、中央部に盛り上がり等ができる場合があり、乾燥後の膜の平坦性が損なわれることがあった。この平坦性の欠如は、発光ムラの原因となるため、このような有機デバイスを電子デバイスに使用するためには種々の課題が残されていた。
また、公知の印刷法においては、既述の問題に加えて版の耐久性の問題がある。一方、ノズルコート法は、液柱による連続塗布を行うためプロセスウインドウがインクジェット法よりは広いものの、膜を形成したときに生じる問題はインクジェット法と同様である。更に、転写法においては転写の再現性の問題があり、大型基板では転写設備が大がかりになるなどの問題が見受けられる。
上述の問題を解決するために、各種塗布方法によって有機半導体含有層を形成する場合に、通常溶媒の混合が行われている。すわなち、低沸点有機溶媒と高沸点有機溶媒とを適切な比率で2種以上混合し、所謂マランゴニ対流をおこさせて均一平坦膜を得ようとする試みである(例えば、下記特許文献7参照)。しかしながら、この場合でも、乾燥時に蒸発した溶媒蒸気による再溶解の問題は依然として残るため、これを防止するために減圧乾燥等を行ったり(例えば、下記特許文献8参照)、溶媒蒸気で系を満たした上で塗布を開始したりする等の種々の手段を講じる必要があり、多大な設備投資が必要となっている。
一方、シロキサン系レベリング剤、アクリル系レベリング剤は塗料等の塗布ムラを改善する添加剤として知られている。例えば、特許文献9には、2枚の基板を接合する接着層にシリコーン樹脂とフッ素系レベリング剤もしくはシリコーン系レベリング剤とを含有する方法が開示されている。さらに、特許文献10には、インクジェット等を用いて透明導電膜を形成するインクの組成物としてシリコン系の表面改質剤を用いることが開示されている。しかし、公知技術においては、有機EL素子のような有機半導体層に直接電流を注入するような有機デバイスについては言及がなく、またこのような有機デバイスに電子トラップとなりうるような添加剤をあえて含有させると言うことは従前行われた例はない。
特開平11−54270号公報 特開2004−127897号公報 特開2007−61673号公報 特開2010−80178号公報 特開2009−135012号公報 特開2009−252792号公報 特開2010−77290号公報 特開2010−80167号公報 特開2011−82263号公報 特開2010−225287号公報 特開2010−21138号公報
八瀬清志著、「応用物理」、第77巻、174ページ、2008年
例えば、ディスプレイのようにRGB3原色に発光する発光材料インクを塗り分けするためには、パターン状の隔壁を用いた所謂バンク構造という構造を利用して混色を防ぐ必要がある(例えば、特許文献11参照)。しかし、発光材料インクに用いた溶媒によってインクの乾燥速度や表面張力が変化し、かつ、下地やバンク材料とのぬれ性が変わることがある。これにより、インクの乾燥後の形状が所謂コーヒーリング状やドーム状になる場合があり、従来均一な平坦膜を作製することは困難であった。
本発明は、上記問題点を解決すべく、平坦性に優れた半導体含有層を形成することができる有機半導体含有層形成用レベリング剤及びその使用方法、有機半導体含有層形成用組成物、並びに、有機デバイス及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、以下の手段によって課題が解決されることを見出して、以下に記載される発明を完成した。
[1] シロキサン化合物、(メタ)アクリルポリマー、またはこれらの両方を含有することを特徴とする、有機半導体含有層形成用レベリング剤。
[2] シロキサン化合物を含有することを特徴とする、[1]に記載の有機半導体含有層形成用レベリング剤。
[3] 前記シロキサン化合物が、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アラルキル変性ポリシロキサン、シリコン変性(メタ)アクリルポリマー、及び、(メタ)アクリル変性ポリシロキサンから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、[2]に記載の有機半導体含有層形成用レベリング剤。
[4] 前記シロキサン化合物が、下記一般式(1)で表されることを特徴とする、[2]に記載の有機半導体含有層形成用レベリング剤。
Figure 2014205830
(一般式(1)中、R1は、炭素数1〜10のアルキル基を表し、R2はポリエーテル基、アラルキル基、(メタ)アクリル基又はポリエステル基を表し、x及びyはそれぞれ独立して1以上の整数を表す。)
[5] 前記シロキサン化合物が、シロキサン主鎖に(メタ)アクリルポリマーが分枝した化合物、または(メタ)アクリルポリマー主鎖にシロキサンが分枝した化合物であることを特徴とする[3]に記載の化合物。
[6] (メタ)アクリルポリマーを含有することを特徴とする、[1]に記載の有機半導体含有層形成用レベリング剤。
[7] 前記(メタ)アクリルポリマーが、下記一般式(3)で表される構造を含むことを特徴とする、[6]に記載の有機半導体含有層形成用レベリング剤。
Figure 2014205830
(一般式(3)中、R7は水素原子またはメチル基を表し、R8は炭素数1〜10のアルキル基、ポリエーテル基又はポリエステル基を表す。zは1以上の整数を表す。]
[8] [1]〜[7]のいずれか一項に記載の有機半導体含有層形成用レベリング剤と、
有機半導体材料と、
溶媒と、
を含むことを特徴とする、有機半導体含有層形成用組成物(ただし、前記有機半導体含有層形成用組成物の全固形分に対する前記有機半導体含有層形成用レベリング剤の含有量は0.0001〜3重量%である)。
[9] 前記有機半導体材料が、発光材料、正孔輸送材料及び電子輸送材料から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする、[8]に記載の有機半導体含有層形成用組成物。
[10] [8]又は[9]に記載の有機半導体含有層形成用組成物を用いて製膜することにより有機半導体含有層を形成する工程を含むことを特徴とする、有機デバイスの製造方法。
[11] 基板上に前記有機半導体含有層形成用組成物を塗布して乾燥することにより有機半導体含有層を形成することを特徴とする、[10]に記載の有機デバイスの製造方法。
[12] 基板上に前記有機半導体含有層をパターン状に形成することを特徴とする、[10]または[11]に記載の有機デバイスの製造方法。
[13] 前記基板が基板上にパターン状の隔壁を有しており、前記隔壁間に前記有機半導体含有層を形成することを特徴とする、[12]に記載の有機デバイスの製造方法。
[14] 基板と、
前記基板上に設けられ且つ少なくとも有機半導体材料及び[1]〜[6]のいずれか一項に記載の有機半導体含有層形成用レベリング剤を含む有機半導体含有層と、
を有することを特徴とする、有機デバイス(ただし、前記有機半導体含有層の全固形分に対する前記有機半導体含有層形成用レベリング剤の含有量は0.0001〜3重量%である)。
[15] 前記有機半導体材料が、発光材料、正孔輸送材料及び電子輸送材料から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする、[14]に記載の有機デバイス。
[16] 前記有機半導体含有層の厚みが500nm以下であることを特徴とする、[14]または[15]に記載の有機デバイス。
[17] 前記基板は基板上にパターン状の隔壁を有し、前記隔壁間に前記有機半導体含有層が形成されていることを特徴とする、[14]〜[16]のいずれか1項に記載の有機デバイス。
[18] 有機エレクトロルミネッセンス素子、有機太陽電池又は有機トランジスタであることを特徴とする、[14]〜[17]のいずれか一項に記載の有機デバイス。
本発明によれば、平坦性に優れた有機半導体含有層を簡便な方法で形成することができる。このため、本発明を用いれば、性能が優れた有機デバイスを容易に製造することが可能になる。
実施例1及び比較例1において作製した半導体含有層形成のプロファイルの測定結果を示すグラフである。 実施例2及び比較例2において作製した半導体含有層形成のプロファイルの測定結果を示すグラフである。 実施例3及び比較例3において作製した半導体含有層形成のプロファイルの測定結果を示すグラフである。 実施例4及び比較例4において作製した半導体含有層形成のプロファイルの測定結果を示すグラフである。 実施例5及び比較例5において作製した半導体含有層形成のプロファイルの測定結果を示すグラフである。 実施例6及び比較例6において作製した半導体含有層形成のプロファイルの測定結果を示すグラフである。 実施例7及び比較例7において作製した半導体含有層形成のプロファイルの測定結果を示すグラフである。 実施例8及び比較例8において作製した半導体含有層形成のプロファイルの測定結果を示すグラフである。 実施例9〜10及び比較例9において作製した有機デバイスの電流・電圧・輝度(IVL)特性を評価した結果を示すグラフである。 実施例9〜10及び比較例9において作製した電流密度−外部量子効率を示すグラフである。
以下、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。また、本明細書において、「(メタ)アクリル」という表記は、アクリルとメタクリルの両方を包含する概念である。
本発明の有機半導体含有層形成用レベリング剤(以下、単に「本発明のレベリング剤」と称する場合がある。)は、シロキサン化合物、(メタ)アクリルポリマー、またはこれらの両方を含有することを特徴とする。有機半導体含有層の形成にこれらの化合物を用いた場合の効果は、従来知られていない。特に、有機EL素子のような有機半導体層に直接電流を注入するような有機デバイスに電子トラップとなりうるようなSi系化合物を少量添加することは回避されており、有機半導体含有層にシロキサン化合物を少量添加すること自体がタブー視されていた。これに対し、本発明のレベリング剤を有機半導体含有層の形成に用いると、有機半導体含有層を用いた有機デバイスの特性(例えば、電流・電圧・輝度(IVL)特性)を維持しつつ、有機半導体含有層の平坦性を向上させることができる。
本発明のレベリング剤は、有機半導体材料を含む有機半導体含有層の形成に使用することができる。ここで、「有機半導体材料」とは、半導体の性質を有する有機物であり、有機電子輸送材料や有機正孔輸送材料として機能する材料を含み、有機半導体層と組み合わせて用いられる発光層に含まれる発光材料も含む概念である。また、「有機半導体含有層」とは、少なくとも有機半導体材料を含む層であり、例えば、有機EL素子等の有機デバイスに含まれる有機層(発光層、正孔輸送層、正孔注入層、電子阻止層、正孔阻止層、電子注入層、電子輸送層、励起子阻止層)などが挙げられる。
本発明のレベリング剤は、シロキサン化合物、(メタ)アクリルポリマー、またはこれらの両方を含有し、少なくとも有機半導体材料と溶媒とを含む有機半導体層形成用組成物に添加した際に、有機半導体含有層形成用組成物のレベリング効果(表面調整効果)を発揮するものであれば特に限定なく用いることができる。また、本発明のレベリング剤はシロキサン化合物のみから構成されるものであってもよいし、(メタ)アクリルポリマーのみから構成されるものであってもよいし、シロキサン化合物と(メタ)アクリルポリマーのみから構成されるものであってもよいし、必要に応じて各種添加剤を適量含むものであってもよい。
「シロキサン化合物」はSi−O結合を繰り返し単位として有している材料のことを意味する。本発明のレベリング剤に使用できるシロキサン化合物としては、有機変性ポリシロキサン材料を用いることができ、例えば、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アラルキル変性ポリシロキサン、シリコン変性(メタ)アクリルポリマー、及び、(メタ)アクリルポリマー変性ポリシロキサンから選ばれる少なくとも1種であるシロキサン化合物などを用いることができる。このようにポリシロキサンを有機変性することで、例えば、分子量やSiに結合するアルキル変性部分によって、本発明のレベリング剤の表面張力のコントロールを調製することが可能である。有機変性ポリシロキサンとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルジメチルポリシロキサン、スチリルジメチルポリシロキサン、スチリルメチルプロピルポリシロキサン、エチルエーテルジメチルポリシロキサン等、種々の有機官能基を適宜変化させて用いることができる。また、単組成のポリシロキサンを用いても良いし、複数のポリシロキサンを混合して用いることもできる。シロキサン化合物の構造は、側鎖に有機官能基を導入したものや、末端に有機官能基を導入したもの等も用いることが出来る。さらに本発明においては熱硬化、紫外線硬化等種々の外部エネルギーで硬化したシロキサン化合物を用いることも可能である。上述のようにシロキサン化合物を硬化させることにより溶媒に対して不溶化させ、塗布プロセスによって有機発光層等の半導体含有層を積層することもできる。
本発明のレベリング剤は、下記一般式(1)で表されるシロキサン化合物を含むことができる。
Figure 2014205830
(一般式(1)中、R1は、炭素数1〜10のアルキル基を表し、R2はポリエーテル基、アラルキル基、(メタ)アクリルポリマー基又はポリエステル基を表し、x及びyはそれぞれ独立して1以上の整数を表す。)
一般式(1)中、R1で表されるアルキル基は炭素数1〜10のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基などを挙げることができる。xが2以上の整数の場合、複数のR1で表されるアルキル基は同一であってもよいし異なっていてもよい。R1を炭素数1〜10のアルキル基とすることで、アルキル基によってレベリングの活性度を調整でき、表面張力低下能力を調整することができる。特にR1がメチル基の場合には、レベリング剤の活性度を高めることができ、表面張力低下能力を高めることができる。
一般式(1)中、R2で表されるポリエーテル基としては、ポリアルキレンオキサイド基を挙げることができる。アルキレン基の炭素数は1〜10であることが好ましく、2〜6であることがより好ましい。例えば、エチレンオキサイド基、プロピレンオキサイド基等を挙げることができる。R2がポリエーテル基である際には、ポリシロキサン化合物を、疎水部分(シリコン骨格部分)及び親水部分(ポリエーテル鎖部分)を有する界面活性構造とすることができる。この際、ポリエーテル基の長さを適宜設定することで、ポリシロキサン化合物の極性の強さを調整することができる。
一般式(1)中、R2で表されるアラルキル基としては、アリール部分の炭素数が6〜20であって、アルキル部分の炭素数が1〜10である基を挙げることができる。アリール部分の炭素数は6〜14であることがより好ましく、6〜10であることがさらに好ましい。アルキル部分の炭素数は1〜6であることがより好ましい。R2で表されるアラルキル基として、例えば、ベンジル基、フェネチル基等を挙げることができる。
一般式(1)中、R2で表されるポリエステル基としては、多価カルボン酸とポリオールとの重縮合体部分を有する基が挙げられる。多価カルボン酸の炭素数は3〜30であることが好ましく、3〜15であることがより好ましい。また、1分子中のカルボキシル基数は2〜6であることが好ましく、2または3であるものをより好ましく用いることができる。ポリオールの炭素数は1〜30であることが好ましく、2〜15であることがより好ましい。また、1分子中のヒドロキシル基数は2〜6であることが好ましく、2または3であるものをより好ましく用いることができる。
一般式(1)中、R2で表される(メタ)アクリル基としては、H2C=CH−C(=O)−またはH2C=C(CH3)−C(=O)−を有する基が挙げられる。(メタ)アクリル基の炭素数は3〜30であることが好ましく、3〜15であることがより好ましい。例えば、H2C=CH−C(=O)−(CH2n−またはH2C=C(CH3)−C(=O)−(CH2n−で表される基を挙げることができる(nは1〜20の整数)。
一般式(1)において、yは1以上の整数を表し、yが2以上の整数の場合、複数のR2で表される置換基は同一であってもよいし異なっていてもよく、例えば、異なるポリエーテル基、異なるポリアラルキル基などであってもよい。
本発明の有機半導体含有層形成用レベリング剤として、ポリシロキサン構造と(メタ)アクリルポリマー構造をともに1分子中に含む化合物を用いることができる。このとき、1分子中には、ポリシロキサン構造が鎖状に連続している領域と、(メタ)アクリルモノマーから主として誘導される(メタ)アクリルポリマー鎖の領域がともに含まれていることが好ましい。ここでいう(メタ)アクリルモノマーから主として誘導される(メタ)アクリルポリマー鎖とは、(メタ)アクリルモノマーとその他の重合性モノマーとの共重合により形成される鎖と、(メタ)アクリルモノマーの重合により形成される鎖をともに含む概念である。(メタ)アクリルモノマーとその他の重合性モノマーとの共重合により形成される鎖では、(メタ)アクリルモノマーのモル比が50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、85%以上であることがさらに好ましい。(メタ)アクリルモノマーと共重合させる重合性モノマーとしては、多様なビニルモノマーを挙げることができる。
ポリシロキサン構造と(メタ)アクリルポリマー構造をともに1分子中に含む化合物として、ポリシロキサン主鎖に(メタ)アクリルポリマーが分枝した化合物や、(メタ)アクリルポリマー主鎖にポリシロキサンが分枝した化合物を好ましい例として挙げることができる。ポリシロキサン主鎖に(メタ)アクリルポリマーが分枝した化合物として、ポリシロキサン主鎖に側鎖として(メタ)アクリルポリマーが直接または連結基を介して結合している化合物を例示することができる。(メタ)アクリルポリマー主鎖にポリシロキサンが分枝した化合物として、主鎖を構成する(メタ)アクリル繰り返し単位に存在するカルボニルオキシ連結基(−COO−)を介してポリシロキサンが結合している化合物を例示することができる。そのような化合物の典型的な構造は、下記の一般式(2)で表される。
Figure 2014205830
一般式(2)において、R3およびR5は水素原子またはメチル基を表し、R4は炭素数1〜10のアルキル基、ポリエーテル基又はポリエステル基を表し、R6はポリシロキサン構造を含む基を表す。R4がとりうる炭素数1〜10のアルキル基、ポリエーテル基、ポリエステル基の説明については、一般式(1)の対応する記載を参照することができる。R6は、ポリシロキシ基であってもよいし、ポリシロキシアルキル基等のようにポリシロキシ基と連結基を含む基であってもよい。mとnは1以上の整数を表す。nは、ポリマーを構成する全繰り返し単位数の5〜100%であることが好ましく、10〜100%であることがより好ましい。例えば50〜100%の範囲内や、80〜100%の範囲内で選択することもできる。また、ポリマーに含まれるシリコン量は、1〜20重量%であることが好ましく、2〜15重量%であることがより好ましい。一般式(2)で表されるポリマーは、対応するモノマー混合物を共重合させることにより合成することができる。
ポリシロキサン化合物の分子量は、特に限定はないが、1000〜10000が好ましい。一般式(1)で表されるシロキサン化合物としては、交互共重合体、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体も好ましく用いることが出来る。
本発明の有機半導体含有層形成用レベリング剤として、(メタ)アクリルポリマーを用いることもできる。ここでいう(メタ)アクリルポリマーとは、CH2=CHCOO構造またはCH2=C(CH3)COO構造を有するモノマーの重合体であり、これらの構造を有するモノマーのみを重合させたものと、これらのモノマーと共重合可能なモノマーとを共重合させたものを包含する。これらのモノマーと共重合可能なモノマーとしては、エチレン性二重結合を有する共重合性モノマーを幅広く挙げることができる。
本発明で用いることができる好ましい(メタ)アクリルポリマーの繰り返し単位の構造例として、以下の一般式(3)で表される構造を挙げることができる。
Figure 2014205830
一般式(3)において、R7は水素原子またはメチル基を表し、R8は炭素数1〜10のアルキル基、ポリエーテル基又はポリエステル基を表す。R8がとりうる炭素数1〜10のアルキル基、ポリエーテル基、ポリエステル基の説明については、一般式(1)の対応する記載を参照することができる。zは1以上の整数を表す。zは、ポリマーを構成する全繰り返し単位数の5〜100%であることが好ましく、10〜100%であることがより好ましい。例えば50〜100%の範囲内や、80〜100%の範囲内で選択することもできる。一般式(3)で表されるポリマーは、対応するモノマー混合物を共重合させることにより合成することができる。
(メタ)アクリルポリマーの分子量は、特に限定はないが、1000〜1000000が好ましい。(メタ)アクリルポリマーとしては、交互共重合体、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体も好ましく用いることが出来る。
本発明のレベリング剤は、有機半導体含有層形成用途に用いられる。具体的には、少なくとも有機半導体材料と、溶媒と、本発明のレベリング剤とを含む有機半導体含有層形成用組成物として用いることができる。この際、組成物中における本発明のレベリング剤の含有量は、組成物中の全固形分に対して、0.0001重量%〜3重量%程度用いることができ、好ましくは0.0001重量%〜3重量%、より好ましくは0.002重量%〜0.2重量%、特に好ましくは0.002%〜0.05%である。本発明のレベリング剤を溶媒に添加すると溶媒の表面張力が低下させることができる。本発明のレベリング剤の添加量を減らすと表面張力の低下の程度はわずかになるが、表面に配向することによって、乾燥状態の膜のプロファイルは大きく異なってくることがあり、いわゆるコーヒーステインを形成しにくくなる。組成物中における本発明のレベリング剤の化学構造および添加量は、用いる基板の種類や隔壁構造体との接触角、塗布する組成物の粘度、表面張力によって適宜変更することができる。
本発明の有機半導体含有層形成用組成物に用いることができる溶媒は、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、テトラデカン、トルエン、キシレン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、メシチレン、デカリン、ジシクロベンゼン、テトラリンおよびシクロヘキシルベンゼン等の炭化水素系化合物、またはエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサン、アニソール、等のエーテル系化合物、メチルベンゾエート、ブチルベンゾエート、イソアミルベンゾエート、アセトフェノン、ブチルフェニルケトン、さらにプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、およびシクロヘキサノン等の極性化合物を挙げることができる。がこれらに限定されるものではない。なおこれらの溶媒は、単独でも、あるいは2種以上の混合物としても使用することができる。
本発明の有機半導体含有層形成用組成物に用いることができる有機半導体材料は、既述の通り、半導体の性質を有する有機物であり、有機電子輸送材料や有機正孔輸送材料として機能する材料を含み、有機半導体層と組み合わせて用いられる発光層に含まれる発光材料も含む概念である。有機半導体材料は、低分子型、高分子型を問わない。本発明の有機半導体含有層形成用組成物に用いることができる有機半導体材料としては、有機EL素子、有機太陽電池又は有機トランジスタ等に用いる公知の有機半導体材料が挙げられ、例えば、後述する発光材料(特にホスト材料)、正孔注入材料、正孔輸送材料、電子阻止材料、正孔阻止材料、電子輸送材料、電子注入材料、安定剤などを具体例として挙げることができ、発光材料、正孔輸送材料及び電子輸送材料であることが好ましい。
本発明の有機半導体含有層形成用組成物を使用する場合、有機デバイスの構造によって本発明のレベリング剤の種類、添加量を最適化するのが好ましい。すなわち、平坦膜を形成するためには、デバイスの下地層、バンク等に用いる材料と形、その形成プロセスによってそれぞれの表面張力が異なってくるため、それらに適合した組成物の物性、特に表面張力のマッチングを最適化するのが好ましい。求められる平坦度は作製したい有機デバイスのスペックおよび用いる装置によっても異なってくる。一方、用いるプロセスによっては使用できる組成物の物性、特に粘度と表面張力に制限が加わる。
本発明の有機半導体含有層形成用組成物を用いて形成される有機半導体含有層は、例えば、有機半導体含有層形成用組成物を基板上に塗布することで形成することができる。当該基板としては、例えば、有機EL素子、有機太陽電池又は有機トランジスタ等に用いられる公知の基板(電極)が挙げられる。有機半導体含有層の厚みは特に限定はないが、本発明の有機半導体含有層形成用組成物を用いることで、厚み500nm以下の有機半導体含有層であっても平坦性に優れた層とすることができる。
基板に本発明の有機半導体含有層形成用組成物を基板上に塗布する方法としては、特に限定はないが、本発明の有機半導体含有層形成用組成物は用いるプロセスの制限を受けにくことから、インクジェット、ディスペンサ、ノズルジェット、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法等の印刷および転写法にも応用が可能であり、特にインクジェット法、ノズルジェット法にて微細なパターンを作製する場合にも有効である。
有機半導体含有層は基板上にパターン状に形成されていてもよい。また、有機EL素子をディスプレイ、サイネージや照明等に応用する場合は、異なる色に発光する発光層を分離して形成する必要がある。そのためにいわゆる画素間を分離する隔壁を設けるバンク構造が提唱されている。例えば、ディスプレイ用途においては発光色を決定する発光層をRGB等の3原色に塗り分けることが求められる。本発明の有機デバイスの製造方法においては、有機半導体含有層形成用組成物を塗布した際に各色が分離できるよういわゆるバンク(隔壁)を形成するために、基板上にパターン状の隔壁を形成し、隔壁間に有機半導体含有層形成用組成物を塗布して有機半導体含有層を形成することもできる。前記隔壁としては、SiO2やSiN、SiON等の無機材料を用いることができるが、絶縁物であればこれ以外の材料を使用することもできる。また、ポリイミド等の有機材料からなるバンク材料も好ましく用いられる。また、基板をエッチング等することによって直接隔壁を設けてもよい。
前記隔壁の高さは、0.5μm〜10μm程度であるが特に限定されるものではない。バンク幅については、特に制限はなく、吐出量に依存して決まるが、10μm〜500μm幅が可能である。また、隣接する画素への組成物のあふれ防止のために、CF4ガス等によって隔壁にフッ素を付与したり、フッ素を含有させた材料等を用いて隔壁を形成したりすることで、バンク内へ塗布した組成物の隣接画素へのコンタミを低減することができる。
また、上述のバンク構造を用いない簡素な構造として、特開2011―105655号、2011−108827号に記載されているように光照射によって撥液、親液部を形成する技術を用いる方法も適宜本発明の有機デバイスの製造方法に適用することができる。この構造においても従来のインク組成ではコーヒーリングを形成しやすいため溶媒の混合等を行わないと膜の平坦性が悪いが、本発明の有機半導体含有層形成用組成物を用いることにより平坦性の大幅な改善が可能である。
さらに要求されるパターンの精度によっては、ファインピッチで塗り分ける必要が無い場合も多い。その場合においても、塗布物の端部がいわゆるコーヒーステインによって盛り上がり、その部分が乾燥不良となり次の工程に悪影響を及ぼす場合が多い。このような場合においても、本発明の有機半導体含有層形成用組成物を用いることにより平坦性の大幅な改善が可能である。
本発明の有機半導体含有層形成用組成物を用いて形成された有機半導体含有層を有する有機デバイスの好ましい例として、以下に有機EL素子を例にして説明する。尚、本発明の有機デバイスは以下の構造に限定されるものではない。
有機EL素子は、少なくとも陽極、陰極、および陽極と陰極の間に有機半導体含有層として有機層を形成した構造を有する。有機層は、少なくとも発光層を含むものであり、発光層のみからなるものであってもよいし、発光層の他に1層以上の有機層を有するものであってもよい。そのような他の有機層として、正孔輸送層、正孔注入層、電子阻止層、正孔阻止層、電子注入層、電子輸送層、励起子阻止層などを挙げることができる。正孔輸送層は正孔注入機能を有した正孔注入輸送層でもよく、電子輸送層は電子注入機能を有した電子注入輸送層でもよい。また、トップエミッション方式、ボトムエミッション方式のいずれであってもよい。塗布型の有機ELでは、陽極上に正孔注入層、インターレイヤー(正孔輸送層を兼ねる)、発光層、電子輸送層の順に積層する場合が多く、正孔注入層、インターレイヤー、発光層は塗布で行い、その上に積層する層は真空蒸着を用いる場合が多い。本発明は正孔注入層、インターレイヤー、発光層に適用すると効果的であり、特にインターレイヤー、発光層に適用すると効果が大きい。なぜならば、これらの材料は有機半導体材料から成り、電荷移動度が小さく膜厚の不均一の影響を受けやすいからである。基板と発光層の説明は有機フォトルミネッセンス素子の基板と発光層にも該当する。
(基板)
本発明の有機EL素子は、基板に支持されていることが好ましい。この基板については、特に制限はなく、従来から有機EL素子に慣用されているものであればよく、例えば、ガラス、透明プラスチック、石英、シリコンなどからなるものを用いることができる。
(陽極)
有機EL素子における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極材料とするものが好ましく用いられる。このような電極材料の具体例としてはAu等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。また、IDIXO(In23−ZnO)等非晶質で透明導電膜を作製可能な材料を用いてもよい。陽極はこれらの電極材料を蒸着やスパッタリング等の方法により、薄膜を形成させ、フォトリソグラフィー法で所望の形状のパターンを形成してもよく、あるいはパターン精度をあまり必要としない場合は(100μm以上程度)、上記電極材料の蒸着やスパッタリング時に所望の形状のマスクを介してパターンを形成してもよい。あるいは、有機導電性化合物のように塗布可能な材料を用いる場合には、印刷方式、コーティング方式等湿式成膜法を用いることもできる。この陽極より発光を取り出す場合には、透過率を10%より大きくすることが望ましく、また陽極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましい。さらに膜厚は材料にもよるが、通常10〜1000nm、好ましくは10〜200nmの範囲で選ばれる。
(陰極)
一方、陰極としては、仕事関数の小さい(4eV以下)金属(電子注入性金属と称する)、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極材料とするものが用いられる。このような電極材料の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、電子注入性および酸化等に対する耐久性の点から、電子注入性金属とこれより仕事関数の値が大きく安定な金属である第二金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al23)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム等が好適である。陰極はこれらの電極材料を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、膜厚は通常10nm〜5μm、好ましくは50〜200nmの範囲で選ばれる。なお、発光した光を透過させるため、有機EL素子の陽極または陰極のいずれか一方が、透明または半透明であれば発光輝度が向上し好都合である。
また、陽極の説明で挙げた導電性透明材料を陰極に用いることで、透明または半透明の陰極を作製することができ、これを応用することで陽極と陰極の両方が透過性を有する素子を作製することができる。
(発光層)
発光層は、陽極および陰極のそれぞれから注入された正孔および電子が再結合することにより励起子が生成した後、発光する層であり、発光材料を単独で発光層に使用しても良いが、好ましくは発光材料とホスト材料を含む。有機EL素子および有機フォトルミネッセンス素子が高い発光効率を発現するためには、発光材料に生成した一重項励起子および三重項励起子を、発光材料中に閉じ込めることが重要である。従って、発光層中に発光材料に加えてホスト材料を用いることが好ましい。ホスト材料としては、励起一重項エネルギー、励起三重項エネルギーの少なくとも何れか一方が発光材料よりも高い値を有する有機化合物を用いることができる。その結果、発光材料に生成した一重項励起子および三重項励起子を、発光材料の分子中に閉じ込めることが可能となり、その発光効率を十分に引き出すことが可能となる。有機発光素子または有機EL素子において、発光は発光層に含まれる発光材料から生じる。この発光は蛍光発光および遅延蛍光発光の両方またはリン光発光を含む。但し、発光の一部或いは部分的にホスト材料からの発光があってもかまわない。
ホスト材料を用いる場合、発光材料が発光層中に含有される量は0.1重量%以上であることが好ましく、1重量%以上であることがより好ましく、また、50重量%以下であることが好ましく、20重量%以下であることがより好ましく、10重量%以下であることがさらに好ましい。
発光層におけるホスト材料としては、正孔輸送能、電子輸送能を有し、かつ発光の長波長化を防ぎ、なおかつ高いガラス転移温度を有する有機化合物であることが好ましい。
(注入層)
注入層とは、駆動電圧低下や発光輝度向上のために電極と有機層間に設けられる層のことで、正孔注入層と電子注入層があり、陽極と発光層または正孔輸送層の間、および陰極と発光層または電子輸送層との間に存在させてもよい。注入層は必要に応じて設けることができる。
(阻止層)
阻止層は、発光層中に存在する電荷(電子もしくは正孔)および/または励起子の発光層外への拡散を阻止することができる層である。電子阻止層は、発光層および正孔輸送層の間に配置されることができ、電子が正孔輸送層の方に向かって発光層を通過することを阻止する。同様に、正孔阻止層は発光層および電子輸送層の間に配置されることができ、正孔が電子輸送層の方に向かって発光層を通過することを阻止する。阻止層はまた、励起子が発光層の外側に拡散することを阻止するために用いることができる。すなわち電子阻止層、正孔阻止層はそれぞれ励起子阻止層としての機能も兼ね備えることができる。本明細書でいう電子阻止層または励起子阻止層は、一つの層で電子阻止層および励起子阻止層の機能を有する層を含む意味で使用される。
(正孔阻止層)
正孔阻止層とは広い意味では電子輸送層の機能を有する。正孔阻止層は電子を輸送しつつ、正孔が電子輸送層へ到達することを阻止する役割があり、これにより発光層中での電子と正孔の再結合確率を向上させることができる。正孔阻止層の材料としては、後述する電子輸送層の材料を必要に応じて用いることができる。
(電子阻止層)
電子阻止層とは、広い意味では正孔を輸送する機能を有する。電子阻止層は正孔を輸送しつつ、電子が正孔輸送層へ到達することを阻止する役割があり、これにより発光層中での電子と正孔が再結合する確率を向上させることができる。
(励起子阻止層)
励起子阻止層とは、発光層内で正孔と電子とが再結合することにより生じた励起子が電荷輸送層に拡散することを阻止するための層であり、本層の挿入により励起子を効率的に発光層内に閉じ込めることが可能となり、素子の発光効率を向上させることができる。励起子阻止層は発光層に隣接して陽極側、陰極側のいずれにも挿入することができ、両方同時に挿入することも可能である。すなわち、励起子阻止層を陽極側に有する場合、正孔輸送層と発光層の間に、発光層に隣接して該層を挿入することができ、陰極側に挿入する場合、発光層と陰極との間に、発光層に隣接して該層を挿入することができる。また、陽極と、発光層の陽極側に隣接する励起子阻止層との間には、正孔注入層や電子阻止層などを有することができ、陰極と、発光層の陰極側に隣接する励起子阻止層との間には、電子注入層、電子輸送層、正孔阻止層などを有することができる。阻止層を配置する場合、阻止層として用いる材料の励起一重項エネルギーおよび励起三重項エネルギーの少なくともいずれか一方は、発光材料の励起一重項エネルギーおよび励起三重項エネルギーよりも高いことが好ましい。
(正孔輸送層)
正孔輸送層とは正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、正孔輸送層は単層または複数層設けることができる。
正孔輸送材料としては、正孔の注入または輸送、電子の障壁性のいずれかを有するものであり、有機物、無機物のいずれであってもよい。使用できる公知の正孔輸送材料としては例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、カルバゾール誘導体、インドロカルバゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体およびピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系コポリマー、また導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマー等が挙げられるが、ポルフィリン化合物、芳香族第3級アミン化合物およびスチリルアミン化合物を用いることが好ましく、芳香族第3級アミン化合物を用いることがより好ましい。
(電子輸送層)
電子輸送層とは電子を輸送する機能を有する材料からなり、電子輸送層は単層または複数層設けることができる。
電子輸送材料(正孔阻止材料を兼ねる場合もある)としては、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよい。使用できる電子輸送層としては例えば、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタンおよびアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体等が挙げられる。さらに、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料として用いることができる。さらにこれらの材料を高分子鎖に導入した、またはこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることもできる。
有機EL素子を作製する際には、本発明のレベリング剤を発光層に用いるだけでなく、発光層以外の層にも用いてもよい。その際、発光層に用いる本発明のレベリング剤と、発光層以外の層に用いる本発明のレベリング剤は、同一であっても異なっていてもよい。例えば、上記の注入層、阻止層、正孔阻止層、電子阻止層、励起子阻止層、正孔輸送層、電子輸送層などにも本発明のレベリング剤を用いてもよい。これらの層の製膜方法は特に限定されず、ドライプロセス、ウェットプロセスのどちらで作製してもよい。
以下に、有機EL素子に用いることができる好ましい材料を具体的に例示する。ただし、本発明において用いることができる材料は、以下の例示化合物によって限定的に解釈されることはない。また、特定の機能を有する材料として例示した化合物であっても、その他の機能を有する材料として転用することも可能である。なお、以下の例示化合物の構造式におけるR、R’、R1〜R10は、各々独立に水素原子または置換基を表す。Xは環骨格を形成する炭素原子または複素原子を表し、nは3〜5の整数を表し、Yは置換基を表し、mは0以上の整数を表す。
まず、発光層の発光材料として用いることができる好ましい化合物例を以下に挙げる。
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さらに、発光層の発光材料として用いることができる好ましい化合物例を挙げる。これらの化合物例は発光層のホスト材料や他の層の電荷輸送材料としても用いることが可能である。
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次に、発光層のホスト材料として用いることができる好ましい化合物例を挙げる。
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次に、正孔注入材料として用いることができる好ましい化合物例を挙げる。
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次に、正孔輸送材料として用いることができる好ましい化合物例を挙げる。
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次に、電子阻止材料として用いることができる好ましい化合物例を挙げる。
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次に、正孔阻止材料として用いることができる好ましい化合物例を挙げる。
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次に、電子輸送材料として用いることができる好ましい化合物例を挙げる。
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次に、電子注入材料として用いることができる好ましい化合物例を挙げる。
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次に、安定化材料として用いることができる好ましい化合物例を挙げる。
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上述の方法により作製された有機エレクトロルミネッセンス素子は、得られた素子の陽極と陰極の間に電界を印加することにより発光する。このとき、励起一重項エネルギーによる発光であれば、そのエネルギーレベルに応じた波長の光が、蛍光発光および遅延蛍光発光として確認される。また、励起三重項エネルギーによる発光であれば、そのエネルギーレベルに応じた波長が、りん光として確認される。通常の蛍光は、遅延蛍光発光よりも蛍光寿命が短いため、発光寿命は蛍光と遅延蛍光で区別できる。
一方、りん光については、通常の有機化合物では、励起三重項エネルギーは不安定で熱等に変換され、寿命が短く直ちに失活するため、室温では殆ど観測できない。通常の有機化合物の励起三重項エネルギーを測定するためには、極低温の条件での発光を観測することにより測定可能である。
有機エレクトロルミネッセンス素子は、単一の素子、アレイ状に配置された構造からなる素子、陽極と陰極がX−Yマトリックス状に配置された構造のいずれにおいても適用することができる。有機エレクトロルミネッセンス素子などの有機発光素子は、さらに様々な用途へ応用することが可能である。例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子を用いて、有機エレクトロルミネッセンス表示装置を製造することが可能であり、詳細については、時任静士、安達千波矢、村田英幸共著「有機ELディスプレイ」(オーム社)を参照することができる。また、有機エレクトロルミネッセンス素子は、需要が大きい有機エレクトロルミネッセンス照明やバックライトに応用することもできる。
以下に実施例と比較例とを挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。なお、以下の実施例および比較例における塗布液は、本発明でいう有機半導体含有層形成用組成物に相当する。
[実施例1、比較例1]
実施例1として、ホール輸送材料であるTPD(N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジアミン)のアニソール溶液(5重量%濃度)に有機半導体含有層形成用レベリング剤としてアラルキル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン(株)製「BYK322」)を0.05重量%添加して、塗布液を調製した。次いで、ITO基板上に、塗布液を20μmのノズルを用いたディスペンサにてライン状に塗布し、その後、乾燥工程(120℃で10分保持することにより乾燥)を経てライン状の有機半導体含有層を形成した。得られたライン状の有機半導体含有層のプロファイルを触針式表面形状測定器(DEKTAK)にて測定した。結果を図1に示す。
また、比較例1として、5重量%に調整したTPDのアニソール溶液に前記アラルキル変性ポリジメチルシロキサンを添加しなかった以外は実施例1と同様にして塗布液を調製し、ITO基板上に塗布液を塗布し、有機半導体含有層を形成した。得られたライン状の有機半導体含有層について実施例1と同様にプロファイルを測定した。結果を図1に示す。
図1において紙面左側のグラフは比較例1の結果を示し、紙面右側のグラフは実施例1の結果を示す。また、各グラフの縦軸は有機半導体含有層の厚さ(プロファイル)を示し、横軸は水平方向の移動距離を示す。図1に「UVあり」で表示されるラインは塗布直前にUVオゾン処理したITO基板を用いて形成した有機半導体含有層を測定した結果であり、「UVなし」で表示されるラインは塗布直前にUVオゾン処理をしていないITO基板を用いて形成した有機半導体含有層を測定した結果である。
図1の結果から明らかなように、シロキサン系レベリング剤を塗布液に添加することで、コーヒーステインが極めて小さくなり膜の平坦性が向上していることが確認された。また、ITO基板のUV処理有無に関わりなく膜の平坦性が大きく向上していることが確認された。
[実施例2、比較例2]
(バンク基板上への有機EL材料を塗布により作製した場合の乾燥後のプロファイル)
ITO基板上に、ポジ型フォトレジストをスピンコートで3μmの厚みになるよう塗布し、マスクを通して露光した。露光後、エッチング処理を行いITO基板に幅100μmのストライプ状のバンク構造を形成した。
次いで、ホール輸送材料であるTPDのキシレン溶液(5重量%濃度)を調製し、更に、アラルキル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン(株)製「BYK322」)を添加して塗布液を調製した。この際、アラルキル変性ポリジメチルシロキサンは各実施例及び比較例について図2に示す添加量にて添加した。その後、20μm径のノズルを用いたディスペンサを用いて塗布液をバンク内に塗布することにより、実施例1と同じ乾燥工程を経て有機半導体含有層を形成した。得られた有機半導体含有層のプロファイルを触針式表面形状測定器(DEKTAK)にて測定した。結果を図2に示す。
図2において示されるグラフにおいて、縦軸は有機半導体含有層の厚さ(プロファイル)を示し、横軸は水平方向の移動距離を示す。また、グラフ中、実線はITO基板のプロファイルを示す。
図2に示すようにシロキサン化合物が無添加の比較例2は得られた層の中央部が盛り上がり、端部が低いプロファイルとなっていた。これに対し、シロキサン化合物を0.05重量%添加した実施例2のプロファイルは、バンク壁においてピン留めされる位置が比較例2よりも高い位置になっており、バンク壁近傍においても膜厚が均一になっているのが明らかである。
一般に膜厚中に薄部分が生じていると、その部分に電流が集中し輝度が高くなると共に劣化を引き起こしやすくなる。特に膜厚が薄い部分が特定の部分に生じるとその部分のみが劣化を生じる。ゆえに膜厚のバラツキが生じたとしても薄い部分の面積が大部分を占めるような膜厚プロファイルにすることが好ましい。従来ではバンク壁の下部に絶縁膜からなる画素規制層を設け、画素の開口率を犠牲にし平坦化出来ている部分のみを発光させるという方法も提案されているが、この場合は開口率とのトレードオフの関係になり更なる改善の手段が必要であった。しかし、本実施例の結果に示すようにバンク壁近傍においても膜厚が均一になっている場合には、画像規制層を敢えて設けなくても薄部分に起因する電流の集中を効果的に抑制することができる。
実施例の結果が示すように、シロキサン化合物を有機半導体材料を含む塗布液に添加することは、従来の有機半導体材料と溶媒とを単に混合する方法とは全く異なるものである。即ち、溶媒の混合による手法は基本的に乾燥した膜に溶媒を残さないということが基本である。一方、本方法のポイントは、シロキサン化合物を敢えて塗布液に添加することにより、溶液が乾燥する過程においてピニング位置を変化させることが出来るということにある。即ち、前記シロキサン化合物は乾燥後も膜の中に残存する。このため、実施例に用いられているシロキサン化合物は、有機半導体特性に悪影響を及ぼさない観点から選択されている。
[実施例3〜4、比較例3〜4]
(溶媒の変更に伴うプロファイルの変動)
有機溶媒の種類及びアラルキル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン(株)製「BYK322」)の添加量を変えたこと以外は実施例2と同様にして、塗布液を調製し、バンク壁が形成されたITO基板上にバンク内にディスペンサで塗布した。その後乾燥工程を経て実施例2と同様に有機半導体含有層を形成した。この際、塗布液中の有機溶媒としては、トルエン(比較例3、実施例3)、アニソール(比較例4、実施例4)を用いた。また、添加量は図面に記載される通りとした。得られた有機半導体含有層のプロファイルを触針式表面形状測定器(DEKTAK)にて測定した。
トルエン溶媒の結果を図3に示し、アニソール溶媒の結果を図4に示す。また、図3および図4に示される各グラフにおいて、縦軸は有機半導体含有層の厚さ(プロファイル)を示し、横軸は水平方向の移動距離を示す。
図3および図4に示すように比較例はバンク壁とのピニング位置が低く、有機半導体含有層の端部で膜厚が薄くなっていた。これに対し、シロキサン化合物を0.01重量%添加した実施例3、0.005重量%添加した実施例4では両端の膜厚が厚めになっていた。以上からわかるにように、シロキサン化合物を用いた実施例では塗布液中の有機溶媒を変更した場合でも、バンク壁面に対するピニング位置は高くなっており、シロキサン化合物を加えることによって有機半導体含有層の平坦性を向上できることが明らかである。
[実施例5〜6、比較例5〜6]
((メタ)アクリルポリマーを用いたときのプロファイル)
ホール輸送材料であるN,N'−ジフェニル−N,N'−ビス(3−メチルフェニル)−1,1−ビフェニル4,4'−ジアミン(TPD)の1重量%アニソールおよびテトラリン溶液をそれぞれ準備した。ついで上記の溶液に、アクリル系表面調整剤(ビックケミー社BYK356)を0.01重量%ずつ添加し、実施例5と実施例6のレベリング剤とした。実施例2と同様にして作製した200μm幅のバンクを設けたITO基板上に、各レベリング剤を実施例1と同様にしてディスペンサを用いて連続塗布した。また、比較例として、BYK356を添加していないアニソール溶液(比較例5)とBYK356を添加していないテトラリン溶液(比較例6)を同様にして塗布した。得られたTPD膜のプロファイルを触針式表面形状測定器(DEKTAK)にて測定した。
得られた結果を図5(アニソール溶液)および図6(テトラリン溶液)に示した。この図で明らかなように、本発明のレベリング剤を添加したサンプルはバンク両端部の膜厚が薄い部分が消失し、平坦性に優れていることは明らかである。本発明のレベリング剤の効果は、乾燥時のピニング位置が無添加の場合より高く、乾燥時の膜厚近傍になっていることがわかる。このことが薄膜両端部も含めて平坦性が向上している理由と考えられる。
[実施例7〜8、比較例7〜8]
(ポリエーテルを用いたときの薄膜プロファイル)
ホール輸送材料であるTPDの2重量%アニソール溶液およびテトラリン溶液をそれぞれ準備した。上記の溶液に、有機半導体含有層形成用レベリング剤としてポリエーテル変性ジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン(株)製「BYK348」)を添加して、塗布液を調製した(実施例7、実施例8)。次いで、100μm幅のバンク壁が形成されたITO基板上に、塗布液を20μmのノズルを用いたディスペンサにてライン状に塗布し、その後、乾燥工程(120℃で10分保持することにより乾燥)を経てライン状の有機半導体含有層を形成した。また、比較例としてBYK348を添加していないアニソール溶液(比較例7)とBYK348を添加していないテトラリン溶液(比較例8)を同様にして塗布した。得られたライン状の有機半導体含有層のプロファイルを非接触表面形状測定機(キヤノン(株)製「Zygo NewView 7300」)にて測定した。
アニソール溶液の結果を図7に示し、テトラリン溶液の結果を図8に示す。この際、添加量は図面に記載される通りとした。また、図7および図8に示される各グラフにおいて、縦軸は有機半導体含有層の厚さ(プロファイル)を示し、横軸は水平方向の移動距離を示す。
図7および図8に示すように比較例7、比較例8はバンク壁とのピニング位置が低くなっていた。これに対し、シロキサン化合物を0.02重量%添加した実施例7、0.01重量%添加した実施例8ではピニング位置が高くなっていた。また、図7および図8に示すように比較例は有機半導体含有層の端部で膜厚が薄くなっていた。これに対し、シロキサン化合物を0.02重量%添加した実施例7、0.01重量%添加した実施例8では両端の膜厚が厚めになっていた。加えて、特に実施例8では優れた平坦性を示した。以上からわかるにように、シロキサン化合物を用いた実施例では塗布液中の有機溶媒を変更した場合でも、バンク壁面に対するピニング位置は高くなっており、シロキサン化合物を加えることによって有機半導体含有層の平坦性を向上できることが明らかである。
[実施例9〜10、比較例9]
(比較例9の有機デバイスの作製)
パターニングされたITO基板上に、PEDT:PSS(ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェンディスパージョン)を50nm塗布し乾燥させることによりホール注入層を形成した。その後、ホール注入層上に発光層としてIrppy3(トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム)を6%含むCBP(4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル))の塩化メチレン溶液を30nm塗布し同様に乾燥させた。
次に、発光層上に電子注入層としてTPBi(2,2’,2”−(1,3,5−ベンジントリイル)−トリス(1−フェニル−1H−ベンズイミダゾール))を50nm真空蒸着し、更に引き続きLiFを0.8nm真空蒸着し、陰極としてAlを80nmの厚みで蒸着した。その後、グローブボックス内に素子を移動させ、窒素中でUV樹脂および乾燥剤を封入し、UV硬化させて封止を行った。
(実施例9の有機デバイスの作製)
比較例9において、Irppy3を6%含むCBPの塩化メチレン溶液にアラルキル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン(株)製「BYK322」)をCBPに対して0.00033重量%添加した以外は比較例9と同様にして有機デバイスを作製した。
(実施例10の有機デバイスの作製)
比較例9において、Irppy3を6%含むCBPの塩化メチレン溶液にアラルキル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン(株)製「BYK322」)をCBPに対して0.0033重量%添加した以外は比較例9と同様にして有機デバイスを作製した。
得られたデバイスの電流・電圧・輝度(IVL)特性を評価した結果を図9に示す。また、得られたデバイスの電流密度−外部量子効率特性曲線を図10に示す。比較例9、実施例9〜10ともほぼ同様な特性が得られた。このことからシロキサン系レベリング剤を発光層(有機半導体含有層)に添加しても、有機デバイスの特性には影響を与えないことがわかった。
[実施例11〜12、比較例10]
(比較例10の有機デバイスの作製)
パターニングされたITO基板上に、PEDT:PSS(ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェンディスパージョン)を50nm塗布し乾燥させることによりホール注入層を形成した。その後、ホール注入層上に発光層としてIrppy3(トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム)を6%含むCBP(4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル))の塩化メチレン溶液を30nm塗布し同様に乾燥させた。
次に、発光層上に電子注入層としてTPBi(2,2’,2”−(1,3,5−ベンジントリイル)−トリス(1−フェニル−1H−ベンズイミダゾール))を50nm真空蒸着し、更に引き続きLiFを0.8nm真空蒸着し、陰極としてAlを80nmの厚みで蒸着した。その後、グローブボックス内に素子を移動させ、窒素中でUV樹脂および乾燥剤を封入し、UV硬化させて封止を行った。
(実施例11の有機デバイスの作製)
比較例10において、Irppy3を6%含むCBPの塩化メチレン溶液にポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン(株)製「BYK302」)をCBPに対して0.025重量%添加した以外は比較例10と同様にして有機デバイスを作製した。
(実施例12の有機デバイスの作製)
実施例11において、BYK302のかわりに別のポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン(株)製「BYK−307」)を0.01%添加した以外は実施例11と同様にして作製した。
得られたデバイスの電流・電圧・輝度(IVL)特性を評価した結果、比較例10、実施例11〜12ともほぼ同様なIVL特性が得られた。このことからシロキサン系レベリング剤を発光層(有機半導体含有層)に添加しても、有機デバイスのIVL特性には影響を与えないことがわかった。
[実施例13〜14、比較例11]
パターニングされたITO基板上に、実施例11と同様にフォトレジストを塗布し、現像して100μm幅のバンク構造を形成した。次いで、ホール注入層としてPEDT:PSS(H.C.Starck社製)を50nmの膜厚になるようにスピンコートして塗布、乾燥させた。
その後、比較例10、実施例11〜12と同様の発光層を、武蔵エンジニアリング(株)製のディスペンサにて100μm幅のバンク内に100nmの厚みになるように塗布を行い乾燥させて形成した。次いで、基板を真空チャンバー内に設置し、実施例9と同様に、電子輸送層、電子注入層、陰極を真空蒸着により形成し、比較例11、実施例13〜14との有機デバイスを作製した。
得られた有機デバイスの評価は、陽極と陰極との間に約10Vの電圧を印可し発光させて、各ラインにおけるバンク内の発光の均一性を目視で観察することにより行った。その結果、比較例11の有機デバイスはバンク壁近傍が極めて強く光っているのに対し、実施例13〜14の有機デバイスでは、バンク壁近傍からの強い発光は観察されず、中央部分は均一に発光していることが観察された。
以上の結果より、シロキサン化合物を発光層を用いた各実施例では、いわゆるコーヒーステインが消失して平坦部分が広がっていることがわかった。

Claims (18)

  1. シロキサン化合物、(メタ)アクリルポリマー、またはこれらの両方を含有することを特徴とする、有機半導体含有層形成用レベリング剤。
  2. シロキサン化合物を含有することを特徴とする、請求項1に記載の有機半導体含有層形成用レベリング剤。
  3. 前記シロキサン化合物が、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アラルキル変性ポリシロキサン、シリコン変性(メタ)アクリルポリマー、及び、(メタ)アクリル変性ポリシロキサンから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項2に記載の有機半導体含有層形成用レベリング剤。
  4. 前記シロキサン化合物が、下記一般式(1)で表されることを特徴とする、請求項2に記載の有機半導体含有層形成用レベリング剤。
    Figure 2014205830
    (一般式(1)中、R1は、炭素数1〜10のアルキル基を表し、R2はポリエーテル基、アラルキル基、(メタ)アクリル基又はポリエステル基を表し、x及びyはそれぞれ独立して1以上の整数を表す。)
  5. 前記シロキサン化合物が、シロキサン主鎖に(メタ)アクリルポリマーが分枝した化合物、または(メタ)アクリルポリマー主鎖にシロキサンが分枝した化合物であることを特徴とする請求項3に記載の化合物。
  6. (メタ)アクリルポリマーを含有することを特徴とする、請求項1に記載の有機半導体含有層形成用レベリング剤。
  7. 前記(メタ)アクリルポリマーが、下記一般式(3)で表される構造を含むことを特徴とする、請求項6に記載の有機半導体含有層形成用レベリング剤。
    Figure 2014205830
    (一般式(3)中、R7は水素原子またはメチル基を表し、R8は炭素数1〜10のアルキル基、ポリエーテル基又はポリエステル基を表す。zは1以上の整数を表す。]
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の有機半導体含有層形成用レベリング剤と、
    有機半導体材料と、
    溶媒と、
    を含むことを特徴とする、有機半導体含有層形成用組成物(ただし、前記有機半導体含有層形成用組成物の全固形分に対する前記有機半導体含有層形成用レベリング剤の含有量は0.0001〜3重量%である)。
  9. 前記有機半導体材料が、発光材料、正孔輸送材料及び電子輸送材料から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする、請求項8に記載の有機半導体含有層形成用組成物。
  10. 請求項8又は9に記載の有機半導体含有層形成用組成物を用いて製膜することにより有機半導体含有層を形成する工程を含むことを特徴とする、有機デバイスの製造方法。
  11. 基板上に前記有機半導体含有層形成用組成物を塗布して乾燥することにより有機半導体含有層を形成することを特徴とする、請求項10に記載の有機デバイスの製造方法。
  12. 基板上に前記有機半導体含有層をパターン状に形成することを特徴とする、請求項10または11に記載の有機デバイスの製造方法。
  13. 前記基板が基板上にパターン状の隔壁を有しており、前記隔壁間に前記有機半導体含有層を形成することを特徴とする、請求項12に記載の有機デバイスの製造方法。
  14. 基板と、
    前記基板上に設けられ且つ少なくとも有機半導体材料及び請求項1〜6のいずれか一項に記載の有機半導体含有層形成用レベリング剤を含む有機半導体含有層と、
    を有することを特徴とする、有機デバイス(ただし、前記有機半導体含有層の全固形分に対する前記有機半導体含有層形成用レベリング剤の含有量は0.0001〜3重量%である)。
  15. 前記有機半導体材料が、発光材料、正孔輸送材料及び電子輸送材料から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする、請求項14に記載の有機デバイス。
  16. 前記有機半導体含有層の厚みが500nm以下であることを特徴とする、請求項14または15に記載の有機デバイス。
  17. 前記基板は基板上にパターン状の隔壁を有し、前記隔壁間に前記有機半導体含有層が形成されていることを特徴とする、請求項14〜16のいずれか1項に記載の有機デバイス。
  18. 有機エレクトロルミネッセンス素子、有機太陽電池又は有機トランジスタであることを特徴とする、請求項14〜17のいずれか一項に記載の有機デバイス。
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