JP2014205134A - 粉体塗装装置および粉体塗装方法 - Google Patents

粉体塗装装置および粉体塗装方法 Download PDF

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Abstract

【課題】粉体による膜厚のばらつきを低減することの可能な粉体塗装装置を提供する。【解決手段】粉体塗装装置1は、ノズルの吹出口42からワーク10に向けて帯電した粉体を気流により噴射する。エアー噴射部は、その噴射孔71からワーク10に向けて気流を噴射し、ワーク10に過剰に付着した粉体を吹き飛ばす。これにより、ノズルの吹出口42から噴射されて静電引力によりワーク10に過剰に付着した粉体は、エアー噴射部の噴射孔71からワーク10に向けて噴射された気流により吹き飛ばされる。したがって、粉体の帯電量と気流の強さを調整することで、ワーク10に塗布される粉体による膜厚のばらつきを低減することができる。【選択図】図4

Description

本発明は、被塗装物に粉体を塗布する粉体塗装装置および粉体塗装方法に関する。
近年、環境負荷低減の観点から、有機溶媒を使用しない粉体塗装の要求が高まっている。その手法の一つである静電粉体塗装では、粉体塗料(以下「粉体」という)をコロナ放電又は摩擦によって帯電させ、静電引力により被塗装物(以下、「ワーク」という)に付着した粉体を加熱処理することにより塗膜を形成している。
特許文献1に記載の粉体塗装装置は、平面部と凹部を有するワークに対し、摩擦帯電により帯電させた粉体を噴射した後、コロナ放電により帯電させた粉体を噴射する。これにより、ワークの平面部と凹部に粉体を付着させている。
特開2003−33717号公報
ところで、コロナ放電式の静電粉体塗装では、ファラデーケージ効果により、凹凸のあるワークでは電気力線が凸部へ集中し、その電気力線に沿って粉体が移動しワークに付着することから、凸部に粉体が厚く塗布され、凹部へは粉体を十分に供給することが出来ないという原理的な問題がある。
一方、摩擦帯電式の静電粉体塗装では、ファラデーケージ効果が無く凹部へも塗布気流に乗せて粉体を入り込ませることが可能であるが、凹部へは粉体が吹き溜まり易く膜厚が過剰に厚くなるという問題がある。これは、凹部へ入り込んだ塗布気流はその形状により減速し粉体を輸送する能力を失う結果、凹部では過剰な粉体が堆積しやすく膜厚が過剰に厚くなるからであると考えられる。
こうした問題は、性能を保証するために形状が厳しく定められた製品では特に問題となる。その一例として、Vリブドベルトのプーリーは、製品の輪郭がJIS B 1858:2005によって定められているので、塗装の膜厚のばらつきが大きいと、プーリーの輪郭が変化し、そのJIS規格を満たさなくなるといった問題が生じる。
特許文献1に記載の粉体塗装装置は、2つの帯電方式により帯電させた粉体がそれぞれワークの凹部と平面部に付着するので、平面部に塗布された粉体の膜厚と、凹部に塗布された粉体の膜厚とが一定にならないおそれがある。したがって、特許文献1に記載の技術により上述した問題を解決することは困難である。
また、特許文献1に記載の粉体塗装装置は、2つの帯電方式を使用しているので、装置が大型化すると共に、装置の製造コストが高くなることが懸念される。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、塗装の膜厚のばらつきを低減することの可能な粉体塗装装置および粉体塗装方法を提供することを目的とする。
本発明は、ブースに収容したワークに塗装を行う粉体塗装装置において、第1噴射手段が帯電した粉体をブース内で噴射し、第2噴射手段がワークに向けて気流を噴射することによりワークに過剰に付着した粉体を吹き飛ばすことを特徴とする。
これにより、第1噴射手段から噴射された粉体は、静電引力によりワークに付着する。そして、ワークに過剰に付着した粉体は、第2噴射手段からワークに向けて噴射された気流により吹き飛ばされる。そのため、粉体の帯電量と気流の強さを調整することで、ワークに塗布される粉体による膜厚のばらつきが低減される。したがって、粉体塗装装置は、粉体塗装における膜厚のロバスト性を高めることができる。
本発明は、粉体塗装方法において、付着工程では、帯電した粉体をブース内で噴射して静電引力によりワークに粉体を付着させ、除去工程では、ワークに向けて気流を噴射してワークに過剰に付着した粉体を吹き飛ばすことを特徴とする。
この方法によれば、粉体の帯電量と気流の強さを調整することで、ワークに塗布される粉体による膜厚のばらつきを低減することができる。
なお、本発明は、粉体塗装方法によって製造された製品にも権利が及ぶものである。
本発明の第1実施形態による粉体塗装装置の断面図である。 図1のII−II線の断面図である。 図1または図2のIII−III線の断面図である。 本発明の第1実施形態による塗装工程を示す説明図である。 第1実施形態の塗装方法により塗装されたワークの要部拡大断面図である。 第2噴射手段による気流と粉体の付着力との関係を示す模式図である。 第2噴射手段による風速と粉体の膜厚との関係を示すグラフである。 第1変形例による粉体塗装装置の断面図である。 第2変形例による粉体塗装装置の断面図である。 本発明の第2実施形態による粉体塗装装置の断面図である。 本発明の第3実施形態による粉体塗装装置の断面図である。 本発明の第4実施形態による粉体塗装装置の断面図である。
以下、本発明による実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1〜図7に示す。本実施形態では、ワーク10としてエンジン等に用いられるクラッチロータに粉体を塗装する粉体塗装装置1を例に説明する。ワーク10としてのクラッチロータは、具体的に、Vリブドベルト用プーリーが例示される。
図1〜図3に示すように、ワーク10は、金属から円筒状に形成され、径外方向の外壁11に周方向に延びる複数の溝111を有する。また、ワーク10は、軸方向に環状に凹む凹部12と、その凹部12の底から軸方向の端面13に通じる複数本の円弧状の孔14を有する。
このワーク10の径外方向の外壁11に周方向に延びる複数の溝111は、断面がV形状であり、その溝111を形成する両側の斜面のなす角が鋭角に形成されている(図5参照)。
ワーク10は、径内方向の内壁15が回転ステージ20から延びるチャック21に固定される。回転ステージ20は、駆動部22により駆動され、チャック21と共に回転する。これにより、ワーク10は、図2の矢印Aの方向に回転する。なお、ワーク10は、チャック21を通じて接地されている。
ワーク10は、周方向の一部が第1ブース31及び第2ブース32に収容される。ワーク10は、第1ブース31及び第2ブース32に収容された部分が粉体を塗布される箇所となる。ワーク10は、矢印Aの方向へ回転することにより、全周に粉体が塗布される。
第1ブース31には、第1噴射手段としてのノズル40が設けられている。ノズル40は、枝分かれした複数の枝管41を有する。複数の枝管41の吹出口42は、それぞれ、ワーク10の径外方向の外壁11、凹部12の内壁、凹部12の入口、軸方向の端面13および円弧状の孔14などに向くように配置される。
ノズル40の吹出口42と反対側に設けられた注入口43は、第1ブース31及び第2ブース32の外側に配置されている。ノズル40の注入口43には、コーティングガン50を設置することが可能である。
コーティングガン50は、ホース51,52を通じ、粉体タンク53と、気流発生手段としてのコンプレッサ54とに接続されている。
粉体タンク53に貯留される粉体は、例えばエポキシ系、ポリエステル系またはエポキシポリエステル系の粉体塗料である。コーティングガン50は、帯電手段としての機能を兼ね備えており、例えばフッ素樹脂と粉体とを摩擦することにより、粉体タンク53の粉体を、1粒子あたり0.5pC以上、好ましくは1pC以上、さらに好ましくは1.2pC以上に帯電する。
このように、粉体を十分に帯電させることにより、後述する第2噴射手段としてのエアー噴射部70から噴射される気流に対し、容易には吹き飛ばない付着力が確保される。これにより、エアー噴射部70が噴射する気流速度の設定レンジを広く取ることが可能になる。
コーティングガン50とコンプレッサ54を接続するホース52には、バルブ56が設けられている。ノズル40の吹出口42から噴射される粉体を含む気流は、バルブ56により、0.1〜10m/sに調整される。この気流により、コーティングガン50は、ノズル40を通じて、ワーク10の各箇所に帯電した粉体を吹きつけることが可能である。
ノズル40から噴射される気流が0.1m/sよりも弱いとワーク10の凹部12の内側へ粉体を供給することが困難になる。一方、その気流が10m/sよりも強いとワーク10に粉体が静電引力によって付着することが困難になる。そのため、ノズル40から噴射される気流を0.1〜10m/sとすることで、ワーク10の凹部12を含む全箇所へ粉体を付着させることが可能である。
第1ブース31にはブロー装置60が接続されている。このブロー装置60は、第1ブース内に空気を送り込むことが可能である。
第2ブース32は、第1ブース31の外側を覆う。第2ブース32には、集塵装置61が接続されている。集塵装置61は、第1ブース31から第2ブース32へ漏れ出た粉体を空気と共に吸引する。
第2噴射手段としてのエアー噴射部70は、噴射エアーが第1ブース31の塗布気流を妨げない位置に配置する。図3に示すように、エアー噴射部70には、ワーク10に向けた複数の噴射孔71が設けられている。この噴射孔71は、ワーク10の径外方向の外壁11の溝111、凹部12の内壁、凹部12の入口、軸方向の端面13および円弧状の孔14など、ワーク10に粉体が過剰に付着する部分に向けて配置されている。図2及び図3では、噴射孔71から噴射される気流の向きを矢印によって示している。
噴射孔71とワーク10との距離は、0よりも遠く、且つ、3cm以下である。仮に、その距離が3cmよりも遠いと、噴射孔71から噴射される気流の流速がワーク10の表面に到達するまでに低下するので、目標として設定した流速の気流をワーク10の表面に当てることが困難になる。また、その距離が3cmよりも遠いと、気流が揺らぐことで、上述したワーク10の溝111などの狙った位置に気流を当てることが困難になる。したがって、その距離を3cm以下とすることにより、目標として設定した流速の気流をワーク10の狙った位置に当てることができる。
なお、噴射孔71の形状は、複数の丸穴に限らず、例えばスリット状のものであってもよい。
エアー噴射部70は、ホース72を通じてコンプレッサ54に接続されている。エアー噴射部70は、コンプレッサ54から供給された空気を複数の噴射孔71からワーク10に向けて噴射し、ワーク10に過剰に付着した粉体を吹き飛ばす。
エアー噴射部70とコンプレッサ54を接続するホース72には、バルブ73が設けられている。エアー噴射部70の噴射孔71から噴射される気流は、バルブ73により、10〜50m/s、好ましくは15〜40m/sに調整される。
エアー噴射部70から噴射される気流が10m/sよりも弱いと、ワーク10に過剰に付着した粉体を吹き飛ばすことが困難になる。一方、その気流が50m/sよりも強いと、ワーク10から吹き飛ばされる粉体の量が多くなり、膜厚のばらつきを低減することが困難になる。したがって、エアー噴射部70から噴射される気流を10〜50m/sとすることで、ワーク10の凹部12等の箇所において、膜厚のばらつきを低減し、膜厚を一定の厚さにすることが可能である。
さらに、エアー噴射部70の噴射孔71から噴射される気流は、15〜40m/sに調整することが好ましい。このように調整することで、ワーク10の径外方向の外壁11に設けられたV形状の溝111の焼成後の塗装の膜厚比を2以下にすることが可能になる。これについては、後述する。
プラズマ照射装置80は、第1ブース31及び第2ブース32の外側で、ワーク10を囲んで設けられる。プラズマ照射装置80は、プラズマガス供給源81とプラズマ電源82に接続される。プラズマガス供給源81は、プラズマ照射装置80に、Ar、O2、H2、N2及び空気を混合したプラズマガスを供給する。プラズマ照射装置80は、ワーク10にプラズマを照射し、ワーク10の表面を改質する。これにより、ワーク10に対する粉体の密着力が向上する。
次に、上述した粉体塗装装置1を使用した粉体塗装方法を説明する。
この粉体塗装方法は、収容工程、表面改質工程、帯電工程、気流発生工程、付着工程および除去工程を含む。
まず、収容工程では、チャック21に固定したワーク10の周方向の一部を第1ブース31及び第2ブース32に収容する。駆動部22を駆動し、回転ステージ20とチャック21を回転させる。これにより、ワーク10が所定の速度で回転する。
次に、表面改質工程では、プラズマ照射装置80がワーク10に対し、プラズマを所定時間照射する。これにより、ワーク10の全周の表面が改質されると、プラズマ照射装置80は動作を停止する。
気流発生工程では、気流を発生させるコンプレッサ54を駆動する。
帯電工程では、粉体タンク53内の粉体をコーティングガン50に導き帯電させる。
続いて、付着工程では、コーティングガン50からノズル40を通じ、第1ブース31に気流と共に粉体を噴射供給する。
図4(A)に示すように、ノズル40の吹出口42から噴射された粉体は、ワーク10の径外方向の外壁11の溝111、凹部12の内壁、凹部12の入口、軸方向の端面13および円弧状の孔14など、各箇所に噴きつけられ、所定量の粉体が静電引力によりワーク10の表面に直接付着する。
なお、図4(A)、(B)では、ノズル40の吹出口42、その吹出口42から吐出した粉体、及び第1ブース31などを模式的に示している。
図4(B)に示すように、ノズル40の吹出口42から吐出した粉体は、静電引力により、吹出口42の近傍、凹部12の入口、および径外方向の外壁11の溝111の底などに多量に付着すると共に、第1ブース31に滞留し、第1ブース内をワーク10が回転移動する間にワーク10の表面全体に付着する。
なお、付着工程の間、第1ブース31に接続されたブロー装置60は、動作を停止している。
図4(C)に示すように、除去工程では、第1ブース31から第2ブース32に回転移動したワーク10に対し、エアー噴射部70が噴射孔71から気流を噴射する。この気流は、図4(C)の矢印に示すように、主にワーク10に粉体が過剰に付着する部分に向けて噴射される。すなわち、気流は、例えばワーク10の径外方向の外壁11の溝111、凹部12の内壁、凹部12の入口、軸方向の端面13のノズル40の吹出口42に対応する箇所、および円弧状の孔14などに向けて噴射される。これにより、ワーク10に過剰に付着した粉体が吹き飛ばされ、粉体の膜厚が一定になる。ワーク10から吹き飛ばされた粉体は、集塵装置61に吸引される。
なお、図4(C)では、エアー噴射部70の噴射孔71及び第2ブース32などを模式的に示している。
ワーク10の全周に粉体が塗布されると、コーティングガン50は粉体の吐出を停止する。ワーク10は、チャック21から取り外された後、次の焼成工程へ移行する。焼成工程では、ワーク10を加熱処理することにより粉体を溶融し、ワーク10の表面に塗膜を形成する。
ワーク10がチャック21から取り出された後、ブロー装置60から第1ブース31に空気が送り込まれる。これにより、第1ブース31に堆積した粉体が第2ブース32に吹き出される。第2ブース32に吹き出された粉体は、集塵装置61に回収される。
本実施形態の粉体塗装方法により塗装されたワーク10の径外方向の外壁11の拡大断面図を図5に示す。このワーク10は、具体的に、Vリブドベルト用プーリーであり、その外壁11の表面には、焼成工程後の塗膜90が形成されている。
このワーク10の塗膜90の厚さは、外壁11の頂部112の厚さβ及び斜面の厚さγが40μmのとき、溝111深部の厚さαは80μm以下となる。
また、外壁11の頂部112の厚さβ及び斜面の厚さγが50μmのとき、溝111深部の厚さαは100μm以下となる。
したがって、本実施形態の粉体塗装方法は、ワーク10の外壁11に形成された塗膜90の膜厚比(α/β 又はα/γ)を、2.0以下に抑えることが可能である。
続いて、エアー噴射部70から噴射される気流と、粉体の帯電量と、膜厚との関係を図6および図7を参照して説明する。
図6の矢印Feに示すように、粉体の粒子100は、静電引力、即ちクーロン力によりワーク10に付着する。この粒子100に対し、矢印Vに示すように気流を吹き付けると、その風速の増加に応じて、矢印Dに示すように粒子100に働く抗力が増加する。そして、所定の風速でその粒子100はワークから離脱する。
このとき、抗力Dは、次の式1に示される。
Figure 2014205134
但し、
ρ:流体(空気)の密度、
V:流体(空気)の流速、
S:粒子(粉体)の投影断面積(S=(πd)/4)、
D:抗力係数。
静電引力Feは、次の式2に示される。
Figure 2014205134
但し、
ε0:真空の誘電率、
εr:物質(粉体)の比誘電率、
q:帯電量、
d:電荷間距離(今回は粒子の半径の2倍=直径)。
上記式1および式2より、所定の風速でワークから離脱した粉体の粒子100の帯電量qは、次の式3に示すものとなる。
Figure 2014205134
次に、粉体の帯電量と風速と膜厚との関係を図7を参照して説明する。
図7は、粉体に所定の帯電量を与え、容易には吹き飛ばない付着力を付与した上で、ワークに付着した粉体を気流によって吹き飛ばした結果を示すものである。
実線X及び実線Yは、粉体の帯電量が0.5pC/粒子のときの風速と膜厚との関係を示す。
一方、実線Zは、粉体の帯電量が1.2pC/粒子のときの風速と膜厚との関係を示す。
実線X及び実線Yに示すように、粉体の帯電量が0.5pC/粒子のとき、風速が20m/s付近で目標膜厚となる。それよりも風速が大きくなると、粉体はワークから離脱する。
一方、実線Zに示すように、粉体の帯電量が1.2pC/粒子のとき、風速が15〜50m/s付近で目標膜厚となる。それよりも風速が大きくなると、粉体はワークから離脱する。
この結果、ワークに付着した過剰な粉体を吹き飛ばして必要な膜厚に制御する際、粉体の帯電量を大きくすれば、目標膜厚の範囲にするための風速の設定レンジを広く取れる。
第1実施形態では、次の作用効果を奏する。
(1)第1実施形態では、ノズル40が第1ブース内に帯電した粉体を噴射し、エアー噴射部70がワーク10に向けて気流を噴射することによりワーク10に過剰に付着した粉体を吹き飛ばす。
これにより、ノズル40から噴射された粉体は、静電引力によりワーク10に付着する。そして、ワーク10に過剰に付着した粉体は、エアー噴射部70から噴射された気流により吹き飛ばされる。そのため、粉体の帯電量と気流の強さを調整することで、ワーク10に塗布される粉体の膜厚のばらつきが低減される。したがって、粉体塗装装置1は、粉体塗装における膜厚のロバスト性を高めることができる。
(2)第1実施形態では、ノズル40は粉体を含む気流をワーク10に向けて噴射し、エアー噴射部70はワーク10に粉体が過剰に付着する部分に向けて気流を噴射する。
ノズル40により、ワーク10の凹部12の内壁や円弧状の孔14など、粉体が付着しにくい箇所へ気流によって粉体を供給することが可能になる。このとき、ノズル40の近傍、ワーク10の径外方向の外壁11の溝111、または凹部12の入口などに粉体が過剰に付着することがある。そこで、エアー噴射部70により、その部分に向けて気流を噴射し、粉体の膜厚のばらつきを低減することができる。
(3)第1実施形態では、ノズル40は粉体を含む気流をワーク10の凹部12の内壁または外壁11の溝111などに向けて噴射する。エアー噴射部70はワーク10の凹部12の内壁または外壁11の溝111などに向けて気流を噴射してワーク10の凹部12の内壁または外壁11の溝111などに過剰に付着した粉体を吹き飛ばす。
これにより、ノズル40から噴射される気流に乗せてワーク10の凹部12または溝111などへ粉体を供給することが可能になる。このとき、ワーク10の凹部12の内壁または溝111などに粉体が過剰に付着することがある。そこで、エアー噴射部70により、その部分に向けて気流を噴射し、粉体の膜厚のばらつきを低減することができる。
(4)第1実施形態では、ノズル40から噴射される粉体を含む気流は0.1〜10m/sである。
ノズル40から噴射される気流が0.1m/sよりも弱いとワーク10の凹部12の内側へ粉体を供給することが困難になる。一方、その気流が10m/sよりも強いとワーク10に粉体が静電引力によって付着することが困難になる。そのため、ノズル40から噴射される気流を0.1〜10m/sとすることで、ワーク10の凹部12を含む全箇所へ粉体を付着させることができる。
(5)第1実施形態では、粉体の帯電量は1粒子あたり0.5pC以上、好ましくは1pC以上、さらに好ましくは1.2pC以上である。
粉体の帯電量を大きくすれば、ワークに付着した過剰な粉体を吹き飛ばして目標膜厚の範囲に制御する際、その風速の設定レンジを広く取ることができる。
(6)第1実施形態では、エアー噴射部70から噴射される気流は10〜50m/sであり、好ましくは15〜40m/sである。
エアー噴射部70から噴射される気流が10m/sよりも弱いとワーク10に過剰に付着した粉体を吹き飛ばすことが困難になる。一方、その気流が50m/sよりも強いとワーク10から吹き飛ばされる粉体の量が多くなり、膜厚のばらつきを低減することが困難になる。そのため、エアー噴射部70から噴射される気流を10〜50m/sとすることで、ワーク10の凹部12等の箇所において、膜厚のばらつきを低減し、膜厚を一定の厚さにすることができる。
さらに、第1実施形態では、エアー噴射部70の噴射孔71から噴射される気流を15〜40m/sに調整することが好ましい。これにより、ワーク10の径外方向の外壁11に設けられたV形状の溝111の深部に粉体の吹き溜まりが生じることを防ぎ、焼成後の塗装の膜厚比を2.0以下に抑えることが可能である。
(7)第1実施形態では、噴射孔71とワーク10との距離は、0よりも遠く、且つ、3cm以下である。これにより、エアー噴射部70から噴射される気流を目標として設定した流速で、ワーク10の溝111等の狙った箇所に確実に当てることができる。
(8)第1実施形態では、粉体塗装装置1は、ノズル40から粉体を含む気流が噴射される第1ブース31と、エアー噴射部70から気流が噴射される第2ブース32を備える。これにより、第1ブース31に滞留する粉体の濃度が高くなり、ワーク10への粉体の付着率が向上する。したがって、再利用に回る粉体の量が減り、粉体の劣化が抑制される。その結果、粉体塗装装置1は、粉体の利用率を高めることができる。
(9)第1実施形態では、第2ブース32は、第1ブース31の外側を覆う。これにより、第1ブース内から外側へ漏れ出た粉体は、第2ブース32によって捕獲される。したがって、粉体塗装装置1から外気へ粉体が漏れることを抑制することができる。
(10)第1実施形態では、粉体塗装方法において、付着工程で、帯電した粉体をブース内に噴射し、静電引力によりワーク10に粉体を付着させる。そして除去工程で、ワーク10に向けて気流を噴射し、ワーク10に過剰に付着した粉体を吹き飛ばす。
これにより、粉体の帯電量と気流の強さを調整し、ワーク10に塗布される粉体の膜厚のばらつきを低減することが可能になる。したがって、この粉体塗装方法により、膜厚のロバスト性を高めることができる。
(第1変形例)
第1実施形態の第1変形例を図8に示す。以下、複数の変形例及び複数の実施形態において、上述した第1実施形態の構成と実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
第1変形例では、エアー噴射部70に設けられた複数の噴射孔71は、2列に配置されている。ワーク側の列に配置された複数の噴射孔71と、それよりも外側の列に配置された複数の噴射孔71とは、ワーク10から見て重ならないように、いわゆる千鳥に配置されている。これにより、ワーク10に噴射される気流は、流速の速い箇所と遅い箇所のばらつきがなくなり、ワーク10に対し、目標として設定した流速で均一に気流を当てることが可能になる。したがって、ワーク10の粉体が過剰に付着する部分に、粉体の吹き溜まりが生じることを抑制することができる。
なお、第1変形例において、エアー噴射部70に設けられる複数の噴射孔71は複数列であればよく、即ち2列以上に配置することが可能である。
(第2変形例)
第1実施形態の第2変形例を図9に示す。第2変形例では、エアー噴射部70に設けられた複数の噴射孔74は、スリット状に構成されている。これにより、ワーク10に噴射される気流は、流速の速い箇所と遅い箇所のばらつきがなくなり、ワーク10に対し、設定した流速で均一に気流を当てることが可能になる。したがって、ワーク10の粉体が過剰に付着する部分に、粉体の吹き溜まりが生じることを抑制することができる。
なお、第2変形例において、エアー噴射部70に設けられるスリット状の噴射孔74は複数列であればよく、即ち2列以上に配置することが可能である。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図10に示す。
第2実施形態の粉体塗装装置2は、1個のブース33にワーク10を収容するものである。
なお、ブース33は、ワーク10の周方向の一部を収容するものであってもよい。その場合、回転ステージ20と共にワーク10を回転することにより、ワーク10の全周に粉体を塗布することが可能である。
ブース33には、第1噴射手段と第2噴射手段とが一体に構成されたノズル45が設けられている。ノズル45は、その吹出口46が、ワーク10の径外方向の外壁11、凹部12の内壁、凹部12の入口、軸方向の端面13および円弧状の孔14などに向くように配置される。
ノズル45の注入口に設置されたコーティングガン50とコンプレッサ54を接続するホース52には、第1バルブ56が設けられている。また、コーティングガン50と粉体タンク53を接続するホース51には、第2バルブ57が設けられている。第2バルブ57の開閉により、コーティングガン50は、粉体を含む気流の噴射と、気流のみの噴射とを切換可能である。
なお、図10では、ブロー装置、集塵装置およびプラズマ照射装置などの図示を省略している。
第2実施形態の粉体塗装装置2を使用した粉体塗装方法を説明する。
この粉体塗装方法では、チャック21に固定したワーク10をブース33に収容し、コンプレッサ54を駆動する。コーティングガン50により、粉体は、1粒子あたり0.5pC以上、好ましくは1pC以上、さらに好ましくは1.2pC以上に帯電される。
次に、付着工程において、コーティングガン50からノズル45を通じ、ワーク10に向けて気流と共に粉体を噴射供給する。このときノズル45の吹出口46から噴射される粉体を含む気流は、第1バルブ56により、0.1〜10m/sに調整される。
ノズル45の吹出口46から噴射された粉体は、ワーク10の径外方向の外壁11、凹部12の内壁、凹部12の入口、軸方向の端面13および円弧状の孔14など、各箇所に噴きつけられ、静電引力により所定量の粉体がワーク10の表面に直接付着する。ワーク10の表面に直接付着しなかった粉体は、ブース内に滞留し、時間の経過に応じた量が静電引力によりワーク10の表面に付着する。
続いて、除去工程では、第2バルブ57を閉じ、コーティングガン50と粉体タンク53との間の粉体の流通を遮断する。そして、コーティングガン50からノズル45を通じ、ワーク10に向けて気流のみを噴射する。この気流は、第1バルブ56により、15〜40m/sに調整される。これにより、ワーク10に過剰に付着した粉体が吹き飛ばされ、粉体の膜厚が一定になる。
第2実施形態では、第1噴射手段と第2噴射手段とが1個のノズル45として一体で構成される。これにより、粉体塗装装置2の構成を簡素にすることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態を図11に示す。第3実施形態の粉体塗装装置3の構成は、第2バルブを廃止したことを除き、第2実施形態のものと同一である。
第3実施形態の粉体塗装方法では、板状のワーク19に粉体を塗装するものを例に説明する。このワーク19は、凹部や溝を有していないものである。
この粉体塗装方法では、付着工程と除去工程とが同時に行われる。コーティングガン50はノズル45を通じ、ワーク19に向けて気流と共に粉体を噴射供給する。このときノズル45の吹出口46から噴射される粉体を含む気流は、第1バルブ56により、3〜5m/sに調整される。つまり、帯電した粉体を気流によってワーク19に向けて噴出してワーク19に粉体を付着させると共に、ワーク19に過剰に付着した粉体を、粉体を含む気流によって吹き飛ばす。なお、コーティングガン50により、粉体は、1粒子あたり0.5pC以上、好ましくは1pC以上、さらに好ましくは1.2pC以上に帯電されている。
ここで、粉体の質量は空気の質量よりも大きい。付着工程と除去工程とを同時に行う場合、ワーク19に過剰に付着した粉体を、空気よりも質量の大きい帯電した粉体を含む気流によって吹き飛ばすことになる。そのため、気流が3m/sよりも弱いと帯電した粉体がワーク19に過剰に付着する。一方、気流が5m/sよりも強いとワーク19に付着した粉体が後続の粉体によって弾き飛ばされ脱落し、膜厚のばらつきを低減することが困難になる。
そのため、ノズル45の吹出口46から噴射される粉体を含む気流を3〜5m/sにすることで、ワーク19に塗布される粉体の膜厚のばらつきを低減し、膜厚を一定にすることができる。
第3実施形態では、粉体塗装装置3の構成を簡素にすると共に、粉体塗装を簡素な工程で行うことができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態を図12に示す。第4実施形態の粉体塗装装置4では、ブースが凹部塗布ブース34、外壁塗布ブース35、及び膜厚調整ブース36から構成されている。第4実施形態では、凹部塗布ブース34と外壁塗布ブース35とが特許請求の範囲に記載の「第1ブース」に相当し、膜厚調整ブース36が特許請求の範囲に記載の「第2ブース」に相当する。
ワーク10は、図示しない回転ステージから延びるチャックに固定され、矢印Aの方向へ回転する。
第1噴射手段は、第1ノズル47と第2ノズル48から構成されている。
第1ノズル47は、凹部塗布ブース34に設けられ、複数の枝管の吹出口471が、ワーク10の凹部12の内壁、および凹部12の入口などに向くように配置される。
第2ノズル48は、外壁塗布ブース35に設けられ、複数の枝管の吹出口481が、ワーク10の径外方向の外壁11、軸方向の端面13および円弧状の孔14などに向くように配置される。
第2噴射手段としての第3ノズル49は、膜厚調整ブース36に設けられ、複数の枝管の吹出口491が、ワーク10の径外方向の外壁11、凹部12の内壁、凹部12の入口、軸方向の端面13および円弧の孔など、ワーク10に粉体が過剰に付着する部分に向けて配置されている。
第1〜第3ノズル47,48,49の各注入口には、それぞれ第1、第2、第3コーティングガン501,502,503が設置される。
第1、第2、第3コーティングガン501,502,503は、ホースなどを通じ、粉体タンク53とコンプレッサ54に接続されている。粉体タンク53の粉体は、第1、第2、第3コーティングガン501,502,503により、1粒子あたり0.5pC以上、好ましくは1pC以上、さらに好ましくは1.2pC以上に帯電される。
なお、図12では、ブロー装置、集塵装置およびプラズマ照射装置などを省略している。
第4実施形態の粉体塗装装置4を使用した粉体塗装方法を説明する。
この粉体塗装方法では、チャックに固定したワーク10の各部を凹部塗布ブース34、外壁塗布ブース35、及び膜厚調整ブース36に収容し、回転ステージによりワーク10を矢印Aの方向へ回転させる。また、コンプレッサ54を駆動する。
凹部塗布ブース34では、第1コーティングガン501から第1ノズル47を通じ、ワーク10の凹部12の内壁、および凹部12の入口に向けて気流と共に粉体が噴射供給される。このとき第1ノズル47の吹出口471から噴射される粉体を含む気流は、バルブ472により、0.1〜10m/sに調整される。
第1ノズル47の吹出口471から噴射された粉体は、ワーク10の凹部12の内壁および凹部12の入口などに噴きつけられ、所定量の粉体が静電引力によりワーク10の表面に直接付着する。ワーク10の表面に直接付着しなかった粉体は、凹部塗布ブース34に滞留する。そのため、凹部塗布ブース34をワーク10が移動する時間の経過に応じた量の粉体が、静電引力によりワーク10の表面に付着する。
また、外壁塗布ブース35では、第1コーティングガン502から第2ノズル48を通じ、ワーク10の径外方向の外壁11、軸方向の端面13および円弧状の孔14などに向けて気流と共に粉体を噴射供給する。このとき第2ノズル48の吹出口481から噴射される粉体を含む気流は、バルブ482により、0.1〜10m/sに調整される。
第2ノズル48の吹出口481から噴射された粉体は、ワーク10の径外方向の外壁11、軸方向の端面13および円弧状の孔14などに噴きつけられ、所定量の粉体が静電引力によりワーク10の表面に直接付着する。ワーク10の表面に直接付着しなかった粉体は、外壁塗布ブース35に滞留する。そのため、外壁塗布ブース35をワーク10が移動する時間の経過に応じた量の粉体が、静電引力によりワーク10の表面に付着する。
そして、膜厚調整ブース36では、第1コーティングガン503から第3ノズル49を通じ、ワーク10の径外方向の外壁11の溝111、凹部12の内壁、凹部12の入口、軸方向の端面13の第1ノズル47および第2ノズル48の吹出口471,481に対応する箇所、並びに円弧状の孔14など、ワーク10に粉体が過剰に付着する部分に向けて気流を噴射する。このとき第3ノズル49の吹出口491から噴射される粉体を含む気流は、バルブ492により、15〜40m/sに調整される。これにより、ワーク10に過剰に付着した粉体が吹き飛ばされ、粉体の膜厚が一定になる。
第4実施形態では、3個のブース34,35,36により粉体塗装を行うので、それぞれのブース34,35,36に設けられる第1〜第3ノズル47,48,49の枝管の配置の自由度を高めることが可能である。したがって、粉体塗装装置4は、複雑な形状のワーク10に対応し、膜厚のばらつきを低減することができる。
(他の実施形態)
上述した実施形態では、粉体塗料を塗布する粉体塗装装置について説明した。これに対し、他の実施形態では、粉体塗装装置が塗布する粉体に限定はなく、粉体は、例えば金型の離型剤であってもいし、ロウ付けに用いるフラックスであってもよい。
上述した実施形態では、粉体塗装装置が備える帯電手段として、摩擦帯電方式を例に説明した。これに対し、他の実施形態では、粉体塗装装置が備える帯電手段は、コロナ放電式のものであってもよい。
上述した実施形態では、エアー噴射部70を第2ブース32の開口部に設けた。これに対し、他の実施形態では、エアー噴射部は、そこから噴射されるエアーが第1ブースの塗布気流を妨げないことを条件として、第2ブースの内側に設けることも可能であり、或いは、第1ブースの容積が十分に広い場合にはその内側に配置することも可能である。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
1 ・・・粉体塗装装置
10 ・・・ワーク
31 ・・・第1ブース(ブース)
32 ・・・第2ブース(ブース)
50 ・・・コーティングガン(帯電手段)
54 ・・・コンプレッサ(気流発生手段)
40 ・・・ノズル(第1噴射手段)
70 ・・・エアー噴射部(第2噴射手段)

Claims (19)

  1. ワーク(10,19)の塗装箇所を収容可能なブース(31〜36)と、
    粉体を帯電させる帯電手段(50)と、
    気流を発生させる気流発生手段(54)と、
    前記気流発生手段によって発生した気流により、前記帯電手段によって帯電した粉体を前記ブース内で噴射する第1噴射手段(40,45,47,48)と、
    前記気流発生手段によって発生した気流を前記ワークに向けて噴射し、前記ワークに過剰に付着した粉体を吹き飛ばす第2噴射手段(70、45、49)と、を備えることを特徴とする粉体塗装装置(1,2,3、4)。
  2. 前記第1噴射手段は、粉体を含む気流を前記ワークに向けて噴射し、
    前記第2噴射手段は、前記ワークに粉体が過剰に付着する部分に向けて気流を噴射することを特徴とする請求項1に記載の粉体塗装装置。
  3. 前記第1噴射手段は、粉体を含む気流を前記ワークの有する凹部(12)の内壁または外壁(11)の溝(111)に向けて噴射し、
    前記第2噴射手段は、前記ワークの前記凹部の内壁または前記外壁の前記溝に向けて気流を噴射し、前記ワークの前記凹部の内壁または前記外壁の前記溝に過剰に付着した粉体を吹き飛ばすことを特徴とする請求項1または2に記載の粉体塗装装置(1,2,4)。
  4. 前記帯電手段による粉体の帯電量は、1粒子あたり0.5pC以上であり、
    前記第1噴射手段が噴射する粉体を含む気流は、0.1〜10m/s であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の粉体塗装装置(1,2,4)。
  5. 前記帯電手段による粉体の帯電量および粉体による目標膜厚量に応じて、前記第2噴射手段が噴射する気流を設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の粉体塗装装置。
  6. 前記帯電手段による粉体の帯電量は、1粒子あたり0.5pC以上であり、
    前記第2噴射手段が噴射する気流は、10〜50m/s であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の粉体塗装装置(1,2,4)。
  7. 前記第2噴射手段の噴射孔(71,74)とワークとの距離は、0より遠く、且つ、3cm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の粉体塗装装置。
  8. 前記第2噴射手段の噴射孔(71)は、複数個の孔が一列に構成されたものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の粉体塗装装置。
  9. 前記第2噴射手段の噴射孔(71)は、複数個の孔が複数列に構成されたものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の粉体塗装装置。
  10. 前記第2噴射手段の噴射孔(74)は、スリット状に構成されたものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の粉体塗装装置。
  11. 前記ブースは、
    前記第1噴射手段が粉体を含む気流を噴射する第1ブース(31,34,35)と、
    前記第2噴射手段が気流を噴射する第2ブース(32、36)と、を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の粉体塗装装置(1)。
  12. 前記第2ブースは、前記第1ブースの外側を覆うことを特徴とする請求項11に記載の粉体塗装装置(1)。
  13. 前記第1噴射手段と前記第2噴射手段とは1個のノズル(45)として構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の粉体塗装装置(2、3)。
  14. 前記ノズルは、帯電した粉体を気流によって前記ワークに向けて噴出し、前記ワークに粉体を付着させると共に、前記ワークに過剰に付着した粉体を、粉体を含む気流によって吹き飛ばすことを特徴とする請求項13に記載の粉体塗装装置(3)。
  15. 前記帯電手段による粉体の帯電量は、1粒子あたり0.5pC以上であり、前記ノズルが噴射する気流は3〜5m/sであることを特徴とする請求項14に記載の粉体塗装装置。
  16. ワークの塗装箇所をブースに収容する収容工程と、
    粉体を帯電させる帯電工程と、
    気流を発生させる気流発生工程と、
    前記気流発生工程によって発生した気流により、前記帯電工程によって帯電した粉体を前記ブース内で噴射し、静電引力により前記ワークに粉体を付着させる付着工程と、
    前記気流発生工程によって発生した気流を前記ワークに向けて噴射し、前記ワークに過剰に付着した粉体を吹き飛ばす除去工程と、を含むことを特徴とする粉体塗装方法(1,2,3、4)。
  17. 前記付着工程では、粉体を含む気流を前記ワークに向けて噴出し、
    前記除去工程では、前記ワークに粉体が過剰に付着する部分に向けて気流を噴射することを特徴とする請求項16に記載の粉体塗装方法。
  18. 前記付着工程では、粉体を含む気流を前記ワークの有する凹部の内壁に向けて噴射し、
    前記除去工程では、前記ワークの前記凹部の内壁に向けて気流を噴射し、前記ワークの前記凹部の内壁に過剰に付着した粉体を吹き飛ばすことを特徴とする請求項16または17に記載の粉体塗装方法(1,2,4)。
  19. 前記付着工程と前記除去工程とを同時に行い、帯電した粉体を気流によって前記ワークに向けて噴出して前記ワークに粉体を付着させると共に、前記ワークに過剰に付着した粉体を、粉体を含む気流によって吹き飛ばすことを特徴とする請求項16〜18のいずれか一項に記載の粉体塗装方法(3)。
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