JP2014204512A - ステータ巻線、ならびに、これを備えるステータおよび回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】巻線の占積率を向上させるとともに、サージ電圧に対する絶縁耐力を高めることができるステータ巻線を提供する。【解決手段】略環状のステータコア21のティース部21bに対してティース部21bの周囲を一周する巻線ターンが複数層でかつステータコア径方向に複数列に巻回されるステータ巻線22aは、インバータ14に近い側の第1列の巻線ターンが径方向内側から巻回され、第2列目以降は第1列の巻線ターンよりも径方向外側に順次に配置され、径方向外側の巻線端部に巻回される中性点側の巻線ターンの積層数は第1列の巻線ターン数よりも多い。【選択図】図4

Description

本発明は、回転電機のステータコアに巻回されるステータ巻線に関する。
従来、例えば下記特許文献1には、図6に示すようなステータ巻線が開示されている。このステータ巻線22Aは、筒状をなすステータコア21のヨーク部21aに径方向内側へ突設されているティース部21bの周囲に、いわゆる集中巻きにより巻装されている。
また、図6では示されていないが、ステータコア21の内周には、ステータ巻線22Aが巻回される部分の幅wが径方向に一定であるティース部21bが周方向に等間隔で複数設けられている。そのため、周方向に隣接するティース部21b間には、径方向外側へ向かって周方向幅が広がるスロット21cが形成されている。
上記ステータ巻線22Aは、角形導線により構成され、ティース部21bの周囲に複数層および複数列に巻回されている。具体的には、ステータ巻線22Aは、ステータコア21の径方向外側で三層に積層され、径方向内側で二層に積層されている。また、ステータ巻線22Aは、径方向に沿って六列で配置されている。
このようにステータ巻線22Aを構成する巻線ターンの積層数を、径方向内側よりも径方向外側で多くすることにより、上記のような径方向外側へ向かって周方向幅が広がるスロット21c内での巻線の占積率が大きくなり、その結果、回転電機のエネルギー効率を向上させることができる。
特開2005−102477号公報
上記特許文献1のステータ巻線22Aでは、巻線ターンの積層数が多くなる径方向外側から巻回するため、径方向に隣り合う巻線ターン間の電位差が大きくなり、ステータ巻線22Aに印加される電圧にサージ電圧が重畳したときの耐サージ信頼性(すなわち絶縁耐力)が低下するという問題がある。
本発明の目的は、巻線の占積率を向上させるとともに、サージ電圧に対する絶縁耐力を高めることができるステータ巻線を提供することである。
本発明に係るステータ巻線は、略環状のステータコアのティース部に対して該ティース部の周囲を一周する巻線ターンが複数層でかつステータコア径方向に複数列に巻回されるステータ巻線であって、前記ステータ巻線が接続されるインバータに近い側の第1列の巻線ターンが径方向内側から巻回され、第2列目以降は前記第1列の巻線ターンよりも径方向外側に順次に配置され、径方向外周側の巻線端部に巻回される中性点側の巻線ターンの積層数は前記第1列の巻線ターン数よりも多いことを特徴とする。
本発明に係るステータ巻線において、前記巻線は角形導線により構成されるのが好ましい。
本発明の別の態様であるステータは、上記いずれかの構成のステータ巻線が前記ステータコアの周方向に等間隔で設けられた複数のティース部にそれぞれ巻回されているものである。
また、本発明のさらに別の態様である回転電機は、本発明に係るステータと、該ステータに隙間を介して対向する回転可能なロータとを備えるものである。
本発明に係るステータ巻線、ならびに、これを備えたステータおよび回転電機によれば、積層数が比較的少ない径方向内側から導線を巻回してティース部の周囲に複数層かつ複数列のステータ巻線を形成することで、巻線ターン間の電位差が比較的大きくなるインバータに近い側の径方向内側の巻線端部において径方向に隣り合う巻線ターン間においてインバータに近い側から各巻線ターンに順序づけられる巻き順の差を比較的小さくすることができる。そのため、径方向に隣り合う巻線ターン間の電位差を比較的低く抑えることができるので、ティース部間の占積率を高めながらステータ巻線のサージ電圧に対する絶縁耐力を向上させることができる。
本実施形態におけるステータ巻線が適用されるモータを備えるモータ駆動システムの概略構成図である。 三相のステータ巻線の(a)概略構成図と、(b)U相ステータ巻線の拡大図である。 ステータ巻線のターン間の電位差を示す図である。 本実施形態のステータ巻線におけるステータ巻線部分を示す断面図である。 (a)本実施形態の別の例であるステータ巻線部分を示す断面図であり、(b)は比較例のステータ巻線部分の断面図である。 従来のステータ巻線を示す、図4に対応する断面図である。
以下に、本発明に係る実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。また、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて用いることは当初から想定されている。
また、以下では、従来技術で説明した同一または類似の構成要素については、同一または類似の参照符号を用いて、重複する説明を繰り返さないこととする。
図1は、本実施形態のステータ巻線が適用されるモータ(回転電機)を備えるモータ駆動システムの概略構成図である。図1に示すように、モータ駆動システム10は、直流電源12と、インバータ14と、モータ30とを備える。このモータ駆動システム10は、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車等の電動車両を駆動するシステムとして好適に用いることができる。ただし、その用途は、これに限定されるものではなく、モータを動力源とする如何なる機械および装置に用いられてもよい。
直流電源12は、直流電圧をインバータ14に供給する電源であり、例えば、リチウム電池、ニッケル水素電池、ナトリウム電池、鉛電池等の充放電可能な二次電池を好適に用いることができる。
インバータ14は、直流電圧と交流電圧との間で双方向に電圧変換する電圧変換器である。インバータ14は、モータ30を回転駆動するとき、直流電源12から供給される直流電圧を交流電圧に変換して、モータ30側へ出力する。一方、インバータ14は、モータ30が発電機として用いられる回生時には、モータ30側から入力される交流電圧を直流電圧に変換して直流電源12に充電する。
インバータ14には、公知のどのような構成のものが用いられてもよい。本実施形態では、インバータ14は、三相同期型モータ30に対応して、U相アーム15U、V相アーム15V、W相アーム15Wを備えており、各相アーム15U,15V,15Wはそれぞれダイオードが逆並列接続された2つのスイッチング素子が直列に接続されて構成されている。
インバータ14は、ワイヤーハーネス16を介してモータ30に接続されている。より詳しくは、インバータ14の各相アーム15U,15V,15Wの各中間点が、ワイヤーハーネス16を介して、モータ30の三相入力端子18U,18V,18Wにそれぞれ接続されている。以下において、三相入力端子18U,18V,18Wを総称して入力端子18ということがある。
モータ30は、例えば三相同期型の交流モータであり、略環状のステータ20と、ステータ20の内側に隙間を介して回転可能に設けられるロータ28(図4参照)を備えている。
ステータ20は、例えば略円環状に打ち抜き加工された電磁鋼板を積層して構成される略円筒状に形成されるステータコア21と、ステータコア21のヨーク部21aの内周に突設された複数のティース部21bに巻装されるステータ巻線22とを有する。
図1および図2(a)を参照すると、ステータ巻線22は、U相ステータ巻線22U、V相ステータ巻線22V、およびW相ステータ巻線22Wから構成される。各相ステータ巻線22U,22V,22Wの各一方端部は、モータ30の三相入力端子18U,18V,18Wにそれぞれ接続され、各他方端部はモータ30内の中性点24において互いに接続されている。このようなステータ巻線22にインバータ14からワイヤーハーネス16を介して三相交流電圧が印加されることによりステータ20の内周に回転磁界が生成され、その結果、ロータ28が回転駆動されるようになっている。以下において、三相ステータ巻線22U,22V,22Wを総称してステータ巻線22ということがある。
各相ステータ巻線22U,22V,22Wは、複数のステータ巻線部分が直列接続されてそれぞれ構成される。具体的には、U相ステータ巻線22Uは、インバータ14に最も近い側、すなわち、U相入力端子18Uに近い側に位置するステータ巻線部分U1から、中性点24に最も近い側であるステータ巻線部分Un(ここで、nは2以上の自然数)までが直列に接続されている。図2(a)では、U相ステータ巻線22Uが例えば5つのステータ巻線部分U1〜U5によって構成される例が示されている。
他のV相ステータ巻線22VおよびW相ステータ巻線22Wもまた、U相ステータ巻線22Uと同様に構成される。すなわち、V相ステータ巻線22Vは、例えば5つのステータ巻線部分V1〜V5が直列に接続されて構成される。ここではステータ巻線部分V1がV相入力端子18Vに近い側となり、ステータ巻線部分V5が中性点24に近い側となっている。
また、W相ステータ巻線22Wは、例えば5つのステータ巻線部分W1〜W5が直列に接続されて構成される。ここでは、ステータ巻線部分W1がW相入力端子18Wに近い側となり、ステータ巻線部分W5が中性点24に近い側となっている。
各相ステータ巻線22のステータ巻線部分は、ステータコア21のティース部21bの周囲に渦巻状にそれぞれ巻回されている。同相のステータ巻線に含まれる複数のステータ巻線部分同士は、ステータコア21の軸方向端部に配置されるバスバー(図示せず)を介して互いに接続されている。
なお、本実施形態における各ステータ巻線部分U1〜U5、V1〜V5、W1〜W5が本発明におけるステータ巻線にそれぞれ相当する。
図1を再び参照すると、モータ30に印加される駆動電圧には、インバータ14に含まれるスイッチング素子のスイッチング速度によっては電源電圧Vbに高周波サージ電圧Vsurが重畳されることがある。このような高周波サージ電圧Vsurがモータ印加電圧に重畳されとき、図2(b)に示すように、ステータ巻線22とステータコア21との間の浮遊容量cを介してステータコア21に電流25が流れやすい。
特に、U相ステータ巻線22Uを例として見ると、図2(b)中に破線円26で示すように、モータ印加電圧の入力側であるU相入力端子18Uに近い側のステータ巻線部分U1を構成する多数の巻線ターンのうちでも入力端子側に位置する巻線ターンから大きな電流25が流れ易い。これは、高周波サージ電圧Vsurの周波数fが十分大きいため、巻線のインピーダンスZL(=2πfL)よりも小さい、浮遊容量のインピーダンスZC(=1/2・πfC)を介した経路に電流25が集中するためである。この電流25で生じる電圧降下によって、U相ステータ巻線部分U1を構成する多数の巻線ターン間の電位差がインバータ14に近い側ほど大きくなる現象が発生する。このことを図3を参照して説明する。
図3は、ステータ巻線のターン間の電位差を示す図である。図3の上図のグラフは、横軸にターン数が、縦軸にインバータ14に最も近い側の1ターン目(「1T」と表記、他のターンについても同様)との間の電位差が、それぞれ取られている。また、図3の下図は、インバータ14に最も近い側のU相ステータ巻線部分U1を構成する各巻線ターンを拡大して示しており、左側の端部がU相入力端子18Uに接続されている。
図3中の実線32で示されるように、1ターン目との間の電位差はU相入力端子18Uから遠くなるほど大きくなる傾向にあるが、その巻線ターン間の電位差ΔVの増加幅は図3中の破線34で示されるように巻線ターン順序がU相入力端子18Uから遠くなるほど、換言すれば、中性点24に近くなるほど、次第に小さくなることが分かる。したがって、ステータコア21のティース部21bにステータ巻線22を巻装する場合、入力端子18に近い側にあるステータ巻線部分を構成する巻線ターンのうち、巻き順番号が小さい巻線ターン領域において互いに隣り合う巻線ターンの巻き順番号の差をできるだけ小さくすることが、サージ電圧に対する絶縁耐力を高くするうえで好ましいといえる。
上記のような隣り合う巻線間での高い電位差は、導線40の絶縁皮膜間での微小な放電現象、すなわち部分放電を生じさせる。この部分放電は、絶縁破壊が発生するよりもはるかに低い電位差で発生し、またモータの動作自体には影響が見られないほど微小な現象である。
しかし、モータを継続的に駆動することによって、微小な放電によるダメージが絶縁皮膜の放電箇所に蓄積し、次第に絶縁皮膜を侵食・劣化させることによって、やがて絶縁破壊に至る。
このような部分放電を防止するためには、絶縁皮膜厚の増加や巻線間距離の増加によって部分放電の開始電圧(PDIV:Partial Discharge Inception Voltage)を巻線間に想定される電位差よりも十分高くすることが有効であるが、これらはモータの占積率悪化や体格の大型化をもたらし、出力密度の低下につながる。
そこで、本実施形態では、図3に示すようなステータ巻線構造を採用して、ステータ巻線を構成する巻線ターン間の電位差を比較的小さくして、サージ電圧に対する絶縁耐力を向上させるようにしている。
図4は、本実施形態のステータ巻線22におけるステータ巻線部分22aを示す断面図である。このステータ巻線部分22aは、断面が略正方形状の角形導線40により構成されている。ただし、これに限定されるものではなく、断面が扁平矩形状をなす角形導線が用いられてもよい。このような角形導線を用いてステータ巻線部分22aを構成することで、所望の位置に正確に導線を複数層に巻回する作業が容易に行うことができ、占積率も向上させることができるという利点がある。
ステータ巻線部分22aは、ティース部21bの周囲に複数層および複数列に巻回されている。具体的には、ステータ巻線部分22aは、ステータコア21の径方向内側で二層に積層され、径方向外側で三層に積層されている。また、ステータ巻線部分22aは、径方向に沿って六列で配置されている。図4において、略正方形状の角形導線40内に表記されている番号は、ステータ巻線部分22aを構成する巻線ターンの番号を表しており、この番号が小さい方ほどインバータ14側、すなわち、入力端子18側に近いことを意味する。また、図4では、ステータ巻線部分22aを構成する巻線ターンの層数が1C〜3Cで示され、巻線ターンの列数が1L〜6Lで示されている。
上述したように、ステータコア21の内周には、複数のティース部21bが周方向に等間隔で設けられている。これらのティース部21bは、ステータ巻線部分22aが巻回される部分の幅wが径方向にわたって一定である。そのため、周方向に隣接するティース部21b間には、径方向外側へ向かって周方向幅が広がるスロット21cが形成されている。したがって、ステータ巻線部分22aを構成する巻線ターンの積層数を、径方向内側よりも径方向外側で多くすることにより、上記のような径方向外側へ向かって周方向幅が広がるスロット21c内での巻線の占積率が大きくなり、その結果、回転電機のエネルギー効率を向上させることができる。
続いて、ステータ巻線部分22aの導線40の巻き方について詳細に説明する。ステータ巻線部分22aを構成する導線40では、径方向内側の端部42が入力端子18を介してインバータ14に接続されている。したがって、ステータ巻線部分22aでは、ティース部21bの周囲において径方向内側に位置する巻線ターンがインバータ14に近い側に位置する巻線ターンとなっている。
これに対し、ステータ巻線部分22aにおいて径方向外側に位置する導線40の端部44は、他の同相ステータ巻線部分およびバスバ等を介して中性点24に接続されている。つまり、ステータ巻線部分22aにおいて径方向外側に位置する巻線ターンは、中性点24に近い側に位置する巻線ターンであり、換言すれば、インバータ14から遠い側に位置する巻線ターンである。
導線40は、径方向内側の端部42からティース部21bの周囲に導線40の厚さ分に相当する隙を作って巻かれて、第1列で第2層の第1巻線ターンを形成している。そこから、導線40は、第1巻線ターンの内側にある前記隙の中でティース部21bの周囲に巻かれて、第1列で第1層の第2巻線ターンを形成している。
続いて、導線40は、ティース部21bの軸方向一方端面の上において周方向に対して斜めに巻かれる遷移領域41において列替わりして第2列目に移り、第2巻線ターンの径方向外側に隣接して巻かれることにより第2列で第1層目の第3巻線ターンを形成している。そこから、導線40は、第3巻線ターンの外周側に巻かれて第2列で第2層目の第4巻線ターンを形成している。
続いて、導線40は、遷移領域41において列替わりして第3列目に移って巻かれ、第2層目の第5巻線ターンを形成し、その後、第1層目の第6ターンを形成している。
さらに続いて、導線40は、遷移領域41において列替わりして第4列目に移って巻かれ、ティース部21bに近い方から順に第7ないし第9巻線ターンを形成している。すなわち、第4列目において、巻線ターンの積層数が二層から三層に増えている。
第9巻線ターンまで巻かれた導線40は、そこから遷移領域41を介して第5列目に移って巻かれ、ティース部21bに遠い側から順に第10ないし第12巻線ターンを形成している。続いて、導線40は、遷移領域41を介して第6列目に移って巻かれ、ティース部21bに近い側から順に第13ないし第15巻線ターンを形成している。そして、第15巻線ターンがステータ巻線部分22aの最終巻線ターンであり、上記ステータ巻線部分22aの端部44につながっている。
このようにしてティース部21bの周囲に巻回されているステータ巻線部分22aでは、巻線ターン間の電位差が特に大きくなるインバータ14に近い側の径方向内側領域について見ると、第3巻線ターンと第6巻線ターンとが径方向に隣接している箇所が巻線ターンの巻き順差が「3」で最大となる。
これに対し、図6を参照して説明したステータ巻線22Aでは、本実施形態のステータ巻線部分22aと同様に導線40がティース部21bの周囲に三層六列で巻回されているが、巻線ターン間の電位差が特に大きくなるインバータ14に近い側の径方向外側領域について見ると、第4巻線ターンと第9巻線ターンとが径方向に隣接している箇所が巻線ターンの巻き順差が「5」で最大となっている。
このように本実施形態のステータ巻線部分22aを有するステータ巻線22によれば、ティース部21bの周囲に複数層かつ複数列で角形導線40を巻回する場合に、特に巻線ターン間の電位差が大きくなり易いインバータ14に近い側の巻線ターン間の巻き順差を小さくすることができ、巻線ターン間の電位差を比較的低く抑えることができる。そのため、スロット21c内におけるステータ巻線22の占積率を高めながら、ステータ巻線22のサージ電圧に対する絶縁耐力を向上させることができる。
なお、本発明に係るステータ巻線は、上述した実施形態の構成に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲内で種々の変更や改良が可能である。
例えば、上記においては、ティース部の周囲にステータ巻線が三層六列で巻回される例について説明したが、これに限定されるものではない。ステータ巻線の巻線ターンの周方向の積層数および径方向の列数は、第2列目以降では巻線ターンの積層数が第1列目以上であって、径方向外側の巻線端部における巻線ターンの積層数が径方向外側の第1列の巻線ターン数の積層数が多くなっていれば、どのように変更されてもよい。
例えば、図5(a)に別の実施形態であるステータ巻線部分22bを示す。このステータ巻線部分22bもまた、インバータ14に近い側の巻線ターンが径方向内側から巻回されて、径方向外側の巻線端部が中性点24に他のステータ巻線部分等を介して接続される。また、ステータ巻線部分22bは、第1列目が第1巻線ターンの一層のみで、第2列目および第3列目は巻線ターンが三層にそれぞれ積層され、第4列目および第5列目は巻線ターンが四層に積層されており、さらに、第6列目は巻線ターンが五層に積層されている例を示す。このステータ巻線部分22bでは、インバータ14に近い側である径方向内側の巻線ターン間の巻き順差を見ると、第2巻線ターンと第7巻線ターンとの間の「5」が最大である。
これに対し、図5(b)には、上記ステータ巻線22bと同じ層数および列数に巻回されているが径方向外側がインバータに近い側になっているステータ巻線部分22cが示される。このステータ巻線部分22cでは、第2巻線ターンと第9巻線ターンとの間で巻き順差が「7」と最大になる。このように、この別の実施形態のステータ巻線部分22bによっても、スロット21c内におけるステータ巻線22の占積率を高めながら、ステータ巻線22のサージ電圧に対する絶縁耐力を向上させることができる。
また、上記においては、ステータ巻線22が角形導線40によって構成されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば丸形導線等の他の断面形状を有する導線により構成されてもよい。
さらに、本発明に係るステータ巻線は、ティース部の周囲に絶縁紙または樹脂製ボビンを介して巻回される場合にも適用可能である。
10 モータ駆動システム、12 直流電源、14 インバータ、15U U相アーム、15V V相アーム、15W W相アーム、16 ワイヤーハーネス、18 入力端子、18U U相入力端子、18V V相入力端子、18W W相入力端子、20 ステータ、21 ステータコア、21a ヨーク部、21b ティース部、21c スロット、22,22A ステータ巻線、22U U相ステータ巻線、22V V相ステータ巻線、22W W相ステータ巻線、22a,22b,22c ステータ巻線またはステータ巻線部分、24 中性点、25 電流、28 ロータ、30 モータ(回転電機)、40 導線、41 遷移領域、42,44 端部、c 浮遊容量、U1−U5 U相ステータ巻線部分、V1-V5 V相ステータ巻線部分、W1-W5 W相ステータ巻線部分、Vb 電源電圧、Vsur 高周波サージ電圧、w 幅、ΔV 電位差。

Claims (4)

  1. 略環状のステータコアのティース部に対して該ティース部の周囲を一周する巻線ターンが複数層でかつステータコア径方向に複数列に巻回されるステータ巻線であって、
    前記ステータ巻線が接続されるインバータに近い側の第1列の巻線ターンが径方向内側から巻回され、第2列目以降は前記第1列の巻線ターンよりも径方向外側に順次に配置され、径方向外周側の巻線端部に巻回される中性点側の巻線ターンの積層数は前記第1列の巻線ターン数よりも多い、
    ステータ巻線。
  2. 請求項1に記載のステータ巻線において、
    前記巻線は角形導線により構成される、ステータ巻線。
  3. 請求項1または2に記載のステータ巻線が前記ステータコアの周方向に等間隔で設けられた複数のティース部にそれぞれ巻回されている、ステータ。
  4. 請求項3に記載されるステータと、
    前記ステータに隙間を介して対向する回転可能なロータとを備える、回転電機。
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