JP2014203722A - 充電コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】解除レバーの係止面に対して最初に係止する揺動部材の係止部の干渉音を抑制し、解除レバーの押込操作が中止されてしまうことを防止できる充電コネクタを提供する。
【解決手段】本発明に係る充電コネクタ1において、解除レバー40の開始位置から完了位置までの移動過程では、保持係止片51がコイルバネ53の付勢力により解除レバー40の平面47上を移動するとともに、補助係止片27がコイルバネ28の付勢力により平面47と傾斜面45Dとの頂点45E上を摺動する。そして、解除レバー40の完了位置では、保持係止片51がコイルバネ53の付勢力により解除レバー40の平面47から上側係止溝部45に落ち込むことにより係止面45Aに係止し、保持係止片51の先端が底面45Bと接触しない。
【選択図】図5

Description

本発明は、充電コネクタに関し、特に、車両に設けられた車両側インレットに嵌合される充電コネクタに関する。
近年、環境意識の向上から、蓄電池(以下、バッテリー)を搭載してその電力でモータを駆動することによって走行可能な電動車両(例えば、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV))の普及が進められている。このような車両のインフラ整備として充電器の拡充が図られており、この充電器側の充電コネクタの一例について、図14を参照しながら説明する。
図14に示すように、充電コネクタ100は、車両側インレット(不図示)に嵌合するコネクタ嵌合部111を収容するコネクタケース110と、先端に突出爪121A,121Bが形成されて後端に係止片122A,122Bが形成された複数の揺動部材120A,120Bと、各係止片122A,122Bと係止する係止面131,132を有する解除レバー130とを備えている。
各揺動部材120A,120Bは、係止面131,132への各係止片122A,122Bの係止方向にバネ123B(一方のバネは不図示)により付勢されている。また、解除レバー130は、押込操作の開始位置側にバネ133により付勢されている。
このような充電コネクタ100を車両側インレットに差し込むとき、一方の揺動部材120Aの突出爪121Aは、車両側インレットの内周面に接触してコネクタ嵌合部111の外周面に形成された切り欠き(不図示)内に押し込まれる。そして、充電コネクタ100が車両側インレットに最も奧まで差し込まれる(すなわち、完全嵌合状態となる)と、一方の揺動部材120Aの突出爪121Aは、コネクタ嵌合部111の切り欠き(不図示)から突出し、車両側インレットの内周面に設けられた凹部(不図示)に係止することで充電コネクタ100が車両側インレットにロックされる。このとき、他方の揺動部材120Bの突出爪121Bは、車両側インレットの先端面と当接してコネクタ嵌合部111の切り欠き(不図示)内に押し込まれることで充電コネクタ100の完全嵌合状態を検知している。
一方で、バッテリーへの給電後に車両側インレットから充電コネクタ100を取り外すときは、解除レバー130を押込操作することによって、まず最初に、解除レバー130の先端部134が一方の係止片122Aに当接し、一方の揺動部材120Aを押し上げる。これにより、各揺動部材120A,120Bの各突出爪121A,121Bがコネクタ嵌合部111の切り欠き(不図示)内に押し込まれた状態となり、車両側インレットから充電コネクタ100が取り外し可能となる。この際、各係止片122A,122Bが各係止面131,132に係止するため、解除レバー130の押込操作の開始位置側への移動が阻止されている。
特開2012−234775号公報
しかしながら、上述した従来の充電コネクタ100では、解除レバー130の押込操作時において、各係止面131,132に対して各係止片122A,122Bが係止する際に互いの干渉音(衝突音)がそれぞれに発生する(すなわち、2回発生する)。
このとき、最初に発生した干渉音により、作業者は、解除レバー130の押込操作が完了した勘違いしてしまい、解除レバー130の押込操作を中止してしまうおそれがあった。この場合、車両側インレットからコネクタ嵌合部111を引き抜くことができないことがあり、車両側インレットからコネクタ嵌合部111を無理に引き抜くことによる不具合(例えば、一方の爪部121Aの破損など)が生じるおそれがあった。
そこで、本発明は、上述した課題を解決すべくなされたものであり、解除レバーの係止面に対して最初に係止する揺動部材の係止部の干渉音を抑制し、解除レバーの押込操作が中止されてしまうことを防止できる充電コネクタの提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、押込操作の開始位置と完了位置との間で移動し、前記開始位置側に付勢され、且つ移動方向に沿った平面から落ち込む係止面及び底面からなる係止溝部を有する解除レバーと、前記解除レバーを前記完了位置で保持するレバー保持位置とレバー非保持位置の間で揺動自在に設けられ、前記係止面に係止する第1係止部の係止方向に第1付勢手段により付勢されるレバー保持アームと、前記係止面との係止位置と非係止位置との間で揺動自在に設けられ、前記係止面に係止する第2係止部の係止方向に第2付勢手段により付勢されるロック補助アームとを有し、前記係止溝部は、前記第1係止部及び前記第2係止部のそれぞれの先端と前記底面とが接触しない深さに設定され、前記係止面及び前記第2係止部の少なくとも一方には、前記平面に対する角度が90度未満の傾斜面が設けられ、前記解除レバーの前記開始位置から前記完了位置までの移動過程では、前記第1係止部が前記第1付勢手段の付勢力により前記平面上を移動するとともに、前記第2係止部が第2付勢手段の付勢力により前記平面と前記傾斜面との頂点上を摺動し、前記解除レバーの前記完了位置では、前記第1係止部が前記第1付勢手段の付勢力により前記平面から前記係止溝部に落ち込むことにより前記係止面に係止し、前記第1係止部の先端が前記底面と接触しないことを要旨とする。
その他の特徴としては、前記ロック補助アームは、ロックメインアームとともにロックアームを構成し、前記ロックメインアームは、車両側インレットとのロック位置と非ロック位置との間で揺動自在に設けられ、前記非ロック位置で前記解除レバーの前記係止溝部に係止する係合部を有し、前記解除レバーの前記開始位置から前記完了位置までの移動過程では、前記ロックメインアームがロック位置であり、前記解除レバーの前記完了位置では、前記ロックメインアームが非ロック位置であるとともに、前記係合部が前記係止面に係止することが好ましい。
その他の特徴としては、前記解除レバーは、前記ロックメインアームに当接することにより前記ロックメインアームを前記非ロック位置に揺動させる当接部を有し、前記当接部は、湾曲状に形成されることが好ましい。
本発明の特徴によれば、解除レバーの開始位置から完了位置までの移動過程では、第2係止部が平面と傾斜面との頂点のみと接触することで、第2係止部の内壁が解除レバーの係止面と面接触しないため、係止面に対する第2係止部の干渉音を抑制できる。一方、解除レバーの完了位置では、第1係止部が平面から係止溝部に落ち込むことにより係止面に係止することで、第1係止部の内壁が解除レバーの係止面と面接触するため、係止面に対する第1係止部の干渉音が発生し、作業者は解除レバーが完了位置まで移動したと判断できる。以上により、解除レバーの係止面に対して最初に係止する第2係止部の干渉音を抑制し、解除レバーの押込操作が中止されてしまうことを防止できる。従って、車両側インレットからコネクタ嵌合部を無理に引き抜くことによる不具合を防止できる。
本実施形態に係る充電コネクタを示す全体斜視図である。 本実施形態に係る充電コネクタを示す縦断面図である。 本実施形態に係る充電コネクタの内部を示す斜視図である。 本実施形態に係る充電コネクタの内部を示す斜視図である。 本実施形態に係る充電コネクタの内部を示す斜視図である。 本実施形態に係る充電コネクタの動作(差込操作前)を説明するための図である。 本実施形態に係る充電コネクタの動作(差込操作途中)を説明するための図である。 本実施形態に係る充電コネクタの動作(差込操作途中)を説明するための図である。 本実施形態に係る充電コネクタの動作(完全嵌合)を説明するための図である。 本実施形態に係る充電コネクタの動作(引抜操作開始)を説明するための図である。 本実施形態に係る充電コネクタの動作(引抜操作開始)を説明するための図である。 本実施形態に係る充電コネクタの動作(引抜操作途中)を説明するための図である。 本実施形態に係る充電コネクタの動作(引抜操作途中)を説明するための図である。 背景技術に係る充電コネクタの内部を示す斜視図である。
次に、本発明に係る充電コネクタの実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
(充電コネクタの構成)
まず、本実施形態に係る充電コネクタ1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1〜図5は、本実施形態に係る充電コネクタ1を示す図である。
ここで、説明の便宜を図るために、充電コネクタ1の車両側インレット90側(図1〜図3の左側及び図4の右側))を「先端側」とし、この先端側に向かう方向を「嵌合方向FD」とする。また、充電コネクタ1の車両側インレット90側とは反対側(図1〜図3の右側及び図4の左側))を「後端側」とし、この後端側に向かう方向を「離脱方向SD」とする。
図1〜図4に示すように、充電コネクタ1は、受給側端子(不図示)が設けられた車両側インレット90(図2参照)に嵌合され、車両のバッテリーを給電するために利用されるものである。充電コネクタ1は、電源供給装置(不図示)から延出される電線W(不図示)の先端に取り付けられている。
充電コネクタ1は、互いの端面同士が組み合わされる略鏡像対称の二つの分割体としてのコネクタケース3A,3Bを備えている。コネクタケース3A,3Bは、ケース本体部5と、ケース本体部5の後方から傾斜して作業者が把持するハンドル部7とを有している。ケース本体部5の前方には、車両側インレット90に嵌合するコネクタ嵌合部10が設けられている。
コネクタ嵌合部10の外周面には、切り欠き11が形成されている。コネクタ嵌合部10の内部には、車両側インレット90内の受給側端子(不図示)と接続される供給側端子(不図示)が収納されている。なお、供給側端子(不図示)の配列等については、各種規格に準拠したものであり、ここでの説明は省略する。
ケース本体部5内の下側には、コネクタ嵌合部10から延出される電線Wが配置され、この電線Wがハンドル部7内を通過して外部に引き出されている。ケース本体部5内の上側には、ロックアーム20、嵌合検知アーム30、解除レバー40、及びレバー保持アーム50が設けられている。
(ロックアーム)
ロックアーム20は、車両側インレット90とコネクタ嵌合部10との嵌合状態で、車両側インレット90からの充電コネクタ1の離脱を阻止している。図2〜図4に示すように、ロックアーム20は、ケース本体部5内に揺動自在に設けられるロックメインアーム21と、ロックメインアーム21とともに揺動するロック補助アーム26とによって構成される。
ロックメインアーム21は、図1〜図3に示すように、ロックメインアーム21の先端側に設けられてコネクタ嵌合部10の切り欠き11から出没自在なロック爪22と、ロックメインアーム21の後端に設けられて解除レバー40の後述する下側係止溝部46に係止する係合部としてのロック係合片23とを備えている。
ロックメインアーム21は、ロック爪22が車両側インレット90の内周面に設けられた係止溝部91(図2参照)に係止するロック位置と、ロック爪22と係止溝部91との係止が解除される非ロック位置との間で、軸芯24を中心に揺動自在に設けられている。ロックメインアーム21は、コイルバネ25によりロック爪22がコネクタ嵌合部10の切り欠き11から突出する方向(上方向TD)に向かって付勢されている。
ロックメインアーム21は、解除レバー40寄りで下方向BDへ屈曲されている。この屈曲された下端から離脱方向SDに沿って延び、その先端にロック係合片23が設けられている。
ロック係合片23は、ロックメインアーム21の非ロック位置(すなわち、ロック爪22が切り欠き11内に退避した状態)では、解除レバー40の後述する下側係止溝部46に係合する。一方、ロック係合片23は、ロックメインアーム21のロック位置(すなわち、ロック爪22が切り欠き11から突出した状態)では、解除レバー40の後述する上側係止溝部45との係合が解除される。
ロック補助アーム26は、図2及び図3に示すように、ロック補助アーム26の後端に設けられて解除レバー40の後述する上側係止溝部45に係止する第2係止部としての補助係止片27を備えている。
ロック補助アーム26は、補助係止片27が解除レバー40の後述する上側係止溝部45に係止する係止位置と、補助係止片27と上側係止溝部45との係止が解除される非係止位置(解除位置)との間で、軸芯26Aを中心に揺動自在に設けられている。ロック補助アーム26は、第2付勢手段としてのコイルバネ28により補助係止片27の係止方向(下方向BD)に付勢されている。
補助係止片27は、下方向BDに向かって延びており、解除レバー40の後述する上側係止溝部45に係止可能に設けられている。補助係止片27は、上述したロック係合片23と対向する位置に設けられている。補助係止片27は、嵌合検知アーム30の後述する検知係止片32やレバー保持アーム50の後述する保持係止片51よりも離脱方向SD側に設けられている。
補助係止片27は、ロックメインアーム21の非ロック位置(すなわち、ロック爪22が切り欠き11内に退避した状態)では、解除レバー40の後述する上側係止溝部45との係止が解除される。一方、補助係止片27は、ロックメインアーム21のロック位置(すなわち、ロック爪22が切り欠き11から突出した状態)では、解除レバー40の後述する上側係止溝部45と係止可能となっている。
(嵌合検知アーム)
嵌合検知アーム30は、車両側インレット90とコネクタ嵌合部10との完全嵌合状態を検知している。嵌合検知アーム30は、図2〜図4に示すように、嵌合検知アーム30の先端側に設けられてコネクタ嵌合部10の切り欠き11から出没自在である検知爪31と、嵌合検知アーム30の後端側に設けられて後述する解除レバー40の後述する上側係止溝部45に係止する検知係止片32とを備えている。
嵌合検知アーム30は、検知爪31が車両側インレット90の先端面と接触して車両側インレット90へのコネクタ嵌合部10の嵌合を検知する嵌合位置と、検知爪31と車両側インレット90との接触が解除されて車両側インレット90からのコネクタ嵌合部10の離脱を検知する離脱位置との間で、軸芯33を中心に揺動自在に設けられている。嵌合検知アーム30は、コイルバネ34により検知爪31がコネクタ嵌合部10の切り欠き11に突出する方向(すなわち、検知係止片32の係止方向)に向かって付勢されている。
検知爪31は、コネクタ嵌合部10の切り欠き11から外部に出没自在(進退自在)に設けられている。検知爪31は、上述したロックメインアーム21のロック爪22よりも離脱方向SD側に設けられている。
検知係止片32は、下方向BDに向かって延びており、解除レバー40の後述する上側係止溝部45に係止可能に設けられている。検知係止片32は、ロック補助アーム26の補助係止片27よりも嵌合方向FD側に設けられ、レバー保持アーム50の後述する保持係止片51よりも離脱方向SD側に設けられている。
検知係止片32は、コネクタ嵌合部10の嵌合位置(すなわち、検知爪31がコネクタ嵌合部10の切り欠き11内に退避した状態)では、解除レバー40の後述する上側係止溝部45との係止が解除される。一方、検知係止片32は、コネクタ嵌合部10の離脱位置(すなわち、検知爪31がコネクタ嵌合部10の切り欠き11から突出した状態)では、解除レバー40の後述する上側係止溝部45と係止する。
検知係止片32と軸芯33との間には、下方向BDに向かって突出する突起35(図2及び図3参照)が設けられている。この突起35は、レバー保持アーム50の先端側(後述する軸芯52よりも先端側)を下方向BDに向かって押圧することによって、解除レバー40の後述する上側係止溝部45とレバー保持アーム50の後述する保持係止片51との係止を解除させる。
(解除レバー)
解除レバー40は、嵌合方向FD及び離脱方向SDにスライド移動し、車両側インレット90内の係止溝部91とロック爪22との係止を解除する。解除レバー40は、押込操作の開始位置から完了位置まで移動する。
この解除レバー40は、図2及び図3に示すように、ケース本体部5から後端が突出されて嵌合離脱方向FSDに移動する解除スイッチ41と、ケース本体部5内に設けられて解除スイッチ41と一体に形成された解除本体部42とを有している。
解除スイッチ41は、コイルバネ43により解除スイッチ41が押込操作の開始位置(すなわち、離脱方向SD側)に付勢されている。解除本体部42は、解除スイッチ41の押込操作時において、ロック補助アーム26の補助係止片27、嵌合検知アーム30の検知係止片32及びレバー保持アーム50の後述する保持係止片51に当接して押し上げる先端当接部44を有している。
この先端当接部44は、解除スイッチ41の押込操作の完了位置でロックメインアーム21の傾斜面21Aに当接することによりロックメインアーム21を非ロック位置に揺動させている。先端当接部44は、湾曲状に形成されている。
解除本体部42の先端上側には、ロック補助アーム26の補助係止片27、及び嵌合検知アーム30の検知係止片32がそれぞれ係止する上側係止溝部45が設けられている。一方、解除本体部42の先端下側には、ロックメインアーム21のロック係合片23が係止する下側係止溝部46が設けられている。
具体的には、上側係止溝部45は、図5に示すように、解除本体部42の移動方向に沿った平面47から落ち込む係止面45Aと、係止面45Aの下端から後方に沿った底面45Bとを有している。なお、上側係止溝部45は、補助係止片27、検知係止片32及び後述する保持係止片51のそれぞれの先端と底面45Bとが接触しない深さに設定されている(図11(c)参照)。
係止面45Aには、補助係止片27、検知係止片32及び後述する保持係止片51が係止される。係止面45Aの一部(補助係止片27と対応する箇所)には、平面47に対する角度(α)が90度未満の傾斜面45Dが設けられている。
平面47と傾斜面45Dとの頂点45Eは、解除レバー40の開始位置から完了位置までの移動過程で、補助係止片27の内壁27Aと接触するようになっている。言い換えると、補助係止片27の内壁27Aは、解除レバー40の開始位置から完了位置までの移動過程で、平面47と傾斜面45Dとの頂点45E(いわゆる、エッジ)上を摺動し、係止面45Aと面接触しないようになっている。
(レバー保持アーム)
レバー保持アーム50は、解除レバー40の完了位置で解除レバー40を保持する。レバー保持アーム50は、図2〜図4に示すように、レバー保持アーム50の後端側に設けられ、解除レバー40の押圧位置で解除レバー40の上側係止溝部45に係止する第1係止部としての保持係止片51を備えている。
レバー保持アーム50は、解除レバー40を完了位置で保持するレバー保持位置(すなわち、保持係止片51がの上側係止溝部45に係止する状態)と、解除レバー40を保持しないレバー非保持位置(すなわち、保持係止片51と上側係止溝部45との係止が解除された状態)との間で、軸芯52を中心に揺動自在に設けられている。
レバー保持アーム50の軸芯33よりも保持係止片51側には、第1係止部としてのコイルバネ53が設けられており、このコイルバネ28により保持係止片51側が下方向BDに向かうように付勢されている。レバー保持アーム50の軸芯33よりも先端側は、嵌合検知アーム30の突起35と当接可能となっている。
保持係止片51は、下方向BDに向かって延びており、解除レバー40の上側係止溝部45に係止可能に設けられている。保持係止片51は、ロック補助アーム26の補助係止片27や嵌合検知アーム30の検知係止片32よりも嵌合方向FD側に設けられている。
保持係止片51は、レバー保持位置では、解除レバー40の上側係止溝部45と係止する。一方、保持係止片51は、レバー非保持位置では、レバー保持アーム50の軸芯33よりも先端側が突起35により押圧され、解除レバー40の上側係止溝部45と保持係止片51との係止が解除される。
(充電コネクタの動作)
次に、上述した充電コネクタ1の動作について、図面を参照しながら説明する。図6〜図13は、本実施形態に係る充電コネクタ1の動作を説明するための図である。
(差し込み操作)
図6に示すように、車両側インレット90に対する充電コネクタ1の離脱状態では、ロックメインアーム21のロック爪22と嵌合検知アーム30の検知爪31とは、コネクタ嵌合部10の切り欠き11から突出されている。
このとき、嵌合検知アーム30の検知係止片32は、解除レバー40の上側係止溝部45に係止されている。また、補助係止片27は、検知係止片32よりも離脱方向SD側に位置しているため、上側係止溝部45に完全に係止されてない状態で検知係止片32と上側係止溝部45との係止が外れた場合に即座に係止可能な状態となっている。
次いで、図7に示すように、車両側インレット90に対して充電コネクタ1を徐々に嵌合させると、車両側インレット90の内周面の当接によりロック爪22がコネクタ嵌合部10の切り欠き11内へ退避する(押し込まれる)。すると、ロックメインアーム21が揺動し、補助係止片27が上側係止溝部45から外れる。このとき、ロックメインアーム21のロック係合片23は、下側係止溝部46内に挿入される。
次いで、図8に示すように、車両側インレット90に対して充電コネクタ1をさらに嵌合させると、車両側インレット90の先端面の当接により検知爪31がコネクタ嵌合部10の切り欠き11内へ退避する(押し込まれる)。すると、嵌合検知アーム30が揺動し、検知係止片32が上側係止溝部45から外れる。このとき、ロック係合片23は、解除本体部42の下側係止溝部46内に挿入されるため、解除レバー40の離脱方向SD側(押込操作の開始位置側)への移動が未だ阻止されている。
次いで、図9に示すように、車両側インレット90に対して充電コネクタ1を完全に嵌合させると、ロックメインアーム21が揺動してロック爪22がコネクタ嵌合部10の切り欠き11から突出するすることでロックメインアーム21がロック位置となる。すると、ロック爪22が車両側インレット90の係止溝部91に係止される。また、ロック係合片23が下側係止溝部46から外れるため、解除レバー40が離脱方向SD側(押込操作の開始位置側)へ移動する。
(引き抜き操作)
図10及び図11に示すように、車両に搭載されるバッテリー(不図示)への充電が終了して車両側インレット90から充電コネクタ100を取り外すときは、解除レバー40の解除スイッチ41を押込操作(嵌合方向FD側に押圧)する。
このとき、解除レバー40は、図10(a)に示す押込操作の開始位置から、図10(b)及び図10(c)に示す移動過程を経過して、図12に示す押込操作の完了位置まで移動する。
ここで、解除レバー40の押込操作の開始位置では、図10(a)及び図11(a)に示すように、ロック補助アーム26の補助係止片27、嵌合検知アーム30の検知係止片32及びレバー保持アーム50の保持係止片51は、解除本体部42の先端当接部44により押し上げられた状態である。
まず、解除レバー40の開始位置から完了位置までの移動過程(すなわち、完了位置の手前)では、解除本体部42が嵌合方向FDに向かって移動すると、補助係止片27及び保持係止片51は、図10(a)及び図11(a)に示すように、コイルバネ28の付勢力により平面47上で離脱方向SDに向かって移動する。すると、保持係止片51よりも離脱方向SD側の補助係止片27は、図10(b)及び図11(b)に示すように、平面47と傾斜面45Dとの頂点45E上を摺動し(頂点45Eのみと接触し)、図10(c)及び図11(c)に示すように、上側係止溝部45内に落ち込む。このとき、補助係止片27の先端が上側係止溝部45の底面45Bと接触しない。なお、ロックメインアーム21は未だロック位置である。
さらに、解除レバー40が嵌合方向FDに向かって移動した解除レバー40の完了位置では、図12に示すように、解除本体部42の先端当接部44がロックメインアーム21の傾斜面21Aに当接してロックメインアーム21が揺動し、ロック爪22がコネクタ嵌合部10の切り欠き11内に押し込まれることでロックメインアーム21は非ロック位置になる。
すると、ロック補助アーム26の補助係止片27が上側係止溝部45から押し上げられ、ロック係合片23が下側係止溝部46に挿入される。その上、レバー保持アーム50の保持係止片51は、コイルバネ53の付勢力により平面47から上側係止溝部45に落ち込むことにより係止面45Aに係止する。このとき、保持係止片51の先端が上側係止溝部45の底面45Bと接触しない。そして、解除レバー40が押込操作の完了位置で保持され、解除レバー40の押込操作の開始位置側への移動が阻止されている。
次いで、図13に示すように、車両側インレット90に対して充電コネクタ100を徐々に離脱させると、嵌合検知アーム30が揺動して検知爪31がコネクタ嵌合部10の切り欠き11から突出する。すると、検知係止片32が上側係止溝部45に係止する。このとき、嵌合検知アーム30の裏面側に設けられた突起35がレバー保持アーム50を揺動させ、保持係止片51が上側係止溝部45から外れる。
そして、車両側インレット90に対して充電コネクタ100が完全に離脱されると、上述した充電コネクタ100の差し込み操作前の状態となる(図6参照)。
(作用・効果)
以上説明した本実施形態では、解除レバー40の開始位置から完了位置までの移動過程では、補助係止片27が解除レバー40の平面47と傾斜面45Dとの頂点45Eのみと接触することで、補助係止片27の内壁27Aが係止面45Aと面接触しないため、係止面45Aに対する補助係止片27の干渉音を抑制できる。一方、解除レバー40の完了位置では、保持係止片51が解除レバー40の平面47から上側係止溝部45に落ち込むことにより係止面45Aに係止することで、保持係止片51の内壁が係止面45Aと面接触するため、係止面45Aに対する保持係止片51の干渉音が発生し、作業者は解除レバー40が完了位置まで移動したと判断できる。以上により、解除レバー40の係止面45Aに対して最初に係止する補助係止片27の干渉音を抑制し、解除レバー40の押込操作が中止されてしまうことを防止できる。従って、車両側インレット90からコネクタ嵌合部10を無理に引き抜くことによる不具合(例えば、ロック爪22の破損など)を防止できる。
本実施形態では、ロックメインアーム21の非ロック位置では、ロック補助アーム26の補助係止片27が上側係止溝部45から押し上げられ、ロック係合片23が下側係止溝部46に挿入される。このとき、保持係止片51が係止面45Aに係止する。これにより、保持係止片51が何らかの原因(例えば、保持係止片51の破損)により係止面45Aとの係止が外れてしまっていても、ロック係合片23が下側係止溝部46に即座に係止(つまり、二重係止)することを実現できる。
本実施形態では、解除レバー40の解除本体部42が湾曲状の先端当接部44を有することによって、解除スイッチ41の押込操作時において、補助係止片27、検知係止片32及び保持係止片51に当接して押し上げるときや、ロックメインアーム21の傾斜面21Aに当接してロックメインアーム21を揺動させる場合など、各部材との干渉音をさらに抑制できる。
本実施形態では、補助係止片27が保持係止片51よりも離脱方向SD側に配置され、傾斜面45Dが係止面45Aの補助係止片27と接する領域のみに設けられることによって、解除レバー40の上側係止溝部45の一部を加工するだけで、解除レバー40の係止面45Aに対して最初に係止する補助係止片27の干渉音を抑制できる。
(その他の実施形態)
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。具体的には、充電コネクタ1は、車両のバッテリーに給電するために利用されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、車両以外の船舶や潜水艦、航空機などの移動に搭載された蓄電装置のインレット、家庭やビル・工場などに設置される蓄電装置のインレットなどにも適用できる。
また、傾斜面45Dは、係止面45Aの一部(補助係止片27と対応する箇所)に設けられるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、検知係止片32と対応する箇所にも設けられていてもよい。
また、傾斜面45Dは、上側係止溝部45に設けられるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、補助係止片27側に設けられていてもよい。すなわち、傾斜面45Dは、補助係止片27及び上側係止溝部45の傾斜面45Dの少なくとも一方に設けられていればよく、両方に設けられるものであってもよい。なお、傾斜面45Dは、必ずしも直線状である必要はなく、曲線状であってもよい。
さらに、先端当接部44は、湾曲状に形成されるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、その他の形状(例えば、傾斜面)に形成されていてもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められる。
1…充電コネクタ
20…ロックアーム
21…ロックメインアーム
22…ロック爪
23…ロック係合片(係合部)
26…ロック補助アーム
27…補助係止片(第2係止部)
28…コイルバネ(第2付勢手段)
30…嵌合検知アーム
40…解除レバー
44…先端当接部
45…上側係止溝部
45A…係止面
45B…底面
45D…傾斜面
45E…頂点
46…下側係止溝部
47…平面
50…レバー保持アーム
51…保持係止片(第1係止部)
53…コイルバネ(第1付勢手段)
90…車両側インレット

Claims (3)

  1. 押込操作の開始位置と完了位置との間で移動し、前記開始位置側に付勢され、且つ移動方向に沿った平面から落ち込む係止面及び底面からなる係止溝部を有する解除レバーと、
    前記解除レバーを前記完了位置で保持するレバー保持位置とレバー非保持位置の間で揺動自在に設けられ、前記係止面に係止する第1係止部の係止方向に第1付勢手段により付勢されるレバー保持アームと、
    前記係止面との係止位置と非係止位置との間で揺動自在に設けられ、前記係止面に係止する第2係止部の係止方向に第2付勢手段により付勢されるロック補助アームと
    を有し、
    前記係止溝部は、前記第1係止部及び前記第2係止部のそれぞれの先端と前記底面とが接触しない深さに設定され、
    前記係止面及び前記第2係止部の少なくとも一方には、前記平面に対する角度が90度未満の傾斜面が設けられ、
    前記解除レバーの前記開始位置から前記完了位置までの移動過程では、前記第1係止部が前記第1付勢手段の付勢力により前記平面上を移動するとともに、前記第2係止部が第2付勢手段の付勢力により前記平面と前記傾斜面との頂点上を摺動し、
    前記解除レバーの前記完了位置では、前記第1係止部が前記第1付勢手段の付勢力により前記平面から前記係止溝部に落ち込むことにより前記係止面に係止し、前記第1係止部の先端が前記底面と接触しないことを特徴とする充電コネクタ。
  2. 請求項1に記載の充電コネクタであって、
    前記ロック補助アームは、ロックメインアームとともにロックアームを構成し、
    前記ロックメインアームは、車両側インレットとのロック位置と非ロック位置との間で揺動自在に設けられ、前記非ロック位置で前記解除レバーの前記係止溝部に係止する係合部を有し、
    前記解除レバーの前記開始位置から前記完了位置までの移動過程では、前記ロックメインアームがロック位置であり、
    前記解除レバーの前記完了位置では、前記ロックメインアームが非ロック位置であるとともに、前記係合部が前記係止面に係止することを特徴とする充電コネクタ。
  3. 請求項2に記載の充電コネクタであって、
    前記解除レバーは、前記ロックメインアームに当接することにより前記ロックメインアームを前記非ロック位置に揺動させる当接部を有し、
    前記当接部は、湾曲状に形成されることを特徴とする充電コネクタ。
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