JP2014203525A - 接合構造および発光装置 - Google Patents

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Masanori Akagi
正宣 赤木
雄司 齋藤
Yuji Saito
雄司 齋藤
博樹 丹
Hiroki Tan
博樹 丹
賢一 奥山
Kenichi Okuyama
賢一 奥山
邦彦 白幡
Kunihiko Shirahata
邦彦 白幡
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Abstract

【課題】互いに接合された二つの導電膜の間における接続信頼性を向上させる。【解決手段】接合構造は、第1導電膜110と第2導電膜130と、が互いに接合してなる。第1導電膜110は、導電材料により構成される。第2導電膜130は、金属材料により構成される。第2導電膜130は、第1導電膜110により覆われた被覆部を有している。被覆部のうち第1導電膜110により覆われた一側面の上面視における外形線の長さは、当該外形線の両端を結ぶ直線よりも長い。【選択図】図1

Description

本発明は、接合構造および発光装置に関する。
照明装置やディスプレイの光源の一つに、有機EL(Organic Electroluminescence)素子がある。有機EL素子は、たとえば透明電極と、これに対向して配置される他の電極と、これらの電極の間に配置される有機層と、により構成される。有機EL素子に関する技術としては、たとえば特許文献1および特許文献2に記載のものが挙げられる。
特許文献1には、電極と、該電極に電流を供給する配線と、の間を、過電流により溶断もしくは破壊され電気的に絶縁化するヒューズ型配線によって接続することが記載されている。特許文献2には、ライン状に形成された金属ラインと、当該金属ラインの上面および側面を覆うポリマーラインと、からなる電極を有する発光素子が記載されている。
特開2004−296154号公報 特開2006−93123号公報
第1導電膜と第2導電膜と、を互いに接合させてなる接合構造においては、第1導電膜と第2導電膜との間に高い接触抵抗が生じうる。この場合、第1導電膜と第2導電膜との間の接続信頼性が低下してしまうおそれがあった。
本発明が解決しようとする課題としては、互いに接合された二つの導電膜の間における接続信頼性を向上させることが一例として挙げられる。
請求項1に記載の発明は、
導電材料により構成される第1導電膜と、金属材料により構成される第2導電膜と、が互いに接合してなる接合構造であって、
前記第2導電膜は、前記第1導電膜により覆われた被覆部を有しており、
前記被覆部のうち前記第1導電膜により覆われた一側面の上面視における外形線の長さは、前記外形線の両端を結ぶ直線よりも長い接合構造である。
請求項7に記載の発明は、
請求項1〜4いずれか一項に記載の接合構造を有する発光装置であって、
第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置された有機層と、を有する有機EL素子と、
前記第1電極と電気的に接続し、かつ前記第1導電膜により構成される第1配線と、
前記第1配線と接合し、かつ前記第2導電膜により構成される引出配線と、
を備える発光装置である。
請求項8に記載の発明は、
請求項1〜4いずれか一項に記載の接合構造を有する発光装置であって、
前記第1導電膜により構成される第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置された有機層と、を有する有機EL素子と、
前記第1電極に接合し、かつ前記第2導電膜により構成される引出配線と、
を備える発光装置である。
第1の形態に係る発光装置を示す平面図である。 図1のA−A断面を示す断面図である。 図1のB−B断面を示す断面図である。 図1に示す発光装置の一部を示す図である。 図1に示す発光装置の一部を示す図である。 第1の形態における第1導電膜と、第2導電膜と、により構成される接合構造の一例を示す図である。 第1の形態における第1導電膜と、第2導電膜と、により構成される接合構造の一例を示す図である。 第1の形態における第1導電膜と、第2導電膜と、により構成される接合構造の一例を示す図である。 第2の形態に係る発光装置を示す平面図である。 図9のC−C断面を示す断面図である。 図9のD−D断面を示す断面図である。 図9に示す発光装置の一部を示す図である。 第3の形態における第1導電膜と、第2導電膜と、により構成される接合構造の一例を示す図である。 第3の形態における第1導電膜と、第2導電膜と、により構成される接合構造の一例を示す図である。 第3の形態における第1導電膜と、第2導電膜と、により構成される接合構造の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
また、本発明の実施形態は、以下の第3の形態である。以下の第1の形態、第2の形態は、参考形態として記載される。
(第1の形態)
図1は、第1の形態に係る発光装置10を示す平面図である。図2は図1のA−A断面を示す断面図であり、図3は図1のB−B断面を示す断面図である。また、図4および図5は、図1に示す発光装置10の一部を示す図である。図4では、とくに第1導電膜110と、第2導電膜130との位置関係が示されている。また、図5では、絶縁層120の構成が示されている。図6〜8は、本形態における第1導電膜110と、第2導電膜130と、により構成される接合構造200の一例を示す図である。
第1の形態に係る接合構造200は、導電材料により構成される第1導電膜110と、金属材料により構成される第2導電膜130と、が互いに接合してなる。第2導電膜130は、第1導電膜110により覆われた被覆部222を有している。被覆部222の上面視における外形線の少なくとも一部、または被覆部222の側面視における外形線の少なくとも一部が、第1導電膜110へ向けて突出する凸曲線により構成されている。
また、本形態に係る発光装置10は、接合構造200を有している。
発光装置10は、有機EL素子20と、第1配線114と、引出配線134と、を備えている。有機EL素子20は、第1電極112と、第2電極152と、第1電極112と第2電極152との間に配置された有機層140と、を有している。第1配線114は、第1電極112と電気的に接続し、かつ第1導電膜110により構成される。引出配線134は、第1配線114と接合し、かつ第2導電膜130により構成される。
以下、本形態に係る接合構造200の構成の一例、発光装置10の構成の一例、および発光装置10の製造方法の一例につき、詳細に説明する。
まず、本形態に係る接合構造200の構成の一例について説明する。
接合構造200は、第1導電膜110と、第2導電膜130と、が互いに接合してなる接合構造である。なお、本明細書において、第1導電膜110と第2導電膜130が接合するとは、第1導電膜110と第2導電膜130との間に他の構成が介在する場合を含む。
本形態において、接合構造200は、たとえば基板100上に形成される。この場合、第1導電膜110および第2導電膜130は、基板100上に形成されることとなる。
接合構造200は、たとえば有機EL素子を含む発光装置を構成する。発光装置は、たとえば有機EL素子と、有機EL素子を構成する電極に電気的に接続する第1配線と、第1配線と電気的に接続する引出配線と、を備える。このとき、引出配線および第1配線を介して、有機EL素子を構成する電極に外部から発光/非発光を制御するための電気信号が供給される。
本形態において、接合構造200のうち第1導電膜110は、たとえば有機EL素子を構成する電極に接続する第1配線を構成する。また、接合構造200のうち第2導電膜130は、たとえば引出配線を構成する。この場合、第1配線と引出配線との間において、接合構造200が形成されることとなる。
第1導電膜110は、実質的に導電材料を含んで構成される。第1導電膜110を構成する導電材料としては、たとえば透明導電材料、または銀等のペースト状の導電材料が挙げられる。この中でも、透明導電材料がとくに好ましい。第1導電膜110が透明導電材料により構成される場合、第1導電膜110は、透明性を有する導電膜となる。
本形態において、第1導電膜110は、たとえば基板100平面に平行な一方向に延在する形状を有する。
透明導電材料は、たとえばITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)等の無機材料、または導電性高分子を含んでなる。
透明導電材料が導電性高分子を含む場合、第1導電膜110は塗布法を用いて形成することができる。この場合、第1導電膜110を形成する工程において、基板100等の他の構成へ熱負荷がかかってしまうことを抑制することが可能となる。
また、透明導電材料として無機材料を含む場合には、第1導電膜110は、この無機材料を有機溶剤中に分散させた溶液を塗布することにより形成される塗布型導電膜であることが好ましい。このような場合においても、第1導電膜110を、塗布法を用いて形成することができる。
本形態において、第1導電膜110を構成する透明導電材料に含まれる導電性高分子は、たとえばπ共役系導電性高分子とポリアニオンを含んでなる導電性高分子である。この場合、とくに導電性や耐熱性、フレキシブル性に優れた第1導電膜110を形成することが可能となる。
π共役系導電性高分子としては、特に限定されないが、たとえばポリチオフェン類、ポリピロール類、ポリインドール類、ポリカルバゾール類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリフラン類、ポリパラフェニレンビニレン類、ポリアズレン類、ポリパラフェニレン類、ポリパラフェニレンサルファイド類、ポリイソチアナフテン類、またはポリチアジル類の鎖状導電性ポリマーを用いることができる。導電性、透明性、安定性等の観点からは、ポリチオフェン類またはポリアニリン類であることが好ましく、ポリエチレンジオキシチオフェンであることがとくに好ましい。
ポリアニオンとしては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルカルボン酸、ポリスチレンカルボン酸、ポリアリルカルボン酸、ポリアクリルカルボン酸、ポリメタクリルカルボン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、ポリイソプレンカルボン酸、またはポリアクリル酸を用いることができる。本形態において用いられるポリアニオンは、これらの単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。
第1導電膜110を構成する透明導電材料として導電性高分子を含む場合、透明導電材料は、架橋剤、レベリング剤、または消泡剤等をさらに含んでいてもよい。
第2導電膜130は、金属材料を含んで構成される。ここで、第2導電膜130に含まれる金属材料としては、たとえば第1導電膜110を構成する導電材料よりも電気抵抗率が低い金属材料が使用される。この場合、第1導電膜110と第2導電膜130は、互いに異なる材料により構成されることとなる。第2導電膜130を構成する金属材料は、たとえばAg、Al、Cr、Mo、Ni、Nb、Ti、W、Au、Pt、Cu、およびPdが挙げられる。なお、第2導電膜130は、これらの金属材料のうちの1種または2種以上を含む。
第2導電膜130は、第1導電膜110により覆われた被覆部222を有している。
本形態において、第1導電膜110は、たとえば第1導電膜110の一端が上面視で第2導電膜130の一部上に重なるように形成される。このとき、第2導電膜130のうち第1導電膜110の上記一端と重なる部分が、被覆部222を構成することとなる。
また、被覆部222の上面視における外形線の少なくとも一部、または被覆部222の側面視における外形線の少なくとも一部は、第1導電膜110へ向けて突出する凸曲線(以下、本形態において単に凸曲線ともよぶ)により構成されている。ここでは、第2導電膜130の第1方向に平行な側面側からみた被覆部222の外形線、または第2導電膜130の上面側からみた被覆部222の外形線が、第1導電膜110へ向けて突出する凸曲線により構成される部分を有することとなる。なお、第1方向とは、第2導電膜130からみて第1導電膜110が延在する方向をいう。
また、第2導電膜130は、たとえば被覆部222の上面視における外形線および被覆部222の側面視における外形線の双方が、凸曲線により構成される部分を含むように設けられる。なお、第2導電膜130は、被覆部222の上面視における外形線または被覆部222の側面視における外形線のいずれか一方のみが凸曲線により構成される部分を含むように設けられていてもよい。
本形態において、第2導電膜130は、第1導電膜110により覆われた被覆部222を有している。また、被覆部222の上面視における外形線の少なくとも一部、または被覆部222の側面視における外形線の少なくとも一部が、第1導電膜110へ向けて突出する凸曲線により構成されている。これにより、第2導電膜130と第1導電膜110との接触面積を増大させることが可能となる。このため、第2導電膜130と第1導電膜110との間における接触抵抗を低減することができる。したがって、第2導電膜130と第1導電膜110との間における接続信頼性の向上を図ることができる。
また、被覆部222の上面視における外形線の少なくとも一部または被覆部222の側面視における外形線の少なくとも一部は、第1導電膜110へ向けて突出する凸曲線により構成されている。この場合、第2導電膜130から第1導電膜110へ流れる電流は、被覆部222のうち凸曲線により構成される部分によって分散される。このため、第2導電膜130と第1導電膜110との接合界面の一部に電流が集中することに起因してオープン不良等の発生や接続安定性の低下を引き起こす、といった問題を防止することが可能となる。このような観点からも、第2導電膜130と第1導電膜110との間における接続信頼性の向上を図ることが可能となる。
本形態においては、たとえば被覆部222の側面視における外形線の少なくとも一部が、第1導電膜110へ向けて突出する凸曲線により構成される。このとき、被覆部222の側面視における外形線のうち、一部のみが第1導電膜110へ向けて突出する凸曲線により構成されていてもよく、全てが第1導電膜110へ向けて突出する凸曲線により構成されていてもよい。なお、被覆部222の側面視における外形線は、凸曲線により構成される部分を複数有していてもよい。
本形態においては、たとえば被覆部222を構成する断面のうち第1導電膜110が延在する方向(第1方向)に平行な断面における外形線が、第1導電膜110へ向けて突出する凸曲線により構成される部分を有する。ここでいう断面とは、基板100平面に垂直な断面である。このとき、被覆部222を構成する第1方向に平行な全ての断面の外形線が、凸曲線により構成される部分を有していることが好ましい。なお、被覆部222を構成する第1方向に平行な断面のうち一部の断面の外形線のみが、凸曲線により構成される部分を有していてもよい。
図6に示す断面構造の一例では、被覆部222の側面視における外形線のうち基板100と接しない部分が、第1導電膜110へ向けて突出する一の凸曲線を有するように、第2導電膜130が設けられている。このとき、被覆部222の側面視における外形線は、たとえば被覆部222の下端から上端に亘る凸曲線を有する。この場合、第2導電膜130から第1導電膜110へ流れる電流を、凸曲線によってより効果的に分散できる。
被覆部222の側面視における外形線は、たとえば基板100と接する部分を除いて円弧状とすることができる。また、第2導電膜130のうち第1導電膜110に接する側面と上面との間に位置する角部を、面取りされた形状とすることにより、被覆部222の側面視における外形線が凸曲線により構成される部分を有するものとしてもよい。
図7に示す断面構造の一例において、被覆部222上には、第2導電膜130の上面から突出した突出部224が設けられている。突出部224は、第2導電膜130により構成される。また、被覆部222および突出部224は、たとえばいずれも第1導電膜110によって覆われる。
このとき、側面視において、被覆部222の外形線の少なくとも一部および突出部224の外形線の少なくとも一部は、第1導電膜110へ向けて突出する一の凸曲線を構成する。この場合、第2導電膜130と第1導電膜110との接触面積をさらに増大させることができる。また、第2導電膜130から第1導電膜110へ流れる電流を、凸曲線により構成される部分によってさらに効果的に分散できる。したがって、第2導電膜130と第1導電膜110との間における接続信頼性をさらに向上できる。図7に示す例においては、たとえば第2導電膜130の第1方向に平行な断面でみた場合において、被覆部222の外形線の一部と、突出部224の外形線と、が第1導電膜110へ向けて突出する一の凸曲線を構成する。ここでいう断面とは、基板100平面に垂直な断面である。
本形態において、第2導電膜130は、たとえば第1方向に延在する配線状に形成される。配線状に形成された第2導電膜130においては、たとえば第2導電膜130のうち一の端部が、第1導電膜110により覆われて被覆部222を構成する。
この場合、たとえば被覆部222の上面視における外形線の少なくとも一部が第1導電膜110へ向けて突出する凸曲線により構成されるように、第2導電膜130が設けられる。このとき、被覆部222の上面視における外形線のうち、一部のみが第1導電膜110へ向けて突出する凸曲線により構成されていてもよく、全てが第1導電膜110へ向けて突出する凸曲線により構成されていてもよい。なお、被覆部222の平面視における外形線は、凸曲線により構成される部分を、一または二以上有することができる。
本形態においては、たとえば被覆部222を構成する平面のうち基板100平面に平行な平面における外形線が、第1導電膜110へ向けて突出する凸曲線により構成される部分を有する。このとき、被覆部222を構成する基板100平面に平行な全ての平面の外形線が、凸曲線により構成される部分を有していることが好ましい。なお、被覆部222を構成する基板100平面に平行な平面のうち一部の平面の外形線のみが、凸曲線により構成される部分を有していてもよい。
図8に示す平面構造の一例では、第2導電膜130は、第1方向に延在する配線状に形成されている。そして、被覆部222の上面視における外形線が一の凸曲線を有するように、第2導電膜130が設けられている。このとき、被覆部222の上面視における外形線は、たとえば被覆部222の第2方向における両端に亘る凸曲線を有する。ここで、第2方向とは、基板100平面と平行であり、かつ第2導電膜130からみて第1導電膜110が延在する方向(第1方向)と直交する方向である。この場合、第2導電膜130から第1導電膜110へ流れる電流を、凸曲線により構成される部分によってさらに効果的に分散することが可能となる。
被覆部222の上面視における外形線は、たとえば円弧状とすることができる。また、第2導電膜130のうち第1導電膜110に面する端面と、当該端面に隣接する二つの側面と、の間に位置する角部を面取りされた形状とすることにより、被覆部222の上面視における外形線が凸曲線により構成される部分を有するものとしてもよい。
本形態においては、たとえば次のようにして第1導電膜110および第2導電膜130が互いに接合してなる接合構造200が形成される。
まず、基板100上に第2導電膜130を形成する。第2導電膜130は、たとえば塗布法、スパッタリング法または蒸着法を用いて形成される。当該工程において使用される塗布法としては、特に限定されないが、たとえばインクジェット法、スクリーン印刷法、スプレー塗布法、またはディスペンサー塗布法が挙げられる。
塗布法により第2導電膜130を形成する際に用いられる塗布液は、たとえばバインダ樹脂および有機溶剤を含む。バインダ樹脂としては、たとえばセルロース系樹脂、エポキシ系樹脂、またはアクリル系樹脂を用いることができる。有機溶剤としては、たとえば炭化水素系溶剤、またはアルコール系溶剤を用いることができる。また、塗布液中に含有される金属粒子は、たとえばAg、Al、Cr、Mo、Ni、Nb、Ti、W、Au、Pt、Cu、またはPdである。当該塗布液中には、これらの金属粒子のうちの1種または2種以上が含まれる。
第2導電膜130に対しては、少なくとも一部の上面視または側面視における外形線が第2導電膜130の外側へ突出する凸曲線により構成されるよう、第2導電膜130の形状を加工する加工処理が施される。このような加工処理としては、たとえば塗布処理やエッチング処理が挙げられる。
上記塗布処理は、たとえば基板100上に形成された第2導電膜130の一部の側面または上面に、さらに塗布液を塗布し、これを乾燥することにより行われる。塗布液としては、たとえばAg、Al、Cr、Mo、Ni、Nb、Ti、W、Au、Pt、Cu、またはPdからなる金属粒子を含有するものが使用される。当該塗布液中には、これらの金属粒子のうちの1種または2種以上が含まれる。また、塗布液は、たとえばバインダ樹脂や有機溶剤を含む。塗布処理において用いられる塗布法としては、たとえばインクジェット法やこれに類する技術を使用することができる。当該塗布処理においては、塗布液を塗布する回数や、塗布液中における金属粒子の含有量、有機溶剤の種類、塗布液を乾燥する条件等、をそれぞれ調節することにより、第2導電膜130の一部の外形線の形状を制御することができる。
なお、第2導電膜130が塗布法により形成される場合には、たとえば基板100上に塗布液を塗布、乾燥して第2導電膜130を形成した後、当該塗布液を第2導電膜130の一部にさらに塗布することにより、当該加工処理が行われる。
上記エッチング処理は、たとえば第2導電膜130の一部に対しウェットエッチングを施すことにより行われる。当該エッチング処理においては、エッチャントの種類やエッチング処理時間、フォトレジストの形状等をそれぞれ調節することにより、とくに第2導電膜130の一部の上面視における外形線の形状を制御することができる。
また、リフトオフ法を用いることにより、第2導電膜130の一部の上面視における外形線が第2導電膜130の外側へ突出する凸曲線により構成されるよう、第2導電膜130の形状を加工してもよい。この場合、たとえば一部がレジスト上に位置するように第2導電膜130を形成した後、レジストとともにレジスト上に設けられた第2導電膜130の一部を除去することで、第2導電膜130の形状を加工することとなる。
これにより、本形態に係る第2導電膜130が形成されることとなる。
次に、基板100上に、第1導電膜110を形成する。第1導電膜110は、たとえば透明導電材料含有塗布液を基板100上に塗布し、これを乾燥することにより形成される。第1導電膜110は、少なくとも第2導電膜130のうちの上記加工処理が施された一部を覆うように形成される。すなわち、被覆部222は、第2導電膜130のうちの上記加工処理が施された一部を含む。これにより、被覆部222の上面視または側面視における外形線の少なくとも一部は、第1導電膜110へ向けて突出する凸曲線により構成されることとなる。
透明導電材料含有塗布液は、特に限定されないが、たとえばインクジェット法、スクリーン印刷法、凸版印刷法、グラビア印刷法、ダイコート、スピンコート、またはスプレーを用いて基板100上に塗布される。第1導電膜110を形成する当該工程において用いられる透明導電材料含有塗布液は、たとえば上述した透明導電材料に加え、有機溶剤や水等を含む。有機溶剤としては、たとえばアルコール系溶剤を用いることができる。なお、第1導電膜110は、銀等のペースト状の導電材料を基板100上に塗布し、これを乾燥することにより形成されてもよい。
本形態では、このようにして接合構造200が形成される。
次に、発光装置10の構成の一例について説明する。
図1においては、発光装置10がディスプレイである場合が例示される。
なお、発光装置10は、照明装置であってもよい。発光装置10が照明装置である場合、発光装置10は、たとえば互いに発光色が異なるライン状の有機層140を複数繰り返し並べた構成を有する。これにより、演色性に優れた照明装置が実現される。また、照明装置である発光装置10は、面状の有機層140を有していてもよい。
基板100は、たとえば透明基板である。本形態において、基板100は、ガラス基板とすることができる。これにより、耐熱性等に優れた発光装置10を安価に製造することが可能となる。
基板100は、樹脂材料により構成されるフィルム状の基板であってもよい。この場合、特にフレキシブル性の高いディスプレイを実現することが可能となる。フィルム状の基板を構成する樹脂材料としては、たとえばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートおよびポリカーボネートが挙げられる。
ディスプレイである発光装置10は、たとえばアレイ状に配列された複数の有機EL素子20を基板100上に有する。有機EL素子20は、基板100上に設けられた第1電極112と、第1電極112上に設けられた有機層140と、有機層140上に設けられた第2電極152と、を有している。このとき、有機層140は、第1電極112と第2電極152により狭持されることとなる。
本形態では、たとえば図中Y方向に延びる複数の第1電極112と、図中X方向に延びる複数の第2電極152と、が基板100上に設けられる。そして、第1電極112と第2電極152が平面視で互いに重なる各部分において、有機EL素子20が形成される。これにより、基板100上には、アレイ状に配列された複数の有機EL素子20が形成されることとなる。
第1電極112は、たとえば有機EL素子の陽極となる。この場合、第1電極112は、たとえば後述する有機層140のうちの発光層144から発光される光の波長に対して透明または半透明である透明電極となる。また、第1電極112は、たとえば基板100上であって、かつ画素領域300内において、図中Y方向に直線状に延在するように設けられる。また、基板100上には、たとえば互いに離間する複数の第1電極112が、第1電極112の延在方向と垂直な方向(図中X方向)に配列される。このとき、複数の第1電極112は、たとえば互いに電気的に離間する。なお、画素領域300は、複数の有機EL素子20を含む領域である。図4に示す例では、一点鎖線により囲まれた領域が画素領域300に該当する。
本形態において、第1電極112は、たとえば透明導電材料により構成される。第1電極112を構成する透明導電材料としては、たとえば第1導電膜110を構成する透明導電材料と同様のものを用いることができる。このため、第1電極112は透明性を有することができる。
基板100上には、たとえば第1配線114が設けられている。本形態では、第1配線114が、第1電極112と電気的に接続する場合が例示される。このとき、基板100上には、それぞれ異なる第1電極112へ接続する複数の第1配線114が設けられる。このため、本形態における複数の第1電極112は、それぞれ第1配線114を介して引出配線134へ接続されることとなる。
本形態において、第1配線114は、導電材料により構成される第1導電膜110により構成される。第1導電膜110が透明導電材料により構成される場合、第1導電膜110により構成される第1配線114は透明性を有することができる。
本形態において、第1電極112および第1配線114は、たとえば基板100上に一体として設けられる。この場合、第1配線114および第1電極112は、たとえば第1導電膜110により構成されることとなる。このとき、第1導電膜110のうち、複数の有機EL素子20を含む画素領域300内に位置する部分が、第1電極112となる。また、第1導電膜110のうち、画素領域300外に位置する部分が、第1配線114となる。第1電極112は、第1配線114を介して引出配線134に接続する。
図4に示す例において、基板100上には、図中Y方向に延在する第1導電膜110が複数設けられている。これら複数の第1導電膜110は、互いに離間するよう図中X方向に配列されている。そして、第1導電膜110のうち、一点鎖線で示される画素領域300よりも引出配線134と接続する端部側に位置する部分が、第1配線114となる。
基板100上には、引出配線134が設けられている。
本形態では、引出配線134が第1配線114に接続する場合が例示される。基板100上には、互いに離間するよう図中X方向に配列された複数の引出配線134が設けられている。各引出配線134は、それぞれ第1配線114に接続される。このため、複数の第1配線114は、それぞれ引出配線134を介して外部へ接続されることとなる。有機EL素子20には、第1配線114および引出配線134を介して発光/非発光の信号が供給される。
本形態において、引出配線134は、第1金属材料により構成される第2導電膜130により構成される。このため、引出配線134が第1配線114に接続される場合、第1導電膜110により構成される第1配線114と、第2導電膜130により構成される引出配線134と、が互いに接合して接合構造200が形成されることとなる。図4に示す例では、破線により囲まれた部分において接合構造200が形成される。
第1配線114は、一の端部において引出配線134と接続している。このとき、第1配線114は、たとえば上記一の端部において引出配線134と接合し、接合構造200を形成することとなる。第1配線114は、引出配線134からみて第1方向に延びている。本形態において、第1方向は、たとえば図中Y方向に一致する。
図4では、引出配線134のうち画素領域300側に位置する端部のみが、平面視で第1配線114と重なる場合が例示される。この場合、引出配線134のうち画素領域300側に位置する端部は第1配線114により覆われ、他の部分は第1配線114により覆われずに露出することとなる。本形態においては、引出配線134は、たとえば上面の一部、画素領域300に面する端面、および当該端面に隣接する二つの側面の一部において第1配線114により覆われる。
基板100上には、たとえば第1電極112を覆うように絶縁層120が設けられている。本形態においては、たとえば第1電極112と、第1配線114および後述する引出配線164それぞれの一部と、を覆うように絶縁層120が設けられる。
絶縁層120は、ポリイミド系樹脂等の感光性の樹脂であり、露光および現像されることによって所望のパターンに形成される。絶縁層120は、ポリイミド系樹脂以外の樹脂材料により構成されてもよく、エポキシ系樹脂やアクリル系樹脂であってもよい。
絶縁層120には、たとえば複数の第1開口122が設けられている。図5に示すように、第1開口122は、たとえばマトリクスを構成するように形成される。
本形態においては、複数の第1開口122は、第1電極112上に位置するように形成される。図中Y方向に延在する各第1電極112の上には、たとえば複数の第1開口122が所定の間隔を空けて図中Y方向に配列される。また、これらの複数の第1開口122は、たとえば第1電極112と直交する方向(図中X方向)に延在する第2電極152と重なる位置に設けられる。このため、複数の第1開口122は、マトリクスを構成するように配置されることとなる。
絶縁層120には、たとえば複数の第2開口124が設けられている。
図5に示すように、第2開口124は、たとえば引出配線164上に位置するように設けられる。複数の第2開口124は、第1開口122が構成するマトリクスの一辺に沿って配置されている。この一辺に沿う方向(たとえば図中Y方向)でみた場合、第2開口124は、第1開口122と同じ間隔で配置されている。
絶縁層120上には、たとえば隔壁170が設けられている。
図1に示すように、隔壁170は、図中X方向に延在するように設けられる。すなわち、隔壁170は、第2電極152の延在方向に沿って形成されることとなる。また、隔壁170は、図中Y方向に配列されるよう複数設けられる。
隔壁170は、たとえばポリイミド系樹脂等の感光性の樹脂であり、露光および現像されることによって所望のパターンに形成される。なお、隔壁170は、ポリイミド系樹脂以外の樹脂材料により構成されてもよく、エポキシ系樹脂やアクリル系樹脂であってもよい。
隔壁170は、たとえば断面が台形の上下を逆にした形状(逆台形)を有している。すなわち、隔壁170の上面の幅は、たとえば隔壁170の底面の幅よりも大きい。この場合、複数の第2電極152をスパッタリング法や蒸着法等により一括して形成する場合であっても、隣接する隔壁170間にそれぞれ位置する複数の第2電極152を互いに分断させることが可能となる。したがって、第2電極152を容易に形成することができる。
なお、隔壁170の平面形状は、図1に示すものに限られない。このため、隔壁170の平面形状を変更することにより、隔壁170により互いに分断される複数の第2電極152の平面パターンを自由に変更することが可能となる。
図2に示すように、第1開口122の中には、たとえば有機層140が形成されている。
本形態において、有機層140は、たとえば正孔注入層142、発光層144および電子注入層146を順に積層した積層体により構成される。このとき、正孔注入層142は第1電極112に接し、電子注入層146は第2電極152に接する。このため、有機層140は、第1電極112と第2電極152との間に狭持されることとなる。
なお、正孔注入層142と発光層144の間には正孔輸送層が形成されてもよいし、発光層144と電子注入層146の間には電子輸送層が形成されてもよい。また、有機層140は、正孔注入層142を有していなくともよい。
本形態において、絶縁層120上には、たとえば隔壁170が設けられている。この場合、図2に示すように、隣接する隔壁170間に挟まれる複数の領域それぞれに設けられた有機層140は、図中Y方向において互いに分断される。なお、隔壁170上には、たとえば有機層140と同一材料からなる積層膜が形成される。
一方で、図3に示すように、有機層140を構成する各層は、隔壁170が延在する図中X方向において、隣り合う第1開口122の間において連続するように設けられる。
有機層140上には、第2電極152が設けられている。
本形態において、第2電極152は、たとえば有機EL素子の陰極となる。第2電極152は、たとえば図中X方向に直線状に延在するように設けられる。また、基板100上には、たとえば互いに離間する複数の第2電極152が、第2電極152の延在方向と垂直な方向(図中Y方向)に配列される。
第2電極152は、たとえば錫、マグネシウム、インジウム、カルシウム、アルミニウム、もしくは銀、またはこれらの合金等の金属材料により構成される。これらの材料は、一種を単独で用いてもよく、二種以上の任意の組み合わせを用いてもよい。なお、第2電極152が陰極である場合、第2電極152は、陽極である第1電極112よりも仕事関数が小さい導電性材料により構成されることが好ましい。
基板100上には、第2配線154が設けられている。
第2配線154は、第1電極112または第2電極152のうち第1配線114と接続していない一方に接続している。これにより、第1電極112および第2電極152のうち第2配線154と接続されるいずれか一方は、第2配線154を介して外部へ接続されることとなる。
本形態においては、第2配線154が有機層140上に設けられ、第2電極152に接続される場合が例示される。このとき、有機層140上には、それぞれ異なる第2電極152へ接続する複数の第2配線154が設けられる。このため、本形態における複数の第2電極152は、それぞれ第2配線154を介して外部へ接続されることとなる。なお、第2配線154は、たとえば一部が第2開口124内に埋め込まれ、当該一部において後述する引出配線164に接続される。
第2配線154は、たとえば金属材料により構成される。第2配線154を構成する金属材料としては、たとえば第2電極152と同様のものを用いることができる。
本形態において、第2電極152および第2配線154は、たとえば有機層140上に一体として設けられ、導電膜150を構成する。この場合、導電膜150のうち、複数の有機EL素子20を含む画素領域300内に位置する部分が、第2電極152となる。また、導電膜150のうち、画素領域300外に位置する部分が、第2配線154となる。第2電極152は、たとえば第2配線154を介して引出配線164に接続する。なお、図1に示す例では、一点鎖線で囲まれた領域が画素領域300に該当する。
図1に示す例において、有機層140上には、図中X方向に延在する導電膜150が複数設けられている。また、これらの複数の導電膜150は、互いに離間するよう図中Y方向に配列されている。そして、導電膜150のうち、画素領域300よりも引出配線164と接続する端部側に位置する部分が、第2配線154となる。
複数の導電膜150は、たとえばスパッタリング法または蒸着法等を用いて有機層140上に一括で形成される。このような場合であっても、本形態においては絶縁層120上に隔壁170が形成されているため、隣接する隔壁170間に挟まれる複数の領域それぞれに設けられた導電膜150は図中Y方向において互いに分断されることとなる。
これにより、互いに離間するよう図中Y方向に配列され、かつ図中X方向に延在する複数の導電膜150を形成することが可能となる。このとき、隔壁170上には、導電膜150と同一材料からなる膜が形成されることとなる。
基板100上には、たとえば引出配線164が設けられている。第2配線154は、引出配線164を介して外部に接続する。このため、第2電極152は、第2配線154および引出配線164を介して外部に接続され、信号が供給されることとなる。
引出配線164は、たとえば金属材料により構成される。引出配線164を構成する金属材料としては、たとえば引出配線134と同様のものを用いることができる。この場合、引出配線164は、引出配線134と同時に形成することが可能となる。このため、発光装置10の製造工程数が増大することを抑制することができる。
次に、発光装置10の製造方法の一例について説明する。
まず、基板100上に引出配線134を形成する。引出配線134は、たとえば塗布法、スパッタリング法または蒸着法を用いて基板100上に形成される。なお、本形態において、引出配線134は、第2導電膜130により構成される。このため、引出配線134は、たとえば上述した第2導電膜130を形成する方法および第2導電膜130を構成する材料を用いて形成される。
また、本形態においては、たとえば引出配線134を形成する工程と同時に、基板100上に引出配線164が形成される。この場合、引出配線164は、たとえば引出配線134と同様の方法および材料により形成される。
次に、基板100上に、第1配線114を形成する。第1配線114は、たとえば透明導電材料含有塗布液を基板100上に塗布し、これを乾燥することにより形成される。なお、本形態において、第1配線114は、第1導電膜110である。このため、第1配線114は、たとえば上述した第1導電膜110を形成する方法および第1導電膜110を構成する材料を用いて形成される。このとき、第1導電膜110により構成される第1配線114および第2導電膜130により構成される引出配線134は、互いに接合して接合構造200を形成する。
第1配線114を形成する上記工程においては、たとえば第1配線114とともに、第1配線114に接続する第1電極112が形成される。この場合、第1電極112は、たとえば第1配線114と一体として第1導電膜110により形成される。
次に、第1配線114に対し熱処理を施す。これにより、第1配線114を乾燥させる。透明導電材料が導電性高分子を含む場合には、第1配線114を乾燥させることにより導電性高分子の凝集力が高まり、第1配線114を強固な膜とすることができる。また、第1配線114に対し熱処理を施すことにより、第1配線114の硬化が行われる。また、第1配線114を構成する透明導電材料が感光性材料を含む場合には、UV照射により第1配線114を硬化してもよい。
この段階において得られる構造が、図4に示されるものである。
次に、基板100上、第1電極112上、第1配線114上および引出配線164上に絶縁層120を形成する。絶縁層120は、ドライエッチングまたはウェットエッチング等を用いて所定の形状にパターニングされる。これにより、絶縁層120に、複数の第1開口122および複数の第2開口124が形成される。このとき、複数の第1開口122は、たとえば各第1開口122から第1電極112の一部が露出するように形成される。
次に、絶縁層120上に隔壁170を形成する。隔壁170は、絶縁層120上に設けられた絶縁膜をドライエッチングまたはウェットエッチング等を用いて所定の形状にパターニングすることにより得られる。隔壁170が感光性樹脂により形成される場合、露光および現像時の条件を調節することにより、隔壁170の断面形状を逆台形にすることができる。この段階において得られる構造が、図5に示されるものである。
次に、第1開口122内に、正孔注入層142、発光層144および電子注入層146を順に形成する。これらは、たとえば塗布法または蒸着法を用いて形成される。
これにより、有機層140が形成される。
次に、有機層140上に、第2電極152および第2配線154を構成する導電膜150を形成する。このとき、たとえば導電膜150の一部が第2開口124内に位置するように、導電膜150が形成される。導電膜150は、たとえば蒸着法またはスパッタリング法を用いて形成される。
これにより、第1電極112と、第2電極152と、これらに狭持された有機層140と、により構成される有機EL素子20が、基板100上に形成されることとなる。
本形態においては、たとえばこのようにして発光装置10が形成される。
以上、本形態によれば、第2導電膜130は、第1導電膜110により覆われた被覆部222を有している。また、被覆部222の上面視における外形線の少なくとも一部、または被覆部222の側面視における外形線の少なくとも一部が、第1導電膜110へ向けて突出する凸曲線により構成されている。これにより、第2導電膜130と第1導電膜110との接触面積を増大させることが可能となる。このため、第2導電膜130と第1導電膜110との間における接触抵抗を低減することができる。したがって、第2導電膜130と第1導電膜110との間における接続信頼性の向上を図ることができる。
また、有機EL素子20を構成する第1電極112に接続され、かつ第1導電膜110により構成される第1配線114と、第2導電膜130により構成される引出配線134と、を備える発光装置10を実現することができる。これにより、第1電極112と引出配線134との間における接続信頼性を向上させることができる。また、発光装置10の動作信頼性を向上させることも可能となる。
(第2の形態)
図9は、第2の形態に係る発光装置12を示す平面図であり、第1の形態に係る図1に対応している。図10は、図9のC−C断面を示す断面図であり、図11は図9のD−D断面を示す断面図である。図12は、図9に示す発光装置12の一部を示す図である。図12では、とくに第1導電膜110と第2導電膜130との位置関係が示されている。
本形態において、接合構造200のうち第1導電膜110は、たとえば有機EL素子を構成する電極を構成する。接合構造200のうち第2導電膜130は、たとえば有機EL素子を構成する電極と電気的に接続する引出配線を構成する。この場合、有機EL素子を構成する電極と、引出配線と、の間において、接合構造200が形成される。
本形態に係る発光装置12は、第1電極112、および引出配線134の構成を除いて第1の形態に係る発光装置10と同様の構成を有する。
発光装置12は、接合構造200を有している。発光装置12は、有機EL素子20と、引出配線134と、を備えている。有機EL素子20は、第1導電膜110により構成される第1電極112と、第2電極152と、第1電極112と第2電極152との間に配置された有機層140と、を有している。引出配線134は、第1電極112と接合し、かつ第2導電膜130により構成されている。
本形態において、第1電極112は、たとえば基板100上であって、画素領域300内にマトリクス状に配置される。マトリクス状に配置された複数の第1電極112は、互いに電気的に離間する。なお、画素領域300は、複数の有機EL素子20を含む領域である。図9に示す例では、一点鎖線により囲まれた領域が画素領域300に該当する。
第1電極112は、導電材料により構成される第1導電膜110により構成される。第1導電膜110が透明導電材料により構成される場合、第1導電膜110により構成される第1電極112は透明性を有することができる。
本形態に係る発光装置12においては、第1の形態に係る発光装置10を構成する第1配線114が設けられていない。
本形態では、引出配線134が第1電極112に接続される場合が例示される。引出配線134は、図中Y方向に延在している。また、基板100上には、互いに離間するよう図中X方向に配列された複数の引出配線134が設けられている。各引出配線134は、それぞれY方向に配列された複数の第1電極112に接続される。このため、複数の第1電極112は、それぞれ引出配線134を介して外部へ接続されることとなる。有機EL素子20には、引出配線134を介して発光/非発光の信号が供給される。
本形態において、引出配線134は、金属材料により構成される第2導電膜130により構成される。このため、第1導電膜110により構成される第1電極112と、第2導電膜130により構成される引出配線134と、が互いに接合して接合構造200が形成されることとなる。図12に示す例では、破線により囲まれた部分において接合構造200が形成される。
第1電極112は、一の端部において引出配線134と接続している。このとき、第1電極112は、たとえば上記一の端部において引出配線134と接合し、接合構造200を形成することとなる。図11に示すように、引出配線134のうち第1電極112と接合する部分は、たとえば平面視で有機EL素子20を形成する領域内に位置する。
第1電極112は、引出配線134からみて第1方向に延在している。なお、本形態において第1方向は、たとえば図中X方向に一致する。第1電極112の形状は、特に限定されず有機EL素子20の設計に併せて適宜選択可能であるが、たとえば矩形である。
引出配線134は、少なくとも一部が第1電極112と重なるように設けられている。すなわち、引出配線134の一部は、第1電極112により覆われることとなる。
図12に示す例においては、第1電極112の一端が引出配線134の一部上に重なるように第1電極112が形成される。この場合、第1電極112は、たとえば引出配線134のうちの、上面と、側面と、のそれぞれの一部を覆うように形成されることとなる。
絶縁層120は、たとえば引出配線134を覆うように形成される。本形態においては、たとえば引出配線134と引出配線164のそれぞれの一部を覆うように絶縁層120が設けられる。また、図12に示すように、絶縁層120には、複数の第1開口122が、たとえばマトリクスを構成するように形成される。
本形態においては、第1電極112は、第1開口122内に形成される。これにより、基板100上にマトリクス状に配置された複数の第1電極112が形成される。また、図10および11に示すように、複数の第1電極112は、絶縁層120によって互いに電気的に離間されることとなる。第1開口122は、たとえば引出配線134の一部と平面視で重なるように形成される。この場合、引出配線134のうちの第1開口122と平面視で重なる一部が、第1開口122に形成された第1電極112と接続することとなる。
絶縁層120は、たとえば第1の形態と同様の材料により構成される。
本形態における隔壁170、有機層140、第2電極152、第2配線154および引出配線164は、たとえば第1の形態と同様の構成を有する。
以上、本形態においても、第1の形態と同様に、第1導電膜110と第2導電膜130との間における接続信頼性を向上させることができる。
また、本形態によれば、第1導電膜110により構成される第1電極112と、第2導電膜130により構成される引出配線134と、を備える発光装置12を実現することができる。これにより、第1電極112と引出配線134との間における接続信頼性を向上させることができる。また、発光装置の動作信頼性を向上させることも可能となる。
(第3の形態)
図13〜15は、第3の形態における第1導電膜110と、第2導電膜130と、により構成される接合構造200の構成の一例を示す図である。
第3の形態に係る接合構造200は、導電材料により構成される第1導電膜110と、金属材料により構成される第2導電膜130と、が互いに接合してなる。
第2導電膜130は、第1導電膜110により覆われた被覆部222を有している。被覆部222のうち第1導電膜110により覆われた一側面の上面視における外形線の長さは、当該外形線の両端を結ぶ直線よりも長い。
本形態に係る接合構造200は、発光装置10に適用することが可能である。本形態に係る発光装置10は、接合構造200の構成を除いて第1の形態に係る発光装置10と同様の構成を有する。
すなわち、本形態に係る発光装置10は、接合構造200を有している。発光装置10は、有機EL素子20と、第1配線114と、引出配線134と、を備えている。有機EL素子20は、第1電極112と、第2電極152と、第1電極112と第2電極152との間に配置された有機層140と、を有している。第1配線114は、第1電極112と電気的に接続し、かつ第1導電膜110により構成されている。引出配線134は、第1配線114と接合し、かつ第2導電膜130により構成されている。このとき、第1導電膜110により構成される第1配線114と、第2導電膜130により構成される引出配線134と、の間において接合構造200が形成されることとなる。
また、本形態に係る接合構造200は、発光装置12にも適用することが可能である。本形態に係る発光装置12は、接合構造200の構成を除いて第2の形態に係る発光装置12と同様の構成を有する。
すなわち、発光装置12は、接合構造200を有している。発光装置12は、有機EL素子20と、引出配線134と、を備えている。有機EL素子20は、第1導電膜110により構成される第1電極112と、第2電極152と、第1電極112と第2電極152との間に配置された有機層140と、を有している。引出配線134は、第1電極112と接合し、かつ第2導電膜130により構成されている。このとき、第1導電膜110により構成される第1電極112と、第2導電膜130により構成される引出配線134と、の間において接合構造200が形成されることとなる。
以下、本形態に係る接合構造200の構成の一例につき詳細に説明する。
接合構造200は、たとえば有機EL素子を含む発光装置を構成する。
本形態の一例に係る発光装置は、たとえば有機EL素子と、有機EL素子を構成する電極に電気的に接続する第1配線と、第1配線に電気的に接続する引出配線と、を備える。このとき、有機EL素子を構成する電極には、引出配線および第1配線を介して外部から発光/非発光を制御するための電気信号が供給される。
この例において、接合構造200のうち第1導電膜110は、たとえば有機EL素子を構成する電極に接続する第1配線を構成する。また、接合構造200のうち第2導電膜130は、たとえば引出配線を構成する。この場合、第1配線と引出配線との間において、接合構造200が形成されることとなる。
本形態の他の一例に係る発光装置は、たとえば有機EL素子と、有機EL素子を構成する電極に電気的に接続する引出配線と、を備える。有機EL素子を構成する電極には、引出配線を介して外部から発光/非発光を制御するための電気信号が供給される。
この例において、接合構造200のうち第1導電膜110は、たとえば有機EL素子を構成する電極を構成する。また、接合構造200のうち第2導電膜130は、たとえば引出配線を構成する。この場合、有機EL素子を構成する電極と引出配線との間において、接合構造200が形成されることとなる。
第1導電膜110は、導電材料を含んで構成される。
本形態における第1導電膜110は、たとえば第1の形態と同様の構成を有する。また、第1導電膜110を構成する導電材料は、第1の形態において例示したものを用いることができる。すなわち、第1導電膜110を構成する導電材料としては、たとえば透明導電材料、または銀等のペースト状の導電材料が挙げられる。また、透明導電材料は、たとえばITO等の無機材料、または導電性高分子を含んでなる。
第2導電膜130は、金属材料を含んで構成される。
本形態における第2導電膜130は、たとえば第1の形態と同様の構成を有する。また、第2導電膜130を構成する金属材料は、第1の形態において例示したものを用いることができる。すなわち、第2導電膜130を構成する金属材料としては、たとえばAg、Al、Cr、Mo、Ni、Nb、Ti、W、Au、Pt、CuおよびPdが挙げられる。第2導電膜130は、これらの金属材料のうちの1種または2種以上を含む。
第2導電膜130は、第1導電膜110により覆われた被覆部222を有している。
本形態において、第1導電膜110は、たとえば第1導電膜110の一端が上面視で第2導電膜130の一部上に重なるように形成される。このとき、第2導電膜130のうち第1導電膜110の上記一端と重なる部分が、被覆部222を構成することとなる。
また、第2導電膜130は、上面および側面のうち被覆部222を構成する一部が第1導電膜110によって覆われる。この場合、被覆部222は、第1導電膜110により覆われた少なくとも一つの側面を有することとなる。
また、被覆部222のうち第1導電膜110により覆われた一側面の上面視における外形線の長さは、当該外形線の両端を結ぶ直線よりも長い。なお、本形態において、一側面とは、一つの平面内に位置する一つの側面を意味する。
本形態において、被覆部222は、第1導電膜110により覆われた側面を一または二以上有している。被覆部222が第1導電膜110により覆われた側面を二以上有する場合、任意に選択される一または二以上の側面において、それぞれ上面視における外形線の長さを当該外形線の両端を結ぶ直線よりも長くすることができる。
本形態において、第2導電膜130は、第1導電膜110により覆われた被覆部222を有している。また、被覆部222のうち第1導電膜110により覆われた一側面の上面視における外形線の長さは、当該外形線の両端を結ぶ直線よりも長い。これにより、第2導電膜130と第1導電膜110との接触面積を増大させることが可能となる。このため、第2導電膜130と第1導電膜110との間における接触抵抗を低減することができる。したがって、第2導電膜130と第1導電膜110との間における接続信頼性の向上を図ることが可能となる。
本形態において、被覆部222のうち第1導電膜110により覆われた一側面の上面視における外形線の長さをL1とし、当該外形線の両端を結ぶ直線の長さをL2とする。この場合、L1/L2≧1.2であることが好ましい。これにより、第2導電膜130と第1導電膜110との接触面積を十分に増大させ、第2導電膜130と第1導電膜110との間における接触抵抗を効果的に低減することが可能となる。
本形態において、被覆部222のうち第1導電膜110により覆われた一側面の上面視における外形線は、たとえば少なくとも一部において屈曲形状、または凹凸曲線形状を有している。このとき、被覆部222のうち第1導電膜110により覆われた一側面の上面視における外形線は、凹凸形状を有することとなる。これにより、被覆部222のうち第1導電膜110により覆われた一側面の上面視における外形線の長さを、当該外形線の両端を結ぶ直線よりも長くすることができる。
本形態において、被覆部222が第1導電膜110により覆われた側面を二以上有する場合には、任意に選択される一または二以上の側面において上面視における外形線が凹凸形状を有するものとすることができる。
被覆部222のうち第1導電膜110により覆われた一側面の上面視における外形線は、たとえば波状、櫛歯状、または鋸歯状である。これにより、被覆部222のうち第1導電膜110により覆われた一側面の上面視における外形線を、凹凸形状を有するものとすることができる。このため、被覆部222のうち第1導電膜110により覆われた一側面の外形線の長さを、当該外形線の両端を結ぶ直線よりも長くすることが可能となる。
図13〜15においては、それぞれ被覆部222の平面構造の一例が示されている。
図13に示す平面構造の一例では、被覆部222のうち第1導電膜110により覆われた一つの側面の上面視における外形線が波状である場合が示されている。図14に示す平面構造の一例では、被覆部222のうち第1導電膜110により覆われた一つの側面の上面視における外形線が鋸歯状である場合が示されている。図15に示す平面構造の一例では、被覆部222のうち第1導電膜110により覆われた一つの側面の上面視における外形線が櫛歯状である場合が示されている。
なお、図13〜15においては、被覆部222は、第1導電膜110により覆われた三つの側面を有している場合が例示されている。この場合、被覆部222のうち任意に選択される二以上の側面において上面視における外形線を、それぞれ波状、鋸歯状、または櫛歯状としてもよい。
本形態においては、たとえば次のようにして第1導電膜110および第2導電膜130が互いに接合してなる接合構造200が形成される。
まず、基板100上に第2導電膜130を形成する。第2導電膜130は、たとえば塗布法、スパッタリング法または蒸着法を用いて形成される。当該工程において使用される塗布法としては、特に限定されないが、たとえばインクジェット法、スクリーン印刷法、スプレー塗布法、またはディスペンサー塗布法が挙げられる。
塗布法により第2導電膜130を形成する際に用いられる塗布液は、たとえばバインダ樹脂および有機溶剤を含む。バインダ樹脂としては、たとえばセルロース系樹脂、エポキシ系樹脂、またはアクリル系樹脂を用いることができる。有機溶剤としては、たとえば炭化水素系溶剤、またはアルコール系溶剤を用いることができる。また、塗布液中に含有される金属粒子は、たとえばAg、Al、Cr、Mo、Ni、Nb、Ti、W、Au、Pt、CuまたはPdである。当該塗布液中には、これらの金属粒子のうちの1種または2種以上が含まれる。
第2導電膜130に対しては、少なくとも一側面の上面視における外形線が当該外形線の両端を結ぶ直線よりも長くなるよう、第2導電膜130の形状を加工する加工処理が施される。このような加工処理としては、たとえば塗布処理やエッチング処理が挙げられる。
上記塗布処理は、たとえば基板100上に形成された第2導電膜130の側面の一部に、さらに塗布液を塗布し、これを乾燥することにより行われる。塗布液としては、たとえばAg、Al、Cr、Mo、Ni、Nb、Ti、W、Au、Pt、CuまたはPdからなる金属粒子を含有するものが使用される。当該塗布液中には、これらの金属粒子のうちの1種または2種以上が含まれる。また、塗布液は、たとえばバインダ樹脂や有機溶剤を含む。塗布処理において用いられる塗布法としては、たとえばインクジェット法やこれに類する技術を使用することができる。当該塗布処理においては、塗布液を塗布する回数や、塗布液中における金属粒子の含有量、有機溶剤の種類、塗布液を乾燥する条件等、をそれぞれ調節することにより、第2導電膜130の側面の上面視における外形線の形状を制御することができる。
なお、第2導電膜130が塗布法により形成される場合には、たとえば基板100上に塗布液を塗布、乾燥して第2導電膜130を形成した後、当該塗布液を第2導電膜130の一部にさらに塗布することにより、当該加工処理が行われる。
上記エッチング処理は、たとえば第2導電膜130の一部に対しウェットエッチングを施すことにより行われる。当該エッチング処理においては、エッチャントの種類やエッチング処理時間、フォトレジストの形状等をそれぞれ調節することにより、第2導電膜130の側面の上面視における外形線の形状を制御することができる。
また、リフトオフ法を用いることにより、第2導電膜130の少なくとも一側面の上面視における外形線が当該外形線の両端を結ぶ直線よりも長くなるよう、第2導電膜130の形状を加工してもよい。この場合、たとえば一部がレジスト上に位置するように第2導電膜130を形成した後、レジストとともにレジスト上に設けられた第2導電膜130の一部を除去することで、第2導電膜130の形状を加工することとなる。
また、第2導電膜130は、たとえば基板100上に形成された金属膜を、ドライエッチング等を用いてパターニングすることにより形成される。この場合、たとえばエッチングに用いられるマスクの形状や、エッチャント、エッチング処理時間等をそれぞれ調節することにより、形成される第2導電膜130の側面形状を制御することができる。これにより、第2導電膜130の少なくとも一側面における外形線を、当該外形線の両端を結ぶ直線よりも長くすることができる。本形態においては、たとえばこのようにして、第2導電膜130に対し側面形状を調整する側面処理を施すこともできる。
これにより、本形態に係る第2導電膜130が形成されることとなる。
次に、基板100上に、第1導電膜110を形成する。第1導電膜110は、たとえば透明導電材料含有塗布液を基板100上に塗布し、これを乾燥することにより形成される。第1導電膜110は、少なくとも第2導電膜130のうちの上記側面処理が施された一部を覆うように形成される。すなわち、被覆部222は、第2導電膜130のうちの上記側面処理が施された一部を含む。これにより、被覆部222のうち第1導電膜110により覆われた一側面の上面視における外形線の長さを、当該外形線の両端を結ぶ直線よりも長くすることができる。
透明導電材料含有塗布液は、特に限定されないが、たとえばインクジェット法、スクリーン印刷法、凸版印刷法、グラビア印刷法、ダイコート、スピンコート、またはスプレーを用いて基板100上に塗布される。第1導電膜110を形成する当該工程において用いられる透明導電材料含有塗布液は、たとえば上述した透明導電材料に加え、有機溶剤や水等を含む。有機溶剤としては、たとえばアルコール系溶剤を用いることができる。なお、第1導電膜110は、銀等のペースト状の導電材料を基板100上に塗布し、これを乾燥することにより形成されてもよい。
本形態では、このようにして接合構造200が形成される。
以上、本形態によれば、第2導電膜130は、第1導電膜110により覆われた被覆部222を有している。また、被覆部222のうち第1導電膜110により覆われた一側面の上面視における外形線の長さは、当該外形線の両端を結ぶ直線よりも長い。これにより、第2導電膜130と第1導電膜110との接触面積を増大させることが可能となる。このため、第2導電膜130と第1導電膜110との間における接触抵抗を低減することができる。したがって、第2導電膜130と第1導電膜110との間における接続信頼性の向上を図ることが可能となる。
また、有機EL素子20を構成する第1電極112に接続され、かつ第1導電膜110により構成される第1配線114と、第2導電膜130により構成される引出配線134と、を備える発光装置10を実現することができる。さらに、第1導電膜110により構成される第1電極112と、第2導電膜130により構成される引出配線134と、を備える発光装置12を実現することもできる。これらのいずれにおいても、第1電極112と引出配線134との間における接続信頼性を向上させることができる。したがって、発光装置の動作信頼性を向上させることも可能となる。
以下、実施形態を、実施例を参照して詳細に説明する。なお、実施形態は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
まず、ガラス基板上に、銀からなる金属膜を、スパッタリング法を用いて形成した。次いで、この金属膜をドライエッチングによりライン状にパターニングし、第2導電膜を形成した。このとき、第2導電膜の一側面の上面視における外形線が凹凸形状となるよう、エッチングマスクを選択した。次いで、第2導電膜のうちの上面視における外形線が凹凸形状である側面(以下、凹凸側面)に対しウェットエッチングを施した。次いで、透明導電材料含有塗布液をガラス基板上にライン状に塗布し、これを乾燥して第1導電膜を形成した。このとき、第1導電膜が、第2導電膜のうちの凹凸側面を覆うように、上記塗布液を塗布した。ここで、上記塗布液としては、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホネート(PEDOT−PSS、CLEVIOS PH510(Heraeus社製))を溶剤中へ分散して得られる溶液を使用した。これにより、第1導電膜と、第2導電膜と、からなる構造体を作製した。
このようにして得られた構造体を、第1の形態に係る発光装置に適用した。
実施例1では、第2導電膜は、第1導電膜により覆われた被覆部を有していた。また、被覆部のうち第1導電膜により覆われた凹凸側面の上面視における外形性の長さは、当該外形線の両端を結ぶ直線よりも長かった。また、被覆部のうち第1導電膜により覆われた凹凸側面の上面視における外形線は、波状であった。
実施例1においては、第1導電膜と第2導電膜との間に長時間電流を流した際における、第1導電膜と第2導電膜との間の接続信頼性に優れていた。
以上、図面を参照して実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
10、12 発光装置
20 有機EL素子
100 基板
110 第1導電膜
112 第1電極
114 第1配線
130 第2導電膜
134、164 引出配線
140 有機層
150 導電膜
152 第2電極
154 第2配線
200 接合構造
222 被覆部
300 画素領域

Claims (8)

  1. 導電材料により構成される第1導電膜と、金属材料により構成される第2導電膜と、が互いに接合してなる接合構造であって、
    前記第2導電膜は、前記第1導電膜により覆われた被覆部を有しており、
    前記被覆部のうち前記第1導電膜により覆われた一側面の上面視における外形線の長さは、前記外形線の両端を結ぶ直線よりも長い接合構造。
  2. 請求項1に記載の接合構造において、
    前記被覆部のうち前記第1導電膜により覆われた一側面の上面視における外形線は、凹凸形状を有している接合構造。
  3. 請求項1または2に記載の接合構造において、
    前記被覆部のうち前記第1導電膜により覆われた一側面の上面視における外形線は、波状、櫛歯状または鋸歯状である接合構造。
  4. 請求項1〜3いずれか一項に記載の接合構造において、
    前記導電材料は、導電性高分子を含む透明導電材料である接合構造。
  5. 請求項1〜4いずれか一項に記載の接合構造において、
    前記第1導電膜は、有機EL素子を構成する電極に接続する第1配線であり、
    前記第2導電膜は、前記第1配線と電気的に接続する引出配線である接合構造。
  6. 請求項1〜4いずれか一項に記載の接合構造において、
    前記第1導電膜は、有機EL素子を構成する電極であり、
    前記第2導電膜は、前記電極と電気的に接続する配線である接合構造。
  7. 請求項1〜4いずれか一項に記載の接合構造を有する発光装置であって、
    第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置された有機層と、を有する有機EL素子と、
    前記第1電極と電気的に接続し、かつ前記第1導電膜により構成される第1配線と、
    前記第1配線と接合し、かつ前記第2導電膜により構成される引出配線と、
    を備える発光装置。
  8. 請求項1〜4いずれか一項に記載の接合構造を有する発光装置であって、
    前記第1導電膜により構成される第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置された有機層と、を有する有機EL素子と、
    前記第1電極に接合し、かつ前記第2導電膜により構成される引出配線と、
    を備える発光装置。
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