JP2014201815A - Pwht後の板厚中心部の低温靭性に優れた厚肉厚鋼板およびその製造方法 - Google Patents

Pwht後の板厚中心部の低温靭性に優れた厚肉厚鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】応力除去焼鈍(PWHT)後の板厚中心部の低温靭性に優れた、引張強さが580MPa以上の厚肉厚鋼板およびその製造方法を提供する。【解決手段】質量%で、C:0.08〜0.17%、Si:0.05〜0.60%、Mn:0.80〜2.0%、P:0.008%以下、S:0.002%以下、Al:0.005〜0.060%、N:0.0020〜0.0070%、Cu:0.50%以下、Ni:0.05〜0.70%、Cr:0.05〜0.50%、Mo:0.05〜0.40%、V:0.05%以下、必要に応じて、Ti,Ca,REMの1種又は2種以上、残部Fe及び不可避的不純物の組成からなり、P、Mnの偏析度指数の小さい厚肉厚鋼板。前記組成の連続鋳造製スラブを特定条件で加熱・保持後、鍛造し、熱間圧延、熱処理を行う。【選択図】なし

Description

本発明は、厚肉厚鋼板およびその製造方法に関し、圧力容器、特に原子炉格納容器に用いられ、PWHT(応力除去焼鈍、溶接後熱処理とも言う)後の板厚中心部の低温靭性に優れた、引張強さが580MPa以上の厚肉厚鋼板およびその製造方法に関するものである。なお、本発明でいう「厚肉厚鋼板」とは、板厚80mm以上の厚鋼板とする。
厚肉厚鋼板は、造塊法で鋳込んだ大型鋼塊を分塊圧延により分塊スラブとして、熱間圧延を施すことにより製造されている。しかしながら、分塊スラブを使用する製造プロセスでは、鋼塊押湯部の濃厚偏析部や鋼塊底部の負偏析部を切り捨てなければならないため、歩留りが低く、さらに分塊圧延等の中間工程を経由するため大幅な製造コスト増となる上、製造期間も長く生産性の低下を招くという問題があった。
また、PWHT後の低温靭性を確保するため、P,S、Sb,Sn,As等の粒界偏析しやすい不純物元素を極力低減することが必要であるが、分塊スラブを使用した製造プロセスでは、大型鋼塊を利用するため、凝固速度が遅く、最終凝固位置にP,S,Sb,Sn,As等の不純物元素が濃化する傾向が強く、切り捨てを余儀なくされていた。
一方、連続鋳造製スラブを用いる製造プロセスでは、スラブ厚さが薄いことに起因して製品に至るまでの圧下率が小さくセンターポロシティーが残存しやすいことや、PWHT後の低温靭性に悪影響を及ぼす不純物元素が局部的に高濃度で偏析した中心偏析帯が存在する。
現在実用化されている厚板圧延機の能力では、連続鋳造製スラブの中心部に形成されたセンターポロシティを安定して圧着することが難しく、製品である厚肉厚鋼板において内部欠陥として検出されることが多く、板厚中心部の靭性低下や落重特性の低下、更には電子ビーム溶接性が問題となる。
特許文献1、特許文献2には、連続鋳造機の出側でロールまたは平金敷により鋳片に圧下を施し、鋳片のセンターポロシティーの閉鎖−圧着を図る技術が提案されている。しかしながら、連続鋳造機の出側で鋳片を圧下するために、連続鋳造機の大幅な改造を必要とし、設備改造費が多大となり、製造コストの増加を招くという問題があった。
特許文献3には、C量、P量を低減するとともに、N量を高めることで落重特性を向上させる技術が開示されているが、N量を高める事は、造塊プロセスにより鋼片を製造する場合は可能であるが、連続鋳造プロセスでスラブを製造する場合においては、スラブ表面割れなどが懸念される。
また、特許文献4には、圧力容器等の溶接構造物に使用される厚鋼板の電子ビーム溶接後の靭性を向上させるため、Si,Al,N、P,S量を適切にバランスさせ、連続鋳造工程においてスラブの内部溶鋼が凝固完了するクレーターエンド近傍において鍛圧加工を行い、Pの中心偏析を軽減させる技術が開示されているが、スラブ連続鋳造過程での圧下は制御が難しく、また製造コストも大きい事が問題である。
特開昭55−114404号 特開昭61−273201号 特開平02−93044号 特開平05−295480号
上述したように、厚肉厚鋼板を連続鋳造スラブから製造する場合、板厚中心部の材質特性の劣化が問題で、特に板厚の増大や、安全性に対する要望の高まりから従来に比べて、高温、長時間下での厳しいPWHTが実施される原子炉格納容器用鋼板において、PWHT後における板厚中心部の材質特性の向上が課題とされている。
そこで、本発明は、原子炉格納容器用として好適な、PWHT後にも板厚中心部で優れた低温靭性を有する厚肉厚鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。
発明者らは、上記課題を解決するため、原子炉格納容器用厚肉鋼板を対象に、鋭意検討を行い、以下の知見を得た。
1.連続鋳造スラブによる厚肉厚鋼板でPWHT後の板厚中心部の低温靭性を向上させる場合、センターポロシティーを消滅させるだけでなく、中心偏析を効果的に軽減または消滅させることが必要である。
2.連続鋳造スラブと鍛造プロセスを組み合わせた製造条件により、センターポロシティーと中心偏析の両方を低減させ、PWHT後の低温靭性を向上させた厚肉厚鋼板を安定的に、かつ高い生産性にて製造可能である。
3.成分組成を、PWHT後のNb系炭化物析出による靭性劣化を抑制するためにNbを極力低減し、かつPWHT後の強度確保のために、焼き戻し軟化抵抗の大きいMoを添加することに加え、炭化物形成元素Crおよびセメンタイト生成抑制元素Siを適正化したものとすることにより、長時間のPWHT後の低温靭性を向上させることが可能である。
4.上記化学組成の溶鋼を、連続鋳造によって鋳片とし、鍛造前に、板厚中央相当位置が1200℃以上で5h以上保持されるように加熱し、その後、所定の圧下量以上の鍛造圧下を施すと、センターポロシティーが消滅されるだけでなく、板厚中心部での靭性低下の原因となっていた中心偏析帯における不純物元素のPおよびMnの偏析が飛躍的に低減され、低温靭性が顕著に改善される。
通常、自由鍛造のための加熱処理では、加熱炉から被鍛造材を搬出し、マニュプレーターでハンドリングする間の温度低下が大きいことから、温度:1200℃以上に加熱するが、従来の保持時間では中心偏析帯に濃化した不純物元素の拡散が不十分で、低温靭性の改善が必ずしも十分ではなかった。
本発明では、中心偏析帯に濃化した不純物元素の拡散を十分に進行させ、かつその後の鍛造効果を十分に確保し、低温靭性の顕著な改善を得るために、加熱・均熱を1200℃以上の温度での保持時間を5h以上に延長する。
また、1200℃以上の温度での加熱均熱の時間を延長するのみでは、所望の低温靭性の顕著な改善は得られない。加熱・均熱の時間を延長し、圧下率16%以上の鍛造を施して初めて、低温靭性の顕著な改善が得られる。
本発明は上記知見に更に検討を加えてなされたもので、すなわち、本発明は、
(1) 質量%で、C:0.08〜0.17%、Si:0.05〜0.60%、Mn:0.80〜2.0%、P:0.008%以下、S:0.002%以下、Al:0.005〜0.060%、N:0.0020〜0.0070%、Cu:0.50%以下、Ni:0.05〜0.70%、Cr:0.05〜0.50%、Mo:0.05〜0.40%、V:0.05%以下、残部Feおよび不可避的不純物の組成からなり、かつ、質量%で、鋼中平均P含有量(P0)に対する板厚中心部のP含有量(P)の比:P/P0が2.0以下、かつ鋼中平均Mn含有量(Mn0)に対する板厚中心部のMn含有量(Mn)の比:Mn/Mn0が1.2以下であることを特徴とするPWHT後の板厚中心部の低温靭性に優れた厚肉厚鋼板。
(2)更に、質量%で、Ti:0.010%以下、Ca:0.0005〜0.0050%、REM:0.0005〜0.0050%の1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)に記載のPWHT後の板厚中心部の低温靭性に優れた厚肉厚鋼板。
(3)更に、質量%で、Nb:0.003%以下、B:0.0003%以下とすることを特徴とする、(1)または(2)に記載のPWHT後の板厚中心部の低温靭性に優れた厚肉厚鋼板。
(4)(1)ないし(3)のいずれか一つに記載の成分組成からなる溶鋼を、連続鋳造によりスラブとし、引き続き鍛造および熱間圧延により厚鋼板とした後、焼入れ−焼戻しを施す際、前記スラブの板厚中心位置を1200℃以上に5hr以上保持した後、圧下率:16%以上の圧下を付与する鍛造を施した後、熱間圧延を行うことを特徴とするPWHT後の板厚中心部の低温靭性に優れた厚肉厚鋼板の製造方法。
(5)前記スラブの板厚中心位置を1200℃以上に5hr以上保持する加熱と圧下率:16%以上の圧下を付与する鍛造を、1回以上繰り返すことを特徴とする(4)記載のPWHT後の板厚中心部の低温靭性に優れた厚肉厚鋼板の製造方法。
(6)Ac3〜Ac3+70℃の温度域に再加熱後に行う焼入れ処理を1回以上行った後、600℃〜700℃の温度域での焼戻し処理することを特徴とする(4)または(5)記載のPWHT後の板厚中心部の低温靭性に優れた厚肉厚鋼板の製造方法。
本発明によれば、PWHT後において、板厚中心部の低温靭性に優れ、引張強さが580MPa以上の、原子炉格納容器用として好適な厚肉厚鋼板およびその製造方法が得られ産業上極めて有用である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[成分組成]説明において%は質量%とする。
C:0.08〜0.17%
Cは、本発明の対象とする80mm以上の厚肉厚鋼板で引張強度580MPa以上の強度を確保するために少なくとも0.08%を必要とするが、0.17%を超えると母材強度が高くなり、低温靭性が低下するため、0.08〜0.17%の範囲とする。なお、好ましくは0.10〜0.14%の範囲である。
Si:0.05〜0.60%
Siは、脱酸に有効なだけでなく、強度向上にも有用な元素であり、有効利用のためには少なくとも0.05%を必要とするが、0.60%を超えると溶接性および低温靭性が低下するため、0.05〜0.60%とする。なお、好ましくは0.05〜0.30%の範囲である。
Mn:0.80〜2.0%
Mnは、所望の強度を確保するために少なくとも0.80%を必要とするが、2.0%を超えると低温靭性および溶接性を低下させるため、0.80〜2.0%の範囲とする。なお、好ましくは1.0〜1.6%の範囲である。
P:0.008%以下、S:0.002%以下
PおよびSはいずれも、粒界偏析元素であり、母材の低温靱性を著しく劣化させるので、極力低減するのが望ましいが、過度の低減は製造コストの上昇を招くため、それぞれの上限をPは0.008%、Sは0.002%とする。
Al:0.005〜0.060%
Alは、鋼材の脱酸に使用される元素で、本発明ではNと共に重要な役割を果たす。Alが0.005%未満ではAlNによる母材の細粒化効果が期待できず、母材の低温靱性が劣化するので、下限を0.005%とする。一方、低N系鋼において、Alを0.060%を超えて多量に添加すると粗大なAlNが生成し母材の低温靱性が劣化するため、上限を0.060%とした。なお、Alはsol.Alとする。
N:0.0020〜0.0070%
Nは、含有量が高いと低温靱性を劣化させ、また、連続鋳造スラブの割れを誘起するために低減することが望ましく、0.0070%以下とする。0.0020%に満たないとAlNの析出が生じなくなって母材の低温靱性が損なわれるので、0.0020〜0.0070%とする。スラブ割れ防止の観点から、好ましくは0.0020〜0.0050%未満の範囲である。
Cu:0.50%以下
Cuは、鋼中へ固溶し、固溶強化元素として有用な元素であるが、0.50%を超えて添加すると溶接性が劣化するため、0.50%以下とする。なお、好ましくは、0.30%以下である。
Ni:0.05〜0.70%
Niは、母材の強度と靱性、特に低温靭性を向上させる有用元素であり、その効果を発揮するためには0.05%以上が必要である。しかし、0.70%を超えて添加しても特性改善効果は少なく、しかも高価な元素であることから、0.05〜0.70%の範囲とする。
Cr:0.05〜0.50%
Crは、焼入れ性を向上させ、かつ析出強化により、母材強度を高める有用な元素であり、少なくとも0.05%を必要とするが、0.50%を超えると低温靭性および溶接性を劣化させるため、0.05〜0.50%の範囲とする。
Mo:0.05〜0.40%
Moは、焼戻し軟化抵抗が大きく、PWHT後の母材の強度確保に極めて有効な元素で、母材強度のみならず靱性も向上させるため、0.05%以上とする。0.40%を超えると低温靭性および溶接性の劣化を招くため、0.05〜0.40%の範囲とする。
V:0.05%以下
Vは、焼入れ性を向上させ、C、Nと炭窒化物を形成し、PWHT後の強度確保に有効な元素であるが、0.05%を超えて添加すると、析出脆化による靭性低下が大きいため、0.05%以下とする。なお、好ましくは、0.02%以下である。
以上が基本成分組成で残部はFeおよび不可避的不純物である。本発明では、NbおよびBを含有しないことが好ましいため、不可避的不純物としてNbおよびBの混入が避けられない場合、Nb:0.003%以下、B:0.0003%以下とする。
Nbは、Vと同様に、CおよびNとともに炭窒化物を形成し、強度を高める元素である。しかしながら、高温・長時間のPWHTを施す場合、Nb炭窒化物の析出による脆化が著しく、特に溶接熱影響部の靭性低下が大きいため、実質的に含有しないことにすることが好ましい。また、含有することが避けられない場合、その上限を0.003%以下に制限することが好ましい。
Bは、極微量の含有量で焼入れ性を高め、強度向上に寄与する元素であるが、微量の含有でも、溶接後の溶接熱影響部の硬さを急激に上昇させ、溶接割れ感受性を高め、溶接性を著しく劣化させるとともに、靭性低下も招くため、含有しないことが好ましい。含有することが避けられない場合、その上限を0.0003%と制限することが好ましい。
本発明鋼は、更に、Ti、Ca、REMの1種または2種以上を添加することができる。
Ti:0.010%以下
Tiは、C,Nと炭窒化物を形成し、オーステナイト粒の微細化を通じた靭性向上に有効な元素であるが、0.010%を超えると、析出脆化を生じるため、添加する場合は、0.010%以下とする。
Ca:0.0005〜0.0050%
Caは、硫化物(MnS)の形態を制御し、母材の低温靱性や異方性の改善および耐水素誘起割れ性の向上に効果を発揮する元素であるが、含有量が0.0005%に満たないとその添加効果に乏しく、一方、0.0050%を超えるとCaオキシサルファイド(介在物)が生成し、低温靱性や清浄度を害するため、添加する場合は、0.0005〜0.0050%の範囲とする。
REM:0.0005〜0.0050%
REMは、Caと同様、硫化物(MnS)の形態制御並びに母材の低温靱性や異方性の改善および耐水素誘起割れ性の向上に有効に寄与するが、含有量が0.0005%に満たないとその添加効果に乏しく、一方、0.0050%を超えると低温靱性や清浄度が劣化するので、添加する場合は、0.0005〜0.0050%の範囲とする。次に、本発明の高強度鋼板の製造方法について説明する。
[中心偏析部の性状]
中心偏析部の靭性を改善するため、粒界に偏析して粒界強度を低下させるPと、粒内強度を上昇させるMnの中心偏析部(板厚中心部)での含有量を規定する。偏析部でのP低減による粒界強度の向上と、Mn低減による粒内強度の低下により、粒界からのクラック発生が抑制され、靭性が向上する。
Pの鋼中の平均P含有量(P0)に対する板厚中心部のP含有量(P)の比:P/P0が2.0超えで、Mnの、鋼中平均Mn含有量(Mn0)に対する板厚中心部のMn含有量(Mn)の比:Mn/Mn0を1.2超えでは、靭性改善効果が得られないため、P/P0は2.0以下、Mn/Mn0は1.2以下とする。含有量は全て質量%とする。P/P0、Mn/Mn0を偏析度指数という場合がある。P,Mnの鋼中の平均含有量、板厚中心部での測定方法は、実施例において説明する。なお、本発明で板厚中心部は、連続鋳造製スラブの板厚方向中心位置に対して±10mmまでの領域とする。
[製造方法]
本発明では、スラブとして、上記成分組成の連続鋳造製スラブを用い、所定の条件で、当該スラブを加熱・保持し、その後、鍛造、熱間圧延(厚板圧延と言う場合がある)により、所望の板厚の厚肉厚鋼板とする。
まず、連続鋳造製スラブを、板厚中心位置が1200℃以上の温度で5h以上保持されるように加熱する。
板厚中心位置の温度が、1200℃未満では、中心偏析帯に濃化した不純物元素の拡散が不十分で低温靭性向上に有効なPおよびMnの偏析の顕著な改善が望めない。加熱温度は固相線以下とするが、好ましくは上限を1250℃とする。
板厚中心位置の温度が1200℃以上でも保持時間が5h未満では、中心偏析帯に濃化した不純物元素の拡散が不十分で、不純物元素の拡散による低温靭性の改善が望めない。一方、40hを超えると、連続鋳造製スラブ表面のスケールロスが大きくなるため、40h以下とすることが好ましい。
加熱後、当該スラブに鍛造を施す。鍛造の圧下率は16%以上とする。鍛造時の圧下率が16%未満では、センターポロシティーを完全に圧着することができず、熱間圧延後の厚肉厚鋼板の板厚中心部にセンターポロシティーが残存する。センターポロシティーが残存すると、亀裂進展の起点となり、靱性が低下する。また、鍛造時の圧下率が16%未満では、中心偏析帯の破壊が不十分で、低温靭性の顕著な改善が期待できない。
鍛造時の圧下率の上限は特に限定しない。大きな特性改善のためには、熱間圧延を含めた全圧下率の中で、できる限り鍛造時の圧下率を高くすることが望ましいが、製品の要求特性、圧延後の製品サイズ等の制限を考慮して、適宜に定めることが望ましい。1200℃以上の加熱とそれに引き続く鍛造加工を1回以上繰り返すことにより、より効果的に中心偏析の低減、低温靭性の改善を図る事が可能である。
鍛造で所定の圧下を行った後、厚板圧延により、所定の製品板厚を有する厚肉厚鋼板とする。厚板圧延の加熱・圧延条件は所定の製品寸法が得られれば良く特に限定しない。所定の製品板厚とした後、Ac3〜Ac3+70℃の温度域に再加熱後に行う焼入れ処理を1回以上行った後、600℃〜700℃の温度域で焼戻し処理する。
表1に化学組成を示す溶鋼を、連続鋳造し、310mm厚の連続鋳造スラブを製造し、加熱後に鍛造加工(圧下率:5〜15%)を施し、次いで、1150℃に加熱した後に熱間圧延により所定の板厚の厚鋼板とした。得られた鋼板は、880〜910℃で3時間加熱保持後、水焼入れしたのち、650℃で4時間加熱後、空冷した。その後、615℃で15時間のPWHT(溶接後熱処理)を行った後、鋼板の引張特性と衝撃特性について調査した。
P,Mnの鋼中の平均含有量P0、Mn0は、レードル分析値を用いる。また、板厚中心部の偏析部でのP、Mn濃度は、板厚中心部から採取したサンプルから10×10mmの領域をEPMAによりスポット径30μm、ステップ30μmでマッピングし、その中で最も濃化した領域を含む120μm×120μm四方の領域の濃度平均値とする。PWHT(溶接後熱処理)の条件は、実際の圧力容器等の製作過程での条件を模擬し設定した。
引張特性は、板厚中心部から採取した丸棒引張試験片を用いて、JIS Z 2241に準拠して引張試験を行い、TS(引張り強さ:MPa)、YS(降伏点:MPa)を求めた。衝撃特性は、板厚中央部から採取したシャルピー衝撃試験片を用いて、JIS Z 2242に準拠し実施し破面遷移温度vTrs(℃)を求めた。表2に製造条件、P,Mnの偏析度指数および調査結果を示す。
表2から明らかなように、成分組成、P,Mnの偏析度指数が本発明範囲内の本発明例(No.1〜6、18)は引張強さが590MPa以上の高い強度を有し、板厚中心部の低温靱性もvTrs:−50℃以下と良好であった。
一方、比較例(No.7〜17)は、成分組成および/または製造条件が本発明範囲外のため、偏析度指数が本発明範囲外で、板厚中心部で良好な低温靱性が得られなかった。
なお、N量の多い鋼(No.12)は連続鋳造時にスラブに割れが見られ、スラブ手入れが必須であり、製造性が著しく低下した。
Figure 2014201815
Figure 2014201815

Claims (6)

  1. 質量%で、C:0.08〜0.17%、Si:0.05〜0.60%、Mn:0.80〜2.0%、P:0.008%以下、S:0.002%以下、Al:0.005〜0.060%、N:0.0020〜0.0070%、Cu:0.50%以下、Ni:0.05〜0.70%、Cr:0.05〜0.50%、Mo:0.05〜0.40%、V:0.05%以下、残部Feおよび不可避的不純物の組成からなり、かつ鋼中平均P含有量(P0)に対する板厚中心部のP含有量(P)の比:P/P0が2.0以下、かつ鋼中平均Mn含有量(Mn0)に対する板厚中心部のMn含有量(Mn)の比:Mn/Mn0が1.2以下であることを特徴とするPWHT後の板厚中心部の低温靭性に優れた厚肉厚鋼板。
  2. 更に、質量%で、Ti:0.010%以下、Ca:0.0005〜0.0050%、REM:0.0005〜0.0050%の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のPWHT後の板厚中心部の低温靭性に優れた厚肉厚鋼板。
  3. 更に、質量%で、Nb:0.003%以下、B:0.0003%以下とすることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のPWHT後の板厚中心部の低温靭性に優れた厚肉厚鋼板。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一つに記載の成分組成からなる溶鋼を、連続鋳造によりスラブとし、引き続き鍛造および熱間圧延により厚鋼板とした後、焼入れ−焼戻しを施す際、前記スラブの板厚中心位置を1200℃以上に5hr以上保持した後、圧下率:16%以上の圧下を付与する鍛造を施した後、熱間圧延を行うことを特徴とするPWHT後の板厚中心部の低温靭性に優れた厚肉厚鋼板の製造方法。
  5. 前記スラブの板厚中心位置を1200℃以上に5hr以上保持する加熱と圧下率:16%以上の圧下を付与する鍛造を、1回以上繰り返すことを特徴とする請求項4記載のPWHT後の板厚中心部の低温靭性に優れた厚肉厚鋼板の製造方法。
  6. Ac3〜Ac3+70℃の温度域に再加熱後に行う焼入れ処理を1回以上行った後、600℃〜700℃の温度域で焼戻し処理することを特徴とする請求項4または5記載のPWHT後の板厚中心部の低温靭性に優れた厚肉厚鋼板の製造方法。
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