JP2014200872A - 放電加工用電極線およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】撚り合わせたワイヤに亜鉛メッキを行うことで電極線を円形状にし、しかもカールを小さくし、かつ放電加工で目的の面精度、形状精度を得ることができる放電加工用電極線およびその製造方法を提供する。
【解決手段】複数本の金属線11を撚り合わせて形成されたワイヤ12と、ワイヤ12の外周に形成され少なくとも隣り合う金属線11間の溝を埋める金属層13とを備える放電加工用電極線であって、その断面が円形状である放電加工用電極線10である。
【選択図】図1
【解決手段】複数本の金属線11を撚り合わせて形成されたワイヤ12と、ワイヤ12の外周に形成され少なくとも隣り合う金属線11間の溝を埋める金属層13とを備える放電加工用電極線であって、その断面が円形状である放電加工用電極線10である。
【選択図】図1
Description
本発明は、放電加工用電極線およびその製造方法に関するものである。
ワイヤー放電加工は、図3、図4に示すように、ボビン31から放電加工用電極線30を繰り出すと共に被加工物32の上下に配置されたローラ33、34で案内し、そのローラ33、34間を連続的に走行させながら、放電加工用電極線30に電圧を印加し、放電加工用電極線30と被加工物32との間で放電Sを生じさせ、その放電エネルギーによって被加工物32を溶断し、被加工物32を所望の加工形状にカットする。この際、切断部には、加工液Lを流し、発生した加工屑Dは、加工液Lと共に回収する。
放電加工用電極線30は、製品サイズより太いサイズの材料を、線引きダイスに通して少しずつ細くしていき製品サイズまで伸線する。線引きダイスの使用回数は製品サイズが細くなるほど多くなる。電極線のサイズより細い線引きダイスを通しているため、電極線材料が伸線される際に金属組織が変化する。電極線材料が線引きダイスの入口及び出口に対して真っ直ぐに通れば、材料中の金属組織が均一に変形する。
しかし、実際には電極線材料が、線引きダイスの入口及び出口に対して角度を持って通るため、金属組織が偏って変形する。電極線にクセがついてしまうため、真っ直ぐに垂らしても曲がり(カール)が発生してしまう。ワイヤ放電加工機は無人運転のため、自動で電極線の切断・結線(自動結線)を行うが、電極線のカールが大きいと自動結線が失敗してしまい、稼働効率が落ちてしまう。電極線のカールを小さくするために、通電アニーラ等で歪み取り焼鈍を行うことで自動結線率を高めている。
また、特許文献1には、自動結線を容易にするために金属素線の撚線に電気メッキ法により機能化金属を付着させ腰を強くすることが記載されている。
従来電極線のカールが、できるだけ小さくなるように製造しているが、製造機毎の差、材料自体のクセなどによって条件が同じ場合でもカールの大きさはばらつきが発生する。カールの大きさを規格値以内にするために製造条件を調整するが、作業効率を悪くする要因となっている。作業調整は、機械、材料、作業者の習熟度によっても必要工数にバラツキがある。
また、特許文献1は、金属線を撚り合わせることで応力が分散されるため、通常よりカールが小さい電極線となるが、金属線を撚り合わせることで、断面は真円でなくなってしまい、放電にバラツキが生じる。このため、外周に電気メッキを施すことが提案されているが、電気メッキ法では、撚り線の形状に沿って金属が付着するため、放電加工時に放電にバラツキが発生してしまい、被加工物の切断部は、目的の面精度、形状精度が得られない。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、撚り合わせたワイヤに亜鉛等の金属メッキを行うことで電極線を円形状にし、しかもカールを小さくし、かつ放電加工で、目的の面精度、形状精度を得ることができる放電加工用電極線およびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、複数本の金属線を撚り合わせて形成されたワイヤと、前記ワイヤの外周に形成され少なくとも隣り合う金属線間の溝を埋める金属層とを備える放電加工用電極線であって、その断面が円形状である放電加工用電極線である。
前記金属線が黄銅線からなり、前記金属層が亜鉛であることが好ましい。
また本発明は、複数本の金属線を撚り合わせると共にこれを伸線してワイヤを製造する工程と、前記ワイヤを溶融メッキ槽を通しながら円形ダイスで断面が円形状となる金属層を形成する溶融メッキ工程とを備えた放電加工用電極線の製造方法である。
本発明は、複数本の金属線を撚り合わせることで、応力を分散し、カールを小さくすることができ、また、撚り合わせたワイヤを円形ダイスに通しながら溶融亜鉛メッキを行うことで、その断面を円形状にし、放電加工で、目的の面精度、形状精度が得られるという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適な一実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1は、本発明の放電加工用電極線10を示したもので、複数本の金属線11を撚り合わせたワイヤ12の外周に亜鉛等の金属層13を、放電加工用電極線10の断面が円形状となるようにメッキされて構成される。
ワイヤ12は、金属線11の母線を撚り合わせた後、これを引き抜き伸線加工により伸線し、その外周に金属層13を溶融亜鉛によりメッキを行って、外径φ0.1〜0.3mmに形成される。
図2は、本発明の放電加工用電極線の製造装置を示したものである。
複数のワイヤ母材14が、回転テーブル15に載置され、その各ワイヤ母材14から、銅又は黄銅からなる金属母線11aが、回転ガイド16に挿通され、撚り線用ダイス17を通して撚り合わされてワイヤ母線12aとされる。このワイヤ母線12aは、連続伸線機18に供給され、その連続伸線機18内に設けた複数の伸線用ダイス19、19による伸線工程にて伸線され、通電加工機20で焼鈍されてワイヤ12とされ、ダンサーローラ21で張力を調整されながら巻取機22に巻き取られる間に、金属メッキ装置23にて少なくともワイヤ12の溝に金属層13(図1)がメッキされて放電加工用電極線10とされる。
金属メッキ装置23は、亜鉛等の溶融金属液24が収容されたメッキ槽25の底部に、放電加工用電極線10の外径寸法と同じ径の穴が形成された円形ダイス26を有して構成され、ワイヤ12がメッキ槽25内の溶融金属液24を通る間にメッキされ、円形ダイス26を通る間に、少なくとも隣り合う金属線11間の溝を埋める金属層13が形成されることで、その断面が円形状である放電加工用電極線10が製造される。
このように、本発明は、金属線11を撚り合わせてワイヤ12とすることで、応力を分散し、カールを小さくすることができる。また撚り合わせたワイヤ12を円形ダイス26に通しながら溶融亜鉛メッキを行うことで、その断面を円形状にし、放電加工で目的の面精度、形状精度が得られる。
放電加工用電極線10の外形は、放電のバラツキを最小限に抑えることができる真円形状であるとより好ましい。また、放電加工用電極線10の断面が円形であれば、ワイヤ12の全周をメッキされていなくてもよく、ワイヤ12の溝にのみメッキされていてもよい。
この際、金属母線11aの撚り線数は、3本以上で、その外径は0.6mm〜1.2mm、伸線率は、93〜98%がよい。また、ワイヤ12を構成する金属線11の撚りピッチPは、放電加工用電極線10の外径をDとしたとき、P=1.0D以上2.0D以下で撚り合わせる。
この撚りピッチPは、先ず図2の回転テーブル15の回転数を調整することでワイヤ母線12aの撚りピッチが調整され、ダイス19、19による伸線にて最終的な撚りピッチPが形成されるため、伸線率を考慮して回転テーブル15の回転数を制御する。
10 放電加工用電極線
11 金属線
12 ワイヤ
13 金属層
11 金属線
12 ワイヤ
13 金属層
Claims (3)
- 複数本の金属線を撚り合わせて形成されたワイヤと、前記ワイヤの外周に形成され少なくとも隣り合う金属線間の溝を埋める金属層とを備える放電加工用電極線であって、その断面が円形状であることを特徴とする放電加工用電極線。
- 前記金属線が黄銅線からなり、前記金属層が亜鉛である請求項1記載の放電加工用電極線。
- 複数本の金属線を撚り合わせると共にこれを伸線してワイヤを製造する工程と、前記ワイヤを溶融メッキ槽を通しながら円形ダイスで断面が円形状となる金属層を形成する溶融メッキ工程とを備えたことを特徴とする放電加工用電極線の製造方法。
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JP2013077611A JP2014200872A (ja) | 2013-04-03 | 2013-04-03 | 放電加工用電極線およびその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2013
- 2013-04-03 JP JP2013077611A patent/JP2014200872A/ja active Pending
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