JP2014199787A - 色素増感太陽電池素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた耐久性を有する色素増感太陽電池素子を提供すること。
【解決手段】少なくとも1つの色素増感太陽電池を有し、色素増感太陽電池が、透明基板を有する第1基材と、第1基材に対向する第2基材と、第1基材及び第2基材を接合させる環状の封止部とを備え、第2基材が、可撓性を有し、封止部内に埋め込まれることにより封止部に接合される環状の接合縁部と、接合縁部の内側の本体部とを有し、接合縁部が、透明基板から離間するように延びて封止部に食い込む食込み部を有する、色素増感太陽電池素子。
【選択図】図1

Description

本発明は、色素増感太陽電池素子に関する。
光電変換素子として、安価で、高い光電変換効率が得られることから色素増感太陽電池素子が注目されており、色素増感太陽電池素子に関して種々の開発が行われている。
色素増感太陽電池素子は少なくとも1つの色素増感太陽電池を備えており、色素増感太陽電池は、導電性基板と、対極などの対向基板とを連結する環状の封止部とを備えている。
このような色素増感太陽電池素子においては一般に、対極の周縁部が、対向する導電性基板とほぼ平行となっている(例えば下記特許文献1参照)。
特開2008−153180号公報
しかし、上記特許文献1に記載の色素増感太陽電池素子は、耐久性の点で未だ改善の余地があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、優れた耐久性を有する色素増感太陽電池素子を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、まず対極の周縁部を封止部内に埋め込むことを考えた。この場合、対極の周縁部に対し、導電性基板側の面だけでなく、導電性基板とは反対側の面にも封止部が接着されることになり、接着面積が増大するからである。しかし、これでもまだ耐久性の点で改善の余地があった。そこで、本発明者らはさらに鋭意研究を重ねた結果、以下の発明により上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、少なくとも1つの色素増感太陽電池を有し、前記色素増感太陽電池が、透明基板を有する第1基材と、前記第1基材に対向する第2基材と、前記第1基材及び前記第2基材を接合させる環状の封止部とを備え、前記第2基材が、可撓性を有し、前記封止部内に埋め込まれることにより前記封止部に接合される環状の接合縁部と、前記接合縁部の内側の本体部とを有し、前記接合縁部が、前記透明基板に対して離間するように延びて前記封止部に食い込む食込み部を有する、色素増感太陽電池素子である。
この色素増感太陽電池素子によれば、色素増感太陽電池素子が高温環境下に置かれると、第1基材と第2基材と封止部とによって形成される空間が熱膨張する。このとき、第2基材の接合縁部に対し、これを埋め込んでいる封止部から引き抜こうとする応力が加わる。ここで、接合縁部は、透明基板から離間するように延びて封止部に食い込む食込み部を有する。別言すると、食込み部は、その本体部側の基端部から先端部に向かって透明基板から離間するように延びる。すなわち、食込み部に対して本体部側には封止部の一部が存在し、この封止部の一部が食込み部に接触している。さらに食込み部が透明基板から離間するように延びるため、食込み部と第1基材との間の距離を十分に確保することができる。つまり、食込み部と第1基材との間の封止部の厚さを十分に確保することができる。このため、第1基材に対する食込み部の接着性を強固にすることができる。従って、食込み部を第1基材に沿って引き抜こうとする応力が加わっても、その食込み部の移動が封止部によって十分に抑制される。以上のことから、接合縁部が封止部から引き抜かれることが十分に抑制される。その結果、優れた耐久性を有することが可能となる。
上記色素増感太陽電池素子においては、前記食込み部が、前記第1基材の前記透明基板の表面に対して傾斜し、前記本体部から遠ざかるにつれて前記透明基板から離間するように延びる傾斜部を有することが好ましい。
この場合、傾斜部よりも本体部側に存在する封止部の量が、食込み部が透明基板の表面に直交するように延びる突起部で構成される場合よりも多くなり、この封止部が、食込み部が引き抜かれる際、より大きな抵抗となる。従って、接合縁部が封止部から引き抜かれることが特に十分に抑制される。その結果、特に優れた耐久性を有することが可能となる。
上記色素増感太陽電池素子においては、前記食込み部が、前記傾斜部の先端に、前記第1基材とは反対側を向くように設けられる突起部をさらに有することが好ましい。
この場合、色素増感太陽電池素子が高温環境下に置かれ、食込み部を第1基材に沿って引き抜こうとする応力が加わっても、傾斜部の先端に、第1基材とは反対側を向くように突起部が設けられているため、その食込み部の移動が封止部によってより十分に抑制される。従って、接合縁部が封止部から引き抜かれることがより十分に抑制される。
上記色素増感太陽電池素子においては、前記接合縁部が、前記食込み部と前記本体部とを連結するつなぎ部を有し、前記つなぎ部が、前記透明基板に沿うように延びることが好ましい。
色素増感太陽電池素子が高温環境下に置かれ、第1基材と第2基材と封止部とによって形成される空間が熱膨張すると、本体部が第1基材と反対側に向かって凸となる。この場合、つなぎ部がない場合に比べて、接合縁部と本体部とのなす角を大きくすることが可能となる。このため、接合縁部と本体部との間に断裂が生じることがより十分に抑制される。
上記色素増感太陽電池素子においては、前記本体部の一部が、前記第1基材と反対側に向かって凸となるように撓む凸状撓み部となっていることが好ましい。
色素増感太陽電池素子が温度変化の大きい環境下に置かれると、第1基材と第2基材と封止部との間の空間が膨張又は収縮する。このとき、第2基材に過大な応力が加わって第2基材が緊張状態になろうとしても、第2基材の本体部の一部が凸状撓み部となっているため、その応力が凸状撓み部に吸収される。このため、第2基材の接合縁部と封止部との間の界面に加えられる応力を十分に低減することができる。このため、色素増感太陽電池素子が温度変化の大きい環境下に置かれても、優れた耐久性を有することが可能となる。
上記色素増感太陽電池素子は、前記第1基材上に設けられる酸化物半導体層をさらに備え、前記第1基材が第1電極で構成され、前記第2基材が第2電極で構成され、前記本体部の残部が、前記酸化物半導体層側に向かって凹むように撓む凹状撓み部を有することが好ましい。
この場合、本体部の残部が凹状撓み部を有することで、第1電極と第2電極との極間距離を小さくすることが可能となる。このため、色素増感太陽電池素子は、優れた光電変換特性を有することが可能となる。
上記色素増感太陽電池素子においては、前記凸状撓み部が、前記接合縁部に隣接する位置に配置されていることが好ましい。
接合縁部と封止部との界面には応力が加わりやすい。その点、凸状撓み部が、接合縁部に隣接する位置に配置されていると、接合縁部に過大な応力が加わることを効果的に抑制することができる。
なお、本発明において、第2基材が「可撓性を有する」とは、20℃の環境下で50mm×200mmのシート状の第2基材の長辺側の両縁部(それぞれ幅5mm)を張力1Nで水平に固定し、第2基材の中央に20g重の荷重をかけた際の第2基材の撓みの最大変形率が20%を超えるものを言うものとする。ここで、最大変形率とは、下記式:
最大変形率(%)=100×(最大変位量/シート状第2基材の厚さ)
に基づいて算出される値を言う。従って、例えば厚さ0.04mmのシート状第2基材が上記のようにして荷重をかけることにより撓み、最大変形量が0.01mmとなった場合、最大変形率は25%となり、このシート状第2基材は可撓性を有することとなる。
本発明によれば、優れた耐久性を有する色素増感太陽電池素子が提供される。
本発明の色素増感太陽電池素子の第1実施形態を示す断面図である。 本発明の色素増感太陽電池素子の第1実施形態の一部を示す平面図である。 図1の第2基材を示す部分断面図である。 図1の色素増感太陽電池素子における透明導電膜のパターンを示す平面図である。 図1の第1一体化封止部を示す平面図である。 図1の第2一体化封止部を示す平面図である。 図2のVII−VII線に沿った断面図である。 図7の部分拡大図である。 バックシートを固定するための連結部を形成した作用極を示す平面図である。 図5の第1一体化封止部を形成するための第1一体化封止部形成体を示す平面図である。 本発明の色素増感太陽電池素子の第2実施形態の一部を示す平面図である。 本発明の色素増感太陽電池素子の第3実施形態の一部を示す平面図である。 本発明の色素増感太陽電池素子の第4実施形態の一部を示す平面図である。 本発明の色素増感太陽電池素子の第5実施形態の一部を示す断面図である。 本発明の色素増感太陽電池素子の第6実施形態の一部を示す断面図である。 本発明の色素増感太陽電池素子の第7実施形態の一部を示す断面図である。 本発明の色素増感太陽電池素子の第8実施形態の一部を示す断面図である。 本発明の色素増感太陽電池素子の第9実施形態を示す部分断面図である。
以下、本発明の色素増感太陽電池素子の好適な実施形態について図1〜図9を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の色素増感太陽電池素子の好適な実施形態を示す断面図、図2は、本発明の色素増感太陽電池素子の好適な実施形態の一部を示す平面図、図3は、図1の第2基材を示す部分断面図、図4は、図1の色素増感太陽電池モジュールにおける透明導電膜のパターンを示す平面図、図5は、図1の第1一体化封止部を示す平面図、図6は、図1の第2一体化封止部を示す平面図、図7は、図2のVII−VII線に沿った断面図、図8は、図7の部分拡大図、図9は、バックシートを固定するための連結部を形成した作用極を示す平面図である。
図1に示すように、色素増感太陽電池素子としての色素増感太陽電池モジュール(以下、「DSCモジュール」と呼ぶことがある)100は、複数(図1では4つ)の色素増感太陽電池(以下、「DSC」と呼ぶことがある)50と、DSC50の裏面側を覆うように設けられるバックシート80とを有している。図2に示すように、複数のDSC50は導電材60Pによって直列に接続されている。以下、説明の便宜上、DSCモジュール100における4つのDSC50をDSC50A〜50Dと呼ぶことがある。
図1に示すように、複数のDSC50の各々は、導電性基板15を有する作用極10と、導電性基板15に対向する対極20と、導電性基板15及び対極20を接合させる環状の封止部30Aとを備えている。導電性基板15、対極20及び環状の封止部30Aによって形成されるセル空間には電解質40が充填されている。
図3に示すように、対極20は、金属基板21と、金属基板21の作用極10側に設けられて触媒反応を促進する触媒層22とを備えている。また隣り合う2つのDSC50において、対極20同士は互いに離間している。また対極20は、可撓性を有している。本実施形態では、対極20によって第2基材および第2電極が構成されている。
図1および図2に示すように、作用極10は、導電性基板15と、導電性基板15上に設けられる少なくとも1つの酸化物半導体層13とを有している。導電性基板15は、透明基板11と、透明基板11の上に設けられる透明導電膜12と、透明基板11の上に設けられる絶縁材33と、透明導電膜12上に設けられる接続端子16とを有している。酸化物半導体層13は、環状の封止部30Aの内側に配置されている。透明基板11は、DSC50A〜50Dの共通の透明基板として使用されている。なお、本実施形態では、導電性基板15によって第1基材および第1電極が構成されている。
図2および図4に示すように、透明導電膜12は、互いに絶縁された状態で設けられる透明導電膜12A〜12Fで構成されている。すなわち、透明導電膜12A〜12Fは互いに溝90を介在させて配置されている。ここで、透明導電膜12A〜12Dはそれぞれ複数のDSC50A〜50Dの透明導電膜12を構成している。また透明導電膜12Eは、封止部30Aに沿って折れ曲がるようにして配置されている。透明導電膜12Fは、バックシート80の周縁部80aを固定するための環状の透明電極膜12である(図1参照)。
図4に示すように、透明導電膜12A〜12Dはいずれも、側縁部12bを有する四角形状の本体部12aと、本体部12aの側縁部12bから側方に突出する突出部12cとを有している。
図2に示すように、透明導電膜12A〜12Dのうち透明導電膜12Cの突出部12cは、DSC50A〜50Dの配列方向Xに対して側方に張り出す張出し部12dと、張出し部12dから延びて、隣りのDSC50Dの本体部12aに溝90を介して対向する対向部12eとを有している。
DSC50Bにおいても、透明導電膜12Bの突出部12cは、張出し部12dと対向部12eとを有している。またDSC50Aにおいても、透明導電膜12Aの突出部12cは、張出し部12dと対向部12eとを有している。
なお、DSC50Dは、既にDSC50Cと接続されており、他に接続されるべきDSC50が存在しない。このため、DSC50Dにおいて、透明導電膜12Dの突出部12cは対向部12eを有していない。すなわち透明導電膜12Dの突出部12cは張出し部12dのみで構成される。
但し、透明導電膜12Dは、DSCモジュール100で発生した電流を外部に取り出すための第1電流取出し部12fと、第1電流取出し部12fと本体部12aとを接続し、透明導電膜12A〜12Cの側縁部12bに沿って延びる接続部12gとをさらに有している。第1電流取出し部12fは、DSC50Aの周囲であって透明導電膜12Aに対して透明導電膜12Bと反対側に配置されている。
一方、透明導電膜12Eも、DSCモジュール100で発生した電流を外部に取り出すための第2電流取出し部12hを有しており、第2電流取出し部12hは、DSC50Aの周囲であって透明導電膜12Aに対して透明導電膜12Bと反対側に配置されている。そして、第1電流取出し部12fおよび第2電流取出し部12hは、DSC50Aの周囲において溝90を介して隣り合うように配置されている。ここで、溝90は、透明導電膜12の本体部12aの縁部に沿って形成される第1の溝90Aと、透明導電膜12のうち本体部12aを除く部分の縁部に沿って形成され、バックシート80の周縁部80aと交差する第2の溝90Bとで構成されている。
また、図2に示すように、透明導電膜12A〜12Cの各突出部12cおよび透明導電膜12Eの上には、接続端子16が設けられている。各接続端子16は、導電材60Pと接続され、封止部30Aの外側で封止部30Aに沿って延びる導電材接続部16Aと、導電材接続部16Aから封止部30Aの外側で封止部30Aに沿って延びる導電材非接続部16Bとを有する。本実施形態では、透明導電膜12A〜12Cにおいては、接続端子16のうち少なくとも導電材接続部16Aは、突起部12cの対向部12e上に設けられており、接続される隣りのDSC50の本体部12aに対向している。透明導電膜12Eにおいては、接続端子16のうちの導電材接続部16Aは、接続される隣りのDSC50Aの本体部12aに対向している。そして、導電材非接続部16Bの幅は、導電材接続部16Aの幅より狭くなっている。ここで、導電材接続部16Aおよび導電材非接続部16Bの幅はそれぞれ一定となっている。なお、導電材接続部16Aの幅とは、導電材接続部16Aの延び方向に直交する方向の長さであって導電材接続部16Aの幅のうち最も狭い幅を意味し、導電材非接続部16Bの幅とは、導電材非接続部16Bの延び方向に直交する方向の長さであって導電材非接続部16Bの幅のうち最も狭い幅を意味するものとする。
そして、DSC50Cにおける透明導電膜12Cの突出部12c上に設けられる接続端子16の導電材接続部16Aと隣りのDSC50Dにおける対極20の金属基板21とが導電材60Pを介して接続されている。導電材60Pは、封止部30Aの上を通るように配置されている。同様に、DSC50Bにおける接続端子16の導電材接続部16Aと隣りのDSC50Cにおける対極20の金属基板21とは導電材60Pを介して接続され、DSC50Aにおける接続端子16の導電材接続部16Aと隣りのDSC50Bにおける対極20の金属基板21とは導電材60Pを介して接続され、透明導電膜12E上の接続端子16の導電材接続部16Aと隣りのDSC50Aにおける対極20の金属基板21とは導電材60Pを介して接続されている。
また第1電流取出し部12f、第2電流取出し部12h上にはそれぞれ、外部接続端子18a,18bが設けられている。
また対極20は、図8に示すように、封止部30A内に埋め込まれることにより封止部30Aに接合される環状の接合縁部20aと、接合縁部20aの内側の本体部20bとを有している。ここで、接合縁部20aは、接合縁部20aと本体部20bとの境界から、導電基板14に対して離間するように延びて封止部30Aに食い込む食込み部を有している。本実施形態では、食込み部は、導電性基板15の透明基板11の表面に対して傾斜し、本体部20bから遠ざかるにつれて透明基板11から離間するように延びる傾斜部23で構成されている。
図1に示すように、封止部30Aは、導電性基板15と対極20との間に設けられる環状の第1封止部31Aと、第1封止部31Aと重なるように設けられ、第1封止部31Aと共に対極20の接合縁部20aを挟持する第2封止部32Aとを有している。そして、図5に示すように、隣り合う第1封止部31A同士は一体化されて第1一体化封止部31を構成している。別言すると、第1一体化封止部31は、隣り合う2つの対極20の間に設けられていない環状の部分(以下、「環状部」と呼ぶ)31aと、隣り合う2つの対極20の間に設けられており、環状の部分31aの内側開口31cを仕切る部分(以下、「仕切部」と呼ぶ)31bとで構成されている。また図6に示すように、第2封止部32A同士は、隣り合う対極20の間で一体化され、第2一体化封止部32を構成している。第2一体化封止部32は、隣り合う2つの対極20の間に設けられていない環状の部分(以下、「環状部」と呼ぶ)32aと、隣り合う2つの対極20の間に設けられており、環状の部分32aの内側開口32cを仕切る部分(以下、「仕切部」と呼ぶ)32bとで構成されている。
また図1に示すように、第1封止部31Aと溝90との間には、隣り合う透明導電膜12A〜12F同士間の溝90に入り込み且つ隣り合う透明導電膜12にまたがるようにガラスフリットからなる絶縁材33が設けられている。詳しく述べると、絶縁材33は、溝90のうち透明導電膜12の本体部12aの縁部に沿って形成される第1の溝90Aに入り込むとともに、第1の溝90Aを形成している本体部12aの縁部をも覆っている。
図7に示すように、対極20のうち導電性基板15側の面と第1一体化封止部31の仕切部31bとの接着部の幅Pは、対極20のうち導電性基板15側の面と第1一体化封止部31の環状部31aとの接着部の幅Qよりも狭くなっている。さらに、第1一体化封止部31の仕切部31bの幅Rは、第1一体化封止部31の環状部31aの幅Tの100%以上200%未満となっている。
また、第2一体化封止部32は、対極20のうち作用極10と反対側に設けられる本体部32dと、隣り合う対極20同士の間に設けられる接着部32eとを有している。第2一体化封止部32は、接着部32eによって第1一体化封止部31に接着されている。
図1に示すように、導電性基板15の上にはバックシート80が設けられている。バックシート80は、耐候性層と、金属層とを含む積層体80Aと、積層体80Aに対し金属層と反対側に設けられ、連結部14を介して導電性基板15と接着する接着部80Bとを含む。ここで、接着部80Bは、バックシート80を導電性基板15に接着させるためのものであり、図1に示すように、積層体80Aの周縁部に形成されていればよい。但し、接着部80Bは、積層体80AのうちDSC50側の面全体に設けられていてもよい。バックシート80の周縁部80aは、接着部80Bによって、連結部14を介して透明導電膜12のうち透明導電膜12D,12E,12Fと接続されている。ここで、接着部80BはDSC50の封止部30Aと離間している。また連結部14も封止部30Aと離間している。なお、バックシート80より内側で且つ封止部30Aの外側の空間に電解質40は充填されていない。
また図2に示すように、透明導電膜12Dにおいては、本体部12a、接続部12gおよび電流取出し部12fを通るように、透明導電膜12Dよりも低い抵抗を有する集電配線17が延びている。この集電配線17は、バックシート80と導電性基板15との連結部14と交差しないように配置されている。別言すると、集電配線17は、連結部14よりも内側に配置されている。
なお、図2に示すように、各DSC50A〜50Dにはそれぞれ、バイパスダイオード70A〜70Dが並列に接続されている。具体的には、バイパスダイオード70Aは、DSC50AとDSC50Bとの間の第2一体化封止部32の仕切部32b上に固定され、バイパスダイオード70Bは、DSC50BとDSC50Cとの間の第2一体化封止部32の仕切部32b上に固定され、バイパスダイオード70Cは、DSC50CとDSC50Dとの間の第2一体化封止部32の仕切部32b上に固定されている。バイパスダイオード70Dは、DSC50Dの封止部30A上に固定されている。そして、バイパスダイオード70A〜70Dを通るように対極20の金属基板21に導電材60Qが固定されている。またバイパスダイオード70A,70B間、バイパスダイオード70B,70C間、バイパスダイオード70C,70D間の導電材60Qからはそれぞれ導電材60Pが分岐し、透明導電膜12A上の導電材接続部16A、透明導電膜12B上の導電材接続部16A、透明導電膜12C上の導電材接続部16Aにそれぞれ接続されている。またDSC50Aの対極20の金属基板21にも導電材60Pが固定され、この導電材60Pは、バイパスダイオード70Aと、透明導電膜12E上の接続端子16の導電材接続部16Aとを接続している。さらにバイパスダイオード70Dは、導電材60Pを介して透明導電膜12Dに接続されている。
また、各DSC50の対極20上には、乾燥剤(図示せず)が設けられている。
上記DSCモジュール100によれば、DSCモジュール100が高温環境下に置かれ、導電性基板15と対極20と封止部30Aとによって形成される空間が熱膨張する。このとき、対極20の接合縁部20aに対しこれを埋め込んでいる封止部30Aから引き抜こうとする応力が加わる。ここで、接合縁部20aは、接合縁部20aと本体部20bとの境界から透明基板11に対して離間するように延びて封止部30Aに食い込む食込み部として傾斜部23を有する。別言すると、傾斜部23は、その本体部20b側の基端部から先端部に向かって透明基板11から離間するように延びる。すなわち、傾斜部23に対して本体部20b側には封止部30Aの一部が存在し、この封止部30Aの一部が傾斜部23に接触している。特に、傾斜部23よりも本体部20b側に存在する封止部30Aの量が、食込み部が透明基板11の表面に直交するように延びる突起部で構成される場合よりも多くなり、この封止部30Aが、食込み部が引き抜かれる際、より大きな抵抗となる。また傾斜部23は透明基板11から離間するように延びる。具体的には、傾斜部23は、導電性基板15の透明基板11の表面に対して傾斜し、本体部20bから遠ざかるにつれて透明基板11から離間するように延びている。このため、傾斜部23と導電性基板15との間の距離を十分に確保することができる。言い換えると、傾斜部23と導電性基板15との間の封止部30Aの厚さを十分に確保することができる。このため、導電性基板15に対する傾斜部23の接着性を強固にすることができる。従って、傾斜部23を導電性基板15に沿って引き抜こうとする応力が加わっても、その傾斜部23の移動が封止部30Aによって十分に抑制される。以上のことから、接合縁部20aが封止部30Aから引き抜かれることが十分に抑制される。その結果、DSCモジュール100は、優れた耐久性を有することが可能となる。
またDSCモジュール100では、透明導電膜12の縁部に沿って溝90が形成され、この溝90が、環状の封止部30Aの内側に配置される透明導電膜12の本体部12aの縁部に沿って形成される第1の溝90Aを有する。そして、その第1の溝90Aに、ガラスフリットからなる絶縁材33が入り込むとともに、この絶縁材33が、第1の溝90Aを形成している本体部12aの縁部をも覆っている。このため、透明基板11の内部であって溝90の下方の位置に溝90に沿ってクラックが形成され、そのクラックが本体部12aの縁部にまでつながっていたとしても、そのクラックを経た封止部30Aの外部からの水分の侵入が絶縁材33によって十分に抑制される。特に、DSCモジュール100では、第1の溝90Aを形成する本体部12aの縁部を覆い、第1の溝90Aに入り込む絶縁材33がガラスフリットからなるため、絶縁材33が樹脂である場合に比べて高い封止性能を有する。このため、DSCモジュール100によれば、優れた耐久性を有することが可能となる。
またDSCモジュール100では、封止部30Aと絶縁材33とが重なるように配置されている。このため、絶縁材33が封止部30Aと重ならないように配置されている場合に比べて、DSCモジュール100の受光面側から見た、発電に寄与する部分の面積をより増加させることができる。このため、開口率をより向上させることができる。
またDSCモジュール100では、第1電流取出し部12fおよび第2電流取出し部12hは、DSC50Aの周囲であって透明導電膜12Aに対し透明導電膜12Bと反対側に配置され、透明導電膜12Aの第1電流取出し部12fおよび透明導電膜12Fの第2電流取出し部12hは互いに溝90を介して隣り合うように配置されている。このため、DSCモジュール100においては、第1電流取出し部12fおよび第2電流取出し部12hのそれぞれに外部接続端子18a,18bを隣り合うように配置することが可能となる。従って、外部接続端子18a,18bから電流を外部に取り出すためのコネクタの数を1つとすることが可能となる。すなわち、仮に、第1電流取出し部12fが透明導電膜12Dに対し透明導電膜12Cと反対側に配置されている場合、第1電流取出し部12fおよび第2電流取出し部12hが互いに大きく離れて配置されるため、外部接続端子18a,18bも大きく離れて配置されることになる。この場合、DSCモジュール100から電流を取り出すには、外部接続端子18aに接続するコネクタと、外部接続端子18bに接続するコネクタの2つのコネクタが必要になる。しかし、DSCモジュール100によれば、外部接続端子18a,18bを隣り合うように配置することが可能となるため、コネクタは1つで済む。このため、DSCモジュール100によれば、省スペース化を図ることができる。また、DSCモジュール100は、低照度下で使用されると、発電電流が小さい。具体的には、発電電流は2mA以下である。このため、DSC50A〜50Dの両端のDSC50A,50Dのうち一端側のDSC50Dの透明導電膜12Dの一部を、他端側のDSC50Aの対極20の金属基板21に電気的に接続された第2電流取出し部12hの隣りに溝90を介して第1電流取出し部12fとして配置しても、DSCモジュール100の光電変換性能の低下を十分に抑制することができる。
また、DSCモジュール100では、DSC50A〜50DがX方向に沿って一列に配列されており、DSC50A〜50Dの両端のDSC50A,50Dのうち一端側のDSC50Dの透明導電膜12Dが、封止部30Aの内側に設けられる本体部12aと、第1電流取出し部12fと、本体部12aと第1電流取出し部12fとを接続する接続部12gとを有する。このため、DSC50A〜50Dの一部であるDSC50C、50Dを途中で折り返し、DSC50AとDSC50Dとをそれらが互いに隣り合うように配置する場合に比べて、隣り合う2つのDSC50同士を接続するためにDSC50A〜50Dの配列方向(図2のX方向)に沿って設けられる接続端子16の設置領域をより短くすることが可能となり、より省スペース化を図ることが可能となる。また、DSCモジュール100によれば、当該DSCモジュール100が低照度環境下で使用される場合、通常、発電電流が小さいため、DSCモジュール100が、本体部12aと第1電流取出し部12fとを接続する第1接続部12gをさらに有していても、光電変換特性の低下を十分に抑制することができる。
さらに、DSCモジュール100では、集電配線17が、バックシート80と導電性基板15との連結部14と交差しないように配置されている。集電配線17は一般に、多孔質であるため通気性を有しており、水蒸気等のガスが透過可能となっているところ、集電配線17が、バックシート80と導電性基板15との連結部14と交差しないように配置されていると、集電配線17を通してバックシート80と導電性基板15との間の空間に外部から水蒸気等が侵入することを防止することができる。その結果、DSCモジュール100は優れた耐久性を有することが可能となる。また集電配線17は、透明導電膜12Dよりも低い抵抗を有するため、発電電流が大きくなっても、光電変換特性の低下を十分に抑制することができる。
さらに、DSCモジュール100が温度変化の大きい環境下に置かれた場合、接続端子16の幅が狭いほど、接続端子16は、透明導電膜12の突出部12cから剥離しにくくなる。その点、DSCモジュール100では、接続端子16のうち導電材非接続部16Bが、導電材60Pと接続される導電材接続部16Aより狭い幅を有する。このため、接続端子16のうち導電材非接続部16Bは、透明導電膜12の突出部12cから剥離しにくくなる。従って、仮に導電材接続部16Aが透明導電膜12の突出部12cから剥離しても、導電材非接続部16Bは透明導電膜12から剥離せず透明導電膜12に対する接続を維持することが可能となる。また導電材接続部16Aが透明導電膜12の突出部12cから剥離しても、DSCモジュール100は正常に動作することが可能である。従って、DSCモジュール100によれば、接続信頼性を向上させることが可能となる。また、隣り合う2つのDSC50のうち一方のDSC50における対極20の金属基板21に接続された導電材60Pは、他方のDSC50における突出部12c上の導電材接続部16Aと接続され、導電材接続部16Aは、突出部12c上で封止部30Aの外側に設けられている。すなわち、隣り合う2つのDSC50同士の接続が封止部30Aの外側で行われる。このため、DSCモジュール100によれば、開口率を向上させることが可能となる。
またDSCモジュール100では、DSC50A〜50Dのうち隣りのDSC50と接続されるDSC50において、突出部12cが、本体部12aから側方に張り出す張出し部12dと、張出し部12dから延びて、隣りのDSC50の本体部12aに対向する対向部12eとを有し、接続端子16のうち少なくとも導電材接続部16Aが対向部12e上に設けられている。
この場合、接続端子16のうち少なくとも導電材接続部16Aが、隣りのDSC50の本体部12aに対向する対向部12e上に設けられているため、接続端子16のうち少なくとも導電材接続部16Aが、隣りのDSC50の本体部12aに対向する対向部12e上に設けられていない場合と異なり、導電材接続部16Aに接続される導電材60Pが、隣りのDSC50の対極20の金属基板21を横切ることを十分に防止することが可能となる。その結果、隣り合うDSC50同士間の短絡を十分に防止することが可能となる。
またDSCモジュール100では、導電材接続部16Aおよび導電材非接続部16Bはいずれも封止部30Aに沿って配置されている。このため、導電材接続部16Aおよび導電材非接続部16Bを封止部30Aから遠ざかる方向に沿って配置する場合に比べて、接続端子16のために要するスペースを省くことができる。
さらにDSCモジュール100では、バックシート80の接着部80Bは、DSC50の封止部30Aと離間している。このため、接着部80Bが、低温時において収縮することにより封止部30Aを引っ張って、封止部30Aと導電性基板15又は対極20との界面に過大な応力が加わることが十分に抑制される。また、高温時においても、接着部80Bが、膨張することにより封止部30Aを押して、封止部30Aと導電性基板15又は対極20との界面に過大な応力を加えることが十分に抑制される。すなわち、高温時でも低温時でも、封止部30Aと導電性基板15又は対極20との界面に過大な応力が加わることが十分に抑制される。このため、DSCモジュール100は、優れた耐久性を有することが可能となる。
さらに、DSCモジュール100では、対極20のうち導電性基板15側の面と第1一体化封止部31の仕切部31bとの接着部の幅Pは、対極20のうち導電性基板15側の面と第1一体化封止部31の環状部31aとの接着部の幅Qよりも狭くなっている。このため、DSCモジュール100における開口率をより十分に向上させることができる。またDSCモジュール100では、隣り合う第1封止部31A同士、及び、隣り合う第2封止部32A同士が、隣り合う対極20の間で一体化されている。ここで、隣り合う第1封止部31A同士が一体化されなければ、隣り合うDSC50の間においては、大気に対して露出される封止部が2箇所となる。これに対し、DSCモジュール100においては、隣り合う第1封止部31A同士が一体化されているため、隣り合うDSC50の間において、大気に対して露出される封止部が1箇所となる。すなわち、第1一体化封止部31は、環状部31aと、仕切部31bとで構成されているため、隣り合うDSC50の間において、大気に対して露出される封止部が仕切部31bの1箇所のみとなる。また第1封止部31A同士が一体化されることで、大気から電解質40までの水分等の侵入距離が延びる。このため、隣り合うDSC50間において、DSC50の外部から侵入する水分や空気の量を十分に低減することができる。すなわち、DSCモジュール100の封止性能を十分に向上させることができる。またDSCモジュール100によれば、隣り合う第1封止部31A同士が一体化されている。このため、対極20のうち導電性基板15側の面と第1一体化封止部31の仕切部31bとの接着部の幅Pが、対極20のうち導電性基板15側の面と第1一体化封止部31の環状部31aとの接着部の幅Qよりも狭くても、その仕切部31bにおいて十分な封止幅を確保することが可能となる。すなわち、DSCモジュール100によれば、開口率を向上させながら、第1封止部31Aと導電性基板15との接着強度、及び、第1封止部31Aと対極20との接着強度を十分に大きくすることが可能となる。その結果、開口率を向上させることができると共に、DSCモジュール100が高温下で使用される場合に電解質40が膨張して第1封止部31Aの内側から外側に向かう過大な応力が加えられても、導電性基板15及び対極20からの第1封止部31Aの剥離を十分に抑制することができ、優れた耐久性を有することが可能となる。
さらに、DSCモジュール100では、対極20と第1一体化封止部31の仕切部31bの幅Rは、第1一体化封止部31の環状部31aの幅Tの100%以上200%未満となっている。この場合、第1一体化封止部31の仕切部31bにおいて、仕切部31bの幅が環状部31aの幅Tの100%以上であるため、第1一体化封止部31の仕切部31bにおいて、仕切部31bの幅Rが環状部31aの幅Tの100%未満である場合と比べて、大気から電解質40までの水分等の侵入距離がより延びることになる。このため、隣り合うDSC50間にある仕切部31bを通して外部から水分が侵入することをより十分に抑制することができる。一方、仕切部31bの幅Rが環状部31aの幅Tの200%を超える場合と比べて、開口率をより向上させることができる。
またDSCモジュール100においては、第2封止部32Aが、第1封止部31Aと接着されており、対極20の接合縁部20aが第1封止部31Aと第2封止部32Aとによって挟持されている。このため、対極20に対して作用極10から離れる方向の応力が作用しても、その剥離が第2封止部32Aによって十分に抑制される。また、第2一体化封止部32の仕切部32bは、隣り合う対極20同士間の隙間Sを通って第1封止部31Aに接着されているため、隣り合うDSC50の対極20同士が接触することが確実に防止される。
次に、作用極10、連結部14、光増感色素、対極20、封止部30A、電解質40、導電材60P,60Q、バックシート80および乾燥剤について詳細に説明する。
(作用極)
透明基板11を構成する材料は、例えば透明な材料であればよく、このような透明な材料としては、例えばホウケイ酸ガラス、ソーダライムガラス、白板ガラス、石英ガラスなどのガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、および、ポリエーテルスルフォン(PES)などが挙げられる。透明基板11の厚さは、DSCモジュール100のサイズに応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、例えば50〜10000μmの範囲にすればよい。
透明導電膜12に含まれる材料としては、例えばスズ添加酸化インジウム(Indium−Tin−Oxide:ITO)、酸化スズ(SnO)、フッ素添加酸化スズ(Fluorine−doped−Tin−Oxide:FTO)などの導電性金属酸化物が挙げられる。透明導電膜12は、単層でも、異なる導電性金属酸化物を含む複数の層の積層体で構成されてもよい。透明導電膜12が単層で構成される場合、透明導電膜12は、高い耐熱性及び耐薬品性を有することから、FTOを含むことが好ましい。透明導電膜12は、ガラスフリットをさらに含んでもよい。透明導電膜12の厚さは例えば0.01〜2μmの範囲にすればよい。
また透明導電膜12のうち透明導電膜12Dの接続部12gの抵抗値は、特に制限されるものではないが、下記式(1)で表される抵抗値以下であることが好ましい。
抵抗値=直列接続されるDSC50の数×120Ω (1)
この場合、接続部12gの抵抗値が、上記式(1)で表される抵抗値を超える場合と比べて、DSCモジュール100の性能低下を十分に抑制することができる。本実施形態では、DSC50の数は4であるから、上記式(1)で表わされる抵抗値は480Ωとなるので、接続部12gの抵抗値は480Ω以下であることが好ましい。
絶縁材33の厚さは通常、10〜30μmであり、好ましくは15〜25μmである。
接続端子16は、金属材料を含む。金属材料としては、例えば銀、銅およびインジウムなどが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
また接続端子16は、導電材60Pと同一の材料で構成されていても異なる材料で構成されていてもよいが、同一の材料で構成されていることが好ましい。
この場合、接続端子16および導電材60Pが同一の材料で構成されているため、接続端子16と導電材60Pとの密着性をより十分に向上させることができる。このため、DSCモジュール100における接続信頼性をより向上させることが可能となる。
接続端子16においては、導電材非接続部16Bの幅は、導電材接続部16Aの幅より狭ければ特に制限されないが、導電材接続部16Aの幅の1/2以下であることが好ましい。
この場合、導電材非接続部16Bの幅が導電材接続部16Aの幅の1/2を超える場合に比べて、DSCモジュール100における接続信頼性をより向上させることが可能となる。
導電材接続部16Aの幅は特に制限されないが、好ましくは0.5〜5mmであり、より好ましくは0.8〜2mmである。
酸化物半導体層13は、酸化物半導体粒子で構成される。酸化物半導体粒子は、例えば酸化チタン(TiO)、酸化シリコン(SiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化タングステン(WO)、酸化ニオブ(Nb)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、酸化スズ(SnO)、酸化インジウム(In)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化タリウム(Ta)、酸化ランタン(La)、酸化イットリウム(Y)、酸化ホルミウム(Ho)、酸化ビスマス(Bi)、酸化セリウム(CeO)、酸化アルミニウム(Al)又はこれらの2種以上で構成される。
酸化物半導体層13は通常、光を吸収するための吸収層で構成されるが、吸収層と吸収層を透過した光を反射して吸収層に戻す反射層とで構成されてもよい。
酸化物半導体層13の厚さは、例えば0.5〜50μmとすればよい。
(連結部)
連結部14を構成する材料は、バックシート80と透明導電膜12とを接着させることができるものであれば特に制限されず、連結部14を構成する材料としては、例えばガラスフリット、封止部31Aに用いられる樹脂材料と同様の樹脂材料などを用いることができる。中でも、連結部14は、ガラスフリットであることが好ましい。ガラスフリットは樹脂材料に比べて高い封止性能を有するため、バックシート80の外側からの水分等の侵入を効果的に抑制することができる。
(光増感色素)
光増感色素としては、例えばビピリジン構造、ターピリジン構造などを含む配位子を有するルテニウム錯体や、ポルフィリン、エオシン、ローダミン、メロシアニンなどの有機色素が挙げられる。
(対極)
対極20は、上述したように、金属基板21と、金属基板21のうち作用極10側に設けられて対極20の表面における還元反応を促進する導電性の触媒層22とを備える。但し、接合縁部20aは金属基板21のみで構成されていてもよい。
金属基板21は、例えばチタン、ニッケル、白金、モリブデン、タングステン、アルミ、ステンレス等の耐食性の金属材料で構成される。金属基板21の厚さは、DSCモジュール100のサイズに応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、例えば0.005〜0.1mmとすればよい。
触媒層22は、白金、炭素系材料又は導電性高分子などから構成される。ここで、炭素系材料としては、カーボンナノチューブが好適に用いられる。
また対極20は上述したように封止部30A内に埋め込まれる傾斜部23とその内側の本体部20bとを有する。ここで、傾斜部23と透明基板11の表面とのなす角は、0°よりも大きく90°未満であれば特に制限されないが、5°〜45°であることが好ましい。この場合、DSCモジュール100の耐久性を効果的に向上させることが可能となる。
(封止部)
封止部30Aは、第1封止部31Aと、第2封止部32Aとで構成される。
第1封止部31Aを構成する材料としては、例えばアイオノマー、エチレン−ビニル酢酸無水物共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体等を含む変性ポリオレフィン樹脂、紫外線硬化樹脂、及び、ビニルアルコール重合体などの樹脂が挙げられる。
第1封止部31Aの厚さは通常、40〜90μmであり、好ましくは60〜80μmである。
対極20と仕切部31bとの接着部の幅Pは、対極20と第1一体化封止部31の環状部31aとの接着部の幅Qの25%以上100%未満であることが好ましい。この場合、接着部の幅Pが、接着部の幅Qの25%未満である場合と比べて、より優れた耐久性を有することが可能となる。接着部の幅Pは、接着部の幅Qの30%以上であることがより好ましく、40%以上であることがさらに好ましい。
DSCモジュール100においては、第1一体化封止部31の仕切部31bの幅Rは、第1一体化封止部31の環状部31aの幅Tの100%以上200%未満であることが好ましく、120〜180%であることがより好ましい。
この場合、大きな開口率と優れた耐久性とをバランスさせることができる。
第2封止部32Aを構成する材料としては、第1封止部31Aと同様、例えばアイオノマー、エチレン−ビニル酢酸無水物共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体等を含む変性ポリオレフィン樹脂、紫外線硬化樹脂、及び、ビニルアルコール重合体などの樹脂が挙げられる。
第2封止部32Aの厚さは通常、20〜45μmであり、好ましくは30〜40μmである。
(電解質)
電解質40は、例えばI/I などの酸化還元対と有機溶媒とを含んでいる。有機溶媒としては、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、メトキシプロピオニトリル、プロピオニトリル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、バレロニトリル、ピバロニトリル、グルタロニトリル、メタクリロニトリル、イソブチロニトリル、フェニルアセトニトリル、アクリロニトリル、スクシノニトリル、オキサロニトリル、ペンタニトリル、アジポニトリルなどを用いることができる。酸化還元対としては、例えばI/I のほか、臭素/臭化物イオン、亜鉛錯体、鉄錯体、コバルト錯体などのレドックス対が挙げられる。また電解質40は、有機溶媒に代えて、イオン液体を用いてもよい。イオン液体としては、例えばピリジニウム塩、イミダゾリウム塩、トリアゾリウム塩等の既知のヨウ素塩であって、室温付近で溶融状態にある常温溶融塩が用いられる。このような常温溶融塩としては、例えば、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムヨーダイド、1−エチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイド、ジメチルイミダゾリウムアイオダイド、エチルメチルイミダゾリウムアイオダイド、ジメチルプロピルイミダゾリウムアイオダイド、ブチルメチルイミダゾリウムアイオダイド、又は、メチルプロピルイミダゾリウムアイオダイドが好適に用いられる。
また、電解質40は、上記有機溶媒に代えて、上記イオン液体と上記有機溶媒との混合物を用いてもよい。
また電解質40には添加剤を加えることができる。添加剤としては、LiI、I、4−t−ブチルピリジン、グアニジウムチオシアネート、1−メチルベンゾイミダゾール、1−ブチルベンゾイミダゾールなどが挙げられる。
さらに電解質40としては、上記電解質にSiO、TiO、カーボンナノチューブなどのナノ粒子を混練してゲル様となった擬固体電解質であるナノコンポジットゲル電解質を用いてもよく、また、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド誘導体、アミノ酸誘導体などの有機系ゲル化剤を用いてゲル化した電解質を用いてもよい。
なお、電解質40は、I/I からなる酸化還元対を含み、I の濃度が0.006mol/リットル以下であることが好ましく、0〜6×10−6mol/リットルであることがより好ましく、0〜6×10−8mol/リットルであることがさらに好ましい。この場合、電子を運ぶI の濃度が低いため、漏れ電流をより減少させることができる。このため、開放電圧をより増加させることができるため、光電変換特性をより向上させることができる。
(導電材)
導電材60P,60Qとしては、例えば金属膜が用いられる。金属膜を構成する金属材料としては、例えば銀又は銅などを用いることができる。
(バックシート)
バックシート80は、上述したように、耐候性層と、金属層とを含む積層体80Aと、積層体80AのDSC50側の面に設けられ、積層体80Aと連結部14とを接着する接着部80Bとを含む。
耐候性層は、例えばポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレートで構成されていればよい。
耐候性層の厚さは、例えば50〜300μmであればよい。
金属層は、例えばアルミニウムを含む金属材料で構成されていればよい。金属材料は通常、アルミニウム単体で構成されるが、アルミニウムと他の金属との合金であってもよい。他の金属としては、例えば銅、マンガン、亜鉛、マグネシウム、鉛、及び、ビスマスが挙げられる。具体的には、98%以上の純アルミニウムにその他の金属が微量添加された1000系アルミニウムが望ましい。これは、この1000系アルミニウムが、他のアルミニウム合金と比較して、安価で、加工性に優れているためである。
金属層の厚さは特に制限されるものではないが、例えば12〜30μmであればよい。
積層体80Aは、さらに樹脂層を含んでいてもよい。樹脂層を構成する材料としては、例えばブチルゴム、ニトリルゴム、熱可塑性樹脂などが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。樹脂層は、金属層のうち耐候性層と反対側の表面全体に形成されていてもよいし、周縁部にのみ形成されていてもよい。
接着部80Bを構成する材料としては、例えばブチルゴム、ニトリルゴム、熱可塑性樹脂などが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。接着部80Bの厚さは特に制限されるものではないが、例えば300〜1000μmであればよい。
(乾燥剤)
乾燥剤は、シート状であっても、粒状であってもよい。乾燥剤は、例えば水分を吸収するものであればよく、乾燥剤としては、例えばシリカゲル、アルミナ、ゼオライトなどが挙げられる。
次に、DSCモジュール100の製造方法について図4、図9および図10を参照しながら説明する。図10は、図5の第1一体化封止部を形成するための第1一体化封止部形成体を示す平面図である。
まず1つの透明基板11の上に透明導電膜を形成してなる積層体を用意する。
透明導電膜の形成方法としては、スパッタ法、蒸着法、スプレー熱分解法(SPD:Spray Pyrolysis Deposition)又はCVD法などが用いられる。
次に、図4に示すように、透明導電膜に対して溝90を形成し、互いに溝90を介在させて絶縁状態で配置される透明導電膜12A〜12Fを形成する。具体的には、DSC50A〜50Dに対応する4つの透明導電膜12A〜12Dは、四角形状の本体部12a及び突出部12cを有するように形成する。このとき、DSC50A〜50Cに対応する透明導電膜12A〜12Cについては、突出部12cが張出し部12dのみならず、張出し部12dから延びて、隣りのDSC50の本体部12aに対向する対向部12eをも有するように形成する。また透明導電膜12Dについては、四角形状の本体部12a及び張出し部12dのみならず、第1電流取出し部12fと、第1電流取出し部12fと本体部12aとを接続する接続部12gとを有するように形成する。このとき、第1電流取出し部12fは、透明導電膜12Aに対し、透明導電膜12Bと反対側に配置されるように形成する。さらに、透明導電膜12Eは、第2電流取出し部12hが形成されるように形成する。このとき、第2電流取出し部12hは、透明導電膜12Aに対し、透明導電膜12Bと反対側に配置され、且つ、第1電流取出し部12fの隣りに溝90を介して配置されるように形成する。
溝90は、例えばYAGレーザ又はCOレーザ等を光源として用いたレーザスクライブ法によって形成することができる。
こうして、透明基板11の上に透明導電膜12を形成する。
次に、透明導電膜12A〜12Cのうちの突出部12c上に、導電材接続部16Aと導電材非接続部16Bとで構成される接続端子16の前駆体を形成する。具体的には、接続端子16の前駆体は、導電材接続部16Aが対向部12e上に設けられるように形成する。また透明導電膜12Eにも接続端子16の前駆体を形成する。また導電材非接続部16Bの前駆体は、導電材接続部16Aの幅よりも狭くなるように形成する。接続端子16の前駆体は、例えば銀ペーストを塗布し乾燥させることで形成することができる。
さらに、透明導電膜12Dの接続部12gの上には集電配線17の前駆体を形成する。集電配線17の前駆体は、例えば銀ペーストを塗布し乾燥させることで形成することができる。
また、透明導電膜12Aの第1電流取出し部12f,第2電流取出し部12h上にはそれぞれ外部に電流を取り出すための外部接続用端子18a,18bの前駆体を形成する。外部接続用端子の前駆体は、例えば銀ペーストを塗布し乾燥させることで形成することができる。
さらに、本体部12aの縁部に沿って形成される第1の溝90Aに入り込み且つ本体部12aの縁部をも覆うように、ガラスフリットからなる絶縁材33の前駆体を形成する。絶縁材33は、例えばガラスフリットを含むペーストを塗布し乾燥させることによって形成することができる。
またバックシート80を固定するために、絶縁材33と同様にして、絶縁材33を囲むように且つ透明導電膜12D、透明導電膜12E、透明導電膜12Fを通るように環状の連結部14の前駆体を形成する。
さらに透明導電膜12A〜12Dの各々の本体部12aの上に、酸化物半導体層13の前駆体を形成する。酸化物半導体層13の前駆体は、酸化物半導体粒子を含む多孔質酸化物半導体層形成用ペーストを印刷した後、乾燥させることで形成することができる。
酸化物半導体層形成用ペーストは、酸化物半導体粒子のほか、ポリエチレングリコールなどの樹脂及び、テルピネオールなどの溶媒を含む。
酸化物半導体層形成用ペーストの印刷方法としては、例えばスクリーン印刷法、ドクターブレード法、又はバーコート法などを用いることができる。
最後に、接続端子16の前駆体、絶縁材33の前駆体、連結部14の前駆体、酸化物半導体層13の前駆体を一括して焼成し、接続端子16、絶縁材33、連結部14、および酸化物半導体層13を形成する。
このとき、焼成温度は酸化物半導体粒子やガラスフリットの種類により異なるが、通常は350〜600℃であり、焼成時間も、酸化物半導体粒子やガラスフリットの種類により異なるが、通常は1〜5時間である。
こうして、図9に示すように、バックシート80を固定するための連結部14が形成され、導電性基板15を有する作用極10が得られる。
次に、作用極10の酸化物半導体層13に光増感色素を担持させる。このためには、作用極10を、光増感色素を含有する溶液の中に浸漬させ、その光増感色素を酸化物半導体層13に吸着させた後に上記溶液の溶媒成分で余分な光増感色素を洗い流し、乾燥させることで、光増感色素を酸化物半導体層13に吸着させればよい。但し、光増感色素を含有する溶液を酸化物半導体層13に塗布した後、乾燥させることによって光増感色素を酸化物半導体層13に吸着させても、光増感色素を酸化物半導体層13に担持させることが可能である。
次に、酸化物半導体層13の上に電解質40を配置する。
次に、図10に示すように、第1一体化封止部31を形成するための第1一体化封止部形成体131を準備する。第1一体化封止部形成体131は、第1一体化封止部31を構成する材料からなる1枚の封止用樹脂フィルムを用意し、その封止用樹脂フィルムにDSC50の数に応じた四角形状の開口131aを形成することによって得ることができる。第1一体化封止部形成体131は、複数の第1封止部形成体131Aを一体化させてなる構造を有する。
そして、この第1一体化封止部形成体131を、導電性基板15の上に接着させる。このとき、第1一体化封止部形成体131は、導電性基板15を構成する絶縁材33と重なるように導電性基板15に接着する。第1一体化封止部形成体131の導電性基板15への接着は、第1一体化封止部形成体131を加熱溶融させることによって行うことができる。また第1一体化封止部形成体131は、透明導電膜12の本体部12aが第1一体化封止部形成体131の内側に配置されるように導電性基板15に接着する。
一方、DSC50の数と同数の対極20を用意する。
対極20は、金属基板21上に、対極20の表面における還元反応を促進する導電性の触媒層22を形成することにより対極形成用基板を得た後、この対極形成用基板に対し、図8に示すような対極20の形状を得ることが可能な金型で押すことで得ることができる。
次に、上述した第1一体化封止部形成体131をもう1つ用意する。そして、複数の対極20の各々を、第1一体化封止部形成体131の各開口131aを塞ぐように貼り合わせる。
次に、対極20に接着した第1一体化封止部形成体131と、作用極10に接着した第1一体化封止部形成体131とを重ね合わせ、第1一体化封止部形成体131を加圧しながら加熱溶融させる。こうして作用極10と対極20との間に第1一体化封止部31が形成される。このとき、対極20のうち導電性基板15側の面と第1一体化封止部31の仕切部31bとの接着部の幅Pが、対極20のうち導電性基板15側の面と第1一体化封止部31の環状部31aとの接着部の幅Qよりも狭くなるように第1一体化封止部31を形成する。また第1一体化封止部31の仕切部31bの幅Rは、第1一体化封止部31の環状部31aの幅Tの100%以上200%未満となるように第1一体化封止部31を形成する。第1一体化封止部31の形成は、大気圧下で行っても減圧下で行ってもよいが、減圧下で行うことが好ましい。
次に、第2一体化封止部32を準備する(図6参照)。第2一体化封止部32は、複数の第1封止部32Aを一体化させてなる構造を有する。第2一体化封止部32は、1枚の封止用樹脂フィルムを用意し、その封止用樹脂フィルムにDSC50の数に応じた四角形状の開口32cを形成することによって得ることができる。第2一体化封止部32は、第1一体化封止部31と共に対極20の接合縁部20aを挟むように対極20に貼り合わせる。第2一体化封止部32の対極20への接着は、第2一体化封止部32を加熱溶融させることによって行うことができる。
封止用樹脂フィルムとしては、例えばアイオノマー、エチレン−ビニル酢酸無水物共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体等を含む変性ポリオレフィン樹脂、紫外線硬化樹脂、及び、ビニルアルコール重合体などの樹脂が挙げられる。第2一体化封止部32の形成のための封止用樹脂フィルムの構成材料は、第1一体化封止部31の形成のための封止用樹脂フィルムの構成材料よりも高い融点を有することが好ましい。この場合、第2封止部32Aは、第1封止部31Aよりも硬くなるため、隣り合うDSC50の対極20同士の接触を効果的に防止することができる。また第1封止部31Aは第2封止部32Aよりも軟らかくなるため、封止部30Aに加わる応力を効果的に緩和することができる。
次に、第2封止部32の仕切部32bにバイパスダイオード70A,70B,70Cを固定する。またDSC50Dの封止部30A上にもバイパスダイオード70Dを固定する。
そして、バイパスダイオード70A〜70Dを通るように導電材60QをDSC50B〜50Cの対極20の金属基板21に固定する。さらにバイパスダイオード70A,70B間、バイパスダイオード70B,70C間、バイパスダイオード70C,70D間の各導電材60Qと、透明導電膜12A上の導電材接続部16A、透明導電膜12B上の導電材接続部16A、透明導電膜12C上の導電材接続部16Aとをそれぞれ接続するように導電材60Pを形成する。また、透明導電膜12E上の導電材接続部16Aとバイパスダイオード70Aとを接続するようにDSC50Aの対極20の金属基板21に導電材60Pを固定する。さらに、透明導電膜12Dとバイパスダイオード70Aとを導電材60Pによって接続する。
このとき、導電材60Pは、導電材60Pを構成する金属材料を含むペーストを用意し、このペーストを、対極20から、隣りのDSC50の接続端子16の導電材接続部16Aにわたって塗布し、硬化させる。導電材60Qは、導電材60Qを構成する金属材料を含むペーストを用意し、このペーストを、各対極20上に隣り合うバイパスダイオードを結ぶように塗布し、硬化させる。このとき、上記ペーストとしては、光増感色素への悪影響を避ける観点から、90℃以下の温度で硬化させることが可能な低温硬化型のペーストを用いることが好ましい。
最後に、バックシート80を用意し、このバックシート80の周縁部80aを連結部14に接着させる。このとき、バックシート80の接着部80BとDSC50の封止部30Aとが離間するようにバックシート80を配置する。
以上のようにしてDSCモジュール100が得られる。
なお、上述した説明では、接続端子16、絶縁材33、連結部14、および酸化物半導体層13を形成するために、接続端子16の前駆体、絶縁材33の前駆体、連結部14の前駆体、酸化物半導体層13の前駆体を一括して焼成する方法を用いているが、接続端子16、絶縁材33、連結部14、および酸化物半導体層13はそれぞれ別々に前駆体を焼成して形成してもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、DSC50A〜50Dが図2のX方向に沿って一列に配列されているが、図11に示すDSCモジュール200のように、DSC50A〜50Dの一部であるDSC50C、50Dを途中で折り返し、DSC50AとDSC50Dとをそれらが互いに隣り合うように配置してもよい。この場合、透明導電膜12Dは、DSCモジュール100と異なり、本体部12aと第1電流取出し部12fとの間に接続部12gを設ける必要がない。このため、集電配線17も設ける必要がない。
また上記実施形態では、バックシート80と導電性基板15との連結部14と交差する第2の溝90Bが、ガラスフリットからなる絶縁材33で覆われていないが、図12に示すDSCモジュール300のように、第2の溝90Bは、ガラスフリットからなる絶縁材33で覆われていることが好ましい。なお、図12において、バックシート80は省略してある。図12に示すように、第2の溝90Bが連結部14と交差していると、その第2の溝90Bを通じて水分がバックシート80と導電性基板15との間の空間に侵入することが可能となる。この場合、第2の溝90Bに絶縁材33が入り込み、絶縁材33が、透明導電膜12のうち本体部12aを除く部分の縁部をも覆っていることで、バックシート80の外側から内側への水分の侵入が十分に抑制される。このため、バックシート80と導電性基板15との間の空間に侵入した水分が封止部30Aを通じて封止部30Aの内側に入り込むことが十分に抑制される。このため、DSCモジュール300の耐久性の低下を十分に抑制することが可能となる。
さらに上記実施形態では、第1電流取出し部12fおよび第2電流取出し部12hが、DSC50A側の周囲に配置されているが、図13に示すDSCモジュール400に示すように、第1電流取出し部12fおよび第2電流取出し部12hは、DSC50D側の周囲に配置されていてもよい。この場合、第1電流取出し部12fは、透明導電膜12Dの本体部12aに対しDSC50Cと反対側に封止部30Aの外側まで突出するように設けられる。一方、第2電流取出し部12hは、透明導電膜12Dの本体部12aに対しDSC50Cと反対側に設けられる。また透明導電膜12A〜12Dに沿って第2接続部としての接続部12iが延びており、この接続部12iが、第2電流取出し部12fとDSC50Aの対極20の金属基板21とを接続している。具体的には、接続部12iの上に、接続部12iに沿って集電配線417が設けられ、この集電配線417とバイパスダイオード70Aから延びる導電材60Pとが接続されている。このDSCモジュール400によっても、優れた光電変換特性を有しながら省スペース化を図ることができる。なお、この場合に、接続部12iの抵抗値が、下記式(1)で表される抵抗値以下であることが好ましいのは、上記実施形態と同様である。
抵抗値=直列接続されるDSC50の数×120Ω (1)
また上記実施形態では、接合縁部20aに含まれる食込み部が、傾斜部23で構成されているが、食込み部は、図14に示すように、傾斜部23と、傾斜部23と本体部20bとを連結するつなぎ部24とで構成されていてもよい。ここで、つなぎ部24は、導電性基板15に沿うように延びている。
DSCモジュール100が高温環境下に置かれ、導電性基板15と対極20と封止部30Aとによって形成される空間が熱膨張すると、本体部20bが導電性基板15と反対側に向かって凸となる。この場合、つなぎ部24がない場合に比べて、接合縁部20aと本体部20bとのなす角を大きくすることが可能となる。このため、接合縁部20aと本体部20bとの間に断裂が生じることがより十分に抑制される。
さらに上記実施形態では、接合縁部20aに含まれる食込み部が、傾斜部23で構成されているが、食込み部は、図15に示すように、透明基板11の表面に対して直交するように延びる突起部25と、突起部25と本体部20bとを連結するつなぎ部24とで構成されていてもよい。
ここで、食込み部は、図16に示すように、突起部25とつなぎ部24との間に傾斜部23が設けられていることが好ましい。すなわち、突起部25が傾斜部23の先端に設けられることが好ましい。この場合、DSCモジュール100が高温環境下に置かれ、食込み部を導電性基板15に沿って引き抜こうとする応力が加わっても、傾斜部23の先端に、導電性基板15とは反対側を向くように設けられる突起部25により、その傾斜部23の移動が封止部30Aによってより十分に抑制される。従って、接合縁部20aが封止部30Aから引き抜かれることがより十分に抑制される。
さらに、上記実施形態では、図17に示すように、対極20の本体部20bの一部が、導電性基板15と反対側に向かって凸となるように撓む凸状撓み部20cとなっていることが好ましい。すなわち、図17に示すように、透明基板11からの凸状撓み部20cの高さH1が、透明基板11からの接合縁部20aの高さH2よりも大きくなっていることが好ましい。DSCモジュール100が温度変化の大きい環境下に置かれると、導電性基板15と対極20と封止部30Aとの間の空間が膨張又は収縮する。このとき、対極20に過大な応力が加わって対極20が緊張状態になろうとしても、対極20の本体部20bの一部が凸状撓み部20cとなっているため、その応力が凸状撓み部20cに吸収される。このため、対極20の接合縁部20aと封止部30Aとの間の界面に加えられる応力を十分に低減することができる。このため、DSCモジュール100子が温度変化の大きい環境下に置かれても、優れた耐久性を有することが可能となる。
図17においては、凸状撓み部20cは環状となっている。ここで、凸状撓み部20cは、図17に示すように、接合縁部20aに隣接する位置に配置されている。接合縁部20aと封止部30Aとの界面には応力が加わりやすい。その点、凸状撓み部20cが、接合縁部20aに隣接する位置に配置されていると、接合縁部20aに過大な応力が加わることを効果的に抑制することができる。
また本体部20bの残部は、多孔質酸化物半導体層13側に向かって凹むように撓む凹状撓み部20dを有していることが好ましい。すなわち、凹状撓み部20dの高さH3が、接合縁部20aの高さH2よりも小さくなっていることが好ましい。この場合、本体部20bの残部が凹状撓み部20dを有することで、導電性基板15と対極20との極間距離を小さくすることが可能となる。このため、DSCモジュール100は、優れた光電変換特性を有することが可能となる。図17においては、凹状撓み部20dは、環状の凸状撓み部20cの内側に配置されている。なお、図17において、凹状撓み部20dは設けられていなくてもよい。すなわち透明基板11からの接合縁部20aの高さH2は、透明基板11からの凹状撓み部20dの高さH3と等しくなっていてもよい。また図17においては、凸状撓み部20cは、必ずしも接合縁部20aに隣接する位置に設けられている必要はなく、接合縁部20aから離間した位置に設けられていてもよい。
また上記実施形態では、溝90が第2の溝90Bを有しているが、第2の溝90Bは必ずしも形成されていなくてもよい。
また上記実施形態では、接続端子16の導電材接続部16Aおよび導電材非接続部16Bの幅が一定とされているが、導電材接続部16Aおよび導電材非接続部16Bの幅はそれぞれ、接続端子16の延び方向に沿って変化してもよい。例えば導電材非接続部16Bのうち導電材接続部16Aから最も遠い側の端部から最も近い側の端部に向かって幅が単調に増加し、導電材接続部16Aのうち導電材非接続部16B側の端部から導電部材非接続部16Bより最も遠い側の端部に向かって幅が単調に増加してもよい。
また上記実施形態では、導電材接続部16Aおよび導電材非接続部16Bはそれぞれ封止部30Aに沿って設けられているが、これらは、封止部30Aから遠ざかる方向に延びるように形成されていてもよい。但し、この場合、導電材接続部16Aが導電材非接続部16Bよりも封止部30Aに近い位置に配置されていることが好ましい。この場合、導電材60Pをより短くすることができる。
あるいは、透明導電膜12A〜12C上に形成される接続端子16においては、導電材非接続部16Bは、導電材接続部16Aに直交するように配置されてもよい。
また導電材接続部16A、導電材非接続部16Bの幅以下であってもよい。
また上記実施形態では、第2封止部32Aが第1封止部31Aに接着されているが、第2封止部32Aは第1封止部31Aに接着されていなくてもよい。
さらに上記実施形態では、封止部30Aが第1封止部31Aと第2封止部32Aとで構成されているが、第2封止部32Aは省略されてもよい。
また上記実施形態では、対極20と第1一体化封止部31の仕切部31bとの接着部の幅Pは、対極20と第1一体化封止部31の環状部31aとの接着部の幅Qよりも狭くなっているが、接着部の幅Pは、接着部の幅Q以上であってもよい。
さらに、上記実施形態では、第1一体化封止部31の仕切部31bの幅Rは、第1一体化封止部31の環状部31aの幅Tの100%以上200%未満となっているが、仕切部31bの幅Rは、第1一体化封止部31の環状部31aの幅Tの100%未満であってもよく、200%以上であってもよい。
また上記実施形態では、バックシート80と透明導電膜12とが、ガラスフリットからなる連結部14を介して接着されているが、バックシート80と透明導電膜12とは、必ずしも連結部14を介して接着されている必要はない。
さらにまた上記実施形態では、連結部14と絶縁材33とが離間しているが、これらはいずれもガラスフリットで構成され、一体化されていることが好ましい。この場合、バックシート80と導電性基板15との間の空間において水分が侵入したとしても、連結部14と導電性基板15との間の界面、封止部30Aと導電性基板15との間の界面が存在しなくなる。また絶縁材33も連結部14もガラスフリットからなり、樹脂に比べ高い封止性能を有する。このため、連結部14と導電性基板15との間の界面や絶縁材33と導電性基板15との間の界面を通じた水分の侵入を十分に抑制することができる。
また上記実施形態では、絶縁材33はガラスフリットからなっているが、絶縁材33を構成する材料は、第1封止部30Aを構成する材料よりも高い融点を有するものであればよい。このため、このような材料としては、ガラスフリットのほか、例えばポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂が挙げられる。中でも、熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。この場合、封止部30Aが高温時に流動性を有するようになっても、絶縁材33は、ガラスフリットからなる場合と同様、熱可塑性樹脂からなる場合に比べて高温時でも流動化しにくい。このため、導電性基板15と対極20との接触が十分に抑制され、導電性基板15と対極20との間の短絡を十分に抑制できる。
また上記実施形態では、導電性基板15が絶縁材33を有しているが、絶縁材33を有していなくてもよい。この場合、封止部30Aおよび第1一体化封止部31Aは、透明基板11、透明導電膜12又は接続端子16に接合されることになる。ここで、導電性基板15は接続端子16を有していなくてもよい。この場合、封止部30Aおよび第1一体化封止部31Aは、透明基板11又は透明導電膜12に接合されることになる。
さらに上記実施形態では、複数のDSC50が直列接続されているが、並列接続されていてもよい。
さらに上記実施形態では、複数のDSC50が用いられているが、本発明では、DSCは1つのみ用いてもよい。
また上記実施形態では、DSC50の数が4つであるが、1つ以上であればよく、4つに限定されるものではない。このようにDSC50を複数有する場合は、図11に示すように、DSC50A〜50Dの一部を途中で折り返す場合よりも、図2に示すように、DSC50を一定方向に配列することが好ましい。このようにDSC50を一定方向に配列する場合、DSC50の数として、偶数、奇数のいずれをも選択することが可能となり、DSC50の数を自由に決定することができ、設計の自由度を向上させることができる。
また上記実施形態では、対極20が第2基材を構成しているが、図18に示すDSC500のように、対向基板として、対極20に代えて、封止部30A内に埋め込まれる接合縁部501aと、接合縁部501aの内側の本体部501bとで構成される絶縁性基板501を用いてもよい。この場合、絶縁性基板501と封止部31aと導電性基板15との間の空間には構造体502が配置される。構造体502は、導電性基板15のうち絶縁性基板501側の面上に設けられている。構造体502は、導電性基板15側から順に、多孔質酸化物半導体層13、多孔質絶縁層503及び対極520で構成される。また上記空間には電解質が配置されている。電解質は、多孔質酸化物半導体層13及び多孔質絶縁層503の内部にまで含浸されている。電解質としては、電解質40と同様のものを用いることができる。ここで、絶縁性基板501としては、例えばガラス基板又は樹脂フィルムなどを用いることができる。また対極520としては、対極20と同様のものを用いることができる。あるいは、対極520は、例えばカーボン等を含む多孔質の単一の層で構成されてもよい。多孔質絶縁層503は、主として、多孔質酸化物半導体層13と対極520との物理的接触を防ぎ、電解質40を内部に含浸させるためのものである。このような多孔質絶縁層503としては、例えば酸化物の焼成体を用いることができる。なお、図18に示すDSC500においては、封止部31aと導電性基板15と絶縁性基板501との間の空間に構造体502が1つのみ設けられているが、構造体502は複数設けられていてもよい。また、多孔質絶縁層503は、多孔質酸化物半導体層13と対極520との間に設けられているが、多孔質酸化物半導体層13を囲むように、導電性基板15と対極520の間に設けてもよい。この構成でも、多孔質酸化物半導体層13と対極520との物理的接触を防ぐことができる。なお、図18では、食込み部が傾斜部で構成されているが、対向基板が対局20で構成される場合と同様に、食込み部は、傾斜部とつなぎ部とで構成されていてもよいし、突起部とつなぎ部とで構成されていてもよい。ここで、傾斜部としては、傾斜部23と同様のものを用いることができる。また突起部としては、突起部25と同様のものを用いることができる。さらに、傾斜部の先端に、透明基板11と反対側を向くように設けられる突起部が設けられることが好ましいのも、対向基板が対極20で構成される場合と同様である。
以下、本発明の内容を、実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
まずガラスからなる厚さ1mmの透明基板の上に、厚さ1μmのFTOからなる透明導電膜を形成してなる積層体を準備した。次に、図4に示すように、COレーザ(ユニバーサルシステム社製V−460)によって透明導電膜12に溝90を形成し、透明導電膜12A〜12Fを形成した。このとき、溝90の幅は1mmとした。また透明導電膜12A〜12Cはそれぞれ、4.6cm×2.0cmの四角形状の本体部と、本体部の片側側縁部から突出する突出部とを有するように形成した。また透明導電膜12Dは、4.6cm×2.1cmの四角形状の本体部と、本体部の片側側縁部から突出する突出部とを有するように形成した。また透明導電膜12A〜12Dのうち3つの透明導電膜12A〜12Cの突出部12cについては、本体部12aの片側縁部12bから張り出す張出し部12dと、張出し部12dから延びて、隣りの透明導電膜12の本体部12aに対向する対向部12eとで構成されるようにした。また透明導電膜12Dの突起部12cについては、本体部12aの片側縁部12bから張り出す張出し部12dのみで構成されるようにした。このとき、張出し部12dの張出し方向(図2のX方向に直交する方向)の長さは2.1mmとし、張出し部12dの幅は9.8mmとした。また対向部12eの幅は2.1mmとし、対向部12eの延び方向の長さは9.8mmとなるようにした。
また透明導電膜12Dについては、本体部12aおよび突出部12cのみならず、第1電流取出し部12fと、第1電流取出し部12fと本体部12aとを接続する接続部12gとを有するように形成した。透明導電膜12Eについては、第2電流取出し部12hを有するように形成した。このとき、接続部12gの幅は、1.3mmとし、長さは59mmとした。また接続部12gの抵抗値を四端子法にて測定したところ、100Ωであった。
次に、透明導電膜12A〜12Cのうちの突出部12c上に、導電材接続部16Aと導電材非接続部16Bとで構成される接続端子16の前駆体を形成した。具体的には、接続端子16の前駆体は、導電材接続部16Aの前駆体が対向部12e上に設けられるように、導電材非接続部16Bの前駆体が張出し部12d上に設けられるように形成した。このとき、導電材非接続部16Bの前駆体は、導電材接続部16Aの幅よりも狭くなるように形成した。接続端子16の前駆体は、スクリーン印刷により銀ペースト(福田金属箔粉工業社製「GL−6000X16」)を塗布し乾燥させることで形成した。
さらに、透明導電膜12Dの接続部12gの上に集電配線17の前駆体を形成した。集電配線17の前駆体は、スクリーン印刷により銀ペーストを塗布し乾燥させることで形成した。
また、透明導電膜12Aの第1電流取出し部12f,第2電流取出し部12h上にそれぞれ外部に電流を取り出すための外部接続用端子18a,18bの前駆体を形成した。外部接続用端子の前駆体は、スクリーン印刷により銀ペーストを塗布し乾燥させることで形成した。
さらに、ガラスフリットからなる絶縁材33の前駆体を、第1の溝90Aに入り込み且つ第1の溝90Aを形成している本体部12aの縁部を覆うように形成した。絶縁材33は、スクリーン印刷によりガラスフリットを含むペーストを塗布し乾燥させることによって形成した。このとき、絶縁材33で覆った透明導電膜の縁部は、溝90から0.2mmの部分とした。
またバックシート80を固定するために、絶縁材33と同様にして、絶縁材33を囲むように且つ透明導電膜12D、透明導電膜12E、透明導電膜12Fを通るようにガラスフリットからなる環状の連結部14の前駆体を形成した。またこのとき、連結部14の前駆体は、その内側に集電配線17の前駆体が配置されるように形成した。また連結部14は、その外側に、第1電流取出し部および第2電流取出し部が配置されるように形成した。連結部14は、スクリーン印刷によりガラスフリットを含むペーストを塗布し乾燥させることによって形成した。
さらに透明導電膜12A〜12Dの各々の本体部12aの上に、酸化物半導体層13の前駆体を形成した。酸化物半導体層13の前駆体は、チタニアを含む多孔質酸化物半導体層形成用ペースト(日揮触媒化成社製「PST−21NR」)をスクリーン印刷により3回塗布し、乾燥させた後、さらにチタニアを含む多孔質酸化物半導体層形成用ペースト(日揮触媒化成社製「PST−400C」)をスクリーン印刷により塗布した後、乾燥させることで形成した。
次に、接続端子16の前駆体、集電配線17の前駆体、外部接続用端子18a,18bの前駆体、絶縁材33の前駆体、連結部14の前駆体、絶縁材33の前駆体、酸化物半導体層13の前駆体を500℃で15分間焼成し、接続端子16、集電配線17、外部接続用端子18a,18b、連結部14、絶縁材33および酸化物半導体層13を形成した。こうして、連結部14が形成され、導電性基板15を有する作用極10を得た。このとき、接続端子16のうち導電材接続部の幅は1.0mmであり、導電材非接続部の幅は0.3mmであった。また導電材接続部の延び方向に沿った長さは7.0mmであり、導電材非接続部の延び方向に沿った長さは7.0mmであった。また集電配線17、外部接続用端子18a,18b、連結部14、および酸化物半導体層13の寸法はそれぞれ以下の通りであった。

集電配線17:厚さ4μm、幅200μm、図2のX方向に沿った長さ79mm、図2のX方向に直交する方向に沿った長さ21mm
外部接続用端子18a,18b:厚さ20μm、幅2mm、長さ7mm
連結部14:厚さ50μm、幅3mm
酸化物半導体層13:厚さ14μm、図2のX方向の長さ17mm、図2のX方向に直交する方向の長さ42.1mm
次に、作用極を、N719からなる光増感色素を0.2mM含み、溶媒を、アセトニトリルとtertブタノールとを1:1の体積比で混合してなる混合溶媒とした色素溶液中に一昼夜浸漬させた後、取り出して乾燥させ、酸化物半導体層に光増感色素を担持させた。
次に、酸化物半導体層の上に、3−メトキシプロピオニトリルからなる溶媒中に、へキシルメチルイミダゾリウムヨージド2M、n−メチルベンゾイミダゾール0.3M、グアニジウムチオシアネート0.1Mからなる電解質を塗布し乾燥させて電解質を配置した。
次に、第1封止部を形成するための第1一体化封止部形成体を準備した。第1一体化封止部形成体は、8.0cm×4.6cm×50μmの無水マレイン酸変性ポリエチレン(商品名:バイネル、デュポン社製)からなる1枚の封止用樹脂フィルムを用意し、その封止用樹脂フィルムに、4つの四角形状の開口を形成することによって得た。このとき、各開口が1.7cm×4.4cm×50μmの大きさとなるように、且つ、環状部の幅が2mm、環状部の内側開口を仕切る仕切部の幅が2.6mmとなるように第1一体化封止部形成体を作製した。
そして、この第1一体化封止部形成体を、導電性基板15を構成する絶縁材33に重ね合わせた後、第1一体化封止部形成体を加熱溶融させることによって絶縁材33に接着させた。
次に、4枚の対極を用意した。4枚の対極のうち2枚の対極は以下のようにして用意した。すなわちまず、4.6cm×1.9cm×40μmのチタン箔の上にスパッタリング法によって厚さ5nmの白金からなる触媒層を形成して対極形成用基板を用意した。このとき、対極形成用基板の周縁部の幅1mmの部分には触媒層が形成されないようにした。得られた対極形成用基板に対して、図8に示すような対極20の形状を得ることが可能な金型で押すことによって加工した。こうして対極を得た。4枚の対極のうち残りの2枚の対極は以下のようにして用意した。すなわちまず、4.6cm×2.0cm×40μmのチタン箔の上にスパッタリング法によって厚さ5nmの白金からなる触媒層を形成して対極形成用基板を用意した。このとき、対極形成用基板の周縁部の幅1mmの部分には触媒層が形成されないようにした。得られた対極形成用基板に対して図8に示すような対極20の形状を得ることが可能な金型で押すことによって加工した。こうして対極を得た。得られた対極において、その周縁部は、その内側の本体部の表面に対し傾斜していた。また、上記第1一体化封止部形成体をもう1つ準備し、この第1一体化封止部形成体を、対極のうち作用極と対向する面であって対極の周縁部上に、上記と同様にして接着させた。 そして、作用極に接着させた第1一体化封止部形成体と、対極に接着させた第1一体化封止部形成体とを対向させ、第1一体化封止部形成体同士を重ね合わせた。そして、この状態で第1一体化封止部形成体を加圧しながら第1一体化封止部形成体を加熱溶融させた。こうして作用極と対極との間に第1封止部を形成した。このとき、第1一体化封止部の仕切部と対極のうち導電性基板側の面との接着部の幅P、第1一体化封止部のうちの環状部と対極のうち導電性基板側の面との接着部の幅Q、第1一体化封止部の仕切部の幅Rおよび環状部の幅Tはそれぞれ以下の通りであった。

P=1.0mm
Q=2.0mm
R=2.6mm
T=2.2mm
次に、第2一体化封止部を準備した。第2一体化封止部は、8.0cm×4.6cm×50μmの無水マレイン酸変性ポリエチレン(商品名:バイネル、デュポン社製)からなる1枚の封止用樹脂フィルムを用意し、その封止用樹脂フィルムに、4つの四角形状の開口を形成することによって得た。このとき、各開口が、1.7cm×4.4cm×50μmの大きさとなるように且つ、環状部の幅が2mmで、環状部の内側開口を仕切る仕切部の幅が2.6mmとなるように第2一体化封止部を作製した。第2一体化封止部は、第1一体化封止部と共に対極の周縁部を挟むように対極に貼り合わせた。このとき、第2一体化封止部を対極に押しつけながら第1一体化封止部及び第2一体化封止部を加熱溶融させることによって対極及び第1一体化封止部に貼り合せた。このとき、対極の周縁部は、第1一体化封止部と第2一体化封止部とによって形成される一体化封止部内に埋め込まれていた。具体的には、周縁部は、透明基板とは反対側を向くように封止部に食い込んでおり、透明基板の表面に対して傾斜し、本体部から遠ざかるにつれて透明基板から離間するように延びる傾斜部を構成していた。
次に、各対極の金属基板上に、乾燥剤シートを両面テープで貼り付けた。乾燥剤シートの寸法は、厚さ1mm×縦3cm×横1cmであり、乾燥剤シートとしては、ゼオシート(商品名、品川化成社製)を用いた。
次に、図2に示すように、第2一体化封止部の3つの仕切部にそれぞれバイパスダイオード70A〜70Cを、低温硬化型の銀ペースト(藤倉化成社製、ドータイトD500)を、バイパスダイオードの両端の端子から対極20の金属基板21につながるように塗布することによって固定した。また4つのDSC50A〜50DのうちDSC50Dの第2一体化封止部の環状部上にバイパスダイオード70Dを、上記低温硬化型の銀ペーストを、ダイオードの両端の端子のうち一方の端子から対極につながるように塗布することによって固定した。こうして、4つのバイパスダイオード70A〜70Dに対して、隣り合う2つのバイパスダイオード同士を結ぶように導電材60Qを形成した。このとき、導電材60Qは、上記低温硬化型の銀ペーストを30℃で12時間硬化させることによって形成した。バイパスダイオードとしては、ローム社製RB751V−40を用いた。
またバイパスダイオード間の各導電材60Qと、3つの透明導電膜12A〜12C上の導電材接続部とをそれぞれ接続するように低温硬化型の銀ペースト(藤倉化成社製、ドータイトD−500)を塗布し、硬化させることによって導電材60Pを形成した。さらにバイパスダイオード70Aについては、透明導電膜12E上の導電材接続部と接続するように上記低温硬化型の銀ペーストを塗布し硬化させることによって導電材60Pを形成した。このとき、導電材60Pは、上記低温硬化型の銀ペーストを、30℃で12時間硬化させることによって形成した。
次に、ブチルゴム(アイカ工業社製「アイカメルト」)を200℃で加熱しながらディスペンサで連結部14上に塗布し、接着部の前駆体を形成した。一方、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂フィルム(厚さ50μm)、アルミ箔(厚さ25μm)、バイネル(商品名、デュポン社製)からなるフィルム(厚さ50μm)をこの順に積層した積層体を用意した。そして、この積層体80Aの周縁部と接着部80Bの前駆体の上に重ね合わせ、10秒間加圧した。こうして、連結部14に、接着部80Bと積層体80Aとで構成されるバックシート80を得た。以上のようにしてDSCモジュールを得た。
(実施例2)
本体部と傾斜部との間にこれらをつなぐつなぎ部を設け、このつなぎ部を透明基板に沿って延びるように形成したこと以外は実施例1と同様にしてDSCモジュールを作製した。
(実施例3)
傾斜部に代えて、つなぎ部の先端に、透明基板とは反対側を向くように設けられ、透明基板の表面に対して直交するように延びる突起部を形成したこと以外は実施例2と同様にしてDSCモジュールを作製した。
(実施例4)
傾斜部の先端に、さらに透明基板とは反対側を向くように設けられる突起部を形成したこと以外は実施例1と同様にしてDSCモジュールを作製した。
(実施例5)
第1一体化封止部形成体を加圧しながら加熱溶融させる際、加熱溶融を、対極の本体部のうち接合縁部に隣接する環状部位の内側を押圧しながら行うことにより対極の接合縁部に隣接する位置に環状の凸状撓み部を形成すると同時に、環状の撓み部の内側に凹状撓み部を形成するようにしたこと以外は実施例1と同様にしてDSCモジュールを作製した。
(実施例6)
塗布した電解質の量を20μLから45μLに増加させることにより、凹状撓み部が形成されないようにしたこと以外は実施例5と同様にしてDSCモジュールを作製した。
(実施例7)
第1一体化封止部形成体を加圧しながら加熱溶融する際、対極の本体部のうち接合縁部に隣接する環状部位の内側の部分と、その環状部位の一部(コの字状部分)を押圧しながら行うことにより、対極の接合縁部に隣接する環状部位の一部に直線状の凸状撓み部を形成すると同時に、凸状撓み部に対向する位置に凹状撓み部を形成したこと以外は実施例5と同様にしてDSCモジュールを作製した。
(比較例1)
対極を用意する際に、対極形成用基板に対して何らの加工も施さず、対極用形成用基板をそのまま対極として用いることにより、対極の接合縁部が、透明基板の表面に対して平行に延びるようにしたこと以外は実施例1と同様にしてDSCモジュールを作製した。
(特性評価)
(耐久性)
実施例1〜7および比較例1で得られたDSCモジュールについて、光電変換効率(η)を測定した。続いて、実施例1〜7および比較例1で得られたDSCモジュールについて、JIS C 8938に準じたヒートサイクル試験を行った後の光電変換効率(η)も測定した。そして、下記式:
光電変換効率の保持率(%)=η/η×100
に基づき、光電変換効率の保持率(光電変換保持率)を算出した。結果を表1に示す。
Figure 2014199787
表1に示すように、実施例1〜7のDSCモジュールは、比較例1のDSCモジュールに比べて、高い光電変換保持率を示すことが分かった。
以上より、本発明のDSCモジュールによれば、優れた耐久性を有することが確認された。
11…透明基板
13…酸化物半導体層
15…導電性基板(第1基材、第1電極)
20,520…対極(第2基材、第2電極)
20a…接合縁部
20b…本体部
20c…凸状撓み部
20d…凹状撓み部
23…傾斜部(食込み部)
24…つなぎ部
25…突起部(食込み部)
30A…封止部
50,50A〜50D…色素増感太陽電池
100,200,300,400,500…色素増感太陽電池モジュール(色素増感太陽電池素子)
501…絶縁性基板(第2基材)
520…対極

Claims (7)

  1. 少なくとも1つの色素増感太陽電池を有し、
    前記色素増感太陽電池が、
    透明基板を有する第1基材と、
    前記第1基材に対向する第2基材と、
    前記第1基材及び前記第2基材を接合させる環状の封止部とを備え、
    前記第2基材が、可撓性を有し、
    前記封止部内に埋め込まれることにより前記封止部に接合される環状の接合縁部と、
    前記接合縁部の内側の本体部とを有し、
    前記接合縁部が、前記透明基板に対して離間するように延びて前記封止部に食い込む食込み部を有する、色素増感太陽電池素子。
  2. 前記食込み部が、前記第1基材の前記透明基板の表面に対して傾斜し、前記本体部から遠ざかるにつれて前記透明基板から離間するように延びる傾斜部を有する、請求項1に記載の色素増感太陽電池素子。
  3. 前記食込み部が、前記傾斜部の先端に、前記第1基材とは反対側を向くように設けられる突起部をさらに有する、請求項2に記載の色素増感太陽電池素子。
  4. 前記接合縁部が、前記食込み部と前記本体部とをつなぐつなぎ部を有し、
    前記つなぎ部が、前記透明基板に沿うように延びる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池素子。
  5. 前記本体部の一部が、前記第1基材と反対側に向かって凸となるように撓む凸状撓み部となっている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池素子。
  6. 前記第1基材上に設けられる酸化物半導体層をさらに備え、
    前記第1基材が第1電極で構成され、
    前記第2基材が第2電極で構成され、
    前記本体部の残部が、前記酸化物半導体層側に向かって凹むように撓む凹状撓み部を有する、請求項5に記載の色素増感太陽電池素子。
  7. 前記凸状撓み部が、前記接合縁部に隣接する位置に配置されている、請求項5又は6に記載の色素増感太陽電池素子。
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