JP6122156B2 - 光電変換素子 - Google Patents

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Description

本発明は、光電変換素子に関する。
色素を用いた光電変換素子として、安価で、高い光電変換効率が得られることから色素増感光電変換素子が注目されており、色素増感光電変換素子に関して種々の開発が行われている。
上記色素増感光電変換素子のような、色素を用いた光電変換素子は少なくとも1つの光電変換セルを備えており、光電変換セルは、透明基板を有する導電性の第1基材と、第1基材に対向する対極などの第2基材と、第1基材と第2基材とを連結する環状の封止部と、第1基材と第2基材との間に配置される酸化物半導体層とを備えている。光電変換素子は、できるだけ多くの光を、透明基板を通して酸化物半導体層に到達させることで、光電変換効率を高めることができる。
このような色素を用いた光電変換素子として、例えば下記特許文献1に記載の色素増感太陽電池モジュールが知られている。下記特許文献1に記載の色素増感太陽電池モジュールは複数の色素増感太陽電池を有し、複数の色素増感太陽電池はそれぞれ、対極と導電性基板との間に設けられるセル封止部を有している。そして、互いに隣り合うセル封止部同士が一体化して封止部を構成し、この封止部が環状部と環状部の内側開口を仕切る仕切り部とで構成されている。
国際公開第2012/118028号
しかし、上記特許文献1に記載の色素増感太陽電池モジュールは、未だ耐久性の点で改善の余地を有していた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、優れた耐久性を有する光電変換素子を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため、封止部のうち外側にある環状部の厚さと、仕切り部の厚さとの関係に着目して鋭意研究を重ねた結果、環状部の厚さを仕切り部の厚さよりも大きくすることで、上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、少なくとも1つの光電変換セルを有し、前記光電変換セルは、透明基板を有する第1基材と、前記第1基材に対向する第2基材と、前記第1基材と前記第2基材との間に設けられる酸化物半導体層とを有し、前記少なくとも1つの光電変換セルが、前記少なくとも1つの光電変換セルの前記第1基材及び前記第2基材を連結する封止部を有し、前記封止部が、前記第1基材と前記第2基材との間に設けられる第1封止部を有し、前記第1封止部が、少なくとも1つの内側封止部と、前記少なくとも1つの内側封止部の外側に、前記少なくとも1つの内側封止部、前記第1基材及び前記第2基材とともに前記光電変換セルと同数の密閉されたセル空間を形成するように設けられる外側封止部とを有し、前記外側封止部の厚さが前記内側封止部の厚さよりも大きくなっている、光電変換素子である。
この光電変換素子によれば、第1封止部における外側封止部の厚さが内側封止部の厚さよりも大きくなっているため、外側封止部の厚さが内側封止部の厚さ以下である場合に比べて、外側封止部と少なくとも1つの光電変換セルの第1基材又は第2基材との間の接着力をより向上させることができる。このため、本発明の光電変換素子は、優れた耐久性を有することが可能となる。
上記光電変換素子においては、前記内側封止部の厚さに対する前記外側封止部の厚さの比が1.1〜2.0であることが好ましい。
本発明の光電変換素子は、前記内側封止部の厚さに対する前記外側封止部の厚さの比が上記範囲を外れる場合に比べて、より優れた耐久性を有することが可能となる。
上記光電変換素子においては通常、前記酸化物半導体層に色素が担持されている。
上記光電変換素子においては、前記少なくとも1つの光電変換セルが複数の前記光電変換セルで構成され、前記第1封止部が、前記内側封止部と前記外側封止部の一部とで構成され且つ前記酸化物半導体層を包囲する複数の第1セル封止部と、複数の前記第1セル封止部のうち隣接する前記第1セル封止部の前記内側封止部同士間に、前記内側封止部同士を連結する封止連結部とを有していてもよい。
上記光電変換素子においては、前記外側封止部の幅が、前記封止連結部の幅と、前記封止連結部によって連結される2つの前記内側封止部の幅との合計幅よりも狭くなっていることが好ましい。
この場合、外側封止部の幅が、封止連結部の幅と封止連結部によって連結される2つの内側封止部の幅との合計幅以上である場合に比べて、開口率を向上させることができる。なお、外側封止部は内側封止部よりも大きい厚さを有しているため、外側封止部の幅を、封止連結部の幅と封止連結部によって連結される2つの内側封止部の幅との合計幅より狭くしても、十分な耐久性を確保することができる。
上記光電変換素子においては、前記外側封止部の幅が、前記合計幅の50%より大きく100%未満であることが好ましい。
外側封止部の幅が合計幅の100%未満であるため、外側封止部の幅が合計幅の100%以上である場合と比べて、開口率をより向上させることができる。一方、外側封止部の幅が合計幅の50%以下である場合と比べて、大気から光電変換セルの内部までの水分等の侵入距離がより増加することになる。このため、外側封止部を通して外部から水分が侵入することをより十分に抑制することができる。
上記光電変換素子においては、隣り合う2つの前記光電変換セルの前記第2基材同士が互いに離間しており、前記封止連結部が、前記内側封止部と同じ厚さを有する封止連結部本体と、前記封止連結部本体から、隣り合う2つの前記光電変換セルの前記第2基材同士間の隙間に突出する突出部とを有することが好ましい。
この場合、内側封止部の厚さが外側封止部の厚さより小さくても、封止連結部が突出部の分だけ内側封止部よりも大きい厚さを有することとなるため、封止連結部と第1基材又は第2基材との接着力を十分に確保することができる。このため、内側封止部が封止連結部に連結されることで、より優れた耐久性を有することが可能となる。また、封止連結部が、内側封止部と同じ厚さを有する封止連結部本体と、封止連結部本体から、隣り合う2つの光電変換セルの第2基材同士間の隙間に突出する突出部とを有するため、隣り合う第2基材同士が接触しようとしても、その接触が封止連結部の突出部によって阻止される。このため、第2基材同士間の短絡を防止することが可能となる。
上記光電変換素子においては、前記封止連結部において、前記封止連結本体からの前記突出部の高さが、前記第2基材の厚さの5〜100%であることが好ましい。
この場合、封止連結部と第1基材又は第2基材との接着力を効果的に確保することができる。このため、内側封止部が封止連結部に連結されることで、より一層優れた耐久性を有することが可能となる。また、隣り合う第2基材同士が接触しようとしても、その接触が封止連結部の突出部によって効果的に阻止される。
上記光電変換素子においては、前記透明基板全体が前記第2基材側に向かって凸となるように湾曲していることが好ましい。
この場合、入射光の屈折により、入射角の大きい光をも集光することが可能となる。
上記光電変換素子においては、前記第1基材が第1電極を有し、前記第2基材が第2電極を有することが好ましい。
この場合、第1基材及び第2基材がそれぞれ第1電極及び第2電極を有するため、外側封止部の厚さが内側封止部の厚さよりも大きくなっていることで、外側封止部から内側封止部側に向かうにつれて極間距離をより小さくすることができる。このため、光電変換素子は、優れた光電変換特性を有することが可能となる。
本発明において、「外側封止部の厚さ」とは、外側封止部の内周面の高さと外側封止部の外周面の高さとの平均値を言うものとする。
本発明によれば、優れた耐久性を有する光電変換素子が提供される。
本発明の光電変換素子の第1実施形態を示す切断面端面図である。 本発明の光電変換素子の第1実施形態の一部を示す平面図である。 図1の第2基材を示す部分断面図である。 図1の光電変換素子における透明導電層のパターンを示す平面図である。 図1の第1封止部を示す平面図である。 図1の第2封止部を示す平面図である。 図2のVII−VII線に沿った切断面端面図である。 バックシートを固定するための連結部を形成した作用極を示す平面図である。 図5の第1封止部を形成するための第1封止部形成体を示す平面図である。 本発明の光電変換素子の第2実施形態の一部を示す平面図である。 本発明の光電変換素子の第3実施形態の一部を示す平面図である。 本発明の光電変換素子の第4実施形態の一部を示す平面図である。 本発明の光電変換素子の第5実施形態を示す断面図である。 本発明の光電変換素子の第6実施形態の一部を示す切断面端面図である。 本発明の光電変換素子の第7実施形態の一部を示す切断面端面図である。
以下、本発明の光電変換素子の好適な実施形態について図1〜図8を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の光電変換素子の第1実施形態を示す切断面端面図、図2は、本発明の光電変換素子の第1実施形態の一部を示す平面図、図3は、図1の第2基材を示す部分断面図、図4は、図1の光電変換素子における透明導電層のパターンを示す平面図、図5は、図1の第1封止部を示す平面図、図6は、図1の第2封止部を示す平面図、図7は、図2のVII−VII線に沿った切断面端面図、図8は、バックシートを固定するための連結部を形成した作用極を示す平面図である。
図1に示すように、光電変換素子100は、複数(図1では4つ)の光電変換セル50と、光電変換セル50を覆うように設けられるバックシート80とを有している。図2に示すように、複数の光電変換セル50は導電材60Pによって直列に接続されている。以下、説明の便宜上、光電変換素子100における4つの光電変換セル50を光電変換セル50A〜50Dと呼ぶことがある。
図1に示すように、複数の光電変換セル50の各々は、第1基材15を有する作用極10と、第1基材15に対向する第2基材20とを備えている。複数の光電変換セル50は、第1基材15及び第2基材20を連結する封止部30を有し、封止部30は複数の環状のセル封止部30Aを有している。第1基材15、第2基材20及び環状のセル封止部30Aによって形成されるセル空間には電解質40が充填されている。
図3に示すように、第2基材20は第2電極と基板とを兼ねる導電性基板21と、導電性基板21の第1基材15側に設けられて触媒反応を促進する触媒層22とを備えている。すなわち、第2基材20は対極で構成されている。また図1に示すように、隣り合う2つの光電変換セル50において、第2基材20同士は互いに離間している。また第2基材20は可撓性を有している。
図1および図2に示すように、第1基材15上には少なくとも1つの酸化物半導体層13が設けられている。酸化物半導体層13には色素が担持されている。第1基材15及び酸化物半導体層13によって作用極10が構成されている。第1基材15は、導電性基板で構成され、透明基板11と、透明基板11の上に設けられる透明導電層(又は透明導電膜)12と、透明基板11の上に設けられる絶縁材33と、透明導電層12上に設けられる接続端子16とを有している。酸化物半導体層13は、環状のセル封止部30Aによって包囲されている。透明基板11は、光電変換セル50A〜50Dの共通の透明基板として使用されている。すなわち、透明基板11は、光電変換セル50A〜50Dに対して1つ設けられている。
図2および図4に示すように、透明導電層12は、互いに絶縁された状態で設けられる透明導電層12A〜12Fで構成されている。すなわち、透明導電層12A〜12Fは互いに溝90を介在させて配置されている。ここで、透明導電層12A〜12Dはそれぞれ複数の光電変換セル50A〜50Dの第1電極としての透明導電層12を構成している。また透明導電層12Eは、セル封止部30Aに沿って折れ曲がるようにして配置されている。透明導電層12Fは、バックシート80の周縁部80aを固定するための環状の透明導電層12である(図1参照)。
図4に示すように、透明導電層12A〜12Dはいずれも、側縁部12bを有する四角形状の本体部12aと、本体部12aの側縁部12bから側方に突出する突出部12cとを有している。
図2に示すように、透明導電層12A〜12Dのうち透明導電層12Cの突出部12cは、光電変換セル50A〜50Dの配列方向Xに対して側方に張り出す張出し部12dと、張出し部12dから延びて、隣りの光電変換セル50Dの本体部12aに溝90を介して対向する対向部12eとを有している。
光電変換セル50Bにおいても、透明導電層12Bの突出部12cは、張出し部12dと対向部12eとを有している。また光電変換セル50Aにおいても、透明導電層12Aの突出部12cは、張出し部12dと対向部12eとを有している。
なお、光電変換セル50Dは、既に光電変換セル50Cと接続されており、他に接続されるべき光電変換セル50が存在しない。このため、光電変換セル50Dにおいて、透明導電層12Dの突出部12cは対向部12eを有していない。すなわち透明導電層12Dの突出部12cは張出し部12dのみで構成される。
但し、透明導電層12Dは、光電変換素子100で発生した電流を外部に取り出すための第1電流取出し部12fと、第1電流取出し部12fと本体部12aとを接続し、透明導電層12A〜12Cの側縁部12bに沿って延びる接続部12gとをさらに有している。第1電流取出し部12fは、光電変換セル50Aの周囲であって透明導電層12Aに対して透明導電層12Bと反対側に配置されている。
一方、透明導電層12Eも、光電変換素子100で発生した電流を外部に取り出すための第2電流取出し部12hを有しており、第2電流取出し部12hは、光電変換セル50Aの周囲であって透明導電層12Aに対して透明導電層12Bと反対側に配置されている。そして、第1電流取出し部12fおよび第2電流取出し部12hは、光電変換セル50Aの周囲において溝90B(90)を介して隣り合うように配置されている。ここで、溝90は、透明導電層12の本体部12aの縁部に沿って形成される第1の溝90Aと、透明導電層12のうち本体部12aを除く部分の縁部に沿って形成され、バックシート80の周縁部80aと交差する第2の溝90Bとで構成されている。
また、図2に示すように、透明導電層12A〜12Cの各突出部12cおよび透明導電層12Eの上には、接続端子16が設けられている。各接続端子16は、導電材60Pと接続され、セル封止部30Aの外側でセル封止部30Aに沿って延びる導電材接続部16Aと、導電材接続部16Aからセル封止部30Aの外側でセル封止部30Aに沿って延びる導電材非接続部16Bとを有する。本実施形態では、透明導電層12A〜12Cにおいては、接続端子16のうち少なくとも導電材接続部16Aは、突起部12cの対向部12e上に設けられており、接続される隣りの光電変換セル50の本体部12aに対向している。透明導電層12Eにおいては、接続端子16のうちの導電材接続部16Aは、接続される隣りの光電変換セル50Aの本体部12aに対向している。そして、導電材非接続部16Bの幅は、導電材接続部16Aの幅より狭くなっている。ここで、導電材接続部16Aおよび導電材非接続部16Bの幅はそれぞれ一定となっている。なお、導電材接続部16Aの幅とは、導電材接続部16Aの延び方向に直交する方向の長さであって導電材接続部16Aの幅のうち最も狭い幅を意味し、導電材非接続部16Bの幅とは、導電材非接続部16Bの延び方向に直交する方向の長さであって導電材非接続部16Bの幅のうち最も狭い幅を意味するものとする。
そして、光電変換セル50Cにおける透明導電層12Cの突出部12c上に設けられる接続端子16の導電材接続部16Aと隣りの光電変換セル50Dにおける第2基材20の導電性基板21とが導電材60Pを介して接続されている。導電材60Pは、セル封止部30Aの上を通るように配置されている。同様に、光電変換セル50Bにおける接続端子16の導電材接続部16Aと隣りの光電変換セル50Cにおける第2基材20の導電性基板21とは導電材60Pを介して接続され、光電変換セル50Aにおける接続端子16の導電材接続部16Aと隣りの光電変換セル50Bにおける第2基材20の導電性基板21とは導電材60Pを介して接続され、透明導電層12E上の接続端子16の導電材接続部16Aと隣りの光電変換セル50Aにおける第2基材20の導電性基板21とは導電材60Pを介して接続されている。
また第1電流取出し部12f、第2電流取出し部12h上にはそれぞれ、外部接続端子18a,18bが設けられている。
図1に示すように、セル封止部30Aは、第1基材15と第2基材20との間に設けられる環状の第1セル封止部31Aと、第1セル封止部31Aと重なるように設けられ、第1セル封止部31Aと共に第2基材20の接合縁部20aを挟持する第2セル封止部32Aとを有している。そして、図5に示すように、隣り合う第1セル封止部31A同士は封止連結部31dを介して一体化されて第1封止部31を構成している。別言すると、第1封止部31は、隣り合う2つの第2基材20の間に設けられていない環状の部分(以下、「外側封止部」と呼ぶ)31aと、隣り合う2つの第2基材20の間に設けられ、外側封止部31aの内側開口31cを仕切る部分(以下、「内側封止部」と呼ぶ)31bと、隣り合う2つの内側封止部31b同士を連結する封止連結部31dとで構成されている。ここで、第1セル封止部31Aは、環状の外側封止部31aの内側開口31cを仕切る内側封止部31bと外側封止部31aの一部とで構成されるとともに、酸化物半導体層13を包囲している。内側封止部31bは、光電変換セル50の数と同数のセル空間を形成するように設けられている。本実施形態では、4つの光電変換セル50を形成するように6本の内側封止部31bが設けられている(図5参照)。ここで、第1封止部31の外側封止部31aの厚さtは内側封止部の厚さtよりも大きくなっている(図7参照)。また封止連結部31dは、内側封止部31bと同じ厚さを有する封止連結部本体31eと、封止連結部本体31eから、隣り合う2つのDSCの第2基材20同士間の隙間Sに突出する突出部31fとを有している。すなわち、封止連結部31dの最大厚さtは内側封止部の厚さtよりも大きくなっている。
また図6に示すように、第2セル封止部32A同士は、隣り合う第2基材20の間で一体化され、第2封止部32を構成している。第2封止部32は、隣り合う2つの第2基材20の間に設けられていない環状の部分(以下、「環状部」と呼ぶ)32aと、隣り合う2つの第2基材20の間に設けられており、環状の部分32aの内側開口32cを仕切る部分(以下、「仕切部」と呼ぶ)32bとで構成されている。
また図1に示すように、第1セル封止部31Aと溝90との間には、隣り合う透明導電層12A〜12F同士間の溝90に入り込み且つ隣り合う透明導電層12にまたがるようにガラスフリットからなる絶縁材33が設けられている。詳しく述べると、絶縁材33は、溝90のうち透明導電層12の本体部12aの縁部に沿って形成される第1の溝90Aに入り込むとともに、第1の溝90Aを形成している本体部12aの縁部をも覆っている。
図7に示すように、内側封止部31bの幅wは、外側封止部31aの幅wよりも狭くなっている。さらに、外側封止部31aの幅wは、封止連結部31dの幅wと、封止連結部31dによって連結される2つの内側封止部31bの幅wとの合計幅wより狭くなっている。また、第2セル封止部32Aは第1セル封止部31Aに接着されている。
図1に示すように、第1基材15の上にはバックシート80が設けられている。バックシート80は、耐候性層と、金属層とを含む積層体80Aと、積層体80Aに対し金属層と反対側に設けられ、バックシート連結部14を介して第1基材15と接着する接着部80Bとを含む。ここで、接着部80Bは、バックシート80を第1基材15に接着させるためのものであり、図1に示すように、積層体80Aの周縁部に形成されていればよい。但し、接着部80Bは、積層体80Aのうち光電変換セル50側の面全体に設けられていてもよい。バックシート80の周縁部80aは、接着部80Bによって、バックシート連結部14を介して透明導電層12のうち透明導電層12D,12E,12Fと接続されている。ここで、接着部80Bは光電変換セル50のセル封止部30Aと離間している。またバックシート連結部14もセル封止部30Aと離間している。なお、バックシート80より内側で且つセル封止部30Aの外側の空間に電解質40は充填されていない。
また図2に示すように、透明導電層12Dにおいては、本体部12a、接続部12gおよび電流取出し部12fを通るように、透明導電層12Dよりも低い抵抗を有する集電配線17が延びている。この集電配線17は、バックシート80と第1基材15とのバックシート連結部14と交差しないように配置されている。別言すると、集電配線17は、バックシート連結部14よりも内側に配置されている。
なお、図2に示すように、各光電変換セル50A〜50Dにはそれぞれ、バイパスダイオード70A〜70Dが並列に接続されている。具体的には、バイパスダイオード70Aは、光電変換セル50Aと光電変換セル50Bとの間の第2封止部32の仕切部32b上に固定され、バイパスダイオード70Bは、光電変換セル50Bと光電変換セル50Cとの間の第2封止部32の仕切部32b上に固定され、バイパスダイオード70Cは、光電変換セル50Cと光電変換セル50Dとの間の第2封止部32の仕切部32b上に固定されている。バイパスダイオード70Dは、光電変換セル50Dのセル封止部30A上に固定されている。そして、バイパスダイオード70A〜70Dを通るように第2基材20の導電性基板21に導電材60Qが固定されている。またバイパスダイオード70A,70B間、バイパスダイオード70B,70C間、バイパスダイオード70C,70D間の導電材60Qからはそれぞれ導電材60Pが分岐し、透明導電層12A上の導電材接続部16A、透明導電層12B上の導電材接続部16A、透明導電層12C上の導電材接続部16Aにそれぞれ接続されている。また光電変換セル50Aの第2基材20の導電性基板21にも導電材60Pが固定され、この導電材60Pは、バイパスダイオード70Aと、透明導電層12E上の接続端子16の導電材接続部16Aとを接続している。さらにバイパスダイオード70Dは、導電材60Pを介して透明導電層12Dに接続されている。
また、各光電変換セル50の第2基材20上には、乾燥剤(図示せず)が設けられていてもよいし、設けられていなくてもよいが、乾燥剤が設けられていることが好ましい。
上記光電変換素子100によれば、外側封止部31aの厚さtが内側封止部の厚さtよりも大きくなっているため、外側封止部31aの厚さtが内側封止部30bの厚さt以下である場合に比べて、外側封止部31aと第1基材15又は第2基材20との間の接着力をより向上させることができる。このため、光電変換素子100によれば、優れた耐久性を有することが可能となる。
また光電変換素子100では、外側封止部31aの厚さtが内側封止部31bの厚さtよりも大きくなっていることで、外側封止部31aから内側封止部31b側に向かうにつれて極間距離をより小さくすることができる。このため、光電変換素子100は、優れた光電変換特性を有することが可能となる。
さらに光電変換素子100では、内側封止部31bの厚さtが外側封止部31aの厚さtより小さくても、封止連結部31dが突出部31fの分だけ内側封止部31bよりも大きい厚さを有するため、内側封止部31bが封止連結部31dに連結されることで、より優れた耐久性を有することが可能となる。また、封止連結部31dが、内側封止部31bと同じ厚さを有する封止連結部本体31eと、封止連結部本体31eから、隣り合う2つの光電変換セル50の第2基材20同士間の隙間Sに突出する突出部31fとを有するため、隣り合う第2基材20同士が接触しようとしても、その接触が封止連結部31dの突出部31fによって阻止されるため、第2基材20同士間の短絡を防止することが可能となる。
さらにまた光電変換素子100では、透明導電層12の縁部に沿って溝90が形成され、この溝90が、環状のセル封止部30Aの内側に配置される透明導電層12の本体部12aの縁部に沿って形成される第1の溝90Aを有する。そして、その第1の溝90Aに、ガラスフリットからなる絶縁材33が入り込むとともに、この絶縁材33が、第1の溝90Aを形成している本体部12aの縁部をも覆っている。このため、透明基板11の内部であって溝90の下方の位置に溝90に沿ってクラックが形成され、そのクラックが本体部12aの縁部にまでつながっていたとしても、そのクラックを経たセル封止部30Aの外部からの水分の侵入が絶縁材33によって十分に抑制される。特に、光電変換素子100では、第1の溝90Aを形成する本体部12aの縁部を覆い、第1の溝90Aに入り込む絶縁材33がガラスフリットからなるため、絶縁材33が樹脂である場合に比べて高い封止性能を有する。このため、光電変換素子100によれば、優れた耐久性を有することが可能となる。
また光電変換素子100では、セル封止部30Aと絶縁材33とが重なるように配置されている。このため、絶縁材33がセル封止部30Aと重ならないように配置されている場合に比べて、光電変換素子100の受光面側から見た、発電に寄与する部分の面積をより増加させることができる。このため、開口率をより向上させることができる。
また光電変換素子100では、第1電流取出し部12fおよび第2電流取出し部12hは、光電変換セル50Aの周囲であって透明導電層12Aに対し透明導電層12Bと反対側に配置され、透明導電層12Dの第1電流取出し部12fおよび透明導電層12Eの第2電流取出し部12hは互いに溝90を介して隣り合うように配置されている。このため、光電変換素子100においては、第1電流取出し部12fおよび第2電流取出し部12hのそれぞれに外部接続端子18a,18bを隣り合うように配置することが可能となる。従って、外部接続端子18a,18bから電流を外部に取り出すためのコネクタの数を1つとすることが可能となる。すなわち、仮に、第1電流取出し部12fが透明導電層12Dに対し透明導電層12Cと反対側に配置されている場合、第1電流取出し部12fおよび第2電流取出し部12hが互いに大きく離れて配置されるため、外部接続端子18a,18bも大きく離れて配置されることになる。この場合、光電変換素子100から電流を取り出すには、外部接続端子18aに接続するコネクタと、外部接続端子18bに接続するコネクタの2つのコネクタが必要になる。しかし、光電変換素子100によれば、外部接続端子18a,18bを隣り合うように配置することが可能となるため、コネクタは1つで済む。このため、光電変換素子100によれば、省スペース化を図ることができる。また、光電変換素子100は、低照度下で使用されると、発電電流が小さい。具体的には、発電電流は2mA以下である。このため、光電変換セル50A〜50Dの両端の光電変換セル50A,50Dのうち一端側の光電変換セル50Dの透明導電層12Dの一部を、他端側の光電変換セル50Aの第2基材20の導電性基板21に電気的に接続された第2電流取出し部12hの隣りに溝90を介して第1電流取出し部12fとして配置しても、光電変換素子100の光電変換性能の低下を十分に抑制することができる。
また、光電変換素子100では、光電変換セル50A〜50DがX方向に沿って一列に配列されており、光電変換セル50A〜50Dの両端の光電変換セル50A,50Dのうち一端側の光電変換セル50Dの透明導電層12Dが、セル封止部30Aの内側に設けられる本体部12aと、第1電流取出し部12fと、本体部12aと第1電流取出し部12fとを接続する接続部12gとを有する。このため、光電変換セル50A〜50Dの一部である光電変換セル50C、50Dを途中で折り返し、光電変換セル50Aと光電変換セル50Dとをそれらが互いに隣り合うように配置する場合に比べて、隣り合う2つの光電変換セル50同士を接続するために光電変換セル50A〜50Dの配列方向(図2のX方向)に沿って設けられる接続端子16の設置領域をより短くすることが可能となり、より省スペース化を図ることが可能となる。また、光電変換素子100によれば、当該光電変換素子100が低照度環境下で使用される場合、通常、発電電流が小さいため、光電変換素子100が、本体部12aと第1電流取出し部12fとを接続する第1接続部12gをさらに有していても、光電変換特性の低下を十分に抑制することができる。
さらに、光電変換素子100では、集電配線17が、バックシート80と第1基材15とのバックシート連結部14と交差しないように配置されている。集電配線17は一般に、多孔質であるため通気性を有しており、水蒸気等のガスが透過可能となっている。しかし、集電配線17は、バックシート80と第1基材15とのバックシート連結部14と交差しないように配置されている。このため、集電配線17を通してバックシート80と第1基材15との間の空間に外部から水蒸気等が侵入することを防止することができる。その結果、光電変換素子100は優れた耐久性を有することが可能となる。また集電配線17は、透明導電層12Dよりも低い抵抗を有するため、発電電流が大きくなっても、光電変換特性の低下を十分に抑制することができる。
さらに、光電変換素子100が温度変化の大きい環境下に置かれた場合、接続端子16の幅が狭いほど、接続端子16は、透明導電層12の突出部12cから剥離しにくくなる。その点、光電変換素子100では、接続端子16のうち導電材非接続部16Bが、導電材60Pと接続される導電材接続部16Aより狭い幅を有する。このため、接続端子16のうち導電材非接続部16Bは、透明導電層12の突出部12cから剥離しにくくなる。従って、仮に導電材接続部16Aが透明導電層12の突出部12cから剥離しても、導電材非接続部16Bは透明導電層12から剥離せず透明導電層12に対する接続を維持することが可能となる。また導電材接続部16Aが透明導電層12の突出部12cから剥離しても、光電変換素子100は正常に動作することが可能である。従って、光電変換素子100によれば、接続信頼性を向上させることが可能となる。また、隣り合う2つの光電変換セル50のうち一方の光電変換セル50における第2基材20の導電性基板21に接続された導電材60Pは、他方の光電変換セル50における突出部12c上の導電材接続部16Aと接続され、導電材接続部16Aは、突出部12c上でセル封止部30Aの外側に設けられている。すなわち、隣り合う2つの光電変換セル50同士の接続がセル封止部30Aの外側で行われる。このため、光電変換素子100によれば、開口率を向上させることが可能となる。
また光電変換素子100では、光電変換セル50A〜50Dのうち隣りの光電変換セル50と接続される光電変換セル50において、突出部12cが、本体部12aから側方に張り出す張出し部12dと、張出し部12dから延びて、隣りの光電変換セル50の本体部12aに対向する対向部12eとを有し、接続端子16のうち少なくとも導電材接続部16Aが対向部12e上に設けられている。
この場合、接続端子16のうち少なくとも導電材接続部16Aが、隣りの光電変換セル50の本体部12aに対向する対向部12e上に設けられているため、接続端子16のうち少なくとも導電材接続部16Aが、隣りの光電変換セル50の本体部12aに対向する対向部12e上に設けられていない場合と異なり、導電材接続部16Aに接続される導電材60Pが、隣りの光電変換セル50の第2基材20の導電性基板21を横切ることを十分に防止することが可能となる。その結果、隣り合う光電変換セル50同士間の短絡を十分に防止することが可能となる。
また光電変換素子100では、導電材接続部16Aおよび導電材非接続部16Bはいずれもセル封止部30Aに沿って配置されている。このため、導電材接続部16Aおよび導電材非接続部16Bをセル封止部30Aから遠ざかる方向に沿って配置する場合に比べて、接続端子16のために要するスペースを省くことができる。
さらに光電変換素子100では、バックシート80の接着部80Bは、光電変換セル50のセル封止部30Aと離間している。このため、接着部80Bが、低温時において収縮することによりセル封止部30Aを引っ張って、セル封止部30Aと第1基材15又は第2基材20との界面に過大な応力が加わることが十分に抑制される。また、高温時においても、接着部80Bが、膨張することによりセル封止部30Aを押して、セル封止部30Aと第1基材15又は第2基材20との界面に過大な応力を加えることが十分に抑制される。すなわち、高温時でも低温時でも、セル封止部30Aと第1基材15又は第2基材20との界面に過大な応力が加わることが十分に抑制される。このため、光電変換素子100は、優れた耐久性を有することが可能となる。
さらに、光電変換素子100では、内側封止部31bの幅wは、外側封止部31aの幅wよりも狭くなっている。このため、光電変換素子100における開口率をより十分に向上させることができる。また光電変換素子100では、隣り合う第1セル封止部31A同士、及び、隣り合う第2セル封止部32A同士が、隣り合う第2基材20の間で一体化されている。ここで、隣り合う第1セル封止部31A同士が一体化されなければ、隣り合う光電変換セル50の間においては、大気に対して露出される封止部が2箇所となる。これに対し、光電変換素子100においては、隣り合う第1セル封止部31A同士が一体化されているため、隣り合う光電変換セル50の間において、大気に対して露出される封止部が1箇所となる。すなわち、第1封止部31は、外側封止部31aと、内側封止部31bと、封止連結部31dとで構成されているため、隣り合う光電変換セル50の間において、大気に対して露出される封止部が封止連結部31dの1箇所のみとなる。また第1セル封止部31A同士が一体化されることで、大気から電解質40までの水分等の侵入距離が増加する。このため、隣り合う光電変換セル50間において、光電変換セル50の外部から侵入する水分や空気の量を十分に低減することができる。すなわち、光電変換素子100の封止性能を十分に向上させることができる。また光電変換素子100によれば、隣り合う第1セル封止部31A同士が一体化されている。このため、内側封止部31bの幅wが、外側封止部31aの幅wよりも狭くても、その内側封止部31b及び封止連結部31dにおいて十分な封止幅を確保することが可能となる。すなわち、光電変換素子100によれば、開口率を向上させながら、第1セル封止部31Aと第1基材15との接着強度、及び、第1セル封止部31Aと第2基材20との接着強度を十分に大きくすることが可能となる。その結果、開口率を向上させることができると共に、光電変換素子100が高温下で使用される場合に電解質40が膨張して第1セル封止部31Aの内側から外側に向かう過大な応力が加えられても、第1基材15及び第2基材20からの第1セル封止部31Aの剥離を十分に抑制することができ、優れた耐久性を有することが可能となる。
さらに、光電変換素子100では、外側封止部31aの幅wが合計幅wよりも狭くなっている。この場合、外側封止部31aの幅wが合計幅w以上である場合に比べて、開口率をより向上させることができる。なお、外側封止部31aは、内側封止部31bよりも大きい厚さを有しているため、外側封止部31aの幅wを合計幅wより狭くしても、十分な耐久性を確保することができる。
また光電変換素子100においては、第2セル封止部32Aが、第1セル封止部31Aと接着されており、第2基材20の接合縁部20aが第1セル封止部31Aと第2セル封止部32Aとによって挟持されている。このため、第2基材20に対して作用極10から離れる方向の応力が作用しても、その剥離が第2セル封止部32Aによって十分に抑制される。また、第2封止部32の仕切部32bは、隣り合う第2基材20同士間の隙間Sを通って第1セル封止部31Aに接着されているため、隣り合う光電変換セル50の第2基材20同士が接触することが確実に防止される。
次に、第1基材15、酸化物半導体層13、バックシート連結部14、色素、第2基材20、セル封止部30A、絶縁材33、電解質40、導電材60P,60Q、バックシート80および乾燥剤について詳細に説明する。
<第1基材>
第1基材15は、導電性基板で構成され、透明基板11と、透明導電層12と、絶縁材33と、接続端子16とを有している。
(透明基板)
透明基板11を構成する材料は、例えば透明な材料であればよく、このような透明な材料としては、例えばホウケイ酸ガラス、ソーダライムガラス、白板ガラス、石英ガラスなどのガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、および、ポリエーテルスルフォン(PES)などが挙げられる。透明基板11の厚さは、光電変換素子100のサイズに応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、例えば50〜10000μmの範囲にすればよい。
(透明導電層)
透明導電層12に含まれる材料としては、例えばスズ添加酸化インジウム(ITO)、酸化スズ(SnO)、フッ素添加酸化スズ(FTO)などの導電性金属酸化物が挙げられる。透明導電層12は、単層でも、異なる導電性金属酸化物を含む複数の層の積層体で構成されてもよい。透明導電層12が単層で構成される場合、透明導電層12は、高い耐熱性及び耐薬品性を有することから、FTOを含むことが好ましい。透明導電層12は、ガラスフリットをさらに含んでもよい。透明導電層12の厚さは例えば0.01〜2μmの範囲にすればよい。
また透明導電層12のうち透明導電層12Dの接続部12gの抵抗値は、特に制限されるものではないが、下記式(1)で表される抵抗値以下であることが好ましい。
抵抗値=直列接続される光電変換セル50の数×120Ω (1)
この場合、接続部12gの抵抗値が、上記式(1)で表される抵抗値を超える場合と比べて、光電変換素子100の性能低下を十分に抑制することができる。本実施形態では、光電変換セル50の数は4であるから、上記式(1)で表わされる抵抗値は480Ωとなるので、接続部12gの抵抗値は480Ω以下であることが好ましい。
(絶縁材)
絶縁材33の厚さは通常、10〜30μmであり、好ましくは15〜25μmである。
(接続端子)
接続端子16は、金属材料を含む。金属材料としては、例えば銀、銅およびインジウムなどが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いてもよい。
また接続端子16は、導電材60Pと同一の材料で構成されていても異なる材料で構成されていてもよいが、同一の材料で構成されていることが好ましい。
この場合、接続端子16および導電材60Pが同一の材料で構成されているため、接続端子16と導電材60Pとの密着性をより十分に向上させることができる。このため、光電変換素子100における接続信頼性をより向上させることが可能となる。
接続端子16においては、導電材非接続部16Bの幅は、導電材接続部16Aの幅より狭ければ特に制限されないが、導電材接続部16Aの幅の1/2以下であることが好ましい。
この場合、導電材非接続部16Bの幅が導電材接続部16Aの幅の1/2を超える場合に比べて、光電変換素子100における接続信頼性をより向上させることが可能となる。
導電材接続部16Aの幅は特に制限されないが、好ましくは0.5〜5mmであり、より好ましくは0.8〜2mmである。
<酸化物半導体層>
酸化物半導体層13は、酸化物半導体粒子で構成される。酸化物半導体粒子は、例えば酸化チタン(TiO)、酸化シリコン(SiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化タングステン(WO)、酸化ニオブ(Nb)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、酸化スズ(SnO)、酸化インジウム(In)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化タリウム(Ta)、酸化ランタン(La)、酸化イットリウム(Y)、酸化ホルミウム(Ho)、酸化ビスマス(Bi)、酸化セリウム(CeO)、酸化アルミニウム(Al)又はこれらの2種以上で構成される。
酸化物半導体層13は通常、光を吸収するための吸収層で構成されるが、吸収層と吸収層を透過した光を反射して吸収層に戻す反射層とで構成されてもよい。
酸化物半導体層13の厚さは、例えば0.5〜50μmとすればよい。
<バックシート連結部>
バックシート連結部14を構成する材料は、バックシート80と透明導電層12とを接着させることができるものであれば特に制限されず、バックシート連結部14を構成する材料としては、例えばガラスフリット、封止部31Aに用いられる樹脂材料と同様の樹脂材料などを用いることができる。中でも、バックシート連結部14は、ガラスフリットであることが好ましい。ガラスフリットは樹脂材料に比べて高い封止性能を有するため、バックシート80の外側からの水分等の侵入を効果的に抑制することができる。
<色素>
色素としては、例えばビピリジン構造、ターピリジン構造などを含む配位子を有するルテニウム錯体、ポルフィリン、エオシン、ローダミン、メロシアニンなどの有機色素などの光増感色素;ハロゲン化鉛系ペロブスカイト結晶などの有機−無機複合色素などが挙げられる。ハロゲン化鉛系ペロブスカイトとしては、例えばCHNHPbX(X=Cl、Br、I)が用いられる。中でも、色素としては、ターピリジン構造を含む配位子を有するルテニウム錯体からなる光増感色素が好ましい。この場合、光電変換素子100の光電変換特性をより向上させることができる。なお、色素が光増感色素で構成される場合、光電変換素子100は色素増感光電変換素子で構成されることになり、光電変換セル50は色素増感光電変換セルで構成されることになる。ここで、色素増感光電変換素子としては、太陽光によって発電が行われる色素増感光電変換素子、すなわち色素増感太陽電池モジュール(DSCモジュール)、及び、屋内灯などの太陽光でない光によって発電が行われる色素増感光電変換素子が挙げられる。また色素増感光電変換セルとしては、太陽光によって発電が行われる色素増感光電変換セル、すなわち色素増感太陽電池(DSC)、及び、屋内灯などの太陽光でない光によって発電が行われる色素増感光電変換セルが挙げられる。
<第2基材>
第2基材20は、上述したように、第2電極である導電性基板21と、導電性基板21のうち第1基材15側に設けられて第2基材20の表面における還元反応を促進する導電性の触媒層22とを備える。
導電性基板21は、金属基板で構成され、金属基板は金属材料、例えばチタン、ニッケル、白金、モリブデン、タングステン、アルミ、ステンレス等の耐食性の金属材料で構成される。導電性基板21の厚さは、光電変換素子100のサイズに応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、例えば0.005〜0.1mmとすればよい。
触媒層22は、白金、炭素系材料又は導電性高分子などから構成される。ここで、炭素系材料としては、カーボンナノチューブが好適に用いられる。
<封止部>
セル封止部30Aは、第1セル封止部31Aと、第2セル封止部32Aとで構成される。
第1セル封止部31Aを構成する材料としては、例えばアイオノマー、エチレン−ビニル酢酸無水物共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体等を含む変性ポリオレフィン樹脂、紫外線硬化樹脂、及び、ビニルアルコール重合体などの樹脂が挙げられる。
第1セル封止部31Aにおいて、内側封止部31bの厚さtに対する外側封止部31aの厚さtの比(t/t)は1より大きければよいが、t/tは1.1〜2.0であることが好ましく、1.1〜1.5であることがより好ましい。t/tが1.1〜2.0であると、t/tが上記範囲を外れる場合に比べて、より優れた耐久性を有することが可能となる。
内側封止部31bの厚さtは通常、40〜90μmであり、好ましくは60〜80μmである。
また封止連結部31dの突出部31fの封止連結本体31eからの高さは特に限定されるものではないが、第2基材20の厚さの5〜100%であることが好ましく、20〜80%であることがより好ましい。この場合、封止連結部31dと第1基材15又は第2基材20との接着力を効果的に確保することができる。このため、内側封止部31bが封止連結部31dに連結されることで、より一層優れた耐久性を有することが可能となる。また、隣り合う第2基材20同士が接触しようとしても、その接触が封止連結部31dの突出部31fによって効果的に阻止される。このため、第2基材20同士間の短絡を効果的に防止することが可能となる。
内側封止部31bの幅wは、外側封止部31aの幅wの25%以上100%未満であることが好ましい。この場合、内側封止部31bの幅wが、外側封止部31aの幅wの25%未満である場合と比べて、より優れた耐久性を有することが可能となる。
光電変換素子100においては、外側封止部31aの幅wは、合計幅wの50%より大きく100%未満であることが好ましく、80%以上100%未満であることがより好ましい。この場合、外側封止部31aの幅wが合計幅wの100%未満であるため、外側封止部31aの幅wが合計幅wの100%以上である場合と比べて、開口率をより向上させることができる。一方、外側封止部31aの幅wが合計幅wの50%以下である場合と比べて、大気から電解質40までの水分等の侵入距離がより増加することになる。このため、隣り合う光電変換セル50間にある内側封止部31b及び封止連結部31dを通して外部から水分が侵入することをより十分に抑制することができる。
この場合、大きな開口率と優れた耐久性とをバランスさせることができる。
第2セル封止部32Aを構成する材料としては、第1セル封止部31Aと同様、例えばアイオノマー、エチレン−ビニル酢酸無水物共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体等を含む変性ポリオレフィン樹脂、紫外線硬化樹脂、及び、ビニルアルコール重合体などの樹脂が挙げられる。
第2セル封止部32Aの厚さは通常、20〜45μmであり、好ましくは30〜40μmである。
<電解質>
電解質40は、例えばヨウ化物イオン/ポリヨウ化物イオン(例えばI/I )などの酸化還元対と有機溶媒とを含んでいる。有機溶媒としては、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、メトキシプロピオニトリル、プロピオニトリル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、バレロニトリル、ピバロニトリル、グルタロニトリル、メタクリロニトリル、イソブチロニトリル、フェニルアセトニトリル、アクリロニトリル、スクシノニトリル、オキサロニトリル、ペンタニトリル、アジポニトリルなどを用いることができる。酸化還元対としては、例えばヨウ化物イオン/ポリヨウ化物イオン(例えばI/I )のほか、臭化物イオン/ポリ臭化物イオン、亜鉛錯体、鉄錯体、コバルト錯体などのレドックス対が挙げられる。また電解質40は、有機溶媒に代えて、イオン液体を用いてもよい。イオン液体としては、例えばピリジニウム塩、イミダゾリウム塩、トリアゾリウム塩等の既知のヨウ素塩であって、室温付近で溶融状態にある常温溶融塩が用いられる。このような常温溶融塩としては、例えば、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムヨーダイド、1−エチル−3−プロピルイミダゾリウムヨーダイド、ジメチルイミダゾリウムアイオダイド、エチルメチルイミダゾリウムアイオダイド、ジメチルプロピルイミダゾリウムアイオダイド、ブチルメチルイミダゾリウムアイオダイド、又は、メチルプロピルイミダゾリウムアイオダイドが好適に用いられる。
また、電解質40は、上記有機溶媒に代えて、上記イオン液体と上記有機溶媒との混合物を用いてもよい。
また電解質40には添加剤を加えることができる。添加剤としては、LiI、I、4−t−ブチルピリジン、グアニジウムチオシアネート、1−メチルベンゾイミダゾール、1−ブチルベンゾイミダゾールなどが挙げられる。
さらに電解質40としては、上記電解質にSiO、TiO、カーボンナノチューブなどのナノ粒子を混練してゲル様となった擬固体電解質であるナノコンポジットゲル電解質を用いてもよく、また、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド誘導体、アミノ酸誘導体などの有機系ゲル化剤を用いてゲル化した電解質を用いてもよい。
なお、電解質40は、ヨウ化物イオン/ポリヨウ化物イオン(例えばI/I )からなる酸化還元対を含み、ポリヨウ化物イオン(例えばI )の濃度が0.006mol/リットル以下であることが好ましく、0〜6×10−6mol/リットルであることがより好ましく、0〜6×10−8mol/リットルであることがさらに好ましい。この場合、電子を運ぶポリヨウ化物イオン(例えばI )の濃度が低いため、漏れ電流をより減少させることができる。このため、開放電圧をより増加させることができるため、光電変換特性をより向上させることができる。
<導電材>
導電材60P,60Qとしては、例えば金属膜が用いられる。金属膜を構成する金属材料としては、例えば銀又は銅などを用いることができる。
<バックシート>
バックシート80は、上述したように、耐候性層と、金属層とを含む積層体80Aと、積層体80Aの光電変換セル50側の面に設けられ、積層体80Aとバックシート連結部14とを接着する接着部80Bとを含む。
耐候性層は、例えばポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレートで構成されていればよい。
耐候性層の厚さは、例えば50〜300μmであればよい。
金属層は、例えばアルミニウムを含む金属材料で構成されていればよい。金属材料は通常、アルミニウム単体で構成されるが、アルミニウムと他の金属との合金であってもよい。他の金属としては、例えば銅、マンガン、亜鉛、マグネシウム、鉛、及び、ビスマスが挙げられる。具体的には、98%以上の純アルミニウムにその他の金属が微量添加された1000系アルミニウムが望ましい。これは、この1000系アルミニウムが、他のアルミニウム合金と比較して、安価で、加工性に優れているためである。
金属層の厚さは特に制限されるものではないが、例えば12〜30μmであればよい。
積層体80Aは、さらに樹脂層を含んでいてもよい。樹脂層を構成する材料としては、例えばブチルゴム、ニトリルゴム、熱可塑性樹脂などが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。樹脂層は、金属層のうち耐候性層と反対側の表面全体に形成されていてもよいし、周縁部にのみ形成されていてもよい。
接着部80Bを構成する材料としては、例えばブチルゴム、ニトリルゴム、熱可塑性樹脂などが挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合せて用いることができる。接着部80Bの厚さは特に制限されるものではないが、例えば300〜1000μmであればよい。
<乾燥剤>
乾燥剤は、シート状であっても、粒状であってもよい。乾燥剤は、例えば水分を吸収するものであればよく、乾燥剤としては、例えばシリカゲル、アルミナ、ゼオライトなどが挙げられる。
次に、光電変換素子100の製造方法について図4、図8および図9を参照しながら説明する。図9は、図5の第1封止部を形成するための第1封止部形成体を示す平面図である。
まず1つの透明基板11を用意する。
次に、透明基板11の上に透明導電層を形成してなる積層体を用意する。
透明導電層の形成方法としては、スパッタ法、蒸着法、スプレー熱分解法又はCVD法などが用いられる。
次に、図4に示すように、透明導電層に対して溝90を形成し、互いに溝90を介在させて絶縁状態で配置される透明導電層12A〜12Fを形成する。具体的には、光電変換セル50A〜50Dに対応する第1電極としての4つの透明導電層12A〜12Dは、四角形状の本体部12a及び突出部12cを有するように形成する。このとき、光電変換セル50A〜50Cに対応する透明導電層12A〜12Cについては、突出部12cが張出し部12dのみならず、張出し部12dから延びて、隣りの光電変換セル50の本体部12aに対向する対向部12eをも有するように形成する。また透明導電層12Dについては、四角形状の本体部12a及び張出し部12dのみならず、第1電流取出し部12fと、第1電流取出し部12fと本体部12aとを接続する接続部12gとを有するように形成する。このとき、第1電流取出し部12fは、透明導電層12Aに対し、透明導電層12Bと反対側に配置されるように形成する。さらに、透明導電層12Eは、第2電流取出し部12hが形成されるように形成する。このとき、第2電流取出し部12hは、透明導電層12Aに対し、透明導電層12Bと反対側に配置され、且つ、第1電流取出し部12fの隣りに溝90を介して配置されるように形成する。
溝90は、例えばYAGレーザ又はCOレーザ等を光源として用いたレーザスクライブ法によって形成することができる。こうして、透明基板11の上に透明導電層12を形成する。
次に、透明導電層12A〜12Cのうちの突出部12c上に、導電材接続部16Aと導電材非接続部16Bとで構成される接続端子16の前駆体を形成する。具体的には、接続端子16の前駆体は、導電材接続部16Aが対向部12e上に設けられるように形成する。また透明導電層12Eにも接続端子16の前駆体を形成する。また導電材非接続部16Bの前駆体は、導電材接続部16Aの幅よりも狭くなるように形成する。接続端子16の前駆体は、例えば銀ペーストを塗布し乾燥させることで形成することができる。
さらに、透明導電層12Dの接続部12gの上には集電配線17の前駆体を形成する。集電配線17の前駆体は、例えば銀ペーストを塗布し乾燥させることで形成することができる。
また、透明導電層12Dの第1電流取出し部12f,第2電流取出し部12h上にはそれぞれ外部に電流を取り出すための外部接続用端子18a,18bの前駆体を形成する。外部接続用端子の前駆体は、例えば銀ペーストを塗布し乾燥させることで形成することができる。
さらに、本体部12aの縁部に沿って形成される第1の溝90Aに入り込み且つ本体部12aの縁部をも覆うように、ガラスフリットからなる絶縁材33の前駆体を形成する。絶縁材33は、例えばガラスフリットを含むペーストを塗布し乾燥させることによって形成することができる。
またバックシート80を固定するために、絶縁材33と同様にして、絶縁材33を囲むように且つ透明導電層12D、透明導電層12E、透明導電層12Fを通るように環状のバックシート連結部14の前駆体を形成する。
さらに透明導電層12A〜12Dの各々の本体部12aの上に、酸化物半導体層13の前駆体を形成する。酸化物半導体層13の前駆体は、酸化物半導体粒子を含む酸化物半導体層形成用ペーストを印刷した後、乾燥させることで形成することができる。
酸化物半導体層形成用ペーストは、酸化物半導体粒子のほか、ポリエチレングリコールなどの樹脂及び、テルピネオールなどの溶媒を含む。
酸化物半導体層形成用ペーストの印刷方法としては、例えばスクリーン印刷法、ドクターブレード法、又はバーコート法などを用いることができる。
最後に、接続端子16の前駆体、絶縁材33の前駆体、バックシート連結部14の前駆体、酸化物半導体層13の前駆体を一括して焼成し、接続端子16、絶縁材33、バックシート連結部14、および酸化物半導体層13を形成する。
このとき、焼成温度は酸化物半導体粒子やガラスフリットの種類により異なるが、通常は350〜600℃であり、焼成時間も、酸化物半導体粒子やガラスフリットの種類により異なるが、通常は1〜5時間である。
こうして、図8に示すように、バックシート80を固定するためのバックシート連結部14が形成され、第1基材15を有する作用極10が得られる。
次に、作用極10の酸化物半導体層13に色素を担持させる。このためには、作用極10を、色素を含有する溶液の中に浸漬させ、その色素を酸化物半導体層13に吸着させた後に上記溶液の溶媒成分で余分な色素を洗い流し、乾燥させることで、色素を酸化物半導体層13に吸着させればよい。但し、色素を含有する溶液を酸化物半導体層13に塗布した後、乾燥させることによって色素を酸化物半導体層13に吸着させても、色素を酸化物半導体層13に担持させることが可能である。
次に、酸化物半導体層13の上に電解質40を配置する。
次に、図9に示すように、第1封止部31を形成するための第1封止部形成体131を準備する。第1封止部形成体131は、第1封止部31を構成する材料からなる1枚の封止用樹脂フィルムを用意し、その封止用樹脂フィルムに光電変換セル50の数に応じた四角形状の開口131aを形成することによって得ることができる。第1封止部形成体131は、複数の第1封止部形成体131Aを一体化させてなる構造を有する。
そして、この第1封止部形成体131を第1基材15の上に接着させる。このとき、第1封止部形成体131は、第1基材15を構成する絶縁材33と重なるように接着する。第1封止部形成体131の第1基材15への接着は、第1封止部形成体131を加熱溶融させることによって行うことができる。また第1封止部形成体131は、透明導電層12の本体部12aが第1封止部形成体131の内側に配置されるように第1基材15に接着する。
一方、光電変換セル50の数と同数の第2基材20を用意する。
第2基材20は、第2電極としての導電性基板21上に、第2基材20の表面における還元反応を促進する導電性の触媒層22を形成することにより得ることができる。
次に、上述した第1封止部形成体131をもう1つ用意する。そして、複数の第2基材20の各々を、第1封止部形成体131の各開口131aを塞ぐように貼り合わせる。
次に、第2基材20に接着した第1封止部形成体131と、第1基材15に接着した第1封止部形成体131とを重ね合わせ、第1封止部形成体131を加圧しながら加熱溶融させる。こうして第1基材15と第2基材20との間に第1封止部31が形成される。このとき、外側封止部31aの厚さtが内側封止部31bの厚さtよりも大きくなるように、且つ、封止連結部31dの最大厚さtが内側封止部の厚さtよりも大きくなるように第1封止部31を形成する。またこのとき、内側封止部31bの幅wが、外側封止部31aの幅wよりも狭くなるように第1封止部31を形成する。さらにこのとき、外側封止部31aの幅wが合計幅wよりも狭くなるように第1封止部31を形成する。外側封止部31aの厚さt及び内側封止部の厚さtは、第1封止部形成体131を加圧及び加熱させる際に用いる熱型の表面に凹凸部を設け、外側封止部31aを加圧する部分と、内側封止部31bを加圧する部分との間に高さ又は深さの差を設け、熱型で第1封止部形成体131を加圧した時に外側封止部31aの厚さtと内側封止部31bの厚さtとの間に差が生じるようにしたり、第1封止部形成体131を加圧及び加熱させる際に熱電対により温度制御が可能で、変位制御より加圧力を調節可能な装置を用い、ヒーターを埋め込んだ封止治具で第1封止部形成体を加熱及び加圧したりすることによって調整できる。また封止連結部31dの最大厚さtは、第1封止部形成体131を加圧及び加熱させる際に加圧力を調整することによって調整できる。さらに外側封止部31aの幅w、合計幅w、内側封止部31bの幅wは、酸化物半導体層13のパターン形状(wおよびwを変更したい場合)、第1封止部形成体131のパターン形状や第2基材20の位置又は寸法を変えることで調節することができる。第1封止部31の形成は、大気圧下で行っても減圧下で行ってもよいが、減圧下で行うことが好ましい。
次に、第2封止部32を準備する(図6参照)。第2封止部32は、複数の第2セル封止部32Aを一体化させてなる構造を有する。第2封止部32は、1枚の封止用樹脂フィルムを用意し、その封止用樹脂フィルムに光電変換セル50の数に応じた四角形状の開口32cを形成することによって得ることができる。第2封止部32は、第1封止部31と共に第2基材20の接合縁部20aを挟むように第2基材20に貼り合わせる。第2封止部32の第2基材20への接着は、第2封止部32を加熱溶融させることによって行うことができる。
封止用樹脂フィルムとしては、例えばアイオノマー、エチレン−ビニル酢酸無水物共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体等を含む変性ポリオレフィン樹脂、紫外線硬化樹脂、及び、ビニルアルコール重合体などの樹脂が挙げられる。第2封止部32の形成のための封止用樹脂フィルムの構成材料は、第1封止部31の形成のための封止用樹脂フィルムの構成材料と同一であっても異なっていてもよい。第2封止部32の形成のための封止用樹脂フィルムの構成材料は、第1封止部31の形成のための封止用樹脂フィルムの構成材料と異なる場合、第2封止部32の形成のための封止用樹脂フィルムの構成材料は、第1封止部31の形成のための封止用樹脂フィルムの構成材料よりも高い融点を有することが好ましい。この場合、第2セル封止部32Aは、第1セル封止部31Aよりも硬くなるため、隣り合う光電変換セル50の第2基材20同士の接触を効果的に防止することができる。また第1セル封止部31Aは第2セル封止部32Aよりも軟らかくなるため、セル封止部30Aに加わる応力を効果的に緩和することができる。
次に、第2封止部32の仕切部32bにバイパスダイオード70A,70B,70Cを固定する。また光電変換セル50Dのセル封止部30A上にもバイパスダイオード70Dを固定する。
そして、バイパスダイオード70A〜70Dを通るように導電材60Qを光電変換セル50B〜50Dの第2基材20の導電性基板21に固定する。さらにバイパスダイオード70A,70B間、バイパスダイオード70B,70C間、バイパスダイオード70C,70D間の各導電材60Qと、透明導電層12A上の導電材接続部16A、透明導電層12B上の導電材接続部16A、透明導電層12C上の導電材接続部16Aとをそれぞれ接続するように導電材60Pを形成する。また、透明導電層12E上の導電材接続部16Aとバイパスダイオード70Aとを接続するように光電変換セル50Aの第2基材20の導電性基板21に導電材60Pを固定する。さらに、透明導電層12Dとバイパスダイオード70Dとを導電材60Pによって接続する。
このとき、導電材60Pは、導電材60Pを構成する金属材料を含むペーストを用意し、このペーストを、第2基材20から、隣りの光電変換セル50の接続端子16の導電材接続部16Aにわたって塗布し、硬化させる。導電材60Qは、導電材60Qを構成する金属材料を含むペーストを用意し、このペーストを、各第2基材20上に隣り合うバイパスダイオードを結ぶように塗布し、硬化させる。このとき、上記ペーストとしては、色素への悪影響を避ける観点から、90℃以下の温度で硬化させることが可能な低温硬化型のペーストを用いることが好ましい。
最後に、バックシート80を用意し、このバックシート80の周縁部80aをバックシート連結部14に接着させる。このとき、バックシート80の接着部80Bと光電変換セル50のセル封止部30Aとが離間するようにバックシート80を配置する。
以上のようにして光電変換素子100が得られる。
なお、上述した説明では、接続端子16、絶縁材33、バックシート連結部14、および酸化物半導体層13を形成するために、接続端子16の前駆体、絶縁材33の前駆体、バックシート連結部14の前駆体、酸化物半導体層13の前駆体を一括して焼成する方法を用いているが、接続端子16、絶縁材33、バックシート連結部14、および酸化物半導体層13はそれぞれ別々に前駆体を焼成して形成してもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、光電変換セル50A〜50Dが図2のX方向に沿って一列に配列されているが、図10に示す光電変換素子200のように、光電変換セル50A〜50Dの一部である光電変換セル50C、50Dを途中で折り返し、光電変換セル50Aと光電変換セル50Dとをそれらが互いに隣り合うように配置してもよい。この場合、透明導電層12Dは、光電変換素子100と異なり、本体部12aと第1電流取出し部12fとの間に接続部12gを設ける必要がない。このため、集電配線17も設ける必要がない。
また上記実施形態では、バックシート80と第1基材15とのバックシート連結部14と交差する第2の溝90Bが、ガラスフリットからなる絶縁材33で覆われていないが、図11に示す光電変換素子300のように、第2の溝90Bは、ガラスフリットからなる絶縁材33で覆われていることが好ましい。なお、図11において、バックシート80は省略してある。図11に示すように、第2の溝90Bがバックシート連結部14と交差していると、その第2の溝90Bを通じて水分がバックシート80と第1基材15との間の空間に侵入することが可能となる。この場合、第2の溝90Bに絶縁材33が入り込み、絶縁材33が、透明導電層12のうち本体部12aを除く部分の縁部をも覆っていることで、バックシート80の外側から内側への水分の侵入が十分に抑制される。このため、バックシート80と第1基材15との間の空間に侵入した水分がセル封止部30Aを通じてセル封止部30Aの内側に入り込むことが十分に抑制される。このため、光電変換素子300の耐久性の低下を十分に抑制することが可能となる。
さらに上記実施形態では、第1電流取出し部12fおよび第2電流取出し部12hが、光電変換セル50A側の周囲に配置されているが、図12に示す光電変換素子400のように、第1電流取出し部12fおよび第2電流取出し部12hは、光電変換セル50D側の周囲に配置されていてもよい。この場合、第1電流取出し部12fは、透明導電層12Dの本体部12aに対し光電変換セル50Cと反対側にセル封止部30Aの外側まで突出するように設けられる。一方、第2電流取出し部12hは、透明導電層12Dの本体部12aに対し光電変換セル50Cと反対側に設けられる。また透明導電層12A〜12Dに沿って第2接続部としての接続部12iが延びており、この接続部12iが、第2電流取出し部12fと光電変換セル50Aの第2基材20の導電性基板21とを接続している。具体的には、接続部12iの上に、接続部12iに沿って集電配線417が設けられ、この集電配線417とバイパスダイオード70Aから延びる導電材60Pとが接続されている。この光電変換素子400によっても、優れた光電変換特性を有しながら省スペース化を図ることができる。なお、この場合に、接続部12iの抵抗値が、下記式(1)で表される抵抗値以下であることが好ましいのは、上記実施形態と同様である。
抵抗値=直列接続される光電変換セル50の数×120Ω (1)
また上記実施形態では、溝90が第2の溝90Bを有しているが、第2の溝90Bは必ずしも形成されていなくてもよい。
また上記実施形態では、接続端子16の導電材接続部16Aおよび導電材非接続部16Bの幅が一定とされているが、導電材接続部16Aおよび導電材非接続部16Bの幅はそれぞれ、接続端子16の延び方向に沿って変化してもよい。例えば導電材非接続部16Bのうち導電材接続部16Aから最も遠い側の端部から最も近い側の端部に向かって幅が単調に増加し、導電材接続部16Aのうち導電材非接続部16B側の端部から導電部材非接続部16Bより最も遠い側の端部に向かって幅が単調に増加してもよい。
また上記実施形態では、導電材接続部16Aおよび導電材非接続部16Bはそれぞれセル封止部30Aに沿って設けられているが、これらは、セル封止部30Aから遠ざかる方向に延びるように形成されていてもよい。但し、この場合、導電材接続部16Aが導電材非接続部16Bよりもセル封止部30Aに近い位置に配置されていることが好ましい。この場合、導電材60Pをより短くすることができる。
あるいは、透明導電層12A〜12C上に形成される接続端子16においては、導電材非接続部16Bの延び方向は、導電材接続部16Aの延び方向に直交するように配置されてもよい。
また導電材接続部16Aの幅は導電材非接続部16Bの幅以下であってもよい。
さらに上記実施形態では、上記光電変換素子が接続端子16を有しているが、接続端子16を有していなくてもよい。
また上記実施形態では、第2セル封止部32Aが第1セル封止部31Aに接着されているが、第2セル封止部32Aは第1セル封止部31Aに接着されていなくてもよい。
さらに上記実施形態では、セル封止部30Aが第1セル封止部31Aと第2セル封止部32Aとで構成されているが、第2セル封止部32Aは省略されてもよい。
さらに、上記実施形態では、外側封止部31aの幅wが合計幅wより狭くなっているが、外側封止部31aの幅wは合計幅w以上であってもよい。
さらにまた上記実施形態では、封止連結部31dの最大厚さtが内側封止部の厚さtよりも大きくなっているが、封止連結部31dの最大厚さtは内側封止部の厚さt以下であってもよい。
また上記実施形態では、バックシート80と透明導電層12とが、ガラスフリットからなるバックシート連結部14を介して接着されているが、バックシート80と透明導電層12とは、必ずしもバックシート連結部14を介して接着されている必要はない。
さらにまた上記実施形態では、バックシート連結部14と絶縁材33とが離間しているが、これらはいずれもガラスフリットで構成され、一体化されていることが好ましい。この場合、バックシート80と第1基材15との間の空間において水分が侵入したとしても、バックシート連結部14と第1基材15との間の界面、セル封止部30Aと第1基材15との間の界面が存在しなくなる。また絶縁材33もバックシート連結部14もガラスフリットからなり、樹脂に比べ高い封止性能を有する。このため、バックシート連結部14と第1基材15との間の界面や絶縁材33と第1基材15との間の界面を通じた水分の侵入を十分に抑制することができる。
また上記実施形態では、絶縁材33はガラスフリットからなっているが、絶縁材33を構成する材料は、第1セル封止部30Aを構成する材料よりも高い融点を有するものであればよい。このため、このような材料としては、ガラスフリットのほか、例えばポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂が挙げられる。中でも、熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。この場合、セル封止部30Aが高温時に流動性を有するようになっても、絶縁材33は、ガラスフリットからなる場合と同様、熱可塑性樹脂からなる場合に比べて高温時でも流動化しにくい。このため、第1基材15と第2基材20との接触が十分に抑制され、第1基材15と第2基材20との間の短絡を十分に抑制できる。
また上記実施形態では、第1基材15が絶縁材33を有しているが、第1基材15は絶縁材33を有していなくてもよい。この場合、セル封止部30Aおよび第1封止部31Aは、透明基板11および透明導電層12に接合されることになる。
また上記実施形態では、第1基材15は接続端子16を有しているが、接続端子16を有していなくてもよい。
また上記実施形態では、上記光電変換素子は、外部接続端子18a,18bを有しているが、外部接続端子18a,18bを有していなくてもよい。
さらに上記実施形態では、複数の光電変換セル50が直列接続されているが、並列接続されていてもよい。
さらに上記実施形態では、複数の光電変換セル50が用いられているが、本発明では、図13に示す光電変換素子500のように、DSCが1つのみ用いられてもよい。この場合、環状の外側封止部31aの内側に環状の内側封止部31bが外側封止部31aから離間した状態で設けられ、外側封止部31aと内側封止部31bとによって1つのセル空間が形成され、第1封止部が構成されることになる。ここで、外側封止部31aの厚さtが内側封止部の厚さtよりも大きくなっているのは上記実施形態と同様である。また透明基板11は環状となっており、透明基板11の内側には開口501が形成されている。さらに、光電変換素子500では透明導電層12、酸化物半導体層13及び第2基材20も環状に設けられている。光電変換素子500は、例えば表示装置の枠体に対し、第2基材20を枠体側に向けた状態で且つ表示部が開口501を通して見えるように配置すればよい。なお、開口501は必ずしも必要なものではなく、省略が可能である。この場合、光電変換セル50を覆うようにバックシート80が設けられてもよい。
また上記実施形態では、光電変換セル50の数が4つであるが、1つ以上であればよく、4つに限定されるものではない。このように光電変換セル50を複数有する場合は、図10に示すように、光電変換セル50A〜50Dの一部を途中で折り返す場合よりも、図2に示すように、光電変換セル50を一定方向に配列することが好ましい。このように光電変換セル50を一定方向に配列する場合、光電変換セル50の数として、偶数、奇数のいずれをも選択することが可能となり、光電変換セル50の数を自由に決定することができ、設計の自由度を向上させることができる。
また上記実施形態では、図14に示す光電変換素子600のように、第2基材として、絶縁性基板601を用いてもよい。この場合、絶縁性基板601と封止部31Aと第1基材15との間の空間には構造体602が配置される。構造体602は、第1基材15のうち絶縁性基板601側の面上に設けられている。構造体602は、第1基材15側から順に、酸化物半導体層13、多孔質絶縁層603及び対極620で構成される。また上記空間には電解質40が配置されている。電解質40は、酸化物半導体層13及び多孔質絶縁層603の内部にまで含浸されている。ここで、絶縁性基板601としては、例えばガラス基板又は樹脂フィルムなどを用いることができる。また対極620としては、第2基材20と同様のものを用いることができる。あるいは、対極620は、例えばカーボン等を含む多孔質の単一の層で構成されてもよい。多孔質絶縁層603は、主として、酸化物半導体層13と対極620との物理的接触を防ぎ、電解質40を内部に含浸させるためのものである。このような多孔質絶縁層603としては、例えば酸化物の焼成体を用いることができる。なお、図14に示す光電変換素子600においては、封止部31Aと第1基材15と絶縁性基板601との間の空間に構造体602が1つのみ設けられているが、構造体602は複数設けられていてもよい。また、多孔質絶縁層603は、酸化物半導体層13と対極620との間に設けられているが、酸化物半導体層13を囲むように、第1基材15と対極620の間に設けてもよい。この構成でも、酸化物半導体層13と対極620との物理的接触を防ぐことができる。
さらにまた上記実施形態では、図15に示す光電変換素子700のように、透明基板11の全体が第2基材20側に向かって凸となるように湾曲していてもよい。別言すると、透明基板11のうち透明導電層12が設けられている面を凸面とし、透明基板11のうち透明導電層12と反対側の面を凹面としてもよい。この場合、透明基板11の全体が第2基材20側に向かって凸になっていない場合に比べて、入射光の屈折により、入射角が大きい光をも集光することが可能となる。また、第1封止部形成体131を加圧及び加熱させる際に用いる熱型において、加圧面を、凹凸部をつけずに平坦面とし、この熱型で第1封止部形成体131を加圧及び加圧するだけで、外側封止部31aの厚さt及び内側封止部の厚さtが下記式:
>t
を満たすようにすることを簡単に達成できる。またこの光電変換素子700によっても、優れた耐久性が得られる。
また上記実施形態では、上記光電変換素子がバックシート80を有しているが、上記光電変換素子はバックシート80を有していなくてもよい。
さらに上記実施形態では、上記光電変換素子がバイパスダイオード70A〜70Dを有しているが、上記光電変換素子はバイパスダイオード70A〜70Dを有していなくてもよい。この場合、導電材60Qは不要となる。
さらに上記実施形態では、酸化物半導体層13が第1基材15上に設けられているが、酸化物半導体層13は第2基材20上に設けられてもよい。但し、この場合は、第2基材20が触媒層22を有さず、第1基材15が触媒層22を有する。
さらにまた上記実施形態では、第2基材20の導電性基板21は、金属基板で構成されているが、カーボンなどの非金属材料を含有する導電性基板で構成されていてもよい。また導電性基板21は、基板と第2電極とを分けて、上述した透明基板11に第2電極としてITO、FTO等の導電性酸化物からなる膜を形成した積層体で構成してもよい。また導電性基板21が触媒機能を有する場合(例えばカーボンなどを含有する場合)には、第2基材20は触媒層22を有していなくてもよい。
以下、本発明の内容を、実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
まずガラスからなる1mm×5cm×10cmの透明基板を用意した。そして、この透明基板の上に、厚さ1μmのFTOからなる透明導電層を形成してなる積層体を準備した。次に、図4に示すように、COレーザ(ユニバーサルシステム社製V−460)によって透明導電層12に溝90を形成し、透明導電層12A〜12Fを形成した。このとき、溝90の幅は1mmとした。また透明導電層12A〜12Cはそれぞれ、4.6cm×2.0cmの四角形状の本体部と、本体部の片側側縁部から突出する突出部とを有するように形成した。また透明導電層12Dは、4.6cm×2.1cmの四角形状の本体部と、本体部の片側側縁部から突出する突出部とを有するように形成した。また透明導電層12A〜12Dのうち3つの透明導電層12A〜12Cの突出部12cについては、本体部12aの片側縁部12bから張り出す張出し部12dと、張出し部12dから延びて、隣りの透明導電層12の本体部12aに対向する対向部12eとで構成されるようにした。また透明導電層12Dの突起部12cについては、本体部12aの片側縁部12bから張り出す張出し部12dのみで構成されるようにした。このとき、張出し部12dの張出し方向(図2のX方向に直交する方向)の長さは2.1mmとし、張出し部12dの幅は9.8mmとした。また対向部12eの幅は2.1mmとし、対向部12eの延び方向の長さは9.8mmとなるようにした。
また透明導電層12Dについては、本体部12aおよび突出部12cのみならず、第1電流取出し部12fと、第1電流取出し部12fと本体部12aとを接続する接続部12gとを有するように形成した。透明導電層12Eについては、第2電流取出し部12hを有するように形成した。このとき、接続部12gの幅は、1.3mmとし、長さは59mmとした。また接続部12gの抵抗値を四端子法にて測定したところ、100Ωであった。こうして導電性基板を得た。
次に、透明導電層12A〜12Cのうちの突出部12c上に、導電材接続部16Aと導電材非接続部16Bとで構成される接続端子16の前駆体を形成した。具体的には、接続端子16の前駆体は、導電材接続部16Aの前駆体が対向部12e上に設けられるように、導電材非接続部16Bの前駆体が張出し部12d上に設けられるように形成した。このとき、導電材非接続部16Bの前駆体は、導電材接続部16Aの幅よりも狭くなるように形成した。接続端子16の前駆体は、スクリーン印刷により銀ペースト(福田金属箔粉工業社製「GL−6000X16」)を塗布し乾燥させることで形成した。
さらに、透明導電層12Dの接続部12gの上に集電配線17の前駆体を形成した。集電配線17の前駆体は、スクリーン印刷により銀ペーストを塗布し乾燥させることで形成した。
また、透明導電層12Aの第1電流取出し部12f,第2電流取出し部12h上にそれぞれ外部に電流を取り出すための外部接続用端子18a,18bの前駆体を形成した。外部接続用端子の前駆体は、スクリーン印刷により銀ペーストを塗布し乾燥させることで形成した。
さらに、ガラスフリットからなる絶縁材33の前駆体を、第1の溝90Aに入り込み且つ第1の溝90Aを形成している本体部12aの縁部を覆うように形成した。絶縁材33は、スクリーン印刷によりガラスフリットを含むペーストを塗布し乾燥させることによって形成した。このとき、絶縁材33で覆った透明導電層の縁部は、溝90と、溝90から0.2mmの位置との間の部分とした。
またバックシート80を固定するために、絶縁材33と同様にして、絶縁材33を囲むように且つ透明導電層12D、透明導電層12E、透明導電層12Fを通るようにガラスフリットからなる環状のバックシート連結部14の前駆体を形成した。またこのとき、バックシート連結部14の前駆体は、その内側に集電配線17の前駆体が配置されるように形成した。またバックシート連結部14は、その外側に、第1電流取出し部および第2電流取出し部が配置されるように形成した。バックシート連結部14は、スクリーン印刷によりガラスフリットを含むペーストを塗布し乾燥させることによって形成した。
さらに透明導電層12A〜12Dの各々の本体部12aの上に、酸化物半導体層13の前駆体を形成した。酸化物半導体層13の前駆体は、チタニアを含む多孔質酸化物半導体層形成用ペースト(日揮触媒化成社製「PST−21NR」)をスクリーン印刷により3回塗布し、乾燥させた後、さらにチタニアを含む多孔質酸化物半導体層形成用ペースト(日揮触媒化成社製「PST−400C」)をスクリーン印刷により塗布した後、乾燥させることで形成した。
次に、接続端子16の前駆体、集電配線17の前駆体、外部接続用端子18a,18bの前駆体、絶縁材33の前駆体、バックシート連結部14の前駆体、絶縁材33の前駆体、酸化物半導体層13の前駆体を500℃で15分間焼成し、接続端子16、集電配線17、外部接続用端子18a,18b、バックシート連結部14、絶縁材33および酸化物半導体層13を形成した。こうして、バックシート連結部14が形成され、第1基材15を有する作用極10を得た。このとき、接続端子16のうち導電材接続部の幅は1.0mmであり、導電材非接続部の幅は0.3mmであった。また導電材接続部の延び方向に沿った長さは7.0mmであり、導電材非接続部の延び方向に沿った長さは7.0mmであった。また集電配線17、外部接続用端子18a,18b、バックシート連結部14、および酸化物半導体層13の寸法はそれぞれ以下の通りであった。

集電配線17:厚さ4μm、幅200μm、図2のX方向に沿った長さ79mm、図2のX方向に直交する方向に沿った長さ21mm
外部接続用端子18a,18b:厚さ20μm、幅2mm、長さ7mm
バックシート連結部14:厚さ50μm、幅3mm
酸化物半導体層13:厚さ14μm、図2のX方向の長さ17mm、図2のX方向に直交する方向の長さ42.1mm
次に、作用極を、Z907からなる光増感色素を0.2mM含み、溶媒を、アセトニトリルとtertブタノールとを1:1の体積比で混合してなる混合溶媒とした色素溶液中に12時間浸漬させた後、取り出して乾燥させ、酸化物半導体層に光増感色素を担持させた。
次に、3−メトキシプロピオニトリル(MPN)からなる溶媒中に、ヨウ素(I)、1,2−ジメチル−n−プロピルイミダゾリウムイオダイド(DMPImI)、グアニジウムチオシアネート(GuSCN)をそれぞれ0.002M、0.1M、0.6Mの濃度となるように添加し、撹拌して溶解させた。こうして電解質を得た。そして、酸化物半導体層の上に、この電解質を塗布し乾燥させて配置した。このとき、塗布した電解質の量はDSC1個あたり31μLとした。
次に、第1封止部を形成するための第1封止部形成体を準備した。第1封止部形成体は、8.0cm×4.6cm×50μmの無水マレイン酸変性ポリエチレン(商品名:バイネル、デュポン社製)からなる1枚の封止用樹脂フィルムを用意し、その封止用樹脂フィルムに、4つの四角形状の開口を形成することによって得た。このとき、各開口が1.7cm×4.4cm×50μmの大きさとなるように、且つ、環状部の幅が2mm、環状部の内側開口を仕切る仕切部の幅が2.6mmとなるように第1封止部形成体を作製した。
そして、この第1封止部形成体を、第1基材15を構成する絶縁材33に重ね合わせた後、第1封止部形成体を加熱溶融させることによって絶縁材33に接着させた。
次に、4枚の対極を用意した。4枚の対極のうち2枚の対極は、4.6cm×1.9cm×40μmのチタン箔の上にスパッタリング法によって厚さ5nmの白金からなる触媒層を形成することによって用意した。4枚の対極のうち残りの2枚の対極は、4.6cm×2.0cm×40μmのチタン箔の上にスパッタリング法によって厚さ5nmの白金からなる触媒層を形成することによって用意した。また、上記第1封止部形成体をもう1つ準備し、この第1封止部形成体を、対極のうち作用極と対向する面に、上記と同様にして接着させた。
そして、作用極に接着させた第1封止部形成体と、対極に接着させた第1封止部形成体とを対向させ、第1封止部形成体同士を重ね合わせた。そして、この状態で第1封止部形成体を加圧しながら加熱溶融させた。こうして作用極と対極との間に第1封止部を形成した。このとき、加熱及び加圧は、熱電対により温度制御が可能で、変位制御より加圧力を調節可能な装置を用い、ヒーターを埋め込んだ封止治具で第1封止部形成体を加熱及び加圧することにより行った。また外側封止部の厚さt、内側封止部の厚さt、封止連結部の最大厚さt、外側封止部の幅w、合計幅w及び内側封止部の幅wはそれぞれ以下の通りとした。

=50μm
=43μm
=71μm
=2mm
=2.6mm
=1mm
次に、第2封止部を準備した。第2封止部は、8.0cm×4.6cm×50μmの無水マレイン酸変性ポリエチレン(商品名:バイネル、デュポン社製)からなる1枚の封止用樹脂フィルムを用意し、その封止用樹脂フィルムに、4つの四角形状の開口を形成することによって得た。このとき、各開口が、1.7cm×4.4cm×50μmの大きさとなるように且つ、環状部の幅が2mmで、環状部の内側開口を仕切る仕切部の幅が2.6mmとなるように第2封止部を作製した。第2封止部は、第1封止部と共に対極の縁部を挟むように対極に貼り合わせた。このとき、第2封止部を対極に押しつけながら第1封止部及び第2封止部を加熱溶融させることによって対極及び第1封止部に貼り合せた。
次に、各対極の金属基板上に、乾燥剤シートを両面テープで貼り付けた。乾燥剤シートの寸法は、厚さ1mm×縦3cm×横1cmであり、乾燥剤シートとしては、ゼオシート(商品名、品川化成社製)を用いた。
次に、図2に示すように、第2封止部の3つの仕切部にそれぞれバイパスダイオード70A〜70Cを、低温硬化型の銀ペースト(藤倉化成社製、ドータイトD500)を、バイパスダイオードの両端の端子から第2基材20の導電性基板21につながるように塗布することによって固定した。また4つの光電変換セル50A〜50Dのうち光電変換セル50Dの第2封止部の環状部上にバイパスダイオード70Dを、上記低温硬化型の銀ペーストを、ダイオードの両端の端子のうち一方の端子から対極につながるように塗布することによって固定した。こうして、4つのバイパスダイオード70A〜70Dに対して、隣り合う2つのバイパスダイオード同士を結ぶように導電材60Qを形成した。このとき、導電材60Qは、上記低温硬化型の銀ペーストを30℃で12時間硬化させることによって形成した。バイパスダイオードとしては、ローム社製RB751V−40を用いた。
またバイパスダイオード間の各導電材60Qと、3つの透明導電層12A〜12C上の導電材接続部とをそれぞれ接続するように低温硬化型の銀ペースト(藤倉化成社製、ドータイトD−500)を塗布し、硬化させることによって導電材60Pを形成した。さらにバイパスダイオード70Aについては、透明導電層12E上の導電材接続部と接続するように上記低温硬化型の銀ペーストを塗布し硬化させることによって導電材60Pを形成した。このとき、導電材60Pは、上記低温硬化型の銀ペーストを、30℃で12時間硬化させることによって形成した。
最後に、ブチルゴム(アイカ工業社製「アイカメルト」)を200℃で加熱しながらディスペンサでバックシート連結部14上に塗布し、接着部の前駆体を形成した。一方、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂フィルム(厚さ50μm)、アルミ箔(厚さ25μm)、バイネル(商品名、デュポン社製)からなるフィルム(厚さ50μm)をこの順に積層した積層体を用意した。そして、この積層体80Aの周縁部を接着部80Bの前駆体の上に重ね合わせ、10秒間加圧した。こうして、バックシート連結部14に、接着部80Bと積層体80Aとで構成されるバックシート80を得た。こうしてDSCモジュールからなる光電変換素子を得た。
(実施例2〜4及び比較例1〜2)
外側封止部の厚さt、内側封止部の厚さt、封止連結部の最大厚さt、外側封止部の幅w、合計幅w及び内側封止部の幅wを表1に示す通りとしたこと以外は実施例1と同様にしてDSCモジュールからなる光電変換素子を作製した。
(特性評価)
(光電変換特性の評価)
実施例1〜4および比較例1〜2で得られた光電変換素子を、平坦面上に配置し、その光電変換素子全体に対して光源から200ルクスの照度の白色光を均一に照射し、そのときの光電変換効率を初期光電変換効率η(%)として測定した。このとき、光源としては、白色LED(製品名:LEL−SL5N−F、東芝ライテック社製)を用いた。照度は、照度計(AS ONE LM−331、アズワン株式会社製)を用いて測定した。結果を表1に示す。
(耐久性評価)
上記の光電変換特性の評価に使用した実施例1〜4および比較例1〜2で得られた光電変換素子を、85℃の恒温槽で1000時間保持した後、上記と同様にして光電変換効率η(%)を測定した。そして、η/ηを算出した。結果を表1に示す。
(開口率)
実施例1〜4および比較例1〜2で得られた光電変換素子について、以下のようにして開口率を算出した。すなわち、透明基板側から光電変換素子を写真撮影し、得られた写真において、外側封止部の外周縁によって囲まれる面積A1及び発電部分の面積(色素担持した酸化物半導体層の面積)A2をそれぞれ算出し、A1に対するA2の割合を、百分率(%)で算出した。結果を表1に示す。
Figure 0006122156
表1に示すように、実施例1〜4の光電変換素子はいずれも比較例1〜2の光電変換素子よりも大きいη/ηを示しており、優れた耐久性を有することが分かった。
以上より、本発明の光電変換素子は、優れた耐久性を有することが確認された。
11…透明基板
13…酸化物半導体層
15…第1基材
20…第2基材
30…封止部
30A…セル封止部
31A…第1セル封止部
31a…外側封止部
31b…内側封止部
31c…内側開口
31d…封止連結部
31e…封止連結本体
31f…突出部
50,50A〜50D…光電変換セル
100〜700…光電変換素子
601…絶縁性基板(第2基材)
620…対極
…外側封止部の厚さ
…内側封止部の厚さ
…封止連結部31dの最大厚さ
…外側封止部31aの幅
…合計幅

Claims (10)

  1. 少なくとも1つの光電変換セルを有し、
    前記光電変換セルは、
    透明基板を有する第1基材と、
    前記第1基材に対向する第2基材と、
    前記第1基材と前記第2基材との間に設けられる酸化物半導体層とを有し、
    前記少なくとも1つの光電変換セルが、前記少なくとも1つの光電変換セルの前記第1基材及び前記第2基材を連結する封止部を有し、
    前記封止部が、前記第1基材と前記第2基材との間に設けられる第1封止部を有し、
    前記第1封止部が、少なくとも1つの内側封止部と、
    前記少なくとも1つの内側封止部の外側に、前記少なくとも1つの内側封止部、前記第1基材及び前記第2基材とともに前記光電変換セルと同数の密閉されたセル空間を形成するように設けられる外側封止部とを有し、
    前記外側封止部の厚さが前記内側封止部の厚さよりも大きくなっている、光電変換素子。
  2. 前記内側封止部の厚さに対する前記外側封止部の厚さの比が1.1〜2.0である、請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記酸化物半導体層には色素が担持されている、請求項1又は2に記載の光電変換素子。
  4. 前記少なくとも1つの光電変換セルが複数の前記光電変換セルで構成され、
    前記第1封止部が、
    前記内側封止部と前記外側封止部の一部とで構成され且つ前記酸化物半導体層を包囲する複数の環状の第1セル封止部と、
    複数の前記第1セル封止部のうち隣接する前記第1セル封止部の前記内側封止部同士間に、前記内側封止部同士を連結する封止連結部とを有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光電変換素子。
  5. 前記外側封止部の幅が、前記封止連結部の幅と、前記封止連結部によって連結される2つの前記内側封止部の幅との合計幅よりも狭くなっている、請求項4に記載の光電変換素子。
  6. 前記外側封止部の幅が、前記合計幅の50%より大きく100%未満である、請求項5に記載の光電変換素子。
  7. 隣り合う2つの前記光電変換セルの前記第2基材同士が互いに離間しており、
    前記封止連結部が、
    前記内側封止部と同じ厚さを有する封止連結部本体と、
    前記封止連結部本体から、隣り合う2つの前記光電変換セルの前記第2基材同士間の隙間に突出する突出部とを有する、請求項4〜6のいずれか一項に記載の光電変換素子。
  8. 前記封止連結部において、前記封止連結本体からの前記突出部の高さが、前記第2基材の厚さの5〜100%である、請求項7に記載の光電変換素子。
  9. 前記透明基板全体が、前記第2基材側に向かって凸となるように湾曲している、請求項1〜8のいずれか一項に記載の光電変換素子。
  10. 前記第1基材が第1電極を有し、
    前記第2基材が第2電極を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の光電変換素子。
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