JP2014199087A - 耐火被覆材及び耐火構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】耐火被覆材30は、難燃性を有する樹脂製の管本体を備える管体20に取り付けて用いられる。耐火被覆材30は、耐火性を有する無機繊維層31と、加熱により収縮して、管体20を縮径させる方向へ押圧する収縮材32とを備える。
【選択図】図1
Description
また、上記課題を解決するための耐火構造は、建築物の区画部と、前記区画部に貫通して配設される管体と、前記管体における前記区画部に貫通する部位の外周に取り付けられる耐火被覆材とを備える耐火構造であって、前記管体は、難燃性を有する樹脂製の管本体を備え、前記耐火被覆材は、耐火性を有する無機繊維層と、加熱により収縮する収縮材とを備え、前記収縮材は、加熱により前記管体を縮径させる方向へ押圧すべく、前記管体の外周を取り囲むように配置されている。
この構成によれば、無機繊維層が収縮材により上記の方向へ押圧されることで、管体は、無機繊維層を介して押圧される。これにより、管体を押圧する際の面積が確保され易くなる。
この構成によれば、無機繊維層により収縮材の昇温を容易に遅延させることができるため、収縮材の収縮力が十分に発揮されるタイミングを調整することが容易となる。
図1に示すように、耐火構造は、建築物の区画部としての床スラブ10と、床スラブ10に貫通して配設される管体20と、管体20における床スラブ10に貫通する部位の外周に取り付けられる耐火被覆材30とを備える。具体的には、コンクリート製の床スラブ10に形成された貫通孔11に対して管体20が挿通されている。そして、管体20における貫通孔11の内域に位置する部位には、その周方向の全体を覆うようにして筒状の耐火被覆材30が取り付けられている。
図3に示すように、管体20は、難燃性を有する樹脂製の管本体21と、その外周に配置される防音層22と、その更に外周に配置される被覆材23とを有する防音配管である。こうした防音配管は、例えば、排水管として、建築物の排水システムを構成する。なお、図1及び図2においては、管体20を簡略化して図示している。
防音層22は、吸音層22a及び遮音層22bを有し、この順に管本体21の外周面に配置されている。吸音層22aとしては、連続気泡体を好適に用いることができる。連続気泡体としては、例えば、ウレタン系発泡体、ポリオレフィン系発泡体等の連続気泡体や、各種不織布、グラスウール、ロックウール等の繊維系材料や、これらの複合材料が挙げられる。
図1に示すように、耐火被覆材30は、通気性及び耐火性を有し、筒状に形成される無機繊維層31と、加熱により収縮する収縮材32とを備えている。無機繊維層31は第1無機繊維層31a及び第2無機繊維層31bから構成されている。また、第1無機繊維層31aと第2無機繊維層31bとは突出部30aに対応する部位以外の部位において接着剤等により互いに接着されている。
第1無機繊維層31a及び第2無機繊維層31bを構成する無機繊維としては、例えば、ガラス繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、セラミック繊維、金属繊維、鉱物繊維、アルミナ繊維、及びカーボン繊維が挙げられる。第1無機繊維層31a及び第2無機繊維層31bは、織布又は不織布から構成される。第1無機繊維層31a及び第2無機繊維層31bの耐熱温度は、好ましくは700℃以上であり、より好ましくは800℃以上であり、さらに好ましくは900℃以上である。第1無機繊維層31a及び第2無機繊維層31bの密度は、30〜250kg/m3の範囲であることが好ましい。第1無機繊維層31a及び第2無機繊維層31bの厚みは、2〜15mmの範囲であることが好ましい。
貫通部処理部材40としては、例えば、不織布、織布、及び編布等の基布からなる基材と、基材の片面に形成される接着層とを有する接着テープを用いることができる。上記基布を構成する繊維としては、例えば合成繊維、天然繊維及び耐炎化繊維が挙げられる。合成繊維としては、例えばポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維及び芳香族ポリアミド繊維が挙げられる。天然繊維としては、例えばセルロースを主成分とした木質繊維、葉脈繊維、靭皮繊維及び種子繊維が挙げられる。耐炎化繊維としては、例えばグラスウール及びロックウールが挙げられる。また、接着層を構成する材料は、耐火被覆材30の外周(最外層)に接着可能な材料であればよい。
次に、耐火被覆材30及び耐火構造の作用について説明する。
図2に示すように、火災時に耐火構造が加熱され続けると、管体20における耐火被覆材30により被覆されていない部分は、軟化や熱分解が進行して溶け落ちる。一方、耐火被覆材30の内部は第1無機繊維層31a及び第2無機繊維層31bによって温度上昇が抑制されている。そのため、管体20における耐火被覆材30に被覆されている部分は、軟化や熱分解を起こして変形しつつも、溶け落ちることなく耐火被覆材30の内部に残留して残留物20aを形成する。残留物20aによって、管体20内の径方向全体又は径方向の一部が閉塞される。
(1)耐火被覆材30は、難燃性を有する樹脂製の管本体21を備える管体20に取り付けて用いられる。耐火被覆材30は、耐火性を有する無機繊維層31と、加熱により収縮して、管体20を縮径させる方向へ押圧する収縮材32とを備える。
この場合には、耐火被覆材30による温度上昇の抑制作用に加えて更に、防音層22がその内部に位置する管本体21の温度上昇を抑制する。そのため、火災の際に、管本体21を構成する難燃性の樹脂が耐火被覆材30の内側に残留し易くなる。
・ 収縮材32は、その周方向の全体が収縮するように構成されているが、周方向の一部を非熱収縮性の耐火材料で構成することもできる。
・ 収縮材32は、第2無機繊維層31bに固定されていてもよいし、第1無機繊維層31a及び第2無機繊維層31bの両方に固定されていてもよい。
・ 第1無機繊維層31a、第2無機繊維層31b、及び収縮材32の少なくとも一つの層は、複数の層から構成されていてもよい。
・ 床スラブ10は、コンクリート製に限らず、石板等で形成されていてもよい。
・ 上記実施形態では、水平方向に沿って区画する床スラブ10を区画部とする耐火構造に具体化していたが、区画部の形成方向は特に限定されるものではない。例えば、垂直方向に沿って区画する壁材を区画部とする耐火構造であってもよい。
・ 耐火構造において、貫通部処理部材40を省略してもよい。この場合には、例えば、接着剤等を用いて管体20の外面に耐火被覆材30を取り付ければよい。
(実施例1)
図4に示すように、耐火性及び断熱性を有する容器91の開口にコンクリート製の試験用床スラブ92を設け、この試験用床スラブ92に対して図1に示す耐火構造を製造した。管体20としては、塩化ビニル樹脂製の管本体21と、ウレタン系発泡体製の吸音層22aと、オレフィン系樹脂材料からなる基材に無機充填剤としての硫酸バリウムを含有させてなる吸音層22aと、ポリエチレンテレフタレート製の被覆材23とを有する4層構造の防音配管を用いた。
比較例1では、耐火被覆材30を省略した以外は、実施例1と同様に試験用の耐火構造を形成した。
実施例1の耐火構造について耐火性の試験を行った。この試験では、バーナ93を用いて容器91内を加熱した。そして、温度測定箇所94の温度が、開始温度20℃、終了温度1000℃となるようにバーナ93の火力を調整し、60分後に耐火性の試験を終了した。
続いて、各例の試験後に、管体20の上方から流路の写真を撮影した。その写真を用いて、管体20下端の開口面積に対して閉塞されている部分の面積を百分率で算出し、これを閉塞率とした。実施例1の閉塞率は90%以上であるのに対して、比較例1の閉塞率は0%であった。
Claims (5)
- 難燃性を有する樹脂製の管本体を備える管体に取り付けて用いられる耐火被覆材であって、
耐火性を有する無機繊維層と、
加熱により収縮して、前記管体を縮径させる方向へ押圧する収縮材とを備えることを特徴とする耐火被覆材。 - 前記管体は、前記管本体の外周側に防音層を備える防音配管であり、
前記防音配管の外周に取り付けて用いられることを特徴とする請求項1に記載の耐火被覆材。 - 建築物の区画部と、前記区画部に貫通して配設される管体と、前記管体における前記区画部に貫通する部位の外周に取り付けられる耐火被覆材とを備える耐火構造であって、
前記管体は、難燃性を有する樹脂製の管本体を備え、
前記耐火被覆材は、耐火性を有する無機繊維層と、加熱により収縮する収縮材とを備え、
前記収縮材は、加熱により前記管体を縮径させる方向へ押圧すべく、前記管体の外周を取り囲むように配置されていることを特徴とする耐火構造。 - 前記無機繊維層は、前記収縮材の内周側に配置されることを特徴とする請求項3に記載の耐火構造。
- 前記無機繊維層は、前記収縮材の外周側に配置されることを特徴とする請求項3に記載の耐火構造。
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