JP2014198772A - 混合粉末、皮膜及び物品 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の混合粉末は、上記特定の芳香族アミン化合物と2−メルカプトベンゾイミダゾール又はその亜鉛塩とを併用し、上記芳香族アミン化合物の含有量を特定量とすることによって、混合粉末から得られる皮膜の熱劣化を抑制して発泡を少なくすることができ、更に着色を生じにくくさせることができる。
本明細書において、含フッ素ポリマー(A)の融点は、DSC装置(セイコー社製)を用い、10℃/分の速度で昇温したときの融解熱曲線における極大値に対応する温度として求めたものである。
芳香族アミン化合物(B1)としては、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4,6−トリ−t−ブチルアニリン、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、4,4’−ビス(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、アデニン、プリン等が挙げられる。
より好ましくは、2,4,6−トリ−t−ブチルアニリン、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、及び、4,4’−ビス(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンからなる群より選択される少なくとも1種である。
更に好ましくは、ベンゾイミダゾール、及び、4,4’−ビス(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンからなる群より選択される少なくとも1種である。
本明細書において、上記平均粒子径は、日機装社製のレーザー回折・散乱式粒度分布計MT3300EXIIを用いて得られる値である。
本明細書において、上記平均粒子径は、日機装社製のレーザー回折・散乱式粒度分布計MT3300EXIIを用いて得られる値である。
上記特定の含フッ素ポリマー(A)と特定のビスフェノール化合物(B2)とを使用することで、熱劣化を抑制して発泡を少なくすることができる。
本発明の第二の混合粉末において、含フッ素ポリマー(A)としては、本発明の第一の混合粉末と同じものを好適に使用できる。
上記1%分解温度は、株式会社日立ハイテクサイエンス社製の示差熱熱量同時測定装置TG/DTA7200を用いて求めた値である。
本明細書において、上記平均粒子径は、日機装社製のレーザー回折・散乱式粒度分布計MT3300EXIIを用いて得られる値である。
本明細書において、上記平均粒子径は、日機装社製のレーザー回折・散乱式粒度分布計MT3300EXIIを用いて得られる値である。
被塗装物に塗布された混合粉末を加熱焼成する温度としては、用いる含フッ素ポリマー(A)に応じて適宜設定すればよいが、例えば280〜400℃であることが好ましい。上記加熱焼成の時間としては、例えば20〜180分であることが好ましい。上記加熱焼成の時間は、複数回の粉体塗料の塗布及び焼成を行う場合には、1回の焼成時間を示す。
上記膜厚は加熱焼成した後の膜厚であり、1回の塗布により得られる皮膜の膜厚であってもよいし、2回以上の塗布により得られる膜厚であってもよい。
上記被塗装物としては特に限定されないが、耐食性を付与されることが望まれるものに好適に用いることができる。このような被塗装物としては、例えば、タンク、ベッセル、塔、バルブ、ポンプ、継手、その他の配管材料等の耐食ライニングが施されるもの;化学・医療用器具、ウエハーバスケット、コイルボビンタワーパッキン、薬品用バルブ、ポンプインペラー等のその他の耐食加工を施されるもの等が挙げられる。
テトラフルオロエチレン(TFE)/ヘキサフルオロプロピレン(HFP)共重合体(FEP)、TFE:HFP=85:15(モル比)、平均粒子径34μm、見掛密度0.54g/ml)
テトラフルオロエチレン(TFE)/パーフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)共重合体(PFA)、TFE:PPVE=96:4(モル比)、平均粒子径54μm、見掛密度0.55g/ml)
(芳香族アミン化合物)
o−フェニレンジアミン、東京化成工業(株)製
ベンゾイミダゾール、キシダ化学(株)製
ベンゾトリアゾール、和光純薬工業(株)製
4,4’−ビス(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(大内新興化学工業(株)製、商品名:ノクラックCD)
2,4,6−トリ−t−ブチルアニリン
(ビスフェノール化合物)
ビスフェノールAF(セントラル硝子(株)製)
(メルカプトベンゾイミダゾール系化合物)
2−メルカプトベンゾイミダゾール(大内新興化学工業(株)製、商品名:ノクラックMB)
2−メルカプトベンゾイミダゾール亜鉛塩(大内新興化学工業(株)製、商品名:ノクラックMBZ)
平均粒子径54μm、見掛密度0.55g/mlのPFA粉末を用いた。鉄板上に20×30×3mmの長方形型枠を載置し、該型枠内に前記粉体状フッ素樹脂組成物を充填した。型枠を静かに取り外したのち、この鉄板上の樹脂組成物を340℃の電気炉の中に入れ、同温度で1時間焼成した。
表1に示す化合物をPFA粉末100質量部に対して表1に示す量の熱安定剤(芳香族アミン化合物単独、又は、芳香族アミン化合物と2−メルカプトベンゾイミダゾール又はその亜鉛塩との組み合わせ)を添加し、ヘンシェルミキサーで均一に分散させてから用いたこと以外は比較例1の手順を繰り返した。
表1に示す化合物をPFA粉末100質量部に対して表1に示す量の熱安定剤(ビスフェノール化合物単独、又は、ビスフェノール化合物と2−メルカプトベンゾイミダゾールとの組み合わせ)を添加し、ヘンシェルミキサーで均一に分散させてから用いたこと以外は比較例1の手順を繰り返した。
PFA粉末の代わりに平均粒子径34μm、見掛密度0.54g/mlのFEP粉末を使用すること以外は比較例1と同様にして塗料を作成、評価した。
表1に示す化合物をFEP粉末100質量部に対して表1に示す量の熱安定剤(芳香族アミン化合物単独、又は、芳香族アミン化合物と2−メルカプトベンゾイミダゾール又はその亜鉛塩との組み合わせ)を添加し、ヘンシェルミキサーで均一に分散させてから用いたこと以外は比較例1の手順を繰り返した。
表1に示す化合物をFEP粉末100質量部に対して表1に示す量の熱安定剤(ビスフェノール化合物単独、又は、ビスフェノール化合物と2−メルカプトベンゾイミダゾールとの組み合わせ)を添加し、ヘンシェルミキサーで均一に分散させてから用いたこと以外は比較例1の手順を繰り返した。
Claims (11)
- テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体及びテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体からなる群より選択される少なくとも1種の含フッ素ポリマー(A)の粉末、
チオール基を含まない芳香族アミン化合物(B1)の粉末、及び、
2−メルカプトベンゾイミダゾール及び2−メルカプトベンゾイミダゾール亜鉛塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(C)の粉末、を含み、
芳香族アミン化合物(B1)は、酸化によってキノンジイミン構造を形成しえない芳香族アミン化合物、又は、キノンジイミン構造を形成しても、キノンジイミン構造を形成することによって共役系が伸張しない芳香族アミン化合物であり、
含フッ素ポリマー(A)の粉末100質量部に対して、芳香族アミン化合物(B1)を0.1〜1.0質量部含有することを特徴とする混合粉末。 - 芳香族アミン化合物(B1)は、フェニレンジアミン、2,4,6−トリ−t−ブチルアニリン、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、及び、4,4’−ビス(α,α’−ジメチルベンジル)ジフェニルアミンからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1記載の混合粉末。
- 含フッ素ポリマー(A)の粉末100質量部に対して、化合物(C)の粉末を0.1〜1.0質量部含有する請求項1、2又は3記載の混合粉末。
- テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体及びテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体からなる群より選択される少なくとも1種の含フッ素ポリマー(A)の粉末、及び、
1%分解温度が170℃以下のビスフェノール化合物(B2)の粉末を含み、
含フッ素ポリマー(A)の粉末100質量部に対して、ビスフェノール化合物(B2)を0.01〜1.0質量部含有することを特徴とする混合粉末。 - 更に、2−メルカプトベンゾイミダゾール及び2−メルカプトベンゾイミダゾール亜鉛塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(C)の粉末を含む
請求項4記載の混合粉末。 - ビスフェノール化合物(B2)は、フェニレン基に対して相互にパラ位で結合しているビスフェノール化合物である請求項4又は5記載の混合粉末。
- ビスフェノール化合物(B2)は、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンである請求項4、5又は6記載の混合粉末。
- 含フッ素ポリマー(A)の粉末100質量部に対して、0.01〜1.0質量部の化合物(C)の粉末を含有する請求項5、6又は7記載の混合粉末。
- 粉体塗料である請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の混合粉末。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の混合粉末からなることを特徴とする皮膜。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の混合粉末からなる皮膜を備えることを特徴とする物品。
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