JP2014198521A - 懸架装置 - Google Patents
懸架装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014198521A JP2014198521A JP2013074695A JP2013074695A JP2014198521A JP 2014198521 A JP2014198521 A JP 2014198521A JP 2013074695 A JP2013074695 A JP 2013074695A JP 2013074695 A JP2013074695 A JP 2013074695A JP 2014198521 A JP2014198521 A JP 2014198521A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rod
- shock absorber
- holding member
- holding
- bottom case
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 239000000725 suspension Substances 0.000 title claims abstract description 50
- 239000006096 absorbing agent Substances 0.000 claims abstract description 71
- 230000035939 shock Effects 0.000 claims abstract description 71
- 239000000314 lubricant Substances 0.000 description 17
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 11
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 5
- 239000004519 grease Substances 0.000 description 5
- 238000013016 damping Methods 0.000 description 4
- 239000000428 dust Substances 0.000 description 4
- 238000012423 maintenance Methods 0.000 description 3
- 239000000463 material Substances 0.000 description 3
- 230000002238 attenuated effect Effects 0.000 description 2
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 2
- 230000006835 compression Effects 0.000 description 2
- 238000007906 compression Methods 0.000 description 2
- 230000003796 beauty Effects 0.000 description 1
- 238000005187 foaming Methods 0.000 description 1
- 230000020169 heat generation Effects 0.000 description 1
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 1
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 1
- 230000000149 penetrating effect Effects 0.000 description 1
- 239000011148 porous material Substances 0.000 description 1
- 239000007787 solid Substances 0.000 description 1
- 229920003002 synthetic resin Polymers 0.000 description 1
- 239000000057 synthetic resin Substances 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)
- Fluid-Damping Devices (AREA)
Abstract
【解決手段】フロントフォーク14は、車体と車輪との間に設けられた懸架スプリング30の振動を、シリンダおよびシリンダに対して軸方向に移動可能に接続するピストンロッドを有して減衰させる緩衝器40と、緩衝器40に並行して設けられるとともに、車輪を操舵可能にするフォークパイプ51と、車体に接続し、緩衝器40のシリンダおよびフォークパイプ51の車体側の端部を支持するブラケット12Bと、フォークパイプ51の車輪側の端部を軸方向にスライド可能に保持するボトムケース61と、車輪の車軸を支持する車軸保持部73と緩衝器40のピストンロッドが連結する緩衝器保持部72との距離を維持しながら車軸保持部73と緩衝器保持部72とを保持するステイ部70と、ステイ部70を、ボトムケース61における第1の位置または第1の位置とは異なる第2の位置に固定するトレール変更機構Tとを備えている。
【選択図】図4
Description
ここで、懸架装置においてトレールを容易に変更することができれば、同一車種における変更や、同一の懸架装置を異なる車種に適用して汎用性を高めることが可能となる。
本発明は、トレールを容易に変更可能にする懸架装置を提供することを目的とする。
ここで、保持部材は、少なくともロッド保持部材に連結するロッド連結部と車軸孔と緩衝器連結部とを支持する板状の支持板を備えて構成されることを特徴とすることができる。
また、保持部材は、少なくともロッド保持部材に連結するロッド連結部と車軸孔と緩衝器連結部とをそれぞれ棒状の支持部材で接続した支持構造体を備えて構成されることを特徴とすることができる。
さらに、固定構造は、ロッド連結部にて保持部材およびロッド部材を固定する固定手段と、保持部材またはロッド保持部材に形成されるとともに、第1の位置に固定するために固定手段が取り付けられる第1被固定部と、第1被固定部とは異なる位置に設けられて第2の位置に固定するために固定手段が取り付けられる第2被固定部と、を有することを特徴とすることができる。
そして、固定構造は、ロッド連結部にてロッド保持部材と保持部材とを回転可能に接続する回転接続部と、回転接続部に設けられるとともに、ロッド保持部材と保持部材とを回転可能に保持する回転状態と、ロッド保持部材と保持部材とを所定の角度にて固定する固定状態とを形成する回転固定部材を有することを特徴とすることができる。
<実施形態1>
図1は、実施形態1の自動二輪車1の概略構成を示す図である。
自動二輪車1は、図1に示すように、車体フレーム11と、この車体フレーム11の前端部に取り付けられているステアリングステム12と、ステアリングステム12に連結するハンドル13と、ステアリングステム12のハンドル13とは逆の端部側にてステアリングステム12に連結されたフロントフォーク14と、フロントフォーク14の下端に取り付けられた前輪15と、前輪15に設けられたブレーキディスク16と、ブレーキディスク16を押さえて前輪15の回転を停止するブレーキキャリパ17とを有している。
なお、以下の説明において、フロントフォーク14のハンドル13の端部を「一端部」、フロントフォーク14の前輪15側の端部を「他端部」、フロントフォーク14の軸方向を単に「軸方向」と称する。
懸架装置の一例としてのフロントフォーク14は、左側フロントフォーク部14Lと右側フロントフォーク部14Rとを有する。なお、左側フロントフォーク部14Lと右側フロントフォーク部14Rとは、左側フロントフォーク部14Lにブレーキキャリパ17が設けられている点で異なるものの、他の基本構成は同じである。従って、以下では、左側フロントフォーク部14Lを代表例として詳細に説明する。
懸架スプリング30は、緩衝器40の外周を覆うようにして、緩衝器40の軸方向に取り付けられる。また、フォークパイプ部50およびボトムケース部60は、懸架スプリング30および緩衝器40に隣接して懸架スプリング30および緩衝器40に沿って配置されることで、懸架スプリング30および緩衝器40に並行するように配置される。
実施形態1のフロントフォーク14においては、フォークパイプ部50およびボトムケース部60と、懸架スプリング30および緩衝器40とを並行して配置することで、従来技術にない奇抜なフロントフォークの外観を構成している。
〔懸架スプリング30の構成・機能〕
懸架スプリング30は、コイルスプリングであって、実施形態1では緩衝器40の外周を囲うように緩衝器40の軸方向に沿って設けられる。懸架スプリング30は、一端側が後述の一端側接続部材44に接続し、他端側が後述の他端側接続部材45に接続する。そして、懸架スプリング30は、車体フレーム11と前輪15との間に設けられて衝撃を吸収する(図1参照)。
緩衝器40は、図3に示すように、シリンダ部41と、ピストン42と、ピストンロッド43と、一端側接続部材44と、他端側接続部材45と、を備える。
(シリンダ部41)
シリンダ部41は、有底円筒状の部材であって、シリンダ41Sと、シリンダ41Sの一端側に底部41Bと、シリンダの外周に設けられるスプリング保持部41Pとを有している。
シリンダ41Sは、内径がピストン42の後述するピストンボディ42Bの外径と略等しく形成される。シリンダ41Sの内周面には、低粘度のグリスが塗布され、後述するようにピストンボディ42Bの軸方向の移動の際にシリンダ41Sとの間にて摩擦熱の発生や摩耗を低減する。
また、スプリング保持部41Pは、緩衝器40の外側に配置される懸架スプリング30の一端側を保持する。スプリング保持部41Pは、懸架スプリング30の内径よりも大きな外径を有する端部にて懸架スプリング30の一端側を保持する。
底部41Bは、シリンダ41Sの一端側を塞ぐとともに、一端側接続部材44が取り付けられる。
ピストン42は、円柱形状のピストンボディ42Bと、ピストンボディ42Bの中心部に形成されピストンロッド43が貫通するロッド孔42Rと、ロッド孔42Rの周囲に複数設けられる貫通口42Hとを有している。そして、ピストン42は、ロッド孔42Rにてピストンロッド43が貫通して取り付けられる。また、ピストン42は、シリンダ41Sの内周面において軸方向に摺動可能に設けられる。このシリンダ41S内におけるピストン42の摺動の際に、シリンダ41S内における空気の流れはピストン42の貫通口42Hを介して行われる。
ピストンロッド43は、中空または中実の棒状の部材である。そして、一端部にピストン42が取り付けられ、他端部にて他端側接続部材45の後述するロッド接続部451に接続する。さらに、ピストンロッド43は、少なくとも一部がシリンダ41Sの内側において進退移動する。
一端側接続部材44は、シリンダ接続部441と、ボルト孔442とを有する。そして、一端側接続部材44は、シリンダ接続部441が底部41Bに取り付けられる。また、一端側接続部材44は、ボルト孔442を介してブラケット12Bの保持孔12Bhにボルト等の固定手段により連結される。なお、ボルト孔442は保持孔12Bhに対して回転可能に連結する。従って、緩衝器40は、一端側接続部材44を介してブラケット12Bに対して回転可能に接続する(図2参照)。
他端側接続部材45は、ロッド接続部451と、ボルト孔452とを有する。ロッド接続部451は、懸架スプリング30の内径よりも大きい外径を有する円板状に形成される。そして、他端側接続部材45は、ロッド接続部451にてピストンロッド43の他端部に連結するとともに、懸架スプリング30を保持する。また、他端側接続部材45は、ボルト孔452を介して、ステイ部70の後述する緩衝器保持部72の後述するボルト孔72Dにボルト等の固定手段によって固定される。なお、ボルト孔452はボルト孔72Dに対して回転可能に連結する。従って、緩衝器40は、他端側接続部材45を介してステイ部70に対して回転可能に接続する(図2参照)。
〔フォークパイプ部50の構成・機能〕
フォークパイプ部50は、図4に示すように、フォークパイプ51と、ストッパシート52と、ストッパラバー53とを有している。
(フォークパイプ51)
フォークパイプ51は、軸方向に長く延びた円管形状の部材である。また、実施形態1では、フォークパイプ51の内径および外径が軸方向に一定であるいわゆる直管に形成される。フォークパイプ51の一端部は、上述したブラケット12Bに取り付けられ、ブラケット12Bとの関係では軸方向に移動しないように固定される。また、フォークパイプ51の他端部には、ストッパシート52を保持する周方向に形成された溝である環状溝部51Rが形成される。
ストッパシート52は、円筒状の部材であって、フォークパイプ51の他端部に取り付けられる。また、ストッパシート52は、内周面にて内側に突出した環状突起52Pを有している。そして、ストッパシート52は、環状突起52Pがフォークパイプ51の環状溝部51Rに嵌め込まれる。ストッパシート52は、フロントフォーク14の伸張時に、ストッパラバー53を介して後述する他端側ロッドガイド部63に引っ掛かることで、フォークパイプ51がボトムケース部60から抜け出ないように作用する。
ストッパラバー53は、円筒状の部材であって、ゴムなどの衝撃を吸収することが可能な材料によって構成される。そして、ストッパラバー53は、フォークパイプ51においてストッパシート52よりも軸方向の内側に設けられる。また、ストッパラバー53は、ストッパラバー53と後述する他端側ロッドガイド部63との間に位置し、フロントフォーク14の伸張時に後述する他端側ロッドガイド部63およびストッパラバー53の損傷を抑制する。
ボトムケース部60は、フォークパイプ51を軸方向に移動可能に収容するボトムケース61と、一端側ロッドガイド部62と、他端側ロッドガイド部63と、スライド部64と、ダストシール部65とを有している。
(ボトムケース61)
ボトムケース61は、内側が筒状に形成されており、一端部から他端部にかけて、第1筒部611と、第1筒部611に連続する第2筒部612と、第2筒部612に連続する第3筒部613とを有する。また、ボトムケース61は、外側に、ステイ保持部615(図2参照)、およびキャリパ保持部616を有している。
そして、第1筒部611は、一端側ロッドガイド部62を保持する箇所を形成する。すなわち、第1筒部611においては、一端側ロッドガイド部62を介してフォークパイプ51を保持する。
また、第2筒部612は、第1筒部611の内径よりも小さく形成された箇所である。そして、第2筒部612は、後述するようにスライド部64を保持する箇所を形成する。
このように、ボトムケース61の他端部を開口した筒状形状にし、フォークパイプ51がボトムケース61を貫通するように構成している。
なお、ステイ保持部615については、後に詳しく説明する。
一端側ロッドガイド部62は、ロッドガイド621と、ガイドブッシュ622と、Oリング623と、ワッシャ624とを有している。
ロッドガイド621は、円柱状の概形を有する部材であって、内周部がフォークパイプ51の外径よりも大きく、外周部が第1筒部611の内径と略等しい外径を有している。そして、ロッドガイド621は、第1筒部611にてボトムケース61に圧入される。
ガイドブッシュ622は、ロッドガイド621の内側に設けられる。そして、ガイドブッシュ622は、内周部においてフォークパイプ51を軸方向に摺動可能に支持する。
他端側ロッドガイド部63は、ロッドガイド631、ガイドブッシュ632、Oリング633およびワッシャ634を有している。なお、他端側ロッドガイド部63の構成および機能は、基本的には上述した一端側ロッドガイド部62と同様である。従って、基本構成についてはその詳細な説明を省略する。
ロッドガイド631は、第3筒部613にてボトムケース61に圧入される。また、ガイドブッシュ632は、ロッドガイド631の内側に設けられる。そして、ガイドブッシュ632は、内周部においてフォークパイプ51を軸方向に摺動可能に支持する。
スライド部64は、潤滑剤保持部材641を備えて構成される。
潤滑剤保持部材641は、低粘度のグリスなどの潤滑剤が含浸される部材である。潤滑剤保持部材641は、内部に細かな孔が無数に空いた多孔質の材料であって、耐油性を有する材料を用いる。さらに、潤滑剤保持部材641は、対向するフォークパイプ51の表面を損傷させないよう例えば軟らかい弾性部材などによって構成される。例えば、合成樹脂を発泡形成した合成スポンジなどを用いることができる。
さらに、溝64Tは、フォークパイプ51側となる幅W1が、奧側の幅W2よりも狭くなっているため、一度取り込んだ異物が再度フォークパイプ51側に出ないようにしている。
また、溝64Tは、軸方向に異なる大きさ、(溝間の)間隔を部分的に異なるようにしても良く、一部の形状を異なるようにしても良い。
ダストシール部65は、シール本体部651とスクレーパ652とを有している。
シール本体部651は、図5に示すように、軸方向の他端側が第1筒部611の外周部に引っ掛かるようにして取り付けられ、一端側がフォークパイプ51の外周面に対向するように設けられる。
環状突起65Rは、フォークパイプ51の軸方向と略直交する面に沿う垂直面R1と、垂直面R1よりもスライド部64側に位置し、軸方向と略直交する面に対して傾斜する傾斜面R2によって構成される。
そして、ダストシール部65は、ボトムケース61の一端部に位置して、ボトムケース61内部への異物の進入を抑制する。
続いて、トレール変更機構Tについて詳細に説明する。本実施形態では、トレール変更機構Tは、ステイ部70と、ボトムケース61のステイ保持部615と、取付ボルトTBとによって実現される。
〔ステイ部70の構成・機能〕
ステイ部70は、図6(a)に示すように、支持板の一例としてのステイ部材71と、緩衝器連結部の一例としての緩衝器保持部72と、車軸保持部73と、とを有している。
ステイ部材71は、板状の部材であって、取付ボルトTBが取り付けられる複数(本実施形態では3つ)のボルト孔であるロッド連結部の一例としてのステイボルト孔群71Hを有している。ステイボルト孔群71Hは、本実施形態では直線上に並べて設けられる。
緩衝器保持部72は、ステイ部材71の端部に設けられ、ボルト等の固定手段が挿入されるボルト孔72Dを有する。そして、緩衝器保持部72は、ボルト孔72Dに固定手段を用いて他端側接続部材45のボルト孔452が連結することで、緩衝器40のピストンロッド43を支持する。
車軸保持部73は、ボトムケース61にて、緩衝器保持部72のボルト孔72Dとは異なる箇所に形成される。そして、車軸保持部73は、車軸15S(図1参照)を通す車軸孔73Sを有する。
そして、本実施形態のステイ部70は、ステイ部材71が緩衝器保持部72および車軸保持部73の距離を一定に維持しながら緩衝器保持部72および車軸保持部73を保持する。
続いて、ボトムケース61のステイ保持部615について説明する。
ステイ保持部615は、ステイ取付面615Pと、ステイ取付面615Pに形成されたケースボルト孔群615Hとを有している。
ステイ取付面615Pは、後述するとおり板状のステイ部材71を保持するために、面状に形成された部分である。そして、図6(b)に示すように、ステイ取付面615Pは、ステイ部材71が取り付けられた状態にて、ステイ部材71に面接触することでステイ部材71を安定的に保持する。
共通孔H0は、後述するとおり、異なる位置(角度)にてステイ部材71が取り付けられる際に、共通して用いられるボルト孔である。共通孔H0は、ステイ取付面615Pに形成される複数のボルト孔のうち、ステイ部材71が取り付けられる側に最も近い端部であって、ボトムケース61の軸方向の一端部に配置される。そして、本実施形態では後述するとおりステイ部材71が、この共通孔H0を中心にして、異なる角度をとるように構成される。
図7は、トレール変更機構Tによるトレール量の変更を説明するための図である。
本実施形態では、トレール変更機構Tによって、トレール量を定める位置A,位置B,位置Cのいずれかの位置をとれるようになっている。
なお、本発明の「第1の位置とは異なる第2の位置」の「第2の位置」は、文言通り、第1の位置とは異なる位置を意味し、本実施形態において、例えば位置Aが「第1の位置」に相当し、位置Bまたは位置Cが「第2の位置」に相当する。
この状態にて、ステイ部70の車軸保持部73は、ボトムケース61の径方向において最も遠い位置に配置される。その結果、トレール量は、位置Aにおいて最も距離が短くなる。
この状態にて、ステイ部70の車軸保持部73は、ボトムケース61の径方向において、第1位置用孔群H1に取り付けた場合よりもボトムケース61に近い側に配置される。その結果、トレール量は、位置Aよりも距離が長くなる。
この状態にて、ステイ部70の車軸保持部73は、ボトムケース61の径方向において、最も近い位置に配置される。その結果、トレール量は、位置Cにおいて最も距離が長くなる。
図8は、フロントフォーク14の動作を説明するための図である。
なお、図8では左側フロントフォーク部14Lを例に説明するとともに、図8(a)には圧縮行程時の状態を示し、図8(b)には伸張行程時の状態を示す。
まず、圧縮行程時における動作について説明する。
図8(a)に示すように、フロントフォーク14が圧縮する方向の力を受けると、懸架スプリング30が圧縮される。さらに、緩衝器40においては、懸架スプリング30における振幅力を減衰させる。具体的には、ピストン42がシリンダ41S(図3参照)を摺動する際の摩擦により減衰力が発生する。さらに、ピストン42の貫通口42H(図3参照)を介した空気の流れの抵抗によっても減衰力が発生する。
図8(b)に示すように、フロントフォーク14が伸張する方向の力を受けると、懸架スプリング30が伸張する。さらに、緩衝器40においては、懸架スプリング30における振幅力を減衰させる。具体的には、ピストン42がシリンダ41S(図3参照)を摺動する際の摩擦により減衰力が発生する。さらに、ピストン42の貫通口42H(図3参照)を介した空気の流れの抵抗によっても減衰力が発生する。
<実施形態2>
図9は、実施形態2の左側フロントフォーク部214Lを説明するための図である。
なお、実施形態1と同様の部材については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
第2フロントフォーク214は、左側フロントフォーク部と右側フロントフォーク部とを有する。従って、以下では、左側フロントフォーク部214Lを代表例として説明する。
左側フロントフォーク部214Lは、図9に示すように、懸架スプリング30と、緩衝器40と、フォークパイプ部50と、第2ボトムケース部260と、トラスフレーム部80と、を有する。
第2ボトムケース部260は、基本構成が実施形態1のボトムケース部60と同様であって、第2ボトムケース261の外側の構成が異なるものである。
第2ボトムケース261は、外側に、トラス保持部617を有している。トラス保持部617は、トラスフレーム部80が取り付けられる側に向けて突出する取付軸617Sを有する。
実施形態2においては、固定構造の一例としての第2トレール変更機構T2は、支持構造体の一例としてのトラスフレーム部80と、第2ボトムケース261の後述するトラス保持部617と、回転固定部材の一例としての回転止部TSと、によって実現される。
〔トラスフレーム部80の構成・機能〕
トラスフレーム部80は、図10(a)に示すように、第1フレーム81と、第2フレーム82と、第3フレーム83と、緩衝器連結部の一例としての緩衝器保持部84と、車軸保持部85と、回転接続部86と、パッチ87と、を有する。
第1フレーム81は、緩衝器保持部84と車軸保持部85とを接続する棒状の部材である。そして、第1フレーム81は、緩衝器保持部84と車軸保持部85との距離を一定に維持する。
第2フレーム82は、車軸保持部85と回転接続部86とを接続する棒状の部材である。そして、第2フレーム82は、車軸保持部85と回転接続部86との距離を一定に維持する。
そして、トラスフレーム部80においては、第1フレーム81、第2フレーム82および第3フレーム83が相互に連結することによって、緩衝器保持部84、車軸保持部85および回転接続部86の相対位置が固定される。
また、緩衝器保持部84は、ボルト等の固定手段が挿入されるボルト孔84Dを有する。そして、緩衝器保持部84は、図9に示すように、ボルト孔84Dに固定手段を用いて他端側接続部材45のボルト孔452が連結することで、緩衝器40のピストンロッド43を支持する。
また、車軸保持部85は、車軸15S(図1参照)を通す車軸孔85Sと、キャリパ保持部85Bとを有する。
車軸孔85Sは、トラスフレーム部80において、緩衝器保持部84のボルト孔84Dとは異なる箇所に形成される。キャリパ保持部85Bは、ボルト等の固定手段が挿入されるボルト孔616Bを有する。そして、キャリパ保持部85Bは、固定手段を用いてボルト孔616Bにブレーキキャリパ17(図1参照)を固定する。
また、回転接続部86は、軸孔86Hを有する。そして、軸孔86Hは、トラスフレーム部80の取付軸617Sが貫通して設けられ、取付軸617Sを支持する。さらに、本実施形態では、回転接続部86に回転止部TSが固定して取り付けられる。
さらに、パッチ87は、第1フレーム81、第2フレーム82および第3フレーム83を外から飛来する小石などから保護するとともに、枠構造を補強するように機能する。
回転止部TSは、図10(a)に示すように、本実施形態ではトラスフレーム部80の回転接続部86に固定して設けられる。そして、回転止部TSは、ボトムケース61の取付軸617Sを通す開口Thを有する。また、開口Thは、内径が変更可能であるとともに、内径を所定の長さで固定できるように構成されている。そして、回転止部TSは、内径が取付軸617Sよりも大きい状態をとることで取付軸617Sを回転可能にし、内径を狭めて取付軸617Sと略等しくなる状態をとることで取付軸617Sに対して回転を止める。
図11は、第2トレール変更機構T2によるトレール量の変更を説明するための図である。
実施形態2の第2フロントフォーク214では、第2トレール変更機構T2によって、トラスフレーム部80の角度を変更することで、トレール量を定める位置Dや位置Eの位置をとれるようになっている。
なお、本実施形態では、例えば位置Dが本発明の「第1の位置」に相当し、例えば位置Eが発明の「第2の位置」に相当する。
また、実施形態1および実施形態2では、自動二輪車に本発明に係わる懸架装置(フロントフォーク14)を適用しているが、これに限定されるものではない。例えば、本発明に係わる懸架装置は、自動三輪車等の他の車体にも適用することができる。
Claims (5)
- 車体と車輪との間に設けられたスプリングの振動を、車体側部材および当該車体側部材に対して軸方向に移動可能に接続する車輪側部材を有して減衰させる緩衝器と、
前記緩衝器に並行して設けられるとともに、前記車輪を操舵可能にするロッド部材と、
前記車体に接続し、前記緩衝器の前記車体側部材および前記ロッド部材の車体側の端部を支持する車体側支持部材と、
前記ロッド部材の車輪側の端部を軸方向にスライド可能に保持するロッド保持部材と、
前記車輪の車軸を支持する車軸孔と前記緩衝器の前記車輪側部材が連結する緩衝器連結部とを距離を維持しながら保持する保持部材と、
前記保持部材を、前記ロッド保持部材における第1の位置または当該第1の位置とは異なる第2の位置に固定する固定構造と、
を備えていることを特徴とする懸架装置。 - 前記保持部材は、少なくとも前記ロッド保持部材に連結するロッド連結部と前記車軸孔と前記緩衝器連結部とを有する板状の支持板を備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の懸架装置。
- 前記保持部材は、少なくとも前記ロッド保持部材に連結するロッド連結部と前記車軸孔と前記緩衝器連結部とをそれぞれ棒状の支持部材で接続した支持構造体を備えて構成されることを特徴とする請求項1に記載の懸架装置。
- 前記固定構造は、
前記ロッド連結部にて前記保持部材および前記ロッド部材を固定する固定手段と、
前記保持部材または前記ロッド保持部材に形成されるとともに、前記第1の位置に固定するために前記固定手段が取り付けられる第1被固定部と、当該第1被固定部とは異なる位置に設けられて前記第2の位置に固定するために前記固定手段が取り付けられる第2被固定部と、を有することを特徴とする請求項2または3に記載の懸架装置。 - 前記固定構造は、
前記ロッド連結部にて前記ロッド保持部材と前記保持部材とを回転可能に接続する回転接続部と、
前記回転接続部に設けられるとともに、前記ロッド保持部材と前記保持部材とを回転可能に保持する回転状態と、当該ロッド保持部材と当該保持部材とを所定の角度にて固定する固定状態とを形成する回転固定部材を有することを特徴とする請求項2または3に記載の懸架装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013074695A JP6091293B2 (ja) | 2013-03-29 | 2013-03-29 | 懸架装置 |
IN4401CH2013 IN2013CH04401A (ja) | 2013-03-29 | 2013-09-27 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013074695A JP6091293B2 (ja) | 2013-03-29 | 2013-03-29 | 懸架装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014198521A true JP2014198521A (ja) | 2014-10-23 |
JP6091293B2 JP6091293B2 (ja) | 2017-03-08 |
Family
ID=52355737
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013074695A Active JP6091293B2 (ja) | 2013-03-29 | 2013-03-29 | 懸架装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6091293B2 (ja) |
IN (1) | IN2013CH04401A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106627946A (zh) * | 2016-12-30 | 2017-05-10 | 徐中芝 | 一种平衡式悬架及机动车 |
KR20180063045A (ko) * | 2015-08-03 | 2018-06-11 | 피아지오 & 씨. 에스.피.에이. | 모터 차량 바퀴 서스펜션, 모터 차량 조립체, 모터 차량 전륜부 및 모터 차량 |
CN110126910A (zh) * | 2019-06-28 | 2019-08-16 | 康趣智能家居江苏有限公司 | 一种转向系统以及具有此转向系统的电动车 |
EP3835095A1 (de) * | 2019-12-10 | 2021-06-16 | Technische Hochschule Nuernberg Georg-Simon-Ohm | Vorderradaufhängung für ein motorrad oder trike |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5161642U (ja) * | 1974-11-11 | 1976-05-14 | ||
JPS5847586U (ja) * | 1981-09-28 | 1983-03-30 | 小谷野 定幸 | 自動二輪車の前車輪緩衝装置 |
JP2008521681A (ja) * | 2004-11-25 | 2008-06-26 | ダネルッティ,マッシモ | オートバイ、自転車等の車両の前側車輪のためのクランプ方法及び装置 |
-
2013
- 2013-03-29 JP JP2013074695A patent/JP6091293B2/ja active Active
- 2013-09-27 IN IN4401CH2013 patent/IN2013CH04401A/en unknown
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5161642U (ja) * | 1974-11-11 | 1976-05-14 | ||
JPS5847586U (ja) * | 1981-09-28 | 1983-03-30 | 小谷野 定幸 | 自動二輪車の前車輪緩衝装置 |
JP2008521681A (ja) * | 2004-11-25 | 2008-06-26 | ダネルッティ,マッシモ | オートバイ、自転車等の車両の前側車輪のためのクランプ方法及び装置 |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180063045A (ko) * | 2015-08-03 | 2018-06-11 | 피아지오 & 씨. 에스.피.에이. | 모터 차량 바퀴 서스펜션, 모터 차량 조립체, 모터 차량 전륜부 및 모터 차량 |
JP2018528895A (ja) * | 2015-08-03 | 2018-10-04 | ピアッジオ エ チ.ソシエタ ペル アチオニ | モータ車両の車輪サスペンション、モータ車両組立体、モータ車両の前車部およびそのモータ車両 |
KR102520220B1 (ko) | 2015-08-03 | 2023-04-10 | 피아지오 & 씨. 에스.피.에이. | 모터 차량 바퀴 서스펜션, 모터 차량 조립체, 모터 차량 전륜부 및 모터 차량 |
CN106627946A (zh) * | 2016-12-30 | 2017-05-10 | 徐中芝 | 一种平衡式悬架及机动车 |
CN110126910A (zh) * | 2019-06-28 | 2019-08-16 | 康趣智能家居江苏有限公司 | 一种转向系统以及具有此转向系统的电动车 |
EP3835095A1 (de) * | 2019-12-10 | 2021-06-16 | Technische Hochschule Nuernberg Georg-Simon-Ohm | Vorderradaufhängung für ein motorrad oder trike |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
IN2013CH04401A (ja) | 2015-08-07 |
JP6091293B2 (ja) | 2017-03-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6091293B2 (ja) | 懸架装置 | |
US9238494B2 (en) | Vehicle | |
US9067470B2 (en) | Hydraulic shock absorber | |
EP2868946B1 (en) | Suspension device | |
EP1829718A1 (en) | Suspension device for vehicle | |
JP3370130B2 (ja) | 自転車用前輪懸架装置 | |
KR20130079391A (ko) | 틸팅 기능을 갖는 운전석 서스펜션용 이중 경로 마운트 | |
WO2013141061A1 (ja) | 懸架装置 | |
JP2007501729A (ja) | フロントストラット空気ばねサスペンションシステム | |
JP2019518651A (ja) | フロントフォークアセンブリ、フロントフォークアセンブリを含むフロントフォーク、およびモータサイクル | |
KR102270573B1 (ko) | 차량용 현가장치의 스트럿 | |
KR101091218B1 (ko) | 감쇠부를 구비한 서포트 요크가 설치된 조향장치 | |
JP2017155915A (ja) | 懸架装置 | |
JP6184720B2 (ja) | 懸架装置 | |
WO2008087660A1 (en) | Shock absorber for an automobile | |
CN105102246A (zh) | 用于将后桥耦连在机动车的车辆结构上的车桥导向轴承 | |
CN203957774U (zh) | 汽车悬架 | |
ATE492743T1 (de) | Dämpfungselement | |
KR20090030080A (ko) | 회전형 쇽 업소버 | |
JP2007050786A (ja) | サスペンション装置 | |
JP2017180775A (ja) | 緩衝器 | |
KR20160046434A (ko) | 차량용 마그네틱 쇼크 업소버 | |
JP2012112423A (ja) | 流体圧緩衝器 | |
KR20160067654A (ko) | 차량용 스트럿 어셈블리 | |
JP6577896B2 (ja) | 緩衝器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160129 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20161222 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170110 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170207 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6091293 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |