JP2014197938A - 架空線防護装置 - Google Patents

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真輝 笠谷
Masateru Kasatani
真輝 笠谷
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Abstract

【課題】ループ状添線によりアーマロッドに負荷が生じることによる弊害を防止することのできる架空線防護装置を提供する。
【解決手段】架空線における鉄塔への支持部分側から該架空線の径間中央側に向かって複数個並んで設けられたアーマロッドA1〜A5と、相互に隣接するアーマロッドに亘って鉛直方向に対して所定角度をなすように取り付けられたループ状添線R1〜R4を備え、それぞれのループ状添線が上記アーマロッドの部分で相互にオーバーラップするクロスワイヤダンパ12と、を備えた架空線防護装置において、上記架空線の径間中央側から数えて2番目のアーマロッドA2に対して作用する上記添線によるねじれ力に起因する負荷を軽減させるねじり負荷軽減手段を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、架空線防護装置に関し、特に、送電線等の架空線において生じる微風振動を減衰等させるために設けられるクロスワイヤダンパを備えた架空線防護装置に関する。
架空線の微風による振動等を防止するための防振装置として、添線式のダンパが用いられる。この添線式ダンパとしては、いわゆるベートダンパやクロスワイヤダンパ等が知られており、用途に応じてこれらが使い分けされる。例えば、特許文献1(特に図8等参照)には、ベートダンパの一例が記載されている。
一方で、クロスワイヤダンパは、架空線と類似した材料の所定長さのループ状添線を鉛直方向に対して所定角度をもって架空線に取り付けることにより、架空線に微風振動が発生した際にループ状添線が共振し、添線の弾性ヒステリシス損、振動干渉、及び捻回運動によりエネルギーを消費し、架空線の振動を抑止するものである。このクロスワイヤダンパは、特に、径間における鉄塔支持部分である懸垂クランプや耐張クランプ等のクランプの付近に設けられることが多い。
図9において、上記クロスワイヤダンパを用いた架空線防護装置の一例の概略構成を示す。図示のように、架空線防護装置10は、例えば、架空線100に巻回装着された複数個(図では5個)のアーマロッドA5〜A1と、このアーマロッドA5〜A1の部分にクランプ14を用いて両端が圧着された複数個(図では4個)のループ状添線R4〜R1からなるクロスワイヤダンパ12と、を有している。アーマロッドA5〜A1は、例えば、架空線100と同一系統の金属で形成され、架空線の補強を行うとともに、その振動の吸収効果も呈するものである。また、ループ状添線R4〜R1は、一般的に複数本(例えば、2〜5本)の金属素線をS撚りやZ撚りで撚り合わせて形成されたものであり、減衰すべき振動の振動数に合わせて適宜、素線の径や本数、或いは材質等で調整することが可能である。
当図の形態では、相互に隣接するアーマロッドA5及びA4、A4及びA3、A3及びA2、並びにA2及びA1に亘って、それぞれ、ループ状添線R4〜R1が鉛直方向に対して約45°の角度をなすように取り付けられている。さらに、この取り付け状態で、隣り合うループ状添線R4とR3等が、相互に相反する方向に向かって上記取り付け角度をなし、アーマロッドA4の部分でオーバーラップしている。
特開平1−264519号公報
上述のクロスワイヤダンパ12を備えた架空線防護装置10においては、各ループ状添線R1〜R4が、鉛直方向に対して角度をなしており、一つのアーマロッド(例えば、A2)の部分に取り付けられた隣り合うループ添線(例えば、R2とR1)に対応するクランプ14a、14bは、当該アーマロッドの部分で相互に架空線伸長方向に位置ずれしている。従って、ループ状添線R1〜R4の質量及びそれらのループ径によって生じる架空線中心軸回りのモーメントにより、クランプ14a、14bを介してそれぞれアーマロッドA1〜A5にねじれ力が作用する。
ここで、特に、架空線100の径間中央側から数えて2番目のアーマロッドA2、すなわち、ループ状添線R2とループ状添線R1とが取り付けられているアーマロッドA2には、ループ状添線R2に起因するモーメントN2と、これと反対向きのループ状添線に起因するモーメントN1の双方によって、位置ずれしたクランプ14a及び14bの間に強いねじれ力が生じることでアーマロッドA2に対して大きな負荷を与えることとなると考えられる。
一方で、同じように2つのループ状添線R2、R4に起因するモーメントによるねじれ力を受けるアーマロッドA4(径間中央側から3番目)と比較しても、アーマロッドA2にかかる負荷は大きい。この理由は、アーマロッドA2の方がアーマロッドA4よりも径間中央寄り位置に位置することから、架空線の微粉振動の影響を大きく受けることとなり、上記モーメントN1及びN2によるねじれ力と相俟ってさらに大きな負荷を受けるためであると考えられる。
これにより、アーマロッドA2の破損の可能性がもっとも高いと考えられ、現実に真っ先にアーマロッドA2が破損するという事態が生じている。このように、アーマロッドA2が破損すると、当該アーマロッドA2により保護されている架空線部分にも損傷を与える恐れがあるので、安全上の観点からいち早い改善が望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ループ状添線によりアーマロッドに負荷が生じることによる弊害を防止することのできる架空線防護装置を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に記載の架空線防護装置は、架空線における鉄塔への支持部分側から該架空線の径間中央側に向かって複数個並んで設けられたアーマロッドと、相互に隣接するアーマロッドに亘って鉛直方向に対して所定角度をなすように取り付けられたループ状添線を備え、それぞれのループ状添線が上記アーマロッドの部分で相互にオーバーラップするクロスワイヤダンパと、を備えた架空線防護装置において、上記架空線の径間中央側から数えて2番目のアーマロッドに対して作用する上記添線によるねじれ力に起因する負荷を軽減させるねじり負荷軽減手段を有することを特徴とする。
これにより、最も径間中央側に位置するアーマロッドに隣接する2番目のアーマロッドに対して、径間中央側から1番目のループ状添線による架空線中心軸回りのモーメント(以下単にモーメントと記載する)とこれと反対向きの2番目のループ状添線によるモーメントによって生じるねじれ力を減少させることができる。従って、当該ねじれ力による負荷で上記2番目のアーマロッド及び架空線が破損することを防止することができ、装置の長寿命化を実現するとともに、安全性も向上することとなる。
特に、上記ねじり負荷軽減手段は、上記径間中央側から数えて1番目のアーマロッドと上記2番目のアーマロッドに亘って取り付けられた第1ループ状添線、及び/又は上記2番目のアーマロッドと径間中央側から数えて3番目のアーマロッドに亘って取り付けられた第2ループ状添線の質量を他のループ状添線と比較して相対的に低減させることを含むことが好ましい。このように、第1ループ状添線及び第2ループ状添線の質量を、より鉄塔側の他のループ状添線と比較して小さくすることで、上記2番目のアーマロッド及び架空線部分に生じるねじれ力をより確実に低減させることができる。
さらに、上記質量の低減を、ループ状添線の長さを小さくすることで行っても良く、また、ループ状添線の素線径を小さくすることで行っても良い。これにより、第2ループ状添線の質量ループの質量を確実且つ容易に減少させることができる。
一方、上記ねじり負荷軽減手段として、上記径間中央側から数えて1番目のアーマロッドと上記2番目のアーマロッドに亘って取り付けられた第1ループ状添線、及び/又は上記2番目のアーマロッドと先端側から3番目のアーマロッドに亘って取り付けられた第2ループ状添線の鉛直方向に対する取り付け角度を、他のループ状添線と比較して相対的に低減させるようにしても良い。
これにより、上記第1ループ状添線によるモーメント、上記第2ループ状添線によるモーメントをともに低減させることができ、これらモーメントによるねじれ力をより確実に低減させることができる。
さらに、上記ねじり負荷軽減手段として、上記2番目のアーマロッドを補強する補強装置を用いても良い。
本発明によれば、最も径間中央側に位置するアーマロッドに隣接する2番目のアーマロッドに対して、径間中央側から1番目のループ状添線によるモーメントとこれと反対向きの2番目のループ状添線によるモーメントによって生じるねじれ力を低減させることで、当該ねじれ力による負荷で2番目のアーマロッド及び架空線が破損することを防止し、装置の長寿命化を実現するとともに、安全性も向上させることができる。従って、アーマロッド自体の交換等の高コストな作業を行うことなく、当該アーマロッドを含む装置の耐用年数を向上させ、延いては架空線まわりの安全性の向上に資することとなる。
第1の実施の形態に係る架空線防護装置の構成について説明する図である。 第2の実施の形態に係る架空線防護装置の構成について説明する図である。 第3の実施の形態に係る架空線防護装置の構成について説明する図である。 第4の実施の形態に係る架空線防護装置の構成について説明する図である。 第5の実施の形態に係る架空線防護装置の構成について説明する図である。 第6の実施の形態に係る架空線防護装置の構成について説明する図である。 第7の実施の形態に係る架空線防護装置の構成について説明する図である。 第8の実施の形態に係る架空線防護装置の構成について説明する図である。 背景技術の架空線防護装置の構成について説明する図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下、第1〜第8の実施の形態においては、架空線防護装置におけるループ状添線の材質やループ状添線の取り付け形態等の主要な構成について背景技術の架空線防護装置と共通する部分が多いので、ループ状添線の長さ等の本願発明に係る特有の構成についての理解を容易とするために、それら共通構成の詳細を省いて簡略化した図面を用いる。また、以下の実施の形態ではループ状添線の設置個数が4つであり、アーマロッドの設置数が4である場合について説明するが、これらループ状添線及びアーマロッドの数はこれに限られるものではなく、状況に応じて適宜変更が可能である。
(第1の実施の形態)
図1(a)は、第1の実施の形態に係る架空線防護装置の構成について説明する図である。図示のように、架空線防護装置10は、架空線100における鉄塔への支持部分(懸垂クランプや耐張クランプ等のクランプ)側から該架空線100の径間中央側に向かって複数個並んで設けられたアーマロッドA5〜A1と、相互に隣接するアーマロッドA5及びA4、A4及びA3、A3及びA2、並びにA2及びA1のそれぞれに亘って、鉛直方向に対して角度θをなすように取り付けられたループ状添線R4〜R1を備えており、それぞれのループ状添線R4〜R1が上記アーマロッドA5〜A1の部分で相互にオーバーラップするように、クランプ14a、14bを介してなるクロスワイヤダンパ12と、を有している。
本実施の形態では、特に、鉄塔側にあるループ状添線R4から、径間中央側のループ状添線R3、R2、及びR1に移行するにつれて、順次、ループ状添線を構成する素線の長さが短く形成されている。すなわち、各ループ状添線R4〜R1の取り付け状状態におけるループ径Y4〜Y1は、径間中央側に向かうにつれて漸次小さくなる(Y4>Y3>Y2>Y1)。これにより、最も径間中央側の1番目のアーマロッドA1とこれに隣接する2番目のアーマロッドA1に亘って取り付けられた第1ループ状添線R1、及び2番目のアーマロッドA2とこれに隣接する3番目のアーマロッドA3に亘って取り付けられた第2ループ状添線R2の質量を、他のループ状添線と比較して相対的に低減させることができる。
更に、図1(b)には、架空線防護装置10についてA−A線から視た要部構成を示している。特に、各ループ添線R4〜R1は、説明の明確化及び理解の容易化のため簡略して円形で示している。当図から明確に理解されるように、ループ添線R2及びR1の架空線100中心軸からの距離が、他のループ添線R3及びR4と比較して大きくなる。
従って、径間中央側から1番目のループ状添線による架空線100中心軸回りのモーメントN1、及びこれと反対向きの2番目のループ状添線によるモーメントN2を低減させることができるので、これらモーメントN1及びN2によりアーマロッドA2に作用するねじれ力を減少させることができる。従って、当該ねじれ力による負荷で上記2番目のアーマロッドA2及び架空線100が破損することを防止することができ、装置の長寿命化を実現するとともに、安全性も向上することとなる。
特に、本実施の形態では、各ループ状添線R4〜R1のループ長さ及び質量が径間中央側のループ状添線となるほど漸次小さく形成されていることとなるので、上記アーマロッドA2及び架空線100の破損の防止は勿論のこと、架空線100に生じる微風振動に対応可能な振動数の範囲が広げて当該微風振動の減衰特性の向上にも資するという極めて良好な作用効果を奏することとなる。
(第2の実施の形態)
図2は、第2の実施の形態に係る架空線防護装置10の構成を説明する図である。なお、第1の実施の形態と同様の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。本実施の形態では、特に、鉄塔側にあるループ状添線R4から、径間中央側のループ状添線R3、R2、及びR1に移行するにつれて、順次、ループ状添線を構成する1本あたりの素線の太さが小さく形成されている。これにより、各ループ状添線R4〜R1の取り付け状態における添線径d4〜d1は、径間中央側に向かうにつれて小さくなる。これにより、ループ状添線R1及びR2の添線径d1及びd2は、他のループ状添線R3及びR4の添線径d3及びd4と比較して相対的に小さくなる。
従って、このようにループ状添線R1及びR2の添線径d1及びd2を相対的に小さくすることで、第1ループ状添線R1の質量、及び第2ループ状添線R2の質量を他のループ状添線R3及びR4と比較して相対的に小さくすることができる。
これにより、第1の実施の形態と同様に、径間中央側から1番目のループ状添線R1による架空線100中心軸回りのモーメントN1、及びこれと反対向きの2番目のループ状添線R2によるモーメントN2を減少させ、これらによる2番目のアーマロッドA2に対するねじれ力を減少させることができるとともに、添線径を漸次小さくしていることから、微風振動に対応可能な振動数の範囲が広げて当該微風振動の減衰特性の向上にも資するという作用効果も奏することとなる。
なお、本実施の形態では、ループ状添線R1及びR2の添線径d1を小さくするために、ループ状添線を構成する素線1本あたりの素線径を小さくするようにしたが、例えば、素線径を変更することなく或いは素線径を変更することに加えて、ループ状添線を構成する素線の本数(素線の撚り合わせ数)自体を減らすようにしても良い。
(第3の実施の形態)
図3は、第3の実施の形態に係る架空線防護装置10の構成を説明する図である。特に、架空線防護装置10について図1のA−A線と同様の位置から視た場合の要部構成を示しており、この構成は第1の実施の形態と同様に説明の明確化及び理解の容易化のため簡略して示している。なお、第1及び第2の実施の形態と同様の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図示のように、本実施の形態では、特に、鉄塔側にあるループ状添線R4から、径間中央側のループ状添線R3、R2、及びR1に移行するにつれて、ループ状添線の鉛直方向に対する取り付け角度θ4〜θ1が順次小さくなるように構成している(θ4>θ3>θ2>θ1)。
これにより、架空線100の中心位置Cと各ループ状添線R4〜R1までの距離が等しく保たれつつ、ループ状添線R2及びR1における重力の回転方向成分の力F1、F2が、他のループ状添線R4及びR3における重力の回転方向成分の力F4、F3と比較して小さくなる。従って、アーマロッドA2に生じるねじれ力を発生させるモーメントN1及びN2も、他のモーメントN4及びN3と比較して相対的に小さくなる。
これにより、本実施の形態にかかる架空線防護装置10は、第1及び第2の実施の形態と同様に、1番目のループ状添線R1による架空線100中心軸回りのモーメントN1、及びこれと反対向きの2番目のループ状添線R2によるモーメントN2を減少させ、これらに起因する2番目のアーマロッドA2に対するねじれ力を減少させることができる。
(第4の実施の形態)
図4は、第4の実施の形態に係る架空線防護装置10の構成を説明する図である。当図においては、図面の簡略化のために、架空線防護装置10のアーマロッドA2及びアーマロッドA1部分を含む要部のみを示している。なお、第1〜3の実施の形態と同様の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。本実施の形態では、特に、ループ状添線R1を3つの領域部分に分けて、R1の径をアーマロッドA2側からアーマロッドA1側の領域に向かうにつれて小さくなるように形成している。すなわち、アーマロッドA2側の第1領域r13の添線径d13、中間の第2領域r12の添線径d12、及びアーマロッドA1側の第3領域r11の添線径d11が、d13<d12<d11の関係を満たしている。
これにより、2番目のアーマロッドA2に取り付けられているループ状添線R1の部分の質量が小さくなるので、アーマロッドA2に生じる負荷をより小さくすることができ、結果として、アーマロッドA2及びその破損を防止することができる。
(第5の実施の形態)
図5は、第5の実施の形態に係る架空線防護装置10の構成を説明する図である。なお、第1〜4の実施の形態と同様の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。本実施の形態は、特に、アーマロッドA2におけるループ状添線R4のクランプ14´の強度を向上させたものである。強度を向上させる手段は、図示のように、アーマロッドA2におけるループ状添線R4のクランプ14a´のクランプ長L2を、アーマロッドA1におけるループ状添線R4のクランプ14aのクランプ長L1より長くすることで実現している。
これにより、クランプ14a´自体の耐久力が向上し、上述のアーマロッドA2に対して作用するねじれ力に抗する耐久性も向上させることができ、結果として当該ねじれ力によるアーマロッドA2及び架空線100の破損を防止することができる。
なお、クランプ自体の強度を向上させる手法は、上記クランプ長を変えることだけに限られるものではなく、例えば、クランプの材料を高強度のものに変更する等の当業者が想起し得る他の種々の手段を用いても良い。
(第6の実施の形態)
図6(a)は、第6の実施の形態に係る架空線防護装置10の構成を説明する図である。また、図6(b)は、(a)のB−B線図における要部構成を示している。なお、第1〜5の実施の形態と同様の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。本実施の形態では、特に、アーマロッドA2の部分において、略同一構成の一対のループ状添線R1−1,R1−2を鉛直方向に対して相反してθ1(例えば45°)の角度をなすように取り付けている。この際、ループ状添線R1−1或いはループ状添線R1−2が、それらに隣接したループ状添線R2と干渉しないようにそれぞれの取り付け角度を変える等を適宜調整することが好ましい。
これにより、2番目のアーマロッドA2に対しては、ループ状添線R1−1及びループ状添線R1−2が、アーマロッドA2の伸長方向(架空線100の伸長方向)において同位置で且つ相反して同一の取り付け角度θ1で取り付けられていることから、ループ状添線R1−1による架空線100中心回りのモーメントN1−1とループ状添線R1−2による架空線100中心回りのモーメントN1−2とが、ねじれ力を発生させることなく相互に打ち消すこととなる。従って、アーマロッドA2に対して作用するねじれ力をより低減させ、当該ねじれ力によるアーマロッドA2及び架空線100の破損を防止することができる。
(第7の実施の形態)
図7(a)は、第7の実施の形態に係る架空線防護装置10の構成を説明する図である。また、図7(b)は、(a)のC−C線図における要部構成を示しており、図7(c)は、(a)のD−D線図における要部構成を示している。なお、第1〜6の実施の形態と同様の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。なお、(b)及び(c)においては、第1の実施の形態と同様に、各ループ添線R4〜R1は、説明の明確化及び理解の容易化のため簡略して円形で示している。
本実施の形態では、特に、アーマロッドA2に鉛直方向に対してθ2(=15°)の角度をなすようにループ状添線R1が取り付けている一方で、アーマロッドA1に対しては通常の角度θ1(=45°)で取り付けられている。このように、アーマロッドA2の部分においてループ状添線R1の取り付け角度を局所的に変更することで、アーマロッドA2に作用するループ状添線R1により作用するN1´を、相対的に小さくすることができる。結果として、簡易な構成の変更でアーマロッドA2に生じるねじれ力を低減させることができる。
(第8の実施の形態)
図8は、第8の実施の形態に係る架空線防護装置10の構成を説明する図である。なお、第1〜第7の実施の形態と同様の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。本実施の形態では、特に、アーマロッドA2に補強装置16が設けられている。
この補強装置16は、例えば、アルミニウム等の軽量で且つ一定以上の強度を有する金属などの材料で形成されており、その中心部分にアーマロッドA2を挿通させた状態で、ロックピン18を用いて当該アーマロッドA2の部分に取付け固定されている。また、補強装置の16の下部には図示しない添線挿通孔部が形成されており、この添線挿通孔部において、ループ状添線R1が挿通されている。
これにより、径間中央側から2番目のアーマロッドA2は、補強装置16により補強されるので、上記アーマロッドA2に作用するねじれ力に対して十分な耐久力を与えることができる。従って、当該ねじれ力によるアーマロッドA2及び架空線100の破損を防止することができ、架空線防護装置10及び架空線100の長寿命化を実現するとともに、安全性も向上することとなる。
以上、各実施の形態によれば、最も径間中央側に位置するアーマロッドA1に隣接する2番目のアーマロッドA2に対して、径間中央側から1番目のループ状添線R1によるモーメントと2番目のループ状添線R2によるモーメントによって生じるねじれ力を低減させることで、当該ねじれ力による負荷で2番目のアーマロッド及び架空線100が破損することを防止し、装置の長寿命化を実現するとともに、安全性も向上させることができる。
従って、アーマロッドA2自体の交換等の高コストな作業を行うことなく、当該アーマロッドA2を含む装置10の耐用年数を向上させ、延いては架空線100まわりの安全性の向上に資することとなる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、ループ状添線R1及びループ状添線R2の双方の素線径やループ長を小さくすることにより、これらループ状添線の質量の低減を図るか、或いはループ状添線R1及びループ状添線R2の双方の取り付け角度θ1、θ2を小さくすることでこれらループ状添線R2によるモーメントの低減を図っているが、ループ状添線R1とループ状添線R2の何れか一方にのみ、上記質量の低減又はモーメントの低減を図る構成を施すようにしても良い。
また、ループ状添線R1及びループ状添線R2の質量を相対的に小さくするための手段は、これらループ状添線の長さを相対的に短くすることや添線径を相対的に小さくすることに限られず、例えば、ループ状添線R1及びループ状添線R2の材質自体を、ループ状添線R3及びループ状添線R4と異なる種類のものとすることで行っても良い。
更には、上記第1〜第9の実施の形態を、相互に組み合わせて架空線防護装置10を構成しても良い。
10 架空線防護装置
12 クロスワイヤダンパ
16 補強装置
A1〜A5 アーマロッド
N1〜N4 架空線中心軸回りのモーメント
R1 ループ状添線(第1ループ状添線)
R2 ループ状添線(第2ループ状添線)
R3、4 ループ状添線
θ1〜θ4 ループ状添線R1〜R4のそれぞれの取り付け角度

Claims (6)

  1. 架空線における鉄塔への支持部分側から該架空線の径間中央側に向かって複数個並んで設けられたアーマロッドと、
    相互に隣接するアーマロッドに亘って鉛直方向に対して所定角度をなすように取り付けられたループ状添線を備え、それぞれのループ状添線が上記アーマロッドの部分で相互にオーバーラップするクロスワイヤダンパと、
    を備えた架空線防護装置において、
    上記架空線の径間中央側から数えて2番目のアーマロッドに対して作用する上記添線によるねじれ力に起因する負荷を軽減させるねじり負荷軽減手段を有することを特徴とする架空線防護装置。
  2. 上記ねじり負荷軽減手段は、
    上記径間中央側から数えて1番目のアーマロッドと上記2番目のアーマロッドに亘って取り付けられた第1ループ状添線、及び/又は上記2番目のアーマロッドと径間中央側から数えて3番目のアーマロッドに亘って取り付けられた第2ループ状添線の質量を他のループ状添線と比較して相対的に低減させることを含む請求項1に記載の架空線防護装置。
  3. 上記質量の低減が、
    ループ状添線の長さを小さくすることで行われる請求項2に記載の架空線防護装置。
  4. 上記質量の低減が、
    ループ状添線の径を小さくすることで行われる請求項2又は3に記載の架空線防護装置。
  5. 上記ねじり負荷軽減手段は、
    上記径間中央側から数えて1番目のアーマロッドと上記2番目のアーマロッドに亘って取り付けられた第1ループ状添線、及び/又は上記2番目のアーマロッドと先端側から3番目のアーマロッドに亘って取り付けられた第2ループ状添線の鉛直方向に対する取り付け角度を、他のループ状添線と比較して相対的に低減させること含む請求項1〜4の何れか1項に記載の架空線防護装置。
  6. 上記ねじり負荷軽減手段は、
    上記2番目のアーマロッドを補強する補強装置を含む請求項1〜5の何れか1項に記載の架空線防護装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111030018A (zh) * 2018-10-09 2020-04-17 中国电力科学研究院有限公司 一种网式阻尼线防振装置
CN113161963A (zh) * 2021-04-21 2021-07-23 浙江华电器材检测研究院有限公司 一种低能耗防振锤

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