JP2014197362A - カード状媒体処理装置およびカード状媒体処理方法 - Google Patents

カード状媒体処理装置およびカード状媒体処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】たとえ透明等の検出が困難なカードが内部に滞留していて、カードが装置内にあると判断した場合に上位装置20から発せられるコマンドを待ってその後の処理を行うことが可能なカード状媒体処理装置およびカード状媒体処理方法を提供する。【解決手段】カード状媒体(カードC)を搬送路34に沿って搬送する媒体搬送部35を駆動するモータ36と、モータ36の回転状態を検出するための検出部361と、搬送路におけるカードCの存在および位置を検出する検出センサ40と、搬送路をカード状媒体が搬送されていない空転時に駆動されるモータ36のエネルギー量をあらかじめ保持する保持部と、を有し、制御部41は、装置を立ち上げる起動時に、検出部の検出結果に基づいてモータ36のエネルギー量を測定し、測定したエネルギー量と保持部に保持されている空転時のモータ36のエネルギー量とを比較して、カードCが装置内に存在しているか否かを判定する。【選択図】図3

Description

本発明は、磁気カード等のカード状媒体の記録情報を再生する等の処理を行うカード状媒体処理装置およびカード状媒体処理方法に関するものである。
銀行等の金融機関で使用され、キャッシュレスや個人認証などを実現するカードとして、プラスチック基板表面に磁気ストライプが形成された磁気カードや、プラスチック基板表面上に集積回路チップが埋設されたICカードがある。
そして、この磁気カードに対する磁気データの記録再生、あるいはこのICカードに対する電子データの送受信は、カードリーダ(カードリーダライタを含む)によって行われる。
カードリーダは、磁気カード表面上の磁気ストライプに磁気ヘッドを接触・摺動させることで、磁気カードに格納された磁気データ読み取ったり、磁気カードに対して新たな磁気データを書き込んだりする。
また、ICカード表面上の金属端子(外部端子)にIC接点を接触・当接させることで、ICカードに格納された電子データを読み取ったり、ICカードに対して新たな電子データを書き込んだりする。
ところで、近年では、デザイン性を追及した銀行カードやクレジットカードが登場してきており、その一例として、プラチックカードに透明な部分を設けたものがある。
規格で定められた範囲が透明な部分になっているカード(以下、規格内の透明カードという。)については従来からあったが、近年では、規格で特に定められていない範囲が透明な部分になっているカード(以下、規格外の透明カードという。)まで散見されるようになってきている。
その結果、このような規格外の透明カードは、従来のカードリーダでは、カードに格納されたデータの記録再生を処理することができず、操作不能の事態に陥ってしまい、正常に扱えないケースが増えてきた。
従来のカードリーダでは、搬送路内におけるカード位置の検出に、周囲の磁気環境に感度が左右されたり、周囲の温度や湿度に感度が左右されないように、光学式センサが用いられている。
そのため、規格外の透明カードが挿入されると、そのカードが内部で搬送される際、光が透明な部分を透過してしまうため、光学式のカード位置検出センサによる位置検出が困難であることに起因して、CPUがカード位置を見失ってしまうことがあった(その結果、操作不能の事態に陥ってしまうことがあった)。
このような事態に陥ることを防ぐために、正常に扱えるか否か疑わしいカード規格外の透明カードなどは、内部に取り込む手前で、異常なカード、すなわち、データの記録再生ができないカードと判定し、操作不能の事態に陥る前の排他制御(速やかに外部に排出する等)によって、稼働停止時間を最小限に抑える対策を行っていた。
しかしながら、挿入された透明カードが、カードリーダが対応できない規格外である場合に、取引(磁気/電子データの記録再生や電子データの送受信等)を全く行わないとなると、顧客ニーズの多様化に柔軟に対応できない、という問題がある。
すなわち、上述したような規格外の透明カードが挿入された場合であっても、可能な限りで(たとえば、電子データの読取処理は不可能とし、磁気データの読取処理だけ可能にする等)処理を継続できるようになって欲しい、という顧客ニーズが、カード市場の拡大に伴って増してきている。
それにも拘らず、規格外の透明カードを無条件に一切受け付けないとすると、顧客ニーズの多様化に柔軟に対応することができない。
そこで、透明カードの取り扱いに際して無意味な返却処理によるカードリーダの運用効率の低下を防止するために、上記光センサの他に非光学的なセンサを追加することにより透明カードの検出を行うように構成されたカードリーダが提案されている(特許文献1参照)。
また、特許文献2には、カード搬送系の異常の有無を診断できるように構成されたカードリーダが提案されている。
特開2009−199272号公報 特開2006−155399号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたカードリーダは、上記の通り、透明なカードに対応するために非光学的なセンサを取り付けるなどの追加部品が発生し、コスト面、市場品の対応が困難、などの不利益がある。
特許文献2に開示されたカードリーダは、モータにエネルギーが印加されていて、その結果得られるはずのモータからの信号(エンコーダパルス信号)の周期を見て、規定の周波数が得られていることを確認し、モータ系の異常有無を判定するに留まっていた。
また、最悪の場合、装置内に透明なカードが挿入され、その透明が故に装置自体がカードの存在に気付くことなく、さらに次のカードの挿入待ち状態に陥り、カードが装置内に2枚挿入されてしまうなどのトラブルが発生したりしている。
停電等の不慮の事故でカードが装置内に残存した場合にも、電源を再投入し、立ち上げた際にも透明なカード等はセンサが検出されないことがあり、そのまま、次のカードの挿入待ち状態に陥ることがある。
あるいは、“装置内にカードがあるかもしれない”と言った状況から、とりあえずモータを駆動し続け、排出できたであろう充分な時間を駆動した後、“排出完了”としていたりするため、不要なモータ駆動が行われたり、実際にカードが入っていた場合、不用意にカードを排出してしまう状況が発生したりしていた。
本発明の目的は、停電等の不慮の事故後、電源を再投入し、立ち上げた際、装置内にカード状媒体が滞留しているかどうかを検知することが可能なカード状媒体処理装置およびカード状媒体処理方法を提供することにある。
本発明の第1の観点は、カード状媒体に所定の処理を行うカード状媒体処理装置であって、挿入口から挿入されたカード状媒体を当接した状態で搬送路に沿って搬送する媒体搬送部と、前記媒体搬送部を駆動するモータと、前記モータの回転状態を検出するための検出部と、前記搬送路における前記カード状媒体の存在および位置のうち少なくともカード状媒体の存在の有無を検出する検出センサと、前記搬送路をカード状媒体が搬送されていない空転時に駆動されるモータのエネルギー量をあらかじめ保持する保持部と、少なくとも前記検出センサの検出結果に応じて前記モータの駆動制御を行う制御部と、を有し、前記制御部は、当該カード状媒体処理装置を立ち上げる起動時に、前記検出部の検出結果に基づいて前記モータのエネルギー量を測定し、当該測定したエネルギー量と前記保持部に保持されている空転時のモータのエネルギー量とを比較して、カード状媒体が装置内に存在しているか否かを判断する。
本発明の第2の観点のカード状媒体処理方法は、挿入口から挿入されたカード状媒体を当接した状態で搬送路に沿って搬送する媒体搬送部と、前記媒体搬送部を駆動するモータと、前記モータの回転状態を検出するための検出部と、前記搬送路における前記カード状媒体の存在および位置のうち少なくともカード状媒体の存在の有無を検出する検出センサと、少なくとも前記検出センサの検出結果に応じて前記モータの駆動制御を行う制御部と、を有するカード状媒体処理装置におけるカード状媒体処理方法であって、前記搬送路をカード状媒体が搬送されていない空転時に駆動されるモータのエネルギー量をあらかじめ保持部に保持し、前記カード状媒体処理装置を立ち上げる起動時に、前記検出部の検出結果に基づいて前記モータのエネルギー量を測定し、当該測定したエネルギー量と前記保持部に保持されている空転時のモータのエネルギー量とを比較して、カード状媒体が装置内に存在しているか否かを判断する。
本発明によれば、たとえ透明等の検出が困難なカードが内部に滞留していて、カードが装置内にあると判断した場合に上位の命令を待ってその後の処理を行うことができ、不用意にカード状媒体を排出することを防止することができる。
本発明の実施形態に係る情報処理システムの概要を示すブロック図である。 本実施形態に係る上位装置の構成例を概念的に示す図である。 本発明の実施形態に係るカード状媒体処理装置としてのカードリーダの構成例を示すブロック図である。 本実施形態に係るカードリーダのカード挿入口における構成例を概念的に示す図である。 本実施形態に係るエネルギー量測定判定部の構成例を示す図である。 本実施形態に係るモータ駆動における加速時と定速時の駆動パワー(負荷)と速度の変化を示す図である。 本発明の実施形態に係るカードリーダの構造を簡略的に示す平面断面図である。 本発明の実施形態に係るカードリーダの構造を簡略的に示す縦断面図である。 本実施形態に係るカードリーダにおける起動時のカード探査処理を説明するためのフローチャートである。 各センサの検出信号がONになるタイミングを説明するための図である。 実際に磁気カードがカード搬送路を移動していく様子を示す図である。 本実施形態に係るカードリーダにおける、カード搬送に伴う各センサの検出信号に関連する動作について説明するための第1のフローチャートである。 本実施形態に係るカードリーダにおける、カード搬送に伴う各センサの検出信号に関連する動作について説明するための第2のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に関連付けて説明する。
以下の実施形態においては、カード状媒体処理装置として、磁気カードおよびICカード双方に対してデータの読み取り、書き込みを行うことが可能に(情報再生機能に加えて情報記録機能を併せ持つように)構成されたカードリーダ(カードリーダライタを含む)を例に説明する。
ただし、本発明はカードリーダに限らず、電子機器装置としてのカードスキャナ、カードプリンタ等にも適用可能である。
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システムの概要を示すブロック図である。
情報処理システム10は、情報処理装置としての上位装置(ホスト装置)20、カード状媒体処理装置としてのカードリーダ(電子機器装置)30、および磁気カードまたはICカード(以下、単にカードという)Cを含んで構成されている。
[上位装置の構成および機能]
上位装置20は、カードリーダ30との間で通信制御を行い、コマンドの送信に対応したレスポンスを受信する等の各種情報の授受を行って、カードリーダ30からの情報を取得する。
上位装置20は、たとえば電源投入時(起動時)やカードリーダ30が停電等によりパワーダウンした場合に電源投入して再起動を行った場合に、カードリーダ30側における後述するカードの存在の有無を探査するカード探査処理の結果情報を受信して取得する。
上位装置20は、カードリーダ30側からカードCがカードリーダ30(装置)内にカードが残存しているとの情報を取得すると、たとえばカードリーダ30に対して、残存するカードCを排出するか否かを指示するコマンドをカードリーダ30に送信する。
あるいは、上位装置20は、カードCがカードリーダ30(装置)内にカードCが残存しているとの情報を取得すると、たとえば表示装置(LED,ランプ等も含む)への警告の表示や音声処理装置を通して警告音を発する等のアラーム処理を行うこともできる。
なお、本実施形態において、起動時には、カードリード30を設置後の電源投入時、停電等、不慮の事故によりカードリーダ30がパワーダウンして電源再投入を行う場合、上位装置20からのコマンドにより初期化(リセットを含む)を行った場合等を含み、これを契機(トリガー)としてカード探査処理が開始される時をいう。
図2は、本実施形態に係る上位装置の構成例を概念的に示す図である。
図2の上位装置20は、基本的に、処理装置であるCPU21、ROM22、RAM23、ストレージユニット24、警告等の情報が表示される表示装置25、キーボード261やマウス262を含む操作部26、およびカードリーダ30との情報の授受を行うインタフェース回路27を含んで構成される。
本例においては、図中のストレージユニット24内に保存されたオペレーティングシステム(OS)、ミドルウェアMW、アプリケーション等のプログラムがソフトウェアシステムの一部をなし、実行時にいわゆるコンピュータ(電子計算機)のソフトウェアとしてRAM23上に展開される。
上位装置20とカードリーダ30との間の通常の通信は、RS232CやUSB(Universal Serial Bus)などの専用線(有線の通信線)を用いた通信システムが適用される。
以上、上位装置20の構成および機能について説明した。
次に、カードリーダ30の構成および機能について説明する。
以下では、まず、本実施形態に係るカードリーダの特徴的なカード搬送に伴う信号処理系および駆動系の構成および機能の概要を説明した後、磁気カードリーダのカード搬送系等の具体的な構造を説明する。
ここでは、前述したように、磁気カードおよびICカード双方に対してデータの読み取り、書き込みを行うことが可能に(情報再生機能に加えて情報記録機能を併せ持つように)構成されたカードリーダ(カードリーダライタ)を例に説明する。
[カードリーダの信号処理系の概要]
図3は、本発明の実施形態に係るカード状媒体処理装置としてのカードリーダの構成例を示すブロック図である。
図4は、本実施形態に係るカードリーダのカード挿入口における構成例を概念的に示す図である。
本カードリーダ30は、図3に示すように、磁気カード対応の磁気ヘッド31、ICカード対応のIC接点ブロック機構部32、差動増幅回路を含む磁気情報取得部33、カード搬送路34、カードCをカード搬送路34に沿って搬送するカード搬送部35、およびカード搬送部35を駆動するエンコーダ(E)361を備えたモータ(M)36を有する。
エンコーダ361は、モータ36の回転状態(回転数や配置位置)を検出するための検出部の一部として機能する。
カードリーダ30は、たとえばDCモータにより構成されるモータ36を駆動するドライバ37、カード挿入口50における搬送路の開閉を行うためのシャッタ38、シャッタ38を駆動するソレノイド39を有する。
さらに、カードリーダ30は、カード搬送路34におけるカードCの有無およびカードCの搬送位置を検出するための検出センサ群40、制御部としてのCPU41、およびインタフェース回路42を含んで構成されている。
磁気ヘッド31は、磁気記録媒体である磁気カードに、たとえばF2F変調方式により記録された磁気記録情報を、アナログ信号S31として読み出す。
磁気ヘッド31で読み取られた磁気記録情報のアナログ信号S31は磁気情報取得部33に供給される。
また、磁気ヘッド31は、カードCの磁気ストライプmpに対して磁気情報を書き込む。
カード搬送路34に配置された磁気ヘッド31は、挿入されたカードが磁気カードである場合に作動するものであり、カード表面上の磁気ストライプに接触・摺動することによって磁気データの読み書きを行う。
IC接点ブロック機構部32は、挿入されたカードがICカードである場合にCPU41の制御に従って作動する。
IC接点ブロック機構部32は、ICカード表面上の金属端子(外部端子)と接触できるように、カード搬送路34に沿って接触・当接可能なIC接点を有しており、これが接触・当接することによって電子データの読み書きを行う。
磁気情報取得部33においては、演算増幅器により構成される差動増幅回路が、磁気ヘッド31により読み出され再生されたアナログ信号S31をCPU41のゲイン制御の下、適正なレベルに増幅する。差動増幅回路は、信号の振幅を、たとえばフルレンジの1/4に設定するようにゲイン(利得)制御を行う。
また、差動増幅回路は、自動利得制御(AGC)機能を持つように構成することも可能である。
そして、磁気情報取得部33は、差動増幅回路から出力された磁気ヘッド31で検出された磁気信号からカードCに記録された磁気情報を読み取り復調する機能を有する。
磁気情報取得部33は、たとえばピーク検出回路および復調回路を含んで構成される。
ピーク検出回路は、差動増幅回路の出力信号が、たとえばバンドパスフィルタ等を介して入力される。増幅信号のピーク点で出力を反転させ、周波数変調(F2F変調)された矩形波信号を得る。
復調回路は、矩形波信号に対してデジタル信号処理を行い、たとえばビットの区切りで出力されるリードクロック信号(復調データのサンプリング用クロックパルス)やそのビットのデータを示すリードデータ信号(復調データ)を得、CPU41、さらにはインタフェース回路42に出力する。
なお、ピーク検出回路は、たとえば微分回路や積分回路、デジタル方式等の種々の回路を適用することが可能である。
復調回路は、いわゆるワンショット方式、複数インターバル方式、パターンマッチング方式など、種々の方式を適用することが可能である。
カード搬送路34は、磁気ヘッド31等が配置され、カードCがカード搬送部35により磁気ヘッド31の配置位置に向かって、あるいは磁気ヘッド31の配置位置から遠ざかる方向に向かって搬送される。
カード搬送部35は、ドライバ37を通してのモータ36の駆動によりカードCをカード搬送路34に沿って搬送させる。
モータ36は、CPU41により制御されるドライバ37により駆動され、カード搬送部35を駆動してカードCを搬送させる。
モータ36の制御方式として、たとえばPWM制御方式が採用され、モータ36は、CPU41によりPWM制御を受ける。
シャッタ38は、カードリーダ30のカード挿入口50におけるカード搬送路34に配置され、CPU41により駆動制御されるソレノイド39の駆動状態に応じてカードリーダ30のカード挿入口50におけるカード搬送路34の開閉を行う。
このシャッタ38は、カード検出用磁気ヘッド(プリヘッド)PHによる検出結果から、挿入されたカードCがたとえば不正なカードの場合は取り込みを阻止するよう閉状態を維持し、適正なカードであれば開いてカードC通過を許容するようにCPU41により開閉が制御される。
通常、カードリーダ30を稼働した時、店頭にて顧客がクレジットカードやプリペイカードなどの磁気カード方式のカードCをカード挿入口50から挿入する。挿入されたカードCは、まずカード検出用磁気ヘッドPHによって、その磁気ストライプmpが検出される。
CPU41において、磁気ストライプmpの検出によって適正なカードと判断されると、その信号に基づいてソレノイド39が起動されてシャッタ38を開動作させる。シャッタ開放により、カードCはさらに奥方へと顧客の操作で押し込まれる。
検出センサ群40は、後で機構に関連付けて説明するように、カード搬送路34に沿って配置されるプリヘッド(PH、カード検出用磁気ヘッド)401、レバー402やマイクロスイッチ(SW)403、複数のフォトセンサ(光センサ)(PD1〜PD5)404〜408を含んで構成されている。
検出センサ群40は、各センサがカード挿入口50側から、プリヘッド(PH、カード検出用磁気ヘッド)401、レバー402やマイクロスイッチ(SW)403、複数のフォトセンサ(光センサ)(PD1〜PD5)404〜408のように表記した順に配置されている。
CPU41は、検出センサ群40の各検出センサにより検出されるカード搬送路34におけるカードCの位置等を認識しながら、モータ36の駆動制御、カードCの存在の有無の認識処理、カード搬送の制御処理、カードCに対する情報(データ)の読み取り処理や書き込みの制御を行う。
CPU41は、プリヘッドPHによる磁気情報の検出結果に応じてシャッタ38の開閉制御を行う。
CPU41は、挿入されたカードCがICカードの場合には、IC接点ブロック機構部32の駆動制御および接点を通してカード側ICとの情報の授受等の制御を行う。
CPU41は、たとえば電源投入時(起動時)やカードリーダ30が停電等によりパワーダウンした場合に電源投入して再起動を行った場合に、カードリーダ30側におけるカードの存在(残存、滞留)の有無を探査するカード探査処理を行う。
CPU41は、カードリーダ30側から送信したカードCがカードリーダ30(装置)内にカードCが残存しているとの情報の応答として、上位装置20側から残存するカードCを排出するか否かを指示するコマンドを受けると、コマンドに応じた処理を実行するようモータ36等を制御する。
上述したように、本実施形態において、起動時には、カードリード30を設置後の電源投入時、停電等、不慮の事故によりカードリーダ30がパワーダウンして電源再投入を行う場合、上位装置20からのコマンドにより初期化(リセットを含む)を行った場合等を含み、これを契機(トリガー)としてカード探査処理が開始される時をいう。
CPU41は、モータの回転状態(回転数や配置位置)を検出するための検出部としてのエンコーダ361の出力に応じて、起動時において、カード探査処理のために駆動するモータ36の定速状態となったときのエネルギー量を測定し、測定したエネルギー量と保持部に保持されている空転時のモータ36のエネルギー量とを比較して、カードCがカードリーダ(装置)30内に存在しているか否かを判定するエネルギー量測定判定部を含む。
本実施形態において、上述したように、モータ36としてDCモータが適用されており、モータ速度の制御はモータ36からのパルス信号(エンコーダパルス)の周期を基に、モータ駆動系へのエネルギー量をフィードバックする方式をとっている。
また、モータ駆動系へのエネルギー量は、加速制御時(駆動開始時、停止制動時、および速度変更時)を除く定速度制御時の統計をメモリ413に保管することが可能である。
カード搬送時、および空転時(カードCが内部に存在しない状態)の力量は予め知ることが可能である。
なお、“モータ駆動系へのエネルギー量”は、たとえば、モータ駆動回路(ドライバ)のオン(On)/オフ(Off)による一定時間中のOn時間によってその量を数値することが可能である。あるいは、モータ36に加える電圧をDA(Digital Analog)変換機を介し制御され、CPU41は印加電圧の平均値を以って力量の数値化を実現させることが可能である。
上記したように、モータ駆動の状況としてCPU41は逐次数値化された値によってエネルギーの印加量を知ることができる。
その極短時間でのエネルギー量を見た場合、定速度で駆動されているモータ36に印加されているエネルギー量CENGは、カードCが内部にある場合と無い場合では、カードCがある場合の方が明らかに大きくなる。
その情報に加え、カードCの形状や状況にも因るが、カードCが装置内に存在する場合は一定時間の区間では変動することも分かっている。
通常、カードリーダ30内のカードCの存在の有無は、カードリーダ30のカード検出センサ等に因って行われるのが一般的である。
しかし、昨今、機能性だけではなく、デザイン性をも含んだカードが世の中に出回るケースがあり、その極端なケースとしてデザイン性を追及するあまり、規格を外れた範囲にまでデザインが優先され、しばし上述した検出センサ群40ではカードCの存在する検出できない場合もある。
そのようなカードCが内部に存在しないと判断されている状況において、CPU41はモータを極小時間だけ駆動してみて、その際のモータ駆動系に供給しているエネルギー量を以って、カードリーダ30内のカードCの存在を知ることができる。
カード有/無の判定は、その極小時間だけ駆動し定速に至ったと思われ状況でのモータ36へのエネルギー印加量と、それまでの統計によって得られているカード無し時のモータ印加エネルギー量とを比較し、現在の印加量の方が明らかに大きい場合は内部にカードCが存在すると判定する。
図5は、本実施形態に係るエネルギー量測定判定部の構成例を示す図である。
図6は、本実施形態に係るモータ駆動における加速時と定速時の駆動パワー(負荷)と速度の変化を示す図である。
図6において、Aで示す曲線がパワー変化を示し、Bで示す曲線が速度の変化および速度に応じたエネルギー量を示している。
図5のエネルギー量測定判定部410は、測定部411、判定部412、および保持部としてのメモリ413を含んで構成されている。
モータ36の出力軸362と同軸上には、モータ回転速度を検出する検出部としてエンコーダ361が配置されている。エンコーダ361からは回転パルスの信号EPLがCPU41のエネルギー量測定判定部410の測定部411に送信される。
測定部411は、モータ36の回転状態(回転数や配置位置)を検出するための検出部としてのエンコーダ361の出力に応じて、起動時において、カード探査処理のために駆動するモータ36の定速状態となったときのエネルギー量CENGを測定する。
判定部412は、測定部411で測定したエネルギー量CENGとメモリ413に保持されている空転時のモータ36のエネルギー量IENGとを比較して、カードCがカードリーダ(装置)30内に存在しているか否かを判定する。
判定部412は、測定したエネルギー量CENGが空転時のエネルギー量IENGより大きい場合には、カードリーダ30内にカードCが存在すると判定し、小さい場合にはカードリーダ30内にカードCが存在しないと判定する。
メモリ413は、カード搬送路34をカードCが搬送てれていない空転時のモータ36のエネルギー量IENGをあらかじめ保持(記憶)する。
本実施形態では、エネルギー量CENGは、時間×(モータ36にかける)電流で示す。具体的には、図6において、たとえば、測定範囲として示す範囲をエネルギーCENGと定義している。すなわち、モータ36の回転速度が起動時から所定の時間経過後に、一定回転の定常速度(定速)になったときのエネルギー量CENGである。
一般に、カードリーダ30は、CPU41により、モータ36が定常速度で動作するように制御されている。これにより、空転時、すなわち、カードリーダ30内にカードCが滞留していない状態では、符号Bのようなエネルギー量CENGで、モータ36を定常速度に維持している。一方、カードCがカードリーダ30内に滞留していた場合には、モータ36に負荷が掛かった状態であるので、モータ36が定常速度を維持するためには、図6に示す符号Aのようなエネルギー量CENGが必要となる。このエネルギー量CENGの差Δを測定することで、カードCがカードリーダ(装置)30内に存在しているか否かを判定するように構成することが可能である。
そこで、CPU41は、エネルギー量CENGの差Δを、符号Bの状態での電流と、符号Aでの電流の差を比較することで、カードCがカードリーダ(装置)30内に存在しているか否かを判定するように構成することが可能である。
CPU41は、起動時にモータ36を駆動して定速に達し、定速時のエネルギー量を測定可能な時間(極小時間)を経過したと判断して場合(後)、モータ36の駆動を停止するようにドライバ37に指示を出す。
CPU41は、カードリーダ30内に、カードCが存在すると判定した場合に、上位装置20から排出指令を受けると、カードCを排出するようにドライバ37を通してモータ36を駆動制御する。
また、CPU41は、カードリーダ30内に、カードCが存在すると判定した場合に、上位装置20からアラームを発するコマンドを受けると、図示しない表示部や音声処理部を通して警告、たとえばアラームを発するように構成することも可能である。
このように、従来のカードリーダでは、装置内にカードCが無いと判断した場合でも無条件でカードCを吐き出す方向に(排出する距離分を)上位装置20からのコマンド無しにモータ36を駆動しなくてはいけない状況であった。
これに対して、本実施形態によれば、たとえカードCが透明なカードであって内部に滞留していて、カードCが装置内にあると判断された場合は、上位装置20からのコマンドを待って(装置内にカードがありそうだが、それを排出するか、しないか?)処理を行うことができる。
また、カードリーダ30は、上位装置20と、インタフェース回路42、さらには通信線を介して接続され、たとえば上位装置20に復調データや、起動時にカードリーダ30側におけるカードCの存在の有無を探査するカード探査処理の結果情報を送信する。
インタフェース回路42としては、上位装置20とカードリーダ30との通信を確立するためには、前述したように、RS232C方式、パラレルポート方式、USB接続方式など種々の通信方式が採用される。
以上、本実施形態に係るカードリーダ30のカード搬送に伴う信号処理系および駆動系の構成および機能の概要を説明した。
次に、カードリーダ30のカード搬送系等の具体的な構造を説明する。
[カードリーダの構造]
図7は、本発明の実施形態に係るカードリーダ30の構造を簡略的に示す平面断面図である。
図8は、本発明の実施形態に係るカードリーダ30の構造を簡略的に示す縦断面図である。
なお、図8における各矢印は、図7において対応する符号の位置を示している。
図7において、本発明の実施形態に係るカードリーダ30は、カードリーダ30へ挿入するカードCをカード搬送路34の中に取り込むカード挿入口50を有する。
カードリーダ30は、駆動モータ36を駆動する契機(トリガー)となる信号を送信するカード検出用磁気ヘッド(プリヘッド)(PH)401、カード搬送路側板341からカード搬送路34内へ突出するレバー402、およびレバー402の機械的な動きを検知するマイクロスイッチ(SW)403を有する。
カードリーダ30は、カード搬送路34内にあるカードCの存在の有無、位置確認やカードCの長さ等を検出することを目的として、フォトダイオード(図示せず)と対向して配置されたフォトセンサ404〜408(PD1〜PD5)を有する。
これらのプリヘッド401、レバー402、マイクロスイッチ403、およびフォトセンサ404〜408により検出センサ群40が形成されている。
そして、カードリーダ30は、カード搬送路34の長手方向のほぼ中央部分のフォトセンサ406,407の配置位置寄りに、カードCに対して磁気情報(磁気データ)の記録再生を行う磁気ヘッド31が配置されている。
カードリーダ30においては、カード搬送部35を形成する伝達ベルト351a,351bおよび駆動軸を介して駆動ローラ353d〜353f(図8)を回転駆動する駆動モータ36(図中の点線枠内)、その他、様々な機械部品・電気部品(図示せず)が配置されて構成されている。
プリヘッド401は、カード挿入口50から挿入されたカードCが取り込まれると、その事実を検知し、モータ36を駆動する契機となる信号をCPU41に対して送信する。
そして、この信号を受信したCPU41がモータ36に対して駆動信号を送信することで、挿入されたカードCの引き込み(搬送)が行われる。
その後、挿入されたカードCは、カード搬送部35を形成する駆動ローラ353d〜353fによって、カード搬送路34の奥(図7では右方向)へと搬送されることになる。
レバー402およびマイクロスイッチ403は、挿入されたカードCの位置を検出する「カード位置検出センサ」の一例であって、カード挿入検出用スイッチとして機能する。
カード挿入口50から挿入されたカードCが取り込まれると、カード搬送路34内へ一部が突出したレバー402と挿入されたカードCとが接触して、レバー402が図7における下方に変位することを契機として、マイクロスイッチ403がレバー402の機械的な動きを検知する。
そして、マイクロスイッチ403は、CPU41に対して、レバー402の機械的な動きを検知した旨の検知信号を送信し、この検知信号に基づいて、CPU41は挿入されたカードCの存在を検出(認識)する。
なお、これらレバー402およびマイクロスイッチ403は、挿入されたカードCの長さ等を検出することもできる。
フォトセンサ404〜408は、それぞれ発光素子と受光素子の組合せからなる光学式センサであって、本実施形態では、発光素子と受光素子との間(すなわちカード搬送路34)をカードCが通過すると、その表面に形成された磁気ストライプmpによって発光素子からの光が遮られるため、カードCの存在を検出できるようになっている。
なお、フォトセンサ404〜408として、磁気式センサや超音波センサなども考えられるが、前者は周囲の磁気環境に感度が左右されやすいため、後者は周囲の温度や湿度に感度が左右されやすいため、これらに左右されない光学式センサを用いることが好ましい。
また、検出センサとして赤外線センサを用いても構わない。また、フォトセンサ404〜408は、挿入されたカードCの位置を検出する「カード位置検出センサ」の一例として機能する。
また、フォトセンサ404〜408のみを「カード位置検出センサ」の一例としてもよい。
IC接点ブロック機構部32は、挿入されたカードがICカードである場合にCPU41の制御に従って作動する。
IC接点ブロック機構部32は、ICカード表面上の金属端子(外部端子)と接触できるように、カード搬送路34に沿って接触・当接可能なIC接点322を有しており、これが接触・当接することによって電子データの読み書きを行う。
また、カード搬送路34に配置された磁気ヘッド31は、挿入されたカードCが磁気カードである場合に作動するものであり、カードC表面上の磁気ストライプmpに接触・摺動することによって磁気データの読み書きを行う。
より具体的には、図8において、本発明の実施形態に係るカードリーダ30に搭載されたIC接点ブロック機構部32は、挿入されたカード(ICカード)Cのカード表面上の外部端子に接触・当接して情報の送受信を行う接点ブロック321を備えている。
その接点ブロック321に配置され外部端子に接触・当接するIC接点322と、そのIC接点322を接触・離脱せしめる回動アーム323と、その回動アーム323を、軸326を中心として回動させるために駆動する駆動源(アクチュエータ)324を有している。
駆動源324は、回動アーム323に連結したプランジャ325を直線上に往復運動させることによって回動アーム323を駆動する。
より具体的には、プランジャ325は、コイルバネによって突出する方向に付勢されていて、駆動源324に設置されたソレノイドに通電していない時は、接点ブロック321を挿入されたカードから離反させる一方、駆動源324に設置されたソレノイドに通電している時は、回動アーム323が軸326を中心として回転駆動することによって接点ブロック321を挿入されたカードCに近づける。
接点ブロック321aに配置されたIC接点322は、ICカードの規格に応じて配置された2列のくさび形状のばねより構成され、挿入されたカードCの進行方向と直交する方向に並べられ、挿入されたカードCと接触・当接する時に撓むことが可能な部材で形成されている。
そして、このIC接点322の一端は、IC接点ブロック機構部32内に配置された制御回路基板に半田付けされ、この制御回路基板と電気的に接続されている。これにより、挿入されたカードC(ICカード)に格納された電子データを読み取ったり(再生)、挿入されたカードC(ICカード)に対して新たな電子データを書き込んだり(記録)することが可能となる。
磁気ヘッド31は、磁気ギャップ(ギャップスペーサ)を挟んで対向配置された少なくとも一対の磁気コアからなり、一方の磁気コアには再生用コイル、他方の磁気コアには記録用コイルが巻かれ、挿入されたカードに対してヘッド部が摺接して移動する。
これにより、磁気ヘッド31は、挿入されたカードCに格納された磁気情報(磁気データ)を読み取ったり(再生)、挿入されたカードCに対して新たな磁気データを書き込んだり(記録)することが可能となる。
なお、図8において、モータ36によって回転駆動する駆動ローラ353d〜353fは、挿入されたカードCを挟持するために、従動ローラ353a〜353cと対になっている。
すなわち、従動ローラ353a〜353cは、駆動ローラ353d〜353fのそれぞれに向かって付勢されている。
具体的には、従動ローラ353a〜353cのそれぞれは、挿入されたカードCの上面に当接可能となるように、カード搬送路34の上側から駆動ローラ353d〜353fのそれぞれに向かって付勢されている。
ここで、一般に、上述した磁気ヘッド31が読み取ったり書き込んだりする磁気情報(磁気データ)は、挿入されるカードCの表面に印刷等された磁気ストライプmpに記録されているため、カード搬送路34内では、この磁気ストライプmpと磁気ヘッド31は対向することになる。
また、本実施形態に係るカードリーダ30では、図7に示すように、フォトセンサ404、405、および408は、磁気ヘッド31とカード搬送方向の一直線上に配置されている。
そのため、フォトセンサ404、405、および408は、カード搬送路34において磁気ストライプmpが通過する位置に配置されていることになる。
これにより、たとえば規格外の透明なカードCがカードリーダ30に挿入された場合であっても、その表面に磁気ストライプmpが形成されているので、基本的に、フォトセンサ404、405、および408が磁気ストライプmpを検知することで、そのカードCの位置を検出することができる。
また、図8中の下向き矢印で示すように、「カード位置検出センサ」として挙げたレバー402、フォトセンサ404〜408のうち、フォトセンサ404,405は、磁気ヘッド31の位置を基準として、カードCを挿入するカード挿入口50側に配置されている。
一方、フォトセンサ408は、磁気ヘッド31の位置を基準として、磁気ヘッド31よりも搬送方向下流側(図8でいえば右側)に配置されている。
これにより、規格外の透明なカードCを含めて、カードCがカードリーダ30に挿入されても、そのカードCの位置を的確に検出することができる。
上記構成を有する本実施形態に係るカードリーダ30おいては、まず前提として、カード挿入口50より挿入したカードC上の磁気ストライプmpにおいて磁気情報を磁気ヘッド31により再生または記録する。
そして、カードリーダ30は、モータ36によって駆動される駆動ローラ353d〜353fを用いて挿入されたカードCをカード搬送路34内において搬送し、カード搬送路34に設けた複数のフォトセンサ404〜408からの検出信号に基づき、挿入されたカードCの位置を検出して搬送を制御する。
本実施形態では、フォトセンサ404〜408は、カードCの磁気ストライプmpが通過する位置に配置されたフォトセンサ404、405、および408と、磁気ヘッド31近傍に配置されたフォトセンサ406,407と、から構成されている。
そして、本実施形態では、たとえば、磁気ヘッド31または磁気ヘッド31近傍に配置されたフォトセンサ406,407のいずれかの検出信号を用いて、挿入されたカードCが正常なカードであることを判定し、処理を続行するように構成することも可能である。
この場合、挿入されたカードCが正常なカードと判定された場合には、カードリーダ30は、挿入されたカードC表面上の磁気ストライプmpに磁気ヘッド31を接触・摺動させることで、カードCに格納された磁気データを読み取ったり、カードCに対して新たな磁気情報を書き込んだりする。
また、挿入されたカードCがICカードの場合には、カードC表面上の金属端子(外部端子)にIC接点322を接触・当接させることで、ICカードに格納された電子データを読み取ったり、カードCに対して新たな電子データを書き込んだりする。
本実施形態におけるカードリーダ30は、挿入されたカードCの取り込み時に、斑状に透明となっているカードCも含め、規格外の透明なカードかあるいは正常なカードか、を判定する。
そして、次のカード取り込み動作が開始されるまでその情報を保持しておき、その間のカード搬送を含む内部動作アルゴリズムを、判定結果に従って分離するようにしている。
これにより、正常なカードについては通常どおりのアルゴリズムが実行され、規格外の透明なカードの場合には、後述する規格外の透明なカードに対応した処理が実行され(後述する図12,図13のフローチャート参照)、規格外の透明なカードが挿入されても問題なく稼動できる(処理を続行する)。
なお、カード取り込み時のカードCの特徴を判定する方法として、カードCの磁気面からの信号を検出している間は、磁気ヘッド31のヘッド部付近にカードCが存在するので、磁気ヘッド31を、磁気信号取込手段として使用するだけでなく、カード有無を判定するセンサとしても使用することができる。
[起動時のカード探査処理]
ここで、起動時のカード探査処理をフローチャートに関連付けて説明する。
図9は、本実施形態に係るカードリーダ30における起動時のカード探査処理を説明するためのフローチャートである。
カードリーダ30において、CPU41が、たとえば電源投入時(起動時)やカードリーダ30が停電等によりパワーダウンした場合に電源投入して再起動を行った場合に、カードリーダ30側におけるカードCの存在(残存、滞留)の有無を探査するカード探査処理の制御を行う。
たとえばカードリーダ30が停電によりパワーダウンし、電源投入して再起動が行われる(ステップST0)。
CPU41は、これに応答して、検出センサ群40の各検出センサ、たとえば光センサであるフォトセンサ404(PD1)〜408(PD5)の検出信号により、カードリーダ30(装置)内にカードが存在していないか否かの判別を行う(ステップST1)。
ステップST1において、装置内にカードCが存在しないあるいは検出センサでカードCが検知できないと判別した場合(ステップST1:Yes)、CPU41はドライバ37を通してモータ16の駆動を開始する(ステップST2)。
この場合、CPU41は、モータ16を定速度状態となるまでの時間駆動し、定速になったと判断した場合に、エネルギー量を測定してモータ36を停止させる。
なお、装置内にカードCが存在しないあるいは検出センサでカードCが検知できないと判別される場合としては、たとえば磁気ストライプmpを有する透明磁気カードが、カード搬送路34においてフォトセンサPD3とPD4の配置位置に跨って滞留し、フォトセンサPD2とPD5の配置位置上には存在しておらず、フォトセンサPD3とPD4が透明なカードCがゆえに検出でいな状態等が想定される。
具体的には、図8において符号Cで示す範囲にカードCが滞留している場合等である。
このとき、CPU41において、測定部411が、モータ36の回転状態(回転数や配置位置)を検出するための検出部としてのエンコーダ361の出力に応じて、起動時において、カード探査処理のために駆動するモータ36の定速状態となったときのエネルギー量CENGを測定する。
CPU41において、判定部412が測定したエネルギー量CENGとメモリ413に保持されている空転時のモータ36のエネルギー量IENGとを比較して、定速駆動時のエネルギー量CENGが空転時のエネルギー量IENGより大きいか否かを判定する(ステップST4)。
ステップST4において、定速駆動時のエネルギー量CENGが空転時のエネルギー量IENGより大きくない(小さい)と判定した場合には(ステップST4:No)、カードCがカードリーダ(装置)30内に存在していないと判断し(ステップST5)、たとえばその旨の情報を上位装置20に送信し、カード探査処理を終了する。
一方、ステップST4において、定速駆動時のエネルギー量CENGが空転時のエネルギー量IENGより大きいと判定した場合には(ステップST4:Yes)、あるいは上記ステップST1において装置内にカードCが存在するあるいは検出センサでカードCが検知できたと判別した場合(ステップST1:No)、CPU41はカードCがカードリーダ(装置)30内に存在(滞留)しているものと判断する(ステップST6)。
そして、CPU41は、カードCがカードリーダ(装置)30内に存在(滞留)している旨の情報を上位装置20に送信する。
カードCがカードリーダ(装置)30内に存在(滞留)している旨の情報を上位装置20に送信すると、CPU41は上位装置20から発せられる排出コマンド等の次のコマンドの待ち受け状態となり、コマンドがあるか否か(受信したか否か)を判別する(ステップST7)。
そして、ステップST7において、CPU41は、上位装置20からの排出コマンド等の次のコマンドがあった(受信した)と判別すると(ステップST7:Yes)、受けたコマンドの指示に従って処理を行う(ステップST8)。
CPU41は、カードリーダ30内に、カードCが存在すると判定した場合に、上位装置20から排出コマンドを受けると、カードCを排出するようにドライバ37を通してモータ36を駆動制御する。
また、CPU41は、カードリーダ30内に、カードCが存在すると判定した場合に、上位装置20からアラームを発するコマンドを受けると、図示しない表示部や音声処理部を通して警告、たとえばアラームを発するように構成することも可能である。
このように、本実施形態によれば、たとえ透明なカードCが内部に滞留していて、カードCが装置内にあると判断された場合は、上位のコマンドを待って(装置30内にカードCがありそうだが、それを排出するか、しないか?)処理を行うことができる。
[本カードリーダ30の通常の処理]
次に、本実施形態に係るカードリーダ30における通常の処理について、図10〜図13に関連付けて詳細について説明する。
以下では、透明でない通常のカードと規格外の透明なカードを処理する場合を説明する。
[各センサの検出信号がONになるタイミングおよび実際の(磁気)カードCの移動の様子]
次に、本実施形態に係る検出センサ群の各センサの検出信号がONになるタイミングおよび実際に(磁気)カードCがカード搬送路34を移動していく様子を、図10および図11に関連付けて説明する。
図10は、各センサの検出信号がONになるタイミングを説明するための図である。
図11は、実際に磁気カードがカード搬送路を移動していく様子を示す図である。
なお、図10において、スイッチSW1は、顧客がカードCを挿入してきたことを認識するためのカード位置検出センサを示し、図7のレバー402に相当する。
また、フォトセンサPD1,PD2,PD3,PD4,およびPD5は、いずれも光学式センサであって、それぞれ図3でいうフォトセンサ404,405,406,407,および408に相当する。これらの配置関係は、図10(A)に示すとおりである。
まず、図10(B)に示すように、通常のカードCが挿入されたときを考える。
スイッチSW1でカード挿入が検知されると、そのカードCをカードリーダ30内に取り込む方向(Backward方向:図7(A)に右側に向かって)にローラ駆動を開始し、フォトセンサPD1とPD2の検出信号DT1、DT2がON(図ではハイレベル)となることにより、挿入されたカードCの存在が検知される。
そして、磁気ヘッド31近傍のフォトセンサPD3およびPD4の検出信号DT3,DT4がON(図ではハイレベル)となり、フォトセンサPD3、PD4の位置を通過したと判断した場所から、磁気信号の取り込み(読み込み)を開始し、フォトセンサPD5の位置に挿入された通常カードが到達して規定値分走行後、(磁気)カードCの取り込みと搬送が終了する。
このように、フォトセンサPD3およびPD4において挿入された通常のカードCの通過を検出できる。
しかし、規格外の透明なカードCの場合には、フォトセンサPD3およびPD4において、フォトセンサPD3およびPD4は、磁気ヘッド31近傍に配置されているので、挿入されたカードCの磁気ストライプmp上には配置されていない。
そのため、光が透明な部分を透過し、挿入されたカードCの通過を検出できない場合があり、この場合には、一般的なカードリーダは、規格外のカードCが挿入されたあるいはカードが抜き取られた等と判定し、強制排出などのエラー(Error)処理が実行されていた。
そこで、本実施形態に係るカードリーダ30においては、フォトセンサPD3およびPD4までカードCが搬送されているはずなのに、これらでカード検出ができない、あるいは、一旦フォトセンサPD3およびPD4でカード検出されたものの、フォトセンサPD3およびPD4からカードCが消えたと判断した場合に、"規格外の透明なカード"であると判定する。
そして、この取り込み時に"規格外の透明なカード"と判定された場合には、それ以降、フォトセンサPD3およびPD4が正しい動きをしないことを前提に制御を行い、カードC上の磁気ストライプmpに記録されている磁気データの読み取り処理だけを行うようにする。
その後、搬送ローラ353d〜353fを駆動させて規格外の透明なカードCをカードリーダ30から排出するようにしている。
なお、規格外の透明なカードCの場合には、機能的にも、フォトセンサPD3およびPD4を必須とする処理、たとえばカードCの精緻な位置を把握する必要がある処理はできないようになっている。
具体的には、規格外の透明なカードCに対して、新たな磁気データを書き込む処理や、挿入されたカードCがICカードの場合には(IC)カードCに格納された電子データを読み取ったり、(IC)カードCに対して新たな電子データを書き込んだりする処理等である。
なお、"規格外の透明なカード"でない場合には、カードリーダ30は一般の処理どおりの動作を行うので、ここでの説明は省略する。
また、磁気ヘッド31から磁気信号が周期的に発せられている間は、磁気ヘッド31近傍にカードCが存在することを意味し、磁気ヘッド31からの信号が出力され続けているにもかかわらず、フォトセンサPD3およびPD4の配置領域にカードCが存在しない場合には、"規格内の透明なカード"と判定するようにしてもよい。
さらに、従来は、挿入されたカードCのカード長の測定をスイッチSW1とフォトセンサPD3およびPD4とカード搬送量を使って算出していたが、たとえば、スイッチSW1と磁気ヘッド31からの磁気信号に基づき、カードCが磁気ヘッド31のヘッド部に到達したことと、カード搬送量とを使ってカードCのカード長を算出するようにしてもよい。
図10(C)および図11には、挿入されたカードCが各検出センサで検出されていく場合の各検出信号が示されている。
各図の(a)〜(k)は、対応関係にある。
順に説明すると、(a)で示すタイミングで、レバー402に相当するスイッチSW1がONし、(b)で示すタイミングで、フォトセンサ404に相当するフォトセンサPD1がONし、(c)で示すタイミングで、フォトセンサ405に相当するフォトセンサPD2がONする。
(d)で示すタイミングで、スイッチSW1がOFFし、(e)で示すタイミングで、フォトセンサ406に相当するフォトセンサPD3がONし、(f)で示すタイミングで、フォトセンサ407に相当するPD4がONする。
(g)で示すタイミングで、フォトセンサPD1がOFFし、(h)で示すタイミングで、フォトセンサPD2がOFFし、(i)で示すタイミングで、フォトセンサ408に相当するPD5がONする。
(j)で示すタイミングで、フォトセンサPD3がOFFし、(k)で示すタイミングで、フォトセンサPD4がOFFする。
ここで、図10(C)中の縦縞模様で表わした部分が、"規格外の透明なカード"に反応しない部分に相当する。具体的には、規格外の部分に透明な部分があった場合に、フォトセンサPD3およびPD4から検出信号が得られないことがある。
そこで、本実施形態では、フォトセンサPD1、D2、およびPD5と一直線に配置された磁気ヘッド31から得られる磁気信号であって、かつ、フォトセンサPD3およびPD4からの検出信号とほぼ同じタイミングでON・OFFされる磁気信号を、カード位置検出に用いるようにしている。これにより、上述した場合であっても、可能な範囲で磁気/電子データの記録再生処理を継続することができる。
[カードリーダのカード搬送時の動作]
次に、本実施形態に係るカードリーダ30の動作を、カード搬送に伴う各センサの検出信号に関連する動作を中心に説明する。
図12および図13は、本実施形態に係るカードリーダにおける、カード搬送に伴う各センサの検出信号に関連する動作について説明するためのフローチャートである。
まず、カードリーダ30のCPU41は、顧客のカードCの挿入があったか否かを判定するために、スイッチSW1(レバー402)がONされたか否かを判定する(ステップST11)。
スイッチSW1(レバー402)がOFFからONになったとき(ステップST11:YES、図11(a)参照)、それを契機(トリガー)としてCPU41によりモータ36が駆動制御され、搬送ローラ(駆動ローラ)353d〜353fの駆動が開始される(ステップST12)。
そして、さらにカードCが奥に挿入され、フォトセンサPD1(PDa)がONになったとき(ステップST13:YES、図11(b)参照)、カード搬送が始まり、CPU41により図示しないタイマーTM1が、たとえば2秒にセットされる(ステップST14)。
なお、カード搬送が開始されると、搬送ローラ(駆動ローラ)353d〜353fの回転によって刻まれるエンコーダパルス数により、挿入されたカードの搬送距離を算出することができる。また、機構的には、スイッチSW1からフォトセンサPD1、フォトセンサPD1からフォトセンサPD3、フォトセンサPD3からフォトセンサPD5までの各距離は既知となっている。
次に、カードリーダ30のCPU41は、フォトセンサPD3(PDb)がONされたか否かを判定する(ステップST15)。
挿入されたカードCで、磁気ヘッド31から磁気信号の検出が始まったにもかかわらず、フォトセンサPDbがON状態とならないカードCは(ステップST15:NO、かつ、ステップST16:YES)、"規格外の透明なカード"と判定(第一の判定)される。
具体的には、CPU41は、RAM等の記憶領域に、"規格外の透明なカードFlag"を立てる(図13のステップST19)。
一方で、フォトセンサPDbがON状態となった場合には(ステップST15:YES)、特に"規格外の透明なカードFlag"を立てることなく、処理は図13のステップST20に移される。
また、フォトセンサPDbがON状態とならず、かつ、磁気ヘッド31からの磁気信号の検出も始まらない場合には(ステップST15:NO、かつ、ステップST16:NO)、ステップST14でたとえば2秒にセットされたタイマーTM1が0になったか否かが判定される(ステップST17)。
0になっていたら(ステップST17:YES)、JAMが発生したとして(ステップST18)、取込動作を終了する。
なお、ステップST18を経て、取込動作を終了した後の処理については、各種考えられる。たとえば強制排出してもよいし、サービスマンが到着するまでカードCをカードリーダ30内に取り込んだままにしておいてもよいし、カードリーダ30を通じて上位装置20内部に取り込んでしまってもよい。
次に、図13において、カードリーダ30のCPU41のタイマーTM2がセットされる(ステップST20)。そして、フォトセンサPDbがOFFされたか否かがCPU41によって判定される(ステップST21)。
仮にフォトセンサPDbがOFF状態となった場合には(ステップST21:YES)、RAM等の記憶領域に、"規格外の透明なカードFlag"を立てられる(ステップST22)。これは、透明なカードCがあることを意味する。
一方、フォトセンサPDbがON状態となった場合には(ステップST21:NO)、カードCは、規格外の透明なカードではなく、通常のカードとして処理される。なお、通常のカードについては一般的などおりのアルゴリズムが実行され、この処理(動作)についてはここでの説明は省略する。
次に、タイマーTM2が0になるまでの間に(ステップST24)、フォトセンサ(PD5(PDc)がON状態になるか否かが判定される(ステップST23)。フォトセンサPDcがON状態とならなかった場合には(ステップST23:NO、かつ、ステップST24:YES)、装置内の中央付近で動かなくなってしまう現象(いわゆるJAM)が発生したとして(ステップST25)、取込動作を終了する。取込動作終了後の処理については、上述同様である。
一方で、タイマーTM2が0になる前に、フォトセンサPDcがON状態となった場合には(ステップST23:YES)、搬送距離がセットされ(ステップST26)、挿入されたカードCが所定距離移動する。そして、所定の距離搬送されたら(ステップST27:YES)、カード搬送が終了したとして、モータ36を停止させ(ステップST28)、カード取込が終了する(ステップST29)。
上述したステップST19およびステップST22の処理において、"規格外の透明なカードFlag"が立てられた場合には、次のような処理がなされる。
なお、ここでいう"規格外の透明なカード"の定義は、フォトセンサPDaおよびPDcでは正確にカード有無が判定できているが、磁気信号を検出するための磁気ヘッド31付近のフォトセンサPDbは、正しくカード有無を判定できていないようなカードCである。
少なくとも、カード搬送制御および磁気信号読み出しが可能であって、磁気データが既に書き込まれたカードCであるものとする。また、規格外の透明なカードCではない通常のカードCは、通常の機能全てを可能とし、以降の制御はこの判定によって分離した制御が行われる。
まず、"規格外の透明なカード"である場合、フォトセンサPDbからの検出信号は信用できないため、以降の搬送制御には使えない。
たとえば、後部(図7でいえば右方)に存在するカードCを前部(図7でいえば左方)に搬送する場合、駆動ローラ353d〜353fを駆動させてからフォトセンサPDbがON状態となる。その後、フォトセンサPDcがOFF状態、さらにフォトセンサPDaがON状態となり、フォトセンサPDbがOFF状態となって、ある一定距離走行させた後、前部(前方の)停止位置で停止する。
そのため、このような前部停止位置でカードCを止めるにあたっても、フォトセンサPDbが正常に働いていなければならない。
そこで、本実施形態に係るカードリーダ30においては、後部からカードCが搬送し始めて、その後、フォトセンサPDaがいずれON状態となり、前部停止位置の決定は、このフォトセンサPDaのOFFからON状態のタイミングからの搬送量によって決定される。
さらに、異常状態としてカードCが装置内(カードリーダ30内)で、たとえば、装置内の中央付近で動かなくなってしまう現象(いわゆるJAM)の発生にも注意すべきである。
なぜなら、中央付近でJAMしてしまい、その後、復旧作業に入ろうとした際には、その時点では何れのセンサにもカードCが反応していない状況、すなわち、装置内にカードCがない状態となってしまうためで、以降の動作が続かない、あるいはカードなしの状態なので次のカードCを取り込める状態になってしまうからである。
このため、規格外の透明なカードと判定されている場合のJAM発生時には、リトライ動作が実施されるだけでなく、そこまでのローラ駆動とは逆方向に駆動してみる等、すなわち、同一処理内でカードCを何れかのセンサで検出できるところまで移動させる等が必要になる。
ただし、どうしてもフォトセンサPDbを使った制御が必要であれば、規格外の透明なカードの扱いと排他的である必要がある。たとえば、接触式のICカードが処理可能な手動式カードリーダに際しては、そのカードCをIC接点位置まで移動する必要があり、この接点位置は、現状でいえば、カードCを搬送させながらカードC端がフォトセンサPDbを通過してからの搬送距離をもって規定されている。
しかし、フォトセンサPDbが正常動作しない、規格外の透明なカードの場合には、このようなことができないため、この動作コマンドは実行前に排除されなければならない(Errorコードとして“実行不可能”を返すなど)。
同様に、磁気データ書き込み動作においても、磁気書き込み開始位置はカードCを搬送させながらカードC端がフォトセンサPDbを通過してからの距離で規定されるため、実行前に排除される必要がある。このようにして、一部のコマンドは排除せざるを得ずとも、可能な範囲で実行できるコマンドは、正常に動作できるように振舞う。なお、規格外の透明なカードの判定は、次のカードCが挿入されるまで継続される。
なお、図12および図13において、3つのフォトセンサPD1またはPD2、PD3、およびPD5を用いて上述した搬送およびゲイン制御を行うことも可能である。
[実施形態の効果]
上述したように、本実施形態のカードリーダ30においては、たとえば電源投入時(起動時)やカードリーダ30が停電等によりパワーダウンした場合に電源投入して再起動を行った場合に、カードリーダ30側におけるカードCの存在(残存、滞留)の有無を探査するカード探査処理を行う。
CPU41は、モータ36の回転状態(回転数や配置位置)を検出するための検出部としてのエンコーダ361の出力に応じて、起動時において、カード探査処理のために駆動するモータ36の定速状態となったときのエネルギー量CENGを測定する。
CPU41は、測定したエネルギー量CENGとメモリ413に保持されている空転時のモータのエネルギー量IENGとを比較して、カードCがカードリーダ(装置)30内に存在しているか否かを判定する。
CPU41は、測定したエネルギー量CENGが空転時のエネルギー量IENGより大きい場合には、カードリーダ30内にカードCが存在すると判定し、小さい場合にはカードリーダ30内にカードCが存在しないと判定する。
CPU41は、カードリーダ30内に、カードCが存在すると判定した場合に、上位装置20から発せられる排出コマンドを受けると、カードCを排出するようにドライバ37を通してモータ36を駆動制御する。
また、CPU41は、カードリーダ30内に、カードCが存在すると判定した場合に、上位装置20から発せられるアラームコマンドを受けると、図示しない表示部や音声処理部を通して警告、たとえばアラームを発するように構成することも可能である。
したがって、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
従来のカードリーダでは、装置内にカードCが無いと判断した場合でも無条件でカードCを吐き出す方向に(排出する距離分を)上位装置20から発せられるコマンド無しにモータ36を駆動しなくてはいけない状況であった。
これに対して、本実施形態によれば、たとえ透明なカードCが内部に滞留していて、カードCが装置内(カードリーダ30内)にあると判断された場合は、上位装置20から発せられるコマンドを待って(装置内にカードCがありそうだが、それを排出するか、しないか?)処理を行うことができる。
[他の実施形態]
上述した実施形態では、カードCとして磁気カードを一例として説明したがICカードにおいても同様に処理でき、同様の効果を得ることができる。
前述したように、本実施形態のカードリーダ30において、ICカード用の接点は装置の所定の位置にに配置されていて、カードCで後部のIC接点レバーを押すことにより、接点がカードC上に降下して、降下し切るとセンサが反応する。
したがって、挿入されているカードCがたとえ透明なカードで正確なカードポジションを把握できないとしても、カードCが内部に入っていることが分かってさえいれば、IC接点センサが反応するまで後方にモータ36を駆動することにより、透明なカードでさえもハンドリングが可能である。
10・・・情報処理システム、20・・・上位装置(ホスト装置)、30・・・カードリーダ(カード状媒体処理装置)、31・・・磁気ヘッド、32・・・IC接点ブロック機構部、33・・・磁気情報取得部、34・・・カード搬送路、35・・・カード搬送部、36・・・駆動モータ、37・・・ドライバ、38・・・シャッタ、39・・・ソレノイド、40・・・検出センサ群、41・・・CPU(制御部)、42・・・インタフェース回路、50・・・カード挿入口、C・・・カード(記録媒体)、mp・・・磁気ストライプ。

Claims (11)

  1. カード状媒体に所定の処理を行うカード状媒体処理装置であって、
    挿入口から挿入されたカード状媒体を当接した状態で搬送路に沿って搬送する媒体搬送部と、
    前記媒体搬送部を駆動するモータと、
    前記モータの回転状態を検出するための検出部と、
    前記搬送路における前記カード状媒体の存在および位置のうち少なくともカード状媒体の存在の有無を検出する検出センサと、
    前記搬送路をカード状媒体が搬送されていない空転時に駆動されるモータのエネルギー量をあらかじめ保持する保持部と、
    少なくとも前記検出センサの検出結果に応じて前記モータの駆動制御を行う制御部と、を有し、
    前記制御部は、
    当該カード状媒体処理装置を立ち上げる起動時に、前記検出部の検出結果に基づいて前記モータのエネルギー量を測定し、当該測定したエネルギー量と前記保持部に保持されている空転時のモータのエネルギー量とを比較して、カード状媒体が装置内に存在しているか否かを判断する
    カード状媒体処理装置。
  2. 前記制御部は、
    前記起動時に、前記検出センサによりカード状媒体が検出されないとの検出結果が得られると、前記モータを定速になるまで駆動し、当該定速時における検出部により検出されたエネルギー量と前記保持部に保持されている空転時のモータのエネルギー量とを比較し、測定したエネルギー量が空転時のエネルギー量より大きい場合には、装置内にカード状媒体が存在すると判断し、小さい場合には装置内にカード状媒体が存在しないと判断する
    請求項1記載のカード状媒体処理装置。
  3. 前記制御部は、
    前記起動時に前記モータを駆動して定速に達し、当該定速時のエネルギー量を測定後、前記モータの駆動を停止する
    請求項1または2記載のカード状媒体処理装置。
  4. 前記制御部は、
    装置内にカード状媒体が存在すると判断した場合に、排出指令を受けると、カード状媒体を排出するように前記モータを駆動制御する
    請求項2または3記載のカード状媒体処理装置。
  5. 前記制御部は、
    装置内にカード状媒体が存在すると判断した場合に、指令を受けると、当該カード状媒体が存在することを報知する
    請求項2から4のいずれか一に記載のカード状媒体処理装置。
  6. 前記検出センサは光センサであり、
    前記カード状媒体は、前記光センサにより検出されない透明部分を含む透明カードである
    請求項1から5のいずれか一に記載のカード状媒体処理装置。
  7. 挿入口から挿入されたカード状媒体を当接した状態で搬送路に沿って搬送する媒体搬送部と、
    前記媒体搬送部を駆動するモータと、
    前記モータの回転状態を検出するための検出部と、
    前記搬送路における前記カード状媒体の存在および位置のうち少なくともカード状媒体の存在の有無を検出する検出センサと、
    少なくとも前記検出センサの検出結果に応じて前記モータの駆動制御を行う制御部と、
    を有するカード状媒体処理装置におけるカード状媒体処理方法であって、
    前記搬送路をカード状媒体が搬送されていない空転時に駆動されるモータのエネルギー量をあらかじめ保持部に保持し、
    前記カード状媒体処理装置を立ち上げる起動時に、前記検出部の検出結果に基づいて前記モータのエネルギー量を測定し、
    当該測定したエネルギー量と前記保持部に保持されている空転時のモータのエネルギー量とを比較して、カード状媒体が装置内に存在しているか否かを判断する
    カード状媒体処理方法。
  8. 前記起動時に、前記検出センサによりカード状媒体が検出されないとの検出結果が得られると、前記モータを定速になるまで駆動し、当該定速時における検出部により検出されたエネルギー量と前記保持部に保持されている空転時のモータのエネルギー量とを比較し、測定したエネルギー量が空転時のエネルギー量より大きい場合には、装置内にカード状媒体が存在すると判断し、小さい場合には装置内にカード状媒体が存在しないと判断する
    請求項7記載のカード状媒体処理方法。
  9. 前記起動時に前記モータを駆動して定速に達し、当該定速時のエネルギー量を測定後、前記モータの駆動を停止する
    請求項7または8記載のカード状媒体処理方法。
  10. 装置内にカード状媒体が存在すると判断した場合に、排出指令を受けると、カード状媒体を排出するように前記モータを駆動制御する
    請求項8または9記載のカード状媒体処理方法。
  11. 装置内にカード状媒体が存在すると判断した場合に、指令を受けると、当該カード状媒体が存在することを報知する
    請求項8から10のいずれか一に記載のカード状媒体処理方法。
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