JP2014196938A - 容器兼キャップ及び反応用基材 - Google Patents

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明男 山根
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Abstract

【課題】第一の反応と第二の反応との間で反応容器を開放したり、第一の反応の反応物や第二の反応の試薬を外部に飛散させたりせずに、第一、第二の反応を実施できる容器兼キャップ及び反応用基材を提供すること。【解決手段】容器兼キャップ11は、第一の反応のため反応容器13を密封可能であって、かつ、第二の反応のための試薬Aを収納する試薬室16を備え、試薬室16は、第二の反応のための試薬Aを第一の反応の間において第一の反応の領域に対して隔離する隔板17を有し、隔板17は、試薬室16の内部と試薬室16の外部とが連通するように破壊可能であり、第一の反応の後に隔板17を反応容器13内に連通させることにより第二の反応のための試薬Aを反応容器13に添加する。【選択図】図17

Description

本発明は、生化学の分野で用いる容器兼キャップ及び反応用基材に関する。
核酸増幅反応は、多くの研究、医療、食品および農業分野で欠かせない技術である。典型的な例としては、目的とする核酸断片をポリメラーゼ連鎖反応(PCR)で増幅し、増幅された核酸断片の配列をジデオキシシークエンシング法を用いて決定する方法がある。これらの方法においては、核酸増幅した反応液を取り出して、次の反応を行う必要がある。この場合、一度増幅した核酸断片が、別の核酸増幅反応に混入する場合がある。これら核酸増幅反応を利用する方法の検出感度は非常に高く、一度増幅した核酸断片が別の核酸増幅反応に混入した場合、誤った結果を導くキャリオーバーコンタミネーションといわれる問題を引き起こすことがある。このキャリオーバーコンタミネーションを防ぐためには実験設備あるいは実験操作を厳密に管理する必要があり、核酸増幅反応を実施するひとつの障壁となっている(例えば、非特許文献1参照)。
キャリオーバーコンタミネーションを防ぐための種々の方法が開発され、実際の検査や診断法として使用されている。例えば、核酸増幅反応において天然のデオキシリボ核酸(DNA)には含まれないデオキシウリジンを使用して増幅された核酸断片にデオキシウリジンを導入する。そして、デオキシウリジンを含む核酸を選択的に分解する酵素(ウラシル−DNA−グリコシラーゼ)を利用して試料となる天然の核酸に対して選択的に増幅された核酸のみを分解する方法がある(例えば、非特許文献2参照)。
また、核酸増幅反応と増幅された核酸断片の変異を検出する反応を同時に行う方法が提案されている(例えば、非特許文献3参照)。
癌治療における分子標的薬の効果を予測するには、がん細胞がもつ体細胞変異を検出しなければならない。そのような検出においては、正常細胞とがん細胞の混ざった試料から変異を検出しなければならず、感度の高い変異検出が要求される(例えば、非特許文献4参照)。
また、ゲノムの特定部分の配列の個数の変化(コピー数多型)が病気と関連している場合もあり、その場合は特定の配列のコピー数を検出する必要がある(例えば、非特許文献5参照)。
さらに、ゲノム上の核酸配列のみならず、シトシンがメチル化されているかどうかを検出する必要がある場合もある(例えば、非特許文献6参照)。
またさらに、検出する対象がRNAである場合、最初に逆転写酵素でDNAを合成し、次にPCRで核酸断片を増幅して元のRNAの核酸配列を調べる方法がある(例えば、非特許文献7参照)。
加えて、極微量の核酸断片を増幅するために、PCRを2段階に分けて行うネステッドPCRがある。(例えば、非特許文献8参照)。さらに、FRET−PHFA (Fluorescence resonace energy transfer−based preferential homoduplex formation assay)(非特許文献9)のように、試料となる遺伝子増幅反応産物における塩基の違いをFRETによる蛍光の検出をすることで解析することも知られている。
キャリオーバーコンタミネーションを防ぐ方法として、蓋の開閉をせずに反応の途中で試薬を添加することが考えられる。(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
一方、反応中長時間にわたって試薬を反応領域と分離した状態で維持できる方法が記載されている(例えば、特許文献3参照)。特許文献3の方法は、特許文献1や特許文献2に記載の方法と類似の方法で、ワックスなどを用いて反応容器内で試薬を分離し、ワックス部分をPCR反応とは別の温度制御する。そして、PCRの途中でもその試薬を分離し続けることができるようにしたものである。
さらに、ネステッドPCRまたはRT−PCRなどに利用する目的の容器のキャップが開示されている(例えば、特許文献4参照)。特許文献4に記載されたキャップを用いた方法では、キャップ部に反応容器と隔離した状態で試薬を封入し、キャップに付帯した構造物を利用して、反応容器とキャップを隔てる部分を物理的に破壊する。そして、隔離してあった試薬を最初の反応液と混ぜる。この方法においては、キャップは巧妙に設計されてはいるものの、その構造は複雑で製造は高コストとなる。さらに、構造が複雑でキャップ部の厚みが増し、汎用的に使用されるPCR用の容器と、汎用されるPCR用装置をそのまま利用することができない。また、PCR反応などでよく利用される、反応容器が連結したもの(8連チューブ、12連チューブ、96ウェルチューブ)などに応用することが困難である。
特許第3532826号公報 特開平6−22796号公報 特開2009−106221号公報 特表2008−524987号公報
Diffenbach ら、 Genome Res. 3, S2−S7 (1993) Pruvostら、 Biotechniques 38, 569−575 (2005) Pamelaら、 Proc. Natl. Acad. Sci. 88, 7276−7280 (1991) Harismendyら、 Genome Biol. 12, R124 (2011) Koikeら、 BMC Genet. 12,29 (2011) Hermanら、Proc. Natl. Acad. Sci. 93, 9821−9826(1996) Bustinら、J. Molec. Endocrin. 34, 597−601 (2005) Zhangら、Virology J. 7, 23 (2010) Kitanoら、Anal. Biochem. 408, 197−205 (2011)
このように、PCR反応などにおいて、汎用される反応容器や反応装置を用いて、PCR反応の所望のタイミングまたはPCR反応が簡潔した後に別の試薬を容器の蓋を開閉せずに添加することは困難であった。
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたもので、第一の反応と第二の反応との間で反応容器を開放したり、第一の反応の反応物や第二の反応の試薬を外部に飛散させたりせずに、第一、第二の反応を実施できる容器兼キャップ及び反応用基材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の一態様は、第一の反応のため反応容器を密封可能であって、かつ、第二の反応のための試薬を収納する試薬室を備え、前記試薬室は、前記第二の反応のための試薬を前記第一の反応の間において前記第一の反応の領域に対して隔離する隔板を有し、前記隔板は、前記試薬室の内部と前記試薬室の外部とが連通するように破壊可能であり、前記第一の反応の後に前記隔板を貫通して前記試薬室を前記反応容器内に連通させることにより前記第二の反応のための試薬を前記反応容器に添加することを特徴とする容器兼キャップである。
前記試薬室は、前記反応容器の外部からの押圧の際に前記反応容器の密封状態を維持する伸縮性を有する天板を有し、前記隔板は、前記天板に接し前記天板を介して前記隔板を押圧することにより破壊可能であってもよい。
前記天板は前記反応容器の内部と外部とを隔て、且つ光透過性を有し、前記天板を介して前記反応容器内における前記第二の反応が光学的に検出可能であってもよい。
前記第一の反応が遺伝子増幅反応であり、前記第二の反応が、前記第一の反応で得られた遺伝子増幅物に対する生化学反応であり、前記試薬室内には、前記遺伝子増幅産物に対して前記第二の反応を生じさせる試薬が気密状態で封入されていてもよい。
前記第一の反応が、少なくとも前記第一の反応のために前記反応容器内に収容された物質を加熱する目的で前記反応容器の底部を加熱する工程を含み、前記試薬室は、前記反応容器において前記反応容器の前記底部から離間した位置に配されていてもよい。
本発明の別の態様は、上記態様の容器兼キャップと、前記容器兼キャップの前記隔板を前記反応容器内に連通させ且つ前記反応容器を密閉可能な第2のキャップとを備えることを特徴とする反応用基材である。
前記第2のキャップは、前記容器兼キャップの隔板を破壊するための筒状の周板と、前記周板の一端であり尖った形状を有する刃部と、前記周板の他端に形成され前記周板の他端を封止する光透過性の天板と、を有していてもよい。
前記刃部は、前記周板による筒の中心軸線に対して傾斜する断面で前記周板を切断することにより生じる形状の斜面を有し、前記刃部は、前記第2のキャップが前記隔板に挿入されることにより前記周板の一端における外形形状に倣って前記隔板上の周の一部を切断し且つ前記隔板における前記周のうち前記斜面において最も前記他端に近い位置に対応する前記周の一部を未切断で残すことにより、前記周板の一部をフラップ状に前記反応容器内へ押し込んでもよい。
本発明によれば、第一の反応と第二の反応との間で反応容器を開放したり、第一の反応の反応物や第二の反応の試薬を外部に飛散させたりせずに、第一、第二の反応を実施できる容器兼キャップ及び反応用基材を提供できる。
本発明の第一実施形態の反応用基材における容器兼キャップの正面図である。 同容器兼キャップの背面図である。 同容器兼キャップの右側面図である。 同容器兼キャップの左側面図である。 同容器兼キャップの平面図である。 同容器兼キャップの底面図である。 本発明の第一実施形態の反応用基材におけるキャップの正面図である。 同キャップの背面図である。 同キャップの右側面図である。 同キャップの左側面図である。 同キャップの平面図である。 同キャップの底面図である。 本発明の第一実施形態の反応用基材における反応容器の正面図である。 同反応容器の平面図である。 本発明の第一実施形態の反応用基材の使用状態の外観斜視図である。 (a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)は、同反応用基材による反応試験のそれぞれ模式工程図である。 同反応用基材による反応試験の一工程の縦断面図である。 同反応用基材による反応試験の第一の反応時の縦断面図である。 同反応用基材による反応試験の第二の反応時の縦断面図である。 本発明の第二実施形態の反応用基材における反応試験の一工程の縦断面図である。 (a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)は、本発明の第二実施形態の反応用基材による反応試験のそれぞれ模式工程図である。 同反応用基材による反応試験の第一の反応時の縦断面図である。 同反応用基材による反応試験の第二の反応時の縦断面図である。
(第一実施形態)
以下、本発明に係る容器兼キャップ及び反応用基材の第一実施形態を、図1から図19を参照しながら説明する。図1は、本発明の第一実施形態の容器兼キャップの正面図である。図2は、容器兼キャップの背面図である。図3は、容器兼キャップの右側面図である。図4は、容器兼キャップの左側面図である。図5は、容器兼キャップの平面図である。図6は、容器兼キャップの底面図である。
図1から図19において、反応用基材10(図17参照)は、容器兼キャップ11(以下、試薬チャンバと言う。)、キャップ12(図7参照)(以下、ピアッサーと言う。)、反応容器13(図13参照)を備える。図1、図2、図3、図4に示すように、試薬チャンバ11は、天板14と、周板15と、隔板17とを備えており、天板14と周板15と隔板17との内側に、第二の反応試薬(図17参照)Aを収納するための試薬室16を有する。
図5、図6に示すように、天板14は、四角形の板状に形成されている。周板15は、内径D1で外径D2の円筒形の外形形状を有する。周板15は、反応容器13に設けられた後述する開口部(図14参照)18に嵌入される。天板14は、PCR反応などの加熱反応で圧力が高まる場合でも、密封性を維持する機能を有する。
天板14は、試薬室16の上部を封止するとともに、外部からの圧力により隔板17を破壊する工程(後述)において破壊される部材である。
また、天板14は、光に対して透過性を有しても不透過性を有してもよいが、反応容器13の垂直方向(反応容器13の開口部から底部へ向かう方向)から測定する場合は、光透過性が高いことが好ましい。
天板14の材質としては、柔軟性があり、かつ、反応容器13内の試薬反応に阻害を生じない材質であることが好ましい。例えば、天板14の材料は、ポリプロピレンやポリエチレン、シリコーン、PTFE、ポリカーボネート、アクリルなどの樹脂が好ましい。
さらに、試薬チャンバ11の天板14は、反応容器13に装着した状態で蛍光測定可能なPCR装置等における反応及び測定をすることができるように、天板14の厚さが設定されている。例えば、天板14の厚さは、10マイクロメートル(μm)から5ミリメートル(mm)程度に設定されてよい。なお、天板14の厚さ寸法の許容度は、測定装置に応じて異なる。
天板14の材質において蛍光測定可能なPCR装置に好適に適用可能な材質は、シリコーン、エラストマー、PTFE、ポリエステル、ナイロン、及びポリイミドなどが挙げられる。
周板15は、反応容器13の開口部の内面に周板15の外面が摩擦等により係合する係合部材である。周板15の形状としては、周板15の周囲にリング状に膨らみやリング状の溝が設けられていたり、細かな凹凸が設けられていたりしてよい。これらの膨らみ、溝、あるいは細かな凹凸は、反応容器13の内面に対する係合力を高める効果を奏する。また、周板15の外面に形成される膨らみや溝や凹凸は、複数、多数あってもよい。また、周板15の外面は、反応容器13の開口部の内面に対して、当該開口部の周方向に一周連続する線状の領域で密着するようになっている。これにより、試薬チャンバ11によって反応容器13を密閉することができる。なお、反応容器13の密閉性を維持する目的で、周板15の外面における微細な表面粗さは、小さいことが好ましい。なお、反応容器13の開口部の内面の微細な表面粗さも同様に小さいことが好ましい。
なお、試薬チャンバ11は、反応容器13の開口部の内面に対する密閉性を維持しているとともに、反応容器13から浮き上がるのを防ぐための構造を有していてもよい。例えば、小さな返し形状の引っかかりが試薬チャンバ11に形成されていてもよい。
隔板17は、試薬チャンバ11が反応容器13に取り付けられた状態において、試薬室16と反応容器13とを隔離するための部材である。図1に示すように、隔板17の下面19は、反応容器13の内部空間に露出される面であり、隔板17において下面19と反対側に位置する上面20は、第二の反応に必要な第二の反応試薬Aと直接接触する面である。
隔板17は、光に対して透過性を有しても不透過性を有してもよい。さらに、隔板17の第二の反応試薬Aと直接接触する上面20は、第二の反応試薬Aと反応しにくく、また、第二の反応試薬Aを吸着しにくい材質であることが好ましい。さらにまた、隔板17は、第一の反応が高温で実施された場合でも変形しにくい材質であることが好ましい。
なお、隔板17の好ましい耐熱温度としては、例えば、PCRにおいてDNAの変性のために行なわれる加熱温度、具体的には60℃程度から105℃程度までの範囲において形状を好適に維持できる耐熱温度とすることができる。本実施形態において、試薬チャンバ11が反応容器13に取り付けられた状態で試薬チャンバ11と反応容器13との組み合わせ体がPCR反応に供される場合、一般的に、反応容器13の底部に溜まった試薬等を所定の温度サイクルで加熱及び冷却するために、反応容器13の底部が特に加熱及び冷却される。そして、隔板17は、反応容器13の底部から離間した位置にあり、反応容器13の底部と比較してPCR反応における加熱や冷却の影響が少ない。このような場合、隔板17の耐熱温度は、上述の60℃程度から105℃の範囲よりも低くても構わない。
さらに、隔板17は、外部からの圧力によって比較的容易に破壊可能な材質である。“比較的容易”とは、PCR反応において反応容器13内の液体や気体が膨張することによる内圧の増加では隔板17が破壊されず、後に詳述するピアッサー12に形成された刃部23を用いて隔板17が破壊可能であることを指す。
隔板17の材質は、ポリプロピレン、ポリエチレン、シリコン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチロール、ポリアセタール、ナイロン、PVAやアクリルなどの樹脂が挙げられる。また、要件に適合するものとしては、アルミニウム、金フィルム、銀フィルム等の金属フィルムが挙げられる。さらに、薄手の板状素材であれば、ガラスやケイ素化合物、炭素化合物やセラミックも隔板17の材料として使用可能である。
また、数種類の材質のものを層状に重ね合わせたり、第二の反応試薬Aとの接触面に第二の反応試薬Aとの反応や第二の反応試薬Aの吸着,阻害を防ぐための別材料を第二の反応試薬Aとの接触面にコーティングしたり蒸着したりすることで、第二の反応試薬Aとの反応や第二の反応試薬Aの吸着,阻害を防ぎつつ、ピアッサー12を用いた破壊が容易となる材料を使用することが可能である。
なお、周板15と隔板17とは一体成型であってもよいし、それぞれ別体の部材を貼り付けてもよい。周板15と隔板17とを貼り付ける方法としては、接着剤による方法や、材料同士を超音波や熱、圧力等で直接貼り付ける方法がある。
周板15と天板14との接合は、第二の反応試薬Aを試薬室16に充填した後に行われる。周板15と天板14との接合は、接着剤を用いて周板15と天板14とを接着するか、あるいは、周板15と天板14とを超音波、熱、圧力等で接着する。
図7は、本発明の第一実施形態の反応用基材におけるピアッサーの正面図である。図8は、ピアッサーの背面図である。図9は、ピアッサーの右側面図である。図10は、ピアッサーの左側面図である。図11は、ピアッサーの平面図である。図12は、ピアッサーの底面図である。
図7、図8、図9、図10に示すように、ピアッサー12は、四角形に形成された天板21と、天板21と一体に形成された周板22を備える。ピアッサー12は、試薬チャンバ11の天板14及び隔板17を破壊し、さらに反応容器13に蓋をする機能を有する。そのため、周板22は、試薬チャンバ11に対して押し込んだ後、反応容器13の密封性を維持するものであることが望ましい。
図11、図12に示すように、周板22は、天板14及び隔板17を突き破るために、先端に尖った刃部23を有する。この刃部23としては、周板22による筒の中心軸線に対して傾斜した断面に沿った端面を有するパイプ形状や、ギザギザとした断面、肉厚が十分に薄いパイプ形状が挙げられる。周板22は、外径D3の円筒形の外形を有する。ここで、周板22の外径D3は、試薬チャンバ11の周板15の内径D1よりもわずかに小さい。そのため、ピアッサー12を試薬チャンバ11に向けて押圧させることにより、ピアッサー12の周板22は試薬チャンバ11の周板15に嵌入される。周板22は、反応容器13の垂直方向から光学的測定を行うために、光透過性を有することが必要である。また、周板22は、光路を確保するために、光路をさえぎらない構造がよく、円筒型であることが好ましい。
周板22は、外径D3が、少なくとも、1ミリメートル、好ましくは3ミリメートルを越える値である。周板22の内部は、試薬室内の第二の反応試薬Aが通る流路となってもよい。また、周板22の内部を第二の反応試薬Aが流れる流路として機能させる場合には、周板22の内外を連通する貫通孔が周板22の外周面に開口されていてもよい。
天板21と周板22とは、異なる材質であっても、或いは、同じ材質でもよい。異なる材質である場合は、両者を貼り付けて作製し、同じ材質の場合は一体成型で作製することが可能である。
ピアッサー12は、反応容器13に装着した試薬チャンバ11にピアッサー12が装着した状態において、市販の蛍光測定可能なPCR装置での反応および測定を可能にするために、試薬チャンバ11にピアッサー12を装着した際の天板21の厚さが1ミリメートルから5ミリメートル程度が好ましい。なお、この厚さ寸法の許容度は、蛍光測定可能なPCR装置によって異なる。
図13は、本発明の第一実施形態の反応用基材における反応容器の正面図である。図14は、反応容器の平面図である。図13に示すように、反応容器13は、円筒形状に形成された筒部24と、筒部24に接続された底部25とを有する。
図14に示すように、筒部24には、所定の内径D4を有する開口部18が形成されている。筒部24の内径D4は、試薬チャンバ11の周板15の外径D2よりもわずかに大きい。そのため、開口部18に対して試薬チャンバ11の周板15を押圧させることにより、試薬チャンバ11の周板15が筒部24に嵌入されて、筒部24の内面と試薬チャンバ11の周板15とが密着する。
底部25は、試薬その他の液体が収容される部分であり、本実施形態における第一の反応及び第二の反応は底部25の内部で行なわれる。本実施形態では、底部25は、光透過性を有しており、底部25を介して反応容器13の外部から反応状態を観察したり、反応を光学的に測定したりすることができる。
図15は、反応用基材10の使用状態の一例を示す外観斜視図である。図15に示すように、反応用基材10は、試験装置50に適用されてもよい。試験装置50は、8つのマイクロチューブが一列に並んだ状態で互いに連結されてなる8連チューブ構造を有している。試験装置50は、8個の試薬チャンバ11を一列に配列して保持するためのチャンバ保持部材51と、試薬チャンバ11と同数のピアッサー12を一列に配列して保持するためのピアッサー保持部材52とを備える。さらに、試験装置50は、試薬チャンバ11と同数の反応容器13を一列に配列して保持するための容器保持部材53を備える。チャンバ保持部材51と、ピアッサー保持部材52と、容器保持部材53とは、試薬チャンバ11、ピアッサー12、反応容器13を位置決めして不図示の制御装置により駆動される。
次に、第一実施形態の反応試験の工程について説明する。図16(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)は、本発明の第一実施形態の反応用基材10による反応試験のそれぞれ模式工程図である。図17は、反応試験の一工程の縦断面図である。図18は、反応試験の第一の反応時の縦断面図である。図19は、反応試験の第二の反応時の縦断面図である。
図16(a)、図17に示すように、第一工程において、反応容器13に検体Bおよび第一の反応試薬Cを添加する。第一工程の後に第二工程を行う。
図16(b)に示すように、第二工程においては、あらかじめ第二の反応試薬Aを封入した試薬チャンバ11を用意する。第二工程の後に、第三工程を行う。
図16(c)、図18に示すように、第三工程においては、第二の反応試薬Aを封入した試薬チャンバ11を反応容器13に嵌入する。試薬チャンバ11の嵌入により反応容器13は密封され、検体Bおよび第一の反応試薬Cによる第一の反応を実施する。このとき、反応容器13は、試薬チャンバ11によって密封状態を保持されるために、薬剤の外部への漏れを防止して第一の反応を行う。第三工程の後に、第四工程を行う。
図16(d)に示すように、第四工程においては、ピアッサー12を用意する。第四工程の後に、第五工程を行う。
図16(e)、図19に示すように、第五工程においては、ピアッサー12を試薬チャンバ11に対して押圧させることにより、ピアッサー12の周板22の刃部23によって、試薬チャンバ11の天板14が破られるとともに、試薬チャンバ11の隔板17が破られ、試薬室16が反応容器13内に連通接続される。これにより、試薬チャンバ11の試薬室16内の第二の反応試薬Aが反応容器13内に滴下されることにより第二の反応を行う。ピアッサー12によって隔板17が破られた部分は、ピアッサー12の周板22の外形形状に沿った周の一部において繋がったフラップ状となっている。このため、ピアッサー12を用いて試薬室16と反応容器13とを連通させた状態であっても、隔板17の断片は底部25へは脱落しない。このため、後述する第二の反応の測定において隔板17の断片は測定の邪魔にならない。
また、ピアッサー12の試薬チャンバ11への嵌合に伴い、反応容器13は、密封状態を保持し続ける。これにより、試薬チャンバ11内の第二の反応試薬Aが外部へ漏れるのが防止されつつ、第二の反応が反応容器13内で始まる。なお、第二の反応試薬Aが検体B及び第一の反応試薬Cの位置まで到達しない場合、遠心法などの方法を用いて第二の反応試薬Aを反応容器13の底部25まで誘導することもできる。また、必要に応じて、反応容器13に対して外部から振動を与えて第二の反応試薬Aと検体B及び第一の反応試薬Cとを混合してもよい。また、ピアッサー12の周板22は、試薬チャンバ11の天板14に密着したままになって反応容器13を密閉状態に保持する。第五工程の後に、第六工程を行う。
図16(f)に示すように、第六工程においては、ピアッサー12の天板21から、破られた試薬チャンバ11の天板14を通じて、反応結果を測定する。すなわち、第二の反応中あるいは第二の反応後に、反応容器13の外部から光学的手法により反応を測定することができる。本実施形態では、反応容器13の垂直方向においては、ピアッサー12の周板22の内部を通じて、天板21を介して光学的な測定をすることができる。また、本実施形態では、反応容器13の底部25を介して例えば水平方向に光学的な測定をすることもできる。
このように、反応用基材10は、一つの反応容器13内で、第一の反応と、第二の反応とを、蓋等を開閉することなく行い、2段階目の反応を反応容器13の外部から検知するプロセスを提供する。第一の反応のための反応溶液には、第一の反応のための試薬Cや検体Bが含まれており、それを第二の反応のための試薬Aを入れた試薬チャンバ11で封止して第一の反応を実施する。
試薬チャンバ11は、反応容器13と嵌合する部分、反応容器13と隔てる部分である隔板17、及び外部と隔てる部分である天板14を有している。
本実施形態は、例えば、ネステッドPCRや逆転写とポリメラーゼ連鎖反応を連続して行う(RT−PCR)などの多段階反応の実施に有用である。さらに、FRET−PHFAのように、PCRにより得られた増幅物を検査する工程を閉鎖系で行うことができる。
本実施形態に用いられる「ネステッドPCR」、「逆転写とポリメラーゼ連鎖反応」あるいは「FRET−PHFA」はいずれもポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を利用する方法である。
ポリメラーゼ連鎖反応は、二つのプライマーとDNAポリメラーゼを用いて目的とするDNA断片を指数関数的に増幅する方法で、分子生物学的手法を用いる研究や、核酸検出をする診断薬などで広く利用されている。
「ネステッドPCR」は、PCRによる核酸断片の増幅において、感度ならびに特異性をさらに高めるために用いられる方法である。例えば、通常のPCRにおいては、検出対象の試料に二つのプライマーに類似の配列が存在する場合、目的以外の増幅物が得られることがある。その場合、目的以外の増幅物が得られるのみならず、目的の増幅物の収量が不十分となることもある。
それらの問題を解決するために、「ネステッドPCR」では、二組のプライマーペアが使用される。まず始めに、増幅しようとする核酸断片より長い鎖長の核酸断片が得られるようなプライマーの組み合わせで増幅反応が行われる。この場合、一組目のプライマーペアと類似配列が存在する場合は目的としない増幅物も得られる。しかし、二組目のプライマーペアは最初の増幅物のうち目的とする増幅物のみを特異的に増幅するプライマーペアであり、最初の増幅物のうち目的としない増幅物は増幅しない。
すなわち、「ネステッドPCR」によれば、2段階のPCRによって特異性を高め、目的とする核酸断片の増幅効率を高めることができる。「ネステッドPCR」における2段階の反応を行うには、一組目のプライマーペアによる最初の増幅反応の後に、二組目のプライマーペアを加える必要がある。
一般的に、「ネステッドPCR」では、最初の増幅反応の後に蓋を開け、二組目のプライマーペアを加え、その後、二組目のプライマーによる遺伝子増幅反応を開始する。
その場合、最初の増幅物が反応容器の外に飛散し、キャリオーバーコンタミネーションの原因となることが多い。従って、一組目のプライマーペアによる増幅反応と、二組目の増幅反応を反応容器を開閉せずに実施することはキャリオーバーコンタミネーションを防ぐための重要な方法となる。なお、キャリオーバーコンタミネーションとは、PCRにおいて一度増幅された核酸断片が飛散し、別の反応に混入する現象をいい、PCRを用いた試験では、キャリオーバーコンタミネーションを防ぐためにいろいろな手段が講じられている。従って、ネステッドPCRの結果も二組目のプライマーペアによる増幅の後に蓋を開けないで調べることが好ましい。
一方、「RT−PCR」は、増幅しようとする核酸がRNAであり、最初に1種類のプライマーと逆転写酵素(リバーストランスクリプターゼ)でRNAに相補的なDNAを合成する必要がある。次に、得られたDNA鎖を試料としてPCRを実施することになり、RT−PCRも二段階の反応が必要である。RT−PCRにおいても、最初の反応に得られた生成物が飛散した場合にキャリオーバーコンタミネーションの原因となることがあり、2段階の反応を蓋を開けることなく実施することが望ましい。
さらに、FRET−PHFAはPCRによる増幅物と同じ長さの標識した2本鎖DNAを用いて鎖置換反応を行い、わずかな割合しか存在しない変異を検出するすぐれた方法である。この方法は操作は簡便であるものの、PCR反応の後に、増幅物と標識した2本鎖DNAを混合する過程が必要である。FRET−PHFAにおいては、PCRの増幅物のみならず、標識した2本鎖DNAもキャリオーバーコンタミネーションの原因となる可能性があり、蓋を開けないでFRET−PHFAを実施することは、キャリオーバーコンタミネーションの原因となりうる各要因をともに排除することができる。
なお、FRET−PCRの反応は、蛍光検出を行うことで測定可能である。
以上説明したように、第一実施形態の試薬チャンバ11によれば、第一の反応と第二の反応との間で反応容器13を開放したり、第一の反応の反応物や第二の反応の試薬Aを外部に飛散させたりせずに、第一、第二の反応を実施できる。
また、第一実施形態の試薬チャンバ11によれば、隔板17が、伸縮性を有し、反応容器13の外部からの押圧の際に、反応容器13の密封状態を維持するために、薬剤の漏洩を防止することができる。
そして、第一実施形態の試薬チャンバ11によれば、反応容器13の上端からの厚さが1ミリメートルから5ミリメートルに設定されているために取り扱い性に優れる。
さらに、第一実施形態の試薬チャンバ11によれば、天板14が光透過性を有するために、測定時に有効な視界を確保できる。
そしてまた、第一実施形態の試薬チャンバ11によれば、天板14が伸縮性を有するために、天板14は、ピアッサー12の周板22によって破られた後に周板22に密着して反応容器13を密閉状態に保持できる。
さらにまた、第一実施形態の試薬チャンバ11によれば、第一の反応により、遺伝子増幅反応を行うことができる。
加えて、第一実施形態の試薬チャンバ11によれば、第二の反応において、第一の反応で得られた遺伝子増幅物の塩基配列を検査するための反応を行うことができる。
また、第一実施形態の試薬チャンバ11によれば、第二の反応のために添加される試薬が溶液または乾燥状態であるために、取り扱い性を良好にできる。
そして、第一実施形態の反応用基材10によれば、第一の反応と第二の反応との間で反応容器13を開放したり、第一の反応の反応物や第二の反応の試薬Aを外部に飛散させたりせずに、第一、第二の反応を実施できる。
さらに、第一実施形態の反応用基材10によれば、試薬チャンバ11の隔板17を反応容器13内に連通させて反応容器13を密閉可能なピアッサー12を備えることにより、反応試験を容易に行うことができる。
なお、本実施形態では、天板14はピアッサー12によって破壊される例が示されたが、天板14は、ピアッサー12によって破壊されずに伸び、隔板17が天板14を介してピアッサー12により押圧されるようになっていてもよい。この場合、天板14が十分に伸縮性を有していれば、ピアッサー12が反応容器13の開口部から引き抜かれたときに、天板14は、ピアッサー12が反応容器13内に差し込まれる前と同様の形状まで復元する。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態について図20から図23を参照しながら説明するが、第一実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。図20は、本発明に係る第二実施形態の反応用基材における反応試験の一工程の縦断面図である。
図20に示すように、反応用基材30は、第一実施形態で用いたピアッサーに代えて治具31を備える。
また、天板14は、伸縮性の高い材質からなり、外部から押し込むことで、反応容器13と試薬チャンバ11を隔てる部分を破壊し、試薬チャンバ11に収納された第二の反応のための試薬Aを第一の反応の反応試薬C及び検体Bに添加することが可能になる。ただし、外部と隔てる部分は、伸縮性を有するために、反応容器13と試薬チャンバ11とを隔てる部分を破壊して第二の反応のための試薬Aを添加した後は元の形に復元し、第二の反応の外部と隔てる機能を維持できる。第二の反応を反応容器13の外部から検知するためには、反応容器13の水平方向から光学的手法で行うことが可能である。また、反応容器13の垂直方向すなわち、試薬チャンバ11の方向から検知する場合もある。その場合には、試薬チャンバ11の伸縮性のある外部と隔てる部分は光透過性である必要がある。
図21(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)は、反応用基材30による反応試験のそれぞれ模式工程図である。図22は、反応用基材30による反応試験の第一の反応時の縦断面図である。図23は、反応用基材30による反応試験の第二の反応時の縦断面図である。
図21(a)に示すように、第一工程において、反応容器13に検体Bおよび第一の反応試薬Cを添加する。第一工程の後に第二工程を行う。
図21(b)に示すように、第二工程においては、あらかじめ第二の反応試薬Aを封入した試薬チャンバ11を用意する。第二工程の後に、第三工程を行う。
図21(c)、図22に示すように、第三工程においては、第二の反応試薬Aを封入した試薬チャンバ11を反応容器13に嵌入する。試薬チャンバ11の嵌入により反応容器13は密封され、検体Bおよび第一の反応試薬Cによる第一の反応を実施する。このとき、反応容器13は、試薬チャンバ11によって密封状態を保持されるために、薬剤の外部への漏れを防止して第一の反応を行う。第三工程の後に、第四工程を行う。
図21(d)に示すように、第四工程においては、治具31を用意する。治具31は、針形の細い形状に形成されている。第四工程の後に、第五工程を行う。
図21(e)、図23に示すように、第五工程においては、治具31を試薬チャンバ11に対して押圧させることにより、治具31によって、試薬チャンバ11の天板14が伸び、試薬チャンバ11の隔板17が破られ、試薬室16が反応容器13内に連通接続される。これにより、試薬チャンバ11の試薬室16内の第二の反応試薬Aが反応容器13内に滴下されることにより第二の反応を行う。その後、治具31は、試薬チャンバ11から抜き取られる。そして、試薬チャンバ11の天板14は弾性復元するために、反応容器13内は密閉状態に保持される。このとき、第二の反応試薬Aが検体B及び第一の反応試薬Cの位置まで到達しない場合、遠心法などの方法を用いて第二の反応試薬Aを反応容器13の底部25まで誘導することもできる。また、必要に応じて、反応容器13に対して外部から振動を与えて第二の反応試薬Aと検体B及び第一の反応試薬Cとを混合してもよい。第五工程の後に、第六工程を行う。
図21(f)に示すように、第六工程においては、試薬チャンバ11の天板14を介して、反応結果を測定する。第二の反応中あるいは第二の反応後における反応容器13内の状態は、反応容器13の外部から光学的手法により測定することができる。このように、測定は、反応容器13の垂直方向あるいは水平方向のいずれから行ってもよい。
第二実施形態の反応用基材30によれば、第一の反応と第二の反応との間で反応容器13を開放したり、第一の反応の反応物や第二の反応の試薬Aを外部に飛散させたりせずに、第一、第二の反応を実施できる。
以上、本発明の各実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
10、30 反応用基材
11 容器兼キャップ、試薬チャンバ
12 キャップ、ピアッサー
13 反応容器
14、21 天板
15、22 周板
16 試薬室
17 隔板
18 開口部
19 下面
20 上面
23 刃部
24 筒部
25 底部
31 治具
50 試験装置
51 チャンバ保持部材
52 ピアッサー保持部材
53 容器保持部材
A 第二の反応試薬
B 検体
C 第一の反応試薬

Claims (8)

  1. 第一の反応のため反応容器を密封可能であって、かつ、第二の反応のための試薬を収納する試薬室を備え、
    前記試薬室は、前記第二の反応のための試薬を前記第一の反応の間において前記第一の反応の領域に対して隔離する隔板を有し、
    前記隔板は、前記試薬室の内部と前記試薬室の外部とが連通するように破壊可能であり、前記第一の反応の後に前記隔板を貫通して前記試薬室を前記反応容器内に連通させることにより前記第二の反応のための試薬を前記反応容器に添加する
    ことを特徴とする容器兼キャップ。
  2. 前記試薬室は、前記反応容器の外部からの押圧の際に前記反応容器の密封状態を維持する伸縮性を有する天板を有し、
    前記隔板は、前記天板に接し前記天板を介して前記隔板を押圧することにより破壊可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載の容器兼キャップ。
  3. 前記天板は前記反応容器の内部と外部とを隔て、且つ光透過性を有し、前記天板を介して前記反応容器内における前記第二の反応が光学的に検出可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の容器兼キャップ。
  4. 前記第一の反応が遺伝子増幅反応であり、
    前記第二の反応が、前記第一の反応で得られた遺伝子増幅物に対する生化学反応であり、
    前記試薬室内には、前記遺伝子増幅産物に対して前記第二の反応を生じさせる試薬が気密状態で封入されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の容器兼キャップ。
  5. 前記第一の反応が、少なくとも前記第一の反応のために前記反応容器内に収容された物質を加熱する目的で前記反応容器の底部を加熱する工程を含み、
    前記試薬室は、前記反応容器において前記反応容器の前記底部から離間した位置に配されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の容器兼キャップ。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の容器兼キャップと、
    前記容器兼キャップの前記隔板を前記反応容器内に連通させ且つ前記反応容器を密閉可能な第2のキャップとを備えることを特徴とする反応用基材。
  7. 前記第2のキャップは、
    前記容器兼キャップの隔板を破壊するための筒状の周板と、
    前記周板の一端であり尖った形状を有する刃部と、
    前記周板の他端に形成され前記周板の他端を封止する光透過性の天板と、
    を有することを特徴とする請求項6に記載の反応用基材。
  8. 前記刃部は、前記周板による筒の中心軸線に対して傾斜する断面で前記周板を切断することにより生じる形状の斜面を有し、
    前記刃部は、前記第2のキャップが前記隔板に挿入されることにより前記周板の一端における外形形状に倣って前記隔板上の周の一部を切断し且つ前記隔板における前記周のうち前記斜面において最も前記他端に近い位置に対応する前記周の一部を未切断で残すことにより、前記周板の一部をフラップ状に前記反応容器内へ押し込む
    ことを特徴とする請求項7に記載の反応用基材。
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