JP6371892B1 - 試薬カセット - Google Patents

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【課題】 簡便且つ安定的に、PCRの確実性及び迅速性を向上させることができるPCR用容器等を提供する。【解決手段】 PCR用容器1は、その底部14にPCRの際に検体及び試薬を収納して反応させる反応室12を有する容器本体11と、容器本体11に嵌合自在な蓋体6と、容器本体11内部における蓋体6の下面7と反応室12との間の箇所に収納される試薬カセット16とから主に構成されている。試薬カセット16は、PCR前には固体状でありPCRの加熱により溶融するパラフィン等の封止手段によって試薬を封止することができる少なくとも1つの試薬収納部を有するものである。このように構成すると、試薬収納部にあらかじめ試薬を収納して封止した状態で、容器本体にPCRに必要な検体を収納してPCRを行うと、PCRの加熱により封止手段が溶け、試薬収納部が開放される。そして、下方の反応室へ検体及び試薬が移動する。【選択図】 図1

Description

この発明は試薬カセットに関し、特に、DNA検出装置によりPCRを行う際に用いる試薬カセットに関するものである。
従来、ポリメラーゼ連鎖反応(本明細書において「PCR」と称する)によりDNAを増幅する際、図19及び図20に示すようなPCR用容器が用いられている。
図19は従来のPCR用容器の外観形状を示す概略正面図であって、(1)は蓋体が開いた状態のものであり、(2)は蓋体が閉じた状態のものであり、図20は図19の(2)で示したPCR用容器の蓋体が閉じた状態の中央断面構造を示す断面図である。
これらの図を参照して、PCR用容器71は、例えばポリプロピレンからなり、容器本体81と蓋体76と接続部77とから主に構成されている。
容器本体81は、上方(PCR用容器を使用する際に容器本体に対して蓋体の存在する方向)が開放された円筒形状であり、その底部は閉じている。
蓋体76は、円盤形状であり、その大きさは容器本体81の上方開口を完全に覆うことのできるものである。又、蓋体76は、その下面に、下方に突出した円形リング状の係止部78が形成されている。図20に示すように、蓋体76が閉じた状態にあっては、係止部78の側壁外面が容器本体81の内壁面と係止することによって、蓋体76は容器本体81の上方開口を完全に覆う状態で固定される。これによって、容器本体81内部への異物の混入や、最高90℃超に達するPCR中の容器本体81の収納物の蒸発を防ぐものである。
接続部77は、所定角度の範囲内で屈伸自在な帯形状であり、その一方端が蓋体76の端部と接続され、他方端が容器本体81の端部と接続されている。接続部77を屈伸させ閉じた状態にすることで、蓋体76が容器本体81に嵌合する。
PCR用容器71を使用する際には、まず、図19の(1)に示すような蓋体76が開いた状態において、容器本体81内部に、標的DNAを含んだ図示しない検体(例えば唾液)と、PCRの進行に必要な図示しない各試薬(例えば水、緩衝液、プライマー、dNTP、DNAポリメラーゼ及び蛍光試薬)とを、マイクロピペット等の実験器具を用いて必要量投入する。次に、蓋体76の上面に対して上方から押圧することによって、蓋体76の係止部78の外面が容器本体81の内面と係止し、蓋体76は図19の(2)に示すような閉じた状態で固定される。この状態のPCR用容器71を、図示しないサーマルサイクラー等のDNA増幅装置に設置し、加熱及び冷却の周期を所定回数繰り返すことで、PCRが進行し、標的DNAが増幅する。PCRが完了した後、必要であれば、増幅した標的DNAを含んだPCR用容器71の収納物を別の容器に回収し、光検出によって標的DNAの存在を検出することも可能である。
又、特許文献1には、反応容器内に、反応に用いる試薬を隔壁によって反応領域と隔離して具備し、隔壁は反応溶液と独立して温度制御可能に設置されており、隔壁の少なくとも一部が加熱によって融解することで、試薬を反応領域に放出可能に構成された反応容器が開示されている。隔壁はワックスや油脂等からなり、反応容器内において水平に設置されている態様が開示されている。
特開2009−106221号公報
上記のような従来のPCR用容器では、PCRの進行に必要な量の試薬を計り取るためにはマイクロピペット等の実験器具を用いなければならず、煩雑であると共に、実験者の技量の巧拙にPCRの収率が大きく影響されるという問題があった。又、試薬やPCR産物による場内汚染や実験者に対する汚染の虞も存在した。そのため、熟練者でなくともPCRを容易且つ安全に、安定した測定結果を得る技術が待望されていた。
特許文献1ではその課題を解決する手段の一つが示唆されていたが、反応容器内に隔壁を安定的に形成することが実際的に困難であった。即ち、まず溶融状態のワックス等を用いて反応容器内に隔壁を形成することは、反応容器内に溶融状態のワックスを滴下した衝撃により形が崩れ易いため困難であり、又固体状態のワックス等からなる隔壁をあらかじめ作製し反応容器内に収納しようとしても、設置に際して傾いてしまう等して、試薬が反応領域に落ちないように隔壁と反応容器内面との間に全く隙間を生じさせることなく隔壁を設置することは困難であった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、簡便且つ安定的に、PCRの確実性及び迅速性を向上させることができる試薬カセットを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、PCR用容器内部に収納される試薬カセットであって、軸方向の両端が開放された筒形状を有する基本骨格と、基本骨格で形成されると共に、露出部分を介して外部に露出し、PCRに必要な試薬が収納される試薬収納部とを備え、露出部分をPCR前には固体状でありPCRの加熱により溶融する 封止手段によって封止することができ、試薬収納部は、複数個設けられ、複数個の試薬収 納部は、互いに仕切られた隔壁と、基本骨格と、封止手段で封止される露出部分とによっ て形成され、基本骨格及び隔壁は、PCRの加熱により溶けることのないものである。
このように構成すると、試薬収納部に試薬を収納し、PCR前には固体状でありPCRの加熱により溶融する封止手段によって封止した状態で、容器にPCRに必要な検体を収納してPCRを行うと、PCRの加熱により封止手段が溶け、試薬収納部が開放される。そして、容器下方の反応室へ検体及び試薬が移動する。又、複数の試薬収納部を、その各 々に収納された試薬同士が混合しない状態で封止可能となる。更に、PCRの加熱により 封止手段のみが溶けて試薬収納部が開放される。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、試薬収納部は、基本骨格 における開放された両端面において露出する形状であるものである。
このように構成すると、試薬カセットの露出部分の一方側に検体を収納しておくと、PCRの加熱により封止手段が溶け、開放された試薬収納部を検体が露出部分の他方側に移動していく途中で試薬と混じり合う。
求項記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の構成において、試薬収納部は、3個設けられ、隔壁は、同一方向に延びる3枚の板状体であり、隣接する板状体の各々は互いに120°の角度を形成するように交叉し、試薬収納部は、同一方向の両端において露出する形状であるものである。
このように構成すると、各々が同一の体積である3個の試薬収納部が形成される。
請求項記載の発明は、請求項1から請求項のいずれかに記載の発明の構成において、基本骨格の側壁には、軸方向に延び試薬収納部に連通するスリットが形成されたものである。
このように構成すると、試薬カセットの試薬が流れ出る部分の表面積が増加する。
請求項記載の発明は、請求項1から請求項のいずれかに記載の発明の構成において、基本骨格は、PCR用容器内部に収納される状態において、その下方面の少なくとも一部がPCR用容器の内面に接すると共に、その上方面の少なくとも一部がPCR用容器の蓋体の下方面に接する寸法関係に設定されているものである。
このように構成すると、試薬カセットがPCR用容器内部において不用意に上下方向に移動することを規制される。
請求項記載の発明は、請求項1から請求項のいずれかに記載の発明の構成において、基本骨格は、その上方面及び下方面の少なくとも一方に内方に凹んだ凹状部分が形成されているものである。
このように構成すると、封止する際に凹状部分に封止手段が留まり易くなる。
請求項記載の発明は、請求項1から請求項のいずれかに記載の発明の構成において、試薬収納部は、PCR用容器内部に収納される状態において、上下方向に露出する形状であり、基本骨格は、その上方面の少なくとも一部に、上方に凸状の凸状部分が形成されており、凸状部分は、PCR用容器内部に収納される状態において、PCR用容器の蓋体の下面に形成された凹部の少なくとも一部に入り込むものである。
このように構成すると、PCR用容器の蓋体の凹部に収納されたものが試薬カセットによりかき出され易くなる。
請求項記載の発明は、請求項1から請求項のいずれかに記載の発明の構成において、基本骨格の下方面には、下方に凸状の部分が形成されているものである。
このように構成すると、試薬カセットの下方面水平ではなく反応室に向けて凸状とすることができる
請求項記載の発明は、PCR用容器内部に収納される試薬カセットであって、軸方向 の両端が開放された筒形状を有する基本骨格と、基本骨格で形成されると共に、露出部分を介して外部に露出し、PCRに必要な試薬が収納された試薬収納部と、露出部分をPCR前には固体状でありPCRの加熱により溶融することによって封止する封止手段とを備え、試薬収納部は、複数個設けられ、複数個の試薬収納部は、互いに仕切られた隔壁と、 基本骨格と、封止手段によって封止された露出部分とによって形成され、基本骨格及び隔 壁は、PCRの加熱により溶けることのないものである。
このように構成すると、あらかじめ試薬が収納されると共に封止された試薬カセットとなり、容器にPCRに必要な検体を収納してPCRを行うと、PCRの加熱により封止手段が溶け、試薬収納部が開放される。そして、容器下方の反応室へ検体及び試薬が移動する。又、複数の試薬収納部を、その各々に収納された試薬同士が混合しない状態で封止可 能となる。更に、PCRの加熱により封止手段のみが溶けて試薬収納部が開放される。
請求項10記載の発明は、請求項1から請求項9のいずれかに記載の発明の構成において、封止手段は、蝋、グリース、パラフィン又はワックスであるものである。
このように構成すると、常温では固体状であり、PCRの最初の加熱時に液体状となる封止手段となる。
求項11記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれかに記載の発明の構成において、基本骨格は、上下方向の両端が開放された筒形状を有すると共に、その内部が上下方向に延びる隔壁によって仕切られ、隔壁の方向の端縁は、基本骨格の上方向の開放端 面よりも下方に位置するものである。
このように構成すると、封止する際に隔壁の方向の端縁から基本骨格の上方向の開放端面までの箇所に封止手段が留まり易くなる。
以上説明したように、請求項1記載の発明は、試薬収納部に試薬を収納し、PCR前には固体状でありPCRの加熱により溶融する封止手段によって封止した状態で、容器にPCRに必要な検体を収納してPCRを行うと、PCRの加熱により封止手段が溶け、試薬収納部が開放される。そして、容器下方の反応室へ検体及び試薬が移動するため、簡便且つ安定的に、PCRの確実性及び迅速性を向上させることができる。又、複数の試薬収納 部を、その各々に収納された試薬同士が混合しない状態で封止可能となるため、あらかじ め混合しておくことに適さない試薬を用いることが容易となる。更に、PCRの加熱によ り封止手段のみが溶けて試薬収納部が開放されるため、反応の安定性が向上する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、試薬カセットの露出部分の一方側に検体を収納しておくと、PCRの加熱により封止手段が溶け、開放された試薬収納部を検体が露出部分の他方側に移動していく途中で試薬と混じり合うため、簡便且つ安定的に、PCRの確実性及び迅速性を向上させることができる。
求項記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、各々が同一の体積である3個の試薬収納部が形成されるため、試薬が落ち易くなる。
請求項記載の発明は、請求項1から請求項のいずれかに記載の発明の効果に加えて、試薬カセットの試薬が流れ出る部分の表面積が増加するため、試薬が落ち易くなる。
請求項記載の発明は、請求項1から請求項のいずれかに記載の発明の効果に加えて、試薬カセットがPCR用容器内部において不用意に上下方向に移動することを規制されるため、反応の安定性が向上する。
請求項記載の発明は、請求項1から請求項のいずれかに記載の発明の効果に加えて、封止する際に凹状部分に封止手段が留まり易くなるため、封止の確実性が向上する。
請求項記載の発明は、請求項1から請求項のいずれかに記載の発明の効果に加えて、PCR用容器の蓋体の凹部に収納されたものが試薬カセットによりかき出され易くなるため、PCRの確実性が向上する。
請求項記載の発明は、請求項1から請求項のいずれかに記載の発明の効果に加えて、試薬カセットの下方面を水平ではなく反応室に向けて凸状とすることができるため、試薬が反応室に落ち易くなり、PCRの確実性が向上する。
請求項記載の発明は、あらかじめ試薬が収納されると共に封止された試薬カセットとなり、容器にPCRに必要な検体を収納してPCRを行うと、PCRの加熱により封止手段が溶け、試薬収納部が開放される。そして、容器下方の反応室へ検体及び試薬が移動するため、所望の量及び種類の試薬をあらかじめ収納することができ、PCR用容器に用いることで簡便且つ安定的に、PCRの確実性及び迅速性を向上させることができる。又、 複数の試薬収納部を、その各々に収納された試薬同士が混合しない状態で封止可能となる ため、あらかじめ混合しておくことに適さない試薬を用いることが容易となる。更に、P CRの加熱により封止手段のみが溶けて試薬収納部が開放されるため、反応の安定性が向 上する。
請求項10記載の発明は、請求項1から請求項9のいずれかに記載の発明の効果に加えて、常温では固体状であり、PCRの最初の加熱時に液体状となる封止手段となるため、PCRの確実性が向上する。
請求項11記載の発明は、請求項1から請求項10のいずれかに記載の発明の効果に加えて、封止する際に隔壁の方向の端縁から基本骨格の上方向の開放端面までの箇所に封止手段が留まり易くなるため、封止の確実性が向上する。
この発明の第1の実施の形態によるPCR用容器の外観形状及び中央断面構造を示す正面図及び一部破断した断面図である。 図1で示したPCR用容器の容器本体の外観形状及び中央断面構造を示す正面図及び一部破断した断面図である。 図1で示したPCR用容器の容器本体の外観形状を示す側面図である。 図1で示したPCR用容器の蓋体の外観形状及び中央断面構造を示す正面図及び一部破断した断面図である。 図1で示したPCR用容器の試薬カセットの外観形状を示す正面図である。 図5で示したVI−VIラインの端面図であって、(1)は試薬を収納する前の状態であり、(2)は試薬を収納し封止した後の状態である。 図1で示したPCR用容器を用いたDNA検出装置の動作前の状態を示す概略正面図である。 図7に対応した図であって、DNA検出装置の動作状態を示す概略正面図である。 図8で示したA部分の模式図である。 図7に対応した図であって、PCRが完了しPCR用容器が検出部へ移動した状態を示す概略正面図である。 図10で示したXI−XIラインの矢視図である。 この発明の第2の実施の形態によるPCR用容器の下半部の外観形状及び中央断面構造を示す正面図及び一部破断した断面図である。 図12で示したXIII−XIIIラインの端面図である。 この発明の第3の実施の形態によるPCR用容器の蓋体の外観形状及び中央断面構造を示す正面図及び一部破断した断面図である。 図14で示したXV−XVラインの断面図であって、(1)は試薬を収納する前の状態であり、(2)は試薬を収納し封止した後の状態である。 図14で示したXVI−XVIラインの端面図である。 この発明の他の実施の形態によるPCR用容器の試薬カセットの概略平面図である。 この発明の更に他の実施の形態によるPCR用容器の試薬カセットの概略正面図である。 従来のPCR用容器の外観形状を示す概略正面図であって、(1)は蓋体が開いた状態のものであり、(2)は蓋体が閉じた状態のものである。 図19の(2)で示したPCR用容器の蓋体が閉じた状態の中央断面構造を示す断面図である。
図1はこの発明の第1の実施の形態によるPCR用容器の外観形状及び中央断面構造を示す正面図及び一部破断した断面図である。
図を参照して、PCR用容器1は、例えば透明なポリプロピレンからなり、水平断面が円形リング状であって、その底部14にPCRの際に検体及び試薬を収納して反応させる反応室12を有する容器本体11と、容器本体11に嵌合自在な蓋体6と、容器本体11内部における蓋体6の下面7と反応室12との間の箇所に収納される試薬カセット16とから主に構成されている。又、図においては、容器本体11の上部外側面に形成された雄ねじ部13と蓋体6の上部内側面に形成された雌ねじ部9とがねじ式で嵌合している密閉状態であり、外部からの異物の侵入を防止している。蓋体6は、その上部のローレット部8を把持し回転させることで、蓋体6と容器本体11との嵌合を解除した開封状態に移行することが可能であり、開封状態にあっては、容器本体11内部への検体の注入や、試薬カセット16を容器本体11外部への取出し又は容器本体11内部への収納等が可能である。
尚、PCR用容器1の使用時には、図1に示すような上下方向で、反応室12を最も下方に位置させて検体及び試薬を収納して反応させることとなる。本明細書において、上方向とはPCR用容器の使用時に反応室に対して試薬カセットや蓋体が位置する方向をいい、逆に下方向とはPCR用容器の使用時に試薬カセットや蓋体に対して反応室が位置する方向をいう。
そして、PCR用容器1にあっては、図1に示す密閉状態において、試薬カセット16は、容器本体11の底部14において反応室12の上方端の周縁から外方に延びる平坦部15上に設置されると共に、試薬カセット16の上方面17の一部と蓋体6の下面7の一部とが隙間無く当接している。これによって、試薬カセット16はPCR用容器1内部における位置が固定されている。
次に、PCR用容器1の各構成要素について説明する。
図2は図1で示したPCR用容器の容器本体の外観形状及び中央断面構造を示す正面図及び一部破断した断面図であり、図3は図1で示したPCR用容器の容器本体の外観形状を示す側面図である。
これらの図を参照して、容器本体11は上方が開放された円筒形状であって、その底部14に有する反応室12は、下方に向かって先細りの四角錐台形状であり、透明材料で構成されている。このように構成することで、反応室12には対向する面が発生する。これによる効果については後述する。
図4は図1で示したPCR用容器の蓋体の外観形状及び中央断面構造を示す正面図及び一部破断した断面図である。
図を参照して、蓋体6は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂からなり、その下面7には、検体31との接触によりその少なくとも一部を収納することができる上方に凹んだ凹部10が形成されている。使用時には、図の一点鎖線で描いた矢印で示すように、蓋体6の凹部10を検体31(例えば口腔内粘膜)に対して接触させることで、凹部10に検体31の一部(例えば標的DNAを含んだ唾液)を、実験器具等を用いることなく簡便に採取することができる。これによる効果については後述する。
図5は図1で示したPCR用容器の試薬カセットの外観形状を示す正面図であり、図6は図5で示したVI−VIラインの端面図であって、(1)は試薬を収納する前の状態であり、(2)は試薬を収納し封止した後の状態である。
これらの図を参照して、試薬カセット16は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂からなり、上下方向に貫通する円筒形状を基本骨格とし、その側壁24には、上下方向に延び試薬収納部21a〜21cの各々に連通するスリット23a〜23cの各々が形成されている。これによる効果については後述する。
又、試薬カセット16は、PCR前には固体状でありPCRの加熱により溶融するパラフィン25a〜25cによって試薬32a〜32cを封止することができる試薬収納部21a〜21cを有する。尚、パラフィンの融点は約50℃に設定されている。即ち、試薬収納部21a〜21cの各々は、試薬32a〜32cの各々を収納した状態で、図示しない上下方向の開口及びスリット23a〜23cをパラフィン25a〜25c等の封止手段により封止することができる。このように構成することで、図6の(2)に示すように試薬収納部21a〜21cにあらかじめ試薬32a〜32cを収納して封止した状態で、図1で示したように容器本体11内部に試薬カセット16を収納した密閉状態において容器本体11にPCRに必要な検体を収納してPCRを行うと、最高90℃超にも達するPCRの加熱により合成樹脂製の試薬カセット16自体は溶けることなくパラフィン25a〜25c等が溶け、試薬収納部21a〜21cが下方に開放される。そして、下方の反応室12へ検体及び試薬32a〜32cが移動する。そのため、本発明のPCR用容器にあっては、マイクロピペット等の実験器具を用いることがないため簡便であり、試薬カセットが合成樹脂製の基本骨格(側壁)を有するため安定的であり、実験者による試薬注入の手間を無くし、計量誤差や異物混入を防いでPCRの確実性及び迅速性を向上させることができる。
尚、試薬を収納する際には、例えば試薬カセット16の図示しない下方開口及びスリット23a〜23cを、溶融状態のパラフィンに押し当てた後冷却することでパラフィンを布設し、所望量の試薬32a〜32cを上方から図示しない自動分注器によって収納した後、試薬カセット16の上方開口もパラフィンによって埋めることで封止する。
更に、図4で上述したように蓋体6の下面7には凹部10が形成されていると共に、試薬収納部21a〜21cは上下方向に貫通する形状であるため、PCRの加熱でパラフィン25a〜25cが溶けた際には、試薬収納部21a〜21cが上下方向に貫通する。そして、図1で上述したように試薬カセット16の上方面17の一部と蓋体6の下面7の一部とが隙間無く当接しているため、凹部10から試薬収納部21a〜21cに検体が移動し、試薬収納部21a〜21cを介して下方の反応室12へ検体及び試薬32a〜32cが移動する。そのため、PCRの簡便性、確実性及び迅速性をより向上させることができる。
又、試薬カセット16では、複数の試薬収納部21a〜21cが設けられ、これらは互いに隔壁22a〜22cの各々によって仕切られている。隔壁22a〜22cは試薬カセット16の図示しない上面から下面まで上下方向に延びる板状体であり、平面視において互いに120°の角度を形成するように配置され、試薬収納部21a〜21cを同一の体積となるよう分割している。これによって図の(2)で示すように試薬収納部21a〜21cの各々に収納された試薬32a〜32c同士が混合しない状態で封止可能である。そのため、あらかじめ混合しておくことに適さない試薬を用いることが容易となる。
尚、試薬とは、PCRに必要な試薬であって、用途により所望の種類を選択すれば良く、例えば水、緩衝液、プライマー、dNTP、マグネシウム化合物、DNAポリメラーゼ、蛍光試薬等が挙げられる。尚、蛍光試薬はPCR自体には必要ないが、光検出をPCR完了後にDNA検出装置内で同時に行う目的から、本発明の実施の形態にあっては蛍光試薬を含めた状態で説明する。
更に、上述したように試薬カセット16は、上下方向に開放された筒形状を有し、その側壁24に上下方向に延び試薬収納部21a〜21cの各々に連通するスリット23a〜23cの各々が形成されている。これによって、試薬カセット16の試薬32a〜32cが流れ出る部分の表面積が増加するため、試薬カセット16から反応室12に向けて試薬32a〜32cが落ち易くなる。
次に、検体及び試薬を収容したPCR用容器1を用いて、DNA検出装置によってPCRを進行させる工程について説明する。
図7は図1で示したPCR用容器を用いたDNA検出装置の動作前の状態を示す概略正面図である。
図を参照して、DNA検出装置91は、加熱及び冷却を行うことでPCRを進行させるDNA増幅構造体92と、PCRが完了したPCR用容器に収納されたPCR産物を光検出により測定する検出部112と、制御部(図示せず)とから主に構成されている。
DNA増幅構造体92は、PCR用容器1を保持する容器ホルダー97と、容器ホルダー97を支持する支持部98と、プレート状の高温側の第1のヒーター101と、第1のヒーター101の上方に固定されたリングプレート状の加熱板102と、プレート状の低温側の第2のヒーター106と、第1のヒーター101及び第2のヒーター106をその上面に固定する台座110とから主に構成されている。
PCR用容器1は、上述したように試薬を収納した試薬カセット16を収納すると共に、蓋体6の凹部10により又は手作業により検体を収納した状態で、蓋体6によって密閉されている。
容器ホルダー97は、PCR用容器1(反応室12)の底面が第1のヒーター101及び第2のヒーター106の表面と水平になるようにしてPCR用容器1を保持する。
支持部98は、容器ホルダー97を支持するように構成されている。又、制御部からの指示に従って、支持部98は容器ホルダー97を図の上部の一点鎖線で描いた矢印で示すように左右方向(第1のヒーター101から第2のヒーター106への方向又はその逆方向であって、これらから検出部112への方向又はその逆方向)にスライドさせることができ、これによってPCR用容器1を第1のヒーター101の上方、第2のヒーター106の上方又は検出部112へと自在に移動させることができる。
第1のヒーター101は、例えばシリコンゴムで覆われた加熱体からなり、その温度を制御部によって調整自在に構成されており、その上面にPCR用容器1の反応室12が嵌入できる凹み104を有する。凹み104の表面は、制御部によって例えば120℃の高温に設定されている。
又、加熱板102は、例えば熱伝導性の高いアルミニウムからなり、その中央部にPCR用容器1が挿通可能な貫通孔103を有する。加熱板102の厚さは試薬カセット16の上下方向高さと略同一である。貫通孔103の内面は、第1のヒーター101からの熱伝導により温められ例えば80℃となる。
第2のヒーター106は、温度以外は上述した第1のヒーター101と同様であって、例えばシリコンゴムで覆われた加熱体からなり、その温度を制御部によって調整自在に構成されており、その上面にPCR用容器1の反応室12が嵌入できる凹み109を有する。凹み109の表面は、制御部によって例えば50℃の低温に設定されている。
台座110は、その上面に第1のヒーター101及び第2のヒーター106が固定されている。又、台座110は、制御部によって、図の下部の一点鎖線で描いた矢印で示すように上下方向(図7の動作前の状態における反応室12から凹み104に対する方向又はその逆方向)にスライド自在に制御されている。これによって、第1のヒーター101及び第2のヒーター106は上昇又は下降自在である。
図8は図7に対応した図であって、DNA検出装置の動作状態を示す概略正面図である。
図を参照して、図7で示した動作前の状態から、まず制御部からの指示に従って台座110が図の実線で描いた矢印の方向に上昇し、これによって、PCR用容器1が加熱板102の貫通孔103を挿通すると共に、PCR用容器1の反応室12が第1のヒーター101の凹み104に嵌入する。
そして、PCR用容器1の試薬カセット16が収納された箇所がPCRの加熱により貫通孔103を介して温められ、試薬カセット16の上下のパラフィンを溶融させ、その内部の試薬又は検体を下方の反応室12へ放出する(後述の図9も参照)。又、PCR用容器1の反応室12の表面と第1のヒーター101の凹み104の表面との接触(第1の接触)によって、PCR用容器1の反応室12内に収納された検体及び試薬が加熱される。
この第1の接触による検体及び試薬の加熱の状態について詳細に説明する。
図9は図8で示したA部分の模式図である。
図を参照して、まず上述したように試薬カセット16は貫通孔103を介した加熱により図示しない上下面のパラフィンが溶け、上下方向に貫通した状態となる。そのため、図の実線で描いた矢印で示すように、凹部10に収納されていた検体が試薬収納部21に移動する。更に、その検体と試薬収納部21に収納されていた試薬とが、反応室12に移動してPCRに必要な検体及び試薬であるPCR溶液33となる。
そして、第1のヒーター101は表面がシリコンゴムからなるため、弾力性(圧縮変形からの形状回復性)及び熱伝導性に優れる。そのため、第1の接触にあっては、反応室12は凹み104に高い密着性で嵌入しており、第1のヒーター101から反応室12への直接的な熱伝導により、PCR溶液33が加熱される。
これに加えて、加熱中のPCR溶液33にあっては、Lで示すPCR溶液33上部は外方であるため温度が相対的に低く、Hで示すPCR溶液33下部は第1のヒーター101からの熱が強く伝わる部分であるため温度が相対的に高く、Mで示すPCR溶液33中部はL及びHの中間程度の温度となる。これにより、図の矢印で示すように、加熱された下部の溶液は上昇を始め、天井の水面で折り返す対流を起こす。この熱対流により、PCR溶液33は効率的に加熱される。第1の接触によって、PCR溶液33は例えば92℃に加熱されDNAの変性が行われる。
所定時間の第1の接触による加熱が完了すると、制御部からの指示に従って台座110は下降し、第1の接触が解除され図7で示した状態に戻る。以下、図示は省略するが、その後、制御部からの指示に従って、支持部98は容器ホルダー97を、PCR用容器1が第2のヒーター106の上方に来るように水平移動させる。
そして、図8で上述した第1の接触の場合と同様に、台座110が上昇することでPCR用容器1の反応室12が第2のヒーター106の凹み109に嵌入し、PCR用容器1の反応室12の表面と第2のヒーター106の凹み109の表面との接触(第2の接触)が起こる。この第2の接触によって、PCR溶液33が例えば65℃に冷却され、アニーリングが行われる。
所定時間の第2の接触による冷却が完了すると、制御部からの指示に従って台座110が下降し、支持部98により容器ホルダー97が水平移動し、PCR用容器1は第1のヒーター101の上方に位置する図7で示した状態に戻る。
このように第1の接触と第2の接触とが交互に繰り返されることにより、PCRが進行する。そして、第1の接触及び第2の接触が所定回数繰り返されPCRが完了すると、増幅したDNAの検出工程に進む。
図10は図7に対応した図であって、PCRが完了しPCR用容器が検出部へ移動した状態を示す概略正面図である。
図を参照して、PCRが完了した後、制御部からの指示に従って、支持部98が容器ホルダー97を図の矢印で示す方向に移動させることにより、PCR用容器1は検出部112に移動する。
図11は図10で示したXI−XIラインの矢視図である。
図を参照して、検出部112は、発光素子113及び受光素子114から主に構成されている。発光素子113と受光素子114とは水平方向に同軸直線上で対面するように配置されている。PCR用容器1は、増幅したDNAが収容されている反応室12を当該直線が貫くように位置する。発光素子113は有効波長が450nm〜570nmのLEDランプである。受光素子114は有効波長が300nm〜820nmのフォトダイオードである。
検出に際しては、制御部(図示せず)からの指示に従って、発光素子113がPCR用容器1の反応室12に向かって励起光を発光する。反応室12内の増幅したDNAは試薬中に含まれる蛍光試薬と結合しており、励起光に反応し蛍光する。反応室12は透明材料で構成されているため、光を透過し、受光素子114が蛍光したDNAの発光強度を受光することができる。これによって、PCR産物をPCR用容器から他の検出用容器に移し替えることなくDNAの光検出が可能である。そして、この受光した発光強度に基づいて、増幅したDNAの定量測定を行うことができる。
ここで、上述したように、PCR用容器1の反応室12は、四角錐台形状であり、透明材料で構成されていることにより、反応室に対向する面が発生するため、PCR後の反応室に対して水平方向に光検出を行う場合の光検出の確実性が向上する。
以上説明したように、PCR用容器1は、試薬カセット16を備えることにより、簡便且つ安定的にPCRの確実性及び迅速性を向上させることを可能とすると共に、蓋体6の下面7の凹部10との相乗効果により、熟練者でなくともPCRを容易且つ安全に、安定した測定結果を得ることを可能としたものである。
又、このような試薬カセット16は、あらかじめその試薬収納部21に試薬が収納され、パラフィン等の封止手段によって封止された状態でPCR用容器1内部に収納することも可能である。このように構成することで、あらかじめ試薬が収納されると共に封止された試薬カセットとなるため、所望の量及び種類の試薬をあらかじめ収納することができ、PCR用容器に用いることで簡便且つ安定的に、PCRの確実性及び迅速性を向上させることができる。
次に、図12はこの発明の第2の実施の形態によるPCR用容器の下半部の外観形状及び中央断面構造を示す正面図及び一部破断した断面図であり、図13は図12で示したXIII−XIIIラインの端面図である。
尚、このPCR用容器41の基本的な構成は第1の実施の形態によるPCR用容器1と同様であるので、差異点を中心に説明する。
これらの図を参照して、容器本体42と蓋体43と試薬カセット44とは、図12に示すように蓋体43が容器本体42に嵌合した際、蓋体43の下面45と試薬カセット44との間に隙間が生じるような寸法関係に設定されている。このように構成することで、使用時には隙間を封止手段によって封止することが可能となるため、蓋体43を嵌合させ試薬カセット44が上下方向に圧迫された際に、蓋体43の下面45と試薬カセット44との間に隙間が生じない寸法関係に設定した場合(上述した第1の実施の形態)に比して、収納した試薬が漏出する虞が減少する。
又、容器本体42は、その内面の一部であるリブ46が試薬カセット44に向けて内方に突出している。このように構成することで、試薬カセット44の容器本体42内部における位置決めが容易となるため、試薬カセット44から反応室47に対して試薬が落ち易い中央位置に誘導することが可能となり、PCRの確実性が向上する。
又、容器本体42の底部48の内面は、リブ46より内方側の部分から反応室47に向けて下方に傾斜している。これによって、リブ46により位置決めされた試薬カセット44から、反応室47に対して試薬が落ち易くなるため、PCRの確実性が更に向上する。
次に、図14はこの発明の第3の実施の形態によるPCR用容器の蓋体の外観形状及び中央断面構造を示す正面図及び一部破断した断面図であり、図15は図14で示したXV−XVラインの端面図であって、(1)は試薬を収納する前の状態であり、(2)は試薬を収納し封止した後の状態であり、図16は図14で示したXVI−XVIラインの端面図である。
尚、この第3の実施の形態によるPCR用容器の基本的な構成は第1の実施の形態によるPCR用容器1と同様であるので、差異点を中心に説明する。
これらの図を参照して、蓋体53は、その先端部54において、試薬カセットが一体化した形状となっている。
即ち、図示しないこの第3の実施の形態によるPCR用容器は、その底部にPCRの際に検体及び試薬を収納して反応させる反応室を有する図示しない容器本体と、容器本体に嵌合自在な蓋体53とを備え、蓋体53は、その先端部54の下面55の一部の露出部分56を介して先端部54に形成された試薬収納部57a〜57cを有し、先端部54の下面55の他の一部には、検体との接触によりその少なくとも一部を収納することができる上方に凹んだ凹部58が形成されており、試薬収納部57a〜57cは、PCR前には固体状でありPCRの加熱により溶融する封止手段によって、露出部分56が封止可能であるものである。
このように構成することで、試薬収納部57a〜57cにあらかじめ試薬を収納して封止した状態で、蓋体53の下面55の凹部58を用いて検体を収納してPCRを行うと、PCRの加熱により封止手段が溶け、試薬収納部57a〜57c及び凹部58が下方に開放される。そして、図示しない下方の反応室へ検体及び試薬が移動する。そのため、簡便且つ安定的に、PCRの確実性及び迅速性を向上させることができるPCR用容器となっている。
又、先端部54の側壁59には、試薬収納部57に貫通する開口60が形成されている。これによって、先端部54の側壁59に形成された開口60から試薬収納部57に対して試薬を注入することが可能となるため、使用勝手が向上する。
即ち、この第3の実施の形態によるPCR用容器の使用に際しては、蓋体53の先端部54の下面55をまず溶融状態のパラフィン61により封止し、露出部分56を封止する。尚、この際凹部58の内部にパラフィン61が入り込んでも上方に凹んだ状態の部分が残っていれば問題ない。そして、開口60から試薬収納部57に対して試薬を注入した後、パラフィン61により開口60を封止することで、図15の(2)に示すように試薬が封止された状態となる。
次に、図17はこの発明の他の実施の形態によるPCR用容器の試薬カセットの概略平面図である。
図を参照して、(1)に示す試薬カセット63は、第3の実施の形態による先端部と同様の形状である。隔壁によって試薬収納部は体積比1:1:2の3個に分割されている。使用時には第1の実施の形態に比して試薬の収納量を適宜配分することが可能となる。
(2)に示す試薬カセット64は、隔壁によって試薬収納部が体積比1:1:1:1の4個に分割されている。
(3)に示す試薬カセット65は、中央を通らず平面視ひし形を形成する4個の隔壁によって試薬収納部が5個に分割されている。
(4)に示す試薬カセット66は、平行等間隔な3本線を形成する3個の隔壁によって試薬収納部が4個に分割されている。
(5)に示す試薬カセット67は、複数の隔壁によって網の目状に試薬収納部が複数に分割されている。
(6)に示す試薬カセット68は、試薬収納部を除いた部分が中実である試薬カセット68に対して、維管束状に複数の試薬収納部が上下方向に貫通している。この場合は試薬カセット68の中実部分が隔壁となる。
上述した(1)〜(6)の態様は、第1から第3の実施の形態のいずれの試薬カセット(第3の実施の形態の場合は蓋体の先端部)にも適用可能である。又、これらの隔壁同士の間隔角度を変更したり、隔壁の各々の上下方向角度を変更したり、これらの隔壁による分割態様を互いに組み合わせたりして適用することも可能である。更に、各々の試薬カセットの側壁にスリットを形成しても良い。
次に、図18はこの発明の更に他の実施の形態によるPCR用容器の試薬カセットの概略正面図である。
図を参照して、(1)の試薬カセット123には、その上方面129に内方(下方)に凹んだ凹状部分127が形成されている。尚、同様に下方面に内方(上方)に凹んだ凹状部分を形成しても良いし、(2)で示す試薬カセット124のように上方面130及び下方面131に凹状部分を形成しても良い。このように構成すると、試薬カセットの上方面又は下方面に内方に凹状の部分が形成されるため、封止する際に当該凹状の部分にパラフィン等の封止手段が留まり易くなり、封止手段による封止の確実性が向上する。
尚、(2)の試薬カセット124は、上方面130及び下方面131の各々の周縁において外方に突出する全周リブ132a、132bが形成されている態様である。
(3)の試薬カセット125の下方面133には、下方に凸状の凸状部分134が形成されている。このように構成することで、試薬カセットの下方面が水平ではなく反応室に向けて凸状となるため、下方面が水平の場合に比して試薬が反応室に落ち易くなり、PCRの確実性が向上する。
(4)の試薬カセット126の上方面135には、上方に凸状の凸状部分136が形成されている。ここで、例えば第1の実施の形態によるPCR用容器1にあっては、上述したように蓋体6の下面7には凹部10が形成されており、試薬収納部21は上下方向に貫通する形状である。そして、凸状部分136は、蓋体6が容器本体11に嵌合した際に凹部10の少なくとも一部に入り込むように設定されている。このように構成することで、使用時に、蓋体の下面の凹部に収納された検体がかき出され易くなるため、検体が反応室に到達し易くなり、PCRの確実性が向上する。
尚、試薬カセットの上方面及び下方面の両方に、外方(試薬カセットの上方面においては上方であって、試薬カセットの下方面においては下方)に凸状の凸状部分を形成しても良い。又、試薬カセットが球形状の場合もこれに含まれる。
尚、上記の各実施の形態にあっては、試薬カセットは円筒形状であったが、他の形状であっても良い。例えば断面多角形リング状の筒形状であっても良いし、球形状であっても良い。尚、容器本体内部に収納された際の方向決めを確実にする観点から試薬カセットが円筒形状であることが好ましいが、例えば球形状の場合であっても上下左右等の複数方向に多数の貫通孔を設けることで方向決めを不要にする等して好適に実施することができる。
又、上記の各実施の形態にあっては、PCR用容器並びにこれを構成する容器本体、蓋体及び試薬カセットは特定形状であったが、他の形状であっても良い。例えば用途に応じてその容量を変更しても良い。
更に、上記の各実施の形態にあっては、試薬カセットは複数の試薬収納部を有し、複数の試薬収納部は互いに隔壁によって仕切られていたが、試薬カセットは試薬収納部を少なくとも1つ有していれば良い。
更に、上記の各実施の形態にあっては、蓋体の下面に凹部が形成されていたが、凹部が形成されていなくとも良い。試薬カセットを備えていれば、検体については手作業で投入する場合でも本発明を適用可能である。
更に、上記の各実施の形態にあっては、試薬収納部は上下方向に貫通していたが、少なくとも一方向において露出していれば良い。
更に、上記の各実施の形態にあっては、試薬カセットの側壁に上下方向に延びて側壁を分断するようにスリットが形成されていたが、スリットは少なくとも試薬収納部に連通するように形成されていれば良い。又、スリットが形成されていなくとも良い。
更に、上記の各実施の形態にあっては、反応室は四角錐台形状であり、透明材料で構成されていたが、反応室は例えば下方に凸状の半球形状等の他の形状であっても良いし、透明材料でなくともPCR自体には影響を及ぼさず本発明を適用することができる。
更に、上記の第2の実施の形態にあっては、容器本体の内面に4つのリブが試薬カセットに向けて内方に突出するように形成されていたが、リブの個数や位置関係は適宜変更可能であるし、容器本体の内面の少なくとも一部が内方に突出していれば良い。
更に、上記の各実施の形態にあっては、容器本体の厚さは0.05mm以上0.5mm以下であることが好ましい。このように構成すると、容器本体における試薬カセットが収納された箇所及び反応室の厚さが0.05mm以上0.5mm以下となるため、封止手段がPCRの加熱を利用して適切に溶融すると共に、PCRが適切に行われる。
更に、上記の各実施の形態にあっては、封止手段としてパラフィンが用いられていたが、封止手段は蝋、グリース、パラフィン又はワックスであっても良い。これらはいずれも常温では固体状であり、PCRの最初の加熱時に液体状となる封止手段となるため、PCRの確実性が向上する。尚、固体状とは、封止可能であれば半固体やガラス状等も含む。又、液体状(溶融状態)とは、固体状に比して流動性が高くなり封止が解除される状態であれば良い。
更に、上記の各実施の形態にあっては、封止手段の融点は約50℃であったが、融点(上述した溶融状態に移行する温度)は40℃〜80℃であることが好ましく、45℃〜60℃であることが更に好ましい。又、比重が水よりも小さいものであることが好ましい。これによって、常温では固体状であって試薬又は検体を隔離し、PCRの最初の加熱により溶融し試薬又は検体を下方の反応室に誘導する作用効果をより確実に奏することができる。
更に、上記の各実施の形態にあっては、試薬カセットの試薬収納部に試薬が収納されていない状態であったが、例えば販売時には試薬が収納され、封止手段によって封止された状態であっても良い。このように構成すると、あらかじめ試薬が収納されると共に封止された試薬カセットとなるため、所望の量及び種類の試薬をあらかじめ収納することができ、簡便且つ安定的に、PCRの確実性及び迅速性を向上させることができる。
更に、上記の各実施の形態にあっては、反応室はPCRを開始するまで何も収納していないかあるいは検体のみ収納していた状態であったが、化学的又は物理的処理により脱気し減圧状態や真空状態としても良い。
又、反応室を封止手段により充填された状態としても良い。このように構成すると、反応室はPCR前には空気が排出された状態となり、PCRに際しては封止手段が溶融し試薬カセットを介して検体及び試薬が収納されるため、反応室に検体及び試薬を導き易くなり、PCRの確実性が向上する。
更に、上記の第3の実施の形態にあっては、先端部の側壁に開口が形成されていたが、開口が形成されていなくとも本発明は適用可能である。
更に、上記の各実施の形態にあっては、試薬カセットの全ての試薬収納部に試薬が収納されたが、使用時に試薬が収納されていない試薬収納部があっても良い。
更に、上記の各実施の形態にあっては、PCR用容器がポリプロピレンからなるものであったが、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド、アクリル、環状ポリオレフィン及び芳香族ナイロンからなる群から選ばれる少なくとも1種の素材からなることが好ましい。試薬カセットを含め、PCR用容器全体がPCRの加熱により変形等しないものとするためである。
更に、上記の各実施の形態にあっては、DNAの増幅及び増幅したDNAの検出において特定のDNA検出装置を用いているが、他のDNA増幅装置や増幅したDNAの検出を行う装置を用いても良い。
1、41…PCR用容器
6、43、53…蓋体
7、45、55…下面
10、58…凹部
11、42…容器本体
12、47…反応室
14、48…底部
16、44、63〜68、123〜126…試薬カセット
17、129、130、135…上方面
21、57…試薬収納部
22…隔壁
23…スリット
24…側壁
25、61…パラフィン
31…検体
32…試薬
46…リブ
54…先端部
56…露出部分
59…側壁
60…開口
127、128…凹状部分
131、133…下方面
132…全周リブ
134、136…凸状部分
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (11)

  1. PCR用容器内部に収納される試薬カセットであって、
    軸方向の両端が開放された筒形状を有する基本骨格と、
    前記基本骨格で形成されると共に、露出部分を介して外部に露出し、PCRに必要な試薬が収納される試薬収納部とを備え
    前記露出部分をPCR前には固体状でありPCRの加熱により溶融する封止手段によっ て封止することができ、
    前記試薬収納部は、複数個設けられ、
    前記複数個の試薬収納部は、互いに仕切られた隔壁と、前記基本骨格と、前記封止手段 で封止される前記露出部分とによって形成され、
    前記基本骨格及び前記隔壁は、PCRの加熱により溶けることのない、試薬カセット。
  2. 前記試薬収納部は、前記基本骨格における開放された両端面において露出する形状である、請求項1記載の試薬カセット。
  3. 前記試薬収納部は、3個設けられ、
    前記隔壁は、同一方向に延びる3枚の板状体であり、隣接する前記板状体の各々は互いに120°の角度を形成するように交叉し、
    前記試薬収納部は、前記同一方向の両端において露出する形状である、請求項1又は請 求項2記載の試薬カセット。
  4. 前記基本骨格の側壁には、前記軸方向に延び前記試薬収納部に連通するスリットが形成された、請求項1から請求項のいずれかに記載の試薬カセット。
  5. 前記基本骨格は、前記PCR用容器内部に収納される状態において、その下方面の少なくとも一部が前記PCR用容器の内面に接すると共に、その上方面の少なくとも一部が前記PCR用容器の蓋体の下方面に接する寸法関係に設定されている、請求項1から請求項 のいずれかに記載の試薬カセット。
  6. 前記基本骨格は、その上方面及び下方面の少なくとも一方に内方に凹んだ凹状部分が形成されている、請求項1から請求項のいずれかに記載の試薬カセット。
  7. 前記試薬収納部は、前記PCR用容器内部に収納される状態において、上下方向に露出する形状であり、
    前記基本骨格は、その上方面の少なくとも一部に、上方に凸状の凸状部分が形成されており、
    前記凸状部分は、前記PCR用容器内部に収納される状態において、前記PCR用容器の蓋体の下面に形成された凹部の少なくとも一部に入り込む、請求項1から請求項のいずれかに記載の試薬カセット。
  8. 前記基本骨格の下方面には、下方に凸状の部分が形成されている、請求項1から請求項 のいずれかに記載の試薬カセット。
  9. PCR用容器内部に収納される試薬カセットであって、
    軸方向の両端が開放された筒形状を有する基本骨格と、
    前記基本骨格で形成されると共に、露出部分を介して外部に露出し、PCRに必要な試薬が収納された試薬収納部と、
    前記露出部分をPCR前には固体状でありPCRの加熱により溶融することによって封止する封止手段とを備え
    前記試薬収納部は、複数個設けられ、
    前記複数個の試薬収納部は、互いに仕切られた隔壁と、前記基本骨格と、前記封止手段 によって封止された前記露出部分とによって形成され、
    前記基本骨格及び前記隔壁は、PCRの加熱により溶けることのない、試薬カセット。
  10. 前記封止手段は、蝋、グリース、パラフィン又はワックスである、請求項1から請求項 9のいずれかに記載の試薬カセット。
  11. 前記基本骨格は、上下方向の両端が開放された筒形状を有すると共に、その内部が前記 上下方向に延びる隔壁によって仕切られ、
    前記隔壁の方向の端縁は、前記基本骨格の上方向の開放端面よりも下方に位置する、請求項1から請求項10のいずれかに記載の試薬カセット。
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