JP2014196616A - 掘削ビット - Google Patents

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Kunihiko Tanaka
邦彦 田中
中村 和由
Kazuyoshi Nakamura
和由 中村
博士 太田
Hiroshi Ota
博士 太田
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【課題】ダイヤモンド層によって摩耗による寿命の延長を図るとともに、掘削チップによる破砕性を確保しつつ、特に母材が露出する掘削チップ後端部の折損を防ぐ。【解決手段】ビット本体1の先端部外周に外周側に向かうに従い後端側に向けて傾斜するゲージ面2が形成されるとともに、このゲージ面2よりも内周側のビット本体1先端面には先端側を向くフェイス面3が形成され、フェイス面3に植設される掘削チップ8のフェイス面3から突出する先端部には、先端側に向けて延びるチップ中心線Cに沿った断面において先端側に向かうに従い曲率半径が段階的に小さくなる凸曲線状をなす少なくとも2段の凸曲面部9A、9Bが形成され、少なくとも最先端の段の凸曲面部9Aの表面には、掘削チップ8の母材11よりも硬質なダイヤモンド層10が形成される。【選択図】図3

Description

本発明は、ビット本体の先端部外周にゲージ面が形成されるとともに、このゲージ面よりも内周側のビット本体先端面にはフェイス面が形成されて、これらゲージ面とフェイス面とに掘削チップが植設された掘削ビットに係わり、特に上記掘削チップの表面に硬質なダイヤモンド層が形成された掘削ビットに関するものである。
このように、ビット本体のゲージ面とフェイス面とに掘削チップが植設された掘削ビットとしては、例えば本発明の発明者等による特許文献1に記載された掘削ビットを初めとして枚挙に暇がない。さらに、このような掘削ビットのうち、特許文献2、3には、ゲージ面に植設される超硬合金を母材とした掘削チップの先端部の表面に硬質のダイヤモンド層を形成したものが提案されている。
特開2012−057310号公報 米国特許第6220376号明細書 国際公開第2011/025510号
ところが、このようにゲージ面に植設される掘削チップの先端部表面に硬質のダイヤモンド層を形成した掘削ビットにおいては、従来の掘削ビットにおいて一般的であった掘削チップの摩耗による掘削ビットの寿命は延長することが可能となるものの、先端部が硬質となったために、ビット本体に植設される掘削チップ後端部の母材が表面に露出した円柱状部分に掘削時の疲労が蓄積されてしまい、突発的な衝撃荷重が作用したときに、この疲労が蓄積された部分から掘削チップが折損して掘削ビットの寿命が費えることが多くなっている。そして、このような欠損は、掘削孔の形成に主として関与する、フェイス面に植設された掘削チップにおいて顕著となる。
ここで、このような疲労の蓄積による掘削チップの折損を防ぐには、母材が露出する掘削チップ後端部の円柱状部分の外径を大きくしてチップ強度を向上させるとともに蓄積される疲労を分散することが考えられる。しかしながら、一般的なボタンチップと称される半球状の先端部を有する掘削チップでは、後端部の外径を大きくすると先端部の半球の半径も大きくなってしまうため、掘削チップによる破砕性が損なわれてしまうとともに、フェイス面からの掘削チップの先端部の突端までの突き出し量が大きくなり、掘削ビットを回転させたときに掘削チップの先端部に作用する曲げモーメントも大きくなって、さらに折損が生じ易くなるおそれもある。
本発明は、このような背景の下になされたもので、掘削チップの先端部表面にダイヤモンド層を形成することによって摩耗による寿命の延長を図ることができるのは勿論、掘削チップによる破砕性を確保しつつ、特に母材が露出する掘削チップ後端部の折損を防ぐことが可能な掘削ビットを提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、ビット本体の先端部外周に外周側に向かうに従い後端側に向けて傾斜するゲージ面が形成されるとともに、このゲージ面よりも内周側の上記ビット本体先端面には先端側を向くフェイス面が形成され、これらゲージ面とフェイス面とに掘削チップが植設された掘削ビットであって、上記フェイス面に植設される掘削チップの該フェイス面から突出する先端部には、先端側に向けて延びるチップ中心線に沿った断面において先端側に向かうに従い曲率半径が段階的に小さくなる凸曲線状をなす少なくとも2段の凸曲面部が形成されており、このうち少なくとも最先端の段の凸曲面部の表面には、上記掘削チップの母材よりも硬質なダイヤモンド層が形成されていることを特徴とする。
このように構成された掘削ビットでは、特に主として掘削孔の形成に関与するフェイス面に植設された掘削チップにおいて、その先端部に、チップ中心線に沿った断面において先端側に向かうに従い曲率半径が段階的に小さくなる凸曲線状をなす少なくとも2段の凸曲面部が形成されており、このうち曲率半径が最も小さくなる少なくとも最先端の段の凸曲面部の表面にダイヤモンド層が形成されているため、このダイヤモンド層が形成された少なくとも最先端の段の凸曲面部では破砕性と耐摩耗性を確保しつつ、後段側の凸曲面部では上記曲率半径を大きくすることができる。
従って、後端側の段の凸曲面部やこれに連続する掘削チップの後端部では、母材が露出していても掘削時の疲労を分散させて折損の発生を防止することができる。また、上述のように破砕性を確保しつつも、後端側の段の凸曲面部の上記断面がなす曲率半径の大きな凸曲線をチップ中心線に対して半球よりも小さな中心角をなすように偏平して形成することにより、ビット本体のフェイス面から最先端の段の凸曲面部の突端までの突き出し量を小さく抑えることができるので、この突き出し量が大きくなるのに伴って曲げモーメントも大きくなることによる折損の発生も防止することが可能となる。
より具体的には、フェイス面に植設される掘削チップの最先端の段の凸曲面部が上記チップ中心線に沿った断面においてなす凸曲線の曲率半径は、該掘削チップの最後端の段の凸曲面部の上記チップ中心線に対する外径Dに対して0.4×D以下とされるのが望ましい。この最先端の段の凸曲面部の上記断面における曲率半径が上記外径Dに対して0.4×Dを上回るほど大きいと、地盤との接触面積が大きくなって十分な破砕性を確保することができなくなるおそれがある。
また、上記フェイス面に植設される上記掘削チップの上記最先端の段の凸曲面部の突端までの上記フェイス面からの上記チップ中心線方向の突き出し量は、該掘削チップの最後端の段の凸曲面部の上記チップ中心線に対する外径Dに対して0.5×D未満とされるのが望ましい。最先端の段の凸曲面部の突端までの突き出し量、すなわちこのフェイス面に植設された掘削チップの突き出し量が0.5×D以上であると、曲げモーメントによる折損を確実に防止することができなくなるおそれがある。
なお、上記ゲージ面に植設される掘削チップは、その先端部が単一の半径の半球状をなすボタンチップであるのが望ましい。ゲージ面に植設される掘削チップは、フェイス面に植設された掘削チップによって形成された掘削孔を所定の内径に拡げるものであり、フェイス面に植設されるチップのように複数段の凸曲面部が形成されたチップよりも単一半径の半球状のボタンチップの方がビット本体外周側に突き出すチップ体積を大きくすることができて、掘削孔を拡げるのに有利である。
以上説明したように、本発明によれば、複数段の凸曲面部を有して最先端の段の表面にダイヤモンド層が形成されたフェイス面の掘削チップにおいて、この最先端の段の凸曲面部により破砕性や耐摩耗性を確保しつつ、後段側の凸曲面部は偏平するように形成することによってフェイス面からの掘削チップの突き出し量を抑えることができ、疲労の蓄積や曲げモーメントの増大による折損を防止することが可能となる。
本発明の一実施形態を示す側面図である。 図1に示す実施形態の正面図である。 図2に示す実施形態においてビット本体1の軸線Oと掘削チップ7、8のチップ中心線Cとを含む拡大断面図である。
図1ないし図3は、本発明の一実施形態を示すものである。本実施形態において、ビット本体1は、鋼材等の金属材料により形成されて軸線Oを中心とした概略有底の円筒状をなしており、後端部(図1において左側部分)の内周に形成された図示されない雌ネジ部に掘削ロッド先端の雄ネジ部が螺合されて、この掘削ロッドを介して削岩機から伝播される軸線O方向先端側(図1において右側)への推力および打撃力と軸線O回りの回転力とにより地盤を掘削してゆく。
ビット本体1の先端部は後端部よりも一段大径とされており、この先端部の外周には、外周側に向かうに従い後端側に向けて傾斜する軸線Oを中心とした円錐台面状のゲージ面2が形成されている。また、このゲージ面2よりも内周側のビット本体1の先端面には、軸線Oを中心とした円形をなして軸線Oに垂直に先端側を向くフェイス面3が形成されている。
なお、こうして一段大径とされたビット本体1の先端部外周には、幅広で溝深さの深い大繰り粉溝4と、この大繰り粉溝4よりも幅狭で溝深さの浅い小繰り粉溝5とが、周方向に交互かつ等間隔に同数(本実施形態では4つ)ずつ形成されてゲージ面2に開口している。さらに、ビット本体1の後端部内周の底面からは、本実施形態では2つのブロー孔6が先端側に延びていて、フェイス面3において径方向に互いに反対側に位置する一対の小繰り粉溝5の間に軸線Oから等間隔をあけて開口している。
また、ゲージ面2とフェイス面3には、それぞれ掘削チップ7、8が植設されている。このうちゲージ面2に植設される掘削チップ(ゲージチップ)7は、本実施形態ではチップ中心線Cを中心とした円柱状の後端部と、この後端部の半径と等しい半径でチップ中心線C上に中心を有する凸半球状をなす先端部とが一体に形成された、いわゆるボタンチップとされており、同径同大のこのような掘削チップ8がゲージ面2に形成された円形孔に上記後端部が焼き嵌めや圧入、ロウ付けされることにより、チップ中心線Cがゲージ面2に垂直となるようにして先端部をゲージ面2から突出させ、ゲージ面2において周方向に隣接する大繰り粉溝4と小繰り粉溝5との間に1つずつ植設されている。
一方、フェイス面3に植設される掘削チップ(フェイスチップ)8は、同じくチップ中心線Cを中心とした円柱状の後端部と、このチップ中心線Cに沿った断面において先端側に向かうに従い曲率半径が段階的に小さくなる凸曲線状をなす少なくとも2段の凸曲面部9を備えた先端部とが一体に形成された形状とされている。本実施形態では、この掘削チップ8の先端部は、先端側から第1、第2の2段の凸曲面部9A、9Bにより形成されており、これらの凸曲面部9A、9Bの上記断面がなす凸曲線はチップ中心線C上に中心を有する略円弧状とされ、ただし後端側の第2の凸曲面部9Bの中心は、円柱状の後端部の先端よりも僅かに後端側に位置するようにされている。
このような掘削チップ8は、やはり同径同大の複数(本実施形態では5つ)の掘削チップ8が、図2に示すように上記ブロー孔6を避けるとともに、互いの軸線O回りの回転軌跡が該軸線Oから僅かに外周側に離れた位置からフェイス面3の外周縁まで連続するようにして、やはりフェイス面3に形成された円形孔に後端部が焼き嵌めや圧入、ロウ付けされることにより、チップ中心線Cをフェイス面3に垂直とし、先端部と後端部の先端側部分とをフェイス面3から突出させて植設されている。なお、フェイス面3の外周縁側に植設される掘削チップ8は大繰り粉溝4の内周側に位置してゲージ面2に植設される掘削チップ7と干渉しないようにされている。
さらに、これらの掘削チップ7、8には、その先端部の表面に、ダイヤモンド焼結体よりなるダイヤモンド層10が形成されている。ここで、ゲージ面2に植設される掘削チップ7においては、その凸半球状をなす先端部の表面全体に概ね一定の層厚でダイヤモンド層10が形成されており、このダイヤモンド層10も含めて掘削チップ7の先端部は、後端部の半径と等しい半径の凸半球状とされている。また、本実施形態では、フェイス面3に植設される掘削チップ8にも、第1、第2の凸曲面部9A、9Bにより形成された先端部の表面全体に概ね一定の層厚でダイヤモンド層10が形成されている。
ここで、このダイヤモンド層10以外の部分の掘削チップ7、8の母材11は、本実施形態ではダイヤモンド焼結体よりは低硬度であるものの硬質な超硬合金等の焼結合金とされている。このような掘削チップ7、8を製造するには、掘削チップ7、8に焼結させられる圧粉体を成形するプレス成形金型において、ダイヤモンド層10が形成される部分にダイヤモンド焼結体の原料粉末を充填するとともに、残りの部分には上記焼結合金の原料粉末を充填して圧粉体をプレス成形したり、またはダイヤモンド焼結体の原料粉末と焼結後の超硬合金を充填して圧粉体をプレス成形したりして、この圧粉体を加熱してダイヤモンド層10と母材11とを一体に焼結すればよい。
さらにまた、図3に示すようにフェイス面3に植設される掘削チップ8の最先端の段である第1の凸曲面部9Aが上記チップ中心線Cに沿った断面においてなす凸曲線の曲率半径(第1の凸曲面部9Aの断面がなす円弧の半径)Rは、このフェイス面3に植設される掘削チップ8の最後端の段である第2の凸曲面部9Bの上記チップ中心線Cに対する外径D、すなわち本実施形態では該掘削チップ8の後端部の外径Dに対して0.4×D以下とされている。
また、同じく図3に示すように最先端の段である第1の凸曲面部9Aの突端のフェイス面3からの軸線O方向の突き出し量Pは、上記外径Dに対して0.5×D未満とされ、ただしゲージ面2に植設された掘削チップ7のフェイス面3からの軸線O方向の突き出し量よりは大きくされている。なお、本実施形態では、ゲージ面2に植設される掘削チップ7の先端部がなす凸半球の直径(後端部の外径)は、フェイス面3に植設される掘削チップ8の上記外径Dと等しくされている。
このように構成された掘削ビットでは、ビット本体1の先端部中央のフェイス面3に植設された掘削チップ8によって主として地盤に掘削孔が形成され、こうして形成された掘削孔の内周部を、ビット本体1の先端部外周のゲージ面2に植設された掘削チップ7によって所定の内径に掘削してゆく。なお、掘削の際に地盤が破砕されて生じた繰り粉は、フェイス面3に開口したブロー孔6から噴出させられる圧縮空気により、大小繰り粉溝4、5を通して後端側に排出させられる。
そして、上記構成の掘削ビットでは、こうして主として地盤の掘削を行うフェイス面3に植設された掘削チップ8の先端部に少なくとも2段の凸曲面部9A、9Bが形成されていて、これらの凸曲面部9A、9Bのチップ中心線Cに沿った断面がなす凸曲線の曲率半径は、先端側の第1の凸曲面部9Aが後端側の第2の凸曲面部9Bよりも小さくされているとともに、このうちさらに少なくとも最先端となる第1の凸曲面部9Aの表面にはダイヤモンド層10が形成されている。
従って、このように断面がなす凸曲線の曲率半径が最も小さくなる第1の凸曲面部9Aが、フェイス面3に植設された掘削チップ8の最先端すなわちビット本体1の最先端に位置することにより、掘削チップ8が地盤を破砕する際の接触面積が小さくなるのに伴い打撃力や推力を集中させて破砕性を確保することができるとともに、この第1の凸曲面部9Aの表面に形成された硬質のダイヤモンド層10によって掘削チップ8の耐摩耗性を著しく向上させることができるので、上記構成の掘削ビットによれば、その寿命を延長しつつも効率的な掘削を行うことが可能となる。
その一方で、掘削チップ8の先端部の後端側では、この後端側の段の第2の凸曲面部9Bがチップ中心線Cに沿った断面においてなす凸曲線の曲率半径が先端側の第1の凸曲面部9Aよりも大きくされる。従って、これにより、上述した第1の凸曲面部9Aによる破砕性を損なうことなく、第2の凸曲面部9Bに連なる掘削チップ8の後端部の外径を大きくして、この後端部や第2の凸曲面部9Bにおいて掘削時の疲労を分散させ、掘削時に突発的な衝撃荷重が作用しても、疲労が蓄積された部分から掘削チップ8が折損するような事態を防止することができる。
さらに、例えば本実施形態のようにこの凸曲線(凸円弧)の中心を円柱状の掘削チップ8後端部の先端よりも後端側に位置させて該凸曲線の両端と中心とを結ぶ直線がなす中心角を小さくすることにより、この第2の凸曲面部9Bをチップ中心線C方向に偏平させ、掘削チップ8のフェイス面3からの突き出し量Pを小さく抑えることが可能となる。従って、このようなフェイス面3に植設された掘削チップ8の突き出し量Pが大きくなるのに伴い、ビット本体1に与えられた回転力によって掘削チップ8の先端部作用する曲げモーメントも大きくなることによって折損が生じるのも防ぐことができるので、上記構成の掘削ビットによれば、一層の寿命の延長を促すことができる。
また、本実施形態では、フェイス面3に植設される掘削チップ8の最先端の段となる第1の凸曲面部9Aがチップ中心線Cに沿った断面においてなす凸曲線(凸円弧)の曲率半径(半径R)が、該掘削チップ8の最後端の段となる第2の凸曲面部9Bの外径Dに対して0.4×D以下とされるとともに、最先端の第1の凸曲面部9Aの突端までのフェイス面3からの突き出し量Pは0.5×D未満とされており、これによっても確実に破砕性の向上を図るとともに長寿命の掘削ビットを提供することが可能となる。
すなわち、第1の凸曲面部9Aの上記断面がなす凸曲線の曲率半径(半径R)が0.4×Dを上回るほど大きいと、地盤を破砕する際の掘削チップ8の接触面積が大きくなって打撃力や推力が分散し、破砕性を十分に高めることができなくなるおそれがある。また、上記突き出し量Pが0.5×D以上であると、折損を確実に防止することができなくなるおそれがあるが、本実施形態では凸曲線の曲率半径(凸円弧の半径R)が0.4×D以下とされ、また突き出し量Pも0.5×D未満とされているので、確実に破砕性の向上を図るとともに掘削ビット寿命の延長を図ることができる。
なお、本実施形態では、ゲージ面2に植設される掘削チップ7の先端部は、フェイス面3に植設される掘削チップ8の先端部のようにチップ中心線Cに沿った断面がなす凸曲線の曲率半径が先端側に向けて小さくなる少なくとも2段の第1、第2の凸曲面部9A、9Bを備えておらず、単一の半径の凸半球状とされている。この点、掘削チップ7も掘削チップ8と同じであってもよいが、ゲージ面2に植設される掘削チップ7は、上述のようにフェイス面3に植設された掘削チップ8によって既に破砕されて形成された掘削孔を所定の内径となるように掘削するものであるため、曲率半径が先端側に向けて小さくなる複数段の凸曲面部9A、9Bを先端部に有する掘削チップ8よりも、単一半径の凸半球状の先端部を有する掘削チップ7の方が、ビット本体1外周側に突き出すチップ体積を大きく確保することができて、チップの役割としては有利に働くことから、このような掘削チップ7が用いられることが望ましい。
また、本実施形態では、フェイス面3に植設される掘削チップ8において、その先端部の表面全体、すなわち最先端の段となる第1の凸曲面部9Aから最後端の段となる第2の凸曲面部9Bにかけての表面全体にダイヤモンド層10が形成されているが、破砕性が要求される反面、摩耗が進み易いのは特に最先端の段である第1の凸曲面部9Aであるので、ダイヤモンド層10は少なくともこの最先端の第1の凸曲面部9Aの表面に形成されていればよい。
1 ビット本体
2 ゲージ面
3 フェイス面
7 ゲージ面2に植設される掘削チップ
8 フェイス面3に植設される掘削チップ
9A 第1の凸曲面部(最先端の段の凸曲面部)
9B 第2の凸曲面部(最後端の段の凸曲面部)
10 ダイヤモンド層
11 母材
C チップ中心線
D 第2の凸曲面部(最後端の段の凸曲面部)9Bのチップ中心線Cに対する外径
R フェイス面3に植設される掘削チップ8の第1の凸曲面部(最先端の段の凸曲面部)9Aがチップ中心線Cに沿った断面においてなす凸曲線の曲率半径
P フェイス面3に植設される掘削チップ8の第1の凸曲面部(最先端の段の凸曲面部)9Aの突端までのフェイス面3からのチップ中心線C方向の突き出し量
O ビット本体1の軸線

Claims (4)

  1. ビット本体の先端部外周に外周側に向かうに従い後端側に向けて傾斜するゲージ面が形成されるとともに、このゲージ面よりも内周側の上記ビット本体先端面には先端側を向くフェイス面が形成され、これらゲージ面とフェイス面とに掘削チップが植設された掘削ビットであって、上記フェイス面に植設される掘削チップの該フェイス面から突出する先端部には、該掘削チップのチップ中心線に沿った断面において先端側に向かうに従い曲率半径が段階的に小さくなる凸曲線状をなす少なくとも2段の凸曲面部が形成されており、このうち少なくとも最先端の段の凸曲面部の表面には、上記掘削チップの母材よりも硬質なダイヤモンド層が形成されていることを特徴とする掘削ビット。
  2. 上記フェイス面に植設される上記掘削チップの上記最先端の段の凸曲面部が上記チップ中心線に沿った断面においてなす凸曲線の曲率半径は、該掘削チップの最後端の段の凸曲面部の上記チップ中心線に対する外径Dに対して0.4×D以下とされていることを特徴とする請求項1に記載の掘削ビット。
  3. 上記フェイス面に植設される上記掘削チップの上記最先端の段の凸曲面部の突端までの上記フェイス面からの上記チップ中心線方向の突き出し量が、該掘削チップの最後端の段の凸曲面部の上記チップ中心線に対する外径Dに対して0.5×D未満とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の掘削ビット。
  4. 上記ゲージ面に植設される掘削チップは、その先端部が単一の半径の半球状をなすボタンチップであることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の掘削ビット。
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