JP2014196077A - 駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊星歯車機構のサンギヤの軸線方向の振動伝達を抑制できる駆動装置を提供する。
【解決手段】この駆動装置1は、サンギヤ7sを有しサンギヤ7sにおける軸線L1方向一側の端面に連結部7aが突出形成された遊星歯車機構7と、連結部7aに連結された回転軸3aを有する第1モータ3と、第1モータ3および遊星歯車機構7を収容するケース15とを備えており、ケース15は、第1モータ3と遊星歯車機構7との間に配置する隔壁部15aを有し、連結部7aの外周面に隔壁部15a側を向いた段差側面7kが形成され、段差側面7kと隔壁部15aのサンギヤ7s側の面との間に第1軸受け7bが介在される。
【選択図】図2
【解決手段】この駆動装置1は、サンギヤ7sを有しサンギヤ7sにおける軸線L1方向一側の端面に連結部7aが突出形成された遊星歯車機構7と、連結部7aに連結された回転軸3aを有する第1モータ3と、第1モータ3および遊星歯車機構7を収容するケース15とを備えており、ケース15は、第1モータ3と遊星歯車機構7との間に配置する隔壁部15aを有し、連結部7aの外周面に隔壁部15a側を向いた段差側面7kが形成され、段差側面7kと隔壁部15aのサンギヤ7s側の面との間に第1軸受け7bが介在される。
【選択図】図2
Description
本発明は、エンジンとモータとを駆動源とするハイブリッド車に搭載可能な駆動装置に関し、特に、遊星歯車機構を用いてエンジンおよびモータの動力分配を行う駆動装置に関する。
特許文献1の図1には、ケース内にモータおよび遊星歯車機構を収容した駆動装置が開示されている。この駆動装置では、モータおよび遊星歯車機構は同軸線上に回転可能に配置されている。モータの回転軸の両端は、軸受けを介してケースに支持されている。サンギヤの一側端面には連結部が突出形成されており、前記連結部は、前記モータの前記回転軸とスプライン係合により連結されている。
上記の駆動装置では、サンギヤは、その軸線方向に対してモータ回転軸のみで支持されている。そのため、遊星歯車機構内のギヤ間の噛み合いが強制力となってサンギヤが軸線方向に振動した場合、その振動が前記連結部および前記回転軸を伝達してケースのモータ側の側壁部(モータカバー)からギヤノイズとして周囲空間に伝搬して、ギヤノイズが増大するという問題が起こる。
そこで、本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、遊星歯車機構のサンギヤの軸線方向の振動伝達を抑制できる駆動装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の駆動装置は、サンギヤを有し前記サンギヤにおける軸線方向一側の端面に連結部が突出形成された遊星歯車機構と、前記連結部に連結された回転軸を有する電動機と、前記電動機および前記遊星歯車機構を収容するケースと、を備えた駆動装置において、前記ケースは、前記電動機と前記遊星歯車機構との間に配置する隔壁部を有し、前記連結部の外周面に前記隔壁部側を向いた段差側面が形成され、前記段差側面と前記隔壁部のサンギヤ側の面との間に第1軸受けが介在されることを特徴とする。
上記の構成によれば、連結部の外周面に隔壁部側を向いた段差側面が形成され、段差側面と隔壁部のサンギヤ側の面との間に第1軸受けが介在されるので、サンギヤの回転性を損なうこと無く、サンギヤの隔壁部側への変位を制限できる。これにより、サンギヤの軸線方向の振動伝達を抑制できる。
また、本発明の駆動装置では、前記隔壁部には、前記回転軸および前記連結部が共に挿通する孔部が形成され、前記孔部の内周面に周方向に凸部が形成され、前記凸部の前記サンギヤ側の段差部に前記第1軸受けが配置され、前記凸部の前記電動機側の段差部に前記隔壁部と前記回転軸との間に介在される第2軸受けが配置されることを特徴とする。
上記の構成によれば、隔壁部には、電動機の回転軸およびサンギヤの連結部が共に挿通する孔部が形成され、孔部の内周面に周方向に凸部が形成され、凸部のサンギヤ側の段差部に第1軸受けが配置されるので、サンギヤの回転性を損なうこと無く、サンギヤからの軸線方向の力を隔壁部で受け止めることができる。また、凸部の電動機側の段差部に隔壁部と電動機の回転軸との間に介在される第2軸受けが配置されるので、電動機の回転軸の回転性を損なうこと無く、電動機の回転軸からの軸線方向の力を隔壁部で受け止めることができる。
本発明の駆動装置によれば、遊星歯車機構のサンギヤの軸線方向の振動伝達を抑制できる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
≪第1実施形態≫
<全体構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る駆動装置の模式図である。
<全体構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る駆動装置の模式図である。
この実施形態に係る駆動装置1は、駆動源として使用可能なエンジンEGおよびモータ3,5を有するハイブリッド車などの車両に搭載されて、エンジンEGおよびモータ3,5の動力分配を行うものである。この駆動装置1では、遊星歯車機構7のサンギヤ7sの連結部7aとモータ3の回転軸3aとが同軸線L1上で連結されており、連結部7aが、軸線L1回りに回転可能で且つ軸線L1方向の変位が制限されるように、軸受け7bを介してケース15に支持される点に特徴がある。以下、この駆動装置1について詳説する。
駆動装置1は、例えば図1に示すように、例えば発電機として使用される第1モータ3(電動機)と、例えば駆動源として使用される第2モータ5と、エンジンEGおよび第1モータ3の動力分配を行う遊星歯車機構7と、遊星歯車機構7および第2モータ5の少なくとも一方から伝達される回転動力を左右一対の駆動輪(図示省略)に分配する差動装置9と、遊星歯車機構7からの回転動力を差動装置9に伝達する第1中間回転軸11と、第2モータ5からの回転動力を第1中間回転軸11に伝達する第2中間回転軸13と、これらが収容されるケース15とを備えている。
第1モータ3は、回転軸3aと、回転軸3aに固定されたロータ3bと、ロータ3bの外周側に配置されると共にケース15に固定されたステータ3cとを備えている。回転軸3aの両端はそれぞれ、回転軸3aが軸線L1回りに回転可能に軸受け3d,3e(第2軸受け)を介してケース15に支持されている。
遊星歯車機構7は、外歯車状のサンギヤ7sと、サンギヤ7sの外周側に配置された内歯車状のリングギヤ7rと、サンギヤ7sとリングギヤ7rとに噛合する1つ以上のピニオンギヤ7pと、各ピニオンギヤ7pを自転および公転可能に支持するキャリア7cとを備えている。
サンギヤ7sは、第1モータ3の回転軸3aと同軸線L1上に並んで配置されている。サンギヤ7sにおける軸線L1方向一側(第1モータ3側)の端面には、連結部7aが突出形成されている。連結部7aの先端部は、第1モータ3の回転軸3aの一端部と連結(例えばスプライン係合)されている。これにより、サンギヤ7sは、回転軸3aと一体的に軸線L1回りに回転可能になっている。また、連結部7aの先端部は、連結部7aが軸線L1回りに回転可能で且つ軸線L1方向への変位が制限されるように、軸受け7b(第1軸受け)を介してケース15に支持されている。リングギヤ7rの外周面には、第1中間回転軸11の後述の歯車11cと噛合する歯車7iが形成されている。また、リングギヤ7rの内周面の両端部はそれぞれ、リングギヤ7rが軸線L1回りに回転可能となるように、軸受け7d,7eを介してケース15に支持されている。キャリア7cは、エンジンEGのクランク軸(図示省略)に連結された入力回転軸17に連結されている。
第1中間回転軸11は、回転軸本体11eと、回転軸本体11eの外周面に形成された各歯車11c,11dとを備えている。回転軸本体11eは、第1モータ3および遊星歯車機構7の軸線L1と平行な軸線L2上に配置されている。回転軸本体11eの両端部はそれぞれ、回転軸本体11eが軸線L2回りに回転可能に軸受け11a,11bを介してケース15に支持されている。歯車11cは、リングギヤ7rの歯車7iおよび第2中間回転軸13の後述の歯車13bと噛合している。歯車11dは、差動装置9の後述の歯車9gと噛合している。
差動装置9は、デフケース9aと、デフケース9a内に回転可能に配置された一対のサイドギヤ9bと、デフケース9a内において一対のサイドギヤ9bに噛合すると共に回転可能に配置された1つ以上のピニオンギヤ9cと、各サイドギヤ9bと前記各駆動輪とそれぞれを連結する一対のドライブシャフト9dとを備えている。
デフケース9aは、各軸受け9e,9fを介してケース15に回転可能に支持されている。デフケース9aの外周面には、第1中間回転軸11の歯車11dと噛合する歯車9gが形成されている。
第2モータ5は、回転軸5aと、回転軸5aに固定されたロータ5bと、ロータ5bの外周側に配置されると共にケース15に固定されたステータ5cとを備えている。回転軸5aの両端はそれぞれ、回転軸5aが軸線L3回りに回転可能に軸受け5d,5eを介してケース15に支持されている。
第2中間回転軸13は、回転軸本体13aと、回転軸本体13aの外周面に形成された歯車13bとを備えている。回転軸本体13aは、第2モータ5の回転軸5aと同軸線L3上に配置されている。回転軸本体13aの両端はそれぞれ、回転軸本体13aが軸線L3回りに回転可能に軸受け13c,13dを介してケース15に支持されている。回転軸本体13aの一端部は、第2モータ5の回転軸5aと連結(例えばスプライン係合)されている。歯車13bは、第1中間回転軸11の歯車11cと噛合している。
以上の構成により、駆動装置1では、エンジンEGが駆動すると、エンジンEGの回転動力は、入力回転軸17を介して遊星歯車機構7に伝達してキャリア7cを軸線L1回りに回転させる。この回転により、サンギヤ7sおよびリングギヤ7rが共に軸線L1回りに回転される。サンギヤ7sの回転により、第1モータ3が回生駆動されて、第1モータ3において回生エネルギーが発生する。この回生エネルギーは、所定の蓄電池(図示省略)に充電されて、例えば第2モータ5の回転駆動に使用される。他方、リングギヤ7rの回転により、第1中間回転軸11が軸線L2回りに回転されて差動装置9のデフケース9aが回転される。この回転により、各ドライブシャフト9dが回転されて前記各駆動輪が回転される。
また、第2モータ5が回転駆動されると、第2モータ5の回転動力は、第2中間回転軸13を軸線L3回りに回転させる。この回転により、第1中間回転軸11が軸線L2回りに回転されて差動装置9のデフケース9aが回転される。この回転により、各ドライブシャフト9dが回転されて前記各駆動輪が回転される。
<遊星歯車機構>
次に、図2および図3に基づいて、遊星歯車機構7およびその周辺の構造について詳説する。図2は、本発明の第1実施形態に係る駆動装置の要部の概略断面図である。図3は、図2のサンギヤの拡大断面図である。
次に、図2および図3に基づいて、遊星歯車機構7およびその周辺の構造について詳説する。図2は、本発明の第1実施形態に係る駆動装置の要部の概略断面図である。図3は、図2のサンギヤの拡大断面図である。
ケース15は、図2に示すように、第1モータ3と遊星歯車機構7との間に配置する隔壁部15aを有している。隔壁部15aには、第1モータ3の回転軸3aおよびサンギヤ7sの連結部7aが挿通する孔部15bが形成されている。孔部15bの内周面には、周方向に沿って凸部15cが形成されている。凸部15cの両側は、段差部15e,15fとなっている。隔壁部15aの遊星歯車機構7側の側面には、孔部15bの外周側において、軸受け7dが外嵌合する筒状部15iが突出形成されている。筒状部15iの先端部側(遊星歯車機構7側)の外径は、段差部15jを有するように縮径されている。
また、ケース15は、遊星歯車機構7とエンジンEGとの間に配置する側壁部15gを有している。側壁部15gには、入力回転軸17が挿通される孔部15hが形成されている。側壁部15gの遊星歯車機構7側の側面には、孔部15hの外周側において、軸受け7eが外嵌合する筒状部15kが形成されている。筒状部15kの先端部側(遊星歯車機構7側)の外径は、段差部15mを有するように縮径されている。
第1モータ3の回転軸3aは、図2に示すように、筒状に形成されている。回転軸3aの一端部側(即ち隔壁部15a側)の外径は、段差部3fを有するように縮径されている。回転軸3aの前記一端部側は、隔壁部15aの孔部15b内に挿通されている。回転軸3aの段差部3fと孔部15bの第1モータ3側の段差部15eとの間には、回転軸3aを軸線L1回りに回転可能に支持するための軸受け(例えばボールベアリング)3eが介在されている。回転軸3aの外周面の隔壁部15a側の周縁には、サンギヤ7sの連結部7aの後述のスプライン係合部7mと係合するスプライン係合部3gが形成されている。回転軸3a内には、遊星歯車機構7に潤滑油を供給するための配管19が挿通されている。
遊星歯車機構7のサンギヤ7sは、図2および図3に示すように、筒部7gと、筒部7gの外周面に形成された歯車7hとを有している。筒部7gの一側端面(軸線L1方向一側の端面)には、筒状の連結部7aが連通状で且つ軸線L1方向に突出形成(ここでは延設)されている。連結部7aの外周面には、隔壁部15a側を向いた段差側面7kが周方向に沿って形成されている。連結部7aの内周面の隔壁部15a側の周縁には、第1モータ3の回転軸3aのスプライン係合部3gと係合するスプライン係合部7mが形成されている。
サンギヤ7sおよび連結部7aは、入力回転軸17の外周側において、入力回転軸17に対して相対回転可能に配置されている。連結部7aの隔壁部15a側の端部は、隔壁部15aの孔部15b内に挿通されて、回転軸3aの端部とスプライン係合している(即ち連結部7aのスプライン係合部7mと回転軸3aのスプライン係合部3gとが係合している)。連結部7aの段差側面7kと隔壁部15aのサンギヤ7s側の段差部15fとの間には、軸受け(例えばスラスト軸受け)7bが介在されている。このように、連結部7aが軸受け7bを介して隔壁部15aに支持されることで、サンギヤ7sの軸線L1方向(より詳細には隔壁部15a側)への変位が制限されて、サンギヤ7sの軸線L1方向の振動が抑制される。
リングギヤ7rは、内歯車状に形成されており、サンギヤ7sの外周側に配置されている。リングギヤ7rの内周面の両端部側にはそれぞれ、軸受け(例えばボールベアリング)7d,7eが嵌合する段差部7n,7wが形成されている。段差部7nと隔壁部15aの段差部15jとの間に軸受け7dが介在されると共に、段差部7wと側壁部15gの段差部15mとの間に軸受け7eが介在されることで、リングギヤ7rは、各軸受け7d,7eを介してケース15に軸線L1回りに回転可能に支持されている。リングギヤ7rの外周面には、第1中間回転軸11の歯車11cと噛合する歯車7iが形成されている。
ピニオンギヤ7pは、サンギヤ7sとリングギヤ7rとの間に配置しており、それらと噛合している。
キャリア7cは、ピニオンギヤ7pを自転可能に支持する複数のピニオンシャフト7qと、各ピニオンシャフト7qの一端部と連結するキャリア本体7tと、ピニオンシャフト7qの他端部と連結すると共にキャリア本体7tと連結されたプレート部7uとを有している。
キャリア本体7tは、例えば円板状に形成されており、その中心に入力回転軸17が挿通される孔部7vが形成されている。孔部7vの内周面には、入力回転軸17の後述のフランジ部17aに連結されている。これにより、キャリア本体7tは、入力回転軸17の外周面に一体回転可能に固定されている。
入力回転軸17の外周面には、径方向に突出すると共に周方向に沿った上述のフランジ部17aが形成されている。入力回転軸17の一端部(即ち第1モータ3側の端部)の内部には、その一端部の端面から軸線L1方向に伸びた主管通路17bが形成されると共に、主管通路17bから径方向に伸びて入力回転軸17の外周面へと貫通する支管通路17cが形成されている。主管通路17bの一端開口17dには、回転軸3a内に挿通された配管19の一端部が連通状に内嵌合(例えばスプライン係合)されている。配管19から供給される潤滑油が主管通路17bおよび支管通路17cを流れて遊星歯車機構7に供給される。
ここでは、入力回転軸17の前記一端部は、第1モータ3の回転軸3a内に挿通されている。また、入力回転軸17と配管19とのスプライン係合部分およびサンギヤ7sの連結部7aと回転軸3aとのスプライン係合部分は、回転軸3a,17の径方向に並んで配置している。
入力回転軸17と側壁部15gの孔部15hとの間には、ブッシュ材21が介在されている。入力回転軸17とサンギヤ7sとの間にも、ブッシュ材23が介在されている。入力回転軸17と第1モータ3の回転軸3aとの間には、ブッシュ材(または軸受け)25が介在されている。入力回転軸17のフランジ部17aとケース15の筒状部15kの間には、軸受け27が介在されている。入力回転軸17のフランジ部17aとサンギヤ7sの間には、軸受け29が介在されている。
以上の構成により、この遊星歯車機構7では、入力回転軸17の回転によりキャリア7cが軸線L1回り回転される。この回転によりピニオンギヤ7pが自転および公転され、この自転および公転によりサンギヤ7sおよびリングギヤ7rが軸線L1回りに回転される。サンギヤ7sの回転により第1モータ3の回転軸3aが軸線L1回りに回転され、この回転により第1モータ3が回生駆動される。
その際、ピニオンギヤ7pとサンギヤ7sとの噛合部分でスラスト加振力(軸線L1方向加振力)が発生し、このスラスト加振力によりサンギヤ7sが軸線L1方向に振動される。しかし、サンギヤ7sの連結部7aが軸受け7bを介して隔壁部15aに支持されることで、サンギヤ7sの軸線L1方向(具体的には隔壁部15a側)への変位が制限されている。このため、サンギヤ7sで発生したスラスト加振力は、隔壁部15aで遮断されて、第1モータ3の回転軸3aへと伝達することが抑制される。これにより、スラスト加振力が、サンギヤ7s、連結部7a、回転軸3aおよび第1モータ3へと順に伝達してケース15の端面15n(図1参照)から増幅されて外部に伝搬することが抑制される。
これに対し、従来の駆動装置は、この実施形態の駆動装置1と比べて、サンギヤ7sの連結部7aに形成された段差側面7kおよび軸受け7bが省略された構造であるので、サンギヤ7sで発生したスラスト加振力が、隔壁部15aで遮断されずに第1モータ3の回転軸3aを介して第1モータ3に伝達して、ケース15の端面15nから増幅されて外部に伝搬する。
このため、図4に示すように、この実施形態の駆動装置1のケース15の端面15nでのスラスト加振力による音圧の大きさ(グラフA)は、従来の駆動装置のケース15の端面15nでのスラスト加振力による音圧の大きさ(グラフB)よりも低く抑制される(特に、スラスト加振力の周波数が700Hz〜2000Hzの範囲で低く抑制される)。
<主要な効果>
以上のように、この実施形態によれば、サンギヤ7sの連結部7aの外周面に隔壁部15a側を向いた段差側面7kが形成され、段差側面7kと隔壁部15aのサンギヤ7s側の面(段差部15fの段差側面)との間に軸受け(第1軸受け)7bが介在されるので、サンギヤ7sの回転性を損なうこと無く、サンギヤ7sの隔壁部15a側への変位を制限できる。これにより、サンギヤ7sの軸線L1方向の振動を抑制できる。これにより、サンギヤ7sとピニオンギヤ7pとの噛合部分で発生したスラスト加振力が、第1モータ3に伝達することが抑制されて、ケース15の端面15nから増幅されて外部に伝搬することが抑制される。
以上のように、この実施形態によれば、サンギヤ7sの連結部7aの外周面に隔壁部15a側を向いた段差側面7kが形成され、段差側面7kと隔壁部15aのサンギヤ7s側の面(段差部15fの段差側面)との間に軸受け(第1軸受け)7bが介在されるので、サンギヤ7sの回転性を損なうこと無く、サンギヤ7sの隔壁部15a側への変位を制限できる。これにより、サンギヤ7sの軸線L1方向の振動を抑制できる。これにより、サンギヤ7sとピニオンギヤ7pとの噛合部分で発生したスラスト加振力が、第1モータ3に伝達することが抑制されて、ケース15の端面15nから増幅されて外部に伝搬することが抑制される。
また、隔壁部15aには、第1モータ(電動機)3の回転軸3aおよびサンギヤ7sの連結部7aが共に挿通する孔部15bが形成され、孔部15bの内周面に周方向に凸部15cが形成され、凸部15cのサンギヤ7s側の段差部15fに軸受け(第1軸受け)7bが配置されるので、サンギヤ7sの回転性を損なうこと無く、サンギヤ7sからの軸線L1方向の力を隔壁部15aで受け止めることができる。また、凸部15cの第1モータ3側の段差部15eに隔壁部15aと回転軸3aとの間に介在される軸受け(第2軸受け)3eが配置されるので、回転軸3aの回転性を損なうこと無く、回転軸3aからの軸線L1方向の力を隔壁部15aで受け止めることができる。
≪第2実施形態≫
第1実施形態では、図2に示すように、軸受け7bは例えばスラスト軸受けとして構成されるが、この実施形態では、図5に示すように、軸受け7bはボールベアリングとして構成される。この実施形態の他の構成は、第1実施形態と同じである。この実施形態でも、第1実施形態と同様の効果を得る。
第1実施形態では、図2に示すように、軸受け7bは例えばスラスト軸受けとして構成されるが、この実施形態では、図5に示すように、軸受け7bはボールベアリングとして構成される。この実施形態の他の構成は、第1実施形態と同じである。この実施形態でも、第1実施形態と同様の効果を得る。
≪第3実施形態≫
第1実施形態では、図2に示すように、入力回転軸17と配管19とのスプライン係合部分と、サンギヤ7sの連結部7aと第1モータ3の回転軸3aとのスプライン係合部分とは、回転軸3a,17の径方向に並んで配置されるが、この実施形態では、図6に示すように、入力回転軸17と配管19とのスプライン係合部分は、サンギヤ7sの連結部7aと第1モータ3の回転軸3aとのスプライン係合部分の第1モータ3側に配置される。
第1実施形態では、図2に示すように、入力回転軸17と配管19とのスプライン係合部分と、サンギヤ7sの連結部7aと第1モータ3の回転軸3aとのスプライン係合部分とは、回転軸3a,17の径方向に並んで配置されるが、この実施形態では、図6に示すように、入力回転軸17と配管19とのスプライン係合部分は、サンギヤ7sの連結部7aと第1モータ3の回転軸3aとのスプライン係合部分の第1モータ3側に配置される。
また、この実施形態では、サンギヤ7sの連結部7aの外周面の隔壁部15a側の周縁に、スプライン係合部7mが形成されている。そして、回転軸3aの内周面の隔壁部15a側の周縁に、連結部7aのスプライン係合部7mと係合するスプライン係合部3gが形成されている。この実施形態の他の構成は、第1実施形態と同じである。この実施形態でも、第1実施形態と同様の効果を得る。
≪第4実施形態≫
第3実施形態では、図6に示すように、軸受け7bは例えばスラスト軸受けとして構成されるが、この実施形態では、図7に示すように、軸受け7bはボールベアリングとして構成される。この実施形態の他の構成は、第3実施形態と同じである。この実施形態でも、第3実施形態と同様の効果(即ち第1実施形態と同様の効果)を得る。
第3実施形態では、図6に示すように、軸受け7bは例えばスラスト軸受けとして構成されるが、この実施形態では、図7に示すように、軸受け7bはボールベアリングとして構成される。この実施形態の他の構成は、第3実施形態と同じである。この実施形態でも、第3実施形態と同様の効果(即ち第1実施形態と同様の効果)を得る。
≪第5実施形態≫
第2実施形態では、図5に示すように、入力回転軸17と配管19とのスプライン係合部分と、サンギヤ7sの連結部7aと第1モータ3の回転軸3aとのスプライン係合部分とは、回転軸3a,17の径方向に並んで配置されるが、この実施形態では、図8に示すように、サンギヤ7sの連結部7aと第1モータ3の回転軸3aとのスプライン係合部分は、入力回転軸17と配管19とのスプライン係合部分の第1モータ3側に並んで配置される。この実施形態の他の構成は、第2実施形態と同じである。この実施形態でも、第2実施形態と同様の効果(即ち第1実施形態と同様の効果)を得る。
第2実施形態では、図5に示すように、入力回転軸17と配管19とのスプライン係合部分と、サンギヤ7sの連結部7aと第1モータ3の回転軸3aとのスプライン係合部分とは、回転軸3a,17の径方向に並んで配置されるが、この実施形態では、図8に示すように、サンギヤ7sの連結部7aと第1モータ3の回転軸3aとのスプライン係合部分は、入力回転軸17と配管19とのスプライン係合部分の第1モータ3側に並んで配置される。この実施形態の他の構成は、第2実施形態と同じである。この実施形態でも、第2実施形態と同様の効果(即ち第1実施形態と同様の効果)を得る。
≪付帯事項≫
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は斯かる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと解される。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は斯かる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと解される。
また、第1から第5実施形態の何れかを組み合わせた発明についても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと解される。
本発明は、駆動源として使用可能なエンジンとモータとを有するハイブリッド車に搭載可能な駆動装置に関し、特に、遊星歯車機構を用いてエンジンおよびモータの動力分配を行う駆動装置への適用に最適である。
1 駆動装置
3 第1モータ(電動機)
3a 回転軸
7 遊星歯車機構
7a 連結部
3e 軸受け(第2軸受け)
7b 軸受け(第1軸受け)
7s サンギヤ
7r リングギヤ
7p ピニオンギヤ
7c キャリア
7k 段差側面
15 ケース
15a 隔壁部
15b,15h 孔部
15c 凸部
15e,15f 段差部
17 入力回転軸
3 第1モータ(電動機)
3a 回転軸
7 遊星歯車機構
7a 連結部
3e 軸受け(第2軸受け)
7b 軸受け(第1軸受け)
7s サンギヤ
7r リングギヤ
7p ピニオンギヤ
7c キャリア
7k 段差側面
15 ケース
15a 隔壁部
15b,15h 孔部
15c 凸部
15e,15f 段差部
17 入力回転軸
Claims (2)
- サンギヤを有し前記サンギヤにおける軸線方向一側の端面に連結部が突出形成された遊星歯車機構と、
前記連結部に連結された回転軸を有する電動機と、
前記電動機および前記遊星歯車機構を収容するケースと、
を備えた駆動装置において、
前記ケースは、前記電動機と前記遊星歯車機構との間に配置する隔壁部を有し、
前記連結部の外周面に前記隔壁部側を向いた段差側面が形成され、前記段差側面と前記隔壁部のサンギヤ側の面との間に第1軸受けが介在されることを特徴とする駆動装置。 - 請求項1に記載の駆動装置であって、
前記隔壁部には、前記回転軸および前記連結部が共に挿通する孔部が形成され、前記孔部の内周面に周方向に凸部が形成され、前記凸部の前記サンギヤ側の段差部に前記第1軸受けが配置され、前記凸部の前記電動機側の段差部に前記隔壁部と前記回転軸との間に介在される第2軸受けが配置されることを特徴とする駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013073212A JP2014196077A (ja) | 2013-03-29 | 2013-03-29 | 駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013073212A JP2014196077A (ja) | 2013-03-29 | 2013-03-29 | 駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014196077A true JP2014196077A (ja) | 2014-10-16 |
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ID=52357239
Family Applications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019049282A (ja) * | 2017-09-08 | 2019-03-28 | トヨタ自動車株式会社 | 軸受潤滑構造 |
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-
2013
- 2013-03-29 JP JP2013073212A patent/JP2014196077A/ja active Pending
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