JP2014195769A - 加熱粉砕装置 - Google Patents

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【課題】セルロース糖化プロセスにおけるセルロースからグルコースへの転化率を向上させることができる装置を提案する。【解決手段】フィルターシャッター26が閉じており粉砕容器22(フィルター24)に試料が投入されている状態で、電気ヒータ40によって粉砕容器22(フィルター24)内を加熱しながらモータ30によって粉砕容器22(フィルター24)を回転させて複数のボール28を粉砕容器22(フィルター24)内で転動させて試料を加熱粉砕し、適当なタイミングでこの加熱粉砕を中断し、注水ポンプ50によってフィルター24内に注水して試料の可溶物を水に溶かして水溶液としてこれをフィルターシャッター26を開けてモータ30によって粉砕容器22を回転させることによって取り出し、粉砕容器22内の残渣に対して加熱粉砕以降の処理を実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、バイオ燃料の原料となるセルロース系のバイオマスを粉砕するための粉砕装置に関する。
従来、この種の粉砕装置としては、円板リング形状の粉砕媒体を円筒形に形成された円筒粉砕容器に装入し、駆動用モータを駆動源として円筒粉砕容器を振動させて円板リング型粉砕媒体を円筒粉砕容器内で転動させることにより、被粉砕物を粉砕するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、2つの円筒粉砕容器を中間連結チューブを用いて上下に連結し、上側の円筒粉砕容器の端部に原料入口が設けられており、下側の円筒粉砕容器の端部に被粉砕物の原料出口が設けられている。
また、円筒容器に突起付リング型粉砕媒体を装入し、駆動用モータを駆動源として円筒容器を振動させて突起付リング型粉砕媒体を円筒容器内で転動させることにより、バイオマスを粉砕するものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。この装置では、円筒容器の外側に冷却用の冷却ジャケットが取り付けられており、冷却ジャケットに所定の温度と流量の冷却水を流してバイオマスが粉砕されるときに発生する熱で高温になるのを防止している。
特開2012−11331号公報 特開2012−11330号公報
近年、サトウキビやトウモロコシ等のバイオマスを原料としたバイオ燃料の生産は、原料が食料品であるため、その競業が問題とされている。このため、食料との競業のない木片や古着などのセルロース系のバイオマスを原料としてバイオ燃料を生産することが研究されている。
セルロースをグルコースまで分解するセルロース糖化プロセスにおいて、出願人は、粗粉砕したバイオマスを200℃程度で飽和蒸気圧未満の雰囲気で常圧近傍で数時間に亘って粉砕する加熱粉砕処理を行なうことによって可溶物とし、この可溶物の水溶液を酸触媒を用いてグルコースまで糖化する手法を考案した。この手法の詳細については、特願2011−144953や特願2011−261362に記載されている。
上述のセルロース糖化プロセスにおける加熱粉砕処理を更に詳細に調べると、加熱粉砕処理の経過時間が短い段階で得られた可溶物は、その後の加熱粉砕によって目的とする分子量より小さな分子量にまで粉砕されるものが生じ、最終的なグルコースへの転化率(グルコースの糖収率)を低下させてしまうことが解った。一方、加熱粉砕処理を短時間で終了するものとすると、可溶物まで粉砕されていない原料が残渣となることから、最終的なグルコースへの転化率は低くなってしまう。
本発明の加熱粉砕装置は、セルロース糖化プロセスにおけるセルロースからグルコースへの転化率を向上させることができる装置を提案することを主目的とする。
本発明の加熱粉砕装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の加熱粉砕装置は、
粉砕媒体と該粉砕媒体が内側に装入された粉砕容器とを有し、セルロース系の試料を加熱しながら粉砕する加熱粉砕装置であって、
前記粉砕媒体が前記粉砕容器内で試料を粉砕可能に転動するよう前記粉砕容器に周期的な運動を付与する周期的運動付与手段と、
前記粉砕容器内を加熱する加熱手段と、
前記粉砕容器内に注水する注水手段と、
前記粉砕容器内の水分を脱水する脱水手段と、
を備える加熱粉砕装置。
この本発明の加熱粉砕装置では、粉砕容器にセルロース系の試料が投入されている状態で加熱手段により粉砕容器内を加熱しながら周期的運動付与手段により粉砕媒体が粉砕容器内で試料を粉砕可能に転動するよう粉砕容器に周期的な運動を付与する。これにより、試料の加熱粉砕処理を行なうことができる。そして、適当なタイミングで加熱粉砕処理を中断し、注水手段により粉砕容器内に注水して加熱粉砕により得られた可溶物を水に溶かし、これを脱水手段により脱水することによって取り出す。そして、脱水後の残渣(可溶物に至っていない試料)に対して再び加熱粉砕処理を実行する。このように、加熱粉砕処理の途中のタイミングで注水と脱水とを行なうことにより、加熱粉砕処理の経過時間が短い段階で得られた可溶物を水溶液として取り出すことができ、加熱粉砕処理の経過時間が短い段階で得られた可溶物がその後の加熱粉砕により目的とする分子量より小さい分子量に至るまで粉砕されるのを抑制することができる。この結果、セルロースからグルコースへの転化率(グルコースの糖収率)を向上させることができる。
こうした本発明の加熱粉砕装置において、飽和蒸気圧未満の雰囲気で加熱と前記周期的な運動とを伴った加熱粉砕が予め定められた所定時間に亘って実行されるよう前記加熱手段と前記周期的運動付与手段とを制御する第1制御と、予め定められた所定量の水が前記粉砕容器内に注水されて試料における可溶物が水溶液とされるよう前記注水手段を制御する第2制御と、前記粉砕容器内が飽和蒸気圧未満の雰囲気となるよう前記脱水手段を制御する第3制御と、を実行する制御手段、を備えるものとすることもできる。こうすれば、加熱粉砕処理の途中で得られる可溶物を水溶液として取り出す処理を自動で行なうことができる。ここで、「所定時間」は、注水と脱水とを加熱粉砕処理のどのタイミングで行なうかによってグルコースへの転化率(グルコースの糖収率)がどのように変化するかを実験などにより求め、グルコースの転化率が高いタイミングとなるように定めればよい。また、「所定量」は、所定時間の加熱粉砕処理により得られた可溶物を水溶液として取り出すのに最適な水量として実験などにより定めればよい。
この制御手段を備える態様の本発明の加熱粉砕装置において、前記制御手段は、前記第1制御と前記第2制御と前記第3制御とをこの順に複数回に亘って実行する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、加熱粉砕処理の途中で複数回に亘って可溶物を水溶液として取り出すことができる。この結果、加熱粉砕によって得られた可溶物がその後の加熱粉砕により目的とする分子量より小さい分子量に至るまで粉砕されるのをより効果的に抑制することができ、セルロースからグルコースへの転化率を向上させることができる。
本発明の加熱粉砕装置において、前記加熱粉砕装置はボールミル型の装置であり、前記周期的運動付与手段は前記粉砕容器に回転運動を与える手段であり、前記脱水手段は前記周期的運送付与手段による前記粉砕容器への回転運動を伴って行なわれる回転脱水により前記粉砕容器内の水分を脱水する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、周期的運動付与手段による回転運動を用いて脱水することができる。この態様の加熱粉砕装置において、前記脱水手段は、円筒形に形成されて前記粉砕容器内に前記粉砕媒体と試料とを保持するように配置された透水可能な保持部材を有する手段であるものとすることもできる。さらに、この態様の加熱粉砕装置において、前記脱水手段は、前記保持部材の外周側に配置され、外周側への排水を不能とする水密と外周側への排水とを切り替えて行なう水密排水切替機構を備える手段であり、前記制御手段は、前記第1制御と前記第2制御とを実行するときには水密となるよう前記水密排水切替機構を制御し、前記第3制御を実行するときには排水となるよう前記水密排水切替機構を制御する手段である、ものとすることもできる。
また、本発明の加熱粉砕装置において、前記脱水手段は、前記粉砕容器の下部に形成された取出口に負圧を作用させて吸引することにより前記粉砕容器内の水分を脱水する手段であるものとすることもできる。こうすれば、周期的運動付与手段による周期的運動を伴わなくても、脱水することができる。タンデムリングミル型の加熱粉砕装置にも適用することができる。
さらに、本発明の加熱粉砕装置において、前記加熱粉砕装置は、複数の円板または円環である前記粉砕媒体と、内側側が円筒形に形成されると共に下部に孔が形成された前記粉砕容器と、を有するタンデムリングミル型の装置であり、前記周期的運動付与手段は、前記粉砕容器に振動を付与する手段であり、前記脱水手段は、前記周期的運送付与手段による前記粉砕容器への振動を伴って行なわれる振動脱水により前記粉砕容器内の水分を脱水する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、周期的運動付与手段による振動を用いて脱水することができる。この態様の加熱粉砕装置において、前記脱水手段は、前記粉砕容器内の下部に配置された透水可能な保持部材を有する手段である、ものとすることもできる。さらに、この態様の加熱粉砕装置において、前記脱水手段は、前記粉砕容器の外周側に配置され、外周側への排水を不能とする水密と外周側への排水とを切り替えて行なう水密排水切替機構を備える手段であり、前記制御手段は、前記第1制御と前記第2制御とを実行するときには水密となるよう前記水密排水切替機構を制御し、前記第3制御を実行するときには排水となるよう前記水密排水切替機構を制御する手段である、ものとすることもできる。
本発明の第1実施例としての加熱粉砕装置20の構成の概略を示す構成図である。 セルロース系の試料をグルコースまで分解するセルロース糖化プロセスの一例を示す説明図である。 第1実施例のセルロース糖化プロセスの実施条件を示す説明図である。 第1実施例の制御装置90により実行される加熱粉砕取出処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 試料の加熱粉砕時間とセルロースからグルコースへの転化率(グルコースの糖収率)との関係の一例を示す説明図である。 変形例の加熱粉砕装置20Bの構成の概略を示す構成図である。 変形例の加熱粉砕取出処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 第2実施例の加熱粉砕装置120の構成の概略を示す構成図である。 加熱粉砕装置120が備える粉砕容器122や複数の円板128の構成の概略を示す構成図である。 第2実施例の制御装置190により実行される加熱粉砕取出処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例の加熱粉砕装置120Bの構成の概略を示す構成図である。 変形例の加熱粉砕装置120Cの構成の概略を示す構成図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の第1実施例としての加熱粉砕装置20の構成の概略を示す構成図であり、図2は、セルロース系の試料をグルコースまで分解するセルロース糖化プロセスの一例を示す説明図であり、図3は、第1実施例のセルロース糖化プロセスの実施条件を示す説明図である。以下、説明の都合上、まず、セルロース糖化プロセスについて説明し、その後、第1実施例の加熱粉砕装置20について説明する。
セルロース糖化プロセスでは、図2に示すように、セルロース((C6105n:nは10数〜)やでん粉,ヘミセルロース,ペクチンなどのセルロース系の試料を加熱しながら粉砕すると共に粉砕後の試料における可溶物を水に溶かして水溶液として取り出す加熱粉砕取出処理を実行し、取出後の試料を糖化させる糖化処理を実行して、グルコース(C6106)を生成する。
ここで、試料は、セルロース系の原料、例えば、草類(稲わらや麦わら,バガスなど),間伐材(竹や笹など),木材加工木屑(おがくずやチップ,端材など),木質系(街路樹剪定材や木質建築廃材,樹皮,流木など),セルロース製品(綿や紙,衣類など)などを粗粉砕して用いることができる。
加熱粉砕取出処理では、第1実施例の加熱粉砕装置20を用いて、図3に示すように、250℃程度までの飽和蒸気圧未満の雰囲気で常圧近傍で数時間に亘って試料を粉砕し、その後に、その試料における可溶物を水に溶かして水溶液とし、水溶液と残渣とに分離する。具体的には、試料の加熱粉砕により、セルロースを非晶質化および低分子化させて、水溶性のオリゴ糖((C6105n:nは数〜10数)などを生成し、そのオリゴ糖の水溶液を取り出す。
糖化処理では、水溶液をカーボン固体酸や有機酸(例えば酢酸や蟻酸など)などの酸触媒を用いて150℃程度で数時間処理することによってグルコースまで糖化させる。
従来、セルロース糖化プロセスにおいて、100℃以上で臨界点以下の加圧熱水(飽和蒸気圧以上に加圧されて液体状態で存在するいわゆる亜臨界水)によってセルロースを水に可溶な低分子量多糖類とする水熱処理が考えられている(例えば、特開2010−166831号公報や特開2010−279255号公報参照)。しかしながら、こうした水熱処理では、セルロースの含水率が高いために、過分解が生じて、オリゴ糖以外の物質が生成されやすく、セルロースからグルコースへの転化率(グルコースの糖収率)の向上を図るのが難しいという課題がある。これに対して、第1実施例では、図3に示すように、飽和蒸気圧未満の雰囲気で加熱粉砕を行なうことにより、過分解が生じるのを抑制して、水溶性のオリゴ糖などをより十分に生成することができ、ひいては、セルロースからグルコースへの転化率(グルコースの糖収率)の向上を図ることができる。
次に、加熱粉砕取出処理で用いる第1実施例の加熱粉砕装置20について説明する。第1実施例の加熱粉砕装置20は、ボールミル型の加熱粉砕装置として構成されており、図1に示すように、粉砕容器22と、粉砕容器22の内側に配置されて透水可能なフィルター24と、フィルター24の外側(粉砕容器22とフィルター24との間)に配置されて開閉可能なフィルターシャッター26と、フィルター24内に装入された粉砕媒体としての複数のボール(球体)28と、粉砕容器22に周期的な運動としての回転運動(図中矢印参照)を付与するためのモータ30と、図示しない基台に取り付けられて粉砕容器22内を加熱するための電気ヒータ40と、粉砕容器22内に注水するための注水ポンプ50と、粉砕容器22(フィルター24)内を加圧するための圧縮機60と、圧縮機60と粉砕容器22(フィルター24)との連通路62と、連通路62に設けられたバルブ64と、粉砕容器22(フィルター24)内を大気開放するためのバルブ66と、粉砕容器22の下部から粉砕容器22内の水分(水溶液)を取り出すための取出経路76と、取出経路76に設けられたバルブ78と、装置全体を制御する制御装置90と、を備える。
粉砕容器22は、中空円筒形に形成されている。フィルター24は、外径や軸方向の長さが粉砕容器22の内径や軸方向の長さに比してある程度小さな中空円筒形で透水可能(試料における可溶物の水溶液は通すが不溶物(固形物)は通さないよう)に形成されており、粉砕容器22と同軸となるよう粉砕容器22の上部の下面(内側の面)に取り付けられている。フィルターシャッター26は、フィルター24の外側を覆うように粉砕容器22の上部の下面(内側面)に取り付けられている。したがって、粉砕容器22の内周面とフィルターシャッター26の外周面との間や、粉砕容器22の下部の上面(内側面)とフィルターシャッター26の下部の下面(外側面)との間には、ある程度の空間(以下、中間空間という)が形成される。このため、フィルター24は、複数のボール28や試料の保持機能を有し、フィルターシャッター26は、フィルター24内の水分の中間空間への排水を不能とする水密状態と中間空間への排水を可能とする排水状態との切替機能を有している、と言える。なお、粉砕容器22,フィルター24,フィルターシャッター26がモータ30の駆動によって一体回転すると、複数のボール28がフィルター24内で転動する。
制御装置90は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポートを備える。制御装置90には、フィルター24内に設けられた温度センサからのフィルター内温度などが入力ポートを介して入力されている。また、制御装置90からは、フィルターシャッター26やモータ30,電気ヒータ40,注水ポンプ50,圧縮機60,バルブ64,66,78などへの駆動制御信号が出力ポートを介して出力されている。
次に、こうして構成された第1実施例の加熱粉砕装置20の動作について説明する。図4は、第1実施例の制御装置90により実行される加熱粉砕取出処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、セルロース系の試料が粉砕容器22の図示しない試料の投入口から粉砕容器22(フィルター24)内に投入されて加熱粉砕取出処理の実行が指示されたときに実行される。なお、このルーチンの実行開始には、フィルターシャッター26やバルブ64,66,78は閉じられている。
加熱粉砕取出処理ルーチンが実行されると、制御装置90は、まず、飽和蒸気圧未満の雰囲気での粉砕容器22,フィルター24を介しての試料の加熱(例えば、150℃や200℃など)とフィルター24の回転とが予め定められた所定時間(例えば、数時間など)に亘って実行されるよう電気ヒータ40とモータ30とを制御する回転加熱粉砕制御を実行する(ステップS100)。この回転加熱粉砕制御では、電気ヒータ40によって試料を加熱しながら、モータ30によるフィルター24の回転によって複数のボール28をフィルター24内で転動させて試料を粉砕する。ここで、所定時間(加熱粉砕の実行時間)は、後述の注水や脱水をどのタイミングで行なうかによってグルコースへの転化率(グルコースの糖収率)がどのように変化するかを実験や解析によって求めて、グルコースへの転化率が高いタイミングとなるよう定めればよい。また、加熱粉砕の際の温度は、温度によってグルコースへの転化率がどのように変化するかを実験や解析によって求めて、グルコースへの転化率が高い温度となるよう定めればよい。
続いて、予め定められた所定量の水がフィルターシャッター26内に注水されその後にバルブ64が開成されてフィルターシャッター26内が加圧されるよう注水ポンプ50とバルブ64と圧縮機60とを制御する水密注水加圧制御を実行する(ステップS110)。こうした水密注水加圧制御の実行により、試料の可溶物を水に溶かして水溶液とする。ここで、所定量は、加熱粉砕により得られた可溶物を水溶液として取り出すのに最適な水量を実験や解析によって求めて定めればよい。なお、この水密注水加圧制御では、試料の可溶物が水に十分に溶けるようにするために、注水ポンプ50から粉砕容器22内に散水されるようにしたり、モータ30によってフィルター24を回転させて複数のボール28によって水を攪拌したりするものとしてもよい。また、水密注水加圧制御の実行を終了すると、バルブ64が閉成されるようバルブ64を制御する。
そして、フィルターシャッター26が開かれ且つバルブ78が開成した状態で粉砕容器22,フィルター24,フィルターシャッター26が一体回転するようフィルターシャッター26とバルブ78とモータ30とを制御する回転脱水制御を実行する(ステップS120)。この回転脱水制御の実行により、フィルター24内の水分(試料の可溶物が溶けた水溶液)が遠心力によってフィルター24やフィルターシャッター26を介してフィルターシャッター26の外周側に放出され、重力によって落下して粉砕容器22の下部から取出経路76に放出される。これにより、粉砕容器22内の水分(試料が溶けた水分)を取り出すことができる。この回転脱水制御の実行が終了すると、フィルターシャッター26が閉じられ且つバルブ78が閉成されるようフィルターシャッター26とバルブ78とを制御する。
こうして粉砕容器22内の水分を取り出すと、バルブ66が開成されて粉砕容器22内が飽和蒸気圧未満の雰囲気となったときにバルブ66が閉成されるようバルブ66を制御する大気開放制御を実行し(ステップS130)、このステップS100〜S130の処理を予め定められた所定回数(例えば、2回や3回,5回など)だけ実行したか否かを判定し(ステップS140)、所定回数だけ実行していないときには、ステップS100に戻る。したがって、加熱粉砕を中断したときの可溶物については水溶液(水分)として取り出し、そのときの不溶物(可溶物に至っていない試料)については再び加熱粉砕を行なうことになるから、加熱粉砕の経過時間が短い段階で得られた可溶物がその後の加熱粉砕によって目的とする分子量より小さい分子量に至るまで粉砕されるのを抑制することができる。この結果、セルロースからグルコースへの転化率(グルコースの糖収率)の向上を図ることができる。
こうしてステップS100〜S130の処理を所定回数だけ実行したときに、本ルーチンを終了する。なお、本ルーチンの実行終了まで粉砕容器22内に残った不溶物すなわち残渣はその後に粉砕容器22の図示しない残渣取出口から取り出せばよい。
図5は、試料の加熱粉砕時間とセルロースからグルコースへの転化率(グルコースの糖収率)との関係の一例を示す説明図である。実験や解析によって、図示するように、試料の種類(粗粉砕前の原料の種類)によってセルロースからグルコースへの転化率が最大となる時間(試料Aでは時間Ta,試料Bでは時間Tb)が異なることが解った。したがって、試料A,Bの混合試料を用いる場合、時間Taより長い時間に亘って加熱粉砕すると、混合試料において目的とする分子量より小さな分子量にまで粉砕される割合が多くなって最終的なグルコースへの転化率(グルコースの糖収率)が低下してしまい、時間Tbより短い時間(例えば時間Ta)で加熱粉砕を終了すると、混合試料において十分に粉砕されていない試料が残渣となり最終的なグルコースへの転化率が低下してしまうと考えられる。第1実施例では、上述のステップS100〜S130の処理を繰り返し実行する、例えば、所定時間を時間Taとして回転加熱粉砕制御を実行した後に水密注水加圧制御や回転脱水制御を実行して混合試料のうち主として粉砕後の試料Aが溶けた水溶液を取り出し、次に、所定時間を時間(Tb−Ta)として回転加熱粉砕制御を実行した後に水密注水加圧制御や回転脱水制御を実行して混合試料のうち主として粉砕後の試料Bが溶けた水溶液を取り出す、ことにより、混合試料における試料Aを目的とする分子量より小さい分子量に至るまで粉砕するのを抑制することができると共に混合試料における試料Bを可溶物となるまで十分に粉砕することができる。この結果、最終的なグルコースへの転化率(グルコースの糖収率)の向上を図ることができる。
以上説明した第1実施例の加熱粉砕装置20によれば、フィルターシャッター26が閉じており粉砕容器22(フィルター24)内に試料が投入されている状態で、電気ヒータ40によって粉砕容器22(フィルター24)内を加熱しながらモータ30によって粉砕容器22(フィルター24)を回転させて複数のボール28を粉砕容器22(フィルター24)内で転動させることによって試料を加熱粉砕し、適当なタイミングでこの加熱粉砕を中断し、注水ポンプ50によってフィルター24内に注水して試料における可溶物を水に溶かして水溶液とし、この水溶液(水分)をフィルターシャッター26を開けてモータ30によって粉砕容器22を回転させることによって取り出し、粉砕容器22内の残渣に対して加熱粉砕以降の処理を再実行するから、加熱粉砕の経過時間が短い段階で得られた可溶物がその後の加熱粉砕によって目的とする分子量より小さい分子量に至るまで粉砕されるのを抑制することができる。この結果、セルロースからグルコースへの転化率(グルコースの糖収率)の向上を図ることができる。また、制御装置90により、粉砕容器22内の試料の加熱粉砕,粉砕容器22内への注水(試料の可溶物の水溶液化),粉砕容器22内の脱水(水溶液(水分)の取出)を実行するから、こうした一連の処理を自動で行なうことができる。
第1実施例の加熱粉砕装置20では、取出経路76にバルブ78を設けるものとしたが、図6の変形例の加熱粉砕装置20Bの構成図に示すように、更に、取出経路76におけるバルブ78より下流側(バルブ78に対して粉砕容器22側とは反対側)に、取出経路76(粉砕容器22における水分の取出口)に負圧を作用させるための負圧ポンプ82を設けるものとしてもよい。この場合、図4の加熱粉砕取出処理ルーチンに代えて、図7の加熱粉砕取出処理ルーチンを実行するものとしてもよい。この図7のルーチンは、ステップS120の処理に代えてステップS120Bの処理を実行する点を除いて、図4のルーチンと同一である。したがって、同一の処理ついては同一のステップ番号を付してその詳細な説明は省略する。図7の加熱粉砕取出処理ルーチンでは、回転加熱粉砕制御や水密注水加圧制御を実行すると(ステップS100,S110)、フィルターシャッター26が開かれ且つバルブ78が開成した状態で取出経路76に負圧が作用するようフィルターシャッター26とバルブ78と負圧ポンプ82とを制御する負圧脱水制御を実行する(ステップS120B)。こうした負圧脱水制御の実行により、粉砕容器22(フィルター24)内の水分を脱水(取出経路76に吸引)することができる。そして、大気開放制御を実行し(ステップS130)、ステップS100〜S130の処理を所定回数だけ実行していないときには(ステップS140)、ステップS100に戻り、所定回数だけ実行したときに(ステップS140)、本ルーチンを終了する。回転脱水制御に代えてこうした負圧脱水制御を実行するものとしても、粉砕容器22内の水分(試料が溶けた水分)を取り出すことができる。なお、この負圧脱水制御では、バルブ64が開成されて粉砕容器22(フィルター24)内が加圧されるようバルブ64と圧縮機60とを制御すれば、粉砕容器22(フィルター24)内と取出経路76との圧力差を大きくすることができ、粉砕容器22(フィルター24)内の水分(試料が溶けた水分)をより十分に取り出すことができる。
第1実施例の加熱粉砕装置20では、試料の投入後に、加熱粉砕,注水,脱水をこの順に所定回数だけ実行するものとしたが、試料の投入,加熱粉砕,注水,脱水をこの順に所定回数だけ実行するものとしてもよい。即ち、第1実施例では、脱水と次の加熱粉砕との間に試料の投入(追加投入)を行なわないものとしたが、これを行なうものとしてもよいのである。
第1実施例の加熱粉砕装置20では、回転加熱粉砕制御の実行後に、所定量の水がフィルターシャッター26内に注水されその後にバルブ64が開成されてフィルターシャッター26内が加圧されるよう注水ポンプ50とバルブ64と圧縮機60とを制御する水密注水加圧制御を実行するものとしたが、所定量の水がフィルターシャッター26内に注水されるよう注水ポンプ50を制御する水密注水制御を実行する、即ち、注水後にフィルターシャッター26内を加圧しないものとしてもよい。この場合、圧縮機60を備えないものとしてもよい。
第1実施例の加熱粉砕装置20では、粉砕容器22内でフィルター24の外側にフィルターシャッター26を配置するものとしたが、フィルターシャッター26を配置しないものとしてもよい。
第1実施例の加熱粉砕装置20では、電気ヒータ40によって粉砕容器22内を加熱するものとしたが、粉砕容器22の外周側に加熱用の熱媒体の流路を形成してその流路に熱媒体を流すことによって粉砕容器22内を加熱するものとしてもよいし、粉砕容器22や複数のボール28を磁性体によって形成すると共に粉砕容器22の外側に反磁性体を介してコイルを取り付けてそのコイルに交流電流を流すことによる誘導加熱によって粉砕容器22や複数のボール28を加熱するものとしてもよい。
次に、本発明の第2実施例としての加熱粉砕装置120について説明する。図8は、本発明の第2実施例としての加熱粉砕装置120の構成の概略を示す構成図であり、図9は、加熱粉砕装置120が備える粉砕容器122や複数の円板128の構成の概略を示す構成図である。なお、第2実施例では、第1実施例と同様のセルロース糖化プロセスにより、セルロース系の試料をグルコースまで分解する(図2,図3参照)。
第2実施例の加熱粉砕装置120は、タンデムリング型の加熱粉砕装置として構成されており、図8に示すように、粉砕容器122と、粉砕容器22内に装入された粉砕媒体としての複数の円板128と、粉砕容器122に周期的な運動としての水平方向(図中手前奥方向)の振動を付与するための振動付与装置130と、図示しない基台に取り付けられて粉砕容器122内を加熱するための電気ヒータ140と、粉砕容器22内に注水するための注水ポンプ150と、粉砕容器22内を加圧するための圧縮機160と、圧縮機160と粉砕容器122との連通路162と、連通路162に設けられたバルブ164と、粉砕容器122内を大気開放するためのバルブ166と、粉砕容器122の上部(図8では粉砕容器122の左上部)から粉砕容器122内に試料を投入するための投入経路170と、投入経路170に設けられたバルブ172と、粉砕容器122の下部(図8では粉砕容器122の右下部)から粉砕容器122内の水分(水溶液)や残渣(投入からある程度の時間が経過した試料における不溶物(固形物))を取り出すための取出経路176と、取出経路176に設けられたバルブ178と、取出経路176におけるバルブ178より下流側に設けられて取出経路176(粉砕容器122における取出口)に負圧を作用させるための負圧ポンプ182と、装置全体を制御する制御装置190と、を備える。なお、この加熱粉砕装置120では、投入経路170を介して粉砕容器122内に投入された試料が取出経路176側にある程度の時間(後述の加熱粉砕,注水,脱水をこの順に所定回数だけ行なうのに要する時間)を要して移動する(水溶液や残渣として取出経路176から取り出される)ように、粉砕容器122における図中右側に向けて低くなるよう傾斜や段差を設けたり、投入経路170側から取出経路176側に向けて気流を生じさせたりするものとした。
図8や図9の構成図に示すように、粉砕容器122は、中空円筒形に形成されており、複数の円板128は、外周面に突起が形成された歯車状に形成されている。なお、粉砕容器122に振動付与装置130によって水平方向の振動が付与されると、図9に示すように、複数の円板128が粉砕容器122の内周面に接触しながら回動する(自転しながら公転する)。
振動付与装置130は、図8の構成図に示すように、駆動源としてのモータ131と、モータ131の出力軸にユニバーサルジョイント132を介して接続された伝達軸133と、伝達軸133に取り付けられた歯車134と噛合する歯車135が取り付けられた伝達軸136と、伝達軸136と粉砕容器122とを接続する接続部137と、伝達軸136における粉砕容器122の軸方向(図6の左右方向)の両端部近傍に取り付けられた2つのアンバランスウェイト138と、図示しない基台と粉砕容器122とに介在して粉砕容器122を上下方向に支持する弾性体(コイルばねなど)139と、を備える。ここで、2つのアンバランスウェイト138は、その回転時に、遠心力の上下方向の力が打ち消されると共に遠心力の水平方向の力が合力として伝達軸136に作用するよう伝達軸136に取り付けられている。この振動付与装置130では、モータ131の駆動により、歯車134,135を介して伝達軸136に駆動力が伝達されると、アンバランスウェイト138の回転によって発生する加振力や弾性体139による弾性力によって伝達軸136および粉砕容器122を水平方向に振動させる。
制御装置190は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポートを備える。制御装置190には、粉砕容器122内に設けられた温度センサからの容器内温度などが入力ポートを介して入力されている。また、制御装置190からは、振動付与装置130のモータ131,電気ヒータ140,注水ポンプ150,圧縮機160,バルブ164,166,172,178,負圧ポンプ182などへの駆動制御信号が出力ポートを介して出力されている。
次に、こうして構成された第2実施例の加熱粉砕装置120の動作について説明する。図10は、第2実施例の制御装置190により実行される加熱粉砕取出処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、ユーザによって加熱粉砕取出処理の実行が指示されたときに実行される。なお、このルーチンの実行開始には、バルブ164,166,172,178は閉じられている。
図10の加熱粉砕取出処理ルーチンが実行されると、制御装置190は、まず、バルブ172が予め定められた所定時間に亘って開成されるようバルブ172を制御する(ステップS200)。この処理により、取出経路170におけるバルブ172の上部に配置された試料のうち所定量(所定時間に対応する量)を投入経路170を介して粉砕容器122内に投入する。ここで、所定時間(所定量)は、投入量とグルコースへの転化率との関係を実験や解析によって求めて、グルコースへの転化率が高くなるよう定めればよい。
続いて、飽和蒸気圧未満の雰囲気での粉砕容器122を介しての試料の加熱(例えば、150℃や200℃など)と粉砕容器122の水平方向の振動とが予め定められた所定時間(例えば、数時間など)に亘って実行されるよう電気ヒータ40と振動付与装置130のモータ131とを制御する振動加熱粉砕制御を実行する(ステップS210)。この振動加熱粉砕制御では、電気ヒータ40によって試料を加熱しながら、振動付与装置130による粉砕容器122への振動の付与によって複数の円板128を粉砕容器122の内周面に接触しながら回動(自転しながら公転する)させて試料を粉砕する。なお、粉砕容器122内の試料は、複数の円板128によって巻き上がるものの、多くは重力によって下方に存在するから、複数の円板128によって粉砕容器22内の下方でより多く粉砕される。ここで、所定時間(加熱粉砕の実行時間)は、後述の注水や脱水をどのタイミングで行なうかによってグルコースへの転化率(グルコースの糖収率)がどのように変化するかを実験や解析によって求めて、グルコースへの転化率が高いタイミングとなるよう定めればよい。また、加熱粉砕の際の温度は、温度によってグルコースへの転化率がどのように変化するかを実験や解析によって求めて、グルコースへの転化率が高い温度となるよう定めればよい。
そして、予め定められた所定量の水が粉砕容器122内に注水されその後にバルブ164が開成されて粉砕容器122内が加圧されるよう注水ポンプ150とバルブ164と圧縮機160とを制御する容器内注水加圧制御を実行する(ステップS220)。こうした容器内注水加圧制御の実行により、試料の可溶物を水に溶かして水溶液とする。ここで、所定量は、加熱粉砕により得られた可溶物を水溶液として取り出すのに最適な水量を実験や解析によって求めて定めればよい。なお、この容器内注水加圧制御では、試料の可溶物が水に十分に溶けるようにするために、注水ポンプ150から粉砕容器122内に散水されるようにしたり、振動付与装置130によって粉砕容器122に振動を付与して複数の円板128によって水を攪拌したりするものとしてもよい。また、容器内注水加圧制御の実行を終了すると、バルブ64が閉成されるようバルブ64を制御する。
次に、バルブ178が開成した状態で取出経路176に負圧が作用するようバルブ78と負圧ポンプ82とを制御する負圧脱水制御を実行する(ステップS230)。粉砕容器122内には複数の円板128が装入されていることから、負圧脱水制御では、複数の円板128が不溶物(固形物)に対する障害として機能する。したがって、負圧脱水制御として、粉砕容器122内の水分(水溶液)や粉砕容器122内における取出経路176近傍の不溶物(固形物)が吸引できる程度の負圧を取出経路176に作用させることにより、試料における可溶物の水溶液と、投入からある程度の時間(加熱粉砕,注水,脱水をこの順に所定回数だけ行なうのに要した時間)が経過した不溶物(固形物)即ち残渣と、を取出経路176を介して取り出すことができる。なお、こうして取り出した水溶液と不溶物との混合物については、固液分離によって水溶液と残渣とに分離すればよい。
そして、図4,図7の加熱粉砕取出処理ルーチンのステップS130と同様に大気開放制御を実行し(ステップS240)、終了条件が成立したか否かを判定し(ステップS250),終了条件が成立していないときには、ステップS200に戻る。ここで、終了条件としては、予め定められた時間(例えば、数日や数週間など)が経過したときに成立する条件や、ユーザによって加熱粉砕取出処理(本ルーチン)の実行の終了が指示されたときに成立する条件などを用いることができる。第2実施例では、第1実施例と同様に、加熱粉砕を中断したときの可溶物については水溶液(水分)として取り出し、そのときの不溶物(可溶物に至っていない試料)については再び加熱粉砕を行なうことになるから、加熱粉砕の経過時間が短い段階で得られた可溶物がその後の加熱粉砕によって目的とする分子量より小さい分子量に至るまで粉砕されるのを抑制することができる。この結果、セルロースからグルコースへの転化率(グルコースの糖収率)の向上を図ることができる。
こうしてステップS200〜S250の処理を終了条件が成立するまで繰り返し実行し、終了条件が成立したときに、本ルーチンを終了する。
以上説明した第2実施例の加熱粉砕装置120によれば、バルブ172を所定時間に亘って開成して投入経路170を介して粉砕容器122内に試料を投入し、電気ヒータ40によって粉砕容器122内を加熱しながら振動付与装置130によって粉砕容器122を水平方向に振動させて複数の円板128を粉砕容器122内で回動させることによって試料を加熱粉砕し、適当なタイミングで加熱粉砕を中断し、注水ポンプ150によって粉砕容器122内に注水して試料における可溶物を水に溶かして水溶液とし、バルブ178を開成して負圧ポンプ182により取出経路176を負圧にすることによって粉砕容器122内の水溶液および粉砕容器122内における取出経路176近傍の固形物を取り出して水溶液と固形物(残渣)とに分離し、試料の投入以降の処理を再実行するから、加熱粉砕の経過時間が短い段階で得られた可溶物がその後の加熱粉砕によって目的とする分子量より小さい分子量に至るまで粉砕されるのを抑制することができる。この結果、セルロースからグルコースへの転化率(グルコースの糖収率)の向上を図ることができる。また、制御装置190により、粉砕容器122内への試料の投入,粉砕容器122内の試料の加熱粉砕,粉砕容器122内への注水(試料の可溶物の水溶液化),粉砕容器122内の脱水(水溶液(水分)や固形物(残渣)の取出)を実行するから、こうした一連の処理を自動で行なうことができる。
第2実施例の加熱粉砕装置120では、取出経路176に、バルブ178と負圧ポンプ182とを設けるものとしたが、図11の変形例の加熱粉砕装置120Bの構成図に示すように、更に、バルブ178より粉砕容器122側に第1実施例のフィルター24と同様の透水可能なフィルター(金属メッシュや金属多孔質板など)180を設けるものとしてもよい。この場合、図10の加熱粉砕取出処理ルーチンのステップS230の負圧脱水制御の実行により、粉砕容器122内の水分(水溶液)はフィルター180を介して取り出すことができ、不溶物(固形物)はフィルター180によって粉砕容器122内に残る。図10の実行終了まで粉砕容器122内に残った不溶物(固形物)すなわち残渣はその後に粉砕容器122の図示しない残渣取出口から取り出せばよい。
第2実施例の加熱粉砕装置120では、試料における可溶物を水に溶かして水溶液とした後に、バルブ178を開成して負圧ポンプ182により取出経路176を負圧にすることによって粉砕容器122内の水溶液および粉砕容器122内における取出経路176近傍の固形物を取り出して水溶液と固形物(残渣)とに分離するものとしたが、他の手法、例えば、粉砕容器122に振動を付して複数の円板128を回動させることによって粉砕容器122内の水溶液を取り出すものとしてもよい。図12は、変形例の加熱粉砕装置120Cの構成の概略を示す構成図である。なお、図12では、図示の都合上、電気ヒータ140の図示を省略した。この変形例の加熱粉砕装置120Cは、第2実施例の加熱粉砕装置120とは異なり、取出経路176やバルブ178,負圧ポンプ182を備えておらず、代わりに、粉砕容器122の下部に複数の孔123が形成され、第1実施例のフィルター24と同様の透水可能なフィルター(金属メッシュや金属多孔質板など)124が粉砕容器122内の下部に配置され、粉砕容器122の複数の孔123と整合可能な複数の孔127が形成されて粉砕容器122の軸方向(図中左右方向)に移動可能なフィルターシャッター126が粉砕容器122の外周側の下部に配置され、粉砕容器122の複数の孔123およびフィルターシャッター126の複数の孔127を介して排出された水溶液を回収するための回収部177が粉砕容器122(フィルターシャッター126)の下側に配置されている。なお、フィルターシャッター126は、制御装置190により制御される。
この変形例の加熱粉砕装置120Cでは、制御装置190は、まず、フィルターシャッター126により粉砕容器122の複数の孔123が封止されている状態(図12の状態)で、図10のステップS200〜S220の処理と同様に、試料の投入,振動加熱粉砕制御,容器内注水加圧制御を実行する。そして、試料の可溶物を水に溶かして水溶液とすると、フィルターシャッター126を図12の左側に移動させてフィルターシャッター126の複数の孔127と粉砕容器122の複数の孔123とを整合させて、その状態で、粉砕容器122の水平方向の振動が予め定められた所定時間(例えば、数分〜数十分など)に亘って実行されるよう振動付与装置130のモータ131を制御する振動脱水制御を実行する。この振動脱水制御の実行により、複数の円板128が粉砕容器122の内周面に接触しながら回動し、複数の円板128の重力や遠心力(例えば数十Gなど)により、粉砕容器122内の水分(試料の可溶物が溶けた水溶液)がフィルター124,粉砕容器122の複数の孔123,フィルターシャッター126の複数の孔127を介して排出されるから、それを回収部177によって回収すればよい。こうした手法によっても、粉砕容器122内の脱水(水溶液(水分)の取出)を実行することができる。
この変形例の加熱粉砕装置120Cでは、粉砕容器122の複数の孔123と整合可能な複数の孔127が形成されて図12中左右方向に移動可能なフィルターシャッター126を粉砕容器122の外周側の下部に配置するものとしたが、孔が形成されておらず粉砕容器122の周方向に移動することによって粉砕容器122の複数の孔123を開放や封止可能なシャッターを設けるものとしてもよいし、粉砕容器122の複数の孔123の内部にそれぞれ設けられて開閉可能な複数のシャッターを設けるものとしてもよい。
また、この変形例の加熱粉砕装置120Cでは、フィルターシャッター126を配置するものとしたが、フィルターシャッター126を配置しないものとしてもよい。
第2実施例の加熱粉砕装置120では、試料の投入,加熱粉砕,注水,脱水をこの順に終了条件が成立するまで実行するものとしたが、試料の投入後に、加熱粉砕,注水,脱水をこの順に終了条件が成立するまで実行するものとしてもよい。
第2実施例の加熱粉砕装置120では、回転加熱粉砕制御の実行後に、所定量の水が粉砕容器122内に注水されその後にバルブ164が開成されて粉砕容器122内が加圧されるよう注水ポンプ150とバルブ164と圧縮機160とを制御する容器内注水加圧制御を実行するものとしたが、所定量の水が粉砕容器122内に注水されるよう注水ポンプ150を制御する容器内注水制御を実行する、即ち、注水後に粉砕容器22内を加圧しないものとしてもよい。この場合、圧縮機160を備えないものとしてもよい。
第2実施例の加熱粉砕装置120では、粉砕媒体として、外周面に複数の突起が形成された歯車状の複数の円板128を用いるものとしたが、外周面に突起が形成されていない(滑らかな)複数の円板を用いるものとしてもよい。また、複数の円板に代えて、複数の円環(リング)や複数のボールや1以上のロッドなどを用いるものとしてもよい。
第2実施例の加熱粉砕装置120では、振動付与装置130は、モータ131の駆動によってアンバランスウェイト138が回転して粉砕容器22に振動を付与する構成としたが、油圧や空気圧などを用いて粉砕容器122に振動を付与する構成としてもよい。
第2実施例の加熱粉砕装置120では、電気ヒータ140によって粉砕容器122内を加熱するものとしたが、粉砕容器122の外周側に加熱用の熱媒体の流路を形成してその流路に熱媒体を流すことによって粉砕容器122内を加熱するものとしてもよいし、粉砕容器122や複数の円板128を磁性体によって形成すると共に粉砕容器122の外側に反磁性体を介してコイルを取り付けてそのコイルに交流電流を流すことによる誘導加熱によって粉砕容器122や複数の円板128を加熱するものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。第1実施例では、複数のボール28が「粉砕媒体」に相当し、粉砕容器22が「粉砕容器」に相当し、モータ30が「周期的運動付与手段」に相当し、電気ヒータ40が「加熱手段」に相当し、注水ポンプ50が「注水手段」に相当し、フィルター24とフィルターシャッター26とが「脱水手段」に相当する。また、第2実施例では、複数の円板128が「粉砕媒体」に相当し、粉砕容器122が「粉砕容器」に相当し、振動付与装置130が「周期的運動付与手段」に相当し、電気ヒータ140が「加熱手段」に相当し、注水ポンプ150が「注水手段」に相当し、負圧ポンプ182が「脱水手段」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、加熱粉砕装置の製造産業などに利用可能である。
20,20B,120 加熱粉砕装置、22,122 粉砕容器、24,124,180 フィルター、26,126 フィルターシャッター、28 ボール、30 モータ、40,140 電気ヒータ、50,150 注水ポンプ、60,160 圧縮機、62,162 連通路、64,66,78,164,166,172,178 バルブ、76,176 取出経路、82,182 負圧ポンプ、90,190 制御装置、123,127 孔、128 円板、130 振動付与装置、131 モータ、132 ユニバーサルジョイント、133,136 伝達軸、134,135 歯車、137 接続部、138 アンバランスウェイト、139 弾性体、170 投入経路、177 回収部。

Claims (10)

  1. 粉砕媒体と該粉砕媒体が内側に装入された粉砕容器とを有し、セルロース系の試料を加熱しながら粉砕する加熱粉砕装置であって、
    前記粉砕媒体が前記粉砕容器内で試料を粉砕可能に転動するよう前記粉砕容器に周期的な運動を付与する周期的運動付与手段と、
    前記粉砕容器内を加熱する加熱手段と、
    前記粉砕容器内に注水する注水手段と、
    前記粉砕容器内の水分を脱水する脱水手段と、
    を備える加熱粉砕装置。
  2. 請求項1記載の加熱粉砕装置であって、
    飽和蒸気圧未満の雰囲気で加熱と前記周期的な運動とを伴った加熱粉砕が予め定められた所定時間に亘って実行されるよう前記加熱手段と前記周期的運動付与手段とを制御する第1制御と、予め定められた所定量の水が前記粉砕容器内に注水されて試料における可溶物が水溶液とされるよう前記注水手段を制御する第2制御と、前記粉砕容器内が飽和蒸気圧未満の雰囲気となるよう前記脱水手段を制御する第3制御と、を実行する制御手段、
    を備える加熱粉砕装置。
  3. 請求項2記載の加熱粉砕装置であって、
    前記制御手段は、前記第1制御と前記第2制御と前記第3制御とをこの順に複数回に亘って実行する手段である、
    加熱粉砕装置。
  4. 請求項1ないし3のうちのいずれか1つの請求項に記載の加熱粉砕装置であって、
    前記加熱粉砕装置は、ボールミル型の装置であり、
    前記周期的運動付与手段は、前記粉砕容器に回転運動を与える手段であり、
    前記脱水手段は、前記周期的運送付与手段による前記粉砕容器への回転運動を伴って行なわれる回転脱水により前記粉砕容器内の水分を脱水する手段である、
    加熱粉砕装置。
  5. 請求項4記載の加熱粉砕装置であって、
    前記脱水手段は、円筒形に形成されて前記粉砕容器内に前記粉砕媒体と試料とを保持するように配置された透水可能な保持部材を有する手段である、
    加熱粉砕装置。
  6. 請求項5記載の加熱粉砕装置であって、
    前記脱水手段は、前記保持部材の外周側に配置され、外周側への排水を不能とする水密と外周側への排水とを切り替えて行なう水密排水切替機構を備える手段であり、
    前記制御手段は、前記第1制御と前記第2制御とを実行するときには水密となるよう前記水密排水切替機構を制御し、前記第3制御を実行するときには排水となるよう前記水密排水切替機構を制御する手段である、
    加熱粉砕装置。
  7. 請求項1ないし3のうちのいずれか1つの請求項に記載の加熱粉砕装置であって、
    前記脱水手段は、前記粉砕容器の下部に形成された取出口に負圧を作用させて吸引することにより前記粉砕容器内の水分を脱水する手段である、
    加熱粉砕装置。
  8. 請求項1ないし3のうちのいずれか1つの請求項に記載の加熱粉砕装置であって、
    前記加熱粉砕装置は、複数の円板または円環である前記粉砕媒体と、内側側が円筒形に形成されると共に下部に孔が形成された前記粉砕容器と、を有するタンデムリングミル型の装置であり、
    前記周期的運動付与手段は、前記粉砕容器に振動を付与する手段であり、
    前記脱水手段は、前記周期的運送付与手段による前記粉砕容器への振動を伴って行なわれる振動脱水により前記粉砕容器内の水分を脱水する手段である、
    加熱粉砕装置。
  9. 請求項8記載の加熱粉砕装置であって、
    前記脱水手段は、前記粉砕容器内の下部に配置された透水可能な保持部材を有する手段である、
    加熱粉砕装置。
  10. 請求項9記載の加熱粉砕装置であって、
    前記脱水手段は、前記粉砕容器の外周側に配置され、外周側への排水を不能とする水密と外周側への排水とを切り替えて行なう水密排水切替機構を備える手段であり、
    前記制御手段は、前記第1制御と前記第2制御とを実行するときには水密となるよう前記水密排水切替機構を制御し、前記第3制御を実行するときには排水となるよう前記水密排水切替機構を制御する手段である、
    加熱粉砕装置。
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