JP2014195428A - 焼菓子の製造方法及び食品の成形装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】つながりや柔らかさに乏しく、成形しにくい、マクロビオテックに適した菓子原料の混合物であっても、機械的に連続成形できるようにした、焼菓子の製造方法及び食品の成形装置を提供する。【解決手段】周方向に沿った環状の溝を軸方向に所定間隔で複数有し、所定方向に回転する第1ローラ30と、軸方向に沿った溝を周方向に所定間隔で複数有し、前記第1ローラ30とは逆方向に回転する第2ローラ40との間に供給し、前記第2ローラ40によって前記第1ローラ30の環状の溝に充填された前記混合物をスクレイパー60によって剥離して搬送ベルト70に載せて取出すことにより成形される。【選択図】図2

Description

本発明は、焼菓子の製造方法及び食品の成形装置に関する。
従来、マクロビオテックと呼ばれる健康療法が知られている。白米や小麦粉は、玄米や全粒粉に比べてビタミンやミネラルあるいは食物繊維などが失われ、また、白砂糖も、粗精製糖である三温糖、きび砂糖、黒砂糖やてんさい糖などに比べて、ビタミンやミネラルなどが失われている。そこで、マクロビオテックでは、できるだけ栄養分を自然そのままに残した食材を食して、健康維持を図ることが行なわれている。近年菓子にもこのようなマクロビオテックの考えが適用され、マクロビオテックに適した原料で焼菓子などを作り、手軽に楽しむことも行なわれている。
ところが、菓子原料として、例えば小麦粉のかわりに、マクロビオテックに適した全粒粉を用いると、成形しにくいので、家庭で手作りするのであれば問題はないが、量産することが困難であった。すなわち、従来、例えばビスケットなどの量産には、シート状にした生地をローラに通して型抜きして成形するロータリーモルダーや、吐出口に絞られてきた生地をワイヤーにて切り落として成形するワイヤーカッターや、あるいは、吐出口より生地を吐出させ、バンド、展板上に直接成型するデポジッターなどが採用されていた。これらの装置では、均一でプレーンな生地を用いることが前提とされており、シート状にした生地や、所定の硬さ、あるいは粘性を有するバッター状にした生地を調製したうえで成形されていた。この点、マクロビオテックに適した菓子原料では、生地にしたときにつながりや柔らかさに乏しく、これらの装置にかけても、うまく連続成形することができなかった。
このような問題に対して、生地をスクリュー押出機にかけてよく混練したりすれば、全粒粉であればグルテンの形成が促進されて、つながりを良くして、従来の装置による成形に適した生地とすることも不可能ではない。しかし、それでは原料に特有の自然食風の食感を得ることができない。また。特別な結着剤を用いることによっても、生地の改良が可能かもしれない。しかし、それではできるだけ添加物を排するというマクロビオテックの思想にそぐわない。
一方、特許文献1には、ペースト状食品素材と粒状食品素材を混合して、周方向に沿った環状の溝を有する第1ローラと、これに当接する軸方向に沿った溝を有する第2ローラとの間に加圧供給した後、スクレイパーによって吐出させることにより、大粒径のナッツ類のような粒状食品素材を比較的多量にチョコレート等のペースト状食品素材に均一に混合して成形できる、棒状食品の製造方法及び製造装置が開示されている。
しかしながら特許文献1の方法を、通常の小麦粉を主原料とする焼菓子生地に適用しようとしても、その結着性や延展性が良好なるゆえに、かえってロールの溝に付着したままはがれなかったり、ビスケットの形状を得る目的で、所望の形状をなす成形物を安定に成形することができなかったりして、全くうまくいかなかった。
特許第3571648号公報
本発明の目的は、上記従来技術にかんがみ、つながりや柔らかさに乏しく、成形しにくい、マクロビオテックに適した菓子原料の混合物であっても、機械的に連続成形できるようにした、焼菓子の製造方法及び食品の成形装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の焼菓子の製造方法は、穀物全粒及び/又はその粉砕物と、糖類と、油脂とを含む菓子原料の混合物を、周方向に沿った環状の溝を軸方向に所定間隔で複数有し、所定方向に回転する第1ローラと、軸方向に沿った溝を周方向に所定間隔で複数有し、前記第1ローラとは逆方向に回転する第2ローラとの間に供給し、前記第2ローラによって前記第1ローラの環状の溝に充填された前記混合物をスクレイパーによって剥離して搬送ベルトに載せて取出し、焼成することを特徴とする。
上記発明によれば、穀物全粒及び/又はその粉砕物と、糖類と、油脂とを含む菓子原料の混合物が、第2ローラによって押し込まれるようにして第1ローラの環状の溝に充填され、これをスクレイパーで剥離して搬送ベルトに載せることにより、前記第1ローラの環状の溝に適合する断面形状をなす帯状の成形物にして取出すことができる。その結果、つながりや柔らかさに乏しく、成形しにくい、例えばマクロビオテックに適した菓子原料の混合物であっても、機械的に連続成形することが可能となり、その焼菓子を効率良く生産することができる。
本発明の製造方法においては、前記混合物は、前記穀物全粒及び/又はその粉砕物を30〜70質量%、前記糖類を5〜25質量%、前記油脂を5〜15質量%、水を10〜30質量%含有することが好ましい。
これにより、栄養バランスに優れた穀物全粒及び/又はその粉砕物を豊富に含有する焼菓子が得られると共に、糖類及び油脂によって適度な結着性や柔らかさが付与されるので、本発明による機械的な成形をしやすくすることができる。
本発明の製造方法においては、前記第1ローラ及び前記第2ローラの上方に、それらの軸方向に沿って所定間隔でかつそれらの軸方向に対して交差するように伸びる櫛歯状に配列された複数の押込棒を有する押込具を配置し、この押込具を上下動させて、前記混合物を前記第1ローラの環状の溝に充填することが好ましい。
この方法によれば、複数の押込棒を有する押込具を上下動させることにより、前記菓子原料の混合物を第1ローラと第2ローラとの間に適度な押圧力で給送することができる。これにより、混合物をより着実に前記第1ローラの環状の溝に充填することができる。また、押込具が上下するときに、混合物を適度にほぐすので、第1ローラと第2ローラとの間で、混合物が固まってスタックしてしまうことを防止できる。
本発明の製造方法においては、前記押込具の押込棒が、前記第1ローラの前記混合物が充填される各環状の溝の上方に位置するように所定間隔で配置されていることが好ましい。
これにより、上下動する押込棒によって、第1ローラの対応する環状の溝に前記菓子原料の混合物を、より効果的に押し込むことができる。
本発明の製造方法においては、前記菓子原料は、小麦、オーツ麦、ライ麦、大豆、玄米から選ばれた少なくとも1種の穀物全粒及び/又はその粉砕物と、てんさい糖、メープルシロップ、米飴から選ばれた少なくとも1種の糖類と、菜種油、ゴマ油、コーン油から選ばれた少なくとも1種の油脂と、レーズン、イチジク、アプリコット、ベリー、オレンジピール、ヒマワリの種、アーモンド粉末、粉砕アーモンドから選ばれた少なくとも1種の具材と、調味料及び/又は香料とを含むことが好ましい。
これにより、栄養バランスに優れた自然食風の焼菓子を提供することができる。
本発明の製造方法においては、150〜220℃の雰囲気温度にて、10〜20分間焼成することが好ましい。
これによれば、穀物全粒及び/又はその粉砕物は加水して混合物としたとき水を吸って保持しやすいのであるが、上記焼成条件で焼成することにより、食感並びに保存性の点で、焼菓子として好ましい水分量となるように焼成することができる。
一方、本発明の食品の成形装置は、食品原料の混合物を成形する食品の成形装置において、
前記混合物が投入されるホッパーと、前記ホッパーの下端開口部に配置された、周方向に沿った環状の溝を軸方向に所定間隔で複数有し、所定方向に回転する第1ローラと、軸方向に沿った溝を周方向に所定間隔で複数有し、前記第1ローラとは逆方向に回転する第2ローラと、前記ホッパー内の前記第1ローラ及び前記第2ローラの上方に配置された押込具と、前記第1ローラ及び前記第2ローラの下方に配置された搬送ベルトと、前記第1ローラの環状の溝に当接し、前記環状の溝内に充填された混合物を剥離して前記搬送ベルト上に載せるスクレイパーとを備え、
前記押込具は、前記第1ローラ及び前記第2ローラの軸方向に沿って所定間隔でかつそれらの軸方向に対して交差するように伸びる櫛歯状に配列された複数の押込棒を有し、駆動装置によって上下動するように構成されていることを特徴とする。
上記発明によれば、食品原料の混合物が、上下動する押込具の押込棒によって、第1ローラと第2ローラとの間に適度な押圧力で送られると共に、第2ローラによって押し込まれるようにして第1ローラの環状の溝に充填され、これをスクレイパーで剥離して搬送ベルトに載せることにより、前記第1ローラの環状の溝に適合する断面形状をなす帯状の成形物にして取出すことができる。その結果、例えばつながりや柔らかさに乏しく、成形しにくい、マクロビオテックに適した菓子原料の混合物などであっても、機械的に連続成形することが可能となり、その成形物を効率良く生産することができる。
本発明の食品の成形装置においては、前記押込具の押込棒が、前記第1ローラの前記混合物が充填される各環状の溝の上方に位置するように所定間隔で配置されていることが好ましい。
これにより、上下動する押込棒によって、第1ローラの対応する環状の溝に前記食品原料の混合物を、より効果的に押し込むことができる。
本発明の焼菓子の製造方法によれば、穀物全粒及び/又はその粉砕物と、糖類と、油脂とを含む菓子原料の混合物を、周方向に沿った環状の溝を軸方向に所定間隔で複数有し、所定方向に回転する第1ローラと、軸方向に沿った溝を周方向に所定間隔で複数有し、前記第1ローラとは逆方向に回転する第2ローラとの間に供給した後、スクレイパーによって剥離して搬送ベルトに載せて取出し、焼成することにより、栄養バランスがよく、優れた風味および食感を有する焼菓子を、効率良く生産することができる。
また、本発明の食品の成形装置によれば、食品原料の混合物が、上下動する押込具の押込棒によって、第1ローラと第2ローラとの間に適度な押圧力で送られると共に、第2ローラによって押し込まれるようにして第1ローラの環状の溝に充填され、これをスクレイパーで剥離して搬送ベルトに取出すことにより、例えばつながりや柔らかさに乏しく、成形しにくい、マクロビオテックに適した菓子原料の混合物などであっても、機械的に連続成形することが可能となり、その成形物を効率良く生産することができる。
本発明の成形装置の一実施形態を示す斜視図である。 本発明の成形装置の一実施形態を示す正面断面図である。 同成形装置の押込具と第1ローラを配した部分の拡大斜視図である。 同成形装置のスクレイパーを配した部分の拡大斜視図である。 本発明の製造方法によって得られた焼菓子の一例を示す写真である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明が適用される焼菓子としては、原料として穀物全粒及び/又はその粉砕物と、糖類と、油脂とを用いた焼菓子であればよく、特に制限はないが、例えばその穀物全粒及び/又はその粉砕物をマクロビオテックに適した菓子原料の主原料とする、ビスケット、クッキー、シリアルなどが好ましく例示される。
穀物全粒及び/又はその粉砕物の由来となる穀物としては、小麦、オーツ麦、ライ麦、大麦、玄米、とうもろこし、大豆、そばなどが挙げられる。このうち、マクロビオテックの観点からは、小麦、オーツ麦、ライ麦、大豆、玄米などが好ましく採用される。穀物全粒としては、オーツ麦ローストなどが好ましく採用される。また、穀物全粒の粉砕物としては、小麦全粒粉、オーツ麦全粒粉、ライ麦全粒粉などが好ましく採用される。これらは、単独で用いてもよく、その2種以上を併用してもよい。
糖類としては、砂糖、水あめ、蜂蜜、てんさい糖、メープルシロップ、米飴、三温糖、きび砂糖、黒砂糖などが挙げられる。このうち、マクロビオテックの観点からは、てんさい糖、メープルシロップ、米飴などが好ましく採用される。これらは、単独で用いてもよく、その2種以上を併用してもよい。
油脂としては、ヤシ油、紅花油、オリーブオイル、パーム油、牛脂、豚脂、菜種油、ゴマ油、コーン油などが挙げられる。このうち、マクロビオテックの観点からは、菜種油、ゴマ油、コーン油などの精製度の低い植物性油脂が好ましく採用される。これらは、単独で用いてもよく、その2種以上を併用してもよい。なお、液状油脂を用いると、生地のつながりが更に悪くなるが、その場合でも、本発明によれば、良好に連続成形して、焼菓子を効率良く生産することができる。
本発明においては、後述する成形装置にかける菓子原料の混合物、すなわち、適量加水された菓子原料の混合物として該混合物が、上記穀物全粒及び/又はその粉砕物を30〜70質量%、上記糖類を5〜25質量%、上記油脂を5〜15質量%、水を10〜30質量%含有することが好ましい。
穀物全粒及び/又はその粉砕物の配合量が、上記範囲未満では、それをマクロビオテックに適した菓子原料の主原料とすることができず、また、後述する成形装置に適した生地を形成しづらいので、好ましくない。上記範囲を超えると、上記混合物による生地は全体として柔らかさに欠ける傾向となり、成形しづらくなるので、好ましくない。
また、糖類の配合量が、上記範囲未満では、上記混合物による生地は全体としてつながりに欠ける傾向となり、後述する成形装置に適した生地を形成しづらいので、好ましくない。また、上記範囲を超えると、生地がべとつき形成しづらくなる傾向にあるので、好ましくない。
また、油脂の配合量が、上記範囲未満では、上記混合物による生地は全体として柔らかさに欠ける傾向となり、後述する成形装置に適した生地を形成しづらいので、好ましくない。また、上記範囲を超えると、油が染み出し生地を形成しづらくなる傾向にあるので、好ましくない。
本発明においては、上記穀物全粒及び/又はその粉砕物として、上記混合物中に全粒粉を30〜70質量%含有することが好ましく、40〜60質量%含有することがより好ましい。これによれば、全粒粉に加水され形成される生地様組成物が、上記混合物による生地のベースとなすことができるので、後述する成形装置に適した生地を形成しやすい。
本発明においては、上記穀物全粒及び/又はその粉砕物や、上記糖類や、上記油脂以外にも、他の菓子原料を用いることに特に制限はない。また、マクロビオテックの思想に適合する範囲であれば、上記穀物全粒及び/又はその粉砕物とともに小麦粉を一部加えて、生地のベースとすることもできる。
例えば、具材として、レーズン、イチジク、アプリコット、ベリー、オレンジピールなどのドライフルーツ類や、アーモンド、ピーナッツ、マカダミアナッツ、カシューナッツ、くるみ、ヒマワリの種、ピスタチオ、へーゼルナッツなどナッツ類や、チョコチップなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、その2種以上を併用してもよい。これによれば、食感や風味の向上につながる。具材の形状としては、その全粒、粉砕物、切断物などが適宜用いられるが、後述する成形装置の第1ローラの溝内に入らないほど大きな粒径のものは、用いることができない。なお、上記具材のうち、マクロビオテックの観点からは、レーズン、イチジク、アプリコット、ベリー、オレンジピール、ヒマワリの種、アーモンド粉末、粉砕アーモンドなどが好ましく採用される。また、ドライフルーツ類は糖置換処理されていないものが好ましく採用される。
また、調味料や香料についても、所望のものを用いることに、特に制限はないが、マクロビオテックの観点からは、海塩、岩塩、湖塩、天日塩等の自然塩、バニラエキストラクトなどが好ましく採用される。
次に本発明の食品の成形装置について説明する。
図1〜4には、本発明による食品の成形装置の一実施形態が示されている。図1は本発明の成形装置の一実施形態を示す斜視図、図2は同成形装置の正面断面図、図3は同成形装置の押込具と第1ローラを配した部分の拡大斜視図、図4は同成形装置のスクレイパーを配した部分の拡大斜視図である。
図1,2に示すように、この成形装置10は、ホッパー20、第1ローラ30、第2ローラ40、押込具50、スクレイパー60、および搬送ベルト70より構成されている。
ホッパー20の上部は開口し、食品原料又はそれを予め混合した混合物が投入されるようになっている。ホッパー20内には、駆動装置90によって上下動する押込具50が配置され、ホッパー20の下端開口部には、図示しない駆動装置により図1中矢印A方向に回転する第1ローラ30と、図示しない駆動装置により第1ローラ30とは逆方向の図1中矢印B方向に回転する第2ローラ40が配置され、これら第1ローラ30と第2ローラ40の間に、ホッパー20内に投入された食品原料の混合物が給送され、供給されるようになっている。
第1ローラ30、第2ローラ40の直径は特に限定されないが、好ましくは30〜200mmであり、より好ましくは50〜100mmである。また、それら第1ローラ30と第2ローラ40の直径比としては、好ましくは1:2〜5:1であり、より好ましくは1:1〜2:1である。
第1ローラ30は、周方向に沿った環状の溝30aを軸方向に所定間隔で複数有しており、その環状の溝30aの形状は、後述するように、成形物の断面形状に対応するものであり、溝数は成形物の取出し列数に応じて定められる。溝の形状は特に限定されず、横断面が四角形状、台形形状、円弧状、三角形状等自由に定めることができるが、成形の安定性の観点からは、四角形状であることが好ましい。四角形状の場合、その溝幅は20〜35mmであることが好ましく、25〜30mmであることがより好ましい。また、その溝深は3〜10mmであることが好ましく、5〜8mmであることがより好ましい。これらの範囲を外れると成形の安定性が確保しづらくなるので好ましくない。第1ローラ30の溝数は同時に取出す列数に応じて適宜選択可能であり特に限定されない。
第2ローラ40は、第1ローラ30の溝30aと交差する長軸方向に、溝40aを周方向に所定間隔で複数有している。この溝は、断面V字状をなし、回転方向に対して後方の内壁のほうが前方の内壁よりも急傾斜であることが好ましい。
図3に示すように、押込具50は、第1ローラ30、第2ローラ40の軸方向に沿って所定間隔でかつそれらの軸方向に対して交差するように伸びる櫛歯状に配列された複数の押込棒50aを有しており、この実施形態では、押込具50の押込棒50aが、第1ローラ30の、食品原料の混合物が供給されて成形物が形成される各溝30aの上方に位置するように所定間隔で配置されている。また、押込棒50aの基端側は第1ローラ30の軸方向に対して上方から略垂直に下向きに延び、その途中で第2ローラ40側に屈曲して、その先端側では第1ローラ30の周方向に延出している。
図4に示すように、第1ローラ30の、食品の原料が供給されて成形物が形成される各溝30aには、スクレイパー60が配置されている。スクレイパー60はヘッド60aと、柄部60bとからなり、その基端に形成された孔に挿入される止めネジ61を介してケーシング62に取り付けられている。そして、ヘッド60aの前端が溝30a内に配置されている。
スクレイパー60は、その先端が環状の溝30aの底面に接するか又はその近傍に沿うように、第1ローラ30の周方向に沿って配置されている。スクレイパー60の配置角度は、排出される成形品の搬送方向等により適宜選択可能であるが、第1ローラ30の円周の接線とスクレイパー60とのなす角が好ましくは20°以上、より好ましくは45°以上となるように、斜め上方に向けて挿入配置されていることが好ましい。
図2に示すように、第1ローラ30、第2ローラ40の下方には、搬送ベルト70が配置されている。搬送ベルト70は成形物81の排出速度に合わせて移動しており、この実施形態では、第1ローラ30の回転方向と同じ方向に移動している。搬送ベルト70は、第1ローラ30から所定の距離だけ離れて下方に配置されることが好ましい。その距離は1〜5mmであることが好ましく、1〜2mmであることがより好ましい。その範囲未満であると排出される成形物81が潰れやすくなり、また、その範囲を超えると排出される成形物81が途切れやすくなるので、好ましくない。
次に、この成形装置を用いた本発明による焼菓子の製造方法について説明する。
まず、穀物全粒及び/又はその粉砕物と、糖類と、油脂とを含む菓子原料をホッパー20に投入する。この際、菓子原料としては、各原料を個々にホッパー20内に投入してもよく、あるいは、原料の一部または全てを予め混合したもの投入してもよい。投入された菓子原料は、押込具50の上下動に伴い、混合されるとともに、下方へ送られる。
次に、菓子原料の混合物80は、第1ローラ30と第2ローラ40の間へ供給される。ここで、第2ローラ40の溝40aにより、菓子原料の混合物80は第1ローラ30の溝30a内に押し込められるようにして充填される。こうして菓子原料の混合物80が第1ローラ30の溝30aに入って回転し、スクレイパー60まで到達する。そして、スクレイパー60により菓子原料の混合物80は剥離されて帯状に排出し下部の搬送ベルト70に載置されて、第1ローラ30の回転方向と同じ方向に搬送される。
なお、この実施形態では、上述した押込棒50aを有する押込具50の上下動に伴い、菓子原料の混合物が第1ローラ30と第2ローラ40との間に適度な押圧力で押込まれ、且つ、混合物が適度にほぐされるので、これにより、第1ローラ30の溝30aの容量に対して過不足なく供給されるのを助けている。押込具50の上下動速度としては、毎分10〜30回であることが好ましく、毎分15〜25回であることがより好ましい。
排出された帯状の成形物81は、搬送ベルト70により搬送され、図示しないカッターにて所定の長さに裁断されて最終成形物とされる。最終成形物の裁断長さは特に限定されないが、好ましくは30〜180mmである。また、搬送速度も排出速度に合わせて設定可能であり特に限定されない。
第1ローラ30、第2ローラ40の回転速度は、第1ローラ30の周速をV1とし、第2ローラ40の周速をV2としたとき、V2=(1.0〜2.4)×V1となるように回転速度を設定することが好ましい。速度V2が1.0×V1未満であると、第2ローラ40の速度が第1ローラ30より遅くなることから、菓子原料の混合物を十分に溝30aに押込むことができず、第1ローラ30に菓子原料の混合物を安定供給することができず、成形中に途切れが発生するので好ましくない。また、速度V2が2.4×V1を超えると第2ロール40の速度が速すぎて押込みが著しく強くなるので、粒状食品素材22が破壊され、所望の大きさの粒径を保つことができないので、食感が減少して好ましくない。
上記最終成形物を焼成して焼菓子となす。焼成手段に特に制限はなく、ガスオーブン、電気オーブンなどを用いることができる。焼成条件としては、製品に応じて適宜設定すればよいが、典型的には150〜220℃の雰囲気温度にて、10〜20分間焼成することが好ましく、160〜200℃の雰囲気温度にて、12〜18分間焼成することが好ましい。このような焼成条件で焼成することにより、水分を吸って保持しやすい穀物全粒及び/又はその粉砕物を原料とした焼菓子であっても、好ましくは水分含量2〜10%、より好ましくは水分含量5〜8%のものを得ることができ、一般流通にも問題がない焼菓子を提供することができる。
また、得られた焼菓子は、窒素充てん包装等のガス充てん包装をすることが好ましい。これによれば、水分の吸収を避けて食感を保つことができ、保存性にも優れている。
実施例
第1ローラの環状の溝幅が27.5mmである、図1〜図4に示した本発明の成形装置を用い、全粒粉45質量部、オーツフレーク5質量部、てんさい糖5質量部、メープルシロップ5質量部、米飴5質量部、菜種油10質量部、レーズン15質量部、ヒマワリの種2質量部、アーモンド粉末8質量部、塩(「せさんの塩」)0.15質量部、バニラエキストラクト0.05質量部、水20質量部を菓子原料に用いて、本発明の製造方法を用いて縦68mm、横31mm、厚み10mmの略直方体形状のビスケットを得た。図5にはその写真を示す。
このビスケットは、風味および食感に優れるビスケットであった。
10 成形装置
20 ホッパー
30 第1ローラ
30a 環状の溝
40 第2ローラ
40a 溝
50 押込具
50a 押込棒
60 スクレイパー
60a ヘッド
60b 柄部
61 止めネジ
62 ケーシング
70 搬送ベルト
80 食品(菓子)原料の混合物
81 成形物
90 駆動装置

Claims (8)

  1. 穀物全粒及び/又はその粉砕物と、糖類と、油脂とを含む菓子原料の混合物を、周方向に沿った環状の溝を軸方向に所定間隔で複数有し、所定方向に回転する第1ローラと、軸方向に沿った溝を周方向に所定間隔で複数有し、前記第1ローラとは逆方向に回転する第2ローラとの間に供給し、前記第2ローラによって前記第1ローラの環状の溝に充填された前記混合物をスクレイパーによって剥離して搬送ベルトに載せて取出し、焼成することを特徴とする焼菓子の製造方法。
  2. 前記混合物は、前記穀物全粒及び/又はその粉砕物を30〜70質量%、前記糖類を5〜25質量%、前記油脂を5〜15質量%、水を10〜30質量%含有する請求項1記載の焼菓子の製造方法。
  3. 前記第1ローラ及び前記第2ローラの上方に、それらの軸方向に沿って所定間隔でかつそれらの軸方向に対して交差するように伸びる櫛歯状に配列された複数の押込棒を有する押込具を配置し、この押込具を上下動させて、前記混合物を前記第1ローラの環状の溝に充填する請求項1又は2記載の焼菓子の製造方法。
  4. 前記押込具の押込棒が、前記第1ローラの前記混合物が充填される各環状の溝の上方に位置するように所定間隔で配置されている請求項3記載の焼菓子の製造方法。
  5. 前記菓子原料は、小麦、オーツ麦、ライ麦、大豆、玄米から選ばれた少なくとも1種の穀物全粒及び/又はその粉砕物と、てんさい糖、メープルシロップ、米飴から選ばれた少なくとも1種の糖類と、菜種油、ゴマ油、コーン油から選ばれた少なくとも1種の油脂と、レーズン、イチジク、アプリコット、ベリー、オレンジピール、ヒマワリの種、アーモンド粉末、粉砕アーモンドから選ばれた少なくとも1種の具材と、調味料及び/又は香料とを含む請求項1〜4のいずれか1つに記載の焼菓子の製造方法。
  6. 150〜220℃の雰囲気温度にて、10〜20分間焼成する請求項1〜5のいずれか1つに記載の焼菓子の製造方法。
  7. 食品原料の混合物を成形する食品の成形装置において、
    前記混合物が投入されるホッパーと、前記ホッパーの下端開口部に配置された、周方向に沿った環状の溝を軸方向に所定間隔で複数有し、所定方向に回転する第1ローラと、軸方向に沿った溝を周方向に所定間隔で複数有し、前記第1ローラとは逆方向に回転する第2ローラと、前記ホッパー内の前記第1ローラ及び前記第2ローラの上方に配置された押込具と、前記第1ローラ及び前記第2ローラの下方に配置された搬送ベルトと、前記第1ローラの環状の溝に当接し、前記環状の溝内に充填された混合物を剥離して前記搬送ベルト上に載せるスクレイパーとを備え、
    前記押込具は、前記第1ローラ及び前記第2ローラの軸方向に沿って所定間隔でかつそれらの軸方向に対して交差するように伸びる櫛歯状に配列された複数の押込棒を有し、駆動装置によって上下動するように構成されていることを特徴とする食品の成形装置。
  8. 前記押込具の押込棒が、前記第1ローラの前記混合物が充填される各環状の溝の上方に位置するように所定間隔で配置されている請求項7記載の食品の成形装置。
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