JP2014194898A - 電極および二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】二次電池において充電および放電を効率よく行う。
【解決手段】金属空気電池1は、正極層2、負極層3、および、正極層2と負極層3との間に配置される電解質層4を備える。正極層2は、導電性を有する導電層であるガス拡散層22、および、ガス拡散層22に積層された触媒層23を有する。触媒層23では、一の種類のペロブスカイト型酸化物の粒子と二酸化マンガンの粒子とが分散している。これにより、金属空気電池1において充電および放電を効率よく行うことが実現される。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池に用いられる電極、および、当該電極を用いる二次電池に関する。
従来より、金属を負極の活物質とし、空気中の酸素を正極の活物質とする金属空気電池が知られている。例えば、特許文献1では、金属空気電池において、導電性を有するペロブスカイト型酸化物、および、酸素還元反応を促進する触媒を含むとともに炭素を含まない正極を用いることにより、正極上に金属炭酸塩が生成されることを防止する手法が開示されている。
また、特許文献2では、ペロブスカイト型酸化物の組成物を変えて、酸素還元に有効に働くものと、酸素発生に有効に働くものとを使用した二次電池用電極が開示されている。なお、特許文献3では、逆ミセル法によりペロブスカイト型のLaMnO3.00からなる電極触媒を形成する手法が開示されている。
特開2011−253789号公報 特開2005−190833号公報 特開2000−67877号公報
既述のように、特許文献2では、酸素発生特性に優れたペロブスカイト型酸化物と酸素還元特性に優れたペロブスカイト型酸化物とを組み合わせる手法が開示されているが、二次電池の開発の自由度を高めるため、充電および放電を効率よく行う他の手法も求められている。また、二次電池では、電極の耐久性を向上することも求められるが、特許文献2の電極は導電性カーボンを含むため、充電時に発生する酸素等により導電性カーボンが腐食し(劣化し)、電極の耐久性に問題が生じる。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、二次電池において充電および放電を効率よく行うことを主たる目的としている。
請求項1に記載の発明は、二次電池に用いられる電極であって、導電性を有する導電層と、前記導電層に積層された触媒層とを備え、前記触媒層において、一の種類のペロブスカイト型酸化物の粒子と二酸化マンガンの粒子とが分散している。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電極であって、前記触媒層において、他の一の種類のペロブスカイト型酸化物の粒子がさらに分散している。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の電極であって、前記導電層および前記触媒層が導電性カーボンを含まない。
請求項4に記載の発明は、二次電池に用いられる電極であって、導電性を有する導電層と、前記導電層に積層された触媒層とを備え、前記触媒層において、一の種類のペロブスカイト型酸化物の粒子と他の一の種類のペロブスカイト型酸化物の粒子とが分散しており、前記導電層および前記触媒層が導電性カーボンを含まない。
請求項5に記載の発明は、二次電池であって、請求項1ないし4のいずれかに記載の電極である正極層と、負極層と、前記負極層と前記正極層との間に配置される電解質層とを備える。
本発明によれば、二次電池において充電および放電を効率よく行うことができる。また、請求項3および4の発明では、電極の耐久性を向上することができる。
金属空気電池の構成を示す図である。 金属空気電池の他の例を示す図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る金属空気電池1の構成を示す図である。金属空気電池1の本体11は中心軸J1を中心とする略円柱状であり、図1では、中心軸J1を含む面における本体11の断面を示す。図1に示すように、金属空気電池1は、正極層2、負極層3および電解質層4を備える二次電池であり、中心軸J1から径方向の外側に向かって、負極層3、電解質層4および正極層2が順に同心円状に配置される。
負極層3(金属極とも呼ばれる。)は、中心軸J1を中心とする筒状の多孔質部材であり、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)等の金属、または、いずれかの金属を含む合金により形成される。本実施の形態では、負極層3は亜鉛にて形成され、外径11ミリメートル(mm)、内径5mmの円筒形状である。図1に示すように、中心軸J1方向における負極層3の端部には負極集電端子33が接続される。負極層3の内側面に囲まれた空間31(以下、「充填部31」という。)には、水系の電解液(電解質溶液とも呼ばれる。)が充填される。
負極層3の外側には、負極層3の周囲を囲む電解質層4が設けられる。電解質層4は筒状の多孔質部材41を有し、当該多孔質部材41の内側面が負極層3の外側面に対向する。電解質層4は、多孔質の負極層3の細孔を介して充填部31に連通し、多孔質部材41にも電解液が充填される。多孔質部材41は、セラミックや金属、無機材料または有機材料等により形成され、好ましくは、アルミナ、ジルコニア、ハフニア等の絶縁性の高いセラミックの焼結体(すなわち、一体成形されたもの)である。ある程度の機械的強度を確保しつつ、負極層3と後述の正極層2との間の距離の増大を防止するという観点では、多孔質部材41の厚さは、0.5mm以上4mm以下であることが好ましい。本実施の形態における電解液は、高濃度のアルカリ水溶液(例えば、8M(mol/L)の水酸化カリウム(KOH)水溶液)であり、必要に応じて酸化亜鉛を飽和させたものである。なお、電解液は、他の水系電解液や、非水系(例えば、有機溶剤系)電解液であってもよい。
正極層2(空気極とも呼ばれる。)は、多孔質の導電層であるガス拡散層22および多孔質の触媒層23を備える。ガス拡散層22は、多孔質部材41の周囲を囲む筒状であり、触媒層23は、ガス拡散層22と多孔質部材41との間にて筒状に設けられる。換言すると、正極層2と負極層3との間に、電解液を含む電解質層4が配置される。導電性を有するガス拡散層22の周囲には、例えば、ニッケル等の金属のメッシュシートが巻かれて集電層24が形成され、中心軸J1方向における集電層24の端部には正極集電端子25が接続される。なお、ガス拡散層22の外側面の一部のみに当接するインターコネクタが集電層24として設けられてもよい。
後述の充電時における酸化による劣化を防止するという観点では、ガス拡散層22は、導電助剤である導電性カーボン(例えば、アセチレンブラック等のカーボンブラック)を含まないことが好ましく、本実施の形態では、ガス拡散層22は、導電性を有するペロブスカイト型酸化物(例えば、LaNiO)にて主に形成される。また、ガス拡散層22は、撥水性を有する材料、例えば、PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系樹脂を含み、電解液がガス拡散層22の外側に漏出することが防止される。金属空気電池1では、原則として、多孔質の触媒層23近傍において空気と電解液との界面が形成され、ガス拡散層22の大部分は電解液に触れない。
このようなガス拡散層22は、例えば、ペロブスカイト型酸化物の粒子、フッ素系樹脂の粒子、界面活性剤および水を混合し、乾燥および熱処理することによりガス拡散層用粉末を作製し、さらに、当該ガス拡散層用粉末を、ニッケルまたはニッケルめっきが施された銅等のメッシュシート(集電層)上に圧着することにより形成される。このとき、フッ素系樹脂はガス拡散層用粉末の結着剤としても機能する。
ガス拡散層22と同様に、後述の充電時における酸化による劣化を防止するという観点では、触媒層23は、導電性カーボンを含まないことが好ましい。触媒層23では、酸素発生反応に優れる導電性のペロブスカイト型酸化物(LaNiO、LaSr1−xMnCo1−y等)の粒子と、導電性を有するとともに酸素還元反応に優れる二酸化マンガン(MnO)の粒子とが分散している。触媒層23は、例えば、ペロブスカイト型酸化物の粒子と二酸化マンガンの粒子とが高分散した触媒層用粉末をガス拡散層22上に付与し、加圧することにより形成される。なお、触媒層23がフッ素系樹脂を含んでいてもよい。
好ましくは、触媒層用粉末において、ペロブスカイト型酸化物の粒子を担体として、二酸化マンガンの粒子が高分散に担持(固定)される、または、二酸化マンガンの粒子を担体として、ペロブスカイト型酸化物の粒子が高分散に担持される。二酸化マンガンの粒子をペロブスカイト型酸化物の粒子に担持させる場合には、例えば周知の水熱合成法が利用される。ペロブスカイト型酸化物の粒子を二酸化マンガンの粒子に担持させる場合には、例えば逆ミセル法が利用される。なお、ペロブスカイト型酸化物の粒子と二酸化マンガンの粒子とが機械的に粉砕・混合されることにより、両者が高分散した触媒層用粉末が作製されてもよい。
上記二酸化マンガンの結晶構造は限定されず、α、β、γ、λ、δ型のいずれであってもよい。二酸化マンガンの合成方法はEMD(電解法)、CMD(化学合成法)、水熱合成法、溶液法、ゾル−ゲル法のいずれであってもよい。また、使用する二酸化マンガンのBET表面積(気体吸着法による表面積)は1〜500m/gであることが好ましく、10〜100m/gであることがより好ましい。
ペロブスカイト型酸化物の合成および微粒子化については様々な手法を用いることが可能である。例えば、500ナノメートル(nm)以下の粒子径のペロブスカイト型酸化物を作製する際には、特開2005−190833号公報(特許文献2)に記載の手法や、酸化物を直接合成する手法を用いることができる。好ましくは、逆均一沈殿法や逆ミセル法が用いられ、これにより、粒子径が100nm以下であり、比表面積が10m/g程度のペロブスカイト型酸化物を容易に得ることが可能である。
図1に示すように、中心軸J1方向において負極層3、電解質層4および正極層2の両端面(図1中の上端面および下端面)には、円板状の閉塞部材51が固定される。各閉塞部材51の中央には貫通孔511が設けられ、貫通孔511は充填部31に向かって開口する。
一方の閉塞部材51の貫通孔511には供給管61の一端が接続され、供給管61の他端は供給回収部6に接続される。また、他方の閉塞部材51の貫通孔511には回収管62の一端が接続され、回収管62の他端は供給回収部6に接続される。供給回収部6は電解液の貯溜タンクやポンプを有し、充填部31内の電解液を、制御部(図示省略)から指示される流量(単位時間当たりの体積)にて貯溜タンクに回収するとともに、貯溜タンク内の電解液を同じ流量にて充填部31に供給することが可能である。すなわち、充填部31と供給回収部6の貯溜タンクとの間にて電解液を循環させることが可能である。供給回収部6にはフィルタが設けられており、電解液の循環時には、電解液に含まれる不要物が当該フィルタにて取り除かれる。
本実施の形態における金属空気電池1では、本体11の中心軸J1は鉛直方向(重力方向)に平行であり、回収管62に接続される貫通孔511が、供給管61に接続される貫通孔511よりも鉛直方向下方に位置する。また、供給管61および回収管62には供給バルブおよび回収バルブ(図示省略)が設けられる。本動作例における通常動作では、一定の流速にて電解液の循環が行われる。なお、供給バルブおよび回収バルブは、供給回収部6の一部と捉えることができる。金属空気電池1の中心軸J1は必ずしも鉛直方向に平行である必要はなく、例えば中心軸J1が水平方向に平行となるように、金属空気電池1が配置されてもよい。
図1の金属空気電池1において放電が行われる際には、負極集電端子33と正極集電端子25とが負荷(例えば、照明器具等)を介して電気的に接続される。負極層3に含まれる金属は酸化されて金属イオンが生成され、電子は負極集電端子33、正極集電端子25および集電層24を介して正極層2に供給される。多孔質の正極層2では、集電層24を透過した空気中の酸素が、負極層3から供給された電子により還元され、水酸化物イオンとして電解液中に溶出する。正極層2では、触媒層23に含まれる触媒により酸素の還元反応が促進される。
一方、金属空気電池1において充電が行われる際には、負極集電端子33と正極集電端子25との間に電圧が付与され、正極層2に対して水酸化物イオンから電子が供給されるとともに酸素が発生する。負極層3では、集電層24および正極集電端子25を介して負極集電端子33に供給される電子により金属イオンが還元されて表面(外側面)に金属が析出する。正極層2では、触媒層23に含まれる触媒により酸素の発生が促進される。
既述のように、金属空気電池1では、供給回収部6による電解液の循環が行われており、下方の貫通孔511(以下、「下貫通孔511」とも呼ぶ。)近傍における電解液(大部分は充填部31内の電解液であるが、負極層3や電解質層4内の電解液も僅かに含まれる。)は貫通孔511から回収される。また、上方の貫通孔511(以下、「上貫通孔511」とも呼ぶ。)から充填部31内に供給された電解液の一部は、負極層3の細孔を介して電解質層4(の多孔質部材41)にも拡散する。このようにして、電解質層4内にも供給回収部6からの電解液が混ぜられる。これにより、金属空気電池1において放電または充電を行いつつ、電解質層4に含まれる電解液が、供給回収部6の貯溜タンク内の電解液に少しずつ置換される。
金属空気電池1では、下貫通孔511からの所定量の電解液の回収、および、上貫通孔511からの同量の電解液の供給を順に行う動作が繰り返されてもよい。これにより、放電または充電を行いつつ、電解質層4に含まれる電解液が、供給回収部6の貯溜タンク内の電解液に置換される。また、電解液の置換を間欠的に行うことも可能である。例えば、電解液を所定時間だけ循環させた後、供給バルブおよび回収バルブを閉じて、新たな電解液の拡散が平衡状態となるまで、電解液の回収および供給が停止される。これにより、放電または充電を行いつつ、本体11内の電解液の交換(劣化した電解液と新たな電解液との混合)が行われる。もちろん、放電または充電を停止して、本体11内の電解液の交換が行われてもよい。
以上に説明したように、金属空気電池1では、導電性を有するガス拡散層22に対して、一の種類のペロブスカイト型酸化物の粒子と二酸化マンガンの粒子とが分散している触媒層23が積層される。これにより、充電および放電を効率よく行うことが可能な金属空気電池1を、高価な貴金属等を用いることなく、安価に製造することができる。また、導電層であるガス拡散層22および触媒層23が導電性カーボンを含まないことにより、ガス拡散型電極である正極層2の耐久性を向上することができる。
また、金属空気電池1の触媒層23では、上記ペロブスカイト型酸化物および二酸化マンガンに加えて、他の種類の(好ましくは酸素還元反応に優れる)導電性のペロブスカイト型酸化物(LaNiO、LaSr1−xMnCo1−y、LaSr1−xMnFe1−y、LaSr1−x(MnCo1−zFe1−y、LaSr1−xMnO等)がさらに分散していてもよい。
このような触媒層23では、例えば、一方のペロブスカイト型酸化物(以下、「第1ペロブスカイト型酸化物」という。)の粒子に他方のペロブスカイト型酸化物(以下、「第2ペロブスカイト型酸化物」という。)の粒子を担持させることが行われる。この場合、まず、第1ペロブスカイト型酸化物の粒子が共沈法、逆均一沈殿法、ゾル・ゲル法、有機錯体法、固相法、逆ミセル法等によって作製される。続いて、逆ミセル法により第2ペロブスカイト型酸化物の粒子を作製する際に、第1ペロブスカイト型酸化物の粒子を添加することにより、第1ペロブスカイト型酸化物の粒子に第2ペロブスカイト型酸化物の粒子が高分散担持される。好ましくは、第1ペロブスカイト型酸化物の粒子の平均粒子径は500nm以上であり、第2ペロブスカイト型酸化物の粒子の平均粒子径は500nm以下である。そして、当該粒子(ペロブスカイト型酸化物の複合物)に対して、水熱合成法や機械的な混合等により、高比表面積の二酸化マンガンが高分散に担持または混合され、触媒層用粉末が作製される。
以上のように、触媒層23において、一の種類のペロブスカイト型酸化物および二酸化マンガンの粒子に加えて、他の一の種類のペロブスカイト型酸化物の粒子がさらに分散していることにより、金属空気電池1において充電および放電をさらに効率よく行うことができる。
次に、正極層2の作製例について説明する。まず、触媒層用粉末に含まれるペロブスカイト型酸化物の粒子の逆ミセル法および逆均一沈殿法による作製例について述べ、続いて、当該ペロブスカイト型酸化物の粒子を用いた電極の作製例について述べる。
(逆ミセル法)
シクロヘキサン108gに界面活性剤としてヘキサエチレングリコールノニルフェニルエーテル90gを添加し、10℃下において撹拌した。続いて、La(NOとMn(NOとを0.2M(mol/L)となるように混合した金属硝酸塩水溶液10mLを当該溶液に加え、混合溶液が透明になるまで10℃下において撹拌することで逆ミセル溶液Aを調製した。また、シクロヘキサン324gに界面活性剤としてヘキサエチレングリコールノニルフェニルエーテル270g、および、10重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液30mLを添加し、10℃下において2時間撹拌することで逆ミセル溶液Bを調製した。
逆ミセル溶液Aに逆ミセル溶液Bを緩やかに添加し、溶液が茶褐色に変化したことを確認した後、2時間撹拌した。また、エタノール200mLを混合溶液に添加し、10分間の超音波処理を行った。その後、生成物を濾別し、エタノールで洗浄した。得られた残渣を120℃で12時間以上乾燥することにより酸化物前駆体を得た。得られた前駆体を乳鉢で粉砕した後、空気または窒素雰囲気下において550〜650℃にて5時間焼成することにより、ペロブスカイト型酸化物LaMnOの粒子を得た。
(逆均一沈殿法)
1×10−2molの硝酸ランタン6水和物と硝酸マンガン6水和物とを蒸留水100mL中に混合し、金属硝酸塩の混合溶液を調整した。続いて、量論比で生成する水酸化物と当量のテトラプロピルアンモニウムブロミドと1〜20重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を混合し、アルカリ沈殿溶液を調製した。上記アルカリ沈殿溶液を激しく撹拌しながら、毎分1〜10mLで金属硝酸塩水溶液を滴下して加え、全量滴下後に更に1時間撹拌した。続いて、1時間静置にて熟成を行い、生成物を吸引濾過にて濾別した後、残渣を蒸留水、2−プロパノールで洗浄した。洗浄後、得られた残渣を120℃で12時間以上乾燥することにより酸化物前駆体を得た。得られた前駆体を乳鉢で粉砕した後、空気または窒素雰囲気下において650〜950℃にて5時間焼成することにより、ペロブスカイト型酸化物LaMnOの粒子を得た。
(電極の作製)
内径15mmのホットプレス用金型の底部にニッケルメッシュ(株式会社ニラコ製、100メッシュ)を敷き、別途準備したガス拡散層用粉末40mgをニッケルメッシュ上に充填し、1.3MPaで一軸加圧した。続いて、上記ペロブスカイト型酸化物の粒子と別途準備した二酸化マンガンの粒子とが高分散した触媒層用粉末25mgをニッケルメッシュ上に充填し、2.6MPaで一軸加圧した。そして、金型を360℃まで加熱し、5.2MPaにて一軸加圧後に急冷することによりガス拡散型電極を得た。
次に、触媒層用粉末が、他の種類のペロブスカイト型酸化物の粒子をさらに含む場合における正極層2の作製例について述べる。本作製例では、上述の電極の作製例(触媒層がペロブスカイト型酸化物の粒子と二酸化マンガンの粒子とを含む電極の作製例)に対して、2種類のペロブスカイト型酸化物の一方を他方に担持させる処理(すなわち、担持ペロブスカイト型酸化物の粒子の作製)が付加されるため、当該処理のみについて述べる。
(担持ペロブスカイト型酸化物の粒子の作製)
シクロヘキサン40gに界面活性剤としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル41gを添加し、10℃下において撹拌した。続いて、La(NOとMn(NOとを0.2Mとなるように混合した金属硝酸塩水溶液2.5mLを当該溶液に加え、混合溶液が透明になるまで10℃下において撹拌することで逆ミセル溶液Aを調製した。また、シクロヘキサン120gに界面活性剤としてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル123gと10重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液15mLを添加し、10℃下において2時間撹拌することで逆ミセル溶液Bを調製した。逆ミセル溶液AにLaNiOを240mg添加し、1時間撹拌を行った後に、逆ミセル溶液Bを緩やかに添加して、さらに2時間撹拌した。続いて、エタノール200mLを混合溶液に添加し、10分間の超音波処理を行った。その後、生成物を濾別し、エタノールで洗浄した。得られた残渣を120℃で12時間以上乾燥した。そして、生成物を乳鉢で粉砕した後、空気または窒素雰囲気下において550〜650℃にて5時間焼成することにより、ペロブスカイト型酸化物LaMnOを担持したペロブスカイト型酸化物LaNiOを得た。
図2は、金属空気電池1の他の例を示す図である。図2の金属空気電池1では、図1の金属空気電池1と比較して正極層2aの構造が相違する。
正極層2aは、導電性を有する多孔質の導電層22aを備え、導電層22aは、電解質層4における多孔質部材41の外側面上に形成(積層)される。導電層22aの外側面には、触媒層23が形成される。触媒層23の周囲には、集電層24が形成され、中心軸J1方向における集電層24の端部には正極集電端子25が接続される。集電層24の外側には、撥水性を有する材料による多孔質の層が撥液層29として形成される。金属空気電池1では、原則として、多孔質の触媒層23近傍において空気と電解液との界面が形成される。導電層22aおよび触媒層23を形成する材料は、図1の金属空気電池1と同様である。
図2の金属空気電池1においても、導電性を有する導電層22aに触媒層23が積層され、触媒層23において、一の種類のペロブスカイト型酸化物の粒子と二酸化マンガンの粒子とが分散していることにより、充電および放電を効率よく行うことができる。また、導電層22aおよび触媒層23が導電性カーボンを含まないことにより、正極層2aの耐久性を向上することができる。もちろん、図2の金属空気電池1の触媒層23において、他の一の種類のペロブスカイト型酸化物の粒子がさらに分散していてもよい。
上記金属空気電池1は様々な変形が可能である。例えば、二酸化マンガンの粒子、一の種類のペロブスカイト型酸化物の粒子、および、他の一の種類のペロブスカイト型酸化物の粒子が分散される上記触媒層23において、二酸化マンガンが省略されてもよい。この場合であっても、一方のペロブスカイト型酸化物が他方のペロブスカイト型酸化物よりも酸素発生反応に優れ、当該他方のペロブスカイト型酸化物が当該一方のペロブスカイト型酸化物よりも酸素還元反応に優れることにより、金属空気電池1において充電および放電を効率よく行うことができる。また、導電層(ガス拡散層22または導電層22a)および触媒層23が導電性カーボンを含まないことにより、電極である正極層2,2aの耐久性を向上することができる。
金属空気電池1では、必ずしも電解液を循環させる必要はない。また、上記導電層(ガス拡散層22または導電層22a)および触媒層23を含む電極は、亜鉛空気電池以外の金属空気電池にて用いられてよく、さらに、他の二次電池にて用いられてよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 金属空気電池
2,2a 正極層
3 負極層
4 電解質層
22 ガス拡散層
22a 導電層
23 触媒層

Claims (5)

  1. 二次電池に用いられる電極であって、
    導電性を有する導電層と、
    前記導電層に積層された触媒層と、
    を備え、
    前記触媒層において、一の種類のペロブスカイト型酸化物の粒子と二酸化マンガンの粒子とが分散していることを特徴とする電極。
  2. 請求項1に記載の電極であって、
    前記触媒層において、他の一の種類のペロブスカイト型酸化物の粒子がさらに分散していることを特徴とする電極。
  3. 請求項1または2に記載の電極であって、
    前記導電層および前記触媒層が導電性カーボンを含まないことを特徴とする電極。
  4. 二次電池に用いられる電極であって、
    導電性を有する導電層と、
    前記導電層に積層された触媒層と、
    を備え、
    前記触媒層において、一の種類のペロブスカイト型酸化物の粒子と他の一の種類のペロブスカイト型酸化物の粒子とが分散しており、
    前記導電層および前記触媒層が導電性カーボンを含まないことを特徴とする電極。
  5. 二次電池であって、
    請求項1ないし4のいずれかに記載の電極である正極層と、
    負極層と、
    前記負極層と前記正極層との間に配置される電解質層と、
    を備えることを特徴とする二次電池。
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