JP2014193706A - 自動操舵装置、自動操舵方法及び自動操舵プログラム - Google Patents

自動操舵装置、自動操舵方法及び自動操舵プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】強い外乱を受けた場合でも機首方位を安定して制御できる自動操舵装置を提供する。
【解決手段】自動操舵装置1は、偏角取得部5と、回頭角速度取得部6と、制御演算部8と、角速度反転タイミング取得部21と、転舵停止指令部22と、操舵機制御部10と、を備える。偏角取得部5は、設定針路に対する船首方位のズレ角である偏角を取得し、回頭角速度取得部6は、偏角の変化速度である回頭角速度を取得する。制御演算部8は、偏角と、回頭角速度と、基づいて計算した指令舵角を出力する。角速度反転タイミング取得部21は、回頭角速度が示す偏角の変化の向きと一致する方向から逆の方向に当該回頭角速度の変化の向きが転じたタイミングを取得する。転舵停止指令部22は、上記のタイミングに基づいて転舵停止を指令する。操舵機制御部10は、指令舵角に基づいて操舵機の舵角を変更するが、転舵停止の指令を受けた場合には舵角を変更せず保持する。
【選択図】図2

Description

本発明は、主として自動操舵装置に関する。詳細には、自動操舵装置において、より針路を安定させるための構成に関する。
一般的に、船舶は、操舵を行ってから船体が旋回を始めるまでには、ある程度の時間が掛かる。また船体がいったん旋回を開始すると、舵を中立位置に戻した後もしばらくのあいだ旋回を続けてしまうため、所望の針路を取るためには早めに舵を戻す必要がある。このように、船舶の操舵には独特の難しさがあり、船首を所望の方位に向けるという操作を確実かつ迅速に行うには相当の熟練を要する。また、洋上では波や風等の外乱の影響があるため、船体を直進させるためには前記外乱を打ち消すように操舵を行う必要がある。しかし、前述のような操舵の難しさがあるため、単に船体を直進させるというだけでも相当の集中力を必要とし、操舵者にとって負担となる。
船舶用自動操舵装置(オートパイロット)は、上記のような操舵者の負担を軽減するために船舶に搭載されるものである。一般的な自動操舵装置は、船首を向けるべき方位(設定針路)を目標値として入力するように構成されており、操作要素としての操舵機を操作して舵角を自動的に変更することにより、制御量である船首方位が前記設定針路と一致するように制御を行う。なお、この制御は公知の制御手法によって行うことができるが、例えば、目標方位に対する機首方位のズレ角を取得し、このズレ角に比例して舵を切る制御(比例制御;P制御)や、過去のズレ角の累積値に比例して舵を切る制御(積分制御;I制御)や、ズレ角の変化速度を取得して、この変化速度に比例して舵を切る制御(微分制御;D制御)等が良く知られている。
この種の自動操舵装置は、例えば特許文献1及び2に開示されている。特許文献1の船舶用自動操舵装置においては、ジャイロコンパスより出力される方位信号から推定船首方位信号及び推定旋回角速度信号が求められ、これに基づいて最適な舵角命令が計算されて、舵取機へ出力されるように構成されている。特許文献2は、オートパイロットスタンドに組み込まれているオンラインリアルタイムの最適操舵システムにおいて、航海中の時々の海洋あるいは海域における外乱の特性を運転中に計測して解析することにより、外乱に応じて最適制御の評価関数を変化させる構成を開示する。
特開昭62−113695号公報 特開昭54−33493号公報
ところで、上記のような自動操舵装置においては、航海中に船首が左右にブレることに対する保針制御を行うと、荒天時に強い外乱を受ける際には、操舵による船首方向の修正が追い付かずに船首方位が発散に近い挙動を示し、船舶が大きく蛇行してしまうことがある。
例えば、特許文献1の船舶用自動操舵装置は、船首方位の設定針路からの偏差がゼロから大きく乖離しており、また、旋回角速度が上記の乖離を増大させる方向でしかも大きい場合は、それに対応して、大きな舵角で舵を取るように舵取機を制御する。ここで、船体には慣性が働くので、船首方位の偏差をゼロに戻すべく舵を切った場合は、当該偏差がゼロを跨いで反対側に振れることが通常であり、この逆ブレは舵を反対に切ることで是正しなければならない。しかし、船首方位の偏差が一側に大きく振れたときに舵取機に与える舵角が大き過ぎると、舵切りの効果により偏差が逆側に振れ始めたときの舵の修正が、舵が水の抵抗を受けることもあって遅延してしまい、この結果、反対側の大きい舵角を舵取機に与えなければならなくなる。この繰返しが悪循環となって、上述した船首方位のブレの拡大(発散)が生じ、船舶の自動操舵の安定性を低下させてしまっていた。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、強い外乱を受けた場合でも機首方位を安定して制御することができる自動操舵装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の自動操舵装置が提供される。即ち、この自動操舵装置は、偏角取得部と、回頭角速度取得部と、制御部と、角速度反転タイミング取得部と、転舵停止指令部と、操舵機制御部と、を備える。前記偏角取得部は、目標方位に対する機首方位のズレ角である偏角を取得する。前記回頭角速度取得部は、前記偏角が変化する速度である回頭角速度を取得する。前記制御部は、前記偏角と、前記回頭角速度と、に少なくとも基づいて舵角を計算し、この舵角を指令舵角として出力する。前記角速度反転タイミング取得部は、前記回頭角速度が示す前記偏角の変化の向きと一致する方向から逆の方向に前記回頭角速度の変化の向きが転じたタイミングである角速度反転タイミングを取得する。前記転舵停止指令部は、前記角速度反転タイミングに基づき、転舵停止を指令する。前記操舵機制御部は、前記指令舵角に基づいて操舵機の舵角を変更するとともに、転舵停止の指令を前記転舵停止指令部から受けた場合には舵角を変更しないで保持するように操舵機の舵角を制御する。
これにより、偏角が一側に大きく振れた場合でも舵の切り過ぎを抑制できるので、その後に偏角が戻る状況に対応した舵の修正を素早く行うことができる。この結果、目標方位に対して機首方位を良好に収束させ、自動操舵の安定性を向上させることができる。
前記の自動操舵装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この自動操舵装置は、偏角反転タイミング取得部と、転舵再開指令部と、を備える。前記偏角反転タイミング取得部は、ゼロからの乖離を増大させていた前記偏角が当該乖離を減少させ始めたタイミングである偏角反転タイミングを取得する。前記転舵再開指令部は、前記転舵停止指令部から転舵停止が指令されていた場合に、前記偏角反転タイミングに基づき、転舵再開を指令する。
これにより、偏角がゼロからの乖離を小さくする方向に変化し始めたタイミングで転舵を再開することにより、舵の戻し制御の遅れを防止して、自動操舵をより安定させることができる。
前記の自動操舵装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この自動操舵装置は、第2角速度反転タイミング取得部と、転舵再開指令部と、を備える。前記第2角速度反転タイミング取得部は、前記回頭角速度が示す前記偏角の変化の向きと逆である方向から一致する方向に前記回頭角速度の変化の向きが転じたタイミングである第2角速度反転タイミングを取得する。前記転舵再開指令部は、前記転舵停止指令部から転舵停止が指令されていた場合に、前記第2角速度反転タイミングに基づき、転舵再開を指令する。
これにより、転舵停止中に更なる大きな外乱が機体に加わった場合に転舵停止を解除して舵を適切に切ることができるので、自動操舵の安定性と柔軟性とを両立させることができる。
前記の自動操舵装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記制御部は、前記転舵停止指令部が転舵停止を指令している状態においても、前記偏角と、前記回頭角速度と、に少なくとも基づく前記舵角の計算及び指令を継続する。前記操舵機制御部は、前記転舵再開指令部によって転舵再開が指令されると、前記制御部による現在の前記指令舵角に基づいて操舵機の舵角を変更する。
これにより、制御部による舵角の制御を基本として、転舵停止時には舵を保持し、転舵再開時には急激に舵が戻るような制御をすることで、メリハリのついた操舵を実現することができる。
本発明の第2の観点によれば、機首方位を目標方位に一致させるように操舵機に対する指令舵角を出力する自動操舵プログラムであって、偏角取得ステップと、回頭角速度取得ステップと、制御ステップと、角速度反転タイミング取得ステップと、転舵停止指令ステップと、操舵機制御ステップと、を含む処理を、自動操舵装置に実行させる自動操舵プログラムが提供される。前記偏角取得ステップでは、目標方位に対する機首方位のズレ角である偏角を取得する。前記回頭角速度取得ステップでは、前記偏角が変化する速度である回頭角速度を取得する。前記制御ステップでは、前記偏角と、前記回頭角速度と、に少なくとも基づいて舵角を計算し、この舵角を指令舵角として出力する。前記角速度反転タイミング取得ステップでは、前記回頭角速度が示す前記偏角の変化の向きと一致する方向から逆の方向に前記回頭角速度の変化の向きが転じたタイミングである角速度反転タイミングを取得する。前記転舵停止指令ステップでは、前記角速度反転タイミングに基づき、転舵停止を指令する。前記操舵機制御ステップでは、前記指令舵角に基づいて操舵機の舵角を変更するとともに、前記転舵停止指令ステップでの転舵停止の指令を受けた場合には舵角を変更しないで保持するように操舵機の舵角を制御する。
これにより、偏角が一側に大きく振れた場合でも舵の切り過ぎを抑制できるので、その後に偏角が戻る状況に対応した舵の修正を素早く行うことができる。この結果、目標方位に対して機首方位を良好に収束させ、自動操舵の安定性を向上させることができる。
本発明の第3の観点によれば、機首方位を目標方位に一致させるように操舵機に対する指令舵角を出力する自動操舵方法であって、以下の工程を含む自動操舵方法が提供される。即ち、この自動操舵方法は、偏角取得工程と、回頭角速度取得工程と、制御工程と、角速度反転タイミング取得工程と、転舵停止指令工程と、操舵機制御工程と、を含む。前記偏角取得工程では、目標方位に対する機首方位のズレ角である偏角を取得する。前記回頭角速度取得工程では、前記偏角が変化する速度である回頭角速度を取得する。前記制御工程では、前記偏角と、前記回頭角速度と、に少なくとも基づいて舵角を計算し、この舵角を指令舵角として出力する。前記角速度反転タイミング取得工程では、前記回頭角速度が示す前記偏角の変化の向きと一致する方向から逆の方向に前記回頭角速度の変化の向きが転じたタイミングである角速度反転タイミングを取得する。前記転舵停止指令工程では、前記角速度反転タイミングに基づき、転舵停止を指令する。前記操舵機制御工程では、前記指令舵角に基づいて操舵機の舵角を変更するとともに、前記転舵停止指令工程での転舵停止の指令を受けた場合には舵角を変更しないで保持するように操舵機の舵角を制御する。
これにより、偏角が一側に大きく振れた場合でも舵の切り過ぎを抑制できるので、その後に偏角が戻る状況に対応した舵の修正を素早く行うことができる。この結果、目標方位に対して機首方位を良好に収束させ、自動操舵の安定性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る自動操舵システムの全体的な構成を示すブロック図。 自動操舵装置の構成を示すブロック図。 転舵停止制御部における処理を示すフローチャート。 船体シミュレーションにより船首方位を正弦波状に動かした際の本実施形態による舵の制御を示すグラフ。 海上で実際に自動操舵実験を行った際の本実施形態による舵の制御を示すグラフ。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係る船舶用自動操舵装置を用いた自動操舵システムを示す。この自動操舵システムは、自動操舵装置1と、操舵機2と、船体3と、方位センサ4と、を含んでいる。なお、自動操舵装置1、操舵機2及び方位センサ4は、船体3に搭載されている。
方位センサ4は、船体3の船首方位(機首方位)φを検出し、自動操舵装置1に出力するように構成されている。
自動操舵装置1には、操舵者が設定針路φc(船体が進むべき方位、目標方位)を入力することができるように構成されている。そして、自動操舵装置1は、制御量としての船首方位φを目標値としての設定針路φcに一致させるべく、操舵機2の舵角Uを指定する舵角信号Uoutを出力する。
操舵機2は、舵角信号Uoutに応じて舵角Uを変更するように構成されている。この舵角Uを適宜調節することにより、航行中の船体3の船首方位φを制御することができる。
以上の構成により、船体3の船首方位φを設定針路φcに一致させるように制御することができる。
次に、自動操舵装置1の構成について詳しく説明する。
本実施形態の自動操舵装置1は、CPU,ROM,RAM等のハードウェア(図略)と、前記ROMに記憶された自動操舵プログラム等のソフトウェアと、から構成されている。
前記自動操舵プログラムは、本発明に係る自動操舵方法を、自動操舵装置1によって実現するためのものである。この自動操舵方法は、偏角取得工程と、回頭角速度取得工程と、制御工程と、角速度反転タイミング取得工程と、転舵停止指令工程と、偏角反転タイミング取得工程と、第2角速度反転タイミング取得工程と、転舵再開指令工程と、操舵機制御工程と、を含んでいる。
従って、当該自動操舵方法を実現するための前記自動操舵プログラムは、前記各工程に対応して、偏角取得ステップと、回頭角速度取得ステップと、制御ステップと、角速度反転タイミング取得ステップと、転舵停止指令ステップと、偏角反転タイミング取得ステップと、第2角速度反転タイミング取得ステップと、転舵再開指令ステップと、操舵機制御ステップと、を含んでいる。そして、前記ハードウェアとソフトウェアとが協働して動作することにより、自動操舵装置1を、図2に示す偏角取得部5、回頭角速度取得部6、制御演算部(制御部)8、角速度反転タイミング取得部21、転舵停止指令部22、偏角反転タイミング取得部23、第2角速度反転タイミング取得部24、転舵再開指令部25、操舵機制御部10等として機能させることができる。
次に、図2を参照して、自動操舵装置1の機能的な構成を説明する。
操舵者が設定した設定針路φcは、偏角取得部5に入力される。偏角取得部5は、入力された設定針路φcと、方位センサ4から入力された船首方位φに基づいて、偏角φdを計算して取得する。
偏角φdとは船首方位φと設定針路φcとのなす角であり、本実施形態では、偏角φdは、船首方位φが設定針路φcと完全に一致している場合にゼロとなり、船首方位φが設定針路φcより進行方向右側にズレているときに正の値をとり、進行方向左側にズレているときに負の値をとるように定められる。この偏角取得部5における処理内容は、前記自動操舵プログラムの偏角取得ステップに対応している。偏角取得部5が取得した偏角φdは、回頭角速度取得部6及びPLL7に入力される。
回頭角速度取得部6には、偏角取得部5から所定の時間間隔で偏角φdが繰り返し入力される。回頭角速度取得部6は、この偏角φdの時間変化から、偏角φdの1階微分に相当する回頭角速度φd’を計算により取得する。この回頭角速度取得部6における処理内容は、前記自動操舵プログラムの回頭角速度取得ステップに対応している。回頭角速度取得部6は、取得した回頭角速度φd’をPLL7に出力する。
PLL7は一種のローパスフィルタとして構成されており、所定の時間間隔で繰り返し入力された偏角φd及び回頭角速度φd’に対してそれぞれ平均化処理を行うことにより、高周波成分を除去する。PLL7は、平均化処理後の偏角φd及び回頭角速度φd’を、制御演算部8及び転舵停止制御部9に出力する。
制御演算部8は、入力された偏角φd及び回頭角速度φd’に基づいて、偏角φdをゼロに近づける(船首方位φを設定針路φcに一致させる)ために操舵機2に与えるべき指令舵角Ucを計算し、この指令舵角Ucを操舵機制御部10に出力する。なお、指令舵角Ucの計算は、公知の手法(例えば、PID制御等)を用いれば良いので、詳細な説明は省略する。上記の構成により、船首方位φが設定針路φcと一致するように制御し、船体3を、操舵者が意図した針路で航行させることができる。この制御演算部8における処理内容は、前記自動操舵プログラムの制御ステップに対応している。
転舵停止制御部9は、入力された偏角φd及び回頭角速度φd’に基づいて、操舵機制御部10に制御演算部8からの指令舵角Ucに従って転舵させるべきか、転舵させずに(指令舵角Ucを無視して)現在の舵角を保持させるべきか、を判断し、その判断結果に応じて、操舵機制御部10に対し信号を出力する。具体的には、操舵機制御部10に転舵させずに現在の舵角を保持させるべきと転舵停止制御部9が判断した場合は、転舵停止指令を操舵機制御部10に出力する。操舵機制御部10に通常どおり転舵させるべきと転舵停止制御部9が判断した場合は、転舵停止制御部9は転舵再開指令を操舵機制御部10に出力する。
以下、転舵停止制御部9の詳細な構成を説明する。転舵停止制御部9は、角速度反転タイミング取得部21と、転舵停止指令部22と、偏角反転タイミング取得部23と、第2角速度反転タイミング取得部24と、転舵再開指令部25と、を備える。なお、角速度反転タイミング取得部21、転舵停止指令部22、偏角反転タイミング取得部23、第2角速度反転タイミング取得部24、及び転舵再開指令部25における処理内容は、前記自動操舵プログラムにおける角速度反転タイミング取得ステップ、転舵停止指令ステップ、偏角反転タイミング取得ステップ、第2角速度反転タイミング取得ステップ、及び転舵再開指令ステップにそれぞれ対応している。
角速度反転タイミング取得部21は、回頭角速度φd’が示す偏角φdの変化の向きと一致する方向から逆の方向に回頭角速度φd’の変化の向きが転じたタイミング(角速度反転タイミング)を検出して取得する。具体的には、角速度反転タイミング取得部21は、入力される回頭角速度φd’を微分して得られる角加速度φd”が、回頭角速度φd’が正の領域にあるとき(偏角φdの変化の向きが正側のとき)は正から負にゼロクロスするタイミング、回頭角速度φd’が負の領域にあるとき(偏角φdの変化の向きが負側のとき)は負から正にゼロクロスするタイミングを検出して取得する。
転舵停止指令部22は、角速度反転タイミング取得部21が角速度反転タイミングを検出した場合は、即座に転舵停止を操舵機制御部10に指令する。
偏角反転タイミング取得部23は、ゼロからの乖離を増大させていた偏角φdがその乖離を減少させ始めたタイミング(偏角反転タイミング)を検出して取得する。具体的には、偏角反転タイミング取得部23は、入力される回頭角速度φd’が、正から負、又は負から正にゼロクロスするタイミングを検出して取得する。
第2角速度反転タイミング取得部24は、角速度反転タイミング取得部21とは逆に、回頭角速度φd’が示す偏角φdの変化の向きと逆の方向から一致する方向に回頭角速度φd’の変化の向きが転じたタイミング(第2角速度反転タイミング)を検出して取得する。具体的には、第2角速度反転タイミング取得部24は、回頭角速度φd’が正の領域にあるとき(偏角φdの変化の向きが正側のとき)は角加速度φd”が負から正にゼロクロスするタイミング、回頭角速度φd’が負の領域にあるとき(偏角φdの変化の向きが負側のとき)は角加速度φd”が正から負にゼロクロスするタイミングを検出して取得する。
転舵再開指令部25は、転舵停止指令部22が転舵停止を操舵機制御部10に指令した状態であって、偏角反転タイミング取得部23が偏角反転タイミングを検出した場合、又は、第2角速度反転タイミング取得部24が第2角速度反転タイミングを検出した場合には、即座に転舵再開を操舵機制御部10に指令する。
操舵機制御部10は、制御演算部8から入力された指令舵角Uc、及び、転舵停止制御部9から入力される転舵停止指令及び転舵再開指令に基づいて、操舵機2の舵角Uを指定する舵角信号Uoutを出力する。この操舵機制御部10における処理内容は、前記自動操舵プログラムの操舵機制御ステップに対応している。
操舵機制御部10の動作を具体的に説明する。操舵機制御部10は、通常モードと転舵停止モードの2つのモードを有している。
通常モードでは、操舵機制御部10は、制御演算部8から入力された指令舵角Ucを記憶しつつ、そのまま舵角信号Uoutとして出力する。一方で、転舵停止制御部9から転舵停止指令が入力されると、操舵機制御部10は転舵停止モードに移行して、モード移行直前に入力され記憶されている指令舵角Uc(以下「記憶舵角」と呼ぶことがある)を舵角信号Uoutとして出力する。なお、転舵停止モードにおいても制御演算部8は指令舵角Ucを操舵機制御部10へ継続的に出力するが、操舵機制御部10は、刻々と変化する指令舵角Ucを無視して、固定値である上記の記憶舵角を舵角信号Uoutとして操舵機2に出力する。従って、転舵停止モードの間は、出力される舵角信号Uoutが示す舵角は一定である。転舵停止制御部9からの転舵再開指令が操舵機制御部10に入力されると、操舵機制御部10の転舵停止モードが解除され、通常モードに移行する。
次に、図3のフローチャートを参照して、転舵停止制御部9の処理について詳細に説明する。
処理がスタートすると、転舵停止制御部9として動作するCPUは、PLL7から刻々と入力される回頭角速度φd’の値を調べ、この回頭角速度φd’がゼロクロスしたか、即ち、ゼロを跨いで変化したか否かを判定する(S101)。S101の判断で回頭角速度φd’がゼロクロスしていた場合は、S108の処理に移行し、(操舵機制御部10に転舵停止を既に指令していた場合は)CPUが転舵再開指令を操舵機制御部10に出力して、S101に戻る。
S101の判断で回頭角速度φd’がゼロクロスしていなかった場合、CPUは、回頭角速度φd’の時間変化から得られた角加速度φd”の値を調べ、この角加速度φd”がゼロクロスしたか、即ち、ゼロを跨いで変化したか否かを判定する(S102)。なお、この角加速度φd”は、回頭角速度φd’の1階微分に相当し、また、偏角φdの2階微分に相当する。S102の判断で角加速度φd”がゼロクロスしていないと判定されると、S101に戻る。
S102の判断で角加速度φd”がゼロクロスしていた場合は、S103で回頭角速度φd’が正であるか否かが判断される。回頭角速度φd’が正だった場合、S104で、上記の角加速度φd”がゼロクロスした方向が正から負であったか否かが判定される。S104の判断で、角加速度φd”のゼロクロスの方向が正から負であった場合、S105の処理に移行し、CPUは転舵停止指令を操舵機制御部10に出力する。S104の判断で、角加速度φd”のゼロクロスの方向が負から正であった場合、S106の処理に移行し、CPUは転舵再開指令を操舵機制御部10に出力する。その後、S101に戻る。
S103の判断で回頭角速度φd’が負だった場合、S107で、上記の角加速度φd”がゼロクロスした方向が負から正であったか否かが判定される。S107の判断で、角加速度φd”のゼロクロスの方向が負から正であった場合、S105の処理に移行し、CPUは転舵停止指令を操舵機制御部10に出力する。S107の判断で、角加速度φd”のゼロクロスの方向が正から負であった場合、S108の処理に移行し、CPUは転舵再開指令を操舵機制御部10に出力する。その後、S101に戻る。
以上のフローにおいて、角速度反転タイミング取得部21及び転舵停止指令部22の処理内容は、S103、S104(S107)、S105に相当する。また、偏角反転タイミング取得部23及び転舵再開指令部25の処理内容は、S101及びS108に相当する。第2角速度反転タイミング取得部24及び転舵再開指令部25の処理内容は、S103、S104(S107)、S106(S108)に相当する。
以上のフローで表される制御の効果を説明する。外乱等の何らかの理由により、船体3に正負何れかの方向の偏角φdが生じ、しかも、その偏角φdを悪化させる方向に船体3(船首方位φ)が回転しつつあるとする。この場合、制御演算部8は、当該偏角φdを悪化させる方向の船体3の回転を押し戻して、更に、偏角φdをゼロに近づける方向に船体3を回転させるべく、指令舵角Ucを計算して操舵機制御部10に出力し、操舵機制御部10は指令舵角Ucをそのまま操舵機2に出力する。この操舵により、船体3の進行方向が変化して、船首方位φが設定針路φcに近づくこととなる。
そして、本実施形態では、正の領域で増大していた回頭角速度φd’が減少し始めたタイミング(S103→S104)、又は、負の領域で減少していた回頭角速度φd’が増大し始めたタイミング(S103→S107)を検出して、転舵停止制御部9が操舵機制御部10に転舵停止を指令することになる(S105)。なお、舵が効き、やがて回頭角速度φd’が正から負、あるいは負から正に切り替わったときには、転舵再開が指令される(S101→S108)。
ここで、制御演算部8が出力する指令舵角Ucは、偏角φdのゼロからの乖離が大きい程、また、その乖離を拡大させる方向に当該偏角φdが変化する速度が大きい程、中立から大きく離れることになる。しかしながら、このときに舵角を大きくし過ぎると、ゼロからの乖離を増大させつつあった偏角φdが舵の作用で反転してゼロに近づき、ゼロを跨いで反対側に振れたときに、これに対応して舵の方向を反転させる動作が(水流による抵抗が舵に加わることもあって)遅れてしまい、反対側への偏角φdを拡大させてしまうおそれがある。従って、制御演算部8の指令舵角Ucに単純に従う制御では、船首方位φが設定針路φcに収束せず、偏角φdのブレが発散して、船体3が大きく蛇行するような挙動を示す場合がある。
この点、本実施形態の自動操舵装置1においては、上記のように正の領域で増大していた回頭角速度φd’が減少し始めたタイミング、又は、負の領域で減少していた回頭角速度φd’が増大し始めたタイミングを転舵停止制御部9が検出し、そのタイミングで舵が効き始めたものとみなして、転舵停止指令により、その時点での舵角から変化しないように舵を固定させる。従って、偏角φdが一側に大きく振れた場合でも舵の切り過ぎを抑制できるので、その後に偏角φdが戻る状況に対応した舵の修正を素早く行うことができる。この結果、自動操舵の安定性を向上させることができる。
しかも、上記の転舵停止は、回頭角速度φd’がゼロクロスした時点で転舵再開指令により解除され、その後は転舵が通常どおり行われる。回頭角速度φd’のゼロクロスは、偏角φdがゼロからの乖離を小さくする方向に変化し始めたことを意味するから、このタイミングで転舵を再開することにより、舵の戻し制御の遅れを防止して、自動操舵をより安定させることができる。しかも、上述したP制御やD制御のパラメータを変化させる複雑な制御ではなく、転舵停止/再開を切り替えるシンプルな制御であるので、自動操舵装置1の負荷軽減及び低コスト化に貢献できる。
ただし、海上において船舶は多種多様な外乱を受けるので、上記のように舵が利き始めたものと転舵停止制御部9がみなしたタイミングの後でも、偏角φdがゼロから乖離する勢いを再び強める可能性も十分に考えられる。この点、本実施形態では、転舵停止を指令した後に、正の領域で減少していた回頭角速度φd’が増大し始めたり(S103→S104)、又は、負の領域で増大していた回頭角速度φd’が減少し始めたりすると(S103→S107)、転舵停止制御部9が転舵再開指令を操舵機制御部10に出力する(S106、S108)。これにより、転舵停止中に更なる大きな外乱が船体3に加わった場合に転舵停止を解除して舵を適切に切ることができるので、自動操舵の安定性と柔軟性とを両立させることができる。
次に、本実施形態の具体的な制御について、図4及び図5のグラフを参照して説明する。図4には、船体シミュレーションにより船首方位を強制的に正弦波状に動かした際の、本実施形態による舵の制御が示されている。
図4にaで示す時点は、負の領域にあって減少していた回頭角速度φd’が増大し始めたポイント(回頭角速度φd’が極値を示す点、偏角φdの変曲点、角速度反転タイミング)を表している。このときに転舵停止制御部9では転舵停止が指令されるので(S103→S107→S105)、その時点で舵角Uoutの変化が停止し、一定値に保持されていることがわかる。このように、舵角Uoutは指令舵角Ucよりも若干緩やかになるように制御され、この結果、舵の切り過ぎが抑制される。
図4にbで示す時点は、上記の転舵停止指令後、回頭角速度φd’がゼロクロスする点(偏角φdが極値を示す点、偏角反転タイミング)を表している。このときに転舵停止制御部9から転舵再開が指令されるので(S101→S108)、操舵機制御部10は、操舵機2を最大限に駆動して、固定されていた現状の舵角Uoutを指令舵角Ucに一致させる。この結果、比較的緩やかな値で一定に保持されていた舵角Uoutはゼロ付近にまで急激に戻り、その後は指令舵角Ucに追従して変化する。以上のように、舵の素早い切戻し操作が実現されている。
図4にcで示す時点は、正の領域にあって増大していた回頭角速度φd’が減少し始めたポイント(回頭角速度φd’が極値を示す点、偏角φdの変曲点、角速度反転タイミング)を表している。このときに転舵停止制御部9では転舵停止が指令されるので(S103→S104→S105)、その時点で舵角Uoutの変化が停止し、一定値に保持されている。このように、舵角Uoutは指令舵角Ucよりも若干緩やかになるように制御され、この結果、舵の切り過ぎが抑制される。
図4にdで示す時点は、上記の転舵停止指令後、回頭角速度φd’がゼロクロスする点(偏角φdが極値を示す点、偏角反転タイミング)を表している。このときに転舵停止制御部9では転舵再開が指令されるので(S101→S108)、比較的緩やかな値で一定に保持されていた舵角Uoutはゼロ付近にまで急激に戻り、その後は指令舵角Ucに追従して変化する。以上のように、舵の素早い切戻し操作が実現されている。
なお、図4のグラフで偏角φdや回頭角速度φd’としてプロットされているものは、PLL7によって平均化処理される前のデータである一方、転舵停止/再開の指令の判断は、PLL7によって平均化処理された後の偏角φdや回頭角速度φd’に基づいて行われる。従って、a〜dのタイミングから実際に転舵停止/転舵再開が指令される時点までに、平均化処理に伴う多少の遅れが生じていることに留意すべきである。
図5には、海上で実際に自動操舵実験を行った際の本実施形態による舵の制御が示されている。
図4のシミュレーションでは回頭角速度φd’が綺麗な正弦波を描いているのと対照的に、図5では、実際の海上で船体3が様々な外乱を受けるのを反映して、例えばグラフのeで示した領域では、回頭角速度φd’が細かい周期で増大/減少を繰り返しながら、偏角φdが正からゼロに近づき、ゼロを跨いで負になった後、ゼロからの乖離を増大させている。
この状況で、転舵停止制御部9は、回頭角速度φd’が極値を形成する毎に(即ち、角加速度φd”がゼロクロスし、角速度反転タイミング及び第2角速度反転タイミングが交互に検出される毎に)、転舵停止と再開とを交互に指令し、この結果、実際の舵角は階段状に変化している。このように、転舵停止中に更なる大きな外乱が船体3に加わった場合等、必要な場合には、転舵停止を解除して一層きつい舵角になるように舵を制御することができるので、柔軟性に優れた自動操舵を実現することができている。
ここで、様々な方向、大きさの外乱を受ける船舶は、その偏角及び回頭角速度が、(例えば、低周波振動に高周波振動が重畳したような)増減頻度の極めて高い挙動を示すことがある。このような偏角及び回頭角速度の挙動に対して常にPID制御で舵を追従させ続けることは、著しい乗り心地の低下と消費エネルギーの増加を招く。特に、通常では航走中に発電を行わないセイルボート等において、消費エネルギーの増加は深刻な問題になり得る。この点、本実施形態によれば、それぞれの細かな動揺において、状況が悪化する際にだけ舵の追従を許すことで、過剰な転舵を抑制でき、上記の問題点を解消することができる。
なお、本実施形態では、現在の偏角φdの値が正であるか負であるかにかかわらず、回頭角速度φd’が正の領域であれば当該回頭角速度φd’の変化の向きが正から負に転じたタイミングで、回頭角速度φd’が負の領域であれば当該回頭角速度φd’の変化の向きが負から正に転じたタイミングで、舵角を保持する制御が行われる。従って、図5にも現れているように、偏角φdの値が負に限らず正であっても、負側に変化しているときには、その負側へ変化する勢いが小さくなれば舵角を保持するという動作が実現されている。これにより、転舵量を抑えることができるとともに、偏角φdがゼロに寄り切る前にヨーイングと舵の勢いを止めて、転舵再開時に残差をP制御で緩やかに寄せることができる。また、セイルボート等において風向偏角をゼロにする制御を行う際には、偏角φdの中心がゼロにならなくなるが、この場合でも本実施形態の自動操舵を有効に機能させることができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記の実施形態では、角速度反転タイミングが検出されれば即座に転舵停止が指令され、偏角反転タイミングや第2角速度反転タイミングが検出されれば即座に転舵再開が指令されていたが、転舵停止/再開は上記の反転タイミングに基づいてされていれば良く、多少遅れて指令されても良い。
上記の実施形態では、回頭角速度φd’、角加速度φd”は、偏角φdを1階微分、2階微分することで計算により求めていたが、例えば船体3に角速度センサを設置し、この角速度センサの出力に基づいて回頭角速度φd’等を求めるように構成しても良い。
制御演算部8による指令舵角Ucの計算は、上記のPID制御のほか、例えばPD制御等に基づいても良い。
上記の実施形態では、自動操舵装置1はソフトウェアとハードウェアとから構成されるものとしたが、自動操舵装置1の機能の一部又は全部を専用のハードウェアによって実現しても良い。
本発明の自動操舵装置は、船舶に限らず、飛行機、自動車等の任意の移動体に搭載することができる。
1 自動操舵装置
8 制御演算部(制御部)
9 転舵停止制御部
10 操舵機制御部
21 角速度反転タイミング取得部
22 転舵停止指令部
23 偏角反転タイミング取得部
24 第2角速度反転タイミング取得部
25 転舵再開指令部

Claims (6)

  1. 目標方位に対する機首方位のズレ角である偏角を取得する偏角取得部と、
    前記偏角が変化する速度である回頭角速度を取得する回頭角速度取得部と、
    前記偏角と、前記回頭角速度と、に少なくとも基づいて舵角を計算し、この舵角を指令舵角として出力する制御部と、
    前記回頭角速度が示す前記偏角の変化の向きと一致する方向から逆の方向に前記回頭角速度の変化の向きが転じたタイミングである角速度反転タイミングを取得する角速度反転タイミング取得部と、
    前記角速度反転タイミングに基づき、転舵停止を指令する転舵停止指令部と、
    前記指令舵角に基づいて操舵機の舵角を変更するとともに、転舵停止の指令を前記転舵停止指令部から受けた場合には舵角を変更しないで保持するように操舵機の舵角を制御する操舵機制御部と、
    を備えることを特徴とする自動操舵装置。
  2. 請求項1に記載の自動操舵装置であって、
    ゼロからの乖離を増大させていた前記偏角が当該乖離を減少させ始めたタイミングである偏角反転タイミングを取得する偏角反転タイミング取得部と、
    前記転舵停止指令部から転舵停止が指令されていた場合に、前記偏角反転タイミングに基づき、転舵再開を指令する転舵再開指令部と、
    を備えることを特徴とする自動操舵装置。
  3. 請求項1又は2に記載の自動操舵装置であって、
    前記回頭角速度が示す前記偏角の変化の向きと逆である方向から一致する方向に前記回頭角速度の変化の向きが転じたタイミングである第2角速度反転タイミングを取得する第2角速度反転タイミング取得部と、
    前記転舵停止指令部から転舵停止が指令されていた場合に、前記第2角速度反転タイミングに基づき、転舵再開を指令する転舵再開指令部と、
    を備えることを特徴とする自動操舵装置。
  4. 請求項2又は3に記載の自動操舵装置であって、
    前記制御部は、前記転舵停止指令部が転舵停止を指令している状態においても、前記偏角と、前記回頭角速度と、に少なくとも基づく前記舵角の計算及び指令を継続し、
    前記操舵機制御部は、前記転舵再開指令部によって転舵再開が指令されると、前記制御部による現在の前記指令舵角に基づいて操舵機の舵角を変更することを特徴とする自動操舵装置。
  5. 機首方位を目標方位に一致させるように操舵機に対する指令舵角を出力する自動操舵プログラムであって、
    目標方位に対する機首方位のズレ角である偏角を取得する偏角取得ステップと、
    前記偏角が変化する速度である回頭角速度を取得する回頭角速度取得ステップと、
    前記偏角と、前記回頭角速度と、に少なくとも基づいて舵角を計算し、この舵角を指令舵角として出力する制御ステップと、
    前記回頭角速度が示す前記偏角の変化の向きと一致する方向から逆の方向に前記回頭角速度の変化の向きが転じたタイミングである角速度反転タイミングを取得する角速度反転タイミング取得ステップと、
    前記角速度反転タイミングに基づき、転舵停止を指令する転舵停止指令ステップと、
    前記指令舵角に基づいて操舵機の舵角を変更するとともに、前記転舵停止指令ステップでの転舵停止の指令を受けた場合には舵角を変更しないで保持するように操舵機の舵角を制御する操舵機制御ステップと、
    を含む処理を、自動操舵装置に実行させることを特徴とする自動操舵プログラム。
  6. 機首方位を目標方位に一致させるように操舵機に対する指令舵角を出力する自動操舵方法であって、
    目標方位に対する機首方位のズレ角である偏角を取得する偏角取得工程と、
    前記偏角が変化する速度である回頭角速度を取得する回頭角速度取得工程と、
    前記偏角と、前記回頭角速度と、に少なくとも基づいて舵角を計算し、この舵角を指令舵角として出力する制御工程と、
    前記回頭角速度が示す前記偏角の変化の向きと一致する方向から逆の方向に前記回頭角速度の変化の向きが転じたタイミングである角速度反転タイミングを取得する角速度反転タイミング取得工程と、
    前記角速度反転タイミングに基づき、転舵停止を指令する転舵停止指令工程と、
    前記指令舵角に基づいて操舵機の舵角を変更するとともに、前記転舵停止指令工程での転舵停止の指令を受けた場合には舵角を変更しないで保持するように操舵機の舵角を制御する操舵機制御工程と、
    を含むことを特徴とする自動操舵方法。
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