JP2014193590A - 電子部品を作製するために用いられる積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い耐擦傷性を有する第1遮光導電層を備えた積層体を提供する。
【解決手段】積層体は、基材フィルムの一方の側に設けられ、透光性および導電性を有する第1透明導電層と、第1透明導電層の一方の側に設けられ、遮光性および導電性を有する第1遮光導電層と、を備えている。第1遮光導電層は、銀を主成分とするとともに銅およびパラジウムを含む銀合金を有している。第1遮光導電層の銀合金における銅の含有比率は、3.0〜7.0重量%の範囲内となっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、タッチパネルセンサやディスプレイ用基板などの電子部品を作製するために用いられる積層体に関する。
タッチパネルセンサやディスプレイ用基板は、加熱工程や薬液処理工程など、様々な工程を経て作製される。このため、タッチパネルセンサやディスプレイ用基板で用いられる電極材料や配線材料には、高い導電性だけでなく、高い耐環境性や耐熱性も求められる。このような要求を満たすことができる材料として、銀を主成分とするとともに銅およびパラジウムを含む、Ag−Pd−Cu系の銀合金、いわゆるAPC合金が知られている。例えば特許文献1において、APC合金を用いて、タッチパネルセンサの信号を外部に取り出すための取出配線を形成することが提案されている。
特開2012−73992号公報
近年、タッチパネルセンサなどの電子部品に求められる特性が益々高度なものとなっている。このため、電子部品の構造が複雑化しており、これに伴って、電子部品を作製するために用いられる積層体の層構成も複雑化している。電子部品の構造や積層体の層構成が複雑化することは、これに伴って製造工程が複雑化することを意味しており、この結果、製造工程において積層体の各層が損傷されてしまう機会が多くなることが考えられる。特に、配線を構成するために設けられる、APC合金などからなる金属層は、外部の部品や機器との間の接続を確保するため、通常、タッチパネルセンサなどの電子部品の最表面に配置される。このためAPC合金には、導電性、耐環境性や耐熱性だけでなく、製造工程において目立った損傷が生じないようにするための耐擦傷性も求められる。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得る積層体を提供することを目的とする。
第1の本発明は、基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側に設けられ、透光性および導電性を有する第1透明導電層と、前記第1透明導電層の一方の側に設けられ、遮光性および導電性を有する第1遮光導電層と、を備え、前記第1遮光導電層は、銀を主成分とするとともに銅およびパラジウムを含む銀合金を有し、前記第1遮光導電層の銀合金における銅の含有比率が、3.0〜7.0重量%の範囲内である、積層体である。
第1の本発明による積層体によれば、第1遮光導電層の銀合金における銅の含有比率が3.0〜7.0重量%の範囲内となっている。このため、第1遮光導電層に高い耐擦傷性を付与することができ、これによって、製造工程において第1遮光導電層が損傷してしまうことを抑制することができる。このことにより、積層体の製造工程や積層体から作成される電子部品の製造工程における歩留りを向上させることができる。
第1の本発明による積層体は、前記第1透明導電層と前記第1遮光導電層との間で前記第1遮光導電層に接するよう設けられた第1中間層をさらに備えていてもよい。この場合、前記第1中間層は、銀を主成分とするとともに銅およびパラジウムを含む銀合金を有しており、前記第1遮光導電層の銀合金における銅の含有比率が、前記第1中間層の銀合金における銅の含有比率よりも大きくなっている。
第1の本発明による積層体は、前記基材フィルムの他方の側に設けられ、透光性および導電性を有する第2透明導電層と、前記第2透明導電層の他方の側に設けられ、遮光性および導電性を有する第2遮光導電層と、をさらに備えていてもよい。この場合、前記第2遮光導電層は、銀を主成分とするとともに銅およびパラジウムを含む銀合金を有しており、前記第2遮光導電層の銀合金における銅の含有比率が、3.0〜7.0重量%の範囲内となっている。
第2の本発明は、基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側に設けられ、透光性および導電性を有する第1透明導電層と、前記第1透明導電層の一方の側に設けられ、遮光性および導電性を有する第1遮光導電層と、前記第1透明導電層と前記第1遮光導電層との間で前記第1遮光導電層に接するよう設けられた第1中間層と、を備え、前記第1遮光導電層および前記第1中間層のいずれも、銀を主成分とするとともに銅およびパラジウムを含む銀合金を有し、前記第1遮光導電層の銀合金における銅の含有比率が、前記第1中間層の銀合金における銅の含有比率よりも大きい、積層体である。
第2の本発明による積層体によれば、第1遮光導電層の銀合金における銅の含有比率が、第1遮光導電層よりも内側に配置された第1中間層の銀合金における銅の含有比率よりも大きくなっている。このため第1遮光導電層には、第1中間層に比べて高い耐擦傷性を付与することができ、これによって、製造工程において第1遮光導電層が損傷してしまうことを抑制することができる。このことにより、積層体の製造工程や積層体から作製される電子部品の製造工程における歩留りを向上させることができる。また本発明によれば、第1遮光導電層および第1中間層の両方が、積層体の導電性および積層体から作製される電子部品の導電性に寄与することができる。このため、第1中間層が存在しない場合に比べて、一定の導電性を保ちながら第1遮光導電層の厚みを低減することができる。さらに本発明によれば、第1中間層の銀合金における銅の含有比率が第1遮光導電層の場合に比べて小さいため、第1中間層は、第1遮光導電層に比べて硬度が小さいものとなっており、従って容易に製造され得るものとなっている。このため、第1遮光導電層のみによって導電性および耐擦傷性を実現しようとする場合に比べて、積層体の製造に要する全体的な工数やコストを低減することができる。
第2の本発明による積層体において、前記第1中間層は、MoNb合金をさらに有していてもよい。
第2の本発明による積層体は、前記基材フィルムの他方の側に設けられ、透光性および導電性を有する第2透明導電層と、前記第2透明導電層の他方の側に設けられ、遮光性および導電性を有する第2遮光導電層と、前記第2透明導電層と前記第2遮光導電層との間で前記第2遮光導電層と接するよう設けられた第2中間層と、をさらに備えていてもよい。この場合、前記第2遮光導電層および前記第2中間層のいずれも、銀を主成分とするとともに銅およびパラジウムを含む銀合金を有しており、前記第2遮光導電層の銀合金における銅の含有比率が、前記第2中間層の銀合金における銅の含有比率よりも大きくなっている。
本発明によれば、高い耐擦傷性を有する第1遮光導電層を備えた積層体を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態における積層体製造装置を示す図。 図2は、図1に示す積層体製造装置の成膜装置を示す図。 図3は、図2に示す成膜装置により形成された遮光導電層を含む積層体を示す断面図。 図4は、図3に示す積層体の変形例を示す断面図。 図5は、図4に示す積層体をパターニングすることにより得られるタッチパネルセンサを示す平面図。 図6は、図5に示すタッチパネルセンサの線VI−VIに沿った断面図。 図7は、本発明の第2の実施の形態における成膜装置を示す図。 図8は、図7に示す成膜装置により形成された中間層および遮光導電層を含む積層体を示す断面図。 図9は、図8に示す積層体の変形例を示す断面図。 図10は、図7に示す成膜装置の変形例を示す図。 図11は、サンプル1および5による積層体の遮光導電層の観察結果を示す図。 図12は、サンプル1および5による積層体の遮光導電層について、(111)面の比率および粒子径を測定した結果を示す図。 図13は、積層体の遮光導電層における(111)面の比率および粒子径を、遮光導電層の硬度に対してプロットした結果を示す図。 図14は、積層体の遮光導電層にキズが発生する頻度を、遮光導電層の硬度に対してプロットした結果を示す図。 図15は、積層体の遮光導電層に含まれる結晶の結晶面を測定する原理を示す図。 図16は、積層体の遮光導電層に含まれる結晶の結晶面比率を測定した結果を示す図。
第1の実施の形態
以下、図1乃至図6を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。はじめに図3を参照して、本実施の形態において製造される積層体10について説明する。
積層体
図3は、積層体10を示す断面図である。図3に示すように、積層体10は、基材フィルム12と、基材フィルム12の一方の側の面12a上に順に設けられた第1ハードコート層13a、第1高屈折率層14aおよび第1低屈折率層15aと、第1低屈折率層15aの一方の側の面上に設けられた第1透明導電層16aと、第1透明導電層16aの一方の側の面上に設けられた第1遮光導電層17aと、を含んでいる。以下、基材フィルム12、第1ハードコート層13a、第1高屈折率層14a、第1低屈折率層15a、第1透明導電層16aおよび第1遮光導電層17aについてそれぞれ説明する。
(基材フィルム)
基材フィルム12としては、十分な透光性を有するフィルムが用いられる。基材フィルム12を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)、環状オレフィン・コポリマー(COC)、ポリカーボネート(PC)、トリアセチルセルロース(TAC)、(ポリメチルメタクリレート(PMMA)などが挙げられる。基材フィルム12の厚みは、例えば25〜200μmの範囲内となっている。
(ハードコート層)
第1ハードコート層13aは、擦り傷を防止するという目的や、層間の界面に低分子重合体(オリゴマー)が析出して白く濁ってみえることを防ぐという目的のために設けられる層である。第1ハードコート層13aとしては、例えばアクリル樹脂などが用いられる。なお図3に示すように、第1ハードコート層13aと同一の材料から構成された第2ハードコート層13bが、基材フィルム12の他方の面12b上にさらに設けられていてもよい。ハードコート層13a,13bの厚みは、例えば0.1〜10μmの範囲内となっている。
(高屈折率層および低屈折率層)
第1低屈折率層15aは、第1透明導電層16aを構成する材料よりも低い屈折率を有する材料から構成される層であり、一方、第1高屈折率層14aは、第1低屈折率層15aよりも高い屈折率を有する材料から構成される層である。このような第1高屈折率層14aおよび第1低屈折率層15aを基材フィルム12と第1透明導電層16aとの間に設けることにより、積層体10における光の透過率や反射率を調整することができる。例えば、第1高屈折率層14aおよび第1低屈折率層15aは、後述するように積層体10の第1透明導電層16aがパターニングされてタッチパネルセンサの透明導電パターンとなる場合に、透明導電パターンが設けられている領域と設けられていない領域との間の光の透過率および反射率の差を小さくするためのインデックスマッチング層として機能することができる。
第1低屈折率層15aを構成する材料としては、第1透明導電層16aを構成する材料よりも低い屈折率を有する材料であれば特に限定はされないが、例えば酸化珪素が用いられる。第1高屈折率層14aを構成する材料としては、第1低屈折率層15aを構成する材料よりも高い屈折率を有する材料であれば特に限定はされないが、例えば酸化ニオブやジルコニウムが用いられる。第1高屈折率層14aおよび第1低屈折率層15aの厚みは、所望の透過率や反射率が達成されるよう、用いられる材料に応じて適宜設定される。
なお本実施の形態においては、上述の第1高屈折率層14aおよび第1低屈折率層15aが積層体10に含まれている例について説明するが、しかしながら、第1高屈折率層14aおよび第1低屈折率層15aは必ずしも設けられていなくてもよい。同様に、ハードコート層13a,13bも、必要に応じて任意に設けられる層である。従って、基材フィルム12の一方の側の面12aや第1ハードコート層13aの一方の側の面に直接的に接するよう第1透明導電層16aが設けられることもある。
(透明導電層)
第1透明導電層16aを構成する材料としては、導電性を有しながら透光性を示す材料が用いられ、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)などの金属酸化物が用いられる。第1透明導電層16aの厚みは、積層体10から作製される透明電極または透明導電パターンにおける電気抵抗の仕様などに応じて適宜設定されるが、例えば18〜50nmの範囲内となっている。
(遮光導電層)
第1遮光導電層17aは、後述するように、タッチパネルなどの電子部品において、信号を外部に取り出すための取出パターンや電極を形成するために用いられる層である。すなわち、第1遮光導電層17aはいわゆる配線材料や電極材料として用いられる層である。従って、第1遮光導電層17aを構成する材料としては、高い導電性および遮光性を有する金属材料が用いられる。具体的には、銀を主成分とするとともに銅およびパラジウムを含む、Ag−Pd−Cu系の銀合金、いわゆるAPC合金が用いられる。第1遮光導電層17aの厚みは、電子部品における電気抵抗の仕様などに応じて適宜設定されるが、例えば100〜250nmの範囲内となっている。第1遮光導電層17aの厚みを100nm以上とすることにより、第1遮光導電層17aおよび第1遮光導電層17aから得られる取出パターンや電極の導電性を十分に確保することができる。また、第1遮光導電層17aの厚みを250nm以下とすることにより、第1遮光導電層17aの成膜工程や第1遮光導電層17aのパターニング工程に要する負荷が過大になることを防ぐことができる。
ところで第1遮光導電層17aからなる取出パターンや電極は、外部の部品や機器との間の接続を確保するため、通常、タッチパネルセンサなどの電子部品の最表面に配置される。このため第1遮光導電層17aには、積層体10の製造工程や、積層体10を用いてタッチパネルセンサなどの電子部品を製造する製造工程において、目立った損傷が生じないようにするための耐擦傷性が求められる。
従来、APC合金は、配線材料や電極材料としてではなく、主に記録材料として使用されていた。この場合、APC合金の様々な特性のうちその鏡面性が重視されるため、従来のAPC合金においては、銀の含有比率が著しく高くなっていた。例えば従来のAPC合金において、銅およびパラジウムの含有比率はいずれも1重量%前後であり、残りの約98重量%を銀が占めていた。すなわち従来は、APC合金の鏡面性を重視していたため、銅やパラジウムなどの添加元素の比率を高めるとう検討はほとんどされていなかった。
これに対して本実施の形態のように、APC合金が配線材料や電極材料として用いられる場合、その耐擦傷性が重要な特性の1つとなる。このような背景に基づき、本件発明者らが、従来のAPC合金の組成にとらわれることなく鋭意実験を重ねたところ、一例として後述する実施例での実験結果で支持されているように、銅の含有比率が3.0〜7.0重量%の範囲内であるAPC合金から第1遮光導電層17aが構成される場合に、第1遮光導電層17aの硬度を、従来のAPC合金が用いられる場合に比べて著しく高くすることができることを知見した。この結果、第1遮光導電層17aの耐擦傷性を著しく高めることができた。このようなアプローチは、従来のAPC合金の用途からは容易に想到し得ないものであると言える。また、このような新規のアプローチによって得られた作用効果は、従来の技術水準から予測される範囲を超えた顕著な作用効果であると言える。
なお図4に示すように、積層体10は、第2ハードコート層13bの他方の側に順に設けられた第2高屈折率層14bおよび第2低屈折率層15bと、第2低屈折率層15bの他方の側の面上に設けられた第2透明導電層16bと、第2透明導電層16bの他方の側の面上に設けられた第2遮光導電層17bと、をさらに含んでいてもよい。第2低屈折率層15b、第2透明導電層16bおよび第2遮光導電層17bを構成する材料は、第1低屈折率層15a,第1透明導電層16aおよび第1遮光導電層17aを構成する材料と同一であるので、詳細な説明を省略する。
次に図1および図2を参照して、APC合金を有する第1遮光導電層17aを備えた積層体10を製造するための積層体製造装置1について説明する。はじめに図1を参照して、積層体製造装置1全体について説明する。
積層体製造装置
図1に示すように、積層体製造装置1は、第1遮光導電層17aを支持する支持材11を巻き出すシャフト21を含む巻出装置20と、支持材11上に第1遮光導電層17aを形成する成膜装置30と、第1遮光導電層17aが設けられた支持材11からなる積層体10を巻き取るシャフト51を含む巻取装置50と、を備えている。なお支持材11とは、基材フィルム12と、第1遮光導電層17aが設けられる前に予め基材フィルム12上に設けられている層と、を含むものを表している。例えば支持材11は、図3に示すように、基材フィルム12と、第1遮光導電層17aが設けられる前に予め基材フィルム12上に設けられている第ハードコート層13a,13b、第1高屈折率層14a、第1低屈折率層15aおよび第1透明導電層16aと、を含む中間積層体を意味している。
(成膜装置)
次に、積層体製造装置1の成膜装置30について説明する。成膜装置30における成膜方法としては、真空蒸着、スパッタリング、CVDやイオンプレーティングなど様々な方法が採用され得るが、ここでは、成膜方法としてスパッタリングが用いられる例について図2を参照して説明する。
図2に示すように、成膜装置30は、成膜処理が実施される成膜室36と、支持材11が巻き付けられて搬送される搬送ドラム38と、搬送される支持材11を案内するガイドローラー39と、成膜室36の内部の気体を外部に排出する排気手段と、搬送ドラム38によって搬送されている支持材11の外面に対向するよう設けられ、支持材11上に設けられる第1遮光導電層17aの原料となるターゲット32aと、を備えている。ターゲット32aとしては、第1遮光導電層17aを構成するためのAPC合金が用いられている。
なおスパッタリングにおいては、ターゲット32aを構成するAPC合金の組成と、ターゲット32aに基づいて形成される第1遮光導電層17aの組成とが完全には一致しないことがある。その理由としては、APC合金を構成する銀、パラジウムおよび銅の原子の重さが各々異なり、この結果、ターゲット32aから支持材11に向かって飛翔する際の飛翔のし易さが銀、パラジウムおよび銅の間で異なることが挙げられる。この点を考慮して、ターゲット32aのAPC合金の組成を、第1遮光導電層17aにおける所望の組成から予めわずかにずらしたものとしてもよい。
成膜装置30の成膜室36は、隔壁36aによって複数の領域に区画されていてもよい。例えば図2に示すように、成膜室36は、ターゲット32aが配置された第1領域31と、第3領域35を介して第1領域31と対向する第2領域33と、に区画されていてもよい。この場合、各領域31,33,35に別個に排気手段31a,33a,35aが接続されていてもよい。
搬送ドラム38は、その表面が所定の成膜温度に調整されたものであってもよい。これによって、最適な温度条件下で支持材11上に第1遮光導電層17aを成膜することができる。搬送ドラム38の表面を所定の成膜温度に調整するための具体的な構成が特に限られることはない。例えば図示はしないが、搬送ドラム38の内部に設けられ、オイルなどの所定の温度媒体を循環させる媒体循環路と、温度媒体を成膜温度に調整する媒体調整手段とが用いられる。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用および効果について説明する。ここでは、はじめに、第1遮光導電層17aを含む積層体10の製造方法について説明する。次に、積層体10をパターニングすることにより得られるタッチパネルセンサについて説明する。
積層体の製造方法
はじめに、巻出装置20において、支持材11が巻回されたシャフト21を準備し、次に、成膜装置30に向けて支持材11を巻き出す。なお図示はしないが、巻出装置20のシャフト21には基材フィルム12が巻回されており、また巻出装置20と成膜装置30との間に、基材フィルム12上に第1低屈折率層15aや第1透明導電層16aを成膜するためのその他の成膜装置が配置されていてもよい。すなわち、第1遮光導電層17aの成膜だけでなく、第1高屈折率層14a,第1低屈折率層15aや第1透明導電層16aなどのその他の層の成膜も、1つの積層体製造装置1の一連の真空雰囲気の中で実施されてもよい。
(成膜工程)
次に、成膜装置30を用いて、支持材11の一方の側に第1遮光導電層17aを設ける成膜工程を実施する。成膜工程においては、はじめに排気手段31aによって第1領域31の内部の気体を外部に排出し、これによって、第1領域31内を真空状態とする。この際、第2領域33および第3領域35も、排気手段33aおよび排気手段35aを用いることによって真空状態とされる。次に、不活性ガス供給装置(図示せず)によって第1領域31内にアルゴンなどの不活性ガスを導入し、その後、放電装置によってターゲット32aに放電電力を印加する。これによって生じるスパッタリング現象によって、ターゲット32aを構成するAPC合金からなる第1遮光導電層17aを支持材11上に設けることができる。なお、スパッタリングの際の放電電力や放電時間、不活性ガスの分圧などの条件は、所望の膜厚や搬送ドラム38の回転速度などに応じて適宜設定される。
その後、巻取装置50において、支持材11と、支持材11上に形成された第1遮光導電層17aと、を含む積層体10が、シャフト51によって巻き取られる。これによって、積層体10の巻回体が得られる。
なお、上述のようにして得られた第1遮光導電層17aを含む積層体10を再度巻出装置20に搬入して成膜装置30に向けて搬送し、成膜装置30を用いて支持材11の他方の側に第2遮光導電層17bをさらに形成してもよい。これによって、図4に示す、基材フィルム12の他方の側に設けられた第2遮光導電層17bをさらに含む積層体10を製造することができる。
ここで本実施の形態によれば、成膜工程において、スパッタリングにより形成される第1遮光導電層17aにおける銅の含有比率が3.0〜7.0重量%の範囲内となるよう組成が調整されたターゲット32aが用いられる。このため、後述する実施例での実験結果で支持されているように、銅の含有比率が従来に比べて高く、このため高い硬度を有する第1遮光導電層17aを得ることができる。従って、第1遮光導電層17aに高い耐擦傷性を付与することができ、これによって、製造工程において第1遮光導電層17aが損傷してしまうことを抑制することができる。このことにより、積層体10の製造工程や、積層体10から作製される電子部品の製造工程における歩留りを向上させることができる。
次に、図4に示すように基材フィルム12の一方の側および他方の側のいずれにも遮光導電層が設けられる場合に、本実施の形態によって得られる効果について考える。具体的には、はじめに基材フィルム12の一方の側に第1遮光導電層17aを形成し、次に、基材フィルム12の他方の側に第2遮光導電層17bを形成する場合について考える。この場合、成膜装置30を用いて第2遮光導電層17bを形成する際、先行して形成されている第1遮光導電層17aが、成膜装置30の搬送ドラム38の表面に接触することになる。このため、第2遮光導電層17bを成膜する成膜処理の間に、支持材11や第1遮光導電層17aの伸縮などに起因して第1遮光導電層17aの表面が搬送ドラム38によって擦られてしまうことが考えられる。このような場合であっても、本実施の形態によれば上述のように、第1遮光導電層17aのAPC合金における銅の含有比率を3.0〜7.0重量%の範囲内とすることにより、第1遮光導電層17aの耐擦傷性が高められている。このため、第1遮光導電層17aの表面が搬送ドラム38によって擦られてしまったとしても、これによって第1遮光導電層17aの表面が傷ついてしまうことを抑制することができる。このように本実施の形態により得られる効果は、基材フィルム12の両側に遮光導電層が設けられる場合など、積層体10の製造工程が複雑なものであり、このため遮光導電層の表面の損傷が生じやすい場合により顕著になると言える。
タッチパネルセンサの製造方法
次に、積層体10の用途の一例として、積層体10をパターニングすることにより得られるタッチパネルセンサについて説明する。タッチパネルセンサ60は、液晶表示パネルや有機EL表示パネルなどの表示パネルの観察者側に設けられ、人体などの被検出体の接触位置を検出するための透明導電パターンなどを含むセンサである。タッチパネルセンサ60としては、被検出体からの圧力に基づいてタッチ箇所を検出する抵抗膜方式のタッチパネルセンサや、人体などの被検出体からの静電気に基づいてタッチ箇所を検出する静電容量方式のタッチパネルセンサなど様々なタイプのものが知られているが、ここでは、積層体10をパターニングすることによって静電容量方式のタッチパネルセンサ60を形成する例について、図5および図6を参照して説明する。図5は、タッチパネルセンサ60を示す平面図であり、図6は、図5に示すタッチパネルセンサ60の線VI−VIに沿った断面図である。なお図5および図6においては、図4に示す、基材フィルム12の一方の側および他方の側に配置された第1遮光導電層17aおよび第2遮光導電層17bを含む積層体10を用いることにより、タッチパネルセンサ60が作製されている。
図5に示すように、タッチパネルセンサ60は、指などの外部導体の接近に起因する静電容量の変化を検出するための透明導電パターン62a,62bを備えている。透明導電パターン62a,62bは、基材フィルム12の一方の側に配置され、図5の横方向に延びる第1透明導電パターン62aと、基材フィルム12の他方の側に配置され、図5の縦方向に延びる第2透明導電パターン62bと、からなっている。またタッチパネルセンサ60は、第1透明導電パターン62aに接続された第1取出パターン64aと、第2透明導電パターン62bに接続された第2取出パターン64bと、をさらに備えている。また、各取出パターン64a,64bに接続され、各透明導電パターン62a,62bからの信号を外部へ取り出すための端子部65a,65bがさらに設けられていてもよい。
図6に示すように、透明導電パターン62a,62bは、積層体10の透明導電層16a、16bをパターニングすることにより得られるものである。同様に、第1取出パターン64aは、積層体10の第1遮光導電層17aをパターニングすることにより得られるものである。また図6には示されていないが、第1端子部65aも、積層体10の第1遮光導電層17aをパターニングすることにより得られるものであり、また第2取出パターン64bおよび第2端子部65bは、積層体10の第2遮光導電層17bをパターニングすることにより得られるものである。透明導電層16a,16bおよび遮光導電層17a、17bをパターニングする方法としては、例えばフォトリソグラフィー法が用いられる。
本実施の形態によれば、遮光導電層17a、17bはAPC合金から構成されている。このため、遮光導電層17a、17bから得られる取出パターン64a,64bおよび端子部65a,65bの導電性を高めることができ、これによって、タッチパネルセンサ60の検出精度を向上させることができる。また本実施の形態によれば、遮光導電層17a、17bのAPC合金の銅の含有比率が3.0〜7.0重量%の範囲内となっている。このため、遮光導電層17a、17b、並びに、遮光導電層17a、17bから得られる取出パターン64a,64bおよび端子部65a,65bは、高い導電性だけでなく高い耐擦傷性を備えることができる。このことにより、タッチパネルセンサ60を高い歩留りで製造することができる。
第2の実施の形態
次に図7および図8を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。図7および図8に示す第2の実施の形態において、図1乃至図6に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
積層体
図8は、本実施の形態による積層体10を示す断面図である。図8に示すように、積層体10は、第1透明導電層16aと第1遮光導電層17aとの間で第1遮光導電層17aに接するよう設けられた第1中間層18aをさらに備えている。この第1中間層18aを構成する材料は、具体的な組成が異なる点を除いて、第1遮光導電層17aを構成する材料と同一である。すなわち第1中間層18aも、第1遮光導電層17aと同様に、銀を主成分とするとともに銅およびパラジウムを含む銀合金、いわゆるAPC合金から構成されている。
以下、本実施の形態における、第1遮光導電層17aおよび第1中間層18aの組成について説明する。本実施の形態において、第1遮光導電層17aおよび第1中間層18aは、第1遮光導電層17aのAPC合金における銅の含有比率が、第1中間層18aのAPC合金における銅の含有比率よりも大きくなるよう、構成されている。また好ましくは、図8に示すように、第1遮光導電層17aの厚みは、第1中間層18aの厚みよりも小さくなっている。以下、このような第1中間層18aを設けることの意義について説明する。
本件発明者らが鋭意実験を重ねたところ、後述する実施例での実験結果で支持されているように、APC合金における銅の含有比率が大きくなるにつれて、APC合金から構成された膜の硬度が高くなることが知見された。ところで、APC合金からなる膜がスパッタリング法や蒸着法によって形成される場合、APC合金の硬度が高くなることは、スパッタリング法や蒸着法で用いられる、APC合金からなるターゲットや蒸発源の成形が困難になることを意味している。従って、ターゲットや蒸発源の成形性、すなわちターゲットや蒸発源の生産コストを考慮すると、APC合金における銅の含有比率が小さいことが好ましい。
ここで本実施の形態によれば、第1遮光導電層17aのAPC合金における銅の含有比率は、第1遮光導電層17aよりも内側に配置された第1中間層18aのAPC合金における銅の含有比率よりも大きくなっている。このため、第1遮光導電層17aには、第1中間層18aに比べて高い耐擦傷性を付与することができ、これによって、製造工程において第1遮光導電層17aが損傷してしまうことを抑制することができる。一方、第1中間層18aは、最外面に位置する層ではなく、このため第1中間層18aにはさほど大きな耐擦傷性が求められない。このため上述のように第1中間層18aのAPC合金における銅の含有比率を小さくしたとしても、傷に関する問題が生じる可能性は低い。また第1中間層18aは、第1遮光導電層17aと同様にAPC合金から構成される層であり、従って第1中間層18aは、第1遮光導電層17aとともに、積層体10の導電性や積層体10から作製される電子部品の導電性に寄与することができる。このため導電性の観点からは、第1中間層18aが存在しない場合に比べて、第1遮光導電層17aの厚みを低減することができる。従って、第1遮光導電層17aを形成するために用いられる、生産コストの高いターゲット32aの使用量を低減することができる。また、第1中間層18aにおける銅の含有比率は第1遮光導電層17aの場合よりも小さく、従って第1中間層18aの硬度は低いため、第1中間層18aを形成するために用いられるターゲット34aの生産コストは、ターゲット32aの生産コストよりも低くなっている。このため、第1遮光導電層17aのみによって積層体10の導電性および耐擦傷性を確保しようとする場合に比べて、積層体10の製造に要する工数やコストを全体として低減することができる。
好ましくは、第1遮光導電層17aを構成するAPC合金の銅の含有比率は、第1の実施の形態の場合と同様に3.0〜7.0重量%の範囲内となっている。これによって、第1遮光導電層17aの耐擦傷性を十分に確保することができ、このことにより、製造工程において第1遮光導電層17aが損傷してしまうことを抑制することができる。また好ましくは、第1中間層18aを構成するAPC合金の銅の含有比率は、配線材料として一般に用いられているAPC合金の場合と同等になっており、例えば0.3〜0.8重量%の範囲内となっている。これによって、十分な耐久性を維持しながら、導電性を十分に確保することができる。また、第1中間層18aの原料となるターゲットの入手性が良好になる。
積層体製造装置
次に、本実施の形態による積層体10を製造するための積層体製造装置1について説明する。なお本実施の形態において用いられる積層体製造装置1は、第1遮光導電層17aに加えて第1中間層18aをさらに形成するよう成膜装置30が構成されている点を除いて、第1の実施の形態において用いられる積層体製造装置1と同一である。従ってここでは、本実施の形態で用いられる成膜装置30についてのみ説明する。
図7に示すように、成膜装置30の第1領域31には、第1遮光導電層17aの原料となるターゲット32aが配置されており、さらに第2領域33には、第1中間層18aの原料となるターゲット34aが配置されている。ターゲット34aは、第1中間層18aを構成するAPC合金の銅の含有比率が、第1遮光導電層17aを構成するAPC合金の銅の含有比率よりも小さくなるよう、構成されている。
成膜装置30を用いた成膜工程においては、はじめに、ターゲット34aを用いたスパッタリングによって、支持材11の一方の側に第1中間層18aを形成する。次に、ターゲット32aを用いたスパッタリングによって、第1中間層18aの一方の側の面上に第1遮光導電層17aを形成する。これによって、組成の異なる2種類のAPC合金から構成された2つのAPC合金層を含む積層体10を得ることができる。
本実施の形態によれば、2種類のAPC合金の組成を適宜調整することにより、積層体10における耐擦傷性、導電性、耐環境性や耐熱性を十分に確保しながら、ターゲット32aおよびターゲット34aの全体的な生産コストや調達コストを低減することができる。このため、積層体10の製造に要する工数やコストを全体として低減することができる。
なお図9に示すように、積層体10は、第2ハードコート層13bの他方の側に順に設けられた第2高屈折率層14bおよび第2低屈折率層15bと、第2低屈折率層15bの他方の側の面上に設けられた第2透明導電層16bと、第2透明導電層16bの他方の側の面上に設けられた第2中間層18bと、第2中間層18bの他方の側の面上に設けられた第2遮光導電層17bと、をさらに含んでいてもよい。第2低屈折率層15b、第2透明導電層16b、第2中間層18bおよび第2遮光導電層17bを構成する材料は、第1低屈折率層15a,第1透明導電層16a、第1中間層18aおよび第1遮光導電層17aを構成する材料と同一であるので、詳細な説明を省略する。
変形例
上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
APC合金は、高い導電性を有する一方で、他の材料との間の密着力という点で従来の配線材料よりも劣ることがあることが知られている。例えば、第1透明導電層16aと、APC合金からなる第1中間層18aとの間の密着力は、アルミニウムなどの従来の配線材料が用いられる場合よりも小さいことがある。このような課題を克服するため、第1中間層18aは、APC合金に加えて、第1透明導電層16aに対する高い密着力を有する材料をさらに含んでいてもよい。第1透明導電層16aに対する第1中間層18aの密着力を向上させることができる材料としては、例えば、モリブデンとニオブの合金であるMoNb合金を挙げることができる。図10は、APC合金に加えてMoNb合金をさらに含む第1中間層18aを形成するために用いられる成膜装置30の一例を示す図である。
図10に示すように、本変形例において、成膜装置30の第2領域33には、APC合金からなるターゲット34aに加えて、MoNb合金からなるターゲット34bが配置されている。このため、第2領域33におけるスパッタリングによって形成される第1中間層18aは、APC合金に加えて、MoNb合金をさらに有する層となる。例えば、APC合金およびMoNb合金が混在した層となる。このことにより、第1中間層18aに、APC合金に基づく高い導電性だけでなく、MoNb合金に基づく高い密着性を付与することができる。このため、第1中間層18aと第1遮光導電層17aとの間の密着力や、第1中間層18aと第1透明導電層16aとの間の密着力を十分に確保することができる。なお、ターゲット34bとターゲット34aとの間の距離が大きい場合、APC合金およびMoNb合金が混在した層と第1遮光導電層17aとの間に、MoNb合金のみからなる層が形成されることがある。本変形例において、「第1中間層18aはMoNb合金をさらに有する」とは、第1中間層18aがAPC合金およびMoNb合金が混在した層を有する場合だけでなく、第1中間層18aがMoNb合金のみからなる層を有する場合をも含む概念である。
なお図10においては、第1中間層18aを形成するためのスパッタリングと、第1遮光導電層17aを形成するためのスパッタリングとが、同一の成膜装置30の別個の領域31,33で実施される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、第1中間層18aを形成するためのスパッタリングと、第1遮光導電層17aを形成するためのスパッタリングとが別個の成膜装置において実施されてもよい。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(サンプル1)
APC合金から構成され、最外面に配置された遮光導電層を含む積層体を作製した。遮光導電層は、スパッタリング法を用いることにより作製された。スパッタリングの際に用いられるターゲットとしては、銀、パラジウムおよび銅の含有比率がそれぞれ98.6重量%、0.9重量%および0.5重量%であるターゲットを用いた。作製された積層体の遮光導電層における各元素の含有比率を測定した結果、銀、パラジウムおよび銅の含有比率がそれぞれ98.7重量%、0.9重量%および0.5重量%であった。遮光導電層における各元素の含有比率を測定する方法が特に限られることはないが、例えばXPS法を用いることができる。
(サンプル2)
遮光導電層を形成するためのターゲットとして、銀、パラジウムおよび銅の含有比率がそれぞれ97.6重量%、0.9重量%および1.5重量%であるターゲットを用いた点を除いて、サンプル1の場合と同様にして積層体を作製した。作製された積層体の遮光導電層における各元素の含有比率を測定した結果、銀、パラジウムおよび銅の含有比率がそれぞれ97.8重量%、0.9重量%および1.4重量%であった。
(サンプル3)
遮光導電層を形成するためのターゲットとして、銀、パラジウムおよび銅の含有比率がそれぞれ96.6重量%、0.9重量%および2.5重量%であるターゲットを用いた点を除いて、サンプル1の場合と同様にして積層体を作製した。作製された積層体の遮光導電層における各元素の含有比率を測定した結果、銀、パラジウムおよび銅の含有比率がそれぞれ96.8重量%、0.9重量%および2.3重量%であった。
(サンプル4)
遮光導電層を形成するためのターゲットとして、銀、パラジウムおよび銅の含有比率がそれぞれ95.6重量%、0.9重量%および3.5重量%であるターゲットを用いた点を除いて、サンプル1の場合と同様にして積層体を作製した。作製された積層体の遮光導電層における各元素の含有比率を測定した結果、銀、パラジウムおよび銅の含有比率がそれぞれ95.9重量%、0.9重量%および3.2重量%であった。
(サンプル5)
遮光導電層を形成するためのターゲットとして、銀、パラジウムおよび銅の含有比率がそれぞれ94.6重量%、0.9重量%および4.5重量%であるターゲットを用いた点を除いて、サンプル1の場合と同様にして積層体を作製した。作製された積層体の遮光導電層における各元素の含有比率を測定した結果、銀、パラジウムおよび銅の含有比率がそれぞれ95.0重量%、0.9重量%および4.2重量%であった。
〔評価方法〕
(評価方法1 比抵抗)
サンプル1乃至5に係る積層体の遮光導電層の比抵抗を測定した。測定法は特には限定されないが、ここでは4端子法を用いた。結果、サンプル1乃至5に係る積層体の遮光導電層の比抵抗は、それぞれ3.2μΩ・cm、3.3μΩ・cm、3.7μΩ・cm、4.0μΩ・cmおよび4.3μΩ・cmであった。
(評価方法2 硬度)
サンプル1、4および5に係る積層体の遮光導電層の硬度を測定した。測定器としては、Hysitron社製のTI 950 TriboIndenterを用いた。圧子としてはキューブコーナーを用いた。圧子を押し込む際の荷重は15μNとした。結果、サンプル1、4および5に係る積層体の遮光導電層の硬度は、それぞれ2.1GPa、2.7GPaおよび3.2GPaであった。
(評価方法3 耐擦傷性)
サンプル1乃至5に係る積層体の遮光導電層の耐擦傷性を測定した。測定器としては、JIS K 5701に準拠した学振試験機である、テスター産業(株)製のAB−301型を用いた。試験条件は以下のとおりである。
・往復距離:20mm
・往復速度:300mm/sec
・往復回数:50回
・試験荷重:200gf
・ヘッド:白ネル(白ネルの柔面を遮光導電層に接触させた)
AB−301型を用いてサンプル1乃至5に係る積層体の遮光導電層に摩擦を加えた後、各サンプルの遮光導電層を、光学顕微鏡を用いて観察し、遮光導電層の表面に形成された傷の密度(キズ発生頻度)を算出した。
比抵抗、硬度および耐擦傷性の評価結果をまとめて表1に示す。なお耐擦傷性については、「○」または「△」で相対的に評価した。「○」は、「△」のサンプルよりもキズ発生頻度が小さかったことを意味している。
また、耐擦傷性試験を実施した後の、サンプル1および5の積層体の遮光導電層の観察結果を図11に示す。
表1および図11に示すように、遮光導電層における銅の含有比率が大きくなるにつれて、遮光導電層の硬度が高くなり、これによって遮光導電層の耐擦傷性が高くなることがわかった。特に、遮光導電層における銅の含有比率が3.2〜4.2重量%の場合に、良好な硬度および耐擦傷性が得られた。
なお、銀に対する銅の固溶限から考えると、サンプル1〜5において、銅は、銀を主成分とする結晶の中に固溶するという状態で存在するのではなく、銀を主成分とする結晶の間に、銅を主成分とする結晶として析出するという状態で存在していると考えられる。また銅を主成分とする合金は、銀を主成分とする合金の場合と同様に、面心立方格子(FCC)構造を有している。このため、仮にサンプル5の場合よりも多くの銅を添加してAPC合金を作製したとしても、得られるAPC合金の結晶構造は、サンプル1〜5を構成するAPC合金の構造と類似であると推測される。また、サンプル1,4および5における比抵抗および硬度の評価結果から明らかなように、APC合金における比抵抗および硬度は、銅の含有比率との間に正の相関を有している。従って、サンプル5の場合よりも銅の含有比率を高くして遮光導電層を作製した場合、例えば銅の含有比率を5重量%以上、より具体的には7重量%や8重量%にした場合、遮光導電層の比抵抗および硬度は、サンプル5の場合よりも大きくなると予想される。すなわち表1からは、銅の含有比率がサンプル5の場合よりも大きくなる範囲においても、例えば銅の含有比率が4.2〜8.0重量%程度になる範囲においても、銅の含有比率が大きくなるにつれて遮光導電層の硬度および耐擦傷性が高くなるという傾向が継続すると予想される。
なお、銅が7.0重量%を超えると、表面の凹凸が大きくなることが予想される。従って、凹凸の程度を適度なものに抑制するという観点からは、遮光導電層を構成するAPC合金における銅の含有比率を7重量%以下とすることが好ましい。また、銅の含有比率が5.0重量%を超えると、APC合金の硬度が高くなりすぎ、このため遮光導電層の原料となるターゲットの入手性が悪化することが考えられる。従って、ターゲットの入手性を確保するという観点からは、遮光導電層を構成するAPC合金における銅の含有比率を5重量%以下とすることが好ましい。
なお表1に示すように、遮光導電層の比抵抗は、遮光導電層における銅の含有比率が大きくなるにつれて高くなっていた。特に、銅の含有比率の増加に伴う比抵抗の増加は、銅の含有比率が1.5重量%→2.5重量%に増加する領域において顕著であった。また一般に、APC合金は、その低い比抵抗を期待されて用いられるものである。従って、通常、当業者がAPC合金における銅の含有比率を2.5重量%以上にまで、例えば3.0%以上にまで増加させることはないと考える。これらのことから、上述の第1の本実施の形態のように、銅の含有比率が3.0〜7.0重量%の範囲内であるAPC合金を用いて遮光導電層を構成することは、従来のAPC合金の用途からは容易に想到し得ないものであり、かつ、従来の技術水準から予測される範囲を超えた顕著な作用効果をもたらすものであると言える。
以下、銅の含有比率が大きくなるにつれてAPC合金の硬度および耐擦傷性が高くなる理由について検討する。なお以下に記載する説明は例示的なものにすぎず、APC合金の硬度および耐擦傷性が高くなる理由が以下の説明に限定されることはない。
本件発明者は、APC合金に含まれる粒子の方位およびサイズに着目して、APC合金の硬度について検討した。図12は、サンプル1および5における硬度を棒グラフで示すとともに、(111)の結晶面を有する結晶の比率、および、結晶が含まれる粒子の径(以下、粒子径とも称する)をプロットした結果を示す図である。図12に示すように、(111)の結晶面の比率が低く、かつ粒子径が小さい場合に、APC合金の硬度が高くなるという関係が見出された。ここで、結晶の結晶面は、図15に示すXRD_in−Plane法を用いた測定に基づいて定義されるものである。XRD_in−Plane法とは、基材71上に設けられた金属薄膜72の表面すれすれにX線73を入射させ、この際に生じるX線の回折を観察することによって、金属薄膜72の結晶面を測定する方法である。この方法においては、基材71および金属薄膜72の法線方向に平行な結晶面の方位が測定される。従って、「(111)の結晶面を有する結晶」とは、(111)の結晶面が、遮光導電層を含む積層体の法線方向と平行になっている結晶のことである。XRD_in−Plane法によれば、従来一般に用いられてきたXRD_θ/2θ法に比べて、基材フィルムや下地層に起因する信号を抑制することができるので、金属薄膜72の表面の結晶情報を感度良く測定することができる。本実施例においては、XRD_in−Plane法による測定を実施する測定器として、リガク製のSmartLabを用いた。
粒子径とは、各粒子の長径および短径の平均に基づいて算出された、各粒子の平均径のことである。各粒子の長径および短径は、東洋テクニカ製 5420型 AFM/SPMシステムを用いて各粒子の表面形状の画像を取得し、粒子間の境界を画像の濃淡から判断することにより測定した。
結晶の方位および粒子径とAPC合金の硬度との相関についてさらに検討するため、図13に示すように、その他のサンプルについても、(111)の結晶面を有する結晶面の比率、および粒子径を、APC合金の硬度に対してプロットした。図13には、(111)の結晶の比率が低く、かつ粒子径が小さい場合にAPC合金の硬度が高くなるという関係がさらに明確に示されている。
以下、(111)の結晶面を有する結晶の比率および粒子径が、APC合金の硬度に影響を及ぼす理由について検討する。
一般に、膜の硬度を高める方法としては以下の3つの方法が挙げられる。
(1)粒子径を小さくすること。
(2)滑りやすい結晶面を減らすこと。
(3)不純物を添加すること。
(1)については、粒子径が小さいほど、膜の単位体積あたりに存在する粒界の比率が大きくなり、この結果、転位の運動が阻害され易くなる、ということから説明され得る。
(2)について、APC合金は、銀を主成分とする合金であり、従って面心立方格子(FCC)構造を有している。このため、APC合金のすべり面は(111)である。従って、(111)の結晶面を有する結晶の比率が低くなることは、積層体の法線方向に平行するすべり面を有する結晶の比率が低くなることを意味している。なおこのような検討結果は、APC合金の硬度を向上させるために用いられる添加元素として、銅だけでなく、(111)の結晶面を有する結晶の比率を低くすることができる様々な添加元素が採用され得ることを示唆している。
(3)について、銅は、銀に固溶した場合に共晶組織を形成するものとして知られている。従って、APC合金における銅の含有比率を増加させると、銅を主成分とする結晶が、銀を主成分とする結晶、すなわちAPC合金の結晶の粒子の粒界に数多く現れると考えられる。APC合金の結晶の粒子の粒界に現れる不純物(銅を主成分とする結晶)は、転位の運動を阻害するという役割を果たすことができる。このため、銅の含有比率を増加させることにより、膜の硬度を高めることができたと考えられる。
参考のため、遮光導電層におけるキズ発生頻度を、遮光導電層の硬度に対してプロットした結果を図14に示す。図14から明らかなように、硬度とキズ発生頻度との間には、硬度が高いほどキズ発生頻度が低くなるという明確な相関がみられた。
また、結晶面の方位と膜硬度との関係についてさらに検証するため、図16および表2に、各サンプルにおける、(111)、(220)、(200)および(311)の結晶面の比率を測定した結果を、各サンプルの膜硬度に対して示す。
図13においても示したように、膜硬度が高くなるほど、(111)の結晶面の比率が低くなることがわかる。さらに図16および表1からは、膜硬度が2GPa以下の領域では、膜硬度が高くなるにつれて(220)の結晶面の比率が増加すること、および、膜硬度が2.5GPa程度になると、膜硬度が高くなるにつれて(200)の結晶面の比率が徐々に増加することが分かる。
APC合金などの面心立方格子構造を有する結晶において、(111)結晶面におけるすべり面およびすべり方向の数は、それぞれ4および3となっている。また(220)結晶面におけるすべり面およびすべり方向の数は、それぞれ4および2となっている。また(200)結晶面におけるすべり面およびすべり方向の数は、それぞれ4および2となっている。従って、(111)結晶面、(220)結晶面および(200)結晶面におけるすべり系の数は、それぞれ12、8および8となっている。このように、面心立方格子構造を有する結晶において、(111)結晶面におけるすべり系の数は、(220)結晶面および(200)結晶面におけるすべり系の数の1.5倍となっている。このことから、(111)結晶面の比率を小さくすることが、十分な膜硬度を実現する上で重要であることがわかる。本実施例によれば、上述のように、APC合金における銅の含有比率を3.0〜7.0重量%まで高めることによって、(111)結晶面の比率を増加させ、これによって、APC合金の硬度および耐擦傷性を高めることができたと考えられる。
1 積層体製造装置
10 積層体
11 支持材
12 基材フィルム
13a,13b ハードコート層
14a,14b 高屈折率層
15a,15b 低屈折率層
16a,16b 透明導電層
17a,17b 遮光導電層
18a,18b 中間層
20 巻出装置
30 成膜装置
31 第1領域
32a ターゲット
33 第2領域
34a,34b ターゲット
38 搬送ドラム
50 巻取装置
60 タッチパネルセンサ
62a,62b 透明導電パターン
64a,64b 取出パターン
65a,65b 端子部

Claims (6)

  1. 基材フィルムと、
    前記基材フィルムの一方の側に設けられ、透光性および導電性を有する第1透明導電層と、
    前記第1透明導電層の一方の側に設けられ、遮光性および導電性を有する第1遮光導電層と、を備え、
    前記第1遮光導電層は、銀を主成分とするとともに銅およびパラジウムを含む銀合金を有し、
    前記第1遮光導電層の銀合金における銅の含有比率が、3.0〜7.0重量%の範囲内である、積層体。
  2. 前記第1透明導電層と前記第1遮光導電層との間で前記第1遮光導電層に接するよう設けられた第1中間層をさらに備え、
    前記第1中間層は、銀を主成分とするとともに銅およびパラジウムを含む銀合金を有し、
    前記第1遮光導電層の銀合金における銅の含有比率が、前記第1中間層の銀合金における銅の含有比率よりも大きい、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記基材フィルムの他方の側に設けられ、透光性および導電性を有する第2透明導電層と、
    前記第2透明導電層の他方の側に設けられ、遮光性および導電性を有する第2遮光導電層と、をさらに備え、
    前記第2遮光導電層は、銀を主成分とするとともに銅およびパラジウムを含む銀合金を有し、
    前記第2遮光導電層の銀合金における銅の含有比率が、3.0〜7.0重量%の範囲内である、請求項1または2に記載の積層体。
  4. 基材フィルムと、
    前記基材フィルムの一方の側に設けられ、透光性および導電性を有する第1透明導電層と、
    前記第1透明導電層の一方の側に設けられ、遮光性および導電性を有する第1遮光導電層と、
    前記第1透明導電層と前記第1遮光導電層との間で前記第1遮光導電層に接するよう設けられた第1中間層と、を備え、
    前記第1遮光導電層および前記第1中間層のいずれも、銀を主成分とするとともに銅およびパラジウムを含む銀合金を有し、
    前記第1遮光導電層の銀合金における銅の含有比率が、前記第1中間層の銀合金における銅の含有比率よりも大きい、積層体。
  5. 前記第1中間層は、MoNb合金をさらに有する、請求項4に記載の積層体。
  6. 前記基材フィルムの他方の側に設けられ、透光性および導電性を有する第2透明導電層と、
    前記第2透明導電層の他方の側に設けられ、遮光性および導電性を有する第2遮光導電層と、
    前記第2透明導電層と前記第2遮光導電層との間で前記第2遮光導電層と接するよう設けられた第2中間層と、をさらに備え、
    前記第2遮光導電層および前記第2中間層のいずれも、銀を主成分とするとともに銅およびパラジウムを含む銀合金を有し、
    前記第2遮光導電層の銀合金における銅の含有比率が、前記第2中間層の銀合金における銅の含有比率よりも大きい、請求項4または5に記載の積層体。
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