JP2014192975A - インバータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】上下アームにノーマリオフ型のスイッチング素子を使用しつつ、電源電圧低下又は喪失時に下アームのスイッチング素子をオンさせることができるインバータ装置の提供。
【解決手段】車両走行用モータを駆動するためのインバータ装置であって、上アームを形成するノーマリオフ型のスイッチング素子と、下アームを形成するノーマリオフ型のスイッチング素子と、第1バッテリから生成される第1電源と、上アームのスイッチング素子を駆動する第1駆動回路と、第1電源に基づいて動作し、下アームのスイッチング素子を駆動する第2駆動回路と、第1バッテリよりも低電圧の第2バッテリに基づいて動作する制御装置と、第1駆動回路及び第2駆動回路と制御装置との間を通信可能な態様で電気的に絶縁する絶縁素子と、絶縁素子と第2駆動回路との間に設けられ、第1電源に基づいて動作する第1反転回路であって、絶縁素子からの出力を反転して第2駆動回路に与える第1反転回路とを含む。
【選択図】図1

Description

本開示は、インバータ装置に関する。
従来から、スイッチング素子がハイサイドアームとローサイドアームとを備えているブリッジ回路を形成している形式のインバータにおいて、障害発生時に過電圧が発生するのを防止することを狙いとして、ローサイドアームのスイッチング素子の少なくとも1つが、制御電圧が加わっていないときに導通状態にあるように実現されているインバータが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特表2005‐525777号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、制御電圧が加わっていないときに導通状態になるスイッチング素子、即ちノーマリオン素子を用いるが、この種のノーマリオン素子は一般的に入手困難である。或いは、通常のノーマリオフ素子を用いても、並列にノーマリオン型のリレーが必要となる。従って、かかる構成は、コストやサイズの観点から優位性に欠けるという問題点がある。また、ハイサイドアームでは、ノーマリオフ素子を用いるので、上下段で均一なスイッチング特性を得ることが困難であり、性能均一化の観点からも問題点がある。
そこで、本開示は、上下アームにノーマリオフ型のスイッチング素子を使用しつつ、電源電圧低下又は喪失時に下アームのスイッチング素子をオンさせることができるインバータ装置の提供を目的とする。
本開示の一局面によれば、車両走行用モータを駆動するためのインバータ装置であって、
第1バッテリの正極側と負極側との間に接続され、上アームを形成するノーマリオフ型のスイッチング素子と、
前記第1バッテリの正極側と負極側との間に接続され、下アームを形成するノーマリオフ型のスイッチング素子と、
前記第1バッテリから生成される第1電源と、
前記上アームのスイッチング素子を駆動する第1駆動回路と、
前記第1電源に基づいて動作し、前記下アームのスイッチング素子を駆動する第2駆動回路と、
前記第1バッテリよりも低電圧の第2バッテリに基づいて動作する制御装置と、
前記第1駆動回路及び前記第2駆動回路と前記制御装置との間を通信可能な態様で電気的に絶縁する絶縁素子と、
前記絶縁素子と前記第2駆動回路との間に設けられ、前記第1電源に基づいて動作する第1反転回路であって、前記絶縁素子からの出力を反転して前記第2駆動回路に与える第1反転回路とを含む、インバータ装置が提供される。
本開示によれば、上下アームにノーマリオフ型のスイッチング素子を使用しつつ、電源電圧低下又は喪失時に下アームのスイッチング素子をオンさせることができるインバータ装置が得られる。
インバータ装置1の一実施例を示す図である。 低圧バッテリの電圧の状態(+Bの状態)と、CPU11からの出力と、スイッチング素子72のオン/オフ状態との関係を表す表図である。 短絡防止機構を備えたインバータ装置1の一例を示す図である。 図2に示す構成の動作を示すタイミングチャートである。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
図1は、インバータ装置1の一実施例を示す図である。尚、図1には、インバータ装置1により駆動される走行用モータ80が図示されている。図中の記号Pは、高圧バッテリの正極側を表し、記号Nは、高圧バッテリの負極側を表す。
走行用モータ80は、高圧バッテリ(図中のP、N参照)を電源として動作する3相モータであり、車両を駆動するための動力を発生する。車両としては、ハイブリッド自動車や電気自動車がある。ハイブリッド自動車は、車両を走行させるための動力源として、走行用モータ80及び内燃機関を備える車両である。電気自動車は、車両の動力源として走行用モータ80のみを備える車両である。高圧バッテリは、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった任意の二次電池であってよい。高圧バッテリは、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタ(コンデンサ)であってもよい。また、高圧バッテリは、複数の単電池を組み合わせた電池スタックから形成されてもよい。この場合、単電池の数は、要求出力等に基づいて、適宜決定されてよい。
インバータ装置1は、インバータ70を駆動制御することで、走行用モータ80を駆動制御する。インバータ装置1は、モータ制御回路10と、インバータ70とを含む。インバータ装置1は、低電圧の領域X1と、高電圧の領域X2とを含む。低電圧の領域X1には、モータ制御回路10の一部が含まれ、高電圧の領域X2には、モータ制御回路10の残りの一部とインバータ70とが含まれる。
モータ制御回路10は、CPU11と、バッファ12と、第1反転バッファ(第1反転回路)14と、フォットカップラ20と、第2反転バッファ(第2反転回路)16と、下段駆動電源31と、低圧側回路用電源32(図3参照、図1には図示せず)と、絶縁電源33と、ゲート駆動回路40H,40Lとを含む。モータ制御回路10の詳細は、図2を参照して後述する。
インバータ70は、高圧バッテリの正極側Pと負極側Nとの間に互いに並列に配置されるU相、V相、W相のスイッチング素子72から形成される。尚、インバータ70は、高圧バッテリの正極側Pと負極側Nとの間に、DC/DCコンバータや平滑化コンデンサ等を介して接続されてよい。スイッチング素子72は、図1に示すように、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。IGBTには、図1に示すように、フリーホイールダイオード(FWD:Free Wheeling Diode)が並列に設けられてよい。スイッチング素子72は、常態でオフとなるノーマリオフタイプであってよい。尚、IGBTに代えて、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field‐Effect Transistor)のような他のスイッチング素子が使用されてもよい。U,V,W相の各相において、上下の2つのスイッチング素子72間の中点は、走行用モータ80の各相のコイルの一端に接続される。走行用モータ80の各相のコイルの他端同士は接続される。尚、走行用モータ80の各相のコイルは、スター結線以外にも、デルタ結線であってもよい。
モータ制御回路10のCPU11は、インバータ70の制御に必要な目標値を演算する。例えば、CPU11は、外部から供給される走行用モータ80のトルク指令(目標トルク)に基づいて、三相の電圧指令値Vu,Vv,Vwを算出する。尚、この三相の電圧指令値Vu,Vv,Vwは、互いに等振幅を有しかつ位相が電気角120°ずつずれた信号であってよい。また、トルク指令値は、車速やアクセル操作量などを用いて予め定められたマップなどに従って生成されてよい。CPU11は、算出した三相の電圧指令値Vu,Vv,Vwと所定周期のキャリア信号(例えば、三角波状の搬送波)とを電圧比較した結果に基づいて、インバータ70の上下アームの各スイッチング素子72のオン/オフを指令する制御信号(具体的には、パルス幅が変調するPWM信号)を生成する。
バッファ12は、モータ制御回路10の低電圧の領域X1に設けられる。バッファ12は、上アーム(上段)の各相(U,V,W相)に対応する3つの駆動用通信ライン上にそれぞれ設けられる。バッファ12は、CPU11からの制御信号を反転させることなく後段へと送る。例えば、バッファ12は、CPU11からの制御信号がLoレベルのときはLoレベルを出力し、CPU11からの制御信号がHiレベルのときはHiレベルを出力する。
第2反転バッファ16は、モータ制御回路10の低電圧の領域X1に設けられる。第2反転バッファ16は、下アーム(下段)の各相(U,V,W相)に対応する3つの駆動用通信ライン上にそれぞれ設けられる。第2反転バッファ16は、CPU11からの制御信号を反転させて後段へと送る。例えば、第2反転バッファ16は、CPU11からの制御信号がLoレベルのときはHiレベルを出力し、CPU11からの制御信号がHiレベルのときはLoレベルを出力する。
第1反転バッファ14は、モータ制御回路10の高電圧の領域X2に設けられる。第1反転バッファ14は、下アームの各相に対応する3つの駆動用通信ライン上にそれぞれ設けられる。第1反転バッファ14は、フォットカップラ20の後段に設けられる。第1反転バッファ14は、フォットカップラ20からの出力信号を反転させて後段へと送る。例えば、第1反転バッファ14は、フォットカップラ20からの出力信号がLoレベルのときはHiレベルを出力し、フォットカップラ20からの出力信号がHiレベルのときはLoレベルを出力する。
フォットカップラ20は、モータ制御回路10を低電圧の領域X1と高電圧の領域X2とに分離する。即ち、フォットカップラ20は、モータ制御回路10の低電圧の領域X1を高圧から保護しつつ、低電圧の領域X1と高電圧の領域X2との間の通信(信号伝達)を可能とする。フォットカップラ20は、上アームの各相に対応する3つの駆動用通信ライン上にそれぞれ設けられると共に、下アームの各相に対応する3つの駆動用通信ライン上にそれぞれ設けられる。
上アームのフォットカップラ20は、バッファ12からの出力に応じて動作する。具体的には、上アームのフォットカップラ20は、バッファ12からの出力信号がLoレベルのときはオフ(Loレベルを後段に出力)し、バッファ12からの出力信号がHiレベルのときはオン(Hiレベルを後段に出力)する。
下アームのフォットカップラ20は、第2反転バッファ16からの出力に応じて動作する。具体的には、下アームのフォットカップラ20は、第2反転バッファ16からの出力信号がLoレベルのときはオフ(Loレベルを後段に出力)し、第2反転バッファ16からの出力信号がHiレベルのときはオン(Hiレベルを後段に出力)する。
下段駆動電源31は、高圧バッテリ(図中のP、N参照)から生成される電源である。下段駆動電源31は、高圧バッテリの電圧を所定電圧(例えば15V)まで降圧して電源を生成する。下段駆動電源31は、主に、モータ制御回路10における下アームの高電圧の領域X2に属する各種負荷(例えば、第1反転バッファ14、フォットカップラ20の出力側、ゲート駆動回路40L等)に対して設けられる。下段駆動電源31は、下アームの各相に対してそれぞれ設けられてもよい。
低圧側回路用電源32(図3参照)は、低圧バッテリ(図中の+B参照)から生成される電源である。低圧バッテリは、通常的に車両に設けられるバッテリ(例えば、12Vのバッテリ)であってよい。低圧側回路用電源32は、低圧バッテリの電圧(例えば12V)を所定電圧(例えば5V)まで降圧して低圧の電源電圧Vccを生成する。低圧側回路用電源32は、主に、モータ制御回路10における低電圧の領域X1に属する各種負荷(例えば、CPU11、バッファ12、第2反転バッファ16等)に対して設けられる。
絶縁電源33は、低圧バッテリ(図中の+B参照)から生成される電源である。絶縁電源33は、トランスを用いて低電圧の領域X1から絶縁された態様で、高電圧の領域X2に電力を供給する。絶縁電源33は、所定電圧(例えば±12V)の両電源であってよい。絶縁電源33は、主に、モータ制御回路10における上アームの高電圧の領域X2に属する各種負荷(例えば、フォットカップラ20の出力側、ゲート駆動回路40H等)に対して設けられる。絶縁電源33は、上アームの各相に対してそれぞれ設けられてもよい。
ゲート駆動回路40Hは、上アームの3つのスイッチング素子72のそれぞれに対して設けられる。各ゲート駆動回路40Hは、上アームの各相に対応する3つの駆動用通信ラインを介して入力される各信号に応じて、対応する上アームのスイッチング素子72のゲートを駆動するゲート信号を出力する。ゲート駆動回路40Hは、基本的には(絶縁電源33の電圧低下がないときは)、入力される制御信号がLoレベルのときは、対応するスイッチング素子72をオフし、入力される制御信号がHiレベルのときは、対応するスイッチング素子72をオンする。
ゲート駆動回路40Lは、下アームの3つのスイッチング素子72のそれぞれに対して設けられる。各ゲート駆動回路40Lは、下アームの各相に対応する3つの駆動用通信ラインを介して入力される各信号に応じて、対応する下アームのスイッチング素子72のゲートを駆動するゲート信号を出力する。ゲート駆動回路40Lは、基本的には(下段駆動電源31の電圧低下がないときは)、入力される制御信号がLoレベルのときは、対応するスイッチング素子72をオフし、入力される制御信号がHiレベルのときは、対応するスイッチング素子72をオンする。
図2は、低圧バッテリの電圧の状態(+Bの状態)と、CPU11からの出力と、スイッチング素子72のオン/オフ状態との関係を表す表図である。図2において、(A)は、上アームについて示し、(B)は、下アームについて示す。
低圧バッテリの電圧の正常時は、図2に示すように、CPU11からの制御信号がHiレベルであるときは、ゲート駆動回路40H,40Lへの入力もHiレベルとなり、スイッチング素子72がオンする。また、低圧バッテリの電圧の正常時は、図2に示すように、CPU11からの制御信号がLoレベルであるときは、ゲート駆動回路40H,40Lへの入力もLoレベルとなり、スイッチング素子72がオフする。尚、下アームについては、CPU11からの制御信号は、第2反転バッファ16にてHiとLoが反転されるが、第1反転バッファ14にてHiとLoが更に反転されるため、結果として、反転されることなくゲート駆動回路40Lに入力される。
ここで、低圧バッテリの電圧の低下又は喪失時(例えば+B断線時又は低下時)の動作について説明する。低圧バッテリの電圧の低下又は喪失が生じると、電源電圧Vccが低下し、CPU11が動作不能となる。この結果、CPU11からの制御信号が途絶える。即ち、CPU11からの出力は、Loレベル(不定)となる。
このとき、下アームについては、電源電圧Vccの低下に伴って第2反転バッファ16が作動しなくなり、各フォットカップラ20に入力される駆動用通信ライン上の信号レベルは、「Lo」となる。従って、各フォットカップラ20の出力は、Loレベルとなる。このとき、高電圧の領域X2内の下アームの各種負荷(例えば、第1反転バッファ14、フォットカップラ20の出力側、ゲート駆動回路40L等)は、下段駆動電源31に基づいて動作可能である。従って、第1反転バッファ14の出力は、フォットカップラ20の出力がLoレベルであることに対応してHiレベルとなる。ゲート駆動回路40Hは、第1反転バッファ14からのHiレベルの入力に応じて、対応するスイッチング素子72をオンする(図2(B)参照)。
このようにして本実施例によれば、低圧バッテリの電圧の低下又は喪失時に、下アームのスイッチング素子72をオンさせることができる。これにより、低圧バッテリの電圧の低下又は喪失時に、過電圧が発生するのを防止することが可能となる。即ち、低圧バッテリの電圧の低下等に起因してCPU11からの制御信号が途絶えると、走行用モータ80を意図する態様で制御できなくなる。このとき、例えば走行用モータ80が高速回転中(即ち車両走行中)であると逆起電力が発生するが、この逆起電力の発生時に、下アームのスイッチング素子72がオフしていると、電流は上アームのフリーホイールダイオードを通って平滑コンデンサ側に流れ、この結果、過電圧が発生する。これに対して、逆起電力の発生時に、下アームのスイッチング素子72がオンしていると、電流は下アームのスイッチング素子72を通ってグランド側に流れるため、かかる過電圧を防止することができる。
尚、上アームについては、絶縁電源33に基づいて動作している。従って、低圧バッテリの電圧の低下又は喪失が生じると、絶縁電源33が低下し、ゲート駆動回路40Hからのゲート信号がLoレベルとなるので、上アームのスイッチング素子72はオフとなる。このようにして、本実施例によれば、低圧バッテリの電圧の低下又は喪失が生じると、上アームのスイッチング素子72はオフとなり、下アームのスイッチング素子72のみがオンとなる下段3相短絡モードに遷移させることができる。
尚、+Bに異常はなく、電源電圧Vccのみが低下又は喪失した場合も同様に、下アームについては、第2反転バッファ16が作動せず、各フォットカップラ20に入力される駆動用通信ライン上の信号レベルは、「Lo」となる。従って、各フォットカップラ20の出力は、Loレベルとなる。このとき、下アームの各種負荷(例えば、第1反転バッファ14、フォットカップラ20の出力側、ゲート駆動回路40L等)は、下段駆動電源31に基づいて動作可能である。従って、第1反転バッファ14の出力は、Hiレベルとなり、ゲート駆動回路40Hは、これに応じて、対応するスイッチング素子72をオンする。他方、上アームについては、Vcc電源のみの低下又は喪失が生じると、各フォットカップラ20の出力は、Loレベルとなる。上アームのゲート駆動回路40H等は、絶縁電源33に基づいて動作可能な状態であるため、ゲート駆動回路40Hは、各フォットカップラ20の出力がLoレベルであることに応じて、対応するスイッチング素子72をオフする。このようにして、電源電圧Vccのみが低下又は喪失した場合も、下段3相短絡モードに遷移させることができる。
次に、低圧バッテリの電圧の低下又は喪失時の上下アームの短絡を防止しつつ、下段3相短絡モードに遷移させることができる構成について説明する。
図3は、短絡防止機構を備えたインバータ装置1の一例を示す図である。図3では、U相のみについて図示するが、他の相(V,W相)についても同様であってよい。
図3に示す例では、下段駆動電源31は、電源コントローラ35による制御下で、高圧バッテリからトランスを介して電源電圧UL+を生成する。電源電圧UL+は、例えば15Vである。低圧側回路用電源32は、電源コントローラ36による制御下で、低圧バッテリから電源電圧Vccを生成する。電源電圧Vccは、例えば5Vである。また、絶縁電源33は、電源コントローラ37による制御下で、低圧バッテリからトランスを介して電源電圧UH+、UH−(両電源)を生成する。電源電圧UH+は、例えば15Vである。
ゲート駆動回路40H,40Lは、ハードウェア構成としては同一である。即ち、ゲート駆動回路40H,40Lは、同一のIC(Integrated Circuit)から形成される。ゲート駆動回路40H,40Lは、それぞれ、UVLO(Under Voltage Lock Out)機能42と、AND回路44と、ゲート信号生成用トランジスタ46とを含む。
ゲート駆動回路40HのUVLO機能42は、電源電圧UH+が所定閾値Vth未満となった場合にLoレベルを出力する。同様に、ゲート駆動回路40LのUVLO機能42は、電源電圧UL+が所定閾値Vth未満となった場合にLoレベルを出力する。
ゲート駆動回路40HのAND回路44は、フォットカップラ20からの出力と、UVLO機能42からの出力との論理和を取る。同様に、ゲート駆動回路40LのAND回路44は、第1反転バッファ14からの出力と、UVLO機能42からの出力との論理和を取る。
ゲート信号生成用トランジスタ46は、AND回路44からの出力がHiレベルであるときは上側のトランジスタがオンし、スイッチング素子72をオンさせる。また、ゲート信号生成用トランジスタ46は、AND回路44からの出力がLoレベルであるときは下側のトランジスタがオンし、スイッチング素子72をオフさせる。
図4は、図3に示す構成の動作を示すタイミングチャートである。図3には、上から順に、低圧バッテリの電圧+Bの時系列、電源電圧UH+の時系列、電源電圧UL+の時系列、電源電圧Vccの時系列、ゲート駆動回路40Hの出力(上段ドライブIC出力)の時系列、及び、ゲート駆動回路40Lの出力(下段ドライブIC出力)の時系列が示されている。尚、ゲート駆動回路40Hの出力(ゲート駆動回路40Lの出力についても同様)は、ハッチング部分は、HiとLoを交互に出力している状態(PWM制御状態)を表す。
図3に示す構成では、図4に示すように、時刻t1にて低圧バッテリの電圧が低下又は喪失すると、+Bが低下し始める。その後、時刻t2にて、+Bが7Vを下回ると、電源電圧UH+が低下し始める。その後、時刻t3にて、電源電圧UH+が所定閾値Vth(本例では8V)を下回ると、UVLO機能42の作用により、UVLO機能42からAND回路44にLoレベルが入力される。これにより、ゲート駆動回路40Hの出力がLoレベルとなり、上アームのスイッチング素子72がオフ状態となる。また、時刻t4にて、+Bが5Vを下回ると、電源電圧Vccが低下し始める。その後、時刻t5にて、電源電圧Vccが2Vを下回ると、第2反転バッファ16が作動しなくなり、下アームの各フォットカップラ20に入力される駆動用通信ライン上の信号レベルは、「Lo」となる。これにより、ゲート駆動回路40LのAND回路44は、第1反転バッファ14から入力されるHiレベルと、UVLO機能42から入力されるHiレベル(電源電圧UL+は低下しないため)との論理和に基づいて、Hiレベルを出力する。これにより、時刻t5にて、ゲート駆動回路40Lの出力がHiレベルとなり、下アームのスイッチング素子72がオン状態となる。
ところで、低圧バッテリの電圧の低下又は喪失時は、上述の如く、上アームのスイッチング素子72はオフとなり、下アームのスイッチング素子72がオンとなるが、この際に、上下アームの短絡を防止することが有用である。この点、図4に示す例では、下アームのスイッチング素子72がオン状態となる時刻t5は、上アームのスイッチング素子72がオフ状態となる時刻t3よりも遅い。即ち、これらの間には、時間差ΔTがある。これにより、低圧バッテリの電圧の低下又は喪失時の上下アームの短絡を防止することができる。
より具体的には、仮に、電源電圧UH+が所定閾値Vth(本例では8V)を下回る前に電源電圧Vccが2Vを下回る場合には、電源電圧Vccが2Vを下回るときに、バッファ12が作動しなくなる。バッファ12が作動しなくなると、上アームの各フォットカップラ20に入力される駆動用通信ライン上の信号レベルは、「Lo」となり、ゲート駆動回路40HのAND回路44の出力がLoレベルとなる。従って、仮に、電源電圧UH+が所定閾値Vthを下回る前に電源電圧Vccが2Vを下回る場合には、電源電圧Vccが2Vを下回る時刻t5に同期して、上アームのスイッチング素子72がオフ状態に遷移する。他方、下アームについては、電源電圧Vccが2Vを下回る時刻t5に同期して、スイッチング素子72がオン状態に遷移する。従って、タイミングの僅かなずれによっては、上アームのスイッチング素子72と下アームのスイッチング素子72とが同時にオン状態となり、短絡が生じる場合がありうる。
この点、本実施例では、下アームにおける各フォットカップラ20の後段には第1反転バッファ14が存在するため、上アームのスイッチング素子72がオフとなるタイミングに対して下アームのスイッチング素子72がオンとなるタイミングに遅れがある。即ち、第1反転バッファ14での遅れ分だけ、下アームのスイッチング素子72のオンタイミングが遅れる。このため、低圧バッテリの電圧の低下又は喪失時における下段3相短絡モードへの移行時の上下アームの短絡の可能性は低減される。
加えて、図3及び図4に示す例によれば、UVLO機能42における所定閾値Vthを適切に設定することにより、電源電圧Vccが2Vを下回る前に、UVLO機能42により上アームのスイッチング素子72をオフ状態に確実に遷移させることができる。即ち、時刻t3が時刻t5よりも前になるように、UVLO機能42における所定閾値Vthを設定することにより、電源電圧Vccが2Vを下回る前に、UVLO機能42により上アームのスイッチング素子72をオフ状態に確実に遷移させることができる。従って、図3及び図4に示す例によれば、低圧バッテリの電圧の低下又は喪失時に、上下アームの短絡を防止しつつ、下段3相短絡モードに遷移させることができる。
尚、ここでは、電源電圧Vccが2Vを下回ると電源電圧Vccに基づいて動作する各種負荷が動作不能になることとしているが、「2V」はあくまで一例である。例えば、電源電圧Vccが3Vを下回ると電源電圧Vccに基づいて動作する各種負荷が動作不能になる場合には、電源電圧Vccが3Vを下回る前にUVLO機能42(所定閾値Vth)により上アームのスイッチング素子72をオフ状態に遷移させればよい。
尚、図3に示す例において、電源電圧Vccのみが低下/喪失する場合(+Bの断線や低下はなし)は、電源電圧Vccが2Vを下回るタイミングに同期して、上アームのスイッチング素子72がオフ状態に遷移し、下アームのスイッチング素子72がオン状態に遷移する。従って、電源電圧Vccのみが低下する場合も、下段3相短絡モードへ移行することができる。
また、図3に示す例において、電源電圧UH+のみが低下/喪失する場合、U,V,W相のうちの、電源電圧UH+の低下/喪失があった相(以下、故障相という)において、UVLO機能42が動作し、上アームのスイッチング素子72がオフとなる。尚、故障相は複数の相の場合もありうる。このとき、上アームにおける故障相以外の相、及び、下アームの各相は、CPU11による制御下で、正常動作可能である。また、このとき、上アームにおける故障相以外の相、及び、下アームの各相は、CPU11による制御下で、下段3相短絡モードへ移行することも可能である。
また、図3に示す例において、電源電圧UL+のみが低下/喪失する場合、U,V,W相のうちの、電源電圧UL+の低下/喪失があった相(以下、故障相という)において、UVLO機能42が動作し、下アームのスイッチング素子72がオフとなる。尚、故障相は複数の相の場合もありうる。このとき、下アームにおける故障相以外の相、及び、上アームの各相は、CPU11による制御下で、正常動作可能である。また、このとき、下アームにおける故障相以外の相、及び、上アームの各相は、CPU11による制御下で、上段3相短絡モードへ移行することも可能である。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
例えば、上述した実施例では、第1反転バッファ14をフォットカップラ20の後段に設けたことに対応して、第2反転バッファ16をフォットカップラ20の前段に設けている。従って、低圧バッテリの電圧が正常時は、第1反転バッファ14による反転動作は、第2反転バッファ16による反転動作により事前に打ち消されることになるので、CPU11における制御信号の生成のための論理を変更する必要がない。このように、第1反転バッファ14をフォットカップラ20の後段に設けたことに対応して、第2反転バッファ16をフォットカップラ20の前段に設けることで、CPU11における制御信号の生成ロジックを変更することなく、上述の効果を得ることができる。しかしながら、下アームの制御信号についてのみ、CPU11内において論理を逆に生成する(HiとLoを反転させる)ことで、第2反転バッファ16を省略することも可能である。
また、上述した実施例では、フォットカップラ20を用いて、低電圧の領域X1と高電圧の領域X2との間を絶縁しつつ通信可能としているが、フォットカップラ20以外の絶縁素子等を用いて同様の機能を実現してもよい。例えば、トランス等の磁気結合素子、容量結合素子、高耐圧素子等を用いて同様の機能を実現してもよい。
また、上述した実施例では、モータ制御回路10における上アームの高電圧の領域X2に属する各種負荷(例えば、フォットカップラ20、ゲート駆動回路40H等)は、低圧バッテリから生成される絶縁電源33に基づいて動作している。しかしながら、モータ制御回路10における上アームの高電圧の領域X2に属する各種負荷は、下アームと同様、高圧バッテリから生成される絶縁電源に基づいて動作してもよい。この場合、低圧バッテリの電圧の低下又は喪失時は、それに伴う電源電圧Vccの低下に起因して、上アームのスイッチング素子72がオフ状態に遷移される。
また、上述した実施例では、上アームのスイッチング素子72及び下アームのスイッチング素子72が共にノーマリオフタイプであり、上下アームで異なる特性を持たせる必要がないため、ゲート駆動回路40H,40Lを同一のICにより形成することができる。これにより、上下アームの性能均一化を維持しつつ、コスト低減を図ることができる。但し、ゲート駆動回路40H,40Lは、互いに異なるハードウェア構成を有してもよい。
1 インバータ装置
10 モータ制御回路
11 CPU
12 バッファ
14 第1反転バッファ
16 第2反転バッファ
20 フォットカップラ
31 下段駆動電源
32 低圧側回路用電源
33 絶縁電源
35,36,37 電源コントローラ
40H,40L ゲート駆動回路
42 UVLO機能
44 AND回路
46 ゲート信号生成用トランジスタ
70 インバータ
72 スイッチング素子
80 走行用モータ

Claims (5)

  1. 車両走行用モータを駆動するためのインバータ装置であって、
    第1バッテリの正極側と負極側との間に接続され、上アームを形成するノーマリオフ型のスイッチング素子と、
    前記第1バッテリの正極側と負極側との間に接続され、下アームを形成するノーマリオフ型のスイッチング素子と、
    前記第1バッテリから生成される第1電源と、
    前記上アームのスイッチング素子を駆動する第1駆動回路と、
    前記第1電源に基づいて動作し、前記下アームのスイッチング素子を駆動する第2駆動回路と、
    前記第1バッテリよりも低電圧の第2バッテリに基づいて動作する制御装置と、
    前記第1駆動回路及び前記第2駆動回路と前記制御装置との間を通信可能な態様で電気的に絶縁する絶縁素子と、
    前記絶縁素子と前記第2駆動回路との間に設けられ、前記第1電源に基づいて動作する第1反転回路であって、前記絶縁素子からの出力を反転して前記第2駆動回路に与える第1反転回路とを含む、インバータ装置。
  2. 前記第2バッテリから生成される第2電源と、
    前記制御装置と前記第2駆動回路に係る前記絶縁素子との間に設けられ、前記第2電源に基づいて動作する第2反転回路であって、前記制御装置からの出力を反転して前記第2駆動回路に係る前記絶縁素子に与える第2反転回路を含む、請求項1に記載のインバータ装置。
  3. 前記第2バッテリから生成される第3電源を含み、
    前記第1駆動回路は、前記第3電源に基づいて動作し、
    前記制御装置は、前記第2電源に基づいて動作する、請求項2に記載のインバータ装置。
  4. 前記第1駆動回路は、前記第3電源からの電圧が所定閾値未満となった場合にLoレベルを出力するUVLO(Under Voltage Lock Out)機能を備え、
    前記所定閾値は、前記制御装置の動作電圧よりも高い、請求項3に記載のインバータ装置。
  5. 前記第1駆動回路及び前記第2駆動回路は、それぞれ、同一のIC(Integrated Circuit)から形成される、請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載のインバータ装置。
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