JP2014192921A - 各輪独立駆動台車の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加減速性能の低下を最小限に抑制すると共に、ヨーイングトルクの発生を抑制する各輪独立駆動台車を提供する。
【解決手段】回転角速度検出器40により各車輪の回転角速度ωdet1〜ωdet4を検出し、空転・滑走検知部50により各車輪が空転・滑走状態か否かを判定する。また、負荷トルク推定オブザーバOBS1〜OBS4により負荷トルク推定値TL1,TL2を算出する。そして、再粘着制御部60により、左右一対の車輪のうち少なくとも一方の車輪が空転・滑走状態と判定された場合は、左右車輪の負荷トルク推定値TL1,TL2の絶対値のうち最小値を保持トルク最小値とし、この保持トルク最小値に補正定数を乗算した値を両車輪のトルク指令T1,T2として出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車輪(4輪ないし複数輪)の各輪が独立して回転する各輪独立駆動台車に係り、特に、車輪が空転状態または滑走状態を検知した場合における空転・滑走再粘着制御に関する。
近年、電動台車等の電気車においては低床化が求められており、この低床化を実現させるために輪軸を省いた各輪独立駆動台車が採用され始めている。前記各輪独立駆動台車は、それぞれの車輪(4輪ないし複数輪)に、電動機,インバータが設けられており、各車輪を独立して回転駆動制御するものである。
各輪独立駆動台車は左右の車輪が輪軸で結ばれていないため、左右の車輪を別々に駆動することが可能である。そのため、左右対の車輪のどちらか一方だけ空転・滑走した場合、空転・滑走状態の車輪にのみ空転・滑走再粘着制御(通常、トルクを絞る制御)を行うことが可能である。
しかしながら、左右対の車輪の一方だけ空転・滑走再粘着制御を行った場合、左右でトルクアンバランスが生じ、このトルクアンバランスにより、予期せぬヨーイングトルクが発生する可能性がある。このトルクアンバランスを抑制する制御装置が特許文献1に開示されている。
図5に、特許文献1における各輪独立駆動台車の構成図を示す。図5に示す各輪独立駆動台車は、電力供給装置10から電動機の固定子2a,2bに電力を供給し、その電力を電子制御装置20によって、所定の条件に基づき左右各車輪を独立して制御している(詳しくは、特許文献1参照)。
次に、図6のフローチャートに基づき特許文献1における各輪独立駆動台車の動作を説明する。
[動作の説明]
S11:まず、電力供給装置10で検出した電圧検出値Va,Vb,電流検出値ia,ib,回転角速度センサ8a,8bで検出した回転角速度検出値ωma,ωmb,車両速度センサ9で検出した車両速度検出値vbが入力インターフェース(I/F)25を介して電子制御装置20に読み込まれる。
S12:電子制御装置20において、車輪が空転しているか否かを車両速度検出値vb<回転角速度rωmに基づいてチェックする。なお、rは車輪径とする。
S13:ステップS12において、YES(vb<rωm)と判断された場合は、電子制御装置20により空転異常として検出する。
S14:空転状態が検知されると、出力インターフェース(I/F)27を介して出力信号を電子制御装置10の電力制御部12に送出し、空転状態の車輪のトルクと共に、粘着状態の車輪のトルクを下げるように制御する。すなわち、空転状態の車輪の空転が収まるまで、除々に空転状態の車輪のトルクを下げ、粘着状態の車輪も同様に、かつ、同時にトルクを下げる。
S15:ステップS12において、No(vb≧rωm)と判断された(空転が検知されなかった)場合には、前記データをCPU21で演算し、T=Pm/ωmに基づき車輪4aおよび車輪4bのトルクの推定および車輪空転の推定を行う。
S16:車輪4aと車輪4bのトルク差がRAM24に記憶されたトルク差閾値以上か否かをチェックする。
S17:ステップS16でYES(トルク差がトルク差閾値以上)と判断された場合は、それが所定時間(プログラマブル・タイマ22に予めセットされた時間:例えば、5秒)以上継続するか否かをチェックする。
S18:ステップ17がYES(トルク差がトルク差閾値以上である時間が所定時間以上)と判断された場合は、トルク差異常として検出する。
S19:両側車輪4a,4bのトルクを共に「0」に制御する。
このように、空転・滑走再粘着制御を行う際、トルクアンバランスが発生することを防ぐため、車輪4aと車輪4bのトルク差を常時監視している。そして、車輪4aと車輪4bのトルク差がトルク差閾値以上、かつ、所定の時間以上継続する場合、前記同一軸内の車輪4a,車輪4bの駆動または制動トルクを、電子制御装置20内のスイッチ(図示省略)をオフにすることにより、共に0に制御する。
また、例えば車輪4aの空転状態を検知した場合には、空転の生じていない車輪4bのトルクも空転状態の車輪4aと同様にトルクを下げることにより、両側車輪4a,4bにおけるトルクのバランスをとり、安定走行へと移行させることができる。
これにより、左右対の車輪におけるトルクがアンバランスになった場合、あるいはアンバランスになることが予想される場合に、同一軸内の左右車輪におけるトルクを同時に、かつ、適切に制御することが可能となる。その結果、車輪の空転あるいは滑走の拡大を防止すると共に、著大なヨーイングトルクさらには脱線等の異常動作を抑制することが可能となる。
特開平11−8901号公報 特開平11−252716号公報
左右の車軸が輪軸でつながれた串軸台車であれば左右の車輪が別個に空転・滑走状態を引き起こす可能性はないため、輪軸に設けられた左右両輪に対して再粘着制御を行えばよいが、各輪独立駆動台車では、左右の車輪が独立して空転・滑走状態を引き起こす可能性がある。そのような場合、特許文献1ではヨーイングトルクの発生を防止するために、左右の車輪におけるトルクを同時かつ同様に絞る制御を行っている。
しかしながら、特許文献1には、再粘着制御の方法について、詳しく示されておらず、トルクをどこまで引き下げればよいのかが開示されていなかった。そのため、従来の各輪独立駆動台車においては、車輪が空転状態から復帰したか否かを判定しながら除々にトルクを引き下げる方法や、トルクを最初に一気に引き下げ、その後トルクを除々に引き上げる方法が適用されている。その結果、前記再粘着制御は、制御に要する時間の長時間化や、トルクを必要以上に引き下げることを要するため、加減速性能の低下が問題となっていた。
また、串軸台車で用いられる制御方法が特許文献2に開示されているが、串軸台車の技術であるため、各輪独立駆動台車に適用することはできなかった。
以上示したようなことから、加減速性能の低下を最小限に抑制すると共に、ヨーイングトルクの発生を抑制する各輪独立駆動台車を提供することが課題となる。
本発明は、前記従来の問題に鑑み、案出されたもので、その一態様は、各車輪をそれぞれ独立して駆動制御する各輪独立駆動台車の制御装置であって、前記制御装置は、各車輪の車輪回転角速度を検出する回転角速度検出器と、前記各車輪の車輪回転角速度検出値に基づき各車輪が空転・滑走状態か否かを判定する空転・滑走検知部と、前記各車輪の車輪回転角速度検出値とトルク指令から負荷トルク推定値を算出する負荷トルク推定オブザーバと、左右一対の車輪が共に空転・滑走状態でないと判定された場合は、ノッチトルク指令を両車輪のトルク指令として出力し、左右一対の車輪のうち少なくとも一方の車輪が空転・滑走状態と判定された場合は、空転状態の場合は左右一対の車輪における負荷トルク推定値の絶対値のうち最小値、滑走状態の場合は左右一対の車輪における負荷トルク推定値の絶対値うち最大値、に補正定数を乗算した値を両車輪のトルク指令として出力する再粘着制御部と、を備えたことを特徴とする。
また、前記再粘着制御部は、左右一対の車輪のうち少なくとも一方の車輪が空転・滑走状態と判定された場合、空転・滑走状態が検知されてからオブザーバ推定遅れ時間後における負荷トルク推定値を保持トルクとして保持し、空転状態の場合は前記保持トルクの絶対値のうち最小値を保持トルク最小値とし、滑走状態の場合は前記保持トルクの絶対値のうち最大値を保持トルク最大値とし、この保持トルク最小値または保持トルク最大値に補正定数を乗算した値を、空転・滑走状態が検知されてからオブザーバ推定遅れ時間後に、両車輪のトルク指令として出力することを特徴とする。
また、前記負荷トルク推定オブザーバは、前記車輪回転角速度検出値に車輪とモータ回転子の慣性モーメントを乗算する慣性モーメント乗算部と、慣性モーメント乗算部の出力値を擬似微分する擬似微分部と、トルク指令から擬似微分部の出力値を減算し、負荷トルク推定値として出力する減算部と、を備えた構成としても良い。
本発明によれば、負荷トルク推定オブザーバを用いることにより、加減速性能の低下を最小限に抑制すると共に、ヨーイングトルクの発生を抑制する各輪独立駆動台車を提供することが可能となる。
実施形態における各輪独立駆動台車の制御装置のブロック図である。 実施形態における負荷トルク推定オブザーバのブロック図である。 実施形態における再粘着制御部の動作を示すフローチャートである。 摩擦係数,空転検知フラグ,負荷トルク推定値を示すグラフである。 従来における各輪独立駆動台車のブロック図である。 従来における各輪独立駆動台車の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態における各輪独立駆動台車の制御装置を図面に基づいて詳細に説明する。
[実施形態]
図1は、本実施形態1における各輪独立駆動台車の制御装置のブロック図である。本実施形態1における制御装置30は、回転角速度検出器40と、空転・滑走検知部50と、負荷トルク推定オブザーバOBS1〜OBS4と、再粘着制御部60と、を備える。
前記回転角速度検出器40は、例えばレゾルバ・エンコーダ等が用いられ、車軸取付の場合は、回転角速度ω1〜ω4を検出し、車輪回転角速度検出値ωdet1〜ωdet4として、各車輪の負荷トルク推定オブザーバOBS1〜OBS4と空転・滑走検知部50へ出力する。なお、回転角速度検出器40がモータ取付の場合はギア比などを考慮して演算すれば良い。
空転・滑走検知部50は、前記車輪回転角速度検出値ωdet1〜ωdet4に基づいて空転・滑走検知フラグFlag_1〜Flag_4を出力する。なお、空転・滑走検知フラグFlag_1〜Flag_4は粘着状態で「0」,空転・滑走状態で「1」を出力する論理信号である。空転・滑走状態を検知する方法としては、例えば、車両速度(車両全体を代表する並進速度の推定値)情報Vと、回転角速度検出値ωdet1(または、ωdet2〜ωdet4)に車輪ノミナル半径(車輪が左右中立位置にある場合の回転半径)rを乗じた車輪並進速度rωdet1(または、rωdet2〜rωdet4)と、の差を車両速度情報Vで除算してすべり率を算出し、このすべり率が所定の閾値以上、かつ、所定時間以上継続した場合、空転・滑走状態として検知する方法が挙げられる。
負荷トルク推定オブザーバOBS1〜OBS4では、車輪回転角速度検出値ωdet1〜ωdet4と各車輪(の駆動モータ)におけるトルク指令T1〜T4をそれぞれ入力し、負荷トルク推定値TL1〜TL4を再粘着制御部60に出力する。
図2に本実施形態1における負荷トルク推定オブザーバOBSのブロック図を示す。図2には、負荷トルク推定オブザーバOBS1のみを示すが、負荷トルク推定オブザーバOBS2〜OBS4も同様である。負荷トルクオブザーバOBS1は、慣性モーメント乗算部71と、擬似微分部72と、減算部73と、を備える。
負荷トルク推定オブザーバOBS1に入力された車輪回転角速度検出値ωdet1は、慣性モーメント乗算部71において慣性モーメント(車輪+モータ回転子の慣性モーメント)Jが乗算され、擬似微分部72において擬似微分が行われる。そして、減算部73において、トルク指令T1から擬似微分部72の出力値を減算し、その差分が負荷トルク推定値TL1として再粘着制御部60に出力される。
再粘着制御部60では、ノッチトルク指令Tnotchと、空転・滑走検知フラグFlag_1〜Flag_4と、負荷トルク推定値TL1〜TL4と、に基づき、トルク指令T1〜T4を出力し、このトルク指令T1〜T4は各車輪に出力される。
次に、各輪独立駆動台車における再粘着制御部60の動作を図3のフローチャートに基づき説明する。なお、再粘着制御は左右対の車輪で行われるため、図3では左右一対の車輪の制御についてのみ説明しているが、その他の左右対の車輪も同様に制御される。
S1:ノッチトルク指令Tnotchと、負荷トルク推定値TL1,TL2と、空転・滑走検知フラグFlag_1,Flag_2と、を読み込む。
S2:空転・滑走検知フラグFlag_1,Flag_2に基づき、各車輪が空転・滑走状態か否かを判定する。空転・滑走検知フラグFlag_1,Flag_2のうち少なくとも一方が「1」(空転・滑走状態)であればYESとしてS4へ移行し、空転・滑走検知フラグFlag_1,Flag_2の両方ともが「0」(粘着状態)であればNoとしてS3へ移行する。
S3:S2で両車輪とも粘着状態と判断されため、ノッチトルク指令Tnotchの値をそのままトルク指令T1,T2として出力する。
S4:S2で空転・滑走状態を検知した時点からオブザーバ推定遅れ時間td後における左右車輪の負荷トルク推定値TL1,TL2を保持トルクTLatch1,TLatch2として保持する。オブザーバ推定遅れ時間tdは空転・滑走状態が発生してから負荷トルク推定値TL1,TL2の値がさがり定常状態となるまでの時間であり、設計時に予め設定された時間である。
S5:前記保持トルクTLatch1,TLatch2の絶対値の最小値を保持トルク最小値TL_min(滑走時には最大値の保持トルク最大値TL_max)として予め定められた一定時間ta(以下、空転・滑走復帰時間と称する)保持する。前記空転・滑走復帰時間taは空転・滑走状態から粘着状態に復帰するまでに必要な時間であり、予め定められた時間である。
S6:空転・滑走状態を検知した時点からオブザーバ推定遅れ時間td後に、S5で算出された保持トルク最小値TL_min(滑走時には保持トルク最大値TL_max)に補正定数a(a:0〜1)を乗じた値をトルク指令T1,T2として空転・滑走復帰時間ta出力する。
すなわち、空転・滑走状態を空転・滑走検知フラグFlag_1,Flag_2に基づいて判定し、左右両車輪が粘着状態時には、ノッチトルク指令Tnotchを両車輪のトルク指令T1,T2として出力する。
一方、少なくとも一方の車輪が空転・滑走状態時には、ヨーイングトルク発生防止のため、左右の車輪で同じ値のトルク指令T1,T2を出力する。このトルク指令T1,T2の演算に負荷トルク推定オブザーバOBS1,OBS2において推定した負荷トルク推定値TL1,TL2を用いることにより、再粘着制御時の加減速性能の低下を最小限に抑えることを実現している。ただし、実際には負荷トルク推定オブザーバOBS1,OBS2の推定遅れなどが考えられるため、S4〜S5では空転・滑走状態を検知してからオブザーバ遅れ時間td待ち、その時の両車輪の負荷トルク推定値TL1,TL2の絶対値のうち最小値を保持トルク最小値TL_min(最大値を保持トルク最大値TL_max)として用いている。
図4は、左右両車輪共に粘着状態にあり、その後、左車輪の摩擦係数が時刻Aで低下して空転状態となった場合における摩擦係数と空転・滑走検知フラグと負荷トルク推定値を示したものである。
図4では、左車輪に空転が発生した時刻Aから空転検知遅れ時間tb後の時刻Bで空転・滑走検知フラグFlag_1が立っている。負荷トルク推定値TL1がさがり定常状態となる時刻とCとし、A−C間の時間をオブザーバ推定遅れ時間tdとする。また、空転状態が検知された時刻Bからオブザーバ推定遅れ時間td後の時刻をDとする。
[時刻A以前の処理]
左右車輪共に、摩擦係数が一定で粘着状態にあり、空転・滑走検知フラグFlag_1,Flag_2も「0」(粘着状態)であるため、前記処理ステップS1→S2→S3の処理を行う。
[時刻A−B間の処理]
左車輪(左レール)の摩擦係数が下がり、空転状態となるが、時刻A−B間では空転・滑走検知フラグFlag_1が立っていないため、処理ステップS1→S2→S3の処理を行う。ただし、この時、負荷トルク推定値TL1は下がり始める。
[時刻B−D間の処理]
時刻Bで空転・滑走検知フラグFlag_1が立つ(立ち上がり検知する)ため、処理ステップS1→S2→S4→S5の処理を行う。処理ステップS4で、空転状態が発生してから空転検知遅れ時間tb+オブザーバ推定遅れ時間td後(すなわち、時刻Aからtb+td後の時刻D)における左右輪の負荷トルク推定値TL1,TL2を保持トルクTLatch1,TLatch2とし、その保持トルクTLatch1,TLatch2の絶対値のうち最小値を保持トルク最小値TL_minとして一定時間保持する。なお、時刻B−D間は、ノッチトルク指令Tnotchをトルク指令T1,T2として出力する。
[時刻D以後の処理]
前記保持トルク最小値TL_minに補正定数aを乗じた値をトルク指令T1,T2として時刻Dから空転復帰時間Ta出力する(S6)。ここで、補正定数aは0〜1の範囲で選定し、再粘着制御時に早くすべり率の上昇を抑制するためにはより小さい値を選び、すべり率の上昇の抑制よりも加減速性能の低下を抑制するためにはより大きな値を選ぶこととなる。
以上示したように、本実施形態における各輪独立駆動台車の制御装置30によれば、負荷トルク推定オブザーバOBS1〜OBS4を用いることにより、各輪独立駆動台車の左右トルクアンバランスの発生と路面摩擦係数の変化に対して最適な制御トルクを出力することが可能となる。
そのため、従来のように、車輪が空転・滑走状態から復帰したか否かを判定しながらトルクを除々に引き下げる方法や、トルクを最初に一気に引き下げ、その後、トルクを除々に引き上げるなどの動作が不要となる。
また、各輪独立駆動台車は左右対の車輪のうち一方のみが空転・滑走することがあるが、空転時には負荷トルク推定値TL1,TL2の絶対値のうち最小値を、滑走時には負荷トルク推定値TL1,TL2の絶対値のうち最大値を、トルク指令T1,T2の演算に用いることにより、確実に再粘着制御を行うことが可能となる。
さらに、両車輪のトルクを同時に、かつ、同様に引き下げるためヨーイングトルクの発生を抑制することができる。
その結果、加減速性能の低下を最小限に抑えると共に、ヨーイングトルクの発生を抑制することが可能となる。
なお、本実施形態1では、特定の構成の各輪独立駆動台車の制御装置ついてのみ詳細に説明したが、(1)各車輪の回転角速度検出が可能、(2)各車輪の空転・滑走検知が可能、(3)負荷トルク推定オブザーバを備えた構成であれば適用可能である。
30…制御装置
40…回転角速度検出器
50…空転・滑走検知部
60…再粘着制御部
OBS1〜OBS4…負荷トルク推定オブザーバ

Claims (3)

  1. 各車輪をそれぞれ独立して駆動制御する各輪独立駆動台車の制御装置であって、
    前記制御装置は、
    各車輪の車輪回転角速度を検出する回転角速度検出器と、
    前記各車輪の車輪回転角速度検出値に基づき各車輪が空転・滑走状態か否かを判定する空転・滑走検知部と、
    前記各車輪の車輪回転角速度検出値とトルク指令から負荷トルク推定値を算出する負荷トルク推定オブザーバと、
    左右一対の車輪が共に空転・滑走状態でないと判定された場合は、ノッチトルク指令を両車輪のトルク指令として出力し、左右一対の車輪のうち少なくとも一方の車輪が空転・滑走状態と判定された場合は、空転状態の場合は左右一対の車輪における負荷トルク推定値の絶対値のうち最小値、滑走状態の場合は左右一対の車輪における負荷トルク推定値の絶対値うち最大値、に補正定数を乗算した値を両車輪のトルク指令として出力する再粘着制御部と、を備えたことを特徴とする各輪独立駆動台車の制御装置。
  2. 前記再粘着制御部は、
    左右一対の車輪のうち少なくとも一方の車輪が空転・滑走状態と判定された場合、空転・滑走状態が検知されてからオブザーバ推定遅れ時間後における負荷トルク推定値を保持トルクとして保持し、空転状態の場合は前記保持トルクの絶対値のうち最小値を保持トルク最小値とし、滑走状態の場合は前記保持トルクの絶対値のうち最大値を保持トルク最大値とし、この保持トルク最小値または保持トルク最大値に補正定数を乗算した値を、空転・滑走状態が検知されてからオブザーバ推定遅れ時間後に、両車輪のトルク指令として出力することを特徴とする請求項1記載の各輪独立駆動台車の制御装置。
  3. 前記負荷トルク推定オブザーバは、
    前記車輪回転角速度検出値に車輪とモータ回転子の慣性モーメントを乗算する慣性モーメント乗算部と、
    慣性モーメント乗算部の出力値を擬似微分する擬似微分部と、
    トルク指令から擬似微分部の出力値を減算し、負荷トルク推定値として出力する減算部と、を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の各輪独立駆動台車の制御装置。
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