JP2014192692A - 弾性表面波デバイス及びこれを用いた物理量検出装置 - Google Patents

弾性表面波デバイス及びこれを用いた物理量検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高周波で駆動する精度の高い振幅比位相差検出器が不要である弾性表面波デバイスおよび弾性表面波デバイスを用いた物理量検出器を提供する。
【解決手段】圧電基板上に2つの励振用電極を形成し、それぞれの電極に励振信号を入力する。それぞれの励振用電極から発生した弾性表面波は、それぞれの励振用電極からの弾性表面波が加算され干渉波となって現れる位置に配置される干渉波検出用電極から得る。干渉波検出用電極には、干渉の効果によりそれぞれの弾性表面波の伝搬経路で発生する位相差が出力電圧に変換され出力されるので、それを用いて周波数を計測する。
【選択図】図1

Description

本発明は、弾性表面波の伝搬を利用するデバイスに関するものであり、特に2つの弾性表面波の干渉を用いる弾性表面波デバイス及びこれを用いた物理量検出器に関する。
弾性表面波デバイスは、圧電基板表面に弾性表面波(Surface Acoustic Wave:SAW)を発生させ、その弾性表面波の伝搬経路における表面の物性変化による弾性表面波の変調を検知することができるデバイスである。
一般に、弾性表面波デバイスは、圧電基板と、圧電基板上に少なくとも2つの櫛歯形状の電極を配置する。第1の櫛歯形状の電極は励振用電極であり、この励振用電極により弾性表面波を発生させる。弾性表面波は圧電基板表面を伝搬し、第2の櫛歯形状の電極まで伝搬する。第2の櫛歯形状の電極は検出用電極であり、弾性表面波を検出することができる。
弾性表面波デバイスを構成する圧電基板の表面は、環境の影響を受け表面近傍の密度、誘電率、導電率が変化する。
弾性表面波は、縦波型弾性表面波と横波型弾性表面波とがある。一般に、これらの波の違いを弾性表面波のモードと呼ぶ。
圧電基板表面の特異的な表面修飾と弾性表面波のモードとによって、環境の影響を受けて変化する弾性表面波の伝搬速度や振幅の変化に変換される。
従って、換言すると、弾性表面波の伝搬速度や振幅の変化を検出することにより、環境の変化を検出することが可能である。
このような弾性表面波デバイスを利用して、圧電基板の表面に堆積した被測定物の検出や、環境から影響を受ける表面の物理量の変化を検出する研究が行われている。
圧電基板表面に現れる弾性表面波のモードは使用する圧電基板により変わる。検出対象となる被測定物や検出したい環境(物理量)によって、適するモードがある。例えば、被測定物が液体の場合は、縦波型弾性表面波を用いるよりも横波型弾性表面波の方が適しているといわれている。液体中に縦波型弾性表面波が放射して減衰してしまうためである。
このように、圧電基板表面の特異的な表面修飾と被測定物に適した弾性表面波を用いて、被測定物の表面への堆積を検出する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に示した従来技術は、横波型弾性表面波のSH(Shear Horizontal)モードを用いている。
この弾性表面波デバイスの構成について詳細に説明をする。図6は、特許文献1に示した従来技術を説明しやすいようにその主旨を逸脱しない程度に変更して記載した模式図であり、弾性表面波デバイスの平面図である。
図6に示す弾性表面波デバイス600は、36°回転Y板X伝搬LiTaO基板101上に、励振用電極116、第1検出用電極117、第2検出用電極118を備えている。
励振用電極116と第1検出用電極117との間には、弾性表面波が伝搬する第1伝搬
経路113が形成され、励振用電極116と第2検出用電極118との間には、同じく第2伝搬経路123が形成されている。
図6には図示はしないが、第1伝搬経路113上は、金属膜で覆われており、第2伝搬経路123は、その一部が開口するような金属膜で覆われている。この開口部分に被検出物となる物質を付着させる。
図6に示したように、特許文献1に示した従来技術は、1つの励振用電極に対して2つの検出用電極を設けている。
励振用電極116に励振信号が印加されると圧電現象によりSHモードの弾性表面波が発生する。その弾性表面波は伝搬経路113、123を通り、それぞれ第1検出電極117及び第2検出電極118に到達する。
特許文献1に示した従来技術は、被検出物となる物質が付着することにより、伝搬経路113と伝搬経路123とで弾性表面波が変化する。それを第1検出用電極117と第2検出用電極118との信号間の振幅比や位相差として検出することにより、物質の付着による表面の密度変化を算出することができる。
特開2008−267968号公報(4頁、図1)
しかしながら、特許文献1に示した従来技術は、2つの検出電極から得られる信号を比較するために、精度の高い振幅比位相差検出器が必要となる。数百MHzを超える高周波領域で精度の高い振幅比位相差検出器を作るのは困難であるという課題を有していた。
また、そのような振幅比位相差検出器を用いなければ、検出精度が低下してしまうという課題を有していた。
本発明は、上記の課題を考慮してなされたものであって、精度の高い振幅比位相差検出器を用いずとも表面の変化を検出でき、また、検出精度が高い弾性表面波デバイス及び物理量検出装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の弾性表面波デバイスは、下記記載の構成を採用する。
本発明の弾性表面波デバイスは、圧電基板の一表面に弾性表面波を発生させ弾性表面波の変化を検出する弾性表面波デバイスにおいて、
その一表面の第1の部位に、所定の周波数の第1励振信号が入力され、第1の弾性表面波を発生される第1励振用電極と、
第1の部位と離間する第2の部位に、所定の周波数の第2の励振信号が入力され、第2の弾性表面波を発生させる第2励振用電極と、
第1の弾性表面波と第2の弾性表面波とが到来し、これらの弾性表面波が加算される一表面の第3の部位に、干渉波を検出する検出用電極とを有することを特徴とするものである。
また、検出用電極は、平面的に前記第1及び第2の励振用電極とそれぞれ略等しい距離を離間して設けるようにしてもよい。
また、第1及び第2の励振用電極と検出用電極とが対向する方向とは異なる方向の一表面に、第1及び第2の弾性表面波を検出用電極の方向にそれぞれ反射させる反射電極を備えるようにしてもよい。
また、一表面を覆い、第1又は第2の伝搬経路のどちらか一方を開口する保護膜を備えるようにしてもよい。
また、第1又は第2の伝搬経路のどちらか一方に、付着する物質により第1又は第2の弾性表面波の周波数を変化させる検出用感応膜を備えるようにしてもよい。
また、検出用感応膜を設けていない方の第2又は第1の伝搬経路に、検出用感応膜と同一の物質で構成する参照用感応膜を備えるようにしてもよい。
上記課題を解決するため、本発明の物理量検出器は、下記記載の構成を採用する。
上述の弾性表面波デバイスを用いる物理量検出装置であり、
第1の励振信号を発生する第1の発振器と、
第2の励振信号を発生する第2の発振器と、
干渉波を所定の時間取り込み、所定の波形を抽出する波形検出器と、
所定の波形を取り込み、その周波数を計測する周波数カウンタと、
を備え、
波形検出器は、干渉波の包絡線を所定の波形として抽出し、
周波数カウンタは、包絡線の周波数を計測し、
周波数カウンタの計測結果から、第1の弾性表面波又は第2の弾性表面波の変化を検出することを特徴とする。
また、第1の励振信号と第2の励振信号との所定の周波数は、それぞれ異なるようにしてもよい。
本発明によれば、2つの弾性表面波を合わせることにより干渉波を発生させる。被検出物が到来することにより基板表面の変化が起こり、位相のずれが起き、そのずれが振幅に変換されることにより、被検出物を検出できる。これにより、振幅比位相差検出器を用いずとも、検出することができる。
また、励振周波数に差を設けると、発振周波数の差が干渉波のうなりに変換されるため、被検出物の検出や所定の物理量を精度よく検出することができる。
本発明の第1の形態にかかる弾性表面波デバイスの構成を示す平面図である。 本発明の第2の形態にかかる物理量検出装置の構成を示す平面図である。 本発明の第2の形態にかかる物理量検出装置の構成を示す平面図である。 本発明の第2の形態の第1の変形例にかかる物理量検出装置の構成を示す平面図である。 本発明の第2の形態の第2の変形例にかかる物理量検出装置の構成を示す平面図である。 特許文献1に示した従来技術を説明する平面図である。
以下、本発明の弾性表面波デバイスの好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。説明にあっては、弾性表面波デバイスに到来する被測定物(例えば、液体や気体など)を検出する場合を例にして説明する。
[第1の実施形態の説明:図1]
弾性表面波デバイスの第1の実施形態を、図1を用いて説明する。
第1の実施形態の弾性表面波デバイスの特徴は、2つの励振用電極を同じ周波数の2つの励振信号で駆動する。それにより発生した2つの弾性表面波は、それぞれの伝搬経路を伝わり、所定の部位で加算される。これにより干渉波を作り出す。
そしてその干渉波を検出することにより、弾性表面波デバイスに到来する被測定物を検出することができる。
以降、第1の実施形態の弾性表面波デバイスの構成について図1を用いて詳述する。説明にあっては、例えば、圧電基板の材料をSTカット水晶基板とし、電極材料を金とする例で説明する。
図1に示すように、弾性表面波デバイス400は、圧電基板100の一表面に、第1の部位110と第2の部位120と第3の部位130とをそれぞれ離間して設けている。
第1の部位110には第1の励振用電極111が、第2の部位120には第2の励振用電極121が、第3の部位130には干渉波検出用電極132が、それぞれ設けてある。
第1の部位110と第3の部位130との間は、第1の励振用電極111から生じる第1の弾性表面波が伝搬する第1の伝搬経路113となっている。
第2の部位120と第3の部位130との間は、第2の励振用電極121から生じる第2の弾性表面波が伝搬する第2の伝搬経路123となっている。
第3の部位130は、このように第1の弾性表面波と第2の弾性表面波とが伝搬し、双方の弾性表面波が加算される位置となっている。
弾性表面波デバイス400は、第1の伝搬経路113又は第2の伝搬経路123が、被測定物を検出する部位となっている。例えば、これらのどちらか一方に被測定物が到来するようにする。
詳しくは後述するが、第1の伝搬経路113又は第2の伝搬経路123のどちらか一方のみ開口するように保護膜を圧電基板100の表面に設けるようにしてもよい。また、第1の伝搬経路113又は第2の伝搬経路123どちらか一方に被検出物に反応する所定の感応膜を設けるようにしてもよい。
弾性表面波デバイス400は、第1の伝搬経路113又は第2の伝搬経路123への被測定物の到来により、第1の伝搬経路113又は第2の伝搬経路123の部分の弾性表面波が変化する。その変化は、双方の弾性表面波の位相差になる。この位相差を被測定物の検出に用いるのである。
第1の励振用電極111は、2つの櫛歯状電極を所定の距離だけ離間して対向配置してなる金属電極であり、櫛歯状電極の一方に第1の励振信号201が入力されており、他方は接地電位(GND)に接続されている。
第2の励振用電極121は、2つの櫛歯状電極を所定の距離だけ離間して対向配置してなる金属電極であり、櫛歯状電極の一方に第2の励振信号202が入力されており、他方は接地電位(GND)に接続されている。
干渉波検出用電極132も2つの櫛歯状電極を所定の距離だけ離間して対向配置してなる金属電極であり、櫛歯状電極の一方に電圧計203が接続されており、他方は接地電位(GND)に接続されている。
第1の励振用電極111と第2の励振用電極121とは、それぞれの部位において、例えば、圧電基板100の端部などからの距離が、略均等になるようにバランスよく配置されている。干渉波検出用電極132からは、双方の励振用電極までの距離が略等しくなっている。
第1の励振信号201及び第2の励振信号202を生成する図示しない信号源と電圧計203とは、弾性表面波デバイス400とは異なる基板に設ける。例えば、シリコン半導体基板に設ける。もちろん、圧電基板100に設けてもよい。
次に、干渉波検出用電極132からどのように被測定物を検出するかを説明する。
第1の励振用電極111から生じる第1の弾性表面波は、第1の伝搬経路113を伝搬し干渉波検出用電極132に到達し、第2の励振用電極121から生じる第2の弾性表面波は、第2の伝搬経路123を伝搬し干渉波検出用電極132に到達する。
第1の励振用電極111及び第2の励振用電極121を同時に励振した場合、第3の部位130で第1及び第2の弾性表面波の干渉が起こる。
これらの2つの弾性表面波は、周波数と振幅とが同じであれば干渉波検出用電極132では、その表面波は定在波となる。第1の励振用電極111と第2の励振用電極121とから等しい距離にある点が定在波の腹(最大振幅の位置)となる。
2つの励振用電極に印加する第1の励振信号201と第2の励振信号202とは、全く同じ周波数が好ましいが、わずかであれば異なっていてもよい。
異なる周波数の波である場合、定在波の条件が成立しないため干渉波の節が移動し、振幅はうなりをもったものとなる。しかし、周波数のずれがわずかであれば定在波に近いため、励振直後に検出すれば周波数のずれの影響は小さい。
圧電基板100の第1の伝搬経路113又は第2の伝搬経路123に、被測定物が到来するなどして、第1の伝搬経路113の第1の弾性表面波の伝搬速度と、第2の伝搬経路123の第2の弾性表面波の伝搬速度とが異なると、それぞれの波に位相差が生じる。これにより定在波の節の位置が移動する。この節の移動により干渉波検出用電極132に発生する電圧が変化する。
干渉波検出用電極132は、上述のごとく櫛歯形状の金属パターンとなっており、電極近傍の圧電基板100の表面においては、この金属パターンに被覆された部分と金属パターンに被覆されていない部分とがある。
この金属パターンに被覆されていない部分と、第1の弾性表面波と第2の弾性表面波とによる定在波の最大振幅とが重なる場合、電圧計203から検出される出力電圧は最大となる。定在波の節が移動するとこの条件から外れるため、出力電圧は減少する。
この電圧計203から得られる出力電圧の増減は、定在波の位相差そのものである。従って、位相差を電圧差として検出できるので、精度の高い振幅比位相差検出器を用いることが不要となるのである。
ところで、上記のように伝搬速度の変化のみが起こることはまれであり、同時に弾性表面波の振幅の減衰が生じる。その場合でも電圧計203から得られる出力電圧は減少し、表面の変化を検知することができる。
減衰率と位相差との両方を検出するには、以下のようにすれば良い。
まず、第1の励振用電極111のみで第1の弾性表面波を発生させ、干渉波検出用電極132で測定を行い。第1の伝搬経路113での減衰率を決める。
次に、第2の励振用電極121のみで第2の弾性表面波を発生させ、干渉波検出用電極132で測定を行い、第2の伝搬経路123での減衰率を決める。
その後、第1の励振用電極111と第2の励振用電極121とを同時に励振し、弾性表面波を発生させ、干渉波検出用電極132で測定を行う。
第1の伝搬経路113で減衰した弾性表面波の振幅をA、第2の伝搬経路123で減衰した弾性表面波の振幅をBとすると、AとBとが等しい場合を考える。
干渉波の最大振幅は、波が強め合う条件で得られ2×Aとなり、最小振幅は、波が弱め合う条件で得られ0となる。
この場合、位相θと干渉波検出用電極132とでの振幅Vとは、V/2A=sin(2πft+θ)の関係がある。ここでfは発振器の発振周波数とした。時間平均をとり、<V>/2<A>=sin(θ)として位相を算出することができる。
次に、第1の伝搬経路113で減衰した弾性表面波の振幅をA、第2の伝搬経路123で減衰した弾性表面波の振幅をBとし、BがAより小さい場合を考える。
干渉波の最大振幅は、波が強め合う条件で得られA+Bとなり、最小振幅は、波が弱め合う条件で得られA−Bとなる。
この場合、位相θとある地点での振幅Vとは[V−(A−B)]/2B=sin(2πft+θ)の関係がある。時間平均をとり、[<V>−(<A>−<B>)]/2<B>=sin(θ)として位相を算出することができる。
AがBより小さい場合も、上述のAとBの記号を入れ替えれば算出できる。
以上の手法により、伝搬経路での減衰率と位相差とを得ることができる。
弾性表面波の伝搬速度の差は、第1の伝搬経路113と第2の伝搬経路123との表面近傍での密度、導電率、誘電率から生じる。逆に弾性表面波の伝搬速度の差から表面近傍での密度を求めることができる。
弾性表面波デバイス400は、圧電基板100の表面に、保護膜や感応膜を付加することで、さらに被測定物の検出をし易くすることができる。
[保護膜の付加]
圧電基板100の一表面全体を所定の保護膜で覆い、被測定物の付着を妨げるようにする。第1の伝搬経路113又は第2の伝搬経路123のどちらか一方に開口部を設ける。例えば、第2の伝搬経路123に開口部を設ける。
そうすると、到来した被測定物は、開口部を通り第2の伝搬経路123の圧電基板100の表面に付着する。こうすると、第2の伝搬経路123の弾性表面波の伝搬速度が遅くなる。
これを検出することにより、被測定物の付着量を検出することができる。この保護膜の材料については特に限定されるものではなく、無機物、有機物いずれでもよく、例えば、酸化物、樹脂、ゴム等であってもよい。
[検出用感応膜の付加]
また、第1の伝搬経路113又は第2の伝搬経路123のどちらか一方に検出用感応膜を設けるようにしてもよい。例えば、第2の伝搬経路123に検出用感応膜を設ける。
検出用感応膜は、ある特定の被測定物に特異的な付着を促すものであるとより好適である。
被測定物が到来し、この検出用感応膜に付着することにより、第2の伝搬経路123の弾性表面波の伝搬速度が遅くなる。
これを検出することにより、被測定物の付着量を検出することができる。この検出用感応膜の材料については限定されるものではなく、無機物、有機物いずれでもよく、金属、酸化物、樹脂、ゴム、ゲルでもよい。感応膜中に抗原、抗体を含むものであってもよい。測定したい被測定物に応じて自由に選択することができる。
また、上記の例に加えて、第1の伝搬経路113又は第2の伝搬経路123のどちらか一方に参照用感応膜を設けるようにしてもよい。例えば、第2の伝搬経路123に検出用感応膜を設けるときは、この参照用感応膜は第1の伝搬経路113に設ける。
参照用感応膜は、検出用感応膜と同一の物質を利用し、ある特定の被測定物質の特異付着がないものを参照用感応膜に用い、ある特定の被測定物質の特異付着があるものを検出用感応膜とする。
こうすると、環境温度のみならず湿度などの付着による変化も相殺できることとなり、被測定物に対する感度が高くなる。
以上の説明のように、弾性表面波デバイス400は、圧電基板100の表面に、保護膜や感応膜を付加することで、さらに被測定物の検出をし易くすることができるが、上述の例を組み合わせて用いてもよいことは、無論である。
例えば、保護膜を設け、その開口部を覆うように、又はその開口部の内部に感応膜を設けるようにしてもよい。
ところで、以上の説明にあっては、被測定物は、液体や気体である場合を例示して説明した。例えば、水やアルコールを検知する例である。もちろん、検出する対象は、純物質、混合物のいずれでもよく、被測定物に抗原、抗体が含まれていてもよい。
また、被測定物を環境からの物理量としてもよい。例えば、熱の測定である。弾性表面波デバイス400に伝搬する熱を測定することができる。熱を測定すれば、周囲環境からの影響を調べることもできる。
[第2の実施形態の説明:図2、図3]
第2の実施形態では、弾性表面波デバイスを用いた物理量検出装置を、図2、図3を用いて説明する。なお、すでに説明した同一の構成には同一の番号を付与している。
すでに説明した第1の実施形態は、第1の弾性表面波と第2の弾性表面波とを干渉させ、干渉波検出用電極132からの出力信号を電圧計203で検出し、その電圧の振幅のみで弾性表面波の伝搬速度の変化を検知する。第2の実施形態は、電極を追加し発振器によ
り発振させる構成とすることにより、感度高く伝搬速度の変化を検出することができる。
図2に示す物理量検出器500は、弾性表面波デバイス401と波形検出器200と周波数カウンタ300とで構成している。
弾性表面波デバイス401は、第1の部位110に第1の励振用電極111と離間して対向するように第1の対向電極112を設けている。第2の部位120に第2の励振用電極121と離間して対向するように第2の対向電極122を設けている。
双方の部位の励振用電極と対向電極との間が、それぞれ第1の伝搬経路113と第2の伝搬経路123となっている。
励振用電極及び対向電極は、第1の実施形態と同様に、2つの櫛歯状電極を所定の距離だけ離間して対向配置してなる金属電極であり、櫛歯状電極である。
第1の励振用電極111の櫛歯状電極の一方と第1の対向電極112の櫛歯状電極の一方との間に第1のアンプ115が接続されており、第1の励振用電極111及び第1の対向電極112の櫛歯状電極の他方は接地電位(GND)に接続されている。
第2の励振用電極121の櫛歯状電極の一方と第2の対向電極122の櫛歯状電極の一方との間に第2のアンプ125が接続されており、第2の励振用電極121及び第2の対向電極122の櫛歯状電極の他方は接地電位(GND)に接続されている。
第1のアンプ115は、その入力側が第1の対向電極112となり、第2のアンプ125は、その入力側が第2の対向電極122となるよう接続されている。
第1の励振用電極111と第1の対向電極112と第1のアンプ115で、第1の発振器114を構成している。同じく、第2の励振用電極121と第2の対向電極122と第2のアンプ125で、第2の発振器124を構成している。
第1の実施形態で説明した弾性表面波デバイス400は、第1の励振信号及び第2の励振信号は、これを生成する信号源から入力していたが、この弾性表面波デバイス401は、第1の励振信号及び第2の励振信号を、弾性表面波による共振現象を用いて発生させている。
すなわち、第1の発振器114は、第1の対向電極112からの出力電圧を第1のアンプ115により増幅し、第1の励振用電極111へ印加するため、第1の伝搬経路113には第1の弾性表面波が発生する。同様に、第2の対向電極122からの出力電圧を第2のアンプ125により増幅し、第2の励振用電極121へ印加するため、第2の伝搬経路123には第2の弾性表面波が発生するのである。
これら2つの発振器を同時に発振させると、第1の弾性表面波と第2の弾性表面波は、第3の部位130で干渉する。そしてこの干渉波を干渉波検出用電極132で検出する。
第3の部位130は、圧電基板100の表面において、第1の部位110と第2の部位120との間に挟まれるように配置しているが、この部分に第1の弾性表面波と第2の弾性表面波とが伝搬される。
次に、干渉波検出用電極132からどのように被測定物を検出するかを説明する。
[2つの発振器の周波数を同じにしておく場合]
まず、第1の発振器114と第2の発振器124との発振周波数を同じにしておく場合
を、引き続き図2を用いて説明する。
2つの発振周波数を同じにする状態で、第1の伝搬経路113又は第2の伝搬経路123のどちらか一方に被測定物が到来する場合を考える。例えば、第2の伝搬経路123に被測定物が付着したとする。
すでに説明したように、この弾性表面波デバイス401は、励振信号を弾性表面波による共振現象を用いて発生させているから、被測定物の付着により第2の伝搬経路123に発生している第2の弾性表面波の伝搬速度が変化し、第1の発振器の発振周波数変化を引き起こす。結果として第2の励振信号の周波数が変化する。
そうすると、第3の部位130には、第1の励振信号と第2の励振信号との違いによるうなり振動成分を有する干渉波(以降、うなり干渉波と呼ぶ)が現れる。
波形検出器200は、干渉波検出用電極132から入力されたうなり干渉波を所定の時間取り込む。そして、取り込んだ波形からうなり干渉波の包絡線波形を抽出する。この包絡線波形は、うなり干渉波のうち、うなり振動のみを抽出したものである。
周波数カウンタ300は、この包絡線波形の周波数を計測する。うなり振動の周波数は第2の発振器124の発振周波数に比べて低いため、桁数の多い周波数カウンタは不要である。
なお、波形検出器200及び周波数カウンタ300の回路構成やその動作は、公知の技術を用いることができるため、その詳細な説明は省略する。
[2つの発振器の周波数を異ならせておく場合]
次に、第1の発振器114と第2の発振器124との発振周波数を異ならせておく場合を、引き続き図2を用いて説明する。
2つの発振周波数を異ならせておく状態で、第1の伝搬経路113又は第2の伝搬経路123のどちらか一方に被測定物が到来する場合を考える。この例も、第2の伝搬経路123に被測定物が付着したとする。
第1の発振器114と第2の発振器124との発振周波数が異なるため、第3の部位130には、双方の発振周波数の違いにより生じるうなり干渉波が現れている。
被測定物の付着により第2の伝搬経路123に発生している第2の弾性表面波の周波数が変化する。そうすると、さらに第2の励振信号の周波数が変化することになるので、うなり干渉波は、被測定物が付着した分の変化量を含むものになる。
以降、波形検出器200及び周波数カウンタ300の処理は上述の例と同様である。
この例は、発生しているうなり干渉波の変化で被測定物の到来を検出するのである。例えば、弾性表面波デバイス401が曝されている環境がノイジーであり、干渉波検出用電極132に振動等が断続的に印加されており、被測定物の到来の瞬間を検出し難い場合などに適していると言えよう。
もちろん、そのような環境ではない場合にあっては、予め第2の発振器124の発振周波数を第1の発振器114より低くしておくと都合がよい。
そのようにすると、周波数カウンタ300からの情報を元に被測定物の検知を処理する手順が簡単になる。
すなわち、第2の発振器124の発振周波数が第1の発振器114の発振周波数より高
い場合、付着量が増加するに従い第2の発振器124の発振周波数が減少し、第1の発振器114の発振周波数に等しくなる。さらに付着量が増加すると第1の発振器114の発振周波数より低い周波数となる。このときうなり干渉波の周波数は最初に減少し、双方の発振周波数が等しくなるところで0となり、その後増加に転じる。つまり、被測定物の付着量に伴い、単調に増加しないこととなる。
しかし、第2の発振器124の発振周波数を第1の発振器114より低くしておくと、被測定物の付着量に伴い、計測した周波数が増加するだけであるから、それを認識すればよく、信号処理が簡単になる場合がある。
伝搬経路の伝搬速度と発振周波数とは比例の関係があり、伝搬速度の変化が発振周波数の変化となる。第3の部位130では、第1の発振器114より生じる第1の弾性表面波と、第2の発振器124より生じる第2の弾性表面波とが干渉するから、ここで発生するうなり干渉波の周波数は、第1の伝搬経路113と第2の伝搬経路123との伝搬速度差と比例関係を持つ。従って、このうなり振動の周波数を計測することで、被測定物の到来を測定することができるのである。
[2つの発振器の周波数を同じにしておき、次第に異ならせる場合:図3]
ところで、第1の発振器114と第2の発振器124との発振周波数を同じにしておき、次第に異ならせるようにしても構わない。この場合の物理量検出器の一例を、図3を用いて説明する。
図3に示すように、この例は、第2のアンプ125の出力に位相器126を接続し、位相器126の出力を第2の励振用電極121に印加する構成である。
例えば、初期条件として、第1の伝搬経路113の弾性表面波の伝搬速度と、第2の伝搬経路123の弾性表面波の伝搬速度とが等しい場合、第1の発振器114と第2の発振器124との発振周波数を同じにすると、干渉波検出電極132ではうなりのない干渉波が得られる。これを波形検出器200により包絡線を抽出すると一定値が得られる。
次に、例えば第2の部位120に被測定物が到来すると、第2の伝搬経路123の第2の弾性表面波の伝搬速度が遅くなる。そうすると、干渉波検出用電極132ではうなり干渉波が得られ、伝搬速度が遅くなるにつれてうなり干渉波の周波数が増加することとなる。
その後に、第1の発振器114と第2の発振器124との発振周波数を異ならせるようにする。このとき、双方の発振周波数を、うなり干渉波の周波数が減少するような差にする。これは伝搬速度の遅延によって生じる位相差を位相器126で逆に進展させることにより行う。その後、被測定物が再度到来したときを検出することができる。この手法を用いることにより、被測定物の付着量が大きくなっても検出感度を損なわず、正確に測定することができる。
位相器126は、いわゆるフェイズシフタ回路やディレイ回路などと呼ばれる公知の回路を用いることができるため、その詳細な説明は省略する。
ところで、位相器126を用いずに伝搬速度の遅延によって生じる位相差を進展させることもできる。例えば、第2の伝搬経路123長さを可変できるようにするとよい。
つまり、上述の例でいえば、図示はしないが、第2の励振用電極121又は第2の対向電極122を複数の電極で構成し、それぞれが対をなすように配置する。それぞれの励振用電極と対向電極とが対向する距離(つまり、第2の伝搬経路123長さ)が異なるようにするのである。そして、それぞれの電極を電気的な信号により切り換えられるようなス
イッチを備えるようにする。
そのようにすれば、第2の伝搬経路123における伝搬速度を変え、第1の発振器114と第2の発振器124との発振周波数を、うなり干渉波の周波数が減少するような差にすることができる。
以上の例にあっても、すでに説明した例と同様に、圧電基板100の表面に、保護膜や感応膜を付加することで、さらに被測定物の検出をし易くすることができるのは、言うまでもない。
[温度補償ができることの説明:図2]
また、第1の発振器114又は第2の発振器124を、弾性表面波の温度特性を補償することに用いることもできる。図2を用いて説明する。
弾性表面波デバイスは圧電基板100のカット角を適当に選定することにより、発振周波数の温度依存性を小さくすることができる。しかし、その値はゼロではなく、通常数ppm/℃から数十ppm/℃の周波数変化がある。
例えば、第1の伝搬経路113の表面を保護膜で覆い第2の伝搬経路123の表面を開口させた場合、被測定物の到来によって、第1の伝搬経路113では被測定物の付着が抑制されるが第2の伝搬経路123では被測定物の付着が起こる。それぞれの発振周波数の変化は被測定物の付着によるものと同時に環境温度の変化量によるものを含んでいる。
例えば、第1の発振器114の第1の発振周波数と第2の発振器124の第2の発振周波数とが同一の300MHzであり、1Hzの発振周波数の変化が10−11gの質量変化に対応し、その発振周波数の温度係数が0.1ppm/℃である弾性表面波デバイス401(説明のため、そのような弾性表面波デバイスを401と称する)を例に挙げて説明する。
この弾性表面波デバイスの第2の伝搬経路123に、1ngの付着が生じると第2の発振周波数は、100Hz高くなる。また、環境温度が+3℃変化した場合、その温度変化が引き起こす第2の発振周波数の変化は0.3ppm、つまり、300MHz×0.3ppm=90Hz高くなる。温度変化と被測定物の付着が同時に起こった場合、これらの周波数変化は加算されるため+190Hzの発振周波数の変化が生じる。
一方、第1の伝搬経路113は被測定物の付着は保護膜により抑制されているため、温度変化による第1の発振周波数の変化が生じる。上記の例では、3℃の温度変化により発振周波数は90Hz高くなる。
弾性表面波デバイス401は、第1の発振器114と第2の発振器124とによるうなり干渉波を検出するものであるため、うなりの周波数はそれぞれの発振周波数の増加の差である100Hzとなる。つまり、環境温度の変化による周波数の変化は相殺され、その結果、被測定物の付着による周波数変化のみが得られる。
[第2の実施形態の第1の変形例の説明:図4]
次に、第2の実施形態の第1の変形例を、図4を用いて説明する。
なお、説明にあっては、すでに説明した実施の形態と重複する部分は省略し、その特徴点のみ説明する。
この例は、第1の発振器114と第2の発振器124との位置関係によって、発振が不安定になることを回避するものである。つまり、第1の部位110と第2の部位120か
らの弾性表面波を第3の部位130にて直接干渉させるのではなく、漏れ出た弾性表面波を干渉させるようにするものである。
図4に示す物理量検出器501は、弾性表面波デバイス402と波形検出期200と周波数カウンタ300とで構成している。
図4に示す弾性表面波デバイス402は、第1の部位110と第2の部位120との間で、一方の部位からの弾性表面波が他方の部位に入らないようにするために、第1の発振器114と第2の発振器124の間に、弾性波を吸収するダンパ136を設けている。
ダンパ136の材料は特に限定されるものではなく、例えば、ゴム、樹脂やフォトレジストなどでもよい。
第3の部位130は、すでに説明した例とは異なり、第1の部位110と第2の部位120との間には設けおらず、圧電基板100の表面上、位置をずらしてある。
第3の部位130の干渉波検出用電極132からは、漏れ出た第1の弾性表面波と第2の弾性表面波とによる干渉波が検出されるのである。
このような構成にすれば、第1の発振器114と第2の発振器124との間で不必要な振動が伝わらず、発振が不安定になることはない。
[第2の実施形態の第2の変形例の説明:図5]
次に、第2の実施形態の第2の変形例を、図5を用いて説明する。
なお、説明にあっては、すでに説明した実施の形態と重複する部分は省略し、その特徴点のみ説明する。
この例は、第1の変形例と同じく、第1の発振器114と第2の発振器124との位置関係によって、発振が不安定になることを回避するものである。第1の変形例と異なる点は、ダンパ136と共に反射器を用いる点である。
図5に示す物理量検出器502は、弾性表面波デバイス403と波形検出期200と周波数カウンタ300とで構成している。
図5に示す弾性表面波デバイス403は、第1の部位110と第2の部位120との間で、一方の部位からの弾性表面波が他方の部位に入らないようにするために、圧電基板100の一表面上、第1の部位110と第2の部位120とをずらして配置している。
第3の部位130は、第1の部位110及び第2の部位120と平面的に斜めに配置しており、近傍に弾性波を吸収するダンパ136a、136bを設けている。
圧電基板100を時計文字盤と見立てると、第3の部位130は指針軸中心に、第1の部位110は10時方向、第2の部位120は4時方向、ダンパ136aは12時方向、ダンパ136bは6時方向に配置している。なお、ダンパ136a、136bはすでに説明したダンパ136と同様な材質である。
第1の部位110と第3の部位130との間には反射器119aを、第2の部位120と第3の部位130との間には反射器119bを、それぞれ配置している。
図5に示す仮想線150a、150bは、それぞれ第1の弾性表面波と第2の弾性表面波とを模式的に示すものである。
図5に示すように、第1の部位110からの第1の弾性表面波は、反射器119aにて反射され、第3の部位130に到来する。同様に、第2の部位120からの第2の弾性表
面波は、反射器119bにて反射され、第3の部位130に到来する。
反射器119a、119bは、反射電極であって、第1の励振用電極111及び第2の励振用電極121、第1の対向電極112及び第2の対向電極122と同じ材質の金属電極とすることができる。
もちろん、第1の弾性表面波及び第2の弾性表面波の周波数等を鑑みて反射器の反射率を設定するから、その材質は自由に選択することができる。
このような構成にすれば、第1の発振器114と第2の発振器124との間で不必要な振動が伝わったり、互いの発振器への過剰な干渉を減らすことができるため、発振が不安定になることはなく、干渉波検出用電極132から安定した信号を得ることができる。
本発明にかかる弾性表面波デバイスおよび物理量検出器は、2つの弾性表面波の干渉を用いて位相振幅比比較器なしで感応膜への被測定物質の付着量を検知することができる。このため、安価で高感度な匂いセンサおよびガスセンサに対して有用である。
100 圧電基板
110 第1の部位
111 第1の励振用電極
112 第1の対向電極
113 第1の伝搬経路
114 第1の発振器
115 第1のアンプ
116 励振用電極
117 第1の検出用電極
118 第2の検出用電極
119a、119b 反射器
120 第2の部位
121 第2励振用電極
122 第2対向電極
123 第2の伝搬経路
124 第2の発振器
125 第2のアンプ
126 位相器
130 第3の部位
132 干渉波検出用電極
136、136a、136b ダンパ
150a、150b 仮想線
200 波形検出器
300 周波数カウンタ
400、401、402、403 弾性表面波デバイス
500、501、502 物理量検出器

Claims (8)

  1. 圧電基板の一表面に、弾性表面波を発生させ、該弾性表面波の変化を検出する弾性表面波デバイスにおいて、
    前記一表面の第1の部位に、所定の周波数の第1の励振信号が入力され、第1の弾性表面波を発生させる第1の励振用電極と、
    前記第1の部位と離間する前記一表面の第2の部位に、所定の周波数の第2の励振信号が入力され、第2の弾性表面波を発生させる第2の励振用電極と、
    前記第1の弾性表面波と前記第2の弾性表面波とが到来し、これらの弾性表面波が加算される前記一表面の第3の部位に、干渉波を検出する検出用電極と、
    を有する弾性表面波デバイス。
  2. 前記検出用電極は、平面的に前記第1及び第2の励振用電極とそれぞれ略等しい距離を離間して設ける
    ことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波デバイス。
  3. 前記第1及び第2の励振用電極と前記検出用電極とが対向する方向とは異なる方向の前記一表面に、前記第1及び第2の弾性表面波を前記検出用電極の方向にそれぞれ反射させる反射電極を備える
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の弾性表面波デバイス。
  4. 前記一表面を覆い、前記第1又は第2の伝搬経路のどちらか一方を開口する保護膜を備える
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の弾性表面波デバイス。
  5. 前記第1又は第2の伝搬経路のどちらか一方に、付着する物質により前記第1又は前記第2の弾性表面波の周波数を変化させる検出用感応膜を備える
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の弾性表面波デバイス。
  6. 前記検出用感応膜を設けていない方の前記第2又は第1の伝搬経路に、前記検出用感応膜と同一の物質で構成する参照用感応膜を備える
    ことを特徴とする請求項5に記載の弾性表面波デバイス。
  7. 請求項1から6のいずれか1つに記載の弾性表面波デバイスを用いる物理量検出装置であり、
    前記第1の励振信号を発生する第1の発振器と、
    前記第2の励振信号を発生する第2の発振器と、
    前記干渉波を所定の時間取り込み、所定の波形を抽出する波形検出器と、
    前記所定の波形を取り込み、その周波数を計測する周波数カウンタと、
    を備え、
    前記波形検出器は、前記干渉波の包絡線を前記所定の波形として抽出し、
    前記周波数カウンタは、前記包絡線の周波数を計測し、
    前記周波数カウンタの計測結果から、前記第1の弾性表面波又は前記第2の弾性表面波の変化を検出することを特徴とする物理量検出装置。
  8. 前記第1の励振信号と前記第2の励振信号との前記所定の周波数は、それぞれ異なることを特徴とする請求項7に記載の物理量検出装置。
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