JP2014189834A - エッチング液組成物及びエッチング方法 - Google Patents

エッチング液組成物及びエッチング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる積層膜を一括でエッチングする際に、酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる細線の細り幅が少なく、また細線にマウスバイトが発生することのないエッチング液組成物を提供することにある。
【解決手段】本発明のエッチング液組成物は、酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる積層膜を一括でエッチングするためのエッチング液組成物において、(A)第二鉄イオン及び第二銅イオンから選ばれる少なくとも1種以上の酸化剤成分;(B)塩化水素成分;(C)下記一般式(1)で表される化合物及び炭素数1〜4の直鎖または分岐状アルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物成分;及び(D)硫酸またはリン酸から選ばれる少なくとも1種以上の酸成分を含む水溶液からなることを特徴とする:
【化1】
Figure 2014189834

(式中、R、Rは、各々独立に水素または炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐状アルキル基を表し、Rは、炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐状アルキレン基を表し、nは1〜3の数を表す)
【選択図】なし

Description

本発明は、エッチング液組成物及び該エッチング液組成物を用いたエッチング方法に関し、更に詳細には、酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる積層膜を一括でエッチングするために用いられるエッチング液組成物及び該エッチング液組成物を用いたエッチング方法に関するものである。
透明導電膜等に使用される酸化インジウム系被膜のウエットエッチングに関する技術は、種々知られているが、安価でエッチング速度が良好であることから、塩酸を含む水溶液がエッチング液組成物として多く使用されている。
例えば、特許文献1には、塩化第二鉄と塩酸を含有するインジウム−スズ酸化物(以下、ITOと略す場合もある)用エッチング液組成物が開示されている。
また、塩酸を使用しないエッチング液として、例えば特許文献2には、銅または銅合金のエッチング剤として、第二銅イオン、有機酸、ハロゲンイオン、アゾール、ポリアルキレングリコールを含有する水溶液が開示されている。ここで、ポリアルキレングリコールは電解銅めっき層の溶解を抑制し、下地導電層である無電解銅めっき層のエッチングを促進するために用いられている。
特開2009−231427号公報 特開2006−111953号公報
しかしながら、例えば、ITO膜と銅膜からなる積層膜を一括でエッチングすることによってITO膜と銅膜からなる細線を形成するために上記に開示されたエッチング液を用いた場合、エッチング速度を制御することができず、所望の幅の細線を得ることができない場合があることや、細線に長さ3μm以上の大きな欠け(以下、マウスバイトと略す場合がある)が発生してしまう場合があるという問題点があった。
したがって、本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる積層膜を一括でエッチングする際に、酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる細線の細り幅が少なく、また細線にマウスバイトが発生することのないエッチング液組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、第二鉄イオン及び第二銅イオンから選ばれる少なくとも1種以上の酸化剤成分、塩化水素成分、下記一般式(1)で表される化合物及び炭素数1〜4の直鎖または分岐状アルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物成分、及び硫酸またはリン酸から選ばれる少なくとも1種以上の酸成分を含む水溶液からなることを特徴とするエッチング液組成物が、上記問題を解決し得ることを見出し、本発明に至った。
Figure 2014189834
(式中、R、Rは各々独立に水素または炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐状アルキル基を表し、Rは炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐状アルキレン基を表し、nは1〜3の数を表す。)
すなわち、本発明は、酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる積層膜を一括でエッチングするためのエッチング液組成物において、(A)第二鉄イオン及び第二銅イオンから選ばれる少なくとも1種以上の酸化剤成分(以下、A成分と略す場合がある。);(B)塩化水素成分(以下、B成分と略す場合がある。);(C)上記一般式(1)で表される化合物及び炭素数1〜4の直鎖または分岐状アルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物成分(以下、C成分と略す場合がある。);及び(D)硫酸またはリン酸から選ばれる少なくとも1種以上の酸成分(以下、D成分と略す場合がある。)を含む水溶液からなることを特徴とするエッチング液組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記エッチング液組成物を用いることを特徴とする酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる積層膜を一括でエッチングするためのエッチング方法を提供するものである。
本発明によれば、酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる積層膜を一括でエッチングするために用いられるエッチング液組成物において、レジストの幅とエッチング後に得られる細線の幅とのズレが小さいことから所望の細線の幅を得ることができ、また、細線にマウスバイトが発生することのないエッチング液組成物及び該エッチング液組成物を用いたエッチング方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明する。
まず、本明細書に記載する「酸化インジウム系被膜」とは、酸化インジウムを含む被膜であればよく、特に限定されるものではないが、例えば、酸化インジウム被膜、インジウム−スズ酸化物被膜及びインジウム−亜鉛酸化物被膜から選ばれる1種以上からなる被膜を総称するものである。
また、本明細書に記載する「金属系被膜」とは、金属からなる被膜であればよく、特に限定するものではないが、例えば、銅、ニッケル、チタン、クロム、銀、モリブデン、アルミニウム、白金及びパラジウム等の金属被膜や、CuNi、CuNiTi、NiCr、Ag−Pd−Cu等に代表される銅、ニッケル、チタン、クロム、銀、モリブデン、アルミニウム、白金及びパラジウム等からなる群から選択される2種以上の金属を含有する合金被膜から選ばれる1種以上からなる被膜を総称するものである。
本発明のエッチング液組成物に用いられる(A)第二鉄イオン及び第二銅イオンから選ばれる少なくとも1種以上の酸化剤成分は、本発明のエッチング液組成物の主剤を構成する成分である。(A)成分としては、第二銅イオン及び第二鉄イオンをそれぞれ単独で、或いはそれらを混合して使用することができる。これらの第二鉄イオン及び第二銅イオンは、鉄(III)化合物及び銅(II)化合物をそれぞれ供給源として配合することにより、エッチング剤組成物に含有させることができる。鉄(III)化合物としては、例えば、塩化鉄(III)、臭化鉄(III)、ヨウ化鉄(III)、硫酸鉄(III)、硝酸鉄(III)、及び酢酸鉄(III)等が挙げられる。また、銅(II)化合物としては、例えば、塩化銅(II)、臭化銅(II)、硫酸銅(II)、及び水酸化銅(II)等が挙げられる。これらの化合物は、単独又は二種以上を混合して使用することができる。また、これらの化合物の中でも、コスト、エッチング液組成物の安定性、及びエッチング速度の制御性の観点から、硫酸鉄(III)、塩化鉄(III)、塩化銅(II)及び硫酸銅(II)が好ましく、塩化鉄(III)及び硫酸鉄(III)がより好ましい。
本発明のエッチング液組成物における好ましい(A)成分の濃度は、所望とする被エッチング材である酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる積層膜の厚みや幅によって適宜調節すればよいが、イオン換算で0.01〜15質量%、好ましくは0.1〜10質量%である。ここで、イオン換算とは、第二鉄イオン又は第二銅イオンを単独で使用する場合には、第二鉄イオン換算又は第二銅イオン換算を意味し、第二鉄イオン及び第二銅イオンを混合して使用する場合には、第二鉄イオン及び第二銅イオンの両方のイオン換算を意味する。ここで、(A)成分の濃度が0.01質量%よりも少ないと、充分なエッチング速度が得られない。一方、(A)成分の濃度が15質量%を超えると、後述の(C)成分として用いられる上記一般式(1)で表される化合物を使用した場合に、該化合物が不溶化する場合がある。
本発明のエッチング液組成物に用いられる(B)塩化水素成分は、本発明のエッチング液組成物の主剤を構成する成分である。本発明のエッチング液組成物における好ましい(B)成分の濃度は、被エッチング材、即ち、酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる積層膜の厚みや幅によって適宜調節すればよいが、0.1〜25質量%、好ましくは1〜20質量%である。ここで、(B)成分の濃度が0.1質量%よりも少ないと、充分なエッチング速度が得られない。一方、(B)成分の濃度が25質量%を超えても、エッチング速度の更なる向上を図ることはできず、却って装置部材への腐食等の不具合を生じる場合がある。
本発明のエッチング液組成物に用いられる(C)上記一般式(1)で表される化合物及び炭素数1〜4の直鎖または分岐状アルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物は、(A)成分及び(B)成分と組み合わせて用いることで、本発明のエッチング液組成物に、酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる積層膜を一括でエッチングする際に、細線にマウスバイトが発生することを防ぐ効果を付与することができる。
上記一般式(1)において、R及びRは、各々独立に水素または炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐状アルキル基を表し、具体的には、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第2ブチル、第3ブチル、イソブチルが挙げられる。また、Rは炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐状アルキレン基を表し、具体的には、メチレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、第2ブチレン、第3ブチレン、イソブチレンが挙げられる。
(C)上記一般式(1)で表される化合物及び炭素数1〜4の直鎖または分岐状アルコールとしては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル類;メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール等のアルコール類が挙げられる。
なお、下記一般式(2)で表される化合物及び炭素数1〜4の直鎖または分岐状アルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物を用いた場合は、添加量が少ない場合でも細線にマウスバイトが発生することを防ぐことができることから好ましい:
Figure 2014189834
(式中、R、Rは各々独立に水素または炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐状アルキル基を表し、nは1〜3の数を表す。)
更に、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルまたは2−プロパノールを用いた場合、上記に示すような効果が特に高いことから、特に好ましい。また、前記一般式(1)で表される化合物及び炭素数1〜4の直鎖または分岐状アルコールは2種以上を併用してもよい。
本発明のエッチング液組成物における好ましい(C)成分の濃度は、被エッチング材、即ち、酸化インジウム系被膜と金属系被膜との積層膜の厚みや幅によって適宜調節すればよいが、0.01〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%である。(C)成分の濃度が0.01質量%よりも少ないと、その交配効果が発現しないために好ましくなく、また、10質量%を超えても、配合効果の更なる向上は見られない。
本発明のエッチング液組成物に用いられる(D)成分は、(A)成分;(B)成分及び(C)成分と組み合わせて用いることで、本発明のエッチング液組成物に、酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる積層膜を一括でエッチングする際に、マウスバイトが発生することを防ぐという効果を維持しつつ、さらにレジスト幅とエッチング後の細線の幅とのズレを小さくすることができることから、所望の細線の幅を得ることができるという特異的に優れた効果を付与することができる。(D)成分としては、硫酸またはリン酸をそれぞれ単独で、或いはそれらを混合して使用することができる。
本発明のエッチング液組成物における好ましい(D)成分の濃度は、被エッチング材、即ち、酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる積層膜の厚みや幅によって適宜調節すればよいが、0.1〜35質量%、好ましくは1〜30質量%である。(D)成分の濃度が0.1質量%よりも少ないと、細線の細りを減らす効果を十分に得られない。一方、(D)成分の濃度を35質量%より多くしても、配合効果の更なる向上は見られない。なお、上記(D)成分の濃度は、硫酸又はリン酸を単独で使用する場合には、硫酸又はリン酸の濃度を意味し、硫酸及びリン酸を混合して使用する場合には硫酸及びリン酸の濃度の和を意味する。硫酸とリン酸を混合して使う場合の硫酸とリン酸の濃度の比率は1:30〜30:1の範囲が好ましく、1:25〜25:1の範囲である場合がより好ましく、1:5〜5:1の範囲である場合は、添加効果が特に高いことから特に好ましい。
また、本発明のエッチング液組成物には、上記(A)成分;(B)成分;(C)成分及び(D)成分のほかに、本発明の効果を阻害することのない範囲で、周知の添加剤を配合させることができる。当該添加剤としては、エッチング液組成物の安定化剤、各成分の可溶化剤、消泡剤、pH調整剤、比重調整剤、粘度調整剤、濡れ性改善剤、キレート剤、酸化剤、還元剤、界面活性剤等が挙げられ、これらを使用する場合の濃度は、一般的に、0.001〜50質量%、好ましくは0.01〜40質量%の範囲内である。
このような添加剤の中で、例えば、キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、テトラエチレンペンタミン七酢酸、ペンタエチレンヘキサミン八酢酸、ニトリロ三酢酸およびそれらのアルカリ金属(好ましくはナトリウム)塩に代表されるアミノカルボン酸系キレート剤;ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、ニトリロトリスメチレンホスホン酸、ホスホノブタントリカルボン酸およびそれらのアルカリ金属(好ましくはナトリウム)塩に代表されるホスホン酸系キレート剤;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸およびそれらの無水物やアルカリ金属(好ましくはナトリウム)塩に代表される2価以上のカルボン酸化合物もしくは2価以上のカルボン酸化合物が脱水してなる一無水物または二無水物が挙げられる。これらを使用する場合の濃度は、一般的に、0.01〜40質量%、好ましくは0.05〜30質量%の範囲内である。
なお、本発明のエッチング液組成物のエッチングする速度が早い場合、還元剤を添加剤として用いることが好ましく、具体的には塩化銅、塩化第一鉄、銅粉、銀粉等が挙げられる。これらを使用する場合の濃度は、一般的に、0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜5質量%の範囲内である。
本発明のエッチング液組成物は、酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる積層膜を一括でエッチングする際に使用される。該酸化インジウム系被膜は1層でもよく、2層以上の積層膜であってもよい。また、該金属系被膜は1層でもよく、2層以上の積層膜であってもよい。該酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる積層膜は、金属系被膜が酸化インジウム系被膜の上層であってもよく、下層であってもよく、上層及び下層にあってもよい。また、該酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる積層膜において、酸化インジウム系被膜と金属系被膜は交互に積層されたものであってもよい。
上述のような本発明のエッチング液は、特にITO被膜と金属膜系被膜を一括でエッチングすることにより細線を形成するために用いられるエッチング液組成物として好適なエッチング液組成物である。
また、本発明のエッチング剤組成物を用いた酸化インジウム系被膜と金属系被膜との積層膜を一括でエッチングするエッチング方法は、特に限定されるものではなく、周知一般のエッチング方法を用いればよい。例えば、ディップ式、スプレー式、スピン式によるエッチング方法が挙げられる。
例えば、ディップ式のエッチング方法によって、PET基板上にCuNi/Cu/ITO層が成膜された基材をエッチングする場合には、該基材を本発明のエッチング剤に浸し、適切なエッチング条件にて浸漬した後に引き上げることでPET基板上のCuNi/Cu/ITO層を一括にエッチングすることができる。
エッチング条件は特に限定されるものではなく、エッチング対象の形状や膜厚などに応じて任意に設定することができる。例えば、エッチング温度は、10℃〜60℃が好ましく、30℃〜50℃が特に好ましい。エッチング剤の温度は反応熱により上昇することがあるので、必要なら上記温度範囲内に維持するよう公知の手段によって温度制御してもよい。また、エッチング時間は、エッチング対象が完全にエッチングされるに十分必要な時間とすればよいので特に限定されるものではない。例えば、電子回路基板における配線製造におけるような膜厚500〜2000Å程度のエッチング対象であれば、上記温度範囲であれば0.2〜5分程度エッチングを行えばよい。
本発明のエッチング液組成物及び該組成物を用いたエッチング方法は、主に液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、タッチパネル、有機EL、太陽電池、照明器具等の電極や配線を加工する際に好適に使用することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明するが、これらによって本発明が限定されるものではない。
実施例1
表1に示す化合物を(C)成分として用いて、表2に示す配合でエッチング液組成物を配合し、本発明品1〜27を得た。なお、含有量の残部は水である。
Figure 2014189834
Figure 2014189834
比較例1
表3に示す配合でエッチング液組成物を配合し、比較品1〜5を得た。なお、含有量の残部は水である。
Figure 2014189834
実施例2
厚さ200μmのPET基体上にITO(50nm)、Cu(200nm)及びCuNiTi(30nm)の順に積層した基体にドライフィルムレジストを用いて幅100μm、開口部45μmのレジストパターンを形成した基体を縦20mm×横20mmに切断してテストピースとした。このテストピースに対し、本発明品1〜27を用いて、35℃、1分間、撹拌下でディップ式によるエッチング処理を行った。
比較例2
厚さ200μmのPET基体上にITO(50nm)、Cu(200nm)及びCuNiTi(30nm)の順に積層した基体にドライフィルムレジストを用いて幅100μm、開口部45μmのレジストパターンを形成した基体を縦20mm×横20mmに切断してテストピースとした。このテストピースに対し、比較品1〜5を用いて、35℃、1分間、撹拌下でディップ式によるエッチング処理を行った。
[評価例1]
実施例2及び比較例2で得られた細線について、細線の状態およびレジスト幅と得られた細線の幅のズレを、レーザー顕微鏡を用いて確認した。細線の状態は、細線角部に3μm以上の長さの欠けの有無を確認することで評価した。具体的には、細線に3μm以上の長さの欠けがみられるものを×、3μm以上の長さの欠けが見られないものを○とした。
レジスト幅と得られた細線の幅のズレは、エッチング処理する前のレジストパターンの幅とエッチング処理後に得られた細線の幅の差の絶対値(L)を計算することで比較した。Lが0である場合はエッチング処理する前のレジストパターンの幅とエッチング処理後に得られた細線の幅が同じであることを意味し、所望の幅の細線が得られたことを意味している。また、Lが大きい数字である場合、エッチング処理する前のレジストパターンの幅とエッチング処理後に得られた細線の幅が大きく異なることを意味し、所望の幅の細線が得られなかったことを意味している。結果を表4に示す。
Figure 2014189834
表4の結果より、評価例1〜27はいずれも3μm以上の長さの欠けが確認されず、エッチング処理後の細線の状態が良好であることがわかった。
また、比較例A〜Eと比較して評価例1〜27はいずれもLが低い数字になっていることがわかった。
以上より、本願発明のエッチング液組成物は、酸化インジウム系被膜と金属系被膜を一括でエッチング処理する際に用いることにより、細線にマウスバイトが発生することがなく、所望の幅の細線を得ることができるエッチング液組成物であることから、酸化インジウム系被膜と金属系被膜を一括でエッチング処理する際に用いられるエッチング液組成物として特に有用なエッチング液組成物であることがわかった。

Claims (6)

  1. 酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる積層膜を一括でエッチングするためのエッチング液組成物において、
    (A)第二鉄イオン及び第二銅イオンから選ばれる少なくとも1種以上の酸化剤成分;
    (B)塩化水素成分;
    (C)下記一般式(1)で表される化合物及び炭素数1〜4の直鎖または分岐状アルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物成分;及び
    (D)硫酸またはリン酸から選ばれる少なくとも1種以上の酸成分
    を含む水溶液からなることを特徴とするエッチング液組成物:
    Figure 2014189834
    (式中、R、Rは、各々独立に水素または炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐状アルキル基を表し、Rは、炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐状アルキレン基を表し、nは1〜3の数を表す)
  2. 前記(C)成分が下記一般式(2)で表される化合物または炭素数3〜4の分岐状アルコールからなる群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物成分である、請求項1に記載のエッチング液組成物;
    Figure 2014189834
    (式中、R、Rは、各々独立に水素または炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐状アルキル基を表し、nは1〜3の数を表す。)
  3. 前記(C)成分が少なくともジプロピレングリコールモノメチルエーテルまたは2−プロパノールを含む、請求項1または2に記載のエッチング液組成物。
  4. 酸化インジウム系被膜と金属系被膜からなる積層膜を一括でエッチングするエッチング方法において、エッチング液組成物として請求項1ないし3のいずれか1項に記載のエッチング液組成物を用いることを特徴とするエッチング方法。
  5. 酸化インジウム系被膜が、酸化インジウム被膜、インジウム−スズ酸化物被膜及びインジウム−亜鉛酸化物被膜からなる群から選択される1層以上の被膜である、請求項4に記載のエッチング方法。
  6. 金属系被膜が、銅、ニッケル、チタン、クロム、銀、モリブデン、アルミニウム、白金及びパラジウムからなる群から選択される金属被膜、銅、ニッケル、チタン、クロム、銀、モリブデン、アルミニウム、白金及びパラジウムからなる群から選択される2種類以上の金属を含有する合金被膜 からなる群から選択される1層以上の被膜である、請求項4または5に記載のエッチング方法。
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