JP2014189808A - 耐水素誘起割れ性と曲げ性に優れた低降伏比型高強度鋼板 - Google Patents

耐水素誘起割れ性と曲げ性に優れた低降伏比型高強度鋼板 Download PDF

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俊夫 村上
Katsura Kajiwara
桂 梶原
Michiharu Nakaya
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Abstract

【課題】耐HIC性、曲げ性および低降伏比を兼備した高強度鋼板を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.01%超0.1%以下、Si:0.05〜0.45%、Mn:0.5〜1.6%、P:0.02%以下、S:0.002%以下、Al:0.01〜0.06%、N:0.012%以下、Ca:0.0005〜0.006%、V、NbおよびTiの少なくとも1種:合計で0.15%以下、残部Fe及び不可避的不純物からなり、Ca/S≧1.5、PCM≦0.22%であり、鋼板全体を、表層部と、Mnの偏析度が1.2以上の中心偏析部と、残りの通常部とに分けたとき、通常部が、面積率でα:50〜80%、残部B、P及びMAの少なくとも1種以上からなり、中心偏析部が、面積率でB:70%以上、残部α、P及びMAの少なくとも1種以上からなり、該中心偏析部において、Bの平均粒径が5μm以下で、かつ、P及びMAの最大長さがともに10μm以下であり、さらに、表層部におけるαの面積率(Vαs)と、通常部におけるαの面積率(Vαc)とが、Vαs>Vαc-20%の関係を満たす高強度鋼板。
【選択図】なし

Description

本発明は、石油、天然ガス等の輸送用パイプラインとして使用される電縫鋼管またはスパイラル鋼管の素材用に適した熱延鋼板に関する。
Sを含有する原油や天然ガスを輸送するラインパイプには、水素侵入による破壊に対する耐性である、耐水素誘起割れ性(以下、「耐HIC性」あるいは「耐サワー性」ともいう。)が求められる。水素誘起割れ(HIC)は、板厚の中心部に偏析したMnSの周囲に水素が集積し、そこでガス化しようとすることで引張応力が生じて割れが発生するものである。
また、ラインパイプは、地面に凹凸(高低差)がある場所に敷設され、敷設後に地震などが発生したときに塑性変形を受ける可能性があるが、そのような際に原油や天然ガスが大量に漏出するような重大災害を防止するためには破断してしまわないことが特に重要である。そのため、ラインパイプには、降伏比が低いことも求められる。
さらに、素材鋼板からラインパイプへの造管時には、素材鋼板に曲げ変形を加えるので、素材鋼板には曲げ性も要求される。
ここで、従来技術としては、耐サワー性の改善を目的として多くの提案がなされている。たとえば、S含有量低減によるMnSの微細化および数密度の低減(特許文献1参照)、MnSが形成されるMnの偏析領域における偏析度の低減(特許文献2参照)、組織的に強靭な、ベイナイト組織化あるいは焼戻しマルテンサイト組織化(特許文献3、4参照)、フェライト単一組織化(特許文献5参照)などが、有効な対策として提案されている。
ところが、S含有量低減によるMnSの微細化および数密度の低減の手段だけでは耐サワー性が不足する問題がある。
また、MnSが形成されるMnの偏析領域における偏析度の低減は、有効な手段ではあるが、鋳造サイズ等による設備制約があるため、別の手段の活用が求められている。
また、組織的に強靭な、ベイナイト組織化あるいは焼戻しマルテンサイト組織化の手段を採用すると、降伏比(YR)が0.85以上、ものによっては0.90以上と高めになり、低降伏比が実現できない。
また、フェライト単一組織化の手段を採用すると、鋼板の表面近傍の方が内部より冷却速度が大きいため、表面近傍の強度(硬さ)が内部より高くなりやすく、そうすると、ラインパイプへの造管時における曲げ変形により表面部の方が内部より大きなひずみが発生するので、変形抵抗が過大になり、スプリングバック量が増大したり、遅れ破壊の原因となったりする、すなわち、曲げ性に劣る問題がある。
したがって、ラインパイプの素材用として好適な、耐水素誘起割れ性、曲げ性および低降伏比を兼ね備えた熱延鋼板は、いまだ実用化されていないのが現状である。
特開昭62−205249号公報 特開2001−158936号公報 特開2010−196160号公報 特開2010−196164号公報 特開平7−70697号公報
そこで本発明の目的は、耐水素誘起割れ性、曲げ性および低降伏比を兼備した高強度鋼板を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、
質量%で(以下、化学成分について同じ。)、
C:0.01%超0.1%以下、
Si:0.05〜0.45%、
Mn:0.5〜1.6%、
P:0.02%以下(0%を含む)、
S:0.002%以下(0%を含む)、
Al:0.01〜0.06%、
N:0.012%以下(0%を含む)、
Ca:0.0005〜0.006%
をそれぞれ含むとともに、
V、NbおよびTiの少なくとも1種:合わせて0.15%以下(0%を含まず)を含み、
残部がFeおよび不可避的不純物からなり、
Ca/Sが1.5以上で、かつ、
下記式(1)で示されるPCMが0.22%以下を満たす成分組成を有し、
鋼板全体を、板厚表面から0.2mm深さまでの表層部と、3t/8〜5t/8(t:板厚)の範囲における、Mnの偏析度が1.2以上の中心偏析部と、残りの通常部とに分けたとき、
前記通常部が、面積率で、フェライト:50〜80%を含み、残部がベイナイト、パーライト、および、島状マルテンサイトとオーステナイトとの混合組織(以下、「MA」という。)の少なくとも1種以上からなるとともに、
前記中心偏析部が、面積率で、ベイナイト:70%以上(100%を含む)を含み、残部がフェライト、パーライト、および、MAの少なくとも1種以上からなり、
該中心偏析部において、ベイナイトの平均粒径が5μm以下で、かつ、パーライトおよびMAの、圧延方向の最大長さと、圧延方向に直角でかつ板厚方向に直角な方向の最大長さとが、ともに10μm以下であり、
さらに、前記表層部におけるフェライトの面積率(Vαs)と、前記通常部におけるフェライトの面積率(Vαc)とが、Vαs>Vαc−20%の関係を満たす組織を有する
ことを特徴とする耐水素誘起割れ性と曲げ性に優れた低降伏比型高強度鋼板である。
CM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5×B・・・式(1)
請求項2に記載の発明は、
成分組成が、さらに、
Cu:0.35%以下(0%を含まず)、
Ni:0.50%以下(0%を含まず)、
Cr:0.45%以下(0%を含まず)、
Mo:0.15%以下(0%を含まず)、
B:0.0040%以下(0%を含まず)
の少なくとも1種
を含むものである請求項1に記載の耐水素誘起割れ性と曲げ性に優れた低降伏比型高強度鋼板である。
請求項3に記載の発明は、
成分組成が、さらに、
Zr:0.10%以下(0%を含まず)、
Hf:0.10%以下(0%を含まず)
の少なくとも1種
を含むものである請求項1または2に記載の耐水素誘起割れ性と曲げ性に優れた低降伏比型高強度鋼板である。
請求項4に記載の発明は、
成分組成が、さらに、
REM:0.10%以下(0%を含まず)、
Mg:0.10%以下(0%を含まず)
の少なくとも1種
を含むものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐水素誘起割れ性と曲げ性に優れた低降伏比型高強度鋼板である。
本発明によれば、S含有量の低減、Mn含有量の適正化に加えて、MnSが存在し、割れの発生・伝播が起こる中心偏析部の組織をベイナイト主体組織にすることで、割れの発生・進展の両面で耐性を高めることにより、耐水素誘起割れ性(耐サワー性)を確保したうえで、表層部のフェライト分率を高めることで、該表層部の強度を低下させ、造管の際の曲げ変形時における変形抵抗を低減し、スプリングバックを抑制することにより、曲げ性を確保するとともに、通常部をフェライト主体組織としつつベイナイト・マルテンサイト・パーライト等の硬質第二相組織を適量分散させることで、降伏比を増大させることができ、耐水素誘起割れ性と曲げ性を兼備した低降伏比型高強度鋼板を提供できるようになった。
3点曲げ試験の概略構成を説明するための図である。
以下、本発明をさらに詳細に説明するが、まず本発明鋼板を特徴づける組織について説明する。
〔本発明鋼板の組織〕
上述したとおり、本発明鋼板の組織は、表層部と、中心偏析部と、残りの通常部とに分けて、各部位における組織構成および中心偏析部における硬質第二相の粒度を規定するとともに、表層部のフェライト分率を通常部のフェライト分率よりも高めたことを特徴とする。以下、本発明の組織を規定する要件を分説する。
<鋼板全体を、板厚表面から0.2mm深さまでの表層部と、3t/8〜5t/8(t:板厚)の範囲における、Mnの偏析度が1.2以上の中心偏析部と、残りの通常部とに分けたとき>
鋳造時の冷却の際に生じた、表面硬化の影響を受けた領域(表層部)と、中心偏析の影響を受けた領域(中心偏析部)と、それらの影響を受けなかった主要領域(通常部)との境界を特定するためである。なお、中心偏析の影響を受けた領域(中心偏析部)をMnの偏析度により特定したのは、HICに対してMnSが最も有害とされることを考慮したものである。ここに、〔Mnの偏析度〕=〔鋼板内部のある位置におけるMn濃度〕/〔鋼板全体の平均Mn含有量〕で定義される。
<前記通常部が、面積率で、フェライト:50〜80%を含み、残部がベイナイト、パーライト、および、島状マルテンサイトとオーステナイトとの混合組織(以下、「MA」という。)の少なくとも1種以上からなる>
鋼板の通常部、すなわち、鋼板の主要領域を、フェライト主体の組織にすることで、鋼板全体の降伏強度(YS)を下げつつ、ベイナイト、パーライト、MA等の硬質組織との複合組織化をすることで、鋼板全体の引張強度(TS)を高めて降伏比(YR=YS/TS)を低下させることができる。
上記作用を有効に発揮させるには、前記通常部におけるフェライトの面積率を、50〜80%、好ましくは55〜75%、さらに好ましくは60〜70%とする。
<前記中心偏析部が、面積率で、ベイナイト:70%以上(100%を含む)を含み、残部がフェライト、パーライト、および、MAの少なくとも1種以上からなり、
該中心偏析部において、ベイナイトの平均粒径が5μm以下で、かつ、パーライトおよびMAの、圧延方向の最大長さと、圧延方向に直角でかつ板厚方向に直角な方向の最大長さとが、ともに10μm以下であり>
水素誘起割れ(HIC)は中心偏析部に存在するMnS近傍から割れが発生するが、MnS周囲に水素が集結しても中心偏析部の組織が強靭な組織になっていれば破壊の発生・進展を抑制することができ、耐水素誘起割れ性を確保することができる。そのため、中心偏析部の組織を、微細なベイナイト主体の組織とするとともに、破壊の起点になる、バンド状のパーライトおよびMAが存在しない組織とする。
上記作用を有効に発揮させるには、前記中心偏析部の組織を、硬質組織の一種であるベイナイトを、面積率で70%以上、好ましくは75%以上、さらに好ましくは80%以上含むものとし、該ベイナイトの平均粒径を5μm以下、好ましくは4μm以下、さらに好ましくは3μm以下とするとともに、他の硬質組織であるパーライトおよびMAの、圧延方向の最大長さと、圧延方向に直角でかつ板厚方向に直角な方向の最大長さとが、ともに、10μm以下、好ましくは5μm以下、さらに好ましくは3μm以下とする。
<さらに、前記表層部におけるフェライトの面積率(Vαs)と、前記通常部におけるフェライトの面積率(Vαc)とが、Vαs>Vαc−20%の関係を満たす>
表層部において軟質なフェライトの分率を増加させることで、該表層部の強度を低下させて、曲げ性を向上させる。これにより、造管の際の曲げ成形時において変形抵抗が小さくなり、造管が容易になる。
上記作用を有効に発揮させるには、前記表層部におけるフェライトの面積率(Vαs)と、前記通常部におけるフェライトの面積率(Vαc)とが、Vαs>Vαc−20%の関係を満たすものとする。
以下、Mnの偏析度、各相の面積率および粒サイズの各測定方法について説明する。
[Mnの偏析度の測定方法]
Mnの偏析度については、各供試鋼板についてその圧延方向が法線方向となる面を観察できるように調整した後、鏡面研磨し、EPMA装置により、該鋼板の厚さ方向断面において鋼板の両表面からそれぞれ25μmの部分を除いた範囲について、鋼板厚さ方向に沿って片面側から他面側に向かって1μm間隔でMn濃度を測定する。鋼板断面内のほぼ全領域をカバーする5ライン上で同様な測定を行い、全5ライン上で測定された各Mn濃度について、鋼板全体の平均Mn含有量との比を算出し、これをMnの偏析度とした。そして、3t/8〜5t/8(t:板厚)の範囲において、Mnの偏析度が1.2以上の領域を中心偏析部と特定した。
[各相の面積率の測定方法]
上記のようにして特定した、表層部、中心偏析部および通常部のそれぞれについて、以下のようにして各相(各組織)を同定し、同定した各相(各組織)の面積を測定し、それらを観察視野の面積で除して各相(各組織)の面積率を求めた。なお、通常部については、各鋼板のt/4(t:板厚)の位置において測定を行った。
本発明鋼板の全体組織が、面積率で、フェライト:50〜90%、ベイナイト:10〜50%、MA:10%未満で実質的に構成されると想定される場合には、鋼板中組織の各相の面積率については、各供試鋼板をナイタール腐食し、走査型電子顕微鏡(SEM;倍率1000倍)により5視野撮影し、フェライト、ベイナイト、パーライト、および、MAの各比率を点算法で求めた。
一方、本発明鋼板の全体組織が、フェライト:50〜90%、残部:MAで実質的に構成されると想定される場合には、まず鋼板中組織の硬質第2相の面積率について、鋼板をレペラ腐食し、透過型電子顕微鏡(TEM;倍率1500倍)観察により、白い領域をMAと同定してその面積率を測定した。そして、フェライトの面積率については、各供試鋼板をナイタール腐食し、走査型電子顕微鏡(SEM;倍率2000倍)観察により、フェライト、ベイナイトおよびパーライトの比率を点算法で測定し、フェライトの面積率=(100−硬質第2相の面積率)×フェライト分率/(フェライト分率+ベイナイト分率+パーライト分率)により算出して求めた。
[各相の粒サイズの測定方法]
ベイナイトの平均粒径は、光学顕微鏡の400倍での観察で180×220(mm)の領域で撮影した写真を用い、220μmに相当する長さの直線を1視野当たり5本引き、この線で切断されるベイナイト粒の切断長さを求め、10視野の平均値をとって求めた。
また、パーライト、MAのサイズは、ナイタール腐食した試料を光学顕微鏡にて倍率400倍で板厚中心付近における180mm×220mmの領域を撮影し、黒から灰色に見える領域をパーライトまたはMAとしてその最大長さを測定して求めた。
次に、本発明鋼板を構成する成分組成について説明する。以下、化学成分の単位はすべて質量%である。
〔本発明鋼板の成分組成〕
C:0.01%超0.1%以下
Cは、ベイナイト、パーライト、MA等の硬質組織を形成するとともに、合金炭化物を形成することで、鋼板の強度向上に寄与する有用な元素である。0.01%以下では上記強度向上作用を有効に発揮しえず、一方、0.1%を超えると硬質組織が過剰になり、曲げ性が劣化する。C含有量の範囲は、好ましくは0.03〜0.07%、さらに好ましくは0.04〜0.06%である。
Si:0.05〜0.45%
Siは、固溶強化元素として、鋼板の延性を劣化させずに高強度化できる有用な元素である。0.05%未満では上記高強度化作用を有効に発揮しえず、一方、0.45%を超えるとMA量が増加し、延性や耐水素誘起割れ性が劣化する。Si含有量の範囲は、好ましくは0.10〜0.35%、さらに好ましくは0.15〜0.25%である。
Mn:0.5〜1.6%
Mnは、焼入れ性向上と固溶強化により鋼板の強度上昇に寄与する有用な元素である。0.5%以下では上記作用が有効に発揮しえず、一方、1.6%を超えるとMn偏析が助長されたり粗大なMnSが形成されたりするので耐水素誘起割れ性が劣化する。Mn含有量の範囲は、好ましくは0.70〜1.40%、さらに好ましくは0.90〜1.20%である。
P:0.02%以下(0%を含む)
Pは、粒界を脆化させるので、できるだけ少ないほうがよく0.02%以下とする。P含有量の範囲は、好ましくは0.01%以下である。
S:0.002%以下(0%を含む)
Sは、Mnと結合してMnSを形成し、水素誘起割れを助長するので、できるだけ少ないほうがよく0.002%以下とする。S含有量の範囲は、好ましくは0.0012%以下、さらに好ましくは0.0008%以下である。
Al:0.01〜0.06%
Alは、脱酸材として使用される。Tiを含まない場合は、AlNとしてNを固定し、ひずみ時効を防止する。0.01%未満ではひずみ時効防止作用を有効に発揮しえず、一方、0.06%を超えると粗大なAl酸化物が鋼中に残存する可能性が高くなり耐水素誘起割れ性を劣化させる。S含有量の範囲は、好ましくは0.02〜0.05%、さらに好ましくは0.03〜0.04%である。
N:0.012%以下(0%を含む)
Nは、ひずみ時効により延性を劣化させるので、できるだけ少ないほうがよく、0.012%以下とする。N含有量の範囲は、好ましくは0.010%以下、さらに好ましくは0.008%以下である。
Ca:0.0005〜0.006%
Caは、SをCaSとして固定し、MnSを微細に分散させて、偏析を防止することに寄与する。0.0005%未満ではMnSの微細分散作用を有効に発揮しえず、一方、0.006%を超えると粗大なCa系酸化物を形成して耐水素誘起割れ性を劣化させる。Ca含有量の範囲は、好ましくは0.0005〜0.005%、さらに好ましくは0.0005〜0.004%である。
V、NbおよびTiの少なくとも1種:合わせて0.15%以下(0%を含まず)
V、NbおよびTiは、フェライトを析出強化して強度上昇に寄与する。特にNbは再結晶を抑制して組織の微細化に貢献する。これらの元素の合計量が0.15%を超えるとYRが上昇する他、粗大析出物が形成され、耐水素誘起割れ性が劣化する。
Ca/S:1.5以上
上記SをCaSとして固定する作用を有効に発揮させるため、Ca/Sを質量比で1.5以上、好ましくは1.6以上、さらに好ましくは2.0以上とする。
CM:0.22%以下
耐溶接割れ性を改善するには合金元素の添加量を低減することが有効であり、その指標として下記再掲式(1)で定義されるPCMが広く用いられている。溶接割れを防止するために、PCMは0.22%以下、好ましくは0.20%以下、さらに好ましくは0.15%以下とする。
CM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5×B・・・再掲式(1)
本発明の鋼は上記成分を基本的に含有し、残部がFeおよび不可避的不純物であるが、その他、本発明の作用を損なわない範囲で、以下の許容成分を含有させることができる。
Cu:0.35%以下(0%を含まず)、
Ni:0.50%以下(0%を含まず)、
Cr:0.45%以下(0%を含まず)、
Mo:0.15%以下(0%を含まず)、
B:0.0040%以下(0%を含まず)
の少なくとも1種
これらの元素は、いずれも、焼入れ性を向上させ、鋼板の強度を上昇させる元素であり、必要に応じ選択して含有させることができる。各元素とも上限を超えて含有させると溶接性や熱間加工性が劣化したり、焼入れ性向上効果が飽和して経済的に不利になったりする。より好ましくは、Cu:0.02〜0.20%、Ni:0.02〜0.20%、Cr:0.02〜0.20%、Mo:0.02〜0.20%、B:0.0003〜0.0030%である。
Zr:0.10%以下(0%を含まず)、
Hf:0.10%以下(0%を含まず)
の少なくとも1種
これらの元素は、V、Nb、Tiと同様にフェライトを析出強化させる元素であり、必要に応じ選択して含有させることができる。各元素とも上限を超えて含有させると粗大析出物が形成され耐水素誘起割れ性が劣化する。より好ましくは、Zr:0.005〜0.02%、Hf:0.005〜0.02%である。
次に、本発明鋼板を得るための好ましい製造方法を以下に説明する。
〔本発明鋼板の好ましい製造方法〕
上記のような熱延鋼板を製造するには、上記成分組成を有する鋼を溶製し、造塊または連続鋳造によりスラブとしてから熱間圧延(熱延)を行えばよい。
スラブの加熱は、加熱温度:1000〜1300℃、加熱時間:3〜300minで行う。スラブの組織をオーステナイト単相化するとともに、V、Nb、Ti等の炭化物を溶解させるためである。加熱温度が1000℃未満、あるいは、加熱時間が3min未満では、上記炭化物の溶解が不十分になり、高強度鋼として必要なYSを確保できなくなる一方、加熱温度が1300℃超、あるいは、加熱時間が300min超になると、燃料費がかかりすぎることに加え、スケールの形成量が増加して歩留りの低下を招く。
加熱されたスラブは、多段パスにて熱間圧延されるが、その最後の圧延3パス(仕上げ3パス)については、1パスあたりの平均圧下率を25%未満とする。これにより、鋼板の内部より表層部にひずみが入るようにして、表層部の旧オーステナイト粒を微細化し、フェライト変態を促進して、表層部のフェライト分率を高めることができる。
仕上圧延温度はAr点以上とするが、再結晶域圧延と未再結晶域圧延とのひずみ量の分配については特に問わない。仕上圧延温度がAr点を下回ると、表層と内部とのひずみ量の差異が小さくなるため、表層と内部とのフェライト分率の差異が小さくなり、曲げ性が低下するため、Ar点以上で仕上げ圧延する必要がある。
なお、Arは、Ar(℃)=910−310×C−80×Mn−20×Cu−15×Cr−55×Ni−80×Mo+0.35×(t−8)(t:鋼板の仕上げ板厚[mm])で算出できる。
仕上圧延温度から急冷停止温度:520〜600℃までを5〜10℃/sの平均冷却速度で冷却した後、その急冷停止温度から400℃までを0.5℃/s以下の冷却速度で冷却する。鋼板の通常部および表層部におけるフェライト分率を確保しつつ、中心偏析部におけるバンド状のパーライトやMAの形成を防止するためである。
急冷停止温度が520℃未満、あるいは、400℃までの冷却速度が0.5℃/s超では、鋼板の通常部において、フェライト分率が低下し、ベイナイトやマルテンサイトの分率が上昇し、鋼板の降伏比(YR)が高まってしまう。一方、急冷停止温度が600℃超、あるいは、急冷停止温度までの冷却速度が5℃/s未満では、中心偏析部においてバンド状のパーライトやMAが形成されて耐水素誘起割れ性が劣化する。また、急冷停止温度までの冷却速度が10℃/sを超えると、表層部においてフェライト変態が抑制されてフェライト分率(Vαs)が低下し、表層部の強度が上昇して曲げ性が劣化する。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することももちろん可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
下記表1に示す成分組成の鋼を真空溶解法により溶製し、厚さ120mmのインゴットに鋳造し、これを下記表2に示す条件にて熱間圧延を施して厚さ12.6mmの熱延鋼板を作製した。
Figure 2014189808
Figure 2014189808
上記熱間圧延後の各鋼板について、上記[発明を実施するための形態]の項で説明した測定方法により組織の定量化を行った。
また、上記各熱延鋼板について、機械的特性を評価するため、降伏強度YS、引張強度TSを測定し、YR=YS/TSにて降伏比YRを算出した。そして、YRが0.95以下の場合を合格とした。なお、降伏強度YSと引張強度TSは、圧延方向と直角方向に長軸をとってJIS Z 2201に記載の5号試験片を作製し、JIS Z 2241に従って測定を行った。
また、曲げ性を評価するため、上記各熱延鋼板から、長手方向が鋼板の圧延方向と平行になるように厚さ12.6mm×幅50mm×長1200mmの短冊状試験片を作製し、図1に示すような配置で3点曲げ試験を行い、圧子を40mm押し下げた時の曲げ荷重P(単位:N)を測定し、これと素材の引張応力TS(単位:MPa)との比(P/TS)の値で曲げ性を評価した。そして、P/TS(単位:N/MPa)が39超40以下の場合は曲げ応力が小さいために曲げ性が良好(○)、39以下の場合は曲げ性が非常に良好(◎)、40を超える場合は曲げ性が不良(×)と、それぞれ判断した。
さらに、耐水素誘起割れ性(HIC性)を評価するため、上記各熱延鋼板から、長手方向が鋼板の圧延方向と平行となるように、試験片を採取し、NACE規格 TM 0284の規定に準拠して、前記規格に規定のA溶液に浸漬したのち、CSR値を測定し、CSR値が10%以下の場合に耐HIC性が良好である(合格)と判断した。
測定結果を表3に示す。
Figure 2014189808
表3に示すように、鋼No.3、6、8、10、14、16〜28はいずれも、本発明の成分組成の規定を満足する鋼種を用い、推奨の熱延条件で製造した結果、本発明の組織規定の要件を充足する発明鋼であり、YR、曲げ性、耐HIC性は全て合格基準を満たしており、耐水素誘起割れ性と曲げ性と低降伏比を兼備した熱延鋼板が得られることを確認できた。
これに対し、鋼No.1、2、4、5、7、9、11〜13、15は本発明で規定する成分組成および組織の要件のうち少なくともいずれかを満足しない比較鋼であり、YR、曲げ性、耐HIC性のうち少なくともいずれかが合格基準を満たしていない。
例えば、鋼No.1は、成分組成の要件は満たしているものの、熱延時の仕上げ3パスの平均圧下率が推奨範囲を外れて高すぎ、表層部のフェライト分率が不足し、曲げ性が劣っている。
また、鋼No.2は、成分組成の要件は満たしているものの、熱延時の仕上圧延温度が推奨範囲を外れて低すぎ、表層部のフェライト分率が不足し、曲げ性が劣っている。
また、鋼No.4は、成分組成の要件は満たしているものの、熱延時における急冷停止温度までの平均冷却速度が推奨範囲を外れて高すぎ、表層部のフェライト分率が不足し、曲げ性が劣っている。
また、鋼No.5は、成分組成の要件は満たしているものの、熱延時における急冷停止温度が推奨範囲を外れて高すぎ、通常部のベイナイト分率が低すぎるとともに、パーライトおよびMAの最大長さが過大になり、曲げ性、耐HIC性ともに劣っている。
また、鋼No.7は、C含有量が低すぎ、中心偏析部においてベイナイトが粗大化し、耐HIC性が劣っている。
また、鋼No.9は、Ca/Sが低すぎ、耐HIC性が劣っている。
また、鋼No.11は、Mn含有量が低すぎ、中心偏析部において、ベイナイト分率が不足するとともに、パーライトおよびMAの最大長さが過大になり、耐HIC性が劣っている。
一方、鋼No.12は、Mn含有量が高すぎ、中心偏析部において、ベイナイト分率が不足し、パーライトおよびMAの最大長さが過大になり、耐HIC性が劣っている。
また、鋼No.13は、Si含有量が高すぎ、中心偏析部において、ベイナイト分率が不足するとともに、パーライトおよびMAの最大長さが過大になり、耐HIC性が劣っている。
また、鋼No.15は、C含有量が高すぎるとともに、PCMも高すぎ、通常部におけるフェライト分率が不足してYRが劣るとともに、溶接性にも劣っている。
以上の結果、本発明の適用性が確認できた。

Claims (4)

  1. 質量%で(以下、化学成分について同じ。)、
    C:0.01%超0.1%以下、
    Si:0.05〜0.45%、
    Mn:0.5〜1.6%、
    P:0.02%以下(0%を含む)、
    S:0.002%以下(0%を含む)、
    Al:0.01〜0.06%、
    N:0.012%以下(0%を含む)、
    Ca:0.0005〜0.006%
    をそれぞれ含むとともに、
    V、NbおよびTiの少なくとも1種:合わせて0.15%以下(0%を含まず)を含み、
    残部がFeおよび不可避的不純物からなり、
    Ca/Sが1.5以上で、かつ、
    下記式(1)で示されるPCMが0.22%以下を満たす成分組成を有し、
    鋼板全体を、板厚表面から0.2mm深さまでの表層部と、3t/8〜5t/8(t:板厚)の範囲における、Mnの偏析度が1.2以上の中心偏析部と、残りの通常部とに分けたとき、
    前記通常部が、面積率で、フェライト:50〜80%を含み、残部がベイナイト、パーライト、および、島状マルテンサイトとオーステナイトとの混合組織(以下、「MA」という。)の少なくとも1種以上からなるとともに、
    前記中心偏析部が、面積率で、ベイナイト:70%以上(100%を含む)を含み、残部がフェライト、パーライト、および、MAの少なくとも1種以上からなり、
    該中心偏析部において、ベイナイトの平均粒径が5μm以下で、かつ、パーライトおよびMAの、圧延方向の最大長さと、圧延方向に直角でかつ板厚方向に直角な方向の最大長さとが、ともに10μm以下であり、
    さらに、前記表層部におけるフェライトの面積率(Vαs)と、前記通常部におけるフェライトの面積率(Vαc)とが、Vαs>Vαc−20%の関係を満たす組織を有する
    ことを特徴とする耐水素誘起割れ性と曲げ性に優れた低降伏比型高強度鋼板。
    CM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5×B・・・式(1)
  2. 成分組成が、さらに、
    Cu:0.35%以下(0%を含まず)、
    Ni:0.50%以下(0%を含まず)、
    Cr:0.45%以下(0%を含まず)、
    Mo:0.15%以下(0%を含まず)、
    B:0.0040%以下(0%を含まず)
    の少なくとも1種
    を含むものである請求項1に記載の耐水素誘起割れ性と曲げ性に優れた低降伏比型高強度鋼板。
  3. 成分組成が、さらに、
    Zr:0.10%以下(0%を含まず)、
    Hf:0.10%以下(0%を含まず)
    の少なくとも1種
    を含むものである請求項1または2に記載の耐水素誘起割れ性と曲げ性に優れた低降伏比型高強度鋼板。
  4. 成分組成が、さらに、
    REM:0.10%以下(0%を含まず)、
    Mg:0.10%以下(0%を含まず)
    の少なくとも1種
    を含むものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐水素誘起割れ性と曲げ性に優れた低降伏比型高強度鋼板。
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