JP2014189148A - サドルカバー - Google Patents

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Akira Fujii
晃 藤井
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Abstract

【課題】座り心地が良く、且つ製造コスト上昇が抑制された自転車のサドルカバーを提供する。
【解決手段】上面視で略二等辺三角形の上面生地1と、上面生地1の周縁から垂下し次いで上面生地1の下方へ湾曲して上面生地1を取り囲む環状の側面生地2と、上面生地1下方の側面生地2内周縁の少なくとも一部を形成する周方向に伸縮可能な弾性部材とを有するカバー本体3と、カバー本体3に内挿されたクッション部材4とを備える自転車サドルのカバーであって、クッション部材4は、撓まされて側面生地2内周縁が取り囲む開口からカバー本体3内へ挿入され、前記二等辺三角形の二等辺の交点近傍部を除く部位と底辺とに沿って延在し側面生地2の内面に当接し側面生地2を上面視で径方向外方へ押圧する棒状クッション部材4である。
【選択図】図1

Description

本発明は、襟用芯材に関するものである。
上面視で略二等辺三角形の上面生地と、上面生地の周縁から垂下し次いで上面生地の下方へ湾曲して上面生地を取り囲む環状の側面生地と、上面生地下方の側面生地内周縁の少なくとも一部を形成する周方向に伸縮可能な弾性部材とを有するカバー本体と、カバー本体に内挿されたクッション部材とを備える自転車サドルのカバーであって、クッション部材は上面生地に下方から当接する薄板状であることを特徴とするサドルカバーが特許文献1に開示されている。
特開2001−138971号公報
特許文献1のサドルカバーを自転車のサドルに装着すると、薄板状のクッション部材がサドル上面を覆う。自転車使用者がサドルカバーに着座すると、自転車使用者の体重は使用者の臀部からサドルカバーのクッション部材を介してサドルに伝達される。サドルカバーのクッション部材は薄板状なので、座骨頂部(座骨下端の尖った部位)がクッション部材を局部的に押し縮め、押し縮めたクッション部材を介して間接的にサドルに当接し、主に座骨頂部を介して使用者の体重がサドルに伝達される事態になり易く、即ちサドルに直接着座した場合と大差無い事態になり易く、座り心地が悪い事態を招き易い。クッション部材の厚みを十分に大きくすれば、座骨頂部のみならず頂部近傍部もクッション部材を押し縮め、座骨頂部のみならず頂部近傍部をも介して使用者の体重がサドルに伝達されるので、座り心地は改善されるが、サドルカバーの製造コストが増加する。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、上面視で略二等辺三角形の上面生地と、上面生地の周縁から垂下し次いで上面生地の下方へ湾曲して上面生地を取り囲む環状の側面生地と、上面生地下方の側面生地内周縁の少なくとも一部を形成する周方向に伸縮可能な弾性部材とを有するカバー本体と、カバー本体に内挿されたクッション部材とを備える自転車サドルのカバーであって、座り心地が良く、且つ製造コスト上昇が抑制されたサドルカバーを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、上面視で略二等辺三角形の上面生地と、上面生地の周縁から垂下し次いで上面生地の下方へ湾曲して上面生地を取り囲む環状の側面生地と、上面生地下方の側面生地内周縁の少なくとも一部を形成する周方向に伸縮可能な弾性部材とを有するカバー本体と、カバー本体に内挿されたクッション部材とを備えるサドルカバーであって、クッション部材は、撓まされて側面生地内周縁が取り囲む開口からカバー本体内へ挿入され、前記二等辺三角形の二等辺の交点近傍部を除く部位と底辺とに沿って延在し側面生地の内面に当接し側面生地を上面視で径方向外方へ押圧する棒状クッション部材であることを特徴とするサドルカバーを提供する。
本発明に係るサドルカバーをサドルに装着し、棒状クッション部材の長さ方向中央部を、上面視で略二等辺三角形のサドルの底辺と二等辺の底辺近傍部位の上面縁部のR面取部と、前記R面取部に対峙するカバー本体の側面生地と上面生地とで挟持し、長さ方向両端部を長さ方向中央部との接続部から両端へ向けて下方へ傾斜させて延在させ、サドルの二等辺の側面と当該側面に対峙する側面生地とで挟持する。この状態のサドルカバーにサドル使用者が着座すると、臀部の後部が棒状クッション部材の長さ方向中央部に当接し、臀部の後部が持ち上げられた状態になり、棒状クッション部材の長さ方向中央部よりも前方に在る座骨も連動して持ち上げられた状態になる。この結果、座骨頂部を介して臀部からサドルに伝達される荷重が減少し、サドルの座り心地が改善される。棒状クッション部材はサドルの周縁部のみに配設されるので、サドル上面を覆う板状のクッション部材を肉厚にする場合に比べて、サドルカバーの製造コスト上昇を抑制できる。
本発明の好ましい態様においては、棒状クッション部材は、円周の一部が八の字状に二箇所切り欠かれた略円形の断面を有する。
二箇所の切欠部の一方をサドルのR面取部に当接させ、他方を上方へ差し向けて、サドルカバーをサドルに装着することにより、サドルカバーを安定してサドルに装着でき、また座り心地が向上する。
本発明の好ましい態様においては、サドルカバーは、棒状クッション部材に加えて、上面生地に下方から当接する薄板状のクッション部材も備える。
上面生地に下方から当接する薄板状のクッション部材も備えることにより、座骨頂部が緩衝部材を間に挟まずにサドルカバーに間接的に当接する事態の発生が防止され、座り心地が更に向上する。
本発明の実施例に係るサドルカバーの構造図である。(a)は側面図であり、(b)は底面図である。 本発明の実施例に係るサドルカバーを自転車のサドルに装着した状態を示す図である。(a)は側面図であり、(b)は上面図であり、(c)は棒状クッション部材とサドルの当接状態を示す図である。
本発明の実施例に係るサドルカバーを説明する。
図1に示すように、サドルカバーAは、上面視で略二等辺三角形の上面生地1と、上面生地1の周縁から垂下し次いで上面生地1の下方へ湾曲して上面生地1を取り囲む環状の側面生地2と、上面生地下方の側面生地内周縁2aの少なくとも一部を形成する周方向に伸縮可能な弾性部材2bとを有するカバー本体3と、カバー本体3に内挿された棒状クッション部材4とを備えている。棒状クッション部材4は、発泡樹脂製の円形断面部材であり、撓まされて側面生地内周縁2a、2bが取り囲む開口5を介してカバー本体3内へ挿入され、前記二等辺三角形の二等辺の交点近傍部を除く部位と底辺とに沿って延在し、側面生地2の内面に当接し側面生地2を上面視で径方向外方へ押圧している。
サドルカバーAの作動を説明する。
図2に示すように、開口5を下方へ差し向け、側面生地内周縁2a、2bを径方向外方へ押し広げて開口5を拡大し、サドルカバーAを自転車のサドルBに上方から被せる。側面生地内周縁2a、2bへの径方向外方への押圧力を解除すると、弾性部材2bが収縮して、側面生地内周縁2a、2bがサドルBの下縁に係止し、ひいてはサドルカバーAがサドルBに係止する。
棒状クッション部材4の長さ方向中央部4aを、上面視で略二等辺三角形のサドルBの底辺と二等辺の底辺近傍部位の上面縁部のR面取部B’と、R面取部B’に対峙するカバー本体3の側面生地2と上面生地1とで挟持させ、長さ方向両端部4bを、長さ方向中央部との接続部から両端へ向けて下方へ傾斜させて延在させ、サドルBの二等辺の側面B”と側面B”に対峙する側面生地2とで挟持させる。
上記作業でサドルカバーAのサドルBへの装着が完了する。
棒状クッション部材4の長さ方向中央部4aが、サドルBの上面後縁部のR面取部B’と、R面取部B’に対峙するカバー本体3の側面生地2と上面生地1とで挟持され、棒状クッション部材4の長さ方向両端部4bが、サドルBの両側面B”と、両側面B”に対峙する側面生地2とで挟持されることにより、棒状クッション部材4は安定してサドルBに取り付けられる。
サドルBに装着されたサドルカバーAに自転車の使用者が着座すると、臀部の後部が棒状クッション部材4の長さ方向中央部に当接し、臀部の後部が持ち上げられた状態になり、棒状クッション部材4の長さ方向中央部よりも前方に在る座骨頂部も連動して持ち上げられた状態になる。この結果、座骨頂部を介して臀部からサドルBに伝達される荷重が減少し、サドルBの座り心地が改善される。棒状クッション部材4はサドルBの周縁部のみに配設されるので、サドルBの上面を覆う板状のクッション部材を肉厚にする場合に比べて、サドルカバーAの製造コスト上昇を抑制できる。
棒状クッション部材4の両端部は、サドルBの両側面B”に対峙しており、サドル上面より下方に在るので、自転車の使用者の太股に当接せず、使用者に違和感を与えない。
棒状クッション部材4は、上面生地1にも側面生地2にも固定されていないが、環状の側面生地2の内面に当接し側面生地2を上面視で径方向外方へ押圧することにより、カバー本体3に係止しているので、サドルカバーAを単体で持ち運ぶ際に、カバー本体3から脱落しない。棒状クッション部材4をカバー本体3に固定する必要がないので、既存のサドルカバーに棒状クッション部材4を挿入するだけで、本願に係るサドルカバーAを実現できる。
棒状クッション部材4の断面形状は円形に限定されない。円形に近い多角形でも良い。図2(c)に示すように、円周の一部が八の字状に切り欠かれた略円形の断面としても良い。二箇所の切欠部の一方をサドルのR面取部B’に当接させ、他方を上方へ差し向けて、サドルカバーAをサドルBに装着することにより、棒状クッション部材4を、ひいてはサドルカバーAを安定してサドルBに装着でき、また臀部と棒状クッション部材4との当接部が平面になって座り心地が向上する。
棒状クッション部材4として、直径が30〜35mm程度の発泡ポリエチレン製の棒状部材が好ましいが、発泡ポリエチレンに代えて適度の弾力性と耐久性とを備える他の素材を用いても良い。
棒状クッション部材4に加えて、上面生地1に下方から当接する薄板状のクッション部材を配設しても良い。この場合、棒状クッション部材4と上面生地1との間に薄板状のクッション部材が位置することになる。
上面生地1に下方から当接する薄板状のクッション部材も備えることにより、座骨頂部が緩衝部材を間に挟まずにサドルBに間接的に当接する事態の発生が防止され、座り心地が更に向上する。
本発明に係るサドルカバーは、自転車の付属品として広く利用可能である。
A サドルカバー
B サドル
B’ R面取部
B” 側面
1 上面生地
2 側面生地
2a 側面生地内周縁
2b 弾性部材
3 カバー本体
4 棒状クッション部材
5 開口

Claims (3)

  1. 上面視で略二等辺三角形の上面生地と、上面生地の周縁から垂下し次いで上面生地の下方へ湾曲して上面生地を取り囲む環状の側面生地と、上面生地下方の側面生地内周縁の少なくとも一部を形成する周方向に伸縮可能な弾性部材とを有するカバー本体と、カバー本体に内挿されたクッション部材とを備える自転車サドルのカバーであって、クッション部材は、撓まされて側面生地内周縁が取り囲む開口からカバー本体内へ挿入され、前記二等辺三角形の二等辺の交点近傍部を除く部位と底辺とに沿って延在し側面生地の内面に当接し側面生地を上面視で径方向外方へ押圧する棒状クッション部材であることを特徴とするサドルカバー。
  2. 棒状クッション部材は、円周の一部が八の字状に切り欠かれた略円形の断面を有することを特徴とする請求項1に記載のサドルカバー。
  3. 上面生地に下方から当接する薄板状のクッション部材を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のサドルカバー。
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