JP2014189141A - 車両用ヒートポンプ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷媒サイクルの他の性能をできるだけ低下させずに、安定性能を向上させることができる、車両用ヒートポンプ装置を提供すること。
【解決手段】この車両用ヒートポンプ装置は、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、温熱を輸送する高温側冷却液と、高温高圧冷媒との間で熱交換を行う高温側水冷媒熱交換器と、冷熱を輸送する低温側冷却液と、低温低圧冷媒との間で熱交換を行う低温側水冷媒熱交換器と、前記低温側水冷媒熱交換器に導入する前記低温側冷却液と、前記高温側水冷媒熱交換器に導入する前記高温側冷却液との間で熱交換を行う内部熱交換器と、を具備する構成を採る。
【選択図】図1
【解決手段】この車両用ヒートポンプ装置は、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、温熱を輸送する高温側冷却液と、高温高圧冷媒との間で熱交換を行う高温側水冷媒熱交換器と、冷熱を輸送する低温側冷却液と、低温低圧冷媒との間で熱交換を行う低温側水冷媒熱交換器と、前記低温側水冷媒熱交換器に導入する前記低温側冷却液と、前記高温側水冷媒熱交換器に導入する前記高温側冷却液との間で熱交換を行う内部熱交換器と、を具備する構成を採る。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両用ヒートポンプ装置に関する。
以前より、ヒートポンプを備え、冷媒と冷却液との間で熱交換を行う車両用ヒートポンプ装置が知られている。非特許文献1には、車両用ヒートポンプ装置(HPAC:Heat Pump Air Conditioner)を備え、車両用ヒートポンプ装置が導出した冷却液を用いて車室内の冷暖房を行う、車両の温度調整システムが開示されている。この車両用ヒートポンプ装置は、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒から冷却液へ放熱を行うコンデンサと、冷却液を冷媒で冷やす冷却器と、コンデンサへ冷却液を送出するコンデンサポンプと、冷却器へ冷却液を送出する冷却器ポンプとを備えている。
車両用ヒートポンプ装置の冷媒サイクルは、できるだけ安定した状態を保つことが望ましく、さらに、できるだけ高いCOP(Coefficient Of Performance:成績係数)が得られることが望ましい。
冷媒サイクルを安定させるには、例えば、圧縮機へ送られる冷媒の温度を制御することが考えられる。ところが、非特許文献1に記載の車両用ヒートポンプ装置には、圧縮機へ送られる冷媒の温度を制御する仕組みは備えられていない。
一方で、例えば、特許文献1および特許文献2には、冷媒サイクルに内部熱交換器を設ける技術が記載されている。特許文献1および特許文献2に記載の車両用ヒートポンプ装置は、高温側熱交換器から導出された冷媒と、圧縮機に導入される冷媒との間で熱交換を行う、内部熱交換器を備えている。これにより、圧縮機に吸入される前の冷媒を加熱することができ、圧縮機へ送られる冷媒の温度を上昇させることができる。
このような特許文献1および特許文献2に記載の技術を適用することにより、非特許文献1に記載の車両用ヒートポンプ装置において、冷媒サイクルをより安定させ、より高いCOPを得ることが可能になる。
Kowsky et al., "Unitary HPAC System", SAE International J. Passeng. Cars - Mech. Syst., 2012, doi:10.4271/2012-01-1050.
しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載された従来の車両用ヒートポンプ装置では、内部熱交換器における熱交換量が、圧縮機が備える電動モータのモータ回転数に依存する。すなわち、従来の車両用ヒートポンプ装置では、冷媒サイクルが稼動している間、内部熱交換を行うべきではない状況においても内部熱交換が行われる。この結果、例えば、コールドスタート時の立ち上がりが遅くなる、もしくは、最高暖房能力が低下するなど、冷媒サイクルの他の性能を損ねるおそれがあった。なお、コールドスタートとは、周囲の空気温度が比較的低い環境下において、冷凍サイクルの各部(特に、圧縮機)が、周囲の空気温度に馴染んだ冷たい状態から運転を開始することである。すなわち、コールドスタート時とは、例えば、寒い季節に、冷凍サイクルの運転を長時間停止した後に、当該冷凍サイクルの運転を再開した時である。
本発明の目的は、冷媒サイクルの他の性能をできるだけ低下させずに、安定性能を向上させることができる、車両用ヒートポンプ装置を提供することである。
本発明の一態様に係る車両用ヒートポンプ装置は、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、温熱を輸送する高温側冷却液と、高温高圧冷媒との間で熱交換を行う高温側水冷媒熱交換器と、冷熱を輸送する低温側冷却液と、低温低圧冷媒との間で熱交換を行う低温側水冷媒熱交換器と、前記低温側水冷媒熱交換器に導入する前記低温側冷却液と、前記高温側水冷媒熱交換器に導入する前記高温側冷却液との間で熱交換を行う内部熱交換器と、を具備する構成を採る。
本発明によれば、冷媒サイクルの他の性能をできるだけ低下させずに、安定性能を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一要素は原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明を省略する。
(実施の形態1)
<車両用ヒートポンプ装置の構成>
まず、本発明の実施の形態1に係る車両用ヒートポンプ装置の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る車両用ヒートポンプ装置の構成を示す図である。
<車両用ヒートポンプ装置の構成>
まず、本発明の実施の形態1に係る車両用ヒートポンプ装置の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る車両用ヒートポンプ装置の構成を示す図である。
車両用ヒートポンプ装置1は、車両に搭載される装置であり、アキュムレータ108と、低温側水冷媒熱交換器110と、高温側水冷媒熱交換器111と、電動圧縮機112と、膨張弁114等を備える。ここで、車両とは、例えば、電気自動車である。電気自動車とは、例えば、EV(Electric Vehicle)、PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)、またはHEV(Hybrid Electric Vehicle)等、車両に搭載されている蓄電池を用いて走行する車両である。
電動圧縮機112は、高温側水冷媒熱交換器111の冷媒の入口の上流に配置されている。アキュムレータ108は、電動圧縮機112の冷媒の入口の上流に配置されている。膨張弁114は、低温側水冷媒熱交換器110の冷媒の入口の上流に配置されている。
アキュムレータ108は、冷媒を気体と液体に分離させることで、電動圧縮機112へ気体の冷媒のみが供給されるようにし、電動圧縮機112の破壊を防止する。電動圧縮機112は、電動モータを備え、この電動モータの駆動力により冷媒を圧縮して高温高圧にする。膨張弁114は、高温側水冷媒熱交換器111の下流側の高圧冷媒を、膨張させて低温低圧にし、低温側水冷媒熱交換器110へ送る。
すなわち、車両用ヒートポンプ装置1は、その内部に、低温側水冷媒熱交換器110、アキュムレータ108、電動圧縮機112、高温側水冷媒熱交換器111、および膨張弁114をこの順序で配置した、ヒートポンプを有する。以下、低温側水冷媒熱交換器110、電動圧縮機112、高温側水冷媒熱交換器111、および膨張弁114をこの順序で冷媒が循環するヒートポンプ系統は、「冷媒系統」という。
また、車両用ヒートポンプ装置1は、ヒートポンプの冷媒と低温側の冷却液および高温側の冷却液との間で熱交換を行う。低温側の冷却液および高温側の冷却液は、例えば、車両用ヒートポンプ装置1の外部から導入される。
冷媒は、例えば、二酸化炭素(CO2)など、電気自動車に要求される極低温の環境下でもヒートポンプサイクルの効率を向上できる一方、作動圧力が高くなるものが採用される。
冷却液は、例えば、エチレングリコール水溶液などの液体である。冷却液は、不凍液であれば良く、エチレングリコール水溶液以外にプロピレングリコール水溶液を用いることも可能である。
高温側の冷却液(以下、適宜「高温側冷却液」という)は、高温側導入管104を介して導入される(図1の矢印B)。この導入された高温側冷却液は、高温側水冷媒熱交換器111にて加熱され、高温側導出管105から導出される(図1の矢印B’)。高温側冷却液は、高温側ウォータポンプ101が備える電動モータの駆動力にて輸送される。
高温側水冷媒熱交換器111は、冷媒が流れる通路と高温側冷却液が流れる通路とを備え、これらの通路の間で熱を移動させるように構成されている。すなわち、高温側水冷媒熱交換器111は、冷媒から温熱を吸収して輸送する高温側冷却液と、電動圧縮機112が吐出した高温高圧冷媒との間で熱交換を行う。
低温側の冷却液(以下、適宜「低温側冷却液」という)は、低温側導入管106を介して導入される(図1の矢印A)。導入された低温側冷却液は、低温側水冷媒熱交換器110にて冷却され、低温側導出管107から導出される(図1の矢印A’)。低温側冷却液は、低温側ウォータポンプ102が備える電動モータの駆動力にて輸送される。
低温側水冷媒熱交換器110は、冷媒が流れる通路と低温側冷却液が流れる通路とを備え、これらの通路の間で熱を移動させるように構成されている。また、低温側水冷媒熱交換器110は、冷媒の流れる向きと、冷却液の流れる向きとを対向させた対向流を形成して熱交換を行う。
また、車両用ヒートポンプ装置1は、電源供給を受けるための給電部(図示せず)を備える。給電部へ供給された電気エネルギーは、電動圧縮機112、高温側ウォータポンプ101、および、低温側ウォータポンプ102のそれぞれが備える電動モータの駆動に用いられる。
また、車両用ヒートポンプ装置1は、内部熱交換器115を備える。内部熱交換器115は、従来技術とは異なり、低温側水冷媒熱交換器110に導入される低温側冷却液と、高温側水冷媒熱交換器111に導入される高温側冷却液との間で熱交換を行う。すなわち、内部熱交換器115は、高温側冷却液を冷却し、低温側冷却液を加熱する。また、内部熱交換器115は、低温側冷却液の流れる向きと、高温側冷却液の流れる向きとを対向させた対向流を形成して熱交換を行ってもよい。
また、車両用ヒートポンプ装置1は、内部熱交換器115に導入する低温側冷却液の流量(以下「低温側冷却液流量」という)を制御する流量制御部130を有する。
流量制御部130は、電動圧縮機112の吐出温度の目標値(以下、「目標吐出温度」という)を決定する。そして、流量制御部130は、電動圧縮機112が吐出した高温高圧冷媒の吐出温度(以下、「実吐出温度」という)と決定した目標吐出温度とに基づいて、低温側冷却液流量を制御する。
より具体的には、流量制御部130は、外気温度および電動圧縮機112が備える電動モータの回転数(以下、「モータ回転数」という)を取得する。流量制御部130は、取得した外気温度およびモータ回転数に基づいて、電動圧縮機112の目標吐出温度を決定する。本実施の形態において、流量制御部130は、外気温度およびモータ回転数に応じて、目標吐出温度を異なる値で予め設定しているものとする。
流量制御部130は、実吐出温度が目標吐出温度より小さい場合、実吐出温度が目標吐出温度以上である場合に比べて、低温側冷却液流量が少なくなるように制御する。なお、流量制御部130は、低温側ウォータポンプ102の回転数(以下、「ポンプ回転数」という)を制御することにより、低温側冷却液流量を制御する。
流量制御部130は、外気に接する箇所に設けられた温度センサ131から、外気温度を取得する。すなわち、外気温度とは、車両の車室の外(車室外)の温度である。また、流量制御部130は、冷媒系統の電動圧縮機112吐出側に設けられた温度センサ132から、実吐出温度を取得する。さらに、流量制御部130は、電動圧縮機112を制御する制御部(図示せず)から、モータ回転数を取得する。なお、本実施の形態において、電動圧縮機112の実吐出温度とは、必ずしも電動圧縮機112の吐出温度そのものでなくてもよく、他のパラメータから推定した電動圧縮機112の吐出温度であってもよい。
流量制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)および制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)等の記憶媒体を有し、CPUが制御プログラムを実行することにより上記機能を発揮する。
なお、低温側ウォータポンプ102は、インバータ搭載型のポンプである。すなわち、流量制御部130は、低温側ウォータポンプ102のインバータの駆動を制御することにより、ポンプ回転数を制御し、低温側冷却液流量を制御する。
電動圧縮機112の吐出温度の最適値は、外気温度およびモータ回転数に応じて異なる。そこで、流量制御部130は、例えば、外気温度とモータ回転数との組み合わせごとに目標吐出温度を定義したテーブル(以下、「目標吐出温度テーブル」)を予め格納している。流量制御部130は、目標吐出温度テーブルを参照し、電動圧縮機112の実吐出温度が、外気温度およびモータ回転数に対応する目標吐出温度に近付くように、ポンプ回転数を制御する。流量制御部130の制御の詳細については後述する。
<車両用ヒートポンプ装置の動作>
次に、図1を用いて車両用ヒートポンプ装置1の冷媒と冷却液の流れについて説明する。
次に、図1を用いて車両用ヒートポンプ装置1の冷媒と冷却液の流れについて説明する。
始めに、冷媒の流れを説明する。図1の各矢印Cは冷媒の流れる方向を示している。冷媒は、電動圧縮機112、高温側水冷媒熱交換器111、膨張弁114、低温側水冷媒熱交換器110を、この順で流れる。この冷媒の流れにより、ヒートポンプサイクルが構成される。
電動圧縮機112で圧縮されて電動圧縮機112から吐出された高温高圧冷媒は、高温側水冷媒熱交換器111にて熱を放出して液体となる。液体となった冷媒は、膨張弁114にて急激に膨張され、低温低圧の冷媒となる。この低温低圧の冷媒は、低温側水冷媒熱交換器110にて熱を吸収して蒸発する。蒸発した冷媒は、アキュムレータ108を通過して電動圧縮機112にて再度、圧縮される。
続いて、冷却液の流れを説明する。高温側導入管104を介して導入された高温側冷却液は、内部熱交換器115にて低温側冷却液と熱交換を行って放熱する。そして、放熱した冷却液は、高温側水冷媒熱交換器111にて高温の冷媒と熱交換を行って加熱される。加熱された高温側冷却液は、高温側導出管105から導出される。
低温側導入管106を介して導入された低温側冷却液は、内部熱交換器115にて高温側冷却液と熱交換を行って吸熱する。そして、吸熱した低温側冷却液は、低温側水冷媒熱交換器110にて低温の冷媒と熱交換を行って冷却され、低温側導出管107から導出される。
このように、本実施の形態の車両用ヒートポンプ装置1では、装置内だけで冷媒を循環させてヒートポンプサイクルを実現している。さらに、高温側水冷媒熱交換器111および低温側水冷媒熱交換器110は、空気ではなく液体(冷却液)を取り入れ、この液体と冷媒との間で熱交換を行う。この構成により、車両用ヒートポンプ装置1は、冷却液を介して車両用ヒートポンプ装置1から離れた箇所から熱を吸収し、車両用ヒートポンプ装置1から離れた箇所へ熱を放出することができる。
また、本実施の形態の車両用ヒートポンプ装置1は、上述の通り、低温側冷却液の流量を制御することにより、内部熱交換器の熱交換量を制御することができる。また、内部熱交換器115が低温側冷却液と高温側冷却液との間で熱交換を行うため、冷媒を用いた場合に比べて内部熱交換器115の耐圧を低くすることができ、コストを抑制することができる。
さらに、本実施の形態の車両用ヒートポンプ装置1は、内部熱交換器115によって低温側水冷媒熱交換器110に導入される低温側冷却液の温度を上昇させることができ、これに伴い、低温側水冷媒熱交換器110から導出される冷媒の温度が上昇し、電動圧縮機112の吸入圧力が上昇するため、電動圧縮機112の消費電力を低減し、より高いCOPを得ることが可能になる。
<車両温度調整システム>
次に、図2および図3を用いて、車両用ヒートポンプ装置1を用いた車両温度調整システムについて説明する。図2は車両温度調整システムの暖房運転時の説明図である。図3は、車両温度調整システムの冷房運転時の説明図である。
次に、図2および図3を用いて、車両用ヒートポンプ装置1を用いた車両温度調整システムについて説明する。図2は車両温度調整システムの暖房運転時の説明図である。図3は、車両温度調整システムの冷房運転時の説明図である。
高温側導出管105から導出した加熱された高温側冷却液、および、低温側導出管107から導出した冷却された低温側冷却液は車両用空調装置2へ導入され、冷房もしくは暖房に用いられる。車両用空調装置2は、ファイアウォール7の車室側に配置され、車室内の空調を行う装置である。車両用ヒートポンプ装置1は、ファイアウォール7の車室外の側に配置される。
車両用空調装置2は、冷房用空気水熱交換器200、暖房用空気水熱交換器201、ブロワファン202、および、切換ドア203を備える。
冷房用空気水熱交換器200は、ブロワファン202により送風された空気と、低温側導出管107から導出した冷却された低温側冷却液との間で熱交換を行い、空気を冷却するものである。冷却された空気は車室内へ導かれ、車室内の冷房に用いられる。
冷房用空気水熱交換器200にて加熱された低温側冷却液は、低温側導入管106を介して、再度、車両用ヒートポンプ装置1へ導入される。
暖房用空気水熱交換器201は、ブロワファン202により送風された空気と、高温側導出管105から導出した加熱された高温側冷却液との間で熱交換を行い、空気を加熱するものである。加熱された空気は車室内へ導かれ、車室内の暖房に用いられる。
暖房用空気水熱交換器201にて冷却された高温側冷却液は、高温側導入管104を介して、再度、車両用ヒートポンプ装置1へ導入される。なお、第1のラジエータ5は、冷房時の高温側冷却液の放熱に用いられる。
車両用ヒートポンプ装置1が導出する低温側冷却液は、発熱体3の冷却に用いることも可能である。ここで、発熱体3とは、例えば、電気自動車に用いられる走行用モータ、走行用モータを駆動するためのインバータ、走行用モータへ電気エネルギーを供給するための蓄電池、車両外部から蓄電池を充電するための充電器、蓄電池の電圧変換を行うためのDC−DC変換器などの発熱部材である。これら発熱部材は、電気自動車の走行中等に冷却を必要とする。
発熱体3から放出される熱は、低温側冷却液に吸熱させる。すなわち、低温側冷却液は加熱される。この加熱された低温側冷却液は、低温側導入管106へ導かれ、車両用ヒートポンプ装置1にて冷却される。この加熱された低温側冷却液は、第2のラジエータ6で放熱させることで、冷却することもできる。
車両用空調装置2を車室内の暖房に用いる場合は、発熱体3から放出された熱を、低温側冷却液に吸熱させる。すなわち、低温側冷却液は加熱される。この加熱された低温側冷却液は、低温側導入管106へ導かれ、低温側水冷媒熱交換器110にて冷却される。
この際、冷媒に回収(吸熱)された熱を、高温側水冷媒熱交換器111にて高温側冷却液に回収(吸熱)させ、この高温側冷却液を高温側導出管105から導出させ、暖房用空気水熱交換器201に導くことで、車室内の空気の加熱に利用することも可能である。
車両温度調整システムでは、図2と図3とに示すように、複数の三方弁Tによる冷却液の経路の切り替え、ならびに、切換ドア203による車室内へ向かう空気の経路の切り替えにより、車室内の暖房および冷房等の切り替えを行うことができる。
<流量制御部の制御>
次に、流量制御部130による低温側冷却液流量の制御について説明する。図4は、本実施の形態の目標吐出温度テーブルの内容を示す模式図である。
次に、流量制御部130による低温側冷却液流量の制御について説明する。図4は、本実施の形態の目標吐出温度テーブルの内容を示す模式図である。
目標吐出温度テーブル310は、外気温度[℃]311とモータ回転数[rpm]312との組み合わせごとに、目標吐出温度[℃]313を定義している。
例えば、0℃〜10℃の外気温度311と、3000rpm〜5000rpmのモータ回転数312との組み合わせに対しては、80℃という目標吐出温度が定義されている。全体的にみると、外気温度311が低いほど、また、モータ回転数312が高いほど、より高い値の目標吐出温度313が定義されている。これは、外気温度が低いほど、また、モータ回転数が高いほど、より高い暖房能力が必要となり、目標吐出温度を高くする必要が生じるためである。
流量制御部130は、このような目標吐出温度テーブル310を参照することにより、外気温度およびモータ回転数から目標吐出温度を決定することができる。なお、流量制御部130は、目標吐出温度テーブル310を使用するのではなく、予め定められた演算手法により、外気温度およびモータ回転数から目標吐出温度を算出してもよい。
また、流量制御部130は、空調負荷ごとに、通常時回転数および制限時回転数を予め設定している。空調負荷は、例えば、車内目標温度、外気温度、および送風量の組み合わせから決定される。通常時回転数は、通常の低温側冷却液流量とするためのポンプ回転数である。制限時回転数とは、制限された低温側冷却液流量とするためのポンプ回転数であり、通常時回転数よりも低い値となっている。制限時回転数は、例えば、0.1l/minの流量に相当するポンプ回転数である。そして、流量制御部130は、通常時回転数と制限時回転数との間でポンプ回転数を切り替えることにより、実吐出温度を目標吐出温度に近付けるようにする。
図5は、本実施の形態の流量制御部130の動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS1000において、流量制御部130は、外気温度Taおよびモータ回転数Rcを取得し、取得した外気温度Taおよびモータ回転数Rcから、目標吐出温度Td0を決定する。
ステップS2000において、流量制御部130は、実吐出温度Tdが、決定した目標吐出温度Td0よりも低いか否かを判断する。流量制御部130は、実吐出温度Tdが目標吐出温度Td0以上である場合(S2000:NO)、ステップS3000へ進む。また、流量制御部130は、実吐出温度Tdが目標吐出温度Td0よりも低い場合(S2000:YES)、ステップS4000へ進む。
ステップS3000において、流量制御部130は、ポンプ回転数Rpが通常時回転数Rp0に一致するように、低温側ウォータポンプ102を制御する。
ステップS4000において、流量制御部130は、ポンプ回転数Rpが制限時回転数Rp1に一致するように、低温側ウォータポンプ102を制御する。すなわち、流量制御部130は、外気温度や吐出温度が比較的低い場合、低温側冷却液流量を制限し、内部熱交換器115における内部熱交換を抑制する。
ステップS5000において、流量制御部130は、ユーザ操作等によりポンプ回転数の制御の終了を指示されたか否かを判断する。流量制御部130は、制御の終了を指示された場合(S5000:YES)、一連の処理を終了する。また、流量制御部130は、制御の終了を指示されていない場合(S5000:NO)、ステップS6000へ進む。
ステップS6000において、流量制御部130は、外気温度Taあるいはモータ回転数Rcが変化したか否かを判断する。流量制御部130は、外気温度Taあるいはモータ回転数Rcが変化していない場合(S6000:NO)、ステップS5000へ戻る。また、流量制御部130は、外気温度Taあるいはモータ回転数Rcが変化した場合(S6000:YES)、ステップS1000へ戻る。
なお、流量制御部130は、空調負荷の変化の有無を判断し、空調負荷の変化があった場合にステップS1000あるいはステップS2000へ戻るようにしてもよい。また、流量制御部130は、ステップS6000において、外気温度Taおよびモータ回転数Rcを取得した場合には、次のステップS1000においてはこれらの取得を行わなくてもよい。
また、流量制御部130は、低圧側冷媒と高圧側冷媒との温度差が所定のレベル以下となっている間は低温側冷却液流量を低く抑え、かかる温度差が所定のレベルを超えてから、低温側冷却液流量を増大させるような制御を行ってもよい。また、流量制御部130は、実吐出温度Tdが目標吐出温度Td0よりも低い場合に、実吐出温度Tdが目標吐出温度Td0よりも低くなるにつれて、ポンプ回転数Rpを低下させるようにしてもよい。さらに、流量制御部130は、ステップS2000において、実吐出温度Tdと目標吐出温度Td0との比較を行っているが、電動圧縮機112の運転開始からの経過時間と所定時間との比較を行ってもよい。
<実施の形態1の効果>
以上のように、実施の形態1に係る車両用ヒートポンプ装置1は、低温側冷却液と高温側冷却液との間で熱交換を行う内部熱交換器115を有し、外気温度および圧縮機吐出温度に基づいて、内部熱交換器115における低温側冷却液の流量を制御する。
以上のように、実施の形態1に係る車両用ヒートポンプ装置1は、低温側冷却液と高温側冷却液との間で熱交換を行う内部熱交換器115を有し、外気温度および圧縮機吐出温度に基づいて、内部熱交換器115における低温側冷却液の流量を制御する。
これにより、車両用ヒートポンプ装置1は、内部熱交換を行うべきではない状況においても内部熱交換が行われるのを抑制することができる。この結果、例えば、コールドスタート時の立ち上がりが遅くなるのを防ぎ、また、最高暖房能力が低下するのを防ぐことができる。すなわち、冷媒サイクルの他の性能をできるだけ低下させずに、安定性能を向上させることができる。
特に、二酸化炭素冷媒を用いる場合、フロン系の冷媒を用いる場合に比べてCOPが劣るため、このような性能向上は好ましい。
また、車両用ヒートポンプ装置1は、内部熱交換器115によって低温側水冷媒熱交換器110に導入される低温側冷却液の温度を上昇させることができ、これに伴い、低温側水冷媒熱交換器110から導出される冷媒の温度が上昇し、電動圧縮機112の吸入圧力が上昇するため、電動圧縮機112の消費電力を低減し、COPを向上させることができる。
また、車両用ヒートポンプ装置1は、内部熱交換器115において低温側と高温側の冷却液同士の間で熱交換を行うため、冷媒を用いた場合に比べて内部熱交換器115の耐圧を低くすることができ、コストを抑制することができる。
なお、本実施の形態では、流量制御部130は、低温側ウォータポンプ102の回転数を制御して、低温側冷却液流量を制御する場合について説明した。しかし、本発明はこれに限らず、流量制御部130は、高温側ウォータポンプ101の回転数を制御して、高温側冷却液流量を制御するようにしてもよい。すなわち、流量制御部130は、高温側ウォータポンプ101または低温側ウォータポンプ102のいずれか一方の回転数を制御して、内部熱交換量を制御できればよい。
(実施の形態2)
<車両用ヒートポンプ装置の構成>
本発明の実施の形態2は、低温側冷却液流量の制御を、低温側冷却液のバイパス系統を用いて行う例である。図6は、本実施の形態に係る車両用ヒートポンプ装置の構成を示す図である。
<車両用ヒートポンプ装置の構成>
本発明の実施の形態2は、低温側冷却液流量の制御を、低温側冷却液のバイパス系統を用いて行う例である。図6は、本実施の形態に係る車両用ヒートポンプ装置の構成を示す図である。
車両用ヒートポンプ装置1aは、内部熱交換器115の低温側冷却液の導入側と導出側とを接続するバイパス配管133aと、このバイパス配管133aに挿入された電磁弁であるバイパス弁134aとを備える。
すなわち、車両用ヒートポンプ装置1aは、低温側冷却液の通路であるメイン配管135a(第1の通路に相当)と、第1の通路のバイパス配管133a(第2の通路に相当)と、バイパス配管133aを流れる低温側冷却液流量を調整するバイパス弁134a(流量調整機構に相当)とを有する。メイン配管135aは、例えば車両用ヒートポンプ装置1aの外部より導入され、内部熱交換器115を経由して、低温側水冷媒熱交換器110へ至る、低温側冷却液が流れる通路である。バイパス配管133aは、メイン配管135aのうち、内部熱交換器115の導入側の通路から内部熱交換器115の導出側の通路へ低温側冷却液をバイパスする通路である。
<流量制御部の制御>
図7は、本実施の形態の流量制御部130aの動作を示すフローチャートである。
図7は、本実施の形態の流量制御部130aの動作を示すフローチャートである。
まず、ステップS1200において、流量制御部130aは、電動圧縮機112の吸入圧力Psおよび電動圧縮機112の吸入温度Tsを取得し、取得した吸入圧力Psおよび吸入温度Tsから電動圧縮機112の吸入過熱度SHを算出する。
ステップS2200において、流量制御部130aは、電動圧縮機112の運転開始からの経過時間Tnが所定時間Tn0(例えば、20分)未満か否かを判断する。流量制御部130aは、運転開始からの経過時間Tnが所定時間Tn0以上である場合(S2200:NO)、ステップS4200へ進む。また、流量制御部130aは、運転開始からの経過時間Tnが所定時間Tn0未満である場合(S2200:YES)、ステップS3200へ進む。
ステップS3200において、流量制御部130aは、バイパス弁134aの制御による内部熱交換量の制御を行い、一連の処理を終了する。なお、ステップS3200における詳細な処理手順については後述する。
ステップS4200において、流量制御部130aは、吸入過熱度SHが0未満であるか否かを判断する。流量制御部130aは、吸入過熱度SHが0未満である場合(S4200:YES)、ステップS5200へ進む。また、流量制御部130aは、吸入過熱度SHが0以上である場合(S4200:NO)、ステップS6200へ進む。
ステップS5200において、流量制御部130aは、低温側ウォータポンプ102の回転数の制御による内部熱交換量の制御を行い、一連の処理を終了する。なお、ステップS5200における詳細な処理手順は、バイパス弁134aが閉じた状態で図5に示した手順と同一である。
ステップS6200において、流量制御部130aは、内部熱交換量の制御を行わない、すなわち、バイパス弁134aを閉じ、低温側ウォータポンプ102の回転数を通常時回転数とする通常制御を行い、一連の処理を終了する。
図8は、図7に示したバイパス弁134aの制御による内部熱交換量の制御を示すフローチャートである。
まず、ステップS1400において、流量制御部130aは、外気温度Taを取得し、取得したTaから目標吐出温度Td0を決定する。
ステップS2400において、流量制御部130aは、実吐出温度Tdが、決定した目標吐出温度Td0よりも低いか否かを判断する。流量制御部130は、実吐出温度Tdが目標吐出温度Td0以上である場合(S2400:NO)、ステップS4400へ進む。また、流量制御部130は、実吐出温度Tdが目標吐出温度Td0よりも低い場合(S2400:YES)、ステップS3400へ進む。
ステップS3400において、流量制御部130aは、バイパス弁134aの開度Xvを全開Xv1に制御し、一連の処理を終了する。
ステップS4400において、流量制御部130aは、バイパス弁134aの開度Xvを全閉Xv0に制御し、一連の処理を終了する。
図9は、本実施の形態の目標吐出温度テーブルの内容を示す模式図である。
目標吐出温度テーブル410は、外気温度[℃]411ごとに、目標吐出温度[℃]413を定義している。
例えば、0℃〜10℃の外気温度411に対しては、80℃という目標吐出温度が定義されている。全体的にみると、外気温度411が低いほど、より高い値の目標吐出温度413が定義されている。これは、外気温度が低いほど、より高い暖房能力が必要となり、目標吐出温度を高くする必要が生じるためである。
流量制御部130aは、このような目標吐出温度テーブル410を参照することにより、外気温度から目標吐出温度を決定することができる。なお、流量制御部130aは、目標吐出温度テーブル410を使用するのではなく、予め定められた演算手法により、外気温度から目標吐出温度を算出してもよい。
このように、車両用ヒートポンプ装置1aの流量制御部130aは、低温側ウォータポンプ102のポンプ回転数制御に加え、バイパス弁134aの開度を更に制御して、バイパス配管133aにおける低温側冷却液の流量(バイパス量)を制御する。バイパス弁134aの開閉は、例えば、実施の形態1と同様に、電動圧縮機112の吐出温度に基づいて行われる。
これにより、流量制御部130aは、バイパス弁134aを閉じた状態において、低温側冷却液の流量を制限した場合には、低温側水冷媒熱交換器110に導入する冷却液の温度が上昇し、低温側水冷媒熱交換器110から導出する冷却液の温度が比較的低くなる。よって、低温側水冷媒熱交換器110の冷媒圧力を維持したまま、冷媒の乾き度を確保することができる。また、流量制御部130aは、バイパス弁134aを開き、低温側冷却液の流量を通常(低温側ウォータポンプ102の回転数を通常時回転数)とした場合には、低温側水冷媒熱交換器110に導入する低温側冷却液の温度と、低温側水冷媒熱交換器110から導出する冷却液の温度との差を小さくしたまま、低温側水冷媒熱交換器110における低温側冷却液の平均温度を上昇させることができる。よって、低温側水冷媒熱交換器110の冷媒圧力を上昇させることになり、COPを向上させることができる。
<実施の形態2の効果>
以上のように、実施の形態2に係る車両用ヒートポンプ装置1aは、低温側水冷媒熱交換器110における低温側冷却液の流量への影響を抑えた状態で、内部熱交換器115における低温側冷却液の流量を変化させることができる。したがって、本実施の形態の車両用ヒートポンプ装置1aは、内部熱交換量の制御の自由度を向上させることができ、例えば、暖房動作中は内部熱交換を抑制するといった制御が可能となる。また、本実施の形態の車両用ヒートポンプ装置1aは、内部熱交換量の切り替えを素早く行うことができるので、冷房動作から暖房動作へと切り替えられたときでも、このような内部熱交換の制御を素早く行うことができる。
以上のように、実施の形態2に係る車両用ヒートポンプ装置1aは、低温側水冷媒熱交換器110における低温側冷却液の流量への影響を抑えた状態で、内部熱交換器115における低温側冷却液の流量を変化させることができる。したがって、本実施の形態の車両用ヒートポンプ装置1aは、内部熱交換量の制御の自由度を向上させることができ、例えば、暖房動作中は内部熱交換を抑制するといった制御が可能となる。また、本実施の形態の車両用ヒートポンプ装置1aは、内部熱交換量の切り替えを素早く行うことができるので、冷房動作から暖房動作へと切り替えられたときでも、このような内部熱交換の制御を素早く行うことができる。
なお、本実施の形態では、バイパス弁134aを低温側水冷媒熱交換器110の低温側冷却液の導入側に設ける場合について説明した。しかし、本発明はこれに限らず、図10に示すように、バイパス弁134bを高温側水冷媒熱交換器111の高温側冷却液の導入側に設けてもよい。
また、内部熱交換器115は、バイパス弁134aが設けられていない側に寄せて配置することにより、圧損を抑制することができる。特に、バイパス弁を高温側水冷媒熱交換器111の高温側冷却液の導入側に設ける場合には、低温側冷却液の通路の方が高温側冷却液の通路より圧損が大きいため、内部熱交換器115を低温側水冷媒熱交換器110に寄せて配置することにより、低温側冷却液の通路を短くし、圧損を抑えることができる。
また、本実施の形態では、バイパス弁134aの開度を全開と全閉の2つの場合について説明した。しかし、本発明はこれに限らず、バイパス弁134aの開度を段階的または無段階的に開度を調整してもよい。
以上、本発明の各実施の形態について説明した。
なお、上記各実施の形態では、低圧側冷媒の熱交換器として、冷却液との熱交換を行う低温側水冷媒熱交換器を用いた構成を例にとって説明した。しかし、低圧側冷媒の熱交換器は、これに制限されるものではなく、空気との熱交換を行う熱交換器であってもよい。
また、上記各実施の形態では、冷媒として二酸化炭素を用いた構成を例にとって説明したが、その他の様々な冷媒を用いてもよい。また、高温側水冷媒熱交換器および低温側水冷媒熱交換器は、図示された具体的な構成に制限されるものではない。
また、上記各実施の形態では、低温側の冷却液と高温側の冷却液とは、車両用ヒートポンプ装置の外でも交わらない構成を例にとって説明した。しかしながら、システム構成によっては、低温側の冷却液の通路と高温側の冷却液の通路とが車両用ヒートポンプ装置の外で1本につながる構成としてもよい。
また、上記各実施の形態では、冷却液のポンプが車両用ヒートポンプ装置に備わる構成を例にとって説明したが、冷却液のポンプは車両温度調整システムに設けて、車両用ヒートポンプ装置から省いてもよい。
また、上記各実施の形態では、車両用ヒートポンプ装置を一体化した場合を例に説明した。しかし、本発明は、車両用ヒートポンプ装置を一体化せず、各構成部材をそれぞれ離間して配置してもよい。
また、上記各実施の形態では、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機として電動圧縮機を用いた場合を例に説明した。しかし、本発明は、電動圧縮機に限らず、ベルト駆動式など、他の駆動方式による圧縮機を用いてもよい。
本発明にかかる車両用ヒートポンプ装置は、車両内の各部の温度を調整するシステム等に用いるのに好適である。
1、1a、1b 車両用ヒートポンプ装置
101 高温側ウォータポンプ
102 低温側ウォータポンプ
104 高温側導入管
105 高温側導出管
106 低温側導入管
107 低温側導出管
108 アキュムレータ
110 低温側水冷媒熱交換器
111 高温側水冷媒熱交換器
112 電動圧縮機
114 膨張弁
115 内部熱交換器
130、130a、130b 流量制御部
131、132 温度センサ
133a、133b バイパス配管
134a、134b パイパス弁
135a、135b メイン配管
2 車両用空調装置
200 冷房用空気水熱交換器
201 暖房用空気水熱交換器
202 ブロワファン
203 切換ドア
3 発熱体
5 第1のラジエータ
6 第2のラジエータ
7 ファイアウォール
101 高温側ウォータポンプ
102 低温側ウォータポンプ
104 高温側導入管
105 高温側導出管
106 低温側導入管
107 低温側導出管
108 アキュムレータ
110 低温側水冷媒熱交換器
111 高温側水冷媒熱交換器
112 電動圧縮機
114 膨張弁
115 内部熱交換器
130、130a、130b 流量制御部
131、132 温度センサ
133a、133b バイパス配管
134a、134b パイパス弁
135a、135b メイン配管
2 車両用空調装置
200 冷房用空気水熱交換器
201 暖房用空気水熱交換器
202 ブロワファン
203 切換ドア
3 発熱体
5 第1のラジエータ
6 第2のラジエータ
7 ファイアウォール
Claims (14)
- 冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と、
温熱を輸送する高温側冷却液と、高温高圧冷媒との間で熱交換を行う高温側水冷媒熱交換器と、
冷熱を輸送する低温側冷却液と、低温低圧冷媒との間で熱交換を行う低温側水冷媒熱交換器と、
前記低温側水冷媒熱交換器に導入する前記低温側冷却液と、前記高温側水冷媒熱交換器に導入する前記高温側冷却液との間で熱交換を行う内部熱交換器と、
を具備する車両用ヒートポンプ装置。 - 前記低温側水冷媒熱交換器に導入する前記低温側冷却液の流量、または前記高温側水冷媒熱交換器に導入する前記高温側冷却液の流量を制御する流量制御部を具備する、
請求項1に記載の車両用ヒートポンプ。 - 前記内部熱交換器を経由して、前記低温側水冷媒熱交換器へ至る前記低温側冷却液が流れる第1の通路と、
前記内部熱交換器の導入側の通路から前記内部熱交換器の導出側の通路へ前記低温側冷却液をバイパスする第2の通路と、
前記第2の通路を流れる前記低温側冷却液の流量を調整する流量調整機構と、
を更に具備し、
前記流量制御部は、前記流量調整機構を制御する、
請求項2に記載の車両用ヒートポンプ装置。 - 前記内部熱交換器を経由して、前記高温側水冷媒熱交換器へ至る前記高温側冷却液が流れる第1の通路と、
前記内部熱交換器の導入側の通路から前記内部熱交換器の導出側の通路へ前記高温側冷却液をバイパスする第2の通路と、
前記第2の通路を流れる前記高温側冷却液の流量を調整する流量調整機構と、
を更に具備し、
前記流量制御部は、前記流量調整機構を制御する、
請求項2又は請求項3に記載の車両用ヒートポンプ装置。 - 前記流量制御部は、
前記圧縮機の運転開始からの経過時間または前記圧縮機の吸入過熱度に基づいて、前記低温側冷却液の流量、または前記高温側冷却液の流量を制御する、
請求項2から請求項4のいずれかに記載の車両用ヒートポンプ装置。 - 前記流量制御部は、
前記圧縮機の運転開始からの経過時間または前記圧縮機の吸入過熱度に基づいて、前記第2の通路を流れる前記低温側冷却液の流量を調整するよう前記流量調整機構を制御する、
請求項3に記載の車両用ヒートポンプ装置。 - 前記流量制御部は、
前記圧縮機の運転開始からの経過時間または前記圧縮機の吸入過熱度に基づいて、前記第2の通路を流れる前記高温側冷却液の流量を調整するよう前記流量調整機構を制御する、
請求項4に記載の車両用ヒートポンプ装置。 - 前記流量制御部は、
外気温度を取得し、取得した前記外気温度に基づいて前記圧縮機の目標吐出温度を決定し、前記圧縮機が吐出した高温高圧冷媒の吐出温度と前記目標吐出温度とに基づいて、前記流量調整機構を制御する、
請求項3又は請求項4に記載の車両用ヒートポンプ装置。 - 前記流量制御部は、
前記圧縮機が吐出した高温高圧冷媒の吐出温度が前記目標吐出温度より小さい場合、前記圧縮機が吐出した高温高圧冷媒の吐出温度が前記目標吐出温度以上である場合と比べて、前記第2の通路を流れる前記低温側冷却液の流量が多くなるように前記流量調整機構を制御する、
請求項8に記載の車両用ヒートポンプ装置。 - 前記流量制御部は、
前記圧縮機が吐出した高温高圧冷媒の吐出温度が前記目標吐出温度より小さい場合、前記圧縮機が吐出した高温高圧冷媒の吐出温度が前記目標吐出温度以上である場合と比べて、前記第2の通路を流れる前記高温側冷却液の流量が多くなるように前記流量調整機構を制御する、
請求項8に記載の車両用ヒートポンプ装置。 - 前記流量制御部は、
前記圧縮機の目標吐出温度を決定し、前記圧縮機が吐出した高温高圧冷媒の吐出温度と前記目標吐出温度とに基づいて、前記低温側冷却液の流量、または前記高温側冷却液の流量を制御する、
請求項5に記載の車両用ヒートポンプ装置。 - 前記流量制御部は、
外気温度および前記圧縮機の回転数を取得し、取得した前記外気温度および前記モータ回転数に基づいて前記圧縮機の目標吐出温度を決定する、
請求項11に記載の車両用ヒートポンプ装置。 - 前記流量制御部は、
前記圧縮機が吐出した高温高圧冷媒の吐出温度が前記目標吐出温度より小さい場合、前記圧縮機が吐出した高温高圧冷媒の吐出温度が前記目標吐出温度以上である場合と比べて、前記低温側冷却液の流量、または前記高温側冷却液の流量が少なくなるように制御する、
請求項11に記載の車両用ヒートポンプ装置。 - 前記流量制御部は、
前記低温側冷却液を循環させる低温側ポンプの回転数、または前記高温側冷却液を循環させる高温側ポンプの回転数を制御することにより、前記低温側冷却液の流量、または前記高温側冷却液の流量を制御する、
請求項2から請求項13のいずれかに記載の車両用ヒートポンプ装置。
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JP2013066145A JP2014189141A (ja) | 2013-03-27 | 2013-03-27 | 車両用ヒートポンプ装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013066145A JP2014189141A (ja) | 2013-03-27 | 2013-03-27 | 車両用ヒートポンプ装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2013
- 2013-03-27 JP JP2013066145A patent/JP2014189141A/ja active Pending
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