JP2014189034A - 車両のフロントデッキ構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フード6とデッキガーニッシュ22間をシールするウェザーストリップ24を備えるフロトデッキ構造において、ウェザーストリップ24を支持する取付座面2606の後端縁に沿って凹状に形成された凹溝部2604を形成し、凹溝部2604に、凹溝部2604の延在方向に間隔をおいて複数の排水用開口42を設けるとともに、フード6から所定以上の衝撃力が加わった際に変形または破断する脆弱部40を形成した。
【選択図】図1
Description
ウェザーストリップは、デッキガーニッシュに取り付けられる取り付け基部と、取り付け基部に設けられフードにより前部車体空間を閉塞した状態でフードの後部に弾接する弾性部とを備えている。
ウェザーストリップの弾性部がフードの後部に弾接することで、フードとデッキガーニッシュとの間の隙間を閉塞し、水気を嫌う装置や部品が収容された前部車体空間への雨水の侵入を防止している。
そこで、フロントデッキ構造における雨水等の前部車体空間への侵入を阻止する性能を高める必要がある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、雨水等の前部車体空間への侵入を阻止する上で有利で、しかも歩行者保護性の向上を図る上で有利な車両のフロントデッキ構造を提供することを目的とする。
したがって、雨水等の水の前部車体空間への侵入を阻止する上で有利となる。
また、歩行者との衝突時に、歩行者の頭部がフード上に二次衝突した場合は、フードから衝撃力が加わると凹溝部に形成された脆弱部が変形または破断されてデッキガーニッシュが下方側に変位される。
これにより、フードの下方への変位量が大きく確保され、歩行者がフードに二次衝突した際の衝撃を緩和する上で有利となり、歩行者保護性の向上を図る上で有利となる。
請求項2記載の発明によれば、排水用開口を利用することで、脆弱部を、凹溝部の底壁を含ませた箇所に簡単に形成できる。
請求項3記載の発明によれば、薄肉部により脆弱部がより変形しやすく、または、より破断しやすいように図られ歩行者保護性の向上を図る上でより有利となる。
請求項4記載の発明によれば、デッキガーニッシュの上面を伝って流れてきた水は、縦壁部によって凹溝部内に確実に導かれて排水用開口から排水されるので、雨水等の水の前部車体空間への侵入を阻止する上でより一層有利となる。
また、歩行者の頭部がフード上に二次衝突した場合に、フードから伝達される衝撃力が縦壁部を介して確実に凹溝部に伝達されて脆弱部での変形または破断が起こるので、歩行者保護性の向上を図る上でより有利となる。
図1は本実施の形態に係る車両のフロントデッキ構造20の断面図である。
まず、本実施の形態の車両のフロントデッキ構造20が適用される車両2の前部構造について説明する。
車両2は、車室4の前方に前部車体空間FSを有し、前部車体空間FSはフード6により開閉される。
前部車体空間FSには、ガソリン車あるいはディーゼル車の場合には、例えば、エンジンおよびラジエータが配置され、ハイブリッド車の場合には、例えば、エンジンおよびラジエータに加えてモータに電力を供給するコンバータが配置され、電気自動車の場合には、例えば、モータに電力を供給するコンバータが配置される。すなわち、前部車体空間FSには、水気を嫌う装置や部品が収容されている。
ダッシュパネル8の上端とフロントウインドシールドガラス12の下端とは不図示のカウルトップで連結されている。
また、ダッシュパネル8の上端から車両2の前方に延在するカウルトップロワ10が設けられ、カウルトップロワ10の前端にフランジ1002が設けられている。
これらカウルトップおよびカウルロワ10は鋼板で構成されている。
フロントデッキ構造20は、デッキガーニッシュ22と、ウェザーストリップ24とを含んで構成されている。
デッキガーニッシュ22は、合成樹脂製であり、車幅方向に沿った長さと車両前後方向に沿った幅とを有し、デッキガーニッシュ22は、フロントウインドシールドガラス12の車幅方向の全長にわたって延在している。言い換えると、デッキガーニッシュ22は、フロンドウインドシールドガラス12の下端部に沿って車幅方向に延在され、フロンドウインドシールドガラス12と車両前方のフード6との間を覆っている。
図1、図2に示すように、デッキガーニッシュ22は、本体板部26と、接合部28と、フランジ30とを含んで構成されている。
接合部28は、本体板部26の幅方向の一端である後端に設けられ、接合部28はフロントウインドシールドガラス12の下端部に取着されている。
フランジ30は、本体板部26の幅方向の他端である前端に設けられ、フランジ30はカウルトップロワ10のフランジ1002にクリップ32を介して取着されている。本実施の形態では、カウルトップロワ10のフランジ1002が、デッキガーニッシュ22の幅方向の前端が取着される車体側の箇所に相当している。
なお、接合部28と第1傾斜板部2602とによって、下方に窪む凹溝34が形成され、この凹溝34は、フロントウインドシールドガラス12から下方に流れてくる雨水等の水を車幅方向の両外側に排出させるものである。
取り付け板部2606の上面は、ウェザーストリップ24が取着される取付座面2606Aを構成している。
言い換えると、取付座面2606Aは、フード6の下方に位置してウェザーストリップ24を支持し、取付座面2606Aの後端縁に沿って凹溝部2604が凹状に形成されている。
取り付け板部2606の箇所に、ウェザーストリップ24を取着するためのクリップ38の係合孔36が取り付け板部2606の長さ方向に間隔をおいて複数設けられている。
図3に示すように、ウェザーストリップ24は、ゴム製であり、取り付け基部2402と弾性部2404とを備えている。
取り付け基部2402は、係合孔36に挿通されたクリップ38により取り付け板部2606に取着されている。
弾性部2404は、フード6の後部に弾接する箇所であり、筒状に形成されている。
第2傾斜板部2608の上端は取り付け板部2606よりも上方に突出し、カウルトップロワ10のフランジ1002に取着されるフランジ30は、第2傾斜板部2608の下端から前方に突出している。
図1、図3、図4に示すように、凹溝部2604は、ウェザーストリップ24の長さ方向の全長にわたって延在し車両前後方向で互いに対向する側壁2610と、底壁2612とを含んで構成されている。
車両前後方向で互いに対向する側壁2610はフード6の下方に位置し、底壁2612の前端から起立する前側壁2610Aと、底壁2612の後端から起立する後側壁2610Bとなっている。
さらに、デッキガーニッシュ22の凹溝部2604の車両後方には、フード6の下方に位置して、フード6近傍から凹溝部2604に向かって延びる縦壁部2610Cが設けられており、縦壁部2610Cが後側壁2610Bに連続するよう形成されている。
前側壁2610Aの上端に取り付け板部2606の後端が接続され、縦壁部2610Cの上端に第1傾斜板部2602の前端が接続されている。
図1に示すように、縦壁部2610Cの高さは前側壁2610Aよりも高く、取り付け板部2606に取着されたウェザーストリップ24の頂部よりも高い高さを有している。
本実施の形態では、デッキガーニッシュ22の幅方向の中間部に、取り付け板部2606と、凹溝部2604を構成する前側壁2610A、底壁2612、後側壁2610Bとが位置しており、デッキガーニッシュ22の幅方向の中間部に上方から衝撃力が加わった際に、その衝撃力が後述する脆弱部40に向けて伝達される。
凹溝部2604の底部は排水用開口42を複数有することから、凹溝部2604は、凹溝部2604を除いたデッキガーニッシュ22の他の部分よりも強度が低い。
したがって、凹溝部2604の底部に、デッキガーニッシュ22の幅方向の中間部に上方から衝撃力が加わった際に変形または破断する脆弱部40が形成されている。
言い換えると、凹溝部2604に、凹溝部2604の延在方向に間隔をおいて複数の排水用開口42を設けるとともに、フード6から所定以上の衝撃力が加わった際に変形または破断する脆弱部40が形成されている。
本実施の形態では、複数の排水用開口42は、底壁2612と後側壁2610Bの下端とにわたって設けられている。
そして、図3に示すように、それら底壁2612と、後側壁2610Bの下端は、他のデッキガーニッシュ22の箇所よりも薄い厚さの薄肉部44として形成され、脆弱部40がより変形し、または、より破断しやすいように図られている。
図1に示すように、フード6が前部車体空間FSを閉塞した状態で、ウェザーストリップ24の弾性部2404がフード6の後部に弾接されることでフード6とデッキガーニッシュ22との間の隙間が閉塞されている。
しかしながら、本実施の形態では、凹溝部2604が第1傾斜板部2602の前端に位置し、言い換えると、凹溝部2604がウェザーストリップ24を支持する取付座面2606A後端縁に位置し、凹溝部2604の底部には、凹溝部2604の延在方向に間隔をおいて複数の排水用開口42がデッキガーニッシュ22を貫通して設けられている。
そのため、第1傾斜板部2602の上面から車両前方に移動する水は、凹溝部2604に収容され、各排水用開口42から車体外部に排水され、前部車体空間FSへの水の侵入が阻止される。
したがって、本実施の形態のフロントデッキ構造20によれば、集中豪雨が長時間続いた場合や高圧洗車機で洗車した場合であっても、雨水等の水の前部車体空間FSへの侵入を阻止する上で有利となる。
したがって、後側壁2610Bの背面に回り込んだ水が前部車体空間FSへ侵入することを阻止する上でも有利となる。
図1に示すように、フード6が前部車体空間FSを閉塞した閉塞位置に位置した状態で、車両の走行中に車体前部が歩行者に衝突したのち、歩行者の頭部Aがフード6上に二次衝突したものとする。
このとき、歩行者の頭部Aがフード6の上方からフード6に当たることにより、フード6に下方向きの衝撃力が加わる。
フード6に下方向きの衝撃力が加わると、この衝撃力は、ウェザーストリップ24を介してデッキガーニッシュ22の幅方向の中間部に位置する取り付け板部2606に伝達され、衝撃力は取り付け板部2606から凹溝部2604に伝達される。
本実施の形態では、凹溝部2604に脆弱部40が形成されているため、脆弱部40は、フード6から加わる所定以上の衝撃力により変形または破断し、図中二点鎖線で示すように、取り付け板部2606は下方に変位する。
そして、取り付け板部2606が下方に変位することにより、フード6の下方への変位量が大きく確保される。
そのため、本実施の形態によれば、歩行者がフード6に二次衝突した際の衝撃を緩和する上で有利となり、歩行者保護性の向上を図る上で有利となる。
そのため、デッキガーニッシュ22の上面を伝って流れてきた水は、縦壁部2610Cによって凹溝部2604内に確実に導かれて排水用開口42から排水されるので、雨水等の水の前部車体空間FSへの侵入を阻止する上でより一層有利となる。
また、歩行者の頭部がフード6上に二次衝突した場合に、フード6から伝達される衝撃力が縦壁部2610Cを介して確実に凹溝部2604に伝達されて脆弱部40での変形または破断が起こるので、歩行者保護性の向上を図る上でより有利となる。
Claims (4)
- 車両のフロンドウインドシールドガラスの下端部に沿って車幅方向に延在され、前記フロンドウインドシールドガラスと車両前方のフードとの間を覆うデッキガーニッシュと、
前記デッキガーニッシュ上で車幅方向に亘って配置され、前記デッキガーニッシュと前記フードとの隙間をシールするウェザーストリップとを備える車両のフロントデッキ構造であって、
前記デッキガーニッシュは、前記フードの下方に位置して前記ウェザーストリップを支持する取付座面と、当該取付座面の後端縁に沿って凹状に形成された凹溝部とを有し、
前記凹溝部に、前記凹溝部の延在方向に間隔をおいて複数の排水用開口を設けるとともに、前記フードから所定以上の衝撃力が加わった際に変形または破断する脆弱部を形成した
ことを特徴とする車両のフロントデッキ構造。 - 前記凹溝部は、車両前後方向で互いに対向する前側壁および後側壁と、前記前側壁と前記後側壁の下端を接続する底壁とを有し、
前記複数の排水用開口は、前記底壁に設けられ、
前記脆弱部は、前記底壁を含んで構成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の車両のフロントデッキ構造。 - 前記底壁は、他の前記デッキガーニッシュの箇所よりも薄い厚さの薄肉部として形成されている、
ことを特徴とする請求項2記載の車両のフロントデッキ構造。 - 前記デッキガーニッシュの前記凹溝部の車両後方には、前記フードの下方に位置して、前記フード近傍から前記凹溝部に向かって延びる縦壁部が設けられ、
前記縦壁部が前記凹溝部の前記後側壁に連続するよう形成されている
ことを特徴とする請求項2または3記載の車両のフロントデッキ構造。
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WO2023002564A1 (ja) * | 2021-07-20 | 2023-01-26 | トヨタ車体株式会社 | 車両のカウルルーバ |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009001216A (ja) * | 2007-06-25 | 2009-01-08 | Toyota Auto Body Co Ltd | 自動車のカウルルーバ |
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