JP2014188511A - 海水脱硫装置とその運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】繰り返して循環使用する海水による循環タンク及び海水スプレノズルなどでのスケール形成を防止しながら排水処理の負荷を小さくした海水脱硫装置とその運転方法を提供すること。
【解決手段】排ガス中の煤塵及び重金属を吸収除去する除塵スプレノズル8と該ノズル8の上方に新規海水により排ガス中のSOxを吸収除去する脱硫スプレノズル9を設け、上記2つのノズル8、9の間にノズル9から噴霧される海水を回収するコレクタ10を設けた吸収塔と循環タンク5内の海水の一部を抜き出して溜める排水処理設備24を備え、ノズル8に供給するタンク5内の海水中のCl−濃度と相関のある指標を常時又は断続的に監視し、該監視した値から導出されるCl−濃度が10wt%を超えることのないように排水処理装置24へ抜き出す循環タンク5内の海水量と循環タンク5内へ新規に補給する補給海水量を調整する。
【選択図】図1
【解決手段】排ガス中の煤塵及び重金属を吸収除去する除塵スプレノズル8と該ノズル8の上方に新規海水により排ガス中のSOxを吸収除去する脱硫スプレノズル9を設け、上記2つのノズル8、9の間にノズル9から噴霧される海水を回収するコレクタ10を設けた吸収塔と循環タンク5内の海水の一部を抜き出して溜める排水処理設備24を備え、ノズル8に供給するタンク5内の海水中のCl−濃度と相関のある指標を常時又は断続的に監視し、該監視した値から導出されるCl−濃度が10wt%を超えることのないように排水処理装置24へ抜き出す循環タンク5内の海水量と循環タンク5内へ新規に補給する補給海水量を調整する。
【選択図】図1
Description
本発明は、火力発電所や工場等に設置されるボイラ等の燃焼装置から発生する排ガス中の有害成分の硫黄酸化物・煤塵・重金属などを除去する排煙処理装置に係わり、特に、湿式脱硫装置で使用する脱硫剤スラリから高硬度の不純物を除去する海水排煙脱硫装置とその運転方法に関するものである。
火力発電ボイラで燃焼される石炭は、硫黄分を含んでいることから、その燃焼排ガス中には硫黄酸化物(主にSO2)が含まれる。SO2は強い酸性であるため、煙突から大気へ排出される前に排煙脱硫装置によって除去する必要がある。
排煙脱硫装置には各種の方法があるが、海外の沿岸部、特に東南アジアなどでは海水を利用した湿式脱硫装置を使用する場合がある。
特許文献1(特開2001−170444号公報)の図2には、石灰石を含む吸収液を溜めた吸収液貯留部を下部に備えた吸収塔の空塔部をコレクタにより上下二段に分け、下段は前記吸収液貯留部から循環供給される石灰石を含む吸収液を排ガスに噴霧する下部スプレノズルを備えた下部吸収部とし、上段は海水を噴霧する上部スプレノズルを設けた上部吸収部とした構成が開示されている。上部吸収部で排ガスと接触した使用済み海水の一部はコレクタで回収されて吸収塔の外部に放流され、吸収液貯留部に溜まった使用後の吸収液は石灰石を補給されながら下部吸収部の下部スプレノズルから噴霧されて排ガスの浄化に利用される。
特許文献1(特開2001−170444号公報)の図2には、石灰石を含む吸収液を溜めた吸収液貯留部を下部に備えた吸収塔の空塔部をコレクタにより上下二段に分け、下段は前記吸収液貯留部から循環供給される石灰石を含む吸収液を排ガスに噴霧する下部スプレノズルを備えた下部吸収部とし、上段は海水を噴霧する上部スプレノズルを設けた上部吸収部とした構成が開示されている。上部吸収部で排ガスと接触した使用済み海水の一部はコレクタで回収されて吸収塔の外部に放流され、吸収液貯留部に溜まった使用後の吸収液は石灰石を補給されながら下部吸収部の下部スプレノズルから噴霧されて排ガスの浄化に利用される。
さらに、本出願人の平成24年12月21日付けの特許出願である特願2012−279808号には図10に示す海水を用いる排ガス処理装置を提案している。図10に示す排ガス処理装置は、脱硫吸収塔100の上部に、海水を噴霧する脱硫スプレノズル109を設置し、脱硫吸収塔100の下部に隔壁141を設置して入口側ガス流路107を形成し、この入口側ガス流路107に、吸収塔下部の循環タンク103内の海水を噴霧して排ガス中の硫黄酸化物及び煤塵などを吸収除去する除塵スプレノズル108を設置し、更に、除塵スプレノズル108の上段には除塵スプレノズル108の洗用スプレノズル143を設置している。脱硫吸収塔100の下部に隔壁141を設置して吸収塔入口側の排ガス流路を狭めることにより脱硫吸収塔100に導入される排ガスの速度を高めることで、より少ない量の海水を除塵スプレノズル108から噴霧して煤塵の除去効率を良くすることができるというものである。
図10に示す吸収塔100は、脱硫スプレノズル109と洗浄用スプレノズル143の間にコレクタ122を配置して、脱硫スプレノズル109から噴霧される海水の一部をコレクタ122で回収して海に放流するという構成である。
また、本出願人の平成25年3月21日付けの特許出願である特願2013−58724号には図11に示す海水を用いる排ガス処理装置を提案している。図11に示す排ガス処理装置は、脱硫吸収塔100内の上部に、海水を噴霧する脱硫液スプレノズル109を設置し、脱硫スプレノズル109の下方に噴霧海水を回収するコレクタ122と集液樋123とを設け、脱硫スプレノズル109とコレクタ122の間を専ら排ガスの硫黄酸化物を吸収する吸収部Aとし、集液樋123の下側に位置する排ガス入口ダクト107とコレクタ122との間に、脱硫スプレノズル109とは別の除塵スプレノズル108を設け、該除塵スプレノズル108には脱硫吸収塔100の下部の循環タンク103に貯留する海水を循環、供給している。除塵スプレノズル108と循環タンク103の液面の間を専ら排ガス中の煤塵及び重金属類が吸収除去する除塵部Bとしている。また、コレクタ122からの排ガスと接触した噴霧海水は酸化槽114内に送られて、マイクロバブル発生器115により大気から吸気管L5を通じて吸い込まれた酸化用空気により酸化され、また酸化用空気ブロワ116から送られて散気ノズル117から噴出される気泡から溶け込む酸素によって酸化、処理され海水として海洋12に戻される。
前述の海水を用いて、しかも1つの吸収塔内をコレクタ又はそれに相当する仕切り部材により上下に二分して、それぞれスプレノズルから海水などの吸収液を噴霧する構成(便宜上、上下に二分した構成の上側と下側を、以下それぞれ吸収部Aと除塵部Bと呼ぶ。)を備えた先行発明においては、以下のような課題がある。
すなわち、除塵部Bに循環ポンプにより循環タンク内の海水が除塵スプレノズルへ循環供給され、前記スプレノズルで噴霧される海水は循環使用するため、蒸発、灰の一部溶解等によって徐々に濃縮が進む。通常、排水処理設備へ抜き出した分、新しい海水を除塵部Bに補給して一定の濃度となるよう運転するが、除塵部Bにおける海水の濃縮については、以下のような問題点がある。
(1)除塵部Bにおいて海水が濃縮するほど液の粘度と比重が高くなるので、液比重の上昇によって、循環ポンプに負荷がかかり、動力が増大し、除塵スプレノズルへ供給される液量が低下することによりスプレ圧力が低下し、液滴速度が減少する。
(1)除塵部Bにおいて海水が濃縮するほど液の粘度と比重が高くなるので、液比重の上昇によって、循環ポンプに負荷がかかり、動力が増大し、除塵スプレノズルへ供給される液量が低下することによりスプレ圧力が低下し、液滴速度が減少する。
また、除塵部Bにおいて除塵スプレノズルに循環供給される海水の液粘度の上昇によって、前記スプレノズルから噴霧されるスプレ形状の不良化、液滴粒径の増大、スプレ角度の減少及び液滴速度の低下が生じる。
さらに前記液粘度の上昇によって、液/ガス比の低下、液滴分散不良及び液滴速度低下が生じて、除塵効率が低下するおそれがある。
また、前記液粘度の上昇によって、後流の脱硫部Aへ飛散する煤塵(重金属類を含んでいる)の量が増加するため、脱硫用海水に捕捉されて海洋へ放流される重金属濃度が上昇し、脱硫部Aをすり抜けた重金属類などが煙突から大気中へ排出される。
また、前記液粘度の上昇によって、後流の脱硫部Aへ飛散する煤塵(重金属類を含んでいる)の量が増加するため、脱硫用海水に捕捉されて海洋へ放流される重金属濃度が上昇し、脱硫部Aをすり抜けた重金属類などが煙突から大気中へ排出される。
従って、排ガスの除塵率を維持するためには、できるだけ除塵部Bにおける海水の濃縮が進まない方が好ましい。
(2)除塵部Bにおける海水の塩分濃度を飽和濃度を超えるまで濃縮すると、循環タンク、海水循環ライン、海水噴霧用のスプレノズル等でスケールが生成する。
(2)除塵部Bにおける海水の塩分濃度を飽和濃度を超えるまで濃縮すると、循環タンク、海水循環ライン、海水噴霧用のスプレノズル等でスケールが生成する。
すなわち、海水循環ライン及び/又はスプレノズル等で閉塞等が起こると、スケールの除去をしなければならず、コストと労力がかかる。さらにスケーリングが激しく、そのために脱硫装置を停止するような事態になると、ボイラ側の運転も停止しなければならず、発電への影響が甚大となる。
前記スケーリング防止による安定運転のためには、できるだけ海水の濃縮が進まない方が好ましい。
(3)前記(1)、(2)に記載した問題点を回避するために、補給海水によって除塵部Bにおける海水を希釈して濃縮を防止することになるが、補給海水量が増加した分、排水処理設備へ抜き出す海水量が増加する。
(3)前記(1)、(2)に記載した問題点を回避するために、補給海水によって除塵部Bにおける海水を希釈して濃縮を防止することになるが、補給海水量が増加した分、排水処理設備へ抜き出す海水量が増加する。
また、前記排水処理設備としては、処理する液の濃度を高めて液量を少なくした方が効率が良く、コンパクトにできる。しかし、海水の濃縮を避けて、抜き出し量が増えると設備の負担が増大することになり、また処理しきれない抜き出し量になると設備を大型化しなければならなくなり、設置スペースの増大及びコストの上昇につながる。このように、排水処理の観点からは除塵部Bでの海水を極力濃縮して液量を減らすことが望まれる。しかし、上記(1)、(2)の除塵部Bで循環する海水の濃縮を避けたい要求とは矛盾してしまう。
本発明の課題は、上述のような先行技術の問題に対し、繰り返して循環使用する海水による循環タンク、海水循環ライン及び海水スプレノズルなどでのスケール形成を防止しながら排水処理の負荷を小さくした海水排煙脱硫装置とその運転方法を提供することである。
上記課題は以下の解決手段で解決される。
請求項1記載の発明は、ボイラを含む燃焼装置から排出される排ガスを導入する入口と、該入口より下部に循環タンクを設け、該循環タンク内に新規な海水を補給すると同時に前記循環タンク内の海水を繰り返し供給して前記入口から導入される排ガス中の煤塵及び重金属を吸収除去する除塵スプレノズルを設け、該除塵スプレノズルの上方に新規な海水を噴霧して前記入口から導入される排ガス中の硫黄酸化物を吸収除去する脱硫スプレノズルを設け、前記除塵スプレノズルと前記脱硫スプレノズルの間に脱硫スプレノズルから噴霧される海水を回収するコレクタを設けた吸収塔と、除塵スプレノズルに供給する循環タンク内の海水の一部を抜き出して溜める排水処理設備を備えた海水排煙脱硫装置において、
除塵スプレノズルに供給する循環タンク内の海水中の塩素(Cl)イオン濃度と相関のある指標を常時あるいは断続的にモニタリングし、そのモニタリング値から導出される塩素(Cl)イオン濃度が10wt%を超えることのないように排水処理装置へ抜き出す循環タンク内の海水量と循環タンク内へ新規に補給する補給海水量を調整する手段を設けたことを特徴とする海水排煙脱硫装置である。
請求項1記載の発明は、ボイラを含む燃焼装置から排出される排ガスを導入する入口と、該入口より下部に循環タンクを設け、該循環タンク内に新規な海水を補給すると同時に前記循環タンク内の海水を繰り返し供給して前記入口から導入される排ガス中の煤塵及び重金属を吸収除去する除塵スプレノズルを設け、該除塵スプレノズルの上方に新規な海水を噴霧して前記入口から導入される排ガス中の硫黄酸化物を吸収除去する脱硫スプレノズルを設け、前記除塵スプレノズルと前記脱硫スプレノズルの間に脱硫スプレノズルから噴霧される海水を回収するコレクタを設けた吸収塔と、除塵スプレノズルに供給する循環タンク内の海水の一部を抜き出して溜める排水処理設備を備えた海水排煙脱硫装置において、
除塵スプレノズルに供給する循環タンク内の海水中の塩素(Cl)イオン濃度と相関のある指標を常時あるいは断続的にモニタリングし、そのモニタリング値から導出される塩素(Cl)イオン濃度が10wt%を超えることのないように排水処理装置へ抜き出す循環タンク内の海水量と循環タンク内へ新規に補給する補給海水量を調整する手段を設けたことを特徴とする海水排煙脱硫装置である。
請求項2記載の発明は、ボイラを含む燃焼装置から排出される排ガスを導入する入口と、該入口より下部に循環タンクを設け、該循環タンク内に新規な海水を補給すると同時に前記循環タンク内の海水を繰り返し供給して前記入口から導入される排ガス中の煤塵及び重金属を吸収除去する除塵スプレノズルを設け、該除塵スプレノズルの上方に新規な海水を噴霧して前記入口から導入される排ガス中の硫黄酸化物を吸収除去する脱硫スプレノズルを設け、前記除塵スプレノズルと前記脱硫スプレノズルの間に脱硫スプレノズルから噴霧される海水を回収するコレクタを設けた吸収塔と、除塵スプレノズルに供給する循環タンク内の海水の一部を抜き出して溜める排水処理設備を備えた海水排煙脱硫装置の運転方法において、
除塵スプレノズルに供給する循環タンク内の海水中の塩素(Cl)イオン濃度と相関のある指標を常時あるいは断続的にモニタリングし、そのモニタリング値から導出される塩素(Cl)イオン濃度が10wt%を超えることのないように排水処理装置へ抜き出す循環タンク内の海水量と循環タンク内へ新規に補給する補給海水量を調整することを特徴とする海水排煙脱硫装置の運転方法である。
除塵スプレノズルに供給する循環タンク内の海水中の塩素(Cl)イオン濃度と相関のある指標を常時あるいは断続的にモニタリングし、そのモニタリング値から導出される塩素(Cl)イオン濃度が10wt%を超えることのないように排水処理装置へ抜き出す循環タンク内の海水量と循環タンク内へ新規に補給する補給海水量を調整することを特徴とする海水排煙脱硫装置の運転方法である。
請求項3記載の発明は、循環タンク内の海水中の塩素(Cl)イオン濃度に相関する指標として、前記海水の粘度、比重、導電率、Naイオン濃度又はCaイオン濃度のいずれか1つ又は複数を用いることを特徴とする請求項2記載の海水排煙脱硫装置の運転方法である。
請求項4記載の発明は、循環タンク内の海水を除塵スプレノズルに繰り返し供給するための循環ポンプを備え、該循環ポンプを駆動する際の電力を監視し、該電力と相関する海水中の塩素(Cl)イオン濃度に相関する循環タンク内の海水の比重が予め設定された上限値(例、1.1)に達する電力を超えないように、循環タンク内の海水を排水処理設備へ抜き出し、同量の新規海水を循環タンク内に補給することを特徴とする請求項2記載の海水排煙脱硫装置の運転方法である。
請求項5記載の発明は、循環タンク内の海水の粘度が1.6cP以下、比重が1.1以下、導電率が17S/m以下、Naイオンが60,000ppm以下、Caイオンが1,600ppm以下に相当するように、循環タンク内の海水を排水処理設備へ抜き出し、循環タンク内から抜き出した量と同量の新規海水を循環タンク内に補給することを特徴とする請求項3記載の海水排煙脱硫装置の運転方法である。
請求項6記載の発明は、ボイラを含む燃焼装置から排出される排ガスを導入する入口と、該入口より下部に循環タンクを設け、該循環タンク内に新規な海水を補給すると同時に前記循環タンク内の海水を繰り返し供給して前記入口から導入される排ガス中の煤塵及び重金属を吸収除去する除塵スプレノズルを設け、該除塵スプレノズルの上方に新規な海水を噴霧して前記入口から導入される排ガス中の硫黄酸化物を吸収除去する脱硫スプレノズルを設け、前記除塵スプレノズルと前記脱硫スプレノズルの間に脱硫スプレノズルから噴霧される海水を回収するコレクタを設けた吸収塔と、除塵スプレノズルに供給する循環タンク内の海水の一部を抜き出して溜める排水処理設備を備えた海水排煙脱硫装置において、
排水処理設備から排出する処理水中の塩素(Cl)イオン濃度と相関のある指標を常時あるいは断続的にモニタリングし、そのモニタリング値から導出される塩素(Cl)イオン濃度が10wt%を超えることのないように循環タンクから排水処理装置へ抜き出す海水量と循環タンク内へ新規に補給する補給海水量を調整する手段を設けたことを特徴とする海水排煙脱硫装置である。
排水処理設備から排出する処理水中の塩素(Cl)イオン濃度と相関のある指標を常時あるいは断続的にモニタリングし、そのモニタリング値から導出される塩素(Cl)イオン濃度が10wt%を超えることのないように循環タンクから排水処理装置へ抜き出す海水量と循環タンク内へ新規に補給する補給海水量を調整する手段を設けたことを特徴とする海水排煙脱硫装置である。
請求項7記載の発明は、ボイラを含む燃焼装置から排出される排ガスを導入する入口と、該入口より下部に循環タンクを設け、該循環タンク内に新規な海水を補給すると同時に前記循環タンク内の海水を繰り返し供給して前記入口から導入される排ガス中の煤塵及び重金属を吸収除去する除塵スプレノズルを設け、該除塵スプレノズルの上方に新規な海水を噴霧して前記入口から導入される排ガス中の硫黄酸化物を吸収除去する脱硫スプレノズルを設け、前記除塵スプレノズルと前記脱硫スプレノズルの間に脱硫スプレノズルから噴霧される海水を回収するコレクタを設けた吸収塔と、除塵スプレノズルに供給する循環タンク内の海水の一部を抜き出して溜める排水処理設備を備えた海水排煙脱硫装置の運転方法において、
排水処理設備から排出する処理水中の塩素(Cl)イオン濃度と相関のある指標を常時あるいは断続的にモニタリングし、そのモニタリング値から導出される塩素(Cl)イオン濃度が10wt%を超えることのないように循環タンクから排水処理装置へ抜き出す海水量と循環タンク内へ新規に補給する補給海水量を調整することを特徴とする海水排煙脱硫装置の運転方法である。
排水処理設備から排出する処理水中の塩素(Cl)イオン濃度と相関のある指標を常時あるいは断続的にモニタリングし、そのモニタリング値から導出される塩素(Cl)イオン濃度が10wt%を超えることのないように循環タンクから排水処理装置へ抜き出す海水量と循環タンク内へ新規に補給する補給海水量を調整することを特徴とする海水排煙脱硫装置の運転方法である。
請求項8記載の発明は、排水処理設備の処理水について、塩素(Cl)イオン濃度、Naイオン濃度、Caイオン濃度のいずれか1つ以上の濃度を測定し、該濃度が所定値を超えないように循環タンクから排水処理装置へ抜き出す海水量と循環タンク内へ新規に補給する補給海水量を調整することを特徴とする請求項7記載の海水排煙脱硫装置の運転方法である。
請求項9記載の発明は、排水処理設備の処理水について、塩素(Cl)イオンは100,000ppm以下、Naイオンは60,000ppm以下、Caイオンは1,600ppm以下の値となるように循環タンクから排水処理装置へ抜き出す海水量と循環タンク内へ新規に補給する補給海水量を調整することを特徴とする請求項8記載の海水排煙脱硫装置の運転方法である。
(作用)
除塵部の海水中の海水性状に関するデータをモニタリングし、Clイオン濃度が10wt%を超えることのないよう、排水処理装置へ抜き出す液量と補給海水量を調整することにより、除塵部における濃縮海水の塩分濃度を、飽和を超えず、粘度および比重が除塵スプレの液滴分散、液滴速度に悪影響を与えない範囲で、可能な限り高く維持する。
除塵部の海水中の海水性状に関するデータをモニタリングし、Clイオン濃度が10wt%を超えることのないよう、排水処理装置へ抜き出す液量と補給海水量を調整することにより、除塵部における濃縮海水の塩分濃度を、飽和を超えず、粘度および比重が除塵スプレの液滴分散、液滴速度に悪影響を与えない範囲で、可能な限り高く維持する。
また除塵部の海水中のClイオン濃度に対応する海水の比重と相関性のある循環ポンプの電力に基づき排水処理装置へ抜き出す液量と補給海水量を調整しても良い。
請求項1、2;6、7記載の発明によると、除塵部で繰り返し噴霧され、濃縮された海水の塩分濃度を、飽和を超えず、比重、粘度が上がりすぎない範囲で、可能な限り高く維持できる。その結果、除塵スプレノズルの圧力低下、該除塵スプレノズルからの噴霧海水の形状の不良化、噴霧液滴粒径の増大、噴霧角度の減少、噴霧液滴速度の低下による排ガス中の除塵率の低下を防ぎ、脱硫後の排ガス中の灰および重金属類を低減することができる。また、除塵部から排水処理設備に送る濃縮海水の量を最小限に抑えられることから、排水処理の効率が向上し、設備をコンパクト化、低コスト化できる。
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明の効果に加えて循環タンク内の海水の粘度、比重、導電率、Naイオン濃度又はCaイオン濃度のいずれか1つ又は複数を用いることで循環タンク内の海水の塩素(Cl)イオン濃度が推定できるので、制御が容易となる。
請求項4記載の発明によれば、請求項2記載の発明の効果に加えて循環ポンプを駆動する際の電力により海水中の塩素(Cl)イオン濃度を推定することができるので、制御が容易となる。
請求項5記載の発明によれば、請求項3記載の発明の効果に加えて海水の粘度が1.6cP以下、比重が1.1以下、導電率が17S/m以下、Naイオンが60,000ppm以下、Caイオンが1,600ppm以下に相当するように、循環タンク内の海水を排水処理設備へ抜き出し、循環タンク内から抜き出した量と同量の新規海水を循環タンク内に補給することで制御が容易となる。
請求項8記載の発明によれば、請求項7記載の発明の効果に加えて、排水処理設備の処理水のClイオン濃度、Naイオン濃度、Caイオン濃度のいずれか1つ以上の濃度を測定し、該濃度が所定値を超えないように循環タンクから排水処理装置へ抜き出す海水量と循環タンク内へ新規に補給する補給海水量を調整することで制御が容易に行える。
請求項9記載の発明によれば、請求項8記載の発明の効果に加えて、排水処理設備の処理水のClイオンは100,000ppm以下、Naイオンは60,000ppm以下、Caイオンは1,600ppm以下の値となるように循環タンクから排水処理装置へ抜き出す海水量と循環タンク内へ新規に補給する補給海水量を調整することで制御が容易に行える。
以下に、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
図1には、本発明の一実施例である海水排煙脱硫装置の系統を示す。
本実施例の海水脱硫装置は、主にボイラからの燃焼排ガス中のSOxを処理する脱硫吸収塔1、脱硫吸収塔1に排ガスを導入する入口ダクト2、脱硫吸収塔1から排ガスを排出する出口ダクト3、排ガス中の硫黄酸化物(SOx)を吸収する海水を排ガスに噴霧する脱硫スプレノズル9、排ガス流れに同伴するミストを除去するミストエリミネータ7、海水を脱硫スプレノズル9に供給するための海水ポンプ13、SOxの吸収によって生じた亜硫酸イオンを酸化処理する酸化槽14、酸化槽14に供給する空気を送る酸化用空気ブロワ16、酸化用空気ブロワ16から送気配管L6を経由して送った空気を噴出させる散気ノズル17等から構成される。
図1には、本発明の一実施例である海水排煙脱硫装置の系統を示す。
本実施例の海水脱硫装置は、主にボイラからの燃焼排ガス中のSOxを処理する脱硫吸収塔1、脱硫吸収塔1に排ガスを導入する入口ダクト2、脱硫吸収塔1から排ガスを排出する出口ダクト3、排ガス中の硫黄酸化物(SOx)を吸収する海水を排ガスに噴霧する脱硫スプレノズル9、排ガス流れに同伴するミストを除去するミストエリミネータ7、海水を脱硫スプレノズル9に供給するための海水ポンプ13、SOxの吸収によって生じた亜硫酸イオンを酸化処理する酸化槽14、酸化槽14に供給する空気を送る酸化用空気ブロワ16、酸化用空気ブロワ16から送気配管L6を経由して送った空気を噴出させる散気ノズル17等から構成される。
燃焼排ガスは、入口ダクト2から脱硫吸収塔1にほぼ水平方向に導入され、脱硫吸収塔1の塔頂部に設けられた出口ダクト3から排出される。脱硫吸収塔1では、海水ポンプ13によって海洋12(海水を溜めたタンクでも良い)から汲み上げられ、吸収用海水送水管L1を介して新規な海水として脱硫スプレノズル9に送られ、また海水送水管L3を経由して酸化槽14に希釈用海水として供給され、さらに脱硫吸収塔1の下部の循環タンク5に海水送水管L7から補給用海水として送られる。
なお、吸収用海水送水管L1を介して送られる新規な海水に加えて図示しないボイラ復水器から回収した復水を供給しても良い。
脱硫スプレノズル9に送られた新規な海水は微細な液滴として脱硫吸収塔1内で噴霧され、この海水と排ガスとの気液接触が行われることで、排ガス中の煤塵やHCl、HF等の酸性ガスと共に、排ガス中のSOx(主にSO2)が脱硫スプレノズル9の吸収液滴表面で選択的に吸収、除去される。
脱硫スプレノズル9に送られた新規な海水は微細な液滴として脱硫吸収塔1内で噴霧され、この海水と排ガスとの気液接触が行われることで、排ガス中の煤塵やHCl、HF等の酸性ガスと共に、排ガス中のSOx(主にSO2)が脱硫スプレノズル9の吸収液滴表面で選択的に吸収、除去される。
脱硫スプレノズル9から噴霧された海水は、排ガス中のSOxを吸収し、該SOxを吸収した海水は整流部材22により整流されて、コレクタ10で回収される。脱硫スプレノズル9とコレクタ10の間の吸収塔1内を吸収部Aということにする。
そして、脱硫スプレノズル9からの噴霧によって微粒化された海水の中で、排ガスの流れに同伴するミストは脱硫吸収塔1の上部の出口ダクト3に設置された第1のミストエリミネータ7により捕集される。第1のミストエリミネータ7を通過した排ガスは、必要により再加熱された後、煙突27から大気中に排出される。このとき浄化排ガスを煙突27から排出するために昇圧ポンプ28を用いることもある。
また、脱硫スプレノズル9から噴霧された海水は整流部材22により鉛直方向下方に整流されながら流下するので、海水の流下領域が限定される。前記限定された海水の流下領域の下方にコレクタ10の液受け領域を配置することが重要であり、こうして整流部材22から流下する海水を全てコレクタ10で回収することができる。
また、噴霧海水を回収するコレクタ10と循環タンク5の海水からなる吸収液液面の間の領域である除塵部Bには脱硫スプレノズル9とは別の除塵スプレノズル8を設けている。除塵スプレノズル8には脱硫吸収塔1の下部の循環タンク5に貯留する海水からなる吸収液を吸収液循環ポンプ4により除塵用海水送水管L2を経て循環、供給している。
また、循環タンク5内の吸収液(海水)は攪拌機6により攪拌され、図示しないが、酸化空気の導入により空気酸化される。除塵用海水からなる吸収液を循環させながら除塵スプレノズル8から噴霧することで、排ガス中の煤塵及び重金属類が除塵用海水からなる吸収液に吸収除去される。循環タンク5内の除塵用海水からなる吸収液の一部は除塵用海水送水管L2から抜き出され、排水処理装置24で例えば薬剤添加による凝集沈殿→pH調整→ろ過→中和を順次行う湿式法又は蒸発乾固法等の方法で浄化処理されて、処理液は送水管L5により酸化槽14に送られる。なお、排水処理装置24で蒸発乾固法を用いる場合は、処理済排水は発生しない。
そして、酸化槽14内には散気ノズル17が配置され、酸化用空気ブロワ16から大気を、送気管L6を介して供給して散気ノズル17から噴出される気泡から溶け込む酸素によって亜硫酸塩が酸化、処理され海水として海洋12に戻される。
除塵スプレノズル8とコレクタ10の間には第2のミストエリミネータ23が配置され、除塵スプレノズル8で噴霧された海水の中のミストがコレクタ10及びコレクタ10より上方の吸収部Aに達しないようにしている。
前記整流部材22として多孔板、複数の充填材(ラシヒリング)を積み重ねた構成又は複数の鉛直方向に平面を有する板材を並列配置したスリット板の何れかを用いることで、脱硫スプレノズル9から末広がり状に拡がる噴霧海水を鉛直方向下向きに流下させることができ、整流された噴霧海水をコレクタ10で確実に回収することができる。
また、コレクタ10は、上下2段を千鳥配置した上方開放式の樋状部材を用い、しかも上方から見てコレクタ10同士の間および両側端部のコレクタ10と吸収塔1の壁面との間には隙間が生じないようにしているので、吸収部Aの脱硫スプレノズル9から末広がり状に噴霧される新規な海水は斜め下向きに噴霧されてもコレクタ10でせき止められ除塵部Bに流下することがない。
吸収塔1の吸収部Aで脱硫スプレノズル9から噴霧された海水は整流部材22により整流されて、コレクタ10に向けて鉛直方向下方に整流されながら流下するので、海水の流下領域が限定される。このため吸収部Aで流下する海水を全てコレクタ10で回収することができる。
こうして脱硫スプレノズル9から噴霧した新規な海水は排ガス中の硫黄酸化物を吸収した後、全てコレクタ10を介して吸収塔外に設けた酸化槽14内に吸収済み海水送水管L4を経て流れ落ちるので、除塵部Bには吸収部Aで噴霧された海水は流れ落ちない。
また、吸収部Aで噴霧される海水は除塵部Bで噴霧される海水に比較して大量に用いることで排ガス中の硫黄酸化物を十分に吸収除去することができる。
除塵部Bでは循環タンク5内に貯留した海水を除塵スプレノズル8から繰り返して噴霧することで排ガス中の煤塵及び重金属を噴霧海水中に吸収除去することができる。この除塵スプレノズル8から繰り返して噴霧される海水は、吸収部Aの脱硫スプレノズル9で噴霧される海水に比べて、煤塵などでかなり汚染されているので、この汚染された海水は排水処理設備24及び酸化槽14で酸化した後に海洋12に放流する。
除塵部Bでは循環タンク5内に貯留した海水を除塵スプレノズル8から繰り返して噴霧することで排ガス中の煤塵及び重金属を噴霧海水中に吸収除去することができる。この除塵スプレノズル8から繰り返して噴霧される海水は、吸収部Aの脱硫スプレノズル9で噴霧される海水に比べて、煤塵などでかなり汚染されているので、この汚染された海水は排水処理設備24及び酸化槽14で酸化した後に海洋12に放流する。
また、除塵スプレノズル8から繰り返して噴霧される海水の中のミストは、吸収部Aに上昇してしまうとコレクタ10を経由してミスト中に煤塵及び重金属などが海洋12に放出されることになり、海洋汚染の原因となるので、これを避ける必要がある。そのため除塵スプレノズル8の上方であって、コレクタ10の下方にミストエリミネータ23を設けて、ミストを除去する。
なお、本発明の各実施例には整流部材22とミストエリミネータ23を設置した構成を開示しているが、本発明は整流部材22とミストエリミネータ23を設置しない場合も含まれる。
図1に示す装置を用いて海水排煙脱硫を行う場合は、循環ポンプ4の動力の電流値(電圧一定)に基づき除塵部Bの循環する海水の比重と粘度を指標として除塵部Bへの補給海水量を制御部40で制御するものである。
この装置の場合は、先に挙げた(1)、(2)の問題点がある。
(1)除塵部Bで除塵スプレノズル8へ循環供給される循環タンク5内の海水は、循環使用するために蒸発し、また灰の一部溶解等によって徐々に濃縮が進み、除塵部Bにおいて海水が濃縮して液の粘度と比重が高くなり、循環ポンプ4に負荷がかかり、動力が増大し、除塵スプレノズル8へ供給される液量が低下し、ついには除塵効率が低下するおそれがある。
(1)除塵部Bで除塵スプレノズル8へ循環供給される循環タンク5内の海水は、循環使用するために蒸発し、また灰の一部溶解等によって徐々に濃縮が進み、除塵部Bにおいて海水が濃縮して液の粘度と比重が高くなり、循環ポンプ4に負荷がかかり、動力が増大し、除塵スプレノズル8へ供給される液量が低下し、ついには除塵効率が低下するおそれがある。
例えば、液体の比重が1割大きくなると、同じ液量を送るのに必要な動力(負荷)も1割大きくなる。そこで、液比重の増加による循環ポンプ4の負荷上昇を、循環ポンプ4の動力用電流値の増加により検出して、以下のように除塵部Bにおける海水の濃縮が進まないような対策を講じる。
すなわち、循環ポンプ4の電流値を電流計30でモニタし、制御部40で濃縮海水の比重上限に相当する電流値を超えないように、濃縮海水を排水処理設備24へ抜き出し、同量の新規な海水を除塵部Bに海水送水管L7から補給する。このとき、循環タンク5内に直接新規な海水を補給することで、既存の濃縮海水と混合した後に除塵スプレノズル8に供給することにより、スプレ液性状の変動を防止し、安定した噴霧が可能となる。
液比重に対する循環ポンプ4の電流値の関係は、使用する循環ポンプ4のメーカ、型式によって異なるため、事前に循環ポンプ4の特性をチェックして、制御に用いる電流の上限値を決める必要がある。
(2)次に、除塵部Bにおける海水の塩分濃度が飽和を超えるまで濃縮すると、循環タンク5、除塵用海水送水管L2、除塵スプレノズル8等でスケールが生成する問題である。
(2)次に、除塵部Bにおける海水の塩分濃度が飽和を超えるまで濃縮すると、循環タンク5、除塵用海水送水管L2、除塵スプレノズル8等でスケールが生成する問題である。
海水中の塩分の主成分はNaClであり、海水を希釈、濃縮した場合の塩濃度の変化について図2に示す。一般的な海水の塩分濃度は、Cl=1.6〜2wt%、Na=9,000〜10,000ppmである。このような海水を濃縮してゆくと、Cl、Naともに濃度が上昇してゆくが、Cl濃度が20wt%付近になると溶解しているNaイオン濃度が横ばいとなる。これはNaClが溶解度をオーバーし、析出が起こることを示している。このとき、除塵部Bの濃縮海水に相当するpH=1.0の方が、新規な海水のpH=7.8に比べて飽和濃度は低めとなっている。
一方、図3は海水を希釈、濃縮した場合の溶解Caイオン濃度とCl濃度の関係について示している。pH=1における溶解Ca濃度はCl濃度が10wt%付近までは上昇するが、それ以上に濃縮が進むと急激に濃度が低下し、CaSO4やCaCO3として析出が起こることを示している。
ここで、Caはアルカリ成分であるため、pHが低い方が溶解量が多めとなっている。このようにCaの溶解度がピークを示す原因は、他の共存イオン(Na、SO4等)の影響と考えられる。
以上のことから、NaCl、CaSO4、CaCO3の析出を防止できるように海水を濃縮するためには、濃縮海水中のClイオン濃度を10wt%以下に制御する必要がある。同時に、pHの変動も考慮して安全側の指標として、Naイオン濃度は60,000ppm以下、Caイオン濃度は1,600ppm以下に制御しなければならない。
液中の塩分濃度は、導電率によっても検知することができる。図4に示すように、Cl濃度10wt%に相当するNaClが溶解している液の導電率は17S/mであることから、導電率がこれ以下になるような制御を行うことができる。
上記(1)(2)の両方の条件を考慮して、比重1.1を上限として制御し、Cl濃度10wt%に濃縮した場合の粘度は約1.6としてポンプ動力への影響を小さいままとする。
すなわち、図5に液中Cl濃度と比重の関係を示すように、新規海水のCl濃度が約2wt%のとき比重は1.02程度であるが、Cl濃度10wt%に濃縮した場合の比重は約1.1となる。また、比重が大きいほど循環ポンプ4による送液量が減少するため、除塵スプレノズル8からの噴霧液量が減少して、液/ガス比が低下する。
通常、脱硫装置の液/ガス比は10〜40L/m3程度であり,この範囲内においては、液/ガス比が高いほど除塵率は高くなるため、液/ガス比の低下は除塵率の低下に直結する。そのため、液/ガス比の大きな低下を避けるために濃縮海水の比重1.1を上限として制御することが望ましい。
また、図6に液中Cl濃度と粘度の関係を示す。新規海水のCl濃度約2wt%のとき粘度は1.2cP程度であるが、Cl濃度10wt%に濃縮した場合の粘度は約1.6cPである。新規海水のCl濃度約2wt%を上げてCl濃度10wt%にしても粘度の上昇自体は循環ポンプ4の動力への影響は小さい(粘度cP=10程度では循環ポンプ4の動力への影響が出る)。が、除塵スプレノズル8の噴霧不良への影響がある。
こうして、循環タンク5から除塵用海水送水管L2への抜き出し海水量と循環タンク5への海水送水管L7からの補給海水量の制御用の指標として、循環タンク5内あるいは、除塵用海水送水管L2の液の電流値を用いて、循環タンク5からの抜き出し海水量と循環タンク5への補給海水量を制御することにより、循環タンク5内の循環海水を比重1.1程度、Cl濃度10wt%に濃縮した場合の粘度の液質にすることで、除塵率を適正値に制御することができる。
本発明の他の実施例を図7に示す。図7に示す装置は図1に示す装置における同一機能を奏する部材は同一番号を付して、その説明は省略する。
本実施例は除塵部Bの循環タンク5からの抜き出し海水量と補給海水量の制御用の指標として、循環タンク5内あるいは除塵用海水送水管L2の液を液質モニタ42により液質を検査し、その検査値に応じて循環タンク5からの抜き出し海水量と循環タンク5への補給海水量を制御する。
本実施例は除塵部Bの循環タンク5からの抜き出し海水量と補給海水量の制御用の指標として、循環タンク5内あるいは除塵用海水送水管L2の液を液質モニタ42により液質を検査し、その検査値に応じて循環タンク5からの抜き出し海水量と循環タンク5への補給海水量を制御する。
塩素(Cl)濃度と相関がある液質として下記のいずれかの液質を指標として用いることができる。
・導電率<17S/m(電気伝導率計)
・液粘度<1.6cP(粘度計)
・液比重<1.1(比重計)
・Naイオン<60,000ppm(Naイオンメータ)
・Caイオン<1,600ppm(Caイオンメータ)
ただし、塩素(Cl)濃度と相関があるならば、これら以外のモニタリング手段を利用しても構わない。
・導電率<17S/m(電気伝導率計)
・液粘度<1.6cP(粘度計)
・液比重<1.1(比重計)
・Naイオン<60,000ppm(Naイオンメータ)
・Caイオン<1,600ppm(Caイオンメータ)
ただし、塩素(Cl)濃度と相関があるならば、これら以外のモニタリング手段を利用しても構わない。
これらのうち、粘度計、比重計、電気伝導度計については、循環タンク5あるいは除塵用海水送水管L2の液を直接測定することができる。ただし、比重はバッチ測定となる。粘度と導電率は連続測定が可能である。また、NaイオンとCaイオンのイオンメータは連続測定が可能である。しかし、Naイオンメータは、Na測定上限は230,000ppmであり、濃度範囲は問題ないが、pH適用範囲が4.5以上であるため、測定時に希釈が必要である。Caイオンメータは、Ca測定上限は40,000ppm程度であり、濃度範囲は問題ないが、pH適用範囲が5〜11であるため、やはり測定時に希釈が必要である。
これらNaイオンとCaイオンの希釈濃度の測定のためには、図8に示すように、対象の除塵部Bの濃縮海水を定量的に小型(数リットル程度)の希釈槽43に抜き出し、該希釈槽43において新規海水(イオン濃度既知)を定量的に混合した後に測定する。希釈槽43への濃縮海水および前記新規海水の供給速度を一定にし、これらの合計供給速度と同じ速度で希釈槽43から排出することにより、連続的な測定が可能である。
なお、Clイオン濃度を測定できるClイオンメータも存在するが、イオン電極の応答膜がHgと化学反応を起こすため、排ガス中のHgが高濃度に溶解した除塵部の濃縮海水に対しては直接使用できない。
こうして、除塵部Bでの適正な塩素イオン濃度が適正な値となるように、循環タンク5からの抜き出し海水量と循環タンク5への補給海水量を制御する。
さらに他の実施例を図9に示す。本実施例では図8に示す実施例2の希釈槽43の液に代えて排水処理設備24から排出する処理水を循環タンク5からの抜き出し海水量と循環タンク5への補給海水量の制御用の指標として用いて下記のいずれかを液質モニタ42でモニタリングして、制御器40により循環タンク5の抜き出し海水量と補給海水量を制御する。
・Clイオン<100、000ppm(Clイオンメータ)
・Naイオン<60、000ppm(Naイオンメータ)
・Caイオン<1、600ppm(Caイオンメータ)
排水処理設備24においてHgを含む重金属類が除去されているため、Clイオンメータを利用することができる。中和も行われているため、Cl、Na、Caイオンメータいずれも希釈せずに直接測定することができるため、精度良く測定・制御を行うことができる。
・Naイオン<60、000ppm(Naイオンメータ)
・Caイオン<1、600ppm(Caイオンメータ)
排水処理設備24においてHgを含む重金属類が除去されているため、Clイオンメータを利用することができる。中和も行われているため、Cl、Na、Caイオンメータいずれも希釈せずに直接測定することができるため、精度良く測定・制御を行うことができる。
1 脱硫吸収塔 2 入口ダクト
3 出口ダクト 4 吸収液循環ポンプ
5 循環タンク 6 攪拌機
7 ミストエリミネータ 8 除塵スプレノズル
9 脱硫スプレノズル 10 コレクタ
12 海洋 13 海水ポンプ
14 酸化槽 16 酸化用空気ブロワ
17 散気ノズル 22 整流部材
23 ミストエリミネータ 24 排水処理装置
27 煙突 28 昇圧ポンプ
30 電流計 40 制御部(制御器)
42 液質モニタ 43 希釈槽
A 吸収部 B 除塵部
L1 吸収用海水送水管 L2 除塵用海水送水管
L3 海水送水管 L4 吸収済み海水送水管
L5 送水管 L6 送気配管
L7 海水送水管
3 出口ダクト 4 吸収液循環ポンプ
5 循環タンク 6 攪拌機
7 ミストエリミネータ 8 除塵スプレノズル
9 脱硫スプレノズル 10 コレクタ
12 海洋 13 海水ポンプ
14 酸化槽 16 酸化用空気ブロワ
17 散気ノズル 22 整流部材
23 ミストエリミネータ 24 排水処理装置
27 煙突 28 昇圧ポンプ
30 電流計 40 制御部(制御器)
42 液質モニタ 43 希釈槽
A 吸収部 B 除塵部
L1 吸収用海水送水管 L2 除塵用海水送水管
L3 海水送水管 L4 吸収済み海水送水管
L5 送水管 L6 送気配管
L7 海水送水管
Claims (9)
- ボイラを含む燃焼装置から排出される排ガスを導入する入口と、該入口より下部に循環タンクを設け、該循環タンク内に新規な海水を補給すると同時に前記循環タンク内の海水を繰り返し供給して前記入口から導入される排ガス中の煤塵及び重金属を吸収除去する除塵スプレノズルを設け、該除塵スプレノズルの上方に新規な海水を噴霧して前記入口から導入される排ガス中の硫黄酸化物を吸収除去する脱硫スプレノズルを設け、前記除塵スプレノズルと前記脱硫スプレノズルの間に脱硫スプレノズルから噴霧される海水を回収するコレクタを設けた吸収塔と、除塵スプレノズルに供給する循環タンク内の海水の一部を抜き出して溜める排水処理設備を備えた海水排煙脱硫装置において、
除塵スプレノズルに供給する循環タンク内の海水中の塩素(Cl)イオン濃度と相関のある指標を常時あるいは断続的にモニタリングし、そのモニタリング値から導出される塩素(Cl)イオン濃度が10wt%を超えることのないように排水処理装置へ抜き出す循環タンク内の海水量と循環タンク内へ新規に補給する補給海水量を調整する手段を設けたことを特徴とする海水排煙脱硫装置。 - ボイラを含む燃焼装置から排出される排ガスを導入する入口と、該入口より下部に循環タンクを設け、該循環タンク内に新規な海水を補給すると同時に前記循環タンク内の海水を繰り返し供給して前記入口から導入される排ガス中の煤塵及び重金属を吸収除去する除塵スプレノズルを設け、該除塵スプレノズルの上方に新規な海水を噴霧して前記入口から導入される排ガス中の硫黄酸化物を吸収除去する脱硫スプレノズルを設け、前記除塵スプレノズルと前記脱硫スプレノズルの間に脱硫スプレノズルから噴霧される海水を回収するコレクタを設けた吸収塔と、除塵スプレノズルに供給する循環タンク内の海水の一部を抜き出して溜める排水処理設備を備えた海水排煙脱硫装置の運転方法において、
除塵スプレノズルに供給する循環タンク内の海水中の塩素(Cl)イオン濃度と相関のある指標を常時あるいは断続的にモニタリングし、そのモニタリング値から導出される塩素(Cl)イオン濃度が10wt%を超えることのないように排水処理装置へ抜き出す循環タンク内の海水量と循環タンク内へ新規に補給する補給海水量を調整することを特徴とする海水排煙脱硫装置の運転方法。 - 循環タンク内の海水中の塩素(Cl)イオン濃度に相関する指標として、前記海水の粘度、比重、導電率、Naイオン濃度又はCaイオン濃度のいずれか1つ又は複数を用いることを特徴とする請求項2記載の海水排煙脱硫装置の運転方法。
- 循環タンク内の海水を除塵スプレノズルに繰り返し供給するための循環ポンプを備え、該循環ポンプを駆動する際の電力を監視し、該電力と相関する海水中の塩素(Cl)イオン濃度に相関する循環タンク内の海水の比重が予め設定された上限値に達する電力を超えないように、循環タンク内の海水を排水処理設備へ抜き出し、同量の新規海水を循環タンク内に補給することを特徴とする請求項2記載の海水排煙脱硫装置の運転方法。
- 循環タンク内の海水の粘度が1.6cP以下、比重が1.1以下、導電率が17S/m以下、Naイオンが60,000ppm以下、Caイオンが1,600ppm以下に相当するように、循環タンク内の海水を排水処理設備へ抜き出し、循環タンク内から抜き出した量と同量の新規海水を循環タンク内に補給することを特徴とする請求項3記載の海水排煙脱硫装置の運転方法。
- ボイラを含む燃焼装置から排出される排ガスを導入する入口と、該入口より下部に循環タンクを設け、該循環タンク内に新規な海水を補給すると同時に前記循環タンク内の海水を繰り返し供給して前記入口から導入される排ガス中の煤塵及び重金属を吸収除去する除塵スプレノズルを設け、該除塵スプレノズルの上方に新規な海水を噴霧して前記入口から導入される排ガス中の硫黄酸化物を吸収除去する脱硫スプレノズルを設け、前記除塵スプレノズルと前記脱硫スプレノズルの間に脱硫スプレノズルから噴霧される海水を回収するコレクタを設けた吸収塔と、除塵スプレノズルに供給する循環タンク内の海水の一部を抜き出して溜める排水処理設備を備えた海水排煙脱硫装置において、
排水処理設備から排出する処理水中の塩素(Cl)イオン濃度と相関のある指標を常時あるいは断続的にモニタリングし、そのモニタリング値から導出される塩素(Cl)イオン濃度が10wt%を超えることのないように循環タンクから排水処理装置へ抜き出す海水量と循環タンク内へ新規に補給する補給海水量を調整する手段を設けたことを特徴とする海水排煙脱硫装置。 - ボイラを含む燃焼装置から排出される排ガスを導入する入口と、該入口より下部に循環タンクを設け、該循環タンク内に新規な海水を補給すると同時に前記循環タンク内の海水を繰り返し供給して前記入口から導入される排ガス中の煤塵及び重金属を吸収除去する除塵スプレノズルを設け、該除塵スプレノズルの上方に新規な海水を噴霧して前記入口から導入される排ガス中の硫黄酸化物を吸収除去する脱硫スプレノズルを設け、前記除塵スプレノズルと前記脱硫スプレノズルの間に脱硫スプレノズルから噴霧される海水を回収するコレクタを設けた吸収塔と、除塵スプレノズルに供給する循環タンク内の海水の一部を抜き出して溜める排水処理設備を備えた海水排煙脱硫装置の運転方法において、
排水処理設備から排出する処理水中の塩素(Cl)イオン濃度と相関のある指標を常時あるいは断続的にモニタリングし、そのモニタリング値から導出される塩素(Cl)イオン濃度が10wt%を超えることのないように循環タンクから排水処理装置へ抜き出す海水量と循環タンク内へ新規に補給する補給海水量を調整することを特徴とする海水排煙脱硫装置の運転方法。 - 排水処理設備の処理水について、塩素(Cl)イオン濃度、Naイオン濃度、Caイオン濃度のいずれか1つ以上の濃度を測定し、該濃度が所定値を超えないように循環タンクから排水処理装置へ抜き出す海水量と循環タンク内へ新規に補給する補給海水量を調整することを特徴とする請求項7記載の海水排煙脱硫装置の運転方法。
- 排水処理設備の処理水について、塩素(Cl)イオンは100,000ppm以下、Naイオンは60,000ppm以下、Caイオンは1,600ppm以下の値となるように循環タンクから排水処理装置へ抜き出す海水量と循環タンク内へ新規に補給する補給海水量を調整することを特徴とする請求項8記載の海水排煙脱硫装置の運転方法。
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