JP2014188302A - スプリンクラ消火設備 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スプリンクラ消火設備は、火災受信機4の火災判断結果のみに基づいて予作動弁22を開放する通常モード、あるいは、ヘッド作動検出手段(圧力スイッチ31、圧力上昇スイッチ32)によるスプリンクラヘッド2の開栓の検出のみに基づいて予作動弁22を開放する単独モードのいずれかを設定する運転モード設定部5eを備えている。
【選択図】図2
Description
また、本発明においては、火災感知手段、火災判断手段が点検中あるいは故障中であったとしても、運転モードを単独モードに設定しておけば、ヘッド作動検出手段によるスプリンクラヘッドの開栓の検出のみに基づいて予作動弁を開放して二次側配管を充水するので、スプリンクラ消火設備が機能しない事態を防止することができる。
また、火災感知手段や火災判断手段を定期点検する際、予め運転モードを単独モードに手動で設定しておくことによって、スプリンクラ消火設備が機能しない事態を防止することができる。
また例えば、一次側が二次側配管に接続され、二次側の一端が真空配管に接続され、二次側の他端がバイパス配管の前記二次側配管側の端部に接続された三方弁を備え、該三方弁を急速吸引用開閉手段及び真空配管遮断手段として機能させてもよい。このように三方弁で急速吸引用開閉手段及び真空配管遮断手段を構成することにより、急速吸引用開閉手段及び真空配管遮断手段を構成する機器点数を削減することができる。また、真空配管遮断手段を構成する機器の設置スペースを削減することができるので、当該機器や真空配管に設けられるヘッド作動検出手段等の機器類を、狭いパイプシャフト等のような箇所に設置する工事が容易となる。
以下、本実施の形態1に係るスプリンクラ消火設備について説明する。
本実施の形態1に係るスプリンクラ消火設備は、スプリンクラヘッド2、予作動弁22、一次側配管11、二次側配管12、真空配管(真空本管14、真空枝管17)、真空ポンプ24、真空配管遮断手段である開閉弁260、ヘッド作動検出手段(圧力スイッチ31、圧力上昇スイッチ32(圧力上昇率検出手段))、及び、加圧送水装置21等から構成される。
消火システム制御盤5は、制御部5a、記憶部5b、警報部・表示部5c、運転モード設定手段である運転モード設定部5e、伝送部5f、及び、入力部5gを備えている。
伝送部5fは、中継器51を介して、予作動弁22を駆動する電動のパイロット弁である遠隔起動弁22b、予作動弁22の開放による消火用水の通水を検知する流水検知スイッチ22a(流水検出手段)、真空配管遮断手段である開閉弁260、急速吸引用開閉手段である開閉弁261、圧力スイッチ31及び圧力上昇スイッチ32と電気的に接続されるものである。
制御部5aは、伝送部5fから受信した信号、運転モード設定部5e及び記憶部5b内の記憶データに基づいて、伝送部5f及び中継器51を介して、遠隔起動弁22b、真空配管遮断手段である開閉弁260及び急速吸引用開閉手段である開閉弁261等を制御するものである。また、制御部5aは、警報部・表示部5cに、二次側配管12の圧力の異常上昇を警報させ、放水中であることを表示させる等するものである。
複数のスプリンクラヘッド2は各々立ち下がり配管13に接続される。立ち下がり配管13のそれぞれは、二次側配管12に接続される。この二次側配管12の一方の端部は、平常時は閉止しており火災時に電気的に開放される予作動弁22の一方の端部に接続される。予作動弁22の他方の端部は、一次側配管11の一方の端部に接続される。また、一次側配管11の他方の端部(基端側)は、加圧送水装置21の吐出口に接続される。一次側配管11には、定流量弁やオリフィスなどによって吐出する消火水の流量を所定の値に制限する流量制御手段23が設けられる。これは、予作動弁22の開放時に、負圧である二次側配管12に向かって消火水が過流量で供給され、ウォーターハンマが発生することを防止するためである。加圧送水装置21と、一次側配管11と、流量制御手段23と、予作動弁22とで、二次側配管12へ消火水を圧送する給水装置を構成している。
まず、真空ポンプ24の運転方法について説明する。
スプリンクラ消火設備の運転を開始すると、真空ポンプ制御盤8は、圧力スイッチ81の検出値が所定の上限値以上になっているか否かを判定する(ステップS001)。圧力スイッチ81の検出値が所定の上限値以上になっていれば、真空ポンプ制御盤8は、真空ポンプ24の運転を開始し、圧力スイッチ81の検出値が前記所定の上限値よりも小さく設定された所定の下限値以下になっているか否かを判定する(ステップS002)。一方、圧力スイッチ81の検出値が所定の上限値よりも低くなっていれば、真空ポンプ制御盤8は、ステップS003へ進む。
このように真空ポンプ24を制御することにより、平常時、二次側配管12及び真空枝管17内の圧力を所定の値以下に保持することができる。
なお、上記のような制御フローに代えて、二次側配管12及び真空枝管17内の圧力が所定の値以下となるのに十分な時間を所定時間と定め、圧力スイッチ81の検出値が所定の上限値以上となったときに、真空ポンプ制御盤8が真空ポンプ24をその所定時間運転するようにタイマー制御するようにしても良い。
図6に示すように、設定されている運転モードが通常モードの場合(ステップS300のNO)、ステップS301,S302において火災か否かが判断される。詳しくは、火災感知器3が火災を感知すると(ステップS301のYES)、火災判断手段である火災受信機4は、火災感知器3の作動に基づき、火災が発生しているか否かを判断する火災判断を行う(ステップS302)。火災が発生していると判断した場合、火災受信機4は消火システム制御盤5に火災信号を送出し、当該火災信号を受信した消火システム制御盤5は真空配管遮断手段である開閉弁260を閉止する制御を行う(ステップS306)。そして、消火システム制御盤5は、開閉弁260の閉止を確認した場合(リミットスイッチ信号を確認した場合等、ステップS307)、あるいは開閉弁260の閉止を確認できなくとも、開閉弁260を閉止する制御を行ってから所定時間が経過した場合(ステップS308)、予作動弁22を開放する(ステップS309)。一方、火災が発生していない場合(ステップS301,S302のNO)は、ステップS311に進む。
なお、図6に示した制御フローの場合、開閉弁260の閉止に時間がかかるとステップ307でのロスタイムが大きくなって放水開始が遅れてしまい、火災が拡大する前の初期消火に失敗する虞があるので、開閉弁260は速動型であることが望ましい。
また、開閉弁260を制御し、予め定めた所定の時間が経過した後に、予作動弁22を開放することにより、何らかの原因(例えば、固着や故障による不作動)で開閉弁260が閉止しない場合であっても、確実に火災を消火することができる。
また、本実施の形態1のように構成されたスプリンクラ消火設備においては、火災感知器3、火災受信機4が点検中あるいは故障中であったとしても、運転モードを単独モードに設定しておけば、ヘッド作動検出手段(圧力スイッチ31、圧力上昇スイッチ32)によるスプリンクラヘッド2の開栓の検出のみに基づいて予作動弁22を開放して二次側配管12を充水するので、スプリンクラ消火設備が機能しない事態を防止することができる。
実施の形態1では、真空配管遮断手段を開閉弁260で構成し、急速吸引用開閉手段を開閉弁261で構成した。これに限らず、真空配管遮断手段及び急速吸引用開閉手段を1つの三方弁で構成してもよい。なお、本実施の形態2において、特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図7に示すように、本実施の形態2に係るスプリンクラ消火設備は、真空配管遮断手段及び急速吸引用開閉手段として機能する三方弁26を備えている。この三方弁26は、一次側が真空配管導入部16を介して二次側配管12に接続され、二次側の一端が真空枝管17に接続され、二次側の他端がバイパス配管18の二次側配管12側の端部に接続されている。
また、図8(b)に示すように、接続流路26b1が接続口26a1及び接続口26a3と連通するように可動部26bを回転させることにより、真空配管導入部16とバイパス配管18とが連通する状態となる。つまり、真空配管遮断手段が開き、急速吸引用開閉手段がバイパス配管18を連通した状態となる。
また、図8(c),(d)に示すように、接続流路26b1が接続口26a1と連通しないように可動部26bを回転させることにより、真空配管遮断手段が閉止された状態となる。
また、図9(b)に示すように、接続流路26c1が接続口26a1及び接続口26a3と連通するように可動部26cを回転させることにより、真空配管導入部16とバイパス配管18とが連通する状態となる。つまり、真空配管遮断手段が開き、急速吸引用開閉手段がバイパス配管18を連通した状態となる。
また、図8(c)に示すように、接続流路26c1が接続口26a1と連通しないように可動部26cを回転させることにより、真空配管遮断手段が閉止された状態となる。
Claims (11)
- 火災感知手段と、加圧送水装置と、予作動弁と、該予作動弁の一次側に設けられて基端側に加圧送水装置が接続される一次側配管と、前記予作動弁の二次側に設けられてスプリンクラヘッドが接続される二次側配管と、平常時に前記二次側配管内を負圧にする真空ポンプと、前記二次側配管と前記真空ポンプとを接続する真空配管と、該真空配管に設けられて該真空配管内の圧力上昇に基づいて前記スプリンクラヘッドの開栓を検出するヘッド作動検出手段と、を具備するスプリンクラ消火設備において、
前記火災感知手段の作動に基づいて火災判断を行う火災判断手段と、
前記火災判断手段の火災判断結果のみに基づいて前記予作動弁を開放する通常モード、あるいは、前記ヘッド作動検出手段による前記スプリンクラヘッドの開栓の検出のみに基づいて前記予作動弁を開放する単独モードのいずれかを設定する運転モード設定手段と、
を備えたことを特徴とするスプリンクラ消火設備。 - 前記運転モード設定手段は、
前記火災判断手段から点検中、故障中、連動遮断中のいずれかの信号を受信したとき、あるいは、単独モードとする手動操作が行われたときのいずれかの場合に前記単独モードに設定することを特徴とする請求項1に記載のスプリンクラ消火設備。 - 前記ヘッド作動検出手段よりも前記真空ポンプ側の前記真空配管に設けられた差圧発生手段と、
両端が前記真空配管に接続され、少なくとも前記差圧発生手段をバイパスするバイパス配管と、
平常時は前記バイパス配管を遮断し、前記ヘッド作動検出手段が前記スプリンクラヘッドの開栓を検出した際、前記バイパス配管を連通させる急速吸引用開閉手段と、
前記予作動弁の開放に連動して、前記真空配管及び前記バイパス配管と前記二次側配管との連通を遮断する真空配管遮断手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスプリンクラ消火設備。 - 前記急速吸引用開閉手段は、前記バイパス配管に設けられた開閉弁であり、
前記真空配管遮断手段は、前記差圧発生手段及び前記バイパス配管よりも前記二次側配管側となる前記真空配管に設けられた開閉弁であることを特徴とする請求項3に記載のスプリンクラ消火設備。 - 一次側が前記二次側配管に接続され、二次側の一端が前記真空配管に接続され、二次側の他端が前記バイパス配管の前記二次側配管側の端部に接続された三方弁を備え、
該三方弁が前記急速吸引用開閉手段及び前記真空配管遮断手段となることを特徴とする請求項3に記載のスプリンクラ消火設備。 - 前記差圧発生手段よりも前記真空ポンプ側となる前記真空配管には、前記真空ポンプ側から前記差圧発生手段へ向かう流れを規制する逆止弁を備え、
前記バイパス配管は、少なくとも、前記差圧発生手段及び前記逆止弁をバイパスしていることを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載のスプリンクラ消火設備。 - 前記予作動弁の二次側への流水を検知する流水検出手段を備え、
該流水検出手段が前記予作動弁の二次側への流水を検知した際、表示部に放水中であることを表示するとともに、前記真空配管遮断手段で前記真空配管及び前記バイパス配管と前記二次側配管との連通を遮断することを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれか一項に記載のスプリンクラ消火設備。 - 前記真空配管遮断手段で前記真空配管及び前記バイパス配管と前記二次側配管との連通を遮断した後、前記予作動弁を開放することを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれか一項に記載のスプリンクラ消火設備。
- 前記真空配管及び前記バイパス配管と前記二次側配管との連通を遮断するように前記真空配管遮断手段を制御し、前記真空配管遮断手段の前記遮断を確認できなかった場合、予め定めた所定の時間が経過した後に、前記予作動弁を開放することを特徴とする請求項8に記載のスプリンクラ消火設備。
- 前記予作動弁が開放していない状態で、前記ヘッド作動検出手段が前記スプリンクラヘッドの開栓を検出した際、前記二次側配管の圧力が異常上昇したことを警報する警報部を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載のスプリンクラ消火設備。
- 前記ヘッド作動検出手段は、
少なくとも、前記真空配管内の圧力の上昇率が所定値以上になったことを検出する圧力上昇率検出手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載のスプリンクラ消火設備。
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