JP2014187553A - 転送プログラム、転送装置及び転送方法 - Google Patents

転送プログラム、転送装置及び転送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】通話料を節減すること。
【解決手段】PBX10は、PS30Aから第1の網で使用するPS30Bの番号宛の発呼を受け付ける。さらに、PBX10は、PS30ごとに当該PS30が第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無が対応付けられた属性情報を参照する。さらに、PBX10は、PS30Aが第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無及びPS30Bが第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無が所定の関係を有するか否かに応じて、PS30Bの番号に対応する転送先番号へ発呼の転送を行うか否かを制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、転送プログラム、転送装置及び転送方法に関する。
無線通信端末の一例として、PHS(Personal Handy-phone System)端末等が知られている。かかるPHS端末には、PHS事業者が設置する公衆基地局と接続する「公衆モード」と、企業等の組織が設置する自営基地局と接続する「自営モード」との2つのモード、いわゆるデュアルモードを搭載するものもある。
かかるデュアルモードを搭載するPHS端末は、自営基地局の電波が届く事業所等の構外に携帯された場合に自営モードでの接続が圏外になることがある。このように、自営モードでの接続が圏外の状態で自営モードに使用する内線番号に他の端末によって自営モードの発呼がなされた場合に、構内交換機、いわゆるPBX(Private Branch eXchange)が持つ圏外転送の機能が利用されることもある。かかるPBXの圏外転送の機能によって、発側の端末からの呼が予め定められた転送先番号へ転送される。
また、上記の2つのモードを切り換える技術の一例として、次のようなデジタルコードレス電話機が提案されている。かかるデジタルコードレス電話機では、発呼の際、いずれかの通信モードを設定の後、相手の電話番号がダイヤルされる。このとき、デジタルコードレス電話機は、着呼側の電話機からの応答がないと通信モードの設定を変更し、変更した通信モードに対応する相手電話機の番号を読み出した上で自動発信する。
特開平10−42032号公報
しかしながら、上記の技術では、余計な通話料が発生する場合がある。
すなわち、上記のPBXの圏外転送が実行される場合には、発側および着側がデュアルモードを搭載する端末であっても、PBXが発側の端末によって発信された呼を固定網経由で着側のPHS端末へ転送することになる。このため、PBXの圏外転送が実行された場合には、発側の端末および着側の端末が公衆モードで通話がなされる場合よりも、通話料が割高になってしまう。
そうであるからと言って、上記のPBXの圏外転送の機能を利用する代わりに、上記のデジタルコードレス電話機を用いればよいということにもならない。なぜなら、着側の電話機が構外の固定電話機である場合には、自営モードでの発呼はタイムアウトし、通信モードが公衆モードに設定された状態で固定網に収容される固定電話機へ発呼がなされるからである。この場合には、PBXによって固定網経由で圏外転送が実行される場合よりも通話料が割高になってしまう。
1つの側面では、通話料を節減できる転送プログラム、転送装置及び転送方法を提供することを目的とする。
一態様の転送プログラムは、コンピュータに、第1の端末から第1の網で使用する第2の端末の番号宛の発呼を受け付ける処理を実行させる。さらに、前記コンピュータに、端末ごとに当該端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無が対応付けられた属性情報を参照する処理を実行させる。さらに、前記コンピュータに、前記第1の端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無及び前記第2の端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無が所定の関係を有するか否かに応じて、前記第2の端末の番号に対応する転送先番号へ前記発呼の転送を行うか否かを制御する処理を実行させる。
一実施形態によれば、通話料を節減できる。
図1は、実施例1に係る転送システムの構成を示す図である。 図2は、実施例1に係るPBXの機能的構成を示すブロック図である。 図3は、転送設定記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。 図4は、属性情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。 図5は、実施例1に係るPSの機能的構成を示すブロック図である。 図6は、実施例1に係る転送制御処理の手順を示すフローチャートである。 図7は、実施例1に係る発信制御処理の手順を示すフローチャートである。 図8は、態様Aの呼接続処理に関する各装置間の制御シーケンスである。 図9は、実施例1に係る呼接続処理に関する各装置間の制御シーケンスを示す図である。 図10は、電話帳の一例を示す図である。 図11は、応用例2に係る発信制御処理の手順を示すフローチャートである。 図12は、応用例2に係る呼接続処理に関する各装置間の制御シーケンスを示す図である。 図13は、属性情報の一例を示す図である。 図14は、制御データの一例を示す図である。 図15は、応用例3に係る転送制御処理の手順を示すフローチャートである。 図16は、実施例1及び実施例2に係る転送プログラムを実行するコンピュータの一例について説明するための図である。
以下に添付図面を参照して本願に係る転送プログラム、転送装置及び転送方法について説明する。なお、この実施例は開示の技術を限定するものではない。そして、各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
[転送システムの構成]
まず、本実施例に係る転送システムの構成について説明する。図1は、実施例1に係る転送システムの構成を示す図である。図1に示す転送システム1は、企業等の事業所の構内に存在する端末間を内線接続したり、構内に存在する端末の公衆固定網5経由での発着信を制御することによって外線接続したりするものである。
図1に示すように、転送システム1には、PBX(Private Branch eXchange)10と、BS(Base Station)20A及び20Bと、PS(Personal Station)30A及び30Bと、CS(Cell Station)70とが含まれる。ここで、図1には、PBXを1つ、BSおよびPSを2つずつ例示したが、これらの装置の数は図示の数に限定されず、任意の数のPBX、BS及びPSを設けることができる。例えば、転送システム1に複数のPBXを設け、各々のPBXを互いに接続することによって広域の自営網を構築することとしてもかまわない。なお、以下では、BS20A及び20Bを区別なく総称する場合に「BS20」と記載し、PS30A及び30Bを区別なく総称する場合に「PS30」と記載する場合がある。
このうち、PBX10は、構内交換機である。また、BS20A及びBS20Bは、企業によって設置される自営基地局である。また、PS30A及びPS30Bは、PHS事業者によって設置される公衆基地局であるCS70と接続する「公衆モード」と、自営基地局であるBS20と接続する「自営モード」との2つのモード、いわゆるデュアルモードでの接続が可能なPHS端末である。また、CS70は、PHS事業者によって設置される公衆基地局である。
図1に示すように、PBX10は、BS20A及びBS20Bが接続されることによってPS30が自営モードでの接続が可能な自営網を構築する。かかる自営網によって、PS30A及びPS30Bが互いに構内に存在する場合には、公衆PHS網7などの外線を介さずに、内線による通話が可能である。なお、PS30A及びPS30Bは、公衆PHS網7を介して、外線による通話も可能ではあるが、一般に、外線による通話よりも内線による通話の方が通話料の面で有利である。このため、PS30Aの利用者及びPS30Bの利用者は、公衆モードで相手の外線番号宛に発呼し、外線での通話を試みるよりも先に、自営モードで相手の内線番号宛に発呼し、内線での通話を試みる場合が多い。
また、PBX10は、PSTN(Public Switched Telephone Network)等の公衆固定網5にも接続される。さらに、PBX10と接続される公衆固定網5は、構外に設置されたCS70を収容する公衆PHS網7とも接続される。このため、PS30A及びPS30Bのうち着側となる端末が構外に存在する場合でも、PBX10が持つ圏外転送の機能を利用し、予め設定された転送先番号へ発側の端末からの発呼を転送することによって通話が可能である。
ところが、PS30A及びPS30Bのように、各々の端末がデュアルモードを搭載する場合には、必ずしもPBX10の圏外転送の機能を利用するのがよいとは限らない。なぜなら、PBX10の圏外転送の機能を利用し、公衆固定網5を経由して通話するよりも、公衆固定網5を経由せずに公衆PHS網7に閉じて通話する方が通話料の面で有利な場合が多いからである。これは、PS30Aの利用者及びPS30Bの利用者が互いに公衆PHS網7の加入者であれば、他の回線事業者の回線を利用する場合に比べて割引を受けたり、定額サービスを受けたりできることからも明らかである。
そうであるからと言って、PBX10の圏外転送の機能を利用しなければよいという問題でもない。なぜなら、必ずしもデュアルモードを搭載する端末間だけで通話がなされるとは限らないからである。例えば、PBX10が自営網に収容する端末の転送先番号に固定電話機の外線番号が設定されている場合がある。この場合に、圏外転送を禁止すると、上記の端末が構内に存在しない場合に通話そのものができなくなる。また、上記のコードレス電話機を圏外転送の機能の代わりに用いた場合には、自営モードでの発呼はタイムアウトし、通信モードが公衆モードに設定された状態で公衆固定網5に収容される固定電話機へ発呼がなされることになる。この場合には、公衆PHS網7及び公衆固定網5を利用することになるので、自営モードの発呼がPBX10によって公衆固定網5経由で圏外転送される場合よりも通話料が割高になってしまう。
これらのことから、本実施例に係るPBX10は、発側の端末及び着側の端末が公衆モードで接続する能力を有するか否かによって自営モードの発呼を着側の端末の転送先番号へ転送するか否かを制御する。
つまり、本実施例に係るPBX10は、発側の端末及び着側の端末が公衆モードで接続する能力を有する場合、すなわち発側の端末及び着側の端末が互いにデュアルモードを搭載する場合に、圏外転送を実行しない。これによって、圏外転送によって公衆固定網5を経由して通話がなされる事態を抑制できる。さらに、例えば、発側の端末から着側の端末へ公衆PHS網7を介して再発呼させた場合には、通話に使用される外線を公衆PHS網7に閉じることができる。また、本実施例に係るPBX10は、発側の端末または着側の端末が公衆モードで接続する能力を有しない場合、すなわち発側の端末または着側の端末がデュアルモードを搭載しない場合に、圏外転送を実行する。これによって、発側の端末または着側の端末が公衆PHS網7に接続できない場合には、圏外転送によって発側の端末及び着側の端末を公衆固定網5経由で通話させることができる。この場合、着側の端末が固定電話機であったとしても、通話に使用される外線を公衆固定網5に閉じることができる。
したがって、本実施例に係るPBX10によれば、通話料を節減できる。
なお、図1では、BS20への接続が可能な自営網の通信圏と、事業所の構内とが重複する場合を想定するが、両者は必ずしも完全に重複せずともよい。例えば、構内であっても一部にBS20と接続不能なエリアがあってもよく、また、構外であっても一部にBS20と接続可能なエリアがあってもかまわない。また、図1には、PS30A及びPS30Bの2台の端末を自営網に収容する場合を図示しているが、自営網に収容される端末はPS30A及びPS30Bに限定されない。例えば、自営網は、他のPHS端末を収容してもよく、また、PHS端末を始めとする無線通信端末以外の固定電話機をPBX10に接続することによって収容することとしてもかまわない。
[PBX10の構成]
続いて、本実施例に係るPBX10の機能的構成について説明する。図2は、実施例1に係るPBX10の機能的構成を示すブロック図である。図2に示すように、PBX10は、第1の入出力部11と、第2の入出力部12と、交換部13と、転送設定記憶部14と、属性情報記憶部15と、転送制御部16とを有する。なお、PBX10は、図2に示した機能部以外にも既知のPBXが有する各種の機能部、例えば音声出力デバイスなどの機能部を有することとしてもかまわない。
このうち、第1の入出力部11は、PBX10及びBS20の間でデータを入出力するインタフェースである。また、第2の入出力部12は、PBX10及び公衆固定網5の間でデータを入出力するインタフェースである。
交換部13は、構内に存在する端末間を内線接続したり、構内に存在する端末の公衆固定網5経由での発着信を制御する処理部である。
ここで、PBX10の交換部13は、構内に存在する端末からBS20を介して発呼を受け付ける場合もあれば、公衆固定網5経由で発呼を受け付ける場合もある。このとき、BS20を介して受け付けた外線番号の発呼を公衆固定網5経由で送出したり、公衆固定網5経由で受け付けた発呼をBS20を介して構内の端末へ送出したりする中継処理は既存のPBXと同様である。したがって、以下では、構内に存在する端末から内線番号の発呼を受け付けた場合の態様に絞って説明を行うこととする。
一態様としては、交換部13は、構内に存在する端末からBS20を介して着番号を内線番号とする発呼を受け付ける。例えば、交換部13は、BS20AまたはBS20Bの通信圏に存在する端末から発番号および着番号を含む呼設定メッセージ、いわゆる「SETUPメッセージ」を受け付ける。このとき、発側の端末がPS30のようにデュアルモードが搭載されている場合には、自営網に接続する自営モードが設定された状態で着側の端末の内線番号をダイヤルの上、発側の端末が最後に位置登録を行ったBS20へ発信がなされる。
このように、交換部13は、内線番号の発呼を受け付けると、当該内線番号に対応する着側の端末が最後に位置登録されたBS20にSETUPメッセージを送出し、BS20から着側の端末へ着呼メッセージ、いわゆるPCHメッセージを送出させる。かかる着呼メッセージは、所定の期間が経過し、タイムアウトするまで送出される。なお、着呼メッセージの送出中には、交換部13は、発側の端末に対し、呼設定受付メッセージ、いわゆる「CALLPROCメッセージ」を送出する。
このとき、着側の端末がBS20の圏内である場合、例えば着側の端末が構内に存在する場合には、着側の端末から呼出メッセージを経て応答メッセージを受け付けることができる。この場合には、既存のPBXと同様に、発側の端末及び着側の端末で内線による通話が開始されることになる。
一方、着側の端末がBS20の圏外である場合、例えば着側の端末が構外に存在する場合には、着側の端末から呼出メッセージや応答メッセージを受け付けることはできず、タイムアウトすることになる。この場合には、転送制御部16によって圏外転送を実行するか否かが判定される。
ここで、交換部13は、転送制御部16によって圏外転送を実行しないと判定された場合には、経過表示メッセージ、いわゆるPROGメッセージを発側の端末へ送出の上、着側の端末が自営網の圏外である旨を案内する圏外トーキーを発側の端末へ送出する。かかる圏外トーキーには、公衆モードで再発呼した方が通話料を安くできる旨のガイダンスを始め、例えば、圏外転送を実行する場合にはダイヤルの1を押下させ、再発呼を実行する場合にはダイヤルの2を押下させるガイダンスをさらに含めることもできる。その後、交換部13は、例えば、圏外トーキーに応答してダイヤルの2が押下されることによって発側の端末から呼を切断するDISCメッセージを受け付けると、RELメッセージを返信することによって呼を解放する。なお、圏外トーキーのガイダンスでダイヤルの1が押下された場合には、あえて後述の転送制御部16に圏外転送を実行させることとしてもよい。
転送設定記憶部14は、圏外転送に関する転送設定を記憶する記憶部である。かかる転送設定の一態様としては、自営網で使用される内線番号および回線事業者の回線で使用される外線番号などの項目が対応付けられたデータを採用できる。以下では、図3は、転送設定記憶部14に記憶される情報の一例を示す図である。図3に示す1番目のレコードは、内線番号「3000」宛の発呼が圏外である場合に、発側の端末からの発呼を外線番号「070-XXXX-3000」宛へ転送することが定められていることを意味する。また、図3に示す2番目のレコードは、内線番号「3001」宛の発呼が圏外である場合に、発側の端末からの発呼を外線番号「070-XXXX-3001」宛へ転送することが定められていることを意味する。さらに、図3に示す3番目のレコードは、内線番号「3002」宛の発呼が圏外である場合に、発側の端末からの発呼を外線番号「070-XXXX-3002」宛へ転送することが定められていることを意味する。なお、以下では、着側の端末が自営網の圏外である場合に転送先の番号として機能する外線番号のことを「転送先番号」と記載する場合がある。
属性情報記憶部15は、端末に関する属性情報を記憶する記憶部である。かかる属性情報の一態様としては、端末の内線番号および端末の公衆モードの有無が対応付けられたデータを採用できる。ここでは、端末の識別情報として内線番号を用いる場合を例示するが、外線番号であってもよいし、端末が識別できる情報であればどのような情報であってもよい。図4は、属性情報記憶部15に記憶される情報の一例を示す図である。図4に示すTYPは、公衆モードの有無を指し、例えば、公衆モードが搭載されている端末にはTYP「A」が付与される一方で、公衆モードが搭載されていない端末にはTYP「N」が付与される。図4の例では、内線番号「3000」、「3001」、「3002」及び「4002」の端末は、公衆モードを有し、公衆PHS網7への接続が可能であることを意味する。さらに、図4の例では、内線番号「4000」、「4001」及び「4003」の端末は、公衆モードを有さず、公衆PHS網7への接続が不可能であることを意味する。
転送制御部16は、発側の端末からの発呼を転送するか否かを制御する処理部である。一態様としては、転送制御部16は、着側の端末からの呼出メッセージや応答メッセージが受信できずにタイムアウトした場合に、転送設定記憶部14を参照して、着側の端末に圏外転送が設定されているか否かを判定する。例えば、SETUPメッセージに含まれる着番号が転送設定記憶部14に記憶されている場合には、圏外転送が設定されており、転送設定記憶部14に記憶されていない場合には、圏外転送が設定されていないと判断される。
このとき、転送制御部16は、着側の端末に圏外転送が設定されている場合には、属性情報記憶部15から発側の端末の属性情報及び着側の端末の属性情報を読み出す。その上で、転送制御部16は、発側の端末及び着側の端末が公衆PHS網7と接続する能力を有するか否か、すなわち発側の端末及び着側の端末が公衆モードを有するTYP「A」であるか否かを判定する。
ここで、発側の端末及び着側の端末が公衆モードを有するTYP「A」である場合には、通話に使用する回線を公衆PHS網7に閉じた方が通話料の面で有利であるので、圏外転送は実行しない。この場合には、交換部13によって圏外トーキーが発側の端末へ送出されることになる。
一方、転送制御部16は、発側の端末または着側の端末が公衆モードを有するTYP「A」でない場合には、圏外転送を実行する。この場合には、転送制御部16は、転送設定記憶部14に記憶された転送先番号のうちSETUPメッセージに含まれる着番号に対応する転送先番号を読み出す。その上で、転送制御部16は、転送設定記憶部14から読み出した転送先番号宛に発側の端末からの呼を公衆固定網5経由で転送し、発側の端末及び着側の端末を呼接続する。
なお、交換部13及び転送制御部16には、各種の集積回路や電子回路を採用できる。例えば、集積回路としては、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)が挙げられる。また、電子回路としては、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などが挙げられる。
また、転送設定記憶部14及び属性情報記憶部15には、次のようなデバイスを採用できる。例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ(flash memory)などの半導体メモリ素子を採用できる。また、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置も採用できる。
[PS30の構成]
続いて、本実施例に係るPSの機能的構成について説明する。図5は、実施例1に係るPS30の機能的構成を示すブロック図である。図5に示すように、PS30は、入力部31と、音声入出力部32と、無線部33と、記憶部34と、制御部35とを有する。なお、PS30は、図5に示した機能部以外にも既知のPHS端末が有する各種の機能部、例えばカメラやGPS(Global Positioning System)などの機能部を有することとしてもかまわない。
このうち、入力部31は、各種の入力を受け付ける入力デバイスである。かかる入力部31の一態様としては、操作キーなどの物理キーを採用することもできるし、表示デバイスと一体化して形成されたタッチパネルを採用することもできる。例えば、入力部31は、自営モード及び公衆モードのうち有効とするモードの設定を受け付けたり、所望の端末に対するダイヤルの発信操作を受け付けたりすることができる。
音声入出力部32は、音声の入出力を行うオーディオデバイスである。かかる音声入出力部32の一態様としては、音声を集音可能なマイクや音声を出力可能なスピーカなどを採用できる。例えば、音声入出力部32は、PS30の利用者の発話音声を入力したり、呼接続がなされた端末から受信された受話音声を出力したりする。
無線部33は、他の装置のとの間で無線による通信を実行する処理部である。一態様としては、無線部33は、アンテナを介して信号を受信し、受信信号を制御部35へ出力する。また、無線部33は、制御部35によって生成された信号をアンテナを介して送信する。例えば、無線部33は、音声入出力部32によって入力された発話音声や受話音声などの信号を送受信する。
記憶部34は、制御部35で実行されるOS(Operating System)などの各種プログラムを記憶する記憶デバイスである。記憶部34の一態様としては、RAMやROMなどを採用することができ、これらに限らず、フラッシュメモリ、ハードディスク、光ディスクなどの補助記憶装置をさらに有することとしてもかまわない。
制御部35は、各種の処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。制御部35は、図5に示すように、第1の発信制御部35aと、第2の発信制御部35bとを有する。
このうち、第1の発信制御部35aは、自営モードでの発信を制御する処理部である。一態様としては、第1の発信制御部35aは、自営モードが設定された状態で特定の内線番号が通話先の相手として指定された発信操作を受け付ける。続いて、第1の発信制御部35aは、通話先の相手の内線番号及びPS30の内線番号を用いて、SETUPメッセージを編集する。このとき、第1の発信制御部35aは、着側の端末が自営網の圏外である場合に備えて着側の端末の内線番号を記憶部34へ退避する。これによって、着側の端末の内線番号が着側端末情報34aとして記憶部34に保存される。
その後、第1の発信制御部35aは、発番号および着番号を含むSETUPメッセージをBS20を介してPBX10へ送出する。このとき、第1の発信制御部35aは、自営網に含まれるBS20A及びBS20BのうちPS30が最後に位置登録したBS20にSETUPメッセージを送出する。続いて、第1の発信制御部35aは、SETUPメッセージの応答としてCALLPROCメッセージを受信する。その後、第1の発信制御部35aは、CALLPROCメッセージの受信以降に受信したメッセージがPROGメッセージであるか否かを判定する。なお、PROGメッセージ以外のALERTメッセージやCONNメッセージを受信できた場合には、内線による呼出や通話が開始されることになる。
ここで、第1の発信制御部35aは、PBX10からPROGメッセージを受信した場合には、圏外トーキーを音声入出力部32から出力するとともに、公衆モードで着側の端末へ再発呼する迂回接続を実行するか否かの確認画面を図示しない表示部へ表示させる。例えば、第1の発信制御部35aは、ダイヤル番号ごとに実行するコマンドを対応付けておくこともできる。一例としては、ダイヤル「1」に圏外転送の実行を対応付け、ダイヤル「2」に迂回接続の実行を対応付け、さらに、ダイヤル「3」に発信の中止を対応付けておくことによって利用者が押下したダイヤル番号に対応する処理を実行することもできる。続いて、第1の発信制御部35aは、PBX10との接続を切断するDISCメッセージを送出し、発呼を解放させる。その後、第1の発信制御部35aは、公衆モードからの迂回接続の実行が指示された場合には、PS30が動作するモードを自営モードから公衆モードに遷移させる。
第2の発信制御部35bは、公衆モードでの発信を制御する処理部である。一態様としては、第2の発信制御部35bは、公衆モードからの迂回接続が指示された場合、すなわち第1の発信制御部35aによって自営モードから公衆モードへ遷移された場合に、次のような処理を実行する。例えば、第2の発信制御部35bは、記憶部34に記憶された番号対応情報34bを参照し、着側端末情報34aとして退避させておいた着側の端末の内線番号に対応する外線番号を読み出す。かかる番号対応情報34bは、例えば、図3に示した転送設定と同様の情報でよく、内線番号および外線番号が対応付けられたデータを採用できる。続いて、第2の発信制御部35bは、PS30の外線番号を発番号、記憶部34から読み出した外線番号を着番号とするSETUPメッセージをCS70へ送出することによって公衆モードでの発信処理を開始する。以降に実行される公衆モードでの発信処理は、既存のPHS端末で実行される公衆モードでの発信処理と同様である。
なお、制御部35には、各種の集積回路や電子回路を採用できる。また、制御部35が有する機能部の一部を別の集積回路や電子回路とすることもできる。例えば、集積回路としては、ASICが挙げられる。また、電子回路としては、CPUやMPUなどが挙げられる。
[処理の流れ]
次に、本実施例に係る転送システムで実行される処理の流れについて説明する。なお、ここでは、PBX10によって実行される(1)転送制御処理について説明した後に、PS30によって実行される(2)発信制御処理について説明する。
(1)転送制御処理
図6は、実施例1に係る転送制御処理の手順を示すフローチャートである。図6に示すように、BS20AまたはBS20Bの通信圏に存在する端末から着番号を内線番号とする発呼を受け付けると(ステップS101)、交換部13は、次のような処理を実行する。すなわち、交換部13は、ステップS101で着番号として指定された内線番号に対応する着側の端末が最後に位置登録されたBS20に呼設定メッセージを送出し、BS20から着側の端末へ着呼メッセージを送出させる(ステップS102)。
そして、交換部13は、ステップS102で送出させた着呼メッセージに対する応答、例えば呼出メッセージや応答メッセージを待機する(ステップS103)。このとき、着呼メッセージに対する応答が受信できていない場合(ステップS103No)には、交換部13は、着呼メッセージを送出してから所定の期間が経過したか否かをさらに判定する(ステップS104)。そして、所定の期間が経過していない場合(ステップS104No)には、上記のステップS103に戻り、改めて着呼メッセージに対する応答が待機される。なお、着呼メッセージに対する応答が受信できた場合(ステップS103Yes)には、発側の端末及び着側の端末の間で内線による呼を接続し(ステップS115)、処理を終了する。
一方、着呼メッセージを送出してから所定の期間が経過した場合(ステップS104Yes)には、転送制御部16は、転送設定記憶部14を参照して、着側の端末に圏外転送が設定されているか否かを判定する(ステップS105)。
このとき、着側の端末に圏外転送が設定されている場合(ステップS105Yes)には、転送制御部16は、属性情報記憶部15から発側の端末の属性情報及び着側の端末の属性情報を読み出す(ステップS106及びステップS107)。
その上で、転送制御部16は、発側の端末及び着側の端末が公衆PHS網7と接続する能力を有するか否か、すなわち発側の端末及び着側の端末が公衆モードを有するTYP「A」であるか否かを判定する(ステップS108及びステップS109)。
このとき、発側の端末及び着側の端末が公衆モードを有するTYP「A」である場合(ステップS108YesかつステップS109Yes)には、圏外転送は実行されない。すなわち、交換部13は、経過表示メッセージ、いわゆるPROGメッセージを発側の端末へ送出し(ステップS110)、着側の端末が自営網の圏外である旨を案内する圏外トーキーを発側の端末へ送出する(ステップS111)。その後、交換部13は、ステップS111の圏外トーキーの送出に応答して発側の端末から呼を切断するDISCメッセージを受け付けると、RELメッセージを返信することによって呼を解放し(ステップS112)、処理を終了する。
一方、発側の端末または着側の端末が公衆モードを有するTYP「A」でない場合(ステップS108NoまたはステップS108YesかつステップS109No)には、転送制御部16は、次に説明する圏外転送を実行する。すなわち、転送制御部16は、転送設定記憶部14に記憶された転送先番号のうちSETUPメッセージに含まれる着番号に対応する転送先番号を読み出す(ステップS113)。その上で、転送制御部16は、転送設定記憶部14から読み出した転送先番号宛に発側の端末からの呼を公衆固定網5経由で転送し(ステップS114)、発側の端末及び着側の端末の間で外線による呼を接続し(ステップS115)、処理を終了する。
また、着側の端末に圏外転送が設定されていない場合(ステップS105No)にも、交換部13は、経過表示メッセージ、いわゆるPROGメッセージを発側の端末へ送出し(ステップS110)、着側の端末が自営網の圏外である旨を案内する圏外トーキーを発側の端末へ送出する(ステップS111)。その後、交換部13は、ステップS111の圏外トーキーの送出に応答して発側の端末から呼を切断するDISCメッセージを受け付けると、RELメッセージを返信することによって呼を解放し(ステップS112)、処理を終了する。
なお、図6に示したステップS106及びステップS107は、各々の処理が実行される順序は図示のステップ番号の順に限定されない。例えば、ステップS106及びステップS107の処理の順序を入れ替えることもできるし、ステップS106及びステップS107の処理を並列に実行することもできる。
また、図6に示したステップS108及びステップS109は、発側の端末及び着側の端末がTYP「A」であるか、あるいはそうでないかを条件分岐することができればその処理の順序は、図示のステップ番号の順に限定されない。例えば、ステップS108及びステップS109の処理の順序を入れ替えることもできるし、ステップS108及びステップS109の処理を並列に実行することもできる。
(2)発信制御処理
図7は、実施例1に係る発信制御処理の手順を示すフローチャートである。図7に示すように、自営モードが設定された状態で特定の内線番号が通話先の相手として指定された発信操作を受け付けると(ステップS201)、第1の発信制御部35aは、SETUPメッセージの編集を開始する(ステップS202)。そして、第1の発信制御部35aは、着側の端末が再発呼に備えて着側の端末の内線番号を記憶部34へ保存する(ステップS203)。
その後、第1の発信制御部35aは、発番号および着番号を含むSETUPメッセージをBS20を介してPBX10へ送出する(ステップS204)。続いて、第1の発信制御部35aは、SETUPメッセージの応答としてCALLPROCメッセージを受信する(ステップS205)。そして、第1の発信制御部35aは、CALLPROCメッセージの受信以降に受信したメッセージがPROGメッセージであるか否かを判定する(ステップS206)。なお、PROGメッセージ以外のALERTメッセージやCONNメッセージを受信できた場合(ステップS206No)には、内線による呼出や通話を開始し(ステップS207)、処理を終了する。
ここで、PBX10からPROGメッセージを受信した場合(ステップS206Yes)には、第1の発信制御部35aは、次のような処理を実行する。すなわち、第1の発信制御部35aは、圏外トーキーを音声入出力部32から出力する(ステップS208)とともに、公衆モードで着側の端末へ再発呼する迂回接続を実行するか否かの確認画面を図示しない表示部へ表示させる(ステップS209)。続いて、第1の発信制御部35aは、PBX10との接続を切断するDISCメッセージを送出し(ステップS210)、発呼を解放させる。
その後、公衆モードからの迂回接続の実行が指示された場合(ステップS211Yes)には、第1の発信制御部35aは、PS30が動作するモードを自営モードから公衆モードに遷移させる(ステップS212)。
続いて、第2の発信制御部35bは、記憶部34に記憶された番号対応情報34bを参照し、着側端末情報34aとして退避させておいた着側の端末の内線番号に対応する外線番号を読み出す(ステップS213)。
そして、第2の発信制御部35bは、PS30の外線番号を発番号、記憶部34から読み出した外線番号を着番号とするSETUPメッセージをCS70へ送出し、公衆モードでの発信処理を実行し(ステップS214)、処理を終了する。
[実施例1の効果]
上述してきたように、本実施例に係るPBX10は、発側の端末及び着側の端末が公衆モードで接続する能力を有するか否かによって自営モードの発呼を着側の端末の転送先番号へ転送するか否かを制御する。
すなわち、本実施例に係るPBX10は、発側の端末及び着側の端末が公衆モードで接続する能力を有する場合、すなわち発側の端末及び着側の端末が互いにデュアルモードを搭載する場合に、圏外転送を実行しない。これによって、圏外転送によって公衆固定網5を経由して通話がなされる事態を抑制できる。さらに、例えば、発側の端末から着側の端末へ公衆PHS網7を介して再発呼させた場合には、通話に使用される外線を公衆PHS網7に閉じることができる。また、本実施例に係るPBX10は、発側の端末または着側の端末が公衆モードで接続する能力を有しない場合、すなわち発側の端末または着側の端末がデュアルモードを搭載しない場合に、圏外転送を実行する。これによって、発側の端末または着側の端末が公衆PHS網7に接続できない場合には、圏外転送によって発側の端末及び着側の端末を公衆固定網5経由で通話させることができる。この場合、着側の端末が固定電話機であったとしても、通話に使用される外線を公衆固定網5に閉じることができる。
したがって、本実施例に係るPBX10によれば、通話料を節減できる。
[制御シーケンスの比較]
ここで、着側の端末が圏外である場合に圏外転送が一律に実行される態様Aと、発側の端末及び着側の端末が公衆モードで接続する能力を有する場合に絞って圏外転送を実行しない態様B(実施例1)との制御シーケンスについて説明する。
(1)態様Aの制御シーケンス
まず、上記の態様Aの制御シーケンスについて説明する。図8は、態様Aの呼接続処理に関する各装置間の制御シーケンスである。図8には、PS30Aが自営モードで内線番号「3002」のPS30Bへ向けて発呼する場合の制御シーケンスが図示されている。なお、図8では、発側となるPS30Aは構内に存在する一方で、着側となるPS30Bは構外に存在する場合を想定して以下の説明を行う。また、態様Aでは、本実施例に係るPBX10とは異なる処理が実行されるので、PBXの代わりに既存のPBX1000が配置されているものとして以下の説明を行う。
図8に示すように、PS30Aは、着番号「3002」を含むSETUPメッセージを最後に位置登録を行ったBS20Aに送出し(ステップS301)、BS20AがSETUPメッセージをPBX1000へ送出する(ステップS302)。
これを受けて、PBX1000は、CALLPROCメッセージをBS20Aを介して発側のPS30Aへ送出する(ステップS303及びステップS304)。また、PBX1000は、着番号「3002」に対応するPS30Bが最後に位置登録していたBS20Bに対し、SETUPメッセージを送出する(ステップS305)。かかるSETUPメッセージを受けたBS20Bは、PS30Bへ向けてPCHメッセージを送出する(ステップS306)。
ところが、PS30Bは、構外に存在しており、BS20BからPCHメッセージを送出されたとしても、PCHメッセージを受信することはできない。このため、PBX1000は、呼出メッセージや応答メッセージを受領することはできず、PCHメッセージを送出してから所定の期間が経過すると、PCHメッセージのタイムアウトを検出する(ステップS307)。
ここで、PBX1000では、PCHメッセージのタイムアウトを検出すると、圏外転送を一律に開始する。すなわち、PBX1000は、先の着番号「3002」に対応する転送先番号「070-XXXX-3002」を新たな着番号としたSETUPメッセージを公衆固定網5及び公衆PHS網7を介してPS30Bが最後に位置登録されていたCS70へ送出する(ステップS308)。
かかるSETUPメッセージを受けた公衆固定網5は、CALLPROCメッセージをPBX1000へ送出する(ステップS309)。続いて、CS70は、SETUPメッセージをPS30Bへ送出する(ステップS310)。
今回の公衆固定網5及び公衆PHS網7を経由するSETUPメッセージは、構外に存在するPS30Bにも届く。よって、上記のSETUPメッセージを受けたPS30Bは、CALLPROCメッセージを送出する(ステップS311)。
そして、PS30Bは、CS70を含む公衆PHS網7、公衆固定網5、PBX1000及びBS20Aを経由してALERTメッセージをPS30Aへ送出する(ステップS312〜ステップS315)。その後、PS30Bは、CS70を含む公衆PHS網7、公衆固定網5、PBX1000及びBS20Aを経由してCONNメッセージをPS30Aへ送出する(ステップS316〜ステップS319)。最後に、公衆PHS網7は、CS70を介して、CONNACKメッセージをPS30Bへ送出する(ステップS320)。
図8に示した一連の処理によって、発側のPS30A及び着側のPS30Bの間で呼が公衆固定網5及び公衆PHS網7を経由して接続され、通話が開始されることになる。
このように、着側の端末が圏外である場合に圏外転送が一律に実行された場合には、公衆PHS網7以外にも公衆固定網5も利用することになるので、公衆PHS網7のPHS事業者が提供する割引や定額サービスなどの特典を受けることができない。このため、PS30を従業員等へ支給する企業等の事業者の通話料の負担が大きくなる。
(2)態様Bの制御シーケンス
図9は、実施例1に係る呼接続処理に関する各装置間の制御シーケンスを示す図である。図9にも、PS30Aが自営モードで内線番号「3002」のPS30Bへ向けて発呼する場合の制御シーケンスが図示されている。なお、図9でも、発側となるPS30Aは構内に存在する一方で、着側となるPS30Bは構外に存在する場合を想定して以下の説明を行う。
図9に示すように、PS30Aは、自営モードが設定された状態で内線番号「3002」を着番号とする発信操作を受け付ける(ステップS401)。続いて、PS30Aは、着番号「3002」を含むSETUPメッセージを最後に位置登録を行ったBS20Aに送出し(ステップS402)、BS20AがSETUPメッセージをPBX10へ送出する(ステップS403)。
これを受けて、PBX10は、CALLPROCメッセージをBS20Aを介して発側のPS30Aへ送出する(ステップS404及びステップS405)。その後、PBX10は、着番号「3002」に対応するPS30Bが最後に位置登録していたBS20Bに対し、SETUPメッセージを送出し、BS20BにPS30Bへ向けてPCHメッセージを送出させる。ところが、PS30Bは、構外に存在しており、BS20BからPCHメッセージを送出されたとしても、PCHメッセージを受信することはできない。このため、PBX10は、呼出メッセージや応答メッセージを受領することはできず、PCHメッセージを送出してから所定の期間が経過すると、PCHメッセージのタイムアウトを検出する(ステップS406)。
このように、PCHメッセージのタイムアウトを検出したとしても、PBX10は、圏外転送を一律には実行しない。つまり、PBX10は、発側の端末及び着側の端末が互いに公衆モードで接続する能力を有する場合には、圏外転送を実行しないで、圏外トーキーを送出する。
すなわち、PBX10は、タイムアウトを検出すると、PROGメッセージをBS20Aを介してPS30Aへ送出する(ステップS407及びステップS408)。その上で、PBX10は、圏外トーキーをBS20Aを介してPS30Aへ送出する(ステップS409及びステップS410)。
かかる圏外トーキーに着側のPS30Bが圏外であるガイダンスに加えて公衆モードで着側の端末へ再発呼する迂回接続を促すガイダンスを含めることによって、公衆モードからの迂回接続の実行を指示させることも可能である。
そして、迂回接続の実行が指示されると(ステップS411)、PS30Aは、公衆モードで再発呼する前準備としてPBX10との呼を解放するために、DISCメッセージをBS20Aを介してPBX10へ送出する(ステップS412及びステップS413)。
かかるDISCメッセージを受けたPBX10は、RELメッセージをBS20Aを介してPS30Aへ送出する(ステップS414及びステップS415)。さらに、RELメッセージを受けたPS30Aは、RELCOMPメッセージをBS20Aを介してPBX10へ送出する(ステップS416及びステップS417)。これによって、PS30A及びPBX10の間の呼が解放されることになる。
その後、PS30Aは、先に着番号としていた内線番号「3002」に対応する外線番号「070-XXXX-3002」を読み出す(ステップS418)。そして、PS30Aは、当該外線番号「070-XXXX-3002」を着番号とするSETUPメッセージをPS30Aが最後に位置登録していたCS70を介して公衆PHS網7に送信し、公衆PHS網7からCS70を介してCALLPROCメッセージを受信する(ステップS419及びステップS422)。そして、公衆PHS網7は、PS30Bが最後に位置登録していたCS70を介してPS30BへSETUPメッセージを送出する(ステップS420)。
今回の公衆PHS網7を経由するSETUPメッセージは、構外に存在するPS30Bにも届く。よって、上記のSETUPメッセージを受けたPS30Bは、CALLPROCメッセージをCS70を介して公衆PHS網7へ送出する(ステップS421)。
そして、PS30Bは、CS70を含む公衆PHS網7を経由してALERTメッセージをPS30Aへ送出する(ステップS423及びステップS424)。さらに、PS30Bは、CS70を含む公衆PHS網7を経由してCONNメッセージをPS30Aへ送出する(ステップS425及びステップS426)。最後に、公衆PHS網7は、CS70を介して、CONNACKメッセージをPS30Bへ送出する(ステップS427)。
図9に示した一連の処理によって、発側のPS30A及び着側のPS30Bの間で呼が公衆PHS網7を経由して接続され、通話が開始されることになる。
このように、発側の端末及び着側の端末が互いに公衆モードで接続する能力を有する場合に公衆モードで着側の端末へ再発呼する迂回接続を実行させる。これによって、通話に使用する回線を公衆PHS網7に閉じることができる結果、公衆PHS網7のPHS事業者が提供する割引や定額サービスなどの特典を受けることができる。したがって、PS30を従業員等へ支給する企業等の事業者の通話料の負担も軽減できる。
さて、これまで開示の装置に関する実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、本発明に含まれる他の実施例を説明する。
[応用例1]
上記の実施例1では、公衆モードで着側の端末へ再発呼する場合に参照させる番号対応情報34bをPS30に記憶させておく場合を例示したが、必ずしも番号対応情報34bを記憶させておかずともよい。例えば、PS30は、番号対応情報34bの代わりに、既存のPHS端末が有する電話帳機能を流用して、着側の端末の外線番号を取得することもできる。一般に、電話帳には、一人につき複数の番号が登録できる。例えば、電話帳に内線番号および外線番号を登録させ、迂回接続時には、呼接続に失敗した内線番号に対応する外線番号を記憶部34に記憶された電話帳から読み出す。図10は、電話帳の一例を示す図である。例えば、自営モードで山田の内線番号「3002」に発呼して圏外トーキーを受けた場合には、図10に示す電話帳のうち山田の内線番号「3002」に対応付けられた山田の外線番号「070-XXXX-3002」を取得した上で再発呼を実行することができる。これによって、PS30を支給する組織が番号対応情報34bを事前に作成、登録または配信せずともよくなる。
[応用例2]
また、上記の実施例1では、PS30がPBX10から送出された圏外トーキー、すなわち公衆モードで着側の端末へ再発呼する迂回接続を促す案内を出力してから迂回接続の実行の指示を受け付けた上で再発呼する場合を例示したが、この実施例に限定されない。例えば、PS30は、着側の端末がBS20の圏外である場合にPBX10によって出力されるPROGメッセージを受け付けたことを契機に迂回接続を実行することとしてもよい。さらに、PBX10が発側の端末へ送出するPROGメッセージに転送先番号を含めることもできる。これによって、PS30を支給する組織が番号対応情報34bを事前に作成、登録または配信する手間を削減できる。
図11は、応用例2に係る発信制御処理の手順を示すフローチャートである。図11に示す発信制御処理は、図7に示した発信制御処理に対応する処理であり、図7と同様の処理が実行されるステップには同一のステップ番号を図示している。
図11に示すように、自営モードが設定された状態で特定の内線番号が通話先の相手として指定された発信操作を受け付けると(ステップS201)、第1の発信制御部35aは、SETUPメッセージの編集を開始する(ステップS202)。そして、第1の発信制御部35aは、着側の端末が再発呼に備えて着側の端末の内線番号を記憶部34へ保存する(ステップS203)。
その後、第1の発信制御部35aは、発番号および着番号を含むSETUPメッセージをBS20を介してPBX10へ送出する(ステップS204)。続いて、第1の発信制御部35aは、SETUPメッセージの応答としてCALLPROCメッセージを受信する(ステップS205)。そして、第1の発信制御部35aは、CALLPROCメッセージの受信以降に受信したメッセージがPROGメッセージであるか否かを判定する(ステップS206)。なお、PROGメッセージ以外のALERTメッセージやCONNメッセージを受信できた場合(ステップS206No)には、内線による呼出や通話を開始し(ステップS207)、処理を終了する。
ここで、PBX10からPROGメッセージを受信した場合(ステップS206Yes)には、第1の発信制御部35aは、次のような処理を実行する。すなわち、第1の発信制御部35aは、PROGメッセージから当該PROGメッセージに含まれる転送先番号を抽出する(ステップS501)。続いて、第1の発信制御部35aは、PBX10との接続を切断するDISCメッセージを送出し(ステップS210)、発呼を解放させる。
続いて、第1の発信制御部35aは、PS30が動作するモードを自営モードから公衆モードに遷移させる(ステップS212)。そして、第2の発信制御部35bは、PS30の外線番号を発番号、ステップS501でPROGメッセージから抽出された転送先番号(外線番号)を着番号とするSETUPメッセージをCS70へ送出し、公衆モードでの発信処理を実行し(ステップS214)、処理を終了する。
図12は、応用例2に係る呼接続処理に関する各装置間の制御シーケンスを示す図である。図12に示す制御シーケンスは、図9に示した制御シーケンスに対応するものであり、図9と同様の処理が実行されるステップには同一のステップ番号を図示している。また、図12にも、図9と同様に、PS30Aが自営モードで内線番号「3002」のPS30Bへ向けて発呼する場合の制御シーケンスが図示されている。なお、図12でも、図9と同様に、発側となるPS30Aは構内に存在する一方で、着側となるPS30Bは構外に存在する場合を想定して以下の説明を行う。
図12に示すように、PS30Aは、自営モードが設定された状態で内線番号「3002」を着番号とする発信操作を受け付ける(ステップS401)。続いて、PS30Aは、着番号「3002」を含むSETUPメッセージを最後に位置登録を行ったBS20Aに送出し(ステップS402)、BS20AがSETUPメッセージをPBX10へ送出する(ステップS403)。
これを受けて、PBX10は、CALLPROCメッセージをBS20Aを介して発側のPS30Aへ送出する(ステップS404及びステップS405)。その後、PBX10は、着番号「3002」に対応するPS30Bが最後に位置登録していたBS20Bに対し、SETUPメッセージを送出し、BS20BにPS30Bへ向けてPCHメッセージを送出させる。ところが、PS30Bは、構外に存在しており、BS20BからPCHメッセージを送出されたとしても、PCHメッセージを受信することはできない。このため、PBX10は、呼出メッセージや応答メッセージを受領することはできず、PCHメッセージを送出してから所定の期間が経過すると、PCHメッセージのタイムアウトを検出する(ステップS406)。
このように、PCHメッセージのタイムアウトを検出したとしても、PBX10は、圏外転送を一律には実行しない。つまり、PBX10は、発側の端末及び着側の端末が互いに公衆モードで接続する能力を有する場合には、圏外転送を実行しないで、PS30Aに公衆モードで着側の端末へ再発呼する迂回接続を実行させる。
すなわち、PBX10は、タイムアウトを検出すると、転送設定記憶部14を参照して、着番号の内線番号に対応する転送先番号をPROGメッセージに埋め込む(ステップS601)。そして、PBX10は、ステップS601で転送先番号が埋め込まれたPROGメッセージをBS20Aを介してPS30Aへ送出する(ステップS407及びステップS408)。その上で、PBX10は、着側のPS30Bが圏外である旨を通知する圏外トーキーをBS20Aを介してPS30Aへ送出する(ステップS409及びステップS410)。
一方、PS30Aは、PBX10から受け取ったPROGメッセージから当該PROGメッセージに含まれる転送先番号を抽出する(ステップS602)。その後、PS30Aは、公衆モードで再発呼する前準備としてPBX10との呼を解放するために、DISCメッセージをBS20Aを介してPBX10へ送出する(ステップS412及びステップS413)。
かかるDISCメッセージを受けたPBX10は、RELメッセージをBS20Aを介してPS30Aへ送出する(ステップS414及びステップS415)。さらに、RELメッセージを受けたPS30Aは、RELCOMPメッセージをBS20Aを介してPBX10へ送出する(ステップS416及びステップS417)。これによって、PS30A及びPBX10の間の呼が解放されることになる。
その後、PS30Aは、ステップS602でPROGメッセージから抽出した転送先番号「070-XXXX-3002」を着番号とするSETUPメッセージをPS30Aが最後に位置登録していたCS70を介して公衆PHS網7に送信し、公衆PHS網7からCS70を介してCALLPROCメッセージを受信する(ステップS419及びステップS422)。そして、公衆PHS網7は、PS30Bが最後に位置登録していたCS70を介してPS30BへSETUPメッセージを送出する(ステップS420)。
今回の公衆PHS網7を経由するSETUPメッセージは、構外に存在するPS30Bにも届く。よって、上記のSETUPメッセージを受けたPS30Bは、CALLPROCメッセージをCS70を介して公衆PHS網7へ送出する(ステップS421)。
そして、PS30Bは、CS70を含む公衆PHS網7を経由してALERTメッセージをPS30Aへ送出する(ステップS423及びステップS424)。さらに、PS30Bは、CS70を含む公衆PHS網7を経由してCONNメッセージをPS30Aへ送出する(ステップS425及びステップS426)。最後に、公衆PHS網7は、CS70を介して、CONNACKメッセージをPS30Bへ送出する(ステップS427)。
図12に示した一連の処理によって、発側のPS30A及び着側のPS30Bの間で呼が公衆PHS網7を経由して接続され、通話が開始されることになる。なお、図12では、PBX10がPS30Aへ圏外トーキーを送出する場合を例示したが、圏外トーキーの送出は省略することとしてもかまわない。
このように、応用例2では、PBX10によって出力されるPROGメッセージを受け付けたことを契機に迂回接続を実行するので、図7に示した発信制御処理に比べて処理の一部を省略できる。例えば、図7に示した発信制御処理で実行されていたステップS208、ステップS209、ステップS211やステップS213などの処理を省略できる。さらに、応用例2では、PBX10が発側の端末へ送出するPROGメッセージに転送先番号を含めるので、PS30を支給する組織が番号対応情報34bを事前に作成、登録または配信する手間も削減でき、PS30が搭載するメモリの容量を圧迫するのも抑制できる。
[応用例3]
また、上記の実施例1では、着側の端末がBS20の圏外である場合に発側の端末に公衆モードで着側の端末に再発呼させる場合を例示したが、発側の端末及び着側の端末の間で互いに加入する回線事業者が異なる場合には必ずしも通話料が有利になるとは限らない。このため、PBX10は、発側の端末が接続する能力を有する公衆PHS網7の種別と、着側の端末が接続する能力を有する公衆PHS網7の種別との組合せごとに迂回接続を実行させるか否かが定義された制御データを用いて、転送制御を行うこともできる。これによって、圏外転送を実行するよりも通話料が有利になる場合に絞って迂回接続を実行させる。
図13は、属性情報の一例を示す図である。図13に示す内線番号「5000」の端末は、TYPが「N」であるので、公衆モードが搭載されていない固定電話機であることを意味する。また、図13に示す内線番号「5001」〜「5005」の端末は、公衆モードが搭載されており、いずれも公衆PHS網7に接続する能力を有するが、公衆モードで接続する回線事業者は異なる場合があることを意味する。例えば、内線番号「5001」及び内線番号「5005」の端末は、ともに回線事業者Aに加入しており、内線番号「5002」の端末は、回線事業者Bに加入しており、また、内線番号「5003」及び内線番号「5004」は、ともに回線事業者Cに加入していることを意味する。また、内線番号「5006」の端末は、TYPが「F」であるので、圏外転送の転送先が固定電話機であることを意味する。なお、特定の固定加入者との接続が割引になる場合には、固定加入者について複数のTYPを設定することもできる。
図14は、制御データの一例を示す図である。図14に示す制御データには、図13に示した属性情報を持つ端末を対象に圏外転送「TF」または圏外トーキー「TK」のいずれを実行させるかが定義されている。例えば、図14に示す制御データは、発側の端末のTYPが「A」であり、かつ着側の端末のTYPが「A」または「B」である場合に、PBX10に圏外トーキーを発側の端末へ出力させることを示す。言い換えれば、回線事業者A同士または発側が回線事業者Aで着側が回線事業者Bの通話がなされる場合には、定額サービスや割引などの通話料に関する特典が受けられることを意味する。また、図14に示す制御データは、発側の端末のTYPが「A」以外であるか、あるいは着側の端末のTYPが「A」または「B」でない場合には、PBX10に圏外転送を実行させることを意味している。
続いて、図15を用いて、図13に示す属性情報及び図14に示す制御データを用いて転送制御を行う場合の処理手順について説明する。図15は、応用例3に係る転送制御処理の手順を示すフローチャートである。図15に示す転送制御処理は、図6に示した転送制御処理に対応する処理であり、図6と同様の処理が実行されるステップには同一のステップ番号を図示している。
図15に示すように、BS20AまたはBS20Bの通信圏に存在する端末から着番号を内線番号とする発呼を受け付けると(ステップS101)、交換部13は、次のような処理を実行する。すなわち、交換部13は、ステップS101で着番号として指定された内線番号に対応する着側の端末が最後に位置登録されたBS20に呼設定メッセージを送出し、BS20から着側の端末へ着呼メッセージを送出させる(ステップS102)。
そして、交換部13は、ステップS102で送出させた着呼メッセージに対する応答、例えば呼出メッセージや応答メッセージを待機する(ステップS103)。このとき、着呼メッセージに対する応答が受信できていない場合(ステップS103No)には、交換部13は、着呼メッセージを送出してから所定の期間が経過したか否かをさらに判定する(ステップS104)。そして、所定の期間が経過していない場合(ステップS104No)には、上記のステップS103に戻り、改めて着呼メッセージに対する応答が待機される。なお、着呼メッセージに対する応答が受信できた場合(ステップS103Yes)には、発側の端末及び着側の端末の間で内線による呼を接続し(ステップS115)、処理を終了する。
一方、着呼メッセージを送出してから所定の期間が経過した場合(ステップS104Yes)には、転送制御部16は、転送設定記憶部14を参照して、着側の端末に圏外転送が設定されているか否かを判定する(ステップS105)。
このとき、着側の端末に圏外転送が設定されている場合(ステップS105Yes)には、転送制御部16は、属性情報記憶部15から発側の端末の属性情報及び着側の端末の属性情報を読み出す(ステップS106及びステップS107)。
ここで、発側の端末のTYP及び着側の端末のTYPの組合せに圏外トーキー「TK」が設定されている場合(ステップS701Yes)には、転送制御部16は、圏外転送は実行しない。すなわち、交換部13は、経過表示メッセージ、いわゆるPROGメッセージを発側の端末へ送出し(ステップS110)、着側の端末が自営網の圏外である旨を案内する圏外トーキーを発側の端末へ送出する(ステップS111)。その後、交換部13は、ステップS111の圏外トーキーの送出に応答して発側の端末から呼を切断するDISCメッセージを受け付けると、RELメッセージを返信することによって呼を解放し(ステップS112)、処理を終了する。
一方、発側の端末のTYP及び着側の端末のTYPの組合せに圏外転送「TF」が設定されている場合(ステップS701No)には、転送制御部16は、次に説明する圏外転送を実行する。すなわち、転送制御部16は、転送設定記憶部14に記憶された転送先番号のうちSETUPメッセージに含まれる着番号に対応する転送先番号を読み出す(ステップS113)。その上で、転送制御部16は、転送設定記憶部14から読み出した転送先番号宛に発側の端末からの呼を公衆固定網5経由で転送し(ステップS114)、発側の端末及び着側の端末の間で外線による呼を接続し(ステップS115)、処理を終了する。
また、着側の端末に圏外転送が設定されていない場合(ステップS105No)にも、交換部13は、経過表示メッセージ、いわゆるPROGメッセージを発側の端末へ送出し(ステップS110)、着側の端末が自営網の圏外である旨を案内する圏外トーキーを発側の端末へ送出する(ステップS111)。その後、交換部13は、ステップS111の圏外トーキーの送出に応答して発側の端末から呼を切断するDISCメッセージを受け付けると、RELメッセージを返信することによって呼を解放し(ステップS112)、処理を終了する。
このように、図14に示した制御データにしたがって転送制御を実行することによって発側の端末及び着側の端末が加入する回線事業者間で通話料の特典を受けることができる場合に絞って圏外トーキーを出力させることができる。
[適用範囲]
上記の実施例1では、公衆移動網の一例として公衆PHS網7を例示したが、携帯電話網等である場合にも上記の転送制御や上記の発信制御を実行することができる。また、上記の実施例1では、自営網に無線方式として自営PHSを採用する場合を例示したが、無線LAN等で自営網を構築することとしてもかまわない。
また、上記の実施例1では、PS30が1つの端末である場合を例示したが、自営網に接続可能なPHS端末と、公衆移動網に接続可能なPHS端末や携帯電話機との2つの端末に分離する場合にも、上記の転送制御や上記の発信制御を実行することができる。
[分散および統合]
また、図示した各装置の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、交換部13または転送制御部16をPBX10の外部装置としてネットワーク経由で接続するようにしてもよい。また、交換部13または転送制御部16を別の装置がそれぞれ有し、ネットワーク接続されて協働することで、上記のPBX10の機能を実現するようにしてもよい。
[転送プログラム]
また、上記の実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図16を用いて、上記の実施例と同様の機能を有する転送プログラムを実行するコンピュータの一例について説明する。
図16は、実施例1及び実施例2に係る転送プログラムを実行するコンピュータの一例について説明するための図である。図16に示すように、コンピュータ100は、操作部110aと、スピーカ110bと、カメラ110cと、ディスプレイ120と、通信部130とを有する。さらに、このコンピュータ100は、CPU150と、ROM160と、HDD170と、RAM180とを有する。これら110〜180の各部はバス140を介して接続される。
HDD170には、図16に示すように、上記の実施例1で示した交換部13及び転送制御部16と同様の機能を発揮する転送プログラム170aが予め記憶される。この転送プログラム170aについては、図2に示した各々の交換部13及び転送制御部16の各構成要素と同様、適宜統合又は分離しても良い。すなわち、HDD170に格納される各データは、常に全てのデータがHDD170に格納される必要はなく、処理に必要なデータのみがHDD170に格納されれば良い。
そして、CPU150が、転送プログラム170aをHDD170から読み出してRAM180に展開する。これによって、図16に示すように、転送プログラム170aは、転送プロセス180aとして機能する。この転送プロセス180aは、HDD170から読み出した各種データを適宜RAM180上の自身に割り当てられた領域に展開し、この展開した各種データに基づいて各種処理を実行する。なお、転送プロセス180aは、図2に示した交換部13及び転送制御部16にて実行される処理、例えば図6、図12や図15に示す処理を含む。また、CPU150上で仮想的に実現される各処理部は、常に全ての処理部がCPU150上で動作する必要はなく、処理に必要な処理部のみが仮想的に実現されれば良い。
なお、上記の転送プログラム170aについては、必ずしも最初からHDD170やROM160に記憶させておく必要はない。例えば、コンピュータ100に挿入されるフレキシブルディスク、いわゆるFD、CD−ROM、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」に各プログラムを記憶させる。そして、コンピュータ100がこれらの可搬用の物理媒体から各プログラムを取得して実行するようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN、WANなどを介してコンピュータ100に接続される他のコンピュータまたはサーバ装置などに各プログラムを記憶させておき、コンピュータ100がこれらから各プログラムを取得して実行するようにしてもよい。
以上の実施例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)コンピュータに、
第1の端末から第1の網で使用する第2の端末の番号宛の発呼を受け付け、
端末ごとに当該端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無が対応付けられた属性情報を参照して、前記第1の端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無及び前記第2の端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無が所定の関係を有するか否かに応じて、前記第2の端末の番号に対応する転送先番号へ前記発呼の転送を行うか否かを制御する
処理を実行させることを特徴とする転送プログラム。
(付記2)前記コンピュータに、
前記第2の端末が前記第1の網に含まれる基地局の圏内に存在するか否かを判定する処理をさらに実行し、
前記発呼の転送を行うか否かを制御する処理として、
前記第2の端末が圏外に存在し、かつ前記第1の端末及び前記第2の端末の前記能力の有無が前記関係を有する場合に、前記第2の端末の圏外を前記第1の端末に通知する処理を実行させることを特徴とする付記1に記載の転送プログラム。
(付記3)前記発呼の転送を行うか否かを制御する処理として、
前記第1の端末への通知に前記第2の端末の番号に対応する転送先番号をさらに含める処理を実行させることを特徴とする付記2に記載の転送プログラム。
(付記4)前記発呼の転送を行うか否かを制御する処理として、
前記第1の端末への通知に、前記発呼の転送を行うかまたは前記第1の端末から前記第2の端末へ前記第2の網を介して再発呼させるかの選択を促すガイダンスをさらに含める処理を実行させることを特徴とする付記2に記載の転送プログラム。
(付記5)前記発呼の転送を行うか否かを制御する処理として、
前記第1の端末が接続可能な第2の網の種別および前記第2の端末が接続可能な第2の網の種別との組合せが所定の条件を満たす場合に、前記第2の端末の圏外を前記第1の端末に通知することを特徴とする付記1〜4のいずれか1つに記載の転送プログラム。
(付記6)前記コンピュータに、
前記第2の端末が前記第1の網に含まれる基地局の圏内に存在するか否かを判定する処理をさらに実行し、
前記発呼の転送を行うか否かを制御する処理として、
前記第2の端末が圏外に存在し、かつ前記第1の端末及び前記第2の端末の前記能力の有無が前記関係を有する場合に、前記第1の端末から前記第2の端末へ前記第2の網を介して再発呼させる処理を実行させることを特徴とする付記1に記載の転送プログラム。
(付記7)端末ごとに当該端末が第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無が対応付けられた属性情報を記憶する属性情報記憶部と、
第1の端末から前記第1の網で使用する第2の端末の番号宛の発呼を受け付ける受付部と、
前記属性情報記憶部に記憶された属性情報を参照して、前記第1の端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無及び前記第2の端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無が所定の関係を有するか否かに応じて、前記第2の端末の番号に対応する転送先番号へ前記発呼の転送を行うか否かを制御する転送制御部と
を有することを特徴とする転送装置。
(付記8)転送装置を含む転送システムによる転送方法であって、
前記転送装置が、
第1の端末から第1の網で使用する第2の端末の番号宛の発呼を受け付け、
端末ごとに当該端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無が対応付けられた属性情報を参照して、前記第1の端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無及び前記第2の端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無が所定の関係を有するか否かに応じて、前記第2の端末の番号に対応する転送先番号へ前記発呼の転送を行うか否かを制御し、
前記第1の端末が、
前記転送装置によって前記発呼の転送が行われない場合に、前記第1の端末から前記第2の端末へ前記第2の網を介して再発呼する
処理を実行することを特徴とする転送方法。
(付記9)前記第2の網を介して再発呼する処理として、
前記端末ごとに前記第1の網で使用する番号及び前記第2の網で使用する番号が対応付けられた番号対応情報のうち、前記発呼で指定された第1の網で使用する第2の端末の番号に対応する第2の網で使用する第2の端末の番号を用いて、前記第1の端末から前記第2の端末へ前記第2の網を介して再発呼する処理を実行することを特徴とする付記8に記載の転送方法。
(付記10)前記端末に記憶された電話帳を前記番号対応情報として用いることを特徴とする付記9に記載の転送方法。
1 転送システム
5 公衆固定網
7 公衆PHS網
10 PBX
11 第1の入出力部
12 第2の入出力部
13 交換部
14 転送設定記憶部
15 属性情報記憶部
16 転送制御部
20A,20B BS
30A,30B PS
31 入力部
32 音声入出力部
33 無線部
34 記憶部
34a 着側端末情報
34b 番号対応情報
35 制御部
35a 第1の発信制御部
35b 第2の発信制御部
70 CS

Claims (8)

  1. コンピュータに、
    第1の端末から第1の網で使用する第2の端末の番号宛の発呼を受け付け、
    端末ごとに当該端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無が対応付けられた属性情報を参照して、前記第1の端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無及び前記第2の端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無が所定の関係を有するか否かに応じて、前記第2の端末の番号に対応する転送先番号へ前記発呼の転送を行うか否かを制御する
    処理を実行させることを特徴とする転送プログラム。
  2. 前記コンピュータに、
    前記第2の端末が前記第1の網に含まれる基地局の圏内に存在するか否かを判定する処理をさらに実行し、
    前記発呼の転送を行うか否かを制御する処理として、
    前記第2の端末が圏外に存在し、かつ前記第1の端末及び前記第2の端末の前記能力の有無が前記関係を有する場合に、前記第2の端末の圏外を前記第1の端末に通知する処理を実行させることを特徴とする請求項1に記載の転送プログラム。
  3. 前記発呼の転送を行うか否かを制御する処理として、
    前記第1の端末への通知に前記第2の端末の番号に対応する転送先番号をさらに含める処理を実行させることを特徴とする請求項2に記載の転送プログラム。
  4. 前記発呼の転送を行うか否かを制御する処理として、
    前記第1の端末への通知に、前記発呼の転送を行うかまたは前記第1の端末から前記第2の端末へ前記第2の網を介して再発呼させるかの選択を促すガイダンスをさらに含める処理を実行させることを特徴とする請求項2に記載の転送プログラム。
  5. 前記発呼の転送を行うか否かを制御する処理として、
    前記第1の端末が接続可能な第2の網の種別および前記第2の端末が接続可能な第2の網の種別との組合せが所定の条件を満たす場合に、前記第2の端末の圏外を前記第1の端末に通知することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の転送プログラム。
  6. 前記コンピュータに、
    前記第2の端末が前記第1の網に含まれる基地局の圏内に存在するか否かを判定する処理をさらに実行し、
    前記発呼の転送を行うか否かを制御する処理として、
    前記第2の端末が圏外に存在し、かつ前記第1の端末及び前記第2の端末の前記能力の有無が前記関係を有する場合に、前記第1の端末から前記第2の端末へ前記第2の網を介して再発呼させる処理を実行させることを特徴とする請求項1に記載の転送プログラム。
  7. 端末ごとに当該端末が第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無が対応付けられた属性情報を記憶する属性情報記憶部と、
    第1の端末から前記第1の網で使用する第2の端末の番号宛の発呼を受け付ける受付部と、
    前記属性情報記憶部に記憶された属性情報を参照して、前記第1の端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無及び前記第2の端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無が所定の関係を有するか否かに応じて、前記第2の端末の番号に対応する転送先番号へ前記発呼の転送を行うか否かを制御する転送制御部と
    を有することを特徴とする転送装置。
  8. 転送装置を含む転送システムによる転送方法であって、
    前記転送装置が、
    第1の端末から第1の網で使用する第2の端末の番号宛の発呼を受け付け、
    端末ごとに当該端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無が対応付けられた属性情報を参照して、前記第1の端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無及び前記第2の端末が前記第1の網と異なる第2の網と接続する能力の有無が所定の関係を有するか否かに応じて、前記第2の端末の番号に対応する転送先番号へ前記発呼の転送を行うか否かを制御し、
    前記第1の端末が、
    前記転送装置によって前記発呼の転送が行われない場合に、前記第1の端末から前記第2の端末へ前記第2の網を介して再発呼する
    処理を実行することを特徴とする転送方法。
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