JP2014186906A - 燃料電池及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】段差MEAを囲繞する樹脂製枠部材を具備する燃料電池において、段差MEAと樹脂製枠部材との接着強度(密着性)を維持する。
【解決手段】段差MEA10では、電解質膜16の外縁部が第2電極(例えば、カソード電極20)の外周から突出する。樹脂製枠部材12の挿入孔36に第2電極が挿入されると、電解質膜16の前記外縁部は、該樹脂製枠部材12の凹部34の天井面と対向する。該天井面の表面エネルギは、60mN/m以上である。該天井面と前記外縁部は、接着層38を介して接着される。
【選択図】図1

Description

本発明は、電解質膜・電極構造体を囲繞する樹脂製枠部材を具備する燃料電池及びその製造方法に関する。
固体高分子形燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜をアノード電極とカソード電極で挟持した電解質膜・電極構造体(以下、MEAとも表記する)を具備する。周知の通り、アノード電極及びカソード電極の各々は、前記電解質膜に臨む電極触媒層と、該電極触媒層に積層されたガス拡散層とを有する。
この種のMEAにおいて、アノード電極又はカソード電極の一方のガス拡散層が固体高分子電解質膜よりも小さな表面積に設定されるとともに、残余の一方のガス拡散層が前記電解質膜と同一の表面積に設定される、いわゆる段差MEAを構成する場合がある。その際、比較的高価な電解質膜の使用量を削減するとともに、薄膜状で低強度の前記電解質膜を保護するために、段差MEAの外壁を樹脂製枠部材で囲繞するようにしている。
樹脂製枠部材と段差MEAの間は、クロスリーク等が起こることを回避するべく、高いガス遮断性が求められる。そこで、例えば、特許文献1に記載されるように樹脂製枠部材と段差MEAを接着剤で接着し、該接着剤を介して互いが密接するようにしている。
特開2007−66766号公報(段落[0065]等参照)
経時変化によって接着剤の接着強度が低下すると、樹脂製枠部材と段差MEAの密接を保つことが困難となり、ガス遮断性が低下する。これを回避するべく、接着剤を塗工したときの初期接着強度が十分に大きくなるようにしている。初期接着強度が大きいと、経時変化で接着強度がある程度低下したとしてもなお、密接を保ち得る十分な接着強度を維持し得るからである。
ここで、初期接着強度は、接着剤の塗工条件の影響を受けて変化し易い。すなわち、塗工条件が変化すると、初期接着強度のバラツキが大きくなる。初期接着強度が許容値を下回るものが多く製造されるようになると、燃料電池の歩留まりが低下することになる。
このような理由から、塗工作業時には、温度や湿度等の諸条件を厳密に管理する必要がある。このため、温度や湿度を略一定に保ち得る作業室ないし作業チャンバが必要となり、設備投資が高騰するという不具合がある。また、このような厳密な管理を行うこと自体が、塗工作業を煩雑にしている。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、厳密な管理を必要とせず、しかも、初期接着強度が十分に大きく且つそのバラツキが小さい燃料電池及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、固体高分子膜からなる電解質膜を第1電極と第2電極の間に介装した電解質膜・電極構造体と、前記電解質膜・電極構造体の外壁を囲繞する樹脂製枠部材とを具備する燃料電池において、
前記第1電極は、前記電解質膜に臨む第1電極触媒層と、前記第1電極触媒層の外方に配設される第1ガス拡散層とを有し、且つ前記第2電極は、前記電解質膜に臨む第2電極触媒層と、前記第2電極触媒層の外方に配設される第2ガス拡散層とを有し、
前記第2電極が、前記電解質膜に比して小面積に設定され、
前記樹脂製枠部材には、前記第1電極及び前記電解質膜を収容する凹部と、前記第2電極が挿入される挿入孔とが形成され、
さらに、前記第2電極の外周から突出した前記電解質膜の外縁部と、前記外縁部に対向する前記凹部の内壁との間に接着層が設けられ、
前記接着層が設けられる前記凹部の内壁の表面エネルギが、60mN/m以上であることを特徴とする。
このような表面エネルギを有する内壁には、接着層が強固に付着する。すなわち、凹部の内壁と接着層との間で剥離が生じ難い。一方、接着層と電解質膜は馴染みが良好であり、従って、接着層と、電解質膜の外縁部との間での剥離も生じ難い。
このため、電解質膜の外縁部と、凹部の内壁(樹脂製枠部材)との間の初期接着強度が大きい。従って、接着層が経時変化を起こし、このために接着強度がある程度低下したとしてもなお、十分な接着強度を維持することができる。
従って、段差MEAと樹脂製枠部材との密着、ひいてはガス遮断性が保たれるので、クロスリーク等が起こることを長期間にわたって回避することができる。このため、燃料電池の良好な発電特性を維持することも可能である。
また、本発明は、固体高分子膜からなる電解質膜を第1電極と第2電極の間に介装した電解質膜・電極構造体と、前記電解質膜・電極構造体の外壁を囲繞する樹脂製枠部材とを具備する燃料電池の製造方法において、
前記第1電極として、前記電解質膜の一端面に、前記電解質膜に臨む第1電極触媒層と、前記第1電極触媒層の外方に配設される第1ガス拡散層とを有するものを作製する工程と、
前記第2電極として、前記電解質膜の他端面に、前記電解質膜に臨む第2電極触媒層と、前記第2電極触媒層の外方に配設される第2ガス拡散層とを有し、且つ前記電解質膜に比して小面積であるものを作製する工程と、
前記樹脂製枠部材として、前記第1電極及び前記電解質膜を収容する凹部と、前記第2電極が挿入される挿入孔とが形成され、且つ前記凹部の内壁中の、前記第2電極の外周から突出した前記電解質膜の外縁部に対向する部位の表面エネルギが60mN/m以上であるものを作製する工程と、
前記樹脂製枠部材の、表面エネルギが60mN/m以上である前記部位と、前記電解質膜の前記外縁部とを、接着層を介して接着する工程と、
を有することを特徴とする。
このような工程を経ることにより、段差MEAと樹脂製枠部材の初期接着強度が大きな組立体を容易に得ることができる。しかも、この場合、初期接着強度のバラツキが小さいので、組立体を歩留まりよく製造することができる。従って、燃料電池を効率よく得ることが可能となる。
接着層が設けられる凹部の内壁の表面エネルギを60mN/m以上とするには、表面エネルギが60mN/m以上である素材を用いて樹脂製枠部材を作製すればよい。ただし、表面エネルギが60mN/m未満である素材を用いて樹脂製枠部材を作製し、その後、凹部の内壁の表面エネルギを60mN/m以上に向上させるようにしてもよい。この場合には、前記内壁に対し、例えば、表面改質処理を施せばよい。
この種の表面改質処理としては、例えば、オゾン処理や紫外線処理が挙げられるが、とりわけ、プラズマ処理が好ましい。この場合、良好な接着強度が比較的長期間にわたって維持されるからである。
表面エネルギを向上させる別の手法としては、粗面化処理が挙げられる。一層具体的には、ショットピーニング処理や研磨等である。この場合、凹部の内壁は他の部位よりも粗面化される。
本発明によれば、樹脂製枠部材において、第2電極の外周から突出した電解質膜の外縁部に対向する凹部の内壁の表面エネルギを、60mN/m以上とするようにしている。このため、該内壁に対し、電解質膜が接着層を介して強固に接着する。すなわち、初期接着強度が大きくなる。
従って、接着層が経時変化によって接着強度がある程度低下したとしてもなお、十分な接着強度が保たれる。従って、樹脂製枠部材とMEAとの間の密着性が保たれ、その結果、クロスリーク等が起こることを長期間にわたって回避することができる。
しかも、初期接着強度のバラツキは小さい。このため、MEAを樹脂製枠部材に接着した組立体を歩留まりよく製造することができるので、燃料電池を効率よく製造することができる。
本発明の実施の形態に係る燃料電池を構成する組立体の概略縦断面である。 樹脂製枠部材の表面エネルギと、該樹脂製枠部材から電解質膜が離脱したときのピール強度の平均値、及びそのバラツキ(標準偏差)との関係を示す図表である。
以下、本発明に係る燃料電池及びその製造方法につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
本実施の形態に係る燃料電池は、図1に示す電解質膜・電極構造体(段差MEA)10が樹脂製枠部材12に支持された組立体14を具備する。すなわち、この組立体14が1組のセパレータ(図示せず)で挟持されることにより、単位セルが構成される。なお、図1は、組立体14の概略縦断面である。
段差MEA10につき説明すると、この段差MEA10は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜(固体高分子膜)に水が含浸された電解質膜16と、前記電解質膜16を挟持するアノード電極18(第1電極)及びカソード電極20(第2電極)とを有する。電解質膜16は、炭化水素化合物からなるものであってもよい。
アノード電極18は、電解質膜16の一端面に接着される第1電極触媒層22と、該第1電極触媒層22に積層される第1中間層24と、第1ガス拡散層26とを有する。第1電極触媒層22、第1中間層24及び第1ガス拡散層26は、電解質膜16と同一の外形寸法に設定される。すなわち、電解質膜16、第1電極触媒層22、第1中間層24及び第1ガス拡散層26の表面積は、互いに同一である。このため、アノード電極18側では、電解質膜16はアノード電極18に覆われ、露呈した部位はない。
一方、カソード電極20は、電解質膜16の他端面に接着される第2電極触媒層28と、該第2電極触媒層28に積層される第2中間層30と、第2ガス拡散層32とを有する。第2電極触媒層28、第2中間層30及び第2ガス拡散層32は互いに同一の外形寸法(表面積)に設定され、且つ電解質膜16の外形寸法(表面積)に比して小さく設定される。このため、電解質膜16の外縁部は、第2電極触媒層28、第2中間層30及び第2ガス拡散層32(カソード電極20)から外方に突出する。
第1電極触媒層22及び第2電極触媒層28は、例えば、カーボンブラックに白金粒子を担持した触媒粒子が電解質膜16の両端面に形成されることによって構成される。
第1中間層24及び第2中間層30は、例えば、アノード電極18及びカソード電極20の排水性及び保水性の均衡を図るための層である。この場合、第1中間層24及び第2中間層30は、電子伝導性物質と撥水性樹脂とを含む多孔質性の層として設けられる。
なお、電子伝導性物質の好適な例としてはカーボン類が挙げられる。また、撥水性樹脂の素材としては、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVF(ポリフッ化ビニル)、ECTFE(クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)をはじめとする結晶性フッ素樹脂や、非晶質フッ素樹脂、シリコーン樹脂等が例示される。
第1ガス拡散層26及び第2ガス拡散層32は、例えば、多数の繊維状カーボンがセルロース質に含有されることで構成されたカーボンペーパーを基材とする。この基材に、例えば、FEP等からなる撥水性樹脂を含有させた構成としてもよい。
樹脂製枠部材12は、上記のように構成される段差MEA10の外壁を囲繞するように配設される。この樹脂製枠部材12は、何らかの表面改質処理を施すことなく、その表面エネルギが60mN/m以上である素材からなるものが好適である。そのような素材としては、ポリビニルアルコール、メラニン樹脂、親水性樹脂、金属材料等が挙げられる。また、樹脂材料中に、親水性を有する異種材を分散させたものであってもよい。
樹脂製枠部材12は、必ずしも上記したような素材からなるものである必要はない。表面エネルギが60mN/m未満である素材であっても、表面改質処理を施すことによって60mN/m以上とすることができるからである。なお、表面エネルギを60mN/m以上とすべき部位や、表面エネルギを向上させるための表面改質処理については後述する。
表面改質処理が施されていない時点での表面エネルギが60mN/m未満であるものの、樹脂製枠部材12の材質として好適に採用し得る素材としては、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PPA(ポリフタルアミド)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルサルフォン)、LCP(リキッドクリスタルポリマー)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、シリコーンゴム、フッ素ゴム又はEPDM(エチレンプロピレンゴム)等を挙げることができる。
樹脂製枠部材12は、例えば、溶融樹脂を用いた射出成形によって作製することができる。又は、樹脂フィルムから作製するようにしてもよい。
樹脂製枠部材12には、図1における下端面から上端面に向かうようにして、凹部34が陥没形成される。また、凹部34の内壁の一部である天井面から、外壁の一部である上端面にかけては、該凹部34に連なるようにして挿入孔36が貫通形成される。
凹部34には、アノード電極18の全体(第1ガス拡散層26、第1中間層24及び第1電極触媒層22)と、電解質膜16と、カソード電極20の第2電極触媒層28が収容される。従って、電解質膜16において、第2電極触媒層28の外周から突出した外縁部が凹部34の天井面(内壁の一部)に対向する。
ここで、凹部34の天井面の表面エネルギは60mN/m以上である。なお、天井面の表面エネルギを60mN/m以上とするには、樹脂製枠部材12を、表面エネルギが60mN/m以上である素材から作製すればよい。又は、表面エネルギが60mN/m未満である素材から樹脂製枠部材12を作製した後、少なくとも凹部34の天井面に対して表面改質処理を施せばよい。
そして、電解質膜16の突出した外縁部と、凹部34の天井面との間には接着層38が介在する。この接着層38は、例えば、シリコーン系、エポキシ系、アクリル系、ウレタン系等の各種接着剤からなる。又は、加熱により溶融し、冷却により固化して接着力を得るホットメルト接着剤であってもよい。
接着層38(接着剤)は、表面エネルギが上記したような大きさである凹部34の天井面に対して強固に付着する。従って、電解質膜16の外縁部と、凹部34の天井面(すなわち、樹脂製枠部材12)との初期接着強度が大きくなる。しかも、初期接着強度のバラツキも小さい。
また、挿入孔36には、カソード電極20の第2中間層30と第2ガス拡散層32が挿入される。挿入孔36の内壁と、第2中間層30と第2ガス拡散層32の外壁との間に隙間が形成されるときには、例えば、高分子材料からなる接着剤を充填するようにしてもよい。
本実施の形態に係る燃料電池は、以上のように構成される組立体14が1組のセパレータで挟持された単位セルを具備するものであり、次に、その作用効果につき、該燃料電池の動作との関係で説明する。
この燃料電池を発電する際には、前記セパレータを介して段差MEA10に反応ガスが供給される。すなわち、アノード電極18の第1ガス拡散層26に燃料ガス(例えば、水素)が供給されるとともに、カソード電極20の第2ガス拡散層32に酸化剤ガス(例えば、空気)が供給される。燃料ガスが第1中間層24を通過して第1電極触媒層22に到達すると、該燃料ガス中の水素が第1電極触媒層22にて電離する反応が起こる。これにより、プロトンと水素が生成する。プロトンは、電解質膜16のプロトン伝導作用により、第2電極触媒層28に移動する。
一方、酸化剤ガスは、第2中間層30を通過して第2電極触媒層28に到達する。この第2電極触媒層28において、酸化剤ガス中の酸素と、該第2電極触媒層28に移動してきたプロトンと、アノード電極18から取り出され、モータ等の外部負荷を付勢してカソード電極20に到達した電子とが反応し、水が生成する。
以上のようにして燃料電池が発電する間、経時変化によって接着層38の接着強度が初期接着強度から低下することがある。
しかしながら、接着層38の初期接着強度が大きいので、接着強度がある程度低下したとしてもなお、段差MEA10と樹脂製枠部材12とが接着層38を介して密接する。このため、段差MEA10と樹脂製枠部材12の間のガス遮断性が維持されるので、クロスリーク等が起こることを長期間にわたって回避することができる。従って、クロスリークに起因して燃料電池の発電特性が低下することを防止することもできる。
以上のように、凹部34の天井面の表面エネルギを60mN/m以上とした本実施の形態によれば、段差MEA10と樹脂製枠部材12の密接を長期間にわたって維持することが可能となる。従って、燃料電池の良好な発電特性を長期間にわたって維持することができるという効果が得られる。
次に、本実施の形態に係る燃料電池の製造方法につき説明する。
先ず、段差MEA10を得るべく、電解質膜16の一端面にアノード電極18を設け、且つ他端面にカソード電極20を設ける。このためには、はじめに、電解質膜16の一端面に第1電極触媒層22を設け、且つ他端面に第2電極触媒層28を設ける。
第1電極触媒層22を得るには、白金等の電極触媒と溶媒との混合物にバインダ溶液を投入し、所定のインク粘度となるまで混合した電極インクを調製する。その後、この電極インクを、例えば、スクリーン印刷によってPETシートに塗工する。また、第2電極触媒層28を設けるための電極インクもこれに準拠して調製し、スクリーン印刷等によって、前記PETシートとは別のPETシートに塗工する。なお、第1電極触媒層22となる電極インクと、第2電極触媒層28となる電極インクとで電極触媒の量を相違させるようにしてもよい。
この際、第1電極触媒層22となる電極インクの塗工面積は、乾燥硬化によって得られる第1電極触媒層22の表面積が電解質膜16の表面積と略一致するように設定される。
一方、第2電極触媒層28は、上記したように電解質膜16よりも小面積である。従って、第2電極触媒層28となる電極インクの塗工面積は、乾燥硬化によって得られる第2電極触媒層28の表面積が、第1電極触媒層22及び電解質膜16の表面積よりも小さく設定される。
次いで、電解質膜16の一端面及び他端面の各々に、各電極インクが電解質膜16に接触するようにしてPETシートを添着する。この状態でホットプレスを行って電極インクを転写・乾燥硬化させた後、PETシートを剥離する。これにより、電解質膜16の一端面に第1電極触媒層22が設けられ、且つ他端面に第2電極触媒層28が設けられる。
その一方で、第1中間層24及び第1ガス拡散層26の第1重畳体と、第2中間層30及び第2ガス拡散層32の第2重畳体を作製する。すなわち、例えば、カーボンブラック及びPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)粒子を含む混合物をエチレングリコールに均一に分散させたスラリーを調製する。このスラリーを2枚のカーボンペーパーの各々に塗布して乾燥することにより、前記カーボンペーパーを第1ガス拡散層26又は第2ガス拡散層32とする第1重畳体と、且つ前記スラリーの乾燥硬化物である第1中間層24又は第2中間層30とする第2重畳体とが得られる。
2枚のカーボンペーパーは、表面積が互いに相違するように切り出される。すなわち、第1ガス拡散層26となるカーボンペーパーは、電解質膜16と略同一面積で切り出され、一方、第2ガス拡散層32となるカーボンペーパーは、電解質膜16及び第1ガス拡散層26よりも小面積で切り出される。カーボンペーパー同士にこのような面積差があるため、必然的に、第1中間層24が第2中間層30に比して大面積となる。
次いで、第1中間層24が第1電極触媒層22に当接するように配置され、且つ第2中間層30が第2電極触媒層28に当接するように配置される。この状態でホットプレスが行われることにより第1中間層24が第1電極触媒層22に接着し、且つ第2中間層30が第2電極触媒層28に接着する。その結果、段差MEA10が作製される。
第1電極触媒層22又は第2電極触媒層28となる2種の電極インクは、順不同で調製し得る。第1重畳体及び第2重畳体の作製順序も同様に順不同である。勿論、複数の作業者によって2種の電極インクを同時に調製してもよいし、第1重畳体及び第2重畳体を同時に調製してもよい。
その一方で、凹部34及び挿入孔36が形成された樹脂製枠部材12を作製する。このためには、例えば、上記したような素材の溶融樹脂を用い、所定の形状のキャビティを形成する金型で射出成形を行えばよい。又は、樹脂製フィルムから樹脂製枠部材12を設けるようにしてもよい。
素材それ自体が60mN/m以上の表面エネルギを示すものである場合には、表面改質処理を施す必要はない。一方、表面エネルギが60mN/m未満である素材を用いた場合、少なくとも、凹部34の内壁中、電解質膜16の外縁部に対向する部位となる天井面の表面エネルギを60mN/m以上に向上させる。
表面エネルギをこのように向上させる好適な手法としては、表面改質処理が挙げられる。その具体例は、プラズマ処理、オゾン処理、紫外線(UV)処理等である。
この中、プラズマ処理が特に好ましい。この場合、凹部34の天井面と接着層38との間の接着強度が長期間にわたって保たれるので、電解質膜16の外縁部が凹部34の天井面から剥離し難い。すなわち、樹脂製枠部材12と段差MEA10の密着を長期間にわたって維持することができる。
プラズマ処理を行うには、凹部34の天井面にプラズマを照射すればよい。プラズマの照射は、凹部34の表面エネルギが60mN/m以上に向上するまで継続される。その照射時間は、素材に応じて相違する。
同様に、オゾン処理を行う場合には凹部34の天井面にオゾンを供給すればよく、UV処理を行う場合には凹部34の天井面に紫外線を照射すればよい。勿論、いずれの処理も、凹部の表面エネルギが60mN/m以上に向上するまで継続される。
なお、表面エネルギは、JIS K 6768の規定に則って測定すればよい。
次いで、凹部34の天井面と、電解質膜16の突出した外縁部との間に接着剤を配置する。典型的には、凹部34の天井面に接着剤を塗工する。なお、ホットメルト接着剤を用いる場合には、ホットメルトシートを配置すればよい。
次いで、段差MEA10を、カソード電極20側から樹脂製枠部材12の凹部34に挿入する。電解質膜16の外縁部が凹部34の天井面に当接すると、段差MEA10のそれ以上の進入が阻止される。この際、アノード電極18、電解質膜16、及び第2電極触媒層28が凹部34に収容され、且つカソード電極20の第2中間層30及び第2ガス拡散層32が挿入孔36に挿入される。
この状態で、接着剤を硬化させて接着層38とすることにより、段差MEA10と樹脂製枠部材12が接着層38を介して強固に接着され、且つ互いに密着した組立体14が得られるに至る。
以上のように、本実施の形態によれば、凹部34の内壁中、電解質膜16の外縁部に対向する天井面の表面エネルギを60mN/m以上とすることにより、段差MEA10と樹脂製枠部材12を接着する接着層38の初期接着強度が十分に大きくなる。このため、接着層38を設ける際、温度や湿度等を厳密に管理する必要は特にない。
従って、温度や湿度を略一定に保ち得る作業室ないし作業チャンバを設ける必要も特にない。これにより、設備投資を低廉化し得る。
しかも、この場合、初期接着強度のバラツキが小さい。このために組立体14を歩留まりよく製造することができるので、燃料電池を効率よく製造することができるという利点がある。
本発明は、上記した実施の形態に特に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、凹部34の天井面に対してショットピーニング処理又はブラスト処理を施すことで粗面化を行い、これにより、該天井面の表面エネルギを60mN/m以上に向上させるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、アノード電極18を表面積が広大な第1電極とし、且つカソード電極20を表面積が狭小な第2電極としているが、これとは逆に、カソード電極20を表面積が広大な第1電極とし、且つアノード電極18を表面積が狭小な第2電極としてもよい。
さらに、第1中間層24及び第2中間層30を割愛するようにしてもよい。
さらにまた、凹部34にアノード電極18及び電解質膜16のみを収容し、挿入孔36にカソード電極20の全体を挿入するようにしてもよいことは勿論である。
そして、樹脂製枠部材12を溶融してその肉の一部を第1ガス拡散層26、第2ガス拡散層32に浸透させるようにしてもよい。
はじめに、段差MEA10を作製した。すなわち、先ず、東レ社製のカーボンペーパーであるTGP−H060から、外形寸法が100mm×140mmである大切片と、73×113mmである小切片とを切り出した。その一方で、カーボンブラックとPTFE粒子を重量比で4:6で混合した混合粒子をエチレングリコールに略均一に分散させ、スラリーを得た。このスラリーを、前記大切片及び前記小切片の各々に塗布して乾燥し、大切片(カーボンペーパー)からなる第1ガス拡散層26上に第1中間層24が積層された大面積重畳体と、小切片(カーボンペーパー)からなる第2ガス拡散層32上に第2中間層30が積層された小面積重畳体とを得た。
また、n−プロパノール:水=1:2(体積比)の混合溶媒に、重量比で該混合溶媒の1/10の白金粒子を添加した。その後、イオン伝導性ポリマー溶液であるDE2020(デュポン社製のパーフルオロスルホン酸高分子化合物溶液の商品名)を、白金粒子:ポリマー成分=1:1.5(重量比)でさらに添加し、遊星ボールミルにて80rpm、120分間の回転混合を行った。以上により、カソード用電極インクを得た。
さらに、このカソード用電極インクをPETフィルム上にスクリーン印刷で塗布した。この際、白金量が0.5mg/cm2となるようにした。その後、60℃で10分間加熱し、次いで、減圧下にて100℃で15分間加熱し、カソード側電極触媒層(第2電極触媒層28)を得た。
その一方で、アノード側電極触媒層を形成した。すなわち、先ず、白金粒子:ポリマー成分=1:1(重量比)となるようにしたこと以外は上記に準拠してアノード用電極インクを得た。次いで、このアノード用電極インクを前記PETフィルムとは別のPETフィルム上にスクリーン印刷で塗布した。この際、白金量が0.2mg/cm2となるようにした。その後、60℃で10分間加熱し、次いで、減圧下にて100℃で15分間加熱し、アノード側電極触媒層(第1電極触媒層22)を得た。
そして、電解質膜16であるナフィオンNRE−211(デュポン社製)の両端面に、アノード側電極触媒層、カソード側電極触媒層をそれぞれ当接させ、この状態で、120℃、2.0MPaの条件下で8分間のホットプレスを行うことで、電解質膜16にアノード側電極触媒層、カソード側電極触媒層を接着した。その後、PETフィルムを剥離した。
次いで、前記大面積重畳体の前記第1中間層24をアノード側電極触媒層に当接させ、且つ前記小面積重畳体の前記第2中間層30をカソード側電極触媒層に当接させた。この状態で、120℃、2.0MPaの条件下で12分間のホットプレスを行うことにより、電解質膜16の両端面に、大切片(第1ガス拡散層26)、第1中間層24、アノード側電極触媒層(第1電極触媒層22)の各表面積が電解質膜16の表面積と略同一である大面積のアノード電極18と、小切片(第2ガス拡散層32)、第2中間層30、カソード側電極触媒層(第2電極触媒層28)同士が略同一面積であり、且つ電解質膜16に比して小面積であるカソード電極20をそれぞれ形成し、段差MEA10を得た。この時点で、電解質膜16の外縁部がカソード電極20の外周から突出していた。
さらに、この段差MEA10につきトリミングを行い、最大の外形寸法を79.5mm×119.5mmとした。
以上とは別に、東レ社製のA−900(PPS)を用いて射出成形を行い、上端面側の外形寸法が100mm×140mm、凹部34の開口寸法が80mm×120mm、挿入孔36の開口寸法が74×114mmである樹脂製枠部材12を作製した。
次いで、ヤマト科学社製のプラズマ装置YAP−510を用いて、凹部34の天井面にプラズマを所定時間照射した。その後、パシフィック化学社製のTension Checkerを用い、JIS K 6768に準拠して表面エネルギを測定した。
この測定用の樹脂製枠部材12とは別に、同一素材からなる樹脂製枠部材12を作製し、その凹部34の天井面に対して同一条件下でプラズマ照射を行った。その後、電解質膜16の突出した外縁部と、樹脂製枠部材12における凹部34の天井面との間に、スリーボンド社製のTB1220G(商品名)からなる接着剤を、幅が3mm、厚みが90μmとなるように塗布した。この塗布には、ムサシエンジニアリング社製のディスペンサML−606GXを用いた。
さらに、樹脂製枠部材12上に、PTFEシート及び平板を介して5kgの重錘を載置し、130℃とした乾燥炉内に120分間保持してTB1220Gを硬化させて接着層38を形成して、組立体14を得た。
この状態から、段差MEA10を、接着部が2cm幅となるように短冊状に切断した。さらに、大切片(第1ガス拡散層26)及び第1中間層24と、小切片(第2ガス拡散層32)及び第2中間層30を除去し、樹脂製枠部材12に対して、アノード側電極触媒層(第1電極触媒層22)及びカソード側電極触媒層(第2電極触媒層28)が残留した電解質膜16が接着された状態とした。
そして、島津製作所社製のオートグラフAGS−Jの2個の把持部に、樹脂製枠部材12と、電極触媒層が残留した電解質膜16を個別に把持した。その後、樹脂製枠部材12と電解質膜16を互いが離間する方向に引っ張り、180°ピール強度を求めた。これを、10個のサンプルで繰り返した。
プラズマ照射時間、プラズマ照射後における凹部34の天井面の表面エネルギと、ピール強度の平均値、ピール強度のバラツキ(標準偏差)との関係を図2に図表として示す。この図2から、前記天井面の表面エネルギを60mN/m以上とすることにより、ピール強度に優れ、且つそのバラツキが小さな接着部が得られることが諒解される。
また、ポリプラスチック社製のベクトラLCP B130(液晶ポリマーの商品名)を用いたことを除いては上記に準拠し、プラズマ照射時間、プラズマ照射後における凹部34の天井面の表面エネルギと、ピール強度の平均値、ピール強度のバラツキ(標準偏差)との関係を調べた。
さらに、ベクトラLCP B130を用いて樹脂製枠部材12を作製した後、320番の紙ヤスリによって凹部34の天井面を研磨し、エタノールで洗浄したことを除いては上記に準拠してピール強度測定用のサンプルを作製した。このサンプルについては、研磨時間、研磨後における凹部34の天井面の表面エネルギと、ピール強度の平均値、ピール強度のバラツキ(標準偏差)との関係を調べた。
さらにまた、PPS製のフィルムを用いて樹脂製枠部材12を作製したことを除いては上記と同様にして、ピール強度測定用のサンプルを作製した。このサンプルについても、プラズマ照射時間、プラズマ照射後における凹部34の天井面の表面エネルギと、ピール強度の平均値、ピール強度のバラツキ(標準偏差)との関係を求めた。
そして、ベクトラLCP B130を用いて樹脂製枠部材12を作製した後、凹部34の天井面に離型剤を塗布したことを除いては上記に準拠してピール強度測定用のサンプルを作製した。このサンプルについては、塗布後における凹部34の天井面の表面エネルギと、ピール強度の平均値、ピール強度のバラツキ(標準偏差)との関係を調べた。
以上の結果を、図2に併せて示す。上記と同様に、いずれの場合においても、前記天井面の表面エネルギを60mN/m以上とすることにより、ピール強度に優れ、且つそのバラツキが小さな接着部が得られることが明らかである。
10…段差MEA 12…樹脂製枠部材
14…組立体 16…電解質膜
18…アノード電極 20…カソード電極
22…第1電極触媒層 24…第1中間層
26…第1ガス拡散層 28…第2電極触媒層
30…第2中間層 32…第2ガス拡散層
34…凹部 36…挿入孔
38…接着層

Claims (8)

  1. 固体高分子膜からなる電解質膜を第1電極と第2電極の間に介装した電解質膜・電極構造体と、前記電解質膜・電極構造体の外壁を囲繞する樹脂製枠部材とを具備する燃料電池において、
    前記第1電極は、前記電解質膜に臨む第1電極触媒層と、前記第1電極触媒層の外方に配設される第1ガス拡散層とを有し、且つ前記第2電極は、前記電解質膜に臨む第2電極触媒層と、前記第2電極触媒層の外方に配設される第2ガス拡散層とを有し、
    前記第2電極が、前記電解質膜に比して小面積に設定され、
    前記樹脂製枠部材には、前記第1電極及び前記電解質膜を収容する凹部と、前記第2電極が挿入される挿入孔とが形成され、
    さらに、前記第2電極の外周から突出した前記電解質膜の外縁部と、前記外縁部に対向する前記凹部の内壁との間に接着層が設けられ、
    前記接着層が設けられる前記凹部の内壁の表面エネルギが、60mN/m以上であることを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池において、前記接着層が設けられる前記凹部の内壁が表面改質されたものであることを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項2記載の燃料電池において、前記接着層が設けられる前記凹部の内壁が、プラズマ処理が施されたものであることを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項1記載の燃料電池において、前記接着層が設けられる前記凹部の内壁が他の部位よりも粗面化されていることを特徴とする燃料電池。
  5. 固体高分子膜からなる電解質膜を第1電極と第2電極の間に介装した電解質膜・電極構造体と、前記電解質膜・電極構造体の外壁を囲繞する樹脂製枠部材とを具備する燃料電池の製造方法において、
    前記第1電極として、前記電解質膜の一端面に、前記電解質膜に臨む第1電極触媒層と、前記第1電極触媒層の外方に配設される第1ガス拡散層とを有するものを作製する工程と、
    前記第2電極として、前記電解質膜の他端面に、前記電解質膜に臨む第2電極触媒層と、前記第2電極触媒層の外方に配設される第2ガス拡散層とを有し、且つ前記電解質膜に比して小面積であるものを作製する工程と、
    前記樹脂製枠部材として、前記第1電極及び前記電解質膜を収容する凹部と、前記第2電極が挿入される挿入孔とが形成され、且つ前記凹部の内壁中の、前記第2電極の外周から突出した前記電解質膜の外縁部に対向する部位の表面エネルギが60mN/m以上であるものを作製する工程と、
    前記樹脂製枠部材の、表面エネルギが60mN/m以上である前記部位と、前記電解質膜の前記外縁部とを、接着層を介して接着する工程と、
    を有することを特徴とする燃料電池の製造方法。
  6. 請求項5記載の製造方法において、表面エネルギが60mN/m以上である前記部位を、前記凹部の内壁に表面改質処理を施すことで得ることを特徴とする燃料電池の製造方法。
  7. 請求項6記載の製造方法において、プラズマ照射によって表面改質処理を施すことを特徴とする燃料電池の製造方法。
  8. 請求項5記載の製造方法において、表面エネルギが60mN/m以上である前記部位を、前記凹部の内壁を粗面化することによって得ることを特徴とする燃料電池の製造方法。
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