JP2014185949A - 硬さ試験機、及び硬さ試験方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】算出される硬さ値がくぼみの大きさを原因としてエラーとなる場合に、くぼみ付け後の動作を省略して作業時間を短縮できる硬さ試験機、及び硬さ試験方法を提供する。
【解決手段】試料にくぼみを形成させるくぼみ付け手段(CPU201)と、圧子の侵入量に基づく値が所定の範囲内にあるか否かを判定する第1の判定手段(CPU201)と、所定の範囲内にあると判定された場合に、撮像部20により画像データを取得させる撮像制御手段(CPU201)と、取得された画像データに基づいて硬さ値を算出する硬さ算出手段(CPU201)と、算出された硬さ値が所定の範囲内にあるか否かを判定する第2の判定手段(CPU201)と、所定の範囲内にないと判定された場合に、表示部30で報知させる報知制御手段(CPU201)と、を備える。
【選択図】図2
【解決手段】試料にくぼみを形成させるくぼみ付け手段(CPU201)と、圧子の侵入量に基づく値が所定の範囲内にあるか否かを判定する第1の判定手段(CPU201)と、所定の範囲内にあると判定された場合に、撮像部20により画像データを取得させる撮像制御手段(CPU201)と、取得された画像データに基づいて硬さ値を算出する硬さ算出手段(CPU201)と、算出された硬さ値が所定の範囲内にあるか否かを判定する第2の判定手段(CPU201)と、所定の範囲内にないと判定された場合に、表示部30で報知させる報知制御手段(CPU201)と、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、硬さ試験機、及び硬さ試験方法に関する。
従来、所定の試験力で圧子を試料に押し付けて形成したくぼみの寸法に基づいて試料の硬さを計測する硬さ試験機が知られている。例えば、ビッカース硬さ試験機は、正四角錐の圧子を試料の表面に押し込んで形成したくぼみの対角線長さを計測し、この計測したくぼみの対角線長さに基づいて、硬さを算出している。
ビッカース硬さ試験においては、試料の表面に形成されたくぼみの読み取り動作は不可欠である。そして、このくぼみの読み取り動作を含む硬さ算出処理を自動で行う方法はよく知られている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、図4のフローチャートに示すように、まず、試料に対向する所定の位置に圧子が配置された状態で、圧子を下降させて試料の表面にくぼみを形成させる(ステップS101)。次に、ターレットを回転させて、圧子の代わりに試料に対向する所定の位置に対物レンズを配置させる(ステップS102)。次に、対物レンズを介して撮像部により撮像された画像データに基づいてステージ昇降部を昇降させ、試料の表面に対する焦点合わせを行う(ステップS103)。次に、撮像部により試料の表面を撮像させて、画像データを取得させる(ステップS104)。次に、取得された画像データを解析して試料の表面に形成されたくぼみの二つの対角線長さを計測し、当該計測された対角線長さに基づいて試料の硬さ値HVを算出する(ステップS105)。ここで、ビッカース硬さ試験機において、試験力をF、試料に形成されたくぼみの二つの対角線長さの平均値をdとすると、硬さ値HVは、数式1で算出することができる。
[数式1]
HV=0.1891F/d2
次に、算出された硬さ値HVが、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定することにより、合否判定を行う(ステップS106)。硬さ値HVが所定の範囲内にあると判定した場合(ステップS106:YES)は、正常に硬さ値HVが算出されたと判定し、そのまま処理を終了する。一方、硬さ値HVが所定の範囲内にないと判定した場合(ステップS106:NO)は、正常に硬さ値HVが算出されなかったと判定し、表示部30にエラー表示させた後(ステップS107)、処理を終了する。
[数式1]
HV=0.1891F/d2
次に、算出された硬さ値HVが、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定することにより、合否判定を行う(ステップS106)。硬さ値HVが所定の範囲内にあると判定した場合(ステップS106:YES)は、正常に硬さ値HVが算出されたと判定し、そのまま処理を終了する。一方、硬さ値HVが所定の範囲内にないと判定した場合(ステップS106:NO)は、正常に硬さ値HVが算出されなかったと判定し、表示部30にエラー表示させた後(ステップS107)、処理を終了する。
しかしながら、くぼみの読み取り動作を自動で行う場合、読み取られたくぼみの対角線長さにより算出された硬さ値HVが予め設定された所定の範囲外となり、エラーとなるケース(図4のステップS106:NO)が存在する。ここで、例えば、形成されたくぼみが想定よりも大きかったり小さかったり、或いは欠けていたりした場合など、エラーとなった原因がくぼみの大きさであった場合、くぼみ付けを行った時点(図4のステップS101)でエラーであることが認識できるはずである。しかしながら、自動読み取りの場合、ターレットの回転による所定の位置への対物レンズの配置(図4のステップS102)、焦点合わせ(図4のステップS103)、くぼみの自動読み取り(図4のステップS104)といったくぼみ付け後の動作が全て自動で行われてしまうため、エラーであることを判定する(図4のステップS106)までに余計な時間が掛かってしまうという問題がある。
本発明は、算出される硬さ値がくぼみの大きさを原因としてエラーとなる場合に、くぼみ付け後の動作を省略して作業時間を短縮できる硬さ試験機、及び硬さ試験方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、
試料の表面に圧子により試験力を負荷してくぼみを形成させ、当該くぼみの寸法を計測することにより試料の硬さを測定する硬さ試験機において、
前記圧子に前記試験力を負荷し、当該圧子を前記試料の表面に押し込む試験力負荷手段と、
前記試験力負荷手段により前記試料の表面に押し込まれた前記圧子の侵入量を検出する侵入量検出手段と、
前記試験力負荷手段を制御して、前記圧子を前記試料の表面に押し付けることにより、当該試料の表面に前記くぼみを形成させるくぼみ付け手段と、
前記侵入量検出手段により検出された前記圧子の侵入量に基づく値が、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の判定手段により予め設定された所定の範囲内にあると判定された場合に、撮像手段を制御して前記試料の表面を撮像させ、当該試料の表面の画像データを取得させる撮像制御手段と、
前記撮像手段により取得された画像データに基づいて、前記試料の硬さ値を算出する硬さ算出手段と、
前記硬さ算出手段により算出された硬さ値が、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第1の判定手段又は前記第2の判定手段により予め設定された所定の範囲内にないと判定された場合に、報知手段を制御してエラーであることを報知させる報知制御手段と、
を備えることを特徴とする。
試料の表面に圧子により試験力を負荷してくぼみを形成させ、当該くぼみの寸法を計測することにより試料の硬さを測定する硬さ試験機において、
前記圧子に前記試験力を負荷し、当該圧子を前記試料の表面に押し込む試験力負荷手段と、
前記試験力負荷手段により前記試料の表面に押し込まれた前記圧子の侵入量を検出する侵入量検出手段と、
前記試験力負荷手段を制御して、前記圧子を前記試料の表面に押し付けることにより、当該試料の表面に前記くぼみを形成させるくぼみ付け手段と、
前記侵入量検出手段により検出された前記圧子の侵入量に基づく値が、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の判定手段により予め設定された所定の範囲内にあると判定された場合に、撮像手段を制御して前記試料の表面を撮像させ、当該試料の表面の画像データを取得させる撮像制御手段と、
前記撮像手段により取得された画像データに基づいて、前記試料の硬さ値を算出する硬さ算出手段と、
前記硬さ算出手段により算出された硬さ値が、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第1の判定手段又は前記第2の判定手段により予め設定された所定の範囲内にないと判定された場合に、報知手段を制御してエラーであることを報知させる報知制御手段と、
を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の硬さ試験機において、
前記侵入量検出手段により検出された前記圧子の侵入量に基づいて、前記試料の硬さ値を算出する暫定硬さ算出手段を備え、
前記第1の判定手段は、前記暫定硬さ算出手段により算出された硬さ値が、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定することを特徴とする。
前記侵入量検出手段により検出された前記圧子の侵入量に基づいて、前記試料の硬さ値を算出する暫定硬さ算出手段を備え、
前記第1の判定手段は、前記暫定硬さ算出手段により算出された硬さ値が、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、
試料の表面に圧子により試験力を負荷してくぼみを形成させ、当該くぼみの寸法を計測することにより試料の硬さを測定する硬さ試験機の硬さ試験方法において、
前記圧子に前記試験力を負荷し、当該圧子を前記試料の表面に押し込む試験力負荷手段を制御して、前記圧子を前記試料の表面に押し付けることにより、当該試料の表面に前記くぼみを形成させるくぼみ付け工程と、
前記試験力負荷手段により前記試料の表面に押し込まれた前記圧子の侵入量を検出する侵入量検出手段により検出された前記圧子の侵入量に基づく値が、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する第1の判定工程と、
前記第1の判定工程で予め設定された所定の範囲内にあると判定された場合に、撮像手段を制御して前記試料の表面を撮像させ、当該試料の表面の画像データを取得させる撮像制御工程と、
前記撮像手段により取得された画像データに基づいて、前記試料の硬さ値を算出する硬さ算出工程と、
前記硬さ算出工程で算出された硬さ値が、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する第2の判定工程と、
前記第1の判定工程又は前記第2の判定工程で予め設定された所定の範囲内にないと判定された場合に、報知手段を制御してエラーであることを報知させる報知制御工程と、
を含む硬さ試験方法である。
試料の表面に圧子により試験力を負荷してくぼみを形成させ、当該くぼみの寸法を計測することにより試料の硬さを測定する硬さ試験機の硬さ試験方法において、
前記圧子に前記試験力を負荷し、当該圧子を前記試料の表面に押し込む試験力負荷手段を制御して、前記圧子を前記試料の表面に押し付けることにより、当該試料の表面に前記くぼみを形成させるくぼみ付け工程と、
前記試験力負荷手段により前記試料の表面に押し込まれた前記圧子の侵入量を検出する侵入量検出手段により検出された前記圧子の侵入量に基づく値が、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する第1の判定工程と、
前記第1の判定工程で予め設定された所定の範囲内にあると判定された場合に、撮像手段を制御して前記試料の表面を撮像させ、当該試料の表面の画像データを取得させる撮像制御工程と、
前記撮像手段により取得された画像データに基づいて、前記試料の硬さ値を算出する硬さ算出工程と、
前記硬さ算出工程で算出された硬さ値が、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する第2の判定工程と、
前記第1の判定工程又は前記第2の判定工程で予め設定された所定の範囲内にないと判定された場合に、報知手段を制御してエラーであることを報知させる報知制御工程と、
を含む硬さ試験方法である。
本発明によれば、くぼみ形成時の圧子の侵入量に基づいて、算出される硬さ値のエラー判定を実行することができるので、くぼみの大きさを原因としてエラーとなる場合に、くぼみ付け後の動作を省略して作業時間を短縮することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明において、図中のX方向を左右方向とし、Y方向を前後方向とし、Z方向を上下方向とする。また、X−Y面を水平面とする。
本実施形態に係る硬さ試験機100は、図1及び図2に示すように、各構成部材が配設される試験機本体10と、試験機本体10を統括的に制御する制御部200と、等を備えて構成されている。
試験機本体10は、試料Sを載置する試料台1と、試料台1をX、Y方向に移動可能なXYステージ2と、試料台1をZ方向に移動可能なステージ昇降部3と、試料台1上に載置された試料Sにくぼみを形成する圧子4が下端に設けられた圧子軸5を備える圧子軸ユニット6と、圧子軸5に所定の押圧力を負荷する押圧力負荷装置7と、圧子軸5及び対物レンズ9の何れか一つを試料Sの上方に配置可能なターレット8と、ターレット8の下面に保持された対物レンズ9と、試料Sの表面に形成されたくぼみ等を撮像する撮像部20と、表示部30と、操作部40と、等を備えて構成される。
試料台1は、上面に載置される試料Sを、試料固定部1aで固定する。
XYステージ2は、上面に試料台1を載置可能に構成されている。また、XYステージ2は、制御部200から入力される制御信号に従って、X、Y方向(水平方向)に移動するよう構成されており、上面に載置された試料台1をX、Y方向に移動させることができるようになっている。
ステージ昇降部3は、XYステージ2の下面側に設けられ、制御部200から入力される制御信号に従って、XYステージ2及び試料台1をZ方向(上下方向)に移動させる。また、ステージ昇降部3は、試験機本体10の下方で前方に張り出した基礎部11の上面に設けられている。
即ち、試料Sは、XYステージ2によってX、Y方向に移動され、ステージ昇降部3によってZ方向に移動されて、圧子4又は対物レンズ9に対する位置が調整されるようになっている。
XYステージ2は、上面に試料台1を載置可能に構成されている。また、XYステージ2は、制御部200から入力される制御信号に従って、X、Y方向(水平方向)に移動するよう構成されており、上面に載置された試料台1をX、Y方向に移動させることができるようになっている。
ステージ昇降部3は、XYステージ2の下面側に設けられ、制御部200から入力される制御信号に従って、XYステージ2及び試料台1をZ方向(上下方向)に移動させる。また、ステージ昇降部3は、試験機本体10の下方で前方に張り出した基礎部11の上面に設けられている。
即ち、試料Sは、XYステージ2によってX、Y方向に移動され、ステージ昇降部3によってZ方向に移動されて、圧子4又は対物レンズ9に対する位置が調整されるようになっている。
圧子軸ユニット6は、試験機本体10の上方で前方に張り出したアーム部12に設けられている。圧子軸ユニット6は、アーム部12の固定部13に設けられた支持ばね61,61と、支持ばね61,61にそれぞれ上端側と下端側が弾性支持された圧子軸5と、試験力を発生して圧子軸5を軸方向に移動させることにより、圧子軸5に試験力を負荷する第1フォースモータ62と、圧子軸5の変位量を検出する圧子軸変位検出部63と、等を備えて構成されている。
圧子軸5の下端には、試料台1の上面に載置された試料Sの上方から押し付けて試料Sの表面にくぼみを形成する圧子4が設けられている。
圧子軸5の下端には、試料台1の上面に載置された試料Sの上方から押し付けて試料Sの表面にくぼみを形成する圧子4が設けられている。
支持ばね61,61は、一端が固定部13に固定され、固定部13から略水平方向に延出するように設けられた板ばねであり、他端がそれぞれ圧子軸5の上端側と下端側に接続されて、圧子軸5を試料台1に対して垂直に支持している。そして、支持ばね61,61は、第1フォースモータ62等によって圧子軸5が上下方向に移動する際に、圧子軸5が試料台1に対して垂直な姿勢を保持するように撓むようになっている。
第1フォースモータ62は、磁気回路構成部62aと、圧子軸5側に設けられた駆動コイル部62bと、を備えて構成されている。第1フォースモータ62は、制御部200から入力される制御信号に従って、磁気回路構成部62aにおいて磁石がギャップにつくる磁界と、ギャップの中に設置された駆動コイル部62bに流れる電流と、の電磁誘導により発生する力(電磁力)を駆動力として用い、圧子軸5を軸方向に移動させることによって、圧子軸5(圧子4)に試験力を負荷する。即ち、第1フォースモータ62は、第1フォースモータ62の駆動コイル部62bに供給される電流量に応じて任意の駆動力を発生し、その駆動力に基づいて圧子軸5に様々な試験力を負荷することができる。そして、圧子軸5に試験力が負荷されることにより、圧子軸5の下端に設けられた圧子4が試料Sの表面に押し込まれることとなる。第1フォースモータ62は、例えば、10gf(LOW)〜30gf(HIGH)の範囲で試験力を負荷することができる。
即ち、第1フォースモータ62は、圧子4に試験力を負荷し、圧子4を試料Sの表面に押し込む試験力負荷手段として機能する。
即ち、第1フォースモータ62は、圧子4に試験力を負荷し、圧子4を試料Sの表面に押し込む試験力負荷手段として機能する。
圧子軸変位検出部63は、所定の間隔の目盛が刻まれて圧子軸5に備えられたスケール51と、スケール51の目盛を光学的に読み取るリニアエンコーダ52と、を備えて構成され、圧子4が試料Sに押し込まれる際の圧子軸5の変位量(即ち、試料Sに押し込まれた圧子4の侵入量(押込み深さ))を検出し、検出した変位量に基づく圧子軸変位信号を制御部200に出力する。
即ち、圧子軸変位検出部63は、試料Sの表面に押し込まれた圧子4の侵入量を検出する侵入量検出手段として機能する。
即ち、圧子軸変位検出部63は、試料Sの表面に押し込まれた圧子4の侵入量を検出する侵入量検出手段として機能する。
押圧力負荷装置7は、圧子軸ユニット6の上方に備えられた制御レバー71と、試験力を発生して制御レバー71を回動させることにより、圧子軸5に試験力を負荷する第2フォースモータ72と、等を備えて構成されている。
制御レバー71は、略中央部が回動軸71cによってアーム部12に回動自在に軸支されている。制御レバー71の後端部71aには、第2フォースモータ72が取り付けられている。また、制御レバー71の前端部71bは、回動軸71cから圧子軸ユニット6の方向に延出して圧子軸5の上部に位置しており、その他端部71bには、圧子軸5の上端部5aを押し下げるための押圧部71dが備えられている。
第2フォースモータ72は、磁気回路構成部72aと、駆動コイル部72bと、を備えて構成されている。第2フォースモータ72は、磁気回路構成部72aにおいて磁石がギャップにつくる磁界と、ギャップの中に設置された駆動コイル部72bに流れる電流と、の電磁誘導により発生する力(電磁力)を駆動力として用い、荷重軸72cを軸方向に移動させ、制御レバー71の一端部71aに作用力を負荷し、制御レバー71を回動させる。これにより、制御レバー71の他端部71bは下方に移動して、他端部71bに備えられた押圧部71dにより圧子軸5を軸方向に押し下げる。圧子軸5を軸方向に移動させることによって、圧子軸5(圧子4)に試験力を負荷する。そして、圧子軸5に試験力が負荷されることにより、圧子軸5の下端に設けられた圧子4が試料Sの表面に押し込まれることとなる。第2フォースモータ72は、例えば、31gf(LOW)〜200gf(HIGH)の範囲、又は201gf(LOW)〜2000gf(HIGH)の範囲で試験力を負荷することができる。
即ち、第2フォースモータ72は、圧子4に試験力を負荷し、圧子4を試料Sの表面に押し込む試験力負荷手段として機能する。
即ち、第2フォースモータ72は、圧子4に試験力を負荷し、圧子4を試料Sの表面に押し込む試験力負荷手段として機能する。
ターレット8は、ターレット本体8aと、ターレット本体8aをアーム部12に回転自在に軸支する回転軸8bと、等を備えて構成されており、ターレット本体8aを回転させることによって、圧子軸5及び対物レンズ9の何れか一つを試料Sの上方に配置可能なように構成されている。即ち、例えば、圧子軸5を試料Sの上方に配置することで試料Sの表面にくぼみを形成することができ、対物レンズ9を試料Sの上方に配置することで形成されたくぼみを観察することができるようになっている。
対物レンズ9は、撮像部20の顕微鏡部20aに付随するレンズ部であり、ターレット8の下面に保持されている。対物レンズ9は、ターレット8(ターレット本体8a)を回転させて対物レンズ9を撮像部20に対応する配置に切り替えた際に、撮像部20による試料Sの撮像を可能とする。
撮像部(撮像手段)20は、顕微鏡部20aと、顕微鏡部20aに取り付けられたCCDカメラ(図示略)と、試料Sの観察位置を照らす照明装置(図示省略)と、等を備えて構成されており、試料Sの表面に形成されたくぼみを撮像して画像データを取得する。そして、撮像部20は、取得した試料Sの表面の画像データを制御部200に出力する。
表示部(報知手段)30は、例えば、液晶表示パネルであって、制御部200から入力される制御信号に従って、撮像部20により撮像された試料Sの表面画像や、各種試験結果等の表示処理を行う。具体的には、表示部30には、試験力を調整するための試験力調整ボタン、及び圧子軸変位検出部63の測定値などが表示される。また、表示部30は、算出された硬さ値が予め設定された所定の範囲内になかった場合に、エラーであることを示す画面を表示する。
操作部40は、例えば、キーボードなどの操作キー群であって、ユーザにより操作されると、その操作に伴う操作信号を制御部200に出力する。なお、操作部40は、マウスやタッチパネルなどのポインティングデバイスやリモートコントローラなど、その他の操作装置を備えるようにしてもよい。この操作部40は、ユーザが試料Sの硬さ試験を行う指示入力(測定開始指示)を行う場合の他、圧子4に負荷する試験力を設定する場合などに操作される。
制御部200は、図2に示すように、CPU201と、RAM202と、記憶部203と、を備えて構成され、記憶部203に記憶された所定のプログラムが実行されることにより、所定の硬さ試験を行うための動作制御等を行う機能を有する。また、制御部200は、システムバス及び駆動回路等を介して、XYステージ2、ステージ昇降部3、圧子軸ユニット6、押圧力負荷装置7、撮像部20、表示部30、操作部40等に接続されている。
CPU201は、記憶部203に格納された処理プログラム等を読み出して、RAM202に展開して実行することにより、硬さ試験機100全体の制御を行う。
RAM202は、CPU201により実行された処理プログラム等を、RAM202内のプログラム格納領域に展開するとともに、入力データや上記処理プログラムが実行される際に生じる処理結果等をデータ格納領域に格納する。
記憶部203は、例えば、プログラムやデータ等を記憶する記録媒体(図示省略)を有しており、この記録媒体は、半導体メモリ等で構成されている。また、記憶部203は、CPU201が硬さ試験機100全体を制御する機能を実現させるための各種データ、各種処理プログラム、これらプログラムの実行により処理されたデータ等を記憶する。
RAM202は、CPU201により実行された処理プログラム等を、RAM202内のプログラム格納領域に展開するとともに、入力データや上記処理プログラムが実行される際に生じる処理結果等をデータ格納領域に格納する。
記憶部203は、例えば、プログラムやデータ等を記憶する記録媒体(図示省略)を有しており、この記録媒体は、半導体メモリ等で構成されている。また、記憶部203は、CPU201が硬さ試験機100全体を制御する機能を実現させるための各種データ、各種処理プログラム、これらプログラムの実行により処理されたデータ等を記憶する。
例えば、CPU201は、操作部40において硬さ試験を行う操作が行われたことに基づく試験動作信号が入力されたことに伴い、記憶部203に記憶された所定のプログラムを実行させることにより、所定の硬さ試験を行うために予め設定された所定の動作条件(例えば、圧子軸5の動作条件)に基づいて、第1フォースモータ62及び第2フォースモータ72の各駆動コイル部62b、72bに所定の試験力に応じた電流を供給し、第1フォースモータ62及び第2フォースモータ72を動作させる制御を行う。
次に、本実施形態に係る硬さ試験機100の硬さ判定処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。
まず、圧子4により試料Sの表面にくぼみを形成する(ステップS1:くぼみ付け工程)。具体的には、まず、ユーザは、試料台1の上面に硬さ試験の対象となる試料Sを載置して試料固定部1aで固定する。次に、CPU201は、ターレット本体8aを回転させて圧子4を試料Sに対向する所定の位置に配置させる。そして、CPU201は、第1フォースモータ62又は第2フォースモータ72を駆動することにより圧子4を下降させ、試料Sの表面にくぼみを形成させる。
即ち、CPU201は、第1フォースモータ62又は第2フォースモータ72を制御して、圧子4を試料Sの表面に押し付けることにより、当該試料Sの表面にくぼみを形成させるくぼみ付け手段として機能する。
まず、圧子4により試料Sの表面にくぼみを形成する(ステップS1:くぼみ付け工程)。具体的には、まず、ユーザは、試料台1の上面に硬さ試験の対象となる試料Sを載置して試料固定部1aで固定する。次に、CPU201は、ターレット本体8aを回転させて圧子4を試料Sに対向する所定の位置に配置させる。そして、CPU201は、第1フォースモータ62又は第2フォースモータ72を駆動することにより圧子4を下降させ、試料Sの表面にくぼみを形成させる。
即ち、CPU201は、第1フォースモータ62又は第2フォースモータ72を制御して、圧子4を試料Sの表面に押し付けることにより、当該試料Sの表面にくぼみを形成させるくぼみ付け手段として機能する。
次に、暫定硬さ算出処理を行う(ステップS2:暫定硬さ算出工程)。具体的には、まず、CPU201は、圧子軸変位検出部63により検出された試料Sに対する圧子4の侵入量(最大侵入量)hに基づいて、くぼみの二つの対角線長さの平均値dを算出する。ここで、対角線長さの平均値dは、数式2で算出することができる。
[数式2]
d=h×(tan(136°/2)×2×√2)
次に、CPU201は、算出された対角線長さの平均値dを、上記の数式1に代入することにより、硬さ値HVを算出する。
即ち、CPU201は、圧子軸変位検出部63により検出された圧子4の侵入量に基づいて、試料Sの硬さ値HVを算出する暫定硬さ算出手段として機能する。
[数式2]
d=h×(tan(136°/2)×2×√2)
次に、CPU201は、算出された対角線長さの平均値dを、上記の数式1に代入することにより、硬さ値HVを算出する。
即ち、CPU201は、圧子軸変位検出部63により検出された圧子4の侵入量に基づいて、試料Sの硬さ値HVを算出する暫定硬さ算出手段として機能する。
次に、硬さ値HVの合否判定を行う(ステップS3:第1の判定工程)。具体的には、CPU201は、ステップS2で算出された硬さ値HVが、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する。ここで、予め設定された硬さ値HVの上限値をU、下限値をLとすると、硬さ値HVの合否判定は、数式3を参照して行われる。
[数式3]
L≦HV≦U
硬さ値HVが数式3を満たすと判定した場合は、硬さ値HVが所定の範囲内にあると判定し(ステップS3:YES)、ステップS4へと移行する。一方、硬さ値HVが数式3を満たさないと判定した場合は、硬さ値HVが所定の範囲内にない、即ち、所定の範囲外であると判定し(ステップS3:NO)、表示部30にエラー表示させる(ステップS5:報知制御工程)。具体的には、CPU201は、算出された硬さ値HVが、予め設定された所定の範囲内になく、エラーであることを示す画面を生成し、表示部30に表示させる。そして、CPU201は、表示部30にエラー表示させた後、当該硬さ判定処理を終了する。
即ち、CPU201は、ステップS2で圧子軸変位検出部63により検出された圧子4の侵入量に基づく値が、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する第1の判定手段として機能する。ここで、圧子4の侵入量に基づく値とは、圧子4の侵入量hの他、くぼみの対角線長さの平均値dや硬さ値HVなど、圧子4の侵入量hに基づいて算出することが可能な値を含むものである。本実施形態では、CPU201は、第1の判定手段として、ステップS2で算出された硬さ値HVが、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する。
また、CPU201は、第1の判定手段により予め設定された所定の範囲内にないと判定された場合に、表示部30を制御してエラーであることを報知させる報知制御手段として機能する。
なお、ステップS3における合否判定は、ステップS2で圧子4の侵入量に基づいて算出された硬さ値HVを対象として行われる。即ち、ステップS3において、エラーと判定されるのは、圧子4の侵入量から推測される「くぼみの大きさ」が原因である場合に限られる。従って、CPU201は、ステップS5において、算出された硬さ値HVがエラーであることを表示させるだけでなく、エラーの原因がくぼみの大きさであることも表示させることができる。
[数式3]
L≦HV≦U
硬さ値HVが数式3を満たすと判定した場合は、硬さ値HVが所定の範囲内にあると判定し(ステップS3:YES)、ステップS4へと移行する。一方、硬さ値HVが数式3を満たさないと判定した場合は、硬さ値HVが所定の範囲内にない、即ち、所定の範囲外であると判定し(ステップS3:NO)、表示部30にエラー表示させる(ステップS5:報知制御工程)。具体的には、CPU201は、算出された硬さ値HVが、予め設定された所定の範囲内になく、エラーであることを示す画面を生成し、表示部30に表示させる。そして、CPU201は、表示部30にエラー表示させた後、当該硬さ判定処理を終了する。
即ち、CPU201は、ステップS2で圧子軸変位検出部63により検出された圧子4の侵入量に基づく値が、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する第1の判定手段として機能する。ここで、圧子4の侵入量に基づく値とは、圧子4の侵入量hの他、くぼみの対角線長さの平均値dや硬さ値HVなど、圧子4の侵入量hに基づいて算出することが可能な値を含むものである。本実施形態では、CPU201は、第1の判定手段として、ステップS2で算出された硬さ値HVが、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する。
また、CPU201は、第1の判定手段により予め設定された所定の範囲内にないと判定された場合に、表示部30を制御してエラーであることを報知させる報知制御手段として機能する。
なお、ステップS3における合否判定は、ステップS2で圧子4の侵入量に基づいて算出された硬さ値HVを対象として行われる。即ち、ステップS3において、エラーと判定されるのは、圧子4の侵入量から推測される「くぼみの大きさ」が原因である場合に限られる。従って、CPU201は、ステップS5において、算出された硬さ値HVがエラーであることを表示させるだけでなく、エラーの原因がくぼみの大きさであることも表示させることができる。
次に、対物レンズ9を所定の位置に配置させる(ステップS4)。具体的には、CPU201は、ターレット本体8aを回転させて、圧子4の代わりに対物レンズ9を試料Sに対向する所定の位置に配置させる。
次に、試料Sの表面に焦点を合わせる(ステップS6)。具体的には、まず、CPU201は、対物レンズ9が試料Sに対向する所定の位置に配置された状態で、試料Sの表面の所定領域が対物レンズ9の真下に位置するようにXYステージ2を移動させる。そして、CPU201は、対物レンズ9を介して撮像部20により撮像された画像データに基づいてステージ昇降部3を昇降させ、試料Sの表面に対する焦点合わせを行う。
次に、試料Sの表面の画像データを取得する(ステップS7:撮像制御工程)。具体的には、CPU201は、撮像部20により試料Sの表面を撮像させて、画像データを取得させる。
即ち、CPU201は、ステップS3で予め設定された所定の範囲内にあると判定された場合に、撮像部20を制御して試料Sの表面を撮像させ、当該試料Sの表面の画像データを取得させる撮像制御手段として機能する。
次に、試料Sの表面に焦点を合わせる(ステップS6)。具体的には、まず、CPU201は、対物レンズ9が試料Sに対向する所定の位置に配置された状態で、試料Sの表面の所定領域が対物レンズ9の真下に位置するようにXYステージ2を移動させる。そして、CPU201は、対物レンズ9を介して撮像部20により撮像された画像データに基づいてステージ昇降部3を昇降させ、試料Sの表面に対する焦点合わせを行う。
次に、試料Sの表面の画像データを取得する(ステップS7:撮像制御工程)。具体的には、CPU201は、撮像部20により試料Sの表面を撮像させて、画像データを取得させる。
即ち、CPU201は、ステップS3で予め設定された所定の範囲内にあると判定された場合に、撮像部20を制御して試料Sの表面を撮像させ、当該試料Sの表面の画像データを取得させる撮像制御手段として機能する。
次に、硬さ算出処理を行う(ステップS8:硬さ算出工程)。具体的には、CPU201は、撮像部20により取得された画像データを解析して試料Sの表面に形成されたくぼみの二つの対角線長さを計測し、当該計測された対角線長さに基づいて、試料Sの硬さ値HVを算出する。なお、ステップS8の硬さ算出処理において、硬さ値HVは、従来と同様、数式1により算出される。
即ち、CPU201は、撮像部20により取得された画像データに基づいて、試料Sの硬さ値HVを算出する硬さ算出手段として機能する。
即ち、CPU201は、撮像部20により取得された画像データに基づいて、試料Sの硬さ値HVを算出する硬さ算出手段として機能する。
次に、硬さ値HVの合否判定を行う(ステップS9:第2の判定工程)。具体的には、CPU201は、ステップS8で算出された硬さ値HVが、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する。なお、硬さ値HVの合否判定は、ステップS3と同様、上記の数式3を参照して行われる。硬さ値HVが数式3を満たすと判定した場合は、硬さ値HVが所定の範囲内にあると判定し(ステップS9:YES)、当該硬さ判定処理を終了する。一方、硬さ値HVが数式3を満たさないと判定した場合は、硬さ値HVが所定の範囲外であると判定し(ステップS9:NO)、表示部30にエラー表示させる(ステップS10:報知制御工程)。具体的には、CPU201は、算出された硬さ値HVが、予め設定された所定の範囲内になく、エラーであることを示す画面を生成し、表示部30に表示させる。そして、CPU201は、表示部30にエラー表示させた後、当該硬さ判定処理を終了する。
即ち、CPU201は、ステップS8で算出された硬さ値HVが、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する第2の判定手段として機能する。
また、CPU201は、第2の判定手段により予め設定された所定の範囲内にないと判定された場合に、表示部30を制御してエラーであることを報知させる報知制御手段として機能する。
即ち、CPU201は、ステップS8で算出された硬さ値HVが、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する第2の判定手段として機能する。
また、CPU201は、第2の判定手段により予め設定された所定の範囲内にないと判定された場合に、表示部30を制御してエラーであることを報知させる報知制御手段として機能する。
以上のように、本実施形態に係る硬さ試験機100は、圧子4に試験力を負荷し、当該圧子4を試料Sの表面に押し込む試験力負荷手段(第1フォースモータ62及び第2フォースモータ72)と、試験力負荷手段により試料Sの表面に押し込まれた圧子4の侵入量を検出する侵入量検出手段(圧子軸変位検出部63)と、を備える。また、硬さ試験機100は、試験力負荷手段を制御して、圧子4を試料Sの表面に押し付けることにより、当該試料Sの表面にくぼみを形成させるくぼみ付け手段(CPU201)と、侵入量検出手段により検出された圧子4の侵入量に基づく値(硬さ値HV)が、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する第1の判定手段(CPU201)と、第1の判定手段により予め設定された所定の範囲内にあると判定された場合に、撮像手段(撮像部20)を制御して試料Sの表面を撮像させ、当該試料Sの表面の画像データを取得させる撮像制御手段(CPU201)と、撮像手段により取得された画像データに基づいて、試料Sの硬さ値HVを算出する硬さ算出手段(CPU201)と、硬さ算出手段により算出された硬さ値HVが、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する第2の判定手段(CPU201)と、第1の判定手段又は第2の判定手段により予め設定された所定の範囲内にないと判定された場合に、報知手段(表示部30)を制御してエラーであることを報知させる報知制御手段(CPU201)と、を備える。さらに、硬さ試験機100は、侵入量検出手段により検出された圧子4の侵入量に基づいて、試料Sの硬さ値HVを算出する暫定硬さ算出手段(CPU201)を備える。
従って、本実施形態に係る硬さ試験機100によれば、くぼみ形成時の圧子4の侵入量に基づいて、算出される硬さ値HVのエラー判定を実行することができるので、くぼみの大きさを原因としてエラーとなる場合に、くぼみ付け後の動作を省略して作業時間を短縮することができる。
従って、本実施形態に係る硬さ試験機100によれば、くぼみ形成時の圧子4の侵入量に基づいて、算出される硬さ値HVのエラー判定を実行することができるので、くぼみの大きさを原因としてエラーとなる場合に、くぼみ付け後の動作を省略して作業時間を短縮することができる。
以上、本発明に係る実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記実施形態では、算出された硬さ値HVが予め設定された所定の範囲外であると判定した場合(図3のステップS3、ステップS9でNO)に、表示部30にエラー表示させるようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、音声を出力可能なスピーカ等を備えるようにして、表示部30にエラー表示させる代わりに、警告音を出力させるようにしてもよい。或いは、表示部30にエラー表示させると同時に、警告音を出力させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、図3のステップS3において、ステップS2により算出された硬さ値HVが、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定するようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、ステップS2において、くぼみの対角線長さの平均値dのみを算出するようにし、ステップS3において、ステップS2により算出された対角線長さの平均値dが、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定するようにしてもよい。また、ステップS2において、圧子軸変位検出部63により試料Sに対する圧子4の侵入量hを検出させるに留め、ステップS3において、ステップS2により検出された圧子4の侵入量hが、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定するようにしてもよい。
これにより、硬さ値HVを算出することなくエラー判定を実行することができるので、作業時間をより短縮することができる。
これにより、硬さ値HVを算出することなくエラー判定を実行することができるので、作業時間をより短縮することができる。
また、上記実施形態では、図3のステップS3において、ステップS2により算出された硬さ値HVが予め設定された所定の範囲内にあると判定された場合に、ステップS4以降の処理を行わせ、ステップS8において、硬さ値HVを算出するようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、上記のステップS4以降の処理を行わせる通常モードと、上記のステップS4以降の処理を行わせることなく、硬さ値HVが予め設定された所定の範囲内にある旨を表示部30に表示させた後、図3の硬さ判定処理を終了する簡易モードと、を選択可能に備えるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、試験力負荷手段として、第1フォースモータ62及び第2フォースモータ72の2つのフォースモータを備えるようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、第1フォースモータ62又は第2フォースモータ72のいずれか一のフォースモータのみを備えるようにしてもよい。
その他、硬さ試験機100を構成する各装置の細部構成及び各装置の細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
100 硬さ試験機
10 試験機本体
1 試料台
2 XYステージ
3 ステージ昇降部
4 圧子
5 圧子軸
51 スケール
52 リニアエンコーダ
6 圧子軸ユニット
61 支持ばね
62 第1フォースモータ(試験力負荷手段)
63 圧子軸変位検出部(侵入量検出手段)
7 押圧力負荷装置
71 制御レバー
72 第2フォースモータ(試験力負荷手段)
8 ターレット
9 対物レンズ
20 撮像部(撮像手段)
30 表示部(報知手段)
40 操作部
200 制御部
201 CPU(くぼみ付け手段、暫定硬さ算出手段、第1の判定手段、撮像制御手段、硬さ算出手段、第2の判定手段、報知制御手段)
202 RAM
203 記憶部
S 試料
10 試験機本体
1 試料台
2 XYステージ
3 ステージ昇降部
4 圧子
5 圧子軸
51 スケール
52 リニアエンコーダ
6 圧子軸ユニット
61 支持ばね
62 第1フォースモータ(試験力負荷手段)
63 圧子軸変位検出部(侵入量検出手段)
7 押圧力負荷装置
71 制御レバー
72 第2フォースモータ(試験力負荷手段)
8 ターレット
9 対物レンズ
20 撮像部(撮像手段)
30 表示部(報知手段)
40 操作部
200 制御部
201 CPU(くぼみ付け手段、暫定硬さ算出手段、第1の判定手段、撮像制御手段、硬さ算出手段、第2の判定手段、報知制御手段)
202 RAM
203 記憶部
S 試料
Claims (3)
- 試料の表面に圧子により試験力を負荷してくぼみを形成させ、当該くぼみの寸法を計測することにより試料の硬さを測定する硬さ試験機において、
前記圧子に前記試験力を負荷し、当該圧子を前記試料の表面に押し込む試験力負荷手段と、
前記試験力負荷手段により前記試料の表面に押し込まれた前記圧子の侵入量を検出する侵入量検出手段と、
前記試験力負荷手段を制御して、前記圧子を前記試料の表面に押し付けることにより、当該試料の表面に前記くぼみを形成させるくぼみ付け手段と、
前記侵入量検出手段により検出された前記圧子の侵入量に基づく値が、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の判定手段により予め設定された所定の範囲内にあると判定された場合に、撮像手段を制御して前記試料の表面を撮像させ、当該試料の表面の画像データを取得させる撮像制御手段と、
前記撮像手段により取得された画像データに基づいて、前記試料の硬さ値を算出する硬さ算出手段と、
前記硬さ算出手段により算出された硬さ値が、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第1の判定手段又は前記第2の判定手段により予め設定された所定の範囲内にないと判定された場合に、報知手段を制御してエラーであることを報知させる報知制御手段と、
を備えることを特徴とする硬さ試験機。 - 前記侵入量検出手段により検出された前記圧子の侵入量に基づいて、前記試料の硬さ値を算出する暫定硬さ算出手段を備え、
前記第1の判定手段は、前記暫定硬さ算出手段により算出された硬さ値が、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の硬さ試験機。 - 試料の表面に圧子により試験力を負荷してくぼみを形成させ、当該くぼみの寸法を計測することにより試料の硬さを測定する硬さ試験機の硬さ試験方法において、
前記圧子に前記試験力を負荷し、当該圧子を前記試料の表面に押し込む試験力負荷手段を制御して、前記圧子を前記試料の表面に押し付けることにより、当該試料の表面に前記くぼみを形成させるくぼみ付け工程と、
前記試験力負荷手段により前記試料の表面に押し込まれた前記圧子の侵入量を検出する侵入量検出手段により検出された前記圧子の侵入量に基づく値が、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する第1の判定工程と、
前記第1の判定工程で予め設定された所定の範囲内にあると判定された場合に、撮像手段を制御して前記試料の表面を撮像させ、当該試料の表面の画像データを取得させる撮像制御工程と、
前記撮像手段により取得された画像データに基づいて、前記試料の硬さ値を算出する硬さ算出工程と、
前記硬さ算出工程で算出された硬さ値が、予め設定された所定の範囲内にあるか否かを判定する第2の判定工程と、
前記第1の判定工程又は前記第2の判定工程で予め設定された所定の範囲内にないと判定された場合に、報知手段を制御してエラーであることを報知させる報知制御工程と、
を含む硬さ試験方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013061262A JP2014185949A (ja) | 2013-03-25 | 2013-03-25 | 硬さ試験機、及び硬さ試験方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013061262A JP2014185949A (ja) | 2013-03-25 | 2013-03-25 | 硬さ試験機、及び硬さ試験方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014185949A true JP2014185949A (ja) | 2014-10-02 |
Family
ID=51833655
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013061262A Pending JP2014185949A (ja) | 2013-03-25 | 2013-03-25 | 硬さ試験機、及び硬さ試験方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2014185949A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018189371A (ja) * | 2017-04-28 | 2018-11-29 | 株式会社ミツトヨ | 硬さ試験機及びプログラム |
Citations (4)
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JPS614942A (ja) * | 1984-06-20 | 1986-01-10 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | デジタル式硬さ計 |
JP2004205281A (ja) * | 2002-12-24 | 2004-07-22 | Akashi Corp | 硬さ試験機 |
JP2004340657A (ja) * | 2003-05-14 | 2004-12-02 | Akashi Corp | 圧痕形成機構及び硬さ試験機 |
JP2008190900A (ja) * | 2007-02-01 | 2008-08-21 | Mitsutoyo Corp | 硬さ試験機 |
-
2013
- 2013-03-25 JP JP2013061262A patent/JP2014185949A/ja active Pending
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