JP2014185134A - 低酸素性細胞放射線増感剤 - Google Patents

低酸素性細胞放射線増感剤 Download PDF

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Abstract

【課題】特異的に肺ガン、リンパ腫に対して有効性の高い低酸素性細胞放射線増感剤を提供する。
【解決手段】肺ガン又はリンパ腫の放射線療法における、低酸素性細胞放射線増感剤として用いる下式に示す(2S3R)−3−(2−ニトロイミダゾール−1−イルメトキシ)−1,2,4−ブタントリオールを。(2S3R)−3−(2−ニトロイミダゾール−1−イルメトキシ)−1,2,4−ブタントリオール
Figure 2014185134

【選択図】なし

Description

本発明は、低酸素性細胞放射線増感剤に関し、更に詳細には、リンパ腫及び肺ガンに特に好適な低酸素性細胞放射線増感剤に関する。
背景分野
癌放射線療法は、外科的切除の不可能な、或いは、化学療法剤の効かない癌に対する有用な対抗手段であり、化学療法、外科療法などとの組合せをされながら汎用されている。特に、化学療法剤の効かなくなった、肺ガンやリンパ腫に対して、増殖抑制効果のみならず、痛みの緩和作用も存することから有用な手段であると言われている。その一方、これらの癌においては、患部は比較的深部であり、充分な治療効果を期待するためには、照射線量を多くしなければならず、照射線量を増やせば、周囲の細胞への毒性が発現し、還って治療効果を損なう場合があることが知られている。従って、この様な癌の治療においては、外科的手術、化学療法などを放射線療法と組み合わせて用い、放射線による傷害を防ぎ、治療効果を高める試みが為されている。この中で特に注目されるのは、放射線に抵抗性のある低酸素性細胞の放射線への感受性を高める作用を有する、放射線増感剤である。放射線増感剤としては2−ニトロイミダゾール誘導体が知られており、その中でも、ドラニダゾール(例えば、特許文献1を参照)は臨床試験検討に入っている。ドラニダゾールは側鎖に不斉炭素を2個有し、関連する光学活性体は2S3S体、2R3R体、2S3R体、2R3S体の4種が存する。(例えば、特許文献2を参照。)これらの4種については、溶解度が著しく異なること、癌腫によっては同程度の効果であったり、差が存したりすることなどが知られている。(例えば、非特許文献1、特許文献2を参照。)
一方、前述の状況から、肺ガン、リンパ腫の放射線療法のための放射線増感剤としては、特にこれらの癌に対しての選択性が必要となっているが、その様な放射線増感剤は得られていない。
他方、ドラニダゾール関連の2S3S体、2R3R体、2S3R体、2R3S体の4種の光学異性体と、肺ガン或いはリンパ腫との関連は全く知られていない。
Shibamoto Y.,et.al.,Radiother Oncol.2008;87(3):326−30
特開平03−223258号公報 WO94/014778
本発明は、この様な状況下為されたものであり、特異的に肺ガン、リンパ腫に対して有効性の高い低酸素性細胞放射線増感剤を提供することを課題とする。
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、特異的に肺ガン、リンパ腫に対して有効性の高い低酸素性細胞放射線増感剤を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、ドラニダゾールの亜関連光学異性体の一つである、(2S3R)−3−(2−ニトロイミダゾール−1−イルメトキシ)−1,2,4−ブタントリオールにその様な特性があることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は以下の通りである。
<1>(2S3R)−3−(2−ニトロイミダゾール−1−イルメトキシ)−1,2,4−ブタントリオール(以下、単に2S3R体と称することもある。)からなる、肺ガン又はリンパ腫の放射線療法における、低酸素性細胞放射線増感剤。
Figure 2014185134
(2S3R)−3−(2−ニトロイミダゾール−1−イルメトキシ)−1,2,4−ブタントリオール
本発明によれば、特異的に肺ガン、リンパ腫に対して有効性の高い低酸素性細胞放射線増感剤を提供することができる。
<1>2S3R体の製造
イソアスコルビン酸を出発物質として、イソプロピリデン等のケトニドで隣接する2つの水酸基を保護し、しかる後に開環して得られる、(2R3R)−3,4−O−イソプロピリデン−2,3,4−トリヒドロキシブタン酸エチルを出発物質とし、これを還元し、(2R3R)−3,4−O−イソプロピリデン−1,2,3,4−テトラヒドロキシブタンとし、遊離の水酸基をベンゾイルクロリドなどでアシル化し、しかる後にケトニドを外し、緩和な条件下で1級水酸基のみをベンゾイルクロリドなどでアシル化し、(2R3R)−1,3,4−トリベンゾイルオキシ−2−ブタノールとなし、2位水酸基にジメトキシメタンを反応させて(2S3R)−1,2,4−トリベンゾイルオキシ−3−メトキシメトキシブタンとなし、これに無水酢酸を反応させて(2S3R)−3−アセトキシメトキシ−1,2,4−トリベンゾイルオキシブタンに誘導し、このものと1−トリメチルシリル−2−ニトロイミダゾールとルイス酸の存在下縮合させ、これを脱保護することによって2R3S体へ誘導することが出来る。以下にこの製造例を示す。
<2>製造例
水素化リチウムアルミニウム14.73gにTHF200mlを加え、氷冷下撹拌した。化合物((2R3R)−3,4−O−イソプロピリデン−2,3,4−トリヒドロキシブタン酸エチル)48.27gをTHF100mlに溶かし、徐々に反応液中に滴下した。滴下には約3時間を要した。滴下後室温にて1時間撹拌し、更に1時間加熱還流した。放冷後、反応液の様子を見ながらH2O25mlを徐々に加えた。その後、NaOHaq.25ml、H2O70mlを加えた。反応液を吸引濾過し、濾液を濃縮した。固体は熱エタノール(300ml×5回)で抽出した。オイル状物質が得られた。
オイル状物質にピリジン300mlを加え溶解し、氷冷下撹拌した。その中に、塩化ベンゾイル106.50gを徐々に滴下した。TLC上原料がなくなったところでエタノール200mlを加え濃縮した。酢酸エチルーベンゼン(5:2)700mlを加え、H2O(200ml×2回)、sat.NaHCO3 aq.(200ml×1回)、H2O(200ml×1回)、sat.NaClaq.(200ml×1回)で洗浄した。無水Na2SO4にて乾燥後、濾過、溶媒留去し、オイルを得た。しばらく放置したら、結晶化したのでこれを濾取した。濾液はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(nーヘキサンー酢酸エチル)にて精製した。濾取した物とあわせて、63.02g(収率72.0%)の白色結晶を得た。((2S3R)−1,2−ジベンゾイル−3,4−O−イソプロピリデン−1,2,3,4−テトラヒドロキシブタン)
1H−NMR(CDCl3);δ1.38(s 3H)δ1.44(s 3H)δ4.04(dd 1H)
δ4.16(dd 1H)δ4.46(q 1H)δ4.56(dd 1H)
δ4.78(dd 1H)δ5.47〜5.53(m 1H)
δ7.38〜7.46(m 4H)δ7.51〜7.59(m 2H)
δ7.98〜8.06(m 4H)
Figure 2014185134
得られた化合物((2S3R)−1,2−ジベンゾイル−3,4−O−イソプロピリデン−1,2,3,4−テトラヒドロキシブタン)62.15gにTHFを加えて溶かし、そこへ80%酢酸水溶液を加えた。TLCで反応の進行状態を見ながら、酢酸水溶液を追加した。このとき、反応を速く進行させるために60℃位に加熱した。TLC上原料がほとんど消失したところで反応溶液を濃縮し、酢酸エチルーベンゼン(5:2)700mlで希釈し、H2O(100ml×1回)、sat.NaHCO3 aq.(100ml×1回)、H2O(100ml×1回)、sat.NaClaq.(100ml×1回)で洗浄した。無水Na2SO4にて乾燥後、濾過、溶媒留去し、オイルを62.18g得た。得られたオイルをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(nーヘキサンー酢酸エチル)にて精製し、微黄色オイル53.36g(収率96.3%)を得た。
1H−NMR(CDCl3);δ2.53(dd 1H)δ3.11(d 1H)
δ3.69(ddd 1H)δ3.80(ddd 1H)
δ3.91〜3.99(m 1H)δ4.78(dd 1H)
δ4.85(dd 1H)δ5.34〜5.40(m 1H)
δ7.40〜7.48(m 4H)δ7.53〜7.63(m 2H)
δ8.01〜8.09(m 4H)
得られたジオール5.07gにピリジン50mlを加えて溶かし、氷冷下撹拌した。塩化ベンゾイル2.39gをジエチルエーテル5mlに溶かしたものを反応容器中に徐々に滴下した。約3.5時間後、エタノール5mlを加えて反応を終了させてから濃縮した。酢酸エチルーベンゼン(4:1)500mlで希釈し、H2O(100ml×1回)、d−HCl(100ml×1回)、sat.NaHCO3 aq.(100ml×1回)、H2O(100ml×1回)、sat.NaClaq.(100ml×1回)で洗浄した。無水Na2SO4にて乾燥後、濾過、溶媒留去し、白色固体を6.49g(収率97.3%)得た。
1H−NMR(CDCl3);δ3.15(d 1H)δ4.32〜4.42(m 1H)
δ4.48(dd 1H)δ4.67(dd 1H)
δ4.76〜4.87(m 2H)δ5.53〜5.59(m 1H)
δ7.40〜7.45(m 6H)δ7.53〜7.59(m 3H)
δ7.99〜8.05(m 6H)
上記で得られたベンゾエート6.49gにベンゼン10mlを加えて溶かし、そこへジメトキシメタン30mlを加え、室温にて撹拌した。五酸化二リンを適当量加えた。TLC上の原料が消失したところで撹拌を止め、酢酸エチルーベンゼン(4:1)500mlで希釈し、sat.NaHCO3aq.(100ml×1回)、H2O(100ml×1回)、sat.NaClaq.(100ml×1回)で洗浄した。無水Na2SO4にて乾燥後、濾過、溶媒留去し、黄色オイルを得た。しばらく放置したら結晶化し、6.53gの固体を得た。(収率91.4%;(2S3R)−1,2,4−トリベンゾイルオキシ−3−メトキシメトキシブタン)
1H−NMR(CDCl3);δ3.39(s 3H)δ4.37〜4.51(m 2H)
δ4.61〜4.87(m 5H)δ5.72〜5.78(m 1H)
δ7.38〜7.46(m 6H)δ7.51〜7.58(m 3H)
δ7.99〜8.07(m 6H)
Figure 2014185134
(2S3R)−1,2,4−トリベンゾイルオキシ−3−メトキシメトキシブタン6.53gにベンゼン20mlを加えて溶かし、そこへ無水酢酸1.5mlを加えて氷冷下で撹拌した。三ふっ化ほう素ジエチルエーテル錯体1mlを加えた。添加と同時に、(2S3R)−3−アセトキシメトキシ−1,2,4−ベンゾイルオキシブタンが生成し、反応液は黒色へと変化した。この(2S3R)−3−アセトキシメトキシ−1,2,4−ベンゾイルオキシブタンを取り出すことなく、60分後、sat.NaHCO3 aq.100mlと氷を反応液へ加えた。酢酸エチルーベンゼン(4:1)500mlで抽出し、H2O(100ml×1回)、sat.NaClaq.(100ml×1回)で洗浄した。無水Na2SO4にて乾燥後、濾過、溶媒留去し、茶色オイル7.42gを得た。
1H−NMR(CDCl3);δ1.91(s 3H) δ4.43〜4.52(m 2H)
δ4.66(dd 1H) δ4.72〜5.27(m 2H)
δ5.39(d 1H) δ5.48(d 1H)
δ5.67〜5.72(m 1H) δ7.37〜7.46(m 6H)
δ7.51〜7.60(m 3H) δ7.97〜8.07(m 6H)
2ーニトロイミダゾール1.86gにN,O−ビス(トリメチルシリル)アセタミド7mlを加え室温にて撹拌した。反応液が黄色澄明液になったのを確認してから濃縮した。
ベンゾエート7.42gをベンゼン10mlで溶かして、2ーニトロイミダゾールに加えた。更に、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート1mlを加え室温にて撹拌した。TLC上原料の消失が認められたところで撹拌を止めた。酢酸エチルーベンゼン(4:1)500mlで希釈し、 sat.NaHCO3 aq.(100ml×10回)で洗浄し、未反応の2ーニトロイミダゾールを除いた。更に、H2O(100ml×1回)、sat.NaClaq.(100ml×1回)で洗浄し、無水Na2SO4にて乾燥後、濾過、溶媒留去し、茶色オイルを得た。少量のエタノールを加えて結晶化させ、5.06gの白色結晶を得た。(収率66.3%;(2S3R)−3−(2−ニトロイミダゾール−1−イルメトキシ)−1,2,4−トリベンゾイルオキシブタン)
1H−NMR(CDCl3);δ4.44〜4.51(m 2H) δ4.60(dd 1H)
δ4.75(dd 1H) δ4.81〜4.85(m 1H)
δ5.69〜5.72(m 1H) δ5.97(d 1H)
δ6.07(d 1H) δ7.00(s 1H) δ7.28(s 1H)
δ7.40〜7.49(m 6H) δ7.54〜7.63(m 3H)
δ7.93〜8.05(m 6H)
Figure 2014185134
(2S3R)−3−(2−ニトロイミダゾール−1−イルメトキシ)−1,2,4−トリベンゾイルオキシブタン5.06gにメタノール50mlを加え、室温にて撹拌した。反応液は白濁していたが、その中へナトリウムメトキシド0.05gを加えた。48時間後に酢酸0.5mlを反応液に加えてから、溶媒を留去した。少量のエタノールを加え、結晶化させた。エタノールから再結晶し、白色針状晶1.33gを得た。(収率59.5%;(2S3R)−3−(2−ニトロイミダゾール−1−イルメトキシ)ブタン−1,2,4−トリオール)
1H−NMR(DMSO);δ3.16〜3.24(m 1H)δ3.30〜3.64(m 5H)
δ4.43(t 1H)δ4.64(t 1H)δ4.75(d 1H)
δ5.84(s 2H)δ7.19(s 1H)δ7.81(s 1H)
IR(cm−1);3314、1544、1498、1364
Figure 2014185134
斯くして得られた、2S3R体は、低酸素細胞放射線増感効果作用を有し、且つ、当該低酸素性細胞放射線増感作用は、肺ガン、リンパ腫において極めて著しい。従って、肺ガン、リンパ腫用の低酸素性細胞放射線増感剤として好適に使用される。
2S3R体を低酸素性細胞放射線増感剤として用いるには、製剤化のための任意成分とともに製剤化することが好ましい。かかる医薬品製剤として好ましい製剤系としては、静脈内投与製剤が例示できる。これは、投与必要量が多いため、大量の投与の可能な製剤が適しているからである。静脈内投与製剤においては、2S3R体は1〜20質量%、より好ましくは5〜10質量%の濃度の溶液の形で投与される製剤が好ましく、例えば、凍結乾燥製剤や溶液製剤が好ましく例示できる。かかる製剤においては、pH著製剤、緩衝剤、分散剤、乳化剤、可溶化剤、等張剤、安定化剤、粘度調整剤などが好適に例示できる。特に好ましいのは安定剤として、クレアチニンを含有することであり、前記クレアチニンの好ましい含有量は、0.01〜5質量%であり、より好ましくは0.05〜1質量%である。前記任意成分は総量で製剤全量に対して1〜10質量%であることが好ましい。また、投与時においては、生理食塩水などで等張に保たれていることが好ましい。
2S3R体を低酸素性細胞放射線増感剤として用いる場合、適当な投与量は、1〜3g/m2であることが好ましく、血中濃度は100μg/mlを下回らないように投与すべきである。また、嘔吐、悪心に備えて、プリンペラン(登録商標)、ドンペリドン、ナウゼリン等の薬剤を投与することも可能であり、好ましい。かかる薬剤の投与は、2R3S体の投与の30〜60分前が適当である。
以下に実施例を示して、本発明について、更に詳細に説明を加える。
<参考例>
(2S3R)−3−(2−ニトロイミダゾール−1−イルメトキシ)−1,2,4−ブタントリオール)、(2R3S)−3−(2−ニトロイミダゾール−1−イルメトキシ)−1,2,4−ブタントリオール)及びドラニダゾールについて、EMT−6に対する低酸素性細胞放射線増感効果をイン・ビボ−イン・ビトロアッセイで比較した。即ち、特開平03−223258号公報に記載の方法に従い、105個のEMT−6細胞をBalb/c雌性マウス(5週齢)の後ろ肢大腿部に移植し、1週間飼育し、固形腫瘍を形成させ、しかる後にγ線20Gyを照射し、腫瘍を取り出し、トリプシン処理して浮遊細胞となし、これを、5%FBS加MEM培地で培養し、コロニー形成法により、生存率を求め、これより増感係数を求めた。(増感剤を投与しない場合を1とし、どの程度増感したかをしめす指標)結果を表1に示す。この値は、特開平03−223258号公報の結果と良く一致するものであることか判る。
Figure 2014185134
細胞腫を、種々変えて、コロニー法(colony assay)を用いて、低酸素性細胞放射線増感作用を調べた。即ち、細胞をトリプシン処理し、浮遊細胞とし、20分間95%N2+5%CO2で通気し低酸素状態にした後、PBS及び検体のPBS溶液の存在下で、X線(0、1、2、3Gy)を照射した。その後5%FBS加MEM培地で72時間培養し、形成したコロニー数を計数し、線量・生存率曲線を引き、この線量−生存率曲線より被験化合物無添加時の低酸素性細胞の生存率を1%下げる放射線量を、被験化合物添加時の低酸素性細胞の生存率を1%下げさせる放射線量で除した値を求めて増感係数を求めた。ここで、SCCVIIはBalb/cに自然発生した扁平上皮癌から樹立された細胞であり、V79はチャイニーズハムスターの肺由来のフィブロブラスト様細胞であり、L5178Yはリンパ種由来のガン細胞である。結果を表2に示す。これより、(2R3S)−2−(2−ニトロイミダゾール−1−イルメトキシ)−1,3,4−トリヒドロキシブタン)は特異的に、肺癌、リンパ腫に優れた増感効果を示すことが判る。
Figure 2014185134
本発明は、医薬品の製造に応用できる。

Claims (1)

  1. (2S3R)−3−(2−ニトロイミダゾール−1−イルメトキシ)−1,2,4−ブタントリオールからなる、肺ガン又はリンパ腫の放射線療法における、低酸素性細胞放射線増感剤。
    Figure 2014185134
    (2S3R)−3−(2−ニトロイミダゾール−1−イルメトキシ)−1,2,4−ブタントリオール
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