JP2014182726A - プラント監視システム試験装置および試験方法 - Google Patents

プラント監視システム試験装置および試験方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プラント監視システムに関する試験を効率的かつ正確に実行する。
【解決手段】実施形態のプラント監視システム試験装置1aは、過去のプロセスデータに基づいて時系列の順に今回模擬するプロセスデータをプラント監視システム4aへ送信するプロセスデータ模擬装置5と、プラント監視システム4aにより監視されたイベントの状況が記載された過去のイベントメッセージを保存する過去イベントメッセージ履歴ファイル75と、今回のイベントメッセージをプラント監視システム4aから抽出し、抽出した今回のイベントメッセージと過去イベントメッセージ履歴ファイル75から抽出した過去のイベントメッセージとをポイントIDごとに比較して一次入力についての健全性を評価する一次入力健全性評価手段71と、評価された一次入力についての健全性の結果を外部へ出力する健全性評価結果出力手段72と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、プラントなどの設備を監視するプラント監視システムを試験するためのプラント監視システム試験装置および試験方法に関する。
発電プラントを監視するプラント監視システムは、システム設置から例えば10年〜15年経過すると、新システムへ更新される。監視対象の発電プラントを構成する機器構成には、主要な変更が無いことから、更新対象のプラント監視システムのソフトウェアである入出力点データベースやプラント機器の起動/停止を操作する自動化関連データベースの情報は、システム更新後も大きな変更が無いのが一般的である。
一方、プラントを監視するためのデータベース情報には変更は無いが、プラント監視システムを構成するハードウェア、ソフトウェアの一部であるOS(Operating System)やアプリケーションソフトウェア等には導入した時点からの時間経過により、最新技術を適用したものによる新システム(更新後のプラント監視システム)が構築される。
プラント監視システムのデータベース情報は、例えば一次入力データや一次入力データから計算処理される計算結果、および日々の運転状態を表す運転日誌データや自動化操作データ等の多岐にわたる対象項目が多い特徴がある。これらのデータベース情報等が、更新前のプラント監視システムと同様に、更新後のプラント監視システムに構成されていることの事前検証を実施したのち、対象の実プラントに適用されて運用される。
なお、プラント監視システムにおいて、プラントの増出力改造仕様に基づいてプラント内の監視が必要な箇所及びプラントの増出力改造前後に当該箇所の変化を監視するための監視データ種別及び監視頻度を抽出する監視対象抽出手段と、監視対象抽出手段により抽出された監視必要箇所に取り付けた当該監視データ種別を監視するのに適したデータ測定装置により測定されたプラント改造前のデータを収納する改造前データ収納データベースと、改造前データ収納データベースに蓄積されたデータに基づいてプラントの造出力改造後において測定されたデータの異常を判別するための監視基準を生成する監視基準生成手段と、監視基準生成手段で生成された監視基準とデータ測定装置により測定されたプラント改造後のデータとを比較しデータに異常がないか否かを監視する監視手段とを備えたことが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2007−241366号公報
発電プラント(実プラント)へ適用前での健全性確認は、固定値等の模擬データによる健全性を評価するのみであることから、実プラント動作と同様な刻々と変化するプロセスデータでの機能(一次入力処理、その計算処理等)についての健全性を評価(試験)することを十分行うことができず、実プラントへの適用時や適用後に、機能上の問題が判明してしまうといった課題があった。
これらのことから、実プラントと更新後のプラント監視システムとを接続する前段階で、実機と同等の機能についての試験を実施できることが求められている。
図18は、従来のプラント監視システム400の試験構成を示すブロック図である。
実プラントのプロセスデータは、PIO(ポイント インプット/アウトプット インタフェース)装置101や制御装置102からポイント単位に収集される。このPIO装置101や制御装置102などが、複数のセンサ104、105などからプロセスデータを収集している。PIO装置101や制御装置102は、収集したプロセスデータをプラント監視システム400へ伝送する。
実プラントと接続されない時点では、保守ツール装置103が、保守データなどを送受信可能な保守用バス106を介して、プロセスデータをポイント1点単位に固定値等により模擬した模擬プロセスデータをPIO装置101や制御装置102などへ送信し、機能確認試験を実施する。
また、PIO装置101や制御装置102が接続されていない状態では、プラント監視システム400の機能確認を実施する場合に、プラント監視システム400内の試験データ模擬手段420が、保守ツール装置103同様に、プロセスデータをポイント1点単位に固定値模擬を行う。さらに、試験データ模擬手段420が、プロセスデータを含む一次入力を保存するプロセスデータ一次保存ファイル42へ更新することで機能確認を実施し、更新前のプラント監視システム400の機能と同じであるかを評価している。
プラント監視システム400における上述した複数のポイントに関するポイント情報は、プラント監視システム400の規模によりバラつきがあるが、通常、3千点〜1万点と大規模である。
従来のプラント監視システム400では、このポイント情報を保有しているポイント情報データベース46の確認試験では、プロセスデータの入力元であるPIO装置101や制御装置102から1点ごとに模擬し、プラント監視システム400側で確認を実施している。
この確認方法として、ポイント情報データベース46におけるポイント情報ごとに設定しているアナログ入力および接点入力の警報設定値や、接点変化情報のON/OFFの印字設定が正しいかを、イベントメッセージの記録等で、人手で確認を実施していた。このため、プラント監視項目が多い場合に、確認のために多くの労力が必要であった。
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、プラント監視システムに関する試験を効率的かつ正確に実行することができるプラント監視システム試験装置および試験方法を提供することである。
上記課題を解決するために、プラント監視システム試験装置は、プラントにおけるプロセスデータの各々を識別可能なようにポイントIDを付与して監視するプラント監視システムに対して、前記プロセスデータを含む一次入力およびこれに関連する処理データにアクセス可能であり、模擬する前記プロセスデータを前記プラント監視システムへ送信可能な前記プラント監視システムを試験するプラント監視システム試験装置である。当該プラント監視システム試験装置は、今回模擬する前記プロセスデータを送信するよりも前に保存されている過去の前記プロセスデータを抽出し、当該抽出した過去の前記プロセスデータに基づいて時系列の順に前記今回模擬する前記プロセスデータを前記プラント監視システムへ送信するプロセスデータ模擬手段と、前記プラント監視システムによって処理された過去の前記プロセスデータの前記処理データに含まれる、前記プラント監視システムにより監視されたイベントの状況が記載された過去のイベントメッセージを保存する過去イベントメッセージ履歴保存手段と、前記今回模擬した前記プロセスデータを含む前記一次入力に関連する前記処理データに含まれる今回の前記イベントメッセージを前記プラント監視システムから抽出し、抽出した今回の前記イベントメッセージと前記過去イベントメッセージ履歴保存手段から抽出した過去の前記イベントメッセージとを、前記ポイントIDごとに比較して前記一次入力についての健全性を評価する一次入力健全性評価手段と、前記一次入力健全性評価手段により評価された前記一次入力についての健全性の結果を外部へ出力する健全性評価結果出力手段と、を備えることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、プラント監視システム試験方法は、プラントにおけるプロセスデータの各々を識別可能なようにポイントIDを付与して監視するプラント監視システムに対して、前記プロセスデータを含む一次入力およびこれに関連する処理データにアクセス可能であり、模擬する前記プロセスデータを前記プラント監視システムへ送信可能な前記プラント監視システムを試験するプラント監視システム試験装置に用いられるプラント監視システム試験方法である。当該プラント監視システム試験方法は、前記プラント監視システム試験装置が、今回模擬する前記プロセスデータを送信するよりも前に保存されている過去の前記プロセスデータを抽出し、当該抽出した過去の前記プロセスデータに基づいて時系列の順に前記今回模擬する前記プロセスデータを前記プラント監視システムへ送信するプロセスデータ模擬ステップと、前記プラント監視システム試験装置が、今回模擬した前記プロセスデータを含む前記一次入力に関連する前記処理データに含まれる今回のイベントメッセージを前記プラント監視システムから抽出する今回イベントメッセージ抽出ステップと、前記プラント監視システム試験装置が、抽出した今回の前記イベントメッセージと前記プラント監視システムから予め抽出した過去の前記イベントメッセージとを、前記ポイントIDごとに比較して前記一次入力についての健全性を評価する一次入力健全性評価ステップと、前記プラント監視システム試験装置が、前記一次入力健全性評価ステップにおいて評価された前記一次入力についての健全性の結果を外部へ出力する健全性評価結果出力ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明に係るプラント監視システム試験装置および試験方法の実施形態によれば、プラント監視システムに関する試験を効率的かつ正確に実行することができる。
本発明に係るプラント監視システム試験装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図。 プロセスデータ履歴ファイルの構成の一例を示す図。 イベントメッセージ履歴ファイルの構成の一例を示す図。 プロセス伝送データのフォーマットの一例を示す図。 ポイント情報評価レポート帳票の一例を示す図。 図1のプラント監視システム試験装置が実行するプラント監視システム試験処理フローを示すフロー図。 本発明に係るプラント監視システム試験装置の第2の実施形態の構成を示すブロック図。 計算結果データ履歴ファイルの生成例を示す図。 計算結果評価レポート帳票の一例を示す図。 今回の計算結果と過去の計算結果とを重ね合わせたグラフの一例を示す図。 本発明に係るプラント監視システム試験装置の第3の実施形態の構成を示すブロック図。 運転日誌結果保存ファイルの一例を示す図。 運転日誌結果評価レポート帳票の一例を示す図。 本発明に係るプラント監視システム試験装置の第4の実施形態の構成を示すブロック図。 自動化処理手段の動作機能を示す図。 自動化操作履歴ファイルの一例を示す図。 自動化操作評価レポート帳票の一例を示す図。 従来のプラント監視システムの試験構成を示すブロック図。
以下、本発明に係る実施形態のプラント監視システム試験装置および試験方法について、図面を参照して具体的に説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には共通の符号を付して、重複する説明は省略する。ここで説明する下記の実施形態はいずれも、発電所などのプラントにおけるプラント監視システム試験装置の一例をとりあげて説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明に係るプラント監視システム試験装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。なお、図1には、第1の実施形態のプラント監視システム試験装置が試験対象とするプラント監視システムの構成の一例を示すブロック図も記す。
また、図2はプロセスデータ履歴ファイルの構成の一例を示す図、図3はイベントメッセージ履歴ファイルの構成の一例を示す図、図4はプロセス伝送データのフォーマットの一例を示す図である。図5はポイント情報評価レポート帳票の一例を示す図、図6は図1のプラント監視システム試験装置が実行するプラント監視システム試験処理フローを示すフロー図である。
第1の実施形態のプラント監視システム試験装置1aは、プラント監視システム4aについて、例えばプラント監視システム4aを構成するハードウェアやソフトウェアの一部であるOSやアプリケーションソフトウェア等を更新する前(更新前)のプラント監視システム4aと、それらを更新した後(更新後)のプラント監視システム4aとの異同を試験するための装置である。
はじめに、プラント監視システム試験装置1aの試験対象となるプラント監視システム4aの構成の一例について説明する。
プラント監視システム4aは、図1に示すように、プロセスデータバス40、プロセス入出力手段41、プロセスデータ一次保存ファイル42、プロセスデータ表示手段43、プラント状態表示手段(モニタ表示装置)44、プロセス/イベントデータ履歴保存手段45、プロセスデータ履歴ファイル451、ポイント情報データベース46、イベントメッセージ履歴ファイル47、プロセス監視データ抽出手段49を備えている。
プラント監視システム4aに保存される実プラントのプロセスデータは、例えば図18に示すPIO装置や制御装置などからポイント単位に収集される。このPIO装置や制御装置などが、複数のセンサからプロセスデータを収集している。PIO装置や制御装置は、収集したプロセスデータをプラント監視システム4aへ伝送する。プラント監視システム4aは、この伝送されたプロセスデータを保存するものである。なお、図1では、既に、更新前のプラント監視システム4aに実プラントのプロセスデータが保存されているものとし、PIO装置や制御装置を図示しない。
プロセスデータバス40は、模擬したプロセスデータをプラント監視システム4aに取込むための伝送経路である。
プロセス入出力手段41は、プロセスデータバス40を介して、プロセスデータおよびそれに関連する処理データの入出力を行う。例えば、プロセス入出力手段41は、PIO装置や制御装置、後述するプロセスデータ模擬装置5からプロセスデータバス40を介して、プロセス伝送データ401(図4に示す)を受信する。プロセス入出力手段41は、ポイント情報データベース46を参照し、受信したプロセス伝送データ401の内容をチェックする。
具体的には、プロセス入出力手段41は、プロセス伝送データ401に含まれるポイントIDごとに、警報制限値やプラント状態による警報出力バイパス条件等の情報に基づいてチェックする。このチェック結果により、プロセス入出力手段41は、プロセスデータと警報発生有無情報等をプロセスデータ一次保存ファイル42へ保存する。
プロセスデータ一次保存ファイル42には、入力されたプロセスデータが一次保存される。なお、プロセスデータ一次保存ファイル42は、特定の符号を付与しないが記憶手段に記憶(格納)されるものとする。以降で説明するその他のファイル(プロセスデータ履歴ファイル451等)についても同様とする。また、ファイル等を格納する記憶手段は、ハードディスク、磁気式テープ、光磁気ディスクなどの記憶装置や記憶媒体等である。
プロセスデータ表示手段43は、プロセスデータに関する一次入力などを表示データとして編集し、編集した表示データをプラント状態表示手段44へ出力する。プロセスデータ表示手段43は、イベントメッセージをプラント状態表示手段44に出力し、オペレータに現在状態を通知する。
プラント状態表示手段(モニタ表示装置)44は、オペレータに、プロセスデータに関する一次入力などを含むプラント状態を表示する。
プロセス/イベントデータ履歴保存手段45は、リアルタイムに更新されるプロセスデータを時系列に収集し、プラントのイベントデータである接点変化情報や、警報発生及び復帰情報などを作成する。イベントとは、例えば制御状態、駆動状態、警報状態などの変化や動作、操作等である。
プロセス/イベントデータ履歴保存手段45は、ポイント情報データベース46に示されるポイントIDごとのサンプリング周期で、時系列にプロセスデータを収集し、収集したプロセスデータをプロセスデータ履歴ファイル451へ履歴保存する。履歴保存とは、例えば日時と共に、プロセスデータなどが保存される。プロセスデータ履歴ファイル451は、例えば1日ごとのファイルの単位として収集したプロセスデータがまとめられて日々保存される。
図2に、プロセスデータ履歴ファイル451の構成の一例を示す。
プロセスデータ履歴ファイル451は、プラント監視システム4aが管理している内部IDおよびポイントIDごとに、収集周期、工学値や接点状態、品質等を含み、1日単位のファイルとして、例えば少なくとも複数日分が保存されている。更新前のプラント監視システム4aにより収集されたプロセスデータを保存している過去プロセスデータ履歴ファイル74(図1)も、プロセスデータ履歴ファイル451と同一の構成である。なお、内部IDとは、入力種別ごとに、プロセスデータ履歴ファイル451における履歴を特定するために付与される識別番号である。ポイントIDとは、ポイントを特定するために付与される識別番号である。
図2に示す収集データ200の例では、プラント起動を収集スタートのタイミングとして、各々のプロセスデータが収集される。例えば、アナログ入力履歴ファイル4511において、内部ID=0001、ポイントID=CC100(信号名称:アナログポイント#1とする)のプロセスデータは、収集周期1000(ms)ごとに、アナログポイント#1から収集された結果(工学値、品質など)である。また、内部ID=0002、ポイントID=CC101(信号名称アナログポイント#2とする)のプロセスデータは、収集周期500(ms)ごとに、アナログポイント#2から収集された結果である。
収集されたプロセスデータは、収集された時系列順に、収集ポイントBP1、BP2、・・・、BPnのように、アナログ入力履歴ファイル4511に記録される。また、各収集ポイントBPにおいて、対応するプロセスデータの工学値および品質が記録される。工学値には、アナログデータの工学値(または物理変換値)が記録され、品質には、正常または異常が記録される。正常は、記録される工学値が所定の工学値の範囲内である場合に、問題ない値であることを意味する。異常は、記録される工学値が所定の工学値の範囲を超えている場合に、問題のある値であることを意味する。
また、接点入力履歴ファイル4512において、内部ID=0001、ポイントID=CD300(信号名称:接点ポイント#1とする)のプロセスデータは、状態変化ごとに、接点ポイント#1から収集された結果(状態変化時刻、接点状態、品質など)である。
収集されたプロセスデータは、収集された時系列順に、収集ポイントBP1、BP2、・・・、BPkのように、接点入力履歴ファイル4512に記録される。また、各収集ポイントBPにおいて、対応するプロセスデータの状態変化時刻、接点状態、品質が記録される。状態変化時刻には接点状態が変化した時刻が記録され、接点状態にはONまたはOFF、品質には接点状態の正常または異常が記録される。正常および異常は、例えば接点先の検出信号や、接点異常の検出などに基づくものである。
また、プロセス/イベントデータ履歴保存手段45は、予め判定された警報制限値チェックや警報発生の有無を判定した結果に基づいて、警報状態と判定されたポイント(ポイントIDで特定可能)についてポイント情報データベース46から警報設定値等を抽出する。
プロセス/イベントデータ履歴保存手段45は、抽出した警報設定値等に基づいて、警報発生や警報復帰等についてタイムスタンプを付加してイベントメッセージを生成する。プロセス/イベントデータ履歴保存手段45は、生成したイベントメッセージごとにイベントメッセージ履歴ファイル47へ記録する。
ポイント情報データベース46は、ポイントごとに、ポイントIDで特定されるプロセスデータを表示およびプロセスデータの履歴収集や警報発生及び復帰や接点入力のON/OFF記録等のイベントメッセージを生成するための情報を格納している。例えばこれらの設定が更新前のプラント監視システム4aと更新後のプラント監視システム4aとでは、同様の設定である。なお、本実施形態では、ポイント情報データベース46は、更新前および更新後に変更がないものとする。
イベントメッセージ履歴ファイル47は、イベントメッセージを履歴保存する。イベントメッセージは、イベントについてのメッセージ情報などである。
図3に、イベントメッセージ履歴ファイル47の構成の一例を示す。
イベントメッセージ履歴ファイル47には、イベントメッセージを特定するためのイベントシーケンスIDごとに、イベントの種別を示すメッセージ種別、イベントが発生した時刻を示す発生時刻(年月日 時:分:秒)、イベントの対象であるポイントID、メッセージ内容を含む。
プロセス/イベントデータ履歴保存手段45は、イベントメッセージ履歴ファイル47のメッセージ種別の設定において、例えば「1:警報」、「2:自動化」、「3:状態変化」、「4:不良」、「5:対話操作」、「6:保守記録」、「7:正常復帰」などに応じて、ポイントIDごとにポイント情報データベース46を参照する。プロセス/イベントデータ履歴保存手段45は、参照したポイント情報が接点情報などの場合には警報発生や警報復帰の有無、ON/OFF状態の記録、接点状態の変化時刻等についての現在のステータスについてタイムスタンプを付加してイベントメッセージを生成し、生成したイベントメッセージ(例えば図3に示すイベントメッセージ471)をイベントシーケンスIDごとにイベントメッセージ履歴ファイル47へ記録する。
また、プロセス/イベントデータ履歴保存手段45は、イベントメッセージをプロセスデータ表示手段43へ通知する。
プロセス監視データ抽出手段49は、履歴保存されたイベントメッセージをイベントメッセージ履歴ファイル47から抽出する。
次に、図1に示すプラント監視システム試験装置1aの構成について説明する。
第1の実施形態のプラント監視システム試験装置1aは、図1に示すように、プロセスデータ模擬装置(手段)5、健全性評価装置(手段)7a、および、過去プロセスデータ履歴ファイル(保存手段)74を備えている。
過去プロセスデータ履歴ファイル74には、プラント監視システム試験装置1aがプラント監視システム4aから抽出した過去のプロセスデータが記録される。
ここで、過去のプロセスデータとは、更新前のプラント監視システム4aに保存されていたプロセスデータをいう。また、今回のプロセスデータとは、更新後のプラント監視システム4aに保存されていたプロセスデータをいう。また、一次入力に関連する処理データについても、過去の処理データとは、更新前のプラント監視システム4aに保存されていた処理データであり、今回の処理データとは、更新後のプラント監視システム4aに保存されていた処理データとする。プロセスデータを含む一次入力に関連する処理データとは、例えばイベントメッセージなどである。
図1において、プロセスデータ模擬装置5は、過去のプロセスデータを、過去プロセスデータ履歴ファイル74から抽出し、プロセスデータバス40へ出力する。
図4に、プロセス伝送データ401のフォーマットの一例を示す。
プロセス伝送データ401は、プロセスデータバス40を介して伝送され、プラント監視システム4aで送受信されるデータフォーマットの一つである。プロセス伝送データ401のフォーマットは、図4に示すように、プロセス伝送データ401ごとに、伝送ヘッダ情報と、入力種別ごとの伝送データとを含む。伝送ヘッダ情報は、送信元、受信先、伝送データに含まれる入力種別などを含む。入力種別は、例えばアナログ入力、接点入力などである。伝送データは、入力種別ごと、かつ、ポイントIDごとに各々のプロセスデータが配置される。
図4の例では、アナログ入力の入力種別に、ポイントID=CC100、CC101〜nnnnn(任意の識別番号)の各々に対応するプロセスデータが配置される。例えば、ポイントID=CC100に対応するプロセスデータとして、工学値データ#1、品質データ#11が配置され、ポイントID=CC101に対応するプロセスデータとして、工学値データ#2、品質データ#12が配置されている。
また、接点入力の入力種別に、ポイントID=CD300、CD301〜mmmmm(任意の識別番号)の各々に対応するプロセスデータが配置される。例えば、ポイントID=CD300に対応するプロセスデータとして、接点状態#1、品質データ#21が配置され、ポイントID=CD301に対応するプロセスデータとして、接点状態#2、品質データ#22が配置されている。接点状態とは、例えば信号接点の状態を示し、ONまたはOFFなどである。
健全性評価装置(手段)7aは、プロセス伝送データ401のフォーマットに従って、プラント監視システム4aとプラントデータを送受信することができる。
プロセスデータ模擬装置5は、過去プロセスデータ履歴ファイル74を参照して過去プロセスデータを抽出し、全プロセスデータを一括で時系列に模擬する。このプロセスデータは、プロセスデータの変動が大きい、プラント起動過程の1日〜3日間のスパンや、通常運転中の例えば、1ヵ月といった長いスパンのデータを模擬することができるようになっている。
プロセスデータ模擬装置5は、逐次、過去プロセスデータ履歴ファイル74から過去プロセスデータを読み込み、読み込んだ過去プロセスデータを、所定の時系列に対応させるように新たな時系列のプロセスデータとして模擬する。
このために、プロセスデータ模擬装置5は、過去データ入力手段51および模擬データ出力手段52を有している。
過去データ入力手段51は、該当するポイントIDに対応する、過去のプロセスデータを過去プロセスデータ履歴ファイル74から抽出し、模擬データ出力手段52に出力する。
模擬データ出力手段52は、プロセス伝送データ401の伝送フォーマットに従って、過去のプロセスデータを所定の時系列順に対応するように編集する。模擬データ出力手段52は、所定の時系列の順に編集したプロセス伝送データ401をプロセスデータバス40へ出力する。すなわち、模擬データ出力手段52は、プロセスデータバス40に、模擬するプロセスデータを出力する。
これにより、プラント監視システム4aは、プロセスデータバス40を介して、模擬されたプロセスデータを受信し、受信したプロセスデータに基づいてプラント監視処理を実行する。
健全性評価装置7aは、プロセスデータバス40を介して、プラント監視システム4aに記憶されたプロセスデータを抽出可能である。健全性評価装置7aは、プロセスデータ模擬装置5により今回模擬されたプロセスデータとプラント監視システム4aから抽出したプロセスデータとに基づいて、プラント監視システム4aのプロセスデータに関する一次入力処理について健全性を評価する。
このために、健全性評価装置7aは、一次入力健全性評価手段71、健全性評価結果出力手段72、健全性評価結果表示手段(表示装置)73、および過去イベントメッセージ履歴ファイル(保存手段)75を有している。
過去イベントメッセージ履歴ファイル75には、過去のイベントメッセージが履歴記録される。
一次入力健全性評価手段71は、過去イベントメッセージ履歴ファイル75から模擬された過去のイベントメッセージを抽出する。一次入力健全性評価手段71は、抽出した過去のイベントメッセージと、今回模擬されたプロセスデータに基づいて記録された今回のイベントメッセージとを比較する。
このために、一次入力健全性評価手段71は、図5に示すように、プロセス監視データ抽出手段49(図1参照)を介して、今回模擬されたプロセスデータに関する今回のイベントメッセージをイベントメッセージ履歴ファイル47から抽出する。また、一次入力健全性評価手段71は、予め更新前のプラント監視システム4aから抽出された過去イベントメッセージ履歴ファイル75を入力して、過去のイベントメッセージを抽出する。
一次入力健全性評価手段71は、更新前と更新後のプラント監視システム4aとが一次入力処理に関して機能上相違なく動作しているかを確認するために、今回分および過去分のイベントメッセージについて、ポイントIDごとに必要な期間分を比較する。この時、今回分と過去分のイベントメッセージに付加されているタイムスタンプが相違することから、一次入力健全性評価手段71は、模擬を開始した今回分のタイムスタンプを基準に過去分を時刻補正して、イベントメッセージに含まれる文字列について比較する。
例えば、一次入力健全性評価手段71は、イベントメッセージに含まれる一次入力データ(対応する文字列)について工学値を比較して評価する際に、今回分と過去分とが同じ値である場合に、その評価結果として〇(評価OK)とする。一方、異なる場合に、その評価結果として×(評価NG)とする。
健全性評価結果出力手段72では、一次入力健全性評価手段71による評価結果を、健全性評価結果表示手段(表示装置)73や、ポイント情報評価レポート帳票731へ出力する。例えば、健全性評価結果出力手段72は、前述したような評価された健全性の結果を健全性評価結果表示手段73や、外部装置などの対応可能な形式に変換または編集して出力する。
健全性評価結果表示手段(表示装置)73は、評価された健全性の結果を表示する。
図5に、健全性評価装置7aにてイベントメッセージについて評価処理されたポイント情報評価レポート帳票731の一例を示す。
ポイント情報評価レポート帳票731では、過去のイベントメッセージについて発生時刻を補正後に、今回のイベントメッセージと過去のイベントメッセージとを、ポイントIDごとに比較して評価する。
例えば、図5に示すポイント情報評価レポート帳票731に記載されたイベントメッセージでは、ポイントID=CC100について、発生時刻=「6/19 5:35:10」のメッセージ(警報メッセージ)は、今回メッセージ=「給水加熱器温度 200>190℃」であり、過去メッセージ=「給水加熱器温度 200>195℃」である。すなわち、今回メッセージの文字列のうちでプロセスデータに該当する「190℃」であり、過去メッセージの文字列のうちでプロセスデータに該当する「195℃」であるため、5℃の差がある。この両者の差が大きいため(所定の範囲内でない)、評価は×とされる。
また、ポイントID=CD300について、発生時刻=「6/19 6:20:08」のメッセージ(状態変化メッセージ)は、今回メッセージ=「循環水ポンプ運転中 ON」であり、過去メッセージ=「循環水ポンプ運転中 ON」である。すなわち、今回メッセージの文字列のうちでプロセスデータに該当する「循環水ポンプ運転中 ON」であり、過去メッセージの文字列のうちでプロセスデータに該当する「循環水ポンプ運転中 ON」であり、接点状態がONで一致しているため、評価は○(評価OK)とされる。
以上により、プラント監視システム試験装置1aは、更新前のプラント監視システム4aのイベントメッセージ(過去のイベントメッセージ)と更新後のプラント監視システム4a(今回のイベントメッセージ)との間の異同を比較評価することができる。
以上のように、更新前のプラント監視システム4aの実プラントのプロセスデータの履歴データを用いて、更新後のプラント監視システム4aのポイント情報データベース46のうちの、アナログ入力や接点入力の警報設定値やプラント状態による警報出力バイパス条件の情報、および接点変化情報の設定値等が妥当であるかをイベントメッセージにより確認することができる。
図6に、プラント監視システム試験装置1aが実行するプラント監視システム試験処理フローを示す。
例えば、プラント監視システム試験装置1aが外部から試験開始の指令を受けて、以下のフローが開始される。
プロセスデータ模擬装置5が、過去プロセスデータ履歴ファイル74に保存されている過去のプロセスデータを抽出し、当該抽出した過去のプロセスデータに基づいて時系列の順に今回の模擬するプロセスデータをプラント監視システム4aへ送信する(ステップS1)。
次に、一次入力健全性評価手段71が、模擬したプロセスデータを含む一次入力に関連する処理データに含まれる今回のイベントメッセージをプラント監視システムから抽出する(ステップS2)。
次に、一次入力健全性評価手段71が、過去イベントメッセージ履歴ファイル75から過去のイベントメッセージを抽出する(ステップS3)。
次に、一次入力健全性評価手段71が、抽出した今回のイベントメッセージと過去のイベントメッセージとを、ポイントIDごとに比較して一次入力についての健全性を評価する(ステップS4)。
次に、健全性評価結果出力手段72が、一次入力健全性評価手段71により評価された一次入力についての健全性の結果を健全性評価結果表示手段73へ出力する(ステップS5)。以上により、プラント監視システム試験処理フローは終了する。
第1の実施形態によれば、更新前のプラント監視システムに保存されていたプロセスデータの履歴データを用いて、更新後のプラント監視システムのプロセスデータに関する一次入力処理について健全性を評価することができる。これにより、プラント監視システムに関する試験を効率的かつ正確に実行することができる。
[第2の実施形態]
図7は、本発明に係るプラント監視システム試験装置の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。なお、図7には、第2の実施形態のプラント監視システム試験装置が試験対象とするプラント監視システムの構成の一例を示すブロック図も記す。
また、図8は計算結果データ履歴ファイルの生成例を示す図、図9は計算結果評価レポート帳票の一例を示す図である。図10は、今回の計算結果と過去の計算結果とを重ね合わせたグラフの一例を示す図である。
図7に示すプラント監視システム4bは、図1に示すプラント監視システム4aの構成に加えて、一次入力のプロセスデータを元に計算処理を行って計算結果を生成する計算処理手段48と、その計算結果データを履歴保存する計算結果データ履歴ファイル452とをさらに備えている。
また、図7に示すプラント監視システム試験装置1bは、図1に示すプラント監視システム試験装置1aの構成に加えて、今回と過去との計算結果を比較して評価する計算結果健全性評価手段76と、過去に計算処理された過去計算結果データ履歴ファイル77とをさらに備えている。
はじめに、プラント監視システム4bの動作を以下に説明する。
図8に、計算結果データ履歴ファイル452の生成例を示す。すなわち、計算結果データ履歴ファイル452へ計算結果データが保存される処理動作の一例を示す。
図8において、計算処理手段48は、プロセスデータ一次保存ファイル42の一次入力データエリア421からポイントIDごとに、プロセスデータを複数ポイント分について抽出し、ポイントごとに予め定義された計算処理を行う。計算処理手段48は、その計算結果をプロセスデータ一次保存ファイル42の計算結果データエリア422に保存(格納)する。すなわち、一次入力に関連する処理データには、プラント監視システム4bが所定の計算を行って保存している計算結果を含む。
例えば、図8に示すように、一次入力データエリア421に格納されたポイントID=CC000およびCC001に対応するプロセスデータを、CC000[10.2]およびCC001[12.0]とする。この場合に、計算処理手段48は、ポイントID=CC200に対応する計算結果をCC200[11.1]=(CC000[10.2]+CC001[12.0])/2とする。これが示す内容は、計算処理手段48により(10.2+12.0)/2の計算処理が行われるものである。計算処理手段48は、この計算結果(例えば12.0MPa)を計算結果データエリア422に格納する。
プロセス/イベントデータ履歴保存手段45は、プロセスデータ一次保存ファイル42の一次入力データエリア421に格納された一次入力データを、さらにプロセスデータ履歴ファイル451へ保存する。
また、プロセス/イベントデータ履歴保存手段45は、計算結果データエリア422に格納された計算結果データを、さらに計算結果データ履歴ファイル452へ保存する。
プラント監視システム4bは、プラントからのプロセスデータなどの一次入力処理の他に、プラント監視システム4b内で一次入力のプロセスデータを元に計算処理を行い、二次結果である計算結果をプラント監視に用いている。
更新後のプラント監視システム4bにおいて、この計算処理の従来の妥当性確認は、計算処理仕様に定義された動作をしているか、一次入力データに模擬入力を入れ、出力結果のポイント情報について仕様書ベースの処理結果が得られるかの確認を人手で、実施していた。このような計算対象項目も多数あるため、確認のために多くの労力を必要としていた。また、更新後のプラント監視システム4bにソフトウェア変更が加えられ、その変更内容が計算処理等を記載する仕様書等に反映されていない場合等に、更新後のプラント監視システム4bでは、ソフトウェア改造後の確認漏れを発生させるといった課題があった。
そこで、プラント監視システム試験装置1bは、更新前のプラント監視システム4bが処理したプロセスデータの計算結果(過去の計算結果)の履歴データを用いて、更新後のプラント監視システム4bが処理したプロセスデータの計算結果(今回の計算結果)について比較評価する。これにより、更新後のプラント監視システム4bが処理したプロセスデータの計算結果について健全性を評価することができる。
以下、図7に示すプラント監視システム試験装置1bの構成について説明する。
健全性評価装置7bは、プロセスデータバス40を介して、プラント監視システム4bに記憶されたプロセスデータを抽出可能である。健全性評価装置7bは、プロセスデータ模擬装置5により今回模擬されたプロセスデータとプラント監視システム4bから抽出したプロセスデータとに基づいて、プラント監視システム4bのプロセスデータに関する一次入力処理を計算処理した結果について健全性を評価する。
このために、健全性評価装置7bは、図7に示すように、一次入力健全性評価手段71、健全性評価結果出力手段72、健全性評価結果表示手段(表示装置)73、過去イベントメッセージ履歴ファイル75、計算結果健全性評価手段76、および過去計算結果データ履歴ファイル77を有している。
計算結果健全性評価手段76は、今回と過去との計算結果を比較して、ポイントIDごとにプラント監視システム1bにおける計算結果について健全性を評価する。
過去計算結果データ履歴ファイル77には、過去に計算処理された計算結果データについて日付および時刻を含む情報が付加されて記録されている。
計算結果健全性評価手段76は、プロセス監視データ抽出手段49を介して、今回の計算結果データを計算結果データ履歴ファイル452から抽出する。また、計算結果健全性評価手段76は、更新前のプラント監視システム4bより抽出した過去の計算結果データを過去計算結果データ履歴ファイル77として予め保存している。
計算結果健全性評価手段76は、全ポイントを対象にポイントIDをキーデータとして、計算結果データの今回分と過去分(過去履歴分)とについて対象の期間分の計算結果データを、ポイントIDごとに比較して評価する。この時、今回分と過去分との計算結果データに付加されているタイムスタンプに相違があることから、計算結果健全性評価手段76は、模擬を開始した今回分のタイムスタンプを基準に過去分の時刻を補正し、ポイントIDごとに、計算結果データを比較評価する。
例えば、計算結果健全性評価手段76は、工学値ベースの計算結果データを比較して評価する際に、今回分と過去分の差分とが予め定めた所定の範囲である場合に、その評価結果として〇(評価OK)とする。一方、所定の範囲を超える場合に、その評価結果として×(評価NG)とする。
健全性評価結果出力手段72は、計算結果健全性評価手段76で確認された結果を、健全性評価結果表示手段73や計算結果評価レポート帳票732へ出力する。
図9に、健全性評価装置7bにより処理された計算結果評価レポート帳票732の一例を示す。なお、図9には一部の機能部を図示省くものとする。
計算結果評価レポート帳票732には、例えばポイントIDごとに、計算の名称、時系列順のBPごとの時刻、その時刻に計算された今回と過去との計算結果、その差、その評価が記録されている。
ポイントID=CC200には、計算の名称=「主蒸気圧力平均」、BP1時刻=10:20:00、今回の計算値(今回値)=11.1、過去の計算値(過去値)=11.1、差=0、評価=○(評価OK)と記録されている。続いて、BP2時刻=10:21:00、今回値=12.0、過去値=12.1、差=0.1、評価=△(例えば判断つかず、後に要判断など)と記録されている。その他についても、同様に記録されている。
図10に、今回の計算結果と過去の計算結果とを重ね合わせたグラフの一例を示す。図10では、起動操作開始(イベント1とする)を起点とした、過去の計算結果ポイントデータAおよびBと、模擬の元であるプロセスデータから計算処理された計算結果である今回の計算結果ポイントデータAおよびBとを、時系列順にグラフにして重ね合せて比較した例を示す。なお、図10では、横軸に時間tを、縦軸に計算結果を示すものとする。また、過去と今回との互いの時系列順の変化がわかるように、過去計算結果ポイントデータAおよびBに縦軸方向へオフセットを与えて示すものとする。
図10に示すように、過去の計算結果ポイントデータAおよびBと、今回の計算結果ポイントデータAおよびBとが、起動操作開始のタイミングから同様な時系列の計算処理がなされていることがわかる。すなわち、健全性評価装置7bは、更新前と更新後とのプラント監視システム4bの計算処理について比較評価することができる。
以上により、プラント監視システム試験装置1bは、更新前のプラント監視システム4bと更新後のプラント監視システム4bとの一次入力処理およびその計算処理に関する異同を比較評価することができる。
第2の実施形態によれば、更新前のプラント監視システムの一次入力に関連する計算結果を用いて、更新後のプラント監視システムの計算結果と比較評価を行うことができる。これにより、プラント監視システムに関する試験を効率的かつ正確に実行することができる。
[第3の実施形態]
図11は、本発明に係るプラント監視システム試験装置の第3の実施形態の構成を示すブロック図である。なお、図11には、第3の実施形態のプラント監視システム試験装置が試験対象とするプラント監視システムの構成の一例を示すブロック図も記す。
また、図12は運転日誌結果保存ファイルの一例を示す図、図13は運転日誌結果評価レポート帳票の一例を示す図である。
図11に示すプラント監視システム4cは、図7に示すプラント監視システム4bの構成に加えて、一次入力および一次入力に関連する計算結果を元に、日々の運転状況を記録する運転日誌作成手段415と、運転日誌データを保存する運転日誌結果保存ファイル416とをさらに備えている。
また、図11に示すプラント監視システム試験装置1cは、図7に示すプラント監視システム試験装置1bの構成に加えて、過去に記録された過去運転日誌結果データ履歴ファイル79と、今回(今回分)と過去(過去分)との運転日誌を比較して評価する運転日誌健全性評価手段78とをさらに備えている。
はじめに、プラント監視システム4cの動作を以下に説明する。
プラント監視システム4cは、例えば日々の発電実績や機器の稼働実績を記録する運転日誌を作成する機能(運転日誌作成手段415)を有している。プラント監視システム4cは、一次入力についての時間平均や積算処理などの計算処理(二次処理)を実施して、一次入力およびその計算結果など(運転日誌データ)を1日の運転状況として運転日誌に記録する。運転日誌には、例えば1時〜24時までの各時刻でのこのような記録と、24時間の集計値の記録などが含まれる。すなわち、一次入力に関連する処理データには、プラント監視システム4cが日ごとの運転状況に関するデータを含む運転日誌データを記録して保存している運転日誌を含む。
図11に示すプラント監視システム4cでは、運転日誌作成手段415が、プロセスデータ一次保存ファイル42より一次入力処理および計算処理した計算結果について運転状況を記録する運転日誌を運転日誌結果保存ファイル416へ保存する。
図12に、運転日誌結果保存ファイル416の一例を示す。詳しくは、運転日誌結果保存ファイル416に保存された定時データ417および日計データ418の一例を示し、また、プラント監視システム4cが日ごとに出力する運転日誌帳票419の一例を示す。
運転日誌には、運転日誌データとして、例えばプロセスデータを含む一次入力やその計算処理された計算結果などが日ごとに記録され、その日ごとの記録が特定可能なように日誌IDが付与される。
定時データ417では、例えば日誌ID=PL001に対応して、名称「主蒸気圧力」、1時〜24時までの主蒸気圧力の値、単位「MPa」などを含む運転日誌データが記録される。また、日計データ418では、例えば日誌ID=PL001T24に対応して、名称「主蒸気圧力 平均」、主蒸気圧力の24時間の平均「10.0」、単位「MPa」などを含む運転日誌データが記録される。
運転日誌帳票419には、運転日誌結果保存ファイル416の定時データ417および日計データ418から抽出された記録が、例えば時刻ごとに、一次入力である複数のプロセスデータ、および、その日計平均(24時間の平均)などの1日単位の帳票として、出力されている。
以上のような運転日誌作成機能の従来の確認試験方法では、運転日誌作成処理に必要な、入力模擬データと、1時間や、24時間等の規定時間を定めた模擬データを計算処理に使用している入力条件を模擬し、ヒートラン等を行いながら確認することが必要であった。また、人手による仕様書ベースでの確認であることから、システム更新前のソフトウェア変更等があり、仕様書の反映もれがあった場合に、更新後のプラント監視システム4cでは、例えばソフトウェア改造後の反映とその確認もれを起こす課題があった。
そこで、プラント監視システム試験装置1cは、更新前のプラント監視システム4cが作成した運転日誌(過去の運転日誌)と、更新後のプラント監視システム4cが作成した運転日誌(今回の運転日誌)とを用いて、両方の運転日誌について比較評価する。これにより、更新後のプラント監視システム4cの運転日誌について健全性を評価することができる。
以下、プラント監視システム試験装置1cの構成について説明する。
健全性評価装置7cは、プロセスデータバス40を介して、プラント監視システム4cに記憶されたプロセスデータ、計算結果、および運転日誌について抽出可能である。
さらに、健全性評価装置7cは、更新後のプラント監視システム4cが作成する運転日誌と、更新前のプラント監視システム4cが作成する運転日誌とに基づいて、運転日誌データについて健全性を評価する。
このために、健全性評価装置7cは、図11に示すように、一次入力健全性評価手段71、健全性評価結果出力手段72、健全性評価結果表示手段73、過去イベントメッセージ履歴ファイル75、計算結果健全性評価手段76、過去計算結果データ履歴ファイル77、運転日誌健全性評価手段78、および過去運転日誌結果データ履歴ファイル79を有している。
図11に示すプラント監視システム試験装置1cでは、運転日誌健全性評価手段78は、プロセス監視データ抽出手段49を介して、運転日誌結果保存ファイル416から今回の運転日誌を抽出する。
また、運転日誌健全性評価手段78は、予め更新前のプラント監視システム4cより抽出した過去運転日誌結果データ履歴ファイル79を保存している。過去運転日誌結果データ履歴ファイル79には、過去の運転日誌が記録されている。
運転日誌健全性評価手段78は、プラント監視システム4cの運転日誌について健全性を評価する。すなわち、運転日誌健全性評価手段78は、今回の運転日誌と過去の運転日誌とを比較評価する。
具体的には、運転日誌健全性評価手段78は、今回分および過去分の運転日誌に含まれる運転日誌データについて、当該運転日誌データを特定する日誌IDごとに運転日誌データを比較する。この時、今回分と過去分との運転日誌に含まれる時刻(日付および時刻からなるタイムスタンプ)に相違があることから、運転日誌健全性評価手段78は、模擬を開始した今回分のタイムスタンプを基準に過去データ分を時刻補正して、日誌IDごとに運転日誌データを比較する。
運転日誌健全性評価手段78は、今回分および過去分について日誌IDごとに運転日誌データを比較して一致している場合に、評価結果として〇(評価OK)とする。一方、運転日誌データを比較して一致していない場合に、評価結果として×(評価NG)とする。運転日誌健全性評価手段78は、この評価結果を健全性評価結果出力手段72へ出力する。
健全性評価結果出力手段72は、過去運転日誌結果データ履歴ファイル79を、健全性評価結果表示手段73や運転日誌結果評価レポート帳票733へ出力する。
過去運転日誌結果データ履歴ファイル79は、健全性評価結果表示手段73により画面表示され、また、運転日誌結果評価レポート帳票733により帳票出力される。
図13に、健全性評価装置7cにて評価処理された結果として出力された、運転日誌結果評価レポート帳票733の一例を示す。なお、図13には一部の機能部を図示省くものとする。
運転日誌結果評価レポート帳票733は、日誌IDごとに、例えば今回分と過去分との運転日誌データを比較可能なように記載され、さらに、その結果データの差分およびその差分についての評価が記載されている。評価は、例えば、運転日誌データに含まれる一次入力の差分や計算結果の差分等が所定の値(第1の基準値)以内である場合に○(評価OK)、その所定の値を超えて第2の基準値以内である場合には△(判断つかず)、第2の基準値を超える場合には×(評価NG)とされる。
以上により、プラント監視システム試験装置1cは、更新前のプラント監視システム4cと更新後のプラント監視システム4cとの間の一次入力処理およびその計算結果を含む運転状況を記録する運転日誌に関する異同を比較評価することができる。
第3の実施形態によれば、更新前のプラント監視システムの一次入力処理およびその計算結果と、運転日誌とを用いて、更新後のプラント監視システムの運転日誌と比較評価を行い、更新後のプラント監視システムの運転日誌について健全性を評価することができる。これにより、プラント監視システムに関する試験を効率的かつ正確に実行することができる。
[第4の実施形態]
図14は、本発明に係るプラント監視システム試験装置の第4の実施形態の構成を示すブロック図である。なお、図14には、第4の実施形態のプラント監視システム試験装置が試験対象とするプラント監視システムの構成の一例を示すブロック図も記す。
また、図15は自動化処理手段の動作機能を示す図、図16は自動化操作履歴ファイルの一例を示す図である。図17は、自動化操作評価レポート帳票の一例を示す図である。
図14に示すプラント監視システム4dは、図1に示すプラント監視システム4aの構成に加えて、プラントの起動/停止操作時にオペレータへの状態表示や操作指令を入力するための自動化パネル/コンソール412と、その入出力を行う自動化パネル/コンソール入出力手段411と、プラントの状態に応じてオペレータにメッセージ表示や制御装置102に対して機器の起動/停止指令の出力等を行う自動化処理手段410と、今回の自動化操作を記録する自動化操作履歴ファイル413と、過去の自動化操作した記録を入力する過去自動化操作入力手段414とをさらに備えている。
また、図14に示すプラント監視システム試験装置1dは、図1に示すプラント監視システム試験装置1aの構成に加えて、自動化操作健全性評価手段701と、過去自動化操作履歴ファイル702とをさらに備えている。
はじめに、図14に示すプラント監視システム4dにおける動作を以下に説明する。
プラント監視システム4dは、各制御装置102と連携して、プラント起動/停止操作等を実施するための自動化処理機能を有している。
例えば、プラント起動/停止操作では、プラント状態に応じて、現在のプラント状態の表示や、ユニット起動前準備等のブレークポイントの進行前条件とオペレータによる進行許可指令などを受け付けて、タイミング条件の成立による各制御装置102への機器起動指令等の出力を行う等の処理に繋がる。
これらの自動化処理のために、プラント監視システム4dは、予めプラントからの複数のプロセス入力の状態に応じて、オペレータへの自動化メッセージ出力や制御装置102への操作指令等を行うための条件データを記憶した自動化処理データベース4101を有している(図15)。
図14において、自動化パネル/コンソール412は、プラントの起動/停止操作時等に、オペレータへの状態表示や操作指令を入力する。自動化パネル/コンソール入出力手段411は、自動化パネル/コンソールとの入出力を行い、自動化処理手段410へ通知する。
自動化処理手段410は、プラントの状態に応じてオペレータにメッセージ表示や、制御装置102に対して機器の起動/停止指令の出力等を行い、その自動化操作を記録する自動化操作履歴ファイル413へそれらの記録を保存する。自動化操作は、プラントの状態に応じて、オペレータによる手動操作を自動化した操作である。
図15に、自動化処理手段410の動作機能を示す。
自動化処理手段410は、自動操作が設定されている場合、プロセス入力と、自動化パネル/コンソール412などから入力されたオペレータ操作4102とに基づき、自動化処理データベース4101を参照する。
自動化処理手段410は、参照した自動化処理データベース4101の内容に基づいた操作指令、自動化メッセージ出力等を出力する。自動化処理手段410は、これらの操作記録を自動化操作履歴ファイル413へ記録する。
また、図15に、自動化操作履歴ファイル413に記録される操作記録4131の一例を示す。操作記録4131は、日付/時刻、自動化種別(音声、操作指令など)、操作内容などが記録される。例えば、ある日付および時刻(HH:MM:SS)に、自動化種別=音声、操作内容=「音声−No.1出力」(所定の音声データがNo.1出力装置から出力される)の操作記録4131が記録されている。
図16に、自動化操作履歴ファイル413の一例を示す。
図16に示す自動化操作履歴ファイル413には、さらに、自動化操作履歴4132が記録される。自動化操作履歴4132は、自動化種別=操作指令の場合に記録される自動化操作の履歴を示す。自動化操作履歴4132には、自動化操作を特定するID(操作シーケンスID)ごとに、操作時刻、ブレークポイント(BP)番号、BP名称、出力ポイントなどが記録される。
更新前と更新後のプラント監視システム4dにおいて、従来、自動化処理データベース4101(例えば図15参照)が同一動作であることの確認を、自動化処理データベース4101に用いられている入力点(ポイント)に対して1点ごとに模擬プロセスデータ(今回模擬されたプロセスデータ)を入力して、自動化処理データベース4101のインプットおよびアウトプットが仕様どおりであるかの妥当性を確認する必要があった。
このような従来の確認方法では、例えば表形式の自動化処理データベース4101について、表単位の動作確認を行うのみで、実プラントの起動操作開始から起動完了まで一連の実プラントのプロセスデータに基づいた総合的な動作確認ができないといった課題があった。また、更新後のプラント監視システム4dにおいて、実プラントの定期点検などの完了後に、何度もプラント監視機能の実働試験は行うことはできないため、プラント起動は原則1回のプラント起動タイミングで、更新後の自動化操作機能の最終確認を行なわなければならない。
そこで、プラント監視システム試験装置1dは、更新前のプラント監視システム4dのプロセスデータを模擬データとして用い、かつ自動化操作の記録(過去の自動化操作データ)も用いることにより、更新後のプラント監視システム4dの自動化操作の記録(今回の自動化操作データ)を比較評価する。これにより、実プラントの起動操作等の前に、実機と同じ環境での複数の自動化処理パターンのプラント起動/停止等の自動化操作に関する動作検証を行うことができ、容易にプラント監視システム4dの自動化操作機能について健全性を評価することができる。
以下、プラント監視システム試験装置1dの構成について説明する。
図14に示すプラント監視システム試験装置1dにおいて、プロセスデータ模擬装置5が過去のプロセスデータを用いて模擬プロセスデータを供給している場合、オペレータ操作4102(図15)では、模擬操作モード入りの状態とし、この時のオペレータ操作4102の入力を過去自動化操作履歴ファイル702から復元する。復元した操作が、自動化処理手段410に入力される。これにより、自動化処理手段410は、この復元された操作および自動化処理データベース4101(図15)に基づいて、自動化操作を実行することができる。なお、今回の自動化操作と過去の自動化操作との比較を容易にするために、オペレータ操作4102には模擬操作モードが設けられている。
健全性評価装置7dは、プロセスデータバス40を介して、プラント監視システム4dに記憶されたプロセスデータを抽出可能である。健全性評価装置7dは、プロセスデータ模擬装置5により今回模擬されたプロセスデータとプラント監視システム4dから抽出したプロセスデータとに基づいて、プラント監視システム4dの自動化操作機能(自動化操作に関する機能)について健全性を評価する。
このために、健全性評価装置7dは、一次入力健全性評価手段71、健全性評価結果出力手段72、健全性評価結果表示手段(表示装置)73、過去イベントメッセージ履歴ファイル75、自動化操作健全性評価手段701、過去自動化操作履歴ファイル702を有している。
自動化操作健全性評価手段701は、プラント監視システム1dの自動化操作機能について健全性を評価する。すなわち、自動化操作健全性評価手段701は、今回の自動化操作と過去の自動化操作とを比較評価する。
過去自動化操作履歴ファイル702には、過去の自動化操作が記録されている。
自動化操作健全性評価手段701は、今回の自動化操作データを含む自動化操作履歴ファイル413を、プロセス監視データ抽出手段49を介して抽出する。また、自動化操作健全性評価手段701は、予め更新前のプラント監視システム4dより、抽出された過去自動化操作履歴ファイル702を入力している。
自動化操作健全性評価手段701は、今回分と過去分との自動化操作データについて、操作シーケンスIDおよびブレークポイント番号をキーデータとして、全操作シーケンス分を対象に、対象の確認項目分のデータを比較する。すなわち、自動化操作健全性評価手段701は、今回の自動化操作と過去の自動化操作とを比較評価する。
今回の自動化操作と過去の自動化操作とを比較する際に、今回および過去の自動化操作データに付加されているタイムスタンプに相違があることから、自動化操作健全性評価手段701は、模擬を開始した今回分の自動化操作データのタイムスタンプを基準に過去分の自動化操作データのタイムスタンプを時刻補正する。自動化操作健全性評価手段701は、この時刻補正後の時系列順に沿って、操作時刻、ブレークポイント番号、ブレークポイント名称や操作内容等について今回と過去との自動化操作データについて比較する。
自動化操作健全性評価手段701は、過去自動化操作履歴ファイル702と自動化操作履歴ファイル413とを比較して、今回分と過去分との自動化操作データについて、操作シーケンスIDごとに異同を評価する。自動化操作健全性評価手段701は、後述する図17に示すように、自動化操作データを比較して同じである場合に、評価結果として〇(評価OK)とする。自動化操作データを比較して異なる場合に、評価結果として×(評価NG)とする。
健全性評価結果出力手段72では、自動化操作健全性評価手段701で評価結果を、健全性評価結果表示手段73や自動化操作評価レポート帳票734へ結果出力する。
図17に、健全性評価装置7dにて処理された自動化操作評価レポート帳票734の一例を示す。なお、図17には一部の機能部を図示省くものとする。
自動化操作評価レポート帳票734には、操作シーケンスIDごとに、操作時刻、ブレークポイントBP番号、BP名称/今回操作内容、過去操作内容、および、評価結果等が出力される。例えば、図17に示すように、自動化操作評価レポート帳票734には、操作シーケンスID=001に対応して、操作時刻=「2011/6/19 1:20:05」、ブレークポイントBP番号=BP1、BP名称/今回操作内容=ユニット起動前準備、過去操作内容=同左(ユニット起動前準備)、評価結果=○(評価OK)等が出力されている。
以上により、プラント監視システム試験装置1dは、更新前のプラント監視システム4dと更新後のプラント監視システム4dとの間の一次入力処理および自動化処理に関する異同を比較評価することができる。
なお、他の実施形態(後述する)として、第4の実施形態の構成に加えて、前述した第2および第3の実施形態による一次入力の計算結果および運転状況を記録する運転日誌に関する異同を比較評価する要素(機能部)をさらに備えてもよい。
第4の実施形態によれば、更新前のプラント監視システムの実プラントで実動したプロセスデータを模擬プロセスデータとして用い、かつ、自動化操作の記録も用いて、更新後のプラント監視システムの自動化操作機能を比較評価することができる。これにより、プラント監視システムに関する試験を効率的かつ正確に実行することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。例えば、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形には、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。また、前述した実施形態の適用例として、発電所などのプラントを監視するプラント監視システムにおけるプラント監視システム試験装置の一例として示したが、通信設備や、工場設備などを監視する監視システムのための試験装置などにも、適用できることはいうまでもない。
1a、1b、1c、1d…プラント監視システム試験装置、4a、4b、4c、4d、400…プラント監視システム、5…プロセスデータ模擬装置(手段)、7a、7b、7c、7d…健全性評価装置(手段)、40…プロセスデータバス、41…プロセス入出力手段、42…プロセスデータ一次保存ファイル、43…プロセスデータ表示手段、44…プラント状態表示手段(モニタ表示装置)、45…プロセス/イベントデータ履歴保存手段、46…ポイント情報データベース、47…イベントメッセージ履歴ファイル、48…計算処理手段、49…プロセス監視データ抽出手段、51…過去データ入力手段、52…模擬データ出力手段、71…一次入力健全性評価手段、72…健全性評価結果出力手段、73…健全性評価結果表示手段(表示装置)、74…過去プロセスデータ履歴ファイル(保存手段)、75…過去イベントメッセージ履歴ファイル(保存手段)、76…計算結果健全性評価手段、77…過去計算結果データ履歴ファイル、78…運転日誌健全性評価手段、79…過去運転日誌結果データ履歴ファイル、101…PIO装置、102…制御装置、103…保守ツール装置、104、105…センサ、106…保守用バス、200…収集データ、401…プロセス伝送データ、410…自動化処理手段、411…自動化パネル/コンソール入出力手段、412…自動化パネル/コンソール、413…自動化操作履歴ファイル、414…過去自動化操作入力手段、415…運転日誌作成手段、416…運転日誌結果保存ファイル、417…定時データ、418…日計データ、419…運転日誌帳票、420…試験データ模擬手段、421…一次入力データエリア、422…計算結果データエリア、451…プロセスデータ履歴ファイル、452…計算結果データ履歴ファイル、471…イベントメッセージ、701…自動化操作健全性評価手段、702…過去自動化操作履歴ファイル、731…ポイント情報評価レポート帳票、732…計算結果評価レポート帳票、733…運転日誌結果評価レポート帳票、734…自動化操作評価レポート帳票、4101…自動化処理データベース、4102…オペレータ操作、4131…操作記録、4132…自動化操作履歴、4511…アナログ入力履歴ファイル、4512…接点入力履歴ファイル

Claims (5)

  1. プラントにおけるプロセスデータの各々を識別可能なようにポイントIDを付与して監視するプラント監視システムに対して、前記プロセスデータを含む一次入力およびこれに関連する処理データにアクセス可能であり、模擬する前記プロセスデータを前記プラント監視システムへ送信可能な前記プラント監視システムを試験するプラント監視システム試験装置であって、
    今回模擬する前記プロセスデータを送信するよりも前に保存されている過去の前記プロセスデータを抽出し、当該抽出した過去の前記プロセスデータに基づいて時系列の順に前記今回模擬する前記プロセスデータを前記プラント監視システムへ送信するプロセスデータ模擬手段と、
    前記プラント監視システムによって処理された過去の前記プロセスデータの前記処理データに含まれる、前記プラント監視システムにより監視されたイベントの状況が記載された過去のイベントメッセージを保存する過去イベントメッセージ履歴保存手段と、
    前記今回模擬した前記プロセスデータを含む前記一次入力に関連する前記処理データに含まれる今回の前記イベントメッセージを前記プラント監視システムから抽出し、抽出した今回の前記イベントメッセージと前記過去イベントメッセージ履歴保存手段から抽出した過去の前記イベントメッセージとを、前記ポイントIDごとに比較して前記一次入力についての健全性を評価する一次入力健全性評価手段と、
    前記一次入力健全性評価手段により評価された前記一次入力についての健全性の結果を外部へ出力する健全性評価結果出力手段と、
    を備えることを特徴とするプラント監視システム試験装置。
  2. 前記一次入力に関連する前記処理データには、前記プラント監視システムが所定の計算を行って保存している計算結果を含み、
    前記今回模擬した前記プロセスデータを含む前記一次入力に関連する前記処理データに含まれる今回の前記計算結果を前記プラント監視システムから抽出し、抽出した今回の前記計算結果と前記プラント監視システムに保存された過去の前記計算結果とを、前記ポイントIDごとに比較して前記計算結果についての健全性を評価する計算結果健全性評価手段をさらに備え、
    前記健全性評価結果出力手段が、前記計算結果健全性評価手段により評価された前記計算結果についての健全性の結果を外部へ出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラント監視システム試験装置。
  3. 前記一次入力に関連する前記処理データには、前記プラント監視システムが日ごとの運転状況に関するデータを含む運転日誌データを記録して保存している運転日誌を含み、
    前記今回模擬した前記プロセスデータを含む前記一次入力に関連する前記処理データに含まれる今回の前記運転日誌を前記プラント監視システムから抽出し、抽出した今回の前記運転日誌と前記プラント監視システムに保存された過去の前記運転日誌とを対応させた前記日ごとに前記運転日誌データを比較して前記運転日誌についての健全性を評価する運転日誌健全性評価手段をさらに備え、
    前記健全性評価結果出力手段が、前記運転日誌健全性評価手段により評価された前記運転日誌についての健全性の結果を外部へ出力する
    ことを特徴とする請求項2に記載のプラント監視システム試験装置。
  4. 前記一次入力に関連する前記処理データには、前記プラント監視システムが自動化操作のために操作記録に付与される操作シーケンスIDを含む自動化操作データを含み、
    前記今回模擬した前記プロセスデータを含む前記一次入力に関連する前記処理データに含まれる今回の前記自動化操作データを前記プラント監視システムから抽出し、抽出した今回の前記自動化操作データと前記プラント監視システムに保存された過去の前記自動化操作データとを前記操作シーケンスIDごとに比較して前記自動化操作についての健全性を評価する自動化操作健全性評価手段をさらに備え、
    前記健全性評価結果出力手段が、前記自動化操作健全性評価手段により評価された前記自動化操作についての健全性の結果を外部へ出力する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のプラント監視システム試験装置。
  5. プラントにおけるプロセスデータの各々を識別可能なようにポイントIDを付与して監視するプラント監視システムに対して、前記プロセスデータを含む一次入力およびこれに関連する処理データにアクセス可能であり、模擬する前記プロセスデータを前記プラント監視システムへ送信可能な前記プラント監視システムを試験するプラント監視システム試験装置に用いられるプラント監視システム試験方法であって、
    前記プラント監視システム試験装置が、今回模擬する前記プロセスデータを送信するよりも前に保存されている過去の前記プロセスデータを抽出し、当該抽出した過去の前記プロセスデータに基づいて時系列の順に前記今回模擬する前記プロセスデータを前記プラント監視システムへ送信するプロセスデータ模擬ステップと、
    前記プラント監視システム試験装置が、今回模擬した前記プロセスデータを含む前記一次入力に関連する前記処理データに含まれる今回のイベントメッセージを前記プラント監視システムから抽出する今回イベントメッセージ抽出ステップと、
    前記プラント監視システム試験装置が、抽出した今回の前記イベントメッセージと前記プラント監視システムから予め抽出した過去の前記イベントメッセージとを、前記ポイントIDごとに比較して前記一次入力についての健全性を評価する一次入力健全性評価ステップと、
    前記プラント監視システム試験装置が、前記一次入力健全性評価ステップにおいて評価された前記一次入力についての健全性の結果を外部へ出力する健全性評価結果出力ステップと、を含む
    ことを特徴とするプラント監視システム試験方法。
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