JP2014182185A - 光スイッチ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電流注入型光スイッチにおいて、コストを増加させずに、電流注入によって発生する熱の影響を十分に低減して、低消費電力化を実現する。
【解決手段】光スイッチを、Si基板11と、Si基板上に設けられたSiOクラッド層12と、SiOクラッド層上に設けられた第1分岐光導波路コア5A及び第2分岐光導波路コア4Aと、第1分岐光導波路コアに電流を注入するために第1分岐光導波路コアを挟んで両側に設けられた第1電流注入用電極9とを備え、第1分岐光導波路コアと第2分岐光導波路コアの間に設けられた第1電流注入用電極9Aを、第2分岐光導波路コアの上方まで延ばし、SiOクラッド層を、3μm以上の厚さを有するものとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光スイッチ及びその製造方法に関する。
省電力ネットワークを構築するため、光電変換不要な光マトリクススイッチが注目されており、そのエレメントとして、低消費電力かつ高速動作可能な電流注入型光スイッチの開発が行なわれている。
特に、2つの分岐光導波路コアを有し、一方の分岐光導波路コアに電流を注入することで、2つの分岐光導波路コアのそれぞれを伝搬する光に位相差を生じさせて出力ポートを切り替えるマッハツェンダ型光スイッチの開発が活発である。
特開2012−13935号公報 特開2007−86303号公報
ところで、上述の電流注入型光スイッチとしてのマッハツェンダ型光スイッチでは、一方の分岐光導波路コアに電流を注入することで、キャリアプラズマ効果によって屈折率を変化させ、2つの分岐光導波路コアのそれぞれを伝搬する光に位相差を生じさせて出力ポートを切り替える。
しかしながら、上述の電流注入型光スイッチとしてのマッハツェンダ型光スイッチにおいて、一方の分岐光導波路コアに電流を注入すると熱が発生し、この熱の影響がキャリアプラズマ効果による屈折率変化を打ち消す方向に働いてしまう。このため、この熱による影響を補償するために余分に電流を注入することが必要となり、低消費電力化を阻害する要因となる。
なお、低消費電力化を実現するために、高熱伝導性部材によって2つの分岐光導波路間を接続して、電流注入によって発生する熱の影響を低減することが考えられるが、高熱伝導性部材を追加するとコストが増加してしまうことになる。また、単に、一方の分岐光導波路コアに電流を注入することによって発生した熱を、他方の分岐光導波路コア側へ伝熱させるだけでは、電流注入によって発生する熱の影響を十分に低減するのは難しい。
そこで、電流注入型光スイッチにおいて、コストを増加させずに、電流注入によって発生する熱の影響を十分に低減して、低消費電力化を実現したい。
本光スイッチは、Si基板と、Si基板上に設けられたSiOクラッド層と、SiOクラッド層上に設けられた第1分岐光導波路コア及び第2分岐光導波路コアと、第1分岐光導波路コアに電流を注入するために第1分岐光導波路コアを挟んで両側に設けられた第1電流注入用電極とを備え、第1分岐光導波路コアと第2分岐光導波路コアの間に設けられた第1電流注入用電極は、第2分岐光導波路コアの上方まで延びており、SiOクラッド層は、3μm以上の厚さを有することを要件とする。
本光スイッチの製造方法は、Si基板上に設けられ、3μm以上の厚さを有するSiOクラッド層上に、第1分岐光導波路コア及び第2分岐光導波路コアを形成し、第1分岐光導波路コアに電流を注入するための第1電流注入用電極を、第1分岐光導波路コアを挟んで両側に形成する、各工程を含み、第1電流注入用電極を形成する工程において、第1分岐光導波路コアと第2分岐光導波路コアの間に設けられる第1電流注入用電極を、第2分岐光導波路コアの上方まで延びるように形成することを要件とする。
したがって、本光スイッチ及びその製造方法によれば、コストを増加させずに、電流注入によって発生する熱の影響を十分に低減して、低消費電力化を実現できるという利点がある。
第1実施形態にかかる光スイッチの構成を示す模式的断面図であって、図2のA−A線に沿う断面図である。 第1実施形態にかかる光スイッチの構成を示す模式的平面図である。 光スイッチにおける発熱箇所からの熱伝導パスを示す図であって、BOX層の厚さが薄い場合の課題を説明するための図である。 BOX層の厚さと2つの分岐光導波路コア間の温度差との関係の熱解析計算結果を示す図である。 (A)〜(C)は、第1実施形態にかかる光スイッチの製造方法を説明するための模式的断面図である。 (A)〜(C)は、第1実施形態にかかる光スイッチの製造方法を説明するための模式的断面図である。 (A)〜(C)は、第1実施形態にかかる光スイッチの製造方法を説明するための模式的断面図である。 第1実施形態の一の変形例にかかる光スイッチの構成を示す模式的平面図である。 第1実施形態の一の変形例にかかる光スイッチの構成を示す模式的断面図であって、図8のA−A線に沿う断面図である。 第1実施形態の他の変形例にかかる光スイッチの構成を示す模式的平面図である。 第1実施形態の他の変形例にかかる光スイッチの構成を示す模式的断面図であって、図10のA−A線に沿う断面図である。 第2実施形態にかかる光スイッチの一の構成例を示す模式的断面図であって、図13のA−A線に沿う断面図である。 第2実施形態にかかる光スイッチの一の構成例を示す模式的平面図である。 第2実施形態にかかる光スイッチの他の構成例を示す模式的断面図であって、図15のA−A線に沿う断面図である。 第2実施形態にかかる光スイッチの他の構成例を示す模式的平面図である。 第3実施形態にかかる光スイッチの構成を示す模式的断面図であって、図17のA−A線に沿う断面図である。 第3実施形態にかかる光スイッチの構成を示す模式的平面図である。 第4実施形態にかかる光スイッチの構成を示す模式的断面図であって、図19のA−A線に沿う断面図である。 第4実施形態にかかる光スイッチの構成を示す模式的平面図である。
以下、図面により、本発明の実施の形態にかかる光スイッチ及びその製造方法について説明する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態にかかる光スイッチ及びその製造方法について、図1〜図7を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる光スイッチは、例えば光通信ネットワークや光インターコネクトなどにおいて光信号の経路を切り替える光スイッチである。
特に、本光スイッチは、光マトリクススイッチのエレメントとしての低消費電力かつ高速動作可能な電流注入型光スイッチである。
そして、この電流注入型光スイッチは、図2に示すように、2つの入力光導波路1、2と、入力光を分岐する光分岐器3と、2つの分岐光導波路4、5と、分岐光を結合して出力光を生成する光結合器6と、2つの出力光導波路7、8とを備え、一方の分岐光導波路(ここでは図中、下側の分岐光導波路5)に、p側電極9Aとn側電極9Bとからなる電流注入用電極9を備えるマッハツェンダ型光スイッチ10である。つまり、2つの入力ポート及び2つの出力ポートを備える2×2のマッハツェンダ干渉計型光スイッチ10である。
ここで、光分岐器3及び光結合器6には、例えば多モード干渉計(MMI:Multi Mode Interferometer)、即ち、MMIカプラを用いれば良い。
そして、このようなマッハツェンダ型光スイッチ10は、例えば、以下のようにしてスイッチング動作させることができる。
つまり、まず、電流注入用電極9を介して一方の分岐光導波路5(具体的には分岐光導波路コア)に電流を注入しないと、一方の入力光導波路(ここでは図中、上側の入力光導波路1;入力ポート1)に入力された入力光は、光分岐器3によって1/2ずつ分岐され、分岐された光は2つの分岐光導波路4、5のそれぞれを、位相差を生じないで伝搬していき、光結合器6によって結合されて、一方の出力光導波路(ここでは図中、下側の出力光導波路8;出力ポート2)から出力される。つまり、電流注入用電極9を介して一方の分岐光導波路5(具体的には分岐光導波路コア)に電流を注入しないと、キャリアプラズマ効果による屈折率の変化がない。このため、一方の入力光導波路(ここでは図中、上側の入力光導波路1;入力ポート1)に入力され、光分岐器3によって分岐された光は、2つの分岐光導波路4、5のそれぞれを伝搬する際に位相差が生じず、光結合器6によって結合された光は、一方の出力光導波路(ここでは図中、下側の出力光導波路8;出力ポート2)から出力される。
一方、電流注入用電極9を介して一方の分岐光導波路5(具体的には分岐光導波路コア)に電流を注入すると、一方の入力光導波路(ここでは図中、上側の入力光導波路1;入力ポート1)に入力された入力光は、光分岐器3によって1/2ずつ分岐され、分岐された光は2つの分岐光導波路4、5のそれぞれを伝搬していく際に位相差(ここでは位相差π)を生じ、光結合器6によって結合されて、他方の出力光導波路(ここでは図中、上側の出力光導波路7;出力ポート1)から出力される。つまり、電流注入用電極9を介して一方の分岐光導波路5(具体的には分岐光導波路コア)に電流を注入すると、キャリアプラズマ効果によって屈折率が変化する。これにより、一方の入力光導波路(ここでは図中、上側の入力光導波路1;入力ポート1)に入力され、光分岐器3によって分岐された光は、2つの分岐光導波路4、5のそれぞれを伝搬する際に位相差が生じ(ここでは位相差がπとなり)、光結合器6によって結合された光は、他方の出力光導波路(ここでは図中、上側の出力光導波路7;出力ポート1)から出力される。
このように、本マッハツェンダ型光スイッチ10は、2つの分岐光導波路4、5を有し、一方の分岐光導波路4、5に電流を注入することで、2つの分岐光導波路4、5のそれぞれを伝搬する光に位相差を生じさせて出力ポートを切り替えることができる。
なお、光を信号光ともいう。また、入力光を入射光ともいう。また、分岐光導波路5の電流注入用電極9が設けられている部分は、位相を変調する部分であるため、位相変調部(位相変調領域)ともいう。このため、本光スイッチは、位相変調部を有する分岐光導波路5と、位相変調部を有しない分岐光導波路4とを備えることになる。
本実施形態では、上述のような構成を備えるマッハツェンダ型光スイッチ10を、量産及び集積に優位性を有する、SOI(Silicon on Insulator)基板を用いた光導波路デバイス(光導波路型機能デバイス)として構成している。
具体的には、本マッハツェンダ型光スイッチ10は、図1に示すように、シリコン(Si)基板11上に、厚さ約3μmの埋め込み酸化膜(BOX;buried oxide)層12、膜厚約250nmの結晶シリコン(SOI;silicon on insulator)層13が形成されたSOI基板14を用いて構成されている。なお、BOX層12はSiO層であり、クラッド層として機能する。このため、BOX層12をSiOクラッド層又は下部クラッド層ともいう。また、SOI層13はシリコン(Si)層である。なお、図1は、図2のA−A線に沿う模式的断面図を示している。
ここでは、SOI基板14を構成するSOI層13をパターニングすることで、本マッハツェンダ型光スイッチ10を構成する2つの入力光導波路1、2、光分岐器3、2つの分岐光導波路4、5、光結合器6、2つの出力光導波路7、8のそれぞれを構成する導波路コア13Aを形成し、これを覆うようにクラッド層15が設けられている。なお、クラッド層15はSiO層である。これをSiOクラッド層又は上部クラッド層ともいう。また、導波路コア13Aはシリコン導波路コア(シリコン細線導波路コア)である。また、分岐光導波路4、5を構成する導波路コア13Aを、特に分岐光導波路コア4A、5Aともいう。また、2つの分岐光導波路4、5を構成する導波路コア13Aの一方を第1分岐光導波路コア5Aともいい、他方を第2分岐光導波路コア4Aともいう。
本実施形態では、導波路コア13Aは、リブ導波路コアである。つまり、SOI層13をパターニングすることで、リブ部13Xとスラブ部13Yとが形成され、このリブ部13Xが導波路コア13A(リブ導波路コア)となる。なお、導波路コア13Aは、リブ導波路コアに限られるものではない。
また、一方の分岐光導波路5を構成するリブ導波路コア13A(リブ部13X)を挟んで両側のスラブ部13Yは、部分的に、一側がn型領域13YAとされ、他側がp型領域13YBとされている。ここでは、SOI層13としてのSi層の一側のスラブ部13Yに部分的にn型不純物をイオン注入してn型領域13YAとし、他側のスラブ部13Yに部分的にp型不純物をイオン注入してp型領域13YBとしている。このため、リブ部13Xとスラブ部13Yとを備えるSOI層13は、pin構造になっている。そして、これらのn型領域13YA及びp型領域13YB上に、それぞれ、一方の分岐光導波路5を構成するリブ導波路コア13A(第1分岐光導波路コア5A)に電流を注入するための電流注入用電極9としてp側電極9A及びn側電極9Bが設けられている。つまり、第1分岐光導波路コア5Aに電流を注入するために、第1分岐光導波路コア5Aを挟んで両側に、それぞれ、電流注入用電極9としてのp側電極9A及びn側電極9Bが設けられている。ここでは、第1分岐光導波路コア5Aの内側、即ち、第1分岐光導波路コア5Aと第2分岐光導波路コア4Aの間にp側電極9Aが設けられており、第1分岐光導波路コア5Aの外側、即ち、第1分岐光導波路コア5Aを挟んで第2分岐光導波路コア4Aの反対側にn側電極9Bが設けられている。なお、この電流注入用電極9を第1電流注入用電極ともいう。
特に、本実施形態では、第1分岐光導波路コア5Aと第2分岐光導波路コア4Aの間に設けられた電流注入用電極9(ここではp側電極9A)は、第2分岐光導波路コア4Aの上方まで延びている。なお、この電流注入用電極9は、第2分岐光導波路コア4Aの上方を越えて反対側まで延びていても良い。ここでは、第1分岐光導波路コア5Aと第2分岐光導波路コア4Aの間の距離は、約10μmとしている。また、第1分岐光導波路コア5A及び第2分岐光導波路コア4Aを覆うクラッド層15は、SiO層であり、その熱伝導率は約10.4W・m−1・K−1である。また、電流注入用電極9は、例えばAlやCuなどの金属電極であり、その熱伝導率は、Al電極の場合、約237W・m−1・K−1であり、Cu電極の場合、約398W・m−1・K−1であり、クラッド層15としてのSiO層よりも高い。そこで、クラッド層15よりも熱伝導率の高い電流注入用電極9を第2分岐光導波路コア4Aの上方まで延ばすことで、第2分岐光導波路コア4A側への熱伝達が効率良く行なわれるようにしている。なお、第1分岐光導波路コア5Aや第2分岐光導波路コア4Aを構成するSOI層13は、Si層であり、その熱伝導率は約148W・m−1・K−1である。
また、本実施形態では、第1分岐光導波路コア5Aの下側、即ち、SOI層13(Si層)とSi基板11との間にあるBOX層12、即ち、SiOクラッド層が約3μmの厚さを有する。
ここで、BOX層12の下側にあるSi基板11の熱伝導率は、約148W・m−1・K−1である。また、BOX層12としてのSiOクラッド層の熱伝導率は、約10.4W・m−1・K−1である。このように、BOX層12としてのSiOクラッド層の熱伝導率は、Si基板11の熱伝導率よりも低い。このため、図3に示すように、BOX層12としてのSiOクラッド層の厚さが薄いと(例えば厚さが約2μmであると)、発熱箇所である第1分岐光導波路コア5AとSi基板11との間の距離が短くなり、熱伝達の際に、これらの間にあるBOX層12(SiOクラッド層)よりも高い熱伝導率を有するSi基板11に、より早く達してしまい、放熱されやすくなる。そこで、図1に示すように、BOX層12としてのSiOクラッド層の厚さを約3μmとすることで、Si基板11側への放熱が抑制されるようにしている。
このように、一方の分岐光導波路5を構成する導波路コア13A(第1分岐光導波路コア5A)に電流を注入することによって生じた熱が、クラッド層15(SiO層)よりも熱伝導率の高い電流注入用電極9(ここではp側電極9A)を介して、他方の分岐光導波路4を構成する導波路コア13A(第2分岐光導波路コア4A)に効率良く伝達されるとともに、約3μmの厚さを有するBOX層12(SiOクラッド層)によって、熱伝導率が高いSi基板11と発熱箇所である第1分岐光導波路コア5Aとの間の断熱が十分に行なわれ、基板側への放熱が抑制される。このように、効率良い伝熱構造と断熱構造とを組み合わせることによって、電流注入によって生じる2つの分岐光導波路コア4A、5A間の温度差を低減することができる。これにより、電流注入によって生じた熱による屈折率変化を、2つの分岐光導波路コア4A、5A間で近づけることで、この熱の影響を十分に低減することが可能となる。この結果、この熱の影響を補償するために必要な注入電流量を低減することができ、光スイッチの低消費電力化(即ち、スイッチング電力低減)を実現することが可能となる。このように、電流注入型光スイッチ10では必須の電流注入用電極9の形状を変更して熱伝達の改善を行ない、さらに、BOX層12(SiOクラッド層)の厚さを厚くするという基板側への断熱構造を導入することで、2つの分岐光導波路コア4A、5A間の温度差を十分に低減でき、光スイッチ10の低消費電力化を実現することができる。この場合、例えば高熱伝導性部材のような新たな部材を追加する必要がないため、低コストとの両立、即ち、低コスト化も可能となる。
ここで、図4は、BOX層12の厚さと2つの分岐光導波路コア4A、5A間の温度差との関係を熱解析計算によって導出した結果を示している。なお、ここでは、2つの分岐光導波路コア4A、5A間の距離は約10μmとしている。図4に示すように、BOX層12(SiOクラッド層)の厚さを約3μm以上とすることで、2つの分岐光導波路コア4A、5A間の温度差を約9℃程度又はそれ以下まで縮小できることがわかる。つまり、BOX層12(SiOクラッド層)の厚さを約3μm以上とすることで、これよりも薄い場合と比較して、2つの分岐光導波路コア4A、5A間の温度差を十分に低減できることがわかる。このため、本実施形態では、上述のように、BOX層12(SiOクラッド層)の厚さを約3μmとしているが、これに限られるものではなく、BOX層12(SiOクラッド層)は約3μm以上の厚さを有するものとすれば良い。つまり、BOX層12(SiOクラッド層)の厚さを約3μm以上とすることで、基板側への放熱を抑制することができ、他方の分岐光導波路コア4A側への伝熱が良好に行なわれるようになる。
なお、本実施形態では、光スイッチ10を、SOI基板14を用いて構成する場合を例に挙げて説明しているが、これに限られるものではなく、少なくとも、Si基板と、Si基板上に設けられ、3μm以上の厚さを有するSiOクラッド層と、SiOクラッド層上に設けられた第1分岐光導波路コア及び第2分岐光導波路コアとを備えるものとして構成されていれば良い。
次に、本実施形態にかかる光スイッチ10の製造方法について、図5〜図7を参照しながら説明する。
なお、図5〜図7では、本光スイッチ10を構成する2つの分岐光導波路4、5の断面、即ち、図2のA−A線に沿う断面を示している。
まず、図5(A)に示すように、Si基板11上に厚さ約3μmのBOX層12及び厚さ約250nmのSOI層13を有するSOI基板14上に、例えば、厚さ約20nmのSiO膜16及び厚さ約60nmのSiN膜17を、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法によって形成する。なお、SOI基板14をSOIウェハ基板ともいう。
ここで、原料ガスとしては、例えば、SiO膜堆積時にはSiH(20%)/He及びNO、SiN膜堆積時にはSiHClとNHを用いれば良い。
次に、図5(B)に示すように、SiN膜17上にフォトレジストパターン18を形成し、例えばCFガスを用いたRIE(Reactive Ion Etching)によって、SiN膜17及びSiO膜16をエッチングして、ハードマスクパターン19を形成する。
続いて、図5(C)に示すように、フォトレジスト18を除去した後、例えばHBrガスを用いたRIEによって、SOI層13としてのSi層をエッチングする。ここでは、SOI層13としてのSi層が約50nm程度残るようにエッチング量を制御する。これにより、SOI層13は、リブ部13Xとスラブ部13Yとを有するものとなり、このリブ部13Xが、本マッハツェンダ型光スイッチ10を構成する2つの入力光導波路1、2、光分岐器3、2つの分岐光導波路4、5、光結合器6、2つの出力光導波路7、8のそれぞれを構成する導波路コア13A(リブ導波路コア)となる(図2参照)。この導波路コア13Aはシリコン導波路コア(シリコン細線導波路コア)である。なお、分岐光導波路4、5を構成する導波路コア13Aを分岐光導波路コア4A、5Aともいう。また、2つの分岐光導波路4、5を構成する導波路コア13Aの一方を第1分岐光導波路コア5Aともいい、他方を第2分岐光導波路コア4Aともいう。
このようにして、Si基板11上に設けられ、3μm以上の厚さを有するSiOクラッド層(BOX層)12上に、第1分岐光導波路コア5A及び第2分岐光導波路コア4Aを形成する。
次に、図6(A)に示すように、例えば燐酸を約150℃に温めた液中に約80分浸すことでSiN膜17だけを選択的に除去した後、フォトレジストパターン20を形成し、一方の分岐光導波路コア(第1分岐光導波路コア)5Aの一側のスラブ部13Yに部分的にp型不純物(例えば窒素イオン;N+)をイオン注入してp型領域13YBを形成する。
次いで、図6(B)に示すように、フォトレジスト20を除去した後、再度、フォトレジストパターン21を形成し、一方の分岐光導波路コア(第1分岐光導波路コア)5Aの他側のスラブ部13Yに部分的にn型不純物(例えばリンイオン;P+)をイオン注入してn型領域13YAを形成する。
このようにして、一方の分岐光導波路(第1分岐光導波路コア)5Aを構成するリブ導波路コア13A(リブ部13X)を挟んで両側のスラブ部13Yの一側に部分的にn型領域13YAが形成され、他側に部分的にp型領域13YBが形成される。
そして、図6(C)に示すように、フォトレジスト21を除去した後、イオン注入した不純物の活性化アニールを約1000℃で約10秒行ない、厚さ約1μmのクラッド層15(ここではSiO膜;TEOS膜)を形成する。
続いて、図7(A)、図7(B)に示すように、クラッド層15に、p型領域13YB及びn型領域13YAのそれぞれに達するように、電流注入用電極9を形成するためのコンタクトホール22A、22Bを形成する。つまり、電流注入用電極9を形成する領域の上方に開口を有するフォトレジストマスク23を形成し、これを用いてクラッド層15をエッチングしてコンタクトホール22A、22Bを形成する。
ここでは、まず、図7(A)に示すように、p型領域13YB及びn型領域13YAのそれぞれの上方に開口を有するフォトレジストマスク23を形成する。次に、このフォトレジストマスク23を用いて、クラッド層15の表面側から約500nmエッチングする。次いで、フォトレジストマスク23を除去した後、図7(B)に示すように、再度、p型領域13YBの上方から他方の分岐光導波路コア(第2分岐光導波路コア)4Aの上方まで延びる領域の上方、及び、n型領域13YAの上方に開口を有するフォトレジストマスク24を形成する。そして、このフォトレジストマスク24を用いて、クラッド層15をさらに約500nmエッチングする。これにより、n型領域13YA及びp型領域13YBの上方のクラッド層15は全て除去され、p型領域13YBの上方から他方の分岐光導波路コア4Aの上方まで延びる領域のクラッド層15は約500nm残されて、n型領域13YAに達するコンタクトホール22B、及び、p型領域13YBに達し、他方の分岐光導波路コア4Aの上方まで延びるコンタクトホール22Aが形成される。このように、2段階に分けてエッチングを行なうことで、p型領域13YBに達するコンタクトホール22Aを階段状の形状を有するものとしている。
その後、図7(C)に示すように、フォトレジスト24を除去した後、コンタクトホール22A、22Bに電流注入用電極9を形成する。つまり、フォトレジスト24を除去した後、金属材料を成膜し、パターニング及びエッチングを行なうことで、コンタクトホール22A、22Bに電流注入用電極9としての金属電極が形成される。ここでは、n型領域13YAに達するコンタクトホール22Bに、電流注入用電極9としてのn側金属電極9Bが形成され、p型領域13YBに達し、他方の分岐光導波路コア4Aの上方まで延びるコンタクトホール22Aに、電流注入用電極9としてのp側金属電極9Aが形成される。つまり、n型領域13YA及びp型領域13YB上に、それぞれ、一方の分岐光導波路5を構成するリブ導波路コア13A(第1分岐光導波路コア5A)に電流を注入するための電流注入用電極9としてn側電極9B及びp側電極9Aが形成される。このように、第1分岐光導波路コア5Aに電流を注入するために、第1分岐光導波路コア5Aを挟んで両側に、それぞれ、電流注入用電極9としてのn側電極9B及びp側電極9Aが形成される。ここでは、第1分岐光導波路コア5Aの内側、即ち、第1分岐光導波路コア5Aと第2分岐光導波路コア4Aの間にp側電極9Aが形成され、第1分岐光導波路コア5Aの外側、即ち、第1分岐光導波路コア5Aを挟んで第2分岐光導波路コア4Aの反対側にn側電極9Bが形成される。なお、この電流注入用電極9を第1電流注入用電極ともいう。
特に、本実施形態では、第1分岐光導波路コア5Aに電流を注入するための第1電流注入用電極9を、第1分岐光導波路コア5Aを挟んで両側に形成する工程において、第1分岐光導波路コア5Aと第2分岐光導波路コア4Aの間に設けられた第1電流注入用電極9(ここではp側電極8A)を、第2分岐光導波路コア4Aの上方まで延びるように形成する。
このようにして、本実施形態にかかる光スイッチ10を製造することができる。
したがって、本実施形態にかかる光スイッチ及びその製造方法によれば、コストを増加させずに、電流注入によって発生する熱の影響を十分に低減して、低消費電力化を実現できるという利点がある。
なお、上述の実施形態では、2つの分岐光導波路コア4A、5Aの一方に電流注入用電極9(位相変調部)を設ける場合を例に挙げて説明しているが、これに限られるものではなく、以下の変形例のように構成することもできる。
例えば図8、図9に示すように、2つの分岐光導波路コア4A、5Aの両方に電流注入用電極9、90(位相変調部)を設けても良い。
つまり、上述の実施形態の場合(図1、図2参照)と同様に、第1分岐光導波路コア5Aに電流を注入するために第1分岐光導波路コア5Aを挟んで両側に設けられた第1電流注入用電極9A、9Bを備え、第1分岐光導波路コア5Aと第2分岐光導波路コア4Aの間に設けられた第1電流注入用電極9Aが、第2分岐光導波路コア4Aの上方まで延びるようにし、さらに、図8、図9に示すように、第2分岐光導波路コア4Aに電流を注入するために第2分岐光導波路コア4Aを挟んで両側に設けられた第2電流注入用電極90を備えるものとしても良い。これにより、例えば、実際に光スイッチ10を作製した場合に、第1分岐光導波路コア5Aと第2分岐光導波路コア4Aの2つの分岐光導波路コア間の導波路形状(例えば側面ラフネスや長さなど)が作製誤差等によって異なってしまい、初期位相差が生じてしまい、この結果、十分な消光比が得られないようなときに、第2電流注入用電極90を用いて初期位相差を補償するための微小電流を注入し続けることで、十分な消光比を得ることが可能となる。つまり、第2電流注入用電極90を用いて初期位相差を補償するための微小電流を注入し続けることで、十分な消光比が得られるようにしながら、上述の実施形態の場合と同様に、第1電流注入用電極9を用いて入力光信号のスイッチングを行なうことが可能となる。ここでは、第2分岐光導波路コア4Aに電流を注入するための第2電流注入用電極90としてp側電極(金属電極)90A及びn側電極(金属電極)90Bが設けられている。つまり、第2分岐光導波路コア4Aに電流を注入するために、第2分岐光導波路コア4Aを挟んで両側に、それぞれ、電流注入用電極90としてのp側電極90A及びn側電極90Bが設けられている。具体的には、第2分岐光導波路コア4Aの内側、即ち、第1分岐光導波路コア5Aと第2分岐光導波路コア4Aの間にn側電極90Bが設けられており、第2分岐光導波路コア4Aの外側、即ち、第2分岐光導波路コア4Aを挟んで第1分岐光導波路コア5Aの反対側にp側電極90Aが設けられている。
また、例えば図10、図11に示すように、第1分岐光導波路コア5Aと第2分岐光導波路コア4Aの間に設けられた第2電流注入用電極90(ここではn側電極90B)が、第1分岐光導波路コア5Aの上方まで延びるようにしても良い。つまり、上述の変形例(図8、図9参照)では、第2電流注入用電極90を、第2分岐光導波路コア4Aを挟んで両側に設けられたp型領域13YB及びn型領域13YAのそれぞれの上方にのみ設けるようにしているが、これに限られるものではなく、第1分岐光導波路コア5Aと第2分岐光導波路コア4Aの間に設けられた第2電流注入用電極90(ここではn側電極90B)は、第1分岐光導波路コア5Aの上方まで延びるようにしても良い。なお、この第2電流注入用電極90は、第1分岐光導波路コア5Aの上方を越えて反対側まで延びるようにしても良い。これにより、2つの分岐光導波路コア4A、5Aの両方に電流注入用電極9、90を設ける場合であっても、2つの分岐光導波路コア間の熱的接続を強めることができ、電流注入によって生じる2つの分岐光導波路コア間の温度差を低減することが可能となる。
[第2実施形態]
まず、第2実施形態にかかる光スイッチ及びその製造方法について、図12〜図15を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる光スイッチは、上述の第1実施形態のものに対し、図12〜図15に示すように、断熱用の溝30を備える点が異なる。
例えば図12、図13に示すように、上述の第1実施形態の光スイッチ10(図1、図2参照)に、断熱用の溝30として、第2分岐光導波路コア4Aに沿って、第2分岐光導波路コア4Aを挟んで第1分岐光導波路コア5Aの反対側に設けられた溝30Aを追加すれば良い。なお、この溝30Aを第1溝ともいう。
具体的には、第2分岐光導波路コア4Aに沿って、第2分岐光導波路コア4Aの外側、即ち、第2分岐光導波路コア4Aを挟んで第1分岐光導波路コア5Aの反対側に、クラッド層15の表面からSi基板11まで達する溝30Aを設ければ良い。このような溝30Aは、上述の第1実施形態の光スイッチ10を作製した後に形成することができる。
このような溝30Aを設けることで、第1分岐光導波路コア5Aに電流注入用電極9を介して電流を注入することによって発生した熱が、第2分岐光導波路コア4A側へ伝わり、さらにその外側の領域へ伝わって放熱されてしまうのを抑制することができる。つまり、溝30Aを設けて空気中へ放熱されるようにすることで、溝30Aを設けずにクラッド層15等を伝熱する場合と比較して、第2分岐光導波路コア4Aの外側へ放熱されてしまうのを抑制することができる。
このような溝30Aを設けたものについて、上述の第1実施形態の場合と同様に、BOX層の厚さと2つの分岐光導波路コア間の温度差との関係を熱解析計算によって導出した結果、2つの分岐光導波路コア間の温度差を約8℃程度まで縮小できることが確認できた。つまり、上述の第1実施形態の光スイッチ10に溝30Aを設けることで、第2分岐光導波路コア4Aの外側の領域への放熱を抑制することができ、第2分岐光導波路コア4Aへの伝熱が良好に行なわれるようになることが確認できた。
また、例えば図14、図15に示すように、上述の第1実施形態の光スイッチ10(図1、図2参照)に、断熱用の溝30として、第1分岐光導波路コア5Aに沿って、第1分岐光導波路コア5Aを挟んで第2分岐光導波路コア4Aの反対側に設けられた溝30Bを追加しても良い。なお、この溝30Bを第2溝ともいう。
具体的には、第1分岐光導波路コア5Aに沿って、第1分岐光導波路コア5Aの外側、即ち、第1分岐光導波路コア5Aを挟んで第2分岐光導波路コア4Aの反対側に、クラッド層15の表面からSi基板11まで達する溝30Bを設ければ良い。このような溝30Bは、上述の第1実施形態の光スイッチ10を作製した後に形成することができる。
このような溝30Bを設けることで、第1分岐光導波路コア5Aに電流注入用電極9を介して電流を注入することによって発生した熱が、第2分岐光導波路コア4Aの反対側の領域へ伝わって放熱されてしまうのを抑制することができる。つまり、溝30Bを設けて空気中へ放熱されるようにすることで、溝30Bを設けずにクラッド層15等を伝熱する場合と比較して、第2分岐光導波路コア4Aの反対側へ放熱されてしまうのを抑制することができる。このように、上述の第1実施形態の光スイッチ10に溝30Bを設けることで、第2分岐光導波路コア4Aの反対側への放熱を抑制することができ、第2分岐光導波路コア4Aへの伝熱が良好に行なわれるようになる。
なお、上述の第1溝30Aと第2溝30Bは、いずれか一方を追加しても良いし、両方を追加しても良い。上述の第1溝30Aと第2溝30Bの両方を追加する場合、第2分岐光導波路コア4Aに沿って、第2分岐光導波路コア4Aを挟んで第1分岐光導波路コア5Aの反対側に設けられた第1溝30Aを設けるとともに、第1分岐光導波路コア5Aに沿って、第1分岐光導波路コア5Aを挟んで第2分岐光導波路コア4Aの反対側に設けられた第2溝30Bを設けることになる。
なお、その他の構成や製造方法等は、上述の第1実施形態の場合と同様である。
したがって、本実施形態にかかる光スイッチ及びその製造方法によれば、コストを増加させずに、電流注入によって発生する熱の影響を十分に低減して、低消費電力化を実現できるという利点がある。
なお、上述の実施形態では、第1溝30Aや第2溝30Bとして、クラッド層15の表面からSi基板11まで達する溝を設けているが、これに限られるものではなく、例えば、クラッド層15の表面からBOX層12まで達する溝を設けても良いし、クラッド層15の表面からSOI層13まで達する溝を設けても良い。このような溝であっても断熱効果を発揮することができる。
また、上述の実施形態では、溝30(第1溝30A、第2溝30B)の中には何も設けていないが、これに限られるものではなく、例えば、後述の第4実施形態で用いているような樹脂材料で溝30の全部又は一部を埋め込むようにしても良い。これにより、光スイッチ10の機械的強度が向上し、歩留まりを改善することが可能となる。
また、上述の実施形態は、上述の第1実施形態のもの(図1、図2参照)、即ち、2つの分岐光導波路コア4A、5Aの一方に電流注入用電極9を設けたものに、溝30(例えば第1溝30A及び第2溝30Bの少なくとも一方)を追加したものとして説明しているが、上述の第1実施形態の変形例のもの(図8〜図11)、即ち、2つの分岐光導波路コア4A、5Aの両方に電流注入用電極9、90を設けたものに、溝30(例えば第1溝30A及び第2溝30Bの少なくとも一方)を追加したものとして構成することもできる。つまり、上述の実施形態の光スイッチ10に備えられる溝30(例えば第1溝30A及び第2溝30Bの少なくとも一方)は、上述の第1実施形態の変形例のもの(図8〜図11)、即ち、2つの分岐光導波路コア4A、5Aの両方に電流注入用電極9、90を設けたものに適用することもできる。この場合、第2分岐光導波路コア4Aに沿って設けられる第1溝30Aは、第1電流注入用電極9及び第2電流注入用電極90の両方に沿って設けられた1つの溝としても良いし、第1電流注入用電極9に沿って設けられた溝と第2電流注入用電極90に沿って設けられた溝の2つの溝としても良い。また、第1分岐光導波路コア5Aに沿って設けられる第2溝30Bは、第1電流注入用電極9及び第2電流注入用電極90の両方に沿って設けられた1つの溝としても良いし、第1電流注入用電極9に沿って設けられた溝と第2電流注入用電極90に沿って設けられた溝の2つの溝としても良い。
[第3実施形態]
まず、第3実施形態にかかる光スイッチ及びその製造方法について、図16、図17を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる光スイッチは、上述の第2実施形態のもの(図12〜図15参照)に対し、図16、図17に示すように、エアトレンチ40を備える点が異なる。
つまり、本実施形態では、図16、図17に示すように、上述の第2実施形態の光スイッチ10(図12、図13参照)に備えられる第1溝30Aに連なり、第2分岐光導波路コア4Aの下方、及び、第1分岐光導波路コア5Aと第2分岐光導波路コア4Aの間に設けられた第1電流注入用電極9(ここではp側電極9A)の下方に設けられたエアトレンチ40を備える。なお、エアトレンチ40を単にトレンチともいう。また、エアトレンチ40を断熱用のエアトレンチともいう。
具体的には、第1溝30Aの下部の側方から第1分岐光導波路コア5Aと第2分岐光導波路コア4Aの間に設けられた第1電流注入用電極9(ここではp側電極9A)の下方を超えてSi基板11の表面に沿って延びるように、BOX層12の一部及びSi基板11の一部を除去することによって、エアトレンチ40が形成されている。なお、ここでは、BOX層12の一部及びSi基板11の一部を除去してエアトレンチ40を形成しているが、これに限られるものではなく、例えば、BOX層12の一部を除去してエアトレンチ40を形成しても良い。
このようなエアトレンチ40を設けることで、第1分岐光導波路コア5Aに第1電流注入用電極9を介して電流を注入することによって発生した熱が、第1分岐光導波路コア5Aと第2分岐光導波路コア4Aの間に設けられた第1電流注入用電極9(ここではp側電極9A)を介して第2分岐光導波路コア4Aへ伝わる過程で、第1電流注入用電極9(ここではp側電極9A)の下方の基板11側の領域から放熱されてしまうのを抑制することができる。つまり、エアトレンチ40を設けて空気中へ放熱されるようにすることで、エアトレンチ40を設けずにBOX層12等を伝熱する場合と比較して、第1電流注入用電極9(ここではp側電極9A)の下方の基板11側の領域から放熱されてしまうのを抑制することができる。
このようなエアトレンチ40を設けたものについて、上述の第1実施形態の場合と同様に、BOX層の厚さと2つの分岐光導波路コア間の温度差との関係を熱解析計算によって導出した結果、2つの分岐光導波路コア間の温度差を約3℃程度まで縮小できることが確認できた。つまり、上述の第2実施形態の光スイッチ(図12、図13参照)にエアトレンチ40を設けることで、第1電流注入用電極9(ここではp側電極9A)の下方の基板11側の領域への放熱を抑制することができ、第2分岐光導波路コア4Aへの伝熱が良好に行なわれるようになることが確認できた。
なお、その他の構成や製造方法等は、上述の第2実施形態の場合と同様である。
したがって、本実施形態にかかる光スイッチ及びその製造方法によれば、コストを増加させずに、電流注入によって発生する熱の影響を十分に低減して、低消費電力化を実現できるという利点がある。
なお、本実施形態では、上述の第2実施形態の光スイッチ(図12、図13参照)に備えられる第1溝30Aに連なるエアトレンチ40(第1トレンチ)を設ける場合を例に挙げて説明しているが、これに限られるものではなく、例えば、上述の第2実施形態の光スイッチ(図14、図15参照)に備えられる第2溝30Bに連なるエアトレンチ(第2トレンチ)を設けても良いし、上述の第2実施形態の光スイッチ(図12〜図15参照)に備えられる第1溝30Aに連なる第1エアトレンチ40及び第2溝30Bに連なる第2エアトレンチを設けても良い。この場合、第2溝30Bに連なるエアトレンチ(トレンチ)は、第1分岐光導波路コア5Aの外側、即ち、第1分岐光導波路コア5Aを挟んで第2分岐光導波路コア4Aの反対側に設けられた第1電流注入用電極9(ここではn側電極9B)の下方に設ければ良い。つまり、第2溝30Bの下部の側方から第1分岐光導波路コア5Aを挟んで第2分岐光導波路コア4Aの反対側に設けられた第1電流注入用電極9(ここではn側電極9B)の下方を超えてSi基板11の表面に沿って延びるように、BOX層12の一部及びSi基板11の一部を除去することによって、エアトレンチを形成すれば良い。なお、このエアトレンチは、例えば、BOX層12の一部を除去して形成しても良い。このように、第2溝30Bに連なるエアトレンチを設けることで、第1分岐光導波路コア5Aに電流注入用電極9を介して電流を注入することによって発生した熱が、第2分岐光導波路コア4Aの反対側の下方の領域へ伝わって放熱されてしまうのを抑制することができる。
また、本実施形態では、溝30(30A、30B)及びエアトレンチ40の中には何も設けていないが、これに限られるものではなく、例えば、後述の第4実施形態で用いているような樹脂材料で埋め込むようにしても良い。例えば、溝30(30A、30B)及びエアトレンチ40の全部を樹脂材料で埋め込むようにしても良いし、溝30(30A、30B)及びエアトレンチ40の一部(例えばエアトレンチのみなど)を樹脂材料で埋め込むようにしても良い。これにより、光スイッチ10の機械的強度が向上し、歩留まりを改善することが可能となる。
また、本実施形態及び変形例は、上述の第1実施形態のもの(図1、図2参照)、即ち、2つの分岐光導波路コア4A、5Aの一方に電流注入用電極9を設けたものに、溝30(例えば第1溝30A及び第2溝30Bの少なくとも一方)及びエアトレンチ40を追加したものとして説明しているが、上述の第1実施形態の変形例のもの(図8〜図11)、即ち、2つの分岐光導波路コア4A、5Aの両方に電流注入用電極9、90を設けたものに、溝30(例えば第1溝30A及び第2溝30Bの少なくとも一方)及びエアトレンチ40を追加したものとして構成することもできる。つまり、本実施形態の光スイッチ10に備えられる溝30(例えば第1溝30A及び第2溝30Bの少なくとも一方)及びエアトレンチ40は、上述の第1実施形態の変形例のもの(図8〜図11)、即ち、2つの分岐光導波路コア4A、5Aの両方に電流注入用電極9、90を設けたものに適用することもできる。この場合、第2分岐光導波路コア4Aに沿って設けられる第1溝30A及びエアトレンチ40は、第1電流注入用電極9及び第2電流注入用電極90の両方に沿って設けられた1つの溝及びエアトレンチとしても良いし、第1電流注入用電極9に沿って設けられた溝及びエアトレンチと第2電流注入用電極90に沿って設けられた溝及びエアトレンチの2つの溝及びエアトレンチとしても良い。また、第1分岐光導波路コア5Aに沿って設けられる第2溝30B及びエアトレンチは、第1電流注入用電極9及び第2電流注入用電極90の両方に沿って設けられた1つの溝及びエアトレンチとしても良いし、第1電流注入用電極9に沿って設けられた溝及びエアトレンチと第2電流注入用電極90に沿って設けられた溝及びエアトレンチの2つの溝及びエアトレンチとしても良い。
[第4実施形態]
まず、第4実施形態にかかる光スイッチ及びその製造方法について、図18、図19を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる光スイッチは、上述の第3実施形態のもの(図16、図17参照)に対し、図18、図19に示すように、さらに樹脂材料50で埋め込まれた溝51を備える点で異なる。
つまり、本実施形態では、図18、図19に示すように、第1分岐光導波路コア5Aと第2分岐光導波路コア4Aの間に設けられた第1電流注入用電極9(ここではp側電極9A)と第2分岐光導波路コア4Aの間のBOX層12(SiOクラッド層)に設けられた溝51と、この溝51に埋め込まれた樹脂材料50とを備える。なお、この溝51を第3溝又は断熱用の溝ともいう。
ここでは、樹脂材料50は、例えば、ベンゾシクロブテン樹脂(BCBレジン)、ビスマレイミド−トリアジン樹脂(BTレジン)、フッ素樹脂などである。この樹脂材料50の熱伝導率は約0.2W・m−1・K−1程度であり、BOX層12としてのSiOクラッド層の熱伝導率よりも低い。
このように、BOX層12としてのSiOクラッド層よりも熱伝導率の低い樹脂材料50で埋め込まれた溝51を設けることで、第1分岐光導波路コア5Aに第1電流注入用電極9を介して電流を注入することによって発生した熱が、第1分岐光導波路コア5Aと第2分岐光導波路コア4Aの間に設けられた第1電流注入用電極9(ここではp側電極9A)を介して第2分岐光導波路コア4Aへ伝わる過程で、第1電流注入用電極9(ここではp側電極9A)の下方の基板11側の領域から放熱されてしまうのを抑制することができる。つまり、BOX層12としてのSiOクラッド層よりも熱伝導率の低い樹脂材料50で埋め込まれた溝51を設けることで、BOX層12としてのSiOクラッド層を伝熱する場合と比較して、第1電流注入用電極9(ここではp側電極9A)の下方の基板11側の領域から放熱されてしまうのを抑制することができる。
この場合、上述の第3実施形態の光スイッチ10(図16、図17参照)に備えられるエアトレンチ40と比較して、図18、図19に示すように、Si基板11の表面に沿って延びるエアトレンチ40の長さを短くすれば良い。このようにエアトレンチ40の長さを短くすることで、エアトレンチ形成領域を小さくすることができるため、光スイッチ10の機械的強度が向上し、歩留まりを改善することが可能となる。
このようなBOX層12としてのSiOクラッド層よりも熱伝導率の低い樹脂材料50で埋め込まれた溝51を設けたものについて、上述の第1実施形態の場合と同様に、BOX層の厚さと2つの分岐光導波路コア間の温度差との関係を熱解析計算によって導出した結果、2つの分岐光導波路コア間の温度差を約3℃程度まで縮小でき、上述の第3実施形態の場合と同等の効果が得られることが確認できた。つまり、上述の第3実施形態の光スイッチ10(図16、図17参照)に、BOX層12としてのSiOクラッド層よりも熱伝導率の低い樹脂材料50で埋め込まれた溝51を設けることで、第1電流注入用電極9(ここではp側電極9A)の下方の基板11側の領域への放熱を抑制することができ、第2分岐光導波路コア4Aへの伝熱が良好に行なわれるようになることが確認できた。
なお、その他の構成や製造方法等は、上述の第2実施形態の場合と同様である。
したがって、本実施形態にかかる光スイッチ及びその製造方法によれば、コストを増加させずに、電流注入によって発生する熱の影響を十分に低減して、低消費電力化を実現できるという利点がある。
なお、上述の実施形態では、上述の第3実施形態の光スイッチ10(図16、図17参照)に、さらに樹脂材料50で埋め込まれた溝51を設ける場合を例に挙げて説明しているが、これに限られるものではなく、例えば、上述の第1実施形態及び変形例の光スイッチ10(図1、図2、図8〜図11)に、上述の実施形態のように、樹脂材料50で埋め込まれた溝51を設けても良いし、上述の第2実施形態及び変形例の光スイッチ10(図12〜図15参照)に、上述の実施形態のように、樹脂材料50で埋め込まれた溝51を設けても良い。また、上述の第1実施形態の変形例の光スイッチ10(図10、図11参照)に、上述の実施形態のように、樹脂材料50で埋め込まれた溝51を設ける場合、これに加え、例えば、図11中、二点鎖線Xで示すように、上述の実施形態の場合と同様に、第1分岐光導波路コア5Aと第2分岐光導波路コア4Aの間に設けられた第2電流注入用電極90(ここではn側電極90B)と第1分岐光導波路コア5Aの間のBOX層12(SiOクラッド層)に設けられた溝と、この溝に埋め込まれた樹脂材料とを備えるものとしても良い。この場合、樹脂材料で埋め込まれた溝は、いずれか一方に設けても良いし、両方に設けても良い。
また、上述の実施形態では、第1分岐光導波路コア5Aと第2分岐光導波路コア4Aの間に設けられた第1電流注入用電極9(ここではp側電極9A)と第2分岐光導波路コア4Aの間のBOX層12(SiOクラッド層)に、樹脂材料50で埋め込まれた溝51を設けているが、これに限られるものではなく、例えば、図18中、二点鎖線Xで示すように、第1分岐光導波路コア5Aの外側、即ち、第1分岐光導波路コア5Aを挟んで第2分岐光導波路コア4Aの反対側に設けられた第1電流注入用電極9(ここではn側電極9B)の外側、即ち、第1電流注入用電極9(ここではn側電極9B)を挟んで第1分岐光導波路コア5Aの反対側のBOX層12(SiOクラッド層)に、上述の実施形態の場合と同様に、樹脂材料で埋め込まれた溝(第4溝)を設けても良い。これにより、第1分岐光導波路コア5Aに電流注入用電極9を介して電流を注入することによって発生した熱が、第2分岐光導波路コア4Aの反対側の下方の領域へ伝わって放熱されてしまうのを抑制することができる。この場合、上述の第2実施形態(図14、図15参照)のように第2溝30Bを設けたり、上述の第3実施形態の変形例のように第2溝30Bに連なるエアトレンチを設けたりしても良い。また、上述の樹脂材料で埋め込まれた第3溝と樹脂材料で埋め込まれた第4溝は、いずれか一方を設けても良いし、両方を設けても良い。また、上述の第1実施形態の変形例の光スイッチ10(図10、図11参照)に適用する場合、例えば、図11中、二点鎖線Yで示すように、第2分岐光導波路コア4Aの外側、即ち、第2分岐光導波路コア4Aを挟んで第1分岐光導波路コア5Aの反対側に設けられた第2電流注入用電極90(ここではp側電極90A)の外側、即ち、第2電流注入用電極90(ここではp側電極90A)を挟んで第2分岐光導波路コア4Aの反対側のBOX層12(SiOクラッド層)に、上述の実施形態の場合と同様に、樹脂材料で埋め込まれた溝を設けても良い。この場合、樹脂材料で埋め込まれた溝は、4箇所全てに設けても良いし、少なくとも一箇所に設けても良い。
[その他]
なお、本発明は、上述した各実施形態及び変形例に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
以下、上述の各実施形態及び変形例に関し、更に、付記を開示する。
(付記1)
Si基板と、
前記Si基板上に設けられたSiOクラッド層と、
前記SiOクラッド層上に設けられた第1分岐光導波路コア及び第2分岐光導波路コアと、
前記第1分岐光導波路コアに電流を注入するために前記第1分岐光導波路コアを挟んで両側に設けられた第1電流注入用電極とを備え、
前記第1分岐光導波路コアと前記第2分岐光導波路コアの間に設けられた前記第1電流注入用電極は、前記第2分岐光導波路コアの上方まで延びており、
前記SiOクラッド層は、3μm以上の厚さを有することを特徴とする光スイッチ。
(付記2)
前記第2分岐光導波路コアに電流を注入するために前記第2分岐光導波路コアを挟んで両側に設けられた第2電流注入用電極を備えることを特徴とする、付記1に記載の光スイッチ。
(付記3)
前記第1分岐光導波路コアと前記第2分岐光導波路コアの間に設けられた前記第2電流注入用電極は、前記第1分岐光導波路コアの上方まで延びていることを特徴とする、付記2に記載の光スイッチ。
(付記4)
前記第2分岐光導波路コアに沿って、前記第2分岐光導波路コアを挟んで前記第1分岐光導波路コアの反対側に設けられた第1溝を備えることを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の光スイッチ。
(付記5)
前記第1分岐光導波路コアに沿って、前記第1分岐光導波路コアを挟んで前記前記第2分岐光導波路コアの反対側に設けられた第2溝を備えることを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載の光スイッチ。
(付記6)
前記第1溝に連なり、前記第2分岐光導波路コアの下方、及び、前記第1分岐光導波路コアと前記第2分岐光導波路コアの間に設けられた前記第1電流注入用電極の下方に設けられた第1トレンチを備えることを特徴とする、付記4に記載の光スイッチ。
(付記7)
前記第2溝に連なり、前記第1分岐光導波路コアを挟んで前記第2分岐光導波路コアの反対側に設けられた前記第1電流注入用電極の下方に設けられた第2トレンチを備えることを特徴とする、付記5に記載の光スイッチ。
(付記8)
前記第1分岐光導波路コアと前記第2分岐光導波路コアの間に設けられた前記第1電流注入用電極と前記第2分岐光導波路コアの間の前記SiOクラッド層に設けられた第3溝と、
前記第3溝を埋め込む樹脂材料とを備えることを特徴とする、付記1〜7のいずれか1項に記載の光スイッチ。
(付記9)
前記第1電流注入用電極を挟んで前記第1分岐光導波路コアの反対側の前記SiOクラッド層に設けられた第4溝と、
前記第4溝を埋め込む樹脂材料とを備えることを特徴とする、付記1〜8のいずれか1項に記載の光スイッチ。
(付記10)
Si基板上に設けられ、3μm以上の厚さを有するSiOクラッド層上に、第1分岐光導波路コア及び第2分岐光導波路コアを形成し、
前記第1分岐光導波路コアに電流を注入するための第1電流注入用電極を、前記第1分岐光導波路コアを挟んで両側に形成する、各工程を含み、
前記第1電流注入用電極を形成する工程において、前記第1分岐光導波路コアと前記第2分岐光導波路コアの間に設けられる前記第1電流注入用電極を、前記第2分岐光導波路コアの上方まで延びるように形成することを特徴とする光スイッチの製造方法。
1、2 入力光導波路
3 光分岐器
4、5 分岐光導波路
4A 分岐光導波路コア(第2分岐光導波路コア)
5A 分岐光導波路コア(第1分岐光導波路コア)
6 光結合器
7、8 出力光導波路
9、90 電流注入用電極
9A、90A p側電極
9B、90B n側電極
10 光スイッチ
11 シリコン(Si)基板
12 BOX層(SiOクラッド層)
13 SOI層(シリコン(Si)層)
13A 導波路コア(リブ導波路コア)
13X リブ部
13Y スラブ部
13YA n型領域
13YB p型領域
14 SOI基板
15 クラッド層(SiO層)
16 SiO
17 SiN膜
18、19、20、21、23、24 フォトレジストパターン(フォトレジストマスク;フォトレジスト)
22A、22B コンタクトホール
30 溝
30A 第1溝
30B 第2溝
40 エアトレンチ
50 樹脂材料
51 溝

Claims (8)

  1. Si基板と、
    前記Si基板上に設けられたSiOクラッド層と、
    前記SiOクラッド層上に設けられた第1分岐光導波路コア及び第2分岐光導波路コアと、
    前記第1分岐光導波路コアに電流を注入するために前記第1分岐光導波路コアを挟んで両側に設けられた第1電流注入用電極とを備え、
    前記第1分岐光導波路コアと前記第2分岐光導波路コアの間に設けられた前記第1電流注入用電極は、前記第2分岐光導波路コアの上方まで延びており、
    前記SiOクラッド層は、3μm以上の厚さを有することを特徴とする光スイッチ。
  2. 前記第2分岐光導波路コアに電流を注入するために前記第2分岐光導波路コアを挟んで両側に設けられた第2電流注入用電極を備えることを特徴とする、請求項1に記載の光スイッチ。
  3. 前記第1分岐光導波路コアと前記第2分岐光導波路コアの間に設けられた前記第2電流注入用電極は、前記第1分岐光導波路コアの上方まで延びていることを特徴とする、請求項2に記載の光スイッチ。
  4. 前記第2分岐光導波路コアに沿って、前記第2分岐光導波路コアを挟んで前記第1分岐光導波路コアの反対側に設けられた第1溝を備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光スイッチ。
  5. 前記第1分岐光導波路コアに沿って、前記第1分岐光導波路コアを挟んで前記前記第2分岐光導波路コアの反対側に設けられた第2溝を備えることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光スイッチ。
  6. 前記第1溝に連なり、前記第2分岐光導波路コアの下方、及び、前記第1分岐光導波路コアと前記第2分岐光導波路コアの間に設けられた前記第1電流注入用電極の下方に設けられたトレンチを備えることを特徴とする、請求項4に記載の光スイッチ。
  7. 前記第1分岐光導波路コアと前記第2分岐光導波路コアの間に設けられた前記第1電流注入用電極と前記第2分岐光導波路コアの間の前記SiOクラッド層に設けられた第3溝と、
    前記第3溝に埋め込まれた樹脂材料とを備えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光スイッチ。
  8. Si基板上に設けられ、3μm以上の厚さを有するSiOクラッド層上に、第1分岐光導波路コア及び第2分岐光導波路コアを形成し、
    前記第1分岐光導波路コアに電流を注入するための第1電流注入用電極を、前記第1分岐光導波路コアを挟んで両側に形成する、各工程を含み、
    前記第1電流注入用電極を形成する工程において、前記第1分岐光導波路コアと前記第2分岐光導波路コアの間に設けられる前記第1電流注入用電極を、前記第2分岐光導波路コアの上方まで延びるように形成することを特徴とする光スイッチの製造方法。
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