JP2014182041A - プローブピンおよびコンタクトプローブ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】略円弧形状に湾曲した板バネ製の先端部(11)と、その先端部(11)の両端からそれぞれ延び出し端部分が支持部材(a1)に固定された2つの耳部(12,12)とを有してなる。
【効果】耳部(12,12)が主として変形し、先端部(11)の変形が従となるので、先端部(11)の変形による検査対象物の導電面との擦れが少なくて済み、擦れ屑が発生しにくくなる。カンチレバーを設ける必要が無く、構造が簡単明瞭であり、実施が容易である。
【選択図】図1
Description
また、従来、板バネを曲げて略円弧形状にした部分を検査対象物の導電面に接触させる構造のプローブピンが知られている(例えば、特許文献1,2,3参照。)。
しかし、上記のようにカンチレバー型のコンタクトプローブは、検査対象物の導電面に対し横方向から摺動接触させるため、検査対象物の導電面表面に擦り傷を発生させるとともに擦れ屑を発生させる問題がある。特に板バネをプローブとした場合、接触面積が広い分擦れ屑が多く発生する。擦れ屑が発生すると、大電流の測定では、端子接触面の炭化が発生し、導通性が著しく劣化する。また、上記特許文献1は、板バネをカンチレバーに取り付ける構造が不明であり、特許文献1の記載では容易に実施できない、カンチレバー型のプローブピンの高集積ユニット化が困難である、といった問題がある。
しかし、略円弧形状部を検査対象物の導電面に接触させたときに、板バネが曲がって略円弧形状部が横滑りし、その横滑りによる擦れ屑が発生する問題点がある。また、片持ち型の構造のため、プローブピンを押し込んだ場合、プローブピンが横方向に曲がってしまう問題がある。
しかし、第2の端部分の昇降によってガイド穴の内壁が擦れ、擦れ屑が発生する問題点がある。
そこで、本発明の目的は、実施が容易であり、垂直型で接触荷重が安定し、擦れ屑が発生しにくく大電流の検査に使用でき、さらに高集積ユニット化が可能なプローブピンおよびコンタクトプローブを提供する。
上記第3の観点によるプローブピンでは、耳部の端部分を半田付け,溶接,かしめ等により接触子や支持部材に固定すれば足り、実施が容易である。また、耳部の変形で必要なストロークが得られ、接触圧力が安定し、検査対象物の導電面と接触子の擦れが少なくて済み、擦れ屑が発生しにくくなる。そのため、大電流を流す検査においても故障が少ない。また、板バネ製の2つの耳部が直線形状であるか又は前記先端部よりも大きな曲率で湾曲しているため、プローブピン押し込み変形時に板ばねの一部に応力が集中することなく、繰り返し使用に対する耐久性が高くなる。加えて垂直型のコンタクトプローブとして構成を簡単化できるので繰り返しコンタクトに対する耐久性も高く、また高集積ユニット化も可能となる。さらに、板バネの素材よりも検査対象物の導電面との接触に適した素材を接触子に選ぶことが出来る。なお、支持部材に固定される端部分を除く前記耳部の長さ又は弦長が3mm以下の場合、所定の押し込み量を得たい際の前記耳部の変形量(曲がり)が、前記耳部の長さ又は弦長が3mmよりも長い場合に比べて大きくなるため、バネ性を保持するために許容される範囲を超えた塑性変形が発生し、プローブピンのバネ性を著しく劣化させるので本発明のピン形状には適さない。
上記第4の観点によるコンタクトプローブでは、耳部を半田付け,溶接,かしめ等により固定するので、実施が容易である。また、支持部材と耳部の擦れによる擦れ屑が発生しにくくなる。そのため、大電流を流す検査においても故障が少ない。さらに、支持部材で耳部を外側から挟むので、耳部が外側へ膨らまないようにすることができ、高集積ユニット化に対し特に有利となる。また、垂直型のコンタクトプローブとして構成を簡単化でき、組み立てが容易で繰り返しコンタクトに対する耐久性が高くなる。
上記第5の観点によるコンタクトプローブでは、耳部を半田付け,溶接,かしめ等により固定するので、実施が容易である。また、支持部材と耳部の擦れによる擦れ屑が発生しにくくなる。そのため、大電流を流す検査においても故障が少ない。さらに、支持部材で耳部を外側から挟むので、耳部が外側へ膨らまないようにすることができ、高集積ユニット化に対し特に有利となる。また、垂直型のコンタクトプローブとして構成を簡単化でき、組み立てが容易で繰り返しコンタクトに対する耐久性が高くなる。また、板バネの素材よりも検査対象物の導電面との接触に適した素材を接触子に選ぶことが出来る。
図1の(a)は、実施例1に係るプローブピン1を示す正面図である。図1の(b)は、同右側面図である。図1の(c)は、同底面図である。
このプローブピン1は、全体が板バネ製であり、略円弧形状に湾曲した先端部11と、その先端部11の両端からそれぞれ延び出し端部分が支持部材a1に固定された2つの耳部12,12とを有してなる。
先端部11から支持部材a1へと両耳部12,12の間隔が狭くなっている。
耳部12,12の端部分は、半田付け,溶接,かしめ等により支持部材a1に固定されている。
検査対象物の検査に際し、プローブピン1を検査対象物の導電面Cに接近する方向に移動させ、プローブピン1が検査対象物の導電面Cに圧力ゼロで接触した位置から更にプローブピン1を移動させ、所定圧力でプローブピン1を検査対象物の導電面Cに当接させる。
図2の(b)に示す検査位置は、所定圧力でプローブピン1を検査対象物の導電面Cに当接させた位置である。
(1)所定サイズの平板形状の板バネを用意する。
(2)所定径の丸棒に板バネの中央部分を巻き付けて、先端部11および耳部12,12を形成する。
図3に示すプローブピン1’は、耳部12’,12’が外側に湾曲した形状である以外は実施例1のプローブピン1と同じである。
耳部12’,12’の湾曲の曲率は、先端部11の湾曲の曲率の5倍以上大きい。
(1)実施例1のプローブピン1を製造する。
(2)耳部12,12が外側に湾曲するように補助しながら荷重を加えて全体を圧縮し、耳部12,12を塑性変形させて耳部12’,12’とする。なお、先端部11も同時に塑性変形し、曲率がやや大きくなる。
図4に示すプローブピン1”は、耳部12”,12”が内側に湾曲した形状である以外は実施例1のプローブピン1と同じである。
耳部12”,12”の湾曲の曲率は、先端部11の湾曲の曲率の5倍以上大きい。
(1)実施例1のプローブピン1を製造する。
(2)所定径の丸棒に板バネの中央部分を巻き付けて、先端部11および耳部12,12を形成する。
(3)耳部12,12が内側に湾曲するように補助しながら荷重を加えて全体を圧縮し、耳部12,12を塑性変形させて耳部12”,12”とする。なお、先端部11も同時に塑性変形し、曲率がやや大きくなる。
図5に示すプローブピン2は、先端部21から支持部材a2へと両耳部22,22の間隔が広くなっている以外は実施例1のプローブピン1と同様である。
図6に示すプローブピン2’は、耳部22’,22’が外側に湾曲した形状である以外は実施例4のプローブピン2と同じである。
耳部22’,22’の湾曲の曲率は、先端部21の湾曲の曲率の5倍以上大きい。
図7に示すプローブピン2”は、耳部22”,22”が内側に湾曲した形状である以外は実施例4のプローブピン2と同じである。
図8に示すプローブピン3は、先端部31から支持部材a3へと両耳部32,32の間隔が一定である以外は実施例1のプローブピン1と同様である。
図9に示すプローブピン3’は、耳部32’,32’が外側に湾曲した形状である以外は実施例7のプローブピン3と同じである。
耳部32’,32’の湾曲の曲率は、先端部31の湾曲の曲率の5倍以上大きい。
図10に示すプローブピン3”は、耳部32”,32”が内側に湾曲した形状である以外は実施例7のプローブピン3と同じである。
図11に示すプローブピン4は、先端部11の頂点部分に接触子13が取り付けられている以外は実施例1のプローブピン1と同じである。
接触子13の素材は、例えば銅タングステンである。
図12の(b)に示す検査位置では、所定圧力でプローブピン1の接触子13を検査対象物の導電面Cに当接している。
(1)所定サイズの平板形状の板バネを用意する。
(2)板バネの中央部分に接触子13を取り付ける。
(3)所定径の丸棒に板バネの中央部分を巻き付けて、先端部11および耳部12,12を形成する。
図13に示すプローブピン4’は、耳部12’,12’が外側に湾曲した形状である以外は実施例10のプローブピン4と同じである。
耳部12’,12’の湾曲の曲率は、先端部11の湾曲の曲率の5倍以上大きい。
(1)実施例10のプローブピン4を製造する。
(2)耳部12,12が外側に湾曲するように補助しながら塑性変形する大きさのストロークを与えて、耳部12,12を耳部12’,12’に塑性変形させる。なお、先端部11も同時に塑性変形し、曲率がやや大きくなる。
特性曲線S1は、実施例10のプローブピン4に対してストローク0.3mmを一度与えて耳部12,12を耳部12’,12’に塑性変形させたプローブピン4’の特性である。
特性曲線S2は、実施例10のプローブピン4に対してストローク0.7mmを一度与えて耳部12,12を耳部12’,12’に塑性変形させたプローブピン4’の特性である。
特性曲線S3は、実施例10のプローブピン4に対してストローク1.0mmを一度与えて耳部12,12を耳部12’,12’に塑性変形させたプローブピン4’の特性である。
特性曲線S4は、実施例10のプローブピン4に対してストローク1.5mmを一度与えて耳部12,12を耳部12’,12’に塑性変形させたプローブピン4’の特性である。
プローブピン4’を検査に使用するときの条件として、荷重が例えば52gfであり、ストロークが例えば0.5mmならば、特性曲線S2のプローブピン4’を製造すればよい。荷重が60gfまで、ストロークが0.7mmまでならば、特性曲線S2は変化しないので、その分が余裕になる。
プローブピン4’を検査に使用するときの条件として、荷重が例えば60gfであり、ストロークが例えば0.8mmならば、特性曲線S3のプローブピン4’を製造すればよい。荷重が63gfまで、ストロークが1.0mmまでならば、特性曲線S3は変化しないので、その分が余裕になる。
プローブピン4’を検査に使用するときの条件として、荷重が例えば60gfであり、ストロークが例えば1.3mmならば、特性曲線S4のプローブピン4’を製造すればよい。荷重が63gfまで、ストロークが1.5mmまでならば、特性曲線S4は変化しないので、その分が余裕になる。
図14に示すプローブピン4”は、耳部12”,12”が内側に湾曲した形状である以外は実施例10のプローブピン4と同じである。
図15に示すプローブピン5は、先端部51から支持部材a2へと両耳部52,52の間隔が広くなっている以外は実施例10のプローブピン4と同様である。
図16に示すプローブピン5’は、耳部52’,52’が外側に湾曲した形状である以外は実施例13のプローブピン5と同じである。
耳部52’,52’の湾曲の曲率は、先端部21の湾曲の曲率の5倍以上大きい。
図17に示すプローブピン5”は、耳部52”,52”が内側に湾曲した形状である以外は実施例13のプローブピン5と同じである。
図18に示すプローブピン6は、先端部61から支持部材a3へと両耳部62,62の間隔が一定である以外は実施例10のプローブピン4と同様である。
図19に示すプローブピン6’は、耳部62’,62’が外側に湾曲した形状である以外は実施例16のプローブピン6と同じである。
耳部62’,62’の湾曲の曲率は、先端部61の湾曲の曲率の5倍以上大きい。
図20に示すプローブピン6”は、耳部62”,62”が内側に湾曲した形状である以外は実施例16のプローブピン6と同じである。
図21の(a)は、実施例19に係るプローブピン7を示す正面図である。図19の(b)は、同右側面図である。図19の(c)は、同底面図である。
このプローブピン7は、接触子73と、接触子73を挟むように各第1端部分が接触子73を支持し各第1端部分からそれぞれ延び出し各第2端部分が支持部材a4にそれぞれ固定される板バネ製の2つの耳部72とを有してなる。
接触子73から支持部材a4へと両耳部72,72の間隔が広くなっている。
接触子73の素材は、例えば銅である。
板バネの素材は、例えばリン青銅である。板バネの厚さtは例えば1mmである。板バネの第1端の幅は例えば1.4mmであり、第2端の幅は例えば3mmである。
第2端部分は、半田付け,溶接,かしめ等により支持部材a4に固定されている。
検査対象物の検査に際し、プローブピン7を検査対象物の導電面Cに接近する方向に移動させ、プローブピン7が検査対象物の導電面Cに圧力ゼロで接触した位置から更にプローブピン7を移動させ、所定圧力でプローブピン7を検査対象物の導電面Cに当接させる。
図22の(b)に示す検査位置は、所定圧力でプローブピン7を検査対象物の導電面Cに当接させた位置である。
図23に示すプローブピン7’は、耳部72’,72’が外側に湾曲した形状である以外は実施例19のプローブピン7と同じである。
図24に示すプローブピン7”は、耳部72”,72”が内側に湾曲した形状である以外は実施例19のプローブピン7と同じである。
図25に示すプローブピン8は、接触子83から支持部材a5へと両耳部82,82の間隔が狭くなっている以外は実施例19のプローブピン7と同様である。
図26に示すプローブピン8’は、耳部82’,82’が外側に湾曲した形状である以外は実施例22のプローブピン8と同じである。
図27に示すプローブピン8”は、耳部82”,82”が内側に湾曲した形状である以外は実施例22のプローブピン8と同じである。
図28に示すプローブピン9は、先端部91から支持部材a5へと両耳部92,92の間隔が一定である以外は実施例22のプローブピン8と同様である。
図29に示すプローブピン9’は、耳部92’,92’が外側に湾曲した形状である以外は実施例25のプローブピン9と同じである。
図30に示すプローブピン9”は、耳部92”,92”が内側に湾曲した形状である以外は実施例25のプローブピン9と同じである。
図31の(a)は、実施例28に係るコンタクトプローブ1000を示す正面図である。図31の(b)は、同右側面図である。図31の(c)は、同底面図である。図31の(d)は、図31の(c)のX−X’断面図である。
図32に示すように、実施例28のコンタクトプローブ1000を2つ並べて、2つの先端部101が検査対象物の導電面に同時に接触するようにしてもよい。
図33に示すコンタクトプローブ2000は、先端部101の頂点部に接触子103を取り付けた以外は実施例28のコンタクトプローブ1000と同様の構成である。
接触子73の素材は、例えば銅タングステンである。
図34に示すように、実施例30のコンタクトプローブ2000を2つ並べて、2つの接触子103が検査対象物の導電面に同時に接触するようにしてもよい。
1’〜9’ プローブピン
1”〜9” プローブピン
11,21,31 先端部
12,12’,12” 耳部
13,73,83,93 接触子
22,22’,22” 耳部
32,32’,32” 耳部
51 先端部
52,52’,52” 耳部
61 先端部
62,62’,62” 耳部
72,72’,72” 耳部
82,82’,82” 耳部
92,92’,92” 耳部
100 プローブピン
101 先端部
102 耳部
103 接触子
105 支持部材
1000,2000 コンタクトプローブ
Claims (5)
- 略円弧形状に湾曲し頂点部分を検査対象物の導電面に接触させる板バネ製の先端部と、前記先端部の両端からそれぞれ延び出し端部分が支持部材に固定される板バネ製の2つの耳部とを有し、前記支持部材に固定される端部分を除く前記耳部は直線形状であるか又は前記先端部よりも大きな曲率で湾曲しており、前記支持部材に固定される端部分を除く前記耳部の長さ又は弦長は前記先端部の矢高よりも大きく且つ3mmよりも長いことを特徴とするプローブピン。
- 検査対象物の導電面に接触させる接触子と、略円弧形状に湾曲し頂点部分に前記接触子が固定された板バネ製の先端部と、前記先端部の両端からそれぞれ延び出し端部分が支持部材に固定される板バネ製の2つの耳部とを有し、前記支持部材に固定される端部分を除く前記耳部は直線形状であるか又は前記先端部よりも大きな曲率で湾曲しており、前記支持部材に固定される端部分を除く前記耳部の長さ又は弦長は前記先端部の矢高よりも大きく且つ3mmよりも長いことを特徴とするプローブピン。
- 検査対象物の導電面に接触させる接触子と、前記接触子を挟むように各第1端部分が前記接触子を支持し前記各第1端部分からそれぞれ延び出し各第2端部分が支持部材にそれぞれ固定される板バネ製の2つの耳部とを有し、前記第1端部分および前記第2端部分を除く前記耳部は直線形状であるか又は前記先端部よりも大きな曲率で湾曲しており、前記第1端部分および前記第2端部分を除く前記耳部の長さは3mmよりも長いことを特徴とするプローブピン。
- 略円弧形状に湾曲し頂点部分を検査対象物の導電面に接触させる板バネ製の先端部および前記先端部の両端からそれぞれ延び出した板バネ製の2つの耳部を有するプローブピンと、前記2つの耳部を外側から挟み且つ固定する支持部材とを具備したことを特徴とするコンタクトプローブ。
- 検査対象物の導電面に接触させる接触子および略円弧形状に湾曲し頂点部分に前記接触子が固定された板バネ製の先端部および前記先端部の両端からそれぞれ延び出した板バネ製の2つの耳部を有するプローブピンと、前記2つの耳部を挟み且つ固定する支持部材とを具備したことを特徴とするコンタクトプローブ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114839408A (zh) * | 2022-04-11 | 2022-08-02 | 渭南木王智能科技股份有限公司 | 一种适用于半导体大电流测试的弹簧外漏探针 |
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- 2013-03-21 JP JP2013057481A patent/JP2014182041A/ja active Pending
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