JP2014182029A - 高温割れ評価方法及び高温割れ評価装置 - Google Patents

高温割れ評価方法及び高温割れ評価装置 Download PDF

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Abstract

【課題】材料に割れが発生した際の温度環境を明確にする高温割れ評価方法及び高温割れ評価装置を提供する。
【解決手段】溶接状態の試験片13に歪みを0の状態から連続的に増加させ付与する工程と、歪みが0の状態から連続的に非接触で溶接部分の温度分布を取得する工程と、前記試験片の亀裂の発生を観察する工程と、亀裂発生の温度分布と歪み量に基づき高温割れを評価する工程とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶接時の高温割れ感受性を評価する高温割れ評価方法及び高温割れ評価装置に関するものである。
Ni基超合金やオーステナイト系ステンレス鋼では、溶接時の高温割れが問題となることが多い。
高温割れ感受性を評価する一つの指標として高温時の延性があり、従来より用いられている高温時の延性と溶接金属に発生する歪みの関係を、図9に模式的に示している。
図9中、横軸は温度、縦軸は歪み、延性を示し、又横軸と縦軸との交点は金属の融点を示している。更に、図9中、曲線Aは金属の延性、曲線Bは溶融金属が凝固し、温度が低下する過程で発生する歪みを示している。
曲線Aに示される様に、材料によっては、液相線温度と固相線温度の間で延性が低下する温度領域(BTR:Brittleness Temperature Range)や、それよりもやや低温で再び延性が低下する温度領域(DTR:Ductility−dip Temperature Range)が存在する。溶接時の凝固収縮の過程で生じる歪みがBTR、DTRでの延性の下限線A′を越えると、材料が歪みに耐えられず割れが生じるとされている。
材料のBTR、DTRでの下限線A′を評価する方法の一つとしてバレストレイン試験がある。バレストレイン試験は、評価材に対してTIGアークにより温度分布を与えた状態で強制的に曲げて歪みを与えることで高温割れを再現し、発生した割れの位置と長さから下限線A′を評価するものである。
然し、バレストレイン試験を用いた従来の高温割れ感受性評価では、低付加歪みの試験が困難であること、試験板の温度分布を正確に測定できないことから、上記曲線A、曲線Bは、実験結果より推定されたものであり、精度の高いものとは言えない。従って、割れ発生閾値となるべき下限線A′の下限値(図9中S点)に於ける歪み量、温度を精度良く知ることが困難であった。
尚、非特許文献1に於いて、バレストレイン試験を高速度カメラによりその場観察することが示され、凝固割れが発生する限界歪み量を明らかにしている。然し乍ら、高温割れに於ける凝固割れの発生と温度との関連を明確にするものではない。
又、特許文献1には、非接触で離反した位置の温度を2色測温法で測定していることが開示されている。
特開平6−213723号公報
凝固割れ発生挙動のその場観察 溶接学会全国大会講演概要 第83集(2008−9) P.366〜367
本発明は斯かる実情に鑑み、材料に割れが発生した際の温度環境を明確にする高温割れ評価方法及び高温割れ評価装置を提供するものである。
本発明は、溶接状態の試験片に歪みを0の状態から連続的に増加させ付与する工程と、歪みが0の状態から連続的に非接触で溶接部分の温度分布を取得する工程と、前記試験片の亀裂の発生を観察する工程と、亀裂発生の温度分布と歪み量に基づき高温割れを評価する工程とを有する高温割れ評価方法に係るものである。
又本発明は、前記試験片の亀裂の発生を観察する工程は、歪みが0の状態から溶接部分を高速度カメラによりフレーム画像毎に2波長の画像を取得し、前記2波長の画像の内少なくとも1波長で得られる画像をフレーム画像毎の観察画像とし、該観察画像に基づき前記試験片の亀裂の発生を観察する工程であり、前記溶接部分の温度分布を取得する工程は、前記2波長の画像に基づき2色測温法によりフレーム画像毎の温度分布を求める工程であり、前記高温割れを評価する工程は、亀裂発生時のフレーム画像に対応する温度分布と歪み量に基づき高温割れを評価する工程である高温割れ評価方法に係るものである。
又本発明は、割れ発生の瞬間を検出する割れ検出手段を設け、該割れ検出手段の検出信号に基づき対応するフレーム画像の観察画像、温度分布、歪み量を特定し、特定された観察画像、温度分布、歪み量に基づき高温割れを評価する高温割れ評価方法に係るものである。
又本発明は、前記試験片に与えられる歪みは連続的に求められ、各フレーム画像に対応した時点の歪みが取得される高温割れ評価方法に係るものである。
又本発明は、試験片に曲げ力を与え、曲げ部分で溶接を実行するバレストレイン試験装置と、溶接部から入射する光束の内、2波長に分離して、各波長毎のフレーム画像を連続して取得する高速度カメラと、前記バレストレイン試験装置と前記高速度カメラを制御する制御装置とを具備し、前記制御装置は、前記撮像装置で得られた2波長の画像に基づき2色測温法により各フレーム画像毎の温度分布を求めると共に2波長の内、少なくとも1つの波長に基づきフレーム画像毎の観察画像を求め、前記試験片の歪み量を連続的に演算し、各フレーム画像に対応した歪み量を取得し、各フレーム画像毎に温度分布、観察画像、歪み量を対応付ける高温割れ評価装置に係るものである。
更に又本発明は、割れ発生の瞬間を検出する割れ検出手段を更に具備し、前記制御装置は、該割れ検出手段が割れを検出した瞬間に対応するフレーム画像を特定し、該フレーム画像に対応する温度分布、観察画像、歪み量を特定する高温割れ評価装置に係るものである。
本発明によれば、溶接状態の試験片に歪みを0の状態から連続的に増加させ付与する工程と、歪みが0の状態から連続的に非接触で溶接部分の温度分布を取得する工程と、前記試験片の亀裂の発生を観察する工程と、亀裂発生の温度分布と歪み量に基づき高温割れを評価する工程とを有するので、低付加歪みで割れが発生する材料の亀裂が発生した時点の温度分布が実測でき、正確な高温割れ評価を行うことができる。
又本発明によれば、試験片に曲げ力を与え、曲げ部分で溶接を実行するバレストレイン試験装置と、溶接部から入射する光束の内、2波長に分離して、各波長毎のフレーム画像を連続して取得する高速度カメラと、前記バレストレイン試験装置と前記高速度カメラを制御する制御装置とを具備し、前記制御装置は、前記撮像装置で得られた2波長の画像に基づき2色測温法により各フレーム画像毎の温度分布を求めると共に2波長の内、少なくとも1つの波長に基づきフレーム画像毎の観察画像を求め、前記試験片の歪み量を連続的に演算し、各フレーム画像に対応した歪み量を取得し、各フレーム画像毎に温度分布、観察画像、歪み量を対応付けるので、低付加歪みで割れが発生する材料の亀裂が発生した時点の温度分布が実測でき、正確な高温割れ評価を行うことができるという優れた効果を発揮する。
本発明の実施例に係る高温割れ評価装置の正面図である。 同前高温割れ評価装置の側面図である。 該高温割れ評価装置に用いられるバレストレイン試験装置の正面図である。 同前バレストレイン試験装置の側面図である。 該バレストレイン試験装置で試験片に曲げ変形を与えた状態の説明図である。 前記高温割れ評価装置に用いられる撮像装置の光学系の概略構成図である。 (a)(b)は、波長λ1、波長λ2による観察画像、(c)は2色測温法で得られた温度の高低に対応させて色分けした画像、(d)は試験終了後の外観観察画像である。 本実施例で得られた、高温割れ特性を示すグラフである。 従来の手法で求めた高温割れ特性を示すグラフである。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
図1〜図4に於いて、本発明の実施例に係る高温割れ評価装置について説明する。
高温割れ評価装置1は、主にバレストレイン試験装置2、撮像装置3、制御装置4を有する。
先ず、前記バレストレイン試験装置2について図3、図4を参照して概略を説明する。
ベース11の上面に、曲げブロック12が設置される。該曲げブロック12は、図3の紙面に対して垂直の方向に延在し、上面は円筒曲面となっている。又、前記曲げブロック12は着脱可能であり、円筒曲面の曲率が異なる複数の曲げブロック12が準備されている。前記曲げブロック12の上には試験片13が載置される様になっている。
前記曲げブロック12を挾み、該曲げブロック12に関して対称な位置に、ヨーク14,14が設けられている。該ヨーク14は油圧シリンダ等のアクチュエータ15により下方に移動可能となっており、前記試験片13の両端を圧下し、該試験片13に曲げ力を付与可能となっている。
前記ヨーク14,14の外側に、支柱部材16,16が設けられ、該支柱部材16,16に掛渡り、移動ビーム17が設けられ、該移動ビーム17にトーチホルダ18を介してTIGトーチ19が支持されている。
前記移動ビーム17は、走行装置21によって図3中紙面に対して垂直な方向(図4中紙面に向って右方向)に走行可能となっている。
前記制御装置4は、前記TIGトーチ19のアーク発生状態、前記アクチュエータ15、前記走行装置21を所要のタイミングで、所要の状態に同期制御する。
図5は、前記ヨーク14,14によって、前記試験片13に圧下力を与え、曲げた状態を示しており、前記試験片13が前記曲げブロック12の上面に沿って曲げられることで、前記曲げブロック12の曲率に応じた、曲げ歪みが与えられる。ここで、付加歪み量としては、1.96%〜11.1%が例示される。
次に、前記撮像装置3について説明する。
前記バレストレイン試験装置2の外側に外枠23,23が設けられ、該外枠23,23に掛渡ってカメラ支持フレーム24が設けられ、該カメラ支持フレーム24にカメラホルダ25が取付けられている。該カメラホルダ25に高速度カメラ26が支持される。
前記カメラホルダ25は、前記高速度カメラ26を該高速度カメラ26の光軸が鉛直線に対して15゜〜25゜の範囲で傾斜させて支持可能となっており、前記光軸が傾斜されることで、前記TIGトーチ19或は前記トーチホルダ18が干渉することなく、溶接中の溶融池、及びその周辺を撮影可能となっている。
前記高速度カメラ26の撮影条件を例示すると、フレームレート2000fps、シャッタ速度1/2000、倍率が1である。
更に、本実施例に係る前記高速度カメラ26では、2色測温法が可能な構成を具備している。2色測温法は、波長の異なる2つの光を用いて同一点の画像を取得し、光強度と測定対象物の放射率から温度を測定する。
図6は、2色測温法を可能とした、前記高速度カメラ26の光学系の概略構成を示している。該高速度カメラ26では、入射する光束を2つに分割し、分割したそれぞれの光束に選択波長が異なる光学フィルタを設け、波長の異なる2つの画像を取得できる構成としている。
図6中、31は熱放射している測定対象物であり、本実施例では溶接部となっている。
32は熱画像観察装置の光学系、4は前記制御装置を示している。
前記光学系32は、前記測定対象物31に対向するレンズユニット34(尚、図示では簡略化して示している)を有し、該レンズユニット34の光軸35上に光束分割手段としてハーフミラー36が設けられ、又前記光軸35上には第1波長フィルタ37、受光素子38が設けられている。
前記レンズユニット34は、前記測定対象物31からの光を平行光束として前記ハーフミラー36に導くものであり、前記ハーフミラー36は入射した光束を分割し、一部を透過、残部を反射するものであり、透過する光量と反射する光量とは等しくなっている。
前記受光素子38には、例えばCCD、CMOSセンサ等が用いられ、前記第1波長フィルタ37は、λ1の波長を選択して透過する光学特性を有している。
又、前記ハーフミラー36で前記光軸35が分岐され、分岐された光軸39上にはミラー41が設けられ、該ミラー41は前記光軸39を前記光軸35と平行に偏向し、偏向された光軸39上に第2波長フィルタ42、光路長調整光学部材43、前記受光素子38が配設される。前記第2波長フィルタ42は、λ2の波長を選択して透過する光学特性を有している。前記受光素子38は、前記光軸35を経て入射するλ1の画像と、前記光軸39を経て入射するλ2の画像とを異なった部位で同時に受光する。
前記光軸39は2つのミラーで偏向され、偏向された後は前記光軸35と平行となり、前記光軸35と前記光軸39とは距離a離れている。この距離aは、前記ハーフミラー36で分割された光束により得られる画像と、前記光軸35を透過した光束で得られる画像とが重ならない値とされる。
この為、前記測定対象物31から前記受光素子38に至る光路長は、前記光軸35と前記光軸39とでは距離a分だけ前記光軸39の光路長が長くなっている。前記光路長調整光学部材43は、前記光軸39の光学長を短くし、前記光軸35と前記光軸39の光学長を等価にする。
ここで、前記光路長調整光学部材43の屈折率n、光軸に沿った長さをxとすると、光学長はnxとなる。
一方、焦点距離がfであるレンズが存在し、平行光がこのレンズを透過して集光される場合、この光が空気中のみを透過する場合はレンズからfの位置で集光されるが、光路内に光学長nxの透過性物質が存在する場合は集光される距離はf+(nx−x)/nとなり、距離が伸びる。この性質を利用すると、焦点距離fのレンズに対して、距離がf+aである位置に集光したい場合、f+aの側にa=(n−1)x/nであるような長さと屈折率をもつ透過性物質を挿入することにより、f+aの位置に集光させることが可能となる。
従って、上記した様に、前記光路長調整光学部材43を分岐によって長くなってしまった側の前記光軸39中に挿入し、屈折率n、長さxを適宜選択することで、同一の画像検出素子(前記受光素子38)上に両方の前記光軸35,39を経た光束を集光させることが可能となる。
前記測定対象物31からの光線(熱放射線)は、前記レンズユニット34により平行光束とされ、該平行光束は前記ハーフミラー36により2分割され、更に、分割された光束は前記ミラー41により、前記ハーフミラー36を透過する光束と平行に偏向される。
前記ハーフミラー36を透過した光束は、前記第1波長フィルタ37を透過することによりλ1の波長に限定されて前記受光素子38に投影され、該受光素子38上にλ1の波長による前記測定対象物31像が形成される。
又、前記ハーフミラー36で分割(反射)され、前記ミラー41で偏向された光束は前記第2波長フィルタ42を透過し、λ2の波長に限定されて前記受光素子38に投影され、該受光素子38上にλ2の波長による前記測定対象物31像が形成される。上記した様に、距離aは、λ1の波長による測定対象物像とλ2の波長による測定対象物像とが重ならない様に設定される。尚、本実施例では、λ1を850nm、λ2を950nmとして実施した。
前記制御装置4は、前記高速度カメラ26の撮影を制御し、前記TIGトーチ19のアーク発生状態、前記アクチュエータ15、前記走行装置21に同期制御する。
又前記高速度カメラ26の前記受光素子38で得られた受光信号は前記制御装置4に送出され、該制御装置4では、各フレーム画像毎にλ1の波長による測定対象物像の画像とλ2の波長による測定対象物像の画像とを分離して取得し、2色測温法により測定対象物31の温度、温度分布等の温度状態を演算する。温度状態は、測定対象物31上の測定点と対応させ数値で表示され、或はグラフ化され、或は温度の高低に対応させた色分け表示で画像として表示される。
従って、変化する温度変化(温度分布変化)が高速で取得できる。更に、前記高速度カメラ26による画像も取得できることから、亀裂の発生状態も観測でき、亀裂発生時の温度分布も特定できる。従って、実際の温度、実際の歪みに対する高温割れ感受性を評価することができる。
更に、上記高温割れ評価装置1を用いた高温割れ試験、高温割れ評価について説明する。
所定の曲率を有する前記曲げブロック12を前記ベース11に設置する。前記試験片13を前記曲げブロック12上に載置し、前記ヨーク14,14により前記試験片13を保持した状態とする。前記走行装置21を駆動して、前記TIGトーチ19による溶接位置を、前記高速度カメラ26の視野の中心に設定する。
前記制御装置4は、前記TIGトーチ19により溶接を開始する。溶接開始後、前記制御装置4より前記アクチュエータ15に曲げ開始の信号を発して、前記ヨーク14,14を圧下させる。該ヨーク14,14により、溶接中の前記試験片13に曲げ力を付与する。尚、溶接は、図3に於いて紙面に対して垂直な方向に進行する。
曲げ力は0の状態から徐々に増大され、前記試験片13に付与される歪み量も、曲げ力の増加に対応して0の状態から連続的に増加する。前記制御装置4は、歪みを演算し、後述するフレーム画像に対応させ各フレーム画像毎の歪みを取得し、各フレーム画像に対応させて歪み量を保存する。
尚、歪みの演算は、前記試験片13に歪み計を設けて測定してもよく、或は前記ヨーク14,14が与える撓み量、前記曲げブロック12の曲率、試験片13の板厚等から演算してもよい。
又、前記制御装置4は、発せられる曲げ開始の指令をトリガとして前記高速度カメラ26による録画を開始する。上記した様に、前記高速度カメラ26により、1秒間に2000枚のフレーム画像が取得され、更に各フレーム画像毎に、λ1、λ2の2波長の画像が取得される。
前記制御装置4は、各フレーム画像毎に取得された2波長のフレーム画像に基づき、1フレーム画像毎に、2色測温法により溶接部の温度、温度分布等の温度状態を演算する。従って、1/2000秒毎の温度分布の変化が得られる。
温度状態は、数値で表示され、或はグラフ化され、或は温度の高低に対応させて色分けした画像として表示部(図示せず)に表示される。本実施例では、例えば、温度の高低に対応させた色分け表示で画像として表示する。
又、同時に2000fpsで、溶接部の観察用の画像が取得される。観察用の画像は、λ1、λ2の2波長の画像の内一方を観察用の画像とするか、或はλ1、λ2の2波長の画像を合成したものでもよい。
前記2色測温法で得た前記色分け表示での画像と、前記観察用の画像とは、同一光軸で、同一時刻に取得したものであるので、キャリブレーションをすることなく、1対1に対応する。
取得した色分け表示画像、観察用の画像をリアルタイムで、表示部に表示し、亀裂の発生状態を観察してもよく、或は色分け表示画像、観察用の画像を保存し、データを全て取得した後で、各フレーム画像毎に評価してもよい。
いずれの場合も、前記観察用の画像により亀裂の発生を確認し、更に亀裂の発生を確認した時点の、亀裂発生の位置を色分け表示画像に特定することで、色分け表示画像より亀裂発生位置の温度が測定できる。従って、亀裂発生時の付与された歪み量、温度が測定でき、実際の温度、歪み量に対応した高温割れ評価が行える。
尚、1フレーム画像毎の観察用の画像の観察により亀裂の発生を確認する他に、亀裂の発生を検知する手段を設けてもよい。例えば、割れ発生時に電気抵抗が変化することを利用し、電気抵抗を検出する手段を設け、電気抵抗に変化があった場合に信号を発生する様にし、発生された信号に基づき割れ発生の瞬間を検知してもよい。或は、亀裂の発生を検知する手段としてレーザセンサを用いてもよい。いずれの場合も、発生の瞬間を検知した場合、検知した時間に対応する観察用の画像、色分け表示画像、歪み量を特定し、高温割れの評価を行う。
図7(a)は波長λ1での観察画像、図7(b)は波長λ2での観察画像を示し、図7(c)は色分け表示での画像を示し、図7(d)は試験終了後の外観観察画像を示している。尚、図示では図7(c)、図7(d)はモノクロ画像であるが実際にはカラー表示である。
又、本実施例で取得した高温割れ特性を図8に示す。
本実施例では、曲げ開始から溶接部の画像を連続的に取得しているので、歪み0から歪みが連続的に増大している過程での割れ発生、割れの成長が観測できる。
図8に示される様に、付加した歪みが0.5%となった時に、1450℃の箇所で亀裂が発生し、亀裂はその後歪みが増大すると共に1200℃の位置迄増大し、1200℃を超えた温度で、成長が停止している。図8に示される曲線は、図9で示される曲線Aに相当する。従って、従来では実験データに基づき予測していた曲線Aが本実施例では実測により、正確な値として得られる。
尚、温度分布の測定方法としては、2色測温法の他に単色測温法が用いられてもよいことは言う迄もない。
1 高温割れ評価装置
2 バレストレイン試験装置
3 撮像装置
4 制御装置
11 ベース
12 曲げブロック
13 試験片
14 ヨーク
15 アクチュエータ
16 支柱部材
17 移動ビーム
18 トーチホルダ
19 TIGトーチ
21 走行装置
24 カメラ支持フレーム
25 カメラホルダ
26 高速度カメラ
32 光学系
34 レンズユニット
35 光軸
37 第1波長フィルタ
38 受光素子
41 ミラー
42 第2波長フィルタ
43 光路長調整光学部材

Claims (6)

  1. 溶接状態の試験片に歪みを0の状態から連続的に増加させ付与する工程と、歪みが0の状態から連続的に非接触で溶接部分の温度分布を取得する工程と、前記試験片の亀裂の発生を観察する工程と、亀裂発生の温度分布と歪み量に基づき高温割れを評価する工程とを有することを特徴とする高温割れ評価方法。
  2. 前記試験片の亀裂の発生を観察する工程は、歪みが0の状態から溶接部分を高速度カメラによりフレーム画像毎に2波長の画像を取得し、前記2波長の画像の内少なくとも1波長で得られる画像をフレーム画像毎の観察画像とし、該観察画像に基づき前記試験片の亀裂の発生を観察する工程であり、前記溶接部分の温度分布を取得する工程は、前記2波長の画像に基づき2色測温法によりフレーム画像毎の温度分布を求める工程であり、前記高温割れを評価する工程は、亀裂発生時のフレーム画像に対応する温度分布と歪み量に基づき高温割れを評価する工程である請求項1の高温割れ評価方法。
  3. 割れ発生の瞬間を検出する割れ検出手段を設け、該割れ検出手段の検出信号に基づき対応するフレーム画像の観察画像、温度分布、歪み量を特定し、特定された観察画像、温度分布、歪み量に基づき高温割れを評価する請求項2の高温割れ評価方法。
  4. 前記試験片に与えられる歪みは連続的に求められ、各フレーム画像に対応した時点の歪みが取得される請求項2又は請求項3の高温割れ評価方法。
  5. 試験片に曲げ力を与え、曲げ部分で溶接を実行するバレストレイン試験装置と、溶接部から入射する光束の内、2波長に分離して、各波長毎のフレーム画像を連続して取得する高速度カメラと、前記バレストレイン試験装置と前記高速度カメラを制御する制御装置とを具備し、前記制御装置は、前記撮像装置で得られた2波長の画像に基づき2色測温法により各フレーム画像毎の温度分布を求めると共に2波長の内、少なくとも1つの波長に基づきフレーム画像毎の観察画像を求め、前記試験片の歪み量を連続的に演算し、各フレーム画像に対応した歪み量を取得し、各フレーム画像毎に温度分布、観察画像、歪み量を対応付けることを特徴とする高温割れ評価装置。
  6. 割れ発生の瞬間を検出する割れ検出手段を更に具備し、前記制御装置は、該割れ検出手段が割れを検出した瞬間に対応するフレーム画像を特定し、該フレーム画像に対応する温度分布、観察画像、歪み量を特定する請求項5の高温割れ評価装置。
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