JPH0569186A - ボロン添加ステンレス鋼用溶接棒およびワイヤ - Google Patents
ボロン添加ステンレス鋼用溶接棒およびワイヤInfo
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- JPH0569186A JPH0569186A JP22669191A JP22669191A JPH0569186A JP H0569186 A JPH0569186 A JP H0569186A JP 22669191 A JP22669191 A JP 22669191A JP 22669191 A JP22669191 A JP 22669191A JP H0569186 A JPH0569186 A JP H0569186A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐高温割れ性に優れ高能率の溶接が可能であ
り、ボロン添加ステンレス鋼の溶接に適したオーステナ
イト系ステンレス鋼の溶接棒およびワイヤを提供する。 【構成】 この溶接棒およびワイヤは、重量で0.4 ％以
上のボロンを含有するオーステナイト系ステンレス鋼か
ら構成される。特にこのオーステナイト系ステンレス鋼
が、重量で0.4 ％以上0.7 ％以下のボロンを含有し、か
つ0.015 重量％以下のイオウと0.035 重量％以下のリン
をそれぞれ含有するように構成することが望ましい。
り、ボロン添加ステンレス鋼の溶接に適したオーステナ
イト系ステンレス鋼の溶接棒およびワイヤを提供する。 【構成】 この溶接棒およびワイヤは、重量で0.4 ％以
上のボロンを含有するオーステナイト系ステンレス鋼か
ら構成される。特にこのオーステナイト系ステンレス鋼
が、重量で0.4 ％以上0.7 ％以下のボロンを含有し、か
つ0.015 重量％以下のイオウと0.035 重量％以下のリン
をそれぞれ含有するように構成することが望ましい。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ボロン添加ステンレス
鋼の溶接に適したオーステナイト系ステンレス鋼からな
る溶接棒およびワイヤに関する。
鋼の溶接に適したオーステナイト系ステンレス鋼からな
る溶接棒およびワイヤに関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、ボロン（ホウ素）は中性子吸収
断面積が大きいため、その化合物は中性子吸収材として
広く使用されおり、構造物用の材料としては、ボロンを
添加したオーステナイト系ステンレス鋼（ボロン添加ス
テンレス鋼）が開発され実用に供されている。一方、ボ
ロンは材料の溶接性に対しては有害な元素であり、溶融
した金属にボロンが混入あるいは不純物として存在する
と、その凝固冷却過程で割れ（高温割れ）が生じやすく
なる。
断面積が大きいため、その化合物は中性子吸収材として
広く使用されおり、構造物用の材料としては、ボロンを
添加したオーステナイト系ステンレス鋼（ボロン添加ス
テンレス鋼）が開発され実用に供されている。一方、ボ
ロンは材料の溶接性に対しては有害な元素であり、溶融
した金属にボロンが混入あるいは不純物として存在する
と、その凝固冷却過程で割れ（高温割れ）が生じやすく
なる。
【０００３】そのため、従来からボロン添加ステンレス
鋼の溶接にあたっては、小入熱の溶接手段を採り、ボロ
ンを含有する母材への溶接金属（溶接棒およびワイヤ）
の溶け込みを少なくし、かつ母材から溶接金属へのボロ
ンの混入を少なくすることで前記問題に対処していた。
鋼の溶接にあたっては、小入熱の溶接手段を採り、ボロ
ンを含有する母材への溶接金属（溶接棒およびワイヤ）
の溶け込みを少なくし、かつ母材から溶接金属へのボロ
ンの混入を少なくすることで前記問題に対処していた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の方法では、小入熱の溶接であるため、単位時間
当たりの溶接量が少なくて能率が悪く、溶接作業に多大
な時間を要していた。
な従来の方法では、小入熱の溶接であるため、単位時間
当たりの溶接量が少なくて能率が悪く、溶接作業に多大
な時間を要していた。
【０００５】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、耐高温割れ性に優れ高能率の溶接が可
能なボロン添加ステンレス鋼用の溶接棒およびワイヤを
提供することを目的とする。
なされたもので、耐高温割れ性に優れ高能率の溶接が可
能なボロン添加ステンレス鋼用の溶接棒およびワイヤを
提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】一般に、オーステナイト
系ステンレス鋼の耐高温割れ性を評価する方法の一つと
して、バレストレイン試験があるが、本発明者らは、ボ
ロンをいろいろな割合で添加含有したオーステナイト系
ステンレス鋼の高温割れ性を、バレストレイン試験で調
べることにより、本発明を完成した。
系ステンレス鋼の耐高温割れ性を評価する方法の一つと
して、バレストレイン試験があるが、本発明者らは、ボ
ロンをいろいろな割合で添加含有したオーステナイト系
ステンレス鋼の高温割れ性を、バレストレイン試験で調
べることにより、本発明を完成した。
【０００７】すなわち本発明のボロン添加ステンレス鋼
用溶接棒およびワイヤは、重量で0.4 ％以上のボロンを
含有するオーステナイト系ステンレス鋼からなることを
特徴とし、特に、重量で0.4 ％以上0.7 ％以下のボロン
を含有するとともに、イオウの含有量が0.015 重量％以
下、リンの含有量が0.035 重量％以下であるオーステナ
イト系ステンレス鋼からなることを特徴とする。
用溶接棒およびワイヤは、重量で0.4 ％以上のボロンを
含有するオーステナイト系ステンレス鋼からなることを
特徴とし、特に、重量で0.4 ％以上0.7 ％以下のボロン
を含有するとともに、イオウの含有量が0.015 重量％以
下、リンの含有量が0.035 重量％以下であるオーステナ
イト系ステンレス鋼からなることを特徴とする。
【０００８】本発明において、ボロンの含有量を0.4 重
量％以上の範囲に限定したのは、次の理由による。すな
わち、ボロンの含有量が0.4 重量％未満の場合には、溶
接金属に含有されたボロンの量が、母材の溶け込み溶融
により容易に希釈されてしまうため、大入熱の溶接法を
採ると高温割れが発生して好ましくないためである。ま
た、このようなボロンの含有量は、0.7 重量％を越える
と、溶接部の延性が低下し曲げ試験で割れが発生しやす
くなるため、0.7 重量％以下にすることが望ましい。
量％以上の範囲に限定したのは、次の理由による。すな
わち、ボロンの含有量が0.4 重量％未満の場合には、溶
接金属に含有されたボロンの量が、母材の溶け込み溶融
により容易に希釈されてしまうため、大入熱の溶接法を
採ると高温割れが発生して好ましくないためである。ま
た、このようなボロンの含有量は、0.7 重量％を越える
と、溶接部の延性が低下し曲げ試験で割れが発生しやす
くなるため、0.7 重量％以下にすることが望ましい。
【０００９】さらに本発明においては、通常不可避的な
不純物であるイオウとリンの含有量を、以下に示す理由
でそれぞれ0.015 重量％以下および0.035 重量％以下と
することが望ましい。すなわち、これらの元素の含有量
が前記した割合を越えた場合には、ボロンを積極的に添
加したことによる高温割れ防止の効果が十分に上がら
ず、好ましくない。
不純物であるイオウとリンの含有量を、以下に示す理由
でそれぞれ0.015 重量％以下および0.035 重量％以下と
することが望ましい。すなわち、これらの元素の含有量
が前記した割合を越えた場合には、ボロンを積極的に添
加したことによる高温割れ防止の効果が十分に上がら
ず、好ましくない。
【００１０】
【作用】本発明のボロン添加ステンレス鋼用溶接棒およ
びワイヤにおいては、オーステナイト系ステンレス鋼に
0.4 重量％以上のボロンが含有されているので、ボロン
添加ステンレス鋼を大入熱の溶接法で溶接しても、高温
割れが発生しにくい。
びワイヤにおいては、オーステナイト系ステンレス鋼に
0.4 重量％以上のボロンが含有されているので、ボロン
添加ステンレス鋼を大入熱の溶接法で溶接しても、高温
割れが発生しにくい。
【００１１】また、このようなオーステナイト系ステン
レス鋼に添加含有されるボロンの割合を0.7 重量％以下
とし、さらにイオウおよびリンの含有量をそれぞれ0.01
5 重量％以下および0.035 重量％以下とした場合には、
ボロン添加による高温割れ防止の効果が顕著に現われ、
しかも得られる溶接部が十分な延性を有している。
レス鋼に添加含有されるボロンの割合を0.7 重量％以下
とし、さらにイオウおよびリンの含有量をそれぞれ0.01
5 重量％以下および0.035 重量％以下とした場合には、
ボロン添加による高温割れ防止の効果が顕著に現われ、
しかも得られる溶接部が十分な延性を有している。
【００１２】
【実施例】以下、本発明の実施例について記載する。 実施例１〜３
【００１３】表１に示すように、ボロンを重量でそれぞ
れ0.42％、0.65％、および0.79％含有し、かつ耐高温割
れ性を低下させる元素であるリンとイオウの含有量を、
それぞれ重量で0.035 ％以下および0.015 ％以下とする
とともに、表１に示す他の元素を同表に示す割合で含有
するように、ボロン添加ステンレス鋼を調製した。また
比較のために、表１に示すようにボロンを重量で不純物
程度（0.001 ％）、および0.26％添加し、かつリンとイ
オウおよびその他の元素の含有量を同表に示す割合とし
てボロン添加ステンレス鋼を調製した。
れ0.42％、0.65％、および0.79％含有し、かつ耐高温割
れ性を低下させる元素であるリンとイオウの含有量を、
それぞれ重量で0.035 ％以下および0.015 ％以下とする
とともに、表１に示す他の元素を同表に示す割合で含有
するように、ボロン添加ステンレス鋼を調製した。また
比較のために、表１に示すようにボロンを重量で不純物
程度（0.001 ％）、および0.26％添加し、かつリンとイ
オウおよびその他の元素の含有量を同表に示す割合とし
てボロン添加ステンレス鋼を調製した。
【００１４】
【表１】
【００１５】次いで、実施例１〜３および比較例１、２
で得られたボロン添加ステンレス鋼について、それぞれ
以下に示すバレストレイン試験を行い、耐高温割れ性を
調べた。すなわちバレストレイン試験においては、図１
および図２にそれぞれ示すように、実施例と比較例でそ
れぞれ得られたボロン添加ステンレス鋼で厚さt の試験
板１を製作し、この試験板１をその一端を固定する固定
用治具２に取り付け、ＴＩＧ（テルミット・イナートガ
ス・アーク）溶接方法によって、溶加材を使用せず試験
板１を溶融凝固させて溶接ビード３を形成しながら、歪
み負荷治具４により、試験板１の他端に0.40％、0.64
％、0.84％の曲げ負荷歪みεをそれぞれ与えた。なお、
図中符号５は、ＴＩＧ溶接トーチを示し、６は曲げガイ
ドを示す。また符号７は、カバー板を示す。溶接条件
は、溶接電圧10〜15V 、溶接電流85A、シールドガスが
アルゴン15l/min 、溶接速度10cm/minであり、負荷歪み
ε（ε=t/2R ×100(%)）は、曲げガイド６の曲率半径Ｒ
を変えることによって変化させた。そして、こうして負
荷歪みを与えて溶接を停止したとき、溶接ビード３のク
レータ周辺部に生じた割れ（高温割れ）の長さを測定
し、割れの長さの比較によって高温割れ感受性（耐高温
割れ性）を調べた。
で得られたボロン添加ステンレス鋼について、それぞれ
以下に示すバレストレイン試験を行い、耐高温割れ性を
調べた。すなわちバレストレイン試験においては、図１
および図２にそれぞれ示すように、実施例と比較例でそ
れぞれ得られたボロン添加ステンレス鋼で厚さt の試験
板１を製作し、この試験板１をその一端を固定する固定
用治具２に取り付け、ＴＩＧ（テルミット・イナートガ
ス・アーク）溶接方法によって、溶加材を使用せず試験
板１を溶融凝固させて溶接ビード３を形成しながら、歪
み負荷治具４により、試験板１の他端に0.40％、0.64
％、0.84％の曲げ負荷歪みεをそれぞれ与えた。なお、
図中符号５は、ＴＩＧ溶接トーチを示し、６は曲げガイ
ドを示す。また符号７は、カバー板を示す。溶接条件
は、溶接電圧10〜15V 、溶接電流85A、シールドガスが
アルゴン15l/min 、溶接速度10cm/minであり、負荷歪み
ε（ε=t/2R ×100(%)）は、曲げガイド６の曲率半径Ｒ
を変えることによって変化させた。そして、こうして負
荷歪みを与えて溶接を停止したとき、溶接ビード３のク
レータ周辺部に生じた割れ（高温割れ）の長さを測定
し、割れの長さの比較によって高温割れ感受性（耐高温
割れ性）を調べた。
【００１６】このようなバレストレイン試験の結果を図
３に示す。図３は、各々の試験板についてボロン含有量
を横軸にし、バレストレイン試験で生じた高温割れのう
ちで最大のものの長さを縦軸にして表したものである。
この図から、不純物程度のボロンしか含有していない比
較例１のステンレス鋼は、負荷歪みεが0.84％まで最大
割れ長さが約0.22mm以下で、良好な耐高温割れ性を示し
ていることがわかる。これに対して積極的にボロンを添
加した場合には、ボロン添加量が0.26％の比較例２のス
テンレス鋼では、最大割れ長さが約1.5mm という高い高
温割れ感受性を示しているが、実施例１乃至３のステン
レス鋼におけるようにボロン含有量がさらに増すと、最
大割れ長さは次第に減少し、ボロン含有量が0.79％の実
施例３のものでは、不純物程度のボロンを含む比較例１
のステンレス鋼と大差ないまでに耐高温割れ性が改善さ
れている。このように、不純物程度より多く有意な量の
ボロンを添加した場合には、その含有量が多いほど耐高
温割れ性が良好になり、実施例で得られたボロン添加ス
テンレス鋼は、十分に優れた耐高温割れ性を有すること
がわかる。 実施例４〜６
３に示す。図３は、各々の試験板についてボロン含有量
を横軸にし、バレストレイン試験で生じた高温割れのう
ちで最大のものの長さを縦軸にして表したものである。
この図から、不純物程度のボロンしか含有していない比
較例１のステンレス鋼は、負荷歪みεが0.84％まで最大
割れ長さが約0.22mm以下で、良好な耐高温割れ性を示し
ていることがわかる。これに対して積極的にボロンを添
加した場合には、ボロン添加量が0.26％の比較例２のス
テンレス鋼では、最大割れ長さが約1.5mm という高い高
温割れ感受性を示しているが、実施例１乃至３のステン
レス鋼におけるようにボロン含有量がさらに増すと、最
大割れ長さは次第に減少し、ボロン含有量が0.79％の実
施例３のものでは、不純物程度のボロンを含む比較例１
のステンレス鋼と大差ないまでに耐高温割れ性が改善さ
れている。このように、不純物程度より多く有意な量の
ボロンを添加した場合には、その含有量が多いほど耐高
温割れ性が良好になり、実施例で得られたボロン添加ス
テンレス鋼は、十分に優れた耐高温割れ性を有すること
がわかる。 実施例４〜６
【００１７】表２に示すように、ボロンを重量でそれぞ
れ0.42％、0.68％、および0.80％含有し、かつリンとイ
オウの含有量をそれぞれ工業的に供給される範囲の上限
付近、すなわち約0.04％および0.015 ％以上として、ボ
ロン添加ステンレス鋼を調製した。また比較のために、
表２に示すようにボロンを重量で不純物程度（0.005
％）、および0.27％添加し、かつリンとイオウおよびそ
の他の元素の含有量を同表に示す割合としてボロン添加
ステンレス鋼を調製した。
れ0.42％、0.68％、および0.80％含有し、かつリンとイ
オウの含有量をそれぞれ工業的に供給される範囲の上限
付近、すなわち約0.04％および0.015 ％以上として、ボ
ロン添加ステンレス鋼を調製した。また比較のために、
表２に示すようにボロンを重量で不純物程度（0.005
％）、および0.27％添加し、かつリンとイオウおよびそ
の他の元素の含有量を同表に示す割合としてボロン添加
ステンレス鋼を調製した。
【００１８】
【表２】
【００１９】次に、実施例４〜６および比較例３、４で
得られたボロン添加ステンレス鋼について、それぞれ前
記したバレストレイン試験を行い耐高温割れ性を調べ
た。これらの試験結果を、図３と同様にして図４に示
す。
得られたボロン添加ステンレス鋼について、それぞれ前
記したバレストレイン試験を行い耐高温割れ性を調べ
た。これらの試験結果を、図３と同様にして図４に示
す。
【００２０】この図からも、不純物程度より多く有意な
量のボロンを添加した場合には、その添加含有量が0.4
重量％以上で多くなるほど、耐高温割れ性が良好になる
ことがわかるが、その改善の程度は図３の実施例１〜３
における程大きくはない。すなわち、実施例４〜６で得
られたボロン添加ステンレス鋼においても、十分良好な
耐高温割れ性が示されるが、イオウおよびリンの含有量
をそれぞれ0.015 重量％以下および0.035 重量％以下と
した実施例１〜３の方が、ボロン添加による高温割れ防
止効果が顕著に現われる。 実施例７、８
量のボロンを添加した場合には、その添加含有量が0.4
重量％以上で多くなるほど、耐高温割れ性が良好になる
ことがわかるが、その改善の程度は図３の実施例１〜３
における程大きくはない。すなわち、実施例４〜６で得
られたボロン添加ステンレス鋼においても、十分良好な
耐高温割れ性が示されるが、イオウおよびリンの含有量
をそれぞれ0.015 重量％以下および0.035 重量％以下と
した実施例１〜３の方が、ボロン添加による高温割れ防
止効果が顕著に現われる。 実施例７、８
【００２１】表３に示すように、ボロンを重量で0.46
％、および0.64％添加したSUS304ステンレス鋼により、
それぞれ溶接継手を製作した。また比較のために、表３
に示すように、ボロンを重量で0 ％、0.25％、および0.
74％添加したSUS304ステンレス鋼により、同様にして溶
接継手を製作した。次いで、得られた溶接継手について
曲げ試験を行った。試験結果を同表下欄に示す。
％、および0.64％添加したSUS304ステンレス鋼により、
それぞれ溶接継手を製作した。また比較のために、表３
に示すように、ボロンを重量で0 ％、0.25％、および0.
74％添加したSUS304ステンレス鋼により、同様にして溶
接継手を製作した。次いで、得られた溶接継手について
曲げ試験を行った。試験結果を同表下欄に示す。
【００２２】
【表３】
【００２３】前記試験結果から、溶接性を改善するボロ
ンの添加も、添加量が0.70重量％を越えると溶接部の延
性が著しく低下し、曲げ試験で割れが発生することがわ
かる。
ンの添加も、添加量が0.70重量％を越えると溶接部の延
性が著しく低下し、曲げ試験で割れが発生することがわ
かる。
【００２４】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のオーステ
ナイト系ステンレス鋼からなる溶接棒およびワイヤを使
用することにより、ボロン添加ステンレス鋼構造物の溶
接において、高温割れが生じにくくなる。したがって、
ＭＩＧ（メタル・イナートガス・アーク）溶接のような
大入熱で高能率の溶接法を用いることが可能となり、ボ
ロン添加ステンレス鋼の構造物を製作する際の経済性が
著しく向上する。
ナイト系ステンレス鋼からなる溶接棒およびワイヤを使
用することにより、ボロン添加ステンレス鋼構造物の溶
接において、高温割れが生じにくくなる。したがって、
ＭＩＧ（メタル・イナートガス・アーク）溶接のような
大入熱で高能率の溶接法を用いることが可能となり、ボ
ロン添加ステンレス鋼の構造物を製作する際の経済性が
著しく向上する。
【図１】実施例および比較例で得られたボロン添加ステ
ンレス鋼について、耐高温割れ性を調べるためのバレス
トレイン試験の方法を模式的に示す正面図。
ンレス鋼について、耐高温割れ性を調べるためのバレス
トレイン試験の方法を模式的に示す正面図。
【図２】図１と同様にバレストレイン試験の方法を模式
的に示す上面図。
的に示す上面図。
【図３】実施例１〜３で得られたボロン添加ステンレス
鋼のバレストレイン試験の結果を、ボロン含有量を横軸
にし高温割れのうちで最大のものの長さを縦軸にして表
わしたグラフ。
鋼のバレストレイン試験の結果を、ボロン含有量を横軸
にし高温割れのうちで最大のものの長さを縦軸にして表
わしたグラフ。
【図４】実施例４〜６で得られたボロン添加ステンレス
鋼のバレストレイン試験の結果を、図３と同様にして表
わしたグラフ。
鋼のバレストレイン試験の結果を、図３と同様にして表
わしたグラフ。
１………試験板 ２………固定用治具 ３………溶接ビード ４………歪み負荷治具 ５………ＴＩＧ溶接トーチ ６………曲げガイド ７………カバー板
Claims (2)
- 【請求項１】 重量で0.4 ％以上のボロンを含有するオ
ーステナイト系ステンレス鋼からなることを特徴とする
ボロン添加ステンレス鋼用溶接棒およびワイヤ。 - 【請求項２】 重量で0.4 ％以上0.7 ％以下のボロンを
含有し、かつイオウの含有量が0.015 重量％以下、リン
の含有量が0.035 重量％以下であるオーステナイト系ス
テンレス鋼からなることを特徴とするボロン添加ステン
レス鋼用溶接棒およびワイヤ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22669191A JPH0569186A (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | ボロン添加ステンレス鋼用溶接棒およびワイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22669191A JPH0569186A (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | ボロン添加ステンレス鋼用溶接棒およびワイヤ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0569186A true JPH0569186A (ja) | 1993-03-23 |
Family
ID=16849146
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22669191A Pending JPH0569186A (ja) | 1991-09-06 | 1991-09-06 | ボロン添加ステンレス鋼用溶接棒およびワイヤ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0569186A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000069681A3 (en) * | 1999-05-15 | 2001-04-26 | Park Byung Sun | An apparatus for producing seawater gas and flammable gas products obtained by using the same |
| KR100499820B1 (ko) * | 2002-11-29 | 2005-07-07 | 김병두 | 붕화물 강화 변성합금계 코어드 와이어 |
| JP2010071868A (ja) * | 2008-09-19 | 2010-04-02 | Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd | 使用済核燃料貯蔵ラックの製造方法、その方法に用いられる溶加材及びその方法により製造された使用済核燃料貯蔵ラック |
| JP2014182029A (ja) * | 2013-03-19 | 2014-09-29 | Ihi Corp | 高温割れ評価方法及び高温割れ評価装置 |
-
1991
- 1991-09-06 JP JP22669191A patent/JPH0569186A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000069681A3 (en) * | 1999-05-15 | 2001-04-26 | Park Byung Sun | An apparatus for producing seawater gas and flammable gas products obtained by using the same |
| KR100499820B1 (ko) * | 2002-11-29 | 2005-07-07 | 김병두 | 붕화물 강화 변성합금계 코어드 와이어 |
| JP2010071868A (ja) * | 2008-09-19 | 2010-04-02 | Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd | 使用済核燃料貯蔵ラックの製造方法、その方法に用いられる溶加材及びその方法により製造された使用済核燃料貯蔵ラック |
| JP2014182029A (ja) * | 2013-03-19 | 2014-09-29 | Ihi Corp | 高温割れ評価方法及び高温割れ評価装置 |
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